明細書 熱処理炉用電気ヒ ータ 背景技術
こ の発明は、 熱処理炉用電気ヒ ータに関 し、 例えば、 半導 体ウェハの酸化、 拡散、 C V Dの熱処理を行 う熱処理装置に 特に好適に用い られる電気ヒータ に関する。
従来、 円筒状主断熱体の内周面に、 金属素線製発熱体素子 が装着されてお り 、 金属素線と して、 コイル状に加工した線 径 7 〜 1 0 mm のへ ビー ■ ゲージと称される も のを用いた電 気ヒ ータは既知である。
また、 本出願人は、 先に、 上記電気ヒ ータ に代わる もの と して、 特開 2 0 0 1 - 2 6 7 2 6 1 号公報に開示されている 電気ヒ ータ を提案した。 これは、 主断熱体の内周面に、 複数 の並列状溝が主断熱体長さ方向にのびかつ周方向に間隔をお いて形成されてお り 、 一繋が り の金属素線製発熱体素子が、 溝の幅よ り も大きい振幅をもつ波形に形成されて、 その幅方 向両側部分を対応する各溝の両側面よ り 主断熱体内に入 り 込 ませかつ全ての溝の隣接する もの同士に順次またがる よ う に 主断熱体周方向に蛇行 しなが ら主断熱体に一体的に支持され てお り 、 金属素線と して、 線径 1 〜 3 mm のライ ト ' ゲージ と称される ものを用いたものである。
上記既知の電気ヒ ータでは、 ヘビー ' ゲージの金属素線を 用いているため、 発熱体素子の重量が大き く て、 熱容量が大 き く な り 、 ヒ ータ を高速で昇降温できないと い う 問題点があ
る。 またそのため、 一回のヒー トサイ クノレ当た り のエネノレギ 一損失も大きい。
こ の点に関 し、 本出願人提案の上記電気ヒ ータでは、 ライ ト · ゲージの金属素線を用いている こ と によ り 、 その問題点 は解消されている。
と ころが、 前者と後者の電気ヒ ータでは、 電流仕様が異な る ため、 そのままでは後者のヒータ を前者の ヒ ータの設置さ れた既設熱処理装置に使用する こ と はできない。 何故な ら、 双方の電気ヒ ータの出力を同一に しょ う とする と、 素線径の 違いによ り 、 前者の電気ヒ ータでは低電圧 ■ 大電流で駆動さ れるのに対 し、 後者の電気ヒータでは高電圧 · 低電流で駆動 されるからである。 例えば、 低電圧 · 大電流での駆動には降 圧 ト ラ ンス が必要である し、 高電圧 ■ 低電流での駆動は ト ラ ンス レス が前提と なる。
以上は、 従来の 2つのタイプの ヒ ータ の電源仕様の相違に ついて触れた。 従ってへビーゲージのヒータ を使った既設の 熱処理装置に対 して熱特性の改良されたライ ト ゲージの電気 ヒ ータ の使用を可能とするためには、 電源仕様への対応に加 えて、 物理的構造面での互換性も必要である。 すなわち、 ヒ ータの外径、 内径、 長さ等に関わる互換性、 さ らには、 温度 プロ フ ァイルを達成するための温度ゾーンの分割、 パワー配 分等の互換性が求め られる。
こ の発明の 目 的は、 ヒ ータ を高速で昇降温する こ と がで き、 しかも、 低電圧 , 大電流での駆動を可能とする電気ヒ ー タ を提供する こ と にある。
発明の開示
こ の発明による熱処理炉用電気ヒータは、 主断熱体の内面 に、 金属素線製発熱体素子が装着されている熱処理炉用電気 ヒ ータ において、 発熱体素子が、 複数の抵抗発熱部よ り な り 、 それらの抵抗発熱部が、 一対の接続部材を介して並列に 接続されている こ と を特徴とする ものである。
こ の発明によ る熱処理炉用電気ヒ ータでは、 主断熱体の 内面に、 金属素線製発熱体素子が装着されている熱処理炉用 電気ヒ ータ において、 発熱体素子が、 複数の並列状抵抗発熱 部よ り なるか ら、 発熱体素子がー繫が り のもの と比較 して、 発熱体素子の抵抗値が低く なる。 発熱体素子と して、 ライ ト ■ ゲージの金属素線を用いた と しても、 一繋が り のヘビー ' ゲージの金属素線を用いた発熱体素子と 同等の低電圧 · 大電 流で駆動する こ と が可能と なる。 また、 素線の重量をへビー ゲージの約 1 ノ 1 0 にでき る。 したがって、 素線の熱容量が 約 i Z i 0 と な り 、 ヒ ータ を高速で昇降温する こ と ができ、 しかも、 低電圧 , 大電流での駆動を可能とする電気ヒ ータ を 提供するする こ と ができ る。
また、 複数の抵抗発熱部の間に、 一対の接続部材が介在さ せられているから、 抵抗発熱部同士を直接に接続しな く ても 良い構造とする こ とができ る。
さ らに、 主断熱体の外側に、 層状の内断熱材おょぴ外断熱 材が被覆されてお り 、 内断熱材および外断熱材の間に、 両接 続部材が介在させられてい る と、 接続部材を ヒ ータ の高温域 か ら隔離する こ と ができ るため、 並列接続か所が温度プロ フ アイルへの悪影響を避ける こ と ができ る と も もに、 熱変形が
起こ り 難く 、 熱的安定性の高い構造とする こ とができ る。 また、 各抵抗発熱部の両端部にス リ ーブまたはキャ ップが それぞれはめ被せられ Tかしめおよび/または溶接によ り 固 定されてお り 、 両接続部材に、 抵抗発熱部の数に対応す ¾貫 通孔がそれぞれあけ られてお り 、 対応する端部において、 ス リ ーブまたはキャ ップが貫通孔に通されて、 ス リ ーブまたは キャ ッ プお よび貫通孔周縁部が溶接 されてお り 、 抵抗発熱 部、 接続部材およびス リ ーブまたはキャ ップが、 同種材料に よ って形成されている と、 抵抗発熱部、 接続部材およびス リ ーブまたはキャ ップ間の物性の不連続、 と く に冶金学的な、 および熱膨張の係数の不連続を避ける こ と ができ、 熱的安定 性をさ らに高める こ と ができ る。
また、 主断熱体の内面に、 抵抗発熱部の数以上の複数の並 列状溝が形成されてお り 、 各抵抗発熱部が、 溝の幅よ り も大 きい振幅を もつ波形に形成されて、 その幅方向両側部分を対 応する各溝の両側面よ り 主断熱体内に入 り 込ませ、 かつ 1 つ の溝から隣接する少な く と も 1 つの溝にまたがる よ う に主断 熱体に一体的に支持されている と 、 発熱体素子と して、 ライ ト ■ ゲージの金属素線を用い易い構造とする こ と ができ る。 また、 内断熱材および外断熱材が、 耐熱性ク ロ ス製被覆材 に多数の微孔質断熱材製微少中空球体を封入 したバウチよ り なる と 、 微少中空球体の働き によ り 内断熱材および外断熱材 が極めて高い断熱性を発揮する。 図面の簡単な説明
図 1 は、 こ の発明によ る電気ヒ ータ の分解斜視図である。
2 は、 同電気ヒータの横断面図である。
3 は、 同電気ヒータの主断熱体および発熱体素子の部分 斜視図である。
4 は、 同電気ヒ ータ の発熱体素子の展開図である。
5 は、 同発熱体素子の端部の接続状態を示す拡大横断面 図である。
6 は、 図 6 と は別の部分の接続状態を示す拡大横断面図 である。
図 7 は、 図 5 に示す部分の拡大断面図である。
図 8 は、 図 8 に示す部分の変形例を示す拡大断面図であ る。 発明を実施するための最良の形態 こ の発明の実施の形態を図面を参照 してつぎに説明する。 図 1 および図 2 を参照する と、 電気ヒ ータ は、 円筒状主断 熱体(11 ) と 、 主断熱体(11 )の内周面に装着されている発熱体 素子(12) と 、 主断熱体(11 )外周面に、 可撓性を有する緩衝用 セラ ミ ッ ク フ ァイバ製マ ッ ト (22)を介 して被覆されている層 状の內断熱材(13 )および外断熱材(14) と、 外断熱材(14)の外 周面に被覆されている金属シェル (15 )と を備えている。
図 4 を参照する と、 電気ヒータ は、 左から右にかけて順次 並んだレ フ ト ゾーン (L)、 セ ンターゾーン ( C )およ びライ ト ゾー ン (R)に区画されてレヽる。 図 1 には、 レ フ ト ゾー ン (L) およびセンターゾーン(C)の一部のみが示されている。
主断熱体(11 )は、 断熱材であるセラ ミ ッ ク フ ァ イ バの真空 成形によ る ものである。 主断熱体(11 )内周面には複数の並列
状溝(21)が主断熱体(11)長さ方向にのぴかつ周方向に間隔を おいて形成されている。 溝(21)の数を具体的に言 う と 、 こ こ では、 2 0 である。
発熱体素子(12)は、 鉄 · ク ロ ム · アルミ 系の金属素線よ り な り 、 冒頭で説明 した線径 1 〜 3 mm のライ ト · ゲージと称 される ものである。
図 3 には、 発熱体素子(12)の装着の仕方の一部が示されて いる。 発熱体素子(12)は、 波形に成形されている。 波形発熱 体素子 ( 12)の振幅は、 溝 (21)の幅よ り も大き く な さ れてい る。 波形発熱体素子( 12)の幅方向両側部分が溝(21)の両側面 よ り 主断熱体(11)内に入る こ と によ り 、 主断熱体(11)に発熱 体素子( 12)がー体的に支持されている。
図 3 において、 一番手前の溝(21 )の左端部において、 発熱 体素子 (12)の一端部が同溝(21)の底を貫通 して主断熱体(11) 外に突出させ られている。 発熱体素子(12)の同端部から、 同 溝(21)内を発熱体素子(12)は蛇行しなが ら右向き にのびてい き 、 同溝 (21)の右端部に至っている。 同溝(21)の右端部で は、 同溝(21 )と その隣の手前から二番 目 の溝(21 )間の隔壁を 発熱体素子(12)は貫通 し、 その手前か ら二番 目 の溝(21)内に 入 り 込んでい る。 そ こ か ら、 今度は逆に、 その二番 目 の溝 (21 )内を左向き にのぴている。 二番 目 の溝(21 )内の左端部か ら は、 さ ら に三番 目 の溝(21)内に入 り 込み、 一番手前の溝 (21) と 同様に、 三番 目 の溝(21)内を右向きにのぴている。 こ の よ う に して、 一番手前の溝(21)から、 発熱体素子(12)は、 主断熱体(11)周方向に蛇行しなが ら、 順次隣り 合 う の溝(21) 間を移動 していき、 手前から数えて五番目 の溝(21)に達して
いる。 同五番 目 の溝(21)内を発熱体素子(12)はのぴていき 、 同五番 目 の溝(21)の右端部に至る と、 そこからは、 5 つの溝 (21)の隣り 合 う もの同士間の隔壁の全てを貫通 し、 一番手前 の溝(21)の右端部に戻っている。 一番手前の溝(21)の右端部 か らは、 同溝(21)の底を貫通 して主断熱体(11)外に発熱体素 子 ( 12)の他端部が突出させられている。
以上は一例であ り 、 最適設計のため、 発熱体素子( 12)の適 宜配置が変更される。 例えば、 発熱体素子( 12)が隣り 合う 溝 (21)間の隔壁を貫通する代わ り に、 同溝(21)を乗 り 越える よ う に構成しても よい。
内断熱材(13)は、 半円筒状に成形された 2種類の長バウチ
(31)おょぴ短バウチ(32)よ り なる。 半円筒状長短バウチ(31)
(32)は、 主断熱体(11)を挟んで、 2 つずつ同 じ種類のもの同 士の緣部 (31a) (32a)を当接させて円筒状長短バウチ (31) (32) と な さ れている。 円筒状長短バウチ (31) (32)は、 主断熱体 ( 11 )の左端から長短の順で、 主断熱体( 11)の長さ方向に交互 に並べ られる こ と によ り 、 主断熱体(11)外面の全体が長短パ ゥチ(31) (32)に よ って取 り 囲まれている。 また、 隣 り 合 う 半 円筒状長短バ ウチ (31) (32)の当接緣部 (31a) (32a)は、 主断熱 体(11)周方向にずら されている。
長短バウチ (31) (32)は、 それぞれ、 シ リ カまたはガラス ク 口 ス製耐熱性被覆材に微孔質断熱材製微少中空球体を封入 し、 た と えば半円筒形に圧縮成型 したもので、 可撓性が殆ん ど無く 、 容易に変形し難いものである。 微少中空球体は、 ミ ク ロ ン単位の大き さのもので、 シリ カを主成分と し、 かつ多 数のマイ ク 口 ポアを有する材料で形成されている。 被覆材の
シ リ カ ク ロ スは、 6 0 0 °C以上の高温にも耐え られる。 微少 中空球体の内径は、 空気中の気体分子の平均自 由行程よ り も 小さ く なされている。 そのため、 空気中の気体分子が微少中 空球体の壁によって隔離される こ と にな り 、 気体分子が同壁 によ り 跳ね返される確率が高く なつて気体分子同士の衝突が 抑制 され、 その結果、 長短バウチ(31) (32)が優れた断熱性を 発揮する。
外断熱材(14)は、 内断熱材(13) と径等は異にする が、 これ と 同様の長短バウチ (31 ' ) (32 ' )よ り なる。 これ ら の長短 バ ウチ(31 ' ) (32 ' ;)は、 内断熱材(13)の長短バウチ(31) (32) に準 じて並べ られ、 内断熱材 (13)外面全体を取 り 囲んでい る。 ただ し、 内断熱材(13) と外断熱材(14)と で、 長短パゥチ (31) (32) (31 ' ) (32 ' )の主断熱体( 11 )長さ方向の並び方は、 長短が逆 と な っていて、 隣合 う 円筒状長短バ ウチ (31) (32) (31 '■ ) (32 ' )の相対する端部 (31b) (32b) (31b ' ) (32b ' )の位 置は、 主断熱体(11)長さ方向にずれている。 また、 外断熱材 (14)の左端の短バ ウチ (32 z )には 2 つのス リ ッ ト (32c) (32d) 力 Sあけ られている。
シェル (15)は、 半円筒状に形成 した複数のス テ ン レス製外 板 (41) よ り な る。 2 つずつ外板(41)は、 バ ウチ (31) (32) (31 ' ) (32 :) と 同様に、 縁部 (41a)同士を 当接 させる よ う に し て、 外断熱材(14)を被覆 している。 左端の外板 (41)の一方に は、 短バウチ 2 ' )の ス リ ッ ト (3 ) (32d) と合致させ られた ス リ ッ ト (41c) (41d)があけ られている。
再ぴ、 図 4 を参照 しなが ら、 発熱体素子( 12)の全体構成を 詳 しく 説明する。 図 4 は、 主断熱体(11)を周方向に展開 し、
発熱体素子(12)を、 主断熱体(11)外側か ら見たものである。 発熱体素子 ( 12)は、 レ フ ト ゾー ン用抵抗発熱部群 (51L)、 セ ン タ ーゾー ン用抵抗発熱部群( 51C)およびライ ト ゾー ン用 抵抗発熱部群 ( 51R) よ り な る 。 これ ら の素子群 ( 51L) ( 51C) ( 51R)は、 以下で述べる よ う に、 互いに独立 して制御可能な 構成と されている。
レ フ ト ゾー ン用抵抗発熱部群 (51L)は、 発熱体素子( 12)を 長 さ方向に分割 した 4 つの第 1 〜第 4抵抗発熱部(61)〜 (64) よ り なる。 第 1 〜第 4抵抗発熱部(61)〜 (64)は、 通常は同一 の電気抵抗を有する ものを使用 し、 図 4 において、 上から下 にかけて順次並べられかつ電気的に並列に接続されている。 第 4抵抗発熱部 (64)が、 図 3 を参照 して説明 した発熱体素子 (12)に相当する。 第 1 〜第 3 抵抗発熱部 (61)〜 (63)は、 第 4 抵抗発熱部 (64) と同様に、 主断熱体(11)に支持されている。 先に説明 したよ う に、 主断熱体( 11 )の溝(21 )は、 2 0 である が、 第 1 〜第 4抵抗発熱部(61)〜 (64)に対して、 5 つずつの 溝(21)が対応している。
レ フ ト ゾーン用抵抗発熱部群 (51L) と 同様に、 セ ン タ ーゾ ー ン用抵抗発熱部群 (51C)は、 第 1 〜第 4 抵抗発熱部 (71)〜 ( 74)よ り な り 、 ライ ト ゾー ン用抵抗発熱部群 ( 51R)は、 第 1 〜第 4抵抗発熱部(81)〜 (84)よ り なる。 これらの抵抗発熱部 (71)〜 (74) (81)〜(84)もまた、 レ フ ト ゾー ン用抵抗発熱部群 (51L)の第 4 抵抗発熱部 (64) と 同様に、 主断熱体 (11)に支持 されている。
レ フ ト ゾー ン用抵抗発熱部群 ( 51L)の左側には上下 2 つ の 帯板状第 1 接続部材(91) (92)が上下方向にのびる よ う に配置
さ れている 。 上下第 1 接続部材 (91) (92)は、 第 1 継手バー (93)に よ り 接続さ れてい る。 レ フ ト ゾー ン用抵抗発熱部群 (51L)の右側には上下 2 つ の帯板状第 2 接続部材(94) (95)が 同様に配置 されている。 上下第 2接続部材(94) (95)は、 第 2 継手パー(96)によ り 接続されている。
レ フ ト ゾー ン用抵抗発熱部群 (51L) と 同様に、 セ ン タ ーゾ ー ン用抵抗発熱部群 (51C)に も接続部材 (101) (102) (104) ( 105) および継手バー ( 103 ) ( 106)が備え られる と も も に、 ラ イ ト ゾ 一ン用抵抗発熱部群 (51R)に も接続部材(111) (112) (114) (115) および継手バー(113) (116)が備え られている。
レ フ ト ゾー ン用抵抗発熱部群 (51L)の第 1 およぴ第 2抵抗 発熱部 (61) (62)の左端部は、 上第 1 接続部材(91)に接続され る と と もに、 その右端部は、 上第 2接続部材(94)に接続され ている。 同抵抗発熱部群 (51L)の第 3 および第 4抵抗発熱部 (63) (64)の左端部は、 下第 1 接続部材(92)に接続される と と も に、 そ の右端部は、 下第 2 接続部材 ( 95)に接続さ れてい る。 以上に よ り 、 レ フ ト ゾー ン用抵抗発熱部群 (51L)の並列 接続が果た されているが、 その接続の態様は、 センターゾー ン用抵抗発熱部群 (51C)およびライ ト ゾーン用抵抗発熱部群 (51R)についても同様に適用される。
レ フ ト ゾー ン用抵抗発熱部群 (51L)の下第 1 接続部材(92) には L字板状第 1 タ ー ミ ナル ( 121 )が接続されている。 レ フ ト ゾー ン用抵抗発熱部群 (51L)の上第 2接続部材(94)および セ ンタ ーゾー ン用抵抗発熱部群(51C)の上第 1 接続部材(101) には、 これ らにまたがって L字板状左中間ター ミ ナル( 122) が接続されている。 さ らに、 セ ンタ ーゾー ン用抵抗発熱部群
(51C)の上第 2接続部材( 104)およびライ ト ゾー ン用抵抗発熱 部群 (51R)の上第 2接続部材(111)には、 これら にまたがって L字板状右中間ター ミ ナル ( 123)が接続されている。 ライ ト ゾー ン用抵抗発熱部群(51R)の下第 1 接続部材(115)には L字 板状第 2 ター ミ ナル( 124)が接続されている。 以上によ り 、 発熱体素子 ( 12)は、 レ フ ト ゾ ー ン用抵抗発熱部群 (51L)、 セ ンタ ーゾー ン用抵抗発熱部群 (51C)およびライ ト ゾー ン用抵 抗発熱部群(51R)の電気的に独立に制御可能な接続が果た さ れている。
図 5 は、 レ フ ト ゾー ン用抵抗発熱部群 ( 51L)の第 1 および 第 2 抵抗発熱部(61) (62)の左端部 と 、 上第 1 接続部材(91) と の接続か所を示すも の で あ る 。 第 1 および第 2抵抗発熱部 (61) ( 62) の 同端部に は筒状第 1 お よ ぴ第 2 ス リ ーブ ( 131 ) ( 132)がそれぞれはめ被せられている。 各ス リ ーブ( 131) ( 132) は、 かしめ られて溶接される こ と によ り 、 対応する抵抗発熱 部(61) (62)の端部に固定されている。 接続部材 (91)には丸孔 ( 141 )および長孔( 142)が 1 つずつあけ られてい る。 これらの 丸孔(141)およぴ長孔(142)と合致する よ う に 2 つの丸孔(143) (144)が内断熱材(13)にあけ られている。 第 1 ス リ ーブ (131) は、 2 つ の丸孔(141) (143)に通 されている。 同ス リ ーブ(131) 外面および丸孔 ( 141 ) ( 143 )の周縁部は、 溶接されている。 第 2 ス リ ーブ( 132)は、 長孔( 142)および丸孔( 144)に通されてい る。 同ス リ ープ( 132)外面、 長孔( 142)およぴ丸孔( 144)の周縁 部は、 溶接されている。
図 7 に、 第 1 ス リ ーブ (131)の上記溶接の態様が詳 し く 示 さ れてい る 。 第 1 ス リ ープ ( 131) の周壁に は貫通状溶接孔
( 145)があけ られている。 溶接孔 ( 145)に充満させられる よ う に溶接部 ( 146)が形成さ れている。 さ ら に、 第 1 抵抗発熱部 (61)お よ ぴ第 1 ス リ ーブ(131)端面 と その周辺部を被覆する よ う に溶接部( 147)が形成されている。
図 6 は、 レ フ ト ゾー ン用抵抗発熱部群(51L)の第 3 抵抗発 熱部 (63)の左端部と 、 下第 1 接続部材(92)と の接続か所を示 すものである。 第 3抵抗発熱部(63)の同端部にも筒状ス リ一 ブ ( 151 )がはめ被せ られかつ力、 しめ られて溶接さ れている。 同接続部材 ( 92)には長孔( 162)が形成されている。 こ の長孔 ( 162) と合致させ られた丸孔( 163)が内断熱材( 13 )にあけ られ ている。 同ス リ ーブ(92)は、 長孔( 162)および丸孔( 163)に通 されかつ溶接によって同接続部材( 92)に接続されている。 ま た、 図 6 は、 同接続部材( 92)に第 1 タ ー ミ ナル( 121 )が溶接 されている様子を示している。 説明は省略するが、 他の抵抗 発熱部 (64) (71)〜(74) (81)〜(84)の接続部材 (91) (94) (95) (104) (105) (111) ( 112) (114) ( 115)への接続の態様、 接続部材と (94) (101) ( 104) ( 111) (115) と ター ミ ナル(122) ( 123) (124)への接 続の態様は、 上記と 同様である。
図 8 は、 図 7 に示す筒状ス リ ーブ( 131 )に代えて、 キヤ ッ プ( 181 )を用いた例を示すものである。 同キャ ップ( 181 )の周 壁には溶接孔( 182)があけ られている。 溶接孔( 182)には溶接 部 ( 183 )が充満され、 同キヤ ップ( 181 )の頂面およびその周囲 に溶接部( 184)が拡がっている。
さ ら に、 図 5 力 ら明 らかなよ う に、 第 1 および第 2 ス リ ー ブ (131) (132)は、 内断熱材(13)を貫通 してその外方に突出 さ せ られ、 そこで、 上第 1 接続部材(91)に溶接されている。 上
第 1 接続部材(91)は、 内断熱材(13)および外断熱材(14)の間 に挟まれている。 図 6 を参照する と、 同 じよ う に、 第 3 抵抗 発熱部 ( 63 )にはめ被せ られたス リ ーブ ( 151 )も また、 内断熱 材(13)を貫通 してその外方に突出させられ、 そ こで、 下第 1 接続部材(92)に溶接されている。 また、 下第 1 接続部材(92) は、 内断熱材( 13)および外断熱材( 14)の間に挟まれている。 他の接続部材(94) ( 101) (104) (111) (115)については、 図示 しな いが、 同様に、 内断熱材(13)および外断熱材(14)の間に挟ま れている。
再び、 図 1 を参照する と 、 第 1 ター ミ ナル( 121 )は、 外断 熱材 (14)およびシ ェル (15)の一方のス リ ッ ト (32d) (41d)に通 され、 も う 一方のス リ ッ ト (32c) (41c)には左中間ター ミ ナル ( 122)が通される こ とが理解でき よ う。
全ての接続部材 (91) (92) (94) (95) (104) (105) (ill) (112) (114) (115)、 継手パー (93) (96) ( 103) ( 106) ( 113) ( 116)、 タ ー ミ ナル (121) (122) (123) (124)、 ス リ ープ(131) (132) (151)およびキヤ ッ プ ( 181)は、 発熱体素子 ( 12) と 同 じ材料すなわち、 鉄 , ク ロ ム ■ アルミ 系の金属で構成されている。 このよ う に構成する こ と によ り 、 この材質に特有のやっかいなシグマ脆性、 すな わち、 一度高温加熱される と脆く なる と い う 性質の改善され る こ とになる。
以上の説明から明 らかなよ う に、 本発明は円筒型ヒ ータ に 限定される も のではな く 、 また半導体熱処理炉にも限定され る こ とがなく 、 例えば、 平板型ヒ ータにも適用でき、 多く の 工学分野に応用でき る ものである。
さ らに、 本発明は、 開示内容に限定される こ と な く 、 本発
明の範囲から逸脱する こ と な く 、 種々の変形が可能である。 産業上の利用可能性
こ の発明電気ヒータ は、 熱処理炉用電気ヒ ータ、 例えば、 半導体ウェハの酸化、 拡散、 C V Dの熱処理を行う 熱処理装 置に特に好適に用いられる。