WO2005103185A2

WO2005103185A2 - 接着剤組成物および密封情報媒体

Info

Publication number: WO2005103185A2
Application number: PCT/JP2004/005569
Authority: WO
Inventors: Hitoshi Shinohara
Original assignee: Hakubi Chemical. Co. Ltd.
Priority date: 2004-04-19
Filing date: 2004-04-19
Publication date: 2005-11-03

Description

明細書接着剤組成物および密封情報媒体技術分野

本発明は、接着層を介して積層された基材の材質を破壌せず、接着層の »ί皮壊のみで積層体を剥離するとともに加熱 ·カロ圧でも剥離された面同士が再接着されない接着剤組成物と、該接着剤組成物を使用してなるハガキ、ダイレクトメ一ノレ、通知書、帳票、くじなどの個人情報を隠蔽、保護するための開封可能な密封情報媒体に関する。背景技術 ,

近年、個人情報が記載された箇所をジークレットラベルで覆い、受取人がラベルを剥がすと初めてその内容を見ることができるハガキやダイレクトメール等の密封情報媒体が情報のセキュリティ性や情報記載量の多さの点で普及している。これらの密封情報媒体は、たとえば隠蔽性を有する基材層に、剥離可能な接着層を設け、次いで固定情報、可変情報を印刷、印字し、最後に折りたたみ貼り合わせる「先糊方式」と、隠蔽性を有する謝層に固定情報を印刷した後に、剥離可能な接着層を設け、その後に可変情報を印字し、最後に折りたたみ貼り合わせる「後糊方式」とで製造されている。

これらの方式は、滓が発生したり、取り扱いの際にブロッキングしたり、接着後円滑に剥離しなかつたり、印刷文字の視認性が低下したりするなど、レ、ずれも一長一短を有している。これらの欠点を解決するために、特開平 4一 5 9 3 9 5号公報では、感圧接着剤又は感賺着剤に微粒シリカを添加した接着剤を使用して、謝内面同士を接着後に円滑に剥離させたり、あるいは特開 2 0 0 0— 8 5 2 7 1号公報では、光学屈折率と粒径を特定したシリカを使用することによって、剥離開封後の印刷文字の視認性が低下する問題を解決したりしている。

これらの密封情報媒体の開封剥離時に起こる種々の問題点の解決とは別に、密封情報媒体の製造時の問題点、すなわち皺の発生や工程数の増加などを解決する手段としては、特開 2000— 202974号公報に酢酸ビエル Zァクリル共重合体ェマルジョンとヮックスェマルジョンの混合物とからなる接着剤を未乾；^態でシートに塗布することが提案されている。しかも、この方法で製造された隠蔽葉書は、開封時に接着層で?纏破壌を起こして剥離し、剥離した ¾+才同士は常温で再接着しない頓敫を有している（特開 2000-190668号公幸艮）。

【特許文献 1】特開 2000— 190668号公報

【特許文献 2】特開 2000— 202974号公報

しかしながら、この隠蔽葉書の剥離した基材同士は、感圧接着剤で感圧接着するときと同じ圧力を付加すると常温でも再接着する。そのために、受取人以外の第三者が先に開封して再接着した葉書を受取人が受理しても、受取人は既に第三者が開封して個人情報が第三者に漏れたことも知らないで葉書を受け取る危険があり、隠蔽葉書という密封情報媒体が有する個人情報の秘性の保持という役割を果たさないことになる。更に、この葉書はシート同士を剥離する際に基材の材質も破壊し、印刷 .印字された情報媒体が消失し視認性が低下することがあった。発明の開示

(発明の目的）

本発明の目的は、レーザー光やトナー定着時に発生する 10 o°c以上の高温で加圧接着しても一旦剥離した凝才同士が再接着しなレ、接着剤組成物とその接着剤組成物を使用した密封情報媒体をすることにある。

更に、本発明の他の目的は、密封情報媒体を剥離する際に、謝の材質を破壊しなレヽ接着剤組成物と、その接着剤組成物を使用することによって印刷 ·印字された情報媒体の視認性を保持できる密封情報媒体を¾することにある。

更にまた、本発明の他の目的は、高温で乾燥された接着層を剥離した面同士は、カロ熱'力 0圧、あるいは水によっても再接着されず、低温で乾燥された接着層の剥離した面同士は再湿接着性の特性をもつ接着剤組成物と、その接着剤組成物を使用した密封情報媒体を liftすることにある。

更に、本発明の他の目的は、初期接着性が良好で、乾燥すると接着層を介して積層体が容易に剥離される接着剤組成物を Hi乓することにある。 (発明の構成）

本発明は上記目的を達成するためになされたものであって、接着主剤となる樹脂および zまたはヮックスとからなる接着剤組成物であって、接着層を介して積層された ®r才の材質を破壊せ ¾着層の破壌のみで積層体を剥离 n "るとともに、剥離された面同士力幼口熱 ·カロ圧で再接着されない接着剤組成物である。

また、本発明は前記接着剤組成物において、ワックスが、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、動物性ワックス、植物†生ヮックスなる群から選ばれたことを樹敫とする接着剤組成物である。

更に、本発明は前記接着剤組成物において、 ttff己ワックスが、アンモニアまたはアミン化合物で鹼化された変†生ヮックスである接着剤糸！^物である。

更にまた、本発明は前記接着剤組成物において、前記ワックスが、カルボキシルアンモ-ゥム塩、カルボキシルァミン塩、スルフォン酸アンモニゥム塩なる群から選ばれたアンモニゥム塩またはァミン塩に酸価を付与された変性ヮックスである接着剤組成物である。

また、本発明は前記接着剤組成物において、辦己接着主剤となる樹脂が、榭脂骨格にガラス転移コント口一ル性をもつ熱可塑性樹脂であることを特徴とする接着剤組成物である。

更に、本発明は前記接着剤組成物において、膽己接着主剤となる樹脂がアンモニァまたはァミン化合物で鹼化された変性樹脂である接着滅物である。

更にまた、本発明は前記接着剤組成物において、嫌己接着主剤となる樹脂が、力ルボキシルアンモニゥム塩、カルボキシルアミン塩、スルフォン酸アンモニゥム塩なる群から選ばれたアンモ-ゥム塩またはァミン塩に酸価を付与された変性樹脂である接着剤,組成物である。

また、本発明は、隠蔽性を有する凝才層と、.情報媒体が印刷'印字された印刷' 印字部と、前記接着剤組成物からなる接着層とカゝらなる剥離可能に接着された積層体が、剥離されることによって印刷 ·印字された情報媒体が表出してなる密封情報媒体である。

(発明の効果），

本発明は、接着主剤となる樹脂および Zまたはワックスからなる接着剤糸 Jj^物であるので、この接着剤組成物を使用した密封情報媒体は、接着層を介して積層された基材の材質を破壊せず、接着層の破壊のみで積層体を剥离る。そのために、の材質を破壌して印刷 ·印字された情報媒体が消失し視認性が低下することはない。更に、剥離された面同士力 s加熱'加圧で着されないので、受取人が開封する前に第三者に個人情報が漏れる危険がなく秘性が ί ^される。

また、接着主剤となる樹脂またはワックスがアンモニアまたはァミン化合物で鹼化された変性樹脂および/または変性ヮックスを使用した接着剤組成物は、樹脂、ワックスの分子耑基が一 COONH₄ となり水に溶解するので水性接着剤として基材に塗布することができる。更に、高温（70〜： L20°C) で乾燥させると、丽₄ ィォンが遊離して樹脂、ワックスの分子耑基が一 COOHとなり、 7_Κに溶解しなくなる。そして、この接着剤組成物を塗布して高温で乾燥させた密封情報媒体は、接着剤組成物が 100°C以上でも変質せず、紫外線から赤外線までの広いスぺクトルに対して安定であるので、開封剥離後、剥離した面同士は加熱'力 tl圧、あるいは水によつても再接着しない。そのために、受取人が開封する前に第三者に個人情報力 S漏れる危険がなく秘密性が保持される。また、この接着剤組成物を使用した密封情報媒体は、接着層を介して積層された謝の材質を破壌せず、接着層の纖破壊のみで積層体を剥離することができる。そのために、基材の材質を破壌して印刷 ·印字された情報媒体が消失し視認性が低下することはなレ、。

更に、このアンモニア、ァミン化合物で変性した変性樹脂または変性ワックスが単体もしくは混合された水性接着剤を 50〜60°Cの低温で乾燥させると、基である COO NH₄ の NH₄イオンが放出されることがないので、接着層は乾燥後容易に剥離でき、再湿接着性を保持することができる。そのために、低温で乾燥させたこの接着剤組成物は、纖のロ糊（再湿糊）に最適である。また、ウエットな接着剤状態では常温乾燥のため、貼って剥がせることのできる事務用糊、あるいは壁紙に押しピンなどを使わないでポスターなどを貼って剥がせることのできる接着剤として使用できる。

更に、この接着剤組成物をガムテープの接着剤に使用すると、クラフト紙に塗布しダンボール等の封 ¾才として使用されている粘着剤タイプのような粘着層/ 層 Z剥離層などの複雑な構成が不要になり、基材層 Z接着層だけの構成で粘着、剥離ができる。また、リサイクルの際に、現在ガムテープの粘着材、剥离餘才が少しでも混入すると、紙の抄造に重大なトラプルを引き起こすが、この接着剤組成物を使用すると、簡単にパルパ一で離解する事ができ、紙の製造に何ら障害を起こさない。また、表面強度の低いダンボールでも材質破壊を起こさず、簡単に剥離するため外観もよく、騰生も良い。

また、密封情報媒体の印刷'印字部が顕色剤、ロイコ染料カプセルがー液で構成された潜在的印刷部からなる^には、インクなしのインパクトドットプリンターゃ非撤虫で強レヽ圧力をピエゾ素子などで発生させるプリンターでみられる外部圧力で情報を発色させることができる。また、印刷'印字部を有する ¾|才の反対面に送り主の宛先などを印 Jすることでき、隠蔽情報を確認した後は往復ハガキのようにそのまま投函することができる。図面の簡単な説明

図 1は、本発明密封情報媒体の一例を示す 1見図。

図 2は、図 1の本発明密封情報媒体の断面図。発明を実施するための最良の形態

本発明の接着剤組成物の構成は、接着主剤となる樹脂および/またはワックスからなる接着剤組成物である。接着主剤となる樹脂としては、熱可塑性の接着剤または熱硬化性の接着剤の接着主剤となる一般の樹脂、たとえばビニル樹脂、アクリル酸樹脂、フエノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが挙げられる。特に、樹脂骨格にガラス転移コントロール性をもつ熱可塑性樹脂であるポリ酢酸ビュル、エチレン酢酸ビュル共重合体、アタリノレ酢酸ビニル共重合体、ポリァクリノレ酸エステル、ポリオレフイン、スチレンブタジエン共重合体、アクリル二トリルプタジェン共重合体などの熱可塑性樹脂が好ましレヽ。

また、ワックスとしては、蜜ロウ、セラッカロウなどの動物性ワックス、カノレナゥパロウなどの植物†生ワックス、パラフィンワックス微晶ワックスなどの石油ヮッタス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどの合成ワックスが挙げられる。接着剤組成物は、接着主剤となる樹脂またはワックス単体、あるいはこれらの混合物とから構成されているが、特に樹脂とワックスとの混合量が、樹脂 10 0重量部に対して、ワックスの混合量が 50〜： L00重量部が好ましレヽ。樹脂 100重量部に対して、ワックスの混合量が 50重量部未満であると、勤才の表面強度が弱レヽと基材の材質破壊を起こし、 ¾|才の表面強度が強い^では、剥離するのに強いカを必要となる傾向がある。また、樹脂 100重量部に対して、ワックスの混合量が 100重量部を超えると、才への接着強度が低下し弱い力で剥離するようになり、外部応力によって簡単に剥離するため接着剤としての役目を果たさなくなる。また、熱によつても再接着性をもつようになるため、隠蔽情報を維持する事ができなくなる傾向がある。

接着主剤となる樹脂、ワックスは、有機溶剤に溶解したり、水薪夜にしたり、乳ィ匕剤を用いて水系ェマルジョン、有機溶剤ェマルジョンにしたりして接着剤として使用される。たとえば、水中に樹脂ェマルジヨンとヮックスェマルジョンを混合攪拌して接着剤が製造される。接着剤には、樹脂、ワックスのほかに紫外線吸収剤、粘着力調歸 ϋ、滑剤、消泡剤、 ^mi 着色剤、界面活性剤、安定剤、 PH調觀 ijなどの添 Ι1剤が必要に応じて添口されてもよレ、。

また、ワックスをアンモニアまたはァミン化合物で鹼化した変性ワックスは、たとえばヮックスにカルボキシルァンモニゥム塩、カルボキシルァミン塩、スルフォン酸アンモ-ゥム塩なる群から選ばれたものに酸価が付与され、中和することによつて製造される。ワックスとしては、炭素数 1 8 - 6 0の脂肪酸ヮッタスが使用されるのが好ましい。変性ワックスは常温でも水に溶解し、 70〜： 120°Cの高温で乾燥させると、末端カルボキシル基と鹼化していたアミノ基がアンモニアまたはェチレンジァミンなどのァミン化合物として遊離し、ァミノ基が水の水素基に変換して水に溶解しなくなる。その結果、一旦剥離した凝才同士は加熱'加圧しても再接着が困難になる。

更に、熱可塑性樹脂をアンモニアまたはァミン化合物で鹼化した変性樹脂は、たとえば樹月旨にカノレボキシノレアンモニゥム塩、カノレポキシノレアミン塩、スノレフォン酸アンモニゥム塩なる群から選ばれたものに酸価力 S付与され、中和して製造されるのが好ましい。この変性樹脂は常温でも水に溶解し、 70〜： 120°Cの高温で乾燥させると、末端カルボキシル基と鹼化していたアミノ基がアンモニアまたはエチレンジァミンなどのァミンィ匕合物として遊離し、ァミノ基が水の水素基に変換して水に?容角军しなくなる。一旦剥離した謝同士は、カロ熱'加圧しても再接着が困難である。変性樹脂または変性ワックスは単体、あるいはこれらの混合物として接着剤組成物が構成される。特に、変性樹脂と変性ワックスとの混合量が、変性樹脂 100重量部に対して、変性ワックスの混合量が 0〜： 100重量部混合されたものが、接着層を介して積層された勘才の材質を破壊せ 1¾着層の難破壊のみで積層体を剥離するとともに、剥離された面同士力幼口熱 ·加圧で再接着されな、特性を有してレ、て好ましい。変性樹脂、変十生ワックスは、接着主剤となる樹脂、ワックスと混合してもよく、接着主剤となる樹脂と変性ヮッタス、接着主剤となる樹脂と変性樹脂と変性ヮックス、変性樹脂とワックス、変性樹脂とワックスと変性ワックス、接着主剤となる樹脂と変性樹脂とワックスと変性ワックスなど種々の組み合わせを用いることによつて、本発明の目的である接着層を介して積層されたの材質を破壊せず接着層の破壌のみで積層体を剥離するとともに、剥離された面同士力幼口熱 ·加圧で再接着されな！/、接着剤を得ることができる。

本発明の密封情報媒体は、たとえば親展ノヽガキ、ダイレクトメール、通知書、帳票、くじなどの内面に、個人情報を印刷'印字し、本発明の接着剤組成物からなる接着剤を塗布して内側に折り内面同士を貼り付けることによって、印刷 ·印字された個人情報は隠蔽、保護され、第三者の目に触れることなく受取人に送られることをできるようにしたものである。しかし、剥離開封したハガキなどの剥離面同士が再接着可能であると、受取人が剥離開封する前に第三者に情報が漏れる危険がある。本発明の密封情報媒体は、一旦剥離開封すると加熱 .カロ圧でも剥離面同士は再接着できない特 I·生を有している。

本発明の密封情報媒体の構成の一例を図面で説明する。図 1は本発明密封情報媒体の一例を示す斜視図であり、図 2は図 1の本発明密封情報媒体の断面図である。基材層であるハガキ (1)の内面には情報媒体がインク無しの圧力で発色する一液タイプのノー力一ボンの印字部 (4)で印字され、勘才層であるハガキ (2)の内面にはあらかじめ返信住所、郵便法における契約スタンプ等を印刷した印刷部 (5)が印刷され、接着層 (3)を介して積層されてなる。またハガキ（1) 、ハガキ（2) の表面にはあらかじめ印刷をしたり、トナー形式のプリンター、昇華型プリンター、インクジェットプリンタ一等圧力のかからない印字方法で宛名を印刷した宛名印刷部 (6)，(7)からなり、インク無しドットインパクトで押圧した親展ノヽガキである。

層の材料としては、通常の紙のほかに、合成紙、ポリエチレン、ポロェチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどの合成フィルム、アルミ二ゥム箔などが挙げられる。合成フィルムを使用するには、フィルム表面をコロナ処理、マット処理などで表面処理するのが好ましい。図 1の親展ハガキの才

(1)は«であり、基材（2) も紙製である。この構造体は、ハガキの基材、接着剤が容易にリサイクルできるものであり、焼却や埋め立てのようなごみ処理は必要ない。

謝 (1)の内面に接着層を形成するには、本発明接着剤組成物の水ェマルジヨン、有機溶剤ェマルジヨン、水鎌、あるいは有機?薪夜をフレキソコーター、グラビアコーター、ローノレコーター、バーコ一ター、エアーナイフコーターなどの塗布方法で塗布し、カロ熱乾燥させて親展ノ、ガキを作成する。車喿後の接着層の塗布量は lg〜 lOOg/m² 力 S好ましい。

以下、実施例にて本発明の接着剤組成物及び密封情報媒体の一例を説明する。

【実施例

マレイン酸ブチルエステルを骨格とする不飽和ポリエステルのアル力リ中和塩 50 モノレと、 2, 4 , 4 トリメチノレ一 1_ペンテン 30モルと、炭素数 25の画状ひ一ォレフィン 20モルとを混合した 25%水?辯夜重合体 1 0 0重量部（水を除く混合体）に対して、ポリエチレンワックスの混合量を表 1に示すように変えた水系接着剤（水 loo 重量部に対して接着剤組成物成分 100重量部）を、文字が印刷された内面の紙シートに塗布した。紙シートを幅 25mm、長さ 100mmに裁断して試料を作成した。この試料 2枚を長さ 100mmで内面同士重ね合わせ 1 Kg/cm ₂の荷重をカ卩えて乾燥し、積層体を製造した。この積層体の剥離強度を JIS-K— 6 8 5 4に準じて測定した。積層体を剥離した後の、紙シート内面に印刷された文字の視認、状況を次の 5段階に分けて判定した。

A ：印刷文字が全くはがれてレ、なレ、

B ：印刷文字の一部が欠けた文字が ¾ΐ見られる

C ：印刷文字の一部が欠けた文字が全体に見られる D ：印刷文字の全部が欠けた文字が所々に見られる

E ：印刷文字の全部が欠けた文字が全体の 80%以上みられる

更に、剥離したハガキ (1)とハガキ (2)の剥離面同士を重ね合わせ、 240°Cに加熱し、 1000Kg/cm₂に荷重をカロえて乾燥し再度積層体を製造した。この再積層体の再接着状態を目視で評価した。剥離強度、文認状況、再接着状態の評価結果を表 1に示す。

【表 1】

表 1で明らかなように、 25%水?薪夜重合体 1 0 0重量部（水を除く混合体）とヮックス 0〜 3 0重量部とを混合した接着剤組成物を使用した実験例 1〜 6力ら得られたハガキは、剥離時に基材であるハガキ力破壊せず印刷 ·印字が欠ける問題がなく、基材の剥離強度変化だけが違うコントロール性を有し、剥離面同士の再接着防止可能な接着剤が得られた。これはプラスチックフィルム、不«、紙などの對才材質の表面強度に関係なく、最も表面強度の小さい微量コート紙でもこの接着剤を使用すると、基材材質を破壊せずに剥離でき、剥離面同士の再接着を防止できることを示すものである。

【実施例 2】

ポリ酢酸ビエル 25%水ェマルジヨン 1 0 0重量部（ポリ酢酸ビニル量）に対して、パラフィンヮッタスの混合量を表 2に示すように変えた水系接着剤（水 100重量部に対して接着剤組成物成分 loo重量部）を紙に塗布♦乾燥し、塗布面同士を接着させた紙シートを剥離した。この紙シートの剥離強度を実施例 1と同じ方法で評価した。更に、剥離した紙シートの剥離面同士を重ね合わせ、 240°Cに加熱し、 lOOOKg Zcm₂に荷重を加えて乾燥し再積層体を製造した。この再積層体の再接着状態の評価結果を表 2に示す。

【表 2】

表 2で明らかなように、ポリ酢酸ビュル 25%ェマルジヨン 1 0 0重量部に対して、パラフィンワックスが 0〜3 0重量部混合した接着剤組成物を使用した実験例 7〜 8から得られた紙シートは、剥離時に凝才である紙が破壊した。ワックスが 50重量部を超えると、剥離は容易になるが、再接着が可能になり、剥离 Itiiの剥離強度（接着強度）が小さくなつていく傾向がある。

【実験例 1 2】

スチレンモノマー 10重量部、マレイン酸ブチルエステル 40重量部と、アタリノレ酸モノマー 0.5重量部と過硫酸アンモニゥム 0.1重量部（ラジ力ノレ重合開台剤）を使い、 100°Cで 1時間反応させて変性樹脂を得た。その後、アンモニア水で中和させて変性樹脂 25。/。水溜夜を得た。

【実験例 1 3】

月旨肪酸ワックス（商品名：花王ワックス EB— G、花王株式会ネ ± ) をアンモニァで常温反応させた後、塩酸で PH 4〜8に中和させて変性ワックス 50%水裔夜を得た。

【実施例 3】

実験例 12で得られた変性樹脂 1 0 0重量部に対して、実験例 13で得られた変性ヮッタスの混合量を表 3に示すように変えた水系接着剤（水 100重量部に対して接着剤組成物成分 100重量部）を、文字が印刷された内面の紙シートに塗布した。この紙シ一トを幅 25nmi、長さ 100mmに裁断して試料を作成した。この試料 2枚を長さ 1 00mmで内面同士重ね合わせ、 1 Kg/cm₂の荷重をカロえて圧着し積層体を製造した。この積層体の剥離強度、積層体を剥離した後の銥シート内面に印刷された文字視簡、状況を表 3に示す。この剥離した紙シートの剥離面同士を重ね合わせ、 240°Cに加熱し、 lOOOKg/cm ₂に荷重を加えて圧着して製造した再積層体の再接着強度を表 3 に示す。再接着強度の測定方法は剥離 ¾Sの測定方法と同じである。

【表 3】

表 3から明らかなように、変性樹脂 1 0 0重量部と変性ワックス 0〜1 0 0重量部とを混合した接着剤組成物を使用した実験例 14〜18から得られた紙シートは、剥離も容易で印刷'印字も明確であり、再接着も不可能になった。し力し、剥離前の剥離強度（接着強度）は変性ワックスの混合量が増えるにしたがって小さくなつていく傾向がある。

Claims

請求の範囲

1 接着主剤となる樹脂単体またはワックス単体、もしくはこれらの混合物からなる接着剤組成物であつて、接着層を介して積層されたの材質を破壊せ着層の破壊のみで積層体を剥離するとともに、剥離された面同士力幼口熱 ·カロ圧で再接着されな!/、特性を有する接着剤組成物。

2 ΙίίΙ己ワックスが、ノラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、動物性ワックス、植物性ワックスなる群から選ばれたことを特徴とする請求項 1記載の接着剤組成物。

3 f己ワックスが、アンモニアまたはァミン化合物で鹼化された変性ワックスである請求項 1または 2記載の接着剤組成物。

4 ISワックスが、カルボキシノレアンモ -ゥム塩、カルボキシルァミン塩、スルフォン酸ァンモニゥム塩なる群から選ばれたアンモニゥム塩またはァミン塩に酸価を付与された変性ヮックスである請求項 1〜 3のレヽずれかに記載の接着剤¾¾物。 5 接着主剤となる樹脂が、樹脂骨格にガラス転移をもつ熱可塑性樹脂であることを難とする請求項 1〜 4のレ、ずれ力 ^記載の接着剤組成物。

6 Ml己接着主斉 (Jとなる樹旨が、アンモニアまたはァミン化合物で鹼化された変性樹脂である請求項 1〜 5のレ、ずれかに記載の接着剤組成物。

7 tiff己接着主斉 IJとなる樹 β旨が、力ノレボキシノレアンモユウム塩、カノレポキシノレァミン塩、スルフォン酸アンモニゥム塩なる群から選ばれたアンモニゥム塩またはァミン塩に酸価を付与された変性樹脂である請求項 1〜 6のいずれかに記載の接着剤組成物。

8 隠蔽十生を有する勘才層と、情報媒体が印刷'印字された印刷'印字部と、請求項 1〜 7の！/ヽずれかに記載の接着剤組成物からなる接着層とからなる剥離可能に接着された積層体が、剥離されることによって印刷 ·印字された情報媒体が表出してなる密封情報媒体。