JP4512914B2 - スキー板又はスノーボードの判定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スキーヤー又はスノーボーダーの脚力又は滑走技術等に基づき、当該スキーヤー又はスノーボーダーに適したスキー板又はスノーボードを判定できるようにしたスキー板又はスノーボード判定方法およびスキー板又はスノーボード判定プログラムに関する。
各スキーヤー又はスノーボーダーに適したスキー板又はスノーボードは、各スキーヤー又はスノーボーダーの体重,脚力、スキーヤー又はスノーボーダーの滑走技術等に基づき判定することが好ましい。
そして、スキー板又はスノーボードを購入する際には、顧客が店頭へ出かけて好みのスキー板やスノーボードを選定している。
そして、従来、一般的に、顧客は、スキー板やスノーボードを明確な基準によることなく、身長又は体型に基づいて勘に頼って選定していたため、販売店の店員に勧められるスキー板やスノーボードをそのまま購入したり、単に価格とか外観に基づいて選定する場合が多く、各スキーヤー又はスノーボーダーの身体的特徴とその技術レベルに適したスキー板やスノーボードを的確に購入することは困難であった。
かかる各スキーヤー又はスノーボーダーに適したスキー板又はスノーボードを検索する方法として、各スキーヤー又はスノーボーダーの年齢、体重、身長、脚力といった身体的情報から、その各スキーヤー又はスノーボーダーに適したスキー板又はスノーボードの各部のサイズとフレックスを決定する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−312371号公報
しかしながら、上記従来のスポーツ用品の検索方法においては、各スキーヤー又はスノーボーダーの年齢、体重、身長、脚力といった身体的情報から、画一的にその各スキーヤー又はスノーボーダーに適したスキー板又はスノーボードの各部のサイズとフレックスを決定しており、それが各スキーヤー又はスノーボーダーの技術レベルに適応しているか否かということを予め考慮するものではない。
従って、上記従来のスポーツ用品の検索方法においては、各スキーヤー又はスノーボーダーは、検索されたスキー板又はスノーボードが自己の技術レベルに適合しているか否かについて、再検討する必要があるといった問題があった。
さらに、上記従来のスポーツ用品の検索方法においては、各スキーヤー又はスノーボーダーの技術レベルに適したスキー板又はスノーボードの捩れ特性との関係について考慮しているものではない。
本発明は、前記従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、各スキーヤー又はスノーボーダーの身体的特徴と、その技術レベルに適したスキー板やスノーボードを的確に判定できるようにしたスキー板又はスノーボード判定方法及びスキー板又はスノーボード判定プログラムを提供するにある。
又、本発明の他の目的は、各競技者に適したスキー板又はスノーボードの開発,設計に利用できるスキー板又はスノーボード判定方法およびスキー板又はスノーボード判定プログラムを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、スキーヤー又はスノーボーダーの体重、脚力およびスキー技術又はスノーボード技術のレベルに適したスキー板又はスノーボードを判定するスキー板又はスノーボード判定方法であって、
前記体重,脚力およびスキー技術はスノーボード技術のレベルを入力し、前記体重および脚力に応じたスキー板又はスノーボードの曲げ特性を決定し、前記スキー技術又はスノーボード技術のレベルに応じたスキー板又はスノーボードの捩じれ特性を決定し、前記曲げ特性及び捩じれ特性に適したスキー板又はスノーボードを判定することを含み、
荷重センサを有する脚力測定装置を用いた脚力測定では、
被測定者の静止状態での体重に相当する荷重を測定し、
前記被測定者の屈伸運動時の最大荷重を測定し、
前記被測定者の屈伸運動時の最大荷重から、前記被測定者の静止状態での体重に相当する荷重を減算して得た荷重値を、前記被測定者の脚力とすることを特徴とするスキー板又ことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスキー板又はスノーボード判定方法において、複数種のスキー板又はスノーボードと、各スキー板又はスノーボードの曲げ特性及び捩れ特性との対応関係を記憶手段に記憶し、前記曲げ特性及び捩れ特性に対応したスキー板又はスノーボードを前記記憶手段から読み出すことを含むことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のスキー板又はスノーボード判定方法において、スキーヤー又はスノーボーダーの嗜好する滑走方法を求め、当該滑走方法に適したスキー板又はスノーボードを判定することを更に含むことを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の発明において、スキーヤー又はスノーボーダーの身長,体重,肥満の程度,年齢に応じて適したスキー板又はスノーボードを判定することを更に含むものである。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載のスキー板又はスノーボード判定方法において、複数の適当なスキー板又はスノーボードの候補を読み出すことを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項4に記載のスキー板又はスノーボード判定方法において、判定されたスキー板又はスノーボードをスキーヤー又はスノーボーダーに報知することを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載のスキー板又はスノーボード判定方法において、前記報知は、表示であることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、スキーヤー又はスノーボーダーの体重,脚力、滑走技術に基づき、当該スキーヤー又はスノーボーダーに適したスキー板又はスノーボードを判定することができる。
請求項2に記載の発明によれば、記憶手段を検索することにより、各スキーヤー又はスノーボーダーの体重・脚力に基づき、当該各スキーヤー又はスノーボーダーに適したスキー板又はスノーボードを判定することができる。
請求項3に記載の発明によれば、スキーヤー又はスノーボーダーの嗜好する滑走方法に適したスキー板又はスノーボードを判定することができる。
請求項4に記載の発明によれば、スキーヤー又はスノーボーダーの身長,体重,肥満の程度、年齢に適したスキー板又はスノーボードを判定することができる。
請求項5に記載の発明によれば、各スキーヤー又はスノーボーダーは、自己に適した複数のスキー板又はスノーボードを判定することができる。
請求項6に記載の発明によれば、スキーヤー又はスノーボーダーは、自己に適したスキー板又はスノーボードを報知されて知ることができる。
請求項7に記載の発明によれば、スキーヤー又はスノーボーダーは、自己に適したスキー板又はスノーボードを表示されて知ることができる。
図1に示すようにスキー板又はスノーボード判定システム1は、スキーヤーやスノーボ
ーダーに関する情報を入力する入力手段2と、該入力手段2から入力したスキーヤーやスノーボーダーに関する情報に基づき当該スキーヤーやスノーボーダーに適したスキー板およびスノーボードを検索するパーソナルコンピュータ(以下、PCと言う)3とを備えている。
スキーヤーやスノーボーダーに関する前記情報としては、スキーヤー又はスノーボーダーの体重や脚力と、スキー又はスノーボードに関する滑走技術等が該当する。
前記入力手段2としては、体重・脚力測定装置4やキーボード5等が該当する。前記PC3は、PC本体6と、該PC本体6に対する周辺機器としてのディスプレイ7と前記入力手段2としてのキーボード5を備えている。
スキーヤー又はスノーボーダーに関する前記体重や脚力は、該体重・脚力測定装置4で測定されて前記PC3に入力されるものである。又、スキー又はスノーボードに関する前記滑走技術は、前記キーボード5においてキー入力されるものである。スキーヤー又はスノーボーダーに関する前記体重,脚力並びに前記滑走技術の入力の手法については後述する。
図2に示すように、前記PC3のPC本体6は、CPU(図示せず)と、ROM(図示せず)と、記憶手段8としてのRAMを備えている。該記憶手段8には、スキー板又はスノーボードが有する曲げ特性,捩れ特性の大小によって、スキー板又はスノーボードがグループにグループ分けされて記憶されている。
前記ROMには、予め所定のプログラムソフトが内蔵され、CPUが該プログラムソフトを読み出すことにより、図2に示すように、板特性決定手段9と、板検索手段10が構成されるものである。
前記板特性決定手段9は、スキーヤー又はスノーボーダーの体重、脚力によって、スキー板、又はスノーボードの曲げ特性を決定することができるものである。即ち、スキーヤー又はスノーボーダーの体重が重かったり、脚力が強い場合には、滑走中において、スキー板又はスノーボードに大きな荷重が加わるため、スキー板又はスノーボードが大きな荷重に耐えられるように、前記板特性決定手段9は、スキーヤー又はスノーボーダーの体重、脚力が大きくなるに従って、スキー板又はスノーボードの特性として大きな曲げ特性が必要である旨を決定するものである。
又、前記板特性決定手段9は、スキー又はスノーボードにおける滑走技術のレベルによって、スキー板又はスノーボードの捩れ特性を決定できるものである。即ち、スキーヤーやスノーボーダーはスキーやスノーボードに関する滑走技術が高くなるに従って、スキー板やスノーボードのエッジを立てて使う傾向にあり、このような滑走をする場合には、スキーやスノーボードに対して大きな捩れ力が加わる。このため、前記板特性決定手段9は、滑走技術の高いスキーヤーやスノーボーダーに対しては、捩れに対して強い特性を備えたスキー板やスノーボードが適している旨を決定するものである。
前記板検索手段10は、前記記憶手段8の記憶内容を検索することにより、前記板特性決定手段9で決定された特性を有するスキー板又はスノーボードを選定するものである。
又、前記PC3のROMには、所定のプログラムソフトが内蔵され、当該プログラムソフトに基づき、前記キーボード5、ディスプレイ7および記憶手段8の動作が制御されるものである。
次に、キーボード5およびディスプレイ7によって、スキーヤー又はスノーボーダーの滑走技術を入力する手法について説明する。
先ず、キーボード5とディスプレイ7は、互いに対になって用いられるもので、ディスプレイ7の表示内容に応答しながらキーボードを操作して、所定の事項を入力することにより、スキーヤー又はスノーボーダーの滑走技術がキー入力されるものである。即ち、先ず、図3に示す顧客登録画面がディスプレイ7に表示された場合には、該顧客登録画面の空白部11に、顧客を特定するために必要な所定の事項がキー入力される。この図3において、入力事項を確定するためには、確定部12をクリックし、一方、リセットする場合には、リセット部13をクリックする。又、図4に示す技術レベルイメージ画面がディスプレイ7に表示された場合には、当該技術レベルイメージ画面の内の自己の滑走イメージに該当する表示画像の番号を空白部14に入力する。そして、入力事項を確定するためには、確定部15をクリックする。該キーボード5から入力された入力内容は、前記PC3の記憶手段8(図2に示す)に記憶されるものである。
次に、図5にしめすように、「設問1:スキー大会に出場したことがある」,「設問2:資格テストを受講したことがある」,・・等の各問診が表示された場合には、キーボードによって各問診について「はい」又は「いいえ」をクリックすることにより選択するものである。そして、入力事項を確定する場合には、確定部16をクリックし、一方、リセットする場合には、リセット部17をクリックするものである。
以上説明したように、図4に示す技術レベルイメージ画面の内から、自己の滑走イメージに該当する表示画像の番号を空白部14に入力し、更に、図5に示す各問診に応えることにより、スキーヤー又はスノーボーダーの滑走技術が決定されて入力されるものである。
次に、図6は、体重・脚力並びに該体重と脚力とを合算した最大荷重と、これら体重・脚力並びに最大荷重に対応したスキー板又はスノーボードの曲げ特性と、スキーヤー又はスノーボーダーの滑走技術と該滑走技術に対応したスキー板又はスノーボードの捩れ特性と、このように求められた曲げ特性および捩れ特性に該当する複数のスキー板又はスノーボードが、表示された状態を示すものである。図6は、体重が75kgfで、脚力が145kgfで、最大荷重(体重と脚力との合算)が220kgfで、曲げ特性がHARDの場合を示す。又、同図6は、滑走技術のレベルがABで捩れ特性がMIDDLEの場合を示す。更に、同図6では、曲げ特性がHARDで、捩れ特性がMIDDLEのスキー板又はスノーボードとして、4つのスキー板又はスノーボードが表示された状態を示す。ここで、曲げ特性は、前記最大荷重によって決定されるもので、最大荷重と曲げ特性との関係は図7に示すが、最大曲げ特性との数値上の関係は任意に変更が可能である。
前述のように、前記体重・脚力並びに該体重と脚力とを合算した最大荷重は、後述するように、前記脚力測定装置4(図1に示す)によって測定されるものである。前記スキー板又はスノーボードの曲げ特性は、前記板特性決定手段9によって決定されるものである。前記スキーヤー又はスノーボーダーの滑走技術は、前記キーボード5によってキー入力されるものである。前記スキー板又はスノーボードの捩れ特性は、前記スキーヤー又はスノーボーダーの滑走技術に基づき、前記板特性決定手段9に求められるものである。
前記図6の詳細部18をクリックすることにより、各スキー板又はスノーボードの詳細が表示される。図8は、図6において、No.1のスキー板又はスノーボードが選択されて、その詳細が表示された状態を示す。図8は、スキー板又はスノーボードの詳細として、ブランド、品名、およびサイズの他に、スキー板又はスノーボードのトップ幅、ウェスト幅、テール幅、サイドカーブ半径、ブーツセンター位置、重量と、スキー板又はスノーボードの曲げ分布と、捩れ分布の状態を示している。スキー板又はスノーボードのショルダー幅Bs、ウェスト幅Bw、テール幅Bh、ブーツセンター位置Bは、図9に示す。
そして、図8に示す確定部19をクリックすることにより、同図8に示すように詳細の表示されたスキー板又はスノーボードを顧客が選択する旨が確定し、一方、リセット部20をクリックすることにより、同図8に示すように詳細に表示されたスキー板又はスノーボードを顧客が選択しない旨が確定するものである。
次に、図1に示した体重・脚力測定装置4の具体的な構成と、この体重・脚力測定装置4によってスキーヤー又はスノーボーダーの体重・脚力の入力の手法について説明する。
図1に示すように、脚力測定装置4は、測定部31と、パーソナルコンピュータ(以下、PCという)32とを備えている。測定部31は、被測定者に関する体重等の荷重を測定する機器である。PC32は、測定部31によって測定された測定値を入力して、被測定者の脚力や荷重の平面分布等を演算する処理を実行するものである。
前記測定部31は、基台33と、該基台33の上に互いに平行に設けられた2つのフットプレート34,35を備えている。該フットプレート34,35は、脚力被測定者が左右の脚で個別に踏めるように二つ分離して設けられている。一方のフットプレート34と前記基台33との間には、三つの荷重センサ(ロードセル)36,37,38が配置されている。又、他方のフットプレート35と前記基台33との間には、三つの荷重センサ39,40,41が配置されている。該各荷重センサ36乃至41は、各フットプレート34,35に加わる荷重を検出するものである。
基台33は、前記フットプレート34,35を支持できる形状であれば、所望の形状に形成できるものであるが、例えば、四つの支持体42,43,44,45を四角形に組付けて四角形の枠状に形成されると共に、支持体43に平行に補助体46が組み付けられて形成することができる。又、該基台33の四隅には、キャスター47を設けて、移動可能で且つ位置決め可能に形成することができる。該基台33がこのように形成された場合、一方のフットプレート34が支持体45と補助体46との間に架設され、他方のフットプレート35が支持体43と支持体45との間に架設されて設けることができる。
前記フットプレート34,35は、細幅の長尺の形状に形成できる。両フットプレート34,35は、該フットプレート34,35自体に加わる荷重を効率良く前記荷重センサ36乃至41に伝達できるように、曲げや撓み等の変形し難い材質の硬質の部材によって形成されることが好ましい。一方のフットプレート34の長手方向の先端部裏面には、該フットプレート34よりも幅の広いセンサ取付部48が固定されている。そして、該センサ取付部48の裏面には、前記荷重センサ36,37が設けられている。又、該フットプレート34の後端部の裏面には、前記荷重センサ38が設けられている。
又、前記他方のフットプレート35の長手方向の先端部裏面には、該フットプレート35よりも幅の広いセンサ取付部49が固定されている。そして、該センサ取付部49の裏面には、前記荷重センサ39,40が設けられている。又、該フットプレート35の後端部の裏面には、前記荷重センサ41が設けられている。
前述のように、一方のフットプレート34に対してセンサ取付部48と三つの荷重センサ36乃至38が組み付けられることにより、一方のフットプレートユニット50が構成される。又、他方のフットプレート35に対してセンサ取付部49と三つの荷重センサ39乃至41が組み付けられることにより、他方のフットプレートユニット51が構成される。ここで、図1および図11に示すように、荷重センサ38は、一方のフットプレート34の軸線L1上に位置し、荷重センサ36,37は、該荷重センサ38と共に、二等辺三角形を形成する位置に配置されるものである。又、荷重センサ41は、他方のフットプレート35の軸線L2上に位置し、荷重センサ39,40は、該荷重センサ41と共に、二等辺三角形を形成する位置に配置されるものである。
そして、前述のように構成される一方のフットプレートユニット50は、支持体45と補助体46との間に架設されるものである。該フットプレートユニット50の二つの荷重センサ36,37がセンサ取付部48と補助体46との間に挟まれ、荷重センサ38がフットプレート34と支持体45との間に挟まれる状態で、該フットプレートユニット50は補助体46と支持体45とに固定される。
又、他方のフットプレートユニット51は、支持体43と支持体45との間に架設された状態で、これら支持体43と支持体45に沿って移動可能に設けることができる。この場合、二つの支持体43,45に対して移動可能に移動体52,53を該支持体43,45に装着し、該他方のフットプレートユニット50の先端部及び後端部をこれら二つの移動体52,53にそれぞれ固定すれば、該他方のフットプレートユニット51は、二つの支持体43,45の長手方向に沿って、前記一方のフットプレートユニット50に対して接近、及び離間できて、二つのフットプレートユニット50,51の間の離間幅を任意に調整できるものである。
即ち、図1に示すように、前記移動体52,53は、例えば、断面がC字形に形成することができる。そして、前記移動体52は、その開口52a側から前記支持体43に被せるようにして該支持体43に装着することができる。又、前記移動体53は、その開口53a側から前記支持体45に被せるようにして該支持体45に装着することができる。このようにして、二つの支持体43,45に装着された移動体52,53は該支持体43,45の長手方向に沿って移動可能である。他方のフットプレートユニット51の先端側は、二つの荷重センサ39,40がセンサ取付部49と移動体52との間に挟まれるようにして該移動体52に取付けられ、該他方のフットプレートユニット51の後端側は、荷重センサ41がフットプレート35と移動体53との間に挟まれるようにして該移動体53に取付けられるものである。
前記支持体43,45に対して、移動体52,53の位置決めをするために、移動体52,53を貫通してネジ54を備えると共に、支持体43,45の長手方向に長孔55を設け、該ネジ54とナット(図示せず)とによって長孔55の周縁を締め付けることにより、該支持体43,45に対して移動体52,53の位置決めをできる構成になっている。
前記移動体52,53とネジ54によって、フットプレート34,35間の離間幅を調
整する幅調整手段が構成される。
前記両フットプレートユニット50,51に設けられた全ての荷重センサ36乃至41は、フットプレート34,35に加わる荷重を同一のサンプリング間隔で、測定するように設定されている。
又、前記支持体42に一方の手すり56を固定すると共に、他方の手すり57の端部を前記移動体43,45に固定することにより、該他方の手すり57は他方のフットプレートユニット51及び移動体52,53と一緒に移動できるものである。両手すり56,57には、ゴム製等のグリップ部を設けることにより、握り易くすることができる。又、図1中、一点鎖線で示すように、固定側の手すり56の一部に開閉部56aを設けて被測定者が通れるようにすると共に、階段Sを設けることにより、被測定者がフットプレート34,35上に容易に載ることができるようにしても良い。
図12に示すように、前記PC32は、入力手段としてのキーボード58と、表示手段としてのディスプレイ59と、CPU60と、記憶手段61としてのRAMと、ROM62と、脚力演算手段63と、荷重分布解析手段64とを備えている。
前記記憶手段61は、荷重センサ36乃至41によって測定された一連の測定値を記憶する機器である。即ち、被測定者がフットプレート34,35に載って仮に二回の屈伸動作を行った場合、測定部31で測定された測定値は図13に示すように変動するが、前記記憶手段61は、当該一連の測定値を記憶するものである。
前記脚力演算手段63は、被測定者の脚力演算するもので、図13に示すように、被測定者の屈伸時の荷重、即ち、最大荷重から被測定者の体重を減算することにより、被測定者の脚力を演算するものである。図13に示す場合は、最大荷重が220kgfであって体重が75kgfであるため、被測定者の脚力は、145kgfである。
前記荷重分布解析手段64は、前記記憶手段61に記憶された測定値、即ち、各荷重センサ36乃至41によって測定された測定値に基づき、荷重の重心分布の状態を解析するものである。該荷重分布解析手段64によって求められた荷重の重心分布の状態の一例を図14に示す。図14において、各点は、各瞬間における荷重の重心位置を示すものである。つまり、図14は、所定時間中に所定のサンプリング間隔で荷重の重心位置を求め、その結果を複数個の点で示したものである。次に、荷重の重心分布の状態を求める手法について説明する。各瞬間における荷重の重心のX座標(XG)は数1によって求まり、Y座標(YG)は数2によって求まる。又、全荷重は、数3によって求まる。

(但し、図11に示すように、f1は荷重センサ37又は40の測定値で、f2は荷重センサ36又は39の測定値で、f3は荷重センサ38又は41の測定値である。)
尚、図14中、Y軸は、フットプレート34の軸心L1又はフットプレート35の軸心L2に沿って設定され、X軸は、フットプレート34又は35の中心Ωを通って前記Y軸に直交するように設定される。
次に、前記荷重分布解析手段64によって求められた荷重の重心分布の時間の経過に伴った変位の様子を直線近似する手法について説明する。この直線近似は、最小自乗法を用いて行う。
前記直線近似は数4によって求まる。

前記直線の傾きcは数5によって求まる。

又、前記直線の切片dは数6によっても求まる。

(但し、<X>は、測定した複数の荷重点のX座標の平均座標を示す。又、<Y>は、測定した複数の荷重点のY座標の平均座標を示す。)
このようにして求めた近似直線は、図14中、L3およびL4である。前記脚力演算手段63、および荷重分布解析手段64は、ROMに予め格納されているプログラムソフトに基づき、構成することができる。
前記表示手段59は、図13に示すように、荷重センサ36乃至41で測定された測定値をグラフで表示し、更に、図14に示すように、荷重分布解析手段64で解析された荷重の分布を画像表示するものである。
次に、各スキーヤー又はスノーボーダーの体重、脚力又は並びに各スキーヤー又はスノーボーダーの滑走技術に適したスキー板又はスノーボードを判定する方法について、図15に基づき説明する。当該処理は、前述のように構成されたスキー板又はスノーボード判定システムを用いると共に、前記ROMに予め記憶されているスキー板又はスノーボード判定プログラムに基づき以下の処理を実行するものである。先ず、ステップS1において、複数種のスキー板又はスノーボードと、各スキー板又はスノーボードの曲げ特性又は捩れ特性を記憶手段8に予め記憶する。次に、ステップS2において、入力手段2としての脚力測定装置4又はキーボード5から、各スキーヤー又はスノーボーダーの体重、脚力又は並びに各スキーヤー又はスノーボーダーの滑走技術のレベルを入力する。
次に、前記ステップS2において入力された各スキーヤー又はスノーボーダーの体重、脚力又は並びに各スキーヤー又はスノーボーダーの滑走技術のレベルに適したスキー板又はスノーボードの曲げ特性又は捩れ特性を決定する(ステップS3)。その後、前記ステップS3において決定された曲げ特性又は捩れ特性に対応するスキー板又はスノーボードを判定する(ステップS4)。
次に、前記ステップS4において判定されたスキー板又はスノーボードを記憶手段8から読み出して、ステップS6において報知する。
図16は、以上のように、スキーヤー又はスノーボーダーの体重・脚力,又は滑走技術に基づき、選択されたスキー板又はスノーボードを用いて滑走した場合のシミュレーションを示す。このシミュレーションを表示するには、選択されたスキー板又はスノーボードの長さ、サイドカーブ等に基づきターン弧半径Rを求めることが必要である。
次に、選択されたスキー板又はスノーボードのターン弧半径を求める手法について、図9,図10,図17,図18に基づき説明する。
先ず、図9に示すように、スキー板の長手方向にX軸、幅方向にY軸を設定する。スキー板のテール幅(後半部の最も幅の広い部分)、ウェスト幅(中央部の幅の狭い部分)およびショルダー幅(前半部の幅の広い部分)をそれぞれBh,Bw,Bsとする。又、これらのスキー板の後端からの長さをそれぞれLh,Lw,Lsとする。サイドカーブ上のテール、ウェスト、およびショルダーの点をそれぞれA,B,Cとすれば、それぞれの座標は、A(Lh,Bh/2)B(Lw,Bw/2),C(Ls,Bs/2)と表される。又、直線ACと、点Bから直線ACへ垂直に下ろした直線との交点をDとし、BD間の距離をScとする。更に、直線ACを斜辺とする直角三角形ACEのCEの長さをZ,∠CAEをαとする。
そして、スキー板をエッジング(角付け)すると、スキー板は直線ACを軸にして回転すると仮定する(図16参照。但し、エッジング角をθとする。)次に、点Bは垂直に雪面上(XY平面)へ押し付けられると仮定する。つまり、点BはB´に投影される。このようにしてできた弧AB´Cをターン弧と仮定し、点AB´Cを通る円弧の曲率半径を、エッジングした時のターン弧半径Rと仮定する(但し、点Aおよび点Bの位置は動かないと仮定する。)
以上の設定において、ターン弧半径Rは、次ぎの手順で求める。先ず、図18に示すように、点Aを原点とし、直線ACをX軸とする座標形を考える。点A,B´,Cの座標をそれぞれ(X1,Y1),(X2,Y2)(X3,Y3)とすれば、3点を通る円の一般式は数7で与えられる。

又、3点A,B´,Cを通る円弧の中心座標(S,t)は数8によって求まる。

又、前記円弧の半径Rは数9で求められる。

又、スキーヤーがX方向へ距離100m滑走したときのターン回数をTとすると、
T=100/2Rによって求めることができる。
そして、ターン軌跡を表示する場合、図19に示すようにXY座標形系をとる。左ターンから右ターンへと連続するスキーターンは、エッジング角とスキー板の主要な3点の幅およびその位置より計算されたターン弧半径Rから、次ぎの一般式で表示できる。ターンの向きを決定する数値Kが奇数の時は左ターン,偶数の時は右ターンを意味する。

そして、図19に示すように、前述のX,Yを点で表示することにより、滑走の状態の静止画を表示することができる。
尚、図6に示すように、スキーヤーまたはスノーボ−ダーの嗜好によって、大回り、中回り、小回りの別を入力するようにしても良い。当該大回り、中回り、小回りの別は、図15に示すフローチャートにおいて、ステップS2とステップS3との間に追加されるものである。そして、前述のように、各スキーヤー又はスノーボ−ダーに適していると判定されたスキー板又はスノーボードが、各スキーヤー又はスノーボ−ダーの嗜好によって選択された大回り、中回り、又は小回りに適す場合には、その旨を表示し、一方、適さない場合には、その旨を表示するようにしても良い。即ち、図21は、各スキーヤー又はスノーボ−ダーに適していると判定されたスキー板又はスノーボードのターン弧半径が、図21中、点で示すように、小回りの範囲に含まれて小回りに適す旨が表示される。一方、図22は、各スキーヤー又はスノーボ−ダーに適して入ると判定されたスキー板又はスノーボードのターン弧半径が、小回りの範囲に含まれなことを該小回りの範囲の上限を黒く表示することにより、当該上限から外れている旨が表示されるものである。
尚、以上の実施形態においては、図1に示すように、スキーヤー又はスノーボーダーの体重・脚力並びに最大荷重を求めるPC32と、板特性決定手段9および板検索手段10を構成するPC3とをそれぞれ別に設けたが、単一のPCによってこれら二つのPCを兼ねるように構成しても良い。
又、以上の実施形態においては、スキーヤー又はスノーボーダーの体重,脚力並びに滑走技術のレベルに適したスキー板又はスノーボードを判定したが、スキーヤー又はスノーボーダーの嗜好する滑走方法や身長、肥満の程度,年齢を加味して、各スキーヤー又はスノーボーダーに適したスキー板又はスノーボードを判定するようにしても良い。
更に、フットプレート34,35上に、スキー靴やスノーボード靴を装着するための装着部を設け、被測定者がスキー靴やスノーボード靴を履いた状態で、荷重を測定するようにすれば、より実際に近い状況下での脚力等を測定することができるものである。又、被測定者は、スキー靴やスノーボード靴を装着し、更に、スキー板やスノーボードを装着した状態で、フットプレート34,35上に載って荷重を測定するようにしても良い。
又、フットプレート34,35は、水平に設けても良いが、該フットプレート34,35を前後方向に傾斜させ、又は該フットプレート34,35の軸芯L1,L2を中心に左右に傾斜させた状態で配置することにより、被測定者が該フットプレート34,35上に載った状態で、いわゆる、つま先上がりや、つま先下がりの状態、又は左右に捩れた状態になるようすれば、スキーやスノーボードを実際に行っている状態で、被測定者の脚力や重心分布を測定することができる。
スキー板又はスノーボード判定システムである。 ブロック図である。 ディスプレイの表示内容である。 ディスプレイの表示内容である。 ディスプレイの表示内容である。 ディスプレイの表示内容である。 ディスプレイの表示内容である。 ディスプレイの表示内容である。 スキー板の座標系を示す図である。 スキー板のターン弧の解析図を示す。 荷重センサの配置の状態を示す。 脚力測定装置のブロック図である。 脚力測定装置によって測定された値の状態を示す。 脚力測定装置によって測定された荷重値の平面分布を示す。 フローチャートを示す。 シミュレーションを示す。 スキー板をエッジングした状態を示す図である。 エッジングした時のターン弧半径を示す図である。 ターンの表示を点で示す図である。 図19を前方の斜め上方から観た状態に座標変換した状態の図である。 スキーヤー又はスノーボーダーの選択した滑走方法(小回り)においてターン弧半径と、判定されたスキー板又はスノーボードのターン弧半径との関係を示す 図である。 図21と同様の図である。
1 スキー板又はスノーボード判定システム
2 入力手段
8 記憶手段
9 板特性決定手段
10 板検索手段

Claims (7)

  1. スキーヤー又はスノーボーダーの体重、脚力およびスキー技術又はスノーボード技術のレベルに適したスキー板又はスノーボードを判定するスキー板又はスノーボード判定方法であって、
    前記体重,脚力およびスキー技術又はスノーボード技術のレベルを求め、前記体重および脚力に応じたスキー板又はスノーボードの曲げ特性を決定し、前記スキー技術又はスノーボード技術のレベルに応じたスキー板又はスノーボードの捩じれ特性を決定し、前記曲げ特性及び捩じれ特性に適したスキー板又はスノーボードを判定することを含み、
    荷重センサを有する脚力測定装置を用いた脚力測定では、
    被測定者の静止状態での体重に相当する荷重を測定し、
    前記被測定者の屈伸運動時の最大荷重を測定し、
    前記被測定者の屈伸運動時の最大荷重から、前記被測定者の静止状態での体重に相当する荷重を減算して得た荷重値を、前記被測定者の脚力とすることを特徴とするスキー板又はスノーボード判定方法。
  2. 複数種のスキー板又はスノーボードと、各スキー板又はスノーボードの曲げ特性及び捩じれ特性との対応関係を記憶手段に記憶し、前記曲げ特性及び捩じれ特性に対応したスキー板又はスノーボードを前記記憶手段から読み出すことを含むことを特徴とする請求項1に記載のスキー板又はスノーボード判定方法。
  3. スキーヤー又はスノーボーダーの嗜好する滑走方法を求め、当該滑走方法に適したスキー板又はスノーボードを判定することを更に含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスキー板又はスノーボード判定方法。
  4. スキーヤー又はスノーボーダーの身長,体重,肥満の程度,年齢に応じて適したスキー板又はスノーボードを判定することを更に含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のスキー板又はスノーボード判定方法。
  5. 複数の適切なスキー板又はスノーボードの候補を読み出すことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のスキー板又はスノーボード判定方法。
  6. 判定されたスキー板又はスノーボードをスキーヤー又はスノーボーダーに報知することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のスキー板又はスノーボード判定方法。
  7. 前記報知は、表示であることを特徴とする請求項6に記載のスキー板又はスノーボード判定方法。
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