WO2004100902A1

WO2004100902A1 - 油性化粧料

Info

Publication number: WO2004100902A1
Application number: PCT/JP2004/006781
Authority: WO
Inventors: Naoki Gotou; Taro Ehara; Takahiro Mori
Original assignee: The Nisshin Oillio Group, Ltd.
Priority date: 2003-05-13
Filing date: 2004-05-13
Publication date: 2004-11-25
Also published as: JPWO2004100902A1; US20070190002A1; US20060062752A1; CN1787798A; KR20060009338A; EP1623696A1; KR101091741B1; EP1623696A4; JP4317548B2

Description

4 006781 明細油性化粧料発明の背景

本発明は、油性化粧料に関し、詳しくは使用性が良好で、化粧膜のツヤ、潤い感に優れ、形状保持性が良好な油性ィ匕粧料に関する。

従来、油性化粧料の調製においては、様々な官能や化粧効果を得る為に、油性ゲル化剤、固形油、半固形油、液体油等の配合成分の選択や、配合量を変えることについて検討がなされてきた。リップスティヅクゃスティヅクファンデ一ションのような固形状の油性化粧料においては、セレシンヮヅクスゃキヤンデリラヮヅクス等の固形油を配合することで、形状を保持しながら、使用性、化粧持ち、化粧膜のヅャ等を調整している。また、リキッドルージュやリキッドアイシャドゥのようなペースト状の油性化粧料においては、デキストリン脂肪酸エステルや無水ケィ酸等のゲル化剤を用いることにより、使用性、化粧持ち、化粧膜のヅャ等を調整している。

口紅においては、発色を向上させる技術として、ポリエチレンワックスと構造中に 1個の水酸基を有する液状油分とを組み合わせるものがあるが（例えば、特開平 2 0 0 1— 1 5 8 7 1 8号公報参照）、例示のグリセリン脂肪酸エステル等においては、形状保持性と使用性の双方を充分に満足することが難しく、形状保持性を良くすれば、使用性が悪くなり、使用性を良くすれば、形状保持性が悪くなる場合があった。

また、固形化粧料においては、透明性を確保して、使用性を向上させるためデキストリン脂肪酸エステルと水酸基価 2 0以下の液状油と特定の無水ケィ酸を配合する技術があるが（例えば、特開平 1 1— 2 5 5 6 1 6号公報参照）、無水ケィ酸が必須成分として配合されるため、ベ夕ツキの無い使用性、保存安定性には優れるものの、高いツヤを要求される場合、必ずしも満足できるものではなかつた。

更に、高いツヤを得るために、デキストリン脂肪酸エステルと重質流動イソパラフィンとを配合する技術があるが (例えば、特開平 9一 2 2 3 5 2 1 0号公報及び特閧 2 0 0 0 - 2 2 9 8 1 6号公報参照）、重質流動パラフィンにより、高いヅャは得られるものの、使用時の伸び広がりが悪く、ぺ夕ツキが生じる場合がめった。

また、油性基剤として、人間の表面脂質に類似の性質を有するポリオールの縮合物とのエステルやネオペンチルアルコールエステルがあるが（例えば、特公昭 5 3 - 4 6 8 9 0号公報及び特公昭 5 9— 2 9 0 5 5号公報参照）、これらの油性基剤は、水酸基が残っていないフルエステルタイプのため、ゲル化剤により効率的に固化することができなかったり、抱水性が弱いために、潤い感が得られなかったりといった問題点があった。発明の開示

そこで、塗布時の伸び広がりが良く使用性に優れるとともに、化粧膜のヅャ、潤い感に優れ、形状保持性が良好である油性化粧料の開発が望まれていた。かかる実情において、本発明者らは上記課題を解決すベく鋭意研究を重ねた結果、油性ゲル化剤と油性成分及びエリスリトール及び/又はエリスリトール縮合物の誘導体とを含有することにより、塗布時の滑らかさに優れるとともに、化粧持ちが良く、化粧膜のヅャ、潤い感に優れ、形状保持性が良好な油性化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。

すなわち、本発明は、次の成分 ( a )、 ( b ) 及び ( c ) を含有する油性化粧料を提供するものである。 1

(a)油性ゲル化剤

(b)油性成分

(c)エリスリトール及び/又はエリスリトール縮合物と脂肪酸との反応物である下記一般式 (I)及び/又は (II)で示されるエステル化合物、エリスリトール及び/又はェリスリトール縮合物と該エステル化合物と多価カルボン酸との重縮合物、エリスリトール及び/又はェリスリ 1、一ル縮合物と多価カルボン酸との重縮合物と脂肪酸との重縮合物、及びェリスリトール及び/又はェリスリトール縮合物と脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物からなる群から選ばれる 1種又は 2種以上。

H₂C八 CH₂

RiO一 CH₂― CH― CH― CH₂— 0¾ \ j

CH一 CH

OR₂ ORg / \

R5O OR₆

(I) (Π)

(式中、 1^〜1₄はそれぞれ独立して水素原子、脂肪酸残基又は多価カルボン酸残基を表し、 R₅及び R₆はそれぞれ独立して水素原子、脂肪酸残基又は多価カルボン酸残基を表す。但し、〜!^の全てが同時に水素原子を表さず、 R₅及び R₆の両方が同時に水素原子を表さない。）

なお、エリスリトール及び/又はエリスリトール縮合物と多価カルボン酸との重縮合物と脂肪酸との重縮合物とは、エリスリトール及び/又はエリスリトール縮合物と多価カルボン酸との重縮合物と、脂肪酸とのエステル化反応で得られた重縮合物のことを示す。

また、本発明は、成分 (c) を表す一般式 (I) 中の 1^〜1₄の少なくとも 1 つが水素原子であることを特徴とする油性化粧料を提供するものである。 4 006781 さらに、本発明は、成分（c ) を表す一般式（Π) 中の R ₅ 及び R ₆ のいずれか 1つが水素原子であることを特徴とする油性化粧料を提供するものである。さらに、本発明は、成分（a) の油性ゲル化剤が、パラフィンヮヅクス、セレシンワックス、マイクロクリス夕リンワックス、フィッシャートロプシュヮヅクス、ポリエチレンワックス、カルナゥバワックス、及びキャンデリラワックスからなる群から選ばれる 1種又は 2種以上であることを特徴とする油性化粧料を提供するものである。

また、本発明は、成分（a) の油性ゲル化剤が、 1 2—ヒドロキシステアリン酸、デキストリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、金属石鹼、無水ケィ酸、（ベヘン酸/エイコサン二酸）グリセリル、及び有機変性粘土鉱物からなる群から選ばれる 1種又は 2種以上であることを特徴とする油性化粧料を提供するものである。

さらに、本発明は、成分（c ) の水酸基価 ( O HV) が 1 0〜： 1 5 0であることを特徴とする油性化粧料を提供するものである。発明を実施するための最良の形態

本発明において用いられる、成分（a) の油性ゲル化剤としては、通常化粧料に用いられるもので、油性成分を固化ないしゲル化できるものであれば特に限定されるものではないが、リヅプスティヅクゃスティヅクファンデーションのような固形状のものには、常温で固体の油性ゲル化剤を用いることが好ましく、この中でも、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリス夕リンヮックス、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、カルナウバヮヅクス、及びキヤンデリラワックスからなる群から選ばれる 1種又は 2種以上を用いることが特に好ましい。これは、これらのワックスは本発明品において、ヮヅクスとしての固化機能が充分に発揮でき、少ない添加量で充分な形状保持性が得られるためである。これらの市販品の例として、精製カルナゥバワックス No. 1 (野田ワックス社製）、 OZOKERAI TE WAX SP-273P (ST RAHL&P I T SH INC. 製）ヽマイクロワックス 190 Y (モービル社製）、ハイミック 1080/2095 (日本製蠟社製）、サンワックス E— 20 0/E-300 (三洋化成工業社製) 、モービル 180 (モービル社製) 、ス夕一ワックス 100 (バリコ社製）、日石マイクロワックス 180 (日本石油社製 ) 、フィッシャートロプシュワックス FT— 95/FT 10 OH/FT- 150 /FT— 200 (サゾ一ル公社製）、ビースクエア 180 185Z190ノ1 95 (バリコ社製）、ポリワックス 500Z655 (バリコ社製）、サゾ一ルヮヅクス H1 C1/C2 (サゾ一ル公社製）等が挙げられる。

また、リキッドル一ジュゃリキッドアイシャドウのようなペースト状のものには、 12—ヒドロキシステアリン酸、デキストリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、金属石鹼、無水ケィ酸、（ベヘン酸/エイコサン二酸）グリセリル、及び有機変性粘土鉱物等からなる群から選ばれる 1種又は 2種以上の油性ゲル化剤を用いることが好ましい。ここで、（ベヘン酸/エイコサン二酸）グリセリルとは、ベヘン酸及びエイコサン二酸とグリセリンとのオリゴマーエステルであつて、市販品としてはノムコート HK-G (日清オイリオ社製）が挙げられる。これらのゲル化剤を用いると、ゲル化剤としての効力が充分に発揮でき、少量の添カロで充分なゲルが得られるため、使用性が良好で、化粧膜のツヤに優れた油性化粧料が提供できる。

12—ヒドロキシステアリン酸は、水酸基を持つ脂肪酸であるが、例えば、ひまし油から得られるリシノール酸に水素添加して得ることができる。また、デキストリン S旨肪酸エステルは、油溶性のもので炭素数 8〜24 (好ましくは 14〜 18)の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪酸と平均重合度 10〜50 (好ましくは 20〜 30) のデキストリンとのエステル化合物である。具体例としてはパルミチン酸デキストリン、パルミチン酸 / 2 -ェチルへキサン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、パルミチン酸/ステアリン酸デキストリン、ォレィン酸デキストリン、イソパルミチン酸デキストリン、イソステアリン酸デキストリン等が挙げられ、これらの 1種又は 2種以上を用いることができる。市販品としてはパルミチン酸デキス卜リン (例えば、千葉製粉 (株) 製のレオパール K Lヽレオパール T L ) やパルミチン酸/ 2—ェチルへキサン酸デキストリン (例えば、千葉製粉 (株) 製のレオパール T T ) 等が挙げられる。

ショ糖脂肪酸エステルとしては、通常ィ匕粧料に使用するショ糖脂肪酸エステルであればいずれのものも使用できるが、特にパルミチン酸、ステアリン酸、ベへン酸、ォレイン酸、及びラウリン酸等の脂肪酸エステルが好ましい。

金属石鹼としてはイソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウムなどが挙げられ、有機変性粘土鉱物としては、水膨潤性粘土鉱物を四級アンモニゥム塩で処理したもの等が挙げられ、市販品の例としては、有機変性ベントナイトである「ベントン 3 8」、「ベントン 2 7」（共に「 N Lインダストリ一」社製）などが挙げられる。

更に、無水ケィ酸としては、通常化粧品に使用される無水ケィ酸であれば、煙霧状、多孔質、無孔質、球状等、何れのものも使用できるが、特に煙霧状無水ケィ酸が好ましい。この煙霧状無水ケィ酸は、例えば、四塩化ケィ素を水素と酸素炎中で加水分解して得られる煙霧状無水ケィ酸が挙げられ、その市販品の例としては、日本ァエロジル社製のァエロジル 5 0、ァエロジル 1 3 0、ァエロジル 2 0 0、ァエロジル 2 0 0 V、ァエロジル 2 0 0 C F、ァエロジル 2 0 0 F AD、ァエロジル 3 0 0、ァエロジル 3 0 0 C F、ァエロジル 3 8 0等が挙げられる。これら無水ケィ酸は必要に応じて 1種又は 2種以上を使用することができる。また、これらの煙霧状無水ケィ酸の一次粒径は 5 0 nm以下が好ましく、 2 O nm 以下が特に好ましい。なお、上記煙霧状無水ケィ酸として、前記煙霧状無水ケィ酸を ¾K化処理した疎水化煙霧状無水ケィ酸を利用しても良く、その疎水化処理の方法としては、トリメチルクロルシランやへキサメチルジシラザンによるトリメチルシロキシ処理、ォクチルシラン化処理、メチルハイドロジエンポリシロキサンを用いたコーテイング焼き付け処理、金属石鹼によるコーティング等が挙げられる。市販品の疎水化煙霧状無水ケィ酸の例としては、日本ァエロジル社製のァエロジル R— 9 7 2、ァエロジル R— 9 7 2 V、ァエロジル R— 9 7 2 C F、ァエロジル R— 9 7 4、ァエロジル R— 9 7 6 S、ァエロジル R X 2 0 0、ァエロジル R Y 2 0 0、ァエロジル R— 2 0 2、ァエロジル R— 8 0 5、ァエロジル R— 8 1 2、ァエロジル R X 2 0 0、ァエロジル R A 2 0 0 H、タルコ社製のタラノックス 5 0 0、キヤボット社製のキヤボジル T S— 5 3 0等が挙げられる。

上記成分（a ) の油性ゲル化剤は、必要に応じて 1種又は 2種以上を用いることができる。

本発明の油性化粧料における成分（a ) の配合量は、用いる成分や目的とする性質、化粧品の形状、剤型等により相違するが、油性化粧料全量中 0 . 5〜3 0 質量％が好ましく、特に、 1〜2 0質量％が好ましい。この範囲であれば、形状保持性、使用性に優れながら、化粧膜のヅャ、化粧持ちが良好なものが得られる ο

本発明に用いる成分 ( b ) の油性成分としては、通常化粧料に用いられる油分であれば特に制約なく使用することができ、動物油、植物油、合成油等の起源や、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フヅ素系油類、ラノリン誘導体類等を利用することができる。具体的には、流動パラフィン、重質流動ィソパラフィン、ひ一ォレフィンオリゴマー、スクヮラン、ワセリン、ポリイソプチレン、ポリブテン、モンタンワックス等の炭化水素類、オリ一ブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マ力デミアンナヅヅ油等の油旨類、ミヅロウ、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、モクロウ、イソォク夕ン酸セチル、ミリスチン酸ィソプロピル、パルミチン酸ィソプロピル、ミリスチン酸ォクチルドデシル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ポリグリセリル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、トリオクタン酸グリセリル（トリ 2—ェチルへキサン酸グリセリル）、リンゴ酸ジィソステアリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸プロピレングリコ一ル、コレステロール旨肪酸エステル等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベへニン酸、イソステアリン酸、ォレイン酸等の脂肪酸類、ステァリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、ォレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベへニルアルコ一ル等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン、髙重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフエ二ルポリシロキサン、デカメチルシクロペン夕シロキサン、ォクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン ' アルキルメチルポリシロキサン ·メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン等のシリコーン類、パ一フルォロデカン、パ一フルォロォクタン、パ一フルォロポリエ一テル等のフッ素系油剤類、ラノリン、液状ラノリン、酢酸ラノリン、酢酸液状ラノリン、ラノリン脂肪酸ィソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体等が挙げられる。

本発明の油性化粧料における成分 ( b ) の配合量は特に限定されないが、油性化粧料全量中 1〜9 5質量％が好ましく、特に、 3〜7 0質量％が好ましい。この範囲であれば、形状保持性、使用性に優れながら、化粧膜のヅャ、化粧持ちが良好なものが得られる。

また、成分（a ) と（b ) の質量比（（a ) / ( b ) ) は、 1 / 1 9 9〜9ノ 1 (質量比）が好ましく、特に、 1ノ9 9〜4/ 1が好ましい。この範囲であれば、形状保持性、使用性に優れながら、化粧持ちが良好なものが得られる。本発明の油性化粧料における成分 ( c ) は、エリスリトール及び/又はエリスリトール縮合物と脂肪酸との反応物である下記一般式（I ) 及び/又は（II) で示されるエステル化合物、エリスリトール及び/又はエリスリトール縮合物と該エステル化合物と多価カルボン酸との重縮合物、エリスリトール及び/又はエリスリトール縮合物と多価カルボン酸との重縮合物と脂肪酸との重縮合物、及びェリスリ 1、一ル及び/又はェリスリト一ル縮合物と脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物からなる群から選ばれる 1種又は 2種以上である。

RiO一 CH₂一 CH一 CH― CH₂— OR

CH一 CH

OR₂ 0¾ Z \

RsO OR₆

( I ) ( Π )

(式中、 1^〜1 ₄はそれぞれ独立して水素原子、脂肪酸残基又は多価カルボン酸残基を表し、 R₅及び R₆はそれぞれ独立して水素原子、脂肪酸残基又は多価カルボン酸残基を表す。但し、〜^の全てが同時に水素原子を表さず、 R₅及び R₆の両方が同時に水素原子を表さない。）

成分（c ) を形成するための脂肪酸としては、炭素数 5〜 2 8の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸が好ましく、特に分岐鎖の脂肪酸が好ましい。このような分岐鎖の脂肪酸としては、例えば、ピノリン酸、イソヘプタン酸、 4—ェチルペンタン酸、イソォクチル酸、 2—ェチルへキサン酸、 4 , 5—ジメチルへキサン酸、 4ープ口ピルペンタン酸、イソノナン酸、 2—ェチルヘプ夕ン酸、 3， 5， 5—トリメチルへキサン酸、イソデカン酸、イソドデカン酸、 2—メチルデカン酸、 3—メ 4 006781 チルデカン酸、 4一メチルデカン酸、 5—メチルデカン酸、 6—メチルデカン酸、 7—メチルデカン酸、 9—メチルデカン酸、 6—ェチルノナン酸、 5—プロピルオクタン酸、イソラウリン酸、 3一メチルヘンデカン酸、 6—プロビルノナン酸、イソトリデカン酸、 2—メチルドデカン酸、 3—メチルドデカン酸、 4—メチルドデカン酸、 5—メチルドデカン酸、 1 1—メチルドデカン酸、 7—プロピルデカン酸、イソミリスチン酸、 2—メチルトリデカン酸、 1 2—メチルトリデカン酸、イソパルミチン酸、 2—へキシルデカン酸、 1 4—メチルペン夕デカン酸、 2—ェチルテトラデカン酸、イソステアリン酸、メチル分岐型イソステアリン酸、 2—へプチルゥンデカン酸、 2—イソへプチルイソゥンデカン酸、 2—ェチルへキサデカン酸、 1 4—ェチルへキサデカン酸、 1 4—メチルヘプ夕デカン酸、 1 5—メチルヘプ夕デカン酸、 1 6—メチルヘプ夕デカン酸、 2―プチルテトラデカン酸、ィソアラキン酸、 3—メチルノナデカン酸、 2—ェチルォク夕デカン酸、イソへキサコ酸、 2 4—メチルヘプ夕コサン酸、 2—ェチルテトラコサン酸、 2—ブチルドコサン酸、 2—へキシルイコサン酸、 2—才クチルォク夕デカン酸、 2—デシルへキサデカン酸などが挙げられ、これらを 1種又は 2種以上を使用することができる。これらのうち炭素数 8〜 1 8の脂肪酸、特にイソォクチル酸（さらに好ましくは、 2—ェチルへキサン酸、 4 , 5—ジメチルへキサン酸）、イソノナン酸（さらに好ましくは、 2—ェチルヘプタン酸、 3 , 5 , 5 - トリメチルへキサン酸）、イソパルミチン酸、イソトリデカン酸、イソステアリン酸（さらに好ましくは、メチル分岐型イソステアリン酸、 2—ヘプチルゥンデカン酸、 2—イソへプチルイソゥンデカン酸）などの炭素数 8〜 1 8の分岐飽和脂肪酸が好ましい。

直鎖脂肪酸とは、炭素数 6から炭素数 2 8の直鎖脂肪酸で、例えば、カブロン酸、力プリル酸、ォクチル酸、ノニル酸、デカン酸、ドデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸などの直 6781 鎖飽和脂肪酸、また、力プロレイン酸、ゥンデシレン酸、ミリストレイン酸、ノルミトレイン酸、ォレイン酸、エライジン酸、ゴンドイン酸、エル力酸、ブラシン酸などの直鎖不飽和脂肪酸が挙げられ、これらを 1種又は 2種以上を使用することができる。

本発明の成分 (c) の一般式 (I) で示されるエステル化合物は、モノエステル、ジエステル、トリエステル、又はテトラエステルの 1種又は 2種以上からなるものである。また、一般式 (II) で示されるエステル化合物は、モノエステル又はジエステルの 1種又は 2種からなるものである。また、一般式（I) 及び一般式（II) で示されるエステル化合物とは、一般式（I) で示されるエステル化合物と一般式（II) で示されるエステル化合物からそれぞれ選ばれる 2種以上の混合物である。

さらに、本発明の成分（c) の一般式（I) 中の〜： R₄の少なくとも 1つが水素原子であることが好ましい。また、一般式（Π) 中の R₅ 及び R_e の少なくとも 1つが水素原子であることが好ましい。

本発明では、さらに、上記一般式（I) を基本骨格とするジエステル、及びトリエステルの合計含有率がエステル化合物中の 20〜 94質量％、さらには 40 〜80質量％を占めるものが好ましい。

さらに、本発明の成分（c) は、エリスリトール及び/又はエリスリトール縮合物とイソォクチル酸との反応物である一般式（1— 1) 及び/又は（Π— 1) で表されるエステル化合物の混合物であって、一般式（1— 1) を基本骨格とするモノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステルの含量がそれぞれ 0〜10質量％、 0〜30質量％、 18〜70質量％及び 6〜75質量％であることが好ましく、さらにそれぞれ 0〜3質量％、 0~20質量％、 13〜70質量％及び 8〜60質量％であることがより好ましく、それぞれ 0〜3質量％、 3 〜20質量％、 30〜70質量％、 8〜40質量％であることが最も好ましい。そして、一般式（II一 1) を基本骨格とするモノエステル、ジエステルの含有量はそれぞれ、 0〜10質量％、 0〜50質量％が好ましく、さらにそれぞれ 0〜 3質量％、 0〜35質量％であることがより好ましく、それぞれ 0〜3質量％、 5〜35質量％であるのが最も好ましい。

H₂C ヽ CH₂

Ri'O— CH₂— CH—— CH—— CH₂— OR₄'

CH― CH

OR₂' OR₃,

R5ノ O \ OR₆ (I- 1) (Π- 1)

(式中、 I 〜； ₄'はそれぞれ独立して水素原子又はイソォクチル酸残基を表し、 R₅，及び R₆，はそれぞれ独立して水素原子又はイソォクチル酸残基を表す。但し、 1^，〜11₄，の全てが同時に水素原子を表さず、及び R₆，の両方が同時に水素原子を表さない。）

尚、式中のイソォクチル酸残基としては、 - C ( = 0) - (CH₂ CH₃ ) C H - (CH₂ ) 3 ― CH₃ [2—ェチルへキサン酸]や- C ( = 0) - (CH₂ ) ₂ 一 (CH₃ ) CH- (CH₃ ) CH- CH₃ [ 4 , 5—ジメチルへキサン酸]があげられる。

モノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステルの含量について、一般式（1— 1) の場合を、又、モノエステル、ジエステルの含量について、一般式（II一 1) の場合を説明したが、それらが一般式（I)の場合、一般式（Π ) の場合についても同様である。

また、本発明の成分（c ) の重縮合物を調製するのに本発明で用いる多価カルボン酸としては、コノ、ク酸、アジピン酸、ァゼライン酸ゃセバシン酸などの炭素数 2から炭素数 10の 2塩基性カルボン酸が好ましく、特に炭素数 4〜10の 2 塩基性飽和カルボン酸が好ましい。これらは 1種又は 2種以上を使用することができる。

本発明の成分（c)の重縮合物の調製においては、原料として炭素数 8〜18 の分岐脂肪酸（好ましくは飽和分岐脂肪酸）と炭素数 2から炭素数 10の 2塩基性カルボン酸（好ましくは炭素数 4〜10の 2塩基性カルボン酸）との混合物や、炭素数 8〜18の分岐脂肪酸（好ましくは分岐飽和脂肪酸）及び炭素数 8〜1 8の直鎖脂肪酸（直鎖飽和脂肪酸）と炭素数 2から炭素数 10の 2塩基性カルボン酸（好ましくは炭素数 4〜10の 2塩基性カルボン酸）との混合物を用いるのが好ましい。この場合、分岐脂肪酸と 2塩基性カルボン酸とのモル比（分岐脂肪酸 /2塩基性カルボン酸）を、 70/30〜95/5で用いるのがよく、分岐脂肪酸及び直鎖脂肪酸と 2塩基性カルボン酸とのモル比（分岐脂肪酸及び直鎖脂肪酸 /2塩基性カルボン酸）を、 70/30〜95Z5で用いるのがよい。

本発明の成分（c) は、水酸基価 (OHV) (以下、単に「OHV」と表す）が 10~150のものが好ましく、 OHVが 20〜120のものがより好ましく、 30〜110のものが最も好ましい。 OHVがこのような範囲にあると、他の油性成分に対する相溶性をより良好にするとともに、抱水性が高くなるために、潤い感を得られやすいといった効果を発揮できる。ここで OHVとは、粧原基一般試験法水酸基価測定法により得られた値とする。本発明の成分（c) は、室温で液状であるのが好ましく、粘度（25°C) が 30〜3000 OmP a · sであるのが好ましく、 100〜3000 OmP a · sであるのがより好ましい。本発明で対象とする成分（c) は、例えば、エリスリトール 1当量に対し脂肪酸及び Z又は多価カルボン酸を 1. 5〜3. 5当量仕込み、無触媒又は触媒（たとえば塩化スズ）存在下、 180〜240°Cにてエステル化及び/又は脱水縮合反応を行う。反応終了後は、反応混合物を吸着処理等に付して触媒除去処理を行い、蒸留等により未反応原料など低分子分を除去して、最終製品を得る方法により調製することができる。

この成分 ( C ) の配合量は特に限定されず、使用性、成型性、形状保持性等を考慮し決めることができるが、油性ィ匕粧料全量中 1〜9 0質量％が好ましく、更に 5〜7 0質量％、より好ましくは 5〜5 0質量％、さらに好ましくは 1 5〜5 0質量％である。この範囲であれば、使用性や化粧膜のヅャゃ潤い感の点で満足いくものが得られる。

本発明では、成分（c ) として一般式 ( I ) で示されるエステル化合物及び/ 又はエリスリトールと脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物を、それぞれ 2 0質量％以上、又は両者の合計で 2 0質量％以上含有するのが好ましく、又、単独又は両者を合計で、 9 0質量％以下含有するのが好ましく、より好ましくは 7 0質量％以下含有するのがよい。

本発明の油性化粧料は、上記、必須成分の他に、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、前記必須成分以外の各種成分、例えば、粉体、界面活性剤、紫外線吸収剤、保湿剤、水性成分、皮膜形成剤、褪色防止剤、 S変化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料などを各種の効果を付与するために適宜配合することができる。

このうち、粉体は使用性を向上させたり、調色の目的で添加され、球状、板状、針状等の形状や煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、あるいは多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等を使用することができる。具体的な粉体としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、力一ポンプラック、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母（セリサイト）、合成セリサイト、カオリン、炭ィ匕珪素、ベントナイト、スメク夕ィト、酸ィ匕アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソゥ土、ケィ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケィ酸カルシウム、ケィ酸バリウム、ケィ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、二酸化チ夕ン被覆雲母、二酸化チタン被覆ォキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、ォキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフ夕レート ·アルミニウム ·エポキシ積層末、ポリエチレンテレフ夕レート ·ポリオレフィン積層末等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリェチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セル口 —ス系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン一アクリル共重合樹脂等のコポリマ一樹脂、ポリプロピレン系樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、 N—ァシルリジン等の有機低分子性粉体、澱粉、シルク粉末、セル口ース粉末等の天然有機粉体、赤色 2 0 1号、赤色 2 0 2号、赤色 2 0 5号、赤色 2 2 6号、赤色 2 2 8号、橙色 2 0 3号、橙色 2 0 4号、青色 4 0 4号、黄色 4 0 1号等の有機顔料粉体、赤色 3号、赤色 1 0 4号、赤色 1 0 6号、橙色 2 0 5号、黄色 4号、黄色 5号、緑色 3号、青色 1号等のジルコ二ゥム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミ二ゥム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等を例示することができる。これら粉体はその 1種又は 2種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。なお、これら粉体は、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹼、レシチン、水素添カ卩レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコ —ル、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等の 1種又は 2種以上を用いて表面処理を施してあっても良い。界面活性剤は、化粧品一般に用いられている界面活性剤であれば特に制約はなく、非イオン界面活性剤、ァニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が使用される。更に、紫外線吸収剤としては、例えばべンゾフエノン系、 P A B A系、ケィ皮酸系、サリチル酸系等の紫外線吸収剤や、 4— t e r t—プチルー 4 'ーメトキシジベンゾィルメタン、ォキシベンゾン等が挙げられ、保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等が挙げられる。

水性成分は、水及び水に可溶な成分であれば何れでもよく、水の他に、例えば、プロピレングリコール、 1 , 3—プチレングリコール、ジプロピレングリコ一ル、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセ口ール類、アロエベラ、ウイツチヘーゼル、ハマメリス、キユウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。

酸化防止剤としては、例えばトコフエロール類、ァスコルビン酸等が、美容成分としては、例えばビタミン類、消炎剤、生薬等が、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フエノキシェ夕ノ一ル等がそれぞれ挙げられる。本発明の油性化粧料は、目的に応じて種々の形状、製品形態とすることができ、形状としては、固形状（例えば、スティック状、皿状等）、ペースト状、液状等が挙げられ、製品形態としては、口紅、リップグロス、リップクリーム、ファンデ一シヨン、頰紅、アイカラー、アイライナ一、マスカラ、日焼け止め口一シヨン、オイルクレンジングなどが挙げられる。

また、これらの化粧料は、通常の化粧料を製造する方法にて製造することができ、特にその製法は限定されない。

次に実施例をもって本発明をより詳細に説明する。本発明はこれらにより、何ら限定されるものではない。

(製造例 1 ) エリスリトールと 2—ェチルへキサン酸のエステル化合物の調製 2ーェチルへキサン酸〔協和発酵（株）製、ォクチル酸〕 178 g ( 1. 24 モル）とエリスリトール〔日研化学（株）、エリスリトール〕 72 g (0. 59 モル) を撹拌機、温度計、窒素ガス吹込管、水分離管を備えた 30' 0 m 1の四つ口フラスコに仕込み、還流溶剤としてキシレンを全仕込み量の 5質量％の量で加え、混合物を 180〜240°Cで 20時間撹拌反応させた。反応終了後、還流溶剤であるキシレンを減圧留去し、活性白土を用いて脱色処理を行い、常法にて脱臭 '蒸留処理を行い、目的とする水酸基価 101のエリスリトールと 2—ェチルへキサン酸のエステル化合物 142 g得た。

このエステルの化合物は、一般式（1— 1) を基本骨格とするジエステル、トリエステル、テトラエステル、及び一般式（II— 1) を基本骨格とするジエステルの含有量がそれぞれ 7. 7質量％、 41. 5質量％、 20. 4質量％、及び 2 8. 9質量％であった。

(製造例 2) エリスリトールとイソアステアリン酸のエステル化合物の調製ィソステアリン酸〔ュニケマ社製、 PRISORIN ISAC3505 2 2 2 g ( 0. 78 モル）とエリスリトール〔日研化学（株）、エリスリトール〕 37 g (0. 30 モル）を撹拌機、温度計、窒素ガス吹込管、水分離管を備えた 300mlの四つ口フラスコに仕込み、還流溶剤としてキシレンを全仕込み量の 5質量％の量で加え、混合物を 180〜240°Cで 13時間撹拌反応させた。反応終了後、還流溶剤であるキシレンを減圧留去し、活性白土を用いて脱色処理を行い、常法にて脱臭'蒸留処理を行い、目的とする水酸基価 50のエリスリトールとイソステアリン酸のエステル化合物 204 g得た。

(製造例 3) エリスリトールとイソステアリン酸及びコノヽク酸の重縮合物の調製

イソステアリン酸〔ュニケマ製、 PRISORIN ISAC3505〕 185 g (0. 65モル）とエリスリトール〔日研化学（株）、エリスリトール〕 37 g (0. 30モル）を攪拌機、温度計、窒素ガス吹込管、水分離管を供えた 3 0 0 m lの四つ口フラスコに仕込み、還流溶剤としてキシレンを全仕込量の 5質量％の量カロえ、混合物を 180〜210°Cで 10時間攪拌反応させ冷却、次いで、無水コハク酸〔新日本理化 (株) 、リカシヅド SA〕 1 6 g ( 0 . 1 6モル) を追加し、再び 120〜230°Cで 16時間攪拌反応させた。反応終了後、還流溶剤であるキシレンを減圧留去し、活性白土を用いて脱色処理を行ない、常法にて脱臭 ·蒸留処理を行い、目的とする水酸基価 3 9のエリスリトールとィソステアリン酸及びコノヽク酸の重縮合物を 1 4 3 g得た。

実施例 1〜 7、比較例 1〜 5 スティヅク状口紅

スティック状口紅の調製

表 1に示す処方のスティヅク状口紅を製造し、得られた各スティヅク状口紅について、官能評価により、使用性、化粧膜のヅャ、潤い感を評価した。また、高温に口紅をセッ卜し、形状保持性を評価した。

8 (質 g¾»)

注（1) ：ァエロジル R— 976 S (日本ァエロジル社製）

注（ 2 ) ：ゴヅドボ一ル D 11 -796 C (鈴木油脂工業社製）注（3 ) ：パーフルォロアルキルリン酸エステルジェ夕ノールアミン塩 5質量％処理

注（4 ) ：ジメチルポリシロキサン 3質量％処理

(製法）

A. 成分 1〜1 3を 1 1 0〜1 2 0 °Cにて加熱溶解後、成分 1 4〜2 1を加えて

、均一混合する。

B . A工程で得られた混合物に成分 2 2〜2 5を加えて均一に混合する。

C . B工程で得られた混合物に成分 2 6を加えて加熱し、脱泡後、型に流し込み充填し、冷却して成型する。

(評価）

1 . 官能籠

(ィ）の使用性（伸び広がり）、（口）の化粧膜のヅャ、（ハ）の潤い感について、専門パネル 2 0名による使用テストを行い、パネル各人が下記絶対評価にて 7段階に評価し評点を付け、各試料毎にパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記 4段階判定基準により判定した。

(絶対評価）

(評点）：（評価）

6 ：非常に良い

5 ：良い

：やや良い

3 ：普通

2 ：やや悪い

1 ：悪い

0 ：非常に悪い

( 4段階評価） (評点平均値）：（判定）

5点を超える：非常に良好：◎

3点を超えて 5点以下：良好：〇

1点を超えて 3点以下：やや不良： Δ

1点以下：不良： X '

2 . 形状保持性

口紅を容器から繰り出して、 5 0 °Cの恒温槽に、横置きで 1週間設置し、 1週間後の状態を観察して、変化のないものから折れてしまうものまで、 ◎〜><の 4段階で評価した。

(状態）： (判定）

変化なし：◎

わずかに曲っているが気にならない：〇

曲っている：△

かなり曲っている又は折れている： x

表 1から明らかなごとく、本発明のスティック状口紅は、形状保持性に優れ、しかも塗布時の使用性、化粧 J3奠のヅャ、潤い感が良好であった。これに対して本発明の構成成分である成分（c ) の配合されていない比較例 1では、特に潤い感と形状保持の点で満足するものが得られず、比較例 2では形状保持性は少し高まつたが、他の項目において満足するものが得られず、本発明の構成成分である成分（c ) の替わりに重質流動イソパラフィンを多く用いた比較例 3では、特に使用性において満足するものが得られなかった。また、本発明の構成成分である成分（c ) の替わりに重質流動イソパラフィンを用い、油性ゲル化剤として、デキストリン脂肪酸エステルとシリカを併用した比較例 4では、特に使用性、化粧膜のヅャ、潤い感において満足するものが得られず、更に、本発明の構成成分である成分（c ) の替わりにトリオクタン酸グリセリルを用いた比較例 5では、特に化粧膜のヅャ、潤い感で満足いくものが得られなかった c

実施例 8：ペースト状口紅

(成分） (質量％)

I . 12—ヒドロキシステアリン酸 1

2. デキストリン脂肪酸エステル 3

3. ジメチルジクロルシラン処理煙霧状シリカ

注 (1)

4. イソステアリン酸アルミニウム

5. エリスリトールと 2—ェチルへキサン酸の

エステル化合物注（5) 10

6. 重質流動イソパラフィン 25

7. ジカプリン酸プロピレングリコール 10

8. テトライソステアリン酸ジグリセリル 20

9. 紫外線吸収剤（ォキシベンゾン） 0

10. 酸化防止剤（ビタミン E) 0

I I . リンゴ酸ジィソステアリル 23 8

12. mm _ _ 5

合計 100

注（1) ：ァエロジル R— 976 S (日本ァエロジル社製）

注（5) ：製造例 1で得られたエステル化合物

(製造方法）

A.成分：！〜 11を均一に加熱混合溶解した後、成分 12を加え、均一に混合する。

B . A工程で得られた混合物を充填して製品とする。

本実施例で得られたペースト状口紅は、滑らかな使用性であるとともに、化粧膜のヅャゃ潤い感に優れ、廃液等もなく形状保持性が良好なものであった。

—方、成分 5のエリスリトールと 2—ェチルへキサン酸のエステル化合物に替えて、トリオクチル酸グリセリルを用いたところ、化粧膜のツヤ及び潤い感の点で劣るものであった。

実施例 9 ：アイグロス (ペースト状)

(成分） (質量％)

1. (ベヘン酸/エイコサン二酸）グリセリル 2

2. ショ糖脂肪酸エステル注（6) 3

3. 有機変性ベントナイト注（7) 2

4. リンゴ酸ジイソステアリル 10

5. エリスリトールとイソステアリン酸の

エステル化合物注（8) 25

6. ポリブデン 10

7. エリスリトールと 2—ェチルへキサン酸の

エステル化合物注（5) 25

8. 液状ラノリン 10

9. 紫外線吸収剤

(パラメトキシケィ皮酸 2—ェチルへキシル） 0. 1

10. 酸化防止剤（ 2 , 6—ジ夕一シャリーブチルパラクレゾール）

0. 1

11. トリオクタン酸グリセリル 12.— 8 合計 00

注（5) 製造例 1で得られたエステル化合物

注 (6) シュガーワックス S—l 0E (第一工業製薬社製）

注（7) ベントン 27 (NLインダストリ一社製）注（ 8 ) ：製造例 2で得られたエステル化合物

(製造方法）

A. 成分 1〜11を均一に加熱混合溶解する。

B. A工程で得られた混合物を充填して製品とする。

本実施例で得られたアイグロスは、滑らかな使用性であるとともに、化粧膜のヅャ及び潤い感に優れ、廃液や分離のない形状保持性の良好なものであった。実施例 10

リップクリーム

(成分） (質量％)

1. キャンデリラワックス 5

2. ォゾケライトワックス 5

3. フィッシャートロプシュワックス 3

4. ミヅロウ 3

5. カルナゥバワックス 3

6. エリスリトールとイソステアリン酸の

エステル化合物注（8) 70

7. ワセリン 10

8. 紫外線吸収剤（シァ脂） 0 1

9. 酸化防止剤（ビタミン E) 0

10. イソオクタン酸セチル 0 8

合計 100

注（ 8 ) ：製造例 2で得られたエステル化合物

(製造方法）

A ·成分 1〜： L 0を均一に加熱混合溶解する。

B. A工程で得られた混合物を充填成型して製品とする。本実施例で得られたリップクリームは、滑らかな使用性であるとともに、潤い感に優れ、形状保持性の良好なものであった。

本発明の油性化粧料は、滑らかな伸びのある使用性が得られるとともに、化粧膜のツヤ、潤い感に優れ、形状保持性が良好なものである。

Claims

請求の範囲

1.次の成分 (a)、 (b)及び (c) を含有することを特徴とする油性化粧料。

(a)油性ゲル化剤

(b)油性成分

(c)エリスリトール及び/又はエリスリトール縮合物と脂肪酸との反応物である下記一般式 (I)及び/又は (II) で示されるエステル化合物、エリスリト一ル及び/又はェリスリトール縮合物と該エステル化合物と多価カルボン酸との重縮合物、エリスリトール及び/又はェリスリトール縮合物と多価カルボン酸との重縮合物と脂肪酸との重縮合物、及びエリスリトール及び Z又はエリスリトール縮合物と脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物からなる群から選ばれる 1種又は 2種以上。

RiO一 CH₂一

(I) (Π)

(式中、〜はそれぞれ独立して水素原子、脂肪酸残基又は多価カルボン酸残基を表し、 R₅及び R₆はそれぞれ独立して水素原子、脂肪酸残基又は多価カルボン酸残基を表す。但し、〜の全てが同時に水素原子を表さず、 R₅及び R₆の両方が同時に水素原子を表さない。）

2.成分 (a) の油性ゲル化剤が、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリス夕リンワックス、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンヮックス、カルナゥバワックス、及びキャンデリラワックスからなる群から選ばれる 1種又は 2種以上である請求項 1記載の油性化粧料。

3.成分（a) の油性ゲル化剤が、 1 2—ヒドロキシステアリン酸、デキストリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、金属石鹼、無水ケィ酸、（ベヘン酸/ エイコサン二酸）グリセリル、及び有機変性粘土鉱物からなる群から選ばれる 1 種又は 2種以上である請求項 1記載の油性化粧料。

4.成分（b) の油性成分が、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、旨肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類及びラノリン誘導体類からなる群から選ばれる 1種又は 2種以上である請求項 1記載の油性化粧料。

5.成分（c ) を表す一般式（I ) 及び（II) 中の脂肪酸残基が、炭素数 5〜 2 8 の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸由来である請求項 1記載の油性化粧料。

6.成分（c ) を表す一般式（I ) 及び（II) 中の脂肪酸残基が、分岐鎖の脂肪酸由来である請求項 5記載の油性化粧料。

7.成分（c ) を表す一般式（I ) 及び（II) 中の脂肪酸残基が、炭素数 8〜1 8 の分岐飽和脂肪酸由来である請求項 6記載の油性化粧料。

8.多価カルボン酸が、炭素数 2から炭素数 1 0の 2塩基性カルボン酸である請求項 1記載の油性化粧料。

9.一般式（I ) 中の 1^〜11₄の少なくとも 1つが水素原子である請求項 1記載の油性化粧料。

10.—般式（II) 中の R ₅及び R ₆ のいずれか 1つが水素原子である請求項 1又は 2に記載の油性化被料。

11.成分（c ) が、（a)—般式（I ) 及び/又は（II) で示されるエステル化合物

、又は (b)エリスリトール及び/又はエリスリトール縮合物と脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物である請求項 1記載の油性化粧料。

12.成分（c ) が、（a)—般式（I )及び/又は（II) で示されるエステル化合物及び (b)エリスリトール及び/又はエリスリトール縮合物と脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物の混合物である請求項 1記載の油性化粧料。

13.成分 (c) が、一般式 (1— 1)及び/又は (II- 1)で表されるエステル化合物の混合物である請求項 1記載の油性化粧料。

¾'0— CH₂― CH一 CH― CH₂― OR "

CH一 CH

0¾' 0 ' ノ 0 \ OR₆，

(1- 1) (II- 1)

(式中、 I 〜！はそれぞれ独立して水素原子又はイソォクチル酸残基を表し、 R₅，及び R₆，はそれぞれ独立して水素原子又はイソォクチル酸残基を表す。但し、 1^，〜11₄，の全てが同時に水素原子を表さず、 R₅，及び R₆，の両方が同時に水素原子を表さない。）

14.成分（c) が、エリスリトール 1当量と、脂肪酸、多価カルボン酸又はこれらの混合物 1. 5〜3. 5当量を、エステル化及び/又は脱水縮合反応することにより得られるものである請求項 1記載の油性化粧料。

15.成分（c)の水酸基価 (OHV) が 10〜： L 50である請求項:！〜 14のいずれか 1項記載の油性化粧料。

16.成分（c)の水酸基価 (OHV) が 30〜110である請求項 15記載の油性化粧料。

17.成分（a) を 0. 5〜30質量％、成分 (b) を 1〜95質量％、成分 (c ) を 1〜 90質量％含有する請求項 1〜 16のいずれか 1項記載の油性化粧料。

18.成分（a) を 1〜20質量％、成分 (b) を 3〜70質量％、成分 (c) を〜 7 0質量％含有する請求項 1 7記載の油性化粧料。