WO2005118250A1

WO2005118250A1 - 成形同時加飾装置および水平方向加飾シート送り装置

Info

Publication number: WO2005118250A1
Application number: PCT/JP2004/008155
Authority: WO
Inventors: Tadahiro Itoh; Masao Kawai
Original assignee: Nissha Printing Co., Ltd.
Priority date: 2004-06-04
Filing date: 2004-06-04
Publication date: 2005-12-15
Also published as: EP1752273A1; CA2568790C; KR100978994B1; CN101014456A; CA2568790A1; CN101014456B; MXPA06014070A; KR20070047238A; EP1752273A4; BRPI0418894A

Abstract

　成形同時加飾装置は、加飾シート（３７、６７）を固定型（３１）、可動型（６１）の間に挟み込み、金型内に溶融樹脂を射出し、樹脂成形品（８１）の表面に加飾シート（３７、６７）を接着する成形同時加飾装置において、加飾シート（６７）を鉛直方向に供給および巻取を行う鉛直方向加飾シート送り装置（４０）と、加飾シート（３７）を水平方向に供給および巻取を行う水平方向加飾シート送り装置（１０）とを備え、設置スペースが狭い場合であっても加飾シート送り装置を配置することができる。

Description

明細書成形同時加飾装置および水平方向加飾シート送り装置技術分野

本発明は、樹脂成形品に 2枚の加飾シートを用いて加飾を行うのに好適な成形同時加飾装置および水平方向力 tl飾シート送り装置に関する。背景技術

従来、樹脂成形品の表面を装飾する方法として、転写材などの加飾シートを利用した成形同時加飾法がある。

成形同時加飾法とは、基体シート上に、剥離層、図柄層、接着層などからなる転写層を形成した力 tl飾シートを成形金型内に挟み込み、金型内に溶融樹脂を射出し、冷却して樹脂成形品を得るのと同時に成形品表面にカロ飾シートを接着した後、基体シートを剥離して、被転写物面に転写層を転移して装飾を行う方法である。成形同時加飾法は、印刷法によつて直接図柄を形成することが困難な形状の成形品であっても図柄を形成することができるという特徴を有する。

加飾シートを金型の所定の位置に供給するには、金型の上方に配置したロール状の長尺の加飾シートロールから力 U飾シートを巻き出し、金型の表面を通過させ、金型下方で転写済の基体シートを卷き取るように構成した加飾シート送り装置を用いる。このように鉛直方向に供給されるカロ飾シートの位置合わせは、カロ飾シートの送り量によつて縦方向の位置合わせを行！/、、力 U飾シート送り装置そのものを横方向に移動させて横方向の位置合わせを行っていた（特開昭 6 1 - 2 9 7 1 4

9号公報）。

成形同時加飾法を用いて樹脂成形品の両面に加飾を行うには、射出成形用金型の固定型表面と可動型表面の双方にそれぞれ加飾シートを配置した後、型締めを行って金型間に 2枚の加飾シートを挟み込み、次いで、 2枚の加飾シートの間に溶融樹脂を射出■冷却して樹脂成形品を得るのと同時に成形品の両面に加飾シートを接着し、 2枚の基体シートを剥離して、被転写物の両面に転写層を転移して加飾を行う。

し力し、樹脂成形品の両面に加飾を行うために、それぞれ加飾シートを供給する 2台のカロ飾シート送り装置を、鉛直方向から固定型側と可動型側のそれぞれに設置すると、加飾シート送り装置どうしの設置スペースが干渉するため、より広い設置スペースが必要となってしまうという問題があった。

したがって、本発明は、上記のような欠点を解消し、設置スペースが狭い場合であっても加飾シート送り装置を配置することができる成形同時加飾装置および加飾シート送り装置を提供することを目的とする。発明の開示

本発明の成形同時加飾装置および加飾シート送り装置は、上記の目的を達成するために、つぎのように構成した。

すなわち、本発明の第 1態様の成形同時加飾装置は、固定型と、

前記固定型に対向して離接する方向に移動可能に設けられた可動型と、前記固定型及ぴ可動型のいずれか一方の型側に設けられ、第 1の加飾シートを第 1の方向に供給する第 1供給ローラと、前記一方の型を挟んで前記第 1供給口一ラに対して前記第 1の方向に対向した位置に設けられかつ前記第 1供給ローラカら供給された第 1の加飾シートを卷き取る第 1卷取ローラと、を備えた第 1加飾シート送り装置と、

前記固定型及び可動型の他方の型側に設けられ、第 2の加飾シートを前記第 1 の方向と交差する第 2の方向に供給する第 2供給ローラと、前記他方の型を挟んで前記第 2供給ローラに対して前記第 2の方向に対向した位置に設けられかつ前記第 2供給ローラから供給された第 2の加飾シートを巻き取る第 2卷取ローラと、を備えた第 2加飾シート送り装置とを備え、

第 1及び第 2の力 Π飾シートを前記固定型及び可動型間に挟み込んだ状態で前記固定型及び可動型内に溶融樹脂を射出し、第 1及び第 2の加飾シートの図柄をそれぞれ樹脂成形品表面に接着する。

上記宪明の第 2態様として、前記第 1の方向は水平方向であり、前記第 2の方向は鉛直方向とすることができる。また、上記発明の第 3態様として、第 2態様の成形同時加飾装置は、前記第 1 力 [I飾シート送り装置は、さらに、前記一方の型の上流側に位置し前記第 1供給口ーラから供給された第 1の加飾シートを案内支持する上流側シートガイドローラと、

前記一方の型の下流側に位置し前記第 1巻取ローラに卷き取られる第 1の加飾シートを支持する下流側シートガイドローラと、

前記上流側シートガイドローラを鉛直方向に移動させる上流側ガイドローラ移動部と、

前記下流側シートガイドローラを鉛直方向に移動させる下流側ガイドローラ移動部と、

前記第 1及び第 2ガイドローラ移動部により前記第 1の加飾シートを鉛直方向に移動させて前記第 1の加飾シートの前記一方の型に対する位置合わせを行う制御部を備えるように構成することもできる。

また、上記の発明の第 4態様として、第 3態様の成形同時加飾装置は、前記第 1加飾シート送り装置は、さらに、前記上流側シートガイドローラの近傍に設けられ前記上流側シートガイドローラの表面に離接可能に構成された上流側加飾シ一トクランプと、

前記下流側シートガイドローラの近傍に設けられ前記下流側シートガイドローラの表面に離接可能に構成された下流側加飾シートクランプとを備え、

上流側加飾シートクランプと前記上流側シートガイドローラの表面及ぴ下流側加飾シートクランプと前記下流側シートガイドローラの表面とがそれぞれ接触して前記第 1の加飾シートを挟持して固定可能に構成してもよい。

また、上記発明の第 5態様として、第 2態様の成形同時加飾装置は、前記第 1 カロ飾シート送り装置は、さらに、前記一方の型に対して上流側に配置され前記第 1供給ローラを回転自在に保持し、前記一方の型に対して鉛直方向に移動可能に構成された上流側フレームと、

前記一方の型に対して下流側に配置され前記第 1卷取ローラを回転自在に保持し、前記一方の型に対して鉛直方向に移動可能に構成された下流側フレームと、前記上流側フレームを前記鉛直方向に移動させる上流側フレーム移動部と、前記下流側フレーム前記鉛直方向に移動させる上流側フレーム移動部と、前記上流側フレーム移動部及ぴ下流側フレーム移動部により前記第 1の加飾シ一トを前記鉛直方向に移動させて前記第 1の加飾シートの一方の型に対する位置合わせを行う制御部とを備えるように構成してもよい。

また、上記発明の第 6態様として、第 5態様の成形同時加飾装置は、前記第 1 力 ίΐ飾シート送り装置は、さらに、

前記上流側フレームに回転自在に設けられ前記第 1供給ローラから供給された第 1の加飾シートを案内支持する上流側シートガイドローラと、

前記下流側フレームに回転自在に設けられ前記第 1卷取ローラに卷き取られる第 1の加飾シートを支持する下流側シートガイドローラと、

前記上流側シートガイドローラに近接して前記上流側フレームに設けられかつ前記上流側シートガイドローラの表面に離接可能に構成された上流側加飾シートクランプと、

前記下流側シートガイドローラに近接して前記下流側フレームに設けられかつ前記下流側シートガイドローラの表面に離接可能に構成された下流側加飾シートクランプと、を備え、

上流側加飾シートクランプと前記上流側シートガイドローラの表面及び下流側加飾シートクランプと前記下流側シートガイドローラの表面とがそれぞれ接触して前記第 1の加飾シートを挟持して固定可能に構成してもよい。

また、上記発明の第 7態様として、固定型及び前記固定型に対向して離接する方向に移動可能に設けられた可動型と備え、カロ飾シートを前記固定型及び可動型の間に挟み込んだ状態で前記固定型及び可動型内に溶融樹脂を射出し、力 Π飾シートの図柄を樹脂成形品表面に接着する成形同時加飾装置に用いられる水平方向加飾シート送り装置は、

前記固定型及び可動型のいずれか一方の型側に設けられ、カロ飾シートを水平方向に供給する供給ローラと、

前記一方の型を挟んで前記供給ローラに対して前記水平方向に対向した位置に設けられかつ前記供給ローラから供給された力 tl飾シートを巻き取る卷取ローラと、前記一方の型の上流側に位置し前記供給ローラから供給された力 Π飾シートを案内支持する、上流側シートガイドローラと、

前記一方の型の下流側に位置し前記卷取ローラに卷き取られる加飾シートを支持する下流側シートガイドローラと、

前記上流側ガイドローラ移動部及び下流側ガイドローラ移動部により前記加飾シートを鉛直方向に移動させて前記加飾シートの前記金型に対する位置合わせを行う制御部と、を備えるように構成されている。

また、上記発明の第 8態様として、第 7態様の水平方向加飾シート送り装置は、さらに、前記上流側シートガイドローラの近傍に設けられ前記上流側シートガイドローラの表面に離接可能に構成された上流側加飾シートクランプと、

上流側加飾シートクランプと前記上流側シートガイドローラの表面及び下流側加飾シートクランプと前記下流側シートガイドローラの表面とがそれぞれ接触して前記加飾シートを挟持して固定可能に構成してもよレ、。

また、上記発明の第 9態様として、固定型及び前記固定型に対向して離接する方向に移動可能に設けられた可動型を備え、カロ飾シートを前記固定型及び可動型間に挟み込んだ状態で前記固定型及び可動型内に溶融樹脂を射出し、加飾シートの図柄をそれぞれ樹脂成形品表面に接着する成形同時加飾装置に用いられる水平方向加飾シート送り装置は、

前記一方の型を挟んで前記供給ローラに対して前記水平方向に対向した位置に設けられかつ前記供給ローラから供給された力 [I飾シートを巻き取る巻取ローラと、前記一方の型に対して上流側に配置され前記供給ローラを回転自在に保持し、前記一方の型に対して鉛直方向に移動可能に構成された上流側フレームと、前記一方の型に対して下流側に配置され前記卷取ローラを回転自在に保持し、前記一方の型に対して鉛直方向に移動可能に構成された下流側フレームと、前記上流側フレームを前記鉛直方向に移動させる上流側フレーム移動部と、前記下流側フレームを前記鉛直方向に移動させる下流側フレーム移動部と、前記上流側フレーム移動部及ぴ下流側フレーム移動部により前記加飾シートを前記鉛直方向に移動させて前記加飾シートの前記一方の型に対する位置合わせを行う制御部と、を備えるように構成した。

また、上記発明の第 1 0態様として、第 9態様の水平方向加飾シート送り装置は、さらに、前記上流側フレームに回転自在に設けられ前記供給ローラから供給された加飾シートを案内支持する、上流側シートガイドローラと、

前記下流側フレームに回転自在に設けられ前記卷取ローラに卷き取られる加飾シートを支持する下流側シートガイドローラと、

前記下流側シートガイドローラに近接して前記下流側フレームに設けられ力つ前記下流側シートガイドローラの表面に離接可能に構成された下流側加飾シートクランプと、を備えるように構成してもよい。図面の簡単な説明

本発明のこれらと他の目的と特徴は、添付された図面についての好ましい実施形態に関連した次の記述から明らかになる。この図面においては、

図 1は、本発明の実施形態にかかる成形同時加飾装置に用いる水平方向カロ飾シート送り装置を示す正面図であり、

図 2は、図 1の水平方向力 tl飾シート送り装置の II一 II断面図であり、図 3は、本発明の実施形態にかかる成形同時加飾装置に用いる鉛直方向力 [[飾シート送り装置を示す正面図であり、

図 4は、図 3の鉛直方向加飾シート送り装置の IV— IV断面図であり、図 5は、本発明の実施形態にかかる成形同時加飾装置に用いる力 [I飾シートの一実施例を示す断面図であり、

図 6は、本発明の実施形態にかかる成形同時加飾装置に用いる力 tl飾シートのー実施例を示す平面図であり、

図 7は、本発明の実施形態にかかる成形同時加飾装置によって形成した成形同時加飾成形品の一実施例を示す断面図であり、

図 8は、本発明の実施形態にかかる成形同時加飾装置に用いる水平方向力 B飾シート送り装置の他の実施態様を示す正面図であり、

図 9は、図 8の水平方向加飾シート送り装置の IX— IX断面図であり、図 1 0は、図 1の成形同時加飾装置の水平方向カロ飾シート送り装置と鉛直方向加飾シート送り装置との位置関係を示す図であり、

図 1 1は、図 1の成形同時加飾装置に溶融樹脂を射出する状態を模式的に示した図である。発明を実施するための最良の形態

図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳しく説明する。なお、各図において、同じ構成部分については同じ符号を付している。

本発明の実施形態にかかる成形同時加飾装置は、 2枚の加飾シート 3 7、 6 7 を固定型 3 1、可動型 6 1の間に挟み込み、 2枚の力 Π飾シート 3 7、 6 7の間から金型内に溶融樹脂を射出し、樹脂成形品 8 1の表面にカロ飾シート 3 7、 6 7に設けられた図柄を接着する成形同時加飾装置において、カロ飾シート 6 7を鉛直方向に供給および卷取を行う鉛直方向加飾シート送り装置 4 .0と、加飾シート 3 7 を水平方向に供給および卷取を行う水平方向カロ飾シート送り装置 1 0とを備えるように構成されている（図 1 0参照）。

金型は、基本的には固定型 3 1と可動型 6 1から構成され、可動型 6 1が固定型 3 1に離接する方向に移動することによって型閉じ状態、型開き状態にできると共に、固定型 3 1のキヤビティ面 3 4と可動型 6 1のキヤビティ面 6 4とによつて形成されるキヤビティ空間 8 2 (図 1 1参照）に溶融樹脂を射出できる構成となっている。樹脂成形品 8 1の両面にカロ飾を行うために、 2枚のカロ飾シート 3 7、 6 7の間に溶融樹脂を射出する必要があるので、たとえば、成形品の側面にゲート 8 3 (図 1 1参照）を有するように構成するとよい。

また、金型は、中間プレート（図示せず）、成形品突き出しプレート（図示せず）、フィルムクランプ 3 2、 3 3、 6 2、 6 3などの付随的な部材を備えるものであってもよい。

まず、水平方向カロ飾シート送り装置 1 0について説明する。図 1 , 図 2に示す水平方向加飾シート送り装置 1 0は、加飾シート 3 7を水平方向に供給および卷取を行うものであり、たとえば、シート供給ローラ 1 1、上流側シートガイド口ーラ 1 6、 1 7が上流側フレーム 2 4に設けられ、シート卷取ローラ 1 2、下流側シートガイドローラ 1 8、 1 9、が下流側フレーム 2 5に設けられる。また、第 1シート幅センサ 1 3、第 2シート幅センサ 1 4、シート長さセンサ 1 5、上流側ガイドローラ移動部 2 2、下流側ガイドローラ移動部 2 3、制御部 1 0 0を備える。

シート供給ローラ 1 1は、駆動部材 9 0により駆動され、加飾シート 3 7が金型 3 1表面に位置するように加飾シート 3 7を水平方向に供給するものであり、長尺のカロ飾シート 3 7が巻き取られたリール力成形機の固定盤 3 0 (固定側プラテン）に取り付けられた上流側フレーム 2 4に支持されたものである。供給された加飾シート 3 7に適切な張力を付与するため、リールの軸にパウダークラッチ（図示せず）を設けるように構成してもよい。

シート供給ローラ 1 1から供給された加飾シート 3 7を巻き掛け金型 3 1のキャビティ 3 4面に導くため、上流側フレーム 2 4には、任意の数の上流側シートガイドローラ 1 6、 1 7が設けられる。上流側シートガイドローラ 1 6、 1 7は自由回転可能に構成されており、また、金型に最も近い位置に配置されるカロ飾シート 3 7を支持する上流側シートガイドローラ 1 6は、上流側ガイドローラ移動部 2 2により鉛直方向に移動可能に構成される。上流側ガイドローラ移動部 2 2 としては、たとえば、ボールねじをサーポモータやステップモータで回転させて上流側シートガイドローラ 1 6の軸を上下させる構成や、エアシリンダを用いて上流側シートガイドローラ 1 6の軸を上下させる構成などを採用することができる。また、上流側シートガイドローラ 1 6をその軸に対して相対的に上下できるように構成してもよい。シート卷取ローラ 1 2は、駆動部材 9 1により駆動されて金型 3 1表面に位置する加飾シート 3 7を水平方向に巻き取るものであり、力 [I飾シート 3 7が卷き取られたリールが固定盤 3 0に取り付けられた下流側フレーム 2 5に支持されたものである。供給された力 B飾シート 3 7に適切な張力を付与するため、リールの駆動に D Cサーボモータを用いるように構成してもよい。

金型のキヤビティ 3 4面を通過した力！]飾シート 3 7を卷き掛けてシート卷取口ーラ 1 2に導くため、下流側フレーム 2 5には、任意の数の下流側シートガイドローラ 1 8、 1 9が支持される。下流側シートガイドローラ 1 8、 1 9は自由回転可能に構成されており、金型に最も近い位置に配置される加飾シート 3 7を支持する下流側シートガイドローラ 1 8は、下流側ガイドローラ移動部 2 3により鉛直方向に移動可能に構成する。下流側ガイドローラ移動部 2 3は、上流側ガイドローラ移動部 2 2と同様に構成することができる。

加飾シート 3 7としては、転写材を用いる。転写材は、図 5に示すように、基体シート 7 1の表面に、剥離層 7 2、図柄層 7 3、接着層 7 4などからなる転写層が設けられている。基体シート 7 1からの転写層の剥離性がよい場合には、基体シート 7 1上に転写層を直接設ければよい。基体シート 7 1からの転写層の剥離性を改善するために、基体シート 7 1上に転写層を設ける前に、離型層（図示せず）を全面的に形成してもよい。図柄層 7 3は、図柄 7 5や送り方向マーク 7 6、幅方向マーク 7 7などを表現するための層である。図柄層 7 3は、剥離層 7 2の上に印刷層や金属薄膜層などで形成する。また、金属薄膜層を設ける際に、他の転写層と金属薄膜層との密着性を向上させるために、アンカー層（図示せず）を設けてもよい。接着層 7 4は、樹脂成形品 8 1の表面に上記の各層を接着するための層である。

加飾シート 3 7には、図 6に示すように、形成された図柄 7 5を金型 3 1のキャビティ 3 4形状に位置合わせするために、カロ飾シート 3 7は、各図柄 7 5から一定間隔で図柄 7 5ごとに点状に形成される送り方向マーク 7 6 (アイマークともいう）と、各図柄 7 5から一定間隔で線状に形成される幅方向マーク 7 7 (フローラインともいう）とが設けられている。

図 1に示すように、金型の上流側には、シート長さセンサ 1 5と第 1シート幅センサ 1 3とを配置する。また、金型の下流側には、第 2シート幅センサ 1 4を配置する。

加飾シート 3 7は、シート供給ローラ 1 1から供給され、上流側シートガイドローラ 1 6、 1 7に巻き掛けられ、金型のキヤビティ面 3 4を通過し、下流側シートガイドローラ 1 8、 1 9を通り、シート巻取ローラ 1 2に卷き取られる。水平方向（加飾シート 3 7の送り方向）への加飾シート 3 7の供給は、加飾シート 3 7に形成された図柄 7 5が、金型のキヤビティ形状 3 4に対して所定の位置に配置されるようにするため、間欠的に送り出される。

まず、サイクルスタートの信号が入力されると、上流側シートガイドローラ 1 6および下流側シートガイドローラ 1 8が機械原点に復帰し、水平方向の送りが開始される。

送り方向マーク 7 6の一端がシート長さセンサ 1 5により検出されると加飾シート 3 7の供給速度を小さくし、送り方向マーク 7 6の他端が検出されると停止させる。あるいは所定の長さだけカロ飾シート 3 7を供給した後、停止させる。次いで、鉛直方向（加飾シート 3 7の幅方向）に加飾シート 3 7を移動させる。上流側シートガイドローラ 1 6および下流側シートガイドローラ 1 8をそれぞれ上流側ガイドローラ移動部 2 2および下流側ガイドローラ移動部 2 3によって鉛直方向に移動させることによって、金型のキヤビティ面 3 4に配置された加飾シート 3 7を鉛直方向に移動させ、幅方向マーク 1 7の一端が第 1シート幅センサ 1 3および第 2シート幅センサ 1 4により検出されるとカロ飾シート 3 7の移動速度を小さくし、 Φ畐方向マーク 7 7の他端が検出されると停止させる。あるいは所定の長さだけ加飾シート 3 7を移動させた後、停止させる。また、鉛直方向への移動距離は小さいため、幅方向マーク 7 7の一端が第 1シート幅センサ 1 3および第 2シート幅センサ 1 4により検出されると加飾シート 3 7の移動を直ちに停止させるようにしてもよい。なお、鉛直方向の位置合わせにおいて、第 1シート幅センサ 1 3および第 2シート幅センサ 1 4の 2つのセサを用いるのは、加飾シート 3 7の傾きを調整するためである。

また、カロ飾シート 3 7を上流側シートガイドローラ 1 6および下流側シートガイドローラ 1 8の表面に固定する棒状の力 Π飾シートクランプ 2 0、 2 1を上流側フレーム 2 4及ぴ下流側フレーム 2 5にそれぞれ備えるようにし、力 0飾シート 3 7が水平方向に移動する際には解放状態とし、加飾シート 3 7を鉛直方向に移動させる際には挟持状態として、より確実に加飾シート 3 7を鉛直方向に移動させるように構成してもよい。カロ飾シートクランプ 2 0、 2 1は、上流側フレーム 2 4及ぴ下流側フレーム 2 5に設けられたエアシリンダなどの力 B飾シートクランプ駆動装置 2 6 , 2 7を用いて駆動するように構成することができる。なお、カロ飾シートクランプ 2 0、 2 1は、加飾シート 3 7を鉛直方向に移動させる際に、カロ飾シート 3 7を挟持するとともに鉛直方向に移動可能に構成するため、たとえばカロ飾シートクランプ駆動装置 2 6、 2 7を、上流側ガイドローラ移動部 2 2およぴ下流側ガイドローラ移動部 2 3によって鉛直方向に移動可能にするとよい。制御部 1 0 0は、水平方向加飾シート送り装置 1 0が備える各部材を上記したように作用させる。

このように、鉛直方向の加飾シート 3 7の鉛直方向（幅方向）の位置合わせを、一組のシートガイドローラ 1 6、 1 8を鉛直方向に移動させることによって行うように構成することにより、水平方向加飾シート送り装置 1 0を構成する要素の一部のみを上下動させることになるので、わずかな駆動力によつて位置合わせを行うことが可能になる。

また、本実施形態の成型同時加飾装置は、水平方向加飾シート送り装置の上流側（シート供給ローラ 1 1側）が装置の前面となるように構成されており、シート長さセンサ 1 5と第 1シート幅センサ 1 3はオペレータに近い側に位置する。このように配置することにより、カロ飾シ一ト 3 7を成形同時加飾装置にセットする時にセンサの位置あわせがオペレータ側に近い位置にあるため、加飾シート 3 7のセットのための操作が簡便であるのと、溶融樹脂の熱と圧力で変形しもろくなった射出成形後の基体シート 7 1をセンサの位置合わせに用いないようにして、加飾シート 3 7の位置合わせを高精度に行うことができる。

また、水平方向加飾シート送り装置は、変形例として、図 8及び図 9に示すように、上流側フレーム 2 4 aおよび下流側フレーム 2 5 aを鉛直方向に移動可能に構成してもよい。すなわち、水平方向カロ飾シート送り装置 1 0 aは、カロ飾シート 3 7を水平方向に供給およぴ巻取を行うものであり、たとえば、シート供給口ーラ 1 1、シート卷取ローラ 1 2、第 1シート幅センサ 1 3、第 2シート幅センサ 1 4、シート長さセンサ 1 5、上流側フレーム 2 4 a、下流側フレーム 2 5 a、上流側フレーム移動部 2 2 a、下流側フレーム移動部 2 3 a、制御部 1 0 0 aを備える。

シート供給ローラ 1 1は、駆動部材 9 0 aにより駆動され、カロ飾シート 3 7力 S 金型 3 1表面に位置するように加飾シート 3 7を水平方向に供給するものであり、長尺の加飾シ一ト 3 7が卷き取られたリ一ノレが、成形機の固定盤 3 0 (固定側プラテン）に鉛直方向に移動可能に取り付けられた上流側フレーム 2 4 aに支持されたものである。供給された力 [I飾シート 3 7に適切な張力を付与するため、リールの軸にパウダークラッチ（図示せず）を設けるように構成してもよい。上流側フレーム 2 4は、案内レール 2 8とガイド 3 8により成形機の固定盤 3 0と連結しており、後述するように、上流側フレーム移動部 2 2 aにより鉛直方向に移動する。 ' シート供給ローラ 1 1から供給された加飾シート 3 7を卷き掛けて金型 3 1のキヤビティ 3 4面に導くため、上流側フレーム 2 4 aには、任意の数の上流側シートガイドローラ 1 6 a、 1 7 aが設けられる。

シート巻取ローラ 1 2は、駆動部材 9 1 aにより駆動され、金型 3 1表面に位置する加飾シ一ト 3 7を水平方向に巻き取るものであり、加飾シート 3 7が巻き取られたリールが、固定盤 3 0に鉛直方向に移動可能に取り付けられた下流側フレーム 2 5に支持されたものである。供給された加飾シート 3 7に適切な張力を付与するため、リールの駆動に D Cサーポモータを用いるように構成してもよレ、。下流側フレーム 2 5は、案内レール 2 9とガイド 3 9とによつて固定盤 3 0に連結されており、下流側フレーム移動部 2 3 aにより固定盤 3 0に対して鉛直方向に移動可能に構成される。

金型のキヤビティ 3 4面を通過した加飾シート 3 7をシート卷取ローラ 1 2に導くため、下流側フレーム 2 5 aには、任意の数の下流側シートガイドローラ 1 8 a、 1 9 aが支持される。

加飾シート 3 7に形成された図柄 7 5を、金型 3 1のキヤビティ 3 4形状に位置合わせするために、加飾シート 3 7は、各図柄 7 5から一定間隔で図柄 7 5ごとに点状に形成される送り方向マーク 7 6と、各図柄 7 5から一定間隔で線上に形成される幅方向マーク 7 7とを有するように構成する（図 6参照）。

金型の上流側には、シート長さセンサ 1 5と第 1シート幅センサ 1 3とを配置する。また、金型の下流側には、第 2シート幅センサ 1 4を配置する。

加飾シート 3 7は、シート供給ローラ 1 1から水平方向に供給され、上流側シ一トガイドローラ 1 6 a、 1 7 aを通り、金型のキヤビティ面 3 4を通過し、下流側シートガイドローラ 1 8 a、 1 9 aを通り、シート巻取ローラ 1 2に卷き取られる。

水平方向（加飾シート 3 7の送り方向）への加飾シート 3 7の供給は、力 U飾シート 3 7に形成された図柄 7 5が、金型のキヤビティ形状 3 4に対して所定の位置に配置されるようにするため、間欠的に送り出される。

まず、サイクルスタートの信号が入力されると、上流側フレーム 2 4および下流側フレーム 2 5が機械原点に復帰し、水平方向の送りが開始される。

送り方向マーク 7 6の一端がシート長さセンサ 1 5により検出されると力 Π飾シート 3 7の供給速度を小さくし、送り方向マーク 7 6の他端が検出されると停止させる。あるいは所定の長さだけカロ飾シート 3 7を供給した後、停止させる。次いで、鉛直方向（加飾シート 3 7の幅方向）に加飾シート 3 7を移動させる。上流側フレーム 2 4および下流側フレーム 2 5をそれぞれ上流側フレーム移動部 2 2 aおよび下流側フレーム移動部 2 3 aによつて鉛直方向に移動させることによって、金型のキヤビティ面 3 4に配置された加飾シート 3 7を鉛直方向に移動させ、 Φ畐方向マーク 7 7の一端が第 1シート幅センサ 1 3および第 2シート幅センサ 1 4により検出されると加飾シート 3 7の移動速度を小さくし、幅方向マーク 7 7の他端が検出されると停止させる。あるいは所定の長さだけ加飾シート 3 7を移動させた後、停止させる。また、鉛直方向への移動距離は小さいため、幅方向マーク 7 7の一端が第 1シート幅センサ 1 3および第 2シート幅センサ 1 4 により検出されるとカロ飾シート 3 7の移動を直ちに停止させるようにしてもよい。なお、鉛直方向の位置合わせにおいて、第 1シート幅センサ 1 3およぴ第 2シート幅センサ 1 4の 2つのセンサを用いるのは、加飾シート 3 7の傾きを調整するためである。また、図 8，図 9に示すように、加飾シート 3 7を上流側シートガイドローラ 1 6 a及び下流側シートガイドローラ 1 8 aの表面に固定する棒状の加飾シートクランプ 2 0 a、 2 1 aを備えるようにし、カロ飾シート 3 7が水平方向に移動する際には解放状態とし、加飾シート 3 7を鉛直方向に移動させる際には挟持状態とするように構成してもよい。カロ飾シートクランプ 2 0 a、 2 1 aは、上流側フレーム 2 4 a及び下流側フレーム 2 5 aに固定されたエアシリンダなどのカロ飾シ一トクランプ駆動装置 2 6、 2 7を用いて駆動することができる。このように構成することにより、シート供給ローラ 1 1とシート卷取ローラ 1 2との間において水平方向に挟持される加飾シート 3 7がその重量により鉛直方向にたわむのをより効果的に防止することができる。

制御部 1 0 0 aは、水平方向加飾シート送り装置 1 0 aが備える各部材を上記したように作用させるためのものである。

. このように、鉛直方向の加飾シート 3 7の鉛直方向（幅方向）の位置合わせを、上流側フレーム 2 4および下流側フレーム 2 5を鉛直方向に移動させることによつて行うように構成することにより、後述する固定型 3 1と可動型 6 1の型締めおよび型開き工程などにおいて、シート供給ローラ 1 1とシート卷取ローラ 1 2 との間において水平方向に挟持されるカロ飾シート 3 7にたるみが生じることがないので、優れた位置精度を維持して位置合わせを行うことが可能になる。

次に鉛直方向カロ飾シート送り装置 4 0について説明する。なお、鉛直方向カロ飾シート送り装置 4 0に用いられるカロ飾シート 6 7は、水平方向加飾シート送り装置 1 0に用いられる加飾シート 3 7と同じ構成のものが用いられるため、その説明は省略する。

鉛直方向加飾シート送り装置 4 0は、図 3及び図 4に示すように、加飾シート 6 7を鉛直方向に供給および卷取を行うものであり、たとえば、シート供給ローラ 4 1、シート巻取ローラ 4 2、第 1シート幅センサ 4 3、第 2シート幅センサ 4 4、シート長さセンサ 4 5、上流側シートガイドローラ 4 6、 4 7、下流側シートガイドローラ 4 8、 4 9、 5 0、上流側フレーム移動部 6 9、下流側フレーム移動部 6 8、制御部 1 0 0 aを備える。

シート供給ローラ 4 1は、駆動部材 9 2により駆動し、加飾シート 6 7を金型 6 1表面に位置するように鉛直方向に供給するものであり、長尺の加飾シート 6 7が卷き取られたリールが、成形機の可動盤 6 0 (可動側プラテン）に横方向に移動可能に取り付けられた上流側フレーム 5 1に支持されたものである。供給された加飾シート 6 7に適切な張力を付与するため、リールの軸にパウダークラッチ（図示せず）を設けるように構成してもよい。また、上流側フレーム 5 1は、案内レール 5 3とガイド 5 5とにより可動盤 6 0に連結されており、上流側フレーム移動部 6 9により可動盤 6 0に対して水平方向に移動可能に構成されている。シート供給ローラ 4 1から鉛直方向に供給されたカロ飾シート 6 7を金型のキヤビティ面 6 4に導くため、上流側フレーム 5 1には、任意の数の上流側シートガイドローラ 4 6、 4 7が支持される。

シート卷取ローラ 4 2は、金型 6 1表面に位置するカロ飾シート 6 7を卷き取るものであり、加飾シート 6 7が卷き取られたリールが、成形機の可動盤 6 0に横方向に移動可能に取り付けられた下流側フレーム 5 2に支持されたものである。供給された加飾シート 6 7に適切な張力を付与するため、リールの駆動に D Cサーボモータを用いるように構成してもよい。下流側フレーム 5 2は、案内レール

5 4とガイド 5 6とにより可動盤 6 0に連結されており、下流側フレーム移動部 6 8により可動盤 6 0に対して水平方向に移動可能に移動可能に構成される。金型のキヤビティ面 6 4を通過した力 U飾シート 6 7をシート卷取ローラ 4 2に導くため、下流側フレーム 5 2には、任意の数の下流側シートガイドローラ 4 8、 4 9、 5 0が支持される。

加飾シート 6 7に形成された図柄 7 5を、金型 6 1のキヤビティ形状 6 4に位置合わせするために、カロ飾シート 6 7は、各図柄 7 5から一定間隔で図柄 7 5ごとに点状に形成される送り方向マーク 7 6と、各図柄 7 5から一定間隔で線上に形成される幅方向マーク 7 7とを有する。

金型の上流側には、シート長さセンサ 4 5と第 1シート幅センサ 4 3とを配置する。また、金型の下流側には、第 2シート幅センサ 4 4を配置する。

加飾シート 6 7は、シート供給ローラ 4 1から鉛直方向下向きに供給され、上流側シートガイドローラ 4 6、 4 7を通り、金型のキヤビティ面 6 4を通過し、下流側シートガイドローラ 4 8、 4 9、 5 0を通り、シート卷取ローラ 4 2に卷含取られる。

鉛直方向（加飾シート 6 7の送り方向）への加飾シート 6 7の供給は、加飾シート 6 7に形成された図柄 7 5力金型のキヤビティ形状 6 4に対して所定の位置に配置されるようにするため、間欠的に送り出される。

まず、サイクルスタートの信号が入力されると、上流側フレーム 5 1および下流側フレーム 5 2が機械原点に復帰し、鉛直方向の送りが開始される。

送り方向マーク 7 6の一端がシート長さセンサ 4 5により検出されると加飾シート 6 7の供給速度を小さくし、送り方向マーク 7 6の他端が検出されると停止させる。あるいは所定の長さだけカロ飾シート 6 7を供給した後、停止させる。次いで、水平方向（加飾シート 6 7の幅方向）に加飾シート 6 7を移動させる。上流側フレーム 5 1および下流側フレーム 5 2をそれぞれ上流側フレーム移動部 6 9および下流側フレーム移動部 6 8によって水平方向に移動させることによつて、金型のキヤビティ面 6 4に配置された加飾シート 6 7を水平方向に移動させ、幅方向マーク 7 7の一端が第 1シート幅センサ 4 3および第 2シート幅センサ 4 4により検出されると加飾シート 6 7の移動速度を小さくし、幅方向マーク 7 7 の他端が検出されると停止させる。あるいは所定の長さだけカロ飾シート 6 7を移動させた後、停止させる。また、水平方向への移動距離は小さいため、幅方向マーク 7 7の一端が第 1シート幅センサ 4 3および第 2シート幅センサ 4 4により検出されると加飾シート 6 7の移動を直ちに停止させるようにしてもよい。なお、水平方向の位置合わせにおいて、第 1シート幅センサ 4 3および第 2シート幅センサ 4 4の 2つのセンサを用いるのは、力 13飾シート 6 7の傾きを調整するためでめる。

制御部 1 0 0は、鉛直方向力 P飾シート送り装置 4 0が備える各部材を上記のように作用させるためのものである。

次に、成型同時加飾装置の動作の流れについて説明する。水平方向加飾シート送り装置 1 0と鉛直方向加飾シ一ト送り装置 4 0とを用いて加飾シート 3 7、 6 7の位置決めが完了した後、固定型 3 1と可動型 6 1に対してカロ飾シート 3 7、 6 7をそれぞれ密着させる。加飾シート 3 7、 6 7を金型に密着させるには、フイルムクランプ 3 2、 3 3、 6 2、 6 3を用いるとよい。固定型 3 1に設けられているフィルムクランプ 3 2、 3 3と可動型 6 1に設けられているフィルムクランプ 6 2、 6 3は互いに干渉しないように、それぞれ固定型 3 1と可動型 6 1に設けられた凹部（図示なし）に回避されるようになっている。

固定型 3 1と可動型 6 1には、吸引孔（図示せず）を設けて、カロ飾シート 3 7、 6 7を吸引するように構成してもよい。また、加飾シート 3 7、 6 7を固定型 3

1と可動型 6 1にそれぞれ密着させる際に、力 U飾シート 3 7、 6 7を加熱して軟化させるように構成してもよい。加熱部材としては、温度 8 0〜2 6 0 °C程度に加熱することができる電熱式のヒータ（図示せず）などを用いるとよい。

また、力 [I飾シートクランプ 2 0， 2 1， 2 0 a、 2 1 aを用いて上流側シートガイドローラ 1 6および下流側シートガイドローラ 1 8の表面にカロ飾シート 3 7 を固定した場合は、カロ飾シート 3 7を金型に密着させた後で、水平方向カロ飾シート送り装置 1 0の加飾シートクランプ 2 0 , 2 1， 2 0 a、 2 1 aを解放させる。次いで、固定型 3 1と可動型 6 1の型締めを行う。その後、固定型 3 1に設けたゲート 8 3から溶融樹脂を射出し、加飾シート 3 7、 6 7の間を通って固定型 3 1と可動型 6 1内に形成されたキヤビティ 8 2内に射出充満させ、樹脂成形品

8 1を形成するのと同時にその両面にカロ飾シート 3 7、 6 7を接着させる。本実施形態にかかる成型同時加飾装置は、 2枚の加飾シート 3 7 , 6 7が互いに交差するように配置しているため、 2枚の力 13飾シート 3 7， 6 7の間に溶融樹脂を到達させるためのゲートの構成を簡単にすることができる。

溶融樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフイン系樹脂、 A B S樹脂、

A S樹脂、 AN樹脂などの汎用樹脂を挙げることができる。また、ポリフエエレンォキシド ·ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセターノレ系樹脂、アタリル系樹脂、ポリ力ーボネ一ト変性ポリフエニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリプチレンテレフタレート樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂や、ポリスルホン樹脂、ポリフエエレンサルファイド系樹脂、ポリフエ-レンォキシド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリル系耐熱樹脂などのスーパーエンジニアリング樹脂を使用することもできる。さらに、ガラス繊锥ゃ無機フィラーなどの補強材を添加した複合樹脂も使用できる。

被転写物である樹脂成形品 8 1を冷却した後、固定型 3 1と可動型 6 1を開き、力 [I飾シート 3 7、 6 7の基体シート 7 1を剥離し、樹脂成形品 8 1を取り出す。このようにして、図 7に示すように樹脂成形品 8 1の両面に転写層が転移した成形同時加飾成形品 8 0を得ることができる。

成形同時加飾装置において、カ卩飾シート 6 7を鉛直方向に供給および卷取を行う鉛直方向カロ飾シート送り装置 4 0と、カロ飾シート 3 7を水平方向に供給および巻取を行う水平方向力 II飾シート送り装置 1 0とを備えるように構成することにより、鉛直方向加飾シート送り装置 4 0のシート供給ローラ 4 1とシート卷取ローラ 4 2が金型の上下に酉己置され、水平方向力 B飾シート送り装置 1 0のシート供給ローラ 1 1とシート巻取ローラ 1 2が金型の左右に配置されることになり、 2台の加飾シート送り装置を用いて樹脂成形品の両面に力 [(飾を行う場合、加飾シート送り装置の設置スペースが干渉することを防止することができる。

なお、上記の説明では、固定盤 3 0に水平方向力 P飾シート送り装置 1 0を配置し、可動盤 6 0に鉛直方向加飾シ一ト送り装置 4 0を配置したが、固定盤 3 0に鉛直方向加飾シート送り装置 4 0を配置し、可動盤 6 0に水平方向加飾シート送り装置 1 0を配置してもよい。

また、固定盤 3 0に水平方向力 11飾シート送り装置 1 0のみを配置し、成形品の片面にのみ成形同時加飾を行うように構成してもよい。また、可動盤 6 0に水平方向加飾シート送り装置 1 0のみを配置し、成形品の片面にのみ成形同時加飾を行うように構成してもよい。このように構成することにより、成形品の片面にのみ成形同時加飾を行う場合、成形同時加飾装置の上方や前後方向に加飾シート送り装置の設置スペースの余裕が少ない場合であつても対応可能になる。

また、カロ飾シート 3 7、 6 7として、インサート材を用いることもできる。ィンサート材は、樹脂成形品 8 1に加飾シート 3 7、 6 7を接着した後、基体シート 7 1を剥離しないため、その層構成は、剥離層 7 2を備えない点において転写材と異なる。また、成形後に加飾シート 3 7、 6 7を巻き取ることができるようにするために、金型内で加飾シート 3 7、 6 7を打ち抜くなどの処理を行うことが必要になる。本発明の成形同時加飾装置は、力 [(飾シートを成形金型間に挟み込み、金型内に溶融樹脂を射出し、樹脂成形品表面に加飾シートを接着する成形同時加飾装置において、カロ飾シートを鉛直方向に供給および卷取を行う鉛直方向カロ飾シート送り装置と、カロ飾シートを水平方向に供給および巻取を行う水平方向加飾シート送り装置とを備えるように構成したので、成形同時加飾装置におけるカロ飾シート送り装置の設置スペースが狭い場合であっても加飾シート送り装置を配置することができる。

以上、説明したように、本実施形態にかかる成形同時か飾装置及び水平方向加飾シート送り装置は、力 II飾シートを水平方向に供給および卷取を行うとともに、金型表面に供給される加飾シートの上流側と下流側に配置される一組のシートガイドローラを鉛直方向に移動させることにより加飾シートを鉛直方向に移動させて加飾シートの金型に対する位置合わせを行うように構成したので、成形同時加飾装置における加飾シート送り装置の設置スペースが狭い場合であっても加飾シート送り装置を配置することができる。

また、本発明の水平方向カロ飾シート送り装置は、金型表面に供給される加飾シ一トを水平方向に供給および巻取を行うとともに、シート供給ローラを備え加飾シートの上流側に配置される上流側フレームと、シート卷取ローラを備え加飾シ一トの下流側に配置される下流側フレームとを鉛直方向に移動させることによりカロ飾シートを鉛直方向に移動させて加飾シートの金型に対する位置合わせを行うように構成したので、成形同時加飾装置における力 U飾シート送り装置の設置スぺースが狭い場合であってもカロ飾シート送り装置を配置することができる。

なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、第 1及び第 2の加飾シート送り装置は、それぞれ鉛直方向、水平方向に加飾シートを供給■卷取を行うように配置される必要はなく、それぞれ交差して斜めに傾けられて配置されていてもよい。

なお、前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。

本明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとつては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。

Claims

請求の範囲

1. 固定型（31) と、

前記固定型に対向して離接する方向に移動可能に設けられた可動型（61) と、前記固定型（31) 及ぴ可動型（6 1) のいずれか一方の型側に設けられ、第

1の加飾シート（37) を第 1の方向に供給する第 1供給ローラ（11) と、前記一方の型を挟んで前記第 1供給ローラ（11) に対して前記第 1の方向に対向した位置に設けられかつ前記第 1供給ローラから供給された第 1の加飾シート (37) を巻き取る第 1卷取ローラ（12) と、を備えた第 1加飾シート送り装置（10) と、

前記固定型（31) 及び可動型（61) の他方の型側に設けられ、第 2の加飾シート（67) を前記第 1の方向と交差する第 2の方向に供給する第 2供給ローラ（41) と、前記他方の型を挟んで前記第 2供給ローラ（41) に対して前記第 2の方向に対向した位置に設けられかつ前記第 2供給ローラから供給された第 2の加飾シート（67) を巻き取る第 2巻取ローラ（42) と、を備えた第 2加飾シート送り装置（40) とを備え、

第 1及び第 2の加飾シート（37, 67) を前記固定型（31) 及び可動型 (61) 間に挟み込んだ状態で前記固定型（31) 及び可動型（61) 内に溶融樹脂を射出し、第 1及び第 2の加飾シートの図柄（75) をそれぞれ樹脂成形品表面に接着する成形同時加飾装置。

2. 前記第 1の方向は水平方向であり、前記第 2の方向は鉛直方向である、請求項 1に記載の成形同時加飾装置。

3. 前記第 1加飾シート送り装置（10) は、さらに、前記一方の型の上流側に位置し前記第 1供給ローラ（11) 力ら供給された第 1のカロ飾シート（37) を案内支持する上流側シートガイドローラ（16) と、

前記一方の型の下流側に位置し前記第 1巻取ローラに巻き取られる第 1の力口飾シートを支持する下流側シートガイドローラ（18) と、

前記上流側シートガイドローラ（16) を鉛直方向に移動させる上流側ガイドローラ移動部（22) と、

前記下流側シートガイドローラ（1 8) を鉛直方向に移動させる下流側ガイドローラ移動部（23) と、

前記第 1及び第 2ガイド口ーラ移動部（22, 23) により前記第 1の加飾シート（3 7) を鉛直方向に移動させて前記第 1の加飾シートの前記一方の型（3 1 ) に対する位置合わせを行う制御部（1 00) とを備える、請求項 2記載の成形同時加飾装置。

4. 前記第 1カロ飾シート送り装置（10) は、さらに、前記上流側シートガイドロ一ラ（1 6) の近傍に設けられ前記上流側シートガイドローラ（1 6) の表面に離接可能に構成された上流側加飾シートクランプ（ 20 ) と、

前記下流側シートガイドローラ（1 8) の近傍に設けられ前記下流側シートガイドローラ（1 8) の表面に離接可能に構成された下流側加飾シートクランプ (2 1) とを備え、

上流側加飾シートクランプ（ 20 ) と前記上流側シートガイドローラ（1 6) の表面及び下流側加飾シートクランプ（2 1) と前記下流側シートガイドローラ (1 8) の表面とがそれぞれ接触して前記第 1の加飾シート（ 37 ) を挟持して固定可能に構成される請求項 3記載の成形同時加飾装置。

5. 前記第 1力 tl飾シート送り装置 (10) は、さらに、前記一方の型に対して上流側に配置され前記第 1供給ローラ（1 1) を回転自在に保持し、前記一方の型に対して鉛直方向に移動可能に構成された上流側フレーム（24 a) と、前記一方の型に対して下流側に配置され前記第 1巻取ローラ（1 2) を回転自在に保持し、前記一方の型に対して鉛直方向に移動可能に構成された下流側フレーム（25 a) と、

前記上流側フレーム（24 a) を前記鉛直方向に移動させる上流側フレーム移動部（22 a) と、

前記下流側フレーム（25 a) 前記鉛直方向に移動させる上流側フレーム移動部（23 a) と、

前記上流側フレーム移動部（22 a) 及ぴ下流側フレーム移動部（23 a) により前記第 1の加飾シート（ 37 ) を前記鉛直方向に移動させて前記第 1のカロ飾シートの一方の型に対する位置合わせを行う制御部（100 a) とを備える、請求項 2記載の成形同時加飾装置。

6. 前記第 1加飾シート送り装置（1 0) は、さらに、

前記上流側フレーム（24 a) に回転自在に設けられ前記第 1供給ローラ（1

1) 力ら供給された第 1の加飾シート（37) を案内支持する上流側シートガイドローラ（1 6 a) と、

前記下流側フレーム（25 a) に回転自在に設けられ前記第 1巻取ローラ（1

2) に巻き取られる第 1の加飾シートを支持する下流側シートガイドローラ（1 8 a) と、

前記上流側シートガイドローラ（1 6 a) に近接して前記上流側フレーム（2 4) に設けられかつ前記上流側シートガイドローラ（1 6 a) の表面に離接可能に構成された上流側加飾シートクランプ（20 a) と、

前記下流側シートガイドローラ（1 8 a) に近接して前記下流側フレーム（2 5) に設けられかつ前記下流側シートガイドローラ（1 8 a) の表面に離接可能に構成された下流側加飾シ^ "トクランプ（2 1 a) と、を備え、

上流側加飾シートクランプ（20 a) と前記上流側シートガイドローラ（16 a ) の表面及び下流側加飾シートクランプ（21 a) と前記下流側シートガイドローラ（1 8 a) の表面とがそれぞれ接触して前記第 1の加飾シート（3 7) を挟持して固定可能に構成される請求項 5記載の成形同時加飾装置。

7. 固定型（3 1) 及び前記固定型に対向して離接する方向に移動可能に設けられた可動型（6 1) と備え、力 [(飾シート（37) を前記固定型（3 1) 及び可動型（6 1) の間に挟み込んだ状態で前記固定型（3 1) 及び可動型（6 1) 内に溶融樹脂を射出し、力 tl飾シートの図柄（75) を樹脂成形品表面に接着する成形同時加飾装置に用いられ、

前記固定型（3 1) 及び可動型（6 1) のいずれ力一方の型側に設けられ、加飾シート（37) を水平方向に供給する供給ローラ（1 1) と、

前記一方の型を挟んで前記供給口"ラに対して前記水平方向に対向した位置に設けられ力つ前記供給ローラから供給されたカロ飾シート（37) を卷き取る卷取ローラ（12) と、

前記一方の型の上流側に位置し前記供給ローラ（11) から供給された加飾シート（37) を案内支持する、上流側シートガイドローラ（16) と、

前記一方の型の下流側に位置し前記卷取ローラ（12) に卷き取られるカロ飾シ一トを支持する下流側シートガイドローラ（18) と、

前記下流側シートガイドローラ（18) を鉛直方向に移動させる下流側ガイドローラ移動部（23) と、

前記上流側ガイドローラ移動部（22) 及び下流側ガイドローラ移動部（2 3) により前記加飾シート（37) を鉛直方向に移動させて前記加飾シートの前記金型（31) に対する位置合わせを行う制御部（100) と、を備える水平方向加飾シート送り装置。

8. さらに、前記上流側シートガイドローラ（16) の近傍に設けられ前記上流側シートガイドローラ（16) の表面に離接可能に構成された上流側加飾シートクランプ- (20) と、

前記下流側シートガイドローラ（18) の近傍に設けられ前記下流側シートガイドローラ（18) の表面に離接可能に構成された下流側加飾シートクランプ (21) とを備え、

上流側加飾シートクランプ（20) と前記上流側シートガイドローラ（16) の表面及ぴ下流側加飾シートクランプ（21) と前記下流側シートガイドローラ (18) の表面とがそれぞれ接触して前記加飾シート（37) を挟持して固定可能に構成される請求項 7記載の水平方向加飾シート送り装置。

9. 固定型（31) 及び前記固定型に対向して離接する方向に移動可能に設けられた可動型（61) を備え、加飾シート（37) を前記固定型（31) 及び可動型（61) 間に挟み込んだ状態で前記固定型（31) 及び可動型（61) 内に溶融樹脂を射出し、力 P飾シートの図柄（75) をそれぞれ樹脂成形品表面に接着する成形同時加飾装置に用いられ、

前記固定型（3 1) 及び可動型（6 1) のいずれ力一方の型側に設けられ、加飾シート（3 7) を水平方向に供給する供給ローラ（1 1) と、

前記一方の型を挟んで前記供給ロ^"ラに対して前記水平方向に対向した位置に設けられかつ前記供給ローラから供給された力 P飾シート（3 7) を巻き取る卷取ローラ（1 2) と、

前記一方の型に対して上流側に配置され前記供給ローラ（1 1) を回転自在に保持し、前記一方の型に対して鉛直方向に移動可能に構成された上流側フレーム (24 a) と、

前記一方の型に対して下流側に配置され前記巻取ローラ（1 2) を回転自在に保持し、前記一方の型に対して鉛直方向に移動可能に構成された下流側フレーム (25 a) と、

前記下流側フレーム（2 5 a) を前記鉛直方向に移動させる下流側フレーム移動部（23 a) と、

前記上流側フレーム移動部（22 a) 及び下流側フレーム移動部（23 a) により前記加飾シートを前記鉛直方向に移動させて前記加飾シートの前記一方の型に対する位置合わせを行う制御部（1 00 a) と、を備える水平方向加飾シート送り装置。

10. さらに、前記上流側フレーム（24 a) に回転自在に設けられ前記供給ローラから供給された加飾シート（3 7) を案内支持する、上流側シートガイドローラ（16 a) と、

前記下流側フレーム（2 5 a) に回転自在に設けられ前記卷取ローラに卷き取られる加飾シートを支持する下流側シートガイドローラ（1 8 a) と、

前記上流側シートガイドローラ（1 6 a) に近接して前記上流側フレーム（2 a) に設けられかつ前記上流側シートガイドローラ（1 6 a) の表面に離接可能に構成された上流側力 tl飾シートクランプ（20 a) と、前記下流側シートガイドローラ（1 8 a) に近接して前記下流側フレーム（2 5 a) に設けられかつ前記下流側シ^ "トガイドローラ（1 8 a) の表面に離接可能に構成された下流側加飾シートクランプ（21 a) と、を備える請求項 9記載の水平方向加飾シート送り装置。