明 細 書
ナトリウムチャネル阻害剤 技術分野
本発明は、 ピペリジン誘導体及びその製薬学的に許容される塩を有効成分とす る、 特に、 神経因性疼痛に対し鎮痛効果を有するナトリウムチャネル阻害剤、 並 びにピぺリジン誘導体及びその製薬学的に許容される塩に関する。 背景技術
電位依存性ナトリゥムチャネルは神経の活動電位の発生及び伝播を司っている タンパク質である。 電位依存性ナトリゥムチャネルは共通構造として 6回膜貫通 のドメインが 4つ繰り返された大きな αサブュニット、 及び 2つの小さな ]3サブ ユニットを有する。 主なチャネル機能は サブユニットが担っている。 現在まで に 1 0種以上の αサブュニットのサブタイプが存在することが知られている (Go ldin AL, Annal s of the New York Academy of Sc i ences 868 : 38-50, 1999) 。 それぞれの電位依存性ナトリゥムチャネルサブタイプは中枢及び末梢神経組織 において異なる分布を示す。 それらは神経の興奮性を調節し、 各組織の生理機能 調節に重要な役割を果たす。 また、 様々な病態にも深く関わることが示唆されて いる(Goldin AL, Annual Revi ew of Phys io l ogy 63 : 871-94, 2001)。
近年、 電位依存性ナ卜リゥムチャネルは疼痛の神経伝達に深く関与することが 明らかになり、 ナトリウムチャネル作用薬は優れた疼痛治療薬、 特に、 神経因性 疼痛治療薬となることが期待されている (非特許文献 1参照) 。
神経因性疼痛とは、 末梢又は中枢神経機能異常による疼痛を意味し、 糖尿病性 神経障害の疼痛、 癌性疼痛、 三叉神経痛、 幻肢痛、 帯状疱疹後疼痛、 視床痛等が 挙げられる。 神経因性疼痛の臨床像は、 締め付けるような痛み、 焼き付けるよう な痛み、 痛覚過敏及び異痛症 (ァロディニァ) 等である。
医療現場において、 疼痛緩和の目的には非ステロイド抗炎症薬及びモルヒネ等 の麻薬性鎮痛薬等が使用され、 さらに近年、 ナトリウムチャネル阻害薬である抗 不整脈薬及ぴ抗痙攣薬も、 疼痛緩和の目的に使用されるようになった。
非ステロイド抗炎症薬は、 鎮痛効果は完全に満足されておらず、 さらに胃腸障 害、 腎臓傷害等の副作用の問題を有する。 モルヒネ等の麻薬性鎮痛薬は主に侵害 受容性疼痛に対する効果は高いが、 消化器系、 呼吸器系、 中枢神経系への副作用 の問題が大きい。 また、 一般的にこれらの薬剤は、 神経因性疼痛に対して効果が 弱い。
既存のナトリウムチャネル阻害薬である、 リドカイン及びメキシレチン等の抗 不整脈薬、 カルバマゼピン等の抗痙攣薬も疼痛緩和に利用されるようになってき た。 しかしながら、 これらのナトリウムチャネル阻害薬には痙攣、 眠気等の中枢 性副作用又は徐脈等の末梢性の望ましくない作用があるため、 充分な増量が難し く、 その結果充分な鎮痛効果が得られない問題点があった。
以上のように、 神経因性疼痛の治療に有用な効果を有し、 かつ安全性にも優れ た鎮痛薬は未だ見出されていない。 従って、 特に、 神経因性疼痛に対し鎮痛効果 が高く、 副作用の軽減された新規ナトリゥムチャネル阻害薬及び神経因性疼痛治 療薬が求められている。
ナトリゥムチャネル阻害薬及び神経因性疼痛治療薬であるピペリジン骨格を有 する化合物として、 ピぺリジン 3位にフエノキシメチルを有する誘導体 (特許文 献 1参照) 、 同 4位にフエニルァミノを含む置換基を有する誘導体 (特許文献 2 参照) 、 同 4位にァリールシアノメチルからなる置換基を有する誘導体 (特許文 献 3参照) 、 同 1位にピリジル又はキノリル置換アルキルを有する誘導体 (特許 文献 4参照) 、 スピロ構造を有する誘導体 (特許文献 5 照) が報告されている 一方、 ナトリウムチャネル阻害薬及び神経因性疼痛治療薬ではないが、 ピペリ ジン骨格を有する化合物が、 特許文献 6〜1 9に報告されている。
しかしながら、 これらの特許文献には、 ナトリウムチャネル阻害薬及び神経因 性疼痛治療薬に関する開示も示唆もない。
以下に、 背景技術としての特許文献及び非特許文献を列記する。
[特許文献]
特許文献 1 :欧州特許公開第 8 6 9 1 1 9号公報
特許文献 2 :欧州特許公開第 1 1 8 2 1 9 3号公報
特許文献 3 :欧州特許公開第 254894号公報
特許文献 4 : 欧州特許公開第 1254904号公報
特許文献 5 PCT国際公開パンフレツト WO 00/751 16号
特許文献 6 フランス公開特許第 2706894号公報
特許文献 Ί PCT国際公開パンフレツト W093/3014号
特許文献 8 PCT国際公開パンフレツト WO 96/337 13号
特許文献 9 PCT国際公開パンフレツト W〇2001/7436号 特許文献 10 : PCT国際公開パンフレツト W097Z10207号 特許文献 1 1 :欧州特許公開第 62855 1号
特許文献 12 :米国特許第 6566364号
特許文献 13 : PCT国際公開パンフレツト WOO 0Z66551号 特許文献 14 PCT国際公開パンフレツト W099/31060号 特許文献 1 5 PCT国際公開パンフレツト W〇98/43956号 特許文献 16 PCT国際公開パンフレツト WO 93Z20065号 特許文献 17 PCT国際公開パンフレツト W02003/35641号 特許文献 18 PCT国際公開パンフレツト WO 200 1/85690号 特許文献 19 :米国特許第 6 100279号
[非特許文献]
非特許文献 1 : Taylor CP, Current Pharmaceutical Design 2: 375-388, 1996 発明の開示
本発明の目的は、 ピペリジン誘導体及びその製薬学的に許容される塩を有効成 分とする、 特に、 神経因性疼痛に対し鎮痛効果を有するナトリウムチャネル阻害 剤、 並びにピぺリジン誘導体及びその製薬学的に許容される塩を提供することに ある。
本発明者らは上記の目的を達成すベく、 ピぺリジン誘導体に関し鋭意研究を行 つたところ、 ピぺリジンの窒素原子の置換基がアミド、 スルホンアミド、 ゥレア 又はカルポニル構造を有するピぺリジン誘導体及びその製薬学的に許容される塩
が、 ナトリウムチャネルに対する強い阻害活性を有し、 さらに病態動物モデルで あるストレブトゾ卜シン誘発糖尿病性神経障害マウス及び L 5ZL 6脊髄神経結 紮ラットにおいて有用な作用を有することを見出し本発明を完成させた。
本発明によれば、 下記のピペリジン誘導体及びその製薬学的に許容される塩を 有効成分とするナトリゥムチャネル阻害剤、 並びにピペリジン誘導体及びその製 薬学的に許容される塩が提供される。 すなわち、
下記式 (I—A) で示されるピぺリジン誘導体及びその製薬学的に許容される 塩を有効成分とするナトリゥムチャネル阻害剤。
(式 (I—A) )
(上記式 (I—A) 中の記号は以下の意味を示す。
Cy 1:置換されていてもよいァリール又は置換されていてもよいへテロ環、 R1: H、 OH、 低級アルキル一〇—又はハロ
(伹し、 上記式 (I—A) において、 ピぺリジン環 4位に、 Cy1— (O) n1 -ALK1- (O) n 2—で示される基が置換し、 かつピぺリジン環 3位と 4位 との結合が二重結合である場合には、 R1は存在しない。 ) 、
ALK1:低級アルキレン、 低級アルケニレン、 又は低級アルキニレン、
ALK2:低級アルキレン、
L1 :— NR2CO—、 一 CONR2—、 一 CO—、 一 NR2S02—、 一 S〇2N R2—、 — NR2C〇NR3—又は— NR2C〇C〇一で示される基、
R2及び R3:同一又は異なって、 H、 低級アルキル、 低級アルケニル、 (下記 a群から選択される基で置換されていてもよいァリール) 一低級アルキル、 又は (下記 a群から選択される基で置換されていてもよいへテロアリール) —低級ァ ルキル、
[a群:ハロ、 HO—、 低級アルキル一 O— ]
L2 :結合、 ― (O) n4— (下記 b群から選択される置換基で置換されていて もよい低級アルキレン) 一 (O) n5—、 又は低級アルケニレン
[b群:ァリール、 HO—、 低級アルキル一 0— ]
D: H、 又は下記に示される基
(基)
(上記基中の記号は以下の意味を示す。
Cy2:ヘテロ環基又は炭化水素環基、
R4及び R5:同一又は異なって、 (1 a) 置換されていてもよい低級アルキル 、 (2 a) シクロアルキル、 (3 a) 置換されていてもよいァリ一ル、 (4 a) 低級アルキル— CO—、 (5 a) HOOC -、 (6 a) 低級アルキル一 0— CO 一、 (7 a) H2NC〇_、 (8 a) H2NS02—、 (9 a) 低級アルキル _N HCO—、 (10 a) 低級アルキル— NHS〇2—、 (11 a) (低級アルキル ) 2— NCO—、 (12 a) (低級アルキル) 2— NS02—、 (13 a) H2N 一、 (14 a) 置換されていてもよい低級アルキル— NH―、 (15 a) (置換 されていてもよい低級アルキル) 2— N—、 (16 a) 置換されていてもよいァ リール— NH―、 (17 a) 低級アルキル— CONH—、 (18 a) 低級アルキ ルー S02NH—、 (19 a) 置換されていてもよい低級アルキル一 O— CON H—、 (20 a) HO—、 (21 a) 置換されていてもよい低級アルキル— 0— 、 (22 a) シクロアルキル一〇—、 (23 a) ヘテロ環基一〇一、 (24 a) HS—、 (25 a) 低級アルキル—S—、 (26 a) シクロアルキル— S—、 ( 27 a) シァノ、 (28 a) ニトロ、 (29 a) オキサイド、 (30 a) ハロ、
又は (31 a) 置換されていてもよいへテロ環基) 、
-— :単結合又は二重結合、
n1, n2、 n3、 n4、 n5、 及び n 6:同一又は異なって 0又は 1、 伹し、 n1 + n2と n4 + n5とは同一又は異なって 0又は 1) 。
本発明においては、 前記式 (I一 A) 中の記号 Cy1で示される基が、 下記 c 群から選択された置換基で置換されていてもよいァリール又は下記 c群から選択 された置換基で置換されていてもよいへテロアリールであることが好ましい。
[c群: (1) 低級アルキル、 (2) シクロアルキル、 (3) ハロ低級アルキル 、 (4) ァリ一ルー低級アルキル、 (5) ァリール、 (6) HOOC—、 (7) 低級アルキル— O— CO—、 (8) 低級アルキル— CO—、 (9) ァリ一ルー C 0_、 (10) 低級アルキル— S〇2_、 (l l) H2NCO—、 (12) H2N S〇2 -、 (13) 低級アルキル一 HNCO—、 (14) (低級アルキル) 2— NCO—、 (15) 低級アルキル— HNS02—、 (16) (低級アルキル) 2 — NS〇2—、 (17) ヘテロ環— C〇—、 (18) H2N—、 (19) 低級ァ ルキルー NH—、 (20) (低級アルキル) 2— N―、 (21) 低級アルキル一 CONH—、 (22) 低級アルキル— O— CONH—、 (23) 低級アルキル一 S02NH—、 (24) HO -、 (25) 低級アルキル一 O—、 (26) シクロ アルキル—低級アルキル一 0—、 (27) ァリール—低級アルキル一〇_、 (2
8) メチレンジォキシ、 (29) エチレンジォキシ、 (30) 1又は 2個の低級 アルキル基で置換されていてもヘテロ環、 (31) 1又は 2個のォキソ ( = 0) で置換されていてもよいへテロ環基、 (32) シァノ、 (33) ニトロ、 (34 ) ォキソ (0 = ) 、 (35) 八口]
また、 本発明においては、 前記式 (I—A) 中の記号 R4及び R5で示される 基が、 (l b) 下記 d群から選択された置換基で置換されていてもよい低級アル キル、 (2 b) シクロアルキル、 (3 b) 下記 d群から選択された置換基で置換 されていてもよいァリール、 (4b) 低級アルキル— CO—、 (5 b) HOOC 一、 (6 b) 低級アルキル— 0— CO—、 (7 b) H2NCO—、 (8 b) H2 NS〇2—、 (9 b) 低級アルキル一 NHCO—、 (10 b) 低級アルキル一 N HS〇2—、 (l i b) (低級アルキル) 2_NCO—、 (12 b) (低級アル
キル) 2— NS02—、 (13 b) H2N—、 (14b) 下記 d群から選択された 置換基で置換されていてもよい低級アルキル— NH―、 (15 b) (下記 d群か ら選択された置換基で置換されていてもよい低級アルキル) 2— N—、 (16 b ) 下記 d群から選択された置換基で置換されていてもよいァリール一 NH—、 ( 17 b) 低級アルキル— CONH—、 (18 b) 低級アルキル一 S 02NH—、
(19 b) 下記 d群から選択された置換基で置換されていてもよい低級アルキル 一〇_CONH—、 20 b) HO—、 21 b ) 下記 d群から選択された置換 基で置換されていてもよい低級アルキル一 0—、 22b) シクロアルキル— O 一、 (23 b) ヘテロ環基—0—、 24b) HS—、 25 b) 低級アルキル — S—、 26 b) シクロアルキル— S―、 (27 b) シァノ、 (28 b) ニト 口、 (29 b) ォキサイド、 (30 b) ハロ、 又は (31 b) 下記 d群から選択 された置換基で置換されていてもよいへテロ環基であることが好ましい。
[d群: (1) 低級アルキル、 (2) シクロアルキル、 (3) ハロ低級アルキル 、 (4) ァリール—低級アルキル、 (5) ァリール、 (6) HOOC -、 (7) 低級アルキル _0_CO_、 (8) 低級アルキル— CO—、 (9) 低級アルキル ― S〇2—、 10) H2NCO—、 11) H2NS02—、 12) 低級アル キル _HNC〇—、 (13) (低級アルキル) 2— N CO—、 14) 低級アル キル— HNS02—、 (15) (低級アルキル) 2_NS〇2—、 (16) ヘテロ 環一 CO_、 17) H2N—、 18) 低級アルキル— NH—、 19) (低 級アルキル) 2— N -、 (20) 低級アルキル一 CONH—、 (21) 低級アル キル— O— CONH—、 (22) 低級アルキル一 S〇2NH―、 (23) HO- 、 (24) 低級アルキル— O—、 (25) シクロアルキル—低級アルキル一 O— 、 (26) ァリ一ルー低級アルキル一 0—、 (27) メチレンジォキシ、 (28 ) エチレンジォキシ、 (29) 1又は 2個の低級アルキル基で置換されていても ヘテロ環、 (30) 1又は 2個のォキソ (==〇) で置換されていてもよいへテロ 環基、 (31) シァノ、 (32) ニトロ、 (33) ォキソ (0 = ) 、 34) ハ Π]
また、 本発明においては、 前記式 (I—A) 中の記号 L1で示される基が、 一 NR2CO—、 一 CONR2_、 一 NR2SOつ一、 又は— S 07 NR 2—であるこ
とが好ましい。
本発明のナトリウムチャネル阻害剤は、 好ましくは、 神経因性疼痛治療薬又は 糖尿病性神経障害の疼痛治療薬である。
また、 本発明によれば、 ナトリウムチャネル阻害薬の製造のための上述のナト リウムチヤネル阻害剤の有効成分であるピベリジン誘導体及びその製薬学的に許 容される塩の使用が提供される。
また、 本発明によれば、 神経因性疼痛治療薬の製造のための上述のナトリウム チャネル阻害剤の有効成分であるピペリジン誘導体及びその製薬学的に許容され る塩の使用が提供される。
また、 本発明によれば、 糖尿病性神経障害の疼痛治療薬の製造のための上述の ナトリゥムチャネル阻害剤の有効成分であるピペリジン誘導体及びその製薬学的 に許容される塩の使用が提供される。
また、 本発明によれば、 上述のナトリウムチャネル阻害剤の有効成分であるピ ペリジン誘導体及びその製薬学的に許容される塩の治療有効量を患者に投与する ことを含む、 ナトリウムチャネルに起因する疾患の治療方法が提供される。 また、 本発明によれば、 上述のナトリウムチャネル阻害剤の有効成分であるピ ペリジン誘導体及びその製薬学的に許容される塩の治療有効量を患者に投与する ことを含む、 神経因性疼痛の治療方法が提供される。
また、 本発明によれば、 上述のナトリウムチャネル阻害剤の有効成分であるピ ペリジン誘導体及びその製薬学的に許容される塩の治療有効量を患者に投与する ことを含む、 糖尿病性神経障害の疼痛の治療方法が提供される。
また、 本発明によれば、 下記式 (I一 B ) で示されるピぺリジン誘導体及びそ の製薬学的に許容される塩が提供される。
(式 (I一 B ) )
( I -B )
(上記式 (I _B) 中の記号は以下の意味を示す。
Cy 1:置換されていてもよいァリール又は置換されていてもよいへテロ環、 R1: H、 OH、 低級アルキル一〇一又はハロ
(但し、 上記式 (I一 B) において、 ピぺリジン環 4位に、 Cy1— (0) n1 — ALK1— (0) n2—で示される基が置換し、 かつピぺリジン環 3位と 4位 との結合が二重結合である場合には、 R1は存在しない。 ) 、
ALK1:低級アルキレン、 低級アルケニレン、 又は低級アルキニレン、
ALK2:低級アルキレン、
:一 NR2C〇_、 _CONR2—、 一 CO -、 一 NR2S02 -、 一 S〇2N R2—、 — NR2CONR3—又は一 NR2COCO—で示される基、
R2及び R3:同一又は異なって、 H、 低級アルキル、 低級アルケニル、 (下記 a群から選択される基で置換されていてもよいァリール) —低級アルキル、 又は (下記 a群から選択される基で置換されていてもよいへテロアリール) —低級ァ ルキル、
[a群:ハロ、 HO—、 低級アルキル _〇一]
L2 :結合、 一 (0) n4_ (下記 b群から選択される置換基で置換されていて もよい低級アルキレン) 一 (O) n5—、 又は低級アルケニレン
[b群:ァリール、 HO—、 低級アルキル一 O—]
D: H、 又は下記に示される基
(基)
(上記基中の記号は以下の意味を示す。
Cy2:ヘテロ環基又は炭化水素環基、
R4及び R5:同一又は異なって、 (1 a) 置換されていてもよい低級アルキル 、 (2 a) シクロアルキル、 (3 a) 置換されていてもよいァリール、 (4 a)
低級アルキル— CO—、 (5 a) HOOC—、 (6 a) 低級アルキル一 0_C〇 ―、 (7 a) H2NC〇一、 (8 a) H2NS02—、 (9 a) 低級アルキル— N HCO—、 (10 a) 低級アルキル一 NHS02—、 (11 a) (低級アルキル ) 2— NCO -、 (12 a) (低級アルキル) 2— NS〇2 -、 (13 a) H2N 一、 (14 a) 置換されていてもよい低級アルキル一 NH—、 (15 a) (置換 されていてもよい低級アルキル) 2— N—、 (16 a) 置換されていてもよいァ リール— NH—、 (17 a) 低級アルキル—CONH―、 (18 a) 低級アルキ ルー S02NH―、 (19 a) 置換されていてもよい低級アルキル— 0— C〇N H—、 (20 a) HO―、 (21 a) 置換されていてもよい低級アルキル— O— 、 (22 a) シクロアルキル一 O—、 (23 a) ヘテロ環基— O—、 (24 a) HS—、 (25 a) 低級アルキル一 S―、 (26 a) シクロアルキル一 S—、 (
27 a) シァノ、 (28 a) ニトロ、 (29 a) オキサイド、 (30 a) ハロ、 又は (31 a) 置換されていてもよいへテロ環基) 、
=二 :単結合又は二重結合、
n1 n2、 n3、 n4、 n5、 及び n 6:同一又は異なって 0又は 1、 但し、 n1 + n2と n4 + n5とは同一又は異なって 0又は 1、
なお、 上記式 (I一 B) 中の記号は、 下記 (i) 〜 (V i i) に示す関係を満 たす。
(i) Cy2がフエニルの場合、 Cy1はァリール、 ALK1は炭素数 2位以上の 低級アルキレン、 n i(^、 R4iH、
(i i) Cy 2がァダマンタンの場合、 A L K 1は炭素数 2位以上の低級アルキ レン、
( i i i) Cy 2がピリジン以外の単環式へテロ環の場合、 ALK1は炭素数 2 位以上の低級アルキレン、
( i v) Cy2が 2環式へテロ環の場合、 Cy1はァリール又は置換されていて もよいへテロ環、 L1は— NR2CO—、 一 C〇一、 一 NR2S02—、 ― S〇2N R2—、 _NR2CONR3—又はーNR2COCO—で示される基、
(v) L1が _NR2S02—で示される基の場合、 n1は 0、
(v i) 基一 L1— L2— Dがー CONR2—低級アルキルの場合、 n1は 0、
(v i i) L1が— CO—で示される基の場合、 R1は H)
本発明においては、 前記式 (I— B) 中の記号 Cy1で示される基が、 下記 c 群から選択された置換基で置換されていてもよいァリール又は下記 c群から選択 された置換基で置換されていてもよいへテロアリールであることが好ましい。
[c群: (1) 低級アルキル、 (2) シクロアルキル、 (3) ハロ低級アルキル 、 (4) ァリール—低級アルキル、 (5) ァリール、 (6) HOOC -、 (7) 低級アルキル一 O— CO—、 (8) 低級アルキル一 CO―、 (9) ァリール— C 0—、 (10) 低級アルキル— S02—、 (11) H2NC〇一、 (12) H2N S02—、 (13) 低級アルキル— HNCO—、 (14) (低級アルキル) 2— NCO—、 (15) 低級アルキル一 HNS02—、 (16) (低級アルキル) 2 一 NS02 -、 (17) ヘテロ環一 CO—、 (18) H2N―、 (19) 低級ァ ルキル— NH―、 (20) (低級アルキル) 2— N—、 (21) 低級アルキル— CONH—、 (22) 低級アルキル一 O— CONH―、 (23) 低級アルキル一 S02NH—、 (24) HO_、 (25) 低級アルキル— O—、 (26) シクロ アルキル一低級アルキル— O—、 (27) ァリール—低級アルキル— 0—、 (2 8) メチレンジォキシ、 (29) エチレンジォキシ、 (30) 1又は 2個の低級 アルキル基で置換されていてもヘテロ環、 (31) 1又は 2個のォキソ (=0) で置換されていてもよいへテロ環基、 (32) シァノ、 (33) ニトロ、 (34 ) ォキソ (0=) 、 (35) ハロ]
また、 本発明においては、 前記式 (I一 B) 中の記号 R4及び R5で示される 基が、 (l ) 下記 d群から選択された置換基で置換されていてもよい低級アル キル、 (2 b) シクロアルキル、 (3 b) 下記 d群から選択された置換基で置換 されていてもよいァリール、 (4b) 低級アルキル一 CO—、 (5 b) HOOC 一、 (6 b) 低級アルキル一 0— CO—、 (7 b) H2NCO_、 (8 b) H2 NS02—、 (9 b) 低級アルキル— NHC〇一、 (10 b) 低級アルキル一 N HS02—、 (l i b) (低級アルキル) 2— NCO—、 (12 b) (低級アル キル) 2— NS02—、 (13 b) H2N—、 (14b) 下記 d群から選択された 置換基で置換されていてもよい低級アルキル一 NH—、 (15 b) (下記 d群か ら選択された置換基で置換されていてもよい低級アルキル) 2— N—、 (16 b
) 下記 d群から選択された置換基で置換されていてもよいァリ一ルー NH—、 ( 17 b) 低級アルキル—CONH -、 (18 b) 低級アルキル一 S 02NH—、
(19 b) 下記 d群から選択された置換基で置換されていてもよい低級アルキル 一 O— CONH—、 (20 b) HO_、 ( 21 b) 下記 d群から選択された置換 基で置換されていてもよい低級アルキル一 O—、 (22 b) シクロアルキル— O 一、 (23 b) ヘテロ環基— 0—、 (24b) HS—、 (25b) 低級アルキル — S―、 (26 b) シクロアルキル _S―、 (27 b) シァノ、 (28 b) ニト 口、 (29 b) ォキサイド、 (30 b) ハロ、 又は (31 b) 下記 d群から選択 された置換基で置換されていてもよいへテロ環基であることが好ましい。
[d群: (1) 低級アルキル、 (2) シクロアルキル、 (3) ハロ低級アルキル 、 (4) ァリール—低級アルキル、 (5) ァリ一ル、 (6) HOOC―、 (7) 低級アルキル _〇_C〇_、 (8) 低級アルキル—CO _、 (9) 低級アルキル 一 S〇2—、 (10) H2NCO—、 (11) H2NS02—、 (12) 低'級ァレ キル— HNCO—、 (13) (低級アルキル) 2— NC〇一、 (14) 低級アル キル一 HNS02 -、 (15) (低級アルキル) 2_NS02—、 (16) ヘテロ 環— C〇一、 (17) H2N―、 (18) 低級アルキル—NH―、 (19) (低 級アルキル) 2— N—、 (20) 低級アルキル—CONH—、 (21) 低級アル キル一 0— CONH―、 (22) 低級アルキル— S02NH―、 (23) HO - 、 (24) 低級アルキル—〇一、 (25) シクロアルキル一低級アルキル一 O— 、 (26) ァリ一ル—低級アルキル— O—、 (27) メチレンジォキシ、 (28 ) エチレンジォキシ、 (29) 1又は 2個の低級アルキル基で置換されていても ヘテロ環、 (30) 1又は 2個のォキソ (=0) で置換されていてもよいへテロ 環基、 (31) シァノ、 (32) ニトロ、 (33) ォキソ (〇=) 、 (34) ノ、 P]
また、 本発明においては、 前記式 (I—B) 中の記号 L1で示される基が、 一 NR2CO―、 一 CONR2—、 ― NR2S02—、 又は一 S 02NR2—であるこ とが好ましい。
また、 本発明においては、 前記式 (I— B) 中の記号 Dにおける Cy2で示さ れる基が、 ヘテロ環基であること力 S好ましい。
また、 本発明においては、 前記式 (I一 B) で示されるピぺリジン誘導体が、 N- [2- (4—フエネチルピペリジノ) ェチル] イソニコチンアミド、 N— [ 2— (4—フエネチルビペリジノ) ェチル] ピリジン— 2—力ルポキサミド、 N - [2- (4—フエネチルピペリジノ) ェチル] ニコチンアミド、 4一イソプロ ポキシ _N— [2— (4—フエネチルピペリジノ) ェチル] ニコチンアミド、 3 ーメトキシー N— [2- (4—フエネチルピペリジノ) ェチル] イソニコチンァ ミド、 N— [2— (4—フエネチルピペリジノ) ェチル] ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプタン— 2—力ルポキサミド、 N— (2— {4— [ (2—ェチルフエノキシ ) メチル] ピペリジノ} ェチル) _ 4—モルホリノニコチンアミド、 N— (2—
{4— [ (2—ェチルフエノキシ) メチル] ピペリジノ} 工チル) 一 2— (3— ヒドロキシピロリジン— 1—ィル) イソニコチンアミド、 2—メチルー N— [2 一 (4ーフエネチルピペリジノ) ェチル] イミダゾ [1, 2 - a] ピリジン _ 3 一力ルポキサミド、 N— (2 - {4- [2 - (2—メトキシフエ二ル) ェチル] ピペリジノ} ェチル) ニコチンアミド、 N— (2— {4- [2— (2—メトキシ フエニル) ェチル] ピペリジノ} ェチル) 一 2—ォキソ一 1, 2—ジヒドロイソ ニコチンアミド、 N— (2- {4一 [2 - (3—クロ口フエ二ル) ェチル] ピぺ リジノ } ェチル), ニコチンアミド、 N— [2 - (4—フエネチルピペリジノ) X チル] チォフェン— 2—力ルポキサミド、 (Z) -N- [2— (4—スチリルピ ペリジノ) ェチル] ニコチンアミド、 (E) 一 N— (2— {4— [2 - (2, 6 ージメチルフエニル) ビニル] ピペリジノ} ェチル) ニコチンアミド、 N— (2 一 {4- [ (2, 6—ジメチルフエニル) ェチニル] ピペリジノ} ェチル) ニコ チンアミド、 N— [2- (3—フエネチルピペリジノ) ェチル] ニコチンアミド 、 N— [2 - (4—フエネチルピペリジノ) ェチル] ベンズアミド、 N - t e r t—ブチル _3— (4—フエネチルピペリジノ) プロパンアミド、 及び N—ベン ジル— N— [2 - (4—フエネチルビペリジノ) ェチル] ニコチンアミドからな る群より選ばれる少なくとも一種の化合物であることが好ましい。
また、 本発明においては、 前記式 (I—B) 中の記号 Cy1で示される基が、 下記 e群から選択された基であることが好ましい。
[e群: (1) (CN, ハロ, N02, ヘテロ環, アルキル, ハローアルキル一 , HO, シクロアルキル一アルキル一 0—, アルキル— 0—, HOOC, アルキ ル— 0— CO— , H2NCO_, アルキル— N— CO—, ヘテロ環一 CO— , ァ リ一ルー CO—, H2N, アルキル— N—, アルキル CO— Ν—, 又はアルキル -S02-N-) で置換されていてもよいァリール、 (2) N, S, Oから選択 された 1以上の原子からなる架橋されていてもよい飽和へテロ環、 (3) N, S , Oから選択された 1以上の原子からなる不飽和へテ口環]
また、 本発明においては、 前記式 (I一 B) 中の記号 Cy1で示される基が、 下記 f群から選択された基であることが好ましい。
[f群: (1) (CN, ハロ, N02, ヘテロ環, アルキル, ハローアルキル一 , HO, シクロアルキル—アルキル一〇一, アルキル一〇—, HOOC, アルキ ル—0— CO— , H2NCO— , アルキル一 N— CO— , ヘテロ環— CO—, ァ リ一ルー CO—, H2N, アルキル— N_, アルキル CO— N—, アルキル— S 02— N—) で置換されていてもよいフエニル, ナフチル、 (2) ォク夕ヒドロ 一^ Γソインドール, フラン, チォフェン, ベンゾフラン, ベンゾチォフェン, ベ ンゾチアゾ一ル, キノリン, インドール, ベンゾイミダゾール, テトラゾール,
1, 3—べンゾジォキソール (ォキソ) , イミダゾール, ピリジン]
また、 本発明においては、 前記式 (I一 B) 中の記号 Dで示される基が、 下記 g群から選択された基であることが好ましい。
[g群: (1) 炭素数 3〜10個の架橋されていてもよい飽和炭素環、 (2) 不 飽和炭素環、 (3) N, S, Oから選択された 1以上の原子からなる架橋されて いてもよい飽和へテロ環、 (4) N, S, Oから選択された 1以上の原子からな る不飽和へテロ環]
また、 本発明においては、 前記式 (I—B) 中の記号 Dで示される基が、 下記 h群から選択された基であることが好ましい。
[h群: (1) 炭素数 3〜10の架橋されていてもよいシクロアルキル, フエ二 ル, ナフチル, インデン、 (2) モルホリン, ピロリジン, 1—ァザービシクロ
[2. 2. 1] ヘプタン, 4, 5, 6, 7—テトラヒドロー 1H—ベンズイミダ ゾール、 (3) ピリジル, テトラゾリル, ピぺリジン, トリァゾリル, ピラゾー
ル, チォフェン, チアゾール, ピラジン, ベンゾイミダゾ一ル, インドール, ィ ンダゾ一ル, イミダゾ [ 1, 2— a ] ピリジン, フラン, キノリル, イソキノリ ル, ベンゾフラン, ベンゾ [ b ] チォフェン, ピリミジン, イソォキサゾール] また、 本発明によれば、 上述のピぺリジン誘導体及びその製薬学的に許容され る塩と製薬学的に許容される担体とを含有する医薬組成物が提供される。
以下、 本発明の、 前記式 (I一 A) 又は (I— B) で示されるピぺリジン誘導 体及びその製薬学的に許容される塩 (以下、 「本発明化合物」 ということがある ) 並びにそれらを有効成分とするナトリウムチャネル阻害剤につき詳細に説明す る。 本明細書中の構造式の定義において、 特に断わらない限り 「低級」 なる用語は 炭素数が 1〜 6個の直鎖又は分岐状の炭素鎖を意味する。
「低級アルキル」 として、 例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 イソプロピル 、 ブチル、 イソブチル、 s e cーブチル、 t e r t -ブチル、 ペンチル、 イソべ ンチル、 ネオペンチル、 t e r t一ペンチル、 へキシル、 イソへキシル等の C i —6アルキルが挙げられ、 好ましくは、 メチル又はェチルである。
「低級ァルケエル」 として、 例えば、 ビニル、 プロべニル、 ァリル、 ブテニル
、 ペンテニル、 へキセニル等の C 2 _ 6アルケニルが挙げられ、 好ましくは、 ビニ ルである。
「低級アルキレン」 として、 例えば、 メチレン、 エチレン、 トリメチレン、 プ ロピレン、 テトラメチレン、 1 , 1ージメチルエチレン、 1, 2—ジメチルェチ レン等の(^— 6アルキレンが挙げられ、 好ましくは、 メチレン又はエチレンであ る。
「低級アルケニレン」 として、 例えば、 ビニレン、 プロぺニレン、 ブテニレン 等の C 2_ 6アルケニレンが挙げられ、 好ましくは、 ビニレンである。
「低級アルキニレン」 として、 例えば、 ェチニレン、 プロピニレン、 プチニレ ン等の c 2_6アルキニレンが挙げられ、 好ましくは、 ェチニレンである。
「ァリール」 とは、 炭素数が 6 ~ 1 4個の 1〜 3環系芳香族炭化水素環基を意 味し、 例えば、 フエニル、 ナフチル、 アントリル、 フエナントリル等が挙げられ
、 好ましくは、 フエニル又はナフチルである。
「シクロアルキル」 とは、 架橋されていてもよい炭素数が 3〜1 4個の 1〜3 環系脂肪族飽和炭化水素環基を意味し、 例えば、 シクロプロピル、 シクロブチル 、 シクロペンチル、 シクロへキシル、 シクロへプチル、 シクロォクチル、 ビシク 口へプチル、 ビシクロォクチル、 ビシクロノニル、 ビシクロデカニル、 トリシク ロノニル、 トリシクロデカニル (ァダマンチル等) 、 トリシクロウンデカニル、 トリシクロドデカニル等が挙げられ、 好ましくは、 シクロペンチル、 シクロへキ シル、 シクロへプチル、 ビシクロへプチル、 又はトリシクロデカニルである。
「シクロアルケニル」 とは、 上記シクロアルキル基の 1〜 3個の任意の単結合 が 2重結合になった不飽和脂肪族炭化水素環基を意味し、 例えば、 シクロブテニ ル、 シクロペンテニル、 シクロへキセニル、 シクロへプテニル、 シクロォクテ二 ル等が挙げられる。
「炭化水素環基」 とは、 上記シクロアルキル、 シクロアルケニル若しくはァリ —ル、 又はそれらの縮合環基若しくはスピロ環基を意味し、 上記ァリール及びシ クロアルキルの説明にて記載した縮合環基以外の縮合環基として、 例えば、 イン ダニル、 インデニル、 テトラヒドロナフチル等が挙げられる。 炭化水素環基は、 好ましくは、 シクロペンチル、 シクロへキシル、 シクロへプチル、 ビシクロヘプ チル、 トリシクロデカニル、 フエニル、 ナフチル、 又はインデニルである。
「含酸素へテロシクロアルキル」 とは、 上記シクロアルキルの任意の 1又は 2 個の炭素原子が、 酸素原子に置換されたものを意味し、 例えば、 ォキシラエル、 ォキセ夕ニル、 テトラヒドロフリル、 テトラヒドロビラニル、 ジォキサニル等が 挙げられる。
「ヘテロシクロアルキル」 とは、 上記シクロアルキルの任意の 1〜 3個の炭素 原子が、 窒素、 酸素、 及び硫黄原子からなる群より選ばれる 1〜3種のへテロ原 子に置換されたもの又は架橋されたものを意味し、 例えば、 アジリジニル、 ォキ シラニル、 ァゼチジニル、 ォキセタニル、 ピロリジル、 テトラヒドロフリル、 テ トラヒドロチェニル、 ピペリジル、 ピペラジル、 テトラヒドロピラニル、 テトラ ヒドロチォビラニル、 モルホリエル、 チオモルホリニル、 ァザビシクロへプチル へ ァザビシクロォクチル等が挙げられる。
「ヘテロシクロアルケニル」 とは、 上記シクロアルケニルの任意の 1〜 3個の 炭素原子が、 窒素、 酸素、 及び硫黄原子からなる群より選ばれる 1〜 3種のへテ 口原子に置換されたものを意味し、 例えば、 ピロリニル、 ジヒドロフリル、 ジヒ ドロチェニル、 ジヒドロピリジル、 テトラヒドロピリジル、 ジヒドロピラニル、 ジヒドロチォピラニル等が挙げられる。
「ヘテロァリール」 とは、 窒素、 酸素、 及び硫黄原子からなる群より選ばれる 1〜 3種のへテロ原子を 1〜 3個有する、 原子数が 5〜14個の 1〜 3環系へテ ロアリールを意味し、 例えば、 ピロリル、 イミダゾリル、 ピラゾリル、 トリァゾ リル、 テトラゾリル、 フリル、 ォキサゾリル、 チェニル、 チアゾリル、 ピリジル 、 ピリダジル、 ピリミジル、 ピラジル、 トリアジル、 インドリル、 イソインドリ ル、 ベンズイミダゾリル、 ベンゾピラゾリル、 ピロ口ピリジル、 イミダゾピリジ ル、 ベンゾフリル、 ベンゾチェ二ル、 キノリル、 イソキノリル、 キノキサリル、 フロピリジル、 チェノビリジル等が挙げられ、 好ましくは、 ピリジルである。
「ヘテロ環基」 とは、 上記へテロシクロアルキル、 ヘテロシクロアルケニル若 しくはへテロァリール、 又はそれらの縮合環基若しくはスピロ環基、 或いはこの 縮合環基又はスピロ環基と炭化水素環基とが縮合環又はスピロ環を形成した基を 意味し、 上記へテロシクロアルキル及びへテロアリールの説明にて記載した縮合 環基以外の縮合環基として、 例えば、 ジヒドロイソインドリル、 ォク夕ヒドロイ ソインドリル、 テトラヒドロべンズイミダゾリル等が挙げられる。 ヘテロ環基は 、 好ましくは、 ヘテロァリールである。
「ハ口」 としては、 フルォロ、 クロ口、 ブロモ、 ョ一ド力 S挙げられ、 好ましく は、 フルォロ又はクロ口である。
「置換されていてもよい」 とは、 1~ 3種の置換基 1〜4個で置換されていて もよいことを意味し、 その置換基として、 例えば、 (1) 低級アルキル、 (2) シクロアルキル、 (3) ハロ低級アルキル、 (4) ァリール—低級アルキル、 ( 5) ァリール、 (6) HOOC 、 (7) 低級アルキル— 0— CO—、 (8) 低 級アルキル— CO—、 (9) ァリール一 CO—、 (10) 低級アルキル— S〇2 一、 (l l) H2NCO—、 (12) H2NS02—、 (13) 低級アルキル一 H NCO -、 (14) (低級アルキル) 2 _N CO―、 (15) 低級アルキル— H
NS02—、 (16) (低級アルキル) 2— NS02—、 (17) ヘテロ環— CO ―、 (18) H2N—、 (19) 低級アルキル—NH―、 (20) (低級アルキ ル) 2_N—、 (21) 低級アルキル一 CONH—、 (22) 低級アルキル— O — CONH—、 (23) 低級アルキル一 S〇2NH—、 (24) HO -、 (25 ) 低級アルキル _0_、 (26) シクロアルキル—低級アルキル—〇一、 (27 ) ァリール—低級アルキル— 0—、 (28) メチレンジォキシ、 (29) ェチレ ンジォキシ、 (30) 1又は 2個の低級アルキル基で置換されていてもヘテロ環 、 (31) 1又は 2個のォキソ (=0) で置換されていてもよいへテロ環基、 ( 32) シァノ、 (33) ニトロ、 (34) ォキソ (0=) 、 (35) 八口等が挙 げられる。
「ハロ低級アルキル」 とは、 1又は 2種の上記ハロ 1〜 3個に置換された上記 低級アルキルを意味し、 例えば、 トリフルォロメチル、 トリフルォロェチル、 ト リク口ロメチル、 トリクロ口ェチル等が挙げられる。
本発明化合物は、 置換基の種類によっては光学異性体 (光学活性体、 ジァステ レオマー等) 又は幾何異性体が存在する。 従って本発明化合物には、 これらの光 学異性体又は幾何異性体の混合物や単離されたものも含まれる。
また、 本発明化合物は酸付加塩又は塩基との塩を形成することができる。 例え ば、 塩酸、 臭化水素酸、 ヨウ化水素酸、 硫酸、 硝酸、 リン酸等の無機酸;ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸、 シユウ酸、 マロン酸、 コハク酸、 フマ一ル酸、 マレイン酸 、 乳酸、 リンゴ酸、 クェン酸、 酒石酸、 炭酸、 ピクリン酸、 メタンスルホン酸、 エタンスルホン酸、 グルタミン酸等の有機酸との酸付加塩;ナトリウム、 力リウ ム、 マグネシウム、 カルシウム、 アルミニウム等の無機塩基;メチルァミン、 ェ チルァミン、 モノエタノールァミン、 ジエタノールァミン、 トリエタノールアミ ン、 シクロへキシルァミン、 リジン、 オル二チン等の有機塩基との塩を挙げるこ とができる。 さらに、 本発明化合物及びその製薬学的に許容されるその塩は、 水 和物、 エタノール等の溶媒和物や結晶多形を形成することができる。
さらに、 本発明化合物には、 生体内において代謝されて本発明化合物及びその 製薬学的に許容される塩に変換される化合物、 いわゆるプロドラッグもすベて含 まれる。 本発明化合物のプロドラッグを形成する基としては、 Prog. Med.
5:2157-2161 (1985)に記載されている基や、 広川書店 1990年刊 「医薬品の開 発」 第 7巻分子設計 163〜198に記載されている基が挙げられる。 具体的に は、 加水分解、 加溶媒分解により、 又は生理学的条件の下で本発明化合物の 1級 ァミン又は 2級ァミン、 HO—、 HOC (=0) —等に変換できる基であり、 例 えば、 HO—のプロドラッグとしては、 置換されてもよい低級アルキル— COO 一、 置換されてもよいァリール一 COO—、 RO— CO—置換されてもよい低級 アルキレン—COO— (Rは H—又は低級アルキルを示す。 以下同様) 、 RO— C O—置換されてもよい低級アルケニレン一 COO—、 RO-CO一低級アルキ レン— O—低級アルキレン一 C— OO—、 RO— CO— COO—、 ROS02- 置換されてもよい低級アルケニレン一 COO—、 フタリジル— 0—、 5—メチル 一 1, 3—ジォキソレン一 2—オン一 4—ィルーメチルォキシ等が挙げられる。
[製造法]
本発明化合物は、 その基本骨格或いは置換基の種類に基づく特徴を利用し、 種 々の合成法を適用して製造することができる。 以下にその代表的な化合物 (I a ) 〜 (I e) の製造法について説明する。
(第一製法)
本発明化合物 (I a) は、 文献公知の製法により又は下記反応式に示すように 、 常法による化合物 (V) と化合物 (V I) とのアミド化反応により製造するこ とができる。 本反応は、 例えば、 カルポジイミド等の縮合剤を用いて行うことが できる。 所望により、 1—ヒドロキシベンゾトリアゾール等の触媒を用いてもよ レ^ また、 本反応は、 化合物 (V I) を対応する酸クロライド、 酸ブロマイド、 又は酸無水物に変換した後、 化合物 (V) と反応させてもよい。 この際所望によ り、 トリェチルァミン等の塩基を用いてもよい。 反応溶媒としては、 例えば、 N , N—ジメチルホルムアミド、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン等を用いること ができ、 反応温度は、 冷却から加熱下までの間のいずれかの温度である。
化合物 (V) は、 化合物 (I I) を化合物 (I I I) を用い常法によりアルキ ル化を行い、 その後 Yをァミノに変換することにより得ることができる。 アルキ ル化反応は、 例えば、 N, N—ジメチルホルムアミド、 テトラヒドロフラン、 又 はジォキサン等を溶媒として、 冷却から加熱下までの間のいずれかの温度で行う
ことができる。 所望により、 炭酸カリウム又は水素化ナトリウム等の塩基を用い てもよい。 Yのァミノへの変換は、 例えば、 Yがシァノの場合は還元により、 Y が保護されたァミノの場合は通常の脱保護 (Protective groupin Organic Syntsesis, (second ed. or third ed. , JOHN WILEY SONS, IN )により化合 物 (V) を製造することができる。
また、 本発明化合物 (I d) は、 下記反応式に示すように、 上記アルキル化と 同様の方法で、 化合物 (I I) と化合物 (I X) とのアルキル化反応により製造 することができる。
(反応式)
Cy1— (0)n— ALK1— (0)n アルキル化
NH + X— ALK-Y
R
(V)
又は、
(反応式)
(IX)
(Id)
(上記反応式中、 Yは、 ァシル又はフタイロィル等で保護されたァミノ又はシァ ノ等の容易にァミノに変換できる基を意味する。 Xは、 ハロ、 メシルォキシ又は トシルォキシ等の脱離基を意味する。 以下、 同様である。 )
(第二製法)
本発明化合物 (I b) は、 下記反応式に示すように、 化合物 (I I) と化合物 (V I I) との還元的ァミノ化反応により製造することができる。 本反応は、 例 えば、 酢酸等を溶媒とした酸性条件下、 トリァセトキシ水素化ホウ素ナトリウム 等の還元剤を用いて行うことができる。 また、 本反応は、 冷却から室温下までの 間のいずれかの温度で行うことができる。
(反応式)
(上記反応式中、 A L K 3は A L K 2より炭素数が 1つ少ない低級アルキレンを 意味する。 以下同様である。 )
(第三製法)
本発明化合物 (I c) は、 下記反応式に示すように、 化合物 (I I) と化合物 (V I I I) とのマイケル付加反応により製造することができる。 本反応は、 例 えば、 トルエン、 Ν, Ν—ジメチルホルムアミド、 又はジォキサン等を溶媒とし て、 室温から加熱下までの間のいずれかの温度で行うことができる。
(第四製法)
本発明化合物 (I e ) は、 下記反応式に示すように、 化合物 (V) とイソシァ ネート誘導体 (X) との反応により製造することができる。 本反応は、 反応溶媒 として、 例えば、 トルエン、 テ卜ラヒドロフラン、 ジォキサン等を用いることが できる。 また、 本反応は、 冷却から加熱下までの間のいずれかの温度で行うこと ができる。 イソシァネート誘導体 (X) は、 対応するカルボン酸とリン酸アジド 等の酸アジドとを反応させるクルチウス (C u r t i u s ) 転移により容易に製 造することができる。
(反応式)
(le) このように製造された本発明化合物は、 アルキル化、 置換、 還元、 酸化等の反 応に付すことにより、 別の誘導体に容易に導くことができる。
[原料合成]
本発明化合物の原料化合物は、 特許文献 4 (欧州特許公開第 1 2 5 4 9 0 4号 公報) , J . Org. Chem. , 22, 1376 (1957) , J . Med. Chem. , 42, 2087 (1999)、
Tetrahedron Lett. , 41, 6025 (2000), Tetrahedron Lett., 36, 3465 (1995)等 に記載された合成法に準じて製造することができる。
例えば、 化合物 (I I a) は、 下記反応式に示すように、 上記と同様に化合物 (X IV) 又は (XV I) のァミノの保護基を脱保護することにより製造するこ とができる。 化合物 (X I V) は、 化合物 (XI) を塩基性条件下アセチレン誘 導体 (XI I) と反応させ、 その後脱水を行うことで製造することができる。 ま た、 化合物 (XV I) は、 化合物 (XV) をゥイツティッヒ (Wi t t i g) 反 応に付すことで得ることができる。 さらに、 化合物 (I I a) は、 化合物 (X I V) 又は (XVI) を還元後、 ァミノの保護基を脱保護することにより製造する ことができる。
さらに、 同様な方法により化合物 (I I a) の位置異性体も製造することがで さる。
化合物 (I I) 中の記号 n1及び n 2の何れかが 1の場合は、 LMed.Chem., 42, 2087 (1999)、 Tetrahedron Lett., 41, 6025 (2000), Tetrahedron Lett., 36, 3465 (1995)に記載された方法に準じて、 容易に製造することができる。
(XIII) (XIV)
(XV)
(XVI)
(Ha)
(上記反応式中、 Zは、 ァミノの保護基を意味する。 以下同様である。 )
このようにして製造された本発明化合物は遊離のまま、 或いはその塩として単 離される。 本発明化合物の塩は遊離の塩基である本発明化合物に通常の造塩反応 を付すことにより製造することができる。
また、 本発明化合物及びその塩は、 その水和物、 その溶媒和物、 或いは、 結晶 多形の物質として単離精製される。 単離精製は、 抽出、 濃縮、 留去、 結晶化、 濾 過、 再結晶、 各種クロマトグラフィー等の通常の化学操作を適用して行われる。 各種の異性体は、 適当な原料化合物を選択することにより、 或いは異性体間の 物理的性質の差を利用して分離することができる。 例えば、 光学異性体は、 適当 な原料を選択することにより、 或いは、 ラセミ化合物のラセミ分割法 (例えば、 一般的な光学活性な酸とのジァステレオマー塩に導き、 光学分割する方法等) に より立体化学的に純粋な異性体に導くことができる。
[処方]
本発明化合物は、 一般的に用いられている種々の処方を適用できる。 以下にそ の代表的な処方について説明する。
本発明化合物及び製薬学的に許容されるその塩の 1又は 2種以上を有効成分と して含有する医薬組成物は、 製薬学的に許容される担体を含むことができ、 通常 、 製剤化に用いられる担体ゃ賦形剤、 その他の添加剤を用いて、 錠剤、 散剤、 細 粒剤、 顆粒剤、 カプセル剤、 丸剤、 液剤、 注射剤、 座剤、 軟膏、 貼付剤等に調製 され、 経口的 (舌下投与を含む) 又は非経口的に投与される。
本発明化合物及び製薬学的に許容されるその塩のヒトに対する臨床投与量は適 用される患者の症状、 体重、 年齢、 性別、 投与ルート等を考慮して個々の場合に 応じて適宜決定されるが、 通常、 成人 1人当たり、 1日につき l m g〜l 0 0 0 m g、 好ましくは、 1 0 m g〜2 0 O m gの範囲で 1日 1回から数回に分け経口 投与されるか、 成人 1人当たり、 1日につき l m g〜5 0 O m gの範囲で、 1日 1回から数回に分け静脈内投与される力 又は、 1日 1時間〜 2 4時間の範囲で 静脈内持続投与される。 もちろん、 前述のように、 投与量は種々の条件で変動す るので、 上記投与量より少ない量で十分な場合もある。
本発明による経口投与のための固体組成物としては、 錠剤、 散剤、 顆粒剤等が 用いられる。 このような固体組成物においては、 1つ又はそれ以上の活性物質が
、 少なくとも 1つの不活性な希釈剤、 例えば、 乳糖、 マンニトール、 ブドウ糖、 ヒドロキシプロピルセルロース、 微結晶セルロース、 デンプン、 ポリビニルピロ リドン、 メタケイ酸アルミン酸マグネシウムと混合される。 組成物は、 常法に従 つて、 不活性な希釈剤以外の添加剤、 例えば、 ステアリン酸マグネシウム等の滑 沢剤;デンプン、 繊維素グリコール酸カルシウム等の崩壊剤;ラクト一ス等の安 定化剤;グルタミン酸又はァスパラギン酸等の溶解補助剤を含有していてもよい 。 錠剤又は丸剤は、 必要により、 ショ糖、 ゼラチン、 ヒドロキシプロピルセル口 ース、 ヒドロキシプロピルメチルセルロースフ夕レート等の糖衣又は胃溶性若し くは腸溶性のフィルムで被膜してもよい。
経口投与のための液体組成物は、 製薬学的に許容される乳濁剤、 溶液剤、 懸濁 剤、 シロップ剤、 エリキシル剤等を含み、 一般的に用いられる不活性な希釈剤、 例えば、 精製水、 エタノール等を含む。 この組成物は不活性な希釈剤以外に、 可 溶化又は溶解補助剤、 湿潤剤、 懸濁剤等の補助剤、 甘味剤、 風味剤、 芳香剤、 防 腐剤等を含んでいてもよい。
非経口投与のための注射剤は、 無菌の水性又は非水性の溶液剤、 懸濁剤、 乳濁 剤を含む。 水性の溶液剤、 懸濁剤は、 例えば、 注射剤用 留水、 生理食塩水を含 む。 非水溶性の溶液剤、 懸濁剤としては、 例えば、 プロピレングリコール、 ポリ エチレングリコール、 ォリーブ油等の植物油;エタノール等のアルコール類;ポ リソルベート 8 0 (商品名) 等がある。 このような組成物は、 さらに、 等張化剤 、 防腐剤、 湿潤剤、 乳化剤、 分散剤、 安定化剤 (例えば、 ラクトース) 、 可溶化 、 溶解補助剤等の添加剤を含んでもよい。 これらは、 例えば、 バクテリア保留フ ィルターを通す濾過、 殺菌剤の配合、 又は照射によって無菌化される。 これらは また、 無菌の固体組成物を製造し、 使用前に、 無菌水又は無菌の注射溶媒に溶解 して使用することもできる。
さらに、 本発明化合物は、 上記疾患の治療剤又はナトリウムチャネル阻害剤以 外の機序で疼痛に有効な薬剤と共に使用してもよい。 併用可能な疼痛に有効な薬 剤として、 麻薬性鎮痛薬、 解熱性鎮痛薬、 非ステロイド抗炎症薬等が挙げられる
発明を実施するための最良の形態
[実施例]
以下、 本発明のピぺリジン誘導体及びその製薬学的に許容される塩 (本発明化 合物) を、 本発明を実施するための最良の形態である実施例によりさらに詳細に 説明するが、 本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下、 本発明のピぺリジン誘導体及びその製薬学的に許容される塩 (本発明化 合物) の実施例で得られたそれぞれの化合物の化学構造式 (一般式) 、 その化合 物を用いた実施例の番号、 具体的な構成を表 1〜表 25に示すとともに、 これら の化合物の理化学的性状を、 表 26〜表 37にそれぞれ示す。 なお、 表 1〜表 3 7は、 後述する表 39〜表 48とともに、 本明細書の最後にまとめて示す。 また、 実施例で使用した原料化合物の製造例を参考例 1〜101によって具体 的に説明する。
なお、 表 1〜表 37中の記号は以下の意味を示す。
[Ex. :実施例番号、 Me :メチル、 E t :ェチル、 P r :プロピル、 i P r :ィソプロピル、 B u :ブチル、 i B u :ィソブチル、 t B u: t e r t—ブ チル、 P h :フエニル、 Ac :ァセチル、 B n :ベンジル, c B u :シクロプチ ル、 c P e n :シクロペンチル、 c He X:シクロへキシル、 c He p :シクロ ヘプチル、 S a 1 t :塩、 f uma r a t e :フマレート、 d i f uma r a t e :ジフマレ一卜、 d ima l e a t e :ジマレエイ卜、 S t r u c t u r e : 構造式、 NMR:核磁気共鳴スペクトル (特記しない限り DMSO— d6、 TM S内部標準、 口) 、 MS :マススペクトル (m/z) ( [ (M + H) +] 又は [ (M— H) ―] , FAB又は ES I) 、 Da t a :物理化学的性質]
(実施例 1 )
2― (4—フエネチルピペリジノ) ェチルァミン 20 Omgの N, N_ジメチ ルホルムアミド 5m 1溶液に、 室温にてイソニコチン酸 127mg、 1—ヒドロ キシベンゾトリアゾール 174mg及び 1ーェチルー 3— (3—ジメチルァミノ プロピル) カルポジイミド塩酸塩 248mgを加え、 室温にて終夜攪拌後、 濃縮 した。 このものにクロ口ホルム 5 Om 1及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 15 mlを加え、 有機層を分取し、 溶媒を減圧留去した。 残渣をシリカゲルカラムク
口マトグラフィ一 (クロ口ホルム:メタノール:アンモニア水 =20 : 1 : 0. 1) にて精製し、 淡橙色結晶 258mgを得た。 得られた結晶を酢酸ェチル 10 m 1に溶解し、 4規定塩酸一酢酸ェチル 382 1を加え、 溶媒を減圧留去した 。 残渣をェタノ一ルーテトラヒドロフランにより結晶化後、 析出した結晶を濾取 した。 このものをエタノールーテトラヒドロフランより再結晶して、 N— [2- (4ーフエネチルピペリジノ) ェチル] イソニコチンアミド 2塩酸塩 21 9m を得た。 得られた化合物の化学構造式及び物理的性質を表 1及び表 26に示す 以下、 実施例 1と同様にして、 実施例 2〜265の化合物を得た (表 1〜15 及び表 26 33 ) 。
(実施例 266)
2— (4ーフエネチルピペリジノ) ェチルァミン 20 Omgのテトラヒドロフ ラン 1 Om l溶液に、 0°Cにてトリェチルァミン 18 Ο μ 1、 チォフェン— 2— カルポニルクロリド 133mgのテトラヒドロフラン 3m 1溶液を加え、 室温に て 30分攪拌した。 このものに酢酸ェチル 2 Om l及び飽和炭酸水素ナトリウム 水溶液 3 Om lを加え、 有機層を分取し、 溶媒を減圧留去した。 残渣をシリカゲ ルカラムクロマトグラフィー (クロ口ホルム:メタノール:アンモニア水 =20
: 1 : 0. 1) にて精製し、 黄色結晶 295mgを得た。 得られた結晶をェ夕ノ ール 1 Om 1に溶解し、 4規定塩酸—酢酸ェチル 220 ^ 1を加え、 溶媒を減圧 留去した。 残渣をエタノールより結晶化後、 析出した結晶を濾取した。 このもの をエタノールより再結晶して、 N— [2— (4ーフエネチルピペリジノ) ェチル ] チォフェン一 2—力ルポキサミド 1塩酸塩 242mgを得た。 得られた化合 物の化学構造式及び物理的性質を表 1 5及び表 33に示す。
以下、 実施例 266と同様にして、 実施例 267〜367の化合物を得た (表
1 5-20及び表 33〜 36 ) 。
(実施例 368)
4- [2- (4ーメトキシフエ二ル) ェチル] ピぺリジン 439mgのクロ口 ホルム 7ml溶液に、 室温にて N— (2—ォキソェチル) ァダマンタン一 1一力 ルポキサミド 664mgのクロ口ホルム 3m 1溶液及び酢酸 1. 2mlを加え、
30分間攪拌後、 氷冷下にてトリァセトキシ水素化ホウ素ナトリウム 636mg を加え、 室温にて 38時間攪拌した。 このものに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 3 Om lを加え、 クロ口ホルム 2 Om 1で 2回抽出した。 有機層を合わせ、 無水 硫酸マグネシウムで乾燥後、 溶媒を減圧留去した。 残渣をシリカゲルカラムクロ マトグラフィ一 (クロ口ホルム:メタノール:アンモニア水 =30 : 1 : 0. 1 ) にて精製し、 黄色油状物を得た。 得られた油状物をエタノール 5m Πこ溶解し 、 4規定塩酸一酢酸ェチル 210 ^ 1を加え、 濃縮した。 残渣をアセトン—ジェ チルエーテルより結晶化後、 析出した結晶を濾取した。 このものをアセトン一ジ ェチルェ一テルより再結晶して、 N— (2— {4- [2— (4ーメトキシフエ二 ル) ェチル] ピペリジノ} ェチル) ァダマンタン _ 1—カルポキサミド 1塩酸 塩 1 14mgを得た。 得られた化合物の化学構造式及び物理的性質を表 20及び 表 36に示す。
以下、 実施例 368と同様にして、 実施例 369〜375の化合物を得た (表 20-21及び表 36) 。
(実施例 376)
6—クロ口— N— [2 - (4—フエネチルピペリジノ) ェチル] ピリジン一 2 —カルポキサミド 26 Omgのエタノール 3. 5ml溶液に、 カリウム t e r t—ブトキシド 162mgを加え、 封管中 1 50°Cにて終夜攪拌した。 放冷後、 このものに水 5 Om 1を加え、 クロ口ホルム 5 Om 1で 3回抽出した。 有機層を 合わせ、 無水硫酸ナトリウムで乾燥後、 溶媒を減圧留去した。 残渣をシリカゲル カラムクロマトグラフィー (クロ口ホルム:メタノール:アンモニア水 = 30 : 1 : 0. 1) で精製して、 褐色油状物 239mgを得た。 このものをエタノール 5. Omlに溶解し、 4規定塩酸—酢酸ェチル 330 1及びジェチルエーテル を加え室温にて攪拌した。 析出した結晶を濾取し、 エタノール—ジェチルェ一テ ルより再結晶して、 6—エトキシ一N— [2— (4—フエニルピペリジノ) エヂ ル] ピリジン一 2—力ルポキサミド 1塩酸塩 76 m gを得た。 得られた化合物 の化学構造式及び物理的性質を表 22及び表 36に示す。
以下、 実施例 376と同様にして、 実施例 377〜390の化合物を得た (表 2 1及び表 36) 。
(実施例 391)
メチル 2_ (2 - { 1 - [2 - (ニコチノィルァミノ) ェチル] 一 4ーピぺ リジル } ェチル) ベンゾェ一ト 99 Omgのメタノール 1 Om 1溶液に、 10% 水酸化ナトリウム水溶液 3mlを加え、 3時間加熱還流した。 放冷後、 このもの に 10%塩酸を加えて pH 3とした後に、 クロ口ホルムで抽出した。 有機層を飽 和食塩水で洗浄後、 無水硫酸マグネシウムで乾燥し、 溶媒を減圧留去した。 残渣 をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロ口ホルム一メタノール) で精製し 、 得られた結晶をエタノール—酢酸ェチルより再結晶して、 2— (2— {1— [ 2- (ニコチノィルァミノ) ェチル] —4ーピペリジル } ェチル) 安息香酸 45 Omgを得た。 得られた化合物の化学構造式及び物理的性質を表 21及び表 36 に示す。
以下、 実施例 391と同様にして、 実施例 392〜395の化合物を得た (表 22及び表 36) 。
(実施例 396)
t e r t一ブチル 4- [2 - (4ーフエネチルピペリジノ) ェチルカルバモ ィル] シクロへキシルカルバメート 29 lmgのエタノール 1 Om 1溶液に、 室 温にて 4規定塩酸一酢酸ェチル 1. 20mlを加え、 50°Cにて 1時間攪拌し、 溶媒を減圧留去した。 残渣をェ夕ノールーテトラヒドロフランより結晶化後、 析 出した結晶を濾取した。 このものをェタノ一ルーテトラヒドロフランより再結晶 して、 4—アミノー N— [2— (4ーフエネチルピペリジノ) ェチル] シクロへ キサン力ルポキサミド 2塩酸塩 169mgを得た。 得られた化合物の化学構造 式及び物理的性質を表 21及び表 36に示す。
以下、 実施例 396と同様にして、 実施例 399の化合物を得た (表 22及び 表 37) 。
(実施例 400)
4—フエネチルビペリジン 38 Omgのトルエン 1 Oml溶液に、 室温にて N - t e r t一ブチルアクリルアミド 255mgを加え、 90°Cにて 15時間攪拌 後、 濃縮した。 このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロ口ホルム :メタノール:アンモニア水 =30 : 1 : 0. 1) にて精製し、 淡褐色固形物 5
2 Omgを得た。 得られた固形物 50 Omgを酢酸ェチル 2m 1に溶解し、 4規 定塩酸一酢酸ェチル 470 /i l及び酢酸ェチル 1 Om lを加え、 室温にて攪拌し た。 析出した結晶を濾取して、 N— t e r t—プチルー 3— (4—フエネチルピ ペリジノ) プロパンアミド 1塩酸塩 467 m gを得た。 得られた化合物の化学 構造式及び物理的性質を表 22及び表 37に示す。
以下、 実施例 400と同様にして、 実施例 40 1〜41 1の化合物を得た (表 22-23及び表 37) 。
(実施例 412)
N- [2 - (4—フエネチルピペリジノ) ェチル] ニコチンアミド 20 Omg の N, N—ジメチルホルムアミド 5m 1溶液に、 氷冷下にてベンジルブロミド 7 8^ 1及び 60%水素化ナトリウム 26mgを加え、 室温にて終夜攪拌後、 濃縮 した。 このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロ口ホルム:メタノ —ル:アンモニア水 =30 : 1 : 0. 1) にて精製し、 淡黄色油状物 1 Ί 8mg を得た。 得られた油状物をエタノール 2m 1に溶解し、 シユウ酸 75mgのエタ ノール lm 1溶液及びジェチルエーテル 2m 1.を加え室温にて攪拌した。 析出し た結晶を濾取し、 このものをエタノールージェチルェ一テルより再結晶して、 N —ベンジルー N— [2 - (4ーフエネチルピペリジノ) ェチル] ニコチンアミド 1シユウ酸塩 174mgを得た。 得られた化合物の化学構造式及び物理的性質を 表 23及び表 37に示す。
以下、 実施例 41 2と同様にして、 実施例 41 3〜439の化合物を得た (表 23〜 24及び表 37) 。
' (実施例 440)
4—フエネチルビペリジン 5 Omgの N, N—ジメチルホルムアミド 2 m 1溶 液に、 氷冷下にて炭酸カリウム 73 mg及び 2—プロモアセトフエノン 63mg を加え、 氷冷下にて 30分間攪拌後、 酢酸ェチル及び水を加えた。 有機層を分取 後、 飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に溶媒を減圧留去 した。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (へキサン:酢酸ェチル =4 : 1) にて精製し、 無色固形物 42mgを得た。 得られた固形物 4 Omgを酢酸 ェチル 2m lに溶解し、 4規定塩酸—酢酸ェチル 80 w 1を加え、 室温にて攪拌
した。 析出した結晶を濾取して、 2— (4—フエネチルピペリジノ) 一 1一フエ ニルエタノン 1塩酸塩 5 lmgを得た。 得られた化合物の化学構造式及び物理 的性質を表 24及び表 37に示す。
以下、 実施例 440と同様にして、 実施例 441の化合物を得た。
(実施例 442)
2 _フエニル安息香酸 1 Ί lmgのトルエン 5ml溶液に、 室温にてトリェチ ルァミン 132 1及びジフエ二ルリン酸アジド 204 ^ 1を加え、 80°Cにて 1時間攪拌後、 2— (4—フエネチルピペリジノ) ェチルァミン 20 Omgのト ルェン 5ml溶液を加え、 80°Cにて 3時間攪拌した。 放冷後、 このものにクロ 口ホルム 100m l及び飽和炭酸水素ナトリゥム水溶液 30mlを加え、 有機層 を分取し、 溶媒を減圧留去した。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー ( クロ口ホルム:メタノ一ル:アンモニア水 =30 : 1 : 0. 1) にて精製し、 淡 黄色油状物 42 Omgを得た。 得られた油状物を酢酸ェチル 1 Omlに溶解し、 4規定塩酸—酢酸ェチル 246 1を加え、 溶媒を減圧留去した。 残渣をテトラ ヒドロフラン一ジェチルェ一テルにより結晶化後、 析出した結晶を濾取した。 こ のものをテトラヒドロフラン一ジェチルェ一テルより再結晶して、 1—ビフエ二 ルー 2—ィル一 3— [2 - (4一フエネチルビペリジノ) ェチル] ゥレア 1塩 酸塩 31 Omgを得た。 得られた化合物の化学構造式及び物理的性質を表 25及 び表 37に示す。
(実施例 443)
N— [2— (4ーフエネチルピペリジノ) ェチル] ニコチンアミド 22 lmg の塩ィヒメチレン 5m 1溶液に、 室温にて 77% m—クロ口過安息香酸 16 lm gを加え、 室温にて 1. 5時間攪拌した。 このものにクロ口ホルム 5 Om l及び 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 15mlを加え、 有機層を分取し、 溶媒を減圧留 去した。 残渣をシリ力ゲルカラムクロマ卜グラフィー (クロ口ホルム:メタノー ル:アンモニア水 =20 : 1 : 0. 1) にて精製し、 白色結晶 223mgを得た 。 得られた結晶をエタノール—ジェチルエーテルより再結晶して、 N— [2 - ( 1—ォキシドー 4ーフエネチルピペリジノ) ェチル] ニコチンアミド 84mgを 得た。 得られた化合物の化学構造式及び物理的性質を表 25及び表 37に示す。
(実施例 444)
3一べンジロキシ—N— [2- (4一フエネチルピペリジノ) ェチル] イソ二 コチンアミド 5 17mgの酢酸 10m 1溶液に、 10%パラジウム炭素 0. l g を加え、 室温にて終夜、 常圧で接触還元した後に、 不溶物を濾過し、 濾液を濃縮 した。 このものにクロ口ホルム 5 Om 1及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 1 5 mlを加え、 有機層を分取し、 溶媒を減圧留去した。 残渣をシリカゲルカラムク 口マトグラフィー (クロ口ホルム:メタノール:アンモニア水 = 1 0 : 1 : 0. 1) にて精製し、 淡橙色結晶 123mgを得た。 得られた結晶をエタノール 10 m 1に溶解し、 4規定塩酸—酢酸ェチル 174 1を加え、 溶媒を減圧留去して 、 結晶を得た。 この結晶にエタノール一エーテルを加えて攪拌後、 結晶を濾取し た。 このものをエタノール—エーテルより再結晶して、 3—ヒドロキシ一N— [ 2— (4—フエネチルピペリジノ) ェチル] イソニコチンアミド 2塩酸塩 80 mgを得た。 得られた化合物の化学構造式及び物理的性質を表 25及び表 37に 示す。
以下、 参考例 1〜101によって、 実施例で使用した原料化合物の製法を説明 する。
(参考例 1 )
フエニルアセチレンと (N—べンジルォキシカルボニル) ピペリジン— 4一才 ンとを、 テトラヒドロフラン中、 カリウム t e r t一ブトキシドの存在下に反 応させ、 ベンジル 4—ヒドロキシ— (4一フエ二ルェチニル) ピぺリジン一 1 一カルボキシラートを製造した (MS : 336) 。
(参考例 2)
ベンジル 4ーヒドロキシー (4一フエ二ルェチニル) ピペリジン一 1一カル ボキシラートをトルエン中、 p—トルエンスルホン酸一水和物の存在下に反応さ せ、 ベンジル 4—フエニルェチニル _ 1, 2, 3, 6—テトラヒドロピリジン 一 1—カルボキシラートを製造した (MS : 318) 。
(参考例 3)
ベンジル 4ーヒドロキシー 4一 [ ( 2—ピリジル) ェチニル] ピぺリジン一 1—カルポキシラートをピリジン中、 ォキシ塩ィヒリンの存在下に反応させ、 ベン
ジル 4— [ (2—ピリジル) ェチェル] 一 1, 2, 3, 6—テトラヒドロピリ ジン一 1—カルポキシラートを製造した (MS : 319) 。
(参考例 4)
参考例 3と同様に、 ベンジル 4一 [ (3—ピリジル) ェチェル] 一 1, 2, 3, 6—テトラヒドロピリジン一 1一力ルポキシラートを製造した (MS : 31 9) 。
(参考例 5)
ベンジル 4一フエ二ルェチ二ルー 1, 2, 3, 6ーテトラヒドロピリジン一 1—カルボキシラ一トを酢酸中、 水素雰囲気下、 10%パラジウム炭素を用いて 還元し、 4—フエネチルピペリジンを製造した (MS : 190) 。
(参考例 6)
(3—クロ口ベンジル) (トリフエニル) ホスホニゥム ブロミドと t e r t —プチル 4一ホルミルピペリジン一 1—カルポキシラートとを、 N, NOジメ チルホルムアミド中、 60%水素化ナトリウムの存在下に反応させ、 E, Z異性 体の混合物として、 t e r t—ブチル 4— [2— (3—クロ口フエニル) ビニ ル] ピぺリジン一 1一力ルポキシラートを製造した (MS : 322) 。
(参考例 7〜15)
参考例 6と同様に、 表 38に示す原料化合物を製造した。 表 38には、 この原 料化合物の化学構造式 (一般式) を示すとともに、 参考例番号 (Re x. ) 、 こ の原料化合物の具体的な構成及び物理化学的性質を示す。
(参考例 16)
t e r t -プチル 4— [2 - (3—クロ口フエニル) ビニル] ピペリジン一 1—力ルポキシラ一トを酢酸ェチル中、 水素雰囲気下、 10%パラジウム炭素を 用い還元し、 t e r t—ブチル 4一 [2— (3—クロ口フエニル) ェチル] ピ ペリジン一 1—カルボキシラートを製造した (MS : 324) 。
(参考例 17〜 25 )
参考例 16と同様に、 表 39に示す原料化合物を製造した。 表 39には、 この 原料化合物の化学構造式 (一般式) を示すとともに、 参考例番号 (Re x. ) 、 この原料化合物の具体的な構成及び物理化学的性質を示す。
(参考例 26)
t e r t—ブチル 4一 [2— (3—クロ口フエニル) ェチル] ピぺリジン— 1 _カルポキシラートを酢酸ェチル中、 塩酸の存在下に反応させ、 4一 [2- ( 3 _クロ口フエニル) ェチル] ピぺリジンを製造した (MS : 224) 。
(参考例 27〜 35 )
参考例 26と同様に、 表 40に示す原料化合物を製造した。 表 40には、 この 原料化合物の化学構造式 (一般式) を示すとともに、 参考例番号 (Re x. ) 、 この原料化合物の具体的な構成及び物理化学的性質を示す。
(参考例 36)
2—メチルベンジルリン酸ジェチルと 4一ピリジンカルポアルデヒドとを、 テ トラヒドロフラン中、 カリウム t e r t—ブトキシドの存在下に反応させた。 粗生成物を酢酸中、 水素雰囲気下、 酸化白金を用いて還元し、 4一 [2- (2— メチルフエニル) ェチル] ピぺリジンを製造した (MS : 204) 。
(参考例 37〜 39 )
参考例 36と同様に、 表 41に示す原料化合物を製造した。 表 41には、 この 原料化合物の化学構造式 (一般式) を示すとともに、 参考例番号 (Re x. ) 、 この原料化合物の具体的な構成及び物理化学的性質を示す。
(参考例 40)
イソ二ペコチン酸ェチルと塩化ベンジルとを、 テトラヒドロフラン中、 炭酸力 リウムの存在下に反応させ、 ェチル 1一ベンジルピペリジン一 4一力ルポキシ ラートを製造した。 これをテトラヒドロフラン中、 水素化リチウムアルミニウム で還元し、 (1一ベンジルピペリジン一 4—ィル) メタノールを製造した。 これ をジメチルスルホキシド中、 トリェチルァミン及び三酸化硫黄ピリジン錯体の存 在下に反応させ、 1—ベンジルピペリジン一 4ーィルカルポアルデヒドを製造し た。 これを、 塩化メチレン中、 四臭化炭素、 トリフエニルホスフィン、 及びトリ ェチルァミンの存在下に反応させ、 1一べンジルー 4一 (2, 2—ジブ口モビニ ル) ピぺリジンを製造した。 これをテトラヒドロフラン中、 n_ブチルリチウム の存在下に反応させ、 1一ベンジル— 4ーェチニルピペリジンを製造した。 これ をジメチルホルムアミド中、 ブロモベンゼン、 トリェチルァミン、 ヨウ化第一銅
及びテトラキス (トリフエニルホスフィン) パラジウムの存在下に反応させ、 1 —ベンジルー 4一フエ二ルェチニルピペリジンを製造した。 これを塩化メチレン 中、 ク口口蟻酸メチルの存在下に反応させ、 メチル 4一フエ二ルェチ二ルピぺ リジン— 1—カルポキシレートを製造した。 これをイソプロピルアルコール中、 10 %水酸化カリウム水溶液の存在下に反応させ、 4—フエ二ルェチ二ルビペリ ジンを製造した (MS : 186) 。
(参考例 41)
参考例 40と同様に、 4- [2 - (2, 6—ジメチルフエニル) ェチニル] ピ ペリジンを製造した (MS : 214) 。
(参考例 42)
4ーフエネチルピペリジンとブロモアセトニトリルを N, N—ジメチルホルム アミド中、 炭酸カリウムの存在下に反応させ、 (4一フエネチルビペリジノ) ァ セトニトリルを製造した (MS : 229) 。
(参考例 43〜 46 )
参考例 42と同様に、 表 42に示す原料化合物を製造した。 表 42には、 この 原料化合物の化学構造式 (一般式) を示すとともに、 参考例番号 (Re x. ) 、 この原料化合物の具体的な構成及び物理化学的性質を示す。
(参考例 47)
(4—ビニルピペリジノ) ァセトニトリリレと 2—ブロモクロロベンゼンを、 ァ セトニトリル中、 トリェチルァミン、 o—トリルホスフィン、 及び酢酸パラジゥ ムの存在下に反応させ、 {4一 [2— (2—クロ口フエニル) ビニル] ピベリジ ノ} ァセトニトリルを製造した (MS : 261) 。
(参考例 48)
参考例 47と同様に、 {4- [2 - (2, 6—ジメチルフエニル) ビニル] ピ ペリジノ } ァセトニトリルを製造した (MS : 255) 。
(参考例 49)
(4—ヒドロキシメチルピペリジノ) ァセトニトリルとフエノールとを、 テト ラヒドロフラン中、 1、リフエニルホスフィン及びジイソプロピルァゾジカルボキ
2003/009474
36 シラートの存在下に反応させ、 (4ーフエノキシメチルピペリジノ) ァセトニト リルを製造した (MS : 231) 。
(参考例 50)
参考例 49と同様に、 [4一 (2—ェチルフエノキシメチル) ピペリジノ] ァ セトニトリルを製造した (MS : 259) 。
(参考例 51 )
4一 [2— (3 _クロ口フエニル) ェチル] ピぺリジンと N— t e r t—ブト キシカルポ二ルー 2—ブロモェチルァミンを N, N—ジメチルホルムアミド中、 炭酸カリウムの存在下に反応させ、 N— t e r t—ブトキシカルボ二ルー (2—
{4一 [2— (3—クロ口フエニル) ェチル] ピペリジノ} ェチル) アミンを製 造した (MS : 367) 。
(参考例 52〜55)
参考例 51と同様に、 表 43に示す原料化合物を製造した。 表 43には、 この 原料化合物の化学構造式 (一般式) を示すとともに、 参考例番号 (Re x. ) 、 この原料化合物の具体的な構成及び物理化学的性質を示す。
(参考例 56)
N— t e r t—ブトキシカルボ二ルー [2— (4—フエ二ルェチニルピベリジ ノ) ェチル] アミンをメタノール中、 水素雰囲気下、 キノリン及び 5%パラジゥ ム—硫酸バリウムを用いて反応させ、 (Z) — N— t e r t—ブトキシカルポ二 ルー [2- (4ースチリルピペリジノ) ェチル] アミンを製造した (MS : 33 1) 。
(参考例 57 )
4ーフエネチルピペリジンと 2—ニトロプロパンとを 1, 4 _ジォキサン中、 1規定水酸化ナトリゥム水溶液及び 37 %ホルマリン水溶液の存在下に反応させ 、 1一 (2—メチルー 2—ニトロプロピル) 一 4ーフエネチルピペリジンを製造 した (MS : 291) 。
(参考例 58)
(4—フエネチルピペリジノ) ァセトニトリルをテトラヒドロフラン中、 水素 化リチウムアルミニウムの存在下に反応させ、 2— (4ーフエネチルピペリジノ ) ェチルァミンを製造した (MS : 233) 。
(参考例 59〜 66 )
参考例 58と同様に、 表 44に示す原料化合物を製造した。 表 44には、 この 原料化合物の化学構造式 (一般式) を示すとともに、 参考例番号 (Re x. ) 、 この原料化合物の具体的な構成及び物理化学的性質を示す。
(参考例 67 )
N- t e r t一ブトキシカルポニル— (2— {4- [2— (3—クロ口フエ二 ル) ェチル] ピペリジノ} ェチル) アミンを酢酸ェチル中、 4規定塩酸口酢酸ェ チルの存在下に反応させ、 (2 - {4- [2 - (3—クロ口フエニル) ェチル] ピペリジノ} ェチル) アミンを製造した (MS : 267) 。
(参考例 68〜 71 )
参考例 67と同様に、 表 45に示す原料化合物を製造した。 表 45には、 この 原料化合物の化学構造式 (一般式) を示すとともに、 参考例番号 (Re x. ) 、 この原料化合物の具体的な構成及び物理化学的性質を示す。
(参考例 72 )
1 - (2—メチル _ 2—二トロプロピル) 一4—フエネチルビペリジンをメタ ノール中、 水素雰囲気下、 1規定塩酸及び 10%パラジウム炭素の存在下に還元 し、 1, 1ージメチル—2— (4—フエネチルピペリジノ) ェチルァミン塩酸塩 を製造した (MS : 261) 。
(参考例 73 )
4—フエネチルピペリジンとアクリル酸ェチルとを、 トルエン中反応させ、 X チル 3— (4—フエネチルピペリジノ) プロピオナ一トを製造した (MS : 2 90) 。
(参考例 74 )
3—メトキシー 4一シァノピリジンをエタノール中、 水酸化ナトリウムの存在 下に反応させ、 3—メトキシイソニコチン酸を製造した (MS : 152) 。
(参考例 75 )
4一クロ口ニコチン酸をイソプロパノール中、 カリウム t e r t—ブトキシ ドの存在下に反応させ、 4一イソプロポキシニコチン酸を製造した (MS : 18 0) 。
(参考例 76〜 79 )
参考例 75と同様に、 表 46に示す原料化合物を製造した。 表 46には、 この 原料化合物の化学構造式 (一般式) を示すとともに、 参考例番号 (Re x. ) 、 この原料化合物の具体的な構成及び物理化学的性質を示す。
(参考例 80)
4一クロ口ニコチン酸とモルホリンとを、 イソプロパノール中反応させ、 4一 モルホリノニコチン酸を製造した (MS : 207) 。
(参考例 81〜 86 )
参考例 80と同様に、 表 47に示す原料化合物を製造した。 表 47には、 この 原料化合物の化学構造式 (一般式) を示すとともに、 参考例番号 (Re x. ) 、 この原料化合物の具体的な構成及び物理化学的性質を示す。
(参考例 87)
2—クロ口イソニコチン酸イソプロピルと 3—ヒドロキシピロリジンとを、 ィ ソプロパノ一ル中反応させ、 2— (3—ヒドロキシピロリジノ) イソニコチン酸 イソプロピルを製造した (MS : 251) 。
(参考例 88〜 93 )
参考例 87と同様に、 表 48に示す原料化合物を製造した。 表 48には、 この 原料化合物の化学構造式 (一般式) を示すとともに、 参考例番号 (Re x. ) 、 この原料化合物の具体的な構成及び物理化学的性質を示す。
(参考例 94)
2— (3—ヒドロキシピロリジノ) イソニコチン酸イソプロピルをエタノール 中、 1規定水酸化ナトリウム水溶液の存在下に反応させ、 2— (3—ヒドロキシ ピロリジノ) イソニコチン酸を製造した (MS : 207) 。
(参考例 95〜; L 00 )
参考例 94と同様に、 表 49に示す原料化合物を製造した。 表 49には、 この 原料化合物の化学構造式 (一般式) を示すとともに、 参考例番号 (Re x. ) 、 この原料化合物の具体的な構成及び物理化学的性質を示す。
(参考例 101)
テトラヒドロフルフリルァミンと 2—クロ口イソニコチン酸とを、 トルエン中 、 アルゴン雰囲気下、 ビス (ジベンジリデンアセトン) パラジウム、 2, 2'- ビス (ジフエニルホスフイノ) 一 1, 1 '—ビナフチル及びナトリウム t e r t一ブトキシドの存在下に反応させ、 2—テトラヒドロフルフリルァミノイソ二 コチン酸を製造した (MS : 221) 。 産業上の利用可能性
本発明のピペリジン誘導体及びその製薬学的に許容される塩 (本発明化合物) は、 ナトリウムチャネル阻害作用を有するため、 医薬、 特に、 ナトリウムチヤネ ルが関与する疾患及び疾患に伴う症状の治療薬、 好ましくは、 神経因性疼痛に対 する鎮痛薬として有用である。 .
例えば、 神経因性疼痛とは、 末梢又は中枢神経機能異常による疼痛を意味し、 糖尿病性神経障害の疼痛、 癌性疼痛、 三叉神経痛、 幻肢痛、 帯状疱疹後疼痛、 視 床痛等が挙げられる。
[薬理試験]
以下、 本発明化合物のうち代表的な化合物を用いたナトリゥムチャネル阻害作 用試験並びにマウス及びラットを用いた動物試験について詳細に説明する。
(ナトリウム (Na) チャネル阻害作用試験)
本発明化合物のうち代表的な化合物のナトリゥムチャネル阻害作用はラットの 脳組織を用いた [14C] グァニジン取り込み実験により確認した。 [14C] グ ァニジン取り込み実験は B o n i s c hらの方法 (British Journal of
Pharmacology 108, 436-442, 1993)を改変して行った。 ナトリウムのトレーサー である [14C] グァニジンを用い、 ナトリゥムチャネル活性化剤であるベラト リジンによって誘発される [14C] グァニジンのラット大脳皮質初代神経細胞 への取り込みに対する阻害活性を測定した。
a. ラット大脳皮質初代神経細胞培養系の調製
妊娠ラット (Wi s t a r、 雌、 妊娠 19日齢) をェ一テル麻酔し、 頸動脈切 断により脱血死させた。 妊娠ラッ卜より胎児を摘出し、 消毒用エタノールで消毒 したのち大脳皮質を摘出した。 大脳皮質をパパインで消化し、 培養液に分散後ポ リー L一リジンコーティングした 96ゥエル白色プレートに 2. 5x105細胞 Zゥエルの密度で捲種し、 C02インキュベーター (37°C、 5 %C02) で 2 日間培養した。
b..試験化合物の評価
各ゥエルをアツセィバッファ一 (135mM Ch o l i n e C I , 5mM KC 1 , ImM Mg S 04, 5. 5mM G l u c o s e, lmg/mL B S A, 1 OmM He p e s— T r i s, pH7. 4) で 1回洗浄した後、 アツ セィバッファーを加え 25°Cで 10分インキュベーションを行った。 その後反応 溶液 (試験化合物、 [14C] グァニジン及び 10 O Mベラトリジン) に置換 し、 25°Cで 15分インキュベーションを行った。 反応の停止は冷洗浄バッファ — (135mM NaC 1 , 5mM KC 1 , ImM Mg S04, 1 OmM He p e s— Tr i s, pH7. 4) で 3回洗浄することにより行った。 各ゥェ ルに 17 /xLの 0. 1M NaOHを加え攪拌後、 1 00 Lのシンチレ一夕一 を加え更に攪拌し、 液体シンチレーシヨンカウンタ一で放射能を測定した。 各実 験におけるナトリウムチャネル特異的取り込み量は、 全取り込みのうち ImMメ キシレチンにより阻害された部分とした。 試験化合物のナトリゥムチャネルへの 作用は、 特異的取り込みに対する 50%阻害率 (I C5Q値) で表す。
表 50に示すように、 本発明化合物には、 約 1〜30 χΜの I C5Q値を示す 化合物があり、 メキシレチンの約 70 Mより強力であった。
(表 50)
(ストレプトゾトシン誘発糖尿病性神経障害動物における鎮痛作用)
本発明化合物のうち代表的な化合物の神経因性疼痛の抑制効果はストレブ卜ゾ 卜シン (STZ) 誘発糖尿病性神経障害マウスにおける鎮痛作用の評価により確 認した。 評価は、 Kame iらの方法(Pharmacology Biochemistry & Behavior 39, 541-544, 1991)を一部改変して行った。
雄性 4週齢 I CRマウスに 20 OmgZk g体重の STZを腹腔内投与し、 糖 尿病性神経障害モデルを作成した。 鎮痛作用の評価法は t a i l p i nc h t e s tを採用した。 すなわち、 鎮痛作用は尾をクランメで挟んでから動物が振 り向き反応をとるまでの潜時の延長幅 (秒) として検出した。 STZ投与後 14 日目に試験化合物投与前試験を行い、 試験化合物投与前反応潜時を測定した。 試 験化合物投与前反応潜時が 3秒以下の動物のみを翌日 (STZ投与後 15日目) の試験化合物評価試験に供した。 試験化合物評価試験においては試験化合物投与 後反応潜時を測定した。 試験化合物は 30 m g / k gを反応潜時測定の 45分前 に経口投与した。 結果を表 51に示す。 試験化合物の鎮痛作用は、 (試験化合物 投与後反応潜時) 一 (試験化合物投与前反応潜時) の計算式によって潜時の延長 幅 (秒) として表す。
代表的な本発明化合物では、 約 1〜 5秒の潜時の延長幅 (秒) を示した。 別途 、 本発明化合物の代わりに化合物を含まない溶媒 (10%wZw DMSO/水 ) で同様に試験した結果、 潜時の延長幅 (秒) は、 0. 69±0. 38秒 (平均 値土標準偏差) であった。
通常、 この鎮痛試験では、 約 1秒以上は活性があると考えられ、 1 . 5秒を超 えると優れた活性があり、 約 2秒を超えるものは非常に優れた鎮痛作用があると 評価される。 従って、 試験した実施例化合物は、 比較例 1及び 2に比べ、 優れた 活性を有するものである。 さらにこれら化合物のうち、 例えば、 実施例 1、 1 9 、 3 1 6及び 4 1 2等はメキシレチンの約 3秒に比べ同等以上であった。
(表 5 1 )
比較例 1 : (特許文献 4 :欧州特許公開第 1 2 5 4 9 0 4号公報) の実施例 3 0 8に記載の化合物
比較例 2 : (特許文献 4 :欧州特許公開第 1 2 5 4 9 0 4号公報) の実施例 3 3 4に記載の化合物
(L 5 /L 6脊髄神経結紮ラットにおける抗ァロディニァ効果)
神経因性疼痛における主要な症状の一つは触刺激に対する顕著な反応閾値低下 (ァロディニァ) である。 本発明化合物のうち代表的な化合物の神経因性疼痛の 抗ァロディニァ効果は L 5 ZL 6脊髄神経結紮ラットにおける鎮痛作用の評価に より確認した。 評価は、 Kim and Chungの方法 (Pain 50, 355-363, 1992)を一部 改変して行った。
ペントバルビタール麻酔下において、 雄性 5又は 6週齢 S Dラッ卜の左側の L 5及び L 6腰神経を絹糸で結紮する手術を施した。 鎮痛作用の評価法は V o n F r e y h a i r t e s tを採用した。 すなわち、 動物の後足裏を毛髪 (h a
i r) でつつき、 足上げ反応を起こす最小の毛髪の強度を機械刺激に対する反応 閾値 ( 10 g g r am) とした。 動物の結紮側足の反応閾値は手術後 7日目か ら 14日目の間においては顕著に低下している (ァロディエアの状態にある) こ とが予備検討により確認出来たため、 試験化合物の抗ァロディニァ効果は手術後 7日目から 14日目の間の何れかの日に評価した。 試験化合物評価前日に、 試験 化合物投与前反応閾値を測定した。 試験化合物投与前反応閾値の群間の平均値の 差及び群内のばらつきが小さくなるよう動物を 4一 5群に分けた。 試験化合物評 価試験においては試験化合物投与後反応閾値を測定した。 試験化合物を反応閾値 測定の 30分前に経口投与した。 試験化合物の抗ァロディニァ作用の効力は、 溶 媒投与群の手術側足及び非手術側足の閾値をそれぞれ 0%及び 100%と定義し て算出した ED 5。値として表す。
本発明化合物には約 2〜3mg/kgの ED5。値を示す化合物があり、 メキ シレチンの約 7 Omg/kgと比べ非常に強力である。
上記試験によって、 本発明化合物のうち代表的な化合物は、 ナトリウムチヤネ ル阻害作用を示すことが確認された。 また、 病態動物モデルである糖尿病性神経 障害マウス及び L 5ZL 6脊髄神経結紮ラットにおいて、 経口投与で鎮痛作用を 示すこと及び公知化合物より効果が優れていることが確認された。
(表 1)
(表 2)
46
(表 3)
(表 6)
(表 7)
(表 8)
(表 1 1)
(表 1 6)
(表 1 7)
(表 2 1)
(表 22)
(表 23)
(表 24)
69
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(表 27)
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898 -SIM H 00) L6 S68: SH ΙΟΉΖ 69 Zf : SH TOHS 96 tie: S M Woo) 89 f9f : SH Woo) 96 Z82: SH S(H¾0) L9
9S : SH s(HzOO)S 6 20f : SH ΐΟΗ 99 f9f -sn 10ΉΖ 26 f9f -sn ΙΟΉΖ 99
L2f : SM Woo) Z6 8L8: SlAf 9
L f : SIAC Woo) T6 ^98: SH 89
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Llf : SH Woo) 88 Woo) 09
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(表 3 2)
(表 35)
(表 36)
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