WO2004085553A1

WO2004085553A1 - 染着剤組成物及びコーティング剤組成物

Info

Publication number: WO2004085553A1
Application number: PCT/JP2004/004283
Authority: WO
Inventors: Kazue Watanabe
Original assignee: Denenchofu Roman Co., Ltd.
Priority date: 2003-03-26
Filing date: 2004-03-26
Publication date: 2004-10-07
Also published as: EP1621590A1; US20060241238A1; CN1795242A; JPWO2004085553A1; KR20060020604A

Abstract

染色、印刷、ペインティング、コーティング等の処理工程数を大幅に減らすことができ、且つ、対象物への機能性化合物の固着性及び堅牢度が良好で対象物の風合いを損ねない水性の染着剤組成物及び水性のコーティング剤組成物を提供する。水性エマルジョン型アクリル系粘着剤と、カチオン系水溶性ポリマーとを混合して水性のコーティング剤組成物とする。水性エマルジョン型アクリル系粘着剤と、カチオン系水溶性ポリマーとを混合した後に染料、顔料、薬剤、防臭剤、香料等の機能性化合物を混合して染色、印刷、ペインティング又はコーティング用染着剤組成物とする。

Description

明細書

染着剤組成物及ぴコーティング剤組成物

技術分野

本発明は、染色、 mi ペインティング、コーティング等に用いることができる水性の染着剤組成物及び水性のコーティング剤組成物に関する。

背景技術

色剤として染料や顔料を用いる染色の分野においては、染色すべき糸鎌の種類に応じて直接染料、反応染料、酸隨料、分散染料、顔料など力 S使い分けられているが、何れの場合も染色工程の後に数多くの後処理工程を必要としており、多くの労力を要しているとともに、大量の水を消費する問題、カロ熱 ·蒸熱等のため多量のエネルギーを消費する問題、廃液処理のための設備費及び経費の増大等の問題を生じている。

例えば、直接染料や反応染料を用いる浸染方式の染色法においては、被染物の堅牢度

(湿潤堅牢度、耐光堅牢度、赚素堅牢度等) を向上させるために、カチオン系の染料固着剤が一般に用レヽられてレヽるが、何れも被染物を直接染料又は反応染料で染色した後に、被染物を染料固着剤の水溜夜中に浸漬させることによって被染物への染料固着を行つているため、全体として数多くの処理工程が必要となる。

また、纖染料で羊毛、絹、ナイロン等を染色するときは、湿潤堅牢度を向上させるための後処理としてタンニン処理等が必要であるため、全体として数多くの処理工程が必要となる。

さらに、色剤として顔料を含む捺染用ィンク等にぉレ、ては、アタリル系のェマルジ 3 ンがのり材若しくはバインダーとして用いられることがあるが、これらのインクを被染物に染着させた後、蒸熱その他の後処理によつて顔料を被染物に固着させる必要があるため、全体として数多くの処理工程が必要となる。

一方、毛糸や羊毛等においてはその風合いを良くするための仕上げ処理剤、あるいはピリング防止用処理剤としてァクリル系共重合体エマルジョンが広く用いられているが、これら処理剤によるコーティング膜の固着性に優れた従来の仕上げ処理剤は、毛糸や羊毛製品等の風合いを損ねるという欠点があり、また、毛糸や羊毛製品等の風合いを保つことができる仕上げ処理剤は、固着性が悪レ、という欠点を有してレ、る。

染料を維に染着させる前に染料と染料固着剤とを混合すると、染料と染料固着剤とが結合して謹が起こり、その結果、染料はもはや繊維には染着し得なくなるため、染色剤やインクとして用いることができない。また、水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤に染料を混ぜたもので染色しても、満足な湿潤堅牢度を得ることができなレ、。

したがって、本発明の目的は、染色、印刷、ペインティング、コーティング等の処理工程数を大幅に減らすことができ、且つ、物への機能性化合物の固着'隨ぴ堅牢度が良好な染着剤組成物及び水性のコーティング剤糸滅物をすることにある。

また、本発明の目的は、コーティング処理の工程数を大幅に減らすことができ、且つ、毛糸や羊毛製品への固着' |¾¾び堅牢度が良好で毛糸や羊毛製品の風合いを損ねることなく毛玉の発生を抑えることができる水性のコーティング剤糸且成物をすることにある。

発明の開示

本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤とカチォン系水溶性ポリマーとを混合したものに、染料を混ぜると、驚くべきことに、非常に堅牢で染着性の良レ、水性の染着剤組成物が得られることを見レ、出した。

この染料を含む染着剤組成物で染色をすると、染着剤組成物が水性であるにもかかわらず、染料のにじみがほとんど生じず、また、染着剤組成物の水分が蒸発した状態では、物の風合いが損なわれることがなく、発色性が良好で、且つ、十分な湿潤堅牢度を有するものとなる。したがって、染着剤組成物で染色した被染物は通常はそのまま乾燥させるだけで、染色工程を完了させることができる。

また、本発明者は、水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤とカチオン系水溶性ポリマ一とを混合したものに、顔料を混ぜると、同様に、非常に堅牢で染着性の良レヽ水性の染着剤組成物が得られることを見い出した。この顔料を含む染着剤組成物は、単に水性ェマルジョン型アクリル系粘着剤と顔料とを混合しただけの染着剤組成物と比較すると、被染物の鎌維に対する顔料の固着性が大幅に向上する。

また、この顔料を含む染着剤組成物で染色を行うと、染着剤組成物が水性であるにもかかわらず、色のにじみがほとんど生じず、染着剤組成物の水分が蒸発した状態では、ネ皮染物の風合いが損なわれることがなく、発色性が良好で、且つ、十分な湿潤堅牢度を有するものとなる。したがって、この顔料を含む染着剤組成物で染色したネ^物もまた、通常はそのまま乾燥させるだけで、染色工程を完了させることができる。

さらに、上記染料又は顔料を含む染着剤組成物は、 »維の種類についての制限がなく、どのような觸隹構造物に対しても強固に染着させることができる。また、紙、木、石、ガラス、プラスチック等の表面にも容易に且つ強固に染着可能である。

さらに、水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤と力チオン系水溶性ポリマーとを混合したものは、相手部材への吸着性が良好であり、さらに、水分が蒸発すると柔軟性、透明性、光沢'隨 Ό¾!水性に優れたポリマー樹脂の皮膜を形成するので、コーティング剤として好適であり、特に、毛糸や羊毛製品等に対する毛玉防止用コーティング剤として有効であることを見！/、出した。

また、水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤と力チオン系水溶性ポリマーとを混合したものに、染料や顔料とともに、或いは、染料や顔料を省略して他の機能性化合物、例えば、薬剤、香料、防臭剤等を混合することにより、これら機能性化合物の効能を発揮できる染着剤組成物が得られることを見!/、出した。

かくして、本発明によれば、水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤と、力チ才ン系水溶性ポリマーと、染料、顔料、薬剤、防臭剤、香料等の機能性化合物とを含み、水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤と力チオン系水溶性ポリマーとを混合した後に機能性化合物を混合してなる染色、印刷、ペインティング又はコーティング用染着剤組成物が提供される。

好ましくは、 ΙίίΙΒ染着剤組成物における嫌己コーティング剤組成物における ΙίίΙΒ水性エマルジョ^アクリル系粘着剤が水系媒体と樹脂分からなり、且つ、歸己樹脂分が重合モノマー成分としてァクリノレ系モノマー及び酢酸ビュルモノマーを含む。

また好ましくは、嫌己染着剤糸滅物における ΙΐίΙ己水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤が水系媒体と樹脂分からなり、且つ、 fflt己樹脂分力 S重合モノマー成分としてエチレン及ひ乍酸ビニルモノマーを含む。

また好ましくは、 IB染着剤組成物における t&IB水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤の粒子荷電がァニオン性である。

また好ましくは、前記染着剤組成物における幾能性化合物力 s水系媒体中においてァニオン性である。

また好ましくは、前記染着剤組成物における ΙΐίΙ己カチオン系永溶性ポリマーは、一般式が、

CH₂ = CH— CH₂— NHR

(式中 Rは水素又は炭素数 1〜 1 8のアルキル基、置換アルキル基、

ァラルキル基、シクロアルキル基を表す）で示されるモノアリルアミ /^導体又はその塩の重合体、或いは、モノアリルアミ：^ 導体又はその塩の重合体と、それらと共重合可能な不飽和二重結合を持つモノマーとの共重合体からなる。 ·

觸己カチオン系水溶性ポリマーとしては、特開平 2— 80681号公報に実施例として示されるポリカチオン水溶液、特に、式（1) 又は（2) の分子構造を有するポリ力チオン水?額夜を好適に用いることができる。

(1)

(2)

-CH₃— CH -CH— CH 2 ^

0 0

.CH.

八 CI

CH,

また、本発明によれば、水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤にカチオン系水溶性ポリマーを混合してなるコーティング剤組成物がされる。

また、本発明によれば、編己コーティング剤組成物における編己水性ェマルジョン型アクリル系粘着剤が、水系媒体と樹脂分からなり、且つ、 tin己樹脂分が重合モノマー成分としてェチレン及び酢酸ビュルモノマーを含む。

また好ましくは、前記コーティング剤組成物における前記水性ェマルジョン型ァクリノレ系粘着剤の粒子荷電がァニオン性である。

また好ましくは、前記コーティング剤組成物における前言幾能性化合物が水系媒体中におヽてァ二オン性である。

また好ましくは、前記コーティング剤組成物における前記カチオン系水溶性ポリマーは、一般式が、

CH₂ =CH-CH₂-NHR (式中 Rは水素又は炭素数！〜 1 8のアルキル基、置換アルキル基、

ァラルキル基、シクロアルキル基を表す）

で示されるモノァリルアミ ^導体又はその塩の重合体、或レ、は、モノアリルアミ^ 導体又はその塩の重合体と、それらと共重合可能な不飽和二重結合を持つモノマーとの共重合体からなる。

151己カチオン系水溶性ポリマーとしては、特開平 2— 8 0 6 8 1号公報に実施例として示されるポリカチオン水激夜、特に、式（3 ) 又は（4 ) の分子構造を有するポリ力チオン水溶液を好適に用いることができる。

( 3 )

(4 )

I I I 0 0

H H ^

^M—- - - C I "

し H-¾

編己アクリル系水性エマルジョン型粘着剤は、水系媒体が 4 5〜5 0重量⁰ん樹脂分が 5 0〜 5 5重量％、粘度が 6,000〜： 10，000mPa · s / 3 0 °C、平均粒子径が 0 . 2〜 0 . 5 μ mのものが好適であり、この水性ェマルジョン型ァクリノレ系粘着剤に力チオン系水溶性ポリマーを混合するときは、 7性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤を 1 0〜 5 0重量％、カチオン系水溶性ポリマーを 5 0〜 9 0重量⁰ /₀の割合で配合するのが好適である。 τΚ性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤と力チオン系水溶性ポリマーとの混合物に染料、顔料、薬剤、防臭剤、香料等の機能性化合物を混合する、 7系媒体に対し易溶性の機能性化合物にあっては適量の水系媒体に溶解させて水^ ί夜とし、一方、水系媒体に対し不溶性の機能性化合物にあっては適量の水系媒体内に略均一に分散させた状態で水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤と力チオン系水溶性ポリマーとの混合物に混合させる。そして、その後、必要に応じて適量の水系媒体で希釈し、染色、印刷、ペインティング、コーティング等用の染着剤として用いることができる。

l己水性ェマルジョン型アクリル系粘着剤における樹脂成分は、特に限定はされない、 1種又は 2種以上のァクリノレ系モノマーと酢酸ビニルモノマーとの共重合体、 1種又は 2種以上のアクリル系重合体若しくは共重合体と酢酸ビエル重合体との共重合体若しくは混合物が好適である。

編己共重合体は、特に限定はされないが、モノマー、乳化剤および水の系で乳化重合させて得るのが好ましい。

前記ァクリル系モノマーとしては、例えばアクリル酸メチル、ァクリル酸ェチノレ、ァクリル酸プチル、アタリノレ酸 2—ェチルへキシル、アクリル酸へキシル、アクリル酸へプチノレ、アクリル酸ォクチル、アクリル酸ォクタデシル、メタタリノレ酸メチノレ、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸へキシル、メタクリル酸へプチル、メタクリル酸ォクチル、メタタリル酸ォクタデシノレ、ヒドロキシメタクリル酸ェチル等が例示される。前記乳化剤としては、各種脂肪酸塩、高級アルコール硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル燐酸塩、アルキルフエ二ルポリォキシエチレン硫酸塩等から選択されるァニオン性界面活性剤を用いることができる。また、必要に応じて、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリォキシエチレンアルキルフエニルエーテル等から選択されるノニォン性界面活性剤を加えることができる。さらに、重虫媒としては、特に限定はされな V、が、過硫酸力リウム、過硫酸ァンモニゥム等の過硫酸塩を選択することができる。さらに、重合時に必要に応じて、増粘剤、安定剤、防腐剤等の微量添加剤を加えることができる。

前記ァクリル系水性ェマルジョン粘着剤は、粘度が 5,000-20,000 mPa - s / 3 0 °C、平均粒子径が 0. 1〜1 μ ηιのものが好ましレヽ。また、ガラス転移 &gが _ 2 0〜 - 6 0 °C、最低造^ ¾が一 5〜 5 °Cであることが好ましレ、。また、編己ァクリル系粘着剤の水性ェマルジョンは、 pHを 4〜 8に調整することが好ましレ、。

歯己染料としては、その種類は特に限定されないが、スルホン基、カルボキシル基等の酸性基を有する直接染料又は反応染料が好適である。また、 ΙίίΙΒ顔料についても有機顔料、無漏料等から任意に選択できるが、表面にァニオン基を付与して水中分散性をもたせたものゃァニオン性界面活性剤を用レ、て水中分散性をもたせたものが好ましレ、。また、顔料はできるだけ粒子径が均一で且つ平均粒子径の小さいもの（0. 2 m以下、さらに好ましくは 0. Ι μπι以下、さらに好ましくは 0. 08 μπι以下）が好ましい。しかし、顔料の平均粒径が 0. 02 μπιよりも小さいと十分な着色濃度が得られにくくなるため、 0. 02 m以上であることが好ましい。

さらに、 ttlf己水系媒体は、水又は水と水溶性化合物（例えば多価アルコール）力選択することができる。

発明を実施するための最良の形態

実施例 1

使用したァクリル系水性エマルジヨン粘着剤は、水が約 45重量％、樹脂分が約 55 重量％であり、樹脂分は重合成分としてはァクリル酸エステル及び酢酸ビュルを含む共重合体であり、粘度が 8，000mPa · s Z 30 °C、平均粒子径が 0 · 2〜 0. 5 μ mであつた。

使用した力チオン系水溶性ポリマ一は、 PH 1. 5〜 3. 5、比重約 1. 1 3/20 °C、粘度約 5mPa ' s / 20°Cのポリカチオン水溶液であり、具体的には下記の分子構造を有する日東紡績株式会據ポリカチオン水溶液（商品名：ダンフィックス一 72 3) を使用した。

上記ァクリル系水性ェマルジョン粘着剤と上記ポリ力チオン水溶液を重量比で約 1 ： 5の割合で略均一に混合した後、直接染料を適量の水で溶解した水溶液を略均一に混合して水性の染着剤組成物を得た。この染着剤組成物をさらに水で約 1 0倍に希釈してィンク液とした。

比較例 1

使用したァクリノレ系水性ェマルジョン粘着剤は、実施例 1と同一糸且成物であるが、力チオン系水溶十生ポリマーは含まず、アタリル系水†生ェマルジョン粘着剤に直接染料を適量の水で溶解した水溶液を略均一に混合して水性の染着剤組成物を得た。この染着剤組成物をさらに水で約 1 0倍に職してィンク液とした。

上記実施例 1のィンク液と比較例 1のィンク液を用い、物として木綿翁維の、羊毛繊锥の織物、ナイロン »|の織物、アクリル繊锥の織物、紙、ガラス板にそれぞれ筆で塗布（染色）した後、室温で自然乾燥させた。

文豫物を木綿繊維の織布、羊毛 g¾隹の織物、ナイロン藤隹の織物、アクリル繊維の織物、紙及びガラス板としたときの各々におレ、て、実施例 1のインク液と比較例 1のインク液による染色の結果を以下の表に示す。

1 ]

実施例 1 比較例 1

色のにじみ：〇 Δ

湿潤堅牢度：〇 X

色の鮮明性：〇 Δ

光沢：〇〇

撥水性：〇 △

風合い：〇〇

白濁：〇〇

ここで、インク液塗布時における色のにじみ具合については、色のにじみがほとんどない状態を〇、多少色のにじみができる状態を△、色が大きくにじむ状態を Xとした。また、湿潤堅牢度については、自然乾燥後に洗濯機で 5分間水洗いしたときの色落ちがほとんどない状態を〇、多少色落ちが生じる状態を△、大きく色落ちする状態を Xとした。また、乾燥した染着面の色の鮮明性、光沢、撥水†生、風合いについても、良好を〇、不良を Xとした。また、乾燥した皮膜の白濁状態については、白濁がない状態を〇、白濁がある状態を Xとした。

上記比較結果から、実施例 1の染料系ィンク液が総合的に極めて優れていることが確認された。

実施例 2

使用したアクリル系水性ェマルジヨン粘着剤は、水が約 4 5重量％、樹脂分が約 5 5 重量％であり、樹脂分は樹脂分は重合成分としてはァクリル酸エステル及ひ ¾乍酸ビュルを含む共重合体であり、粘度が 8,000mPa · s Z 3 0。C、平均粒子径が 0. 2〜 0. 5 μ πιでめった。使用した力チオン系水 ί容' I生ポリマーは、 Ρ Η 1 . 5〜 3. 5、比重約 1 . 1 3 / 2 0 °C、粘度約 5 mPa · s 2 0 °Cのポリ力チオン水溶液であり、具体的には日東紡績株式会據ポリカチオン水夜（商品名：ダンフィックス一 7 2 3) を使用した。

上記ァクリル系水性ェマルジョン粘着剤と上記ポリ力チオン水? «を重量比で約 1 ： 5の割合で略均一に混合した後、この混合液に対し、顔料粉末を適量の水に分散させてなる顔料液を略均一に混合して水性の染着剤組成物を得た。この染着剤組成物をさらに水で約 1 0倍に希釈してィンク液とした。

比較例 2

使用したアタリル系水性エマルジョン来占着斉は、実施例 2と同一糸且成物であるが、このアクリル系水性ェマルジヨン粘着剤に対し、顔料粉末を適量の水に分散させてなる顔料液を略均一に混合して水性の染着剤組成物を得た。この染着剤組成物をさらに水で約 1 0倍に希釈してインク液とした。

上記実施例 2のインク液と比較例 2のィンク液を用レヽ、 ¾ として木綿!^隹の織布

、羊毛繊維の織物、ナイロン »隹の織物、アクリル隹の織物、紙、ガラス板にそれぞれ筆で塗布（染色）した後、室温で自然乾燥させた。

物を木綿 »隹の織布、羊毛繊維の織物、ナイロン繊維の織物、アクリル繊維の織物、 ¾¾¾びガラス板としたときの各々において、実施例 2のインク液と比較例 2のインク液による染色の結果を以下の表に示す。

[表 2]

実施例 2 比較例 2

色のにじみ：〇 Δ

湿潤堅牢度：〇 X

色の鮮明性：〇 Δ

光沢：〇〇

撥水性：〇 Δ

風合い：〇〇

白濁：〇〇

ここで、インク液塗布時における色のにじみ具合については、色のにじみがほとんどない状態を〇、多少色のにじみができる状態を△、色が大きくにじむ状態を Xとした。また、湿潤堅牢度については、自然乾燥後に洗濯機で 5分間水洗レヽしたときの色落ちがほとんどない状態を〇、多少色落ちが生じる状態を△、大きく色落ちする状態を Xとした。また、乾燥した染着面の色の鮮明性、光沢、撥水性、風合いについても、良好を

〇、不良を Xとした。また、乾燥した皮膜の白濁状態については、白濁がない状態を〇、白濁がある状態を Xとした。

上記比較結果から、実施例 2の顏料系ィンク液が総合的に極めて優れていること力 S確 ^ れ/こ。

実施例 3

使用したァクリル系水性ェマルジョン粘着剤は、水力 S約 4 5重量％、樹脂分が約 5 5 重量％であり、樹脂分は重合成分としてはァクリル酸エステル及ひ ΐ乍酸ビニノレを含む共重合体であり、粘度が 8，000mPa · s / 3 0 °C、平均粒子径が 0 . 2〜 0 . 5 μ mであつた

使用した力チオン系水溶性ポリマ一は、 P H 1 . 5〜 3 . 5、比重約 1 . 1 3 / 2 0 °C、粘度約 5 mPa · s / 2 0 °Cのポリ力チオン水溶液であり、具体的には日東紡績株式会棚ボリ力チオン水溶液 (商品名：ダンフィックス-- 7 2 3 ) を使用した。

上記ァクリノレ系水性ェマルジョン粘着剤と上記ポリ力チオン水溶液を重量比で約 1 ： 5の割合で略均一に混合した後、この混合液をさらに水で約 1 0 0倍に希釈してコーテイング液とした。

比較例 3

使用したァクリル系水性ェマルジョン粘着剤は、実施例 2と同一組成物であるが、このァクリル系水性ェマルジョン粘着剤をさらに水で約 1 0 0倍に希釈してコーティング液とした。

上記実施例 3のコーティング液と比較例 3のコーティング液を用い、これらのコーティング液に羊毛維の織物を浸漬した後、室温で自然乾燥させた。

実施例 3のコーティング液と比較例 3のコーティング液による皮 β 成の結果を以下の表 3に示す。

[表 3 ]

実施例 3 比較例 3

湿潤堅牢度：〇 X

光沢：〇〇

撥水性：〇 Δ 風合い：〇〇

白濁：〇〇

毛玉形成：〇 X

ここで、湿潤堅牢度については、自然乾燥後に洗濯機で 5分間水洗いしたときの皮ちがほとんどない状態を〇、多少皮皿ちが生じる状態を△、大きく皮^:ちする状態を Xとした。また、乾燥したコーティング面光沢、撥水性、風合いについても、良好を〇、不良を Xとした。また、乾燥した皮膜の白濁状態については、白濁がない状態を〇、白濁がある状態を Xとした。毛玉形成については、コーティング後の皮 B莫面をすり合わせたときに、毛玉ができなレ、状態を〇、毛玉ができる状態を Xとした。

上記比較結果から、実施例 3のコーティング液が、アタリル系水性ェマルジョン粘着剤のみからなるコーティング液と比べて良好な毛玉防止効果を示すこと力 ¾ された。なお、上記実施例 1〜 3におけるァクリル系水性ェマルジョン粘着剤とポリ力チオン 7溶液との混合比を約 1 ： 1 ~ 1 ： 1 0に変えたにおいても、上記実施伊 j l〜 3とほぼ同様の結果が得られた。上記実施例 1 - 3におけるィンク液又はコーティング液の水による希釈度を上記 1 0 0倍力ら 2 0 0〜 5 0 0倍に変更した:^であっても、上記実施例：！〜 3とほぼ同様の結果が得られることがわかった。

さらに、上記ァクリル系水性ェマルジョン粘着剤と上記ボリ力チオン'水溶液とを重量比で約 1 ： 5の割合で略均一に混合した後、この混合液に対し、 zk性の香料、防臭剤、薬剤等を適量均一に混合して水性のコーティング剤組成物とし、このコーティング剤組成物をさらに水で約 1 0 0倍に希釈して得たコーティング液を各観 ϋ隹の織物に塗布し、室温で自然乾燥させたところ、織物への固着性の良好なコーティング皮膜が得られ、且つ、このコーティング皮膜から香料、防臭剤、薬剤等の機能性化合物の効果が発揮され得ること力 ¾t された。

さらに、上記実施例 1〜 3の変形例として、樹脂分がァクリル .酢酸ビニル重合体である水性エマルジョン型ァクリル系粘着剤に代えて、樹脂分がエチレン .酢酸ビニル共重合体である水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤を使用した^、文豫物の風合レ、及び湿潤堅牢度が多少低下するが、本発明の所期目的を達成し得る染着剤組成物又はコーティング剤組成物が得られること力 S蘭忍された。

産業上の利用可能性

以上の説明から明らかなように、本発明によれば、染色、印刷、ペインティング、コ一ティング等の処理工程数を大幅に減らすことができ、且つ、物への機能性化合物の固着び堅牢度が良好で文像物の風合いを損ねなレ、染着剤組成物及び水性のコーティング剤組成物をすることができる。

また、本発明によれば、コーティング処理の工程数を大幅に減らすことができ、且つ、毛糸や羊毛製品への固着 '14¾ぴ堅牢度が良好で毛糸や羊毛製品の風合いを損ねることなく毛玉の発生を抑えることができる水性のコーティング剤組成物をすることがでさる。

Claims

請求の範囲

1 . 水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤と、カチオン系水溶性ポリマーと、染料、顔料、薬剤、防臭剤、香料等の機能性化合物とを含み、水性ェマルジヨン型粘着剤とカチオン系水溶性ポリマーとを混合した後に機能性化合物を混合してなる染色、印刷、ペインティング又はコーティング用染着剤組成物。

2. tin己水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤が水系媒体と樹脂分からなり、且つ、樹脂分が重合モノマー成分としてアタリル系モノマー及ひ ¾乍酸ビエルモノマーを含むことを销敫とする請求項 1記載の染着剤組成物。

3 . 嫌己水性ェマルジョン型ァクリノレ系粘着剤が水系媒体と樹脂分からなり、且つ、樹脂分力重合モノマー成分としてエチレン及ひ ¾乍酸ビニルモノマーを含むことを特徴とする請求項 1記載の染着剤組成物。

4 · tiff己水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤の粒子荷電がァニオン性である請求項 1に記載の染着剤組成物。

5 . 前言 51幾能性化合物が水系媒体中においてァニオン性である請求項 1に記载の染着剤組成物。

6 . 前記カチオン系水溶性ポリマーは、一般式が、

(式中 Rは水素又は炭素数 1〜1 8のアルキル基、置換アルキル基、ァラルキル基、シク口アルキル基を表す)

で示されるモノアリルアミ ^導体又はその塩の重合体、或いは、モノアリルアミン誘導体又はその塩の重合体と、それらと共重合可能な不飽和二重結合を持つモノマーとの共重合体からなることを特徴とする請求項 1記載の染着剤組成物。

7. 水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤に力チォン系水溶†生ポリマーを混合してなるコーティング剤組成物。

8 . ftit己水性エマルジョ^アクリル系粘着剤が水系媒体と棚旨分からなり、且つ

、樹脂分が重合モノマー成分としてァクリル系モノマー及び酢酸ビニノレモノマーを含むことを特徴とする請求項 7記載のコーティング剤糸且成物。

9. tin己水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤力 s水系媒体と樹脂分からなり、且つ、樹脂分が重合モノマー成分としてェチレン及び酢酸ビニルモノマーを含むことを糊敷とする請求項 1記載のコーティング剤組成物。

1 0 . tin己水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤の粒子荷電がァェオン性である請求項 7に記載のコーティング斉 Ij組成物。

1 1 . 前記カチオン系水容个生ポリマーは、一般式が、

CH₂ = CH- CH₂-NHR

(式中 Rは水素又は炭素数：!〜 1 8のアルキル基、置換アルキル基、ァラルキル基、シクロアルキル基を表す）

で示されるモノァリルアミ導体又はその塩の重合体、或レ、は、モノアリルアミ^! 導体又はその塩の重合体と、それらと共重合可能な不飽和二重結合を持つモノマーとの共重合体からなることを糊敷とする請求項 7記載のコーティング剤,組成物。