WO2003045470A1

WO2003045470A1 - Outil d'evacuation pour soins medicaux

Info

Publication number: WO2003045470A1
Application number: PCT/JP2002/006056
Authority: WO
Inventors: Yoshifumi Matsuura; Tomohiro Isono; Yukihiko Sakaguchi
Original assignee: Sumitomo Bakelite Company Limited
Priority date: 2001-11-29
Filing date: 2002-06-18
Publication date: 2003-06-05
Also published as: CN1596133A; EP1449547B1; US7144385B2; US20050080387A1; EP1449547A4; CN100408117C; EP1449547A1; KR100818843B1; KR20040070191A

Description

明細書医療用排出用具技術分野

本発明は、胸腔及び腹腔に貯留した気体や液体を排出させ、さらに集液を行うための医療用排出用具に関するものである。

正常の胸腔内は常に陰圧（—5〜― 2 0 c mH ₂ O) に保たれることで、肺は持続的に膨張しているが、気胸、胸部外傷などによりこの状態が乱されると、肺が十分膨張できずに換気障害を生じる。一般に体腔、その中でも特に気胸等の胸部の治療に対する医療用具においては、カテーテルを胸腔内に留置し貯留容器に接続して、気体及び胸水等の液体を排出させるが、肺の膨張 ·回復を図るに際しては、カテーテルに接続する細管が水で封止され、且つ上部近傍にエアー流入口を有する容器を用いる方法と、カテーテルにフラッターバルブと言われる逆止弁のキットを接続させ、更に集液するためのバッグ又はボトル状の容器をこのキットに接続する方法が行われている。

前者の方法は、水を容器内に水で封止しおくため、水の供給及び漏出防止、排液による水位上昇に伴う水で封止した管内の水の上部への移動を防ぐために多くの操作と注意が必要であるとともに、安全を図るため大きな容器が使用されており、携帯して持ち歩くには非常に不便であった。後者の方法は、フラッターバルブである逆止弁のキットとバッグ等の容器を接続して使用するという煩雑さがあり、携帯するにおいても逆止弁のキットとバッグ等がほぼ直列に配置されるため嵩張りが大きく、こちらも携帯して移動するには不向きであつた。

これらを改善すべく、特に携帯性向上を主目的に本出願人は特開昭 6 1 - 9 0 6 6 9号公報にて貯留容器に逆止弁を内蔵した一体型のキットを開示し、基本的にはカテーテルの留置以降はこの発明品である一体型キットのみを接続すれば手技が完了することとなった。

しかしながら、この一体型キットは排液量の貯留を考慮しているため、容器本体よりも上部に逆止弁を配置しており、排液量の少ない気胸患者にとっては必要以上に大きな寸法を有するものとなり、小型化が求められていた。また別の観点において、この一体型キットを含めた従来の用具を使用するにあたって、患者に接続した直後の胸腔内のエアー抜きを速やかに実施したい場合や、カテーテル等に詰まりが発生した場合の解除を目的に、シリンジゃァスピレーシヨンキット等の強制排気を行うための新たな用具が必要になる場合があり、余計な費用がかかつていた。また、従来の用具による胸腔内へのカテーテル留置は、胸壁の刺入部位に局所麻酔を行い、皮膚に小切開を加え、カテーテルを挿入し、カテーテル先端が胸腔内に到達した時点でカテーテルに内挿した穿刺針を引き抜いていた。その際カテーテルを通して胸腔内に外気が侵入するため、胸腔内の陰圧を保つのが困難であるとともに、当然のことながら外気の綺麗な手術室等での留置操作に限定されていた。更に挿入穿刺時の不具合として、胸壁の厚みが薄い小児では穿刺針挿入時に肺を穿刺してしまうことがあり、一方、胸壁の厚い肥満患者でも胸腔内への到達を見極めるのが難しく、やはり肺を穿刺してしまう危険性があった。発明の開示

本発明は、従来のこのような問題点を解決することを目的とするもので、特に排液量が少ない症例用として、より小型で、必要に際し新たな別の用具を使用せずとも単体で手動排気操作が行え、穿刺針抜去の際に胸腔内へ外気の侵入を防止でき、更に小児や肥満患者へのカテーテル挿入において力二ユーラ針、ガイドヮィヤーおよびダイレーターを併用することでカテーテルを胸腔内に安全に挿入 · 留置できることを特徴とする医療用排出用具を提供するものである。

即ち本発明は、

( 1 ) 流入口と排気口とを備えた中空容器である貯留ボトルからなる医療用排出用具であって、流入口には該貯留ボトルの内部方向にのみ開口する逆止弁が設置されており、排気口には外部方向にのみ開口する逆止弁が設置されている、医療用排出用具、

( 2 ) 互いに着脱が可能な接続キャップと貯留ボトルとから構成され、接続キヤップには患者に留置した力テーテルを接続するためのコネクター、外周が保護力バーで覆われ、かつ貯留ボトル側にのみ開口する逆止弁、および貯留ボトルとの連結装置が設置されており、貯留ボトルは排出口と排気口を備えた中空容器であり、排出口には接続キャップとの着脱装置が設置され、排気口には貯留ボトルの外部方向にのみ開口する逆止弁が設置されている、医療用排出用具、

(3) 接続キャップが貯留ボトルの排出口に接続されている時、接続キャップに設置された逆止弁の保護カバーが貯留ボトル内にあり、かつ該貯留ボトルの内壁に接触しないように配置され、更に貯留ボトルの背面の内壁と保護カバーとの間隔が 5 mm以上である、（2) に記載された医療用排出用具、

(4) 穿刺針、カテーテルおよび貯留ボトルから構成され、穿刺針は後端部にコネクターが設置された細径針であり、カテーテルには、先端部にテーパーが付され、かつ穿刺針を内挿し得る内腔が設けられ、またカテーテルには先端部側に複数の側孔と、該側孔から該カテーテルの後端部に向けて穿刺金+挿入口を設け、さらにカテーテルの後端部には該カテーテルの後端部方向にのみ開口する逆止弁と、連結装置を備えた接続キャップとを設け、貯留ボトルは上部に接続キャップと着脱可能な排出口を備え、かつ中空容器の外にのみ開口する逆止弁を有する排気口を備えている、医療用排出用具、

(5) 穿刺針挿入口に切れ目が設けられている、（4) に記載された医療用排出用具、

(6) 穿刺針が、内針と、外筒針とから構成される二重針である、（4) 又は

(5) に記載された医療用排出用具、

(7) 排気口の逆止弁の出口に吸引源へ接続するためのコネクターが設置される、 (1) 〜（6) までのいずれか 1つに記載された医療用排出用具、

(8) 吸引源へ接続するためのコネクターを備えたアダプターが接続キャップの逆止弁側に着脱可能である、（2) 〜（6) までのいずれか 1つに記載された医療用排出用具、

(9) 貯留ボトルの着脱装置と排出口とがー体成形品であり、かつ解除レバーを有し、該解除レバーにより接続キャップの連結装置を解除することにより、貯留ボトルと接続キャップの相互の着脱が可能である、（2) 〜（8) までのいずれか 1つに記載された医療用排出用具、

(10) 貯留ボトルが弾性体からなる（1) 〜（9) までのいずれか 1つに記載された医療用排出用具、 (1 1) 貯留ボトルが扁平率 20〜60%のブロー成型品である（1) 〜（1 0) までのいずれか 1つに記載された医療用排出用具、

(12) 貯留ボトルが編肉パリソン（ブロー成形に使用される一般に管状の定形プラスチック形材）を使用したプロ一成形品であり、該ブ口一成形品が貯留ボトルの扁平断面形状の長径方向に編肉パリソンの厚肉側を配置して成形される、 (1 1) に記載された医療用排出用具、

(1 3) 貯留ボトルの上部および接続キャップのいずれか一方または両方に衣類等に固定するための携帯手段が設けられている（1) 〜（12) までのいずれか 1つに記載された医療用排出用具、

(14) (1) 〜（13) までのいずれか 1つに記載された医療用排出用具、体内に留置するカテーテル及び力二ユーラ針、ガイドワイヤー、およびダイレータ一等のセルジンガー法に使用される部品から構成される医療用排出用具セット、である。

図面の簡単な説明

図 1は、本発明の一実施例となる医療用排出用具の構造を示し、（a) は正面図、（b) は側面図であり、

図 2は、本発明の一実施例となる医療用排出用具の貯留ボトルから接続キヤップを取り外した状態を示す正面図であり、

図 3は、本発明の一実施例となる医療用排出用具の連結装置と着脱装置が接続状態及び解除するときの状態を示す図であり、

図 4は、本発明の一実施例となる貯留ボトルの斜視図であり、

図 5は、本発明の他の実施例である医療用排出用具のうち穿刺針とカテーテルを示す正面図であり、

図 6は、本発明の他の実施例である医療用排出用具のうちカテーテルから穿刺針を引き抜いた状態を示す正面図であり、

図 7は、本発明の他の実施例である医療用排出用具のうちカテーテルに貯留ボトルを接続した状態を示す正面図であり、

図 8は、本発明の他の実施例である医療用排出用具の構造を示す正面図であり、図 9は、本発明の他の実施例である医療用排出用具のうちカテーテルにコネクター付きァダプタ一を接続した状態を示す正面図であり、および図 10は、本発明の他の構成品であるセルジンガー法に使用される力二ユーラ針、ガイドワイヤー、ダイレーターを示す正面図である。

発明を実施するための最良の形態

以下、図面をもとに本発明について詳細に説明する。図 1から図 1 0は本発明の実施例となる医療用排出用具の構造を示す図であり、図 1は貯留ボトルと接続キャップを接続した状態を示す正面図（a) と側面図（b) で、図 2は貯留ボトルから接続キャップを取り外した状態を示す図で、図 3は連結装置と着脱装置を接続するときの状態及び分解するときの状態を示す図で、図 4は貯留ボトルの斜視図で、図 5はカテーテルの穿刺針挿入口より穿刺針を挿入した状態を示す図で、図 6は穿刺針をカテーテルの穿刺針挿入口より引き抜いた状態を示す図で、図 7 は貯留ボトルと接続キヤップを接続した状態を示す図で、図 8は本発明の他の実施例を示す図で、図 9は接続キヤップにコネクター付きアダプターを接続した状態を示す図で、図 10は本発明の他の構成品であるセルジンガー法に使用される部品を示す図である。

図 1及び図 2に示すように、貯留ボトル（1) は流入口（26) 、排出口 (3) および排気口（4) を有し、必要な場合には側面に排液量を測定するための目盛を付設し得る。流入口（26) は胸腔内に貯留した気体や液体を留置したカテーテルを通して貯留ボトル（1) 内に収集する入口となるものである。排出口（3) は貯留した排液を排出する出口となるものであるが、貯留ボトル（1) はエアー抜きのルートのない閉鎖系であるため排出口（3) のみで排液と外部空気との置換が行えるように十分な開口面積が確保される大きさであることが好ましレ、。排出口（3) には接続キャップ（2) との着脱装置（5) がー体成形にて設けられており、着脱装置（5) の機構は限定されないが、例えば図 3のように左右の解除レバー（6) を互いに内向きに押圧させて撓ませ、これにより接続キヤップ（2) の連結装置（12) を押し上げて着脱装置（5) との嵌合（例えば、スナップ式嵌合）を解除させる機構が実施例の一つである。着脱装置（5) の材質は複数回の応力に耐えられるよう、硬質塩ビ、 ABS樹脂等であることが好ましい。貯留ボトル（1) は、携帯性向上を目的に小型形状であるとともに、体表にフィットしやすいよう扁平率 20〜 60%である扁平な容器であることが望ましく、製造費用的に有利なブロー成形にて製造される。ここで貯留ボトル（1) に求められるブロー成形品について詳細に説明すると、後述する貯留ボトル（1) のポンビング（押し潰した後に手を離すと元に戻る）操作に耐え得るよう扁平断面の肉厚は全体に亘つて極力均一であるとともに極力ブロー金型の併せ面における、成形時のバリを嚙ませないことがボンビングにおける耐久性を保つために重要である。一般にバリを嚙ませないようにするためには成形品の横幅に比較して細径のパリソンを用いることとなるが、扁平の成形品においては扁平断面の短径方向が先に金型に設置され、樹脂の伸びを抑制するため長径方向が薄肉な成形品となつてしまう。このためパリソンを編肉とし、貯留ボトルの扁平形状の長手方向に編肉パリソンの厚肉側を配置して成形することにより、より肉厚の均一化を図ることができる。

また、貯留ボトル（ 1 ) の材質は逆止弁の動きや排液の性状が見えるように透明であることに加え、ボンビング可能な弾性体であるものが求められプラスチックゃゴム製が好ましい。逆止弁 B (1 1) はプラスチックやゴム製等の軟質材質の扁平チューブ状であり、その先端部は内面が密着しており、体内から排出された気体の流れは密着部を押し広げて排出できるが、逆方向からの流れは流入することができなレヽ構造となっている。

接続キャップ（2) は、前記貯留ボトル（1) の排出口（3) と着脱することが可能であり、嵌合部には前記同様に例えば排出口（3) と対になる連結装置 (1 2) が設けられ、接続時には気密性を確保されるものであり、必要により内部にパッキンを内蔵することも気密性を確保する上で好ましい実施例の一つである。接続キャップ（2) には貯留ボトル（1) 側に向かって開口する逆止弁 A (8) が設置され、接続キャップ（2) の上部には患者に留置されたカテーテル (1 8) と接続するためのコネクター A (7) が設置されている。

更に逆止弁 A (8) には接続キャップ（2) を貯留ボトル（1) から取り外した際に逆止弁 A (8) に雑菌が付着することを防止するために、外側に先端側が開口する保護カバー（9) が設置されている。このため逆止弁 A (8) は完全に保護カバー（9) に埋没することが重要であり、先端位置（図 1の A寸法）を 5 mm以上下げた方が好ましい。逆止弁 A (8) は前述の逆止弁 B (1 1) と同様の構造であり、保護カバー（9) は逆止弁 A (8) の動きが見えるように透明でかつ逆止弁 A (8) を保護するという観点より硬質材料であることが望ましく、プラスチックやガラス等が好ましい。

ここで、貯留ボトル（1) に対する接続キャップ（2) の逆止弁 A (8) と保護カバー（9) の配置について詳細に述べる。基本的に排液量の少ない場合を想定しており、より小型化を図るために逆止弁 A (8) を含んだ保護カバー（9) は貯留ボトル（1) 内に配置されている。保護カバー（9) は先述の如く取り外し後の雑菌の付着を防止するものであるが、図 1の状態においては貯留ボトル (1) 内に貯留した排液が逆止弁 A (8) と接触することにより逆止弁 A (8) の先端に詰まりが発生することを防止する必要があり、保護カバー（9) の先端開口部は極力排液と接触しにくい箇所に配置されることが重要である。

従って、患者携帯時の動きによる排液が貯留ボトル（1) の側壁を上昇することにより保護カバー（9) 内に侵入することを防止するため、貯留ボトル（1) の内壁と保護カバー（9) は隙間をもたせておくことが好ましい。また、貯留ボトル（1) の設置状態は一般に患者に携帯させているため、患者が立位の場合は図 1の底面が下面となり、また、側位の場合は背面が下面となる。これを基に貯留ボトル（ 1 ) の外側寸法と想定排液量により図 1の底面及び背面を下面としたそれぞれの場合において想定排液貯留時に接触しないような配置に決定される。特に貯留ボトル（1) と保護カバー（9) の背面との間隔（図 1の B寸法）は 5 mm以上開けることが好ましい。

更に本発明品の携帯性を向上させる目的で種々の携帯手段を備えることが望ましく、例えば貯留ボトル（1) の上部又は接続キャップ（2) に携帯用クリップ (1 3) を一体もしくは取り外し可能に設置したり、貯留ボトル（1) の背面に粘着テープ等を設置することが考えられ、費用と操作性に鑑み適宜付設することが可能である。

また、図 8のように排気口（4) の逆止弁 B (1 1) の先端には一時的な低圧持続吸引を行う際などの吸引源への接続用チューブに連結するためのコネクター B (10) を設置したり、図 9のように接続キャップ（2) にコネクター B (1 0) 付きのアダプター（14) を貯留ボトル（1) と同様の接続手段により着脱できる構造とすることも望ましい実施例の一つである。

次にカテーテル（18) と接続キャップ（2) 及び逆止弁 A (8) がー体となつた医療用排出用具を説明する。カテーテル（18) の穿刺針挿入口（21) より穿刺針（1 5) を挿入した状態を図 5に、穿刺針（1 5) をカテーテル（1 8) の穿刺針揷入口（2 1) より引き抜いた状態を図 6に示す。穿刺針（1 5) は内針（1 6) と外筒針（1 7) の二重針から成り、内針（1 6) 及び外筒針 (17) の材質は特に限定されるものではないが、ステンレス等の金属加工品から成る。内針（1 6) と外筒針（1 7) との段差は後述するカテーテル（1 8) の先端チップ（1 9) に突き当て、穿刺針（15) がカテーテル（18) から突出しないように 0. 1 5〜0. 5 Ommであることが好ましい。これは 0. 1 5 mm未満では穿刺針（1 5) とカテーテル（18) を胸腔内に揷入する際、穿刺針（1 5) が先端チップ（1 9) を乗り越え、針先が突出し肺を穿刺する危険性が起こるためである。また、 0. 5 mmを越えるとカテーテル直径が太くなり、患者に対して低侵襲でなくなる可能性がある。実用性を考えると段差寸法は 0. 3 mmが好ましい。

カテーテル（1 8) は穿刺針揷入口（21) を有し、カテーテル（18) の先端には内針（1 6) と外筒針（1 7) の段差により穿刺針（1 5) がカテーテル (18) から突出しないようにカテーテル（18) の一体加工或いは X線不透過性の先端チップ（1 9) が設置されている。力テーテノレ（18) の先端部近傍には効率良く胸腔内の気体、液体を排出するための側孔（20) が 1つ以上空いており、カテーテル（18) の後端には貯留ボトル（1) 接続側に向かって開口する逆止弁 A (8) を備えた接続キャップ（2) が設置されている。

穿刺揷入口（21) はカテーテル（18) 内へ穿刺金+ (1 5) を挿入するための挿入口となるものであるが、穿刺針挿入口（21) の形状は切れ目形状を有し、大きさは穿刺針が挿入できるとともに治癒後のカテーテル（1 8) 抜去時、穿刺針挿入口（21) が外筒針（1 7) 抜去の抵抗が生じない寸法と形状であることが望ましく、切れ目長は 1〜1 Ommであることが好ましレ、。実用性を考えると、カテーテル（18) の長さは 250〜40 Omm、カテーテル（ 1 8) の外径は l〜3mmであることが好ましい。穿刺針挿入口（2 1) の位置は胸腔内へのカテーテル（1 8) 留置長さを考えると 30〜1 5 Ommであることが好ましい。 3 Omm未満では先端チップ（1 9) のカテーテル（18) との接着部分及び側孔（20) 位置を確保することが難しく、 1 5 Ommを越えると穿刺針抜去時に穿刺針挿入口（21) が胸腔外に位置する可能性があるため、カテーテル (18) を通して胸腔内に外気が侵入する危険性がある。

次に本発明の医療用排出装置の使用方法を具体的に説明する。挿入部の皮膚を消毒し、局所麻酔後、カテーテルの太さに合わせて皮膚に小切開を加え、患者にカテーテルを留置した後、カテーテルの末端にコネクター A (7) を接続することにより設置完了となる。また、カテーテル（18) 、接続キャップ（2) および逆止弁 A (8) がー体となったカテーテル（18) では胸腔に穿刺挿入後、力テーテル（18) 力穿刺針（1 5) を引き抜き、カテーテル（18) 先端を胸腔内の適切な位置に留置し接続キャップ（2) と貯留ボトル（1) の排出口 (3) を接続することにより設置完了となる。通常は上記の使用方法で良いが、肥満患者や小児患者の場合にはセルジンガー法（ガイドワイヤーを使用したカテ一テル挿入法）による挿入が好ましい。まず、力二ユーラ針（22) を刺入する。力二ユーラ外套（23) に沿ってガイドワイヤー（24) を挿入し、力二ユーラ外套（23) を抜去する。ガイドワイヤー（24) に沿ってダイレーター（2 5) を挿入し、刺入ルートを拡張する。ダイレーター（25) を引き抜き、内針

(16) を抜いた外筒針（1 7) をカテーテル（1 8) に挿入した状態で、ガイドワイヤー（24) に沿ってカテーテル（1 8) を胸腔内に挿入する。外筒針

(1 7) とガイドワイヤー（24) を引き抜き、カテーテル（18) 後端の接続キャップ（2) と貯留ボトル（1) の排出口（3) を接続することにより留置完了となる。

設置時に速やかに胸腔内の排液または排気を実施したい場合には、貯留ボトル (1) をボンビングさせると逆止弁 A (7) と逆止弁 B (1 1) が交互に開閉し胸腔内より強制排出を行うことができる。そして貯留ボトル（1) 内に胸水等の排液が貯留した場合には適宜、着脱装置（5) の解除レバー（9) を互いに内向きに押圧させて橈ませることにより接続キャップ（2 ) を取り外し、排出口 ( 3 ) より排液を排出する。このとき接続キャップ（2 ) に付設した逆止弁 A ( 8 ) により外気が胸腔内に侵入することはない。

産業上の利用可能性

本発明による医療用排出用具は特に少排液量症例用としてより小型で、必要に際し新たな別の用具を使用せずとも単体で手動排気操作が行え、カテーテル後端部に外部方向にのみ開口する逆止弁を設置することで穿刺針抜去の際に胸腔内へ外気の侵入を防ぐことができ、低コストで簡便な用具として有用である。

Claims

請求の範囲

1 . 流入口と排気口とを備えた中空容器である貯留ボトルからなる医療用排出用具であって、

前記流入口には前記貯留ボトルの内部方向にのみ開口する逆止弁が設置されており、前記排気口には外部方向にのみ開口する逆止弁が設置されている、医療用排出用具。

2 . 互いに着脱が可能よ接続キャップと貯留ボトルとから構成され、前記接続キヤップには患者に留置した力テーテルを接続するためのコネクター、外周が保護カバーで覆われ、かつ前記貯留ボトル側にのみ開口する逆止弁、および前記貯留ボトルとの連結装置が設置されており、前記貯留ボトルは排出口と排気口を備えた中空容器であり、前記排出口には前記接続キヤップとの着脱装置が設置され、前記排気口には前記貯留ボトルの外部方向にのみ開口する逆止弁が設置されている、医療用出用具。

3 . 前記接続キャップが前記貯留ボトルの排出口に接続されている時、前記接続キヤップに設置された前記逆止弁の保護カバーが前記貯留ボトル内にあり、かっ該貯留ボトルの内壁に接触しないように配置され、更に前記貯留ボトルの背面の内壁と前記保護カバーとの間隔が 5 mm以上である、請求項 2に記載された医療用排出用具。

4 . 穿刺針、カテーテルおよぴ貯留ボトルから構成され、前記穿刺針は後端部にコネクターが設置された細径針であり、前記カテーテルには、先端部にテーパ一が付され、かつ前記穿刺針を内挿し得る内腔が設けられ、また前記カテーテルには先端部側に複数の側孔と、該側孔から該カテーテルの後端部に向けて前記穿刺針挿入口を設け、さらに前記カテーテルの後端部には該カテーテルの後端部方向にのみ開口する逆止弁と、連結装置を備えた接続キャップとを設け、前記貯留ボトルは上部に前記接続キヤップと着脱可能な排出口を備え、かつ中空容器の外にのみ開口する逆止弁を有する排気口を備えている、医療用排出用具。

5 . 前記穿刺針挿入口に切れ目が設けられている、請求項 4に記載された医療用排出用具。

6 . 前記穿刺針が、内針と外筒針とから構成される二重針である、請求項 4または請求項 5に記載された医療用排出用具。

7 . 前記排気口の前記逆止弁の出口に吸引源へ接続するためのコネクターが設置される、請求項 1または請求項 2に記载された医療用排出用具。

8 . 前記吸引源へ接続するためのコネクターを備えたアダプターが前記接続キャップの逆止弁側に着脱可能である、請求項 2に記載された医療用排出用具。

9 . 前記貯留ボトルの着脱装置と前記排出口とがー体成形品であり、かつ解除レバーを有し、該解除レバーにより前記接続キヤップの連結装置を解除することにより、前記貯留ボトルと前記接続キャップの相互の着脱が可能である、請求項 2に記載された医療用排出用具。

1 0 . 前記貯留ボトルが弾性体からなる、請求項 1または請求項 2に記載された医療用排出用具。

1 1 . 前記貯留ボトルが扁平率 2 0〜6 0 %のブロー成型品である、請求項 1 または請求項 2に記載された医療用排出用具。

1 2 . 前記貯留ボトルが編肉パリソンを使用したブロー成型品であり、該ブロ一成型品が前記貯留ボトルの扁平断面形状の長径方向に前記編肉パリソンの厚肉側を配置することにより成形される、請求項 1 1に記載された医療用排出用具。

1 3 . 前記貯留ボトルの上部おょぴ前記接続キャップのいずれか一方または両方に衣類等に固定するための携帯手段が設けられている、請求項 1または請求項 2に記載された医療用排出用具。

1 4 . 請求項 1または請求項 2に記載された医療用排出用具、体内に留置するカテーテル及ぴカニューラ^"、ガイドワイヤー、およびダイレーター等のセルジンガ一法に使用される部品から構成される医療用排出用具セット。