WO2005048903A1

WO2005048903A1 - 使い捨てのパンツ型着用物品

Info

Publication number: WO2005048903A1
Application number: PCT/JP2004/017178
Authority: WO
Inventors: Hiroki Ishikawa; Satoru Sakaguchi
Original assignee: Uni-Charm Co., Ltd.
Priority date: 2003-11-20
Filing date: 2004-11-18
Publication date: 2005-06-02
Also published as: JP4460878B2; EP1685816A1; KR100798720B1; EP1685816B1; KR20060103520A; JP2005144074A; EP1685816A4; CN1882300A; CN100425218C; US7361802B2; US20050113774A1

Abstract

　着用物品における弾性的に伸長可能なシートの内面に、表示要素が形成されたシート片を接合し、その伸長可能なシートの外面側からの表示要素の識別を容易にし、かつ、伸長可能なシートが伸長、収縮を繰り返しても破れないようにする。　着用物品１の弾性的に伸長可能な外面シート２１の内面２１ｂに表示要素２６を有するシート片３１，３２が接合する。シート片３１，３２の内面３１ｂ，３２ｂと向かい合う弾性的に伸長可能な内面シート２２は、外面シート２１に対して、シート片３１，３２の縁部から着用物品１の前後胴周り域６，７の縁部１１，１２が互いに接合する部位へ至るまでの間で、胴周り方向とこの方向に直交する上下方向とにおいて間欠的に接合する。

Description

明細書

使い捨てのパンツ型着用物品

技術分野

[0001] この発明は、おむつ等として使用するのに好適な使い捨てのパンツ型着用物品に関する。

背景技術

[0002] 特開 2002-153503号公報 (特許文献 1)には、裏面シートが光透過性プラスチックフィルム力なり、その裏面シートの外側力識別可能なインジケータ手段を有する使、捨ておむつが開示されて、る。

[0003] 特開 2002— 657号公報（特許文献 2)には、パンツ型の使い捨ておむつであって、絵柄が外面に印刷されたフィルムと、そのフィルムの外面に積層された不織布とからなる裏面シートを有し、不織布の光線透過率力 0— 83%であるものが開示されている。

特許文献 1：特開 2002-153503号公報

特許文献 2：特開 2002— 657号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] 特許文献 1に記載のおむつにぉ、て、裏面シート外側からのインジケータ手段の識別を容易にするには、光線透過率が高ぐし力も裏面シートの内側にある体液吸収性芯材が透視されるのを防ぐことができる程度の光拡散性を有するプラスチックフィルムを裏面シートとして使用することが好ましい。しかし、そのような性質を有するブラスチックフィルムは、厚さが薄いものになりがちで、したがつてまた破れ易いものにもなりがちである。

[0005] 特許文献 2に記載のおむつにおいて、裏面シートの外側力も絵柄がよく見えるようにするには、不織布の坪量を小さくして不織布の光透過率を高めることが好ましい。しかし、そのような不織布もまた、厚さが薄くて破れ易いものになりがちである。

[0006] 特許文献 1や特許文献 2におけるようなおむつの裏面シートにプラスチックエラストマーカゝらなる弹性的に伸長可能な不織布やプラスチックフィルムを使用したり、捲縮繊維力もなる弾性的に伸長可能な不織布を使用したりすることは公知である。ただし、プラスチックエラストマ一力もなる不織布やプラスチックフィルムは一般的に光線透過率が低くなりがちであるから、この場合に裏面シート外側からインジケータ手段や絵柄等の表示要素の識別を容易にするには、裏面シートの厚さを極力薄くしたうえで

、その裏面シートの内面に表示要素を印刷したフィルムを接着や溶着によって接合し、密着させることが好ましい。しかし、このような裏面シートは、それが胴周り方向へ伸長するときに、フィルムを接合した部位に伸長時の応力が集中して、その部位から破れ易い。また、捲縮繊維カゝらなる不織布を使用した裏面シートは嵩高なものになるから、この裏面シートの外面側力表示要素の識別を容易にするには、裏面シートの厚さを極力薄くすることが好ましい。しかし、このような裏面シートもまた裏面シートとフィルムとの接合部位から破れ易、。

[0007] そこで、この発明では、使い捨てのパンツ型着用物品を形成している弾性的に伸長可能な弾性シートの内面にインジケータ手段等の表示要素が形成されたシート片を接合した場合に、その弾性シートの外面側力の表示要素の識別が容易であって、し力もその弾性シートが伸長、収縮を繰り返しても容易に破れることがないように、前記着用物品に改良を施すことを課題にしている。

課題を解決するための手段及び発明の効果

[0008] 前記課題を解決するために、この発明が対象とするのは、前胴周り域と後胴周り域と股下域とを有し、前記前後胴周り域の側縁部どうしが重なりあって互いに接合して前記前胴周り域と後胴周り域と股下域とでパンツ型の形状を形成しており、前記前後胴周り域が胴周り方向へ弾性的に伸長可能な第 1シートを含み、前記前後胴周り域いずれかにおける前記第 1シートの内面側に前記第 1シートの外面側力識別可能な表示要素が設けられている使い捨てのパンツ型着用物品である。

[0009] 力かる使い捨てのパンツ型着用物品において、この発明が特徴とするところは、次のとおりである。前記表示要素が前記第 1シートの内面に第 1接合手段を介して接合するシート片に形成されており、前記シート片が前記第 1シートと前記第 1シートに対して前記シート片よりも前記着用物品の内側にあって前記胴周り方向へ弹性的に伸長可能な第 2シートとに挟まれている。前記第 1シートと前記第 2シートとは、前記月同周り方向における前記シート片の縁部から前記前後胴周り域の側縁部どうしが互いに接合して、る部位までの間にお、て第 2接合手段を介して接合して、る。前記第 2 接合手段は、前記胴周り方向と、この方向に直交する前記着用物品の上下方向とにおいて前記第 1シートと前記第 2シートとを間欠的に接合する複数の接合域を形成している。この態様の着用物品によれば、第 1シートと第 2シートとは、胴周り方向へ伸長するときの伸長応力がシート片の縁部の外側に形成された複数の接合域に分散し得るので、厚さの薄い第 1シートであっても、伸長、収縮の繰り返しによって簡単に破れるということがない。

[0010] この発明の実施態様の一つでは、複数の前記接合域が前記内面の単位面積において占める面積の割合が前記シート片の縁部力前記月同周り方向へ遠ざかるにつれて小さくなる。この態様の着用物品では、接合域の存在によって高くなる第 1シートの剛性が胴周り方向において徐々に小さくなるように変化しているので、第 1シートがしなやかなものになり易い。

[0011] この発明の実施態様の他の一つでは、前記おむつの胴周り方向において、前記シ一ト片の縁部から 10— 50mmの範囲にのみ前記接合域が形成されている。第 1シートが伸長、収縮を繰り返すときに生じる第 1シートの破れを防止するには、この程度の範囲内で接合域の面積割合が次第に小さくなればよい。

[0012] 実施態様の他の一つにおいて、前記第 1シートと第 2シートとが不織布であって、前記第 1シートの坪量が前記第 2シートの坪量よりも小さぐかつ、前記第 1シートの光線透過率が少なくとも 55%である。第 1シートは、表示要素の識別が容易となるように、その坪量を第 2シートの坪量よりも小さくするとともに、その厚さを薄くして、光線透過率が少なくとも 55%となるようにすることが好ましい。

[0013] 実施態様の他の一つにおいて、第 1シートと第 2シートとのうちの少なくとも一方がエラストマ一力もなる繊維を含む。第 1シートと第 2シートとが不織布であれば、これら両シートが互いに重なり合う部分では、両シートの繊維どうしが絡み合って一体となり易ぐそのように一体となって伸長する第 1シートは、厚さが薄くても破れにくぐまた仮に破れても目立つことがない。両シートの少なくとも一方がエラストマ一力もなる繊維を含むと、この繊維は一般的に摩擦係数が高いので、一体となった両シートの伸長、収縮を繰り返しても繊維どうしが互いに分離しに《て、両シートは一層破れにくくなる。

[0014] 実施態様の他の一つにおいて、前記前胴周り域と前記後胴周り域と前記股下域とのうちの少なくとも前記股下域における前記第 2シートの内面側には、体液吸収性の芯材の少なくとも一部分を透液性シートで被覆してなる体液吸収部が形成される。前記着用物品の幅方向における前記体液吸収部の中央部位は、前記第 2シートに対して接合状態にあり、前記着用物品の幅方向における前記体液吸収部の側縁部は、前記第 2シートに対して非接合状態にある。力かる態様の着用物品では、第 2シートの弹性的な伸長性が体液吸収部の存在によって抑えられるということがない。

図面の簡単な説明

[0015] [図 1]使い捨てのパンツ型おむつの部分破断斜視図。

[図 2]伸展した状態にある図 1のおむつの部分破断平面図。

[図 3]図 2のおむつの分解組立図。

[図 4]図 2の IV— IV線切断面を示す図。

[図 5]接着剤のレイァ外を例示する図 2の部分拡大図。

[図 6]図 5と同様な図。

[図 7]図 5と同様な図。

符号の説明

[0016] 1 使い捨てのパンツ型着用物品

6 前胴周り域

7 後胴周り域

8 股下域

21 第 1シート (外層シート）

22 第 2シート（内層シート）

31 シート片

32 シート片

41 第 1接合手段 (第 1接着剤） 42 第 2接合手段 (第 2接着剤）

発明を実施するための最良の形態

[0017] この発明に係る使い捨てのパンツ型着用物品としてパンツ型のおむつを例にとり、添付の図面を参照してこの発明の詳細を説明すると、以下のとおりである。

[0018] 図 1は、使い捨てのパンツ型おむつ 1の部分破断斜視図である。おむつ 1は、パンッ型の身体被覆部 2と被覆部 2の内面側に取り付けられた体液吸収部 3とを有する。被覆部 2は、前胴周り域 6と、後胴周り域 7と、股下域 8とを有し、前後胴周り域 6, 7の側縁部 11, 12が合掌状に重なり合い、図の上下方向へ並ぶ複数の部位 14において互いに接合している。被覆部 2はまた、胴周り開口 16と、一対の脚周り開口 17とを有する。前後胴周り域 6, 7と股下域 8とは、第 1のシートであるおむつ着用者の着衣（図示せず)と向かい合う外面シート 21と、第 2のシートであるおむつ着用者の肌（図示せず）と向かい合う内面シート 22とで形成されている。胴周り開口 16と脚周り開口 17 との周縁部には、複数条の胴周り弾性部材 23と複数条の脚周り弾性部材 24とが外面シート 21と内面シート 22との間にあって、これら弾性部材 23, 24が外面シート 21 および Zまたは内面シート 22に伸長状態で接合している。前後胴周り域 6, 7には、おむつ 1の外面側力も外面シート 21を透してうさぎの図柄 26が識別できる（図 2を併せて参照)。図柄 26は、おむつ 1の装飾、前胴周り域 6, 7の区別、排泄物で汚れたおむつ 1の内部の隠蔽等の目的を持つことのできる表示要素である。

[0019] 力ようなおむつ 1の被覆部 2は、外面シート 21と内面シート 22とがおむつ 1の幅方向 Aと幅方向 Aに直交する上下方向 Bとのうちの少なくとも幅方向 Aに弹性的な伸長性を有するシート素材、例えばエラストマ一を原料とした弾性糸力もなる不織布、捲縮繊維からなる不織布、エラストマ一からなるフィルム等によって形成されている。

[0020] 図 2、 3は、図 1のおむつ 1の前後胴周り域 6, 7を部位 14において剥離し、双頭矢印 Yによって示される前後方向へ伸展したときの部分破断平面図と、その平面図によつて示されているおむつ 1の分解組立図である。外面シート 21と内面シート 22とのそれぞれは、砂時計型を呈し、外面 21a, 22aと内面 21b, 22bとを有し、前胴周り域 6 と後胴周り域 7とにおけるこれら両シート 21, 22の間には、外面シート 21の内面 21b と向かい合う面にうさぎの図柄 26を有する第 1シート片 31と第 2シート片 32とが介在してヽる。これら第 1、第 2シート片 31, 32は、外面 31a, 32aと内面 31b, 32bとを有し、それらの大きさと位置とが胴周り弾性部材 23と脚周り弾性部材 24とに重なり合うことがないように調整されている。図 2において前胴周り域 6における図柄 26は、外面シート 21を透して識別できる部位が細い線で示され、外面シート 21を破断して現われた第 1シート片 31における図柄 26は直視できるもので、太い線で示されている。また、図 3において鎖線で示された図柄 26は、それが第 1、第 2シート片 31, 32の内面 31b, 32bの側力透視されていることを示している。第 1シート片 31と第 2シート片 3 2とは、それらが引張られたときに伸長して図柄 26が歪むことがないように、非伸長性のシートで形成されている。体液吸収部 3は、内面シート 22の内面 22bに対して取り付けられるもので、矩形を呈し、股下域 8から前胴周り域 6と後胴周り域 7とに向かつて延びている。力うな体液吸収部 3は、前胴周り域 6に位置して方向 Aへ延びる前端縁部 36と後胴周り域 7に位置して方向 Aへ延びる後端縁部 37と、方向 Bへ延びる両側縁部 38とを有する。

図 4は、図 2の IV— IV切断面を示す図である。ただし、図 4では第 1、第 2、第 3、第 4 接着剤 41, 42, 43, 44の存在を明ら力にするために、外面シート 21、内面シート 22 、第 2シート片 32および体液吸収部 3の図の上下方向における間隔が誇張して示されている。第 2シート片 32は、被覆部 2の外側力も第 2シート片 32の図柄がよく見えるように、第 1接着剤 41を介して外面シート 21の内面 21bに密着するように接合している。第 2シート片 32はまた、第 3接着剤 43を介して内面シート 22の外面 22aに接合している。外面シート 21と内面シート 22とは、胴周り方向において、第 2シート片 32の両側縁部 46のそれぞれ力も前後胴周り域 6, 7が接合している部位 14(図 1参照)までの間、より好ましくは両側縁部 46のそれぞれから胴周り方向へ 10— 50mmの範囲に半固定領域 mを有し、この半固定領域 mにおいてのみ第 2接着剤 42を介して互いに接合している。被覆部 2における後胴周り域 7の側縁部 12に位置する外面シート 21 と内面シート 22とは、図 1に示されているように、前胴周り域 6の側縁部 11に位置する外面シート 21と内面シート 22とともに、部位 14において接合している。かかる部位 1 4における接合には、超音波溶着、加熱下におけるエンボス処理、ホットメルト接着剤を使用する接着等の手段が使用される。内面シート 22と体液吸収部 3とは、第 4接着剤 44を介して接合している。体液吸収部 3の端面には、体液吸収性の芯材 47と、芯材 47の底部を覆う液不透過性の底部シート 48と、芯材 47と底部シート 48とを包む液透過性の包被シート 49とが現われて、る。

図 4のおむつ 1において、第 1接着剤 41は、第 2シート片 32の図柄 26の透視が容易となるように、第 2シート片 32の広い範囲にわたって、おむつ 1の幅方向 Aと上下方向 Bとに間欠的または連続的に塗布される。ただし、第 2シート片 32は、図柄 26の存在する部位とその近傍のみを外面シート 21に接合して、残余の部位を外面シート 21に接合することがなければ、第 1接着剤 41によって外面シート 21の肌触りが広い範囲にわたって固くなるということを防ぐことができる。このように外面シート 21と第 2シート片 32とが接合している部位は、第 2シート片 32が非伸長性のものであるから、被覆部 2が幅方向 Aや上下方向 Bへ引張られても、殆ど伸長することがない。第 3接着剤 43は、前後胴周り域 6, 7それぞれにおいて、内面シート 22を第 1シート片 31と第 2シート片 32とに接合し、股下域 8において、内面シート 22を外面シート 21に接合することによって、体液吸収部 3が取り付けられる部位における内面シート 22の強度向上を図ることができる。ただし、そのような強度向上が不要であれば、第 3接着剤 43を省くことができる。第 2接着剤 42は、半固定領域 mにおいて幅方向 Aと上下方向 Bとにおいて間欠的に塗布される。好ましいおむつ 1において、力かる半固定領域 mの第 2接着剤 42はまた、半固定領域 mの単位面積において占める塗布面積の割合が第 1シート片 31の側縁部 46から幅方向 Aに向力つて次第に小さくなるように塗布され (図 5、 6参照）、それに伴って、半固定領域 mの単位面積において、第 2接着剤 42を介して互いに接合している外面シート 21と内面シート 22との接合域 51が占める接合面積の割合もまた、側縁部 46から幅方向 Aに向力つて次第に小さくなる。このおむつ 1では、半固定領域 mから側縁部 11, 12の部位 14に至る範囲において、外面シート 21と内面シート 22とは互いに接合することがなぐ厚さの薄い外面シート 21の肌触りが接着剤の存在によって硬くなるということがない。外面シート 21と内面シート 22とが不織布であれば、この範囲において重なり合うこれら両シート 21, 22は、互いの繊維が絡み合い、あた力も 1枚の不織布であるかの如くになって、弹性的に伸長する。外面シート 21は、このように内面シート 22と一体ィ匕することによって破れに《なり、また仮に破れても、それが内面シート 22と一体ィ匕している部位であれば目立ちに《なる。特に、その繊維がエラストマ一を含むものであれば、繊維の摩擦係数は一般的に高くなるので、絡み合った繊維どうしは離れにくぐ両シート 21, 22は互いに剥がれにくくなる。第 4接着剤 44は、幅方向 Aと上下方向 Bとにおいて間欠的または連続的に塗布される。好ましいおむつ 1においては、幅方向 Aにおける体液吸収部 3の中央部のみが第 4接着剤を介して内面シート 22に接合し、体液吸収部 3の側縁部 52は、内面シート 22に対して非接合状態にある。内面シートに 22に対する中央部の幅は、体液吸収部 3の幅 Wの 30— 70%の範囲にあることが好ましい。図 1のおむつ 1において、前胴周り域 6は、図 4の後胴周り域 7と同様に形成されている。

図 1一 4のように形成されて!ヽるおむつ 1の被覆部 2の外面を形成してヽる外面シート 21には、被覆部 2の外側力ものうさぎの図柄 26の識別を容易にすべぐ JIS K 71 05に規定の「光線透過率及び全光線反射率」における「測定法 A」によって測定したときに少なくとも 55%、より好ましくは 70%以上の光線透過率を有するシートが使用される。一方、第 1、第 2シート片 31, 32よりも被覆部 2の内側に位置する内面シート 22には、被覆部 2が所要の引張り強度を有することができるとともに、おむつ着用者の肌を隠蔽することができるような厚さを有するシートが使用される。かようなおむつ 1 では、それが着用されて被覆部 2が幅方向 Aに伸びるときに、外面シート 21における伸長応力が半固定領域 mに形成された複数の接合域 51に分散し、半固定領域 mにおける外面シート 21と内面シート 22とは、接合域 51では固定されていて伸長することがなくても、幅方向 Aにおいて互いに離間している接合域 51と 51との間では幅方向 Aに伸長する。力うな意味で、半固定領域 mに位置する外面シート 21と内面シート 22とは、半固定状態にあるということができる。また、半固定領域 mにおいて、接合域 51の占める面積の割合が第 1シート片 31や第 2シート片 32の側縁部 46から幅方向 Aへ遠ざかるにつれて小さくなると、その面積の割合の変化に応じるように、外面シート 21と内面シート 22とは、第 1シート片 31や第 2シート片 32から離れて側縁部 11や 12に近づくにつれて徐々に伸長し易くなる。このような外面シート 21では、伸長応力が外面シート 21の狭い部位に集中して、その部位力も外面シート 21が簡単に破れ始めると、うことがな!/、。 [0024] 被覆部 2における外面シート 21として使用される不織布の例には、エラストマ一からなる繊度が 0. 1— 8dtxの繊維や繊度が 0. 5— 8dtxの捲縮した複合繊維力もなるものであって、 10— 100gZm²、より好ましくは 25— 75gZm²の坪量と少なくとも 55% の光線透過率とを有するものがある。また、外面シート 21として使用されるプラスチッタフイノレムの例には、エラストマ一からなるものであって、 0. 01—0. 1mmの厚さと少なくとも 55%の光線透過率とを有するものがある。外面シート 21として使用されるシートにはまた、弹性的に伸長可能な不織布と弹性的に伸長可能なプラスチックフィルムとを積層した複合シート、非弾性的に伸長可能な不織布またはプラスチックフィルムと弹性的に伸長可能な不織布またはプラスチックフィルムとを積層した複合シートであって、少なくとも 55%、より好ましくは 70%以上の光線透過率を有するものを使用するものがある。

[0025] 内面シート 22として使用される不織布の例には、エラストマ一力もなる繊度が 0. 1 一 8dtxの繊維や繊度が 0. 5— 8dtxの捲縮した複合繊維からなり、 18-180g/m² 、より好ましく 40— lOOgZm²の坪量を有するものがある。その不織布は、吸汗性のものであることが好ましい。内面シート 22として使用されるプラスチックフィルムの例には、エラストマ一からなるものであって、 0. 05-0. 15mmの厚さを有するものがある。内面シート 22と外面シート 21との坪量の和は、 28— 280gZm²であることが好ましく、 65— 175g/m²であることがより好ましい。

[0026] 第 1シート片 31や第 2シート片 32には、プラスチックフィルムゃ不織布、紙等のシート素材が使用される。第 1シート片 31と第 2シート片 32とが股下域 8から前胴周り域 6 と後胴周り域 7とに延びる一連の液不透過性のシート素材で形成されていれば、被覆部 2の股下域 8は防漏効果を有するものになる。

[0027] 体液吸収部 3の芯材 47には、粉砕パルプ、粉砕パルプと高吸水性ポリマー粒子との混合物等が使用される。底部シート 48には、液不透過性プラスチックフィルムが使用される。ただし、被覆部 2の第 1シート片 31と第 2シート片 32とが一連の液不透過性シート素材力もなる場合には、体液吸収部 3において底部シート 48を省くこともできる。包被シート 49には液透過性の不織布ゃ開孔プラスチックフィルムが使用される [0028] 図示例の第 1一第 4接着剤 41一 44は、接着剤の使用部位に対応して与えられた呼称であって、接着剤の種類の違いを意味するものではないから、例えば第 1接着剤 41と第 2接着剤 42とに同じ接着剤を使用したり、第 2接着剤 42と第 3接着剤 43とに同じ接着剤を使用したりすることができる。これら第 1一第 4接着剤 41一 44には、当該技術分野において慣用のホットメルト接着剤の使用が可能である。またこの発明では、これら第 1一第 4接着剤 41一 44のいずれかによる部材どうしの接合を加熱や超音波による溶着に代えることができる。

[0029] 図 5、 6、 7は、図 2において仮想線で囲まれた範囲 Pの拡大図であって、半固定領域 mにおヽて幅方向 Aに間欠的に塗布されてヽる第 2接着剤 42の塗布状態を例示している。図 5では、第 2接着剤 42が複数のドットを形成するように塗布され、そのドットの集合が第 1シート片 31の側縁部 46の近傍では密であり、側縁部 46から遠ざかるにつれて粗になる。図 6では、第 2接着剤 42が複数条の短いラインを形成するよう〖こ塗布されている。これら図 5、 6の例では、半固定領域 mの単位面積において複数のドットが占める面積の割合が側縁部 46から遠ざかるにつれて小さくなる。このような態様のおむつ 1では、接合域 51の存在によって高くなりがちな被覆部 2の剛性が胴周り方向において徐々に変化するので、被覆部 2は、全体的にしなやかになる傾向を有する。図 7では第 2接着剤 42からなるドットがほぼ一様に分布している。図 5、 6、 7において、外面シート 21と内面シート 22とは、第 2接着剤 42の各ドットにおいて接合し、接合域 51を形成する。なお、この発明は、第 1一第 4接着剤 41一 44が形成するドットの形状を規定するものではないから、それらのドット形状は、例えばホットメルト接着剤をスパイラルスプレー塗布機で塗布して得られる不定形なものであってもよい。また、この発明において、表示要素として使用される図柄 26は、尿で濡れると顕在化して排尿のあったことを母親に知らせる、 Vヽゎゆるインジケータであってもよ、。

Claims

請求の範囲

[1] 前胴周り域と後胴周り域と股下域とを有し、前記前後胴周り域の側縁部どうしが重なりあって互いに接合して前記前胴周り域と後胴周り域と股下域とでパンツ型の形状を形成しており、前記前後胴周り域が胴周り方向へ弾性的に伸長可能な第 1シートを含み、前記前後胴周り域いずれかにおける前記第 1シートの内面側に前記第 1シートの外面側から識別可能な表示要素が設けられている使い捨てのパンツ型着用物品において、

前記表示要素が前記第 1シートの内面に第 1接合手段を介して接合するシート片に形成されており、前記シート片が前記第 1シートと前記第 1シートに対して前記シート片よりも前記着用物品の内側にあって前記胴周り方向へ弾性的に伸長可能な第 2 シートとに挟まれており、前記第 1シートと前記第 2シートとが前記胴周り方向における前記シート片の縁部力前記前後胴周り域の側縁部どうしが互いに接合している部位までの間において第 2接合手段を介して接合し、

前記第 2接合手段は、前記胴周り方向と、この方向に直交する前記着用物品の上下方向とにおいて前記第 1シートと前記第 2シートとを間欠的に接合する複数の接合域を形成していることを特徴とする前記着用物品。

[2] 複数の前記接合域は、前記内面の単位面積に占める面積の割合が前記シート片の縁部から前記胴周り方向へ遠ざかるにつれて次第に小さくなる請求項 1記載の着用物品。

[3] 前記胴周り方向において、前記シート片の縁部から 10— 50mmの範囲にのみ前記接合域が形成されている請求項 1または 2記載の着用物品。

[4] 前記第 1シートと第 2シートとが不織布であって、前記第 1シートの坪量が前記第 2 シートの坪量よりも小さぐかつ、前記第 1シートの光線透過率が少なくとも 55%である請求項 1一 3のいずれかに記載の着用物品。

[5] 前記第 1シートと第 2シートとのうちの少なくとも一方がエラストマ一からなる繊維を含む請求項 4記載の着用物品。

[6] 前記前胴周り域と前記後胴周り域と前記股下域とのうちの少なくとも前記股下域における前記第 2シートの内面側には、体液吸収性の芯材の少なくとも一部分を透液性シートで被覆してなる体液吸収部が形成され、前記着用物品の幅方向における前記体液吸収部の中央部位が前記第 2シートに対して接合状態にあり、前記着用物品の幅方向における前記体液吸収部の側縁部が前記第 2シートに対して非接合状態にある請求項 1一 5のいずれかに記載の着用物品。