JP5500646B2 - 携帯端末の補強構造 - Google Patents
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Description
本発明は、電気部品を搭載した基板がケース内に配置される携帯端末の補強構造に関する。
従来、電気部品が装着された基板を、樹脂製のケース内に配置した携帯電話機が使用される。図9は、この種の従来の携帯電話機を示す断面図である。
図9に示す携帯電話機41は、フロントケース42及びリアカバー43から構成される箱状のケース44を有する。ケース44内には、電気部品50を装着した基板45が配置される。電気部品50は、半田が用いられて、基板45の表面に固定される。
携帯電話機41の端部では、フロントケース42及びリアカバー43の内面に、リブ46,47が形成される。リブ46,47は、携帯電話機41の厚さ方向に相対しており、リブ46,47の間に隙間Sが存在する。
基板45は、ケース44内で、一端部45a及び他端部45bの2点で支持された状態にある。すなわち、基板45は、一端部45aが他部品60に固定され、他端部45bが隙間Sに挿入されてリブ46,47に挟み込まれる。
特許文献1,2には、フロントケース及びリアカバーからなるケース内に、電気部品を装着した基板が配置される携帯電話機が開示される。
特許文献1では、ウレタン樹脂、ゴム、発泡スチロール等から形成される2つの緩衝部材を、ケース内に配置することが開示される。2つの緩衝部材は、それぞれリアカバーに形成される嵌入部に嵌め込まれて、ケース内に固定される。基板は、一端部が一方の緩衝部材の切り込みに差し込まれ、他端部が、他方の緩衝部材の切り込みに差し込まれることで、一端部及び他端部の2点で支持される。
特許文献2では、基板の一端部に金属製の補強部品を取り付けることが開示される。
図9に示す携帯電話機41では、落下等による衝撃で、基板45の長手方向の力が作用した際に、基板45に一端部45a及び他端部45bを支点とする撓りが生じる。この結果、図10に示すように、基板45の他端部45bが、リブ46,47の間(隙間S)から脱落する虞れがある。この場合、上記脱落後に、基板45が、元の形状に復帰する動きを生じることで、他端部45bがリブ46,47に接触して(図10では、他端部45bがリブ47に突き当たる状態を示す)、基板45や電気部品50に変形が生じたり、電気部品50の固定に用いる半田が剥がれるといった問題が生じ得る。
また、特許文献1では、携帯端末に基板の長手方向の力が作用した際に、基板の両端を支点とする撓りが生じることで、基板の一端部又は他端部が緩衝部材の切り込みから脱落する虞れがある。この場合、基板が、上記脱落後に、一端部又は他端部が緩衝部材に接触することで、基板や電気部品が破損する虞れがある。
また、特許文献2では、補強部品が金属製の板材から構成されることで、補強部品を基板に設置しても、基板に加えられる衝撃を緩和させることはできない。よって、衝撃により、基板や、基板が搭載する電気部品が破損する虞れがある。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、電気部品が装着された基板を、ケース内に配置した携帯端末の補強構造であって、携帯端末が衝撃を受けた際に、前記基板や電気部品に破損が生じることを防止することのできる携帯端末の補強構造を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の観点に係る携帯端末の補強構造は、電気部品を搭載した基板が、ケース内に配置される携帯端末の補強構造であって、
前記基板の表面に接着される補強部品を有し、
前記補強部品は、板金、及び該板金と一体であるゴムからなり、
前記基板は、一端部が前記携帯端末の他の部品に支持され、他端部が自由端とされることを特徴とする。
前記基板の表面に接着される補強部品を有し、
前記補強部品は、板金、及び該板金と一体であるゴムからなり、
前記基板は、一端部が前記携帯端末の他の部品に支持され、他端部が自由端とされることを特徴とする。
本発明によれば、基板は、一端部が支持されて、他端部が自由端とされる。これにより、携帯端末に他端部の支持部材を設ける必要がない。このため、携帯端末が衝撃を受けた際に、基板が上記の支持部材に接触して、基板や電気部品が破損するといったことがない。
また、金属製の板材を備える補強部材が、基板に取り付けられることで、基板は、一端部のみが支持された状態でも、大きな強度を有し、衝撃を受けた際の動きが小さく抑えられる。また、補強部材がゴムを備えることで、基盤に伝達される衝撃が緩和される。以上により、基板や電気部品に破損が生じることが確実に防止される。また、半田を用いて基板に電気部品を固定する場合、半田が剥がれることが防止される。
以下、本発明の実施の形態の補強構造について、図面を参照して詳細に説明する。なお図中、同一または相当部分には同じ符号を付す。
図1は、本発明の実施の形態における補強構造が適用される携帯端末1の斜視図である。図2は、補強構造が設けられる第2筐体3を示す斜視図である。
携帯端末1は、第1筐体2と、上述の第2筐体3とを備え、これら筐体2、3をヒンジ機構4により回動可能に連結した折り畳み式の携帯電話機である。
第1筐体2には、操作面2aに各種の操作部5が設けられ、第1筐体2の内部には電源(図示せず)等が収容される。
第2筐体3は、箱状のケース6を有する。ケース6は、フロントケース7及びリアカバー8から構成される。フロントケース7は、枠状部7aと、側壁部7bとを備える。枠状部7aの中央には、各種情報を表示可能な表示部30が設けられる。側壁部7bは、枠状部7aの外周から立設しており、リアカバー8と嵌合される。
図3は、第2筐体3の断面図であり、図2に示すA−A線に沿って切断した状態を示す。図4は、リアカバー8を取り除いて、第2筐体3の内部を示す斜視図である。図5は、図4に示す第2筐体3の部品を分解して示す斜視図である。
フロントケース7の側壁部7bの内側には、支持フレーム12(図3)と、液晶ディスプレイ13(図3)と、基板11(図3〜5)とが収容される。支持フレーム12は、枠状部7aの内面に固定されて、バスタブ状の凹部P(図3)を構成する。液晶ディスプレイ13は、凹部P内に収容される。液晶ディスプレイ13の上面には、スクリーン14が配置される。スクリーン14は、枠状部7aの中央で外部に露出する。図1に示す表示部30は、液晶ディスプレイ13とスクリーン14とにより構成される。
本実施の形態の補強構造は、片持ち支持される基板11に、補強部品21を取り付けて、基板11を補強するものである。以下、基板11や補強構造の詳細について説明する。
図3に示すように、基板11は、一端部11aが支持フレーム12に支持され、他端部11bが自由端とされることで、片持ち支持された状態にある。他端部11bとフロントケース7の枠状部7aとの間には、凹部Pの深さほどのスペースFが存在する。スペースFには、基板11が搭載する電気部品15が配置される。電気部品15は、基板11の他端部11bにおけるフロントケース側表面17に固定される。電気部品15の固定には、半田が用いられる。
なお、枠状部7aの内面には、基板11の外側となる位置に、ボス部31(図4,5)が設置される。ボス部31は、フロントケース7をリアカバー8にネジ止め固定するために用いられる。
図6は、補強部品21を拡大して示す図である。図6(a)は、補強部品21の斜視図、図6(b)は、補強部品21を下方から視た図、図6(c)は、補強部品21の断面図であり、(a)に示すB−B線に沿って切断した状態を示す。
補強部品21は、基板11の他端部11b(図3〜5)に固定されるものであり、ステンレス製の板金24と、ゴム25とを有する。
ゴム25の一方の表面25aは、板金24に両面接着テープ26で貼り付けられる。この接着により、板金24とゴム25とは一体とされて、補強部品21が構成される。
ゴム25の他方の表面25bは、基板11の他端部11bにおけるリアカバー側表面18(図3)に、両面接着テープ29を用いて貼り付けられる。この接着により、補強部品21は、基板11の他端部11bに固定される。
本実施の形態によれば、基板11は、一端部11aが支持フレーム12に支持されて、他端部11bが自由端とされる。これにより、図9,10に示すリブ46,47のように、基板11の他端部11bを支持する部材を携帯端末1に設ける必要がない。このため、携帯端末1が衝撃を受けた際に、基板11の他端部11bが上記の支持部材に接触して、基板11や電気部品15が破損するといったことがない。
また、板金24を備える補強部品21が、基板11に接着されることで、基板11は、一端部11aのみが支持された片持ち支持の状態でも、大きな強度を有し、携帯端末1が衝撃を受けた際の基板11の動きは小さく抑えられる。また、補強部品21がゴム25を備えることで、基板11に伝達される衝撃が緩和される。以上により、基板11や電気部品15に破損が生じることが確実に防止される。また、電気部品15の固定に用いる半田が剥がれることが防止される。
また、補強部品21が、基板11の他端部11bに接着されることで、自由端である他端部11bの動きが抑制される。これにより、他端部11bに固定される電気部品15に破損が生じたり、電気部品15の固定に用いる半田が剥がれることが、より確実に防止される。
また、基板11本体の寸法を小さく設定した場合(例えば、基板11の幅が狭くした場合)でも、補強部品21を基板11に設けることで、基板11は、大きな強度を有する。これにより、携帯端末1の厚さを薄くしたり、携帯端末1の小型化を図る上で有利になる。
また、長期の使用等により基板11本体を構成する樹脂の強度が小さくなった場合でも、補強部品21を基板11に設けることで、基板11は大きな強度を有する。
本発明は、上記した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲において、種々改変することができる。
例えば、補強部品の形状は、上記実施の形態に示す形状に限らず、図7,8に示す形状に変更することができる。図7は、図3の対応図であり、変形例の補強部品22が設置された第2筐体3の内部を示す断面図である。図8は、図6の対応図であり、変形例の補強部品22を拡大して示す図である。図8(a)は、補強部品22の斜視図、図8(b)は、補強部品22を下方から視た図、図8(c)は、補強部品22の断面図であり、(a)に示すC−C線に沿って切断した状態を示す。
補強部品22は、板金24と、ゴム25A,25Bとを有し、凹みKが中央に形成される。ゴム25A,25Bは、板金24の一方の表面に間隔をおいて接着される。具体的には、ゴム25Aは、板金24の一端部24aに両面接着テープ26Aで接着され、ゴム25Bは、板金24の他端部24bに両面接着テープ26Bで接着される。以上の接着により、板金24と、ゴム25A,25Bとが一体とされ、ゴム25A,25Bの間の隙間により、凹みKが構成される。
ゴム25A,25Bは、基板11の他端部11bにおけるリアカバー側表面18(図3)に、両面接着テープ29A,29Bで貼り付けられる。この接着により、補強部品22は、基板11の他端部11bに固定される。凹みKは、基板11のリアカバー側表面18に固定された電気部品41を配置するために使用される。
変形例の補強部品22によれば、凹みKが電気部品41を配置するために使用されるので、携帯端末1の寸法を小さく抑える上で有利になる。
なお、板金24に接着するゴム25の数は、上記の2つに限らず、任意の複数に設定され得る。ゴム25を複数設ける場合には、隣り合うゴム25の間に隙間が設けられて、各隙間により、電気部品を配置するための凹みKが構成される。
また、補強部品21,22では、板金24やゴム25,25A,25Bの厚みや形状は、補強部品21,22が配置されるスペースの大きさに応じて任意に設定され得る。
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
電気部品を搭載した基板が、ケース内に配置される携帯端末の補強構造であって、
前記基板の表面に接着される補強部品を有し、
前記補強部品は、板金、及び該板金と一体とされるゴムからなり、
前記基板は、一端部が前記携帯端末の他の部品に支持され、他端部が自由端とされることを特徴とする携帯端末の補強構造。
電気部品を搭載した基板が、ケース内に配置される携帯端末の補強構造であって、
前記基板の表面に接着される補強部品を有し、
前記補強部品は、板金、及び該板金と一体とされるゴムからなり、
前記基板は、一端部が前記携帯端末の他の部品に支持され、他端部が自由端とされることを特徴とする携帯端末の補強構造。
(付記2)
前記補強部品は、前記基板の他端部の表面に接着されることを特徴とする付記1に記載の携帯端末の補強構造。
前記補強部品は、前記基板の他端部の表面に接着されることを特徴とする付記1に記載の携帯端末の補強構造。
(付記3)
前記補強部品には、前記電気部品を配置するための凹みが形成されることを特徴とする付記1又は2に記載の携帯端末の補強構造。
前記補強部品には、前記電気部品を配置するための凹みが形成されることを特徴とする付記1又は2に記載の携帯端末の補強構造。
(付記4)
前記補強部品は、前記板金の表面に複数の前記ゴムが間隔をおいて接着され、
前記凹みは、隣り合う前記ゴムの間の隙間によって構成されることを特徴とする付記3に記載の携帯端末の補強構造。
前記補強部品は、前記板金の表面に複数の前記ゴムが間隔をおいて接着され、
前記凹みは、隣り合う前記ゴムの間の隙間によって構成されることを特徴とする付記3に記載の携帯端末の補強構造。
1 携帯端末
2 第1筐体
2a 操作面
3 第2筐体
4 ヒンジ機構
5 操作部
6 ケース
7 フロントケース
7a 枠状部
7b 側壁部
8 リアカバー
11 基板
11a 基板の一端部
11b 基板の他端部
12 支持フレーム
12a 凹部
13 液晶ディスプレイ
14 スクリーン
15,41 電気部品
17 枠状部側表面
18 リアカバー側表面
21,22 補強部品
24 板金
25,25A,25B ゴム
25a ゴムの一方の表面
25b ゴムの他方の表面
26,29,29A,29B 両面接着テープ
30 表示部
31 ボス部
F スペース
K 凹み
P 凹部
2 第1筐体
2a 操作面
3 第2筐体
4 ヒンジ機構
5 操作部
6 ケース
7 フロントケース
7a 枠状部
7b 側壁部
8 リアカバー
11 基板
11a 基板の一端部
11b 基板の他端部
12 支持フレーム
12a 凹部
13 液晶ディスプレイ
14 スクリーン
15,41 電気部品
17 枠状部側表面
18 リアカバー側表面
21,22 補強部品
24 板金
25,25A,25B ゴム
25a ゴムの一方の表面
25b ゴムの他方の表面
26,29,29A,29B 両面接着テープ
30 表示部
31 ボス部
F スペース
K 凹み
P 凹部
Claims (4)
- 電気部品を搭載した基板が、ケース内に配置される携帯端末の補強構造であって、
前記基板の表面に接着される補強部品を有し、
前記補強部品は、板金、及び該板金と一体とされるゴムからなり、
前記基板は、一端部が前記携帯端末の他の部品に支持され、他端部が自由端とされることを特徴とする携帯端末の補強構造。 - 前記補強部品は、前記基板の他端部に接着されることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末の補強構造。
- 前記補強部品には、前記電気部品を配置するための凹みが形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯端末の補強構造。
- 前記補強部品は、前記板金の表面に複数の前記ゴムが間隔をおいて接着され、
前記凹みは、隣り合う前記ゴムの間の隙間によって構成されることを特徴とする請求項3に記載の携帯端末の補強構造。
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JP2010170250A JP5500646B2 (ja) | 2010-07-29 | 2010-07-29 | 携帯端末の補強構造 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012033598A JP2012033598A (ja) | 2012-02-16 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP3698091B2 (ja) * | 2001-11-09 | 2005-09-21 | カシオ計算機株式会社 | 基板保持構造 |
JP4475162B2 (ja) * | 2005-04-22 | 2010-06-09 | パナソニック株式会社 | 携帯型電子機器 |
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