明 細 書
営業活動支援システム
技術分野
[0001] 本発明は、営業活動支援システムに関し、より詳細には、営業員が顧客を訪問して 商品の受注契約等を取り付ける営業活動、とりわけ、小売店を顧客とする営業活動 において、該営業員のスケジュール、営業員の作業状況を示すデータや営業活動 に伴って営業員が得た情報の管理、集計等の各処理を一括して行う営業活動支援 システムに関する。 背景技術
[0002] 商品等の販売において、営業員が顧客を訪問して商品の紹介、説明を行い受注を 取り付ける訪問形式の営業形態にあっては、営業員が顧客を如何に効率的に訪問 するかは営業結果を左右する要因の一つであり、効率的な営業員の活動を実践し得 るスケジュールの管理は極めて重要である。
[0003] また、個人に対する訪問販売等の場合とは異なり、今日、百貨店、専門店、コンビ 二エンスストア、スーパー等の量販店、その他の小売店等に対して行う営業活動にあ つては、営業員の活動は単に商品の説明や販売のみに終始するのではなぐ小売 店と一緒になつて諸々のセールスプロモーションを企画し、又は提案する、コンサル ティングをも行うことが要求されるようになっている。
[0004] そのため、このようなセールスプロモーション、その他の各種企画を提案する前提と して、小売店を訪問した営業員は、該小売店において自社が納品する商品が陳列さ れている売り場に赴き、その売れ行きを例えば在庫数の確認等により調査したり、ま た、 自社が納品する商品が、どのような販売場所で、どのような販売形式 (例えば、特 売であるのか通常形式の販売であるのか等)で販売されているか等の調查を行うこと も重要な業務となっている。
[0005] また、前述のコンサルティングという点に鑑みれば、営業員が訪問した際に小売店 力 受注される商品の種類、数、該商品の販売形態 (例えば、特売であるのか通常 販売であるのか等)、注文の頻度及び間隔等の情報は、例えば新たに商品等を紹介
するタイミング、紹介する商品の種類選択や、該商品の販売プロモーションの企画、 提案等を行う際に、これを判断する重要な要因となり、このような情報を把握すること で営業員の雇用者や上司等 (本明細書において「管理者」という。)は、各営業員に 対して適切な指示を行えることができると共に、これらの情報をそのスケジュールを策 定する際にも参照することができる。
[0006] そのため、各営業員が日々の業務において取得したデータを効率的に集計等する ことは、営業戦略上、重要な意味を持つ。
[0007] このような営業員のスケジュールの作成、管理等に関する「営業計画」、各営業員 が営業活動の結果得た情報、その他の情報である「営業報告 (情報)」の管理、活用 等は、極めて重要であるにも拘わらず、その把握や管理、活用が十分に行われてい ないのが現状がある。
[0008] なお、管理者及び営業者に過度な作業負担を強いることなぐ営業活動とその結果 との関係の分析に有用なデータを効率良く収集することを目的として、携帯電話等の 端末で日報を入力可能とした営業分析用データ蓄積方法があり、一例として、営業 担当者が携帯電話などの端末で日報の入力画面を呼び出し、営業の結果及びその 結果に最も大きく影響した要因を所定の選択肢から選択し、この入力データをサー バのデータベースに保存して、営業分析 (主として、営業員の評価)に利用する方法 力 sある (特許文献 1参照)。
[0009] 特許文献 1 :日本国特開 2003-99578号(第 2-5頁、図 2— 3)
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0010] 前述の問題点のうち、「営業計画」について考えると、企業の営業部門の部課長、 営業所長、該企業の経営者等の営業員を管理する立場にある者 (本明細書におい て「管理者」という。)が、その指揮下にある営業員全てのスケジュール全体を作成す れば、営業部、営業所、所属する会社等の全体としての利益や効率を考慮し、また、 後述する「営業報告 (情報)」等を活用した営業計画を作成することができると共に、 個々の営業員や営業部門別、営業所別、会社全体等としての営業計画を把握し易 レ、ものとなることが予想される。
[0011] しかし、このような営業計画の作成を全て管理者に委ねる場合には、管理者の負担 を著しく増大させる。また、個々の顧客の予定等に合わせた具体的かっきめ細かい スケジュールの作成は、該顧客を担当する個々の営業員に任せることが好ましい場 合も多い。
[0012] そこで、営業部、営業所、所属する会社等の全体としての利益や効率の考慮や、「 営業報告 (情報)」等を活用すると共に、各顧客の予定等を考慮したスケジュールを 作成するためには、管理者により概略的なスケジュール (作業指示)が作成され、こ れを受けた各営業員が、さらにこの概略的なスケジュールを具体化して詳細なスケジ ユールを作成することが好ましレ、。
[0013] しかし、この方法による場合にあっても、具体的なスケジュールの作成は各営業員 が管理することとなるため、管理者が作業指示の進展状況を確認し、把握するために は、各営業員からの報告等を求める必要があり、結局、その把握'管理には多大な労 力を必要とする。
[0014] また、前述の問題点のうち、「営業報告 (情報)」の管理及び利用について考えると、 営業員が日々の活動の結果をまとめた日報等に盛り込まれた情報は、該営業員の 勤務状況等を評価する資料として有用であるだけでなぐ対顧客との関係において、 いつ、如何なる商品の説明や紹介等のために営業員が顧客の元へ赴くべきか等、適 切な訪問時期を決定する際の参考になる等、営業員のスケジュールを作成し、また、 これを管理する際にも有用であり、管理者においてこのような情報を把握しておくこと は重要である。
[0015] しかし、このような顧客の動向等を把握するためには比較的詳細な日報の作成が 必要となる力 このような日報の作成は前述のように営業員の作業負担となるだけで なぐ詳細に記載され、また、各種の補足資料等が添付された日報に基づいて、前 述のような各種の情報を分析して顧客の動向等を予測等する作業は、管理者にとつ ても負担となる。
[0016] また、このような日報の記載内容、添付資料等を各営業員の任意に任せると、 日報 の記載内容が統一されず、また、提出される書類が増える等して集計等に際しても手 間がかかるものとなる。そのため、 日報により報告する内容は、ある程度定型的になら
ざるを得ない。
[0017] さらに、前述のように日報は、就業時間の終わりに報告書として事後的に提出する ものであるために、営業員による忘却、記憶違い等により実際に行った活動と、報告 書に記載の内容とに相違が生じる場合がある。
[0018] また、前述のようにして提出された日報は、 日々提出されるものであると共に、添付 書類等もあるためにその書類量は膨大であり、これを集計するには手間がかかる。そ のために、見たい時に見たレ、資料を取り出すことが困難である。
[0019] さらに、この日報は、個々の営業員毎にその活動の結果が記載されたものであるた めに、該営業所単位での営業結果、顧客である店舗毎又はその系列毎 (例えば、チ エーン毎)の情報、商品単位での営業結果等を見ようとすれば、提出された日報より 得たデータの集計結果を待たなければならず、見たい時に見たい資料を得ることが できず、その結果、現場の情報を作業指示等を行う際に十分に生かすことができず、 ターゲットの絞り込み等を行う際の情報として有効に利用し難レ、ものとなっており、こ れらの事情が、営業報告情報の管理や活用を困難としている。
[0020] なお、前述の特許文献 1に記載の方法にあっては、予め決められた選択肢から選 択するたけで日報を作成することができるために、提出される書式、項目、記載内容 等を統一でき、かつ、提出される書類も少なくなるために、 日報の作成が容易であり、 かつ、集計等を容易とするが、ここで選択可能な選択肢は、営業の結果 (契約成立 又は不成立)とその結果に最も大きく影響した要因(商品の知名度、商品の内容、商 品の説明、営業姿勢、企業イメージ等)を入力するものであるために、ここで得られた 情報の用途は極めて限定され、営業員の評価 '査定、自社商品の知名度等を推し量 る際の検討資料としては使用することができるが、対顧客との関係で、いずれの顧客 が、何時、如何なる商品や企画の提案を欲しているか等、顧客に対して積極的に営 業活動を行う際のタイミング等を測る際の検討資料として利用することができない。
[0021] そこで本発明は、上記従来技術における欠点を解消するためになされたものであり 、管理者及び各営業員の意見が反映された営業計画の作成、管理が容易であると 共に、営業員による報告書作成の労力を軽減し、かつ、営業員より得られた営業報 告情報を、営業員及び管理者いずれの労力を負担させることなぐ管理、集計するこ
とができ、これらの営業報告情報を容易に活用することができる営業活動支援システ ムを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0022] 上記目的を達成するために、本発明の営業活動支援システムは、営業活動の実行 者である営業員により操作される携帯情報端末 20と、前記携帯情報端末 20と通信 ネットワークを介して接続可能なサーバ 10力 成り、
前記サーバが、記憶手段 11と、前記記憶手段 11に対するデータの入出力を処理 する中央処理部を備え、
前記サーバ 10の前記記憶手段 11が、顧客の店舗等の訪問先、及び該訪問先に おける作業内容を指定して前記営業員を管理する管理者が作成した作業指示と、該 作業指示中の各作業に対し各営業員が指定した作業予定日を記憶する営業計画情 報記憶部 11aと、各営業員が作業の実施に伴って報告した営業報告情報を記憶す る営業報告情報記憶部 l ibとを備えると共に、
前記中央処理部が、
入力された前記作業指示を前記営業計画情報記憶部 11aに登録する作業指示登 録手段、
前記営業計画情報記憶部 11aに記憶されたデータを、各営業員毎に振り分けて該 当する営業員の携帯情報端末 20に出力する営業計画情報出力手段、
前記携帯情報端末 20を介して営業員が指定した前記作業予定日を受信し、前記 営業計画情報記憶部に記憶されたデータを更新する営業計画情報更新手段、 前記携帯情報端末 20を介して営業員が入力した営業報告情報を受信して、前記 営業報告情報記録部 l ibに記憶された営業報告情報を更新する、営業報告情報更 新手段、及び、
指定された抽出条件に従い、前記営業計画情報記憶部 11a及び/又は営業報告 情報記憶部 l ibに記憶されたデータを検索すると共に、抽出条件に該当するデータ を前記記憶手段より読み出すと共に、指定された様式の報告書データを作成して出 力可能と成す報告作成出力手段を有することを特徴とする(図 2参照:請求項 1)。
[0023] 前記構成の営業活動支援システム 1において、該システム 1は更に前記管理者によ
り操作される管理者用端末装置 30を備え、該管理者用端末装置 30を通信ネットヮ ークを介して前記サーバ 10に接続可能とし、
前記作業指示登録手段により前記営業計画情報記憶部 11aに記憶される前記作 業指示、及び、前記報告作成出力手段に対する前記抽出条件及び前記様式の指 定を、該管理者用端末装置 30を介して入力可能と成すと共に、
前記報告作成手段からの報告データを、前記管理者用端末装置 30により受信可 肯 としたことを特徴とする (請求項 2)。
[0024] さらに、前記携帯情報端末 20は、前記サーバ 10の記憶手段 11より取得したデータ に従って、該営業員の当日の作業内容の一覧をその画面上に表示すると共に、 該一覧中より作業内容を選択することにより、該画面上に報告作成に必要なデータ の入力画面を表示する、報告データの入力誘導手段を有するものとして組み合わせ ることもできる(請求項 3)。
[0025] また、前記サーバ 10の前記記憶手段 11が、顧客の店舗等の訪問先を所定のダル ープ毎 (例えば、系列チェーン店毎)に分類する属性をキーとして関連付けて記憶し ており、
前記作業指示における訪問先として、前記グノレープが指定されているとき、前記作 業指示登録手段が、該作業指示を該グループに属する各訪問先を指定した作業指 示として前記営業計画情報記憶部 11aに記憶するよう構成しても良い (請求項 4)。 発明の効果
[0026] 上記本発明の営業活動支援システム 1の構成により、管理者は、具体的な作業予 定日を指定等することなぐ店舗、又は該店舗が属するチェーン等の作業対象店舗 と、該作業対象店舗における作業内容を指定した概略的な作業指令を作成するの みで、各営業員からの作業予定日の入力により作業指示に含まれる個々の作業に 対する作業予定日等が指定された具体的な営業計画情報がサーバ 10により作成さ れる。これにより、管理者と営業員の双方の意見が反映された営業計画が作成される と共に、このようにして作成された営業計画は、管理者及び営業員の双方にとって管 理、把握が容易である。
[0027] また、営業員は、携帯情報端末 20を介して要求される報告用のデータを入力する
ことにより、このデータがサーバ 10の記憶手段 11に設けられた営業報告情報記憶部 l ibに記憶され、管理されることから、このようなデータの入力を行うことにより日報、 その他の営業報告書を作成する手間から開放される。
[0028] さらに、このようにして営業報告情報記憶部 l ibに記憶された営業報告情報、及び 、営業計画情報記憶部 11aに記憶された営業計画情報は、管理者用端末装置 30に より、所定の様式の報告書 (一例として、「訪問予定表」、「営業員報告書」、「作業実 績報告書」等)として閲覧することが可能であり、かつ、これらの報告書を、管理者が 指定した抽出条件に従い、サーバ 10が所定の要因(例えば、店舗別、該店舗のチェ ーン別、商品別、営業員別、営業所別等)を基軸として集計する等して作成し、報告 書として出力させることから、管理者は、営業員からの報告を手作業等により集計等 することなく見たい情報を見たい要因を基軸として、見たい範囲で閲覧することが可 能となり、営業戦略上の判断資料として営業報告情報を有効に活用することが可能と なる。
[0029] また、携帯情報端末 20が入力誘導手段を備える場合には、携帯情報端末 20を介 して必要なデータを入力する際に、画面上に表示された誘導画面に従って、必要な データの入力や項目の選択を行うのみで、報告に際して必要な全てのデータの入力 が完了することができ、営業員の作業負担が軽減すると共に、入力漏れ等の発生を 防止することができるものとなっている。
[0030] さらに、サーバ 10の記憶手段 11に、顧客店舗等の訪問先のデータを系列チェーン 店毎等の所定のグノレープ毎に関連付けて記憶することにより、作業指示を行う際に、 各訪問先の店舗等の指定によらず、グノレープ毎に一括して作業指示を行うことがで きると共に、このようにして指定された作業指示は、該グループに属する各訪問先の 店舗に対する作業指示として登録され、かつ、各携帯情報端末 20に出力される。そ の結果、管理者が作業指示を入力する際の労力が大幅に軽減される。
図面の簡単な説明
[0031] [図 1]本発明の営業活動支援システムの概略図。
[図 2]本発明の営業活動支援システムの機能ブロック図。
[図 3]携帯情報端末の動作フロー。
[図 4]携帯情報端末の画面表示 (メインメニュー)。
[図 5]携帯情報端末の画面表示 (本日の作業内容)。
[図 6]携帯情報端末の画面表示 (作業内容選択画面)。
[図 7]携帯情報端末の画面表示 (今月のスケジュール)。
[図 8]携帯情報端末の画面表示 (作業予定画面)。
[図 9]携帯情報端末の画面表示 (次月の作業予定)。
符号の説明
[0032] 1 営業活動支援システム
10 サーバ
11 記憶手段
11a 営業計画情報記憶部
l ib 営業報告情報記憶部
11c マスタフアイノレ
20 携帯情報端末
30 管理者用端末装置
発明を実施するための最良の形態
[0033] 以下、図面を参照しながら本発明の実施形態につき説明する。
[0034] 〔システム概要〕
本発明の営業活動支援システムは、図 1に示すように、各営業員が携帯する携帯 情報端末 20、及び前記携帯情報端末 20と通信ネットワークを介して接続可能なサ ーバ 10により構成されている。
[0035] なお、本実施形態にあっては、図 1に示すようにこのサーバ 10に対して通信ネットヮ ークを介して接続可能な端末装置を設け、この端末装置を管理者が操作する管理者 用端末装置 30としている。本実施形態にあっては、営業活動支援システム 1に対す るデータ入力等のうち管理者が行うもの、管理者による報告書等の閲覧作業は、全 てこの管理者用端末装置 30を使用して行うものとして説明するが、例えば管理者に よる操作は、例えばサーバ 10に直接接続されたキーボードやマウス、ディスプレイ等 の入出力装置を介して直接行うものとしても良い。
[0036] このように営業活動支援システム 1により、管理者用端末装置 30より入力された作 業指示、及び、前記作業指示に含まれる各作業について携帯情報端末 20を介して 入力された作業予定日等のデータをサーバ 10が記憶手段 11内の営業計画情報記 憶部 11aに記憶することにより営業計画情報を作成し、及び管理する作業、
携帯情報端末 20を介して入力された営業活動の結果等に関する情報を、サーバ 1 0が記憶手段 11内の営業報告情報記憶部 l ibに記憶することにより、営業報告情報 を取得すると共に管理する作業、
並びに、抽出条件、出力様式等を指定した管理者用端末装置 30から要求により、 サーバ 10が前記営業計画情報記憶部 11a及び営業報告情報記憶部 l ib内のデー タを抽出すると共に、集計し、要求された様式の報告書を管理者用端末装置 30の画 面上に表示可能なデータとして前記管理者用端末装置 30に出力する書類閲覧の作 業のそれぞれが、サーバ 10により統一的に行われている(図 2参照)。
[0037] 以上のような本発明の営業活動支援システム 1の作用により、管理者は、具体的な 作業予定日を指定等することなぐ店舗、又は該店舗が属するチェーン等の作業対 象店舗と、該作業対象店舗における作業内容を指定した概略的な作業指令を作成 するのみで、作業指示に含まれる個々の作業に対する作業予定日等が指定された 具体的な営業計画情報がサーバ 10により作成される。
[0038] また、営業員は、携帯情報端末 20を介して要求される報告用のデータを入力する ことにより、このデータがサーバ 10の記憶手段 11に設けられた営業報告情報記憶部 l ibに記憶され、管理されることから、このようなデータの入力を行うことにより日報、 その他の営業報告書を作成する手間から開放される。
[0039] さらに、このようにして営業報告情報記憶部 l ibに記憶された営業報告情報、及び 、営業計画情報記憶部 11aに記憶された営業計画情報は、管理者用端末装置 30に より、所定の様式の報告書 (一例として、「訪問予定表」、「営業員報告書」、「作業実 績報告書」等)として閲覧することが可能であり、かつ、これらの報告書を、管理者が 指定した抽出条件に従い、サーバ 10が所定の要因(例えば、店舗別、該店舗のチェ ーン別、商品別、営業員別、営業所別等)を基軸として集計する等して作成し、報告 書として管理者用端末装置 30に出力することから、管理者は、営業員からの報告を
手作業等により集計等することなく見たい情報を見たい要因を基軸として、見たい範 囲で閲覧することが可能となり、営業戦略上の判断資料として営業報告情報を有効 に活用することが可能となる。
[0040] 上記に概説した営業活動支援システム 1を構成する、管理者用端末装置 30、携帯 情報端末 20、サーバ 10のそれぞれにっき、以下説明する。
[0041] 〔管理者用端末装置〕
管理者用端末装置 30は、前述したように、サーバ 10の記憶手段 11に対する作業 指示の登録と、該記憶手段 11に記憶された情報の閲覧に使用する他、後述するよう に、サーバ 10の記憶手段 11に記憶された各種マスタの削除、変更、更新を行う際に 使用するもので、サーバ 10に対するアクセスが可能であると共に、該サーバ 10との 間でデータの送受信が可能なものであれば、汎用されている既知のパーソナルコン ピュータを管理者用端末装置 30として使用することができる。
[0042] 管理者用端末装置 30を介し、管理者の IDナンバーやパスワード等を伴った接続 要求を行い、サーバ 10と管理者用端末装置 30間で接続が確立すると、管理者用端 末装置 30の画面上にはサーバ 10より受信したデータに従レ、、所定のメニュー画面 が表示される。
[0043] このメニュー画面に従って作業の内容を選択することにより、サーバ 10上には、所 定のプログラムの実行により後述する各手段が実現し、これらの手段によって管理者 用端末装置 30の画面上には、必要なデータ等の入力を要求する案内画面が表示さ れ、画面上に表示された案内に従って要求されたデータ等を入力することにより、作 業指示の登録、各種報告書の閲覧、マスタメンテナンス等の各種作業を行うことがで きょうに構成されている。
[0044] 〔営業者用の携帯情報端末〕
1.携帯情報端末の概要
営業者用の携帯情報端末 20は、無線による通信を介して通信ネットワークに接続 され、この通信ネットワークを介して前述のサーバ 10との間で接続を確保することが でき、該サーバ 10との間で必要なデータの送受信が可能であると共に、後述する各 動作を可能とする各手段を実現するための動作環境を備えるものであれば、各種の
ものを使用することができ、通信機能付きの携帯用パーソナルコンピュータ、 PDA, 携帯電話機等、既知の各種の携帯情報端末を使用することができる。
[0045] この携帯情報端末 20より行う作業としては、サーバ 10の記憶手段 11に設けられた 営業計画情報記憶部 11aに記憶された営業計画情報の取得、該営業計画情報の修 正、営業員が行った作業に対する報告データの入力、及びサーバ 10に対するこれら データの送信であり、携帯情報端末 20は、メモリ内に記憶されたプログラムを実行す ることにより、以下に説明する各作業を行うことが可能となっている。
[0046] なお、以下に説明する実施形態にあっては、携帯情報端末 20として、ペン先等で 画面上をタップすることにより、タップボタンの選択や文字などの入力等が可能に構 成された PDAを使用する場合を例として説明する。
[0047] 2.携帯情報端末における作業手順
携帯情報端末 20により行う各作業の流れを、図 3に従って説明すれば、下記の通り である。
[0048] 2-1.データ取得処理
携帯情報端末 20を携帯する営業員は、一日の作業の開始時にこの携帯情報端末 20を立ち上げ、携帯情報端末 20をサーバ 10に接続すると共に、サーバ 10の記憶 手段 11より必要なデータを取得する。
[0049] 本実施形態にあっては、携帯情報端末 20を起動すると、その画面上に営業員コー ドの入力、及び、該営業員に付与されたパスワードの入力欄、及び、サーバ 10に対 する接続の実行を要求するタップボタンが表示され、入力欄に営業員コード及びパ スワードを入力すると共に、タップボタンの選択によりサーバ 10に対する接続要求を 行えるように構成されている(図 3中の Sl)。
[0050] この、営業員コードとパスワードを伴った接続要求に対し、サーバ 10は、その記憶 手段 11内のマスタを参照して入力された営業員コード、及びパスワードの一致を確 認すると共に、一致が確認されたとき、該接続要求のされた携帯情報端末 20との接 続を確保する。
[0051] そして、該接続の確保された携帯情報端末 20に対し、該営業員コードに基づいて 、記憶手段 10に記憶されたデータ中、必要なデータを出力する。
[0052] 携帯情報端末 20において取得するデータとしては、記憶手段 11の営業計画情報 記憶部 11aに記憶された営業計画情報中、該営業員に関する営業計画データ (作 業指示及び作業予定日)、必要に応じてマスタファイル 11cに記憶された店舗マスタ 、商品マスタ等の必要なデータ等である。
[0053] このサーバ 10の記憶手段 11よりデータを取得した携帯情報端末 20は、このデータ をメモリ内に記憶し (図 3中の S2)、取得した営業計画情報に従って携帯情報端末 2 0の画面上に該営業員の当日の作業予定、当月のスケジュール、次月の作業予定を 表示することが可能となる。
[0054] また、このデータの取得により携帯情報端末 20の画面上には、該携帯情報端末 20 を介して行う作業を選択可能となすメインメニュー画面(図 4参照)が表示され、このメ インメニュー画面において、「本日の作業予定」、「当月のスケジュール」、「次月の作 業予定」、「終了」のタップボタンが表示され、各タップボタンの選択により、必要な情 報の表示と、データの入力とが可能となる。
[0055] 2-2.報告の入力
(1)概要
前述のメインメニュー画面にぉレ、て、営業員が「本日の作業予定」を選択すると(図 3中の S3)、この選択に従って、営業員が行う報告データの入力作業を誘導する入 力誘導手段が実現され、これにより携帯情報端末 20の画面上には該営業員の当日 の作業内容の一覧と共に、入力が要求される報告内容に応じ、これを選択するため のタップボタンが表示される。
[0056] 本実施形態にあっては、一例として図 5に示すように、該営業員の当日の作業内容 の一覧と共に、「作業指示更新」、「出発登録」、「走行メータ表示」、「休憩時間登録」 、「メインメニュー」、「帰着登録」のタップボタンが表示された「本日の作業内容」画面 を表示しており、各タップボタンの選択により、入力誘導手段の誘導に従って下記の 通りのデータ入力が可能となる。
[0057] (2)出発登録
当日の作業を開始するにあたり、営業員は先ず、当日の作業を開始する際に、そ の開始時刻等を登録する、「出発登録」を行う(図 3中の S4)。
[0058] 本実施形態にあっては、前述の「本日の作業内容」の画面上に表示されているタツ プボタン中から、「出発登録」を選択することにより、携帯情報端末 20の画面上には、 この出発登録のための入力画面が表示される。
[0059] この入力画面にぉレ、て、本日の作業を開始するか否かを確認する表示と共に、該 営業員の移動手段が自動車であるか、その他の交通機関を利用するものであるかを 選択させる表示、及び移動手段として自動車を選択する営業員に対し入力が要求さ れる、出発時における当該車両の走行メータ数の入力欄が表示される。
[0060] ここで、営業員は、その移動手段が自動車であるか、その他の交通機関の利用で あるかを選択すると共に、自動車を選択する場合には所定の入力欄に利用する車両 の出発時における走行メータの表示キロ数を入力し、この入力と共に、画面上の表示 より、選択及び入力された内容の確認ボタンを選択すると、携帯情報端末 20に内蔵 された時計が表示する時間が出発時刻として、また、入力された移動手段(車又は他 の交通機関)に関する情報が、移動手段の情報として、それぞれ携帯情報端末 20の メモリに記憶される(図 3中の S5)。
[0061] なお、この出発登録の完了により、携帯情報端末 20の画面上に表示される「本日 の作業内容」の画面上には、前述の「出発登録」のタップボタンに代わり、「日報入力 」のタップボタンが表示される。
[0062] (3)入店処理
選択した移動手段の利用により、訪問先の店舗に到着した営業員は、該訪問先の 店舗に対する入店時刻を登録する「入店処理」(図 3中の S6)を行う。
[0063] 本実施形態にあっては、前述の「本日の作業内容」の画面(図 5参照)上に表示さ れた訪問先の一覧から、入店する店舗を選択することにより、この「入店処理」を行う ために必要な入力画面(入店確認画面)が表示されるように構成されている。
[0064] この入店確認画面上には、選択された店舗に対して入店するか否かを問い合わせ る表示、及びこの問い合わせに対し選択する「OK」又は「取消」のタップボタンが表 示され、「ΟΚ」のタップボタンを選択すると、携帯情報端末 20に内蔵された時計が示 す当該時刻が入店時間として携帯情報端末 20のメモリに記録される(図 3中の S7)。
[0065] このように入店確認が終了すると、携帯情報端末 20の画面上には再度、「本日の
作業内容」の画面表示(図 5参照)が出現すると共に、この画面上において、入店の 確認を行った店舗の「未作業」の表示が、「作業中」の表示に変化する。
[0066] なお、前述の入店確認画面上に、「作業指示確認」のタップボタンを更に設け、営 業員が入店確認処理を行う前にこの「作業指示確認」のタップボタンをタップすること により、画面上にこの訪問先店舗における作業指示の一覧を表示させて、作業内容 を確認することができるように構成しても良レ、。
[0067] (4)作業実績の入力
各営業員は、訪問先の店舗に入店し、この訪問先の店舗における予定の作業を消 化すると、この店舗で行った作業の内容を登録する「作業実績の入力」(図 3中の S8
)を行う。
[0068] 本実施形態にあっては、前記「本日の作業内容」の表示画面(図 5)において、「作 業中」の表示がされた店舗を再度タップすると、この作業実績を入力するための入力 画面の表示が行われる。
[0069] この画面上には、一例として「商談」、「受注」、「店頭調査」、「在庫調査」、「通常活 動」、「内勤」等、該店舗における作業予定の一覧が表示されると共に、この同一の画 面上に「経費入力」のタップボタンが表示されるように構成している(図 6)。
[0070] そして、上記一覧表示やタップボタンから、入力する項目を選択することにより、こ の選択に従って、携帯情報端末 20の画面上には、各作業に対応した入力画面乃至 は選択画面が表示される。従って、この画面上の案内に従って要求された情報を入 力することにより、必要なデータの入力が完了するように構成されている。
[0071] (4-1)商談
前述の「商談」の表示を選択する場合には、商談の内容(商品案内、情報提供、ク レーム処理)等の商談の種別が表示され、これを選択することにより、さらに、各商談 の種類に従った入力画面が表示される。
[0072] (4-2)受注
また、「受注」を選択する場合には、受注した商品を特定するためのデータ(商品大 分類、中分類、小分類、商品名)、納価、受注の種類 (間接受注、又は直接受注)、 納品日、獲得割合 (エンド、什器、島、力ゴの各展示場所獲得の有無及び獲得数)、
定番フェイス数(定番位置で受注した場合のフェイス数)、プロモーション種別(特売、 インストア、通常)等の入力乃至は選択画面が表示され、この画面上において作業内 容に従って選択及び入力を行うことにより、商品受注に必要なデータの入力が完了 する。
[0073] (4-3)店頭調查
「店頭調査」を選択する場合には、調査対象商品の商品大分類、中分類、小分類、 商品名を入力する入力欄と共に、調査対象商品の展開場所の選択表示としてエンド
、什器、島、カゴの表示、調査対象商品が定番位置に展開されている場合にそのフ エイス数を入力するための定番フェイス数の入力欄、調査対象商品の販売形式 (プロ モーション種別)として、「特売」、「インストア」、「通常」の選択欄が表示される。
[0074] このようにして携帯情報端末上に表示された店頭調查画面による案内に従って、必 要な情報を入力し、又は表示中より選択すると、この入力及び選択により店頭調査結 果として入力するに必要なデータの入力が完了する。
[0075] (4-4)在庫調査
「在庫調査」を選択する場合には、該表示の選択により、携帯情報端末 20の画面 上には、サーバ 10の記憶手段 11のマスタファイル 11cより取得した商品マスタに従 レ、、商品の一覧が表示される。
[0076] そして、この商品の一覧中より、在庫調査を行った商品を選択すると、この選択が行 われた商品の在庫量の入力が要求される。
[0077] 一覧中からの調査対象商品の選択に際しては、商品大分類、中分類、小分類によ る特定を行うことも可能であり、商品の大分類、中分類、小分類を指定することにより
、一覧中に表示される商品に絞りをかけることができるように構成されている。
[0078] このようにして、調查対象商品の在庫量を入力すると共に、この入力された内容の 登録を指示すると、該店舗における選択された調査対象商品の在庫量が携帯情報 端末 20のメモリ内に記憶される。
[0079] このように、該店舗内において調查対象とした商品全てに対して在庫数を入力する ことにより、在庫調査の結果として必要なデータが全て入力されるように構成されてい る。
[0080] (4-5)通常活動
なお、「通常活動」の欄は、営業員が訪問先店舗において通常行う作業に関する記 録を行う際に選択する画面で、メニュー中より「通常活動」の表示を選択すると、この 通常活動として行うべき「陳列」、「P〇P設置」、「ベタ付」から成る選択肢が表示され、 営業員は、該訪問先の店舗において行った活動を、「陳列」、「POP設置」、「ベタ付
」の中から選択して、その内容を入力する。
[0081] 「陳列」の表示を選択すると、携帯情報端末の画面上には、「有り」、「無し」のタップ ボタンが表示され、営業員が当該訪問先の店舗において陳列を行った場合には、「 有り」を、行わなかった場合には「無し」を選択して、同画面中に表示されている「更新 」を選択すると、該営業員の該訪問先店舗における陳列の作業実績が登録される。
[0082] また、前述の一覧画面中より、「P〇P設置」の表示を選択すると、携帯情報端末の 画面上には POP設置に関する活動実績の入力画面が表示される。
[0083] 営業員は、この画面上の表示に従い、 POP設置に係る商品の大分類、中分類、小 分類、商品名を入力すると共に、 T, P,〇別に該設置作業の有無を記録する。
[0084] POP設置を行った商品が複数ある場合には、同様の作業を繰り返して、 POP設置 に関する作業実績の入力が完了すると共に、該記録が携帯情報端末のメモリ内に記 'し、 れる。
[0085] さらに、「ベタ付」を選択する場合には、該ベタ付の対象となる商品の大分類、中分 類、小分類、商品名の入力欄、ベタ付した商品の数量の入力欄が、携帯情報端末の 画面上に表示される。
[0086] この表示中において、店頭商品すべてに取り付ける、所謂ベタ付を行った商品の 大分類、中分類、小分類及び商品名を入力すると共に、ベタ付を行った数量を入力 すると、該ベタ付に関する作業実績報告に必要な情報の入力が終了する。
[0087] (4-6)内勤
なお、顧客の店舗において、担当者等と会議、打ち合わせ等を行い、又は各種の 作業 ·準備等を行った場合には、一覧中に表示されてレ、る「内勤」の表示を選択する
[0088] この選択により、携帯情報端末 20の画面上には、「内勤」の内容に対応する「会議」
、「打ち合わせ」、「作業'準備」の内勤作業の具体的な内容が一覧形式で表示され、 この表示中より、該営業員が行った作業を選択すると共に、同画面上に表示されて いる「更新」を選択すると、該作業の内容が該営業員の作業実績として携帯情報端 末のメモリ内に記憶され、「内勤」に関する作業実績の入力が完了する。
[0089] (4-7)経費入力
「経費入力」は、当該店舗を訪問するにあたり生じた経費を入力する作業であり、本 実施形態にあっては、作業内容選択画面(図 6)に表示されている「経費入力」のタツ プボタンをタップすることにより、この経費の入力画面が携帯情報端末 20の画面上に 表示されるように構成されてレヽる。
[0090] この入力画面において表示される入力欄は、一例として、「電話料金」、「郵便料金 」、「FAX料金」等の通信費、「有料道路利用料」、「駐車料」、「交通費」、「コピー代」 、及び、これらのいずれにも該当しない費用が発生した場合にその費用を入力する「 その他 1」及び「その他 2」であり、また、該店舗に対する訪問が、出張を伴う場合には 、該画面上に表示された「出張費 ·備考」のタップボタンを選択することにより、該出張 に際して発生した「交通費」、「宿泊費」、「手当」及び「備考」欄が表示され、該当する 入力欄に該当する金額を入力すると共に、必要に応じて備考欄に特記事項等を入 力することにより、経費の入力が終了する。
[0091] 以上のようにして入力された「商談」、「受注」、「店頭調査」、「在庫調査」、「通常活 動」、「内勤」の各作業実績に関するデータ、経費として入力した費用等は、携帯情 報端末 20のメモリ内に記憶され、後述する送信処理の完了迄、この記憶が保持され る。
[0092] (5)退店処理
以上のようにして、訪問先の店舗における指示された作業が全て終了すると共に、 選択された訪問先の店舗における作業実績の入力、及び発生した経費の入力が終 了すると、営業員は、該訪問先の店舗における作業終了を登録する「退店処理」を行 レ、、該訪問先店舗の退店時刻等を記録する(図 3中の S10)。
[0093] 本実施形態にあっては、前述の作業内容選択画面(図 6)上に表示された「店舗作 業終了」のタップボタンを選択すると、この選択に従って携帯情報端末 20の画面上
に退店処理画面が表示されるよう構成されてレ、ると共に、この退店処理画面上の表 示に従って必要なデータを入力することにより、退店処理が完了する。
[0094] 退店処理画面上には、一例として、該店舗に対する次月訪問予定日の入力欄、及 び次月作業予定の入力欄を表示し、この退店処理の際に、該店舗に対する次月訪 問予定日、及び訪問時における作業予定を併せて入力するよう構成しても良い。
[0095] このような次月訪問予定の入力欄を設ける場合には、この入力欄に次月訪問予定 日、及び作業予定を入力すると共に、該入力画面における入力内容を確認し、登録 の実行を指令する「〇K」のタップボタンを選択すると、入力された次月訪問予定日及 び次月作業予定と共に、該訪問先の店舗を退店した時間が、携帯情報端末のメモリ 内に記憶される(図 3中の Sl l)。
[0096] この退店処理により、「本日の作業内容」の表示画面(図 5参照)中の、該当する店 舗の表示が、前述の「作業中」の表示から、「作業済」の表示に変わり、当該店舗にお ける作業が終了したことが表示される。
[0097] 「本日の作業内容」の表示画面において、訪問予定の店舗が複数表示されている 場合には、同様にして次に訪問する店舗を選択し(図 3中の S12)、前述の入店処理 (図 3中の S6)、作業実績の入力(図 3中の S8)、退店処理(図 3中の S11)を繰り返し 行うことにより、報告作成に必要なデータ入力が完了する。
[0098] (6)その他の入力事項
(6-1)休憩時間登録
休憩時間登録は、営業員が作業中に取った休憩時間を登録する作業であり、前述 の出発登録(図 3中の S4)後、後述の帰着登録(図 3中の S14)迄のいずれかの時期 に行う。
[0099] 本実施形態にあっては、「本日の作業内容」の表示画面(図 5参照)におけるメニュ 一中に表示された「休憩時間登録」のタップボタンをタップすると、携帯情報端末 20 の画面上には、休憩時間登録画面が表示される。
[0100] この休憩時間登録画面中に表示された入力欄中に、営業員が取った休憩時間の 開始時間及び終了時間を入力すると共に、同画面上に表示されている「〇κ」のタツ プボタンを選択すると、休憩時間の入力が終了する。
[0101] 入力された休憩時間は、携帯情報端末 20のメモリ内に記憶され、該記憶は、後述 する送信処理が完了する迄保持される。
[0102] (6-2) 日報入力
「本日の作業内容」の表示画面(図 5参照)中に、「出発登録」のタップボタンに代わ り表示された「日報入力」のタップボタンは、営業実績等に対する補足説明等がある 場合にこれを入力可能とするもので、「日報入力」のタップボタンを選択すると、携帯 情報端末 20の画面上には文字データの入力画面が表示され、この入力欄において 、例えば本日の所感等を入力する。
[0103] (6-3)走行メータ表示
また、「本日の作業内容」の表示画面(図 5参照)中、「走行メータ表示」のタップボタ ンは、途中で車を下車したり、出発時は車以外の交通機関を利用し、途中から車を 利用して作業を行う場合に、車の走行メータ表示の登録を作業途中において行うた めのもので、この表示の選択により、走行メータ登録画面が表示されると共に、登録 画面中において車の走行メータにおける表示キロ数を入力することで、途中降車や 途中乗車の登録を可能としている。
[0104] (6-4)作業指示の更新
さらに、「作業指示の更新」は、営業員が当日の作業予定を携帯情報端末 20に取 得した後に、管理者用端末装置 30を介して該営業員に対する当日の作業指示が追 加される等して、サーバ 10の記憶手段 11内に記憶されている当該営業員の当日の 作業予定が変更された場合において、該更新後の作業予定を再度取得する作業を 行う際に選択する表示である。
[0105] この作業指示の更新により、この作業指示の更新を指示した携帯情報端末 20に対 して更新後の当該営業員の当日の営業計画情報 (作業指示データ)が送信され、変 更後の作業指示データを受信した携帯情報端末 20上には、更新前において「本日 の作業内容」の画面で一覧中に表示されていた訪問先の店舗に加えて、更新により 新たに追加された店舗が表示される。
[0106] なお、一覧中に新たに追加された訪問先の店舗には、営業者の注意を喚起するた めの表示、例えば「急作業」等の表示を行うようにしても良い。
[0107] (6-5)作業実績修正
以上のようにして、携帯情報端末 20のメモリ内に記憶されている作業実績は、退店 処理(図 3中の S11)の終了後においてもこれを修正可能とすることができる。
[0108] 本実施形態にあっては、「本日の作業内容」の画面表示(図 5参照)において、一覧 中に表示されている、「作業済み」の表示に変わった訪問先の店舗より、変更を行う 店舗を選択することで、これを可能としている。
[0109] この選択により、携帯情報端末の画面上には、作業内容選択画面として、「商談」、
「受注」、「店頭調査」、「在庫調査」、「通常活動」、「内勤」の表示が一覧として表示さ れると共に、このうちの修正する作業を選択し、画面下に表示された「作業済解除」の 表示を選択すると、該作業の作業済みが解除され、再度、作業内容の入力が可能と なる。
[0110] (7)帰着登録
帰着登録は、当日の作業終了時、作業終了時刻等を登録するために行う作業であ り(図 3中の S13)、本実施形態にあっては「本日の作業内容」の画面(図 5参照)に表 示されている「帰着登録」のタップボタンを選択することにより携帯情報端末 20の画 面上に表示される入力画面に対して必要事項を入力することにより、この帰着登録が 完了するように構成されてレ、る。
[0111] この帰着登録の入力画面として、本日の作業の終了の可否を問い合わせる表示と 、帰着時における車の走行メータの表示キロ数の入力画面、及び、帰着登録の可否 を選択する「OK」及び「取消」のタップボタンが表示される。
[0112] この入力画面において、使用した車の走行メータの表示キロ数を入力すると共に、 該画面上に表示されている「〇Κ」のタップボタンを選択すると、該入力された走行距 離数が携帯情報端末 20のメモリ内に記憶されると共に、帰着時刻が登録され、携帯 情報端末 20のメモリ内に記憶される。
[0113] 2— 3.作業予定日の入力
作業予定日の入力は、サーバ 10の記憶手段 11に設けられた営業計画情報記憶 部 11aに記憶された営業計画情報 (作業指示)に対し、各営業者がこの作業指示の それぞれを実行する予定日を作業予定日として登録する作業である。
[0114] これにより、例えば管理者が作業予定日を特定することなく作業指示を出した場合 であっても、サーバ 10は、携帯情報端末 20を介して入力された作業予定日を営業 計画記憶部 11aに記憶することにより、具体的な作業予定日等が特定された作業ス ケジュールを作成することができるように構成されてレ、る。
[0115] 本実施形態にあっては、このような作業予定日の入力を、当月及び次月の別に行う ことができるように構成しており、この作業予定日の指定方法を図 3に示すフローチヤ ートを参照して説明すれば下記の通りである。
[0116] (1)当月の作業予定日の入力
前述のようにして、サーバ 10との接続が確立された携帯情報端末 20は、該サーバ 10の記憶手段 11より必要な情報を取得した後(図 3中の S2)、その画面上にメインメ ニュー(図 4参照)が表示される。
[0117] そして、当月(今月)の作業予定日を入力する場合には、このメインメニューに表示 されたタップボタン中、「今月のスケジュール」を選択すると(図 3中の S3及び S15)、 携帯情報端末 20の画面上には、サーバ 10の記憶手段 11より取得した営業計画情 報中、当月の営業計画情報に基づいて、当該営業員の今月のスケジュールが表示 される。
[0118] 表示されるスケジュールとしては、一覧形式で表示された当月の日及び曜日の表 示と共に、訪問予定日が既に入力されてレ、る訪問先店舗数が、該当する日及び曜 日の表示と共に並べて表示され、また、未だ具体的な訪問日が設定されていない未 設定の訪問先数が表示される(図 7参照)。
[0119] このスケジュールの表示画面上において、「未設定」の表示をタップすると、作業指 示のうち、未だ作業予定日の入力されていない作業指示の一覧が携帯情報端末 20 の画面上に表示される(図 7参照)。
[0120] そして、携帯情報端末 20の画面上において、この一覧中から作業予定日を指定す る作業指示をタップすると共に、同画面上に表示されている入力欄に作業予定日を 入力すると共に、この作業予定の登録を実行すると、入力された作業予定日が、この 作業指示に対する作業予定日として携帯情報端末 20のメモリに記憶する。
[0121] なお、本実施形態にあっては、一旦作業予定日が入力された作業指示に対しても
、後の営業員の予定変更、又は顧客店舗側の予定等に応じてこれを変更可能として おり、このように、一旦作業予定日が入力された作業指示に対する予定日を変更す る場合には、今月のスケジュールの一覧表示中から、変更する作業予定日の欄をタ ップする。
[0122] この選択により、携帯情報端末 20の画面上には、該作業予定日に含まれる作業指 示の一覧が表示され、この一覧中から、作業予定日を変更する作業指示を選択する と共に、画面上に表示されている入力欄に変更後の作業予定日を入力して書き換え を実行すると、新たに入力された作業予定日が、当該作業指示に対する作業予定日 として、携帯情報端末 20のメモリに記憶される。
[0123] なお、本実施形態にあっては、さらにこの「今月のスケジュール」の表示画面上にお いて、当初予定してレ、なかった店舗に訪問することとなった場合には、訪問することと なった店舗を、当日の予定中に追加することができるように構成している。
[0124] このような追加を登録する場合には、「今月のスケジュール」の画面(図 7)上におい て、「追加訪問」の表示を選択すると、予めサーバ 10の記憶手段より取得した店舗マ スタより呼び出した店舗一覧が画面上に表示され、この表示された店舗一覧より、追 加訪問する店舗を選択すると共に、該訪問先の店舗において行う作業を入力し、画 面上の「〇K」のタップボタンをタップすると、この選択された店舗の訪問予定力 当日 の予定中に追加される。
[0125] 従って、この作業の終了後に、メインメニュー上の「本日の作業内容」をタップすると 、「本日の作業内容」の画面(図 5参照)中の作業予定の一覧中に、新たに追加され た店舗名が「未処理」の作業として表示され、この店舗に対する先述した入店処理( 図 3中の S6)力 退店処理(図 3中の S10)が可能となる。
[0126] (2)次月作業予定
メインメニューの表示画面において、「次月の作業予定」を選択すると、サーバ 10の 記憶手段 11より取得した作業指示及び作業予定日のデータに従い、該営業員の次 月の作業指示の一覧が表示される(図 9)。
[0127] この表示中において、管理者用端末装置において入力された作業予定日、チヱ一 ン名(又は略称)、店舗名、作業内容、及び該作業指示に対する作業予定日の入力
の有無が、訪問日の設定されているものについてはその訪問日 1S 未設定のものに っレヽては未設定である旨を表示する「未」が表示される。
[0128] このうちから、営業者が、訪問日の設定を行う店舗を選択すると共に、画面上に表 示されてレ、る「訪問予定日」の欄に、訪問予定の日付を入力すると、この設定された 日付が訪問予定日として、携帯情報端末 20のメモリに記憶される。
[0129] 2-4.データ送信
以上のようにして、本日の作業内容の画面中に表示された作業が終了すると共に、 必要なデータの入力が完了した後、再度メインメニュー(図 4)を表示すると共に、メイ ンメニュー中に表示されている「終了」のタップボタンを選択すると、携帯情報端末 20 の画面上には、「営業報告システムを終了してもよろしいですか?」の表示と共に、「 はい」、「いいえ」のタップボタンが表示される。
[0130] ここで、「はい」のタップボタンを選択すると、以上のようにして携帯情報端末 20にお いて入力され、そのメモリ内に記憶されていたデータ力 サーバ 10に送信される。
[0131] このようにして、携帯情報端末 20からのデータを受信したサーバ 10は、作業予定 日に従って営業計画情報記憶部 11a内のデータを更新すると共に、営業報告デー タに従って、営業報告情報記憶部 l ib内のデータを更新する。
[0132] 記憶手段 11内に記憶されたこれらのデータは、後述するように管理者用端末装置
30からの各種出力要求に応じて、要求されたデータを集計して出力することが可能 となっている。
[0133] 〔サーバ〕
1.概要
以上のように構成された、本発明の営業活動支援システムの主要部を成す前述の サーバ 10は、例えばインターネットなどを通信ネットワークを介して前述の管理者用 端末装置 30、及び営業者用の携帯情報端末 20からのアクセスが可能に構成された 既知のサーバを使用することができる。
[0134] このサーバ 10の記憶手段 11には、顧客である各店舗に関するデータが記憶され た「店舗マスタ」(該店舗がチェーン店等である場合には、「店舗本部マスタ」及び「店 舗マスタ」)、取り扱い商品に関するデータを記憶する「商品マスタ」、営業員に関する
データを記憶した「営業員マスタ」、管理者に関するデータを記憶した「管理者マスタ 」、該営業活動が、他者の依頼 (例えば、該商品を製造するメーカ等の依頼)により行 われているものである場合には、該依頼者に関するデータを記憶する「クライアントマ スタ」、前記管理者、営業員が営業所単位でグノレープ分けされている場合には、該 営業所に関する情報を記憶した「営業所マスタ」等の各種マスタを記憶する領域であ るマスタファイル l ieが設けられていると共に、管理者用端末装置 30、及び営業員用 の携帯情報端末 20からの各種要求に応じて、下記の各手段を実現するためのプロ グラムを記憶する領域、及び、前述のようにして管理者用端末装置 30より入力された 作業指示、及びこの作業指示に対して携帯情報端末 20より入力された作業予定日 等、営業計画に関する情報を記憶する営業計画情報記憶部 l la、及び、携帯情報 端末 20を介して入力された報告用データを記憶する、営業報告情報記憶部 l ibを 備えている。
[0135] 前述のマスタファイル 11cの各マスタに記憶されたデータ、及び営業計画情報記憶 部 11aに記憶された営業計画情報、営業報告情報記憶部 l ibに記憶された営業報 告情報等の各データは、サーバ 10の記憶手段 11内に相互に関連付けられて記憶さ れており、例えば、前述の営業員マスタに記憶された各営業員のデータは、これを管 理する管理者、該営業員が担当する店舗や店舗本部、該営業員を管理する管理者 、クライアントがある場合には、クライアント、該営業員が属する営業所、該営業員によ り入力された各種報告データ等の情報等が、関連付けて記憶され、これにより、例え ば営業所単位、営業員単位などの指定された抽出条件に従って各データを検索し、 かつ、抽出 ·集計させて表示等させることができるものとなっている。
[0136] また、サーバ 10の記憶手段 11に記憶されたプログラムに従い、管理者用端末装置 30、営業者用の携帯情報端末 20からの要求に従って該プログラムを実行することで 、前述の管理者用端末装置 30からの要求に応じ、作業指示を記憶手段 11に記憶す る「作業指示登録手段」、記憶手段 11内に記憶されたデータを指定された抽出条件 に従って抽出すると共に、要求された報告書の形式に従って、「訪問予定表」、「営業 員報告書」、「作業実績報告書」に集計、整理して前記管理者用端末装置 30に出力 する、「報告作成'出力手段」、及び、前記各マスタに対するデータの追加、削除、更
新等を可能とする「マスタメンテナンス手段」が実現され、
また、携帯情報端末 20からの要求により、携帯情報端末 20に対して記憶手段 11 に記憶されたデータ中、少なくとも該営業者に関する営業計画情報を出力する「営業 計画情報出力手段」、携帯情報端末 20を介して入力された報告データの受信を受 け、該受信したデータに従って、記憶手段 11内に記憶されたデータを更新する、「営 業計画情報更新手段」、及び「営業報告情報更新手段」が実現される(図 2参照)。
[0137] このように、サーバ 10の記憶手段 11に記憶されたプログラムの実行により実現する 各手段の動作について説明すれば、以下の通りである。
[0138] 2.管理者用端末装置からの要求により実現する手段
管理者用端末装置 30からの要求により前述のサーバ 10は、記憶手段 11内に記憶 されたプログラムを実行して、前掲の「作業指示登録手段」、「報告作成'出力手段」、 及び、「マスタメンテナンス手段」をそれぞれ起動し、これらにより下記の各作業が行 われる。
[0139] 2-1.作業指示登録手段
管理者用端末装置 30により入力された作業指示を受信したサーバ 10は、該作業 指示の受信により「作業指示登録手段」を起動して、受信した作業指示をサーバ 10 の記憶手段 11に設けられた営業計画情報記憶部 1 laに記憶する。
[0140] 一例として、サーバ 10との接続が確立した管理者用端末装置 30の画面上には、該 管理者用端末装置 30を介して行う作業を選択させるメニュー画面が表示され、このメ ニュー画面からの選択等により、作業指示の登録を要求することができるように構成 されている。
[0141] このようなメニュー画面上における選択により、サーバ 10に対して作業指示の登録 を要求すると、サーバ 10は、記憶手段 11内に記憶されている所定のプログラムの実 行により作業指示登録手段を起動させ、これにより、管理者用端末装置を介した作業 指示の登録が可能となる。
[0142] 作業指示の登録方法として、本実施形態にあっては、顧客を特定しての作業指示 登録、該顧客がチヱーン店である場合には、該チェーンに属する店舗一括、又はチ エーン内より選択された店舗に対する作業指示を入力することができ、また、営業員
単位での作業指示の登録を行うことができる。
[0143] サーバ 10に接続された管理者用の端末装置上に表示されたメニュー画面から、上 記登録方法のうち、作業指示登録を行う方法に従ってメニューを選択すると、作業指 示登録手段は選択された登録方法に対応した案内画面を管理者用端末装置 30の 画面上に表示させ、この案内画面上に表示されている案内に従って管理者が作業 指示を入力することで、作業指示の入力が完了するように構成されている。
[0144] チェーン一括で指示を行う場合に入力する作業指示の内容としては、前掲のチェ ーン別の作業指示の入力にあっては、作業予定日の選択範囲を示す期間、作業を 行うチェーンの名称又は略称、作業指示 (指示の種類)、対象商品、指示の具体的 内容、該チェーンに属する店舗中、限定された店舗に対する作業を指示する場合に は、対象となる店舗の抽出条件等であり、これらを入力して作業指示の登録実行を指 令すると、作業指示登録手段は、店舗マスタを参照して対応する店舗の店舗情報を 呼び出すと共に、該店舗に対する作業指示を記憶手段 11の営業計画情報記憶部 1 laに記憶する。
[0145] 営業員を特定した作業指示を行う場合には、作業を実施すべき日又は期間、作業 指示(指示の種類、対象商品、指示の具体的内容)を入力する点では前記チェーン 一括で登録する場合と同様であるが、営業員を指定した指示の場合には、該当する 営業員を入力すると共に、該営業員が担当する店舗中、指示を実行すべきチェーン 、及び/又は店舗を指定し、登録の実行を指令することにより、同様にして記憶手段 11の営業計画情報記憶部 11aに作業指示が登録される。
[0146] なお、作業指示の登録方法としては、前述のチェーン一括による指定、作業員によ る指定の他、個々の店舗を指定して行うこともでき、例えばこの店舗が、前述のチェ ーンに属するものである場合には、チヱーン及び店舗を特定した指示として指定'登 録するものであっても良ぐ指示内容を特定可能であれば、対象とする店舗の特定方 法は前述の例に限定されない。
[0147] 上記いずれの指定方法により作業指示を登録する場合であっても、作業指示登録 手段は各種マスタを参照してチェーン、店舗、営業員、営業所等の間に必要に応じ て関連性を持たせてこれらの作業指示を記憶することにより、例えば前述の例では、
店舗ないしはチェーンを指定した作業指示を行った場合であっても、このようにして 指定された作業指示を各営業員毎に振り分けることが可能となっている。
[0148] また、作業指示登録手段により一旦記憶手段の所定領域に記憶された作業指示の 内容は、その後の状況の変化等に応じて削除又は変更等を可能とすることが好まし レ、。
[0149] 2-2.報告作成 ·出力手段
前述の作業指示登録手段により、サーバ 10の記憶手段 11内に記憶された営業計 画情報、及び、営業報告情報は、管理者用端末装置 30からの要求に従って起動し た「報告作成'出力手段」により、指定された抽出条件及び様式の報告書として管理 者用端末装置 30に出力される。
[0150] 本実施形態にあっては、この「報告作成'出力手段」は、「訪問予定表」、「営業員報 告書」、「作業実績報告書」の各報告書を作成し、これらの報告書を管理者用端末装 置 30により閲覧可能としている。
[0151] (1)訪問予定表
前述の報告作成'出力手段は、サーバ 10の記憶手段 11に設けられた営業計画記 憶部 11aに記憶された営業計画情報を検索し、該当するデータを呼び出すと共に、 これを所定の様式の訪問予定表として、管理者用端末装置 30に出力する。
[0152] 本実施形態にあっては、この訪問予定表の出力形式として、「出勤スケジュール表」 、「訪問予定表 (一覧)」、「訪問予定表 (カレンダー)」を設けており、管理者用端末装 置からの要求に応じて、選択された様式で訪問予定表を出力する。
[0153] 管理者用端末装置 30による訪問予定表の出力要求から、訪問予定表の出力迄の 流れの一例を順を追って説明すると、例えばメニュー画面上における表示の選択に より、管理者用端末装置 30から訪問予定表の出力が要求されたサーバ 10は、プロ グラムの実行により前述の訪問予定出力手段を起動する。これにより管理者用端末 装置 30の画面上には、「出勤スケジュール表」、「訪問予定表 (一覧)」、「訪問予定 表(カレンダー)」前述の 3種類の出力形式が選択可能なメニューとして表示される。
[0154] そして、この表示されたメニュー中より所望の出力形式を選択すると共に、その後に 画面上に表示される抽出条件の入力画面において抽出条件を入力することにより、
選択された様式で、入力された条件に適合する訪問予定が営業計画情報記憶部 11 aより抽出、集計されて、所定の様式で管理者用端末装置 30に出力されて、その画 面上に表示される。
[0155] 表示形式として、前述の「出勤スケジュール表」を指定した場合には、抽出条件の 入力画面として、抽出すべきデータの、期間、営業所の入力を要求する入力画面が 管理者用端末装置 30の画面上に表示され、抽出条件の入力後に実行を指示すると 、抽出条件に従って抽出されたデータを、指定された出力形式に集計して、管理者 用端末装置 30の画面上に表示する。
[0156] 本実施形態にあっては、この出勤スケジュール表は、縦軸を該当する営業所の営 業員毎、横軸を抽出条件で指定した期間に含まれる日毎に区画した升目内に、出勤 予定日を〇記号で表示をするように構成している。
[0157] なお、指定された期間が過去の日付を含む場合には、更にこの出勤予定に対する 実際の出勤の有無を、例えば黒丸「拿」等で表示するようにしても良レ、。
[0158] なお、この表中には、稼働日数 (抽出条件に過去の日付を含む場合には、実際に 稼働した日数)等を数値として表示するものとしても良ぐまた、前述の作業指示に対 し、営業員が作業予定日を未だ入力していなレ、ものがある場合には、該当する担当 営業員の表示欄に、作業予定日の入力がされていない訪問先数を表示するように構 成し、管理者が各営業員に対して指導等を行う際に参照可能なものとしても良い。
[0159] また、「訪問予定表 (一覧)」の出力を選択した場合には、データの抽出条件として、 営業所、チェーン、店舗、営業員等の入力が要求され、これらの抽出条件を入力後、 データの出力の実行を指令すると、訪問予定出力手段が記憶手段に記憶されたデ ータ中から、抽出条件に該当するデータを抽出すると共に、該抽出したデータを指 定された訪問予定表 (一覧)形式で出力し、管理者用端末装置 30の画面上に表示さ せる。
[0160] 表示する内容としては、訪問予定日、チェーン名、店舗名、営業員の氏名、作業指 示 (作業の種類)、作業予定日が表示され、また、指定された期間内に過去の日付が 含まれる場合には、実際に作業を行った日が一覧形式で表示される。
[0161] さらに、訪問予定表 (カレンダー)を選択する場合には、抽出条件として、抽出する
データの年及び月、及び、営業員の入力を要求する画面が表示され、この抽出条件 の入力後に、訪問予定表の出力の実行を指令すると、指示された表示形式で、指定 された営業員の指定された年及び月における訪問予定表がカレンダー形式で出力 される。
[0162] この訪問予定表(カレンダー)上において表示される情報としては、抽出された年、 月のカレンダー上の日付に併記して、当該営業員の訪問予定数の店舗数が表示さ れ、カレンダー上の日付を選択すると、該当する日における訪問予定の詳細が一覧 形式で表示される。
[0163] (2)営業員報告書出力手段
営業員報告書出力手段は、営業員が携帯情報端末 20を介して入力し、サーバ 10 の記憶手段 11内に記憶された作業実績に関するデータから、指定された抽出条件 に該当するデータを抽出し、これを「日報」、「車両月報 (営業員別)」、「車両月報 (営 業所別)」等の形式で出力して、管理者用端末装置 30の画面上で閲覧可能とする手 段である。
[0164] これにより、管理者は、営業員の作業実績、該営業員が移動手段として車両を使用 する場合には、該車両の稼働状況、営業活動に際して生じた経費等を容易に確認 することができるものとなっている。
[0165] 一例として、管理者用端末装置 30の画面上に表示されたメニュー画面より、営業員 報告書閲覧のメニューを選択すると、記憶手段内に記憶されたプログラムの実行によ り、前述の営業員報告書出力手段が起動する。
[0166] この営業員報告書出力手段の起動により、管理者用端末装置の画面上には、「日 報」、「車両月報 (営業員別)」、「車両月報 (営業所別)」のいずれの表示形式を選択 するかの選択メニューが表示され、このメニュー中より表示を希望する表示形式を選 択すると、該表示形式において表示すべきデータの抽出条件の入力画面が表示さ れる。
[0167] ここで出力される、「日報」、「車両月報 (営業員別)」、「車両月報 (営業所別)」にお いて表示される各データは、前述のように各営業員が各携帯情報端末 20を介して入 力し、サーバ 10に送信した報告データに基づき表示されるもので、営業員報告書出
力手段は、報告データとして該サーバ 10の記憶手段 11内に記憶されたデータを、 入力された抽出条件に従って抽出'集計して、要求された様式でこれを管理者用端 末装置 30の画面上に表示する。
[0168] 従って、「日報」、「車両月報 (営業員別)」、「車両月報 (営業所別)」において表示 される情報は、営業員が報告用データとして入力する情報に基づいて表示されるも のであり、上記各形式の報告書において表示される情報の種類は、営業者に対して 入力を要求するデータの種類に対応し、本実施形態にあっては、前述した携帯情報 端末 20による入力内容に対応して、一例として下記の如き内容を表示させることがで きる。
[0169] メニュー画面上にぉレ、て「日報」を選択した場合には、この日報として表示すべきデ ータの抽出条件として、抽出すべき期間 (年月日一年月日)、営業所、営業員の入力 を要求する、抽出条件の入力画面が表示される。
[0170] この入力画面の入力欄に、抽出を希望する条件を入力した後、指定された出力形 式による表示の実行を指令すると、営業員報告書出力手段は、記憶手段より入力さ れた条件に該当する報告データを抽出し、指定された出力形式でこのデータを管理 者用端末装置に出力し、その画面上に日報を表示する。
[0171] 表示される日報には、指定した抽出条件、及び該抽出条件により抽出されたデータ を該当日毎に、顧客である訪問先店舗のチェーン名、店舗名、顧客店舗に対する営 業員の入店時間、退店時間、滞在時間、顧客に対する商品案内の有無、商品情報 提供の有無、クレーム処理の有無、該訪問先顧客店舗での直接受注の有無、間接 受注の有無、該訪問先店舗において該営業員が店舗調査を行ったか否か、在庫調 查を行ったか否力、、陳列を行ったか否か、 POP設置を行ったか否力 \ベタ付を行つ たか否か、及び、該顧客店舗の訪問に際して発生した経費の額が表示され、さらに、 陳歹 lj、 POP設置、ベタ付け、経費については、該当表示箇所を例えばクリックするこ とにより、その内容が更に詳細に表示されるよう構成している。
[0172] また、メニュー画面上において「車両月報 (営業員別)」を選択すると、該選択に応 じて管理者用端末装置 30の画面上には、車両月報 (営業員別)として表示するデー タの抽出条件として、年、月、営業所、営業員の入力を要求する画面が表示される。
[0173] この入力画面において、要求された抽出条件を入力すると共に、この抽出条件に 従ったデータの抽出及び表示の実行を指令すると、記憶手段より抽出条件に該当す るデータが抽出されると共に、抽出されたデータが指定された表示形式で管理者用 端末装置の画面上に表示される。
[0174] この車両月報 (営業員別)として、本実施形態にあっては、抽出条件で指定された 年、月における指定された営業員の訪問店舗数、始業時間、終業時間、出発時及び 終了時の走行メータ表示、走行キロ数、経費の内訳として、電話、郵便、 FAX等の各 通信費の額、有料道路の通行料金額、駐車料、当該車両以外の交通機関を使用し た場合における交通費の額、コピー代、上記各経費のいずれにも該当しなレ、ものを 表示するその他 1、その他 2、出張費としての交通費、宿泊費、手当の各金額、経費 の合計額等が、抽出された月の各日毎及び該当する月の合計が表示される。
[0175] さらに、メニュー画面上において「車両月報 (営業所別)」を選択すると、該選択に応 じて管理者端末装置の画面上には、車両月報 (営業所別)の表示を行うデータの抽 出条件として、年、月、営業所の入力画面が表示され、この入力欄に抽出条件を入 力すると共に、車両月報 (営業所別)の出力を要求すると、営業員報告書出力手段 が入力された抽出条件に該当するデータを記憶手段より抽出して、車両月報(営業 所別)の形式でこれを出力する。
[0176] この車両月報 (営業所別)としては、該当する営業所の各営業員の、該当する月の 集計が表示され、表示される項目は、前述の「車両月報(営業員別)」と同内容である
[0177] (3)作業実績報告書出力手段
作業実績報告書出力手段は、前述のように各営業員が携帯情報端末 20を介して 入力した作業実績に関するデータから、指定された抽出条件に従いデータ抽出を行 レ、、これを所定の表示形式で出力するもので、本実施形態にあっては、この表示形 態として、「受注」、「店頭調査」、「在庫調査」、「陳列」、「POP設置」、「ベタ付」、「商 談」の各形式で出力可能としている。
[0178] このうち、「受注」とは、顧客である店舗からの受注の内訳を表示するもので、抽出 条件として、年及び月の入力、抽出する受注の形式として、直接受注、間接受注及
びこれらの双方のいずれかの選択、集計対象とする商品名、顧客店舗のチェーン、 店舗、営業員のいずれかの指定、及び、前記集計対象に対応して、集計単位とする 商品の単位、チェーン名、店舗名、営業員名の入力が要求され、この抽出条件の入 力要求に応じて必要な抽出条件を入力することにより、抽出条件に従って抽出され たデータが所定の形式で出力される。
[0179] 「店頭調査」とは、営業員が店舗を訪問した際に、該店舗の売り場において調査し た調査対象商品の各店舗又はチェーンにおける販売状態、「在庫調査」とは、調査 対象店舗における調査対象商品の在庫数、「陳列」、「P〇P設置」、「ベタ付」は、該 営業員が訪問先の店舗でこれら各作業を行った否か、および行った場合には、その 内容の詳細を、また、「商談」では、営業員が訪問した店舗で行った商談内容及びそ の成果等を表示する。
[0180] 以上のような作業実績報告書は、抽出する期間による絞りと共に、商品、営業員、 店舗又はチェーン、及びこれらを組合せて抽出の絞りをかけることで、これらのいず れか又は組合せをキーとした形式で表示することが可能であることから、管理者はこ のようにして閲覧した報告書を、営業員の活動状態を評価する際の資料として利用 することができるだけでなぐ各チェーンや各店舗の発注状態、在庫数等から、次回 訪問のタイミング、発注する商品の種類や傾向、該店舗における売れ筋商品の把握 、効果的な販売形式の把握等の営業戦略上の重要な判断資料となると共に、これら の情報が、新規商品の紹介やセールスプロモーションの企画、提案等を行う際の判 断資料として有効に活用することができるものとなっている。
[0181] しかも、これらのデータの集計は、管理者用端末装置 30により抽出条件を指定する だけで、サーバ 10の報告作成 ·出力手段が自動でこれを集計すると共に、この集計 結果を所定の出力形式に整理して出力するものであることから、必要な資料を見た い時に見たい内容として整理することが極めて容易であり、管理者の作業負担を増 カロさせることなく、各種の評価、判断の際の資料を容易に得ることができるものとなつ ている。
[0182] (4)マスタメンテナンス手段
マスタメンテナンス手段は、前述の管理者用端末装置による入力に対応して、サー
バの各マスタに記憶されているデータの追カロ、削除、変更等を行う手段であり、前述 した「店舗マスタ」(該店舗がチェーン店等である場合には、「店舗本部マスタ」及び「 店舗マスタ」)、「商品マスタ」、「営業員マスタ」、「管理者マスタ」、 「クライアントマスタ」 、「営業所マスタ」に記憶されているデータの追カロ、削除、変更を行う。
[0183] 3.携帯情報端末からの要求により実現する手段
携帯情報端末 20からの要求により、サーバ 10において実現される前掲の「営業計 画情報出力手段」、「営業計画情報更新手段」、及び「営業報告情報更新手段」は、 それぞれ下記の機能を有する。
[0184] 3-1.営業計画情報出力手段
サーバ 10の記憶手段 11に設けられた営業計画情報記憶部 11aには、管理者用端 末装置 30を介して入力された作業指示と、携帯情報端末 20を介して入力された、該 作業指示に対する作業予定日に関するデータが記憶された、営業計画情報が記憶 されており、前述の営業計画情報出力手段は、携帯情報端末 20に対し、この営業計 画情報記憶部 11aに記憶されたデータ中、各営業員に関する営業計画情報を、対 応する携帯情報端末 20に対して出力する。
[0185] 本実施形態にあっては、この営業計画情報出力手段は、サーバ 10に対して当該 携帯情報端末 20から当日最初のアクセスがあった際に、該携帯情報端末 20に対し て営業計画情報を出力する作業と、
携帯情報端末 20に対して前述のようにして営業計画情報の出力を行った後、営業 計画情報記憶部 11aに記憶された当該営業員の当日の営業計画情報が書き換えら れる等して携帯情報端末 20が取得した営業計画情報を更新する必要が生じた際に 、携帯情報端末 20からの要求により営業計画情報を出力する作用とがある。
[0186] 本実施形態にあっては、携帯情報端末 20から、営業員コードとパスワードとを伴つ た当日最初の接続要求に対し、サーバ 10が携帯情報端末 20との接続を確立すると 、前述の営業計画情報出力手段は入力された営業員コードに対応する営業作業計 画を抽出して携帯情報端末 20に送信する。
[0187] またこの営業計画情報出力手段は、前記営業計画情報と共に必要に応じてマスタ ファイル 11cに記憶されている商品マスタや店舗マスタ等の各種マスタに記憶されて
レ、るデータを携帯情報端末 20に対して出力するように構成しても良い。
[0188] 前述のようにして一旦携帯情報端末に対して営業計画情報を出力した営業計画情 報出力手段は、その後、携帯情報端末 20から営業計画情報の更新の要求があった とき、該要求を行った携帯情報端末 20に対して、該当する営業員の当日の営業計 画情報を出力する。
[0189] これにより、携帯情報端末 20に対して営業計画情報の出力が行われた後に、管理 者用端末装置 30からの作業指示登録により、該営業員の当日のスケジュールが追 加乃至は変更されている場合等において、携帯情報端末がこの追加乃至は変更後 の作業予定を取得することを可能とする。
[0190] 3-2.営業計画情報更新手段
携帯情報端末 20からのデータ送信(図 3の S22)を受けたサーバ 10は、営業計画 情報更新手段により携帯情報端末 20において指定された作業予定日に従い、記憶 手段 11の営業計画情報記憶部 11aに記憶された営業計画情報を更新する。
[0191] これにより、サーバ 10の記憶手段 11に設けられた営業計画情報記憶部 11aに記 憶された営業計画情報のうち、管理者用端末装置 30を介して入力された作業指示 に対する作業予定日が決定され、また、営業計画情報が最新の情報に更新されるこ とにより、携帯情報端末 20において、当日の作業予定等の表示が可能となる。
[0192] また、この営業計画情報の更新により、報告作成出力手段は最新の訪問予定表を 出力可能となり、管理者による営業員のスケジュール管理が可能となる。
[0193] 3-3.営業報告情報更新手段
携帯情報端末 20からのデータ送信(図 3の S22)を受けたサーバ 10は、さらに、営 業報告情報更新手段により携帯情報端末 20を介して入力された報告データに従い 、記憶手段 11の営業報告情報記憶部 l ibに記憶された営業報告情報を更新する。
[0194] これにより、報告作成出力手段は最新の営業員報告書、作業実績報告書を出力可 能となり、管理者用端末を介したこれらの書類の閲覧が可能となる。