明 細 書
スキー板又はスノーボード提示支援方法
技術分野
[0001] 本発明は、顧客の体重、脚力及びスキー又はスノーボードの技術レベルや滑走ス タイルの嗜好に基づいて、当該スキーヤー又はスノーボーダーとしての顧客に適した スキー板又はスノーボード (板)をインターネット、携帯電話情報サイトその他の電気 通信手段を介して顧客に提示できるようにしたスキー板又はスノーボード提示支援方 法に関する。
背景技術
[0002] 各スキーヤー又はスノーボーダーに適したスキー板又はスノーボードは、各スキー ヤー又はスノーボーダーの体重、脚力、肥満度、技術レベル等に基づき判定するこ とが好ましい。
そして、スキー板又はスノーボードを購入する際には、顧客が店頭へ出かけて好み のスキー板やスノーボードを選定して 、る。
[0003] そして、従来、一般的に、顧客は、スキー板やスノーボードを明確な基準によること なぐ身長又は体型に基づいて勘に頼って選定していたため、販売店の店員に勧め られるスキー板やスノーボードをそのまま購入したり、単に価格とか外観に基づいて 選定する場合が多ぐ各スキーヤー又はスノーボーダーの身体的特徴とその技術レ ベルさらには滑走の嗜好に適したスキー板やスノーボードを的確に購入することは困 難であった。
[0004] かかる各スキーヤー又はスノーボーダーに適したスキー板又はスノーボードを検索 する方法として、各スキーヤー又はスノーボーダーの年齢、体重、身長、脚力といつ た身体的情報から、その各スキーヤー又はスノーボーダーに適したスキー板又はスノ 一ボードの各部のサイズとフレックスを決定する方法が提案されて ヽる(特許文献 1参 照)。
特許文献 1 :特開 2002— 312371号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0005] し力しながら、上記従来のスポーツ用品の検索方法にぉ 、ては、各スキーヤー又 はスノーボーダーの年齢、体重、身長、脚力といった身体的情報から、画一的にその 各スキーヤー又はスノーボーダーに適したスキー板又はスノーボードの各部のサイズ とフレックスを決定しており、それが各スキーヤー又はスノーボーダーの技術レベル 又は滑走の嗜好に適合して 、る力否かと 、うことを予め考慮するものではな 、。
[0006] 従って、上記従来のスポーツ用品の検索方法にお!、ては、各スキーヤー又はスノ 一ボーダーは、検索されたスキー板又はスノーボードが自己の技術レベルに適合し て!、るか否かさらには滑走スタイルの嗜好に適合して 、るか否かにつ 、て、再検討 する必要があると ヽつた問題があった。
[0007] さらに、上記従来のスポーツ用品の検索方法においては、各スキーヤー又はスノー ボーダーの技術レベル又は滑走スタイルの嗜好と、それに適したスキー板又はスノ 一ボードの捩れ特性との関係につ 、て考慮して 、るものではな 、。
[0008] 本発明は、前記従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、各スキー ヤー又はスノーボーダーの身体的特徴と、その技術レベル又は滑走スタイルの嗜好 に適したスキー板やスノーボードを的確に判定し、顧客に提示できるようにしたスキー 板又はスノーボード提示支援方法を提供することを目的とするものである。
[0009] 又、本発明の他の目的は、顧客に店頭に出かけてもらうことなぐ顧客に適したスキ 一板やスノーボードを的確に判定し、顧客に提示できるようにしたスキー板又はスノ 一ボード提示支援方法を提供することを目的とするものである。
さらに、顧客に新製品に関する情報、その他の広告を適宜送付して、スキー板又は スノーボードの販売店による顧客サービスの向上と、販売促進を図ることを目的とす るものである。
課題を解決するための手段
[0010] 請求項 1に記載の発明は、「顧客の体重、脚力およびスキー技術又はスノーボード 技術のレベルに適したスキー板又はスノーボードをインターネットその他の電気通信 手段を介して選択し、顧客に提示するスキー板又はスノーボード提示支援方法であ つて、
顧客の個人情報として体重、脚力およびスキー技術又はスノーボード技術のレべ ルを電気通信手段を介してサーバが受信するステップと、サーバが顧客の前記体重 及び脚力に適したスキー板又はスノーボードの曲げ特性を決定するステップと、サー バが前記スキー技術又はスノーボード技術のレベルに適したスキー板又はスノーボ ードの捩れ特性を決定するステップと、サーバが前記曲げ特性及び捩れ特性に適合 するスキー板又はスノーボードを判定するステップと、判定されたスキー板又はスノー ボードをサーバが電気通信手段を介して顧客に提示するステップを含むことを特徴と するスキー板又はスノーボード提示支援方法。」である。
[0011] 請求項 2に記載の発明は、「顧客の体重、脚力およびスキー技術又はスノーボード 技術のレベルに適したスキー板又はスノーボードをインターネットその他の電気通信 手段を介して選択し、顧客に提示するスキー板又はスノーボード提示支援方法であ つて、
顧客の個人情報として、顧客の氏名、連絡先などの個人情報を電気通信手段を介 してサーバが受信し、それらの個人情報を記憶手段に記憶するステップと、
顧客の個人情報として、さらに体重、脚力およびスキー技術又はスノーボード技術 のレベルを電気通信手段を介してサーバが受信するステップと、
サーバが顧客の前記体重及び脚力に適したスキー板又はスノーボードの曲げ特性 を決定するステップと、サーバが前記スキー技術又はスノーボード技術のレベルに適 したスキー板又はスノーボードの捩れ特性を決定するステップと、サーバが前記曲げ 特性及び捩れ特性に適合するスキー板又はスノーボードを判定するステップと、判 定されたスキー板又はスノーボードをサーバが電気通信手段を介して顧客に提示す るステップを含むことを特徴とするスキー板又はスノーボード提示支援方法。」である
[0012] 請求項 3に記載の発明は、「サーバが複数種のスキー板又はスノーボードと、各ス キー板又はスノーボードの曲げ特性及び捩れ特性との対応関係を記憶手段に記憶 するステップと、サーバが該記憶手段カゝら曲げ特性及び捩れ特性に対応したスキー 板又はスノーボードを読み出すステップとをさらに含むことを特徴とする請求項 1又は 2に記載のスキー板又はスノーボード提示支援方法。」である。
[0013] 請求項 4に記載の発明は、「提示されたスキー板又はスノーボードから、顧客の希 望するスキー板又はスノーボードを電気通信手段を介してサーバが受信するステツ プをさらに含むことを特徴とする請求項 1又は 2に記載のスキー板又はスノーボード 提示支援方法。」である。
[0014] 請求項 5に記載の発明は、「サーバが、顧客の希望するスキー板又はスノーボード の在庫の有無を検出する在庫管理手段を備え、在庫の有無を顧客に提示するステ ップをさらに含むことを特徴とする請求項 4に記載のスキー板又はスノーボード提示 支援方法。」である。
[0015] 請求項 6に記載の発明は、「サーバが顧客に提示したスキー板又はスノーボードか ら顧客が選択したスキー板又はスノーボードの特性と、
顧客の体重、脚力およびスキー技術又はスノーボード技術のレベルに応じて実際 の滑走状態をシミュレーションして顧客に表示するステップをさらに含むことを特徴と する請求項 4項に記載のスキー板又はスノーボード提示支援方法。」である。
[0016] 請求項 7に記載の発明は、「顧客の希望するスキー板又はスノーボードの特性、価 格、購入方法などの情報をサーバが顧客に提示するステップをさらに含むことを特徴 とする請求項 4に記載のスキー板又はスノーボード提示支援方法。」である。
[0017] 請求項 8に記載の発明は、「サーバが、顧客の住所に近い販売店を検索してその 販売店の所在地に関する情報を顧客に提示するステップをさらに含むことを特徴と する請求項 1又は 2に記載のスキー板又はスノーボード提示支援方法。」である。
[0018] 請求項 9に記載の発明は、「サーバが、顧客の希望するスキー板又はスノーボード を在庫として有する販売店から、顧客の住所に近い販売店を検索し、その販売店の 所在地に関する情報を顧客に提示するステップをさらに含むことを特徴とする請求項 5に記載のスキー板又はスノーボード提示支援方法。」である。
[0019] 請求項 10に記載の発明は、「顧客の滑走スタイルの嗜好を、顧客の個人情報とし て電気通信手段を介してサーバが受信するステップをさらに含むことを特徴とする請 求項 1又は 2に記載のスキー板又はスノーボード提示支援方法。」である。
[0020] 請求項 11に記載の発明は、「記憶手段に記憶された顧客情報に基いて、顧客に対 してスキー板又はスノーボードの製品情報その他の広告を適宜送付するステップをさ
らに含むことを特徴とする請求項 2に記載のスキー板又はスノーボード提示支援方法 。」である。
[0021] 請求項 12に記載の発明は、「顧客の体重、脚力、身長、肥満度およびスキー技術 又はスノーボード技術のレベルに適したスキー板又はスノーボードをインターネットそ の他の電気通信手段を介して選択し、顧客に提示するスキー板又はスノーボード提 示支援方法であって、
顧客の個人情報として体重、脚力、身長、肥満度およびスキー技術又はスノーボー ド技術のレベルを電気通信手段を介してサーバが受信するステップと、サーバが前 記体重、脚力、身長及び肥満度に適したスキー板又はスノーボードの曲げ特性を決 定するステップと、サーバが前記スキー技術又はスノーボード技術のレベルに適した スキー板又はスノーボードの捩れ特性を決定するステップと、サーバが前記曲げ特 性及び捩れ特性に適合するスキー板又はスノーボードを判定するステップと、判定さ れたスキー板又はスノーボードをサーバが電気通信手段を介して顧客に提示するス テツプを含むことを特徴とするスキー板又はスノーボード提示支援方法。」である。 発明の効果
[0022] 請求項 1に記載の発明によれば、顧客の体重、脚力及び顧客のスキー技術又はス ノーボード技術のレベルに基づき、当該顧客に適したスキー板又はスノーボードを選 択し、顧客に提示することができる。
[0023] 請求項 2に記載の発明によれば、顧客の体重、脚力及び顧客のスキー技術又はス ノーボード技術のレベルに基づき、当該顧客に適したスキー板又はスノーボードを選 択し、提示することができる。さらに、顧客の個人情報として、顧客の氏名、連絡先な どの個人情報をサーバが受信し記憶手段に記憶するため、以後、再度サーバに接 続する際にこれらの入力を省略することができる。また、これらの顧客関連情報を活 用して以後の製品開発に生かしたり、広告を送付することもできるようになる。
[0024] 請求項 3に記載の発明によれば予め記憶手段に記憶された複数種のスキー板又 はスノーボードから、顧客に適合するスキー板又はスノーボードを選択し、顧客に提 示することができる。
[0025] 請求項 4に記載の発明によれば、顧客に適した複数のスキー板又はスノーボードの
なかから、顧客が選択した購入希望のスキー板又はスノーボードをサーバが電気通 信手段を介して知ることができる。
[0026] 請求項 5に記載の発明によれば、顧客の希望するスキー板又はスノーボードの在 庫につき顧客が店舗まで行くことなく簡単に知ることができる。
[0027] 請求項 6に記載の発明によれば、顧客が選択したスキー板又はスノーボードによる 滑走状態を顧客に対して視覚的に表示してそのスキー板又はスノーボードの購入の 参考とすることができ、顧客サービスを向上することができる。
[0028] 請求項 7に記載の発明によれば、顧客は店舗まで行くことなく製品に関する情報を 簡単に入手できる。
[0029] 請求項 8に記載の発明によれば、顧客は自己にとって便利な店舗を容易に知ること ができ、顧客サービスを向上することができる。
[0030] 請求項 9に記載の発明によれば、顧客は自己の希望するスキー板又はスノーボー ドを在庫として有する店舗を容易に知ることができ、顧客サービスを向上することがで きる。
[0031] 請求項 10に記載の発明によれば、顧客の滑走スタイルの嗜好に適したスキー板又 はスノーボードのな力から顧客に適合するスキー板又はスノーボードを選択し、顧客 に提示することができる。
[0032] 請求項 11に記載の発明によれば、顧客に対して自己に適合する新製品情報など を迅速に提供することができ、顧客サービスを向上することができる。
[0033] 請求項 12に記載の発明によれば、顧客の身長、肥満度までも考慮して顧客に適し たスキー板又はスノーボードを選択し、顧客に提示することができる。
図面の簡単な説明
[0034] [図 1]本発明のスキー板又はスノーボード提示支援方法のフローチャート図。
[図 2]本発明のスキー板又はスノーボード提示支援方法のフローチャート図。
[図 3]本発明のスキー板又はスノーボード提示支援方法に用いるシステム全体の概 念図。
[図 4]本発明の実施に使用する顧客情報入力画面を示す図。
[図 5]本発明のシステムにより顧客に表示されるスキー滑走の技術レベルイメージ
画面を示す図。
[図 6]本発明のシステムにより顧客に表示されるアンケート画面を示す図。
圆 7]本発明のシステムにより顧客に提示されたスキー板を示す図。
圆 8]本発明のプログラムにおける最大荷重とスキー板の曲げ特性の対応関係の一 例を示す図。
[図 9]本発明のシステムにより顧客に提示されたスキー板の詳細を示す図。
[図 10]スキー板の座標系を示す図である。
圆 11]本発明のシステムにより顧客に提示されたスキー板による滑走状態のシミ ュ レーシヨンを示す図。
[図 12]スキー板のターン弧の解析図である。
[図 13]スキー板にてエッジングした状態を示す図である。
[図 14]スキー板にてエッジングした時のターン弧半径を示す図である。
[図 15]ターンの表示を点で示す図である。
[図 16]図 15に示す表示を前方の斜め上方から観た状態に座標変換した状態を示 す図である。
[図 17]スキーヤー又はスノーボーダーの選択した滑走方法 (小回り)において、 タ ーン弧半径と、判定されたスキー板又はスノーボードのターン弧半径との関係を示 す図である。
[図 18]図 17と同様の図である。
[図 19]本発明のシステムにより顧客に表示されるスキー板の購入画面を示す図。 符号の説明
1 スキー板又はスノーボード判定システム, 2 電気通信手段, 3 サーバ, 4 通信 機器, 5 販売店舗, 6 通信部, 7 制御部, 8 スキー板及びスノーボードデータべ ース, 9 店舗データベース, 10 顧客データベース, 11 プリンタ, 12 ディスプレイ 装置, 13 キーボード, 14 マウス, 20 顧客登録画面, 30 技術レベルイメージ画 面, 31 入力欄, 32 確定ボタン, 33 質問事項, 34 確定ボタン, 35 表示画面, 36 詳細部, 38 表示画面, 40 表示画面, 41 ボタン, 42 ボタン, 43 軌跡, 44 軌跡, 45 点, 46 表示, 48 シミュレーション表示, 50 表示画面, C 顧客
発明を実施するための最良の形態
[0036] 本発明のスキー板又はスノーボード提示支援方法は、図 1及び図 2におけるステツ プ S1からステップ S10にてその概要が示されている。かかる本発明のスキー板又は スノーボード提示支援方法に使用するスキー板又はスノーボード判定システム 1は、 図 3に示すように、インターネットなどの電気通信手段 2に接続されたサーバ 3を備え ている。前記電気通信手段 2とそれに接続されたサーバとしては、インターネットなど の電子計算機ネットワークの他、携帯電話情報サイトを構成する電気通信手段とサ ーバなどであってもよい。また、光ファイバ一による通信網も電気通信手段 2の概念 中に含むものである。
[0037] 前記電気通信手段 2には、スキー板又はスノーボードの購入を希望する顧客 Cが、 自己の体重、脚力、身長、肥満度、年齢、住所、氏名、連絡先、スキー技術のレベル などに関する情報を入力するための各種通信機器 (携帯電話、電子計算機、 PDA など) 4が接続されている。
さらに、前記電気通信手段 2には、スキー板又はスノーボードの店舗 (販売店) 5の 情報入力端末が接続され、各店舗 5内のスキー板又はスノーボードの在庫情報、価 格情報などがサーバ 3に常時提供される。
[0038] 上記肥満度の判定基準には、例えば、
BMI =体重 (Kg) ÷身長 (m) ÷身長 (m)
の計算式にて求めることができる BMI (ボディ ·マス 'インデックス)という体格指標を使 用する方法と、
標準体重 (Kg) =身長 (m) X身長 (m) X 22
肥満度 (%) = (実測体重 標準体重) ÷標準体重 X 100
の計算式にて求めることができる肥満度(%)を使用する方法が考えられる。
[0039] サーバ 3は、電気通信手段 2との通信部 6、通信部 6と接続された制御部 7、制御部 7と接続されたスキー板及びスノーボードデータベース 8、制御部 7と接続された店舗 データベース 9、制御部 7と接続された顧客データベース 10を備えている。これらの 各データベース 8, 9, 10は、ハードディスク装置などの記憶装置内に構築されてい る。サーバ 3には、さらにプリンタ 11、ディスプレイ装置 12、キーボード 13、マウス 14
が接続されている。
[0040] スキー板及びスノーボードデータベース 8には、各種スキー板及びスノーボードの 特性に関する情報などが予め記憶されている。この情報は、各販売店舗 5内の情報 入力端末からの入力情報又はサーバ 3に接続されたキーボード 13等の入力装置か らの情報に基づいて更新される (ステップ Sl)。
[0041] 顧客データベース 10には、電気通信手段 2から受信した顧客の体重、脚力、氏名
、連絡先、性別、生年月日、スキー技術及び Z又はスノーボード技術のレベル、滑走 スタイルの嗜好などに関する個人情報が記憶される。かかる個人情報は、図 4に示す ように、サーバ 3によって顧客の通信機器 4に表示される顧客登録画面 20の各項目 入力欄に顧客が入力することで、サーバ 3の顧客データベース 10に情報が記憶され る(ステップ S2、ステップ S3)。
[0042] このように、顧客の氏名、連絡先などの個人情報をサーバ 3が受信し記憶手段に記 憶するため、以後、再度サーバ 3に接続する際にこれらの入力を省略するようにする ことができる。また、これらの顧客関連情報を活用して以後の製品開発に生力したり、 広告を送付することもできるようになる。
[0043] 店舗データベース 9には、各店舗におけるスキー板又はスノーボードの在庫情報、 価格情報などが記憶される。この店舗データベース 9内のデータは、各販売店舗 5内 の情報入力端末力もの入力情報又はサーバ 3に接続されたキーボード 13等の入力 装置からの情報に基づいて更新される。
スキー板及びスノーボードに関するこれらの各種情報 (在庫の有無、価格、特性な ど)は、各店舗の POSシステム (販売時点情報管理システム)と連携して常時更新さ れるようにしておくの力 好ましい。
[0044] サーバ 3は、ハードディスク装置などの記憶装置(図示しない)、制御部 7内の ROM
(図示しな 、)及び RAM (図示しな 、)を用いて、記憶装置に予め記憶された本発明 を実行するためのプログラムにより、電気通信手段 2から入力される顧客情報に基づ いて、当該顧客 Cとしてのスキーヤーやスノーボーダーに適したスキー板およびスノ 一ボードを検索する(ステップ S4、ステップ S5)。
[0045] 具体的には、前記サーバ 3は、スキーヤー又はスノーボーダーの体重、脚力、肥満
度、身長などに関する情報に基づいてその数値に適したスキー板又はスノーボード の曲げ特性を決定することができるものである。即ち、スキーヤー又はスノーボーダ 一の体重が重かったり、脚力が強い場合には、滑走中において、スキー板又はスノ 一ボードに大きな荷重が加わるため、スキー板又はスノーボードが大きな荷重に耐え られるように、前記サーバ 3は、スキーヤー又はスノーボーダーの体重、脚力が大きく なるに従って、スキー板又はスノーボードの特性として大きな曲げ特性が必要である 旨を決定するものである (ステップ S4)。この曲げ特性の決定に際しては、好ましくは 、顧客の身長、肥満度、性別、年齢などをさらに考慮して顧客 Cに最適なスキー板又 はスノーボードの特性として曲げ特性を決定する。
[0046] 脚力は、荷重センサ上にて顧客が屈伸運動を行うことで、荷重センサにカ卩えられる 最大荷重力 顧客の体重を減算することにより、顧客の脚力を演算することができる 。例えば、最大荷重が 220kgfであって体重が 75kgfであれば、顧客の脚力は、 145 kgfである。力かる脚力は、一度顧客が専用の測定器を用いて計測することで予め知 ることができるが、顧客がその正確な脚力について知らない場合には、大、中、小な どのおよその目安力も適当な数値を用いて脚力の値とすることが考えられる。
[0047] さらに、前記サーバ 3は、顧客のスキー又はスノーボードにおける滑走技術のレべ ルに関する情報に基づいて、顧客に適したスキー板又はスノーボードの捩れ特性を 決定できるものである(ステップ S4)。即ち、スキーヤーやスノーボーダーはスキーや スノーボードに関する滑走技術が高くなるに従って、スキー板やスノーボードのエッジ を立てて使う傾向にあり、このような滑走をする場合には、スキーやスノーボードに対 して大きな捩れ力が加わる。このため、前記サーバ 3は、滑走技術の高いスキーヤー やスノーボーダーに対しては、捩れに対して強 、特性を備えたスキー板ゃスノーボ ードが適して 、る旨を決定するものである (ステップ S5)。
[0048] この顧客 Cの滑走技術のレベルの決定に際しては、単に各顧客じの自己申告にて 所定のレベルを選定する方法 (例えば、最もレベルの高い場合を 1とし、低い場合を 7とするような、 7段階力 選定する方法)の他、力かる技術レベルの選定の正確さを 向上するために、図 5に示すようにサーバ 3に予め記憶した各技術レベルに対応する 滑走状態を示す動画情報を顧客 Cに提示し、その動画によって表示されて 、るスキ
一ヤー又はスノーボーダーの滑走状態から自己の技術レベルを把握し、顧客 cの技 術レベルを選定する方法を用いてもよ 、。
本実施例では、図 5の技術レベルイメージ画面 30に示すように、 5段階の技術レべ ルの異なる動画力 顧客じが自己の技術レベルと近似するものを選択し、その動画 に対応する 1〜5の数字を入力欄 31に入力し、確定ボタン 32を押すことで、技術レ ベルの決定を行うようにしている。即ち、顧客 Cの技術レベルに関する情報をサーバ 3が受信し、記憶する。
[0049] あるいは、この顧客 Cの滑走技術のレベルの決定に際しては、図 6に示すように顧 客 Cに滑走技術のレベルに関連する複数の質問事項 33を提示し、その質問事項に 関する顧客の回答に基づいて顧客の滑走技術のレベルを選定する方法を採用して ちょい。
力かる質問事項としては、例えば、スキーの場合、図 6に示すように、「スキー大会 に出場したことがある」、「資格テストを受験したことがある」、「ズレの無いカービングタ ーンができる」、「大回りが得意である」、「コブ斜面を大回りで滑走できる」、「ズレをコ ントロールできる」、「小回りが得意である」、「カービングスキーを使用している」、「ス キースクールでレッスンを受けたことがある」、「技術的な向上を常に意識している」と いった、スキー技術の判定に関連する項目があげられる。
[0050] 顧客 Cは、これらの質問事項 33について回答した後、確定ボタン 34を押すことで、 サーバ 3が顧客 Cの技術レベルの判定の判断材料となる情報を受信し、顧客 Cの技 術レベルを本発明を実行する所定のプログラムに基づいてサーバ 3が決定する。
[0051] 前記サーバ 3は、上記の曲げ特性に関する情報と、捩れ特性に関する情報と、滑 走スタイルの嗜好に関する情報に基づ!/、て、本発明を実行する所定のプログラムに 従ってスキー板データベース及びスノーボードデータベース 8内の情報を検索し、そ れらの情報に適合するスキー板又はスノーボードを選定し、電気通信手段 2を介して 各顧客 Cに提示するものである。
[0052] 以下、本発明のスキー板又はスノーボード提示支援方法及びその方法に使用する システムについて、便宜上、スキー板についての例を主として説明する力 スノーボ ードの場合も基本的にはスキー板の場合と同様である。
[0053] 図 7の表示画面 35は、体重 ·脚力並びに該体重と脚力とを合算した最大荷重と、こ れら体重 ·脚力並びに最大荷重に対応したスキー板 (又はスノーボード)の曲げ特性 と、スキーヤー(又はスノーボーダー)の滑走技術と該滑走技術に対応したスキー板( 又はスノーボード)の捩れ特性と、このように求められた曲げ特性および捩れ特性に 該当する複数のスキー板 (又はスノーボード)が、表示された状態を示すものである。
[0054] かかるスキー板は、店舗データベース 9により在庫として店舗に有るスキー板が表 示される (ステップ S6)。この場合、在庫の有無に拘わらず、顧客 Cに適合する全ての スキー板を表示するとともに、それらの在庫の有無をさらに表示するようにしてもよい
[0055] 図 7は、体重が 75kgfで、脚力が 145kgfで、最大荷重 (体重と脚力との合算)が 22 Okgfで、曲げ特性が HARDの場合を示す。又、同図 7は、滑走技術のレベルが AB で捩れ特性が MIDDLEの場合を示す。更に、同図 7では、曲げ特性が HARDで、 捩れ特性が MIDDLEのスキー板として、 4つのスキー板が表示された状態を示す。 ここで、曲げ特性は、図 8の表示画面 38に示すように、最大荷重の数値に基づいて HARD, MIDDLE, SOFTの別に区分けされるが、図 8に記載の数値の範囲は本 発明を実行するプログラム上、状況に応じて適宜に変更 (調整)することができ る。
[0056] 前記図 7の表示画面 35の詳細部 36をクリックすることにより、図 9の表示画面 40に 示すように各スキー板の詳細が表示される。図 9は、図 7において、 No. 1のスキー板 が選択されて、その詳細が表示された状態を示す。図 9は、スキー板の詳細として、 ブランド、品名、およびサイズの他に、スキー板(又はスノーボード)のトップ幅、ウェス ト幅、テール幅、サイドカーブ半径、ブーツセンター位置 BC、重量と、スキー板 (又は スノーボード)の曲げ分布と、捩れ分布の状態を示している。スキー板又はスノーボー ドのショルダ幅 Bs、ウェスト幅 Bw、テール幅 Bhは、図 10に示す。
[0057] そして、図 9に示すボタン 41をクリックすることにより、同図 9に示すように詳細の表 示されたスキー板を顧客 Cが選択する旨が確定し (ステップ S 7)、一方、ボタン 42をク リックすることにより、顧客 Cが選択されたスキー板を使用した場合における滑走状態 をシミュレーションした表示を顧客 Cに表示することができる(ステップ S8)。
[0058] 図 11は、スキーヤーの体重 ·脚力及び滑走技術のレベルに基づき選択されたスキ 一板を用いて滑走した場合のシミュレーション表示 48を示す。このシミュレーションを 表示するためには、選択されたスキー板の長さ、サイドカーブ等に基づきターン弧半 径 Rを求めることが必要である。(スノーボードの場合も同様にシミュレーションできる o )
[0059] 次に、選択されたスキー板のターン弧半径を求める手法について、図 10、図 12、 図 13、図 14に基づき説明する。
[0060] 先ず、図 10及び図 12に示すように、スキー板の長手方向に X軸、幅方向に Y軸を 設定する。スキー板のテール幅 (後半部の最も幅の広い部分)、ウェスト幅(中央部の 幅の狭 、部分)及びショルダー幅(前半部の幅の広!、部分)をそれぞれ Bh,Bw,Bsと する。又、これらのスキー板の後端からの長さをそれぞれ Lh,Lw,Lsとする。サイドカー ブ上のテール、ウェスト、およびショルダの点をそれぞれ A,B,Cとすれば、それぞれ の座標は、 A (Lh,Bh/2) B (Lw,Bw/2) ,C (Ls,Bs/2)と表される。又、直線 ACと、 点 Bから直線 ACへ垂直に下ろした直線との交点を Dとし、 BD間の距離を Scとする。 更に、直線 ACを斜辺とする直角三角形 ACEの CEの長さを Z, Z CAEを αとする。
[0061] そして、スキー板をエッジング (角付け)すると、スキー板は直線 ACを軸にして回転 すると仮定する(図参照。但し、エッジング角を Θとする。 ) o次に、点 Bは垂直に雪面 上 (XY平面)へ押し付けられると仮定する。つまり、点 Bは ΒΊこ投影される。このよう にしてできた弧 AB'Cをターン弧と仮定し、点 AB'Cを通る円弧の曲率半径を、エツ ジングした時のターン弧半径 Rと仮定する(但し、点 Aおよび点 Bの位置は動かないと 仮定する。)。
以上の設定において、ターン弧半径 Rは、次の手順で求める。先ず、図 14に示す ように、点 Aを原点とし、直線 ACを X軸とする座標系を考える。点 Α,Β Cの座標をそ れぞれ (Χ1,Υ1) , (Χ2,Υ2) (Χ3,Υ3)とすれば、 3点を通る円の一般式は、数式 1の計算 式で与えられる。
[0062] (数式 1)
(X-S) 2+ (Y-t) 2=R2
又、 3点 A,B',Cを通る円弧の中心座標(S,t)は数式 2で求められる
[0063] (数式 2)
(S, t) = (X3/2, (X22-X2X3+Y22)/(2Y2)) 又、 3点 A,B',Cを通る円弧の半径 Rは数式 3で求まる。
[0064] (数式 3)
R= { (X3/2) 2 + [ (X22-X2X3+Y22) / (2Y2) ] 2 } 又、スキーヤーが X方向へ距離 100m滑走したときのターン回数を Tとすると、 T= 100/2Rによって求めることができる。
[0065] そして、ターン軌跡を表示する場合、図 15に示すように ΧΥ座標系をとる。左ターン 力 右ターンへと連続するスキーターンは、エッジング角とスキー板の主要な 3点の 幅およびその位置より計算されたターン弧半径尺から、次の一般式 (数式 4)で表示で きる。ここで、ターンの向きを決定する数値 Κが奇数の時は左ターン、偶数の時は右 ターンを意味する。
[0066] (数式 4)
K=l, 3, 5, 7, ···
X=[(2K-l)-cos0t]R
Y= Rsin Θ t
Κ=2, 4, 6, 8, ···
X=[(2K-l)-cos0t]R
Y=Rsin Θ t
[0067] そして、図 15に示すように、前述の Χ,Υを点で表示することにより、滑走の状態の 静止画を表示することができる。
図 16は、上記の方法にて得られた図 15に示す滑走状態の軌跡 43を斜め前方から 見た図 11に示すような遠近感を表現するために、前記図 15に示す軌跡 43の各座標 を前方ほど誇張されるように変換した軌跡 44を示す図である。
[0068] 尚、図 7に示すように、スキーヤーまたはスノーボーダーの滑走スタイルの嗜好によ つて、大回り、中回り、小回りの別を入力するようにしても良い。そして、前述のように、 各スキーヤー又はスノーボーダーに適していると判定されたスキー板又はスノーボー ドカ 各スキーヤー又はスノーボーダーの嗜好によって選択された大回り、中回り、又 は小回りに適する場合には、その旨を表示し、一方、適さない場合には、その旨を表 示するようにしても良い。即ち、図 17は、各スキーヤー又はスノーボーダーに適して いると判定されたスキー板又はスノーボードのターン弧半径が、図 17中、点 45で示 すように、小回りの範囲に含まれて小回りに適する旨が表示される。一方、図 18は、 各スキーヤー又はスノーボーダーに適していると判定されたスキー板又はスノーボー ドのターン弧半径が、小回りの範囲に含まれないことを該小回りの範囲の上限の表示 46を黒く表示することにより、当該上限以上に外れている旨が表示されるものである
[0069] 図 19に示す表示画面 50は、図 9において最終的に顧客 Cがスキー板 (又はスノー ボード)の購入を決定した場合に通信ネットワーク(電気通信手段 2)上の店舗にて通 信販売によりスキー板を購入するために顧客 Cに提示される表示である (ステップ S9
) o
この場合、サーバ 3は、顧客 Cに対して顧客 Cの住所に近い販売店舗 5を選択し、さ らに、その店舗の住所、地図、連絡先電話番号などを顧客 Cに表示する。
力かる最寄りの店舗 5の表示には、表示画面 50における「最寄りの店舗」ボタンを 選択することでその住所、地図、連絡先電話番号などの情報を顧客 Cに表示するよう にしてもよい。
[0070] さらに、サーバ 3は、店舗データベース 9及び顧客データベース 10などの情報に基 づき、顧客 Cの連絡先に広告 (郵便、電子メール又は携帯電話メールによる広告)を 適宜送付する (ステップ S 10)。
[0071] 以上の実施形態においては、スキーヤー又はスノーボーダーの体重、脚力並びに 滑走技術のレベルに適したスキー板又はスノーボードを判定した力 スキーヤー又 はスノーボーダーの嗜好する滑走方法や身長、肥満の程度、年齢を加味して、各ス キーヤー又はスノーボーダーに適したスキー板又はスノーボードを判定するようにし
ても良い。
産業上の利用の可能性
本発明は、顧客の体重、脚力及びスキー又はスノーボードの技術レベルや滑走 スタイルの嗜好に基づいて、当該スキーヤー又はスノーボーダーとしての顧客に適し たスキー板又はスノーボード (板)を判定し、インターネット、携帯電話情報サイトその 他の電気通信手段を介して顧客に提示できることにより、スキー板又はスノーボード の開発 '生産 '流通'販売に関する産業の発展に寄与することができる。