明細書 血中ガストリン濃度上昇の抑制のための医薬組成物 [技術分野]
本発明は、 特定の化学構造を有するピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上許容される塩 またはその薬理上許容されるエステルを有効成分として含有する、 血中ガストリン濃度上 昇 (特に、 ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤の投与により引き起こされる 血中ガストリン濃度上昇) の抑制のための医薬組成物;
血中ガストリン濃度上昇 (特に、 ベンズイミダゾ一ル骨格を有する胃酸分泌抑制剤の投与 により引き起こされる血中ガストリン濃度上昇) の抑制のための医薬組成物を 造するた めの、 特定の化学構造を有するピロ ピリダジン化合物、 その薬理上許容される塩または その薬理上許容される'エステルの使用;または、
特定の化学構造を有するピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上許容される塩またはその薬 理上許容されるエステルの有効量を温血動物 (特に、 ヒト) に投与することからなる血中 ガストリン濃度上昇 (特に、 ベンズイミダゾ一ル骨格を有する胃酸分泌抑制剤の投与によ り引き起こされる血中ガストリン濃度上昇) の抑制のための方法に関する。
本発明は、 また、 特定の化学構造を有するピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上許容さ れる塩またはその薬理上許容されるエステル、 及び、 ベンズイミダゾール骨格を有する胃. 酸分泌抑制剤からなる、 副作用の軽減された潰瘍性疾患の治療または予防のための医薬組 成物; '
副作用の軽減された潰瘍性疾患の治療または予防のための医薬組成物を製造するための、 特定の化学構造を有するピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上許容される塩またはその薬 理上許容されるエステル、及び、ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤の使用; または、
特定の化学構造を有するピロロピリダジン化合物、 その薬理上許容される塩またはその薬 理上許容されるエステル、 及び、 ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤の有効 量を温血動物 (特に、 ヒト) に投与することからなる、 副作用の軽減された潰瘍性疾患の 治療または予防のための方法に関する。
[背景技術] .
ランソプラゾール、 オメブラゾール等の胃酸分泌抑制剤は、 抗潰瘍剤として汎用されて いる。しかし、 これらの胃酸分泌抑制剤は、血中ガストリン濃度の上昇作用を有するため、 投与を休止した時にガストリンの有する胃酸分泌作用に起因して、 潰瘍が悪化するという 副作用が問題とされている (Sandvik, A. K. , Brenna, B. , Wal dum, Η. L., Al imentary Pharmacol ogy and Therapeut ics, 1997年, 第 11巻, . 1013-1018 ; Gi l l en, D., McCol l , K. E. , Bes t Prac t i ce and Research Cl ini cal Gas troentero l ogy, 2001 年, 第 15 卷, p. 487-495等)。 一方、 特定の化学構造を有するピロ口ピリダジン化合物が、 胃酸分泌抑制
作用を有することが知られているが (例えば、 WO 9 5 / 1 9 9 8 0、 E P 0 7 4 2 2 1 8、 WO 0 0 Z 7 7 0 0 3、 E P 1 1 8 6 6 0 7 , WO 0 1 Z 5 8 9 0 1等)、 ガストリン 濃度上昇抑制作用を有することは知られていない。
[発明の開示]
発明者らは、 特定の化学構造を有するピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上許容される 塩またはその薬理上許容されるエステルは、 小さな血中ガストリン濃度上昇作用を有し、 ベンズィミダゾール骨榕を有する胃酸分泌抑制剤との併用において、 それら胃酸分泌抑制 剤の有する血中ガストリン濃度上昇作用を抑制するため、,血中ガストリン濃度上昇 (特に、 ベンズィミダゾ一ル骨格を有する胃酸分泌抑制剤の投与により引き起こされる血中ガスト リン濃度上昇) の抑制のための医薬として有用であること、 また、 このピロ口ピリダジン 化合物、 その薬理上許容される塩またはその薬理上許容されるエステル、 及び、 ベンズィ ミダゾール骨格を有す'る胃酸分泌抑制剤からなる医薬組成物は、 副作用の軽減された潰瘍 性疾患の治療または予防のための医薬として有用であることを見出して、 本発明を完成し た。
本発明は、 特定の化学構造を有するピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上許容される塩 またはその薬理上許容されるエステルを有効成分として含有する、 血中ガストリン濃度上 昇 (特に、 ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤の投与により引き起こされる 血中ガストリン濃度上昇) の抑制のための医薬組成物;
血中ガストリン濃度上昇 (特に、 ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤の投与 により引き起こされる血中ガストリン濃度上昇) の抑制のための医薬組成物を製造するた めの、 特定の化学構造を有するピロ口』ピリダジン化合物、 その薬理上許容される塩または その薬理上許容されるエステルの使用;または、
特定の化学構造を有するピロロピリダジン化合物、 その薬理上許容される塩またはその薬 理上許容されるエステルの有効量を温血動物 (特に、 ヒト) に投与することからなる血中 ガストリン濃度上昇 (特に、 ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤の投与によ り引き起こさ tる血中ガストリン濃度上昇) の抑制のための方法を提供する。
本発明は、 また、 特定の化学構造を有するピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上許容さ れる塩またはその薬理上許容されるエステル、 及び、 ベンズイミダゾール骨格を有する胃 酸分泌抑制剤からなる、 副作用の軽減された潰瘍性疾患の治療または予防のための医薬組 成物;
副作用の軽減された潰瘍性疾患の治療または予防のための医薬組成物を製造するための、 特定の化学構造を有するピロロピリダジン化合物、 その薬理上許容される塩またはその薬 理上許容されるエステル、及び、ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤の使用; または、
特定の化学構造を有するピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上許容される塩またはその薬 理上許容されるエステル、 及び、 ベンズイミダゾール骨格を有する'胃酸分泌抑制剤の有効 量を温血動物 (特に、 ヒト) に投与することからなる、 副作用の軽減された潰瘍性疾患の
治療または予防のための方法を提供する。 本発明の有効成分であるピロ口ピリダジン化合物は、
一般式 (I)
【化 1】
(I)
[式中、 R'は、 C2— C6アルケニル基、 ハロゲノ C2— C6アルケニル基、 C2— C6アル キニル基、 C3—。7シクロアルキル基または C,一 C4アルキルで置換されてもよい (c3— じ7シクロアルキル) — C,— C6アルキル基を示し、
R2は、 水素原子または Ci—Ceアルキル基を示し、
R3は、 水素原子、 C,一 C6アルキル基またはヒドロキシ C,一 C6アルキル基を示し、 R4は、 水素原子または C,一 C6アルキル基を示し、 '
R5は、 c,一 c6アルキル、 ハロゲノ c,一 c6アルキル、 c,一 c6アルコキシ、 ハロゲ c,
—C6アルコキシ及びハロゲンからなる群より選択される置換基で置換されてもよいフエ 二ル基を示し、
Aは、 C,一 C3アルキレン基を示し、
Xは、 酸素原子または硫黄原子を示す。]
を有する。
上記一般式 (I) において、 R1の C2— C6アルケニル基またはハロゲノ C2—〇6ァルケ ニル基の C2— C6アルケニル部分は、例えば、 ピニル、 1—プロべニル、 2—プロべニル、 イソプロぺニル、 1—ブテニル、 2—ブテニル、 3—ブテニル、 1一メチル— 1—プロぺニ ル、 1ーメチルー 2—プロぺニル、 2—メチルー 1—プロぺニル、 2—メチルー 2—プロべ ニル、 1一ペンテニル、 2—ペンテニル、 3—ペンテニル、 4一ペンテニル、 1一メチル 一 1ーブテニル、 2—メチル— 2—ブテニル、 3—メチルー 2—プテニル、 1—へキセニ ル、 2—へキセニル、 プロパン— 1, 2—ジェニル、 ブタン— 1, 2—ジェニル、 ペン夕 ンー 1, 2—ジェニルまたはへキサン一 1 , 2—ジェニル基であり得、 好適には、 C2— C 4アルケニル基 (特に、 ピニル、 1一プロぺニル、 2—プロぺニル、 イソプロぺニル、 1一 ブテニル、 2—ブテニルまたは 3—ブテニル基) であり、 さちに好適には、 C3— C4アル ケニル基であり、 最も好適には、 2—プロぺニルまたは 2—ブテニル基である。
R1のハロゲノ C2— C6アルケニル基は、 例えば、 2, 2—ジフルォロビニル、 3—フル オロー 2—プロべニル、 2—クロ口一 2—プロぺニル、 3—クロ口— 2—プロぺニル、 3 ーブロモー 2 _プロぺニル、 3—ョ一ドー 2—プロぺニル、 3, 3—ジフルオロー 2—プ
口べ: ^ル、 2, 3—ジクロロー 2—プロぺニル、 3, 3—ジクロ口— 2—プロぺニル、 2, 3—ジブロモ— 2—プロぺニル、 3, 3—ジブロモ— 2—プロぺニル、 4, 4, 4一トリ フルオロー 2—ブテニル、 5—フルオロー 2一ペンテニルまたは 6—フルオロー 2—へキ セニル基であり得、 好適には、 フルォロ若しくはクロ口 C2—C4アルケニル基であり、 さ らに好適には、 2, 2—ジフルォロビニル、 3—フルオロー 2—プロぺニル、 3—クロ口 一 2—プロぺニル、 2—クロロー 2—プロぺニル、 3, 3—ジフルオロー 2—プロぺニル、 3, 3—ジクロロー 2 _プロぺニルまたは 4, 4, 4一トリフルオロー 2—ブテニル基で あり、 最も好適には、 3—クロロー 2—プロぺニル、 3, 3—ジクロ口— 2—プロぺニル または 4, 4, 4—トリフルオロー 2—ブテニル基である。
R1の C2—C6アルキニル基は、 ,例えば、 ェチニル、 2—プロピニル、 2—プチニル、 2 —ペンチニルまたは 2—へキシニル基であり得、好適には、 C2— C4アルキニル基であり、 最も好適には、 2—プロピニル基である。
R1の C3— C7シクロアルキル基または C,一 C4アルキルで置換されてもよい (C3— C7 シクロアルキル) -C,-C6アルキル基の C3— C7シクロアルキル部分は、 例えば、 シク 口プロピル、 シクロブチル、 シクロペンチル、 シク口へキシルまたはシク口へプチル基で あり得、 好適には、 C3— C6シクロアルキル基であり、 さらに好適には、 シクロプロピル またはシクロへキシル塞であり、 最も好適には、 シクロプロピル基である。
R1の C,— C4アルキルで置換されてもよい (C3—〇7シクロアルキル) — C,— C6アル キル基の C,一 C4アルキル部分は、 例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 イソプロピル、 プチル、 イソブチルまたは t一ブチル基であり得、 好適には、 メチルまたはェチル基であ り、 最も好適には、 メチル基である。
R1の C,_C4アルキルで置換されてもよい (C3—〇7シクロアルキル) — C,— C6アル キル基の C,— C6アルキル部分、 R2、 R3及び R4の C,— C6アルキル基、 R3のヒドロキシ C,一 C6アルキル基の C,— C6アルキル部分、 または R5の C,— C6アルキル、 ハロゲノ C, 一 C6アルキル、 C,— C6アルコキシ、 ハロゲノ C,一 C6アルコキシ及びハロゲンからなる 群より選択される置換基で置換されてもよいフエニル基の C ,— C 6アルキル部分若しくは ハロゲノ C,一 C6アルキル部分の 一 C6アルキル部分は、 例えば、 メチル、 ェチル、 プ 口ピル、 イソプロピル、 ブチル、 イソブチル、 t—プチル、 ペンチルまたはへキシル基で あり得、 好適には、 一 C4アルキル基であり、 さらに好適には、 メチルまたはェチル基 であり、 最も好適には、 メチル基である。
R'の C,— C4アルキルで置換されてもよい (C3-C7シクロアルキル) — C,一 C6アル キル基は、 例えば、 シクロプロピルメチル、 1ーメチルシクロプロピルメチル、 2—メチ ルシクロプロピルメチル、 2ーェチルシクロプロピルメチル、 シクロブチルメチル、 シク 口ペンチルメチル、 シクロへキシルメチル、 メチルシク口へキシルメチル、 シクロへプチ ルメチル、 2—シクロプロピルェチル、 3—シクロプロピルプロピル、 4—シクロプロピ ルブチル、 5—シクロプロピルペンチルまたは 6—シクロプロピルへキシル基であり得、 好適には、 C,— C2アルキルで置換されてもよい (C3— C6シクロアルキル) 一 C,— C4 アルキル基であり、 さらに好適には、 シクロプロピルメチル、 1—メチルシクロプロピル
メチル、 2—メチルシクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、 シクロへキシルメチルまたは 2—シクロプロピルェチル基であり、 さらにより好適には、 2—メチルシクロプロピルメチル基であり、 最も好適には、 (1 S, 2 S) — 2—メチルシ クロプロピルメチル基である。
R3のヒドロキシ C,一 C6アルキル基は、例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロキシェチル、 ヒドロキシプロピル、 ヒドロキシブチル、 ヒドロキシペンチルまたはヒドロキシへキシル 基であり得、 好適には、 ヒドロキシ C,一 C4アルキル基であり、 さらに好適には、 ヒドロ キシメチルまたは 1ーヒドロキシェチル基であり、 最も好適には、 ヒドロキシメチル基で ある
R5の C,一 C6アルキル、 ハロゲノ C,一 C6アルキル、 —Ceアルコキシ、 ハロゲノ 一 C6アルコキシ及びハロゲンからなる群より選択される置換基で置換されてもよいフ c ニル基の C,— C6アルキコキシ部分またはハロゲノ C,-C6アルコキシ部分の C,一 C6ァ ルコキシ部分は、 例えば、 メ卜キシ、 エトキシ、 プロボキシ、 イソプロボキシ、 ブトキシ、 イソブトキシ、 t—ブトキシ、 ペントキシまたはへキシルォキシ基であり得、 好適には、 C,一 C4アルコキシ基であり、 さらに好適には、 メトキシまたはエトキシ基であり、 最も 好適には、 メトキシ基である。
R5の C,— C6アルキル、 ハロゲノ C,一 C6アルキル、 C,一 C6アルコキシ、 ハロゲノ 一 C6アルコキ 及びハロゲンからなる群より選択される置換基で置換されてもよいフエ ニル基のハロゲンは、 例えば、 弗素、 塩素、 臭素または沃素であり得、 好適には、 弗素ま たは塩素であり、 最も好適には、 弗素である。
R5の C,一 C6アルキル、 ハロゲノ C,— C6アルキル、 C,— C6アルコキシ、 ハロ,ゲノ C, _C6アルコキシ及びハロゲンからなる群より選択される置換基で置換されてもよいフエ ニル基のハロゲノ C,一 C6アルキル部分は、 例えば、 フルォロメチル、 クロロメチル、 ジ フルォロメチル、 トリフルォロメチル、 2—フルォロェチル、 2—クロロェチル、 2—ブ ロモェチル、 2—ョ一ドエチル、 2, 2, 2一卜リフルォロェチル、 3—フルォロプロピ ル、 4一フルォロブチル、 5—フルォロペンチルまたは 6—フルォ口へキシル基であり得、 好適には、 ハロゲノ C,— C4アルキル基であり、 最も好適には、 トリフルォロメチル基で める。 '
R5の C,一 C6アルキル、 ハロゲノ C,— C6アルキル、 一 C6アルコキシ、 ハロゲノ C, 一 C6アルコキシ及びハロゲンからなる群より選択される置換基で置換されてもよいフエ ニル基のハロゲノ C,— C6アルコキシ部分は、 例えば、 フルォロメトキシ、 ジフルォロメ トキシ、 トリフルォロメトキシ、 2—フルォロエトキシ、 2—クロ口エトキシ、 2—プロ モエトキシ、 2—ョードエトキシ、 2、 2、 2—トリフルォロエトキシ、 3—フルォロプ ロポキシ、 4—フルォロブトキシ、 5—フルォロペントキシまたは 6—フルォ口へキシル ォキシ基であり得、 好適には、 ハロゲノ。,— C4アルコキシ基であり、 最も好適には、 ジ フルォロメトキシ基である。 _
R5のフエニル基の置換基の数は、 例えば、 1乃至 5個であり、 好適には、 1乃至 3個で あり、 さらに好適には、 1乃至 2個であり、 最も好適には、 1個である。
R 5のフエニル基の置換位置は、 例えば、 2乃至 6位であり、 好適には、 2、 4または 6 位であり、 さらに好適には、 2または 4位であり、 最も好適には、 4位である。
R5の C ,— C 6アルキル、 ハロゲノ C ,一 C 6アルキル、 C ,— C 6アルコキシ、 ハロゲノ 一 C 6アルコキシ及びハロゲンからなる群より選択される置換基で置換されてもよいフエ ニル基は、 フエニル、メチルフエニル、 トリフルォロメチルフエニル、 メトキシフヱニル、 トリフルォロメトキシフエ二ル、 ジフルォロメトキシフエ二ル、 フルオロフェニル、 クロ 口フエニル、 ブロモフエニル、 ジフルオロフェニル、 クロ口フルオロフェニル、 ジクロロ フエニル、 トリフルオロフェニルまたはトリクロ口フエニル基であり得、 好適には、 C , — C4アルキル、 八ロゲノ C ,一 C 4アルキル、 C ,— C 4アルコキシ、 ハロゲノ C C4アル コキシ、 弗素、 塩素及び臭素からなる群より選択される 1乃至 3個の置換基で置換されて もよいフエニル基であり、 より好適には、 メチル、 トリフルォロメチル、 メトキシ、 トリ フルォロメトキシ、 ジフルォロメトキシ、 弗素、 塩素及び臭素からなる群より選択される 1乃至 3個の置換基で置換されてもよいフエニル基であり、 さらに好適には、 弗素及び塩 素からなる群より選択される 1乃至 3個の置換基で、 2位、 4位及び 6位からなる群より 選択される 1乃至 3の置換位が置換されたフエニル基 (特に、 2 _若しくは 4一フルォロ フエニル、 2—若しくは 4—クロ口フエニル、 2, 4—若しくは 2 , 6—ジフルオロフェ ニル、 2 , 4一若しくは 2, 6—ジクロロフエニル、 4—クロロー 2—フルオロフェニル、 2—クロ口一 4一フルオロフェニル、 2—クロ口一 6—フルオロフェニル、 2 , 4 , 6— トリフルオロフェニルまたは 2 , 4 , 6—トリクロ口フエニル基) であり、 さらにより好 適には、 4一フルオロフェニル、 4一クロ口フエニル、 2 , 4—ジフルオロフェニル、 2 , 4—ジクロロフエニル、 4—クロ口一 2—フルオロフェニルまたは 2—クロロー 4一フル オロフェニル基であり、 特に好適には、 4一フルオロフェニル、 4一クロ口フエニルまた は 2., 4—ジフルオロフェニル基であり、最も好適には、 4—フルオロフェニル基である。
Aの C ,— C 3アルキレン基は、 例えば、 メチレン、 エチレン、 トリメチレン、 1ーメチ ルエチレンまたは 2—メチルエチレン基であり得、 好適には、 メチレン基である。
Xは、 好適には、 酸素原子である。
本発明の有効成分である一般式 (I ) で表されるピロ口ピリダジン化合物は、 塩基性基 を有し、 酸と処理することにより、 薬理上許容される塩にすることができ、 このような塩 も本発明に包含される。そのような塩は、例えば、弗化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、 沃化水素酸塩のような八ロゲン化水素酸塩;硝酸塩;過塩素酸塩;硫酸塩; リン酸塩;炭 酸塩;メタンスルホン酸塩、 トリフルォロメタンスルホン酸塩、 エタンスルホン酸塩、 ぺ ンタフルォロエタンスルホン酸塩、 プロパンスルホン酸塩のような弗素原子で置換されて もよい C ,— C 6アルキルスルホン酸塩;ベンゼンスルホン酸塩、 p—トルエンスルホン酸、 ナフタレンスルホン酸塩のような C6—C ieァリ一ルスルホン酸塩;酢酸塩、 トリフルォロ 酢酸塩、 プロピオン酸塩、 酪酸塩、 安息香酸塩、 シユウ酸塩、 マロン酸塩、 フマル酸塩、 マレイン酸塩、 コハク酸塩、 クェン酸塩、 酒石酸塩のようなカルボン酸塩;またはグルタ ミン酸塩、 ァスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩等を挙げることができ、 好適には、 ハロ ゲン化水素酸塩、 硫酸塩、 C6— C ,。ァリールスルホン酸塩またはカルボン酸塩であり、 よ
り好適には、 塩酸塩、 硫酸塩、 ベンゼンスルホン酸塩、 p—トルエンスルホン酸塩、 ;3— ナフタレンスルホン酸塩またはフマル酸塩であり、 最も好適には、 p—トルエンスルホン 酸塩またはフマル酸塩である。
本発明の有効成分である一般式 (I ) で表されるピロ口ピリダジン化合物のうち、 水酸 基を有する化合物は、 常法により、 ァシル化することにより、 薬理上許容されるエステル にすることができ、 このようなエステルも本発明に包含される。 そのようなエステルは、 例えば、 蟻酸、 酢酸、 プロピオン酸、 酪酸、 アクリル酸、 クロトン酸、 プロピオール酸の ような脂肪族モノカルボン酸とのエステル;フマル酸、マレイン酸、 シユウ酸、マロン酸、 コハク酸のような脂肪族ジカルボン酸とのエステル;安息香酸、 メチル安息香酸、 メトキ シ安息香酸、フルォロ安息香酸、クロ口安息香酸のような芳香族カルボン酸とのエステル; メタンスルホン酸、 トリフルォロメタンスルホン酸、 エタンスルホン酸、 ベンゼンスルホ ン酸、 トルエンスルホン酸のようなスルホン酸とのエステル;グルタミン酸、 ァスパラギ ン酸のようなアミノ酸とのエステル;炭酸モノメチルエステル、 炭酸ジメチルエステル、 炭酸モノェチルエステル、 炭酸ジェチルエステル、 炭酸モノプロピルエステル、 炭酸モノ ブチルエステル、 炭酸モノフエニルエステル、 炭酸ジフエニルエステルのような炭酸エス テル類とのエステル;またはリン酸、 リン酸モノメチルエステル、 リン酸ジメチルエステ ル、 リン酸モノェチルエステル、 リン酸ジェチルエステル、リン酸モノフエニルエステル、 リン酸ジフエニルエステルのようなリン酸類とのエステル等を挙げることができ、 好適に は、 脂肪族モノカルボン酸とのエステル、 脂肪族ジカルボン酸とのエステルまたは芳香族 カルボン酸とのエステルであり、 最も好適には、 C ,一 C ,0脂肪族モノカルボン酸とのエス テルである。
本発明の有効成分である一般式 (I ) で表されるピロ口ピリダジン化合物は、 水和物ま たは溶媒和物として存在することができ、 その各々あるいはそれらの混合物のいずれも本 発明に包含される。
本発明の有効成分である一般式 (I ) で表されるピロ口ピリダジン化合物には、 光学異 性体及び/または幾何異性体が存在することがあるが、 その各々あるいはそれらの混合物 のいずれも本発明に包含される。
本発明において、 血中ガストリン濃度は、 内因的または外因的に上昇し得、 血中ガスト リン濃度上昇の原因は、 例えば、 胃酸分泌抑制剤 (特に、 ベンズイミダゾール骨格を有す る胃酸分泌抑制剤) の投与、 ガストリン放出ペプチド、 フエ二ルァラニン、 トリプトファ ン、 ェピネフリン、 ノルェピネフ,リン、 食事、 インスリン、 ストレス等であり得る。 本発 明において、 血中ガストリン濃度上昇抑制作用は、 内因的または外因的な血中ガストリン 濃度の上昇を抑制する作用 (予防作用)、 または、 内因的または外因的に上昇した血中ガス トリン濃度を低下させる作用 (治療作用) であり得、 好適には、 内因的または外因的な血 中ガストリン濃度の上昇を抑制する作用であり、 より好適には、 胃酸分泌抑制剤 (特に、 ベンズイミダゾール骨格 有する胃酸分泌抑制剤) の投与により引き起こされる血中ガス トリン濃度の上昇を抑制する作用である。 血中ガストリン濃度の上昇は、 ガストリンの有 する胃酸分泌作用に起因して、 潰瘍が悪化するという副作用を引き起こす。 上記血中ガス
トリン濃度上昇抑制作用においては、 ガストリンの有する胃酸分泌作用に起因する潰瘍悪 化を引き起こさない程度まで、 血中ガストリン濃度の上昇を抑制すること、 または、 上昇 した血中ガストリン濃度を低下させることが好ましい。
本発明の一般式 (I) で表されるピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上許容される塩ま たはその薬理上許容されるエステル、 及び、 ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑 制剤からなる潰瘍性疾患の治療または予防のための医薬組成物は、 胃酸分泌抑制剤の投与 休止後の血中ガストリン濃度上昇による潰瘍悪化という副作用の軽減された潰瘍性疾患の 治療または予防のための医薬組成物となり得る。
本発明において、 潰瘍性疾患は、 胃、 食道、 十二指腸等の消化管の粘膜が障害を受けた 病態を示し、 内因性または外因性の疾患であり得る。 内因性の潰瘍性疾患は、 例えば、 消 化性潰瘍、 急性もしくは慢性胃潰瘍、 胃炎、 逆流性食道炎、 胃食道反射疾患、 消化不良、 胃酸過多症またはゾーリンガー 'エリソン症候群であり得る。また、外因性の潰瘍性疾患は、 外的原因による攻搫因子 (胃酸分泌等) の増強あるいは防御因子 (粘膜防御能等) の低下 によって引き起こされる疾患であり、 外的原因は、 例えば、 非ステロイド性抗炎症剤
(NSAIDs)、 シクロォキシゲネース 2 (C0X-2) 阻害剤あるいは一酸化窒素放出非ステロイ ド性抗炎症剤 (nitric oxide releasing NSAIDs, NO-NSAIDs) 等の抗炎症剤、.ビスホスホ ネート、 エタノール等の化学物質、 へリコパク夕一 ピロリ一 (Helicobacter pylori) 等 の微生物、 細菌毒素またはストレスなどであり得る。
本発明の有効成分である一般式 (I)'で表されるピロ口ピリダジン化合物と併用される ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤は、 公知であり、 例えば、 US 4628 09:8 (米国特許第 4628098号)、 US 4255431 (米国特許第 4255431 号)、 WO 94/27988 (国際公開第 94/27988号)、 US 5045552 (米 国特許第 5045552号)、または、 US 4758579 (米国特許第 4758579号) 等に記載されている胃酸分泌抑制作用を有する化合物であり得る。 ベンズイミダゾール骨 格を有する胃酸分泌抑制剤は、 好適には、 上記公報の請求項に記載されている化合物であ り、 より好適には、 ランソプラゾ一ル [US 4628098 (米国特許第 4628098 号) に記載された [[[3—メチルー 4— (2, 2, 2—トリフルォロエトキシ) ー2—ピリ ジル] メチル] スルフィニル] ベンズイミダゾール]、 オメブラゾール [US425543 1 (米国特許第 4255431号) に記載された 5—メトキシ一 2— [[(4—メトキシ— 3, 5—ジメチル—2 _ピリジル) メチル]スルフィニル]ベンズイミダゾールまたはその 水和物]、 エスオメブラゾール [W094Z27988 (国際公開第 94 Z 27988号) に記載された 5—メトキシー 2— [(S) 一 [(4ーメトキシ一 3, 5—ジメチルー 2—ピリ ジル) メチル] スルフィニル] ベンズイミダゾールもしくはその金属塩 (特に、 マグネシ ゥム塩)、 またはそれらの水和物]、 ラベブラゾール [US 5045552 (米国特許第 5 045552号) に記載された 2— [[[4- (3—メトキシプロボキシ) 一 3—メチル一 2—ピリジル] メチル] スルフィニル]ベンズイミダゾールまたはそのナトリウム塩]、 ま たは、 パントプラゾール [US4758579 (米国特許第 4758579号) に記載さ れた 5—メトキシ一 2— [[(4, 6—ジメトキシ一 3, 5—ジメチルー 2—ピリジル) メチ
ル] スルフィニル] ベンズイミダゾール] であり、 さらに好適には、 ランソプラゾール、 オメブラゾールまたはエスオメブラゾールであり、 最も好適には、 ランソプラゾールであ る。
本発明の一般式 (I) で表されるピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上許容される塩ま たはその薬理上許容されるエステル、 及び、 ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑 制剤からなる、 潰瘍性疾患の ¾療または予防のための医薬 成物において、 それぞれの有 効成分を同時に投与してもよく、 時間をおいて別々に投与してもよい。
. 上記それぞれの有効成分を同時に投与する場合、 その投与形態は、 ほぼ同じ時間に投与 できる投与形態であれば特に限定はなく、 例えば、 それぞれの有効成分を、 別々の組成物 の組み合わせの形態で、 または、単一の組成物(配合剤) の形態で、投与することができ、 別々の組成物の組み合わせの形態で投与することが好ましい。
上記それぞれの有効成分を時間を置いて別々に投与する場合、 その投与形態は、 異なつ た時間に別々に投与できる投与形態であれば特に限定はなく、例えば、始めに、一般式( I ) で表されるピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上許容される塩またはその薬理上許容され るエステルを投与して、 決められた時間の後、 ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌 抑制剤を投与したり、 または、 始めに、 ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤 を投与して、 決められた時間の後、 一般式 (I) で表されるピロ口ピリダジン化合物、 そ の薬理上許容される塩またはその薬理上許容されるエステルを投与することができる。 本発明の有効成分である一般式( I )で表されるピロ口ピリダジン化合物は、好適には、 上記一般式 (I) において、
(1) R1が、 C2— C4アルケニル基、 フルォロ若しくはクロ口 C2—C4アルケニル基、 2 一プロピニル基、 C3— C6シクロアルキル基または C,— C2アルキルで置換されてもよい
(C3— C6シクロアルキル) ― C,一 C4アルキル基である化合物、
(2) R'が、 ビニル、 ί—プロぺニル、 2—プロぺニル、イソプロべニル、 1ーブテニル、 2—ブテニル、 3—ブテニル、 2, 2—ジフルォロビニル、 3—フルオロー 2—プロぺニ ル、 3—クロロー 2—プロぺニル、 2—クロ口一 2 _プロぺニル、 3, 3—ジフルオロー 2_プロぺニル、 3, 3—ジクロロー 2—プロぺニル、 4, 4, 4一トリフルオロー 2— プテニル、 シクロプロピル、 シク口へキシル、 シクロプロピルメチル、 1—メチルシクロ プロピルメチル、 2—メチルシクロプロピルメチル、 シクロブチルメチル、 シクロペンチ ルメチル、 シクロへキシルメチルまたは 2—シクロプロピルェチル基である化合物、
(3) R1が、 2—メチルシクロプロピルメチル基である化合物、
(4) R1が、 (1 S, 2 S) — 2—メチルシクロプロピルメチル基である化合物、
(5) R2が、 水素原子または Ci一 C4アルキル基である化合物、
(6) R2が、 メチル基である化合物、
(7) R3が、 水素原子、 C,一 C4アルキル基またはヒドロキシ C,一 C4アルキル基である 化合物、
(8) R3が、 メチルまたはヒドロキシメチル基である化合物、
(9) R4が、 水素原子である化合物、
(10) R5が、 C,一 C4アルキル、 ハロゲノ C,— C4アルキル、 C,— C4アルコキシ、 ハ ロゲノ C,一 C4アルコキシ、 弗素、 塩素及び臭素からなる群より選択される 1乃至 3個の 置換基で置換されてもよいフエニル基である化合物、
(1 1) R5が、 メチル、 トリフルォロメチル、 メトキシ、 卜リフルォロメ卜キシ、 ジフル ォロメトキシ、 弗素、 塩素及び臭素からなる群より選択される 1乃至 3個の置換基で置換 されてもよいフエニル基である化合物、
(12) R5が、 弗素及び塩素からなる群よ.り選択される 1乃至 2個の置換基で、 2位、 4 位及び 6位からなる群より選択される 1乃至 2の置換位が置換されたフェニル基である化 合物、
(13) R5が、弗素及び塩素からなる群より選択される 1乃至 2個の置換基で、 4位また は 2, 4一位の置換位が置換されたフエニル基である化合物、
(14) Aが、 メチレン基である化合物、 または、
(15) Xが、 酸素原子である化合物、
である。
また、 (1) 乃至 (4) から選択された R (5) 乃至 (6) から選択された R2、 (7) 乃至 (8) から選択された R3、 (9) から選択された R4、 (10) 乃至'(13) から選択 された R5、 (14) から選択された A、 及び、 (15) から選択された Xを任意に組み合わ せて得られる化合物は、 さらに好適であり、例えば、以下の化合物は、 さらに好適である:
(16) R,が、 C2 - C4アルケニル基、 フルォロ若しくはクロ口 C2—C4アルケニル基、 2—プロピニル基、 C3— C6シクロアルキル基または C!一 C2アルキルで置換されてもよ い (C3- C6シクロアルキル) -C,-C4アルキル基であり、 R2が、 水素原子または C, —C4アルキル基であり、 R3が、 水素原子、 C,一 C4アルキル基またはヒドロキシ d— C4 アルキル基であり、 R4が、 水率原子であり、 R5が、 C,— C4アルキル、 ハロゲノ 一 C4 アルキル、 C,一 C4アルコキシ、 ハロゲノ — C4アルコキシ、 弗素、 塩素及び臭素から なる群より選択される 1乃至 3個の置換基で置換されてもよいフエニル基であり、 Aが、 メチレン基であり、 Xが、 酸素原子である化合物、
(17) R1が、 ピニル、 1—プロぺニル、 2—プロぺニル、 イソプロぺニル、 1—ブテニ ル、 2—ブテニル、 3—ブテニル、 2, 2—ジフルォロビニル、 3—フルオロー 2—プロ ぺニル、 3—クロ口— 2—プロぺニル、 2—クロ口一 2—プロぺニル、 3, 3ージフルォ ロー 2—プロぺニル、 3, 3—ジクロロー 2—プロぺニル、 4, 4, 4—トリフルオロー 2—ブテニル、 シクロプロピル、 シクロへキシル、 シクロプロピルメチル、 1ーメチルシ クロプロピルメチル、 2—メチルシクロプロピルメチル、 シクロブチルメチル、 シクロべ ンチルメチル、 シクロへキシルメチルまたは 2—シクロプロピルェチル基であり、 R2が、 メチル基であり、 R3が、 メチルまたはヒドロキシメチル基であり、 R4が、 水素原子であ り、 R5が、 メチル、 トリフルォロメチル、 メトキシ、 トリフルォロメトキシ、 ジフルォロ メトキシ、 弗素、 塩素及び臭素からなる群より選択される 1乃至 3個の置換基で置換され てもよいフエニル基であり、 Aが、 メチレン基であり、 Xが、 酸素原子である化合物、
(18) R1が、 2—メチルシクロプロピルメチル基であり、 R2が、 メチル基であり、 R3
が、 メチルまたはヒドロキシメチル基であり、 R4が、 水素原子であり、 R5が、 弗素及び 塩素からなる群より選択される 1乃至 2個の置換基で、 2位、 4位及び 6位からなる群よ り選択される 1乃至 2の置換位が置換されたフエニル基であり、 Aが、メチレン基であり、 が、 酸素原子である化合物、
(1 9) R1が、 (I S, 2 S) — 2—メチルシクロプロ'ピルメチル基であり、 R2が、 メチ ル基であり、 R3が、 メチルまたはヒドロキシメチル基であり、 R4が、 水素原子であり、 R5が、 弗素及び塩素からなる群より選択される 1乃至 2個の置換基で、 4位または 2, 4 一位の置換位が置換されたフエニル基であり、 Aが、 メチレン基であり、 Xが、 酸素原子 である化合物、
(20) 7 - (4—フルォロベンジルォキシ) 一 2, 3—ジメチル— 1— [(1 S, 2 S) 一 2—メチルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3 -d] ピリダジン、
7 - (2, 4ージフルォロベンジルォキシ) - 2, 3—ジメチル一 1一 [(1 S, 2 S) _ 2—メチルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3 -d] ピリダジン、'
7— (4—クロ口ベンジルォキシ) — 2, 3—ジメチルー 1一 [(I S, 2 S) —2—メ チルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3 -d] ピリダジン、
7 - (4—フルォロベンジルォキシ) — 3—ヒドロキシメチル— 2—メチル— 1— [(1 S, 2 S) 一 2—メチルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3 -d] ピリダジン、
7— (2, 4ージフルォロベンジルォキシ) 一 3—ヒドロキシメチル一 2—メチルー 1 — [(1 S, 2 S) — 2—メチルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3— d] ピリダジン、
7—(4—クロ口ベンジルォキシ)一 3—ヒドロキシメチルー 2—メチルー 1一 [(1 S, 2 S) 一 2—メチルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3 -d] ピリダジン、
1一 (2—ブテニル) - 7 - (4—フルォロベンジルォキシ) - 2, 3—ジメチルピロ 口 [2, 3 -d] ピリダジン、 及び、
1— (2—ブテニル) — Ί— (2, 4—ジフルォロベンジルォキシ) 一 2, 3—ジメチ ルビロロ [2, 3-d] ピリダジンからなる群より選択されるピロ口ピリダジン化合物、 (2 1) 7― (4一フルォロベンジルォキシ) 一 2, 3—ジメチル— 1一 [( 1 S, 2 S) - 2—メチルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3-d] ピリダジン、
7— (4—フルォロベンジルォキシ) 一 3—ヒドロキシメチル— 2—メチル— 1一 [(1 S, 2 S) 一 2—メチルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3 -d] ピリダジン、
1 - (2—ブテニル) — 7— (4—フルォロベンジルォキシ) 一 2, 3—ジメチルピロ 口 [2, 3 -d] ピリダジン、 及び、
1 - (2—ブテニル) - 7 - (2, 4—ジフルォロベンジルォキシ) —2, 3—ジメチ ルビロロ [2, 3-d] ピリダジンからなる群より選択されるピロ口ピリダジン化合物、 または、
(22) 7 - (4—フルォロベンジルォキシ) 一 2, 3一ジメチルー 1一 [(1 S, 2 S) 一 2—メチルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3-d] ピリダジン。
本発明は、
(23) —般式 (I) で表されるピロ口ピリダジン化合物 [特に、 上記 (1) 乃至 (22)
のいずれかに記載の化合物]、その薬理上許容される塩またはその薬理上許容されるエステ ルを有効成分として含有する血中ガストリン濃度上昇の抑制のための医薬組成物、
(24) 血中ガストリン濃度上昇が、 ベンズイミダゾ一ル骨格を有する胃酸分泌抑制剤の 投与により引き起こされるものである (23) に記載の医薬組成物、
(25) ベンズイミダゾ一ル骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、 ランソプラゾール、 オメプ ラゾール、 エスオメプラゾール、 パントブラゾール及びラベプラゾールからなる群より選 択される薬剤である (24) に記載の医薬組成物、
(26) ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、 ランソプラゾール、 オメプ ラゾール及ぴエスオメブラゾールからなる群より選択される薬剤である (24) に記載の 医薬組成物、
(27)ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、ランソプラゾールである(2 4) に記載の医薬組成物、
(28) —般式 (I) で表されるピロ口ピリダジン化合物 [特に、 上記 (1) 乃至 (22) のいずれかに記載の化合物]、その薬理上許容される塩またはその薬理上許容されるエステ ル、 及び、 ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤からなる副作用の軽減された 潰瘍性疾患の治療または予防のための医薬組成物、
(29) ベンズイミダゾ一ル骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、 ラ ソプラゾール、 オメプ ラゾール、 エスオメプラゾ一ル、 パントプラゾール及びラベプラゾールからなる群より選 択される薬剤である (28) に記載の医薬組成物、
(30) ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、 ランソプラゾール、 オメプ ラゾ一ル及びエスオメプラゾールからなる群より選択される薬剤である (28) に記載の 医薬組成物、 または、
(31)ベンズイミダゾ一ル骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、ランソプラゾールである(2 8) に記載の医薬組成物を提供する。
本発明は、 また、
( 32 )血中ガストリン濃度上昇の抑制のための医薬組成物を製造するための、一般式( I ) で表されるピロ口ピリダジン化合物 [特 ί,こ、 上記 (1) 乃至 (22) のいずれかに記載の 化合物]、 その薬理上許容される塩またはその薬理上許容されるエステルの使用、
(33) 血中ガストリン濃度上昇が、 ベンズィミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤の 投与により引き起こされるものである (32) に記載の使用、
(34) ベンズィミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、 ランソブラゾール、 オメプ ラゾール、 エスオメプラゾール、 パントブラゾール及びラベプラゾ一ルからなる群より選 択される薬剤である (33) に記載の使用、
(35) ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、 ランソプラゾール、 オメプ ラゾール及ぴエスオメブラゾールからなる群より選択される薬剤である (33) に記載の 使用、
(36)ベンズィミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、ランソブラゾールである( 3 3) に記載の使用、
(37) —般式 (I) で表されるピロ口ピリダジン化合物 [特に、 上記 (1) 乃至 (22) のいずれかに記載の化合物]、その薬理上許容される塩またはその薬理上許容されるエステ ルの有効量を温血動物に投与することからなる血中ガストリン濃度上昇の抑制のための方 法、
(38) 血中ガストリン濃度上昇が、 ベンズィミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤の 投与により引き起こされるものである (37) に記載の方法、
(39) ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、 ランソプラゾール、 オメプ ラゾール.、 エスオメブラゾール、 パントプラゾール及びラベプラゾールからなる群より選 択される薬剤である (38) に記載の方法、
(40) ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、 ランソプラゾール、 オメプ ラゾール及びエスオメブラゾールからなる群より選択される薬剤である (38) に記載の 方法、
(41)ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、ランソプラゾールである(3 8) に記載の方法、
(42) 温血動物が、 ヒトである (37) 乃至 (41) のいずれかに記載の方法、
(43) 副作用の軽減された潰瘍性疾患の治療または予防のための医薬組成物を製造する ための、 一般式 (I) で表されるピロ口ピリダジン化合物 [特に、 上記 (1) 乃至 (22) のいずれかに記載の化合物]、その薬理上許容される塩またはその薬理上許容されるエステ ル、 及び、 ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤の使用、
(44) ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、 ランソプラゾール、 オメプ ラゾール、 エスオメブラゾール、 パントプラゾ一ル及びラベプラゾールからなる群より選 択される薬剤である (43) に記載の使用、
(45) ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、 ランソブラゾール、 オメプ ラゾール及びエスオメプラゾ一ルからなる群より選択される薬剤である (43) に記載の 使用、
(46)ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、ランソプラゾ ルである(4 3) に記載の使用、
(47) —般式 (I) で表されるピロ口ピリダジン化合物 [特に、 上記 (1) 乃至 (22) のいずれかに記載の化合物]、その薬理上許容される塩またはその薬理上許容されるエステ ル、 及び、 ベンズイミダゾ一ル骨格を有する胃酸分泌抑制剤の有効量を温血動物に投与す ることからなる、 副作用の軽減された潰瘍性疾患の治療または予防のための方法、
( 48 ) ベンズィミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、 ランソブラゾール、 オメプ ラゾール、 エスオメプラゾ一ル、 パントプラゾール及びラベブラゾールからなる群より選 択される薬剤である (47) に記載の方法、
(49) ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、 ランソプラゾール、 オメプ ラゾール及びエスオメブラゾールからなる群より選択される薬剤である (47) に記載の 方法、
(50)ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑制剤が、ランソプラゾールである(4
7) に記載の方法、 または、
(5 1) 温血動物が、 ヒトである (47) 乃至 (50) のいずれかに記載の方法を提供す る。 本発明の有効成分である一般式 (I ) で表されるピロ口ピリダジン化合物において、 好 適な化合物は、 例えば、 表 1に示す化合物であり得るが、 本発明はこれらの化合物に限定 されるものではない。 なお、 表 1に記載された化合物は、 一般式 (II) で表される構造を 有する。 1]
例示化合物
番号. R】 R2 R3. R4 R5 X
1 CH2(2- ePrc) Me Me H Ph 0
2 CH2[(1S,2S)- -2-MePrc] Me Me H Ph 0
3 し d^Ch二 Ch2 Me Me H 4-FPh 0
4 C i2し H -し iiCIi3 Me Me H 4-FPh 0
5 Prc Me Me H 4-FPh 0
6 CH2Prc Me Me H 4-FPh 0
7 CH2Hxc Me Me H 4-FPh 0
8 CH2 (2- ePrc) Me Me H 4-FPh , 0
9 CH2[(1S,2S) - •2- ePrc] Me Me H 4-FPh 0
10 CH2CH2Prc Me Me H 4-FPh 0
11 Me Me H 2,4-diFPh 0
12 C CH=CHCH3 Me Me H 2,4-diFPh 0
13 C¾Prc Me Me H 2,4-diFPh 0
14 CH2(2- ePrc) Me Me H . 2,4-diFPh 0
15 CH2[(1S,2S)- •2-MePrc] Me Me H 2,4-diFPh 0
16 CH2CH=CH2 Me Me H 4-ClPh 0
CH2CB CHCH3 Me Me H 4-ClPh 0
C¾Prc Me Me H 4- CI Hi 0
CH2(2-MePrc) Me Me H 4-ClPh 0
CH2[(lS,2S)-2-MePrc] Me Me H 4-ClPh 0
C CH=C Me Me H 2,4-diClPh 0
Me Me H 2,4-diClPh 0
CH2Prc Me Me H 2,4-diClPh 0
' CH2(2- ePrc) Me Me H 2,4-diClPh 0
CH2[(lS,2S)-2-MePrc] Me Me H 2,4-diClPh 0
CH2 (2-MePrc) Me Me H 2-FPh 0
CH2[(lS,2S)-2-MePrc] Me Me H 2-FPh 0
CH2 (2-MePrc) Me Me H 3-FPh 0
CH2[(lS,2S)-2- MePrc] Me Me H 3-FP 0
CH2 (2-MePrc) Me Me H 2-ClPh 0
C¾[(lS,2S')-2-MePrc] Me Me . H 2-CIPh 0
CH2 (2-MePrc) Me Me H 3-ClPh 0
CHz[(lS,2S)-2-MePrc] Me Me H 3-ClPh 0
C¾(2-MePrc) Me Me H 4- ePh 0
CH2[(lS,2S)-2-MePrc] Me Me H 4-MePh 0
CH2 (2-MePrc) Me Me H 4-OMePh 0
C¾[(1S, 2S)-2-MePrc] Me Me H 4-OMePh 0
CH2 (2- MePrc) Me Me H 4-CF3PI1 0
CH2[(lS,2S)-2-MePrc] Me Me H 4-CF3PI1 0
C¾ (2-MePrc) ' Me Me H 4-0CHF2Ph 0
CH2[(lS,2S)-2- ePrc] Me Me H 4-0CHF,P 0
C¾[(lS,2S)-2-MePrc] Et Me H 4-FPh 0
CH2[(lS,2S)-2- ePrc] Pr Me H 4-FPh 0
CH2[(1S, 2S)-2-MePrc] pri Me H 4-FPh 0
CH2[(1S, 2S)-2-MePrc] Bu Me H 4-FPh 0
CH2[(lS,2S)-2-MePrc] Bu1 Me H 4-FPh 0
CH2[(lS,2S)-2-MePrc] Bus Me H 4-FPh 0
C¾[(lS,2S)-2- ePrc] Bu' Me H 4-FPh 0
CH2(2- ePrc) Me Me Me 4-FPh 0
C¾[as, 2S) - 2 - MePrc] Me Me Me 4-FPh 0
CH2[(lS,2S)-2-MePrc] H Me H 4-FPh 0
CH2[(lS,2S)-2-MePrc] Me H H 4-FPh 0
CH2[(lS,2S)-2-MePrc] Me Me H 4-BrPh 0
C¾[(lS,2S)-2- ePrc] Me Me H 4-OCFgPli 0
22(〕〔MFPh2ep MC0 H 4re CHBU0I——。 o
22(〕 〔FM H 4ph2epr MeC0P1 CH0——I。- β β 22 β〕 ( 〔FPhM H 42epr Me sc0Ei0I—-。 β S s S S S S
22(〕h 【FPMepse H2r Me CHM0 --。
ο ο ο ο ο ο ο ο ο ο ο ο
, 〔()ucPh H 4l2F2S2Mepr Mee M--II—。
:,〔()uhCT4FplsMer H 22s2p Me MeI——-。
:,(〔)〕lsMepee H2s2r M MI-。
:,,,〔()〕ClPe H4trils2sMpr Me Me 22-—I。
;,,,u)FP上 rilsMepr Me H42s2 MeI- ,)Medicl:lsspr Mee H22 M—-—
;,〔()〕dMep HiFPls2s2r Mee MI--=_
93 C¾[(1S, 2S) -2-MePrc] Me. CH20C02Ph H 4-FPh 0
94 C¾[(1S, 2S) -2-MePrc] Et CH20H H 4-FPh 0
95 CH2[(1S 2S) -2-MePrc] Et CH20Ac H 4-FPh 0
96 CH,[(1S, 2S) -2- ePr°] Me CH20H H 4-MePh 0
97 CH,[(1S, 2S) -2-MePrc] Me CH20H H 4-CF3Ph 0
98 CH, [(IS, 2S) -2-MePrc] Me CH20H H 4-OMePh o
99 CH 1S, 2S) -2-MePrc] Me CH,0H H 4-0CHF,Ph n
100 caJds 2S) -2-MePrc] Me ΓΗ,ΟΗ H 4-OCF 3.Ph o
101 CH 1S 2S) -2-MePr°] Me CHoOH H 4-BrPh Π
102 QL「 S 2S) -2-MePrcl Me CHnOAc H 4-MePh 0
103 GH IS 2S) -2- ePrc] Me CH,0Ac H 4-CF Ph 0
GR 2JilS 2S) — 2 - MeP ] Me CH,0Ac H 4-OMpP 0 2 -2- ePrcl Me CHnOAc
u u GH IS 2S) -2-MePrc] Me CH,0Ac H 4-OCF P VJ
107 CH IS 2 "S) -2- ePrcl Me CH 2OAc H 4-RrPh n
108 u G lS 2S) -2- ePrc] Me H 4-FPh
109 GH2 1S 2S) -2-MePr] Me H 9 4-diFP no CH 1S 2S) -2-MePrc] Me CHoOH H
111 QL 2 1S 2S) -2-MePrc] Me CH,0H H o
112 GH 1S 2S) -2-MePrc] Me CHnOAc H 4-FPh Q
113 2「 S 2S) -2-MePrcl Me CH.OCOPh H Q
QL 1S 2S) -2-MePrc] Me CHo2OCOo 2Me H 4-FPh
115 CH- 1S 2S) -2-MePrc] Me CH,0C0,Et H 4-FPh
Π6 CH,2 IS 2S) -2-MePrc] Me Et H 4-FPh n
117 CH 1S 2S) -2-MePrc] Me pr H 4-FPh o
118 CH, T(1S 2S) -2-MePrc] Me Pr' H 4-FPh n
119 CH, IS 2S) -2-MePrc] Me Bu H 4-FPh n
120 CH, [(IS, 2S) -2-MePrc] Me Bu! H 4-FPh o
121 CH, [(IS, 2S) -2-MePrc] Me Bus H 4-FPh o
122 CH, [(IS, 2S) -2-MePrc] Me Bu1 H 4-FPh o
123 CH, [(IS, 2S) -2-MePrc] Me Pn H 4-FPh o
124 C¾[(1S, 2S) -2-MePrc] Me CH(0H)CH3 H 4-FPh o
125 CH2[(1S, 2S) -2-MePrc] Me CH2CH20H H 4-FPh o
126 CH, 2 r(lS 2S) -2-MePrcl Me CH (OAc) CH, H 4-FPh o
127 C¾[(1S,2S) -2-MePrc] Me CH(0H)CH2CH3 H 4-FPh 0 28 C¾[(1S,2S) -2-MePrc] Me CH(0H) (CHZ) 2CH3 H 4-FPh 0 29 CH2[(1S,2S) -2-MePrc] Me CH(0H) (CH2)3CH3 H 4-FPh 0 30 CH2[(1S,2S) -2-MePrc] Me CH(0H) (C¾)4CH3 H 4-FPh 0
131 CH2[(lS,2S)-2-MePrc] Me CH(0H)CH3 H 4-FPh S 上記表 1において、 略号は以下の基を示す。
Ac:ァセチル基
Bu:プチル基
Buj:イソブチル基
Bur:プチリル基
Bus: s一ブチル基
Bu1: t—プチル基
Et:ェチル基
Hxc: シクロへキシル基
Me:メチル基
Ph: フエニル基.
Pn:ペンチル基
Pr:プロピル基
Prc: シクロプロピル基
ΡΓ':イソプロピル基、 及び
Prp:プロピオニル基。
上記表 1において、 好適な化合物は、
例示化合物番号 1、 2、 3、 4、 6、 8、 9、 12、 14、 1 5、 19、 20、 24、 25、 27、 29、 31、 33、 35、 37、 39、 41、 42、 50、 51、 52、 5 3、 54、 55、 56、 57、 58、 59、 60、 61、 62、 63、 64、 65、 66、 67、 6.9、 70、 71、 72、 73、 74、 76、 77、 78、 79、 80、 81、 8 3、 84、 85、 86、 87、 89、 90、 91、 92、 93、 108、 109、 110、 1 1 1、 1 12、 1 13、 1 14、 1 15、 124、 125の化合物であり、 より好適に は、
例示化合物番号 2、 4、 9、 12、 1 5、 20、 25、 27、 31、 35、 37、 39、 41、 53、 54、 55、 56、 57、 58、 59、 60、 61、 63、 64、 65、 6 6、 69、 70、 72、 73、 76、 77、 78、 79、 83、 89、 108、 109、 1 10、 11 1、 1 12の化合物であり、 さらに好適には、
例示化合物番号 4、 9、 12、 1 5、 20、 25、 27、 31、 55、 56、 60、 6 1、 63、 69、 70、 72、 76、 77、 78、 108の化合物であり、 さらにより好 適には、
例示化合物番号 4: 1一 (2—ブテニル) 一 7— (4一フルォロベンジルォキシ) —2, 3—ジメチルピロ口 [2, 3-d] ピリダジン、
例示化合物番号 9: 7 - (4—フルォロベンジルォキシ)一 2, 3—ジメチルー 1— [(1 S, 2 S) — 2—メチルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3-d] ピリダジン、 例示化合物番号 12 : 1 - ( 2一ブテニル) -7 - (2, 4ージフルォロペンジルォキ
シ) 一 2, 3—ジメチルピロ口 [2, 3-d] ピリダジン、
例示化合物番号 1 5 : 7 - (2, 4ージフルォロベンジルォキシ) —2, 3—ジメチル — 1— [( 1 S, 2 S) 一 2—メチルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3-d] ピリダ ジン、
例示化合物番号 20 : 7- (4—クロ口ベンジルォキシ)—2, 3—ジメチルー 1一 [(1 S, 2 S) 一 2—メチルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3-d] ピリダジン、 例示化合物番号 69 : 7 - (4—フルォロベンジルォキシ) 一 3—ヒドロキシメチル—
2—メチル一 1一 [(1 S, 2 S) 一 2—メチルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3- d] ピリダジン、
例示化合物番号 70 : 7- (2, 4—ジフルォロベンジルォキシ) —3—ヒドロキシメ チル— 2—メチルー 1— [(1 S, 2 S) - 2ーメチルシクロプロピルメチル]ピロ口 [2, 3-d] ピリダジン、 または、
例示化合物番号 72 : 7 - (4—クロ口ベンジルォキシ) — 3—ビドロキシメチル— 2 ーメチルー 1一 [(1 S, 2 S ) - 2ーメチルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3-d] ピリダジンの化合物であり、 特に好適には、
例示化合物番号 4: 1一 (2—ブテニル) 一 7— (4—フルォロベンジルォキシ)一 2,
3 _ジメヂルビロロ [2, 3-d] ピリダジン、
例示化合物番号 9: 7 - (4一フルォロベンジルォキシ)—2, 3—ジメチルー 1一 [(1 S, 2 S) 一 2—メチルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3-d] ピリダジン、 例示化合物番号 12 : .1 - (2—ブテニル) - 7 - (2, 4—ジフルォ口べンジルォキ シ) 一2, 3—ジメチルビロロ [2, 3-d] ピリダジン、 または、
例示化合物番号 69 : 7 - (4一フルォロベンジルォキシ) 一 3—ヒドロキシメチルー 2ーメチルー 1一 [(1 S, 2 S) 一 2—メチルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3 - d] ピリダジンの化合物であり、 最も好適には、
例示化合物番号 9: 7一 (4一フルォロベンジルォキシ)一 2, 3—ジメチルー 1一 [(1 S, 2 S) 一 2—メチルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3-d] ピリダジンの化合 物である。 本発明の有効成分である一般式 (I) で表されるピロ口ピリダジン化合物は、 公知の方 法 [例えば、 WO 95/19980 (=EP— 0742218 A)、 WO 00/77003 (=EP— 1 18.6607 A)、 WO 01/58901公報等]またはそれらに準じた方法 に従い、 容易に製造することができる。
本発明の有効成分である一般式 (I) で表されるピロ口ピリダジン化合物のうち、 水酸 基を有する化合物を、 前述したように、 常法により、 ァシル化して、 その薬理上許容され るエステルを製造することができる。すなわち、不活性溶剤中、水酸基を有する化合物を、 相当する酸ハライドまたは酸無水物と、 塩基の存在下、 常法にしたがって反応させること により、 その薬理上許容されるエステルを製造することができる (例えば、 WO01Z5 8901公報等)。
本発明の一般式 (I ) で表されるピロ口ピリダジン化合物、 そ.の薬理上許容される塩ま たはその薬理上許容されるエステル、 及び、 ベンズイミダゾール骨格を有する臂酸分泌抑 制剤からなる潰瘍性疾患の治療または予防のための医薬組成物を使用する場合は、 それぞ れの有効成分を別々の単位投与形態に調製することができ、 または、 混合して物理的に単 一の投与形態に調製することができる。
本発明の有効成分である一般式 (I ) で表されるピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上 許容される塩またはその薬理上許容されるエステル、 ベンズイミダゾール骨格を有する胃 酸分泌抑制剤、 または、 それらからなる潰瘍性疾患の治療または予防のための医薬組成物 を医薬として使用する場合には、 それぞれの有効成分を、 それ自体 (原末のまま) で投与 することができ、 あるいは適宜の薬理学的に許容きれる、 賦形剤、 希釈剤等と混合して、 錠剤、 カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくはシロップ剤等の製剤として、経口的に、 または、 注射剤若しくは坐剤等の製剤として、 非経口的に (好適には、 経口的に) 投与することが できる。
これらの製剤は、 賦形剤、 結合剤、 崩壊剤、 滑沢剤、 乳化剤、 安定剤、 矯味矯臭剤、 希 釈剤、 注射剤用溶剤等の添加剤を用いて、 周知の方法で製造される。
賦形剤は、 例えば、 乳糖、 白糖、 ブドウ糖、 マンニトール、 ソルビトールのような糖誘 導体; トウモロコシデンプン、 馬鈴 デンプン、 α—デンプン、 デキストリン、 カルポキ シメチルデンプンのようなデンプン誘導体;結晶セルロース、 低置換度ヒドロキシプロピ ルセルロース、 ヒドロキシプロピルメチルセルロース、 カルポキシメチルセルロース、 力 ルポキシメチルセルロースカルシウム、 内部架橋力ルポキシメチルセルロースナトリウム のようなセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルラン;軽質無水珪酸、 合 成珪酸アルミニウム、 珪酸カルシウム、 メタ珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩 誘導体; リン酸カルシウムのようなリン酸塩誘導体;炭酸カルシウムのような炭酸塩誘導 体;または硫酸カルシウムのような硫酸塩誘導体等であり得る。
結合剤は、 例えば、 上記め賦形剤;ゼラチン;ポリピニルピロリドン;またはポリェチ レングリコール等であり得る。
崩壊剤は、 例えば、 上記の賦形剤;クロスカルメロースナトリウム、 カルポキシメチル スターチナトリウムのような化学修飾された、 デンプンまたはセルロース誘導体;または 架橋ポリビニルピロリドン等であり得る。
滑沢剤は、 例えば、 タルク;ステアリン酸;ステアリン酸カルシウム、 ステアリン酸マ グネシゥムのようなステアリ 酸金属塩;コロイドシリカ; ピーガム、 ゲイロウのような ワックス類;硼酸;グリコール; D,L—ロイシン;フマル酸、 アジピン酸のような力ルポ ン酸類;安息香酸ナトリウムのようなカルボン酸ナトリウム塩;硫酸ナトリウムのような 硫酸塩; ラウリル硫酸ナトリウム、 ラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩; 無水珪酸、 珪酸水和物のような珪酸類;または上記の賦形剤におけるデンプン誘導体等で あり得る。
乳化剤は、 例えば、 ベントナイト、 ビーガムのようなコロイド性粘土;水酸化マグネシ ゥム、 水酸化アルミニウムのような金属水酸化物;ラウリル硫酸ナトリウム、 ステアリン
酸カルシウムのような陰イオン界面活性剤;塩化ベンザルコニゥムのような陽イオン界面 活性剤;またはポリオキシエチレンアルキルエーテル、 ポリオキシエチレンソルピタン脂 肪酸エステル、 ショ糖脂肪酸エステルのような非イオン界面活性剤等であり得る。
安定剤は、 例えば、 メチルパラベン、 プロピルパラベンのようなパラヒドロキシ安息香 酸エステル類; クロロブタノール、 ベンジルアルコール、 フエニルエチルアルコールのよ うなアルコール類;塩化ベンザルコニゥム; フエノール、 クレゾールのようなフエノール 類;チメロサール;無水酢酸;またはソルビン酸等であり得る。
矯味矯臭剤は、 例えば、 通常使用される、 甘味料、 酸味料または香料等であり得る。 希釈剤は、 例えば、 水、 エタノール、 プロピレングリコール、 エトキシ化イソステアリ ルアルコールまたはポリオキシエチレンソルピ夕ン脂肪酸エステル類等であり得る。 注射剤用溶剤は、 例えば、 水、 エタノール、 グリセリン等であり得る。
本発明の有効成分である一般式 (I ) で表されるピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上 許容される塩またはその薬理上許容されるエステルは、 温血動物 (特に、 ヒト) に投与す ることができ、 その投与量は、 個々の薬剤の活性、 患者の症状、 年齢、 体重等の種々の条 件により変化し得る。その投与量は、症状、年齢等により異なるが、経口投与の場合には、 各々、 1回当たり下限 0 . l mg (好適には、 0 . 5 mg〉、 上限 1 0 0 O mg (好適には、 5 0 O mg) を、非経口的投与の場合には、 1回当たり下限 0 . 0 l mg (好適には、 0 . 0 5 mg;)、 上限 l O O mg (好適には、 5 O mg) を、 成人に対して、 1日当たり 1乃至 6回、 症状に応 じて、 投与することができる。
本発明の一般式 (I ) .で表されるピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上許容される塩ま たはその薬理上許容されるエステル、 及び、 ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑 制剤からなる潰瘍性疾患の治療または予防のための医薬組成物におけるそれぞれの有効成 分の投与量は、 上記と同様である。 なお、 一般式 (I ) で表されるピロ口ピリダジン化合 物、 その薬理上許容される塩またはその薬理上許容されるエステルは、 それ自体胃酸分泌 抑制作用を有するため、 併用により、 ベンズイミダゾ一ル骨格を有する胃酸分泌抑制剤の 投与量をさらに下げることができる。
また、 本発明の一般式 (I ) で表されるピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上許容され る塩またはその薬理上許容されるエステルとベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑 制剤を併用する場合のそれらの投与量の比率は、大幅に変わり得るが、例えば、重量比で、 1 : 5 0 0乃至 5 0 0 : 1の範囲内であり得、 好適には、 1 : 1 0乃至 1 0 : 1であり、 より好適には、 1 : 5乃至 5 : 1である。
本発明の有効成分である一般式 (I ) で表されるピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上 許容される塩またはその薬理上許容されるエステルは、 小さな血中ガストリン濃度上昇作 用を有し、 ベンズイミダゾ一ル骨格を有する胃酸分泌抑制剤との併用において、 それら胃 酸分泌抑制剤の有する血中ガストリン濃度上昇作用を抑制するため、 温血動物用 (特に、 ヒト用) の血中ガストリン濃度上昇 (特に、 ベンズイミダゾール骨格を有する胃酸分泌抑 制剤の投与により引き起こされる血中ガストリン濃度上昇) の抑制のための医薬組成物と して有用である。 また、 一般式 (I ) で表されるピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上許
容される塩またはその薬理上許容されるエステル、 及び、 ベンズイミダゾ一ル骨格を有す る胃酸分泌抑制剤からなる医薬組成物は、 副作用の軽減された潰瘍性疾患の治療または予 防のための医薬組成物として有用である。
[発明を実施するための最良の形態]
以下、 試験例及び製剤例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、 本発明の範囲はこ れらに限定されるものではない。
(試験例 1 ) 連投後の血中ガストリン上昇作用
一群 9乃至 1 1匹のラット四群を用いた。 試験化合物 (コントロールを含む) は、 以下 に示す 1日あたりの投与量で、 14日間連日投与した。 すなわち、 A群には、 コント口一 ルとして、 0. 5 %カルポキシメチルセルロースナトリウム塩及ぴ 0. 4%ポリソルベー ト 80水溶液 (以下、 投与媒体という〉 を体重 1 k gあたり 2m 1投与し、 B群には、 7 ― (4一フルォロベンジルォキシ) —2, 3一ジメチルー 1一 [(1 S, 2 S) - 2—メチ ルシクロプロピルメチル] ピロ口 [2, 3-d] ピリダジン [例示化合物番号 9の化合物: WO 00/77003 (=EP- 1 186607 A) の実施例 1に記載された化合物:以 下化合物 (III) という] を 1 SmgZm 1の濃度で投与媒体に懸濁した液を体重 1 k gあ たり 2ml投与.じ、 C群には、 ランソプラゾール [US 4628098 (米国特許第 46
28098号) に記載された [[[3—メチル—4一 (2, 2, 2—トリフルォロエトキシ) —2—ピリジル] メチル] スルフィエル] ベンズイミダゾール] を 15mgZmlの濃度 で投与媒体に纏濁した液を体重 1 k gあたり 2m 1投与し、 D群には、 化合物 (III) を 投与媒体に 1 SmgZmlの濃度で懸濁した液及びランソプラゾールを投与媒体に 15m g/m 1の濃度で懸濁した液を、 それぞれ体重 1 k gあたり 2m 1ずつ投与した。
最終投与の翌日に、 ラットをエーテルで麻酔した後、 腹部切開して腹部大動脈より採血 した。 血清中ガストリン濃度をラジオィムノアッセィ法で測定した。
A群、 B群、 C群及び D群の血清中ガストリン濃度は、 それぞれ 270 p gZm 1、 3
30 p g/m 1 , 920 p gZm 1及び 470 p gZm 1であった。 テューキー (Tuk e y)法により各群間の有意差を検討したところ、 A群と C群、 A群と D群、 B群と C群、 及び、 C群と D群の間に有意差を認めた。
以上の結果より、 化合物 (III) による血中ガス ト リ ン濃度上昇作用は小さ く 、 化合物 (III) とランソプラゾールを併用すると、 ランソプラゾール単独投与の場 合の血中ガストリン濃度上昇を著しく抑制することが示された。 したがって、 本発明の有 効成分であるピロ口ピリダジン化合物は、 血中ガストリン濃度上昇の抑制のための医薬と して有用であり、 また、 これらピロ口ピリダジン化合物及びべンズイミダゾール骨格を有 する胃酸分泌抑制剤からなる医薬組成物は、 副作用の軽減された潰瘍性疾患の治療または 予防のための医薬組成物として有用である。
(製剤例 1) 錠剤
ィ匕合物 (I II) ( 3 0 . O rag)、 乳糖 (1 4 4. O mg)、 トウモロコシデンプン (2 5 . O mg) 及びステアリン酸マグネシウム (1 . O mg) を混合し、 打錠機により打錠して、 1 錠 2 0 O mgの錠剤とする。 この錠剤は、 必要に応じて、 コーティング (好適には、 糖衣) を施すことができる。
[産業上の利用可能性]
本発明の有効成分である一般式 (I ) で表されるピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上 許容される塩またはその薬理上許容されるエステルは、 小さな血中ガストリン濃度上昇作 用を有し、 ベンズイミダゾ一ル骨格を有する胃酸分泌抑制剤との併用において、 それら胃 酸分泌抑制剤の有する血中ガストリン濃度上昇作用を抑制するため、 温血動物用 (特に、 ヒト用) の血中ガストリン濃度上昇 (特に、 ベンズイミダゾ一ル骨格を有する胃酸分泌抑 制剤の投与により引き起こされる血中ガストリン濃度上昇) の抑制のための医薬組成物と して有用である。 また、 一般式 (I ) で表されるピロ口ピリダジン化合物、 その薬理上許 容される塩またはその薬理上許容されるエステル、 及び、 ベンズイミダゾール骨格を有す る胃酸分泌抑制剤からなる医薬組成物は、 副作用の軽減された潰瘍性疾患の治療または予 防のための医薬組成物として有用である。