JP2004229780A - 医療用排出用具 - Google Patents
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Abstract
【課題】特に少排液量症例用としてより小型で、必要に際し新たな別の用具を使用せずとも単体で手動排気操作が行え、低コストな医療用排出用具であるとともに、排液排出が容易に行え、適宜、低圧持続吸引器との接続も可能な医療用排出用具を提供すること。
【解決手段】貯留ボトルは上部に接続部、中央部に排気口、下部に排出口を有した中空容器であり、接続部には患者に留置されたカテーテルを接続するためのコネクターと貯留部側にのみ開口する逆止弁が設置され、排気口には貯留部内から外部方向にのみ開口する逆止弁を備え、排出口には開閉可能な手段を有し、吸引源へ接続するためのコネクターが設置されている医療用排出用具。
【選択図】 図1
【解決手段】貯留ボトルは上部に接続部、中央部に排気口、下部に排出口を有した中空容器であり、接続部には患者に留置されたカテーテルを接続するためのコネクターと貯留部側にのみ開口する逆止弁が設置され、排気口には貯留部内から外部方向にのみ開口する逆止弁を備え、排出口には開閉可能な手段を有し、吸引源へ接続するためのコネクターが設置されている医療用排出用具。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、胸腔及び腹腔に貯留した気体や液体を排出させ、さらに集液を行うための医療用排出用具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
正常の胸腔内は常に陰圧(−5〜−20cmH2O)に保たれることで、肺は持続的に膨張しているが、気胸、胸部外傷などにより乱されると、肺が十分膨張できずに換気障害を生じる。一般に体腔、その中でも特に気胸等の胸部の治療に対する医療用具においては、カテーテルを胸腔内に留置し貯留容器に接続して、気体及び胸水等の液体を排出させるが、肺の膨張・回復を図るに際しては、カテーテルに接続する細管が水封止され、且つ上部近傍にエアー排出口を有する容器を用いる方法と、カテーテルにフラッターバルブと言われる逆止弁のキットを接続させ、更に集液するためのバッグ又はボトル状の容器をこのキットに接続する方法が行われている。
【0003】
前者の方法は、水封止の水を容器内に収納しておくため、水の供給及び漏出防止、排液による水位上昇に伴う水封管内の水の上部への移動を防ぐために多くの操作と注意が必要であるとともに、安全のため大きな容器が使用されており、携帯して持ち歩くのには非常に不便であった。
後者の方法は、フラッターバルブである逆止弁のキットとバッグ等の容器を接続して使用するという煩雑さがあり、携帯するにおいても逆止弁のキットとバッグ等がほぼ直列に配置されるため嵩張りが多く、こちらも携帯移動には不向きであった。
【0004】
これらを改善すべく、特に携帯性向上を主目的に本発明者らは特許文献1にて貯留容器に逆止弁を内蔵した一体型のキットを開示し、基本的にはカテーテルの留置以降はこの発明品である一体型キットのみを接続すれば手技が完了することとなった。
【0005】
しかしながら、この一体型キットは排液量の貯留を考慮しているため、容器本体よりも上部に逆止弁を配置しており、排液量の少ない気胸患者にとっては必要以上に大きなものとなり、小型化が求められていた。また別の観点において、この一体型キットを含めた従来の用具を使用するにあたって、患者に接続した直後の胸腔内のエアー抜きを速やかに実施したい場合や、カテーテル等に詰まりが発生した場合の解除を目的に、シリンジやアスピレーションキット等の手動排気を行うための新たな用具が必要になる場合があり、余計なコストがかかっていた。更に排液排出操作においてこの一体型キットはボトルを反転させて排液排出操作を行うため、カテーテルに負担をかけないように配慮する必要があり、操作性が困難となるものであった。
【0006】
これらを改善すべく、本発明者らは特許文献2にて特に少排液量症例用としてより貯留容器が小型のキットを開示し、必要に際し新たな別の用具を使用せずとも単体で手動排気操作が行え、カテーテルと逆止弁の一体化或いは接続コネクターにより逆止弁と接続することで、ボトルとカテーテルを分離させても胸腔内圧を維持した状態で閉鎖系を保てるため、ボトルを分離させて容易に排液排出操作ができるようになった。
【0007】
しかしながら、この小型のキットはボトルが分離できるため、カテーテルに負担をかけずに排液排出操作が行えるようにはなったが、未だボトルとキャップを分離しボトルを反転させなければならない2ステップの手間と労力を要するものであった。
【0008】
【特許文献1】
特開昭61−90669号公報
【特許文献2】
特開平2002−248164号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の医療用排出用具のこのような問題点を解決するもので、その目的とするところは、特に少排液量症例用としてより小型で、必要に際し新たな別の用具を使用せずとも単体で手動排気操作が行え、低コストな医療用排出用具であるとともに、貯留部下部に排出口と低圧持続吸引口が兼用となるコネクター付排出口を付設することにより、排液排出がコネクターの開閉のみで容易に行え、適宜、低圧持続吸引器との接続も可能な医療用排出用具を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明は、
(1)貯留ボトルは上部に接続部、中央部に排気口、下部に排出口を有した中空容器であり、前記接続部には患者に留置されたカテーテルを接続するためのコネクターと貯留部側にのみ開口する逆止弁が設置され、前記排気口には貯留部内から外部方向にのみ開口する逆止弁を備え、前記排出口には開閉可能な手段を有し、吸引源へ接続するためのコネクターが設置されていることを特徴とする医療用排出用具、
(2)開閉可能な手段が、回転式コネクター、二方コック、又は三方コックのいずれかである(1)記載の医療用排出用具である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面をもとに本発明について詳細に説明する。図1〜3は本発明の一実施例となる医療用排出用具の構造を示す図であり、図1は貯留ボトルに回転式コネクターを設置した状態を示す正面図(a)、側面図(b)、コネクター収納図(c)、コネクター断面図(d)で、図2は貯留ボトルに二方コック付持続吸引コネクターを設置した状態を示す正面図(a)、側面図(b)、コネクター収納図(c)である。図3は貯留ボトルに三方コック付持続吸引コネクターを設置した状態を示す正面図(a)、側面図(b)、コネクター収納図(c)である。
【0012】
図1の如く本発明の医療用排出用具は、排液の導入部となる接続部(1)と胸水等の排液を貯留するための貯留部(2)、排液を排出するための排出口(5)から構成される。
接続部(1)は、接続部(1)上部に患者に留置されたカテーテルと接続するためのコネクターA(3)が設置されており、下部には貯留部(2)側に向かってのみ開口する逆止弁A(4)が設置されている。
【0013】
逆止弁A(4)は、プラスチックやゴム製等の軟質材質の扁平チューブ状であり、その先端部は内面が密着しており、体内から排出された気体や液体の流れは密着部を押し広げ排出できるが、逆方向からの流れは流入することができない構造となっている。
【0014】
貯留部(2)は、排出口(5)と排気口(6)とを有し、必要な場合には側面に排液量を測定するための目盛が付設される。排出口(5)は貯留した排液を排出する出口となるものであるが、排出口(5)には回転式コネクター(8)あるいは二方コック(9)、三方コック(10)の付いたコネクターB(11)が付設されている。回転式コネクター(8)は回転部(コネクター篏合部)と固定部から成り、その境界面にはねじ部(12)が付設され、回転部となるコネクター篏合部を回転させ、固定部と篏合することにより気密性を確保する。その篏合部にはシリコン等の軟質材でできたパッキンを用い、気密性を確保してもよい。
【0015】
二方コック(9)、又は三方コック(10)は、レバー切替により貯留ボトル内外の開閉を行う。三方コック(10)は、低圧持続吸引器使用時にサンプリングを行うことが可能となる。低圧持続吸引器を使用せず貯留ボトル単体で使用する際は、回転式コネクター(8)あるいは二方コック(9)、三方コック(10)を閉じ閉鎖系を作り使用する。著しい肺からのエアーリークが認められた場合は、低圧持続吸引器に接続したコネクティングチューブを回転式コネクター(8)、コネクターB(11)に接続し、開閉可能な手段により貯留した気体や液体を排出する。この開閉可能な手段は、貯留部(2)内の気密性が確保できる回転式コネクター(8)、二方コック(9)あるいは三方コック(10)が好ましい。更にこの開閉可能な手段は、図1〜図3の各(c)のごとく、貯留部(2)背面へ反転させ、収納することもできる。
【0016】
貯留部(2)の材質は特に限定されるものではないが、複数回の手動排気操作(ボトルポンピング)による応力に絶えられるよう、硬質塩化ビニル樹脂、ABS樹脂等であることが望ましい。
【0017】
また、排気口(6)には貯留部(2)より外側に向かって開口する逆止弁B(7)が設置され、逆止弁B(7)は前述の逆止弁A(4)と同様の構造および材質である。
【0018】
更に本発明品の携帯性を向上させる目的で種々の携帯手段を備えることが望ましく、例えば接続部(1)に携帯用クリップを一体もしくは取り外し可能に設置したり、貯留部(2)の背面に粘着テープ等を設置することが考えられ、コストと操作性を鑑み適宜付設することが可能である。
【0019】
次に本発明の医療用排出装置の使用方法を具体的に説明する。挿入部の皮膚を消毒し、局所麻酔後、カテーテルの太さに合わせて皮膚に小切開を加え、患者にカテーテルを留置後、カテーテルの末端にコネクターA(3)を接続することにより設置完了となる。
【0020】
設置時に速やかに胸腔内の排液または排気を実施したい場合には、貯留部(2)をポンピングさせると逆止弁A(4)と逆止弁B(7)が交互に開閉し胸腔内より強制排出を行うことができる。貯留部(2)内に胸水等の排液が貯留した場合には適宜、回転式コネクター(8)、二方コック(9)、又は三方コック(10)を開くことにより排出口(5)より排液排出が可能となる。著しい肺からのエアーリークが認められた場合は、低圧持続吸引器に接続したコネクティングチューブを回転式コネクター(8)あるいはコネクターB(11)に接続し、貯留した気体や液体を排出する。二方コック(9)、及び三方コック(10)は、レバー切替(レバーを縦向きにすると開口)により貯留ボトル内外の開閉が可能となる。低圧持続吸引器使用時にサンプリングを行う際は三方コック(10)付設のキャップを外取り外し、サンプリングを行う。
【0021】
【発明の効果】
以上に述べた如く、本発明による医療用排出用具は、特に少排液量症例用としてより小型で、必要に際し新たな別の用具を使用せずとも単体で手動排気操作が行え、低コストな医療用排出用具であるとともに、貯留部下部に排出口と低圧持続吸引口が兼用となるコネクター付排出口を付設することにより、排液排出がコネクターの開閉のみで容易に行え、適宜、低圧持続吸引器との接続も可能な医療用排出用具として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例となる医療用排出用具で、貯留ボトルに回転式コネクターを設置した状態を示す正面図(a)、側面図(b)、コネクター収納図(c)、コネクター断面図(d)である。
【図2】本発明の他の実施例となる医療用排出用具で、貯留ボトルに二方コック付低圧持続吸引コネクターを設置した状態を示す正面図(a)、側面図(b)、コネクター収納図(c)である。
【図3】本発明の更に他の実施例となる医療用排出用具で、貯留ボトルに三方コック付低圧持続吸引コネクターを設置した状態を示す正面図(a)、側面図(b)、コネクター収納図(c)である。
【符号の説明】
1 接続部
2 貯留部
3 コネクターA
4 逆止弁A
5 排出口
6 排気口
7 逆止弁B
8 回転式コネクター
9 二方コック
10 三方コック
11 コネクターB
12 ねじ部
【発明の属する技術分野】
本発明は、胸腔及び腹腔に貯留した気体や液体を排出させ、さらに集液を行うための医療用排出用具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
正常の胸腔内は常に陰圧(−5〜−20cmH2O)に保たれることで、肺は持続的に膨張しているが、気胸、胸部外傷などにより乱されると、肺が十分膨張できずに換気障害を生じる。一般に体腔、その中でも特に気胸等の胸部の治療に対する医療用具においては、カテーテルを胸腔内に留置し貯留容器に接続して、気体及び胸水等の液体を排出させるが、肺の膨張・回復を図るに際しては、カテーテルに接続する細管が水封止され、且つ上部近傍にエアー排出口を有する容器を用いる方法と、カテーテルにフラッターバルブと言われる逆止弁のキットを接続させ、更に集液するためのバッグ又はボトル状の容器をこのキットに接続する方法が行われている。
【0003】
前者の方法は、水封止の水を容器内に収納しておくため、水の供給及び漏出防止、排液による水位上昇に伴う水封管内の水の上部への移動を防ぐために多くの操作と注意が必要であるとともに、安全のため大きな容器が使用されており、携帯して持ち歩くのには非常に不便であった。
後者の方法は、フラッターバルブである逆止弁のキットとバッグ等の容器を接続して使用するという煩雑さがあり、携帯するにおいても逆止弁のキットとバッグ等がほぼ直列に配置されるため嵩張りが多く、こちらも携帯移動には不向きであった。
【0004】
これらを改善すべく、特に携帯性向上を主目的に本発明者らは特許文献1にて貯留容器に逆止弁を内蔵した一体型のキットを開示し、基本的にはカテーテルの留置以降はこの発明品である一体型キットのみを接続すれば手技が完了することとなった。
【0005】
しかしながら、この一体型キットは排液量の貯留を考慮しているため、容器本体よりも上部に逆止弁を配置しており、排液量の少ない気胸患者にとっては必要以上に大きなものとなり、小型化が求められていた。また別の観点において、この一体型キットを含めた従来の用具を使用するにあたって、患者に接続した直後の胸腔内のエアー抜きを速やかに実施したい場合や、カテーテル等に詰まりが発生した場合の解除を目的に、シリンジやアスピレーションキット等の手動排気を行うための新たな用具が必要になる場合があり、余計なコストがかかっていた。更に排液排出操作においてこの一体型キットはボトルを反転させて排液排出操作を行うため、カテーテルに負担をかけないように配慮する必要があり、操作性が困難となるものであった。
【0006】
これらを改善すべく、本発明者らは特許文献2にて特に少排液量症例用としてより貯留容器が小型のキットを開示し、必要に際し新たな別の用具を使用せずとも単体で手動排気操作が行え、カテーテルと逆止弁の一体化或いは接続コネクターにより逆止弁と接続することで、ボトルとカテーテルを分離させても胸腔内圧を維持した状態で閉鎖系を保てるため、ボトルを分離させて容易に排液排出操作ができるようになった。
【0007】
しかしながら、この小型のキットはボトルが分離できるため、カテーテルに負担をかけずに排液排出操作が行えるようにはなったが、未だボトルとキャップを分離しボトルを反転させなければならない2ステップの手間と労力を要するものであった。
【0008】
【特許文献1】
特開昭61−90669号公報
【特許文献2】
特開平2002−248164号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の医療用排出用具のこのような問題点を解決するもので、その目的とするところは、特に少排液量症例用としてより小型で、必要に際し新たな別の用具を使用せずとも単体で手動排気操作が行え、低コストな医療用排出用具であるとともに、貯留部下部に排出口と低圧持続吸引口が兼用となるコネクター付排出口を付設することにより、排液排出がコネクターの開閉のみで容易に行え、適宜、低圧持続吸引器との接続も可能な医療用排出用具を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明は、
(1)貯留ボトルは上部に接続部、中央部に排気口、下部に排出口を有した中空容器であり、前記接続部には患者に留置されたカテーテルを接続するためのコネクターと貯留部側にのみ開口する逆止弁が設置され、前記排気口には貯留部内から外部方向にのみ開口する逆止弁を備え、前記排出口には開閉可能な手段を有し、吸引源へ接続するためのコネクターが設置されていることを特徴とする医療用排出用具、
(2)開閉可能な手段が、回転式コネクター、二方コック、又は三方コックのいずれかである(1)記載の医療用排出用具である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面をもとに本発明について詳細に説明する。図1〜3は本発明の一実施例となる医療用排出用具の構造を示す図であり、図1は貯留ボトルに回転式コネクターを設置した状態を示す正面図(a)、側面図(b)、コネクター収納図(c)、コネクター断面図(d)で、図2は貯留ボトルに二方コック付持続吸引コネクターを設置した状態を示す正面図(a)、側面図(b)、コネクター収納図(c)である。図3は貯留ボトルに三方コック付持続吸引コネクターを設置した状態を示す正面図(a)、側面図(b)、コネクター収納図(c)である。
【0012】
図1の如く本発明の医療用排出用具は、排液の導入部となる接続部(1)と胸水等の排液を貯留するための貯留部(2)、排液を排出するための排出口(5)から構成される。
接続部(1)は、接続部(1)上部に患者に留置されたカテーテルと接続するためのコネクターA(3)が設置されており、下部には貯留部(2)側に向かってのみ開口する逆止弁A(4)が設置されている。
【0013】
逆止弁A(4)は、プラスチックやゴム製等の軟質材質の扁平チューブ状であり、その先端部は内面が密着しており、体内から排出された気体や液体の流れは密着部を押し広げ排出できるが、逆方向からの流れは流入することができない構造となっている。
【0014】
貯留部(2)は、排出口(5)と排気口(6)とを有し、必要な場合には側面に排液量を測定するための目盛が付設される。排出口(5)は貯留した排液を排出する出口となるものであるが、排出口(5)には回転式コネクター(8)あるいは二方コック(9)、三方コック(10)の付いたコネクターB(11)が付設されている。回転式コネクター(8)は回転部(コネクター篏合部)と固定部から成り、その境界面にはねじ部(12)が付設され、回転部となるコネクター篏合部を回転させ、固定部と篏合することにより気密性を確保する。その篏合部にはシリコン等の軟質材でできたパッキンを用い、気密性を確保してもよい。
【0015】
二方コック(9)、又は三方コック(10)は、レバー切替により貯留ボトル内外の開閉を行う。三方コック(10)は、低圧持続吸引器使用時にサンプリングを行うことが可能となる。低圧持続吸引器を使用せず貯留ボトル単体で使用する際は、回転式コネクター(8)あるいは二方コック(9)、三方コック(10)を閉じ閉鎖系を作り使用する。著しい肺からのエアーリークが認められた場合は、低圧持続吸引器に接続したコネクティングチューブを回転式コネクター(8)、コネクターB(11)に接続し、開閉可能な手段により貯留した気体や液体を排出する。この開閉可能な手段は、貯留部(2)内の気密性が確保できる回転式コネクター(8)、二方コック(9)あるいは三方コック(10)が好ましい。更にこの開閉可能な手段は、図1〜図3の各(c)のごとく、貯留部(2)背面へ反転させ、収納することもできる。
【0016】
貯留部(2)の材質は特に限定されるものではないが、複数回の手動排気操作(ボトルポンピング)による応力に絶えられるよう、硬質塩化ビニル樹脂、ABS樹脂等であることが望ましい。
【0017】
また、排気口(6)には貯留部(2)より外側に向かって開口する逆止弁B(7)が設置され、逆止弁B(7)は前述の逆止弁A(4)と同様の構造および材質である。
【0018】
更に本発明品の携帯性を向上させる目的で種々の携帯手段を備えることが望ましく、例えば接続部(1)に携帯用クリップを一体もしくは取り外し可能に設置したり、貯留部(2)の背面に粘着テープ等を設置することが考えられ、コストと操作性を鑑み適宜付設することが可能である。
【0019】
次に本発明の医療用排出装置の使用方法を具体的に説明する。挿入部の皮膚を消毒し、局所麻酔後、カテーテルの太さに合わせて皮膚に小切開を加え、患者にカテーテルを留置後、カテーテルの末端にコネクターA(3)を接続することにより設置完了となる。
【0020】
設置時に速やかに胸腔内の排液または排気を実施したい場合には、貯留部(2)をポンピングさせると逆止弁A(4)と逆止弁B(7)が交互に開閉し胸腔内より強制排出を行うことができる。貯留部(2)内に胸水等の排液が貯留した場合には適宜、回転式コネクター(8)、二方コック(9)、又は三方コック(10)を開くことにより排出口(5)より排液排出が可能となる。著しい肺からのエアーリークが認められた場合は、低圧持続吸引器に接続したコネクティングチューブを回転式コネクター(8)あるいはコネクターB(11)に接続し、貯留した気体や液体を排出する。二方コック(9)、及び三方コック(10)は、レバー切替(レバーを縦向きにすると開口)により貯留ボトル内外の開閉が可能となる。低圧持続吸引器使用時にサンプリングを行う際は三方コック(10)付設のキャップを外取り外し、サンプリングを行う。
【0021】
【発明の効果】
以上に述べた如く、本発明による医療用排出用具は、特に少排液量症例用としてより小型で、必要に際し新たな別の用具を使用せずとも単体で手動排気操作が行え、低コストな医療用排出用具であるとともに、貯留部下部に排出口と低圧持続吸引口が兼用となるコネクター付排出口を付設することにより、排液排出がコネクターの開閉のみで容易に行え、適宜、低圧持続吸引器との接続も可能な医療用排出用具として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例となる医療用排出用具で、貯留ボトルに回転式コネクターを設置した状態を示す正面図(a)、側面図(b)、コネクター収納図(c)、コネクター断面図(d)である。
【図2】本発明の他の実施例となる医療用排出用具で、貯留ボトルに二方コック付低圧持続吸引コネクターを設置した状態を示す正面図(a)、側面図(b)、コネクター収納図(c)である。
【図3】本発明の更に他の実施例となる医療用排出用具で、貯留ボトルに三方コック付低圧持続吸引コネクターを設置した状態を示す正面図(a)、側面図(b)、コネクター収納図(c)である。
【符号の説明】
1 接続部
2 貯留部
3 コネクターA
4 逆止弁A
5 排出口
6 排気口
7 逆止弁B
8 回転式コネクター
9 二方コック
10 三方コック
11 コネクターB
12 ねじ部
Claims (2)
- 貯留ボトルは上部に接続部、中央部に排気口、下部に排出口を有した中空容器であり、前記接続部には患者に留置されたカテーテルを接続するためのコネクターと貯留部側にのみ開口する逆止弁が設置され、前記排気口には貯留部内から外部方向にのみ開口する逆止弁を備え、前記排出口には開閉可能な手段を有し、吸引源へ接続するためのコネクターが設置されていることを特徴とする医療用排出用具。
- 開閉可能な手段が、回転式コネクター、二方コック、又は三方コックのいずれかである請求項1記載の医療用排出用具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003019768A JP2004229780A (ja) | 2003-01-29 | 2003-01-29 | 医療用排出用具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003019768A JP2004229780A (ja) | 2003-01-29 | 2003-01-29 | 医療用排出用具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004229780A true JP2004229780A (ja) | 2004-08-19 |
Family
ID=32949561
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003019768A Pending JP2004229780A (ja) | 2003-01-29 | 2003-01-29 | 医療用排出用具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004229780A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7144385B2 (en) * | 2001-11-29 | 2006-12-05 | Sumitomo Bakelite Company Limited | Discharging implement for medical care |
-
2003
- 2003-01-29 JP JP2003019768A patent/JP2004229780A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7144385B2 (en) * | 2001-11-29 | 2006-12-05 | Sumitomo Bakelite Company Limited | Discharging implement for medical care |
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