WO2006030837A1

WO2006030837A1 - 携帯電子機器

Info

Publication number: WO2006030837A1
Application number: PCT/JP2005/016971
Authority: WO
Inventors: Yuhei Akatsuka
Original assignee: Seiko Instruments Inc.
Priority date: 2004-09-17
Filing date: 2005-09-14
Publication date: 2006-03-23
Also published as: KR20070054177A; JP4582515B2; JP2006085605A

Abstract

　操作部と、前記操作部からの操作に応じて所定の制御を行う制御部とを備えた第一筐体と、前記制御部からの出力信号を可視的に表示する表示部と、前記表示部を保護する天板部を備える第二筐体と、前記第一筐体と前記第二筐体とをヒンジ結合するヒンジとを備え、前記天板部の中央部の厚さが、前記天板部の周縁部の厚さと異なる携帯電子機器。

Description

明細書

携帯電子機器

技術分野

[0001] 本発明は、液晶画面等の表示部を備えると共に、ヒンジを介して二つ折り可能な携帯電子機器に関する。

本願は、 2004年 9月 17日に出願された特願 2004— 272070号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

背景技術

[0002] 従来から、携帯電子辞書等の携帯電子機器にあっては、ヒンジを介して 2つの筐体を接続し、それら筐体を二つに折るように折り畳み可能に構成されるものが広く提供されている。このような携帯電子機器にあっては、一般に、一方の筐体の折り畳まれた際の内側面には、液晶画面等からなる表示部が設けられ、他方の筐体の内側面には、キーボード状に操作可能とされる操作部が設けられている（例えば、特許文献 1参照。）。このような携帯電子機器にあっては、その表示部と操作部とが向かい合うように二つ折りされたように折り畳んで持ち運びされ、そして、使用する際にあっては、表示部と操作部とが離間される方向にヒンジを軸線として回転させて使用される。

[0003] 一方、液晶画面等からなる表示部にあっては、内蔵される基板と異なって、弾性を有しないガラス材が主な材料として用いられている。従って、その携帯電子機器が何らかの外的要因によって押圧された場合、内蔵される基板は、弾性を有するため、好適に変形して破損しないものの、その液晶画面等の表示部は、変形不能なために押圧に耐え切れず、破損してしまう問題が生じていた。このような液晶画面の破損問題は、液晶画面の大型化及び軽量化の傾向が強い昨今においては、ますます顕著なものとなってきている。

特許文献 1 :特開 2004— 13512号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] 本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、ヒンジを介して折り畳み可能な 2つの筐体を備え、前記 2つの筐体のうちの一方の筐体内に液晶画面 (表示部）が設けられる携帯電子機器であって、外方から押圧されるような外的負荷があつたとしても、内蔵される液晶画面 (表示部)が破損され難い携帯電子機器を提供することが目的である。

課題を解決するための手段

[0005] 本発明は、操作部と、前記操作部からの操作に応じて所定の制御を行う制御部とを備えた第一筐体と、前記制御部からの出力信号を可視的に表示する表示部と、前記表示部を保護する天板部とを備えた第二筐体と、前記第一筐体と前記第二筐体を折り畳み可能に構成するヒンジとを備え、前記天板部の中央部の厚さが、前記天板部の周縁部と異なる携帯電子機器を提供する。

[0006] 本発明に係る携帯電子機器は、折り畳まれた状態で、前記第二筐体が外方から押圧された場合、中央部と周縁部との厚さが異なることによって、前記第二筐体は一様に変形しない。すなわち、その中央部と周縁部との変形が異なるように偏って変形される。これによつて、前記第二筐体のうち、所望の箇所のみを変形させて構成することも可能となる。従って、予めその変形される箇所近傍に、押圧された場合に破損され易い表示部が配されないように構成することによって、前記表示部が押圧されることを防ぐことができる。また、予めその変形される箇所近傍に、その変形に適合した適宜な空間や部材等を配することによつても、前記表示部が押圧されることを防ぐことができる。

[0007] 前記天板部の中央部の厚さは、前記天板部の周縁部の厚さに比して厚く設定されてもよい。

[0008] この場合、折り畳まれた状態で、前記天板部が外方力押圧されると、その厚さの違いによって、前記天板部の周縁部が中央部に比して変形され易い。従って、前記第二筐体に収納される前記表示部において最も割れ易い前記表示部の中央部分の押圧を回避することができる。また、前記天板部の周縁部が押圧されても、押圧された力は、この筐体を構成する部材へと逃げ易ぐ破損防止に貢献する。さらに、前記第二筐体に収納される前記表示部の周縁部には、前記表示部の中央部と異なり、周縁部の下部に当接する部材が設けられている。そのため、上述したような押圧された力を、その部材に好適に逃がすことができ、前記表示部全体としても破損され難い。

[0009] 前記天板部の中央部の外面は、外方に向かって凸とされるように湾曲して形成されてもよい。

[0010] この場合、折り畳まれた状態で、前記天板部が外方から押圧されると、その押圧された力が、その湾曲によって形成されるアールによって、前記天板部の周縁部方向に逃げ易い。従って、押圧された力を好適に周縁部方向に逃がすことができ、前記表示部全体のうち最も割れ易い前記表示部中央部の押圧が軽減されることとなる。なお、前記第二筐体に収納される前記表示部の周縁部には、その前記表示部の中央部と異なり、周縁部の下部に当接する部材が設けられている。そのため、上述したような押圧された力を、その部材に好適に逃がすことができ、前記表示部全体としても破損され難い。

[0011] 前記天板部の前記表示部に対向する面の中央部は、平面状に形成されてもよい。

[0012] この場合、折り畳まれた状態で、前記天板部が外方から押圧され、前記天板部が橈んで内方に移動すると、突起の無い平面状に形成された内面が内方に移動する。従って、外方からの押圧によって前記天板部が橈んで、その内面が表示部に接触する際も、点で接触するのではなぐ平面で接することによって押圧力が分散されるため、前記表示部全体として破損され難い。

[0013] 前記天板部はマグネシウム合金から形成されてもよい。

[0014] この場合、マグネシウム合金の特性から、この前記第二筐体全体を軽量に構成でき、ひいては携帯電子機器全体として軽量に構成できる。なお、前記第一筐体もマグネシゥム合金から形成される場合には、さらに携帯電子機器全体として軽量、且つ好適な剛性を有するように構成される。

[0015] 本発明に係る携帯電子機器は、前記天板部と前記表示部との互いに対向する周縁部間に介装される補助フレームと、前記表示部の周縁部の前記補助フレームが存する側とは逆側に、前記表示部に当接するように配設されるフレーム本体とをさらに含んでもよい。

[0016] この場合、折り畳まれた状態で、前記天板部が外方から押圧されると、その押圧されたカは、前記補助フレームと前記表示部の周縁部とを介して、前記フレーム本体を押圧する。また、折り畳まれている状態では、前記フレーム本体は、前記第一筐体の周縁部に当接されているので、前記フレーム本体への押圧力は、好適に前記第一筐体へと逃がされる。従って、押圧された力を好適に周縁部方向に逃がすことができ、前記表示部全体のうち最も割れ易い前記表示部の中央部の押圧が軽減される。

[0017] 前記補助フレームは、前記第二筐体の中央部に向かって厚く形成されてもよい。

[0018] この場合、前記補助フレームが前記第二筐体の中央部に向力に従って、前記第二筐体への支持力が増加する。つまり、前記第二筐体の中央部が押圧された場合、その押圧する力が、前記補助フレームへ逃げ易い。そして、その押圧された力は、前記補助フレーム、さらには前記表示部の周縁部分を介して、フレーム本体に逃げ易くなる。従って、押圧された力を好適に周縁部方向に逃がすことができ、前記表示部全体のうち最も割れ易い前記表示部の中央部の押圧が軽減される。

[0019] 前記天板部の中央部の厚さを、前記天板部の周縁部の厚さで除した値が、 1. 2〜 3. 0となるように、前記天板部の中央部と周縁部との厚さが設定されてもよい。

[0020] この場合、折り畳まれた状態で、前記天板部が外方から押圧された時に、好適に前記天板部の周縁部が変形可能となる。

[0021] さらに本発明は、操作部と、前記操作部からの操作に応じて所定の制御を行う制御部と、前記制御部からの出力信号を可視的に表示する表示部と、前記表示部を保護する天板部とを備え、前記天板部の中央部の厚さが、前記天板部の周縁部と異なる携帯電子機器を提供する。

発明の効果

[0022] 本発明に係る携帯電子機器によれば、外方から押圧されるような外的負荷があったとしても、液晶画面 (表示部）が設けられた筐体を曲力 Sり難く構成して、内蔵される液晶画面（表示部）が破損され難レ、。

図面の簡単な説明

[0023] [図 1]本発明に係る携帯電子機器をヒンジ軸線方向に垂直な面で切断して示す斜視図である。

[図 2]本発明に係る携帯電子機器をヒンジ軸線方向に平行な面で切断して示す斜視図である。 [図 3]図 1における切断面で携帯電子機器を示す断面図である。

[図 4]図 2における切断面で携帯電子機器を示す断面図である。

[図 5]携帯電子機器の上方力も力が加わった場合の力の作用図である。

符号の説明

[0024] 1携帯電子機器 10第一筐体 11操作部 12制御部 50第二筐体

51表示部 53中央部 54周縁部 100ヒンジ

発明を実施するための最良の形態

[0025] 以下、本発明に係る携帯電子機器の最良の実施形態について、図 1から図 4を参照して説明する。なお、図 1は携帯電子機器をヒンジ軸線方向に垂直な面で切断して示す斜視図、図 2は携帯電子機器をヒンジ軸線方向に平行な面で切断して示す斜視図、図 3は図 1における切断面で携帯電子機器を示す断面図、図 4は図 2における切断面で携帯電子機器を示す断面図である。

[0026] 図 1に示す携帯電子機器 1は、携帯電子機器の一例である携帯電子辞書である。

この携帯電子機器 1は、図 1から図 4に示すように、対をなす 2つの筐体、すなわち第一筐体 10と第二筐体 50と力 S、互いの両筐体 10, 50の一側の縁部 Aを、ヒンジ 100を介して接続されて構成されている。従って、両筐体 10, 50は、そのヒンジ 100の軸線上に、互いに接近離間するように回転して折り畳み可能にされている。そして、前記第一筐体 10には、文字等の操作入力が可能なキーボードで形成された操作部 11と、各種の CPUや ROM等を備えた基板で構成され、前記操作部 11からの操作に応じて所定の制御が行われる制御部 12とが収納される。また、前記第二筐体 50には、前記制御部 12からの出力信号を可視的に表示する液晶画面で構成される表示部 5 1が収納されている。

なお、前記第一筐体 10と第二筐体 50とはマグネシウム合金から形成されており、これによって、携帯電子機器 1全体として軽量、且つ好適な剛性を有する携帯電子機器に構成されている。

[0027] 従って、図に示されるように、この携帯電子機器 1が折り畳まれた状態では、前記操作部 11と表示部 51とが向かい合つたものとなる。なお、前記第一筐体 10には、この携帯電子機器 1に電力を供給するための、図示されない電力装置が内蔵され、前記第一筐体 10の底板部 14は、テーブルに載置された場合の接地面となる。また、前記両筐体 10， 50と他側の縁部 Bには、両筐体 10, 50の互いの縁部 Bを係合させるための係合装置 30が設けられる。前記係合装置 30によって互いの縁部 Bが係合されている場合は、前記両筐体 10， 50は、閉じた状態が維持される。

[0028] 前記第二筐体 50は、図 1から図 4に示すように、天板部 50aと左右前後の側板部 5 Obとからなっており、その天板部 50aの中央部 53の外面 53aが外方に凸とされるように湾曲して形成される。また、前記天板部 50aの中央部 53の断面の厚さは、その天板部 50aの周縁部 54に比して厚く形成されると共に、その内面 53bは平面形状で形成されている。加えて、前記天板部 50aの周縁部 54の厚さは、前記天板部 50aの周縁となる側板部 50bに向力うに従レ、、前記周縁部 54の外面 54aが削ぎ落とされるかのように漸次薄く形成される。つまり、前記天板部 50aにあっては、その中央部 53の外面 53aが、前記周縁部 54の外面 54aに比して盛り上がつたように形成される。このように、前記天板部 50aの外面は、中央部 53の中央に向力うに従って、外方に凸とされた凸面形状で形成される。

[0029] また、前記第二筐体 50の天板部 50aにあっては、具体的なところでは、以下のような比率で構成される。

すなわち、前記第二筐体 50の天板部 50aにあっては、図 3において、前記第二筐体 50の天板部 50aの縦 Lは 84mmであるのに対して、前記中央部の 53の縦 L'は 32 mmで、つまり、その比率 L' /Lが 0. 28〜0. 64となるよう構成されている。また、図 4において、前記第二筐体 50の天板部 50aの横 Mは 138mmであるのに対して、前記中央部 53の横 M'は 85mmで、つまり、その比率 M' /Mが 0. 42〜0. 71となるよう構成されている。

[0030] 加えて、図 3において、前記天板部 50aの中央部 53の厚さ Sは 1. 5mmであるのに対して、前記天板部 50aの周縁部 54の厚さ Tは 0. 9mmで構成される。つまり、前記中央部の厚さ Sを、その周縁部 54の厚さ Tで除した値である「SZT」が 1. 2〜3. 0となるように、前記天板部 50aは構成されている。加えて、前記第二筐体 50にあっては、前記第二筐体 50の天板部 50aの中央部 53と前記表示部 51との間には、 2. 78m mとなるクリアランス Uが形成される。前記クリアランス Uは、後述する前記天板部 50a の逃げと、第二筐体 50全体の厚さとの関係を鑑み、 1. 5〜3. 5mmとするのが好ましい。

[0031] また、前記第二筐体 50の天板部 50aと前記表示部 51との互いに対向する周縁部 5 4間に補助フレーム 55が介装され、前記表示部 51の周縁部 51aの前記補助フレーム 55が存する側とは逆側に、前記表示部 51に当接するようにフレーム本体 57が配設されている。前記補助フレーム 55は、前記天板部 50aの中央部 53に向かうに従つて、その厚さが厚くなるように形成された当接板 55aと、その当接板 55aの周方向から下方に突出して、その下部がフレーム本体 57に当接する壁部 55bとから構成される。なお、前記補助フレーム 55にあっては、前記当接板 55aの上面が、内面 54bに当接すると共に、前記当接板 55aの下面が、回路基板 56を介して前記表示部 51の周縁部 51aの上面に当接するように配されている。

[0032] 前記回路基板 56は、前記表示部 51と前記天板部 50aとの間に介装されるものであつて、その周縁部には、前記表示部 51と螺着可能な孔が設けられて、前記表示部 5 1に螺着されている。また、前記回路基盤 56にあっては、前記天板部 50aと前記表示部 51とのクリアランスを確保するために、その中央部が開口して形成されている。また、前記回路基盤 56の上面（天板部 50a側方の面）には、各種の電子部品 56aが実装されている。また、その下面は、後述する補助フレーム 55が前記表示部 51に当接する面積より、大きな面積で前記表示部 51に当接している。

[0033] 前記フレーム本体 57にあっては、具体的には、前記表示部 51の周縁部 51 aの下面と当接し、その周縁部 51aを覆うように周状に配設されるものであって、前記第二筐体 50の内側の面の一部を形成することとなるフレーム板 57aと、前記フレーム板 5 7aの周方向から上方に突出する突出壁 57bとから形成される。前記突出壁 57bは、上述した第二筐体 50の側板部 50bと係合するように形成されており、この係合によつて前記第二筐体 50とが一体となる。また、前記フレーム本体 57は、前記補助フレーム 55との螺着により、前記表示部 51を挟持して固定している（一部、回路基板 56を介して挟持して固定している。）。従って、前記フレーム本体 57のフレーム板 57aの上面は、前記表示部 51の周縁部 51aの下面に当接され、さらに、前記フレーム板 57 aの下面は、前記第一筐体 10の周縁部 15に当接される。 [0034] なお、前記フレーム板 57aの下面は、前記表示部 51の下面よりも突出しているため、前記表示部 51と操作部 11との間に適宜のクリアランスが形成され、これによつて、表示部 51は操作部 11を押圧することがなくなる。また、前記フレーム本体 57にあつては、図 2に示すように、前記ヒンジの端部が嵌揷可能な軸受部 58が設けられているまた、符号 59は、外部接続部であり、具体的には、外部機器と電気的に接続するためのコネクタで形成されている。

[0035] 次に、以上のように構成された携帯電子機器 1が奏する作用について、図 5に示して説明する。なお、図 5は、前記携帯電子機器 1が折り畳まれた状態で、前記第一筐体 10の下面 14が面 Rから支持を受け、前記携帯電子機器 1の上方から、その上面に何らかの外的負荷とされる力 Fがかかった作用図を示す。

[0036] すなわち、図 5に示すように、その押圧された力 Fが、この携帯電子機器 1にかかつている場合、その湾曲状に形成される天板部 50aのアールによって、その力は、第二筐体 10の天板部 50aの周縁部 54方向に、力 F1として逃げる。従って、押圧された力 Fは、中央部 53にかかることが軽減されて、表示部 51全体のうち最も割れ易い表示部 51の中央部 51bが押圧され難くなる。なお、第二筐体 50に収納される表示部 51 の周縁部 51aは、その表示部 51の中央部 51bと異なって、周縁部 51aの下部に当接する部材となるフレーム本体 57が設けられている。そのため、上述したような押圧されたカ Fを、そのフレーム本体 57に好適に逃がすことができ、表示部 51全体としても破損され難い。

[0037] また、図 5に示すように、その押圧された力 F力厚さ S, Tの違いによって、第二筐体 50の天板部 50aの周縁部 54力その中央部 53に比して変形され易レ、。従って、第二筐体 50に収納される表示部 51において最も割れ易い表示部 51の中央部 51b の押圧が回避されるように、前記周縁部 54が変形する。つまり、押圧された力 Fは、前記周縁部 54に力 F2として力かる。

[0038] また、第二筐体 50の天板部 50aの周縁部 54が押圧されても、押圧された力 Fは、この筐体を構成する部材へと逃げ易いため、表示部 51の破損防止に貢献している。カロえて、前記天板部 50aと表示部 51との間には、適宜のクリアランスが形成されているため、押圧された力 Fによって前記周縁部 54が変形しても、前記天板部 50aの中央部 53は、前記表示部 51に当接して押圧し難い。

[0039] 仮に、天板部 50aが橈んで、その内面 53bが表示部 51に接触することとなったとしても、その内面 53bは平面状に形成されているため、点で接触するのではなく平面で接することにより、押圧力が分散されるため、表示部 51全体として破損され難い。

[0040] 加えて、上述した力 F2は、補助フレーム 55と表示部 51の周縁部 51aとを介して、フレーム本体 57を押圧する。また、この携帯電子機器 1は折り畳まれているので、このフレーム本体 57は、前記第一筐体 10の周縁部 15に当接しているため、フレーム本体 57への押圧力も、好適に第一筐体 10へと逃がされる。従って、押圧された力 Fは、好適に縁部 A, B方向等に逃がされて、前記表示部 51全体のうち最も割れ易い表示部 51の中央部 51bの押圧を軽減若しくは回避する。

[0041] また、前記補助フレーム 55が、前記第二筐体 50の天板部 50aの中央部 53に向かつて厚く形成されるので、補助フレーム 55が第二筐体 50の天板部 50aの中央部 53 に向力うに従って、第二筐体 50の天板部 50aへの支持力が増加されることとなる。つまり、その押圧された力 Fは、補助フレーム 55、さらには表示部 51の周縁部分 51aを介して、フレーム本体 57に逃げ易くなる。従って、押圧された力 Fを好適に縁部 A, B 方向に逃がすことができ、表示部 51全体のうち最も割れ易い表示部 51の中央部 51 bの押圧を軽減する。

[0042] また、前記携帯電子機器 1にあっては、図 3及び図 4に示して説明したように、比率 L' /Lが 0. 28〜0. 64、比率 M' /Mが 0. 42〜0. 71となるよう構成されているため、前記第二筐体 50の天板部 50aの周縁部 54が、中央部 53に比して好ましく変形され易い。加えて、前記中央部の厚さ Sを、その周縁部 54の厚さ Tで除した値である「SZT」が 1. 2〜3. 0となるように構成されているため、前記第二筐体 50の天板部 5 0aの周縁部 54力中央部 53に比して好ましく変形され易レ、。さらに、前記第二筐体 50の天板部 50aの中央部 53と前記表示部 51との間には、クリアランス Uが、 1. 5m m〜3. 5mmとなるように形成されているため、前記携帯電子機器 1が押圧される場合にあっても、前記天板部 50aの中央部 53と前記表示部 51及び電子部品 56aとの接触が好適に防止される。 [0043] 以上より、前記携帯電子機器 1によれば、外方から押圧されるような外的負荷となる力 Fがかかったとしても、内蔵される表示部 51が破損され難い。カロえて、上述の携帯電子機器 1のように構成された場合、その表示部 51が大型及び軽量に構成された破損され易い液晶画面の場合、表示部 51を収納する第二筐体 50が曲がり難く構成されるので、その液晶画面は破損され難い。

[0044] なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなぐ趣旨を逸脱しない範囲において適宜の選択が可能である。

すなわち、上述の実施形態における携帯電子機器にあっては、例えば携帯電子辞書で携帯電子機器が構成される例を挙げたが、これに限定されず、表示部が内蔵された携帯電子機器、たとえば、電子ブック、電子図書、さらには、ヒンジを有しない、いわゆるタブレット PCにおいても、上述の構成を採用することができる。

産業上の利用可能性

[0045] 本発明によれば、外方から押圧を受けても、表示部が押圧されることを防ぎ、表示部の破損を防止する携帯電子機器を提供することが可能になる。

Claims

請求の範囲

[1] 操作部と、前記操作部からの操作に応じて所定の制御を行う制御部とを備えた第一筐体と、

前記制御部からの出力信号を可視的に表示する表示部と、前記表示部を保護する天板部とを備える第二筐体と、

前記第一筐体と前記第二筐体とをヒンジ結合するヒンジと

を備えた携帯電子機器であって、

前記天板部の中央部の厚さが、前記天板部の周縁部の厚さと異なる。

[2] 請求項 1に記載の携帯電子機器であって、前記天板部の中央部の厚さが、前記天板部の周縁部の厚さに比して厚く設定されている。

[3] 請求項 1に記載の携帯電子機器であって、前記天板部の中央部の外面が、外方に向かって凸の湾曲形状を有する。

[4] 請求項 1に記載の携帯電子機器であって、前記天板部の前記表示部に対向する面の中央部は平面である。

[5] 請求項 1に記載の携帯電子機器であって、前記天板部がマグネシウム合金力もなる。

[6] 請求項 1に記載の携帯電子機器であって、

前記天板部と前記表示部とが互いに対向する周縁部間に介装される補助フレームと、

前記表示部の周縁部の前記補助フレームが存する側とは逆側に、前記表示部に当接するように配設されるフレーム本体と

をさらに備える。

[7] 請求項 6に記載の携帯電子機器であって、前記補助フレームが、前記第二筐体の中央部に向かって厚く形成されている。

[8] 請求項 1に記載の携帯電子機器であって、前記天板部の中央部の厚さを、前記天板部の周縁部の厚さで除した値は、 1. 2〜3. 0である。

[9] 操作部と、

前記操作部からの操作に応じて所定の制御を行う制御部と、前記制御部からの出力信号を可視的に表示する表示部と、前記表示部を保護する天板部と、

を備えた携帯電子機器であって、