JP2009075084A - 洗浄確認用インジケータを用いた洗浄度の確認方法 - Google Patents

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【課題】洗浄確認用インジケータを用いた洗浄度の確認方法であって、洗浄効果の定量的な測定がより容易且つ確実に行える確認方法を提供する。
【解決手段】擬似汚染物により形成されてなる検知層が基材上に形成されている洗浄確認用インジケータを用いて、被処理体の洗浄度を確認する方法であって、
(1)前記被処理体を洗浄するに先立ち、前記洗浄確認用インジケータを、洗浄液による洗浄工程が実施される雰囲気下に配置する第1工程、
(2)第1工程を経た後の前記検知層を酸性染料によって染色後、前記基材表面又は前記洗浄前の検知層と前記染色後の検知層との色差(ΔE*ab)を測定する第2工程、
を含むことを特徴とする洗浄度の確認方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、洗浄確認用インジケータを用いた洗浄度の確認方法に関する。
内視鏡、手術器具、麻酔用具等の医療器具においては、その使用済み器具の高度な洗浄レベルが要求される。この場合、洗浄機器等により所望の洗浄効果が得られていることを確認するための手段が必要となる。このため、従来、洗浄機器等による洗浄効果を確認するためのテストソイル(人工汚染物)が使用されている。テストソイルとしては、例えば、ヒツジ血液、卵黄、ウシ血清アルブミン、ウシヘモグロビン等のタンパク質が主に用いられている。これらのテストソイルを被処理体又はその容器類に付し、これを洗浄工程下に置いた後、洗浄後のテストソイルの残存度合を定性的又は定量的に測定することにより、洗浄効果を確認することができる(特許文献1)。また、近年では、洗浄効果の定量的な確認を容易とするために、基材上にテストソイル層を形成した洗浄確認用インジケータが用いられている(特許文献2)。
特許第3295941号 特開2006−346136号公報
しかしながら、前記のようにテストソイルで洗浄効果を定量的に確認するためには、テストソイル層の残存領域の濃淡を測定しなければならない。従来、目視により残存領域の濃淡を確認しているが、明確且つ客観的な判断が困難である。そこで、従来、洗浄前のテストソイル層を予め水溶性染料により染色し、洗浄後の残存領域の濃淡を確認し易くする試みがなされているが、水溶性染料は洗浄水に溶解して消色し易いため、汚染物の洗浄効果を客観的に示す尺度としては正確性が不十分である。
このため、洗浄確認用インジケータを用いた洗浄度の確認方法であって、洗浄効果の定量的な測定がより容易且つ確実に行える確認方法の開発が切望されている。
従って、本発明の目的は、洗浄確認用インジケータを用いた洗浄度の確認方法であって、洗浄効果の定量的な測定がより容易且つ確実に行える確認方法を提供することにある。
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、洗浄後のテストソイル層を特定の染料により染色し、次に基材又は洗浄前のテストソイル層との色差(ΔE*ab)を測定する工程を有する確認方法によれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の洗浄確認用インジケータを用いた洗浄度の確認方法に関する。
1.擬似汚染物により形成されてなる検知層が基材上に形成されている洗浄確認用インジケータを用いて、被処理体の洗浄度を確認する方法であって、
(1)前記被処理体を洗浄するに先立ち、前記洗浄確認用インジケータを、洗浄液による洗浄工程が実施される雰囲気下に配置する第1工程、
(2)第1工程を経た後の前記検知層を酸性染料によって染色後、前記基材表面又は前記洗浄前の検知層と前記染色後の検知層との色差(ΔE*ab)を測定する第2工程、
を含むことを特徴とする洗浄度の確認方法。
2.前記擬似汚染物は、タンパク質を含む、上記項1に記載の洗浄度の確認方法。
3.前記タンパク質は、グルテン、カゼイン、フィブリン及びアルブミンからなる群から選択される少なくとも1種である、上記項2に記載の洗浄度の確認方法。
4.前記酸性染料は、アミドブラック10B、クマシーブリリアントブルーR−250、クマシーブリリアントブルーG−250、ポンソー3R及び食用色素からなる群から選択される少なくとも1種である、上記項1〜3のいずれかに記載の洗浄度の確認方法。
5.前記色差(ΔE*ab)は、分光光度計又は色彩色差計によって測定する、上記項1〜4のいずれかに記載の洗浄度の確認方法。
6.前記被処理体は、医療器具である、上記項1〜5のいずれかに記載の洗浄度の確認方法。
7.前記被処理体は、食品及び/又は食器である、上記項1〜5のいずれかに記載の洗浄度の確認方法。
8.前記酸性染料による染色を水筆又はマーカーを用いて行う、上記項1〜7のいずれかに記載の洗浄度の確認方法。
本発明の洗浄度の確認方法によれば、洗浄後の検知層の色変化(色差)を非染色の場合と比較してより広範囲の尺度で確認することができる。つまり、検知層を染色することで従来よりも精度良く洗浄効果を確認することができる。特に水筆やマーカーを用いて染色することにより、容易且つ効率的に染色することができる。また、色差を計器で数値化して確認する方法であるため、洗浄度の評価の客観性が高い。
このような洗浄度の確認方法は、高度な洗浄度を必要とする医療機器、食品、食器等の洗浄工程において、洗浄効果を確認する方法として有用である。
本発明の洗浄度の確認方法は、擬似汚染物により形成されてなる検知層が基材上に形成されている洗浄確認用インジケータを用いて被処理体の洗浄度を確認する方法であって、
(1)前記被処理体を洗浄するに先立ち、前記洗浄確認用インジケータを、洗浄液による洗浄工程が実施される雰囲気下に配置する第1工程、
(2)第1工程を経た後の前記検知層を酸性染料によって染色後、前記基材表面又は前記洗浄前の検知層と前記染色後の検知層との色差(ΔE*ab)を測定する第2工程、
を含むことを特徴とする。
1.洗浄確認用インジケータ
本発明で用いる洗浄確認用インジケータは、擬似汚染物により形成されてなる検知層が基材上に形成されている。
(基材)
基材の材質は限定的でなく、例えばポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂類;アルミニウム、ステンレス鋼等の金属又は合金;アルミナ、ジルコニア等のセラミックスのほか、ガラス、紙等のいずれも使用することができる。この中でも、基材表面の色度を色差測定の基準として利用する場合には、白色ポリエチレンテレフタレート(白色PET)やステンレス鋼を用いることが好ましい。
基材の形状は限定されないが、一般的にはシート状、板状又はフィルム状の形態で使用すれば良い。この場合も厚みも制限されず、一般的には0.01〜1mm程度の範囲内で適宜設定すれば良い。
(検知層)
検知層は、疑似汚染物により形成されてなる層である。疑似汚染物は、公知の物質から適宜選択することができる。例えば、哺乳動物(ヒトを含む)の血液又はその構成成分、卵黄、バター、小麦粉、粉ミルク、砂糖、とうもろこし粉等が挙げられる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。また、これらは天然物又は合成品のいずれであっても良い。
具体的な成分としては、タンパク質、脂質、糖質等に例示することができる。タンパク質としては、例えばアルブミン、グロブリン、ヘモグロビン、カゼイン、グルテン、フィブリン、ロイコシン、リジン、レグメリン、レグミン、ムチン等の少なくとも1種を用いることができる。脂質としては、例えば脂肪酸とグリセリンのエステル、高級脂肪酸エステル、コレステロールエステル、ビタミンA等の単純脂質;リン脂質、糖脂質糖の複合脂質;高級脂肪酸、アルコール類、炭化水素類、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンC等の誘導脂質が挙げられる。糖質としては、例えばグルコース、マンノース、ガラクトース等の単糖類;セルロース類、デンプン、グリコーゲン、デキストラン、マンナン等の多糖類;ラクトース、マルトース、ショ糖、トレハロース等のオリゴ糖等が挙げられる。
本発明では、この中でも、特にタンパク質が好ましい。すなわち、アルブミン、グロブリン、ヘモグロビン、カゼイン、グルテン、フィブリン、ロイコシン、リジン、レグメリン、レグミン、ムチン等の少なくとも1種が好ましい。これらのタンパク質は、水溶性タンパク質又は水不溶性タンパク質のいずれでも使用でき、用途等に応じて適宜選択することができる。例えば、洗浄剤を含まない洗浄液(温水など)による洗浄では、水溶性タンパク質を使用すれば良い。水溶性タンパク質としては、特にアルブミンが好ましい。水不溶性タンパク質は、洗浄剤を含む洗浄液で洗浄する場合に好適である。すなわち、水不溶性タンパク質では、洗浄液が洗浄剤を含む場合とそうでない場合との残存率が異なるので、洗浄剤の入れ忘れ等のミスがあった場合にこれを検知することができる。水不溶性タンパク質としては、特にグルテン、カゼイン及びフィブリンの少なくとも1種が好ましい。
また、本発明の検知層として、水溶性タンパク質及び水不溶性タンパク質を含む層を形成することもできる。この場合は、両者の割合を調整することにより、用いる洗浄剤に応じた残存率に設定することが可能である。
疑似汚染物には、これらの成分のほか、必要に応じて無機塩類、酵素類、食用染料(合成染料又は天然染料)、防腐剤、防カビ剤、湿潤剤、消泡剤、結晶セルロース、体質顔料(炭酸カルシウム)等の公知の添加剤が含まれていても良い。これらを添加する場合は、第1層中10重量%以下の範囲内となるようにすれば良い。
検知層は、これらをそのまま用いて形成しても良いし、これらを適当な溶媒に溶解又は分散させて得られた溶液又は分散液を塗布することにより形成しても良い。また、タンパク質として水不溶性タンパク質を用いる場合は、アルカリ(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、アミン類等)の溶液を用いる。溶媒を用いる場合、例えば水のほか、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アルコールエステル類、ケトンアルコール類、エーテルアルコール類、ケトンエーテル類、ケトンエステル類、エステルエーテル類等を用いることができる。溶剤は1種又は2種以上で使用できる。
溶媒を用いる場合の疑似汚染物の濃度は限定的ではないが、通常は1〜50重量%、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは5〜20重量%の範囲内になるように適宜設定すれば良い。また、塗布方法は制限されず、例えば刷毛塗り、ロール法、スプレー法等のほか、公知の印刷方法(例えばスクリーン印刷)等を採用することができる。
検知層の厚みは、被処理体の種類・大きさ、疑似汚染物の種類、洗浄処理条件等により異なるが、一般的には1〜200μm程度とすれば良い。
インジケータは、例えば、基材の同一平面上に検知層を1箇所又は2箇所以上有する。
検知層の形状は、円形のほか、四角形(正方形、長方形、ひし型)、三角形、楕円形等のいずれの形状も選ぶことができる。
各検知層の大きさは、洗浄装置のサイズ、洗浄されるべき被処理体の種類等に応じて適宜設定すれば良い。例えば、円形の検知層では、直径は0.5〜20mm程度の範囲内で設定すれば良い。三角形又は四角形の検知層では、1辺が0.5〜20mm程度とすれば良い。
その他の機能層(例えば、熱変色性組成物により形成されてなる層)は、必要に応じて設けることができる。本発明では、熱変色性組成物により形成されてなる層を有しないインジケータの形態をとることができる。
2.洗浄度の確認方法
本発明の洗浄度の確認方法は、上記インジケータを用いる確認方法であって、
(1)前記被処理体を洗浄するに先立ち、前記洗浄確認用インジケータを、洗浄液による洗浄工程が実施される雰囲気下に配置する第1工程、
(2)第1工程を経た後の前記検知層を酸性染料によって染色後、前記基材表面又は前記洗浄前の検知層と前記染色後の検知層との色差(ΔE*ab)を測定する第2工程、を有する。
(第1工程)
第1工程では、被処理体を洗浄するに先立ち、前記の洗浄確認用インジケータを、洗浄液による洗浄工程が実施される雰囲気下に配置する。
前記の洗浄工程は、公知又は市販の装置で実施される工程の範囲内であればいずれも適用することが可能である。
洗浄工程としては、例えば予備洗浄、洗浄及びすすぎからなる工程が挙げられる。洗浄液としては、アルカリ性洗剤、酵素を配合した中性洗浄剤等が使用される。これらは、通常40〜60℃程度で用いれば良い。
配置方法は限定的でなく、洗浄装置の洗浄室(装置内部)の内壁又は底部に配置することができる。また、被処理体又はその容器(トレイ、ラック等)に設置しても良い。この場合、インジケータは固定しておくことが望ましい。固定方法は限定的でなく、必要に応じて粘着剤、粘着テープ等により固定しても良い。
(第2工程)
第2工程では、第1工程を経た後の前記検知層を酸性染料によって染色後、前記基材表面又は前記洗浄前の検知層と前記染色後の検知層との色差(ΔE*ab)を測定する。
第1工程を経た後(即ち洗浄後)の検知層は、完全に洗浄がなされている場合には擬似汚染物は残存していない。他方、洗浄が不完全な場合には擬似汚染物が残存している。本発明では、この擬似汚染物(特にタンパク質)と定量的な結合をする酸性染料を用いて洗浄後の検知層を染色する。このとき、擬似汚染物が残存していれば、その残存量に応じて検知層が濃く染色される。そのため、その染色度合を基材表面又は洗浄前の検知層との関係で色差(ΔE*ab)として数値で特定することにより、客観的に洗浄度を確認できる。なお、基材表面を色差基準として利用する場合には、ΔE*abは小さい方が洗浄度が高い。他方、洗浄前の検知層を色差基準として利用する場合には、ΔE*abは大きい方が洗浄度が高い。
酸性染料としては限定的ではないが、特にタンパク質との定量的な結合をするアミドブラック10B、クマシーブリリアントブルーR−250、クマシーブリリアントブルーG−250、ポンソー3R等が好ましく、とりわけアミドブラック10Bが好ましい。その他、酸性染料としてタンパク質と定量的な結合をする公知の食用色素も使用できる。これらの酸性染料は、水、アルコール等の溶媒に溶解させた状態で使用するのが好ましい。また、酢酸、リン酸、硫酸等の酸性分を添加してpH=0.5〜4の範囲で用いることが好ましく、更に必要に応じて湿潤剤や界面活性剤を含んでもよい。
酸性染料によって検知層を染色する方法は限定されないが、例えば、酸性染料又は酸性染料を含む染色性組成物を用いて、滴下(スポイト滴下等)、浸漬、噴霧、塗布(マーカー、水筆、スポンジ等による塗布)、スタンプによる転写により染色することができる。これらの染色方法の中でも、容易且つ効率的に染色ができる点で特に水筆又はマーカーによる塗布が好ましい。例えば、水筆ペンを用いる場合には、容器中に酸性染料を含む染色性組成物を充填し、最適量の染色性組成物を筆部分に含ませて染色すればよい。また、マーカーペンを用いる場合には、容器中に酸性染料を含む染色性組成物を充填し、最適量の染色性組成物をフェルト等の芯部分に含ませて染色すればよい。検知層に染色性組成物を塗布して必要に応じて水で軽く洗浄することにより、擬似汚染物が残留している検知層が染色される。
染色後、基材表面又は洗浄前の検知層と染色後の検知層との色差(ΔE*ab)を測定する。基材表面を色差の基準として利用する場合には、ΔE*abは小さい方が洗浄度が高い。他方、染色前の検知層を色差の基準として利用する場合には、ΔE*abは大きい方が洗浄度が高い。色差の測定に際しては、市販の分光光度計や色彩色差計などが利用できる。このように、染色と計器による色差測定とを組み合わせることにより、従来法よりも正確且つ客観的に洗浄度を確認することができる。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1〜8
(1)擬似汚染物の調製
pH=10に調節した純水100gにグルテン10gを撹拌溶解させた。その後、食用染料赤色102号(0.5g)及びグリセリン(5g)を添加し、さらに撹拌することにより擬似汚染物(インキ)を得た。
(2)試験サンプル(インジケータ)の作製
基材として厚さ188μmの白色ポリエチレンテレフタレート(PET)製シートを用いて、基材の一部に前記インキをスクリーン印刷で印刷し、加熱により乾燥したものをサンプルとした。ここでインキ印刷層は、検知層である。
(3)洗浄試験
前記サンプルを洗浄雰囲気下に配置し、その洗浄状態を調べた。市販の洗浄装置「ウォッシャーディスインフェクター」(ミーレ社製、製品番号G7882)(WD)の洗浄室内に前記サンプルを固定し60℃で10分間の温水洗浄処理を実施した。洗浄剤としては、アルカリ洗浄剤(濃度0〜0.3重量%)又は酵素系洗浄剤(濃度0〜0.5重量%)を用いた。
(4)色差測定
前記洗浄後、検知層を酸性染料(アミドブラック10B)により染色した。次いで、分光光度計(日本電色工業(株)製、SE2000)を用いて、染色後の検知層と基材表面(白色PET)との色差(ΔE*ab)を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2009075084
参考色差(ΔE*ab):基材表面と洗浄後の検知層との色差(非染色)
色差(ΔE*ab):基材表面と洗浄・染色後の検知層との色差
表1の結果から明らかなように、洗浄後の検知層を酸性染料によって染色することで、洗浄程度をより幅広い尺度で確認することができる。具体的には、アルカリ洗浄剤を用いた実施例1〜4では、非染色の場合には、0.6〜16.1という狭い範囲の色差範囲で洗浄程度を確認する必要があるが、染色した場合には、2.9〜69.4という幅広い色差範囲で洗浄程度を確認できる。また、色差を数値化して確認する点で客観性が高い。
実施例9〜14
検知層の染色を表2に示す染色性組成物を用いて行い、実施例9〜10については水筆(サクラクレパス製水筆「品番:QR−L」)を用いて、実施例11〜14についてはマーカー(フェルト芯)を用いて行った以外は、実施例1と同様にして色差を測定した。
染色に際しては、洗浄後の検知層に水筆又はマーカーを用いて染色性組成物を塗布し、水で軽く洗浄することにより、擬似汚染物が残留している検知層のみが染色される。
Figure 2009075084
参考色差(ΔE*ab):基材表面と洗浄後の検知層との色差(非染色)
色差(ΔE*ab):基材表面と洗浄・染色後の検知層との色差
表2の結果から明らかなように、洗浄後の検知層を酸性染料によって染色することで、洗浄程度をより幅広い尺度で確認することができる。実施例9〜14は、水筆又はマーカーを用いて染色しており、必要量の染色性組成物を容易且つ効率的に塗布できる点で、染色作業が簡便である。

Claims (8)

  1. 擬似汚染物により形成されてなる検知層が基材上に形成されている洗浄確認用インジケータを用いて、被処理体の洗浄度を確認する方法であって、
    (1)前記被処理体を洗浄するに先立ち、前記洗浄確認用インジケータを、洗浄液による洗浄工程が実施される雰囲気下に配置する第1工程、
    (2)第1工程を経た後の前記検知層を酸性染料によって染色後、前記基材表面又は前記洗浄前の検知層と前記染色後の検知層との色差(ΔE*ab)を測定する第2工程、
    を含むことを特徴とする洗浄度の確認方法。
  2. 前記擬似汚染物は、タンパク質を含む、請求項1に記載の洗浄度の確認方法。
  3. 前記タンパク質は、グルテン、カゼイン、フィブリン及びアルブミンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項2に記載の洗浄度の確認方法。
  4. 前記酸性染料は、アミドブラック10B、クマシーブリリアントブルーR−250、クマシーブリリアントブルーG−250、ポンソー3R及び食用色素からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載の洗浄度の確認方法。
  5. 前記色差(ΔE*ab)は、分光光度計又は色彩色差計によって測定する、請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄度の確認方法。
  6. 前記被処理体は、医療器具である、請求項1〜5のいずれかに記載の洗浄度の確認方法。
  7. 前記被処理体は、食品及び/又は食器である、請求項1〜5のいずれかに記載の洗浄度の確認方法。
  8. 前記酸性染料による染色を水筆又はマーカーを用いて行う、請求項1〜7のいずれかに記載の洗浄度の確認方法。
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