JP2004120125A - ルータおよびルータ設定情報処理方法 - Google Patents

ルータおよびルータ設定情報処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ルータのホスト名を失念していて且つルータの初期化を行った後でも、ルータに割り当てられたグローバルIPアドレスに対応するドメイン名を再び利用できるようにする。また、ルータの初期化後、必要に応じて新たなホスト名を簡単な手順で利用できるようにする。
【解決手段】ルータが、ルータに割り当てられるグローバルIPアドレスとドメイン名との対応関係をルータ毎に管理する管理サーバへホスト名を送信し、管理サーバが、ホスト名を受信したルータに関して既に登録している登録済ホスト名をルータへ返信し、ルータがその登録済ホスト名と管理サーバへ送信した登録要求ホスト名とを選択可能に出力し、その選択結果を管理サーバへ送信するように構成する。
【選択図】 図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、LANとWANとの間でルーティングを行うルータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、LANの1つのノードとしてルータを接続し、そのルータに例えばADSL回線等のWAN側の回線を接続することによって、LANのノードとして接続されたパソコンからWANを介してインターネットにアクセスできるようにネットワークシステムが構成されている。
【0003】
このようなルータには、回線接続に関する情報として例えば回線接続形式(ネットワークインターフェース)や、ユーザID、パスワードなどが設定される。また、セキュリティに関する情報としてファイアウォール機能のためのルーティング、フィルタの設定等が行われる。また、電話機やファックス等のアナログ機器を接続するポートを備えたものでは、電話機やファックス機器に関する情報も設定される。さらには、付加的な機能に関する情報も設定される。これらの情報は不揮発性メモリに書き込まれ、一旦電源が遮断されてもその情報が消失しないように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来のルータにおいては、上述した各種設定情報を設定するために、ルータに割り当てられたプライベートIPアドレスに対してパソコンからWebブラウザでアクセスし、そこで表示される項目内容を入力することによって設定するようにしている。したがって、例えばルータのプライベートIPアドレスの設定を誤って登録したり、ルータのDHCPサーバ機能の設定を誤ったりすると上記Webブラウザでアクセスできなくなる場合があった。そのため、従来のルータでは、ルータの各種設定情報を工場出荷状態に復帰させるための初期化スイッチなどを備えている。この初期化を行うことによって、ルータの各種設定内容は工場出荷状態となり、ルータの設定を一からやり直すことが可能となる。
【0005】
ところが、このような初期化を行うと、次に述べるように、ユーザがルータを介して任意に設定した内容を失念した場合に、その内容を再び設定できない場合が生じるという不都合があった。
【0006】
すなわち、例えば自宅や事業所でWebサーバを立ち上げ、非独自なドメイン名を借りて、それにサブドメインを付加したドメイン名でそのWebサーバにアクセスできるようにしたダイナミックDNSサービスが提供されている。このようなダイナミックDNSサービスを利用するために、ルータから、そのルータに割り当てられたグローバルIPアドレスとホスト名との対応関係を更新登録するための管理サーバを設けることが考えられる。そこで、このようなシステムでルータの初期化を行ってしまうと、ルータから希望のホスト名を再入力する際、既に上記管理サーバに登録していたホスト名を失念したときに、管理サーバに対して二重登録を行うことになったり、以前に使用していたホスト名と同じホスト名を取得できなくなってしまう、という問題が生じる。また逆に、ルータの初期化に伴って新たなホスト名を管理サーバに登録した場合に、以前に管理サーバに登録していたホスト名がそのままになってしまうといった問題も生じる。
【0007】
この発明の目的は、ルータのホスト名を失念していて且つルータの初期化を行った後でも、ルータに割り当てられたグローバルIPアドレスに対応するドメイン名を再び利用できるようにすることにある。また、ルータの初期化後、必要に応じて新たなホスト名を簡単な手順で利用できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明のルータは、ルータ本体に割り当てられる動的なグローバルIPアドレスとドメイン名との対応関係をルータ毎に管理する管理サーバへ登録要求するホスト名を登録要求ホスト名として送信する手段と、該送信に応答して前記管理サーバから返信された、該当のルータ本体に割り当てられた登録済ホスト名を取得するとともに、該登録済ホスト名と前記管理サーバへ送信した前記登録要求ホスト名とのいずれかを新たに登録すべきホスト名として選択可能に出力する手段と、前記新たに登録すべきホスト名を管理サーバへ送信する手段とを備えたことを特徴としている。
【0009】
また、この発明のルータ設定情報処理方法は、LANとWANとの間に設けられ、該LANとWANとの間でルーティングを行うルータが、ルータ本体に割り当てられる動的なグローバルIPアドレスとドメイン名との対応関係をルータ毎に管理する管理サーバへ登録要求するホスト名を登録要求ホスト名として送信し、
管理サーバが、登録要求ホスト名を受信して、当該ルータに関して既に割り当てている登録済ホスト名をルータへ送信し、
ルータが、管理サーバから登録済ホスト名取得するとともに、該登録済ホスト名と管理サーバへ送信した登録要求ホスト名とのいずれかを新たに登録すべきホスト名として選択可能に出力し、
新たに登録すべきホスト名と管理サーバへ送信するようにしたことを特徴としている。
【0010】
このように管理サーバに既に登録されているルータのホスト名をルータ側から取得することによって、ルータのホスト名を失念していて且つルータの初期化を行った後でも、ルータに割り当てられたグローバルIPアドレスに対応するドメイン名を再び利用できるようになる。また、簡単な手順で必要に応じて新たなホスト名への変更が可能となる。
【0011】
また、この発明のルータは、前記管理サーバがルータの認証を行うための認証用データをルータ本体のLANインタフェースに定められているMACアドレスを基にして生成するとともに、該認証用データを前記管理サーバへ送信する手段を設けたことを特徴としている。
このように、ルータのLANインターフェースに定められたMACアドレスは機器固有のアドレスであるので、このルータのMACアドレスを基にして管理サーバで認証してもらうことによって、ルータのユーザによるユーザ名やパスワード等の入力が不要となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明の実施形態に係るルータの構成を各図を参照して説明する。
図1は、ルータを含むネットワークシステム全体のブロック図である。ここでRTa,RTbはそれぞれルータである。Ma,Mbは回線の種別によって必要に応じて設けるモデムである。たとえばADSL回線を経由するのであればADSLモデムを用いる。PCa,PCbはそれぞれパソコン(コンピュータ)である。TELa,TELbはそれぞれ一般のアナログボタン電話機である。パソコンPCa,PCbはルータRTa,RTbのLANポートにEthernet(登録商標)ケーブルで接続している。また、電話機TELa,TELbはルータRTa,RTbのTELポートに接続している。
【0013】
インターネットまたはそれ以外のIP網には、管理サーバ11、データベース12、DNSサーバ13からなるダイナミックDNSサーバ10を配置している。
【0014】
一般にダイナミックDNSサービスを利用するためには、ユーザ認証が必要となるが、この図1に示した構成では、管理サーバ11に対してルータRTaまたはRTbからの接続要求があったとき、管理サーバ11はルータRTaまたはRTbの認証を自動的に行う。したがって、ルータRTa,RTbのユーザにとっては、特別な認証のための入力操作や確認操作が不要である。また、ユーザは管理サーバ11へアクセスして、ユーザの希望するホスト名を含むドメイン名を速やかに登録できる。そのため、ルータを購入した直後からそのドメイン名の使用が可能となる。
【0015】
例えば、パソコンPCaでWebサーバを立てれば、ルータRTaを用いて登録したドメイン名でそのWebサーバにアクセスすることが可能となる。すなわち、ルータRTaのNAT(Network Address Translation) 機能を利用して、TCPプロトコルでポート80を使ったhttpによるアクセスに関して、パソコンPCaに割り当てたプライベートIPアドレスと、ルータRTaに割り当てられる動的なグローバルIPアドレスとのIPアドレス変換を行うように設定する。ルータのグローバルIPアドレスは、プロバイダのDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol) サーバにより動的に割り当てられるが、このグローバルIPアドレスの変更があったとき、ルータRTaは、そのグローバルIPアドレスを管理サーバ11へ送信する。それに応答して管理サーバ11は、DNSサーバ13の登録内容(グローバルIPアドレスとドメイン名との対応関係)を更新するので、結局上記Webサーバに置いたコンテンツを上記ドメイン名でWANへ公開することができる。
【0016】
図2は上記ダイナミックDNSサーバ10とルータRTとの間で行われるデータの流れについて示している。ルータRTにはプロバイダからグローバルIPアドレスが割り当てられる。ルータRTは、そのグローバルIPアドレスの割り当てが変更されたとき、管理サーバ11に対して、ルータRTのグローバルIPアドレスデータの更新要求を行う。また、ルータRTは管理サーバ11に対してホスト名の登録・削除、登録済ホスト名の取得(以下、単に「取得」という。)、の各処理を行う。管理サーバ11は、ルータRTに対して割り当てたホスト名部分を含むフルドメイン名の通知を行う。データベース12は、ルータRTに割り当てられたグローバルIPアドレスとホスト名との対応関係を記憶する。管理サーバ11はデータベース12に対してそのデータの登録・更新・検索・削除の処理を行う。DNSサーバ13はルータRTのグローバルIPアドレスとドメイン名との対応関係を記憶する。このDNSサーバ13はDNSツリーの中で最も下位のDNSサーバとして作用し、ルータRTのグローバルIPアドレスを、ドメイン名による問い合わせに応答して返答する。管理サーバ11は、このDNSサーバ13に対しても上記ドメイン名とIPアドレスとの関係の登録・更新・削除の処理を行う。
【0017】
この実施形態においては、ルータと管理サーバとの機能によって「ホストアドレスサービス」をユーザに提供する。「ホストアドレスサービス」とは、ユーザの指定した文字列をホスト名部分に含むドメイン名を提供するサービスである。
【0018】
ホストアドレスサービスでは、ユーザが希望する任意の文字列をaaaaa としたとき、例えば、”aaaaa.aa0.netvolante.jp” のように、ホスト名部分を”aaaaa” 、第3レベルドメイン名を”aa0” とするドメイン名が設定される。もしホスト名”aaaaa” が既にデータベースに登録されていれば、それに続く第3レベルドメイン名”aa0” 部分が一致しないように、例えば”aa1” を自動的に生成して、”aaaaa.aa1.netvolante.jp” をドメイン名とする。この第3レベルドメイン名部分”aa0” は、”aa0” 〜”zz9” まで順に割り当てる。すなわち26×26×10=6760個まで同じホスト名が割り当てられるようにしている。
【0019】
これにより、ホスト名部分はユーザの希望するホスト名として登録でき、且つ重複しないドメイン名を登録することができる。したがって、ホスト名が重複する場合にも、ホスト名の登録試行を繰り返す必要が無くなる。
なお、上記の例でnetvolante.jp というドメイン名に対応して、”netvolante”ドメインのネームサーバと”jp”ドメインのネームサーバが、ネットワーク内に設けられている。
【0020】
次に、ルータを工場出荷状態に初期化した後のルータの設定手順について図3,図7〜図9を参照して説明する。
ルータの設定は、ルータの属するLAN内に存在するパソコンから、Webブラウザによって行う。このWebブラウザの操作によって、ユーザの希望するホスト名を設定するページが選択され、ホスト名が入力されると、まずルータは管理サーバにアクセスして、そのルータに該当するデータを取得する図3(s1→s2)。
【0021】
全く新規な登録時には、管理サーバにはまだデータが登録されていないので、図7に示すような新規登録のための表示を行う。ここで、「ホスト名」の欄に、登録要求ホスト名としてユーザが希望する任意の文字列を入力し、「登録」ボタンをクリックする。これにより、図8に示すようにドメイン名(図8では「ホストアドレス」と表示されている。)が設定された状態の表示を行う。(s2→s3→s4)。この図8に示す例では、ホスト名としてaaaaa を入力したので、前述した手順によって、ホスト名が”aaaaa” 、サブドメイン名が例えば”aa0” であるドメイン名”aaaaa.aa0.netvolante.jp” が設定される。
【0022】
上述のホスト名の新規登録は、図2に示したデータベース12に対する処理であるが、同様にして、ルータに割り当てられる動的なグローバルIPアドレスとドメイン名との対応関係をDNSサーバ13へ登録する。
【0023】
さて、このようにして一旦登録した後、何らかの原因でルータを工場出荷状態に初期化せざるを得なくなった場合や、誤って初期化した場合に、図7に示したページで、登録要求ホスト名として例えばbbbbb を入力したとすると、図9に示すように、登録済ホスト名”aaaaa” をホスト名部分に含むドメイン名”aaaaa.aa0.netvolante.jp” と、今回入力された登録要求ホスト名”bbbbb” とを一覧表示する(s3→s5)。
【0024】
ユーザはこの時点で、既に登録されていたホスト名を知ることができ、その既に登録されていたホスト名をそのまま利用する場合には、「登録する」を選択して「登録」ボタンをクリックする。また、今回入力したホスト名で新規登録する場合には「新規登録する」を選択して「登録」をクリックする。このことにより、既に登録されていたドメイン名”aaaaa.aa0.netvolante.jp” を一旦削除し、ホスト名部分を”bbbbb” 、サブドメイン名を”aa0” とするドメイン名”bbbbb.aa0.netvolante.jp” を新たなドメイン名として設定する(ホスト名を変更する)。もし、ホスト名”bbbbb” が既にデータベースに登録されていれば、それに続くサブドメイン名である第3ドメイン名”aa0” 部分が一致しないように、例えば”aa1” を自動的に生成して、”bbbbb.aa1.netvolante.jp” をドメイン名とする。(n6→n7)。
【0025】
上述の、ホスト名の変更/削除の処理はデータベース12に対する処理であるが、同様にして、DNSサーバ13内の該当のグローバルIPアドレスに対応するドメイン名を変更または削除する。
【0026】
このように、ルータが、ルータ本体に既に割り当てられたホスト名(登録済ホスト名)を含むドメイン名を前記管理サーバから取得するとともに、該ドメイン名と前記管理サーバへ送信した登録要求ホスト名とを選択可能なようにユーザへ提示し、管理サーバに登録済ホスト名を含むドメイン名と今回管理サーバへ送信した登録要求ホスト名とのいずれかの選択結果を管理サーバへ送信する。このことにより、ルータのホスト名を失念していて且つルータの初期化を行った後でも、ルータに割り当てられたグローバルIPアドレスに対応するドメイン名を再び利用できるようになる。また、簡単な手順で必要に応じて新たなホスト名を含むドメイン名への変更が可能となる。この新たなホスト名への変更により、管理サーバに既に登録されていたドメイン名が自動的に削除されるため、実際には使用されないドメイン名が無駄に多重に登録されることもなく、管理サーバ側で処理上の無駄な負担がかかることもなくなる。
【0027】
なお、上述の例で、ルータから管理サーバへ「ホスト名」を送信し、管理サーバからルータへは、ルータに既に割り当てられている「ドメイン名」を送信するようにしたが、ユーザが指定可能な文字列はホスト名部分であるので、ルータに割り当てられているドメイン名のホスト名部分のみを、管理サーバがルータへ送信するようにしてもよい。
【0028】
次に、ルータと管理サーバとの間での認証時に行う通信のシーケンスを図4を基に説明する。
(a) まず、ルータから管理サーバへ接続要求(接続可能確認)があれば、ルータと管理サーバは、所謂3ウェイハンドシェイクによってTCPセッションを確立する。
(b) 続いて、管理サーバが接続の都度ランダムに生成する一時パスワード(ワンタイムパスワード)を生成し、ルータへ送信する。
(c) 続いて、ルータは自身のMACアドレスを送信する。
(d) 管理サーバでは、MACアドレスの上位24ビット(4ビットを1桁とする最初の6桁分)が所定のベンダ固有のIDであればOKを返し、そうでなければエラーを返す。
上記MACアドレスは、その上位24ビットをベンダコードとしてIEEEが管理/割り当てを行なっていて、下位24ビットを各ベンダで独自に重複しないように管理しているコードである。したがって世界中で同じ物理アドレスを持つLANインタフェースは存在せず、すべて異なるアドレスが割り当てられていることになる。
【0029】
仮に、正規でないベンダの何らかの機器から送信されたMACアドレスを受信した場合には、ここでエラーを返した後、続く処理を中断する。そのことにより、正規ベンダ以外の機器からのアクセスを防止する。また、管理サーバも、その後の不要な処理を行わないことにより、処理負荷を軽くする。
【0030】
(e) ルータは、管理サーバからOKを受けると、管理サーバから取得した上記一時パスワードとMACアドレスを変数とする所定のアルゴリズムによってMACアドレスを認証用パスワード文字列に変換し、管理サーバへ送信する。
(f) 管理サーバでは同じアルゴリズムを用いて認証用パスワードを生成し、ルータから受信した認証用パスワードと比較し、一致すればOKを返し、一致しなければエラーを返す。
以上の手順によってルータのMACアドレスを基にして、ルータの認証を行うようにしたので、ユーザ名やパスワード等の認証用情報をユーザが入力する必要がなくなる。そのため、管理サーバへ接続する上でもユーザ名やパスワードの失念が問題とならない。
【0031】
次に、ホスト名の「登録」・「削除」について、ルータと管理サーバとの間での通信のシーケンスを図5を基に説明する。
(a) まず、図4に示した方法で、正規ユーザのルータからのアクセスであるか否かの認証を行う。
(b) その認証がOKであれば、ルータは管理サーバに対して、このセッションが「登録」・「削除」のいずれであるかを示すタイプデータを送信する。
(c) 管理サーバは、このタイプデータが予め定めた値のいずれかに該当していればOKを返し、それ以外であればエラーを返し、処理を中断する。正規のルータであれば、ここでエラーになることはない。
(d) OKであれば、ルータはプロバイダとの接続を行うネットワークインタフェースの種別データを送信する。
【0032】
(e) 管理サーバは、その種別が予め定めた選択可能な種別であればOKを返し、それ以外であればエラーを返す。
(f) 続いてルータは、「登録」の場合、ユーザが希望する任意の文字列のみを送信する。
【0033】
(g) 管理サーバは、上記ホスト名に関する内容が所定の条件を満たしていれば、「登録」・「削除」のいずれかの処理を行い、OKを返す。所定の条件を満たしていなければエラーを返す。
【0034】
(h) 次にルータは、ルータに割り当てられているグローバルIPアドレスを管理サーバへ送信する。
(i) 管理サーバは、そのIPアドレスが正規の”aaa.bbb.ccc.ddd” という形式になっていればOKを返し、そうでなければエラーを返す。
【0035】
(j) 続いて、「登録」の場合に、管理サーバが生成したドメイン名を送信する。
【0036】
なお、IPアドレスの「更新」の場合は、データベースのグローバルIPアドレスの値およびDNSサーバのグローバルIPアドレスの値を、今回ルータから受信したグローバルIPアドレスに更新するだけであるので、この処理は無い。また、「削除」の場合も、データベースに既に登録されている該当の内容を削除するだけであるので、この処理は無い。
【0037】
(k) その後、ルータは通信終了を表すメッセージを管理サーバへ送信して、全体のセッションを終了する。
以上の手順によって、図3に示したステップs4,s7の処理を行う。
【0038】
次に、登録済ホスト名の取得について、ルータと管理サーバとの間での通信のシーケンスを図6を基に説明する。
(a) まず、図4に示した方法で、正規ユーザのルータからのアクセスであるか否かの認証を行う。
(b) その認証がOKであれば、ルータは管理サーバに対して、このセッションが「登録済ホスト名の取得」であることを示すタイプデータを送信する。
(c) 管理サーバは、このタイプデータが予め定めた値に該当していればOKを返し、それ以外であればエラーを返し、処理を中断する。正規のルータであれば、ここでエラーになることはない。
(d) OKであれば、ルータはプロバイダとの接続を行うネットワークインタフェースの種別データを送信する。
【0039】
(e) (d) でインタフェース1=allであれば、ここで管理サーバは、登録済みのホスト名が登録されたネットワークインタフェースの値(インタフェース2)を返す。
(f) 続いてルータは、(d) でインタフェース1=allを指定した場合に、上記「インタフェース2」が予め定めた選択可能な種別であればOKを返し、それ以外であればエラーを返す。
(g) 管理サーバは、「インタフェース1」で指定されたネットワークインタフェース経由で登録されたホスト名(登録済ホスト名)を含むドメイン名を送信する。
(h) ルータは、そのドメイン名を正常に受信すればOKを返す。
【0040】
上記「インタフェース1」でallが指定され、登録済ホスト名が複数ある場合は、「インタフェース2」〜「OK/Error」[3]」の処理を繰り返す。すなわち、ネットワークインタフェースごとに登録済ホスト名をルータへ順に送信する。
【0041】
(i) 管理サーバは、すべてのドメイン名を正常に送信した後、OKを返す。
(j) その後、ルータは通信終了を表すメッセージを管理サーバへ送信して、全体のセッションを終了する。
以上の手順によって、図3に示したステップs2の処理を行う。
【0042】
なお、以上の例ではホスト名を復元する場合について示したが、ホスト名以外にも、ルータの各種設定情報を併せて復元する場合に同様に適用できる。例えば、回線接続に関する情報(ネットワークインターフェース)、セキュリティに関する情報、電話ポートに接続された電話機やファックス機器に関する情報、その他の付加的な機能に関する情報など、ルータの各種設定情報を管理サーバへ登録しておき、必要な時点で、それらを復元できるように構成しておいてもよい。
【0043】
【発明の効果】
この発明によれば、管理サーバに登録されたルータのホスト名をルータ側から取得することによって、ルータのホスト名を失念していて且つルータの初期化を行った後でも、ルータに割り当てられたグローバルIPアドレスに対応するドメイン名を再び利用できるようになる。また、簡単な手順で必要に応じて新たなホスト名を含むドメイン名への変更が可能となる。
【0044】
また、この発明によれば、ルータが、管理サーバでの認証用データをルータ本体のLANインタフェースに定められているMACアドレスを基にして生成するとともに、該認証用データを前記管理サーバへ送信する手段を設けたことにより、ルータのユーザによるユーザ名やパスワード等の入力が不要となり、ルータの初期化後にも、ホスト名の再登録または新規登録を速やかに行えるようになる。
【0045】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るネットワークシステム全体の構成を示すブロック図
【図2】ルータとダイナミックDNSサーバとを含む主要部の構成を示すブロック図
【図3】ホスト名の登録・変更・削除・登録済ホスト名の取得の処理手順を示すフローチャート
【図4】ルータと管理サーバとの間での認証のシーケンスを示す図
【図5】ルータと管理サーバとの間でのホスト名を登録・削除のシーケンスを示す図
【図6】ルータと管理サーバとの間での登録済ホスト名を取得するためのシーケンスを示す図
【図7】ホストアドレスサービスでのホスト名登録前の表示例を示す図
【図8】同登録後の表示例を示す図
【図9】登録済ホスト名取得後の表示例を示す図
【符号の説明】
10−ダイナミックDNSサーバ、12−データベース、TEL−ボタン電話機、RT−ルータ、M−モデム、PC−パソコン

Claims (3)

  1. LANとWANとの間に設けられ、該LANとWANとの間でルーティングを行うルータにおいて、
    該ルータを含むネットワークシステム内に配置され、ルータ本体に割り当てられる動的なグローバルIPアドレスとドメイン名との対応関係をルータ毎に管理する管理サーバに対し、登録要求をするホスト名を登録要求ホスト名として送信する手段と、
    該送信に応答して前記管理サーバから返信された、該当のルータ本体に既に割り当てられた登録済ホスト名を取得するとともに、該登録済ホスト名と前記管理サーバへ送信した前記登録要求ホスト名とのいずれかを新たに登録すべきホスト名として選択可能に出力する手段と、
    前記新たに登録すべきホスト名を前記管理サーバへ送信する手段とを備えたことを特徴とするルータ。
  2. 前記管理サーバがルータの認証を行うための認証用データを、ルータ本体のLANインタフェースに定められているMACアドレスを基にして生成するとともに、該認証用データを前記管理サーバへ送信する手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載のルータ。
  3. LANとWANとの間に設けられ、該LANとWANとの間でルーティングを行うルータが、ルータ本体に割り当てられる動的なグローバルIPアドレスとドメイン名との対応関係をルータ毎に管理する管理サーバに対し、登録要求をするホスト名を登録要求ホスト名として送信し、
    前記管理サーバが、前記登録要求ホスト名を受信して、当該ルータに関して既に割り当てている登録済ホスト名を前記ルータへ送信し、
    前記ルータが、前記管理サーバから前記登録済ホスト名を取得するとともに、該登録済ホスト名と前記管理サーバへ送信した前記登録要求ホスト名とのいずれかを新たに登録すべきホスト名として選択可能に出力し、
    前記新たに登録すべきホスト名を前記管理サーバへ送信するようにしたルータ設定情報処理方法。
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