明 細 書
ネットワークカメラ、 DDNSサーバおよび映像配信システム
技術分野
[0001] 本発明は、ネットワークカメラで撮像した映像をインターネットを介して配信するシス テムに関し、特に、通信に係るセキュリティを有するネットワークカメラ、 DDNSサーバ および映像配信システムに関する。
背景技術
[0002] ブロードバンドによるインターネットが一般的になった近年、自宅等に設置したネット ワークカメラで撮像された映像を、遠隔地から閲覧するようなインターネットの利用方 法が盛んに行われている。ネットワークカメラは、インターネットに接続して、他のコン ピュータ装置等の Webブラウザ上でその IPアドレスを指定することで、撮像中の映像 を閲覧できる機能を有しており、例えば、長期旅行の際に、ネットワークカメラで撮像 した自宅の映像を旅行先で見ることで、 自宅に異常事態が発生していないかどうかを 確認する監視カメラ的な利用方法等、その用途は様々である。
[0003] インターネットによる通信では、一般に DNS (Domain Name System)と呼ばれる方 式が利用される。この DNSの最も基本的な目的は、ドメイン名と IPアドレスとの相互 変 能を提供することにある。 DNSによって、膨大な数の 32bitsの数字の羅列で ある IPアドレスが、人間が分力りやすく且つ覚えやすいドメイン名に変換し関連付け られるため、利用者は IPアドレスを意識することなぐ容易に目的の IPアドレスにァク セスすることができる。
[0004] このような DNSを利用することで、ネットワークカメラで撮像された映像を遠隔地か ら閲覧することが可能になる。
発明の開示
[0005] 本発明は、ドメイン名にカゝかるセキュリティを有しながら、利用者が特別な作業をす ることなく、ネットワークカメラをインターネットに接続するだけで、当該ネットワークカメ ラにドメイン名によるアクセスが可能となる技術を提供することを目的とする。また、ル ータを利用したネットワーク環境にあっても、同様に、ネットワークカメラをルータに接
続するだけで、当該ネットワークカメラにドメイン名によるアクセスが可能となる技術を 提供することをも目的とする。
[0006] 従来は、遠隔地に居ながらにして、自宅のネットワークカメラで撮像された映像を受 信する場合、受信先から自宅のネットワークカメラに映像の送信要求を行う必要があ つた o
[0007] 個人でネットワークカメラをインターネットに接続する場合、一般には、そのネットヮ ークカメラのグロ一ノ レ IPアドレスは固定されておらず、インターネットに接続する度 に DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol)サーバから割り振られる動的な IP アドレスを利用することとなる。そして、利用するグローノ WPアドレスが頻繁に変更 されると、ネットワークカメラを利用する場合に、そのグローバル IPアドレスとドメイン名 を一致させることが困難になる。
[0008] このとき、固定 IPアドレスによるドメイン名を取得すれば、常に同一のドメイン名によ つてネットワークカメラにアクセスすることが可能となる力 これには登録や維持管理 等のための費用が必要となるため、個人的に利用されることは少ない。
[0009] そのため、ネットワークカメラにアクセスするためには、度々変更されるグローバル IP アドレスを正確に入力して接続要求を行うことが必要となるという問題があった。
[0010] このような問題を解決するため、最近では、名前解決サービスとして、ネットワーク上 に接続された企業サーバーの提供する簡易的な DDNS (Dyanamic Domain Name S ystem)のサービスを利用する方法がある。 DDNSとは、動的に変更されるグローバ ル IPアドレスと、サブドメイン名と、をインターネット上で対応付けするように解決してく れるものである。
[0011] 例えば、「〇〇〇. co. jp」というドメイン名の DDNSサーバーがある場合に、「xxx
.〇〇〇. co. jp」というサブドメイン名が個人のネットワークカメラに割り当てられてい る場合を考える。この場合、外力ゝらネットワークカメラにアクセスする場合は、アドレス 入力欄に「xxx.〇〇〇. co. jp」というアドレスを入力すれば、「〇〇〇. co. jp」とい うドメイン名の DDNSサーバー力 入力されたアドレスを「xxx.〇〇〇. co. jp」とい うサブドメイン名に対応付けて登録してあるグローバル IPアドレスに変換することによ り、当該グローバル IPアドレスのネットワークカメラにアクセスすることが可能となる。ネ
ットワークカメラは、自身に割り当てられたグローノ WPアドレスが変更されるたびに、 動的に DDNSサーバに対してグローバル IPアドレスを登録し直すことで、グローバル IPアドレスの代わりにドメイン名を利用できるのである。
[0012] また、自宅内では、ルータを利用することで、一つのグローバル IPアドレスを、ネット ワークカメラやコンピュータ装置等の複数のネットワーク装置で利用する場合も多い。 このような場合、自宅内でプライベート IPアドレスが割り当てられたネットワークカメラ を、インターネットを介してグローバル IPアドレスで利用するには、ルータのポートフォ ワード機能を利用することになる。ポートフォワード機能とは、インターネット側力もの 特定のポート番号に対するアクセスを、自宅内の特定のプライベート IPアドレスを有 するネットワーク装置に転送する機能である。これを利用すれば、ネットワークカメラを インターネットを介して Webサーバとして利用することも可能となる力 ポートフォヮー ド機能を利用するためには、ルータの設定を行わなければならず手間が力かるという 問題があった。
[0013] これを解決するには、ルータのポートフォワード機能の設定を、ネットワークカメラが 行うようにする方法がある。この場合、ルータに対して対象となるポート番号を指定す る必要がある。従来は、ポート番号 80への接続要求を、ネットワークカメラに割り当て られたプライベート IPアドレスに転送するように設定し、ネットワークカメラを Webサー ノ として動作させる例が多い。しかし、近年、個々人が自宅内に Webサーバを設置 することも多ぐこのような場合、ポート番号 80が Webサーバとして動作する他のコン ピュータ装置に割り当て済みとなる。このとき、ネットワークカメラがポート番号 80を自 身に割り当てるようルータのポートフォワード機能の設定を変更すると、先に Webサ ーバとして利用されていたコンピュータ装置への外部力 のアクセスが不可能になる という問題があった。
[0014] これを解決するには、ネットワークカメラ力 空 、て 、る他のポート番号を探索して自 身に割り当てるようルータのポートフォワード機能の設定を行う方法がある。しかし、こ の場合、例えば 5000番等、 httpや ftp等による通信で利用されないポート番号に割 り当てられた場合、当該ポート番号を指定してネットワークカメラにアクセスする必要 がある。そのため、ルータのポートフォワード機能が自動的に設定されても、結局、設
定後に、ルータに接続したコンピュータ装置等を利用して設定されたポート番号に係 る情報を確認する必要が生じ、ルータのポートフォワード機能の設定を行うのと同様 に手間が力かるという問題があった。
[0015] また、ネットワークカメラが、自動的にグローバル IPアドレスを送信して、 DDNSサー バにドメイン名の割り当てを要求する場合、利用者が予め DDNSサーバに接続して 取得したサブドメイン名をネットワークカメラに記憶させておき、ネットワークカメラは、 DDNSサーバに対して、当該 DDNSサーバが記憶しているサブドメイン名に対応す るグローバル IPアドレスを、ネットワークカメラから送信したグローバル IPアドレスに変 更するように要求するものが多い。し力し、これでは、予め利用者が DDNSサーバに 接続してサブドメイン名を取得しネットワークカメラに設定すると 、う操作が必要になる 。これを解決するには、例えば、ネットワークカメラが自身のシリアル番号等の固有の 識別情報を DDNSサーバに送信して、 DDNSサーバが受信したシリアル番号に基 づくサブドメイン名を割り当てるようにする方法が考えられる。
[0016] しかし、シリアル番号は、同じ製品に連続番号等の関連した内容で付与されるため 、これに応じて生成されたサブドメイン名も第三者が容易に推測できるものとなる。そ のため、推測したサブドメイン名を含むアドレスを利用して、ネットワークカメラに接続 した第三者によって、映像や音声を視聴されてしまうというセキュリティ上の問題があ つた o
[0017] 上記課題を解決すベぐ本発明に係る映像配信システムの第 1の態様は、配信要 求に応じて、撮像した映像をネットワークを介して配信する映像配信システムであつ て、前記ネットワークに接続されると自己の識別情報およびグローバル IPアドレスを 送信するネットワークカメラと、前記ネットワークカメラ力 送信された前記グローバル I Pアドレスに対して前記識別情報に応じたサブドメイン名を設定し管理する DDNSサ 一バとを備え、前記ネットワークカメラは、前記サブドメイン名が所定の条件に一致す るときは、前記サブドメイン名の変更を促す通知を送信することを特徴とする。
[0018] 本発明に係る映像配信システムの第 1の態様によれば、ネットワークカメラをネットヮ ークに接続するだけで、グローバル IPアドレスではなくドメイン名を利用したネットヮー クカメラへのアクセスが可能となる上に、サブドメイン名が所定の条件に一致する場合
にはネットワークカメラによりサブドメイン名の変更を促されるため、ネットワークカメラ へのアクセスに係るセキュリティを向上することができる。
[0019] また、本発明に係る映像配信システムの第 2の態様は、配信要求に応じて、撮像し た映像をネットワークを介して配信する映像配信システムであって、前記ネットワーク に接続されると自己の識別情報およびグローバル IPアドレスを送信するネットワーク カメラと、前記ネットワークカメラ力 送信された前記グローバル IPアドレスに対して前 記識別情報に応じたサブドメイン名を設定し管理する DDNSサーバとを備え、前記 DDNSサーバは、前記サブドメイン名が所定の条件に一致するときは、前記サブドメ イン名の変更を促す通知を送信することを特徴とする。
[0020] 本発明に係る映像配信システムの第 2の態様によれば、ネットワークカメラをネットヮ ークに接続するだけで、グローバル IPアドレスではなくドメイン名を利用したネットヮー クカメラへのアクセスが可能となる上に、所定の条件に一致する場合には DDNSサ ーバによりサブドメイン名の変更を促されるため、ネットワークカメラへのアクセスに係 るセキュリティを向上することができる。
[0021] また、本発明に係る映像配信システムの第 3の態様は、第 1または第 2の態様に係 る映像配信システムであって、前記所定の条件とは、前記サブドメイン名と前記識別 情報とがー致する場合であることを特徴とする。
[0022] 本発明に係る映像配信システムの第 3の態様によれば、ネットワークカメラをネットヮ ークに接続するだけで、グローバル IPアドレスではなくドメイン名を利用したネットヮー クカメラへのアクセスが可能となる上に、サブドメイン名がシリアル番号と同じである場 合にサブドメイン名の変更を促されるため、ネットワークカメラへのアクセスに係るセキ ユリティを向上することができる。
[0023] また、本発明に係るネットワークカメラの第 1の態様は、配信要求に応じて、撮像し た映像をネットワークを介して送信するネットワークカメラであって、前記ネットワーク に接続されると、自己の識別情報および自己に割り当てられたグローバル IPアドレス を DDNSサーバに送信してサブドメイン名の割り当てを要求すると共に、前記 DDN Sサーバによって割り当てられたサブドメイン名が所定の条件に一致するときは、前 記サブドメイン名の変更を促す通知を送信することを特徴とする。
[0024] 本発明に係るネットワークカメラの第 1の態様によれば、ネットワークカメラをネットヮ ークに接続するだけで、グローバル IPアドレスではなくドメイン名を利用したネットヮー クカメラへのアクセスが可能となる上に、所定の条件に一致する場合にはネットワーク カメラによりサブドメイン名の変更を促されるため、ネットワークカメラへのアクセスに係 るセキュリティを向上することができる。
[0025] また、本発明に係るネットワークカメラの第 2の態様は、第 1の態様に係るネットヮー クカメラであって、前記所定の条件とは、前記サブドメイン名と、前記識別情報とがー 致する場合であることを特徴とする。
[0026] 本発明に係るネットワークカメラの第 2の態様によれば、ネットワークカメラをネットヮ ークに接続するだけで、グローバル IPアドレスではなくドメイン名を利用したネットヮー クカメラへのアクセスが可能となる上に、サブドメイン名がシリアル番号と同じである場 合にネットワークカメラによりサブドメイン名の変更を促されるため、ネットワークカメラ へのアクセスに係るセキュリティを向上することができる。
[0027] また、本発明に係るネットワークカメラの第 3の態様は、第 1または第 2の態様に係る ネットワークカメラであって、接続に対する認証を行い、最初に接続したときに前記認 証に利用するユーザ IDおよび Zまたはパスワードの変更を要求することを特徴とす る。
[0028] 本発明に係るネットワークカメラの第 3の態様によれば、サブドメイン名だけではなく
、ユーザ IDおよび Zまたはパスワードを変更させることで、ネットワークカメラへのァク セスに係るより高いセキュリティを実現することができる。
[0029] また、本発明に係るネットワークカメラの第 4の態様は、第 1ないし第 3のいずれかの 態様に係るネットワークカメラであって、外部力 の前記サブドメイン名の変更要求に 応じて、前記 DDNSサーバに前記識別情報および新 、サブドメイン名を送信して サブドメイン名の変更を要求することを特徴とする。
[0030] 本発明に係るネットワークカメラの第 4の態様によれば、ネットワークカメラにサブドメ イン名の変更を要求するだけで、 DDNSサーバに対するアクセスや設定操作を行う ことなく、容易にサブドメイン名を変更することが可能となる。
[0031] また、本発明に係るネットワークカメラの第 5の態様は、第 1ないし第 4のいずれかの
態様に係るネットワークカメラであって、接続されたルータのポートフォワード機能を 設定することを特徴とする。
[0032] 本発明に係るネットワークカメラの第 5の態様によれば、ネットワークカメラをルータ に接続して利用する場合でも、ルータのポートフォワード機能の設定が自動的になさ れるため、ポート番号の設定やアドレス変換等の煩わしい設定作業をする必要がな い。
[0033] また、本発明に係るネットワークカメラの第 6の態様は、第 1ないし第 5のいずれかの 態様に係るネットワークカメラであって、前記ルータに接続されると、前記ルータの前 記ポートフォワード機能の設定と、前記 DDNSサーバに対する前記サブドメイン名の 割り当て要求とを開始することを特徴とする。
[0034] 本発明に係るネットワークカメラの第 6の態様によれば、ネットワークカメラをネットヮ ークまたはルータに接続するだけで、 DDNSサーバによるサブドメイン名の設定や、 ルータのポートフォワード機能の設定が全て自動的に開始されるため、利用者は特 別な作業をすることなぐネットワークカメラの利用が可能となる。
[0035] また、本発明に係るネットワークカメラの第 7の態様は、第 1ないし第 6のいずれかの 態様に係るネットワークカメラであって、前記 DDNSサーバによる前記サブドメイン名 に対する前記グローバル IPアドレスの登録が完了したことを認識すると、設定完了の 通知を送信することを特徴とする。
[0036] 本発明に係るネットワークカメラの第 7の態様によれば、ネットワークカメラ力もの通 知により、 DDNSサーバによるドメイン名の利用か可能になったことを認識することが できる。
[0037] また、本発明に係る DDNSサーバの第 1の態様は、グローバル IPアドレスにサブド メインを割り当てて管理する DDNSサーバであって、識別情報およびグローバル IP アドレスを受信して、前記識別情報に応じたサブドメイン名を前記グローバル IPァドレ スに割り当てると共に、割り当てた前記サブドメイン名が所定の条件に一致するときは 、前記サブドメイン名の変更を促す通知を送信することを特徴とする。
[0038] 本発明に係る DDNSサーバの第 1の態様によれば、ネットワークカメラをネットヮー クに接続するだけで、グローバル IPアドレスではなくドメイン名を利用したネットワーク
カメラへのアクセスが可能となる上に、所定の条件に一致する場合には DDNSサー バによりサブドメイン名の変更を促されるため、ネットワークカメラへのアクセスに係る セキュリティを向上することができる。
[0039] また、本発明に係る DDNSサーバの第 2の態様は、第 1の態様係る DDNSサーバ であって、前記所定の条件とは、前記サブドメイン名と、前記識別情報とがー致する 場合であることを特徴とする。
[0040] 本発明に係る DDNSサーバの第 2の態様によれば、ネットワークカメラをネットヮー クに接続するだけで、グローバル IPアドレスではなくドメイン名を利用したネットワーク カメラへのアクセスが可能となる上に、サブドメイン名がシリアル番号と同じである場合 にサブドメイン名の変更を促されるため、ネットワークカメラへのアクセスに係るセキュ リティを向上することができる。
[0041] また、本発明に係る DDNSサーバの第 3の態様は、第 1または第 2の態様に係る D
DNSサーバであって、前記サブドメイン名に対する前記グローバル IPアドレスの登 録が完了すると、設定完了の通知を送信することを特徴とする。
[0042] 本発明に係る DDNSサーバの第 3の態様によれば、 DDNSサーバからの通知によ り、当該 DDNSサーバによるドメイン名の利用か可能になったことを認識することがで きる。
[0043] また、本発明に係る映像配信システムの第 4の態様は、配信要求に応じて、撮像し た映像をネットワークを介して配信する映像配信システムであって、前記ネットワーク に接続されたルータと、前記ルータに接続されると、前記ルータの所定のポート番号 に係るポートフォワード機能の設定と、自己の識別情報および前記ルータに割り当て られたグローバル IPアドレスの送信とを行うネットワークカメラと、前記ネットワークカメ ラカゝら送信された前記グローバル IPアドレスに対して前記識別情報に応じたサブドメ イン名を設定し管理する DDNSサーバとを備えることを特徴とする。
[0044] 本発明に係る映像配信システムの第 4の態様によれば、所定のポート番号に係るポ ートフォワード機能の設定が自動的に行われるため、ネットワークカメラをルータに接 続するだけで、グローバル IPアドレスではなくドメイン名を利用したネットワークカメラ へのアクセスが可能となる。
[0045] また、本発明に係る映像配信システムの第 5の態様は、第 4の態様に係る映像配信 システムであって、前記ネットワークカメラは、前記サブドメイン名が所定の条件に一 致するときは、前記サブドメイン名の変更を促す通知を送信することを特徴とする。
[0046] 本発明に係る映像配信システムの第 5の態様によれば、所定の条件に一致する場 合にはネットワークカメラによりサブドメイン名の変更を促されるため、ネットワークカメ ラへのアクセスに係るセキュリティを向上することができる。
[0047] また、本発明に係る映像配信システムの第 6の態様は、第 4の態様に係る映像配信 システムであって、前記 DDNSサーバは、前記サブドメイン名が所定の条件に一致 するときは、前記サブドメイン名の変更を促す通知を送信することを特徴とする。
[0048] 本発明に係る映像配信システムの第 6の態様によれば、所定の条件に一致する場 合には DDNSサーバによりサブドメイン名の変更を促されるため、ネットワークカメラ へのアクセスに係るセキュリティを向上することができる。
[0049] また、本発明に係る映像配信システムの第 7の態様は、第 5または第 6の態様に係 る映像配信システムであって、前記所定の条件とは、前記サブドメイン名と前記識別 情報とがー致する場合であることを特徴とする。
[0050] 本発明に係る映像配信システムの第 7の態様によれば、サブドメイン名がシリアル 番号と同じである場合にサブドメイン名の変更を促されるため、ネットワークカメラへの アクセスに係るセキュリティを向上することができる。
[0051] また、本発明に係るネットワークカメラの第 8の態様は、配信要求に応じて、撮像し た映像をネットワークを介して送信するネットワークカメラであって、前記ネットワーク に接続されたルータに接続されると、前記ルータの所定のポート番号に係るポートフ ォワード機能を設定し、自己の識別情報および前記ルータに割り当てられたグローバ ル IPアドレスを DDNSサーバに送信してサブドメイン名の割り当てを要求することを 特徴とする。
[0052] 本発明に係るネットワークカメラの第 8の態様によれば、所定のポート番号に係るポ ートフォワード機能の設定が自動的に行われるため、ネットワークカメラをルータに接 続するだけで、グローバル IPアドレスではなくドメイン名を利用したネットワークカメラ へのアクセスが可能となる。
[0053] また、本発明に係るネットワークカメラの第 9の態様は、第 8の態様に係るネットヮー クカメラであって、前記 DDNSサーバによって割り当てられたサブドメイン名が所定の 条件に一致するときは、前記サブドメイン名の変更を促す通知を送信することを特徴 とする。
[0054] 本発明に係るネットワークカメラの第 9の態様によれば、サブドメイン名が所定の条 件に一致する場合にはネットワークカメラによりサブドメイン名の変更を促されるため、 ネットワークカメラへのアクセスに係るセキュリティを向上することができる。
[0055] また、本発明に係るネットワークカメラの第 10の態様は、第 9の態様に係るネットヮ ークカメラであって、前記所定の条件とは、前記サブドメイン名と、前記識別情報とが 一致する場合であることを特徴とする。
[0056] 本発明に係るネットワークカメラの第 10の態様によれば、サブドメイン名がシリアル 番号と同じである場合にネットワークカメラカゝらサブドメイン名の変更を促されるため、 ネットワークカメラへのアクセスに係るセキュリティを向上することができる。
[0057] また、本発明に係るネットワークカメラの第 11の態様は、第 8ないし第 10のいずれ かの態様に係るネットワークカメラであって、接続に対する認証を行い、最初に接続し たときに前記認証に利用するユーザ IDおよび Zまたはパスワードの変更を要求する ことを特徴とする。
[0058] 本発明に係るネットワークカメラの第 11の態様によれば、サブドメイン名だけではな ぐユーザ IDおよび Zまたはパスワードを変更させることで、ネットワークカメラへのァ クセスに係るより高いセキュリティを実現することができる。
[0059] また、本発明に係るネットワークカメラの第 12の態様は、第 8ないし第 10のいずれ かの態様に係るネットワークカメラであって、外部からの前記サブドメイン名の変更要 求に応じて、前記 DDNSサーバに前記識別情報および新 、サブドメイン名を送信 してサブドメイン名の変更を要求することを特徴とする。
[0060] 本発明に係るネットワークカメラの第 12の態様によれば、ネットワークカメラにサブド メイン名の変更を要求するだけで、 DDNSサーバに対するアクセスや設定操作を行 うことなく、容易にサブドメイン名を変更することが可能となる。
[0061] また、本発明に係るネットワークカメラの第 13の態様は、第 8ないし第 12のいずれ
かの態様に係るネットワークカメラであって、前記 DDNSサーバによる前記サブドメィ ン名に対する前記グローバル IPアドレスの登録が完了したことを認識すると、設定完 了の通知を送信することを特徴とする。
[0062] 本発明に係るネットワークカメラの第 13の態様によれば、ネットワークカメラ力もの通 知により、 DDNSサーバによるドメイン名の利用か可能になったことを認識することが できる。
図面の簡単な説明
[0063] [図 1]この発明の一の実施の形態に係る映像配信システムの構成を示す図である。
[図 2]この発明の一の実施の形態に係る映像配信システムの基本的な構成を示す図 である。
発明を実施するための最良の形態
[0064] 図 1は、この発明に係る一の実施の形態を示す映像配信システムの構成を示す図 である。映像配信システムは、その基本構成として、図 2に示すように、インターネット 6等のネットワークに、 ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)や FTTH (Fiber T o The Home)等を利用した通信を行うためのモデム 4を介して接続されるネットワーク カメラ 1と、同様にモデム(図示せず)を介して接続される DDNSサーバ 7と、を有する 。図中の携帯電話 8は、本映像配信システムを利用してネットワークカメラ 1で撮像し た映像を閲覧するための端末の一例として示したものである。しかし、自宅 5内にお いては、ネットワークカメラ 7の他に、コンピュータ装置 2など、ネットワークを利用した 通信を行う他のネットワーク装置を利用することも多い。この場合には、図 1に示すよう に、モデム 4にルータ 3を接続し、当該ルータ 3を介して全てのネットワーク装置 1, 2 力 Sインターネット 6による通信を行う。図 1および図 2に示す映像配信システムは、ル ータ 3に係る部分を除いて同様に動作する。以下では、ルータ 3を含む図 1に示す構 成について説明を行う。
[0065] ネットワークカメラ 1は、撮像した映像および音声を Webサーバとして配信する機能 を有している。これにより、携帯電話 8等の端末を利用してネットワークカメラ 1に接続 して、ネットワークカメラ 1で撮像し配信される映像および音声を、 Webブラウザ等を 利用して視聴することが可能となる。また、ネットワークカメラ 1は、この他にも、 DDNS
サーバ 7にドメイン名の割り当てを要求する機能、ドメイン名に係るセキュリティを維持 するための各種動作を行う機能等を有している。さらに、ネットワークカメラ 1は、 UPn P (Universal Plug & Play)機能を有しており、ネットワークに接続するだけで、上記の 各機能を自動的に実行することができる。これらの機能および動作の詳細にっ 、て は後述する。
[0066] コンピュータ装置 2は、ネットワークカメラ 1と同様にインターネット 6に接続するネット ワーク装置の一例として挙げたものである力 ネットワークカメラ 1にはルータ 3を介し てプライベート IPアドレスを利用してアクセスすることが可能であるため、ネットワーク カメラ 1で撮像した映像や音声を視聴する他、ネットワークカメラ 1の各種設定をする ためにも利用することができる。
[0067] ルータ 3は、インターネット 6上で割り当てられた一のグローバル IPアドレスを、自宅 5内の複数のネットワーク装置 1, 2で利用するためのルーティングを行うために必要 な装置である。 自宅 5内の複数のネットワーク装置 1, 2にプライベート IPアドレスを付 与する DHCP機能と、これらのネットワーク装置 1, 2がインターネット 6を利用して通 信を行うときに、送受信するデータに係る IPアドレスを、自宅 5内ではプライベート IP アドレスに、インターネット 6上ではグローバル IPアドレスに、相互に変換する機能を 有する。
[0068] また、ルータ 3は、 Webサーバとして動作するネットワークカメラ 1に対して、当該ネッ トワークカメラ 1で撮像した映像や音声の視聴を目的としたインターネット 6上のネット ワーク装置からの接続要求があつたときは、当該ネットワーク装置とネットワークカメラ 1との間でデータの送受信を実現するためのポートフォワード機能を有する。具体的 には、ルータ 3からインターネット 6側へ特定のポートを解放し、当該ポートを介したデ ータの送受信を行うもので、例えばポート番号 80をネットワークカメラ 1のプライベート IPアドレスに割り当てておくことで、グローバル IPアドレスを指定したインターネット 6 側からの接続要求に対して、自宅 5内でプライベート IPアドレスを割り当てられたネッ トワークカメラ 1が Webサーバとして動作することができる。当該機能によって、ネット ワークカメラ 1は Webサーバとして機能し、外部力もインターネット 6を介してネットヮー クカメラ 1に接続した携帯電話 8等の端末で Webブラウザ等を利用してネットワーク力
メラ 1で撮像した映像や音声を視聴することが可能となる。
[0069] ここで、ネットワークカメラ 1の利用するグローバル IPアドレスは、モデム 4がインター ネット 6へ接続するときに割り当てられるが、ー且接続を終了して再接続するときには 新たなグローバル IPアドレスが割り当てられる。あるいは、所定時間毎に割り当てられ るグローバル IPアドレスが変化する場合もある。即ち、割り当てられるグローバル IPァ ドレスは固定ではなく動的に変化する。
[0070] モデム 4は、ネットワークカメラ 1やコンピュータ装置 2等のネットワーク装置力 割り 当てられたグローバル IPアドレスを利用してインターネット 6を介したデータ通信を行 うために必要な装置であり、 ADSLや FTTHなど各種の方式でデータ通信を行う機 能を有している。
[0071] DDNSサーバ 7は、ネットワークカメラ 1の利用するグローバル IPアドレスにドメイン 名を割り当てる機能を有する。これにより、外部力 ネットワークカメラ 1へアクセスする のに、数値の羅列である IPアドレスではなぐドメイン名を利用することが可能となる。
[0072] 携帯電話 8は、インターネット 6を介してネットワークカメラ 1に接続し、撮像した映像 や音声を視聴するために利用する。ただし、携帯電話は一例であって、映像や音声 を視聴するために利用する端末は、コンピュータ装置や PDA等であっても構わな ヽ
[0073] 次に、図 1に示す映像配信システムの動作について説明する。
[0074] ルータ 3およびモデム 4は、インターネット 6に接続されており、ルータ 3にはグロ一 バル IPアドレスが割り当てられた状態にある。そして、ネットワークカメラ 1は、製造段 階にお!、て、以下に説明する動作を行うように設定されて!、る。
[0075] まず、ネットワークカメラ 1をルータ 3に接続すると、ルータ 3の有する DHCP機能に よって、ネットワークカメラ 1にプライベート IPアドレスが割り当てられる。
[0076] 次に、ネットワークカメラ 1は、 UPnP機能を利用して、所定のタイミングで自動的に ルータ 3のポートフォワード機能の設定を開始する。具体的には、グロ一ノ レ IPァドレ スを利用したルータ 3の所定のポート番号へのアクセスを、ネットワークカメラ 1に割り 当てられたプライベート IPアドレスに転送するように設定する。これにより、ネットヮー クカメラ 1は、インターネット 6上でルータ 3に割り当てられたグローバル IPアドレスを利
用して、 Webサーバとして動作することが可能となる。
[0077] このときネットワークカメラ 1が設定するポート番号には、一般的に利用される 80番、 20番、 21番等の Well— knownポート以外の所定番号を利用する。そして、ここで利 用されるポート番号は、固定された番号であって変更はされない。
[0078] これにより、例えば、ルータ 3のポートフォワード機能の設定においてポート番号 80 が既にコンピュータ装置 2に割り当てられている場合でも、その設定がネットワーク力 メラ 1によって上書きされてコンピュータ装置 2がポート番号 80を利用できなくなるとい つた問題を回避することができる。また、固定されたポート番号であるため、ポートフォ ワード機能が設定された後にコンピュータ装置 2等を利用してポート番号に関する設 定内容を確認する必要はない。また、ネットワークカメラ 1の製造段階において当該ポ ート番号を記載した印刷物を同梱してこれを利用者に通知することや、当該ポート番 号を DDNSサーバ 7で利用することも可能である。
[0079] しかし、この状態では、携帯電話 8等力もネットワークカメラ 1に接続して、撮像した 映像および音声を視聴するためには数字の羅列であるグローバル IPアドレスを指定 する必要がある。そのため、このグローバル IPアドレスにドメイン名を割り当てて利用 することができるよう、ネットワークカメラ 1は、インターネット 6を介して DDNSサーバ 7 への接続を開始する。
[0080] ネットワークカメラ 1は、ルータ 3のポートフォワード機能の設定を完了し、グローバル IPアドレスを利用することが可能となったことを認識すると、次に、このグローバル IP アドレスと、自身の識別情報としてネットワークカメラ 1毎に割り当てられたシリアル番 号とを、インターネット 6を介して DDNSサーバ 7に通知すると共にドメイン名の割り当 てを要求する。ただし、ここで利用する識別情報は、各ネットワークカメラ 1が有する固 有の情報であれば、例えば MACアドレス等、シリアル番号以外の情報であっても構 わない。
[0081] 尚、ネットワークカメラ 1には、製造段階において、予め DDNSサーバ 7に接続する ための情報が設定されている。具体的には、当該情報には DDNSサーバ 7のァドレ スゃ接続認証に必要な情報等が含まれており、ネットワークカメラ 1は当該情報を利 用して、 DDNSサーバ 7に認証を受けて接続し、データの送受信やサブドメイン名の
割り当て要求等を行うことができる。
[0082] また、上述したルータ 3のポートフォワードに係る設定は、ネットワークカメラ 1がルー タ 3に接続されていることを認識した場合にのみ実行されるものである。よって、ルー タ 3を利用しない状態では、ネットワークカメラ 1は、自身に割り当てられたグローバル I Pアドレスおよびシリアル番号のサーバ 7への通知のみを行う。
[0083] DDNSサーバ 7は、ネットワークカメラ 1から、シリアル番号およびグローバル IPアド レスを受信すると、このグローバル IPアドレスにサブドメイン名を割り当てる。具体的に は、例えば、 DDNSサーバ 7が「〇〇〇. co.jp」というドメイン名を有しているときに、サ ブドメイン名の設定を要求してきたネットワークカメラ 1のシリアル番号カ じ30001であ れば、サブドメイン名 mcsOOOlを割り当て、「mcs0001.〇〇〇. co.jp」というアドレスをネ ットワークカメラ 1のグローバル IPアドレスと対応させて管理する。このとき、 DDNSサ ーバ 7は、後にサブドメイン名の変更要求等があつたときに対応できるように、ネットヮ ークカメラ 7のシリアル番号、グローバル IPアドレス、およびサブドメイン名を関連づけ て管理する。また、 DDNSサーバ 7上でドメイン名の設定を完了すると、 DDNSサー ノ 7は、設定したサブドメイン名を、ネットワークカメラ 1に通知する。そして、ネットヮー クカメラ 1側では、 自身のシリアル番号、プライベート IPアドレス、グローバル IPァドレ スおよびサブドメイン名を管理する。
[0084] 以上の設定が終了すると、携帯電話 8の Webブラウザを利用して、そのアドレスに、 数値の羅列であるグローバル IPアドレスではなく、「http:〃 mcsOOOl .〇〇〇 .co.jp」と いう文字列等を利用した分力りやすいアドレスを指定することで、ネットワークカメラ 1 に接続することができるようになる。このとき、予めドメイン名は固定されているため、 利用者は、ネットワークカメラ 1のシリアル番号をサブドメイン名として入力することで、 ネットワークカメラ 1に接続することができる。
[0085] 尚、ネットワークカメラ 1の利用者は、ネットワークカメラ 1で撮像する映像や音声の 視聴に利用する携帯電話 8を利用して、所定の DDNSサーバ 7に接続する力 この とき DDNSサーバ 7が利用者に対し、ユーザ IDやパスワード等を要求して認証を行う 態様であっても構わない。この場合、接続認証に必要なユーザ IDやパスワード等に 係る情報は、例えば、ネットワークカメラ 1の製造段階において、当該情報を印刷した
印刷物を同梱して利用者に通知すればょ 、。
[0086] また、上述のルータ 3のポートフォワード機能でネットワークカメラ 1に割り当てられる ポート番号についても、同様に、ネットワークカメラ 1の製造段階において、当該情報 を印刷した印刷物を同梱して利用者に通知すればよい。これにより、利用者は、サブ ドメイン名を含むアドレスに、該当するポート番号に関する情報を含めることで、当該 ポート番号を利用したネットワークカメラ 1への接続が可能となる。
[0087] これにより、利用者は、ネットワークカメラ 1をルータ 3に接続し、印刷物に記載され た通りに携帯電話 8にアドレスを入力したりユーザ IDやパスワード等を入力するだけ でネットワークカメラ 1に接続することができる。即ち、利用者は、上述したルータ 3や DDNSサーノ 7で行われる設定等にっ 、て特別な操作をする必要がな!、。
[0088] また、ネットワークカメラ 1へ接続するときのポート番号については、上述のように印 刷物に記載した内容に従って携帯電話 8を操作する利用者によって指定される態様 の他、 DDNSサーバ 7においてポート番号が指定される態様であっても構わない。具 体的には、ネットワークカメラ 1で利用するポート番号は所定番号に固定されているた め、利用者が携帯電話 8を利用して、ポート番号を指定せずに、上述したようにサブ ドメイン名を含むアドレスのみを指定して DDNSサーバ 7に接続要求を行ったときに 、 DDNSサーバ 7が当該接続要求にポート番号を指定する情報を含めてネットワーク カメラ 1へ送信する態様であっても構わない。
[0089] このように、ネットワークカメラ 1をルータ 3に接続するだけで、ルータ 3のポートフォヮ ード機能に係る設定力 DDNSサーノ 7でのサブドメイン名の取得までの全ての動 作が自動的に行われる。利用者は、ネットワークカメラ 1を接続し、ネットワークカメラ 1 のシリアル番号をサブドメイン名に含むアドレスを指定するだけで、インターネット 6を 介してネットワークカメラ 1に接続することが可能となる。
[0090] 携帯電話 8からネットワークカメラ 1に接続すると、ネットワークカメラ 1のサーノ機能 によって、携帯電話 8の Webブラウザ上には、ネットワークカメラ 1に正常に接続され たことが確認できる画面が表示される。
[0091] ネットワークカメラ 1に対する最初の接続時には、 Webブラウザの画面上に、サブド メイン名の変更や、ユーザ IDおよびパスワードの変更を促す画面が表示される。そし
て、ここで、利用者は、以下の初期設定を行うことができる。
[0092] まず、ネットワークカメラ 1で撮像する映像や音声の設定を行うことができる。具体的 には、ネットワークカメラ 1で撮像する映像の解像度、画質、フレームレート等の設定と 、音声の有無や音質等の設定を行うことができる。例えば、携帯電話 8での利用であ れば、携帯電話の画面に合わせた解像度で低フレームレートの映像設定とし、必要 でなければ音声を取得しない設定とすれば、限られた通信帯域を有効に利用して映 像を閲覧することが可能となる。
[0093] また、専用のソフトウェアプログラムをダウンロードすることができる。専用のソフトゥ エアプログラムとは、例えば、携帯電話であれば各キャリア毎にその仕様に準じて作 成されたもので、ネットワークカメラ 1への接続と、各種設定、映像や音声の視聴を、 一般の Webブラウザ利用する場合に比べて容易に行うことができるように作成された ものである。専用のソフトウェアプログラムをダウンロードした利用者は、それ以降 We bブラウザよりも操作の容易な当該ソフトウェアプログラムを利用してネットワークカメラ 1に接続し、各種の設定操作や映像や音声の視聴を行うことも可能となる。
[0094] また、ユーザ IDやパスワード、電子メールアドレス等の設定を行うことができる。具 体的には、ネットワークカメラ 1に接続するときのユーザ IDやパスワードの設定、変更 を行うことができる。これにより、第三者が勝手にネットワークカメラ 1に接続し映像や 音声を視聴することを回避することができる。また、ネットワークカメラ 1から利用者へ 通知を行うときに利用する電子メールアドレスの設定の他、ネットワークカメラ 1が動体 感知に係るセンサを有している場合には、その動体感知の感度を設定する等、必要 な種々の初期設定を行うこともできる。
[0095] また、 DDNSサーバ 7によって割り当てられたサブドメイン名の変更を行うことができ る。初期状態では、上述したように、そのサブドメイン名には、シリアル番号が利用さ れている。この状態では、例えば、第三者がドメイン名に対して、適当なシリアル番号 をサブドメイン名として付加したアドレスを入力することでネットワークカメラ 1に接続さ れ、映像や音声を勝手に視聴されてしまう可能性がある。そのため、ユーザ IDやパス ワードにカ卩えて、サブドメイン名を容易に推測され難いものに変更することで、さらに ネットワークカメラ 1に対するセキュリティを向上させることを目的として 、る。
[0096] 以上の初期設定操作は必ず行う必要はなぐ予め設定されたデフォルトの状態で の利用も可能ではある力 上述したように第三者による映像や音声の視聴というセキ ユリティ上の問題を解決するため、最初の接続時には、サブドメイン名、ユーザ IDお よびパスワードにつ 、ては、特にその設定の変更を促す画面を表示するのである。
[0097] 尚、セキュリティの確保を確実なものとするため、サブドメイン名、ユーザ IDおよびパ スワードの変更については、上述したように変更を促す通知のみを行う態様に限らず 、これらを強制的に変更させる態様であっても構わない。このとき、サブドメイン名、ュ 一ザ IDおよびパスワードの全てを対象とする必要はなぐいずれか一つまたは二つ を変更させる態様であってもよ 、。
[0098] 具体的には、例えば、利用者が上述したように携帯電話 8を利用してネットワーク力 メラ 1に最初に接続したときに、パスワードの変更を要求する通知を行い、利用者が 変更を行った場合にのみ、以降の設定や接続の操作が可能となるようにすればょ ヽ 。利用者が行ったパスワード等の変更は、ネットワークカメラ 1内部で管理する情報に 反映される。
[0099] 上記設定操作により、利用者が、変更後の新たなサブドメイン名を指定すると、その 変更はネットワークカメラ 1内にお 、て管理されて 、る識別情報やグローバル IPアド レス等に対応するサブドメイン名の内容に反映される。
[0100] そして、ネットワークカメラ 1は、サブドメイン名が変更されると、自動的に、シリアノレ 番号およびグローバル IPアドレスと共に、変更された新たなサブドメイン名を、 DDN Sサーバ 7へ送信しサブドメイン名の変更を要求する。 DDNSサーバ 7では、これを 受信すると、先に管理してあったシリアル番号に対応するサブドメイン名を、ネットヮ ークカメラ 1から受信した新たなサブドメイン名に変更する。
[0101] 上述したようにネットワークカメラ 1内では、シリアノレ番号、プライベート IPアドレス、グ ローバル IPアドレス、およびサブドメイン名が管理されている。そして、ネットワーク力 メラ 1では、 DDNSサーバ 7によって割り当てられたサブドメイン名が所定の条件に一 致するか否かを判定する機能を有しており、サブドメイン名が所定の条件に一致する と判定したときに、上述のようにサブドメイン名の変更を促す画面が表示される。具体 的には、例えば、サブドメイン名力 シリアル番号に一致する場合にサブドメイン名の
変更を促す。ただし、判定するときの条件はこれに限らず、例えば、装置の型名等の 他、上述の初期設定の要求画面において利用者の氏名や生年月日等の入力を要 求しておき、これらと一致するような場合等、第三者によって容易に推測される可能 性のある条件に一致するときにサブドメイン名の変更を促す態様であればょ 、。この サブドメイン名の判定と変更要求は、サブドメイン名が変更される度に行われる。よつ て、サブドメイン名の変更を促す通知は、上述のように初期設定でシリアル番号と一 致する場合だけでなぐその後の利用者による設定変更により、サブドメイン名が所 定の条件に一致することになつたときにも行われる。これにより、サブドメイン名に係る セキュリティを向上することができる。
[0102] DDNSサーバ 7でのサブドメイン名の変更が完了すると、 DDNSサーバ 7は、これ をネットワークカメラ 1に通知する。そして、ネットワークカメラ 1は、 DDNSサーバ 7で、 サブドメイン名の変更が完了したことを認識すると、これを通知する電子メールを、利 用者が初期設定時に登録した電子メールアドレス宛に送信する。利用者は、この電 子メールを受信することで、サブドメイン名の変更が完了したことを認識し、これ以降 、変更した新たなサブドメイン名を利用してネットワークカメラ 1に接続する。
[0103] 尚、サブドメイン名が所定の条件に一致する力否かの判定および変更要求と、利用 者への電子メールによる通知は、上述のようにネットワークカメラ 1によって行われる 態様の他、 DDNSサーバ 7によってなされる態様であっても構わない。
[0104] また、サブドメイン名の設定完了の通知は、電子メールを利用する方法に限るもの ではなぐ例えば、設定変更後ネットワークカメラ 1に接続要求したときに、接続を試 みた Webブラウザや専用のソフトウェアプログラム上に、変更が完了した力否かを通 知するメッセージが表示される態様であっても構わない。
[0105] このように、第三者が容易に推測できるサブドメイン名につ 、てその変更を促すこと で、ネットワークカメラ 1によって撮像された映像や音声を、第三者によって視聴され るというセキュリティ上の問題を回避することができる。
[0106] また、利用者は、携帯電話 8上で、サブドメイン名の変更を指定するだけで、これを 受けたネットワークカメラ 1が自動的に、新たなサブドメイン名を DDNSサーバ 7に通 知し、 DDNSサーバ 7によってサブドメイン名の変更と設定がなされる。そのため、利
用者は、 DDNSサーバ 7への接続や設定等の操作を行う必要がな 、。
[0107] さらに、設定動作が自動的に行われたとしても、 DDNSサーバ 7への接続やサブド メイン名の設定変更には時間を要するため、利用者はいつ設定が完了する力を予測 することができな 、が、上述のように電子メール等による設定完了通知を行うことによ つて、利用者は、設定が完了し変更された新たなサブドメイン名の利用が可能になつ たことを認識することができる。
[0108] モデム 4を介してルータ 3に割り当てられるグローバル IPアドレスは、上述したように 動的に変更されることがある。ネットワークカメラ 1は、所定の時間毎にグロ一ノ レ IP アドレス等の情報を DDNSサーバ 7に送信している力 ルータ 3に割り当てられたグロ 一バル IPアドレスが変更されたことを認識すると、内部で管理して 、るグローバル IP アドレスの内容を変更すると共に、シリアル番号および変更されたグローバル IPアド レスを DDNSサーバ 7へ送信する。これによつて、 DDNSサーバ 7内でも、管理して いるシリアル番号に対応するグローバル IPアドレスを変更する。また、このときネットヮ ークカメラ 1は、必要であれば上述したようにルータ 3のポートフォワード機能の設定も 行う。尚、このときネットワークカメラ 1は、サブドメイン名および変更されたグローバル I Pアドレスを DDNSサーバ 7に送信し、 DDNSサーバ 7がサブドメイン名に対応する グローバル IPアドレスの変更を要求する態様であっても構わない。
[0109] これにより、グローバル IPアドレスが変更されたときにも利用者が何ら操作を行うこと なぐその変更が自動的に DDNSサーノ 7の設定に反映される。そのため、グローバ ル IPアドレスが動的に変更されるような環境下においても、利用者は、ドメイン名から なるアドレスを利用して、ネットワークカメラ 1に容易に接続することができる。
[0110] また、ルータ 3等によって、 自身に割り当てられたプライベート IPアドレスが変更され たときには、これを認識したネットワークカメラ 1が、ルータ 3のポートフォワード機能の 設定を変更し、インターネット 6上力もの接続要求が、ネットワークカメラ 1に対するも のとして正しく処理されるようにする。
[0111] これにより、プライベート IPアドレスが変更されたときにも利用者が何ら操作を行うこ となぐその変更が自動的にルータ 3の設定に反映される。そのため、利用者は、ドメ イン名力もなるアドレスを利用して、ネットワークカメラ 1に容易に接続することができる
[0112] このように、ルータ 3のポートフォーワード機能の設定、 DDNSサーバ 7のサブドメィ ンの設定等が、ネットワークカメラ 1をルータ 3に接続するだけで自動的に行われるだ けでなく、プライベート IPアドレスやグローバル IPアドレスが変更されたときにも、その 変更が自動的に設定に反映されるため、利用者は、 IPアドレスが変更される度に設 定を変更する操作を行うことなく、継続してドメイン名カゝらなるアドレスを利用すること が可能となる。
[0113] また、サブドメイン名が、第三者の推測しやすい内容である場合に、変更を促す通 知がなされるため、ネットワークカメラ 1によって撮像された映像や音声を、第三者に よって視聴されることを回避することができ、ネットワークカメラ 1に係るセキュリティを 高めることができる。
[0114] この発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示 であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形 例力 この発明の範囲力 外れることなく想定され得るものと解される。