WO2004008213A1

WO2004008213A1 - 光ファイバ接続用部品、光ファイバ接続構造および光ファイバ接続方法

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Publication number: WO2004008213A1
Application number: PCT/JP2003/008915
Authority: WO
Inventors: Kyoichi Sasaki; Ritsu Kawase; Masayoshi Suzuki; Tatsushi Kobayashi
Original assignee: Tomoegawa Paper Co., Ltd.
Priority date: 2002-07-15
Filing date: 2003-07-14
Publication date: 2004-01-22
Also published as: JP2004045935A; DE60315998T2; EP1542046A4; EP1542046A1; US20050238291A1; DE60315998D1; AU2003252500A1; EP1542046B1; KR20050044893A; KR100738783B1; JP3989316B2; US7192196B2

Abstract

本発明は、接続時に光ファイバ端部同士の距離合わせが行ない易く、持ち運ぶ際や接続の際に、光ファイバが破損し難く、部品点数が少なく低コストである光ファイバ接続用部品、それを用いて光ファイバを接続する方法を提供する。本発明の光ファイバの接続方法に用いる光ファイバ接続用部品は、両側端または両側端近傍に棒状接合部材用のガイドを設けた１つ又は複数の光ファイバ用の貫通孔を有する接続部材と、棒状接合部材と、棒状接合部材用の貫通孔を有するプラグとよりなり、そして、該接続部材が、プラグに挿入された棒状接合部材によって摺動自在にプラグに配設されている。貫通孔に光ファイバを挿入した状態で２個の光ファイバ接続用部品を対向配置して、両者の接続部材の貫通孔を互いに突き合わせ、両者の接続部材を、ガイドによって案内される棒状接合部材に沿って光ファイバ中心軸方向に摺動させ、一方の接続部材の貫通孔内において光ファイバを接合させる。

Description

明細書

光フアイパ接続用部品、光フアイバ接続構造および光フアイバ接続方法技術分野

本発明は、光ファイバ接続用部品、光ファイバ接続構造および光ファイバ接続方法に関し、特に多心の光ファイバを一括して接続することが可能な光フアイバ接続用部品、光ファイバ接続構造および光ファイバ接続方法に関する。背景技術

光回路パッケージ内の複数の光素子の接続や、複数の光回路パッケージ相互間、あるいは光回路パッケージを搭載する光回路装置等における光ファイバを用いた光学接続では、一般的に光素子、光回路パッケージ、光回路装置等から引き出された光ファイバの端部に、光コネクタ、メカニカルスプライサを配置して光ファィバを接続するか、または融着接続により光ファイバ同士を相互に接続している。しかしながら、現状の光コネクタでは、光ファイバを接続するために P C ( P h y s i c a l C o n t a c t ) 接続が必要であり、そのためには、ジルコ二ァ、ガラス、セラミック等で作製されるフエルールに光ファイバを挿入して接着した後に、光ファイバを研磨することが必要である。したがって、光ファイバ同士を接続するための工程がかなり煩雑であり、また、この研磨工程に多大な時間を必要としていた。

一方、研磨工程を必要としないメカニカルスプライサによる接続及び融着接続では、光ファイバ素線を剥き出しの状態で V溝またはキヤビラリ内において位置合わせする必要があり、光ファイバ素線が破損する恐れがあった。特に、特開平 1 1 - 1 6 0 5 6 4号公報に記載のように、ガラスキヤビラリ中で光ファイバを位置合わせする場合には、キヤビラリに光ファイバ素線が接触し、光ファイバ素線端部が破損する可能性が大きく、作業時間が長くなつたり、歩留りに大きな影響がある等の問題があった。また、上記公報及び特開平 1 1一 2 6 4 9 1 4号公報には、キヤビラリにスリヮリを設けて、光ファイバの接続部に接着剤または屈折率整合剤を入れる場合が示されているが、その場合、スリヮリを設けることによりキヤビラリの強度が非常に弱くなり、接続作業を行う際にスリヮリ部が破損する場合がある等の問題がめった。

また、従来の多心コネクタにおいては、心数が増加することにより、位置合わせの基準となるガイドピンを揷入する貫通孔からの距離が増加するほど、絶対誤差が増加し、接続が困難になる恐れがあった。さらに、フヱルール毎に熱膨張係数が異なると、環境変化に伴い光ファイバ孔の位置が相対的にずれ、光損失が增大する恐れがあった。

上記の問題を解消するための 1方法として、特願 2 0 0 2— 0 5 3 4 8 4号によって、光ファイバを挿入した貫通孔を有する 2つの接続部材同士を突き合わせ、スライドさせることにより、 2本の光ファイバを接続することを提案したが、接続部材と光ファイバの位置を維持するための部品は設けておらず、接続作業の際に、接続される光ファイバの端部同士の距離を一定にできず、接続毎に調整を行う必要があった。また、光ファイバが装着された接続部材を持ち運ぶ際に、または接続の際に、光ファイバの中心軸と接続部材の貫通孔軸の位置がずれ、光ファィバに対して接続部材をスライドさせた場合に、光ファイバが破損する恐れがあり、接続部材の取扱いは難しいものであった。また、接続部材を整列 .位置合わせ · 固定するために、整列部材と固定部材を用いているが、部品点数が多くなり、コストが高くなる可能性があった。加えて、構成部品が一体化されておらず、接続工程が複雑となり、また、光ファイバ接続部品としての提案はなされていなかつた。

本発明は、従来の技術における上記のような問題点を解決することを目的としてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、上記のような光素子、光回路パッケージ、光回路装置等の端部から引き出された光ファイバを接続する場合、光ファイバ、特に被覆を除去した光ファイバ素線同士の位置合わせにおいて、接続時に光ファイバ端部同士の距離合わせが行い易く、持ち運ぶ際や接続の際に、光フアイバが破損し難く、部品点数が少なく低コストである光フアイバ接続用部品を提供することにある。本発明の他の目的は、その光ファイバ接続用部品用いて光ファイバを接続する方法及び形成される光ファイバの接続構造を提供するとにめ^ ) 発明の開示

本発明の光フアイバ接続用部品は、両側端または両側端近傍に棒状接合部材用のガイドを設けた 1つ又は複数の光ファイバ用の貫通孔を有する接続部材と、棒状接合部材と、棒状接合部材用のガイド孔を有するプラグとよりなり、該接続部材がプラグに揷入された棒状接合部材によって摺動自在にプラグに配設されたことを特徴とする。

本発明において、ガイドは、貫通孔または溝よりなっていてもよい。また、棒状接合部材は、円柱状であることが好ましい。また、本発明において、上記の接続部材は、 2個以上がプラグに配設されたものであってもよい。さらに、プラグには、光ファイバを挿入するための貫通孔または溝を設けたものが使用される。本発明の光ファイバ接続方法は、上記の光ファイバ接続用部品を 2個用意し、それら光ファイバ接続用部品の接続部材の貫通孔に光ファイバを挿入し、その状態で、 2個の光ファイバ接続用部品の接続部材を対向配置し、両者の接続部材の貫通孔を互いに突き合わせ、該両者の接続部材を、ガイドによって案内される棒状接合部材に沿って光ファイバ中心軸方向に摺動させ、一方の接続部材の貫通孔内において光ファイバを接合させることを特徴とする。

上記の場合、接続部材の貫通孔に揷入した光ファイバを、接合剤によってブラグに固定してもよい。また、上記 2個の光ファイバ接続用部品をアダプタに装着して両者の接続部材の貫通孔を互いに突合せてもよい。

また、本発明の光ファイバの接続構造は、上記の接続方法によって接続されたことを特徴とするものである。すなわち、両側端近傍に棒状接合部材用のガイドを設けた 1つ又は複数の光ファイバ用の貫通孔を有する接続部材と、棒状接合部材と、棒状接合部材用のガイド孔を有するプラグとよりなり、該接続部材が、プラグに挿入された棒状接合部材によって摺動自在にプラグに配設された 2個の光ファイバ接続用部品と、その 2個の光ファイバ接続用部品の接続部材の貫通孔に揷入された光ファイバとより構成され、そしてその 2個の光ファイバ接続用部品を、該光ファイバ用の貫通孔に光ファイバを挿入した状態で対向配置して、両者の接続部材の貫通孔を互いに突き合わせ、該両者の接続部材を、ガイドによって案内される棒状接合部材に沿って光ファイバ中心軸方向に摺動させることによつて形成されたものであって、光ファイバが一方の接続部材の貫通孔内において接合した構造を有している。この場合、光ファイバ接続用部品がアダプタに装着されたものであってもよい。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の光ファイバ接続用部品の一例の平面図である。

図 2は、図 1の接続部材の A— A線断面図およびブラグの B— B線断面図である。

図 3は、本発明の光ファイバ接続用部品の接続部材の他の一例の横断面図である。

図 4は、本発明の光ファイバ接続用部品の他の一例の平面図である。

図 5は、本発明の光ファイバ接続用部品の他の一例の斜視図である。

図 6は、本発明の光ファイバ接続用部品の他の一例の平面図である。

図 7は、本発明の光ファイバ接続用部品に用いるプラグの他の一例の横断面図である。

図 8は、本発明の接続方法の一例を示す工程図である。

図 9は、本発明の接続方法の他の一例を示す工程図である。

図 1 0は、本発明の光ファイバ接続構造の一例を示す平面図である。

図 1 1は、本発明の光ファイバ接続構造の他の一例を示す平面図である。図 1 2は、実施例 1における光ファイバ接続用部品の平面図である。

図 1 3は、実施例 1におけるプラグの寸法を説明する図である。

図 1 4は、実施例 1における接続部材の寸法を説明する図である。

図 1 5は、実施例 1における光ファイバの接続方法を示す工程図である。

図 1 6は、実施例 2における光ファイバ接続用部品の平面図である。

図 1 7は、実施例 2における接続部材の寸法を説明する図である。

図 1 8は、実施例 2における光ファイバの接続方法を示す工程図である。

図 1 9は、実施例 3における光ファイバ接続用部品の平面図である。

図 20は、実施例 3におけるプラグの寸法を説明する図である。

図 2 1は、実施例 3における光ファイバの接続方法を示す工程図である。

図 22は、実施例 4において用いるアダプタの斜視図である。

図 23は、実施例 4における光ファイバの接続方法を示す工程図である。

(符号の説明）

l a, 1 b…光ファイバ接続用部品、 1 0， 1 0' , 1 0 a, 1 0 b…接続部材、 1 1 , 1 2…ガイド孔、 1 3…貫通孔、 1 5 , 1 6…突起状物、 2 0， 20 a, 2 O b…プラグ、 2 1 , 22…ガイド孔、 23…孔（固定孔）、 24…溝、 28— 接着剤、 29…蓋、 3 1， 32…ガイドピン、 41…光ファイバ、 5 1…ァダブ夕、 52…ラッチ。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。

図 1は本発明の光ファイバ接続用部品の一例の平面図であり、図 2 (a) は図 1の接続部材の A— A線断面図、図 2 (b) は図 1のプラグの B— B線断面図である。なお、以下の光ファイバ接続用部品の図においては、光ファイバが揷入された状態を示している。図において、接続部材 1 0は、光ファイバを揷入するための貫通孔 1 3を有し、そして両側端近傍に棒状接合部材用のガイド孔よりなるガイドが設けられている。すなわち、ガイドピン 3 1、 32を挿入するための貫通孔であるガイド孔 1 1、 1 2が設けられている。プラグ 2 0は、ガイドピン 3 1、 3 2を挿入するためのガイド孔 2 1、 2 2及び光ファイバを揷入するための孔（固定孔） 2 3を有している。ガイドピン 3 1、 3 2は、プラグのガイド孔 2 1、 2 2を貫通してそれらの一端が接続部材 1 0のガイド孔 1 1及び 1 2に挿入され、それによつて接続部材 1 0がガイドビン 3 1、 3 2によってプラグ 2 0に摺動自在に配設されて一体化されている。

図 3は、接続部材の他の一例の横断面図である。この接続部材 1 0には、多数の貫通孔 1 3がー列に設けられており、多心光ファイバを同時に接続することが可能であり、上記の場合と同様にプラグに摺動自在に配設される。

図 4は、本発明の光ファイバ接棒用部品の他の一例の平面図である。この図の場合、プラグ 2 0に 2対のガイド孔（ガイドピンを挿入するための貫通孔）が設けられており、それらに揷入されたガイドピンによって 2個の接続部材 1 0、 1 0 ' が摺動自在に配設されている。

図 5は、本発明の光ファイバ接続用部品の他の一例の斜視図である。この図の場合、 2個の接続部材 1 0、 1 0 ' が縦方向に積み重ねられた状態でプラグ 2 0 に摺動自在に配設されている。

図 6は、本発明の光ファイバ接続用部品の他の一例の平面図である。この図の場合、プラグ 2 0に突起状物 2 5、 2 6を設け、一方、接続部材 1 0にも突起状物 1 5、 1 6を設け、それらが、嵌合した状態になって、接続部材 1 0がプラグ 2 0から脱落するのを防止する構造になっている。すなわち、接続部材 1 0の突起状物 1 5、 1 6が、プラグ 2 0の突起状物 2 5、 2 6に係合するように、接合部材がガイドピンによってプラグに配設されている。

図 7は、本発明の光ファイバ接続用部品に用いるブラグの他の一例の横断面図である。図 7 ( a ) においては、光ファイバ 4 1を揷入するための溝 2 4が設けられており、図 7 ( b ) においては、溝の上方に、溝に嵌合して光ファイバを固定する突起を設けた蓋 2 9が設けられた構造を有している。これらの場合における溝には、光ファイバを固定するための接着剤 2 8を充填してもよい。本発明の光ファイバ接続用部品において、プラグの材質は光ファイバおよび接続部材が支持でき、かつ形状維持できるものであれば特に限定されるものではなく、光ファイバ種、設置環境により、適用目的に応じて適宣選択して使用することができるが、ガラス、プラスチック、セラミック等が好ましく使用される。プラグには光ファイバを揷入するための貫通孔が設けられてもよく、また、上記のように溝を設けたものであってもよい。

また、接続部材は、光ファイバ種、設置璟境により、適宣選択して使用されるが、ガラス毛細管、プラスチヅク毛細管、金属毛細管、セラミック毛細管を用いたものが好ましく使用される。さらに、数種類の複合材料により構成されても構わない。例えば、プラスチックまたはガラス製の V溝を有する部材にガラス毛細管を整列させ、ガイド孔として金属管を設置し、固定部材で固定したものが挙げられる。接続部材に設ける光ファイバを揷入するための貫通孔ゃガイド孔の数は、接続部材の強度、位置精度、穴形が保持できれば、特に制限されるものではない。例えば、図 3に示すように、一列に多数の貫通孔を設け、多心光ファイバを同時に接続可能にした構造のものでもよい。また、貫通孔の数は、保守点検用として、接続される光ファイバよりも多く設けることも可能である。また、接続部材に設ける貫通孔の穴形は、光ファイバの形状によって適宣選択して使用することができる。例えば、円柱状の光ファイバ同士を接続する際には、円筒状、三角柱状、四角柱状の穴形が好ましく使用される。また、 V字溝を有する整列部材上部に平面板を配置させることにより、三角柱状の貫通孔を有する接続部材として用いても構わない。これらの貫通孔は、光ファイバの揷入をより容易にするために、その内径が貫通孔端面において最も大きく、中央部付近で最も小さくなっているものが好ましく、例えば、貫通孔端面が面取り、またはコーン状のものが好ましく使用される。また、接続部材の外形は特に限定されない。

また、棒状接合部材としては、円柱状、三角柱状、四（多）角柱状、楕円状等の形状のものが使用されるが、中でも円柱状のものが位置合わせ、または作製の容易さから好ましく使用される。円柱状のものとしては、例えばガイドピンが使用される。ガイドビンの形状は、ガイド孔に挿入し、接続部材の位置合わせが可能であるならば、特に限定されるものではない。例えば、ガイド孔の形状と相違するものを使用することもできる。また、ガイドピンおよびガイド孔の数は、特に限定されない。

本発明の光ファイバ接続部品に使用される光ファイバは、光ファイバ接続部品の適用目的に応じて適宜選択して使用され、例えば、石英またはプラスチック製のシングルモード光フアイバ、マルチモード光ファイバなどが好ましく使用される。

次に、本発明の光ファイバの接続方法を図面を参照して説明する。

図 8は、本発明の光ファイバ接続用部品を用いて光ファイバを接続する方法の一例を示す工程図である。

まず、図 1に示すように、接続部材 1 0の貫通孔 1 3に光ファイバ 4 1 を挿入し、その光ファイバをプラグ 2 0の孔 2 3に挿入して固定または仮固定する。また、接続部材 1 0のガイド孔 1 1、 1 2およびプラグ 2 0に設けられたガイド孔 2 1、 2 2にガイドピン 3 1、 3 2を揷入し、プラグ 2 0に接続部材 1 0を配設して一体化し、それによつて光ファイバが揷入された光ファイバ接続用部品を形成する。これにより接続部材は、プラグに対して光ファイバの中心軸方向には摺動可能であるが、それ以外の方向には固定され、その結果、光ファイバの破損や変形はなくなる。即ち、接続部品を持ち運ぶ際に、光ファイバと接続部材との境界で光ファイバの破損や変形がなくなる。

上記と同様にして、光ファイバが揷入された他の 1つの光ファイバ接続用部品を用意する。その後、両者の光ファイバ接続用部品 1 a、 l bを対向させ、そして図 8 ( a ) に示すように、光ファイバ接続用部品 1 aの接続部材 1 0 aと、光ファイバ接続用部品 1 bの接続部材 1 O bとを突き合せる。その後、 2つの接続部材 1 0 a、 1 0 bをガイドビンに沿って同一方向（図の場合は右方向）に摺動させる。それにより、接続部材の位置合わせが行えるとともに、両プラグ 2 0 a、 2 0 bに固定または仮固定されている光ファイバ 4 1 a、 4 1 bが接続部材 1 0 aの貫通孔内で接続される（図 8 ( b ) )。また、一方の接続部材のガイド孔に揷入したガイドビンを予め他方の接続部材のガイド孔に押し込んで、 2つの接続部材を、そのガイドピンで固定した状態にし、その後に 2つの接続部材をスライドさせてもよい。このように、接続部材の貫通孔の位置合わせができていれば、貫通孔に揷入された光ファイバは、破損せずに容易に他の接続部材の貫通孔に揷入することができる。

図 9は本発明の接続方法の他の一例を示す工程図である。この図に示す場合は、接続部材 1 0 aからガイドビンの片方 3 1 aを突出させ、また接続部材 1 0 からガイドビンの片方 3 2 bを突出させ（図 9 ( a ) )、それらを対向させて、突き出たガイドビンを、対向する他の接続部材のガイド孔内に挿入して、接続部材を位置合わせした状態で突合わせる（図 9 ( b ) )。次いで、 2つの接続部材 1 0 a、 1 O bをガイドビンに沿って同一方向（図の場合は右方向）に摺動させる。それによって、光ファイバ 4 1 a、 4 1 bが接続部材 1 0 aの貫通孔内で接続された接続構造のものが得られる（図 9 ( c ) )。上記のような貫通孔内 2本の光フアイバが揷入されている構造により、熱膨張などにより、貫通孔位置が変化しても、光ファイバ端部同士の絶対位置精度の変化はなく、多心の場合も、各々の光ファィバの接続点における接続損失のバラツキもなく、接続状態を安定的に保つことができる。

本発明の上記の場合には、光ファイバをプラグに固定する場合は、光ファイバ端部がプラグ端部よりも数ミクロンから数 1 0 ミクロンの間で接続部品の内側に位置させるように光ファイバをプラグに固定し、光ファイバ端部に屈折率整合剤を塗布し、光ファイバ同士を接続させることが可能である。なお、プラグ同士が突合される場合には、繰り返し着脱しても、光ファイバ同士の距離が変わることがないため、光ファイバの軸方向位置を調節すればよく、安定した接続状態を再現することができる。また、光ファイバをプラブに固定する場合は、接続毎の光ファイバ端の距離の調整は必要なく、さらに安定的に接続状態を再現することができる。なお、屈折率整合剤としては、光ファイバの屈折率、材質により適宣の材料を選択して使用することができ、例えば、シリコーンオイル、シリコーングリス等が好ましく使用される。また、光ファイバをプラグに仮固定する場合は、光ファイバ端面の位置合わせ後、両方または片方の光ファイバに押圧をかけることで、光ファイバを微小に移動させ、光ファイバを突き合せて接続することが可能である。

本発明の光ファイバ接続方法においては、図 1 0に示すように、プラグ 2 0 a の端面とプラグ 2 0 bの端面とが接触せずに、間隔をおいて対向した状態で接合部材 1 0 aと 1 0 bとが突き合わされたものであってもよい。その際、プラグ端面同士を近づけることで、光ファイバが突き合わされ、光ファイバが接続されても構わない。

図 1 1は、本発明の光ファイバ接続構造の他の一例を示す平面図である。この図の場合、プラグに 2対の接続部材が配設された接続構造を有するものであって、図 4に示す光ファイバが揷入された光ファイバ接続用部品を 2つ用意し、上記図 8に示すようにして^ファイバを接続することによって、作製することができる。また、同様に図 5に示す構造の光ファイバ接続用部品を用いて同様にして 2つの接続部材が縦方向に積み重ねられた構造の接続構造を形成することもできる。さらにまた、複数のプラグを並べるか、または積み重ね、それそれを固定することにより一体化させたものを用いて光ファイバ接続構造を形成してもよい。

本発明において、光ファイバをプラグに固定する方法としては、光ファイバがプラグに固定され、端面方向の位置ずれが起こらない強度であれば、特に限定されるものではなく，適用目的に応じて適宣選択して用いればよい。また、孔または溝に接着剤を塗布して固定してもよい。固定用接着剤としては、接着により光ファイバに応力歪みがかからないものであれば、如何なるものでも使用することができ、例えば、ウレタン系、アクリル系、エポキシ系、ナイロン系、フエノール系、ポリイミド系、ビニル系、シリコーン系、ゴム系、フヅ素化エポキシ系、フッ素化アクリル系、フッ素化ポリイミド系など各種の感圧接着剤（粘着剤）、熱可塑性接着剤、熱硬化形接着剤、紫外線（U V ) 硬化接着剤を使用することができる。作業の容易さからは、 UV硬化性接着剤および熱可塑性接着剤が好ましく使用される。

また、仮固定する方法としては、光ファイバをゴム系接着剤等、変形が容易な接着剤等で、プラグを固定する。もしくは、光ファイバをプラグ貫通孔に揷入し、仮固定用部材をとりつけ、押圧がかかることで光ファイバ軸方向に移動できるように、仮固定用部材をぱねまたは弾性体等でプラグに固定することが好ましい。実施例

以下，本発明を実施例によって説明するが，本発明はこれに限定されるものではない。

実施例 1

図 1 2に示すような光ファイバ接続用部品を作製するために、図 1 3に示されるようなブラグと、図 14のような貫通孔を有する接続部材をァクリル樹脂により 2個ずつ作製した。各寸法は、 a= 1 4mm、 b = 2 0 mm, c= 1 0mm、 d= l cimm、 e = 2 mm、 f = 6mm、 g = 2mm、 h= 4mm、 i = 2mm、 j = 0. 5mm、 k = 2. 3mm、 l = 6mm、 m= l mm、 n = 4mm、 o = 1 0 mmであった。また、ガイド孔径は l mm0、接続部材の貫通孔径は 0. 1 26 mm0であった。次に、光ファイバ心線（古河電工社製、 250〃m径）の被覆を端部から 2 0 mm除去して光ファイバ素線を露出させ、端部から 5 mmのところで光ファイバをカヅトし、露出した光ファイバ素線の長さを 1 5 mmに調整した。上記プラグにガイドピンを挿入し、光ファイバ固定穴に光ファイバを通し、光ファイバ素線を接続部品の貫通孔に揷入し、接続部品のガイド孔にガイドピンを揷入してプラグに装着させた。次にプラグ端部に光ファイバ素線端部が位置するように位置合わせし、光ファイバを光ファイバ固定孔中央においてェポキシ系接着剤（セメダイン社製、 E P— 0 07 ) で固定した。接続部材端部を光フアイバ素線端部に位置合わせして、光ファイバが揷入された光学接続用部品を完成させた。次いで、図 1 5に示すようにして光ファイバを接続した。すなわち、完成した光学接続用部品同士を突き合わせ（図 1 5 (a))、左側の光学接続用部品の 2本のガイドビンを右側に 2 mm押し込むことにより、右側の接続部材のガイド孔に

2本のガイドピンを位置させ（図 15 (b))、その後、 2個の接続部材を同時に左方向に 2 mmスライドさせた。これにより、光ファイバの接続が完了した（図

15 (c))。

得られた光ファイバ接続構造においては、光ファイバの接続に際して、破損し易い光ファイバ素線が接続部材の貫通孔に揷入されているので、光ファイバが破損することがなく、また、光ファイバ同士を容易に接続することができた。

その後、光ファイバの接続点において接続損失を測定したところ、 0. 7 dB 以下であり、光ファイバ接続構造として十分使用可能であった。

実施例 2

図 1 6に示すような光ファイバ接続用部品を作製するために、図 13に示されるプラグ 20と、図 17に示される 4個の貫通孔を有する接続部材 10とをァクリル樹脂により 2個ずつ作製した。各寸法は、 a= 14mm、 b = 20mm、 c = 1 0 mm、 ct= 1 5mm、 e = 2mm、 f = 6 mm、 g = 2 m m_s h=4mm、 i = 2 mm、 j = 0. 5 mm、 k = 1. 3mm、 1 = 6 mm^ m= 1 mm_N n = 4 mm, o= 1 0 mm, p = 0. 25 mmであった。また、ガイド孔径は 1 mm ø、接続部材の 4個の貫通孔径は 0. 1 26 mm0であった。次に、 8本の光フアイバ心線（古河電工社製、 250〃m径）の被覆を端部から 2 O mm除去して、光ファイバ素線を露出させ、端部から 5 mmのところで光ファイバをカツトして、露出した光ファイバ素線の長さを 15mmに調整した。上記プラグにガイドビン 2本を揷入し、光ファイバ固定孔に 4本の光ファイバを通し、接続部品の貫通孔に各々光ファイバ素線を挿入し、接続部品のガイド孔にガイドビンを挿入してプラグに装着させた。次にプラグ端部に光ファイバ素線端部が位置するように位置合わせし、 4本の光ファイバを光ファイバ固定穴中央に並べてエポキシ系接着剤

(セメダイン社製、 EP— 007 ) で固定した。接続部材端部を光ファイバ素線端部に位置合わせして、光ファイバが挿入された光学接続用部品を完成させた。次いで、図 18に示すようにして光ファイバを接続した。すなわち、完成した光学接続用部品同士を突き合わせ（図 1 8 (a))、左側の光学接続用部品の 2本のガイドピンを右側に 2 mm押し込むことにより、右側の接続部材のガイド孔に

2本のガイドピンを位置させ（図 1 8 (b))、その後、 2個の接続部材を同時に左方向に 2 mmスライドさせた。これにより、光ファイバの接続が完了した（図

18 (c))。

その後、光ファイバの接続点において接続損失を測定したところ、 0. 7 dB 以下であり、光フアイバ接続部品として十分使用可能であった。

実施例 3

図 1 9に示すような光ファイバ接続部品を作製するために、図 2 0に示すようなプラグと、図 1 7に示すような 4個の貫通孔を有する接続部材とをァクリル樹脂により 2個ずつ作製した。各寸法は、 a= 24mm、 b = 20 mm, c = 2 0 mm、 d= 1 5mm、 e = 2mm、 f = 6mm、 g= 2mm、 = 4 mm_s i = 2mm、 j = 0. 5mm、 k = 2. 3mm、 l = 6mm、 m = 1 mm_N n = 4 m m、 o= 1 0 mm、 p = 0. 25 mmであった。また、ガイド孔径は 1 mm0、接続部材の 4個の貫通孔径は 0. 1 26 mm øであった。次に、 1 6本の光ファィバ心線（古河電工社製、 25 0〃m径）の被覆を端部から 20 mm除去して、光ファイバ素線を露出させ、端部から 5 mmのところで光ファイバをカットして、露出した光ファイバ素線の長さを 1 5 mmに調整した。上記のプラグに 4本のガイドピンを揷入し、各々の光ファイバ固定孔に 8本の光ファイバを通し、各々の接続部品の貫通孔に各々光ファイバ素線を揷入し、接続部品のガイド孔にガイドピンを挿入して、プラグに装着させた。次にプラグ端部に光ファイバ素線端部を位置合わせし、 8本の光ファイバを光フアイバ固定穴中央に並べてエポキシ系接着剤（セメダイン社製、 EP— 0 07 ) で固定した。接続部材端部を光ファイバ素線端部に位置合わせして、光ファイバが揷入された光学接続用部品を完成させた。

次いで、図 2 1に示すようにして光ファイバを接続した。すなわち、完成した 2つの光学接続用部品同士を突き合わせ（図 2 1 (a))、左側プラグの 4本のガィドビンを右側に 2mm押し込むことにより、右側の接続部材のガイド孔に 4本のガイドピンを位置させ（図 2 1 (b))、その後、 4個の接続部材を同時に左方向に 2mmスライドさせた。これにより、光ファイバの接続が完了した（図 2 1 (。））。

その後、光ファイバの接続点において接続損失を測定したところ、 0. 7 dB 以下であり、光ファイバ接続部品として十分使用可能であった。

実施例 4

この実施例は、図 22に示す構造のアダプタを使用して光ファイバの接続を行なう場合の例である。図に示すように、アダプタ 5 1は、貫通孔に光ファイバを挿入した状態の 2つの光学接続部品が固定されるように、側壁中央部にラッチ 5 2、 52が設けられている。

実施例 2におけると同様にして、光ファイバ固定孔に 4本の光ファイバを通し、接続部品 1 0の貫通孔に各々光ファイバ素線を揷入し、接続部品のガイド孔にガイドピン 3 1、 32を揷入してプラグ 20に装着させた 2つの光学接続部品を用意し、それを上記のアダプタに載置し、固定した（図 23 (a))。次に左側の光学接続用部品の 2本のガイドビンを右側に 2 mm押し込むことにより、右側の接続部材のガイド孔に 2本のガイドピンを位置させ（図 23 (b))、その後、 2個の接続部材を同時に左方向に 2 mmスライドさせた。これにより、光ファイバの接続が完了した（図 23 (c)；)。得られた光ファイバ接続構造においては、光ファイバの接続に際して、破損し易い光ファイバ素線が接続部材の貫通孔に揷入されているので、光ファイバが破損することがなかった。また、アダプタに光ファイバを固定したプラグを突合せ、固定していることにより、プラグ突合せ状態が安定的に保たれるため、光フアイバ同士の接続がさらに容易になった。また、光ファイバ間の距離が安定し、光フアイバの接続状態が安定して保持できるようになった。

その後、光ファイバの接続点において接続損失を測定したところ、 ◦ . 7 d B 以下であり、光ファイバ接続部品として十分使用可能であった。産業上の利用可能性

本発明の光ファイバ接続用部品は、上記の構成を有するから、光素子、光回路パッケージ、光回路装置等の端部から引き出された光ファイバを接続する場合、光ファイバ、特に被覆を除去した光ファイバ素線同士の位置合わせにおいて、プラグに接続部材が装着されているため、接続時に光ファイバ端部同士の距離合わせが行い易く、持ち運ぶ際や接続の際に光ファイバが破損し難い。また、接続作業時に必要な部材が飛散したり、紛失したり、部品の位置がずれたりすることがなくなり、接続作業効率を向上させることができる。また、接続部材同士も安定的に位置合わせされるため、接続に必要な部品点数の削除が可能になる。したがつて、部品点数が少ないため、低コストで光ファイバの接続を行うことが可能になる。また、本発明の光ファイバ接続構造は、多心接続にも十分対応可能であり、光ファイバ每の絶対位置精度の影響も少なく、各々の接続点における接続損失のバラヅキも少なく、多心接続を容易に行うことができる。

Claims

請求の範囲

1 . 両側端または両側端近傍に棒状接合部材用のガイドを設けた 1つ又は複数の光ファイバ用の貫通孔を有する接続部材と、棒状接合部材と、棒状接合部材用のガイド孔を有するプラグとよりなり、該接続部材がプラグに挿入された棒状接合部材によって摺動自在にプラグに配設されたことを特徴とする光ファイバ接続用部品。

2 . ガイドが貫通孔または溝よりなる請求項 1記載の光ファイバ接続用部品。

3 . 棒状接合部材が円柱状であることを特徴とする請求項 1記載の光ファイバ接続用部品

4 . 上記接続部材を 2個以上プラグに設置したことを特徴とする請求項 1記載の光ファイバ接続用部品。

5 . プラグに光ファイバを挿入するための貫通孔または溝を設けたことを特徴とする請求項 1記載の光ファイバ接続用部品。

6 . 両側端または両側端近傍に棒状接合部材用のガイドを設けた 1つ又は複数の光ファイバ用の貫通孔を有する接続部材と、棒状接合部材と、棒状接合部材用のガイド孔を有するプラグとよりなり、該接続部材が、プラグに揷入された棒状接合部材によって摺動自在にプラグに配設された 2個の光ファイバ接続用部品を、該光ファイバ用の貫通孔に光ファイバを挿入した状態で対向配置して、両者の接続部材の貫通孔を互いに突き合わせ、該両者の接続部材を、ガイドによって案内される棒状接合部材に沿って光ファイバ中心軸方向に摺動させ、一方の接続部材の貫通孔内において光ファイバを接合させることを特徴とする光ファイバの接続方法。

7 . 接続部材の貫通孔に揷入した光ファイバを接合剤によってプラグに固定することを特徴とする請求項 6記載の光ファイバの接続方法。

8 . 上記 2個の光ファイバ接続用部品をアダプタに装着して両者の接続部材の貫通孔を互いに突合せることを特徴とする請求項 6記載の光ファイバの接続方法。

9 . 両側端または両側端近傍に棒状接合部材用のガイドを設けた 1つ又は複数の光ファイバ用の貫通孔を有する接続部材と、棒状接合部材と、棒状接合部材用のガイド孔を有するプラグとよりなり、該接続部材が、プラグに揷入された棒状接合部材によって摺動自在にプラグに配設された 2個の光ファイバ接続用部品を、該光フアイバ用の貫通孔に光ファィバを揷入した状態で対向配置して、両者の接続部材の貫通孔を互いに突き合わせ、該両者の接続部材を、ガイドによって案内される棒状接合部材に沿って光ファイバ中心軸方向に摺動させることによって、一方の接続部材の貫通孔内において光ファイバを接合させた構造を有することを特徴とする光フアイパの接続構造。

1 0 . 光ファイバの接合に、屈折率調整剤が使用されていることを特徴とする請求項 9記載の光ファィバの接続構造。

1 1 . 光ファイバ接続用部品がアダプタに固定されたことを特徴とする請求項 9記載の光ファイバの接続構造。