明 細 書
ラジカル重合体の製造方法
技術分野
[0001] 本発明はラジカル重合体力 なる榭脂粉体の製造方法に関する。より詳しくは、榭 脂微粉体を簡便に製造する方法に関する。
背景技術
[0002] 榭脂微粉体の製造方法としては、乳化重合による方法 (例えば、特許文献 1参照) ゃァ-オン重合による方法 (例えば、非特許文献 1参照)が知られている。
し力しながら、乳化重合法では、得られる重合体は界面活性剤等の不純物を含有 し、またこれを除去するためには洗浄の後工程等が必要となり、簡便な方法とはいえ な!ヽと 、う問題を有して!/、る。
また、ァ-オン重合法は反応が多段であるために簡便な方法とは 、えな 、と 、う問 題を有している。
[0003] 特許文献 1 :特表平 10— 501294号公報
非特許文献 l : Macromolecules、 Vol. 36、 876 (2003)
[0004] 本発明は、前記の問題点が改善された、榭脂粉体を簡便に製造する方法を提供す ることを目的とする。
発明の開示
[0005] 本発明者らは上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、 2官能性のラジカル重合性単量体 (A)および 3官能性以上の ラジカル重合性単量体 (B)を、(A)と(B)の合計モルに対して 15モル%以上 170モ ル%以下の重合開始剤 (C)の存在下で重合させることを特徴とするラジカル重合体 からなる榭脂粉体 ωの製造方法である。以下本発明につ 、て詳述する。
発明を実施するための最良の形態
[0006] 本発明のラジカル重合体からなる榭脂粉体の製造方法は以下の効果を有する。
1.本発明の製造方法によれば、通常のラジカル重合で使用する設備、原料を使用 して、通常のラジカル重合で実施するのと同様の重合温度、重合時間、重合圧力等
で、 1次粒子の体積平均粒子径が、 lnm以上 300nm以下であるラジカル重合体か らなる樹脂粉体を簡便に得ることができる。
2.本発明の製造方法で得られるラジカル重合体力 なる榭脂粉体は、非常に広い 範囲のモノマー組成を選択することができる。
3.本発明の製造方法で得られるラジカル重合体からなる榭脂粉体は、高分岐で多 数の多様な官能性末端基を含む三次元ポリマーである。
[0007]
本発明のラジカル重合体力 なる榭脂粉体 COの製造方法は、 2官能性のラジカル重 合性単量体 (Α)および 3官能性以上のラジカル重合性単量体 (Β)の合計モルに対 して、特定の範囲のモル比の重合開始剤 (C)を使用することにより、榭脂微粉体を簡 便に製造することができるものである。
(C)の使用量は、(Α)および (Β)の合計モルに対して、通常 15モル%以上、好まし くは 30モル%以上、さらに好ましくは 35モル%以上、特に好ましくは 40モル%以上、 最も好ましくは 50モル%以上であり、通常 170モル%以下、好ましくは 160モル%以 下、さらに好ましくは 150モル%以下である。(C)の使用量が 15モル%未満の場合 は重合体はゲルイ匕してしまう。また 170モル%を越える場合は重合体は生成しな 、。
[0008]
本発明において、官能性とは、 1つの化合物が高分子化合物を生成する際に示す潜 在的な結合手の数をいう。
本発明における 2官能性ラジカル重合性単量体 (Α)としては、例えば、下記(1)一 (13)の単量体で 2官能性のもの、およびこれらの 2種以上の混合物が挙げられる。 (1)ビニル系炭化水素
( (1) 1)脂肪族ビュル系炭化水素:エチレン、ジフエ-ルエチレン、プロピレン、ブ テン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オタテン、ドデセン、ォクタ デセン、前記以外の α—才レフイン等
( (1) -2)脂環式ビュル系炭化水素:シクロへキセン、ビネン、リモネン、インデン、ビ -ルシクロへキセン、ェチリデンビシクロヘプテン等
( (1) 3)芳香族ビュル系炭化水素:スチレン、 α—メチルスチレン、ビュルトルエン
ン、 2, 4—ジメチノレスチレン、 ェチルスチレン、 イソプロピノレスチレン、 プチ/レスチレン 、 フエニノレスチレン、 シクロへキシルスチレン、 ベンジルスチレン、 クロチルベンゼン、 ビニノレナフタレン等。
[0009] ( 2 )カルボキシル基含有ビニル系単量体及びその塩
(メタ)ァクリノ 、 (無水)マレイン酸、 マレイン ノアルキルエステル、 フマノ 、 フ マノ ν^Έ·ノアルキルエステル、 クロトン酸、 イタコン酸、 イタコン ノアルキルエステ ル、 ィタコン酸グリコーノ!^ノエ一テル、 シトラコン酸、 シトラコン酸モノアルキルエス テル、 敏醇のカルボキシル基含有ビエル系単量体;並びに、 これらのアルカリ録塩( ナトリウム塩、 カリウム塩等)、 アルカリ土類錦塩 (カルシウム塩、 マグネシウム塩等)、 アミン もしくはアンモニゥム塩等。
[0010] (3)スルホン基含有ビニル系単量体、 ビュル系 ノエステルイ!^及びこれらの塩
ビニルスルホン酸 (¾)、 (メタ)ァリルスルホン酸 (¾)、メチルビニルスルフォネート、 スチレンスノレホン酸 ( 、 α—メチルスチレンスノレホン酸 (塩)、 スルホプロピル(メタ)ァ クリレート、 2—ヒドロキシ一 3— (メタ)ァクリロキシプロピルスルホン酸 (¾)、 2— (メ タ)ァクリロイルァミノー 2, 2一ジメチルエタンスノレホン酸 (¾)、 2— (メタ)ァクリロイ ルォキシエタンスルホン酸 (¾)、 3 _ (メタ)ァクリロイノレオキシー 2—ヒドロキシプロパ ンスルホン酸 (¾)、 2—(メタ)アクリルアミドー 2—メチルプロパンスルホン酸 ( 、 3 一 (メタ)ァクリルァミド一 2—ヒドロキシプロパンスルホン酸 (¾)、アルキル (炭素数 3〜
18)ァリルスルホコハク酸 (¾)、 ポリ(η=2〜30)ォキシアルキレン (エチレン、 プロ ピレン、 プチレン:戦虫、 ランダム、 プロックでもよい)モノ(メタ)アタリレートの硫酸ェ ステル化物 (塩) [ポリ( η = 5〜: I 5 )ォキシプロピレンモノメタクリレート硫酸エステル 化物 (¾)等] 、 ポリオキシエチレン多環フエニルエーテル硫酸エステル (塩)、 その他以下 の一般式( 1 )〜( 3 )で示される化合物等。 [上記における塩としては、 アル力リ録塩け トリウム塩、 カリウム塩等)、 アルカリ土類^ Μ塩 (カルシウム塩、 マグネシウム塩等)、 ァ ミ^もしくはアンモニゥム塩が挙げられる。 ]
[化 1]
0— (AO) n SOaX
CH = CHCH2-OCH2CHzCH20-A r -R (l) 差替え用紙 (規則 26)
(式中、 Rは炭素数 1 15のアルキル基、 Aは炭素数 2 4のアルキレン基を示し、 nが 複数の場合同一でも異なっていてもよく、 異なる場合はランダムでもプロックでもよい。 Xはアルカリ金属、 ァノレカリ土類金属、 アンモニゥム、 アミンカチオンを示し、 Arはべ ンゼン環を示し、 nは 1~ 50の整数を示す。 )
【化 2】
I
R— Ar— O (AO) nSOaX (2)
(式中、 Rは炭素数 1 15のアルキレン基、 Aは炭素数 2 4のアブレキレン基を示し、 n が複数の 同一でも異なっていてもよく、 異なる はランダムでもプロックでもよい 。 Xはアルカリ金属、 アルカリ土類金属、 アンモニゥム、 アミンカチオンを示し、 Arは ベンゼン環を示し、 nは;!〜 50の を示す。 )
【化 3】
CHaCOOR'
XOaSCHCOOCHaCH (OH) CHzOCH2CH = CH2 (3)
(式中、 R, はフッ素原子で藤されていてもよい炭素数 1~15のアルキル基、 Xはアル カリ金属、 ァノレカリ土類金属、 アンモニゥムもしくはアミンカチオンを示す。 )
[0011] (4)«£含有ビュル系単量体
(メタ)アタリノ ヒドロキシアルキル薩モノエステル、例えば、 2—ヒドロキシェチル( メタ)アタリロイノレホスフェート、 フエニノレー 2—ァクリロイロキシェチルホスフェート、 (メタ)ァクリノ アルキルホスホン薩、 例えば、 2—ァクリロイノレォキシェチルホスホ ン酸 等。
[0012] ( 5 )ヒドロキシル基含有ビニル系単量体
ヒドロキシスチレン、 Ν—メチロール (メタ)アクリルアミド、 ヒドロキシェチル (メタ)ァ クリレート、 ヒドロキシプロピル (メタ)アタリレート、 ポリエチレングリコーノ^ノ(メタ )アタリレ—ト、 (メタ)ァリノレアルコール、 ク口チルアルコール、 イソクロチルアルコ一ノレ 1ープテン一 3—才一ノレ、 2—プ、テン一 1—才ーノレ、 2—プテン一 1, 4一ジ才ーノレ、 プロノくルギルアルコール、 2—ヒドロキシェチルプロぺニルエーテル、庶糖ァリノレエーテ
差替え用紙 (規則 26)
( 6 )含窒素ビニル系単量体
( ( 6 )— 1 )ァミノ基含有ビュル系単量体:ァミノェチル (メタ)ァクリレート、 ジメチルァミ 差替え用紙 (規則 26)
ェチル (メタ)アタリレート、ジェチルアミノエチル (メタ)アタリレート、 t—ブチルアミノエ チルメタタリレート、 N-アミノエチル (メタ)アクリルアミド、 (メタ)ァリルアミン、モルホリ ノエチル (メタ)ァリルァミン、クロチルァミン、 N, N—ジメチルアミノスチレン、メチル α —ァセトアミノアクリレート、ビュルイミダゾール、 Ν ビュルピロール、 Ν—ビ-ルチオピ 口リドン、 Ν—ァリールフエ-レンジァミン、ァミノカクリレート、 4一ビュルピクリレート、 4 一ビニルピルバゾール、ァミノチアゾール、ァミノインドール、アミノビロール、ァミノイミ ダゾール、ァミノメルカプトチアゾール、これらの塩等、
( (6)— 2)アミド基含有ビュル系単量体:(メタ)アクリルアミド、 Ν メチル (メタ)アクリル アミド、 Ν ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、 Ν—メチロール (メタ)アタリ ルアミド、 Ν, Ν,ーメチレン ビス (メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、 Ν, Ν—ジメチルァ クリルアミド、 Ν, Ν—ジベンジルアクリルアミド、 Ν イソプロピルアクリルアミド、メタタリ ルホルムアミド、 Ν メチル Ν ビュルァセトアミド、 Ν ビュルピロリドン等、
( (6)—3) -トリル基含有ビュル系単量体:(メタ)アクリロニトリル、シァノスチレン等、 ( (6) 4) 4級アンモ-ゥムカチオン基含有ビュル系単量体:ジメチルアミノエチル (メ タ)アタリレート、ジェチルアミノエチル (メタ)アタリレート、ジメチルアミノエチル (メタ) アクリルアミド、ジェチルアミノエチル (メタ)アクリルアミド、ジァリルアミン等の 3級アミ ノ基含有ビニル系単量体の 4級化物 (メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロラ イド、ジメチルカーボネート等の 4級ィ匕剤を用いて 4級化したもの)、
( (6) 5)ニトロ基含有ビニル系単量体:ニトロスチレン等。
[0014] (7)エポキシ基含有ビュル系単量体
グルシジル (メタ)アタリレート、テトラヒドロフルフリル (メタ)アタリレート、 ρ-ビュルフエ 二ノレダリシジノレエーテノレ等。
[0015] (8)ハロゲン元素含有ビュル系単量体
塩化ビュル、臭化ビュル、塩化ビ-リデン、 1 クロ口プロピレン、ジクロロエチレン、ァ リルクロライド、クロルスチレン、ブロムスチレン、ジクロルスチレン、クロロメチノレスチレ ン、テトラフルォロスチレン等。
[0016] (9)ビュルエステル、ビュルエーテル、ビ-ルケトン
酢酸ビュル、ビュルブチレート、プロピオン酸ビュル、酪酸ビュル、イソプロべ-ルァ
セテート、メチル 4 ビュルべンゾエート、シクロへキシルメタタリレート、ベンジルメタク リレート、フエ-ル(メタ)アタリレート、ビュルメトキシアセテート、ビュルべンゾエート、 ビニノレメチノレエーテノレ、ビニノレエチノレエーテノレ、イソブチノレエーテノレ、ビニノレプロピ ノレエーテノレ、ビ-ノレブチノレエーテノレ、ビ-ノレ 2—ェチノレへキシノレエーテノレ、ビ-ノレフ ェニルエーテル、ビニル 2—メトキシェチルエーテル、メトキシブタジエン、ビニル 2—ブ トキシェチルエーテル、 3, 4—ジヒドロ 1, 2 ピラン、 2 ブトキシー 2'—ビニロキシジェ チルエーテル、ビュル 2—ェチルメルカプトェチルエーテル、ビュルメチルケトン、ビニ ルェチルケトン、ビュルフエ-ルケトン、 p ビュルジフエ-ルサルファイド、ビニルェチ ルサルファイド、ビュルェチルスルフォン、ジアルキルフマレート(2個のアルキル基は 、炭素数 2— 8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ジアルキルマレエート( 2個のアルキル基は、炭素数 2— 8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)等。
[0017] (10) (メタ)アクリル酸エステル
炭素数 1一 50のアルキル基を有するアルキル (メタ)アタリレート、例えば、メチル (メ タ)アタリレート、ェチル (メタ)アタリレート、プロピル (メタ)アタリレート、ブチル (メタ)ァ タリレート、 2—ェチルへキシル (メタ)アタリレート、ドデシル (メタ)アタリレート、へキサ デシル (メタ)アタリレート、ヘプタデシル (メタ)アタリレート、エイコシル (メタ)アタリレ ート、 2—メルカプトェチル (メタ)アタリレート等。
[0018] (11)ポリアルキレングリコール鎖を有するビニル系単量体
ポリエチレングリコール(分子量 300)モノ(メタ)アタリレート、ポリプロピレングリコー ル(分子量 500)モノアタリレート、メチルアルコールエチレンオキサイド 10モル付カロ 物モノ (メタ)アタリレート、ラウリルアルコールエチレンオキサイド 30モル付カ卩物モノ( メタ)アタリレート等。
[0019] (12)その他のビニル系単量体
ァセトキシスチレン、フエノキシスチレン、ェチル α—エトキシアタリレート、イソシアナト ェチル (メタ)アタリレート、シァノアクリレート、 m イソプロべ-ルー a , aージメチルメ チルベンジルイソシァネート、 4ービニルー t ブチルベンゼンカルボペルォキシエステ ル等。
[0020] これらのうちで好ましいものは、(1)ビニル系炭化水素、(1)のうち特に((1)— 1)脂
肪族ビュル系炭化水素、((1)- 3)芳香族ビニル系炭化水素、(2)カルボキシル基含 有ビュル系単量体、(6)含窒素ビュル系単量体、(6)のうち特に((6)— 2)アミド基含 有ビュル系単量体、(8)ハロゲン元素含有ビュル系単量体、(9)ビュルエステル、ビ -ルエーテル、ビュルケトンおよび(10) (メタ)アクリル酸エステルであり、特にェチレ ン、ジフエ-ルエチレン、スチレン、ェチルスチレン、(メタ)アクリル酸、フマル酸、(メ タ)アクリルアミド、 N イソプロピルアクリルアミド、塩化ビュル、ァリルクロライド、酢酸 ビニノレ、ビニノレメチノレエーテノレ、ビニノレエチノレエーテノレ、イソブチノレビニノレエーテノレ 、ビュルメチルケトン、ビュルェチルケトン、メチル (メタ)アタリレート、ェチル (メタ)ァ タリレート、ブチル (メタ)アタリレート、 2—ェチルへキシル (メタ)アタリレートである。
[0021] 本発明における 3官能性以上のラジカル重合性単量体 (B)としては、例えば、上記 分類(1)一(12)のうち 3官能性以上のものおよびこれらの 2種以上の混合物が挙げ られる。これらのうち、 3官能性のものが好ましい。
具体例としては、以下のものが挙げられる。
(1)ビニル系炭化水素
( (1)ー1)脂肪族ビニル系炭化水素:イソプレン、ブタジエン、 3—メチルー1, 2-ブタジ ェン、 2, 3—ジメチノレー 1, 3 ブタジエン、ペンタジェン、へキサジェン、ォクタジェン 1, 3, 5 キサトリェン等
( (1) 2)脂環式ビニル系炭化水素:シクロペンタジン、シクロへキサジェン等
( (1) 3)芳香族ビュル系炭化水素:ジビュルベンゼン、ジビュルトルエン、ジビュル キシレン、トリビニルベンゼン等。
[0022] (2)カルボキシル基含有ビュル系単量体及びその塩
マレイン酸モノアリル、フタル酸モノアリル、フマル酸モノビュル、マレイン酸モノビ- ル、ィタコン酸モノビュル等のカルボキシル基含有ビュル系単量体;並びにこれらの アルカリ金属塩 (ナトリウム塩、カルシウム塩等)、アルカリ土類金属塩 (カルシウム塩、 マグネシウム塩等)等。
[0023] (3)スルホン基含有ビニル系単量体、ビニル系硫酸モノエステル化物及びこれらの 塩
ジビュルサルファイド、ジビ-ルスルホン、ジビ-ルスルフオキサイド、ジァリルジサ
[0024] (4)燐酸基含有ビニル系単量体
ジァリルフエ-ルホスフエイト等。
[0025] (5)ヒドロキシル基含有ビニル系単量体
ジビュルグリコール(1, 5—へキサジェンー 3, 4—ジオール)等。
[0026] (6)含窒素ビュル系単量体
ジァリルァミン、ジァリルイソシァヌレート、ジァリルシアヌレート、 1 シァノブタジエン 、メチレンビスアクリルアミド、ビスマレイミド等。
[0027] (8)ハロゲン元素含有ビュル系単量体
クロ口プレン、ジァリルアミンハイド口クロライド等。
[0028] (9)ビュルエステル、ビュルエーテル、ビ-ルケトン
マレイン酸ジァリル、フタル酸ジァリル、アジピン酸ジビュル、アジピン酸ジァリル、フ マル酸ビュルアルキルエステル、マレイン酸ジビュル、ィタコン酸ジビュル、ィタコン 酸ジビュルアルキルエステル、ビュルシンナメート、クロトン酸ビュル、ァリルシンナメ ート、ジビニルエーテル、ジァリルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル 、トリエチレングリコールジビュルエーテル、 2—メトキシブタジエン、ジビニルケトン、ビ -ル (メタ)アタリレート、ポリ(メタ)ァリロキシアルカン類 [ジァリロキシェタン、トリアリロ キシェタン、テトラァリロキシェタン、テトラァリロキシプロパン、テトラァリロキシブタン、 テトラメタァリロキシェタン等]等。
[0029] (10) (メタ)アクリル酸エステル
(メタ)アクリル酸ビュル、 (メタ)アクリル酸ァリル、多価アルコール類のポリ(メタ)ァク リレート:エチレングリコールジ (メタ)アタリレート、トリエチレングリコールジ (メタ)アタリ レート、プロピレングリコールジ(メタ)アタリレート、ネオペンチルグリコールジ (メタ)ァ タリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アタリレート、グリセロールトリ(メタ)アタリレ ート、ペンタエリスリトールテトラペンタ(メタ)アタリレート、ペンタエリスリトールペンタ( メタ)アタリレート等。
[0030] (11)ポリアルキレングリコール鎖を有するビニル系単量体
ポリエチレングリコール(分子量 300)ジ (メタ)アタリレート、ポリプロピレングリコール
(分子量 500)ジアタリレート等。
[0031] (12)その他のビニル系単量体 ジビニルジメチルシラン、 1, 4ージビニルパーフルォロブタン、 1, 3 ジビニルテトラメ チルジシロキサン、 1, 1, 3, 3—テトラメチルー 1, 3—ジビニルジシロキサン等。
[0032] これらのうち好ましいものは(1)ビニル系炭化水素、(1)のうち特に((1)ー3)芳香族 ビュル系炭化水素、(9)ビュルエステル、ビュルエーテル、ビュルケトン、および(11 )ポリアルキレングリコール鎖を有するビニル系単量体の 3官能性以上のものであり、 特にジビュルベンゼン、エチレングリコールジメタアタリレート、ジァリルアジペートで める。
[0033] 本発明における重合開始剤 (C)としては、パーオキサイド重合開始剤、ァゾ重合開 始剤、およびパーオキサイド重合開始剤と還元剤とを併用したレドックス重合開始剤 、および上記の 2種以上の混合物等が挙げられる。
[0034] パーオキサイド重合開始剤としては、油溶性パーオキサイド重合開始剤及び水溶 性パーオキサイド重合開始剤等が用いられる。
油溶性パーオキサイド重合開始剤としては、
(1)ケトンパーオキサイド (メチルェチルパーオキサイド、メチルイソブチルパーォキサ イド、ァセチルアセトンパーオキサイド、シクロへキサノンパーオキサイド等)
(2)ハイド口パーオキサイド(1, 1, 3, 3—テトラメチルブチルパーオキサイド、タメンノヽ イド口パーオキサイド、 t プチルノヽイド口パーオキサイド等)
(3)ジァシルバーオキサイド (イソブチリルパーオキサイド、ビス— 3, 5, 5—トリメチル へキサノィルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾィルパーオキサイド等 )
(4)ジアルキルパーオキサイド(ジクミルパーオキサイド、 2, 5 ジメチルー 2, 5—ジー( t ブチルペルォキシへキサン)、 1, 3 ビス(t ブチルペルォキシイソプロピル)ベン ゼン、 t ブチルタミルパーオキサイド、ジー t ブチルパーオキサイド、 2, 5 ジメチルー 2, 5ジー (t ブチルペルォキシ)へキセン、トリス(t ブチルペルォキシ)トリアジン等)
(5)パーォキシケタール(1, 1ージー t ブチルペルォキシ 3, 3, 5—トリメチルシクロ
へキシルバーオキサイド、 1, 1ージー t ペルォキシシクロへキサン、 2, 2—ジ(t一)ブチ ルペルォキシ)ブタン、 4, 4ージー t ブチルペルォキシ吉草酸 n ブチルエステル、 2, 2 ビス(4, 4ージー t ブチルペルォキシシクロへキシル)プロパン等)
(6)アルキルパーエステル(1 , 1, 3, 3—テトラメチルブチルペルォキシネオデカノエ ート、 α タミルペルォキシネオデカノエート、 t ブチルペルォキシネオデカノエート、 t ブチルペルォキシネオペンタノエート、 t ブチルペルォキシピバレート、 t ブチル ペルォキシビバレート、 1, 1, 3, 3—テトラメチルブチルペルォキシ 2 ェチルへキサノ エート、 tーァミルペルォキシ 2—ェチルへキサノエート、 t ブチルペルォキシ 2—ェチ ルへキサノエート、 t ブチルペルォキシイソブチレート、ジー t ブチルペルォキシへ キサヒドロテトラフタレート、 tーァミルペルォキシ 3, 5, 5—トリメチルへキサノエート、 t ブチルペルォキシ 3, 5, 5—トリメチルへキサノエート、 t ブチルペルォキシァセテ一 ト、 t ブチルペルォキシベンゾエート、ジープチルペルォキシトリメチルアジペート等)
(7)パーカーボネート(ジー 3—メトキシブチルペルォキシジカーボネート、ジー 2—ェチ ルへキシルペルォキシジカーボネート、ビス(4 tーブチルシクロへキシル)ペルォキ シジカーボネート、ジーイソプロピルペルォキシジカーボネート、 t ブチルペルォキシ イソプロピルカーボネート、 t ブチルペルォキシ 2—ェチルへキシルカーボネート、 1, 6—ビス(t ブチルペルォキシカルボ-ロイル)へキサン、ジエチレングリコール ビス( t ブチルペルォキシカーボネート等)が挙げられる。 これらのうちで好まし 、ものは
、(1)ケトンパーオキサイド、(2)ハイド口パーオキサイド、(4)ジアルキルパーォキサ イドおよび(6)アルキルパーエステルであり、特に好ましいものは、メチルェチルケト ンパーオキサイド、タメンヒドロパーオキサイド、 t ブチルパーオキサイドおよび tーブ チルパーォキシベンゾエートである。
[0035] 水溶性パーオキサイド重合開始剤としては、例えば、過酸化水素、過酢酸、過硫酸 アンモ-ゥム、過硫酸カリウム及び過硫酸ナトリウム等が挙げられ、好ましいものは、 過酸化水素水、過硫酸アンモニゥム、過硫酸ナトリウムである。
[0036] ァゾ重合開始剤としては、油溶性ァゾ重合開始剤及び水溶性ァゾ重合開始剤等が 使用できる。
油溶性ァゾ重合開始剤としては、
(1)ァゾ-トリル系 [2, 2'—ァゾビスイソブチ口-トリル、 1, 1 'ーァゾビスシクロへキサ ン 1 カーボ二トリル、 2, 2,ーァゾビス 4ーメトキシー 2, 4—ジメチルバレロニトリル、 2, 2,ーァゾビス— 2, 4—ジメチルバレロニトリル、 2, 2,ーァゾビス(4ーメトキシー 2, 4—ジメ チルバレ口-トリル)、 2, 2,ーァゾビス(2—メチルブチ口-トリル)等]。
(2)ァゾアミド系(2, 2,ーァゾビス [N— (2—プロべ-ル)— 2—メチルプロピオンアミド、 2 , 2,ーァゾビス(N—ブチルー 2—メチルプロピオンアミド)、 2, 2,ーァゾビス(N—シクロ へキシルー 2—メチルプロピオンアミド等)
(3)その他(2, 2,ーァゾビス(2, 4, 4—トリメチルペンタン)、ジメチル 2, 2,ーァゾビス イソブチレート、 1, 1しァゾビス(1—ァセトキシー1—フエ-ルェタン)等)等が挙げられ る。
これらのうちで好ましいものは(1)ァゾ-トリル系、(3)その他であり、特に好ましいも のは、 2, 2'—ァゾビスイソブチロニトリル、ジメチル 2, 2'—ァゾビスイソブチレートであ る。
水溶性ァゾ重合開始剤としては、
(1)ァゾ-トリル系(2— (力ルバモイルァゾ)イソブチ口-トリル等)
(2)ァゾアミド系(2, 2,ーァゾビス { 2—メチルー N— [2— (1—ヒドロキシブチル) ]—プロピ オンアミド、 2, 2,ーァゾビス [2—メチルー N— (2—ヒドロキシェチル) プロピオンアミド、 2, 2,ーァゾビス(2—メチルプロピオンアミド)ジハイド口クロライド、 2, 2,ーァゾビス [N 一(2—カルボキシェチル)ー2—メチルプロピオンアミジン等)
(3)脂環式ァゾアミド系(2, 2,ーァゾビス [2— (5—メチルー 2—イミダゾリン 2—ィル)プ 口パン]ジハイド口クロライド、 2, 2,ーァゾビス [2— (2—イミダゾリン 2—ィル)プロパン] ジハイド口クロライド、 2, 2,ーァゾビス [2— (2—イミダゾリン 2—ィル)プロパン]ジサル フェートジハイドレート、 2, 2,一ァゾビス [2— (3, 4, 5, 6—テトラヒドロピリミジン一 2—ィ ル)プロパン]ジハイド口クロライド、 2, 2,ーァゾビス{2—[1ー(2—ヒドロキシェチル)ー2 イミダゾリン 2—ィル]プロパン }ジハイド口クロライド、 2, 2,—ァゾビス [2— (2—イミダ ゾリンー 2—ィル)プロパン等)等が挙げられる。
これらのうちで好ましいものは、(1)ァゾ-トリル系、(2)ァゾアミド系であり、特に好 ましいものは、 2— (力ルバモイルァゾ)イソブチ口-トリル、 2—メチルー N— [2— (1—ヒド
口キシブチル) ]-プロピオンアミドである。
[0038] レドックス重合開始剤としては、油溶性レドックス重合開始剤及び水溶性レドックス 重合開始剤等が用いられる。
油溶性レドックス重合開始剤
パーオキサイド重合開始剤としては、例えば、ヒドロペルオキサイド (tert—ブチルヒ ドロキシペルオキサイド、タメンヒドロキシペルオキサイド等)、過酸ィ匕ジアルキル (過酸 化ラウロイル等)及び過酸化ジァシル (過酸化ベンゾィル等)等の油溶性過酸化物等 が挙げられる。
還元剤としては、第三アミン(トリェチルァミン、トリプチルァミン等)、ナフテン酸塩、 メルカブタン (メルカプトエタノール、ラウリルメルカブタン等)、有機金属化合物(トリエ チルアルミニウム、トリェチルホウ素及びジェチル亜鉛等)等の油溶性還元剤等が挙 げられる。
これらのなかで、パーオキサイド重合開始剤と還元剤の好ま 、具体的な組み合わ せの例としては、タメンヒドロペルォキシドートリェチルアルミニウム、過酸化ベンゾィル —トリエチルァミン等が挙げられる。
[0039] 水溶性レドックス重合開始剤
パーオキサイド重合開始剤としては、例えば、過硫酸塩 (過硫酸カリウム、過硫酸ァ ンモ -ゥム等)、過酸化水素及びヒドロペルオキサイド(tert—ブチルヒドロキシペルォ キサイド、タメンヒドロキシペルオキサイド等)等の水溶性過酸化物等が挙げられる。 還元剤としては、例えば、 2価鉄塩、亜硫酸水素ナトリウム、アルコール、ジメチルァ 二リン等が挙げられる。
これらのなかで、パーオキサイド重合開始剤と還元剤の好ま 、具体的な組み合わ せの例としては、過酸化水素 2価鉄塩、過硫酸塩 亜硫酸ナトリウム等が挙げられる
[0040] 前記ラジカル重合性単量体 (A) 100モルに対して、前記ラジカル重合性単量体 (B )は、反応性の観点力も好ましくは 20モル以上、さらに好ましくは 30モル以上、特に 好ましくは 40モル以上であり、反応性の観点から好ましくは 500モル以下、さらに好 ましくは 400モル以下、特に好ましくは 200モル以下である。
[0041]
榭脂粉体 COは重合開始剤 (C)の存在下で (Α)および (Β)を重合して得られるが、 ( C)に加え抑制剤(D)の存在下に (Α)および (Β)を重合することがさらに好ま 、。 抑制剤(D)としては、以下の(D1)、および (D2)が挙げられる。
抑制剤 (D1)としては、ラジカル重合性を抑制する効果を有する化合物が挙げられ る。 抑制剤(D2)としては、一般にラジカル重合時に用いられる公知の重合禁止剤が挙 げられる。抑制剤(D)は、(Α)および (Β)の重合反応時に滴下して加えることが好ま しい。
[0042] 抑制剤(D1)の具体例としては、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、チォフェン、テト ラメチルチイラムジスルフイド、メチルベンジルォキシィミノアセテート、グリオキシリック ォキシムエーテル等が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、メチルベンジルォキシィミノアセテート等が挙げられる
[0043] 抑制剤(D2)の具体例としては、キノン系重合禁止剤(ヒドロキノン、メトキシヒドロキ ノン、デュロキノン、ベンゾキノン、ジフエ-ルペンゾキノン、 2, 5—ジー t ブチルベンゾ キノン、 2, 6—ジー t ブチルベンゾキノン、 p— tert—ブチルカテコール等)、アルキルフ ェノール系重合禁止剤(2, 6—ジー tert ブチルフエノール、 2, 4—ジー tert—ブチルフ ェノール、 2 tert—ブチルー 4, 6—ジメチルフエノール、 2, 6—ジー tert—ブチルー 4ーメ チルフエノール、 2, 4, 6 トリー tert ブチルフエノール等)、アミン系重合禁止剤 (アルキル化ジフエ-ルァミン、 N, N,ージフエ-ルー p—フエ-レンジァミン、フエノチア ジン、 4ーヒドロキシー 2, 2, 6, 6—テトラメチルピペリジン、 4 ベンゾィルォキシ 2, 2, 6, 6—テトラメチルピペリジン、 1, 4ージヒドロキシー 2, 2, 6, 6—テトラメチルピペリジン 、 1ーヒドロキシー 4 ベンゾィルォキシ 2, 2, 6, 6—テトラメチルピペリジン等)、ジチォ 力ルバミン酸銅系重合禁止剤
z酸銅、ジェチルジチォカルノミン酸銅、ジブチルジチォカ
ルバミン酸銅等)、 N—才キシル系重合禁止剤(2, 2, 6, 6—テトラメチルピペリジン N—ォキシル、 4—ヒドロキシー 2, 2, 6, 6—テトラメチルピペリジン N—ォキシル、 4一べ ンゾィルォキシー 2, 2, 6, 6—テトラメチルピペリジン N—ォキシル、 4ーヒドロキシー 2, 2, 6, 6—テトラメチルピペリジン N—ォキシルのエステル等)等が挙げられる。
これらのうち好ましいものとしては、キノン系重合禁止剤、アルキルフ ノール系重 合禁止剤、アミン系重合禁止剤等であり、特に好ましいものとしては、ヒドロキノン、デ ュロキノン、ベンゾキノン、ジフエニルベンゾキノン、 2, 5—ジー tーブチルベンゾキノン、 2, 6—ジー t ブチルベンゾキノン、 2, 6—ジー tert ブチルフエノール、 2, 4—ジー tert ブチルフエノール、 2, 6—ジー tert—ブチルー 4 メチルフエノール、アルキル化ジフエ -ルァミン、フエノチアジン、 4ーヒドロキシー 2, 2, 6, 6—テトラメチルピペリジン等であ る。
[0044] 抑制剤 (D)の使用量は、 2官能性のラジカル重合性単量体 (A)および 3官能性以 上のラジカル重合性単量体 (B)の合計モルに対して、反応性の観点から、通常 1モ ル%以上 2, 000モル%以下、好ましくは 3モル%以上 500モル%以下である。
[0045] 上記 (C)を (A)および (B)に添加する方法は、以下の方法が好ましく例示される。
(1) (A)および (B)に予め(C)を混合した後重合する方法
(2) (A)および (B)に予め(C)の一部を混合し重合を開始した後、さらに残りの(C) を重合中に添加する方法
(3) (A)および (B)の重合を開始した後、(C)を重合反応物中に添加して重合を行う 方法 必要により(D)を添加する場合も (C)と同様の方法で添加することができる。
[0046] (A)および (B)、必要により(D)の重合方法としては、公知の方法、例えば溶液重 合、分散重合、沈殿重合および塊状重合等が挙げられる。これらのうち好ましいもの は溶液重合および沈殿重合である。分子量調節の点から有機溶剤中で重合を行う のが好ましい。重合反応は常圧、加圧密閉下、または減圧下で行われ、加圧密閉下 で行うのが好ましい。重合反応の温度は好ましくは 50— 200°C、さらに好ましくは 70 一 150°Cである。
[0047] 本発明の重合反応は有機溶剤の存在下で行うことが好ま 、。
有機溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ェチルベンゼン、テトラリン等の 芳香族炭化水素系溶剤; n キサン、 n—ヘプタン、ミネラルスピリット、シクロへキサ ン等の脂肪族または脂環式炭化水素系溶剤;塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル 、メチレンジクロライド、クロ口ホルム、四塩化炭素、トリクロロエチレン、パークロロェチ レンなどのハロゲン系溶剤;酢酸ェチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、メ チルセ口ソルブアセテート、ェチルセ口ソルブアセテートなどのエステル系またはエス テルエーテル系溶剤;ジェチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジォキサン、ェチルセ口 ソノレブ、ブチノレセロソノレブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル 系溶剤;アセトン、メチルェチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジー n—ブチルケトン、 シクロへキサノンなどのケトン系溶剤;メタノール、エタノール、 n—プロパノール、イソ プロパノール、 n—ブタノール、イソブタノール、 tーブタノール、 2—ェチルへキシルァ ルコール、ベンジルアルコールなどのアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメ チルァセトアミドなどのアミド系溶剤;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶剤 N—メチルピロリドンなどの複素環式ィ匕合物系溶剤、ならびにこれらの 2種以上の混 合溶剤が挙げられる。 これらのうち好ましいのは、芳香族炭化水素系溶剤、塩素系溶剤、エステル系溶剤 、エーテル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、スルホキシド系 溶剤等であり、特に好ましいものはベンゼン、トルエン、キシレン、クロ口ホルム、酢酸 ェチル、酢酸ブチル、テオラヒドロフラン、ジォキサン、アセトン、メチルェチルケトン、 メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ ド等である。
[0048]
本発明の重合反応を有機溶剤の存在下で行う場合、重合反応物全体における有機 溶剤の含量は、好ましくは 1重量%—300重量%、さらに好ましくは 10重量%—100 重量%である。
[0049] 本発明の製造方法で得られる榭脂粉体 COの重量平均分子量 (以下 Mwと略記)は
、好まし <は 10, 000— 1, 000, 000、さらに好まし <は 20, 000— 800, 000、最も 好ましくは 40, 000—700, 000である。
なお、 ωの重量平均分子量の測定方法としては、静的光散乱法、ゲルパーミエ一 シヨンクロマトグラフィー (GPC)法、膜浸透圧法、低角度光散乱法等が挙げられる。 これらのうち精度の観点から、静的光散乱法での測定が好ましい。
[0050] 前記榭脂粉体 COの 1次粒子の体積平均粒子径は、好ましくは lnm以上、さらに好 ましくは 2nm以上、最も好ましくは 3nmであり、好ましくは 300nm以下、さらに好まし くは 200nm以下、最も好ましくは lOOnm以下、極めて好ましくは 45nm以下である。 上記体積平均粒子径の測定法は透過型電子顕微鏡測定、沈降法、エレクトロゾー ン法、静的光散乱法、小角散乱法 (SAXS)、広角散乱 (XRD)、超小角散乱 (USA XS)等が挙げられるが、測定粒度範囲の適合性より、静的光散乱法、小角散乱法、 および透過型電子顕微鏡測定が好ましぐ静的光散乱法および透過型電子顕微鏡 測定が最も好ましい。
[0051]
本発明の榭脂粉体 ωを重合反応物から取り出す方法としては、溶液重合後、有機 溶剤を除去し榭脂粉体 ωを取り出す方法、溶液重合後、重合混合物中に沈殿溶媒 (脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素系溶剤、アルコール系溶剤等)を注入し、 析出した榭脂粉体 ωを濾別し取り出す方法、塊状重合後、重合混合物を有機溶剤 (上記芳香族炭化水素系溶剤、塩素系溶剤、エステル系溶剤エーテル系溶剤、ケト ン系溶剤、アミド系溶剤、スルホキシド系溶剤)に溶解した後、上記沈殿溶媒を注入 し、析出した榭脂粉体 ωを取り出す方法、上記沈殿溶媒中にて重合し、析出した榭 脂粉体 ωを濾別して取り出す方法、スプレードライにて榭脂粉体 ωを取り出す方法 等が挙げられる。
[0052] 本発明の榭脂粉体 ωの製造方法の特徴として、以下のものが例示される。
(1)低粘度ポリマーが簡便な方法で得られる。
(2)ナノ粒子を得ることができ、組成の自由度が高い。
(3)複数個の二重結合を粒子状ポリマー分子内部に含むため、マクロマーとしての 展開が可能である。
(4)高分岐で多数の多様な官能性末端基を含む三次元ポリマーが得られる。
(5)官能基の分布がポリマー粒子の中心力も外側表面に向力つて傾斜を持つ。
(6)ポリマー末端に開始剤残基を組み込むことができる。
(7)種々の溶剤に溶解性の高!、ポリマーが得られる。
(8)油溶性、水溶性、いずれのモノマーにも適用できる。
(9)任意の架橋密度の粒子状ポリマーが得られる。
[0053] 以下実施例により本発明をさらに説明する力 本発明はこれに限定されるものでは ない。以下の記載において「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
[0054]
得られた粉体の Mwおよび 1次粒子の体積平均粒子径は以下の方法で測定した。 Mw:静的光散乱法による。具体的には多角度光散乱検出器 (昭和電工株式会社製
Wyatt DAWN EOS&mini DA)で測定した。
1次粒子の体積平均粒子径は以下の 2通りの方法で測定した。
体積平均粒子径 1:透過型電子顕微鏡 (HITACHI社製、 H-7100)により測定した 体積平均粒子径 2 :静的光散乱法による。具体的には多角度光散乱検出器 (昭和電 工株式会社製 Wyatt DAWN EOS&mini DA)で測定した。
[0055] 実施例 1
耐圧反応容器に、ベンゼン 5600部を仕込み、反応容器内の空気を窒素で置換し た後、反応容器を密閉として 70°Cまで昇温した。ついで、ジビュルベンゼン(B— 1) 6 51部(5モル)および、 p—ェチルスチレン(A— 1) 540部(5モル)の混合単量体 10モ ルとジメチル 2, 2,ーァゾビスイソブチレート(C— 1) 2303部(10モル)、メチルベンジ ルォキシィミノアセテート(D— 1) 1950部(10モル)の混合物を 2時間かけて滴下した 。 (A)および(B)の合計モル数に対する(C)のモル数は 100モル0 /0、 (A) 100モル に対する(B)のモル数は 100モルである。さらに、同温度で 12時間熟成した後、へキ サン 20000部を投入し、重合混合物を沈殿し、濾別することで榭脂粉体 CF-1)を得 た。粉体収率は 46%であった。榭脂粉体 CF-1)の Mwは 300, 000、体積平均粒子 径 1は 7. 3nm、体積平均粒子径 2は 21nmであった。
[0056] 実施例 2
反応温度を 80°C、熟成時間を 4時間にした以外は実施例 1と同様にし、榭脂粉体( J-2)を得た。粉体収率は 43%であった。榭脂粉体 (J-2)の Mwは 400, 000、体積 平均粒子径 1は 8. lnm、体積平均粒子径 2は 25nmであった。
[0057] 実施例 3
耐圧反応容器に、ベンゼン 1200部を仕込み、反応容器内の空気を窒素で置換し た後、反応容器を密閉として 80°Cまで昇温した。ついで、エチレングリコールジメタク リレート(B— 2) 1328部(6. 7モル)およびジフエ-ルェチレン (A— 2) 594部(3. 3モ ル)の混合単量体 10モルとジメチル 2, 2,ーァゾビスイソブチレート(C 1) 1543部 (6 . 7モル)の混合物を 2時間かけて滴下した。 (A)および (B)の合計モル数に対する( C)のモル数は 67モル0 /0、 (A) 100モルに対する(B)のモル数は 49モルである。さら に、同温度で 12時間熟成した後、へキサン 3500部を投入し、重合混合物を沈殿し、 濾別することで榭脂粉体 CF 3)を得た。粉体収率は 60%であった。榭脂粉体 CF 3) の Mwは 100, 000、体積平均粒子径 1は 6. 5nm、体積平均粒子径 2は 9nmであつ た。
[0058] 実施例 4
耐圧反応容器に、ベンゼン 770部を仕込み、反応容器内の空気を窒素で置換した 後、反応容器を密閉として 70°Cまで昇温した。ついで、ジビニルアジペート(B— 3) 7 92部(4モル)およびイソブチルビ-ルエーテル (A— 3) 601部(6モル)の混合単量 体 10モルとァゾビスイソブチ口-トリル(C— 2) 820部(5モル)の混合物を 2時間かけ て滴下した。(A)および (B)の合計モル数に対する(C)のモル数は 50モル0 /0、 (A) 100モルに対する(B)のモル数は 150モルである。さらに、同温度で 12時間熟成し た後、へキサン 2300部を投入し、重合混合物を沈殿し、濾別することで榭脂粉体 CF -4)を得た。粉体収率は 44%であった。榭脂粉体 (J-4)の Mwは 680, 000、体積 平均粒子径 1は 10. 5nm、体積平均粒子径 2は 33nmであった。
[0059] 比較例 1
耐圧反応容器に、ベンゼン 492部を仕込み、反応容器内の空気を窒素で置換した 後、反応容器を密閉として 70°Cまで昇温した。ついで、ジビニルアジペート(B— 3) 7
92部(4モル)およびイソブチルビ-ルエーテル 601部(6モル)の混合単量体 10モ ノレ咅とァゾビスイソブチロニトリノレ(C— 2) 13. 9^ (0. 085モノレ)の混合物を 2時間力 けて滴下した。 (A)および (B)の合計モル数に対する(C)のモル数は 0. 85モル0 /0、 (A) 100モルに対する(B)のモル数は 150モルである。さらに、同温度で 12時間熟 成するとベンゼンに不溶なゲルィ匕物を得た。
[0060] 比較例 2
三方コック付きシュレンク管の内部を脱気し、窒素で置換した後、テトラヒドロフラン 1 500部、 s—ブチルリチウム 0. 014部(2. 2 X 10— 4モル)およびスチレン 49部(0. 47 モル)を加え、— 20°Cに冷却し、 1時間後、イソプレン 18部(0. 23モル)をカ卩ぇ 8時間 熟成した。その後イソプレン 16部(0. 23モル)を加え、 24時間熟成後、さらにイソプ レン 16部(0. 23モル)を加え、 2時間熟成した後、 t ブチルアルコール 100部を加 え、反応を停止した。 80°Cまで昇温しながら常圧で脱溶剤し、 80度になったところで 減圧に切り替え、 2時間カゝけて脱溶剤を行い、榭脂粉体 CF 5)を得た。粉体収率は 6 0%であった。榭脂粉体 (J 5)の Mwは 430, 000、体積平均粒子径 1は 7. 5nm、体 積平均粒子径 2は 24nmであった。 上記のように、ァ-オン重合で粉体を得る方法は、厳密な窒素置換、非常に低温で ある反応温度等が要求され、また、反応が多段であるために本発明に比べ簡便な方 法とはいえないものである。
産業上の利用の可能性
[0061] 本発明の製造方法で得られる榭脂粉体は、量子サイズ効果により、バルタ状態と異 なる電子的、光学的、磁気的、化学的、機械的特性等を発揮する。また、材料として 用いる際の充填特性向上などが期待できることから、高性能化、小型化、省資源化 などが要求されている新しいディバイス用の原材料としての用途に有用である。