WO2005045169A1

WO2005045169A1 - 建築用開閉装置

Info

Publication number: WO2005045169A1
Application number: PCT/JP2004/015665
Authority: WO
Inventors: Yoshihiro Otsuka; Masakazu Makino; Tomoyuki Kinoshita; Eiji Izumisawa
Original assignee: Sanwa Shutter Corporation
Priority date: 2003-10-17
Filing date: 2004-10-15
Publication date: 2005-05-19

Abstract

オーバーヘッド式の開閉装置において、開口部の有効間口高さが高くなるように構成する。ドア体１の最上端パネル体２ａに、長さ調整部材１７を介してパイプ体１６を連結し、該パイプ体１６の左右方向一方にジョイント部材２０を連結し、躯体側に設けた開閉機７の駆動で屋内外方向に移動する移動体９を前記ジョイント部材２０に連結する一方、移動体９が走行する走行レール８を、天井部の左右方向一方のガイドレール水平部５ｂの下方に隣接する構成とする。

Description

明

技術分野

本発明は、倉庫やガレージ等の建築物の開口部に設けられる建築用開閉装 «の技術分野に属するものである。背景技術

一般に、この種建築用開閉装置のなか糸には、開閉体を開口部から天井部に沿う田

略 L字形をした左右一対のガイドレールに嵌合し、開閉体がガイドレール垂直部に位置して開口部を閉鎖する閉鎖姿勢と、ガイドレール水平部に位置して開口部を開放する開放姿勢とのあいだを変姿するように構成された所謂オーバーへッド式ドアが知られている。このような開閉装置において、開閉体を自動的に開閉作動するべく電動式の駆動手段を用いる構成としたものがあり、該駆動手段の一つとしては、開閉体の開放側端部に移動体を連結し、該移動体に電動モータを備えた駆動装置を動力伝動手段を介して連動連結し、モータ駆動に基づいて移動体が強制的に変位することにより、開閉体が開閉作動するように構成したものが知られている。

このような開閉装置において、移動体は、天井部に沿って水平方向においてのみ移動するように構成することが有効であり、この場合に、移動体の変位に基づいて開閉体をパランス良く、かつ、効率良く牽引したり（開放作動）、押出したり（閉鎖作動）するために、移動体を開閉体の左右方向中央部位に連結し、該中央部位に対して牽引力や押出し力（負荷）を作用させることが好ましい。このため、移動体が走行する走行レールを、天井部側の左右一対のガイドレールのあいだであって、天井部の中央部に設けたもの（例えば、特開平 9一 3 0 3 0 6 1号公報参照。）が知られている。

しかるに、特開平 9一 3 0 3 0 6 1号公報のものにおいて、左右方向中央部に設けられる走行レールは、天井部の屋内外部位において支持されることになるが、屋外側に位置する走行レールの支持部材を、閉鎖姿勢から開放姿勢となる開閉体に干渉しないように構成するためには、開閉体の移動軌跡を支持部材ょりも下方位置にしなければならず、このようにするには、ガイドレール水平部を走行レール配設位置よりも下方に設けることになる。従って、天井部には、ガイドレール水平部を設ける空間の他に、該ガイドレール水平部の上方に走行レールを設けるための空間を別途設けなければならず、開閉体を開放姿勢としたとき、ガイドレール水平部に位置する開閉体と、床面とのあいだで設定される開口部の間口高さ寸法である有効間口高さが小さくならざるを得ないという問題があり、ここに本発明の解決すべき課題がある。発明の開示

本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項 1の発明は、開放側端部に移動体が連結された開閉体の左右側部を、開口部から天井部に沿う略 L字形をした左右一対のガイドレールにそれぞれ嵌合し、前記移動体の変位に基づいて開閉体がガイドレール垂直部に位置する閉鎖姿勢と、ガイドレール水平部に位置する開放姿勢とのあいだを変姿する建築用開閉装置において、前記移動体を、躯体側に設けた駆動装置に動力伝動手段を介して連結し、駆動装置の駆動に基づいて、左右何れか一方のガイドレーノレ水平部の下方に配した走行レールを走行するよう構成したものである。そして、このようにすることにより、走行レールを開口部の側部に支持させることができて、開口部の有効間口高さを大きく確保することができるうえ、駆動装置が移動体に取'り付けられることがなく、躯体側に固定されているので有効間口高さをさらに大きく確保できる。

請求項 2の発明は、請求項 1において、走行レールの屋外側端部は、ガイドレール水平部に支持されているものとすることができ、これによつて、走行レールの支持部材が開閉体の移動軌跡と干渉しないように構成することができる。請求項 3の発明は、請求項 1または 2において、移動体は、開閉体とのあいだにジョイント部材を介して連結され、該ジョイント部材は、開閉体の開放端縁部に連結され、開閉方向をむく主リンク体と、一端部が主リンク体の開放側端部に連結し、他端部が開閉体と主リンクとの連結部よりも他方側で開閉体に連結する副リンク体とを備えて構成されているものとすることができ、これによつて、開閉体を片持ち式に開閉する構成であっても、円滑な開閉作動ができる。

請求項 4の発明は、請求項 3において、主リンク体には、ガイドレールを走行するガイドローラが連結され、ジョイント部材はガイドレールの移動案内を受けるように構成されているものとすることができ、このようにすることにより、ガィドレールに対して開閉体が傾斜してしまうようなことをなくし、開閉体の開閉作動をさらに円滑、かつ、軽快なものにできる。

請求項 5の発明は、請求項 3または 4において、ジョイント部材には、開閉体のガイドレールに対する姿勢を矯正をするための姿勢矯正手段が設けられているものとすることができ、このようにすることにより、ガイドレールに対する開閉体の姿勢が矯正され、開閉体が傾斜してしまうようなことがなく、開閉体の開閉作動のさらなる円滑性、軽快性が向上する。

請求項 6の発明は、請求項 5において、姿勢矯正手段は、主リンク体のガイドレールに対する姿勢を矯正するように構成されているものとすることができ、このようにすることにより、開閉体の確実な姿勢矯正を図れる。

請求項 7の発明は、請求項 5において、姿勢矯正手段は、開閉体のジョイント部材に対する姿勢を調整をするように構成されているものとすることができ、このようにすることにより、開閉体の確実な姿勢矯正を図れる。

請求項 8の発明は、請求項 1乃至 7の何れかにおいて、動力伝動手段は、移動体に回転規制された状態で設けられたナツト体と、走行レールに回転自在に配され、前記ナット体が螺合する螺軸とを備えて構成されているものであり、このようにすることにより、移動体を確実に移動させることができる。

請求項 9の発明は、請求項 1乃至 8の何れかにおいて、開閉体は、長尺板材の上下縁部に一方のパネル面と対向する折返し片部が形成されたパネル体の複数を連結部材を介して連結して構成するものとし、前記連結部材は、パネル体の前記一方のパネル面に沿って設けられ、パネル体と折返し片部とのあいだの空隙部に嵌入する嵌合片と、連結部材の上下にそれぞれ形成され、隣接する連結部材同士を折曲自在に連結する連結片と連結受け片とを備えて構成されているものであり、このようにすることにより、開閉体の軽量化を果せるうえ、開閉体の組み込み後であっても開閉体の左右方向中間部において連結部材を設けることができる。請求項 1 0の発明は、請求項 9において、連結部材は、左右方向外方に延出する延出部が形成され嵌合片の空隙部への嵌合が長くなるように構成されたものとし、該連結部材をパネル体の左右両端部に設けることにより、連結部材延出部はパネル体とともにガイドレーノレのガイド溝に嵌入するように構成されているものであり、このようにすることにより、連結部材のパネル体に体する一体化を強化できる。

請求項 1 1の発明は、請求項 1 0において、延出部には、ガイドレールを転動するガイドローラの支持部が形成されているものであり、このようにすることにより、ガイドローラの支持部材を別途用意する必要がなく兼用化を果すことができ、部品点数の削減が実現する。

請求項 1 2の発明は、請求項 1 0または 1 1において、延出部は、ガイド溝嵌入部において嵌合片を残す状態で上下方向中間部が切欠かれているものであり、このようにすることにより、ガイドレール R状部におけるきょくりつ半径を小さくできて、開閉体の開放時に開口部の有効間口高さを大きく確保できる。

請求項 1 3の発明は、請求項 1 0において、連結部材は、パネル体の左右方向中間部に設けられており、嵌合片はパネル体と折返し片とのあいだに押し込み装着されているものであり、このようにすることにより、連結部材をパネル体に対し簡単に装着することができる。

請求項 1 4の発明は、請求項 1乃至 1 3の何れかにおいて、開口部上方には、天井部から全開姿勢の開閉体を覆う固定覆板と、開閉体の最下端部の開閉作動に連動し、固定覆板の下部を開閉作動する可動覆板とが設けられているものであり、このようにすることにより、開閉体の開放時における開口部の有効間口高さを大きく確保できながら、開閉体の閉鎖時にパネル体が R状部に傾斜状に位置したとしても、これを可動覆板により覆蓋することができて、ドア体の上部に隙間が形成されないようにできるうえ、パネル体の寸法誤差を調整することができる。請求項 1 5の発明は、請求項 9乃至 1 4の何れかにおいて、開閉体は、ガイドレールに形成した投入口に、パランス弾機の一端部が連結された最下端のパネル体から順次上方のパネル体を組み込み、パネル体同士の連結をすることで構成され、バランスには、開閉体の組み込みにより開閉体の自重にパランスする付勢力が自動的に蓄勢されるように構成したものであり、このようにすることにより、開閉体のガイドレールへの組み込みが簡略化されるうえ、パランス弾機に、開閉体にパランスする付勢力を蓄勢するのが簡単、かつ、容易になる。

請求項 1の発明とすることにより、開口部の有効間口高さを大きく確保することができる。

請求項 2の発明とすることにより、走行レールの支持部材が開閉体の移動軌跡と干渉しないように構成することができる。

請求項 3の発明とすることにより、開閉体を片持ち式に開閉する構成であっても、円滑な開閉作動ができる。

請求項 4の発明とすることにより開閉体の開閉作動をさらに円滑、かつ、軽快なものにできる。

請求項 5の発明とすることにより開閉体の開閉作動のさらなる円滑性、軽快性が向上する。

請求項 6の発明とすることにより開閉体の確実な姿勢矯正を図れる。

請求項 7の発明とすることにより開閉体の確実な姿勢矯正を図れる。

請求項 8の発明とすることにより移動体を確実に移動させることができる。請求項 9の発明とすることにより開閉体の軽量化を果せるうえ、開閉体の組み込み後であっても開閉体の左右方向中間部において連結部材を設けることができる。

請求項 1 0の発明とすることにより、連結部材のパネル体に体する一体化を強化できる。

請求項 1 1の発明とすることにより、ガイドローラの支持部材を別途用意する必要がなく兼用化を果すことができ、部品点数の削減が実現する。

請求項 1 2の発明とすることにより、ガイドレール R状部におけるきょくりつ半径を小さくできて、開閉体の開放時に開口部の有効間口高さを大きく確保できる。

請求項 1 3の発明とすることにより、連結部材をパネル体に対し簡単に装着することができる。

請求項 1 4の発明とすることにより、開閉体の開放時における開口部の有効間口高さを大きく確保できながら、開閉体の閉鎖時にパネル体が R状部に傾斜状に位置したとしても、これを可動覆板により覆蓋することができて、ドア体の上部に隙間が形成されないようにできるうえ、パネル体の寸法誤差を調整することができる。

請求項 1 5の発明とすることにより、開閉体のガイドレールへの組み込みが簡略化されるうえ、パランス弾機に、開閉体にパランスする付勢力を蓄勢するのが簡単、かつ、容易になる。図面の簡単な説明

第 1図は、オーバーへッド式ドアの概略斜視図である。

第 2図は、オーバーへッド式ドアの上部における一部側面図である。

第 3図（A) 、 (B ) はそれぞれ可動覆板の作動を説明する要部側面図、要部平面図である。

第 4図（A) (B ) はそれぞれパネル体の側面図、一部切欠き正面図である。

第 5図（A) (B ) 、 ( C ) 、 (D ) はそれぞれ第一連結部材の正面図、背面図、側面図、第 5図（C ) における X— X断面図である。

第 6図（A) 、（B ) 、（C ) 、 (D) はそれぞれ第二連結部材の正面図、背面図、側面図、第 6図（C) における X— X断面図である。

第 7図（A) 、 (B ) 、 ( C ) はそれぞれ第一連結部材にガイドローラを取り付けた状態の正面図、側面図、第 7図（A) における X— X断面図である。

第 8図（A) 、 (B ) はそれぞれドア体の平面図、背面図である。

第 9図（A) 、 (B) はそれぞれ第一連結部材の連結手順を説明する要部背面図、要部底面図である。

第 1 0図（A) 、 (B ) はそれぞれ伸長状態のパネル体において第二連結部材部位の連結状態を示す側面図、折曲状態のパネル体において第二連結部材部位の連結状態を示す側面図である。第 1 1図（A) 、 (B ) はそれぞれガイドレール R状部を走行するドア体の要部側面図、ガイドレール垂直部を走行するドア体の要部平面図である。

第 1 2図（A) 、 (B ) はそれぞれパネル体の組み込み状態を説明する側面図、ガイドレールの要部背面図である。

第 1 3図は、パランス弾機の配設状態を示す要部側面図である。

第 1 4図は、走行レールの支持状態を示す背面図である。 .

第 1 5図は、ドア体と移動体との連結状態を示す要部側面図である。

第 1 6図は、ドア体とジョイント部材との連結状態を示す平面図である。第 1 7図（A) 、 (B ) はそれぞれ長さ調整部材の構成を説明する側面図、正面図である。

第 1 8図は、第 1 6図における X— X断面図である。

第 1 9図（A) 、 (B ) はそれぞれ第二姿勢矯正手段を示す背面図、側面図である。

第 2 0図は、第二の実施の形態のオーバーへッド式ドアの概略斜視図である。第 2 1図（A) 、 (B ) はそれぞれ第三、第四の実施の形態の要部平面図である。

第 2 2図は（A) 、 ( B ) 、 (C ) はそれぞれ第五の実施の形態の第一連結部材の連結手順を説明する要部背面図、要部底面図、連結ピンの側面図である。

第 2 3図は、第六の実施の形態の上部における斜視図である。

第 2 4図は、第 2 3図における X— X断面を説明する平面断面図である。第 2 5図は、第七の実施の形態の上部側面図である。

第 2 6図は、第七の実施の形態の上部側面図である。

第 2 7図は、第八の実施の形態のオーバーへッド式ドアの概略斜視図である。第 2 8図（A) 、 (B ) はそれぞれ第八の実施の形態のパネル体の側面図、一部切欠き正面図である。

第 2 9図（A) 、 (B ) はそれぞれ第八の実施の形態における中間部に位置するパネル体の背面図、側面図である。

第 3 0図（A) 、 (B ) 、 ( C) 、 (D) はそれぞれ第八の実施の形態における開閉機の取り付け状態を説明する平面図、側面図、正面図、側面図である。第 3 1は、第八の実施の形態における最下端パネル体の背面図である。

第 3 2は、第八の実施の形態におけるガイドレール垂直部における一部断面図である。

第 3 3図（A) 、 (B ) 、 (C) はそれぞれ第八の実施の形態におけるパランス弾機の配設状態を説明する示す側面図、第二プーリ配設部位の平面図、第 3 3 (A) 図の X— X断面図である。

第 3 4図（A) 、 (B ) 、 ( C) 、 (D) 、 (E ) はそれぞれ第八の実施の形態における第一取り付けブラケットの正面図、側面図、背面図、平面図、第 3 4図（C) の X— X断面図である。

第 3 5図（A) 、 (B ) 、 ( C) はそれぞれ第八の実施の形態における第二補助ローラを説明する背面図、底面図、側面図である。

第 3 6図（A) 、 (B ) 、 ( C) 、 (D) 、 ( E ) はそれぞれ第八の実施の形態におけるワイヤ連結体の平面図、側面図、正面図、側面図、底面図である。

第 3 7図（A) 、 (B ) 、 ( C) はそれぞれ第八の実施の形態における台座の正面図、側面図、底面図である。

第 3 8図（A) 、 (B ) 、 ( C) はそれぞれ第八の実施の形態におけるカバ一体の背面図、側面図、正面図である。

第 3 9図は、第八の実施の形態における最下端パネル体の組み込み状態を説明する一部側面図である。

第 4 0図は、第八の実施の形態におけるオーバーへッド式ドアの一部側面図である。発明を実施するための最良の形態

つぎに、本発明の第一の実施の形態について、第 1図〜第 1 9図の図面に基づいて説明する。

図中、 1は建築用開閉装置であるオーバーヘッド式ドアを構成するドア体（開閉体）であって、該ドア体 1は、複数のパネル体 2を上下方向に連結して構成されているが、本実施の形態のドア体 1は、後述するように、複数のパネル体 2を、左右端部おょぴ左右方向中間部においてそれぞれ第一、第二連結部材 3、 4を介して連結されており、これによつて、パネル体 2同士のあいだが折曲自在となるように構成されている。

一方、 5は開口部を構成する躯体両側部に固定される一対の凹溝状のガイドレールであって、該ガイドレール 5は、開口部両側に沿う垂直部 5 aと、天井部に沿う水平部 5 bと、前記垂直部 5 aと水平部 5 b とのあいだに位置する R状部 5 cとを備えて、略逆 L字形となる状態で一体的に形成されている。そして、これらガイドレール 5に、ドア体 1の左右両側縁部に軸承された複数のガイドローラ 6をそれぞれ抜け止め状に嵌合することにより、ドア体 1はガイドレール 5の移動案内を受けるように設定されており、これら基本的な作動構成は従来通りとなつている。

また、前記左.右一対のガイドレール 5のうち、一方（本実施の形態では、第 1 図の図面において向かって左側）のガイドレール水平部 5 bの屋内側端部近傍部位に、本発明の駆動装置である開閉機 7が設けられるとともに、該左側のガイドレール水平部 5 bに隣接し、かつ、該ガイドレール水平部 5 よりも下方に位置する状態で本発明の走行レール 8が水平状に設けられている。そして、走行レール 8に、後述するように、前記開閉機 7の正逆駆動に伴い屋内外方向に変位する移動体 9がスライド移動自在に設けられている。そして、移動体 9とドア体 1を構成する最上端パネル体 2 aとが連結されており、開閉機 7が正逆駆動することに伴い移動体 9が最上端パネル体 2 aを強制移動せしめ、これによつて、ドア体 1は、ガイドレール垂直部 5 aに位置して開口部の閉鎖をする全閉姿勢と、ガイドレール水平部 5 bに位置して開口部の開放をする全開姿勢とのあいだを開閉作動するように設定されている。

ここで、本実施の形態では、開口部の左右両側部に位置するガイドレール 5には、垂直部 5 aの上端部から天井部にまで至る枠体 5 dが屋外側に一体固定されており、これら各枠体 5 dの上部内側面 {開口部側を向く面）に、 R状部 5 cの屋外側に位置して左右一対の取り付けブラケット 1 0がそれぞれ一体的に固定されている。そして、各取り付けブラケット 1 0の屋外側縁部上部には、開口部側に延出する取付け片 1 0 aが形成され、ここに、固定覆板 1 1の左右両端部がそれぞれ一体的に固定されている。つまり、固定覆板 1 1は、左右方向長尺状の板材で形成されており、第 2、 3図に示すように、上下方向の長さ寸法が、天井部 (開口部上縁部）からガイドレール R状部 5 cの中間部に至るまでの部位を覆うものに設定され、ガイドレール水平部 5 b、および、全開姿勢となってガイドレール水平部 5 bに位置するドア体 1とを覆蓋するように設定されている。

さらに、前記各取り付けブラケット 1 0には、ガイドレール R状部 5 c屋外側縁部（上側縁部）に沿って R状に湾曲するガイド溝 1 0 bがそれぞれ一体的に形成されている。ここで、前記ガイド溝 1 0 bの配設位置は、ガイドレール 5の開口（ドア体 1の飲み込み口）よりも内側に設定され、ガイド溝 1 0 bの下端部は、固定覆板 1 1の下端縁部よりも下方位置、ガイドレール R状部 5 cの下端部（垂直部 5 aの上端部）相当位置に至るように延出するように形成されている。

一方、 1 2は、固定覆板 1 1の下方部位を開閉するべく設けられる可動覆板であって、該可動覆板 1 2は、左右方向長尺状の板材で形成されており、上下方向の長さ寸法はパネル体 2の上下長さ寸法よりも短いものに設定されている。さらに、可動覆板 1 2の左右両側部にはスライド体 1 2 aがそれぞれ嵌着状に一体的に設けられており、これら各スライド体 1 2 aの左右側面からそれぞれ左右外方に向けて突出する上下一対のローラ 1 2 b、 1 2 cが、前記左右の取り付けブラケット 1 0に形成されたガイド溝 1 0 bに転動自在に嵌合するように設定されている。そして、可動覆板 1 2は、自然状態においては、スライド体 1 2 aの下側ローラ 1 2 cがガイド溝 1 0 bの下端部に形成された溝端 1 0 cに係止する自重垂下状態となっているが、この状態において可動覆板 1 2は、固定覆板 1 1の下方に位置して該下方部位を閉鎖する閉鎖姿勢となっている。

これによつて、ドア体 1が全閉姿勢のとき、可動覆板 1 2は固定覆板 1 1とともにガイドレール R状部 5 c対向部位を閉鎖する閉鎖姿勢となっており、開口部間口高さとドア体 1全長とのあいだに寸法誤差が生じ、最上端に位置する最上端パネル体 2 aが傾斜状になってガイドレール R状部 5 cに位置するような場合であっても、該最上端パネル体 2 aが可動覆板 1 2により覆われて、ドア体 1の上部に隙間が形成されることがないように構成されている。

前記スライド体 1 2 aの屋内側面には、上端部に位置し、屋内側に突出する係合受け片 1 2 dがー体的に形成されている一方、最下端パネル体 2 bの左右端部には、下端部に位置し、前記係合受け片 1 2 dに係合する係合片 2 cが屋外側に向けて突出状に配されている。これによつて、ドア体 1が開放作動を行う過程において、最下端パネル体 2 bの下端部に配されたローラ 6がガイドレール R状部 5 cに至ることに伴い、係合片 2 cが係合受け片 1 2 dに下側から当接するように設定されている。そして、この状態で最下端パネル体 2 bがさらなる開放作動を続けてガイドレール水平部 5 b側に移動することにより、スライド体 1 2 aがガイド溝 1 0 bに沿って強制的に上動され、可動覆板 1 2が下方部位を開放する開放姿勢に変姿させるように設定されている。尚、最下端パネル体 2 bの開放作動が停止された場合では、可動覆板 1 2は、最下端パネル体 2 bの係合片 2 cによる下動規制を受ける状態で前記開放姿勢が維持され、これによつて、ドア体 1 の開放姿勢において、開口部の間口高さが、床面から固定覆板 1 1の下端縁部までの高さとなって、広い開口部を得られるように構成されている。

つぎに、前記ドア体 1の構成であるが、ドア体 1を構成する各パネル体 2 (最上端、最下端パネル体 2 a、 2 bを含む）は、上縁部に位置して屋内側方向下側に向けて折返された上側折返し片部 2 dが形成され、下緣部に位置して屋内側方向上側に向けて折返されたものがさらに下方に向けて折返された下側折返し片部 2 eが形成され、各折返し片部 2 d、 2 eと、パネル体 2の屋内側面とのあいだに上側空隙部 U Sと下側空隙部 D Sとが形成されている。

そして、これら各パネル体 2は、屋内側面の左右両端部に位置して設けられる第一連結部材 3と、屋内側面の左右方向中間部に位置して設けられる第二連結部材 4とにより、上下方向に隣接するパネル体 2同士が折曲自在な状態で連結されるように構成されている。

前記第一、第二連結部材 3、 4は、それぞれ樹脂材を一体成形したもので構成され、本発明の連結部材に相当している。

まず、第一連結部材 3であるが、該第一連結部材 3は、パネル体 2の左右両端部に取付けられる構成であり、該左右の第一連結部材 3は、互いに左右勝手違いのものに構成されている。そこで、本実施の形態では、パネル体 2の屋外側面に向かって右側に取り付けられる左側の第一連結部材 3を第 5、 7、 9、 1 1図に基づいて説明し、これをもって、左右両端部に設けられる第一連結部材 3の説明とする。

パネル体 2の右側に設けられる第一連結部材 3は、パネル体 2の上下長さと略同寸法を備え、パネル面と直交方向を向く板状体で形成された本体部 3 aを備えて構成されている。前記本体部 3 aの屋外側端縁部にはパネル体 2のパネル面に沿う屋外側面 3 bがー体形成され、そして、屋内側端縁部には前記屋外側面 3 b と略同幅の屋内側面 3 cがそれぞれ一体に形成されている。そして、本体部 3 a の上部屋外側部位には、右方に向けて筒状の上側延出部 3 dが突出状に延出形成されているが、該上側延出部 3 dは、上側部位がパネル体 2の上側折返し片部 2 dとパネル体屋内側面とのあいだに形成された上側空隙部 U Sに内嵌される形状に形成され、該内嵌部位が本発明の上側嵌合片 3 eに構成されている。そして、前記上側嵌合片 3 eには上端部に位置して支持孔 3 f が左右方向に長く貫通形成され、ここに、ガイドローラ 6が軸承される軸部 6 aが抜け止め状に貫通支持される構成となっており、これによつて、第一連結部材 3の上側延出部 3 dにガイドローラ 6の支持部が形成され、ガイドローラ 6支持用の専用部材を別途設ける必要がなく、兼用できるように設定されている。

また、本体部 3 aの上部屋内側部位には、左右方向を向く貫通孔 3 gが形成された連結片 3 hが上方に向けて突出形成されている。

—方、本体部 3 aの下側屋外側部位には、右方に向けて筒状の下側延出部 3 i が突出状に延出形成されているが、該下側延出部 3 iは、下側部位がパネル体 2 の下側折返し片部 2 eとパネル体屋内側面とのあいだに形成された下側空隙部 D Sに内嵌される形状に形成され、該下側部位が本発明の下側嵌合片 3 j に構成されている。また、本体部 3 aの下部屋内側部位には、下方に向けて突出し、かつ、下方において二股状に分岐する連結受け片 3 kが形成され、該連結受け片 3 kの二股部のあいだに、下側に隣接して設けられる第一連結部材 3の上側に形成される連結片 3 hが嵌入するように構成されている。さらに、連結受け片 3 kの下端部には、連結片 3 hに形成された貫通孔 3 gと連通する貫通孔 3 mが貫通形成されており、前述したように連結片 3 hを連結受け片 3 kに嵌入させ、これら貫通孔 3 g、 3 mに連結ピン 1 3を抜け止め状に揷通することによって、上下に隣接する第一連結部材 3同士が折曲自在（摇動自在）な状態で連結するように設定されている。

ここで、第一連結部材 3は、上下に延出部 3 d、 3 iを形成することにより、延出部 3 d、 3 i形成対応部位の上下方向中間部が、何も形成されない切欠き部位となるように設定されている。

さらに、第一連結部材 3の上下側突出部 3 d、 3 i右端縁部は肉厚に形成されており、ここにパネル体 2の屋内側パネル面に向けて突出する係止爪 3 p、 3 r が形成されている。尚、これら係止爪 3 p、 3 rは、これらが形成される肉厚部の板厚方向中間部を切欠くことにより、弾性変形自在となるように設定されている。そして、これら係止爪 3 p、 3 rは、後述するように、第一連結部材 3をパネル体 2の屋内側パネル面に装着したとき、パネル体 2の左右両端部上下部位に開設された係止受け孔 2 f 、 2 gにそれぞれ係合して、第一連結部材 3の抜け止めをするように設定されている。

尚、 3 sは係止爪 3 p、 3 r形成部位の上下両端縁部から屋内側に向けて突出形成されたストツパ片部であって、該ストッパ片部 3 sは、第一連結部材 3をパネル体 2にスライド装着するときに、パネル体 2の左右端部に当接することにより第一連結部材 3のそれ以上のスライドを規制するように設定されており、これによって、第一連結部材 3のパネル体 2に対する位置決めがなされるように構成されている。

因みに、第一連結部材 3は、パネル体 2の上下縁部に形成される上下側空隙部 U S、 D Sを同形状に形成することによって、左右一対の第一連結部材を同形状の部材とすることができ、これによつて、部材の共通化が果せるように設定されている。

つぎに、パネル体 2の左右方向中間部を連結するための第二連結部材 4について、第 6、 1 0図を用いて説明する。

ここで、本実施の形態では、パネル体 2の左右方向中央部位に第二連結部材 4 が装着されているが、該第二連結部材 4はパネル体 2の左右幅によっては必ずしも装着する必窭のある部材ではなく、左右の第一連結部材 3のみにより連結する構成としてもよい。

前記第二連結部材 4は、パネル体 2の上下長さと略同寸法を備えパネル面と直交方向を向く板状体で形成された本体部 4 aを備えて構成されている。前記本体部 4 aの屋外側端縁部には、パネル体 2のパネル面に沿う屋外側面 4 bがー体に形成され、屋内側端縁部には、屋外側面 4 bと略同幅の屋外側面 4 cがー体に形成されている。そして、本体部 4 aの上部屋外側部位には、左右両方向に向けて筒状の上側延出部 4 dが突出状に延出形成されており、該上側延出部 4 dの上側部位は、パネル体 2の上側折返し片部 2 dとパネル体屋内側面とのあいだに形成された上側空隙部 U Sの下半部に内嵌される形状（前記第一連結部材上側嵌合片 3 eよりは上方に突出しない形状）に形成されており、該延出部 4 dの上側部位が本発明の上側嵌合片 4 eに構成されている。

また、本体部 4 aの上部屋内側部位には、左右方向を向く貫通孔 4 f が形成された連結片 4 gが上方に向けて突出形成されている。

—方、本体部 4 aの下側屋外側部位には、左右両方向に向けて筒状の下側延出部 4 hが突出状に延出形成されているが、該下側延出部 4 hは、下側部位がパネル体 2の下側折返し片部 2 eとパネル体屋内側面とのあいだに形成された下側空隙部 D Sの上半部に内嵌される形状（前記第一連結部材下側嵌合片 3 j よりは下方に突出しない形状）に形成され、該下側部位が本発明の下側嵌合片 4 iに構成されている。

また、本体部 4 aの下部屋内側部位には、下方に向けて突出する連結受け片 4 jが二股状に分岐する状態で一体的に形成されており、該二股のあいだに、下側に隣接して設けられる第二連結部材 4の上側に形成された連結片 4 gが嵌入するように設定されている。そして、これら連結受け片 4 jの下端部には、連結片 4 gに形成された貫通孔 4 f と連通する貫通孔 4 kが貫通形成されており、前述したように連結片 4 gを連結受け片 4 j.に嵌入させ、これら貫通孔 4 f 、 4 kに連結ピン 1 4を抜け止め状に揷通することによって、上下に隣接する第二連結部材 4同士が折曲自在（揺動自在）な状態で連結するように設定されている。

尚、 4 mは、二股状の連結受け片 4 jの屋外側面に形成された位置決め突部であって、該位置決め突部 4 mは、パネル体 2の下側折返し片部 2 eに形成された貫通孔 2 hに嵌入させることでパネル体 2に対する位置決め、そして、外れ止め (抜け止め）ができるように構成されている。一方、左右のガイドレール水平部 5 bの下側片には、該ガイドレール 5と略同形状で下方が開口するケース体 1 5がそれぞれ一体的に設けられており、これらにパランス弾機 1 6がそれぞれ収容されている。前記各パランス弾機 1 6の屋内側の各端部 1 6 aは、第 1 3図、第 1 5図に示すように躯体側にそれぞれ固定されており、各屋内側端部 1 6 bは、可動プーリ 1 6 cを回転自在に軸承し、ケース体 1 5に対して移動自在に配されたブラケット 1 6 dにそれぞれ連結されている。そして、前記各ブラケット 1 6 dに軸承される可動プーリ 1 6 cには、それぞれ索条（本実施の形態ではワイヤ） 1 6 eが懸回されており、これらワイヤ 1 6 eの一端部を、ケース体 1 5の屋内側端部に固定し、他端部をケース体 1 5の垦内側端部に引き回し、該部位に軸承した第一固定プーリ 1 6 f に懸回してガイドレール水平部 5 b内を屋外側に引き回し、躯体屋外側部位に軸承した第二固定プーリ 1 6 gに懸回することで、ガイドレール垂直部 5 a内側に引き回されている。そして、左右のワイヤ 1 6 eのガイドレール垂直部 5 a内側に引き回された他端部は、後述するように、最下端パネル体 2 bの左右端部にそれぞれ連結することにより、ドア体 1に連結されるように設定されている。そして、バランス弾機 1 6は、ドア体 1の自重にパランスする付勢力が蓄勢されることにより、前記移動体 9によるドア体 1の開放作動を補助するように構成されている。この場合に、ブラケット 1 6 dに支持される可動プーリ 1 6 cは、ドア体 1の変位に伴いケース体 1 5内を変位し、これによつて、可動プーリ 1 6 cが動滑車として機能し、バランス ^ 1 6は、ドア体 2の上下方向長さの半分の長さだけ伸長するように構成されている。

そして、第一、第二連結部材 3、 4を用いたパネル体 2同士の連結は、まず、各パネル体 2の左右端部に、予めガイドローラ 6を軸承した左右の第一連結部材 3をそれぞれ取り付けるが、該第一連結部材 3は、上下側嵌合片 3 e、 3 j をパネル体 2の上下側空隙部 U S、 D Sに対して左右方向外方からあてがい、そのまま左右方向（パネル体 2内側）にスライドさせる（押し込む）ことで嵌め込み装着できるように設定されている。この装着過程において、係止爪 3 p、 3 rは、パネル体 2の屋内側パネル面により屋内側に向けて強制的に弾性変形する状態でスライドし、パネル体 2に形成された係止受け孔 2 f 、 2 gに達することで屋外側に突出し、係止爪 3 p、 3 rが係止受け孔 2 f 、 2 gに係止するように設定されており、これによつて、第一連結部材 3のパネル体 2からの抜け止めがなされるように設定されている。さらに、第一連結部材 3は、ストッパ片 3 sがパネル体 2の左右端縁部に当接するまで押し込むことにより、パネル体 2に対して位置決め状に装着されるように設定されている。

つぎに、各パネル体 2の左右方向中央部に第二連結部材 4を装着するが、前記第二連結部材 4は、上下側嵌合片 4 e、 4 iをパネル体 2の上下側空隙部 U S、 D Sに対して対向せしめ、屋外側から屋内側に向けて押し込むようにすることで装着されるように設定されている。即ち、上下側嵌合片 4 e、 4 iは、前述したように、上下側空隙部 U S、 D Sの上下半部に対応する形状に形成されているため、無理矢理押し込むことで第二連結部材 4を嵌め込み装着することができるように設定されている。このとき、連結受け片 4 jに形成された位置決め突部 4 m をパネル体下側折返し片部 2 eの貫通孔 2 hに嵌入させることで、パネル体 2に対する位置決め、そして、外れ止め（抜け止め）ができることは前述した通りである。

そして、このように第一、第二連結部材 3、 4が組み込まれた複数のパネル体 2は、最下端に位置する最下端パネル体 2 bから順次ガイドレール 5に組み込み、該組み込んだ状態で、上下のパネル体 2同士を、第一、第二連結部材 3、 4を用いて連結するように設定されている。

ここで、左右一対のガイドレール 5は、垂直部 5 aの上端部屋内側面に位置して、矩形状のパネル出し入れ口 5 eがそれぞれ切り欠き形成されている。そして、パネル体 2は、これらパネル出し入れ口 5 eを介して、一枚、あるいは、適宜複数枚のパネル体 2を嵌め込むことにより、パネル体 2のガイドレール 5への組み込みがなされるように設定されている。

つまり、ガイドレール 5のパネル出し入れ口 5 eに、最下端パネル体 2 bの左右端部に配される第一連結部材 3のガイドローラ 6取り付け側半部を嵌入させるが、このとき、最下端パネル体 2 bの左右両端部に、前記パランス ^ 1 6からガイドレール垂直部 5 a内側に引き回されたワイヤ 1 6 eを連結する。これに続いて、最下端パネル体 2 bの上側に隣接するパネル体 2の左右端部（第一連結部材 3のガイドローラ 6取り付け側半部）を嵌入させる。このとき、上側に位置するパネル体 2は、該パネル体 2の第一連結部材下側連結受け片 3 kの二股のあいだに、下側に位置する最下端パネル体 2 bの第一連結部材上側連結片 3 hが嵌入する状態で組み込まれるように設定されている。さらにこのとき、上側パネル体 2の第二連結部材下側連結受け片 4〗の二股のあいだに、最下端パネル体 2 の第二連結部材上側連結片 4 gが嵌入する状態で組み込まれるように設定されている。そして、この組込み状態において、各パネル体 2の第一連結部材 3は、上下側縁出部 3 d、 3 i部位がガイドレール 5に嵌入しており、連結片 3 hおよぴ連結受け片 3 kとは、ガイドレール 5から露出しており、これら最下端パネル体 2 bと上側パネル体 2との第一連結部材貫通孔 3 g、 3 m, 3 g同士に連結ピン 1 3を抜け止め状に揷通し、さらには、第二連結部材貫通孔 4 f 、 4 k、 4 f に連結ピン 1 4を抜け止め状に揷通することにより、最下端パネル体 2 bと上側に隣接するパネル体 2とが折曲自在に連装（連結）されるように設定されている。因みに、第一連結部材 3同士の連結は、前述したように、連結ピン 1 3貫通部位がガイドレール 5に嵌入されることなく開口部側に露出しているので、本体部 3 a の上下部位において、連結ピン 1 3を開口部の内側から外側に向けて揷通する操作で行うことができ、連結操作を容易に行えるように構成されている。

このように、各パネル体 2は、順次パネル出し入れ口 5 eから嵌め込まれる上下に隣接するパネル体 2同士を、第一、第二連結部材 3、 4 を連結することにより一連状に連結され、最後に最上端パネル体 2 aを組み込んで第一、第二連結部材 3、 4を連結することによりドア体 1の組み込みが完了するように設定されている。そして、この場合に、ドア体 1の組み込みの完了とともに、ガイドレール 5への組み込みが完了するように設定されており、さらには、パランス弾機 1 6 に、ドア体 1の荷重に対し動滑車（可動プーリ） 1 6 cを介した状態でパランス (ドア体 1の荷重の略半分にパランス）される蓄勢力（付勢力）が蓄勢されるように設定されている。

さて、前記開閉機 7は、躯体天井部における屋内側の左側部位に固定した状態で設けられている。前記開閉機 7には本発明の動力伝動手段を構成する螺軸 7 a が連動連結されており、該螺軸 7 _aは、電動モータ（図示せず）の正逆何れかの回転駆動に伴い正逆何れかに回転するように設定されている。前記螺軸 7 aは、開閉機 7から屋外側に向けて延出しており、該螺軸 7 aにはナット体 7 bが螺合されており、該ナット体 7 bに、前記移動体 9が一体的に外嵌する構成となっている。

一方、移動体 9の走行レール 8は、開閉機 7から伸長する螺軸 7 aを回転自在に支持する螺軸支持部 8 aを備えて構成されており、走行レール 8の屋内側端部は、躯体天井部に固定される開閉機 7に一体的に設けられている。そして、走行レール 8は、左側に位置するガイドレール水平部 5 bに隣接し、かつ、このガイドレール水平部 5 bよりも下方位置において、ガイドレール水平部 5 bに対して平行となる位置関係で設けられている。さらに、走行レール 8は、前記螺軸支持部 8 aと、該螺軸支持部 8 aの下方に位置する移動体支持部 8 bとを備えて構成されており、移動体支持部 8 bは、ナット体 7 bに一体的に外嵌する移動体 9のスライド片 9 aがスライド移動自在に内嵌するように構成されている。このように構成したものにおいて、螺軸 7 aが正逆回転したとき、ナット体 7 bは、移動体スライド片 9 cが移動体支持部 8 bにより回り止めされることに伴い回転規制を受け、これによつて、ナット体 7 bが移動体 9とともに螺軸 7 a上を走行レール 8に沿って移動するように構成されており、該構成が本発明の動力伝動手段に相当する。

尚、開閉機 7と移動体 9とのあいだに配される動力伝動手段としては、前記螺軸 7 aとナット体 7 bとによる構成の他に、開閉機により正逆回転するよう走行レールの一端部に設けたスプロケットと、走行レールの他端部に設けた従動スプロケットと、これらスプロケット間に懸回される駆動チェンとを備え、該駆動チェンに移動体を一体的に連結する構成とすることも可能であり、開閉機の駆動に伴、移動体が屋内外方向に移動する構成であれば、何れの構成であってもよい。そして、前記走行レール 8の屋外側端部は、第 1 4図に示すように、左側のガィドレール水平部 5 bの下面に固定されるケース体 1 5に一体固定されている。つまり、ケース体 1 5の屋外側端部には、上方が開口するコ字状部を有したレール支持体 1 7のー側片 1 7 aがー体的に固定されている。そして、レール支持体 1 7の開口部内側に延出する他側片 1 7 bに、屋内側方向に長く延出するアーム体 1 7 cがー体的に固定されており、該アーム体 1 7 cに沿って、走行レール 8 の屋外側端部位が支持固定されている。これによつて、走行レール 8は、ケース体 1 5、ガイドレール水平部 5 bを介して躯体側に一体的に固定されるように設定されている。ここで、レール支持片 1 7および走行レール 8は、ガイドレール垂直部 5 aから R状部 5 cを介して水平部 5 bとのあいだを移動するドア体 1の下方に位置していて、ドア体 1の移動軌跡に干渉することがなく、しかも、各部材は、開口部の左側部に位置しているので、開口部の邪魔にならないように設定されている。

一方、ドア体 1の最上端に設けられる最上端パネル体 2 aには、左右端部がガィドレール 5に嵌入する長さに設定されたパイプ体 1 8が、上端縁部（開放側端部）とのあいだに所定間隙を存する状態で連結されているが、前記パイプ体 1 8 と最上端パネル体 2 aとのあいだには、本発明の第一の姿勢矯正手段に相当する長さ調整部材 1 9が介装されている。

ところで、最上端パネル体 2 aの左右端部には、前述したように、第一連結部材 3が装着されており、上端縁部屋内側には左右に位置して連結片 3 hが配されている。そこで、この連結片 3 hを用いることにより、最上端パネル体 2 aとパイブ体 1 8とのあいだが揺動自在な関係となる状態で前記長さ調整部材 1 9が連結されている。

つまり、長さ調整部材 1 9は、連結片 3 hにピン 2 0 aを介して連結可能な二股部 2 0 bと、該二股部 2 0 bから屋内側に伸長するコ字形状の積層部 2 0 cとを備えた第一調整部材 2 0と、該第一調整部材積層部 2 0 cに外嵌状に積層するコ字形状の積層部 2 1 aと、パイプ体 1 8に外嵌するリング状部 2 1 bとを備えた第二調整部材 2 1とにより構成されている。そして、前記第一調整部材積層部 2 0 cの外側面には係止凸部 2 0 dが設けられている一方、第二調整部材積層部 2 1 aの外側面には、前記係止凸部 2 0 dを係止可能な係止凹部 2 1 cが屋内外方向に複数形成されている。これによつて、第一調整部材積層部 2 0 cと第二調整部材積層部 2 1 aとを積層させて固定する場合に、係止凸部 2 0 dに係止させる係止凹部 2 1 cを前記複数の係止凹部 2 1 cのなかから選択して固定することにより、第一調整部材積層部 2 0 cと第二調整部材積層部 2 1 aとの積層深さ (積層長さ）が調整されるように構成されている。そして、前記調整に基づいて、最上端パネル体 2 aの上縁部とパイプ体 1 8とのあいだに形成される所定間隙の長さを、パイプ体 1 8の左右端部に設けられる各長さ調整部材 1 9の調整により適宜調整できるように設定されている。

一方、 2 2は、パイプ体 1 8に連結されるジョイント部材であって、該ジョイント部材 2 2は、開閉方向に伸長し、閉鎖側端部（屋外側端部）が左側のガイドレール 5近傍側部位でパイプ体 1 8に外嵌する連結部材 2 2 aを介して連結される主リンク部（主リンク体） 2 2 bと、閉鎖側端部がパイプ体 1 8に対し、主リンク部 2 2 bとパイプ体 1 8との連結部よりも正面視で右側（第 1 6図の平面図において図面向かって左側）部位において連結部材 2 2 aを介して連結され、開放側端部（屋内側端部）が主リンク部 2 2 bの開放側端部と連結するべく、左側ほど屋内側に傾斜する傾斜部 2 2 cを備えた副リンク部（副リンク体） 2 2 dとがー体に折曲形成されたものとなっている。

ここで、パイプ体 1 8に外嵌する前記長さ調整部材 1 9のリング状部 2 1 bと、ジョイント部材 2 2の連結部材 2 2 aとは、本実施の形態ではそれぞれパイプ体 1 8に対して固定状に設けられているが、パイプ体 1 8に対して回転自在に設けて、リング状部 2 1 bと連結部材 2 2 aとがパイプ体 1 8に揺動自在になるように連結する構成としてもよい。

そして、主リンク部 2 2 bと副リンク部 2 2 dとのあいだの閉鎖側端部は、最上端パネル体 2 aの上縁部に平行となる第二連結リンク部 2 2 eにより連結されており、該第二連結リンク部 2 2 eの左側部位に、前記走行レール 8を走行（移動）する移動体 9が、連結アーム 9 bを介して一体的に連結されている。これによって、ジョイント部材 2 2は、移動体 9が走行レール 8を走行することに伴い、移動体 9に追随する状態で強制的に移動がなされ、もって、ドア体 1の開閉作動を行うように設定されている。

そして、前記ジョイント部材 2 2の主リンク部 2 2 bには、本発明の第二の姿勢矯正手段である第二姿勢矯正手段 2 3が設けられ、ガイドレール 5に対するジョイント部材 2 2の姿勢、即ち、ジョイント部材 2 2に連結されるドア体 1の姿勢を強制的に矯正するように設定されている。前記第二姿勢矯正手段 2 3は、開閉方向に長い主リンク部 2 2 bに一体連結される長尺状の長板材 2 3 aと、該長板材 2 3 aの板面に一側面が一体的に取り付けられる長尺角筒状の矯正用角.筒体 2 3 bとを備えて構.成されており、該矯正用筒体 2 3 bの開閉方向両端部（屋内外方向両端部）には、第一支軸 2 4が左右方向を向いて貫通支持されており、該第一支軸 2 4のガイドレール水平部 5 b側に向けて突出する軸端部に、ガイドレール水平部 5 bの溝底面 5 f に対向する状態で走行する第一ローラ 2 4 aが軸承されており、該第一ローラ 2 4 aがガイドレール水平部 5 bを走行することにより、矯正用角筒体 2 3 bがガイドレール水平部 5 bの移動案内を受けるように設定されている。

また、矯正用角筒体 2 3 bの開閉方向両端部には、第二支軸 2 5が上下方向を向いてそれぞれ貫通支持されており、下方に向けて突出する軸端部に第二ローラ 2 5 aがそれぞれ軸承されている。前記各第二ローラ 2 5 aは、ガイドレール水平部 5 bの下側片 5 gの開口側縁部に折曲形成された開口部内側を向く折曲面部 5 hと、ガイドレール水平部 5 bの下方に連結状に設けられたケース体 1 5の内側片を構成し、前記折曲面部 5 hと面一状となる内側面部 1 5 aとに対し、開口部内側から当接し、矯正用角筒体 2 3 bの移動に伴い前記当接部位を転動するように設定されている。

さらに、矯正用角筒体 2 3 bの開閉方向両端部には、第三支軸 2 6が左右方向を向いてそれぞれ貫通支持されており、左側に突出する軸部の中間部が下方に向けて折曲され、該折曲された軸端部に第三ローラ 2 6 aがそれぞれ軸承されている。前記各第三ローラ 2 6 aは、ガイドレール水平部 5 bの下側片 5 gの開口側縁部に折曲形成され、前記折曲面部 5 hとは所定間隙を存してガイド溝内側に位置する内側面部 5 iに対し、それぞれ開口部外側から（ガイド溝内側から）当接し、矯正用角筒体 2 3 bの移動に伴い前記当接部位を転動するように設定されている。

そして、矯正用角筒体 2 3 bは、移動体 9の走行に基づいて第一ローラ 2 4 a がガイドレール水平部 5 bを走行する際に、第二、第三ローラ 2 5 a、 2 6 aがガイドレール水平部 5 bの折曲面部 5 hと内側面部 5 iとを左右方向両側から挟み込む状態で走行することにより、矯正用角筒体 2 3 bが、ガイドレール水平部 5 bを基準としてこれに略平行となる姿勢に矯正されるように設定され、これによって、矯正用角筒体 2 3 bと一体に連結されるジョイント部材 2 2がガイドレール水平部 5 bに封して略平行となる姿勢に矯正されるように設定されている。さらに、このようにガイドレール 5に対する姿勢が矯正されたジョイント部材 2 2をパイプ体 1 8に連結し、該パイプ体 1 8を長さ調整部材 1 9を介してドア体 1に連結することにより、ドア体 1の姿勢をガイドレール水平部 5 bに対して略平行となる姿勢に矯正することができるように設定され、これによつて、ドア体 1の左右方向一方である左側部位に開閉作動力が作用する片持ち式の開閉構成でありながら、ドア体 1のガイドレール 5に対する姿勢が開閉方向、あるいは、屋内外方向に傾斜状になってしまうような不具合をなくし、ドア体 1の開閉作動が円滑、かつ、軽快になされるように設定されている。

叙述の如く構成された本形態において、ドア体 1は、開閉機 7の正逆駆動に伴い、開口部両側に設けられたガイドレール 5の案内を受けて開口部の開閉作動をする構成となっているが、この場合に、ドア体 1を開閉駆動するための駆動装置である開閉機 7は、左右方向一方である左側に配されたガイドレール水平部 5 b の屋内側端部近傍部位（躯体側）に設けられている。そして、開閉機 7に動力伝動手段を介して連結されドア体 1を強制的に開閉作動せしめる移動体 9は、ドア体 1の最上端パネル体 2 aの左側に偏寄して連結されている。このため、移動体 9が走行する走行レール 8は、左側に位置するガイドレール水平部 5 bに隣接し、かつ、ガイドレール水平部 5 bの下方に位置して配されている。この結果、ドア体が全開姿勢となったとき、走行レール 8が開口部の中央部に位置して邪魔になつてしまうことがなく、従来の走行レールを天井部と開放姿勢のドア体とのあいだに設けるもののように、開口部における間口高さが低くなつてしまうこともなく、有効間口高さを高く確保することが可能となる。

しかも、この場合に、開閉機 7は躯体側（ガイドレール水平部 5 bの屋内側端部）に固定されていて、走行レール 8に干渉することはなく、開閉機 7が移動体と一体に移動して、開口部に飛び出して邪魔になったり、間口部の間口高さを小さくしてしまうような不具合を回避できる。

さらに、このものにおいて、走行レール 8は、全開姿勢のドア体 1の下方位置に配設されることになるが、走行レール 8は左側のガイドレール水平部 5 b近傍部位に配され、該走行レール 8の屋外側端部は、ガイドレール水平部 5 bを介して躯体側部に固定されている。このため、走行レール 8、および、走行レール 8 を躯体側に支持するためのレール支持体 1 5が、開口部間口高さを遮って邪魔になるようなことがないうえ、走行レール 8を躯体側に支持させることができて、確実な支持を図ることができる。

このように、本発明が実施されたものにおいて、移動体 9は、ドア体 1の左側部位に連結されて、ドア体 1は左右方向一方に開閉作動力を受ける片持ち状となるが、このものでは、ドア体 1の左右方向一端部（左側端部）に連結する主リンク部 2 2 bと、それよりは他端側部位に連結される副リンク部 2 2 dとで構成されたジョイント部材 2 2が介装されている。この結果、開閉作動力が左側端部だけでなく、それよりも右側部位にも作用することになつて、片持ち状でありながら開閉作動力をドア体 1の中央部側にも波及させることができて、ドア体 1が開閉方向に傾斜してしまい、開閉作動に支障を来たすような不具合を防止することができる。

しかもこのものでは、ジョイント部材 2 2の開閉方向に長い第一リンク部 2 2 bがガイドレール水平部 5 bに案内を受ける状態となっているので、ドア体 1に対するジョイント部材 2 2の姿勢を、ガイドレール水平部 5 bに沿ったものとすることができて、ドア体 1の開閉作動を円滑、かつ、軽快なものにすることがでさる。

さらには、このものにおいて、ジョイント部材 2 2には第二姿勢矯正手段 2 3 が設けられていて、ジョイント部材 2 2の姿勢を、ガイドレール水平部 5 bに対して傾斜することなく水平状態が強制的に維持されるように矯正しているので、該ジョイント部材 2 2を介してガイドレール水平部 5 bに対するドア体 1の姿勢も矯正されて、ドア体 1の開閉作動を、さらに円滑、かつ、軽快なものにすることができる。

そのうえ、このものでは、ドア体 1の最上端パネル体 2 aに連結されるパイプ体 1 8に、第一の矯正部材である長さ調整部材 1 9を介してジョイント部材 2 2 が連結されている結果、ジョイント部材 2 2に対するドア体 1の姿勢をも矯正することができて、ドア体 1の姿勢矯正の確実性を高め、さらに円滑、かつ、軽快な開閉作動を実現できる。

しかも、長さ調整部材 1 9は、パネル体 2同志を連結する連結部材 3の連結片 3 hを利用して取付けられる構成となっていて、構成の簡略化、部材の兼用化を果すことができる。

また、このものにおいて、ドア体 1は、複数のパネル体 2の左右端部を第一連結部材 3により、左右方向中央部を第二連結部材 4によりそれぞれ折曲自在に連結されており、これら第一、第二連結部材 3、 4が樹脂製であることから、従来の蝶番を用いるもののようにドア体 1が重量化することがなく、軽量化を図ることができる。

さらにこのものでは、第一、第二連結部材 3、 4を、パネル体 2の屋内側面に沿って装着されるように構成したので、パネル体 2の左右両端部だけでなく、左右方向中央部にも装着させることができ、この結果、ドア体 1を左右方向に長いものにしたような場合であっても、パネル体 2同士の連結を安定したものとすることができる。

しかも、本形態では、パネル体 2自体が互いに連結する構成ではなく、第一、第二連結部材 3、 4を介して連結される構成であるので、パネル体 2の荷重は、第一、第二連結部材 3、 4が受けることになつてパネル体 2に作用することがない。この結果、パネル体 2は、風圧に対応する程度の強度を備えたものでよいことになり、しかも、その風圧に対しても、第一、第二連結部材 3、 4が補強的な効果を与えることができ、もつてパネル体 2の強度を必要以上に高める必要がなく、このことからもドア体 1の軽量化を果すことができる。また、各パネル体 2 を独立した構成にできるので、形状の自由度が高まり意匠性性の高いドア体 1を構成することも可能となる。

そのうえこのものでは、パネル体 2の左右両端部に装着される第一連結部材 3 については、左右外方からスライド嵌合させることでパネル体 2に装着することができ、また、第二連結部材 4については、パネル体 2の屋内側面に対して押し込み嵌合させることで装着することができので、取り付け作業が簡単で作業性を向上できる。そのうえ、第二連結部材 4は、屋内側から押し込むことで装着することができるので、各パネル体 2に予め左右の第一連結部材 3のみを装着したものを連結してドア体 1を構成し、該ドア体 1に構成した後において第二連結部材 4を装着することも可能である。この場合、第二連結部材 4は、パネル体自体の補強部材として、または、パネル体 2同士の連結の補強部材として用いることができ、設置状態に応じて適宜用いることができる。

また、第一連結部材 3は、上下に本体部 3 aよりも左右方向に長い延出 3 d、 3 iが形成されており、該延出部 3 d、 3 iがガイドレール 5内に嵌入する構成となっている。このため、上側延出部 3 dにはガイドレール 5を走行するためのガイドローラ 6を軸承させることができ、ガイドローラ 6取付け用のブラケットを別途用意する必要がなくなって、部品点数の削減を図ることができる。

しかも、このものでは、前記上下側延出部 3 d、 3 iの上下方向一半部が、パネル体 2の上下に形成される上下側空隙部 U S、 D Sに嵌入する上下側嵌合片 3 e、 3 jに形成されている。このため、上下側嵌合片 3 e、 3 jによるパネル体 2との一体化部位が左右方向に長く確保される構成となり、第一連結部材 3のパネル体 2に対する上下方向の位置ズレ（ガタつき）が防止（低減）される。

さらにこのものでは、上下側延出部 3 d、 3 iのみがガイドレーノレ 5に嵌合し、上下方向に長い本体部 3 aについてはガイドレール 5より開口部内側に位置しており、上下側延出部 3 d、 3 iのあいだ（上下方向対向間）が切欠かれた状態となっている。このため、ガイドレール 5の R状部を走行する際に、第 9図に示すように、ガイドローラ 6が支持される上下側延出部 3 d、 3 iがガイドレール 5 に嵌合した状態で移動し、切欠き部に相当する上下方向中間部についてはパネル体 2のみがガイドレール R状部 5 cに嵌合し、第一連結部材本体部 3 aに相当する部位はガイドレール 5から抜け出した状態で走行している。この結果、ガイドレール R状部 5 cにおける曲率半径を、第一連結部材の屋内外方向の厚さ（突出寸法）を考慮することなく、パネル体 2の板厚を嵌合する大きさとして小さく設定することができ、開口部の有効間口高さを大きく確保できる。

そして、このものでは、パネル体 2の左右方向中間部を第二連結部材 4によつて折曲自在に連結しており、左右方向に長いパネル体 2を用いた場合であっても安定した連結状態を確保することができる。しかも、第二連結部材 4は、パネル体 2の上下側空隙部 U S、 D Sに嵌入する上下側嵌合片 4 e、 4 iは、上下側空隙部 U S、 D Sの下半部あるいは上半部の形状に相当しているため、屋内側から押し込むことでパネル体 2に装着させることができ、装着作業を簡単、かつ、容易に行うことができるうえ、ドア体 1組付け後においても装着することが可能となる。

さらに、第一連結部材 3には、係止爪 3 p、 3 r、あるいは、ストッパ片 3 s が形成されていて、第一連結部材 3をパネル体 2に対して位置決め状、かつ、抜け止め状に装着することができる。一方、第二連結部材 4には、位置決め突起 4 mが形成されていて、第二連結部材 4をパネル体 2に対して位置決め状、かつ、抜け止め状に装着することができ、第一、第二連結部材 3、 4のパネル体 2への一体化がより高精度で、かつ、確実に行うことができる。

そのうえ、第一連結部材 3の上下側縁出部 3 d、 3 iがガイドレール 5に嵌合する構成であるが故に、ガイドローラ 6のローラ軸 6 aが外部 {開口部側）に露出することがなく、指挟み等の不測の事態を防止することもできる。

また、パネル体 2同士の連結は、第一、第二連結部材 3、 4の連結片 3 h、 4 gと連結受け片 3 k、 4 j とに形成された貫通孔 3 mと 3 g、 4 kと 4 f とに、それぞれ連結ピン 1 3、 1 4を揷通させるだけの簡単な作業で行うことができて連結操作の簡略化を図ることができる。そのうえ、ドア体 1のガイドレール 5への組み込みは、予め第一、第二連結部材 3、 4を装着したパネル体 2を、最下端パネル体 2 bからガイドレール 5のパネル出し入れ口部 5 eを介してガイドレール 5に組み込む毎に、連結ピン 1 3、 1 4で連結しながら順次組み込むことで行うことができるので、現場での取り付け（組み込み）作業が容易となって、作業性の向上が図れる。しかも、パネル体 2同士の連結は、樹脂材同士に対して金属製の連結ピン 1 3、 1 4が貫通する構成であるので、ドア体 1の開閉作動時における作動音を静粛なものにできる。

このように、本発明が実施されたものでは、各パネル体 2を一枚づっ、あるいは適宜枚数づっ連結しながらガイドレール 5に組み込むことで、ドア体 1が糸且み込み形成される構成であるので、局所的なパネル体 2の交換を含むパネル体 2の交換作業が簡単、かつ、容易に行うことが可能となる。また、本発明が実施されたものにあっては、開口部の上方に固定覆板 1 1と、ドア体 1の開閉作動に連動する可動覆板 1 2とが設けられているので、ドア体 1 の開放姿勢では有効間口高さを大きく確保できるうえ、固定覆板 1 1の下端縁と床面とのあいだの開口部間口寸法の変更や、規格寸法のパネル体の採用により、全閉姿勢において最上端パネル体 2 aがガイドレール垂直部 5 aではなくガイドレール R状部 5 cに位置して傾斜姿勢となったり、固定覆板 1 1の下端縁よりも下方位置になってしまったりしたとしても、固定覆板 1 1に加えて可動覆板 1 2 により R状部 5 c対向部を覆蓋することになつて、該部位に屋内外を貫通する隙間ができることがなく、風雨が吹き込むようなことを防止できる。

しかも、このものにおいて、移動体 9によるドア体 1の開閉作動を、ドア体 1 の自重にパランスされたバランス 1 6の付勢力に基づいて補助する構成になつているが、この場合に、パランス弾機 1 6に付勢力を蓄勢させる作業は、各パネル体 2を最下端パネル体 2 bからガイドレール 5内に順次組み込むことで自動的になされる構成であるので、パネル体 2組み込み後にパランス弾機を連結するもののように、バランス弾機に付勢力を蓄勢させるための作業が不要となって、さらなる取り付け作業の簡略化を図ることができる。

そのうえ、パランス弾機 1 6は、従来のようにガイドレール垂直部 5 aの直上方向に設けられるのではなく、ガイドレール水平部 5 bに沿って設けられているので、バランス弾機 1 6を配設するためのスペースをガイドレール垂直部 5 aの直上方向に確保する必要がなく、開口部の間口有効高さをさらに大きく確保することが可能となる。

尚、本発明は前記実施の形態に限定されないことは勿論であって、第 2 0図に示す第二の実施の形態のように、開閉機 7、移動体、そして、該移動体が走行する走行レール 8とを、ガイドレール 5の左方ではなく、右方に偏寄して設けることも可能である。

また、第二連結部材をパネル体に対して位置決め状に固定する手段としては、第二連結部材をパネル体にカシメ付ける構成としてもよい。

さらに、ガイドレールの躯体に対する取り付けとしては、第 2 1図に示す第三、第四の実施の形態のように、ガイドレール 5の屋外側に矩形状の枠材 2 7を設けることで、袖壁 2 8がある躯体（第 2 1図（A) 参照）、袖壁がない躯体（第 2 1図（B ) 参照）の何れにも取り付けることができるように構成されている。さらに、パネル体の左右両端部に設けられる第一連結部材としては、第 2 2図に示す第五の実施の形態のように、第一連結部材 3の一方の連結受け片 3 kに係止片 3 tを形成し、連結ピン 1 3の頭部 1 3 aに外径側に突出する状態で形成した係合凸部 1 3 bが抜け止状に係止される構成とすることもできる。

一方、第 2 3、 2 4図に第六の実施の形態を示す。このものは、ガイドレーノレ 5の垂直部 5 aの上方に設けられる固定覆板 1 1と可動覆板 1 2との構成が、前記第一の実施の形態と異なる。本実施の形態では、ガイドレール 5の屋外側面に配設される枠体 5 dの内側面に設けられる取り付けブラケット 2 9に、固定覆板 8がー体的に設けられているとともに、上下方向を向く蟻溝状のガイド溝 2 9 a がー体形成されている。そして、ガイド溝 2 9 aには、スライド体 3 0の外側面に一体形成された T字状のガイド片 3 0 aが上下方向移動自在に嵌合する構成となっており、このスライド体 3 0の上部に可動覆板 3 1がー体的に設けられている。そして、スライド体 3 0がガイド溝 2 9 aに沿って上下動することにより、可動覆板 3 1は、固定覆板 8の下方を閉鎖する閉鎖姿勢と、固定覆板 8の屋内側に沿って固定覆板 8の下方を開放する開放姿勢とに変姿するように設定されている。さらに、スライド体 3 0には、下端に位置して最下端パネル体 2 bに形成された係合片 2 cが下側から当接係合する係合受け片 3 0 bが突出形成されている。そして、このものにおいて、スライド体 3 0のガイド片 3 0 aがガイド溝 2 9 aの下端部の溝端 2 9 bに係止するスライド体 3 0の自然状態において、可動覆板 3 1は閉鎖姿勢になっている。この状態からドア体 1が開放作動して、最下端パネル体 2 bがガイドレール R状部 5 cに達し、係合片 2 cがスライド体 3 0の係合受け片 3 0 bに下側から当接し、この状態で最下端パネル体 2 bのさらなる開放作動が行われた場合に、スライド体 3 0がガイド溝 2 9 aに沿って強制的に上動し、可動覆板 3 1が固定覆板 8の下方を開放する開放姿勢となって、開口部の間口高さを高くするように設定されている。尚、最下端パネノレ体 2 bの閉鎖作動に伴い、係合片 2 cと係合受け片 3 0 bとの係合が解除されると、スライド体 3 0が自重で下動し可動覆板 3 1が自動的に閉鎖姿勢に変姿することは前曾己第一の実施の形態と同様である。

そして、このものでも、ドア体 1の開放時には可動覆板 3 1が開放姿勢となつて、有効な開口部の間口高さとして固定覆板 8の下端縁と床面とのあいだに設定されるものであり、固定覆板 8を、ガイドレール水平部 5 bに対向する可及的に短いものして有効な間口高さを大きく確保することができるものでありながら、ドア体 1の閉鎖時ではガイドレール R状部 5 cまでをも覆うことができて、ドア体 1を構成するにあたり開口部専用のパネル体を用意する必要がなくなって、取り付け作業の簡略化、コスト低下を図ることが可能となる。

つぎに、第 2 5、 2 6図に示す第七の実施の形態について説明する。

第七の実施の形態は、ガイドレール 5の屋外側面に配設される枠体 5 dの内側面に設けられる取り付けブラケット 3 2に、固定覆板 8がー体的に設けられているとともに、該固定覆板 8の下方に位置して可動覆板 3 3が揺動自在に設けられる構成となっている。この可動覆板 3 3は、左右両端部における上端が枢軸 3 3 aを介して取り付けブラケット 3 2に設けられ、枢軸 3 3 aに設けられたコイル弾機 3 3 bにより、下端縁部が屋内側に向けて付勢（可動覆板 3 3の開放方向へ付勢）されている。さらに、可動覆板の下端部には、左右方向所定間隙を存して複数のローラ 3 3 cが屋内側に突出する状態で設けられており、これらローラ 3 3 cは、ガイドレール R状部 5 cを走行するパネル体 2の屋外側面に対し、前記コイル弾機 3 3 bの付勢力を受けて押圧状に当接するように設定されており、これによって、可動覆板 3 3は、パネル体 2屋外側面の移動位置に合わせて揺動するように設定されている。

尚、 3 2 aは、可動覆板 3 3の屋外側方向への揺動規制をする規制部に構成されている。

そして、このものにおいて、可動覆板 3 3は、最下端パネル 2 bがガイドレール R状部 5 cからガイドレール水平部 5 bに至り全開姿勢に変姿するに従い、第 2 6図に示すように、下端縁部がコイル弾機 3 3 bの付勢力を受けて下屋内側に向けて揺動し、固定覆板 8の下方を開放する開放姿勢となるように開放作動するように設定されている。そして、これとは逆に、最下端パネル 2 bがガイドレール垂直部 5 a側に移動することに伴い、下端縁部がコイル弾機 3 3 bの付勢力に抗して揺動し、次第に固定覆板 8の下方を閉鎖する閉鎖姿勢となるように閉鎖作動するように設定されている。この場合、可動覆板 3 3の開放姿勢から閉鎖姿勢への変姿は、コイル弾機 3 3 bの付勢力に抗して最下端パネル体 2 bが閉鎖作動することに基づいてなされ、この場合も、可動覆板 3 3は自動的に閉鎖作動をするように設定されている。

そして、このものにおいても、ドア体 1の開放時には可動覆板 3 3が開放姿勢となって、有効な開口部の間口高さとして固定覆板 8の下端縁と床面とのあいだに設定されるものであり、固定覆板 8を、ガイドレール水平部 5 bに対向する可及的に短いものして有効な間口高さを大きく確保することができるものでありながら、ドア体 1の閉鎖時ではガイドレール R状部 5 cまでをも覆うことができて、ドア体 1を構成するにあたり開口部専用のパネル体を用意する必要がなくなって、取り付け作業の簡略化、コスト低下を図ることが可能となる。

つぎに、第 2 7〜4 0図に基づいて、第八の実施の形態を説明する。

本実施の形態のドア体 3 4は、複数のパネル体 2を第一、第二連結部材 3、 4 を用いて折曲自在に連結して構成されていること、ドア体 3 4の左右両端部が略逆 L字形の左右一対のガイドレール 5の移動案内を受けて開閉作動すること等は、前記各実施の形態と同様の構成となっている。因みに、パネル体 2、第一、第二連結体 3、 4とは、それぞれ形状が異なること以外は前記第一の実施の形態と同様の構成、機能を有しており、第一の実施の形態と同様の符号を付すことによりこれらの説明は省略する。

尚、 4 nは、第二連結部材 4のパネル体 2に対する位置決め、および、外れ止めをするための突起である。

本実施の形態のガイドレール 5は、ガイドレール水平部 5 bの屋内側端部に補助ステー 5 jが直交状に配されており、ガイドレール水平部 5 bと補助ステー 5 j とにより形成される左側のコーナー部に位置して、屋外側に延出する螺軸 3 5 aを備えた開閉機 3 5がー体的に固定されている。このように、開閉機 3 5の取り付け部材として設けられる補助ステー 5 jは、左右のガイドレール 5の屋内側端部を連結することにより、左右ガイドレール 5の位置決めをして、左右のガイドレール 5の対向間が開きすぎたり、狭まりすぎたりするような不具合がないようにしている。

そして、ガイドレー/レ水平部 5 bには、パランス弾機 1 6が内装されるケース体 3 6がー体的に設けられており、該ケース体 3 6に開閉機取り付け用の第一取り付け片 S 1が固定され、補助ステー 5 jには開閉機取り付け用の第二取り付け片 S 2がそれぞれ固定されている。そして、これら取り付け片 S l、 S 2を介して開閉機 3 5を取り付けることにより、ガイドレール水平部 5 bに対する開閉機 3 5の取り付けが位置精度よく行われるように設定されている。つまり、前記第二取り付け片 S 2は、補助ステー 5 jに対して左右方向の位置調整自在な状態で取付けられている一方、開閉機 3 5の左右側部には、第一、第二取り付け片 S l、 S 2 1に取り付けるための屋内外方向に長い取り付け片部 3 5 b、 3 5 cがそれぞれ形成されている。そして、開閉機取り付け片部 3 5 b、 3 5 cにはそれぞれ屋内外方向に長い長孔 3 5 dが開設されており、これら長孔 3 5 dを介して第一、第二取り付け片 S l、 S 2に取り付けることにより、屋内外方向の位置調整が自在な状態で取り付けられるように設定されている。これによつて、開閉機 3 5は、ガイドレール水平部 5 bと補助ステー 5 jに対する微調整がなされた状態で固定することができ、開閉機 3 5がガイドレール水平部 5 bに対して位置精度よく取り付けられて、開閉機 3 5部位から延出し、ガイドレール水平部 5 bに沿って支持される走行レール 8を位置精度よく設置することができ、移動体 9の走行に伴うドア体 1の開閉作動を円滑、かつ、安定に行えるように設定されている。

因みに、従来のオーバーヘッド式ドアでは、開閉機を天井面に取り付ける構成としており、取り付け箇所が限定されるばかりでなく、開閉機の位置精度が確保し難いという問題があつたが、このように、開閉機 3 5をガイドレール 5に一体化する構成とすることにより、開閉機 3 5の取り付けスペースの確保が容易になるうえ、位置精度よく取り付ける作業が容易になつて作業性の向上を図ることができる。

尚、開閉機 3 5は、螺軸 3 5 a、ナット体 3 5 d、該ナツト体 3 5 dに一体的に外嵌し、走行レール 8を走行する移動体 9により構成された移動体 9により、前記第一の実施の形態と同様に構成された動力伝動手段を介してドア体 3 4に連動連結されている。さらに、ドア体 3 4を構成する最下端パネル体 2 bには、ケース体 3 6に屋内外方向をむいて収納されたパランス弾機 1 6が連結されるが、該パランス弾機 1 6と最下端パネル体 2 bとは、つぎのようにして連動連結されている。

つまり、パランス弾機 1 6の屋内側端部 1 6 bが連結されるブラケット 1 6 d に第一プーリ 3 7が回転自在に支持され、該第一プーリ 3 7に卷回されたワイヤ 1 6 eの一端部（遊端部）力ケース体 3 6の屋内側端部（躯体側）に回動自在に支持された第二プーリ 1 6 f を経由して屋外側に引き回されてドア体 3 4に連結されていて、ドア体 3 4の荷重は、第一プーリ 3 7が動滑車として機能する状態でバランス 6に作用するように構成されている。この場合に、ケース体 3 6内を屋内外方向に移動する第一プーリ 3 7は、ローラ部（滑車） 3 7 aと、該ローラ部 3 7 aを貫通して回転自在に軸承する支軸 3 7 bと、該支軸 3 7 bの左右両端部に位置して設けられる一対の走行ローラ 3 7 cとを備えて構成されている。一方、ケース体 3 6の開口端である下端縁部にはガイド片 3 6 aがそれぞれ折曲形成されており、前記一対の走行ローラ 3 7 cはガイド片 3 6 a上を摺動自在に走行するように設定され、第一プーリ 3 7のケース体 3 6内における屋内外方向の移動を行うにあたり、第一プーリ 3 7は所定の姿勢を安定的に維持した状態での屋内外方向に走行できて、パランス弾機 1 6が不用意に回転するような不具合を防止できるように構成されている。そのうえ、パランス弾機 1 6が中間部分で破断してしまったような場合に、パランス弾機 1 6の屋外側端部 1 6 aが躯体に固定されていることと、第一プーリ 3 7がケース体ガイド片 3 6 a上に支持されていることとにより、パランス弾機 1 6が下方に長く垂れ下がってしまうことが防止できるように構成されている。

そして、ドア体 3 4の最上端に設けられる最上端パネル体 2 aと移動体 9とは、パイプ体 1 8、長さ調整部材 1 9、ジョイント部材 2 2、第二姿勢矯正手段 2 3 を用いて連結されていて、ガイドレール 5に対するジョイント部材 2 2の姿勢、即ち、ジョイント部材 2 2に連結されるドア体 3 4の姿勢が強制的に矯正され、ドア体 3 4のガイドレール 5に対する姿勢が開閉方向（上下方向）、あるいは、屋内外方向に傾斜状になってしまうような不具合をなくして、ドア体 3 4の開閉作動が円滑、つ、軽快になされるように設定されている。さらに、本実施の形態のドア体 3 4では、最下端に位置する最下端パネル体 2 bの左右両端部に各一対の第一、第二補助ローラ 3 8、 3 9が設けられており、これによつて、さらなるドア体 1の姿勢矯正ができるようにしている。

つまり、最下端パネル体 2 bの左右には、前記第一連結部材 3がそれぞれ設けられ、該第一連結部材 3の上端部には、ガイドレール 5を走行するためのガイドローラ 6が軸承されている。さらに、最下端パネル体 2 bの左右の第一連結部材 3下端部には、第一補助ローラ 3 8を軸承するための第一取り付けブラケット 4 0が設けられている。前記取り付けブラケット 4 0は、最下端パネル体 2 bの左右両端部の下端面を迂回して屋内外両面を挟むように、左右勝手違いのものがそれぞれ取り付けられており、第一補助ローラ 3 8の軸部 3 8 aを左右方向外方に突出させる状態で支持するための貫通孔 4 0 aが開設されている。そして、第一補助ローラ 3 8は、上端に設けられたガイドローラ 6と略同形状であり、かつ、ガイドローラ 6と同様にガイドレール 5を構成する一対の対向片間を転動するように設定されている。

前記取り付けブラケット 4 0の上方には、第二捕助ローラ 3 9を軸承するため第二取り付けブラケット 4 1が設けられているが、該第二取り付けブラケット 4 1も左右勝手違いのものが左右の第一連結部材 3にそれぞれ取り付けられていることは、前記第一補助ローラ 3 9用の取り付けブラケット 4 0と同様である。前記第二取付けブラケット 4 1には、第二捕助ローラ 3 9の支軸 3 9 aを屋内外方向（パネル体 2のパネル面に対して直交する方向）に軸承するための軸承部 4 1 aが開設されている。そして、第二補助ローラ 3 9は、ガイドレール 5の溝底面 5 f に近接対向状に軸承され、ドア体 1の開閉作動時に生じるガタを受けて溝底面 5 f を転動するように設定されている。このように構成することにより、最下端パネル体 2 bは、上下のガイドローラ 6および第一補助ローラ 3 8がガイドレール 5の対向片間に案内されることにより、屋内外（垂直部 5 aに位置する場合）あるいは上下方向（水平部 5 bに位置する場合）のガタつきに基づく姿勢矯正がなされる一方、左右の第二補助ローラ 3 9が左右のガイドレール溝底面 5 f に案内されることにより、左右方向のガタつきに基づく姿勢矯正がなされるように設定され、もって、ドア体 3 4のガイドレール 5に対する姿勢が開閉方向、あるいは、屋内外方向に傾斜状になってしまうような不具合をなくし、ドア体 3 4 の開閉作動が円滑、かつ、軽快になされるように設定されている。

また、前記第一取り付けブラケット 4 0の屋内側面には、ワイヤ 1 6 eを連結するためのスライド連結片 4 0 bが形成されている。一方、パランス弾機 1 6から延出され、ガイドレール水平部 5 b側から引き回され、最下端パネル体 2 bに連結されるワイヤ 1 6 eの一端部には、ワイヤ連結体 4 2がー体的に設けられている。前記ワイヤ連結体 4 2はワイヤ 1 6 e—端部が貫通する貫通孔 4 2 aが開設された四角筒形状に形成されており、一側面 4 2 bの下半部に、前記第一取り付' ブラケット 4 0のスライド連結片 4 0 bに上下方向のスライド作動で係合する係合片 4 2 cが形成されている。そして、ワイヤ連結体 4 2は、貫通孔 4 2 a にワイヤ 1 6 eの一端部を揷通して上端において抜け止めし、ドア体 3 4の屋外側面に引き回されているワイヤ 1 6 eを、最下端パネル体 2 bの下端を経由して屋内側面に引き回し、スライド連結片 4 0 bの上端に対して、ワイヤ連結体係合片 4 2 cの下端からスライド係合させることにより、第一取り付けブラケット 4 0に対しワイヤ連結体 4 2が抜け止め状に連結され、これによつて、パランス弾機 1 6とドア体 3 4との連結がなされる設定となっている。

さらに、本実施の形態では、ドア体 3 4のガイドレール 5への組み込みにおいてつぎのような配慮がなされている。

前記左右一対のガイドレール 5に開設されたパネル出し入れ口 5 eには、ドア体 3 4組み込み時に用いる台座 4 3·がそれぞれ着脱自在に装着されるように構成されている。前記台座 4 3は、パネル体 2を載置するための載置凹部 4 3 aと、パネル出し入れ口 5 eを構成する下端側の切り落とし縁部 5 kに係り止めするための係止片 4 3 bと、パネル出し入れ口 5 eの左右方向外方の切り落とし縁部に係止してガイドレール 5からの抜け止めをするストツパ片 4 3 cとを備えて形成されている。

因みに、パネル出し入れ口 5 eは、ガイドレール垂直部 5 aの上端部に設けられているが、ガイドレールコーナー部 5 c、ガイドレール水平部 5 bの屋内側面に形成することも可能である。

このように構成された本実施の形態において、ドア体 3 4の組み込み手順を説明するが、第 3 9図に示すように、前記ガイドレール 5のパネル出し入れ口 5 e に装着した台座 4 3の載置凹部 4 3 aに、最下端パネル体 2 bの下端部を落とし込み、ガイドレール 5に立て掛ける状態で最下端パネル体 2 bを台座 4 3上にセットし、この状態において、パランス弾機 1 6から引き回されたワイヤ 1 6 eを最下端パネル体 2 bに連結するが、該ワイヤ 1 6 eの一端部は、第二プーリ 1 6 f から卷き出されたものが、ガイドレールコーナー部 5 c近傍に設けた第三ブーリ 1 6 gを経由して最下端パネル体 2 bの屋外側に引き出されており、このように、パネル体 2が連結されない自然状態において、ワイヤ 1 6 eの一端部は、ノネル出し入れ口 5 eから臨める部位に位置するように設定されている。

そして、ワイヤ 1 6 eの一端部を、パランス弾機 1 6の付勢力に抗して引っ張る状態とし、台座 4 3上にセットした最下端パネル体 2 bの屋外側から最下端パネル体 2 bの屋内側に引き回し、ワイヤ 1 6 eに連結されたワイヤ連結体係合片 4 2 cを、第一取り付けプラケット 4 0に形成されたスライド連結片 4 0 bに上側から下方に向けてスライド係合させることにより、パランス弾機 1 6と最下端パネル体 2 bとの連結がなされるように設定されている。このとき、ワイヤ 1 6 eと最下端パネル体 2 bとは、スライド連結片 4 0 bと係合片 4 2 cとのスライド連結で一体的な連結ができるようになつており、これによつて、パネル出し入れロ 5 e近傍の高所での作業でありながら、作業性よく容易に連結作業となるように配慮されている。尚、ワイヤ連結体 4 2を最下端パネル体 2 bに連結した状態において、最下端パネル体 2 bは台座 4 3に載置されていてパランス弾機 1 6 には負荷が掛かることなく付勢力を蓄勢していない状態になるように設定されている。

また、最下端パネル体 2 bの屋外側から屋内側に引き回されるワイヤ 1 6 eの一端部は、最下端パネル体 2 bの下端面を経由して屋内側に引き回されるが、第一取り付けブラケット 4 0の下方外面には、ワイヤ 1 6 eの一端部を屋内側に案内するための案内溝 4 0 dが形成されている。

このように、最下端パネル体 2 bにパランス弾機 1 6を連結した後は、該最下端パネル体 2 bを台座 4 3から外して、左右端部に設けられた第一連結部材 3のガイドローラ 6取り付け側半部を、パネル出し入れ口 5 eからガイドレール垂直部 5 aにみ込むが、この状態において、最下端パネル体 2 bはワイヤ 1 6 eに垂下した状態となり、これによつてパランス弾機 1 6には、パネル体 2の一枚分に相当する付勢力が蓄勢されて、最下端パネル体 2 bの荷重とバランスされるように設定されている。

尚、パランス弾機 1 6は、最下端パネル体 2 bを連結することにより、該最下端パネル体 2 bの荷重にパランスするとともに、付勢力を蓄勢するべく、最下端パネル体 2 bの上下方向長さ分だけ伸長することになるが、このとき、パランス弾機 1 6と最下端パネノレ体 2 bとのあいだには第一プーリ（動滑車） 3 7が設けられており、このため、ノランス ¾ 1 6は、最下端パネル体 2 bの上下方向長さの半分の長さだけ伸長する。これによつて、バランス ¾ 1 6を収容するケース体 3 6の全長を短く設定することができるように配慮されている。

また、ワイヤ連結体 4 2は、パランス弾機 1 6に付勢力が蓄勢されると、連結されたワイヤ 1 6 eにより下方への引っ張り力が作用することになるが、ワイヤ連結体 4 2の係合片 4 2 cは下半部に形成されており、スライド連結片 4 0 に対し下方に向けたスライド係合をしている状態で、係合片 4 2 cの上側部位がストッパ片 4 2 dに構成されて、スライド連結片 4 0 bの上端部 4 0 cに当接して下動規制を受けるように構成されている。これによつて、パランス弓 « 1 6の蓄勢状態では、ワイャ連結体 4 2と第一取り付けブラケット 4 0との係合がより一層強固なものにできるうえ、ワイヤ 1 6 eが第一取り付けブラケット 4 0から外れてしまうことがないように配慮されている。

そして、最下端パネル体 2 bに続いて、上側のパネル体 2をパネル体出し入れ口 5 eから組み込み（嵌合し）、最下端パネル体 2 bと上側のパネル体 2の第一、第二連結部材 3、 4の連結片 3 h、 4 gと連結受け片 3 k、 4 j同士を嵌合させる。そして、それぞれ連結ピン 1 3、 1 4を装着することで、最下端パネル体 2 bと上側のパネル体 2との連結がなされる。ここで、前記状態では、連結ピン 1 3、 1 4を装着しなくてもパネル体 2同士を連結状態（嵌合状態）とすることができ、このため、全てのパネル体 2をガイドレール 5に組み込んだ後、第一、第二の連結部材 3、 4同士を順次連結ピン 1 3、 1 4を装着することで連結するような作業手順としてもよく、このようにすることにより、高所のパネル出し入れ口 5 eからパネル体 2を組み込んだとしても、一人での作業が可能となる。

そして、前記状態において、最下端パネル体 2 bと上側のパネル体 2とがパランス弾機 1 6に連繋するワイヤ 1 6 eにより垂下される状態となっており、これによって、バランス弾機 1 6には二枚のパネル体 2の荷重に相当する付勢力が蓄勢されるように設定されている。

このようにして、上側のパネル体 2を順次組み込み、第一、第二連結部材 3 、 4同士の連結をすることにより、開口部がパネル体 2により閉鎖されて全閉姿勢に近付き、最上端パネル体 2 aを連結することにより全閉姿勢となるが、このものでは、パネル出し入れ口 5 eは、全閉姿勢のドア体 3 4の最上端パネル体 2 a 対向部位に位置しているので、最下端パネル体 2 bが床面に接地する僅かに上側に位置する状態で、最上端パネル体 2 aが下側のパネル体 2に連結され、この状態では、バランス弾機 1 6にはドア体 1全体の荷重に相当する付勢力が蓄勢されるように設定されている。そして、このように構成されたオーバーヘッド式ドアにおいて、ドア体 3 4の荷重にパランスされたパランス弾機 1 6の付勢力により、移動体 9によるドア体 1の開放作動の補助がなされて、軽快な開放作動ができるように構成されている。

そして、本実施の形態のものでは、前述の手順でドア体 3 4を組み込んだ後、ガイドレール 5のパネル出し入れ口 5 eにセットされている組み込み用の台座 4 3を取り外し、ここに、力パー体 4 4を装着することにより、ガイドレール 5 への組み込み作業が完了するように設定されている。

そして、このものにおいても、前記第一の実施の形態と同様に、開閉機 3 5が左右何れか一方に偏寄して設けられており、開口部の有効間口高さを大きく確保することができる。産業上の利用可能性

以上のように、本発明にかかる建築用開閉装置は、建築物の開口部を開閉する装置として有用であり、特に車庫の出入り口部等に用いるのに適している。

Claims

求の囲

開放側端部に移動体が連結された開閉体の左右側部を、開口部から天井部に沿う略 L字形をした左右一対のガイドレールにそれぞれ嵌合し、前記移動体の変位に基づいて開閉体がガイドレール垂直部に位置する閉鎖姿勢と、ガイドレール水平部に位置する開放姿勢とのあいだを変姿する建築用開閉装置において、前記移動体を、躯体側に設けた駆動装置に動力伝動手段を介して連結し、駆動装置の駆動一一一-口に基づいて、左右何れか一方のガイドレール水平部の下方に配した走行レールを走行するよう構成した建築用開閉装置。

請求項 1において、走行レールの屋外側端部は、ガイドレール水平部に支持されている建築用開閉装置。

請求項 1または 2において、移動体は、開閉体とのあいだにジョイント部材を介して連結され、該ジョイント部材は、開閉体の開放端縁部に連結され、開閉方向をむく主リンク体と、一端部が主リンク体の開放側端部に連結し、他端部が開閉体と主リンクとの連結部よりも他方側で開閉体に連結する副リンク体とを備えて構成されている建築用開閉装置。

請求項 3において、主リンク体には、ガイドレールを走行するガイドローラが連結され、ジョイント部材はガイドレールの移動案内を受けるように構成されている建築用開閉装置。

請求項 3または 4において、ジョイント部材には、開閉体のガイドレールに対する姿勢を矯正をするための姿勢矯正手段が設けられている建築用開閉装請求項 5において、姿勢矯正手段は、主リンク体のガイドレールに対する姿勢を矯正するように構成されている建築用開閉装置。

請求項 5において、姿勢矯正手段は、開閉体のジョイント部材に対する姿勢を調整をするように構成されている建築用開閉装置。

請求項 1乃至 7の何れかにおいて、動力伝動手段は、移動体に回転規制された状態で設けられたナット体と、走行レールに回転自在に配され、前記ナツト体が螺合する螺軸とを備えて構成されている。

請求項 1乃至 8の何れかにおいて、開閉体は、長尺板材の上下縁部に一方のパネル面と対向する折返し片部が形成されたパネル体の複数を連結部材を介して連結して構成するものとし、前記連結部材は、パネル体の前記一方のパネル面に沿って設けられ、パネル体と折返し片部とのあいだの空隙部に嵌入する嵌合片と、連結部材の上下にそれぞれ形成され、隣接する連結部材同士を折曲自在に連結する連結片と連結受け片とを備えて構成されている建築用 . 請求項 9において、連結部材は、左右方向外方に延出する延出部が形成され嵌合片の空隙部への嵌合が長くなるように構成されたものとし、該連結部材をパネル体の左右両端部に設けることにより、連結部材延出部はパネル体とともにガイドレールのガイド溝に嵌入するように構成されている建築用開 . 請求項 1 0において、延出部には、ガイドレールを転動するガイドローラの支持部が形成されている建築用開閉装置。

. 請求項 1 0または 1 1において、延出部は、ガイド溝嵌入部において嵌合片を残す状態で上下方向中間部が切欠かれている建築用開閉装置。

. 請求項 1 0において、連結部材は、パネル体の左右方向中間部に設けられており、嵌合片はパネル体と折返し片とのあいだに押し込み装着されている . 請求項 1乃至 1 3の何れかにおいて、開口部上方には、天井部から全開姿勢の開閉体を覆う固定覆板と、開閉体の最下端部の開閉作動に連動し、固定覆板の下部を開閉作動する可動覆板とが設けられている建築用開閉装置。. 請求項 9乃至 1 4の何れかにおいて、開閉体は、ガイドレールに形成した投入口に、バランス弹機の一端部が連結された最下端のパネル体から順次上方のパネル体を組み込み、パネル体同士の連結をすることで構成され、パランス弹機には、開閉体の組み込みにより開閉体の自重にパランスする付勢力が自動的に蓄勢されるように構成した建築用開閉装置。