WO2006009200A1

WO2006009200A1 - レーザー溶着用ラベル及び複合成形品

Info

Publication number: WO2006009200A1
Application number: PCT/JP2005/013374
Authority: WO
Inventors: Masahiko Itakura; Yasuo Okumura; Yuichi Ooe; Yoshiteru Hatase
Original assignee: Daicel Polymer, Ltd.; Orient Chemical Industries, Ltd.
Priority date: 2004-07-22
Filing date: 2005-07-21
Publication date: 2006-01-26
Also published as: KR20070034985A; EP1715468A1; US20080317979A1; CN1934602A

Abstract

　本発明のレーザー透過溶着用ラベルは、少なくとも樹脂層を有し、かつレーザー溶着により樹脂成形品に接合するための樹脂製ラベルであって、前記樹脂層が、波長７４０～１１００ｎｍの範囲内に発振波長を有するレーザー光に対する透過率が２０％以上であり、可視光線に対する全光線透過率（ＡＳＴＭ　Ｄ１００３準拠）が５０％以下であり、光散乱性を有している。前記樹脂層は、熱可塑性樹脂で構成でき、熱可塑性樹脂は、前記樹脂成形品を構成する樹脂に対して相溶性を有していてもよい。前記ラベルは、樹脂成形品を隠蔽可能であってもよく、着色剤などに着色されていてもよい。レーザー溶着により前記ラベルを樹脂成形品に接合させて複合成形品（トナーカートリッジなど）を形成してもよい。本発明によれば、粘着剤などを用いることなく、簡便な方法により樹脂成形品に貼付可能な樹脂製ラベルを提供できる。

Description

明細書

レーザー溶着用ラベル及び複合成形品

技術分野

[0001] 本発明は、レーザー溶着により榭脂成形品に貼付又は接合するのに有用なラベル

、及びラベルが榭脂成形品に接合 (又は貼付)された複合成形品に関する。

背景技術

[0002] 従来、榭脂成形品などの成形品には、一方の面に印刷が施され、他方の面に粘着剤を介して離型紙を貼り合わせたラベルが用いられている。しかし、このような方法では、ラベル作製に多くの工程を要するとともに、成形品への貼付作業も、離型紙を剥離し、位置合わせする必要があり、非常に煩雑である。また、ラベルを貼付した成形品をリサイクルするには、ラベルを剥離する必要があり、リサイクルも困難である。

[0003] そこで、ラベルを貼付しても、容易に再使用や再利用することができる成形品が検討されている。例えば、特開 2000— 43177号公報 (特許文献 1)には、成形榭脂材料と相溶性がある材料カゝらなる表示ラベルを、弱粘着性の接着剤により榭脂成形品本体（トナーマガジンの上カバーなど）に着脱可能に貼付したリサイクル可能な榭脂成形品が開示されている。

[0004] 特開平 8— 340182号公報 (特許文献 2)には、熱可塑性榭脂よりなるリサイクル可能な部品を有する製品において、前記部品に対して相溶性を有する熱可塑性榭脂よりなり、かつ前記部品に貼着されていて、前記部品から剥離することなく前記部品を再生処理できることを示すマークが表示されているデカル (シート状部片）と、前記マークの意味する内容が表示された表示部材 (シート状部材)とを具備する製品が開示されている。前記特許文献 2には、複写機の前ドアとデカルとを熱融着又は接着剤により貼着することが開示されて、る。

[0005] 特開平 10— 119169号公報 (特許文献 3)には、第 1の物品と、この物品に接着材を介して接合された第 2の物品とを有するリサイクル可能な物品において、前記第 1 の物品と第 2の物品とを互いに相溶性のある熱可塑性榭脂により構成すると共に、前記接着材として、熱及び Z又は電磁波 (紫外線など）を加えることによって、第 1の物品に対する接着力が減少する特性を有する接着材を使用したリサイクル可能な物品が開示されている。

[0006] 特開平 11 109831号公報 (特許文献 4)には、画像形成装置を構成する各部品の構成材料名、部品としての再利用の可否などの複数の項目を選択し、これらの項目をまとめて表示する表示部を対象部品中に形成したリサイクル表示付き画像形成装置が開示されている。また、榭脂からなる部品に対しては、その部品にシート部材の貼付によって表示部を形成することも開示されている。なお、特許文献 4には、貼付方法の詳細につ!、ては記載がな!、。

[0007] 特開 2000— 66607号公報 (特許文献 5)には、装置に備えられる外装カバーにおいて、外装カバー基体の外観表面部に剥離可能な透明のフィルムが張り合わされているリサイクル用外装カバーが開示されている。また、前記特許文献 5には、前記透明フィルムの材料と、外装カバー基体の材料とは相互に相溶性を有して、てもよ、こと、張り合わせに接着剤を用いた場合には透明フィルムの材料と、外装カバー基体の材料と、接着剤とが相互に相溶性を有することが開示されている。

[0008] しかし、接着剤や粘着剤などを用いると、リサイクルに先立ってラベルを成形品から剥離する必要があるとともに、接着剤が成形品の表面に残存しやすぐリサイクル品の品質も低下する。また、熱融着などによりラベルを貼付すると、接着剤を用いる場合と同様に位置合わせが困難であることに加え、周囲の榭脂まで融解して成形品の外観を損なう虞があるとともに、複雑な形状の成形品には適用するのが困難である。

[0009] 特開 2003— 181931号公報 (特許文献 6)には、レーザー光に対して非吸収性で熱可塑性の隣接する透明榭脂部材間に、レーザー光に対して吸収性で非常に薄い透明フィルム (赤外線吸収透明フィルム)を介在させた状態で複数の透明榭脂部材を接面重合し、外側の透明榭脂部材の面にレーザー光を照射することにより溶着させる熱可塑性透明榭脂部材のレーザー接合方法が開示されている。前記透明フィルムには、赤外線に対しては吸収性を呈するが可視光線に対しては透過性を呈する顔料又は染料を添加してもよいことも開示されている。しかし、特許文献 6では、透明榭脂部材を用いるので、ラベルとして用いたとき、下地を有効に隠蔽できない。一方、ラベルで下地を隠蔽すると、レーザー光を有効に透過できず、接合強度が低下しやすい。

[0010] 特開 2001— 198982号公報（特許文献 7)には、レーザー光の透過率が 70. 0〜1 00%で、全光線透過率が 60%以下である着色層が設けられた加飾透明榭脂パネルを、レーザー光の透過率力^〜 10%である着色榭脂成形品の上に接置し、加飾透明榭脂パネルの着色層上力レーザー光を照射し、加飾透明榭脂パネルの裏面と着色榭脂成形品の表面の界面を溶着させることにより、加飾透明榭脂パネルと着色榭脂成形品とを溶着一体化させる加飾プラスチック成形品の製造方法が開示されている。し力しながら、特許文献 7には、レーザー溶着性を損なうことなぐ下地となる榭脂成形品を隠蔽する度合、 (隠蔽特性)を効率よく調整することができるラベル特ヽては記載されてヽなヽ。

特許文献 1：特開 2000— 43177号公報 (請求項 1、及び段落番号 [0026]) 特許文献 2 :特開平 8— 340182号公報 (請求項 1及び 2、並びに段落番号 [0002]、 [0

026]、及び [0033])

特許文献 3 :特開平 10— 119169号公報 (請求項 1、段落番号 [0046])

特許文献 4：特開平 11 109831号公報 (請求項 3及び 8)

特許文献 5：特開 2000— 66607号公報 (請求項 1、 3及び 6)

特許文献 6 :特開 2003— 181931号公報 (請求項 1及び 2、段落番号 [0018]) 特許文献 7：特開 2001— 198982号公報 (請求項 1)

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0011] 従って、本発明の目的は、レーザー溶着性を損なうことなく榭脂成形品に対して容易に接合可能で、かつ下地となる榭脂成形品を有効に隠蔽可能な榭脂製ラベル、及びこの榭脂製ラベルが榭脂成形品に接合された複合成形品を提供することにある

[0012] 本発明の他の目的は、粘着剤などを用いることなぐ榭脂成形品に対して強固に接合可能であり、リサイクル性に優れる榭脂製ラベル及び複合成形品を提供することにある。

[0013] 本発明の更に他の目的は、被接合体となる榭脂成形品がレーザー光を吸収可能であるか否かに拘わらず、レーザー光照射により榭脂成形品に容易に接合すること力 Sでき、しかも下地を有効に隠蔽可能である榭脂製ラベル及び複合成形品を提供することにめる。

[0014] また、本発明の更に他の目的は、被接合体となる榭脂成形品のラベルとの接合する面にレーザー光を吸収可能な吸収部を構成し、レーザー光照射により下地を有効に隠蔽可能である榭脂製ラベルを榭脂成形品に容易に接合することができる複合成形品を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0015] 本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、レーザー光並びに可視光に対して特定の透過特性を有する榭脂製ラベルを用いると、ラベルとしての機能を損なうことなぐレーザー溶着により榭脂成形品に容易に接合できることを見いだし、本発明を完成した。

[0016] すなわち、本発明のレーザー溶着用ラベルは、少なくとも榭脂層を有し、かつレーザ一溶着により榭脂成形品に貼付するための榭脂製ラベルであって、前記榭脂層において、波長 740〜： L lOOnmの範囲内に発振波長を有するレーザー光に対する透過率が 20%以上（例えば、 20〜100%程度）でぁり、ASTM D1003に準拠した可視光線に対する全光線透過率が 50%以下 (例えば、 0〜50%程度)である。前記榭脂層は、光散乱性を有しており、 ASTM D1003に準拠したヘーズ値が 70%以上である。

[0017] 前記ラベルは、 50 μ m〜5mm程度の厚みを有して、てもよ、。前記榭脂層を構成する榭脂は、通常、熱可塑性榭脂であってもよい。熱可塑性榭脂は、前記榭脂成形品を構成する榭脂に対して相溶性を有して、てもよ、。

[0018] 前記ラベルの榭脂層は、榭脂成形品を隠蔽可能であってもよぐ有彩色 (例えば、黄色、橙色、赤色、青色など)又は無彩色 (例えば、白色、灰色、黒色など）に着色されていてもよい。榭脂層の着色濃度は所望に応じて選択でき、例えば、白色の着色剤と有彩色の着色剤とを組み合わせることもできる。

[0019] 榭脂層単独で構成されたラベルは、レーザー光を透過可能であり、このようなラベルをレーザー透過溶着用ラベルと称する場合がある。 [0020] また、本発明のラベルは、表面に表示機能を有する印刷層が形成されていてもよい。印刷層は、レーザー光に対して透過性を有する着色剤で構成してもよい。なお、印刷層では、このような着色剤を複数組み合わせてもよ、。

[0021] 本発明のラベルは、前記榭脂層と、この榭脂層の一方の面に形成され、かつレーザ一光を吸収可能な吸収部とで構成してもよい。このようなラベルでは、被接合体となる榭脂成形品に対して前記吸収部側を接触させて、レーザー光の照射により溶着可能である。また、吸収部を有するラベルは、榭脂成形品の種類によらず、榭脂成形品に対して簡便に接合することができ、榭脂成形品の選択の幅が広がる。なお、前記吸収部は、榭脂層の一方の面に形成されたレーザー光を吸収可能な吸収層であつてもよい。吸収層の厚みは 1〜40 m程度であってもよい。また、前記吸収層は、レーザー光吸収剤を含有する塗膜 (塗布層）で形成してもよぐ例えば、レーザー光吸収剤を含有するコーティング剤 (インク、塗料など)の塗布により形成された塗膜であってもよい。

[0022] 本発明には、榭脂成形品と前記ラベルとが、レーザー溶着により接合された複合成形品も含まれる。前記榭脂成形品は、前記榭脂成形品のラベルと溶着する面 (被接合面又は被溶着面)の少なくとも一部に、レーザー光を吸収可能な吸収部が形成された榭脂成形品であってもよい。このような榭脂成形品を用いると、前記吸収部側をレーザー溶着用ラベル (例えば、レーザー透過溶着用ラベル）に接触させて、レーザ一光の照射によりラベルと榭脂成形品とを溶着可能である。前記吸収部は、榭脂成形品の被接合面に形成されたレーザー光を吸収可能な吸収層であってもよ、。このような吸収層の厚みは 1〜40 m程度であってもよい。また、前記吸収層は、レーザ一光吸収剤を含有する塗膜 (塗布層）で形成してもよぐ例えば、レーザー光吸収剤を含有するコーティング剤 (インク、塗料など)の塗布により形成された塗膜であってもよい。

[0023] 前記複合成形品は、リサイクル可能な消耗品などの用途、特に、使用済みの製品を素材に戻して再利用する用途、例えば、レーザープリンターや小型複写機等に用いられるトナー用カートリッジなどに好適である。

発明の効果 [0024] 本発明の榭脂製ラベルは、レーザー光に対して特定の透過特性を有する榭脂層で少なくとも構成するので、レーザー溶着性を損なうことなぐ被接合体に対して容易に接合することができる。更に、前記榭脂製ラベルは、可視光に対しても特定の透過特性を有するので、ラベルとしての機能を損なうことがなぐ例えば、下地 (被接合体 (榭脂成形品）など)を有効に隠蔽することもできる。また、本発明のラベルは、レーザー溶着によりラベルと被接合体とを接合可能であるため、粘着剤などを用いなくとも、被接合体に対して強固に接合又は貼付することができ、リサイクル性にも優れている。更に、前記榭脂層の一方の面にレーザー光を吸収可能な吸収部（吸収層など)を有するラベルでは、被接合体となる榭脂成形品がレーザー光を吸収可能である力否かに拘わらず、榭脂層のレーザー光透過性と、吸収部のレーザー光吸収性を利用して、吸収部側を被接合体に接触させてレーザー光照射により容易に貼付又は接合することができる。しカゝも、榭脂層は、可視光に対して特定の透過特性を有するので、下地 (吸収部及び被接合体)を有効に隠蔽することもできる。

[0025] または、榭脂成形品のある面にレーザー光を吸収可能な吸収部（吸収層）が形成されている榭脂成形品では、前記吸収部と下地を有効に隠蔽することができるレーザ一溶着用ラベルを接触させてレーザー光照射により容易に貼付または接合することができる。

図面の簡単な説明

[0026] [図 1]図 1は実施例 18及び 19で作製したラベルの上面図である。

発明の詳細な説明

[0027] [レーザー溶着用ラベル]

本発明のレーザー溶着用ラベルは、レーザー光に対して特定の透過特性を有する榭脂層（レーザー光透過層)で少なくとも構成されており、（0榭脂層単独で構成してもよぐ GO榭脂層とこの榭脂層の一方の面に形成されたレーザー光線を吸収可能な吸収部（吸収層など）とで構成してもよい。また、レーザー溶着用ラベルの少なくとも表面には、表示機能 (又は識別機能)を付与するため、印刷が施されていてもよい。このような印刷が施されたラベルも本発明に含まれる。

[0028] (榭脂層）榭脂層を構成する榭脂 (又はベース榭脂）としては、レーザー光を透過可能である限り特に制限されず、種々の熱可塑性榭脂が使用でき、結晶性榭脂であっても、非結晶性榭脂であってもよい。熱可塑性榭脂としては、例えば、スチレン系榭脂、アタリル系榭脂（例えば、ポリメタクリル酸メチルなどのポリ (メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリアクリロニトリルなど）、ォレフィン系榭脂（ポリエチレン、ポリプロピレン、ェチレン—プロピレンコポリマーなどのォレフィンの単独又は共重合体など）、ビュル系榭脂

(塩ィ匕ビュル系榭脂、酢酸ビニル系榭脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリビ- ルアルコール、エチレンビュルアルコール共重合体など）、熱可塑性ポリエステル系榭脂（ポリ C アルキレンテレフタレート、ポリ C アルキレンナフタレート、これらの

2-4 2-4

コポリエステル、ポリアリレート、液晶性ポリエステルなど）、ポリアミド系榭脂（ポリアミド

6、ポジアミド、 66、ポジアミド、 610、ポジアミド、 11、ポジアミド、 12、ポジアミド、 612、ポジアミド、 6/66,ポリアミド 6Z11など）、ポリカーボネート系榭脂（ビスフエノール A型ポリカーボネートなどのビスフエノール型ポリカーボネート、水添ビスフエノール型ポリカーボネートなど）、ポリフエ-レンォキシド系榭脂などが挙げられる。

[0029] 前記スチレン系榭脂としては、ポリスチレン（GPPSなど）、スチレン一アクリル系共重合体 (スチレンーメタクリル酸メチル共重合体、スチレン（メタ）アクリル酸共重合体、スチレン—アクリロニトリル共重合体 (AS榭脂）など）、スチレン—ジェン又はォレフィン系共重合体 [スチレンブタジエンスチレン（SBS)ブロック共重合体、スチレン一イソプレン一スチレン (SIS)ブロック共重合体など]、ゴム含有スチレン系榭脂 [ 耐衝撃性ポリスチレン (HIPS)、アクリロニトリル—ブタジエンゴム—スチレン榭脂 (A BS榭脂）、メタクリル酸メチル一ブタジエンゴム一スチレン榭脂（MBS榭脂）、メタタリル酸メチル—スチレン榭脂 (MS榭脂)など]などが挙げられる。

[0030] これらの熱可塑性榭脂のうち、ラベルとしての強度や光散乱性の点から、結晶性榭脂（ポリアミド、結晶性ポリエステルなど）や、非結晶性榭脂では、ポリスチレン (GPPS など)、ゴム強化榭脂 (例えば、ゴム含有スチレン系榭脂 (例えば、 ABS榭脂など）、スチレンジェン又はォレフィン系共重合体など）などを用いるのが好ましい。

[0031] 前記熱可塑性榭脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。複数の榭脂を組み合わせて用いる場合、榭脂の組合せは、レーザー溶着性や成形性を損なわない限り、被接合体 (又は被着体)を構成する榭脂ゃ吸収部の種類に応じて、同系統又は異系統の榭脂の組み合わせであってもよい。なお、榭脂層を構成する榭脂は、被接合体である榭脂成形品を構成する榭脂及び Z又は吸収体に含まれる榭脂などに対して相溶性を有するのが好ま、。

[0032] 榭脂層を構成する榭脂は、レーザー光線を透過可能である限り、特に制限されず、透明、半透明又は不透明のいずれであってもよい。また、前記榭脂は、更に着色剤を含む榭脂組成物であってもよい。透明な榭脂であっても、着色剤を併用すること〖こより、ラベルとして有効に機能させることもできる。

[0033] 榭脂製ラベルの榭脂層は、半透明又は不透明であればよぐレーザー光に対する透過率は、使用するレーザー光の発振波長に応じて、例えば、 20%以上 (例えば、 2 0〜100%程度）であればよい。なお、本明細書において、「レーザー光に対する透過率が 20%以上」とは、波長 740〜： L lOOnm (好ましくは波長 740〜1064nm)の範囲内に発振波長を有するレーザー光力選択されたあるレーザー光線の波長に対して、透過率が 20%以上であればよぐ上記の全波長範囲に対して、透過率が必ずしも 20%以上である必要はない。レーザー光に対する榭脂層の透過率は、好ましくは 25%以上（25〜100%程度）、更に好ましくは 30%以上（30〜100%程度）であつてもよい。また、榭脂層の上記レーザー光透過率は、 20〜70%程度であっても、ラベルを効率よく溶着することができる。

[0034] 榭脂層を、前記着色剤を含む榭脂組成物で構成する場合、前記着色剤としては、レーザー光が透過可能な有彩色又は無彩色着色剤（又はレーザー光に対して非吸収性の着色剤）が使用できる。前記着色剤としては、例えば、白色染顔料 (例えば、チタン白、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、リトボンなどの無機顔料)、黄色顔料 [例えば、カドミイェロー (力ドミ黄）、黄鉛 (クロム黄）、ジンククロメート、黄土 (ォーカー）などの無機顔料、ハンザイェロー、ベンジジンイェロー、ビグメントイエローなどの有機顔料]、橙色顔料、赤色顔料 [例えば、赤口顔料、アンバー、カドミウムレッド（火赤）、鉛丹（四三酸ィ匕鉛、光明丹)などの無機顔料、パーマンネントレッド、レーキレッド、ウォッチヤンレッド、ブリリアント 'カーミン 6Bなどの有機顔料]、青色顔料 [例えば、紺青、群青、コバルトブルー (テナール青)などの無機顔料、フタロシアニンブルーなどの有機顔料]、緑色顔料 [例えば、クロムグリーンなどの無機顔料、フタロシア- ングリーンなどの有機顔料]、ァゾ系染顔料、ァゾ系含金染顔料、ナフトールァゾ系染顔料、ァゾレーキ系染顔料、ァゾメチン系染顔料、アントラキノン系染顔料、キナクリドン系染顔料、ジォキサジン系染顔料、ジケトピロロピロール系染顔料、アントラピリドン系染顔料、イソインドリノン系染顔料、インダンスロン系染顔料、ペリノン系染顔料、ペリレン系染顔料、インジゴ系染顔料、チォインジゴ系染顔料、キノフタロン染顔料、キノリン系染顔料、ベンズイミダゾロン系染顔料、トリフニルメタン系染顔料などの有機染顔料が挙げられる。また、黒色系の着色剤としては、公知又は市販のレーザ一光に対して非吸収性の黒色染顔料を用いることができる。このような黒色系着色剤は、例えば、オリヱント化学工業 (株）から「eBINDLTW— 8170C」、「eBINDLTW — 8012」、「eBINDLTW—8620C」、「eBINDLTW—8630C」、「eBINDLTW— 8400C」、「eBINDLTW— 8950C」、「eBINDLTW— 8200」、「eBINDLTW— 8 300」、「eBINDLTW— 8250C」などとして入手可能であり、好適に使用できる。

[0035] 着色剤は、前記例示の染顔料などを単独で用いてもよぐ複数の着色剤を組み合わせて用いて所望の色調に調整してもよい。例えば、減色混合法を利用して、色相の異なる複数の着色剤 (例えば、 3原色)を組み合わせて、榭脂を着色 (例えば、黒色に着色)してもよぐ白色の着色剤と、有彩色の着色剤とを組み合わせることもできる。着色剤は、光散乱性を有していてもよぐこのような着色剤 (例えば、酸化チタンなどの顔料など)を用いるとラベルに光散乱性を付与でき、下地となる榭脂成形品を効果的に隠蔽することもできる。

[0036] なお、榭脂層の色は、特に制限されず、必要に応じて、下地 (被接合体である榭脂成形品及び Z又は吸収部）を隠蔽可能であってもよい。被接合体の色に対して、明瞭に区別できる色を採用してもよぐ同系色を採用してもよい。このようなラベルは、有彩色 (例えば、黄色、橙色、赤色、青色など)又は無彩色 (例えば、白色、灰色、黒色など）に着色されていてもよい。

[0037] 着色剤の割合は、特に制限されないが、榭脂ゃ着色剤の種類、レーザー光の発振波長、被接合体の色などに応じて適宜選択でき、例えば、榭脂 100重量部に対して、 0. 0001〜 10重量部、好まし <は 0. 001〜 7重量部、更に好まし <は 0. 01〜5重量部程度であってもよい。

[0038] 榭脂製ラベルの榭脂層は、下地 (榭脂成形品)を効果的に隠蔽するため、 ASTM

D1003に準拠した可視光線に対する全光線透過率力例えば、 50%以下 (0〜5 0%程度）、好ましくは 30%以下 (0〜30%程度）、更に好ましくは 20%以下 (0〜20 %程度)であってもよい。

[0039] また、榭脂製ラベルの榭脂層は、 ASTM D1003に準拠して測定したヘーズ値（拡散透過率 Z全光線透過率で算出され、曇価である。）が、 70%以上 (例えば、 70 〜： LOO%程度）、好ましくは 80%以上 (例えば、 80〜： LOO%程度）、更に好ましくは 9 0〜100%程度であってもよい。このようなヘーズ値を有する榭脂層は、光散乱性をも有しており、レーザー溶着性を損なうことなぐ下地を有効に隠蔽することができる。

[0040] 前記榭脂層は、必要により、他の添加剤、例えば、相溶化剤、難燃剤、充填剤 (ガラス繊維、炭素繊維、金属フィラーなど)、安定剤 (酸ィ匕防止剤など)、滑剤、分散剤、発泡剤、抗菌剤などを含んでいてもよい。

[0041] (吸収部）

吸収部は、レーザー光を吸収して、榭脂製ラベルを被接合体に対して溶着可能であればよぐレーザー光に対する吸収剤を榭脂層の一方の面に散布や塗布（レーザ一光吸収剤の分散液又は溶液などの塗布)などにより付着させることにより形成してもよい。吸収部は、通常、レーザー光吸収剤と、榭脂 (前記榭脂層の項で例示の榭脂の他、インク、塗料などのコーティング剤において使用される慣用の榭脂（例えば、ケトン榭脂、テルペン榭脂など)など)とを含む榭脂組成物で構成する場合が多い。このような吸収部を有するラベルでは、榭脂成形品に対して前記吸収部側を接触させて、レーザー光の照射により溶着可能である。

[0042] なお、吸収部の分布形態は、特に制限されず、前記榭脂層の一方の面全体に、均一又は不均一な層状で分布させてもよぐ榭脂層の一方の面に全体的又は部分的に分散分布させてもよい。また、吸収部は、特定の形状、例えば、直線状、曲線状、円状、多角形状などで分布させてもよぐレーザー光の照射位置に合わせた形状 (例えば、複数の並行線状、格子状などの形状)であってもよい。これらの分散形態のうち、通常、層状の吸収体 (吸収層）を榭脂層の一方の面に形成する場合が多い。吸収層は、前記レーザー光吸収剤を含んでいればよぐ通常、前記レーザー光吸収剤と榭脂 (ベース榭脂)とを含む榭脂組成物で構成できる。また、吸収層は、前記レーザ一光吸収剤を含有する塗膜などであってもよヽ。

[0043] 前記レーザー光吸収剤は、レーザー光の波長に応じて選択でき、レーザー光の波長域に吸収を有する無機又は有機染顔料が使用でき、通常、カーボンブラック (例えば、アセチレンブラック、ランプブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラックなど）、チタンブラック、黒色酸化鉄、ァ-リンブラックなどの顔料（黒色顔料など）の他、ニグ口シン、フタロシアニン、ポルフィリン、シァニン系化合物、ペリレン、クオテリレン、金属錯体、ァゾ染料、アントラキノン、スクェア酸誘導体、インモ-ゥム染料などの染料を使用することができる。これらのレーザー光吸収剤は、単独で又は二種以上組合せて使用できる。なお、顔料の平均粒径は、例えば、 ΙΟηπ！〜 3 m (好ましくは ΙΟηπ！〜 1 μ m)程度の広い範囲から選択できる。力一ボンブラックの一次粒径は、例えば、 10〜： LOOnm、好ましくは 15〜90nm程度であってもよい。榭脂組成物で構成された吸収層において、レーザー光吸収剤の割合は、ベース榭脂 100重量部に対して、 0. 1〜： LO重量部、好ましくは 0. 3〜7重量部、更に好ましくは 0. 5〜5重量部程度であってもよい。なお、吸収層は、前記レーザー光吸収剤を着色剤として含有していてもよぐ更に他の着色剤 (無機又は有機染顔料など)を含有してもよい。

[0044] 榭脂組成物で構成された吸収部（吸収層）におヽて、ベース榭脂は、被接合体を構成する榭脂及び Z又は榭脂層を構成する榭脂に対して相溶性を有するのが好ましい。好ましいベース榭脂は、結晶性榭脂（ポリアミド、結晶性ポリエステル、ケトン榭脂など)や、非結晶性榭脂では、ポリスチレン (GPPS)、ゴム強化榭脂 (例えば、 AB S榭脂などのゴム含有スチレン系榭脂、スチレンジェン又はォレフィン系共重合体など)などである。

[0045] 吸収層の厚みは、被接合体に対する接合性を損なわな、範囲で選択でき、例えば、 0. 5〜50 μ m、好ましく ίま 1〜40 μ m、更に好ましく ίま 2〜30 μ m程度であってもよい。榭脂層に対する吸収層の厚み比は、例えば、吸収層 Z榭脂層 =0. 001/10 0〜20Z100、好まし <は 0. 005ZlOO〜15ZlOO、更に好まし <は 0. OlZlOO〜 ιοζιοο程度であってもよい。

[0046] また、吸収部（又は吸収層）は、必要により、前記榭脂層の項で例示の他の添加剤を含有してもよい。

[0047] 本発明にお、て、前記榭脂層単独で構成されたラベルは、ラベル全体として、レーザ一光を透過可能であり、通常、レーザー光を吸収可能な榭脂成形品に対してレーザ一光照射により溶着できる。また、榭脂層と吸収部とで構成されたラベルでは、榭脂層を透過したレーザー光が吸収部に吸収され、ラベルの吸収部側で、被接合体となる榭脂成形品に接合することができる。そのため、吸収部を有するラベルは、被接合体のレーザー光吸収性の如何に拘わらず、簡便かつ効率よく被接合体に対して接合できる。

[0048] また、本発明の榭脂製ラベルは、レーザー光及び可視光に対して特定の透過特性を有するとともに、特定の光散乱特性を有する榭脂層で少なくとも構成されているため、特にラベル表面側 (視認側）に着色層を設けなくても、レーザー溶着性と下地の隠蔽性とを両立できる。

[0049] 前記榭脂層又はラベルの厚み（吸収層を有するラベルでは、榭脂層と吸収層との厚みの合計）は、例えば、 50 μ m〜5mm、好ましくは 70 μ m〜3mm (例えば、 100 /z m〜： Lmm)、更に好ましくは 150 m〜： Lmm (例えば、 510 m〜： Lmm)、特に 2 00〜900 /ζ πι (例えば、 550〜900 /ζ πι)程度の範囲から選択できる。なお、榭脂層単独で構成された榭脂製ラベルでは、ラベルの不透明性は、レーザー光の透過を阻害しない範囲で、ラベル (榭脂層）の厚みによっても調整することができる。

[0050] ラベルの厚みは、ラベル全体において均一であってもよぐ不均一であってもよい。

また、ラベルは、凹凸又は一部に孔を有していてもよぐラベル表面が曲面になっていてもよぐ少なくとも表面の一部が傾斜していてもよい。ラベルは、通常、シート又はフィルム (もしくはプレート)状である場合が多、。

[0051] また、レーザー溶着用ラベルの形状 (平面形状）は、特に制限されるものではなぐ例えば、多角形状 (三角形状、四角形状、台形状など)、円状、楕円状の他、周囲を直線及び Ζ又は曲線で囲まれた種々の形状 (例えば、ブロック矢印、星形、ドーナツ形など種々の有形物を模つた形状など)であってもよ、。 [0052] 榭脂層 (又は榭脂層単独で構成された単層構造のラベル)、及び榭脂組成物で構成された吸収層は、それぞれの所望に合わせた各構成成分 (例えば、榭脂、着色剤、レーザー光吸収剤、添加剤など）を、押出機、ニーダー、ミキサー、ロールなどを用いた慣用の混合方法で混合 (例えば、溶融混練)し、慣用の成形方法、例えば、押出成形、射出成形、圧縮成形、ブロー成形などにより、通常、シート又はフィルム (あるいはプレート）状に成形することにより得ることができる。また、シート状の成形体を、必要により、型抜き、切断などの加工処理し、所望の形状に成形してもよい。

[0053] また、榭脂層と吸収層との積層構造を有する榭脂製ラベルは、慣用の積層フィルムの製造方法、例えば、ラミネート法、共押出法 (共押出 Tダイ成形法、共押出サーキュラーダイ成形法、共押出中空成形法など）、コーティング法などの方法により調製できる。

[0054] ラミネート法では、上記成形方法により成形された榭脂層と、吸収層とを、慣用のラミネート方法、例えば、ヒートラミネーシヨンやドライラミネーシヨンなどの方法により積層すること〖こより調製できる。

[0055] また、共押出法では、各層を構成する榭脂組成物を、汎用のフィードブロック付きダィゃマルチマ-ホールドダイなどを使用して共押出することにより調製でき、例えば、各榭脂組成物を押出機に供給して溶融攪拌し、各榭脂組成物層をダイ内で合流させて積層し、ダイ力押し出すことにより調製できる。

[0056] コーティング法では、榭脂層及び吸収層のうち一方を構成する榭脂組成物を溶剤に溶解又は懸濁させてコーティング液を調製し、このコーティング液を、他方 (例えば、前記例示の成形法により成形されたシート又はフィルム状榭脂層）に、慣用の流延又は塗布方法、例えば、ロールコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、口ッド、: ~"タ' ~" ノ ■ ~" Π ' ~"タ' ~"、： πンマ: ~"タ' ~"、クビア: ~"タ' ~" シノレクスクリ¹ ~~ ^Π ' ~~ ター法などにより流延又は塗布し、乾燥することにより調製できる。また、スプレーコーティングによりコーティング液を他方の榭脂層の表面に適用してもよい。前記溶剤としては、トルエンなどの芳香族炭化水素；ァセトニトリルなどの-トリル；ジメチルホルムアミドなどのアミド；ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド；アルコール（エタノールなどのアル力ノール；ベンジルアルコールなどのァラルキルアルコールなど；グリコール系溶剤；エステル系溶剤；又はこれらの混合溶剤などの有機溶剤などが使用できる。榭脂層及び吸収層のいずれをコーティング法により形成してもよいが、通常、フィルム又はシート状の榭脂層に、吸収層を構成する榭脂組成物のコーティング液をコーティングする場合が多い。

[0057] また、コーティング法では、レーザー光吸収剤を含有するコーティング剤 (インク及び Z又は塗料など）を榭脂層の一方の面の少なくとも一部に塗布することにより、塗膜 (塗布層）を形成してもよい。このようなコーティング剤は、通常、レーザー光吸収剤の他、インクや塗料などに使用される慣用の成分、例えば、溶剤（前記例示の溶剤など)、榭脂成分 (前記例示の榭脂の他、ケトン樹脂、テルペン榭脂など)、添加剤 (ォレイン酸などの有機酸など)などを含有する場合が多、。

[0058] なお、榭脂製ラベルの少なくとも表面には、慣用の方法により、文字や画像を印刷（複写、転写なども含む)可能である。また、レーザー光を透過可能な着色剤 (例えば、前記榭脂層の項で例示の着色剤など）を用いて、前記文字や画像などをラベル表面に形成してもよい。また、表面に凹凸 (例えば、点字など)などを設けることによりラベルとして機能させてもよい。

[0059] (印刷）

レーザー溶着用ラベルの少なくとも表面に施される印刷（印刷部）は、表示機能 (又は識別機能)を有していればよぐ特定の形状を有する識別子 (点、記号、文字、記号又は文字列、バーコード、図形、画像等)であってもよぐ単なる着色 (色分け機能を有する着色など)であってもよい。印刷部は、ラベル表面の全体に形成してもよぐ一部に形成してもよい。なお、吸収部を有するラベルでは、印刷部がラベルの少なくとも表面 (視認面）に形成されており、吸収部は、ラベルの裏面 (被溶着面）に形成されている。

[0060] 前記印刷部は、通常、ラベル表面に層状に形成される場合が多ぐこのような印刷部を印刷層と称する場合がある。印刷部（又は印刷層）は、通常、慣用の印刷方法、例えば、ラベル印刷方法などを利用することにより形成できる。例えば、サーマルへッドをインクリボンに押し付けてインクリボンを加熱することにより、ラベルに印刷部（印刷層）を形成してもよい。なお、印刷部（又は印刷層）は、レーザー溶着に先だって、ラベルの少なくとも表面に形成してもよぐレーザー溶着と同時に形成してもよい（例えば、レーザー光の照射により、溶着と同時に印刷部が形成されてもよい)。

[0061] 印刷部（印刷層）は、通常、有彩色又は無彩色の着色剤 (染料、顔料、配合着色剤など)などを含んでいる力レーザー溶着性の点から、レーザー光に対して透過性を有する着色剤が好ましい。

[0062] レーザー光に対して透過性を有する着色剤としては、前記榭脂層の項で例示の染顔料が使用できる。このような着色剤は一種で用いてもよぐレーザー光透過性及び表示又は識別性の点から、必要により、レーザー光に対して透過性を有する着色剤を複数組み合わせて用いてもょ、。

[0063] [複合成形品]

本発明の複合成形品は、被接合体である榭脂成形品と前記榭脂製ラベルとが、レ一ザ一溶着により接合されて、る。

[0064] 榭脂成形品を構成する榭脂としては、特に制限されず、前記ラベルの項で例示の各種熱可塑性榭脂が使用できる。ラベルを構成する榭脂に対して相溶性の樹脂で、榭脂成形品を形成するのが好ましい。ラベルを構成する榭脂と、被接合体を構成する榭脂とは、同種又は同系統の樹脂の組合せであってもよぐ互いに同種又は同系統の榭脂を含むァロイ（又はブレンド）の糸且合せであってもよ、。

[0065] 被接合体は、ラベルの種類に応じて、レーザー光に対する吸収剤（前記吸収部の項で例示のレーザー光吸収剤など）を含んでいてもよい。すなわち、榭脂層単独で構成されたラベルと接合させる被接合体は、レーザー光を吸収して、榭脂製ラベルと溶着可能であればよぐ通常、（0前記樹脂とレーザー光に対する吸収剤とを含む榭脂組成物で形成してもよぐ GO被接合面の少なくとも一部にレーザー光線を吸収可能な吸収部（吸収層など)が形成された榭脂成形体であってもよ、。後者の榭脂成形体は、レーザー光吸収性及び非吸収性のいずれであってもよい。また、榭脂層及び吸収部（吸収層）で構成されたラベルと接合させる被接合体は、レーザー光吸収性及び非吸収性のいずれであってもよぐレーザー光吸収剤を含有してもよぐ含有しなくてもよい。なお、被接合体 (あるいは被接合体を構成する榭脂又は榭脂組成物）は、前記レーザー光吸収剤を着色剤として含有していてもよい。被接合体におけるレ一ザ一光吸収剤の分布形態は、特に制限されず、被接合体全体に均一に分布させてもよく、不均一に分布 (例えば、表面などに局所的に分布）させてもよいが、通常、少なくとも被接合面 (又は被溶着面）に分布させる場合が多い。また、レーザー光吸収剤は、被接合面全体に、均一又は不均一な層状で分布させてもよぐ被接合面に全体的又は部分的に分散分布させてもよい。

[0066] レーザー光吸収剤の割合は、被接合体を構成する榭脂 100重量部に対して、 0. 0 1〜10重量部、好ましくは 0. 1〜5重量部（例えば、 0. 3〜4重量部）、更に好ましくは 0. 5〜3重量部程度であってもよい。

[0067] 被接合体 (あるいは被接合体を構成する榭脂又は榭脂組成物）は、慣用の着色剤 ( 前記レーザー光吸収剤以外の着色剤 (他の着色剤）、例えば、市販の着色剤など）を含有してもよ!ヽ。着色剤及び Z又は前記レーザー光吸収剤の種類や割合を適宜選択することにより、被接合体の色調を所望の色調に調整できる。このような他の着色剤の種類は、特に制限されず、榭脂の着色に使用される種々の無機又は有機染顔料、例えば、白色染顔料 (チタン白など）、黄色染顔料 (ベンジジンイェローなど）、橙色染顔料 (ハンザイェローなど）、赤色顔料 (レーキレッドなど）、青色顔料 (フタロシァニンブルーなど）、緑色顔料 (フタロシアニングリーンなど)等が使用でき、前記榭脂層の項で例示の着色剤を使用してもよい。着色剤の割合は、特に制限されず、例えば、榭脂 100重量部に対して、 0. 001〜： L0重量部、好ましくは 0. 01〜5重量部程度であってもよい。

[0068] 前記吸収部（又は吸収層）としては、前記ラベルの項で記載した吸収部と同様にして形成できる。また、吸収層の厚みも、前記ラベルの項で例示した吸収層の厚みと同様の範囲力選択できる。なお、吸収部は、特定の形状、例えば、直線状、曲線状、円状、多角形状などで分布させてもよぐレーザー光の照射位置に合わせた形状 (例えば、複数の並行線状、格子状などの形状)であってもよい。

[0069] 榭脂成形品は、慣用の方法、例えば、前記ラベルの項で例示の方法と同様の混合方法及び成形法などにより成形できる。榭脂成形品の形状は、榭脂製ラベルを貼付又は接合させるに十分な接触面 (平面など)を少なくとも一部に有する限り、特に制限されず、二次元的形状 (例えば、板状)又は三次元的形状であってもよい。 [0070] 被接合体である榭脂成形品としては、特に制限されず、家庭用又はオフィスオートメーシヨン（OA)用機器、例えば、コンピューター、ワードプロセッサー、プリンター、コピー機、ファックス、電話、モパイル機器 (携帯電話、携帯情報端末 (PDA)など)などの機器類や家電製品（テレビ、ビデオデッキ、 DVD (デジタル 'バーサタイル'ディスク）プレーヤー、エアコン、冷蔵庫、洗濯機など）の構成部品（ハウジング、ケース、力バー、ドア、カートリッジ (インクカートリッジ、トナーカートリッジなど）など）などの他、自動車部品、家庭用品、建築材料など種々の成形品が挙げられる。

[0071] 複合成形品は、被接合体である榭脂成形品と、榭脂製ラベルとをレーザー溶着により接合することにより製造できる。複合成形品は、例えば、榭脂成形品と榭脂製ラベルとを少なくとも接合部を面接触させ、レーザー光を照射することにより、榭脂成形品と榭脂製ラベルとの界面を部分的に溶融させて接合面を密着させ、冷却することにより両者を接合、一体ィ匕することにより得られる。なお、吸収部を有する榭脂製ラベルでは、吸収部側が榭脂成形品と接触するように、ラベルと榭脂成形品とを配置させ、榭脂層側からレーザー光を照射し、吸収部又はその周辺部を少なくとも部分的に溶融させて、ラベルと榭脂成形品とを接合する。

[0072] レーザー溶着に使用されるレーザー光源としては、榭脂製ラベルの榭脂層への吸収が抑制される範囲で、例えば、固体レーザー (Nd:YAG励起、半導体レーザー励起など）、半導体レーザー（650〜980nm)、チューナブルダイオードレーザー（630 〜1550nm)、チタンサファイアレーザー（Nd:YAG励起、 690〜1000nm)など力利用できる。これらのレーザー光源のうち、通常、可視光より長波長域（740〜1600 nm (例えば、 740〜： L lOOnm)程度）に発振波長を有するレーザー光源が使用される。

[0073] 本発明では、粘着剤などを用いることなぐいずれも榭脂製のラベルと成形品とをレ一ザ一溶着により接合するので、リサイクルする場合にも、成形品からラベルを剥離する必要がない。また、レーザー光の強度や照射時間 (露光量など)などを調整することにより、接合強度を調整することもでき、例えば、比較的少ない露光量で、接合強度を小さくすることもできる。そのため、必要に応じて、ラベルを榭脂成形品から剥離してリサイクルすることもできる。し力も、榭脂製ラベルは、レーザー光及び可視光に対して特定の透過特性を有するため、レーザー溶着性を損なうことがなぐ必要に応じて、下地の成形品を隠蔽することもでき、ラベルとしての機能にも優れている。特に、複合成形品として、トナーカートリッジに用いることが最適である。

産業上の利用可能性

[0074] 本発明の榭脂製ラベルは、各種機器類の構成部品や、榭脂成形品などに容易に接合させて情報を提示するのに有用である。榭脂製ラベルを榭脂成形品に接合させた複合成形品は、例えば、家庭用又はオフィスオートメーション (OA)用機器、例えば、コンピューター、ワードプロセッサー、プリンター、コピー機、ファックス、電話、モパイル機器などの機器類や各種家電製品を構成する部品 (ハウジング、ケース、カバ一、ドア、カートリッジなど)などの他、自動車部品、家庭用品、建築材料などの各種榭脂成形品として有用である。

実施例

[0075] 以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。

[0076] 実施例 1〜 12及び比較例 1

(1)ラベルの作製

表 1に示す榭脂及び着色剤を用いて、表 1に示す厚みのシート A〜Mを作製した。得られたシートの全光線透過率、ヘーズ値、及びレーザー光線透過率を評価した結果を表 1に示す。得られたシートを縦 20mm X 60mmのサイズに切り取り、ラベルを作製した。

[0077] (2)レーザー溶着

黒色に着色した耐衝撃性ポリスチレン (HIPS) (カーボンブラック (CB)含量 0. 5重量％)及び黒色に着色したアクリロニトリル—スチレン—ブタジエン (ABS)榭脂 (カーボンブラック（CB)含量 0. 5重量％)を用いて、成形品サンプル（縦 100mm X横 100 mm X厚み 2mm)を成形した。この成形品サンプル上に、上記工程 (1)で作成したラベルを置き、更にこのラベルの上に透明なガラス板を重しとして置き、ファインデバイス社製 120Wレーザー溶着機（半導体レーザー、波長 940nm)を用いて、両者を溶着させた (溶着条件 I：出力 5W、走査速度 45mmZ秒、溶着条件 Π :出力 5W、走査速度 15mmZ秒)。結果を表 2に示す。なお、ラベルの隠蔽性は、目視で確認した。上記 HIPS及び ABS榭脂としては、シートの作製で用いた HIPS及び ABSと同様の榭脂を用いた。また、実施例 1〜4、 12及び比較例 1では、上記 HIPS成形品を使用し、実施例 5〜： L 1では、 ABS成形品を使用した。

[0078] a)溶着評価

〇:外観にコゲゃレーザーの走査痕がほとんど認められず、きれいに、正確に溶着した

△：外観にコゲゃレーザーの走査跡が認められたが溶着した

X：溶着しな力た

b)溶着片の剥離試験

〇：ラベルの端を手で、剥がそうとしたが、しつ力り溶着しているため、剥がれない X：ラベルの端を手で、剥がそうとすると、容易に剥がれる

：溶着しないため、剥離試験できない

c)隠蔽性

〇：下地 (及び吸収層）が見えな、

X：下地 (及び吸収層）が見える

実施例 13

(1)吸収層が形成されたラベルの作製

多層押出法により、表 1のシート Cと同様の組成の榭脂層上に、上記と同様の HIP S 100重量部とカーボンブラック (CB)含有マスターバッチ（大日精化工業 (株)製、 P S-M SSC 98H 822D黒） 2重量部とを含む厚み 10 mの吸収層が形成された二層構造のラベルを作製した。なお、前記榭脂層の厚みは、シート C同様に 339 /z mとした。本実施例において、榭脂層を構成するシートを便宜上、「シート C」とする。なお、榭脂層の全光線透過率、ヘーズ値、及びレーザー光線透過率は、シート Cの透過率をそれぞれ参照できる。

[0079] (2)レーザー溶着

また、被接合体として、実施例 3のカーボンブラック含有 HIPSに代えて、 HIPSを用いる以外は、実施例 3と同様にラベルと被接合体とを溶着させた。各条件における溶着評価及び溶着片の剥離試験の結果を表 3に示す。

[0080] 実施例 14

(1)吸収層が形成されたラベルの作製

表 1のシート C (榭脂層）上に、カーボンブラック（CB)を含有する HIPSフィルム（厚み 20 /ζ πι、吸収層）をヒートラミネートし、二層構造のラベルを作製した。

[0081] (2)レーザー溶着

また、被接合体として、実施例 3のカーボンブラック (CB)含有 HIPSに代えて、 HIP Sを用いる以外は、実施例 3と同様にラベルと被接合体とを溶着させた。各条件における溶着評価及び溶着片の剥離試験の結果を表 3に示す。

[0082] 実施例 15

(1)吸収層が形成されたラベルの作製

5重量％のカーボンブラック（CB)で黒色に着色したポリスチレン（GPPS)を、トルェンに溶解し、コーティング液を調製した。シート Cで形成されたラベル上に、乾燥後の厚みが 3 mとなるように、コーティング液をメイヤーバーでコーティングし、乾燥することにより、二層構造のラベルを作製した。なお、 GPPSとしては、シート A又は Bの作製で使用した GPPSと同様の榭脂を用いた。

[0083] (2)レーザー溶着

被接合体として、実施例 3のカーボンブラック (CB)含有 HIPSに代えて、 HIPSを用いる以外は、実施例 3と同様にラベルと被接合体とを溶着させた。各条件における溶着評価及び溶着片の剥離試験の結果を表 3に示す。

[0084] 実施例 16

(1)吸収層用コーティング剤（吸収インク)の調製

下記の全ての成分を、 40°Cで混合して、均一に溶解させ、ろ過することにより、コーティング剤を調製した。

[0085] 吸収インク糸且成：

ニグ口シン染料

(オリヱント化学工業 (株)製、商品名「ニグ口シンベース EX」 ) 6重量部エタノール 69重量部ベンジルアルコール 5重量部ォレイン酸 10重量部ケトン樹脂 (荒 J 11化学工業 (株)製「ケトンレジン K 90」 ) 10重量部 (2)吸収層が形成されたラベルの作製

上記コーティング剤（吸収インク）を、シート Cで形成されたラベル上に、乾燥後の厚みが 10 mとなるように、バーコーダ一で塗布し、乾燥することにより、二層構造のラベルを作製した。

[0086] (3)レーザー溶着

[0087] 実施例 17

(1)吸収層が形成された被接合体の作製

実施例 16と同様の吸収インクを、実施例 10と同様の被接合体の一方の面に、乾燥後の厚みが 10 mとなるようにバーコーダ一で塗布し、乾燥することにより吸収層を形成させた。

[0088] (3)レーザー溶着

被接合体として、実施例 3のカーボンブラック (CB)含有 HIPSに代えて、上記吸収層を有する被接合体を用いる以外は、実施例 3と同様にラベルと被接合体とを溶着させた。結果を表 3に示す。

[0089] 実施例 18

(1)印刷層用着色インクの調製

下記の全ての成分を、 40°Cで混合し、均一に溶解させて、ろ過することにより、レーザ一光に対して透過性を有する着色インク (青色インク)を調製した。

[0090] 着色インク組成：

C.I.Acid Blue 80 (アントラキノン酸性染料）のジトリルグァ-ジン塩 8重量部エタノール 72重量部ベンジルアルコール 14重量部テルペン榭脂（ヤスハラケミカル (株)製「YSレジン TO」 ) 3重量部ケトン樹脂 (荒 J 11化学工業 (株)製「ケトンレジン K― 90」 ) 3重量部 (2)ラベルの作製

シート Cで形成されたラベルの表面（一方の面）に、上記で調製した青色インクを用いて、ラベル印刷装置により、図 1のような文字列「LABEL」を印刷した。

[0091] (3)レーザー溶着

実施例 3と同様に、黒色に着色した HIPS (カーボンブラック (CB)含量 0. 5重量％ )を用いて、成形品サンプル（縦 100mm X横 100mm X厚み 2mm)を成形した。この成形品サンプル上に、上記工程 (2)で作成したラベルを置き、更にこのラベルの上に透明なガラス板を重しとして置き、ファインデバイス社製 120Wレーザー溶着機（半導体レーザー、波長 940nm)を用いて、略ラベル全面にレーザー光を照射し、両者を溶着させた (溶着条件 (0:出力 5W、走査速度 45mmZ秒、溶着条件 GO:出力 5W 、走査速度 15mmZ秒)。結果を表 3に示す。なお、レーザー照射後もラベル表面の文字列「LABEL」は、焦げが発生することなく鮮ゃ力な青色で視認することができた

[0092] 実施例 19

(1)印刷層用着色インクの調製

下記の全ての成分を、 40°Cで混合し、均一に溶解させて、ろ過することにより、レーザ一光に対して透過性を有する着色インク (黒色インク)を調製した。

[0093] 着色インク組成：

黒色透過性着色剤（商品名 eBIND LTW8170C オリヱント化学工業社製）

5重量部エタノール 75重量部ベンジルアルコール 14重量部テルペン榭脂（ヤスハラケミカル (株)製「YSレジン TO」 ) 3重量部ケトン樹脂 (荒 J 11化学工業 (株)製「ケトンレジン K― 90」 ) 3重量部

(2)ラベルの作製

シート Cで形成されたラベルの表面 (一方の面）に、上記工程 (1)で調製した黒色ィンクを用いて、ラベル印刷装置により、図 1のような文字列「LABEL」を印刷した。

[0094] (3)レーザー溶着

実施例 3と同様に、黒色に着色した HIPS (カーボンブラック (CB)含量 0. 5重量％ )を用いて、成形品サンプル（縦 100mm X横 100mm X厚み 2mm)を成形した。この成形品サンプル上に、上記工程 (1)で作成したラベルを置き、更にこのラベルの上に透明なガラス板を重しとして置き、ファインデバイス社製 120Wレーザー溶着機（半導体レーザー、波長 940nm)を用いて、ラベルの略全面にレーザー光を照射し、両者を溶着させた (溶着条件 (0:出力 5W、走査速度 45mmZ秒、溶着条件 GO:出力 5 W、走査速度 15mmZ秒)。結果を表 3に示す。なお、レーザー照射後もラベル表面の文字列「LABEL」は、焦げが発生することなく鮮やかな黒色で視認することができた。

[0095] [表 1]

表 1

シ-ト A B C D E F G H 1 J K L M

HIPS (重量部） 74.0 85.0 100.0 100.0 74.0 74.0 樹 GPPS (重量部） 18.0 15.0 18.0 18.0 脂 ABS (重量部） 97.0 98.0 95.0 97.5 99.0

PBT (重量部） 97.5 99.0

B1 (重量部） 8.0 8.0 8.0 着 MB2 (重量部) 2.5 2.0 2.0

色酸化チタン (重量部) 3.0 2.0 2.5 1.0

剤硫化亜鉛（重量部） 5.0 2.5 1.0

黄色顔料（重量部） 2.0 樹月旨層の厚み（ m) 208.0 571.0 339.0 812.0 450.0 420.0 400.0 208.0 390.0 440.0 460.0 208.0 804.0 全光線透過率 (X) 11.7 8.3 16.0 7.6 11,6 16.5 11.5 18.2 9.7 15.2 21.6 10.1 2.8 へ-ス'（¾) 93.7 93.5 93.6 93.6 93.5 93.7 93.5 93.8 93.2 93.2 93.3 93.7 94.8

808ηπι 27 26 41 23 25 33 25 37 24 33 42 23 6 レ-サ * -光線 840nm 28 27 42 25 25 33 26 37 25 34 42 26 7 透過率 (X) 940nm 30 30 44 28 27 36 28 40 28 37 45 28 8

1064nm 33 33 48 32 31 39 31 42 32 41 49 33 9 シ-トの隠蔽〇〇〇〇 O 〇〇〇〇 O 〇〇〇

s009 表 2

実施例比較例

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 シ-ト A B C D E F G H 1 J K し M ラへ'ルの隠蔽性〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇吸収層無し無し無し無し無し無し無し無し無し無し無し無し無しラへ'ル吸収層厚み m)

樹脂 HIPS HIPS HIPS HIPS ABS ABS ABS ABS ABS ABS ABS HIPS HIPS 被接合体レ-サ '-光

CB CB CB CB CB CB CB CB CB CB CB CB CB

吸収剤

被接合体吸収層厚み

溶着評価 O 〇〇〇 O 〇〇 O 〇〇〇〇 X レ-サ* -溶着

溶着片の

条件 1 〇〇〇〇〇 O 〇〇〇 O 〇〇一

剥離試験

溶着評価〇 O 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 X レ -サ' -溶着

溶着片の

条件 II 〇 O O 〇 O 〇〇〇 O 〇〇〇 ― 剥離試験

表 3]

表力も明らかなように、実施例のラベルは、樹脂成形品に対して、粘着剤を用いることなぐ強固に溶着しており、手でラベルと榭脂成形品とを剥がすことは困難であつた。一方、比較例では、ラベルと榭脂成形品とが溶着しな力た。なお、実施例 1〜1 2及び比較例 1のラベルは、目視で確認したところ、下地を効果的に隠蔽していた。また、実施例 13〜19のラベルは、目視で確認したところ、黒色の吸収層及び下地の何れも効果的に隠蔽していた。

[0098] (1)なお、実施例及び比較例のシートでは、以下に示す榭脂及び着色剤を用いた。

[0099] 漏旨

表 1に示す白色の耐衝撃性ポリスチレン (HIPS)、並びに必要によりポリスチレン（ GPPS)及び酸ィ匕チタン含有榭脂マスターバッチを用いて、表に示す厚みのラベルを作製した。得られたラベルの全光線透過率、ヘーズ値、及びレーザー光線透過率を評価した結果を表 1に示す。

[0100] (i-l)HIPS：白色の耐衝撃性ポリスチレン [ (株)東洋スチレン製，商品名「E640」 ]

(i- 2)GPPS :ポリスチレン [ (株）東洋スチレン製，商品名「HRM63C」]

(i-3)ABS：アクリロニトリル—スチレン—ブタジエン榭脂 [日本エイアンドエル (株)製 ,商品名「ST— 55」]

(i- 4)PBT:ポリブチレンテレフタレート [ウィンテックポリマー（株）製の商品、「FP70 0」]

GO着色剤

(ii-l)MBl :酸ィ匕チタン含有榭脂マスターバッチ [三協化学工業 (株)製、商品名「S CPSM41919ホワイト（Z)」 ]

(ii-2)MB2 :酸ィ匕チタン含有榭脂マスターバッチ [ポリコール興業 (株)製、商品名「 ESHWMD 17266 0025PMJ ]

Gト 3)酸化チタン:石原産業 (株)製、商品名「R830」

(ii- 4)硫化亜鉛： SACHTLEBEN CHEMIE社製、商品名「SACHTOLITH H D— S」

Gト 5)黄色顔料 (CI. PIGMENT YELLOW 93(ジスァゾ染料）、大日精化工業 (株)製、商品名「CHROMOFINE YELLOW 5930」）

(2)また、ラベルの光線透過率は、以下のようにして測定した。

[0101] (0全光線透過率及びヘーズ値 ASTM D1003に準拠して、全光線透過率（％)、及びヘーズ値 (%)を測定した。なお、測定装置としては、日本電色工業 (株)製 TC— H3DPKを用いた。

GOレーザー光線透過率

紫外可視近赤外域用の 60 φ積分玉一セットを分光光度計（(株）日立製作所製， U 3410)内【こ置さ、試験片をセットして波長え =808、 840、 940及び 1064η mで透過率を測定した。

Claims

請求の範囲

[I] 少なくとも榭脂層で構成され、かつレーザー溶着により榭脂成形品に貼付するための榭脂製ラベルであって、前記榭脂層において、波長 740〜： L lOOnmの範囲内に発振波長を有するレーザー光に対する透過率が 20%以上であり、 ASTM D1003 に準拠した可視光線に対する全光線透過率が 50%以下であり、 ASTM D1003に準拠したヘーズ値が 70%以上であり、光散乱性を有するレーザー溶着用ラベル。

[2] 50 μ m〜5mmの厚みを有する請求項 1記載のラベル。

[3] 榭脂層を構成する榭脂が、熱可塑性榭脂である請求項 1記載のラベル。

[4] 榭脂層単独で構成される請求項 1記載のラベル。

[5] 榭脂層が熱可塑性榭脂で構成され、この熱可塑性榭脂が、榭脂成形品を構成する榭脂に対して相溶性を有する請求項 1記載のラベル。

[6] 榭脂層が、榭脂成形品を隠蔽可能であり、有彩色又は無彩色に着色されている請求項 1記載のラベル。

[7] 表面に表示機能を有する印刷層が形成されて！ヽる請求項 1記載のラベル。

[8] 印刷層がレーザー光に対して透過性を有する着色剤で構成されて！ヽる請求項 7記載のラベル。

[9] 榭脂層と、この榭脂層の一方の面に形成され、かつレーザー光を吸収可能な吸収部とで構成されたラベルであって、榭脂成形品に対して前記吸収部側を接触させて、レーザー光の照射により溶着可能である請求項 1記載のラベル。

[10] 吸収部が、榭脂層の一方の面に形成されたレーザー光を吸収可能な吸収層であり、この吸収層の厚みが 1〜40 μ mである請求項 9記載のラベル。

[II] 吸収部が、レーザー光を吸収可能な吸収層であり、この吸収層が、レーザー光吸収剤を含有する塗膜で形成されている請求項 9又は 10記載のラベル。

[12] 榭脂成形品と請求項 1〜： L 1のいずれかの項に記載のラベルとが、レーザー溶着により接合されている複合成形品。

[13] 榭脂成形品の被接合面の少なくとも一部に、レーザー光を吸収可能な吸収部が形成されており、この吸収部側をラベルに対して接触させて、ラベルと榭脂成形品とがレーザー溶着により接合されている請求項 12記載の複合成形品。

[14] 吸収部が、レーザー光を吸収可能な吸収層であり、この吸収層の厚みが 1〜40 μ mである請求項 13記載の複合成形品。

[15] 吸収部が、レーザー光を吸収可能な吸収層であり、この吸収層が、レーザー光吸収剤を含有する塗膜で形成されている請求項 13又は 14記載の複合成形品。

[16] 榭脂成形品が、トナー用カートリッジである請求項 12〜15のいずれかの項に記載の複合成形品。