WO2002033072A1 - Degraded tpo agonist antibody - Google Patents

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Toshihiko Ohtomo
Naohiro Yabuta
Hiroyuki Tsunoda
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Description

明 細 書
低分子化 TP oァゴニスト抗体 技術分野
本発明は、 TP〇レセプターを架橋することにより TPOァゴニス ト作用を示 す、 抗体の Η鎖 V領域を 2つ以上及び L鎖 V領域を 2つ以上含む改変抗体に関す る。 当該改変抗体は、 ΤΡ〇レセプタ^ ·を架橋することにより細胞内にシグナル を伝達しうる ΤΡΟァゴニスト作用を有しており、 種々の医薬として有用である c 背景技術
トロンボポェチン (TPO) は、 1994年に発見された血小板産生調節因子であ り、 主に肝臓で産生される分子量 7万〜 8万の糖タンパク質からなることが知ら れている。 トロンボポェチンは、 骨髄において血小板前駆体細胞の生存、 增殖、 分化および成熟、 即ち巨核球の分化および増殖を促進するサイ トカインである。 —方、 トロンボポェチン (TP〇) レセプターは、 血小板産生を調節する特異的 因子の受容体 c一 Μρ 1 として TP〇より先に同定されていた (M. Souyri et al. , Cell 63: 1137 (1990))。 c— Μρ 1は、 血小板前駆細胞、 巨核球及び血小 板に局在し、 c— Μρ 1の発現の抑制が巨核球形成を選択的に阻害することが報 告された (M. Methia et al., Blood 82: 1395 (1993))。 そして、 c— Mp 1に 対するリガンドは、 c— Mp 1 リガンド特異的細胞の増殖ァッセィ及び精製手段 としての c一 Mp 1を用いたそのリガンドの精製から TP Oであることが報告さ れ (F. de Sauvage et al. , ature 369: 533 (1994); TD. Bartley et al. , Cell 77:1117 (1994))、 現在、 Mp 1は T P Oレセプタ と称されている。 この ため、 TPOおよび TPOレセプターのァゴニストは、 種々の血小板減少症の治 療薬として、 例えば癌患者に対する骨髄抑制及び脊髄切断療法に付随する血小板 減少症を緩和する医薬としての応用が期待されている。
一方、 改変抗体、 特に低分子化抗体、 例えば一本鎖 F vは、 その低分子化によ り組織、 腫瘍等への移行性を改善し、 遺伝子工学的に調製する目的で開発された ものであるが、 近年、 一本鎖 F vのダイ 特に、 二重特異个生 [bispecific] のダイマ が細胞同士の架橋を目的として使用されている。 このようなダイマー としては、 代表的には癌細胞抗原と N K細胞や好中球など宿主細胞抗原を認識す る一本鎖 F Vのへテロダイマー等が知られている (Kipriyanov et al. , Int. J. Cancer, 77 9763 - 9772 1998)。 これらは、 細胞間架橋を誘導させることにより 癌を治療するためのより効率的な改変抗体として、 一本鎖 F Vの構築技術から作 成されたものである。 このため、 抗体およびその断片 (例えば F a b断片など) および二重特異性の改変抗体、 さらには単一特異性である一本鎖 F Vのダイマ" でも細胞間の架橋が誘導されると考えられていた。
また、 細胞表面分子を架橋してシグナルを伝達しうるモノクロ ル抗体とし て、 例えば細胞の分化 ·増殖に関与する E P O受容体に対する抗体 (特開 2 0 0 0 - 9 5 8 0 0号公報)、 M u S K受容体に対する抗体 (Xie et al. , Nature Biotech. 15 768-771, 1997) などが知られている。 また、 T O Pレセプターに 対するァゴニスト抗体、 その断片および一本差 F Vなども知られている
(W099/17364) D しかし、 ァゴニス ト作用を有する一本鎖 F vのダイマーおよび一 本鎖 2価抗体等の改変抗体については報告はない。
そこで、 先ず本発明者らは、 I A Pを有する細胞に対してアポト一シスを誘起 するモノクロ^ナル抗体 (MA B L— 1および MA B L— 2抗体) を取得し、 そ れをもとに作製した一本鎖 F Vのモノマ は細胞にアポ シスを誘起せず、 ダ イマ一が細胞に対してアポトーシスを誘導することに注目し、 これらが細胞表面 上の I A P受容体を架橋 ( 2量体化) することにより当該細胞にシグナルが伝達 されて、 その結果アポト シスが誘導されたことを突き止めた。 即ち、 これは、 単一特異性の一本鎖 F Vダイマーが細胞表面上の分子 (例えば受容体) を架橋す ることにより、 リガンドと同様にシグナルを伝達し、 これによりァゴニス ト作用 を示しうること示唆するものである。
次に細胞間の架橋形成に注目したところ、 前記モノクローナノレ抗体は赤血球凝 集を引き起こすが、 前記一本鎖 F Vのダイ は赤血球凝集を起こさないことを 見出した。 同様の結果は、 一本鎖 2価抗体 (2つの H鎖 V領域及び 2つのし鎖 V 領域を含む一本鎖ポリペプチド) でも観察された。 即ち、 これはモノクロ一ナル 抗体では細胞間で架橋が形成される可能性があるのに対して、 一本鎖 F Vダイマ 一または一本鎖 2価抗体等の改変抗体では、 細胞表面上の分子を架橋するが、 細 胞間の架橋を形成しないことを示唆するものである。
本発明者は、 これらの結果から、 一本鎖 F Vダイ や一本鎖 2価抗体等の改 変抗体が、 従来知られていた細胞間の架橋だけでなく、 同じ細胞の細胞表面分子 あるいは細胞内分子を架橋する、 当該分子に対するリガンド (特に天然のリガン ドの作用を模倣するようなリガンド) として特に適していることを初めて見出し た。
さらに、 本発明者は、 抗体分子 (w h o l e I g G ) を一本鎖 F vダイマ^" または一本鎖 2価抗体などの改変抗体にすることにより、 細胞間の架橋などによ る副作用を軽減し、 且つ細胞表面上の分子を架橋して、 細胞に所望の作用のみを 誘起しうる新規な医薬品を提供しうることを見出し、 本発明を完成させた。 また、 本発明の改変抗体は、 当該改変抗体と同じ V領域を有する w h o 1 eの抗体 ( I g G) と比較して顕著に高い活性を有しており、 さらに抗体分子に比べ分子量が 小さく、 定常領域を有しないという特徴から、 組織移行性が向上しているという 特徴を有している。 発明の開示
本発明の課題は、 T P Oレセプターを架橋することにより T P Oァゴニス ト作 用を示す、 抗体の H鎖 V領域を 2つ以上及び L鎖 V領域を 2つ以上含む低分子化 ァゴニス ト改変抗体を提供することである。
従って、 本発明は、 T P Oレセプターを架橋することにより T P Oァゴニス ト 作用を示す、 抗体の H鎖 V領域を 2つ以上及び L鎖 V領域を 2つ以上、 好ましく は各々 2 6、 さらに好ましくは各々 2 4、 特に好ましくは各々 2つ含む改変 抗体に関する。
本明細書において 「改変抗体」 とは、 抗体の H鎖 V領域を 2つ以上及び L鎖 V 領域を 2つ以上含み、 これら各 V領域を直接的あるいはリンカ一等を介して共有 結合および Zまたは非共有結合により結合した任意の物質を意味する。 具体的に は、 抗体の各 V領域をペプチドリンカ一、 化学架橋剤等のリンカ一で結合したポ リペプチドまたは化合物等があげられる。 なお、 本発明の改変抗体において、 抗 体由来の 2つ以上の H鎖 V領域及び L鎖 V領域は各々、 同一または異なる抗体由 来の H鎖 V領域及び L鎖 V領域であってもよい。
本発明の改変抗体は、 T P Oレセプターを特異的に認識して当該レセプタ^"を 架橋し、 これにより細胞内にシグナルを伝達しうるものであればいかなるもので もよく、 さらには、 該改変抗体の V領域のアミノ酸配列の一部を改変した改変抗 体も包含される。
本発明の改変抗体は、 好ましくは 1つの H鎖 V領域及び 1つの L鎖 V領域を含 む一本鎖 F vのダイマ 、 トリマー、 テトラマー等のマルチマ^であるか、 又は 2つ以上の H鎖 V領域及び 2つ以上の L鎖 V領域を含む一本鎖ポリぺプチドであ る。 本発明の改変抗体が 1つの H鎖 V領域及び 1つの L鎖 V領域を含む一本鎖 F Vのダイマー、 トリマー、 テトラマ^"等のマルチマーである場合、 同じ鎖上の H 鎖 V領域及び L鎖 V領域は互いに連合して 1つの抗原結合部位を形成していない ものが好ましい。
特に好ましくは、 1つの H鎖 V領域及び 1つの L鎖 V領域を含む一本鎖 F Vの ダイマー、 又は 2つの H鎖 V領域及び 2つの L鎖 V領域を含む一本鎖ポリぺプチ ドである。 該改変抗体中において、 H鎖 V領域及び L鎖 V領域は、 好ましくはリ ンカーを介して連結されている。
前記一本鎖 F Vのマルチマーは、 非共有結合によるマルチマ 、 架橋基を介し た共有結合によるマルチマ一、 さらに前記一本鎮 F Vと結合しうる架橋剤 (抗体、 抗体断片、 又は 2価の改変抗体) を介したマルチマ が包含きれる。 マルチマー を形成させる架橋基は、 ぺプチドの架橋に用いられている公知の架橋基を用いる ことができるが、 例えばシスティン残基によるジスルフィ ド架橋、 他の架橋基、 例えば C 4〜C L。ァノレキレン (例えば、 テ トラメチレン、 ペンタメチレン、 へキサ メチレン、 ヘプタメチレンおよびオタタメチレンなど) または C 4〜C 10アルケニ レン (cis/ rans— 3—ブテニレン、 cisZ trans— 2—ペンテ二レン、 cis/ trans - 3—ペンテ-レンおよび cis/trans— 3 キセニレンなど) である。 また、 一本鎖 F vと結合しうる架橋剤は、 例えば F v中に随意に導入しうるァ ミノ酸配列、 例えば F LAG配列等に対する抗体もしくはその断片、 またはその 抗体由来の改変抗体、 例えば一本鎖 F vである。
本明細書において 「TPOァゴニス ト作用」 とは、 ΤΡΟレセプターを架橋す ることにより細胞内にシグナルが伝達されて該細胞に生じる生物学的作用をいい、 具体的には、 巨核球の増殖、 分化または成長の刺激、 血小板の産生等の作用をい う。
本発明において、 ΤΡ〇ァゴニス ト作用の ED50値は、 公知の ΤΡΟァゴニス ト 作用の測定法より求めることができる。 具体的には、 B a FZmp 1や UT 7Ζ TP〇などの TP〇反応性細胞株を用 ヽた細胞増殖ァッセィ、 M P Lタンパクの リン酸化測定、 骨髄細胞からの分化による巨核球コ口二 ァッセィ、 ィンビボで のマウス血小板回復合成アツセィ、 ヒ ト白血病巨核芽球細胞株 (CMK) を用い た血小板抗原 GPIIbllla (抗 GPIIbllla) 発現の誘導、 巨核芽球細胞株 (DA Ml) における倍数化の誘導等により測定することができ、 その反応容量曲線の 最大活性を 100%とし、 反応率 50%となる用量を ED 50°/0値とする。
本発明の改変抗体は、 当該改変抗体と同一の抗原結合領域を有する抗体、 即ち、 当該改変抗体の抗原結合領域を形成する H鎖 V領域と L鎖 V領域の対と同一の ti 鎖 V領域と L鎖 V領域の対を有する I gG等の wholeの抗体 (以下、 親抗体とい う) と比較して同等以上の T POァゴニス ト作用 (ED50値) を示すものが好まし い。 さらに、 親抗体と比較して 2倍以上、 好ましくは 5倍以上、 さらに好ましく は 10倍以上の TPOァゴニス ト作用 (ED50値) を示すものが好ましい。 また、 TPOレセプターには結合するが、 ΤΡΟァゴニスト作用を実質的に有さない親 抗体と同一の抗原結合領域を形成する Η鎖 V領域と L鎖 V領域の対を有する改変 抗体であって、 当該改変抗体はァゴニス ト作用を有するものも本発明に含まれる c 本発明の抗体の H鎖 V領域を 2つ以上及び L鎖 V領域を 2つ以上含む化合物と は、 トロンボポェチン (TPO) と比較して同等以上の TPOァゴニス ト作用 (ED50値) を示し、 抗体の H鎖 V領域を 2つ以上及び L鎖 V領域を 2つ以上含む 化合物であればいかなるものでもよく、 T POと比較して 2倍以上、 好ましくは 5倍以上、 さらに好ましくは 10倍以上の TP Oァゴニス ト作用 (ED50値) を示 す化合物が好ましい。
ここでいう 「化合物」 とは、 本発明の改変抗体に限らず、 wh o 1 eの抗体、 F(a b')2等、 2つ以上、 好ましくは 2〜 6、 さらに好ましくは 2〜 4、 特に好 ましくは 2つの抗原結合部位を有するものであればいかなるものも含まれる。 本発明の抗体の H鎖 V領域を 2つ以上及び L鎖 V領域を 2つ以上含む改変抗体 または化合物は、 親抗体と比較して、 1/10以下の細胞間接着作用 (ED50値) を 示すものが好ましく、 細胞間接着作用を実質的に有さないものが特に好ましい。 ここでいう細胞間接着作用の ED50値とは、 公知の細胞間接着作用の測定法、 例 えば T P Oレセプターを発現する細胞の凝集を指標にしてより求めることができ る。
本発明は上記改変抗体をコ ドする DN Aに関する。
本発明は上記改変抗体を産生する動物細胞または微生物に関する。
本発明は上記改変抗体の T POァゴニス トとしての使用に関する。
本発明は上記改変抗体を用いて T P Oレセプターを架橋することにより細胞内 にシグナル伝達を起し、 巨核球の増殖、 分化誘導または成長の刺激、 血小板の産 生、 TPOレセプタータンパク質のリン酸化等の T P〇ァゴニスト作用を生じさ せる方法に関する。
本発明は、 上記改変抗体を有効成分として含む血小板減少症治療剤等の医薬に 関する。
本発明は、 上記改変抗体の医薬としての使用に関する。
本発明は、 TPOレセプタ^ "を架橋することにより TPOァゴニス ト作用を示 す、 抗体の H鎖 V領域を 2つ以上及びし鎖 V領域を 2つ以上含む改変抗体のスク リ^ "ユング方法又は測定方法であって、 1) TPOレセプターに特異的に結合す る、 抗体の H鎖 V領域を 2つ以上及び L鎮 V領域を 2つ以上含む改変抗体を作製 し、 2) TPOレセプターを発現している細胞と該改変抗体とを接触させ、 3) 丁 POレセプターを架橋することにより該細胞に生ずる TP Oァゴニスト作用を 測定する、 工程を含むスクリーニング方法又は測定方法に関する。 本発明の測定 方法は、 本発明の改変抗体を医薬品として製造する場合の品質管理に用いること ができる。
本発明の改変抗体は、 単一特異性 (mono- specific) 改変抗体でも、 二重特異性 (bi-specific) 改変抗体等の多重特異性 (multi- speciific) 改変抗体であっても よいが、 好ましくは単一特異性 (mono-specific) 改変抗体である。
本発明はまた、 改変抗体の H鎖 V領域及び Z又は L鎖 V領域が、 ヒト抗体由来 の H鎖 V領域及び/又はヒ ト抗体由来の L鎖 V領域である改変抗体に関する。 ヒ ト抗体由来の H鎖 V領域及び L鎖 V領域は、 例えば WO 9 9 / 1 0 4 9 4号公報に 記載された方法のように、 ヒ トモノクローナル抗体のライブラリ をスクリ^ "二 ングすることにより得ることができる。 また、 トランスジエニックマウス等から 作製されたヒ トモノクロ ナル抗体由来の H鎖 V領域及び L鎖 V領域も包含され る。
さらに本発明は、 改変抗体の H鎮 V領域及びノ又は L鎮 V領域が、 ヒ ト型化 H 鎖 V領域及び/又はヒ ト型化 L鎖 V領域である改変抗体に関する。 詳細には、 ヒ トモノクロ"ナル抗体 L鎖 V領域のフレームヮ ク領域 (F R ) とヒト以外の哺 乳動物 (例えば、 マウス、 ラット、 ゥシ、 ヒッジ、 サルなど) のモノクローナル 抗体の L鎖 V領域の相捕性決定領域 (complementarity determining region;以 下 C D Rとする) を含むヒ ト型化 L鎖 V領域及び/又はヒ トモノクロ ナル抗体 H鎖 V領域の F Rとヒ ト以外の哺乳動物 (例えば、 マウス、 ラット、 ゥシ、 ヒッ ジ、 サルなど) モノクロ ナル抗体の H鎖 V領域の C D Rを含むヒ ト型化 H鎖 V 領域から構成される。 この場合、 C D Rおよび F Rのアミノ酸配列を一部改変 (例えば、 欠失、 置換又は付加) してもよい。
本発明はまた、 改変抗体の H鎖 V領域及び Z又は L鎖 V領域が、 ヒ ト以外の動 物 (例えば、 マウス、 ラット、 ゥシ、 ヒッジ、 サル、 ニヮトリなど) のモノクロ ーナル抗体由来の H鎖 V領域及び/又は L鎖 V領域も包含される。 この場合、 C D Rおよび F Rのアミノ酸配列を一部改変 (例えば、 欠失、 置換又は付加) して もよい。 本発明はまた、 前記種々の改変抗体をコ^ "ドする D NA、 該 D N Aを含んで成 る組換えベクターを製造する遺伝子工学的方法に関する。
本発明はまた、 該組換えベクターにより形質転換された宿主に関する。 宿主は、 例えばヒ ト細胞、 マウス細胞などの動物細胞、 又は大腸菌、 枯草菌、 酵母などの 微生物である。
本発明はまた、 上記の宿主を培養し、 培養物から改変抗体を採取することを特 徴とする、 改変抗体の製造方法に関する。
さらに本発明は、 一本鎖 F Vを産生する宿主動物細胞を無血清培地で培養して 該培地中に一本鎖 F Vを分泌させ、 該培地中で形成された一本鎖 F Vのダイマー を含む該培地上清を精製することを特徼とする一本鎖 F Vのダイマ の製造方法 に関する。
本発明はまた、 改変抗体の T P Oァゴニス トとしての使用に関する。 即ち、 前記得られた改変抗体を有効成分として含有するシグナル伝達ァゴニストに関す る。
故に、 本発明の T P Oァゴニス ト改変抗体を有効成分として含有する医薬製剤 は、 血小板減少が関与する血液疾患、 癌や白血病等の化学治療後の血小板減少症 などの治療及び 又は予防に有用である。
本発明の改変抗体は、 抗体に由来する H鎖 V領域を 2つ以上及び L鎖 V領域を 2つ以上含む。 当該改変抗体の構成としては、 好ましくは 1つの H鎖 V領域及び 1つの L鎖 V領域を含む一本鎖 F Vのダイマ一又は 2つの H鎖 V領域及び 2つの L鎖 V領域を含むポリペプチドとすることができる。 該改変抗体中において、 H 鎖および L鎖の V領域は、 1個以上のァミノ酸からなるぺプチドリンカ一を介し て連結されているのが好ましい。 これらの改変抗体は、 モノクローナル抗体の可 変領域を含有し、 もとのモノクロ ナル抗体と同一の特異性をもって抗原に結合 する。
1H [鎖 V領域
本発明において、 抗体に由来する H鎖 V領域には、 T P Oレセプタ一を認識し、 且つ前記分子を架橋してオリゴマー化、 例えば 2量体化することにより、 細胞内 にシグナルを伝達しうる、 抗体の H鎖 V領域であって、 哺乳動物 (例えば、 ヒ ト、 マウス、 ラット、 ゥシ、 ヒッジ、 サルなど) に由来する H鎖 V領域又は前記 H鎖 V領域のアミノ酸配列を一部改変した H鎖 V領域も本発明における H鎖 V領域に 包含されるが、 ヒ トモノクローナル抗体 H鎖 V領域の F Rとマウスモノクロ一ナ ノレ抗体の H鎮 V領域の G D Rを含むヒ ト型化 H鎖 V領域が好ましい。 さらに、 組 換え技術を使用して作成し得る、 ヒ ト由来のアミノ酸配列を有する H鎖 V領域も 好ましい。 また、 本発明の H鎖 V領域には、 前記 H鎖 V領域の断片であって、 抗 原結合性を保持する領域も包含される。
L鎖 V領域
本発明における L鎖 V領域には、 T P Oレセプタ^ "を認識し、 且つ前記分子を 架橋してォリゴマー化、 例えば 2量体化することにより、 細胞内にシグナルを伝 達しうる、 抗体の L鎖 V領域であって、 哺乳動物 (例えば、 ヒ ト、 マウス、 ラッ ト、 ゥシ、 ヒッジ、 サルなど) に由来する L鎖 V領域又は前記 L鎖 V領域のアミ ノ酸配列を一部改変した L鎖 V領域も本発明における L鎖 V領域に包含されるが、 ヒ トモノクローナル抗体 L鎖 V領域の F Rとマウスモノクロ ^ナル抗体の L鎖 V 領域の C D Rを含むヒ ト型化 L鎖 V領域が好ましい。 さらに、 組換え技術を使用 して作成し得る、 ヒ ト由来のアミノ酸配列を有する L鎖 V領域も好ましい。 また、 本発明の L鎖 V領域には、 前記 L鎖 V領域の断片であって、 抗原結合性を保持す る領域も包含される。
相補性決定領域 (C D R)
L鎖及び H鎖の各 V領域は抗原結合部位を形成し、 L鎖及び H鎖上の可変領域 は共通性のある比較的保存された 4個のフレームワークと 3個の超可変又は相補 性決定領域 (C D R ) により連結されている (Kabat, E. A.ら、 Sequences of Proteins of Immunological Interest J US Dept. Health and Human Services, 1983) 0
前記 4個のフレームワーク領域 (F R ) の多くの部分は 6—シ^"ト構造をとり、 その結果 3個の C D Rはループを形成し、 C D Rは場合により 6—シ一ト構造の —部分を形成することもある。 3個の C D Rは F Rによって相互に立体的に非常 に近い位置に保持され、 そして対をなす領域の 3個の C D Rと共に抗原結合部位 の形成に寄与する。
これらの C D R領域は、 得られた抗体の V領域のアミノ酸配列と既知抗体の V 領域の既知アミ ノ酸配列とを照合することによって、 Kabat, E. Λ. ら、 I Sequences of Proteins of Immunological Interest] のS験貝 IJ力 ら見出丁こと ができる。
一本鎖 F V
一本鎖 F vは、 抗体に由来する、 連結した H鎖 V領域及び L鎖 V領域を含むポ リペプチドのモノマーであり、 得られる一本鎖 F Vはもとの抗体の可変領域を含 有し、 相補性決定領域を保存するため、 もとの抗体と同一の特異性をもって抗原 に結合する (特願平 1 1—6 3 5 5 7号)。 さらに、 本発明の一本鎖 F Vにおいて、 前記可変領域および/または C D Rの一部またはそのアミノ酸配列の一部を改変 (例えば、 欠失、 匱換又は付加) することができる。 本発明の一本鎖 F vを構成 する H鎖 V領域及び L鎖 V領域は上述したものであり、 H鎖 V領域と L鎖 V領域 を直接又はリンカ 、 好ましくはペプチドリンカ一を介して連結することができ、 その構成としては、 [H鎖 V領域] 一 [ L鎖 V領域]、 [ L鎖 V領域] 一 [H鎖 V領 域] のいずれでもよい。 本発明においては、 これら一本鎖 F Vはダイマ一、 トリ マー又はテトラマーを形成させ、 本発明の改変抗体とすることができる。
一本鎖改変抗体
本発明の 2つ以上の H鎖 V镇域及び 2つ以上の L鎖 V領域、 好ましくは各々 2 〜4、 特に好ましくは各々 2つ含む一本鎖改変抗体は、 上述のような 2つ以上の H鎖 V領域と L鎖 V領域をそれぞれ含有する。 このポリぺプチドにおいて各領域 は、 該一本鎖改変抗体が特定の立体構造、 具体的には一本鎖 F Vのダイマーが構 成する立体構造を模倣し得るよう配置させる必要があり、 例えば
[H鎖 V領域] 一 [ L鎖 V領域] ― [H鎖 V領域] 一 [し鎖 V領域]
又は
[し鎖 V領域] 一 [H鎖 V領域] ― [ L鎖 V領域] ― [H鎖 V領域]
の順序で各領域が配置され、 これらの領域はリンカーを介して連結される。 リンカ一
本発明において、 H鎖 V領域と L鎖 V領域とを連結するリンカ一としては、 遺 伝子工学により導入し得る任意のぺプチドリンカー、 又は合成化合物リンカ一、 例えば、 Protein Engineering, 9(3), 299-305, 1996 に開示されるリンカ一を用 いることができる。 これらのリンカ一は同一分子内で同じ又は異なっていてもよ レ、。 ペプチドリンカ一を所望する場合、 各々のリンカ一の例としては:
S e r
G 1 y ■ a e r
G l y " G l y " S e r
S e r · G 1 y ■ G 1 y
G l y - G l y - G l y - S e r
S e r - G l y " - l y - G l y
G l y - G l y - G l y - G l y - S e r
S e r • G l y - - l y ' G l y - G l y
G l y - G l y - G l y - G l y - G l y - S e r
S e r ' G l y - G l y - G J y - G l y " G l y
G l y - G l y - G l y - G l y - G l y - G l y - S e r
S e r - G l y - G l y - G l y - G l y - G l y - G l y
(G l y - G l y - G l y - G l y - S e r)n
(S e r - G l y - G l y - G ] y - G l y) n
[nは 1以上の整数である] を挙げることができる。 好ましいリンカ一ペプチド の長さは抗原となる受容体によって異なるが、 一本鎖 F Vにおいては通常 1〜2 0アミノ酸であるのが好ましい。 2つ以上の H鎖 V領域及び 2つ以上のし鎖 V領 域を含む一本鎖改変抗体においては、 [H鎖 V領域] 一 〔L鎖 V領域] (又は [L 鎖 V領域] 一 [H鎖 V領域]) からなる同一の抗原結合部位を形成するもの同士を 連結するためのぺプチドリンカーの長さは 1〜 30アミノ酸、 好ましくは 1〜 2 0アミノ酸、 さらに好ましくは 3〜 18アミノ酸である。 また、 [H鎖 V領域] ― [L鎖 V領域] (又は [L鎖 V領域] 一 [H鎖 V領域]) からなる同一の抗原結合 部位を形成しないもの同士を連結するためのぺプチドリンカーの長さは 1 40 アミノ酸、 好ましくは 3 30アミノ酸、 さらに好ましくは 5 20アミノ酸で ある。 これらのリンカ一を導入する方法は本発明の改変抗体をコードする DNA の構築方法の説明において述べる。
本発明における化学合成物リンカ (化学架橋剤) は、 ペプチドの架橋に通常 用いられている架橋剤、 例えば N—ヒ ドロキシスクシンイミ ド (NHS) ジスクシンイミジノレスべレ ト (DS S)、 ビス (スノレホスクシンィミジル) スべ レ ト (B S3)、 ジチォビス (スクシンィミジルプロピオネート) (DS P)、 ジ チォビス (スルホスクシンィミジルプロピオネート) (DTS S P)、 エチレング リコ^ ~ルビス (スクシンイミジルスクシネ ト) (EGS)、 エチレングリコ ^"ル ビス (スルホスクシンィミジルスクシネート) (スルホー EGS)、 ジスクシンィ ミジル酒石酸塩 (DST)、 ジスルホスクシンィミジル酒石酸塩 (スルホ一 DS T)、 ビス [2— (スクシンイミ ドォキシカルボニルォキシ) ェチル] スルホン (BS〇COE S)、 ビス [2— (スルホスクシンイミ ドォキシカルボ二ルォキ シ) ェチル] スルホン (スノレホ一 B SOCOE S) などであり、 これらの架橋剤 は市販されている。 また、 化学合成物リンカ一の長さは、 上述のペプチドリンカ 一の長さに相当する長さであるのが好ましい。
特に、 一本鎖 F Vのダイ を形成させる場合、 宿主細胞で産生された一本鎖 モノマーを培地等の溶液中で、 20%以上、 好ましくは 50%以上、 さらに好ま しくは 80%以上、 最も好ましくは 90%以上ダイ 化するのに適したリンカ を選択することが好ましく、 具体的には 2 1 2アミノ酸、 より好ましくは 3 10アミノ酸、 またはこれに相当する他のリンカーが好ましい。
改変抗体の製造
改変抗体は、 T P Oレセプタ"に特異的に結合する既知または新規な抗体由来 の H鎖 V領域と L鎖 V領域とを前述のリンカ を介して連結することにより得ら れる。 一本鎖 F Vの例として、 WO 99/10494に記載される 12 B 5抗体、 12 E 10抗体に由来する H鎖 V領域と L鎖 V領域を有するものが举げられる。 2つの H鎖 V領域及び 2つの L鎖 V領域を含む本発明の改変抗体の例としては、 前記モノクローナル抗体由来の H鎖 V領域と L鎖 V領域を有する s c 1 2 B 5 (リンカ一: 15アミノ酸)、 s c l 2 E 10 (リンカ一: 1 5アミノ酸)、 d b 1 2 B 5ダイマー (リンカ : 5アミノ酸)、 d b 12 E 10ダイマー (リンカ 一: 5アミノ酸) が挙げられる。
本発明の改変抗体を作製するためには、 該ポリぺプチドが分泌性であることを 所望する場合は、 その N—末端にシグナルペプチドを付加することができる。 ま た、 該ポリペプチドの効率的精製等のために、 ポリペプチド精製において有用で ある公知の配列、 例えば F L A G配列などを揷入することができる。 この場合、 抗 F LAG抗体を用いてダイマー形成させることもできる。
本発明の改変を作製するためには、 これをコ^ "ドする DNA、 即ち一本鎖 F V をコ^_ドする DN A又は再構成一本鎖ポリぺプチドをコ一ドする DNAを得る必 要がある。 これらの DN Aは、 例えば s c l 2B 5、 d b l 2B 5、 s c 12 E 10及び/又は d b 12 E 10の場合には前記 F v由来の H鎖 V領域及び L鎖 V 領域をコードする DNAを用いて、 又はこれらの DNAを铸型とし、 その配列内 の所望のアミノ酸配列をコ ドする DNA部分を、 その両端を規定するプライマ 一対を用いるポリメラ一ゼ連鎖反応 (PCR) 法により増幅することにより得る ことができる。
各 V領域について、 アミノ酸配列の一部改変を所望する場合には、 PCR法を 用いる公知の方法によって 1又は数個のアミノ酸が改変された、 即ち 1もしくは 数個のアミノ酸が欠失、 置換もしくは付加されたアミノ酸配列を有する V領域を 得ることができる。 特定の抗原に対して十分に活性がある改変抗体を作製するた めに、 PCR法を用いる公知の方法によって前記 V領域のアミノ酸配列の一部を 改変することが望ましい。
P CRに用いるプライマ一を決定するにあたり、 モノクローナル抗体から出発 する場合は、 当該技術分野において知られた方法を用いて当該抗体由来の H鎖及 び L鎖のタイビングをして両鎖の型を決定する。
次に、 P C R法を用いて 12 B 5抗体及び 12 E 10抗体の L鎖 V領域を増幅 するため、 5 '—末端オリゴヌクレオチドプライマ一及び 3'—末端オリゴヌクレ ォチドプライマ一を上述のように決定する。 同様にして、 12 B 5抗体及び 1 2 E 10抗体の H鎖 V領域の増幅のため、 それぞれ 5 '—末端プライ 及び 3'— 末端プライ を決定する。
その例として本発明においては、 5'—末端プライマーはその 5'—末端近傍に 制限酵素 H i n f I切断部位を提供する配列 GANTCを含有し、 そして 3 '—未 端プライマーはその 5'—末端近傍に制限酵素 Xm a I切断部位を提供するヌクレ ォチド配列 CCCGGGを含有するものを使用している。 これらの制限酵素切断 部位は可変領域をコードする目的の DNA断片をクロ ングベクターにサブク ローニングするために用いられる限り、 他の制限酵素切断部位でもよい。
特に設計された PCRプライマ を用いて、 12B 5抗体、 12E 10抗体の 各 V領域をコ ドする cDNAをそれらの 5'—及び 3'—未端において適当な塩 基配列を導入して、 それらが発現べクタ に容易に揷入されるように、 且つそれ らが該発現べクタ 中で適切に機能するようにした (例えば、 本発明では K o z a k配列の導入により翻訳効率を上げるように工夫されている)。 次に、 これらの プライマ^ "を用いて P GRにより増幅して得た 12 B 5抗体、 12E 10抗体の 各 V領域を、 所望のヒ ト C領域をすでに含有する HE F発現べクタ (WO 92 一 19759参照) に揷入した。 クローン化された DNAの配列決定は任意の常 法、 例えば、 自動 DNAシ^"タエンサ (Applied Biosystems社製) を用いて行 うことができる。
本発明の改変抗体において、 リン力 、 例えばぺプチドリンカ一は次のように 導入することができる。 即ち、 上述の H鎖 V領域及び L鎖 V領域のためのプライ マーと一部相補的な配列を有し、 且つ該リン力 の N—未端または C—末端をコ ードするようにプライマーを設計し、 これを用いて P CRを行うことによって所 望のアミノ酸配列および長さを有するぺプチドリンカーをコードする DNAを作 成することができる。 そして、 該 DNAを介して H鎖 V領域及び: L鎖 V領域をコ ―ドする DNAを連結すれば、 所望のぺプチドリン を有する本発明の改変抗 体をコードする DN Aを得ることができる。 さらに、 1つの改変抗体をコードす る DNAを得ることができれば、 前記 DNAを錄型にして、 そして種々のリンカ ^"用のプライマーを設計し、 これを用いて P C Rを実施すれば、 所望のペプチド リンカーを有する改変抗体又はリンカ一を有さない改変抗体をコ一ドする D N A は容易に得ることができる。
また、 本発明における改変抗体の各鎖 V領域は、 従来の技術 (例えば、 Sato, K. ら、 Cancer Res., 53, 1-6 (1993)を参照のこと) を用いることによって、 ヒ ト型 化することが可能であり、 また一旦ヒ ト型化された各鎖 V領域をコ ドする D N Aが作製されれば、 ヒ ト型化一本鎖 F v、 ヒ ト型化一本鎖 F v断片、 ヒ ト型化モ ノクローナル抗体あるいはヒ ト型化モノクローナル抗体断片は、 常法に従って容 易に作出する事が可能である。 さらに、 必要な場合、 これらの V領域のアミノ酸 配列の一部を改変することも可能である。
さらに、 遺伝子工学における慣用技術を用いて上述のマウス由来の H鎖 V領域 及び L鎖 V領域をコ ドする D NAと同様に、 これらに相当する他の哺乳動物由 来の D N A、 例えばヒ ト抗体由来の各鎖 V領域をコードする D N Aを得ることが できる。 得られた D NAを用いて、 他の哺乳動物、 特にヒ ト抗体由来の H鎖 V領 域及び L鎖 V領域、 ヒ ト由来の一本鎖 F V及びその断片、 並びにヒ ト由来のモノ クロ ナル抗体及びその断片を得ることができる。
本発明の改変抗体が、 二重特異性 (bi specific) 改変抗体である場合、 公知の 方法 (例えば、 W09413804号公報に記載の方法) により作製することができる。 以上のように、 目的とする改変抗体の各鎖 V領域、 ヒ ト型化改変抗体の各鎖 V 領域をコ ドする D NAが作製されれば、 それらを含有する発現ベクター、 及び 該発現べクタ一により形質転換された宿主を常法に従って得ることができる。 ま た、 常法に従って宿主を培養し、 産生した再構成一本鎖 F v、 再構成ヒ ト型化一 本鎖 F v、 ヒ ト型化モノクローナル抗体及びヒ ト型化モノクローナル抗体断片は、 細胞内又は細胞外から分離し均一にまで精製することができる。 この場合、 通常 の蛋白質で用いられる分離 ·精製方法、 例えば各種クロマトグラフィー、 限外濾 過、 塩析、 透析等を適宜選択、 組合せて、 本発明の改変抗体を分離 ·精製するこ とができるが、 これらに限定されるものではない。
再構成一本鎖 F Vを動物細胞、 例えば、 C O S 7細胞、 C H O細胞などの動物 培養細胞、 好ましくは C HO細胞で産生する場合、 無血清培地で該再構成一本鎖 F Vを産生させると、 培地中で形成した該一本鎖 F Vのダイ を安定的に高収 率で回収'精製することができる。 さらに、 このようにして精製された該ダイ は、 長期間、 安定してダイマーの状態で保存することができる。 この場合に用い ることができる無血清培地は、 通常組み換えタンパク質の産生に用いられている 培地であればいかなるものでもよく、 特に限定されるものではない。
本発明の改変抗体の製造のために任意の発現系、 例えば真核細胞、 例えば動物 細胞、 例えば樹立された哺乳類細胞系、 真糸状菌細胞、 及び酵母細胞、 並びに原 核細胞、 例えば細菌細胞、 例えば大腸菌細胞等を使用することができる。 好まし くは、 本発明の改変抗体は哺乳類細胞、 例えば C O S 7細胞又は C H O細胞中で 発現される。
これらの場合、 哺乳類細胞での発現のために有用な常用のプロモーターを用い ることができる。 例えば、 ヒ ト 'サイ トメガロウィルス (Human cytomegalovirus: HCMV) 前期 (immediate early) プロモ^"ターを使用するのが好まし い。 HCMVプロモーターを含有する発現べクタ の例には、 HCMV— VH— HCY1 HCMV— VL— HCK等であって、 P S V 2 n e oに由来するプラス ミ ドベクター (国際公開公報 WO 92/1 9759参照) が包含される。
また、 その他に、 本発明のために用いることのできる哺乳動物細胞における遺 伝子発現のプロモ^ターとしてはレトロウイルス、 ポリオ ^"マウィルス、 アデノ ウィルス、 シミアンウィルス 40 (SV40) などのウィルスプロモーターゃヒ ト 'ポリぺプチドチェ一ン ·ェロンゲーション 'ファクター la (HEF— 1α) などの哺乳動物細胞由来のプロ ターを用いればよい。 例えば SV40のプロ モ^タ^を使用する場合は、 Mulligan, R. C.らの方法 (Nature, 277, 108-114, (1979))、 また、 HEF— 1αプロモータ^を使用する場合は、 Mizushima, S.ら の方法 (Nucleic Acids Research, 18, 5322, (1990)) に従えば容易に実施する ことができる。
複製起原 (o r i ) としては、 SV40、 ポリオ一マウィルス、 アデノウィル ス、 牛パピ口 マウィルス (B PV) 等の由来の o r iを用いることができ、 さ らに発現べクタ は選択マーカーとして、 ホスホトランスフェラーゼ APH (3 ') IIあるいは I (n e o) 遺伝子、 チミジンキナーゼ (TK) 遺伝子、 大腸菌 キサンチン一グァニンホスホリボシルトランスフェラ ゼ (E c o g p t) 遺伝 子、 ジヒ ドロ葉酸還元酵素 (DHFR) 遺伝子等を含むことができる。
上述のように作成した改変抗体の抗原結合活性は、 ラジオィムノアッセィ (R IA)、 酵素標識固相免疫測定法 (EL I SA) または表面プラズモン共鳴等の既 知の方法で測定することができる。 また、 元のモノクローナル抗体の結合阻害能 を指標にして、 具体的には該モノクロ"ナノレ抗体のその抗原への濃度依存的阻害 作用の有無を指標にして評価することができる。
詳細には、 本発明の改変抗体をコードする DN Aを包含する発現ベクターで形 質転換した動物細胞、 例えば C O S 7細胞又は C H O細胞を培養し、 前記培養し た細胞及び/又はその培養上清、 又はこれらから精製した改変抗体を用いて抗原 への結合を測定する。 対照として発現べクタ のみで形質転換した細胞の培養上 清などを用いる。 抗原、 例えば 12 B 5抗体、 12 E 10抗体の場合にはヒ ト M P Lを強制発現させた B a/F3細胞に、 本発明の改変抗体などの試験試料又は対 照の培養上清を加え、 例えばフ サイ トメ トリ ^"を実施して抗原結合活性を評 価する。
in vitro でのシグナル伝達誘起作用 (例えば、 巨核球の增殖、 分化誘導または 成長の刺激、 血小板の産生、 TPOレセプタータンパク質のリン酸化等) は、 抗 原を発現する細胞又は該抗原遺伝子を導入した細胞に、 前述の改変抗体の試験試 料を添加し、 当該細胞においてシグナル伝達による変化 (例えば、 ヒト MP L抗 原特異的な増殖、 タンパク質のリン酸化の測定、 または血小板特異的な抗原の発 現等) を既知の測定方法で評価することができる。
In Vivoでの評価試験は例えばマウスに MPしを認識するモノクロ ^ナル抗体、 本発明の改変抗体、 対照として PBS等を投与する。 そして、 マウス血清中の血小 板量の変化で活性の強さを評価する。
上述のように、 TOPレセプタ に特異的に結合する、 H鎖 V領域を 2つ以上 及び L鎖 V領域を 2つ以上含む改変抗体を作製し、 例えば上記の In vitroまたは In vivoでの評価試験により本発明の改変抗体をスクリーニングすることによつ て、 本発明の改変抗体を取得することができる。
本発明の改変抗体は、 2つ以上の H鎖 V領域及び 2つ以上の L鎖 V領域、 好ま しくは各々 2〜4、 特に好ましくは各々 2つ含むものであり、 1つの H鎖 V領域 及び 1つの L鎖 V領域を含む一本鎖 F Vのダイマー、 又は2つ以上の H鎖 V領域 及び 2つ以上の L鎖 V領域を連結した一本鎖ポリべプチドである。 このような構 成をとることで、 もとのモノクロ ^ナル抗体の抗原結合部位の立体構造を模倣し て、 優れた抗原結合性を保持するものと考えられる。
本発明の改変抗体は、 親抗体分子 (例えば I gG) と比較して顕著な低分子化 が達成されているため、 組織、 腫瘍への移行性に優れており、 さらに親抗体分子 よりも高い活性を有する。 このため、 本発明の改変抗体を用いることにより、 T POのシグナルを細胞内に効率よく伝達することができる。 故に、 これを含有す る医薬製剤は、 血小板減少が関与する血液疾患、 癌や白血病等の化学治療後の血 小板減少症などの治療薬としての利用が期待される。 また、 R I標識による造影 剤としての利用も期待され、 R I化合物やトキシン等の他の化合物と結合させる ことにより、 効力を増強させることも可能である。 発明を実施するための最良の形態
次に、 本発明を下記の実施例により具体的に説明するが、 これにより本発明の 範囲が限定されるものではない。
本発明の改変抗体の製造方法を、 下記の一本鎖 F Vの作製を例にして説明する。 本発明の改変抗体の製造方法において用いる、 ヒ ト I APに対するマウス MAB
L一 1、 MAB L— 2抗体を産生するハイプリ ドーマ、 MAB L— 1及び MAB
L一 2は、 公的微生物寄託機関である通商産業省工業技術院生命工学工業技術研 究所 (茨城県つくば巿東一丁目 1番 3号) に、 19 97年 9月 1 1日に、 受託番 号それぞれ FERM BP-6 100, FERM B P— 6 101として国際寄 託されている。
実施例 実施例 1 (ヒ ト I APに対するマウスモノクローナノレ抗体の V領域をコードす る DNAのクローン化)
ヒ ト I APに対するマウスモノクローナル抗体 MAB L— 1及び MAB L— 2 の可変領域をコ^"ドする DN Aを次のようにしてクロ 化した。
1. 1 メッセンジャ RNA (mRNA) の調製
ハイブリ ド MAB L— 1及び MAB L— 2からの mRNAを、 mRNA Purification Kit (Pharmacia Biotech社製) を用いて調製した。
1. 2 二本鎖 cDNAの合成
約: Ipgの mRNAより Marathon cDNA Amplification Kit (CLONTECH社製) を 用いて二本鎖 c DNAを合成し、 アダプタ」を連結した。
1. 3 抗体可変領域をコ ドする遺伝子の PC R法による増幅
Thermal Cycler (PERIQN ELMER社製) を用いて P C R法を行った。
(1) MABL— 1 L鎖 V領域をコードする遺伝子の増幅
P C R法に使用するプライマーは、 アダプターの部分配列とハイブリダイズす る配列番号: 1に示すアダプタ一プライマー 1 (GL0NTECH社製)、 及びマウス力 ッパ型 L鎖 C領域配列とハイブリダイズする配列番号: 2に示す MK C (Mouse Kappa Constant) プライマ (Bio/Technology, 9, 88 - 89, 1991) を用いた。
PCR溶液 50μ1は、 5μ 1の 1 OxPCR Buffer II 2 mM M g C 12 0. 16 mM d NT P s (dATP dGTP dCTP dTTP)、 2. 5ュ ニットの DNAポリメラーゼ AmpliTaq Gold (以上 PERKIN ELMER社製)、 0. 2μ Μの配列番号: 1に示すアダプタープライマ と 0. 2μΜの配列番号: 2に示す MKCプライ 及び MAB L— 1由来の二本鎖 c DNA O. lpgを含有し、 9 4°Cの初期温度にて 9分間そして次に 94 Cにて 1分間、 60°Cにて 1分間及び 72 °Cにて 1分 20秒間、 この順序で加熱した。 この温度サイクノレを 35回反復 した後、 反応混合物を更に 72 °Cで 10分間加熱した。
(2) MAB L— 1 H鎖 V領域をコードする c DNAの增巾;
P C Rのためのプライマーとして配列番号: 1に示すアダプタープライ 1 及び配列番号: 3に示す MHC— vl (Mouse Heavy Constant) プライ (Bio/Technology, 9, 88-89, 1991) を用いた。
c DNAの增幅は、 0. 2μΜの MKCプライマーの代わりに 0. 2μΜの MHC 一 γΐプライマーを用いて増幅した点を除いて、 前記 1. 3 (1) において L鎖 V 領域遺伝子の増幅について記載したのと同じ方法により行った。
(3) MAB L— 2 L鎖 V領域をコレ ドする c DNAの増幅
P CRのためのプライマーとして配列番号: 1に示すアダプタ一プライマ一 1、 及び配列番号: 2に示す MKCプライマ一を用いた。
cDNAの増幅は、 MAB L— 1由来の二本鎖 c DNA O. lpgの代わりに M AB L— 2由来の二本鎖 c DNA 0. 1μ gを用いて増幅した点を除いて、 前記 1. 3 (1) において MABL— 1 L鎖 V領域遺伝子の增幅について記載したのと同 じ方法により行った。
(4) MABL— 2H鎖 V領域をコードする cDNAの増幅
P C Rのためのプライマーとして配列番号: 1に示すアダプタ一プライマー 1、 及び配列番号: 4に示す MHC— γ 2 aプライマー (Bio/Technology, 9, 88-89, 1991) を用いた。
cDNAの増幅は、 0. 2μΜの MKCプライマ^の代わりに 0. 2μΜの MHC 一 Y2 aプライマーを用いて増幅した点を除いて、 前記 1. 3 (3) において L鎖 V領域遺伝子の増幅について記載したのと同じ方法により行つた。
1. 4 PCR生成物の精製
前記のようにして PCR法により増幅した DNA断片を QIAquick PCR
Purification Kit (QIAGEN社製) を用いて精製し、 1 mM ED T Aを含有する 1 OmM T r i s—HC l ( p H 8. 0 ) に溶角 した。
1. 5 連結及び形質転換
上記のようにして調製した MAB L— 1由来マウス力ッパ型 L鎖 V領域をコ ドする遺伝子を含んで成る DNA断片約 140 n gを pGEM— T E a s yベ クタ ^ (Promega 社製) 50 n gと、 30 mM T r i s—HC ] (pH7. 8)、 1 OmM Mg C l2、 1 OmM ジチオスレイ ト ^~ル、 1 mM ATP及び 3ュ ニッ ト T4 DNAリガーゼ (Promega社製) を含有する反応混合液中で、 1 5 °Cにて 3時間反応させ連結した。
次に、 1 μ 1の上記連結混合液を大腸菌 DH5aのコンビテント細胞 (東洋紡社 製) 5 Ομΐに加え、 そしてこの細胞を氷上で 30分間、 42°Cにて 1分間そして 再び水上で 2分間静置した。 次いで 10 Ομ 1の S O C培地 (GIBCO BRL社製) を 加え、 10 OpgZm 1のアンピシリン (SIGMA社製) を含有する LB
(Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Sambrookら、 Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989) 寒天培地上にこの大腸菌を塗布し、 37°Cにて終夜培 養して大腸菌形質転換体を得た。
この形質転換体を、 5 Opg/m 1のアンピシリンを含有する LB培地 3m 1中 で 37 °Cにて終夜培養し、 そしてこの培養物から QIAprep Spin Miniprep Kit (QIAGEN社製) を用いてプラスミ ド DNAを調製した。
こうして得られた、 ハイブリ ド マ MAB L— 1に由来するマウスカッパ型 L 鎖 V領域をコードする遺伝子を含有するプラスミ ドを p GEM— Ml Lと命名し た。
上記の同じ方法に従って、 ハイブリ ドーマ MAB L— 1に由来するマウス H鎖
V領域をコ ドする遺伝子を含有するプラスミ ドを精製 DNA断片から作製し、 p GEM— Ml Hと命名した。
また、 ハイブリ ド^"マ MABL— 2に由来するマウスカッパ型 L鎖 V領域をコ ドする遺伝子を含有するプラスミ ドを精製 DNA断片から作製し、 pGEM— M2 Lと命名した。
また、 ハイブリ ド^"マ MAB L— 2に由来するマウス H鎖 V領域をコ^ドする 遺伝子を含有するプラスミ ドを精製 DNA断片から作製し、 pGEM— M2Hと 命名した。
実施例 2 (DNAの塩基配列の決定)
前記のプラスミ ド中の c DNAコード領域の塩基配列の決定は、 自動 DNAシ 一ケンサ一 (Applied Biosystem社製) 及び ABI PRISM Dye Terminator Cycle Sequencing Ready Reaction Kit (Applied Biosystem社製) を用いて、 メ一カー 指定のプロ トコールに従って行った。 プラスミ ド p GEM— Ml Lに含まれるマウス MAB L— 1抗体の L鎖 V領域 をコードする遺伝子の塩基配列を配列番号: 5に示す。
また、 プラスミ ド p GEM— Ml Hに含まれるマウス MAB L— 1抗体の H鎖 V領域をコードする遺伝子の塩基配列を配列番号: 6に示す。
また、 プラスミ ド p GEM— M2 Lに含まれるマウス MAB L 2抗体の L鎖 V領域をコードする遺伝子の塩基配列を配列番号: 7に示す。
また、 プラスミ ド p GEM— M2 Hに含まれるマウス MAB L 2抗体の H鎖 V領域をコードする遺伝子の塩基配列を配列番号: 8に示す。
実施例 3 (CDRの決定)
L鎖及び H鎖の V領域の全般的構造は、 互いに類似性を有しており、 それぞれ 4つのフレ ムワーク部分が 3つの超可変領域、 即ち相補性決定領域 (CDR) により連結されている。 フレームワークのアミノ酸配列は、 比較的良く保存され ているが、 一方、 GDR領域のアミノ酸配列の変異性は極めて高い (Kabat, E. A. ら、 「t>equences of Proteins of Immunological InterestJ US Dept. health and Human Services, 1983)。
このような事実に基づき、 ヒ ト IAPに対するマウスモノクローナル抗体の可 変領域のァミノ酸配列を K a b a tらにより作製された抗体のァミノ酸配列のデ ータベ スにあてはめ、 相同性を調べることにより CD R領域を表 1に示す如く 決定した。
¾ _ L
プラスミ ド 配列番号 CDR(l) CDR(2) CDR (3) p GEM-MI L 5 43-58 74-80 1 1 3-121 p GEM-M1H 6 50— 54 69-85 118-1 25 p GEM-M2 L 7 43-58 74-80 113-121 p GEM-M2 H 8 50-54 69-85 1 1 8-125 実施例 4 (クロ^^ン化 c DNAの発現の確認 (キメラ MAB L— 1抗体及びキ メラ MAB L— 2抗体の作製))
4. 1 キメラ MABL— : 抗体発現ベクターの作製
キメラ MAB L— 1抗体を発現するベクターを作製するため、 それぞれマウス MABL— 1 L鎖及び H鎖 V領域をコ一ドする c D N Aクローン p G EM— M 1 L及び pGEM— M1Hを PCR法により修飾した。 そして HEF発現ベクター (国際公開公報 WO 92/19759参照) に導入した。
L鎖 V領域のための前方プライマ ML S (配列番号: 9) 及び H鎖 V領域の ための前方プライマ" MHS (配列番号: 10) は、 各々の V領域のリ ダー配 列の最初をコードする DN Aにハイブリダィズし且つ Ko % a kコンセンサス配 列 (J. mol. Biol., 196, 947-950, 1987) 及び H i n d III制限酵素部位を有 するように設計した。 L鎖 V領域のための後方プライマ ML AS (配列番号: 11) 及び H鎖 V領域のための後方プライマー MHAS (配列番号: 1 2) は、 J領域の末端をコードする DN A配列にハイブリダィズし且つスプライスドナー 配列及び B a mH I制限酵素部位を有するように設計した。
じ1溶液100 1は、 1 Ομ 1の 1 OxP C R Buffer II、 2 mM Mg C
12、 0. 16mM d NT P s (dATP、 dGTP、 dCTP、 dTTP)、 5 ュニットの DNAポリメラーゼ AmpliTaq Gold, 0.4μΜずつの各プライマ^、 及び 8 n gの錄型 DNA (p GEM—MI L及び p GEM— Ml H) を含有し、 94 °Gの初期温度にて 9分間そして次に 94°Cにて 1分間、 60°Cにて 1分間及 び 72 °Cにて 1分 20秒間、 この順序で加熱した。 この温度サイクルを 35回反 復した後、 反応混合物を更に 72°Cで 10分間加熱した。
PCR生成物を QIAquick PGR Purification Kit (QIAGEN社製) を用いて精製 し、 H i n d III及び B a mH Iで消化し、 そして L鎖 V領域については、 HE F発現ベクター HEF— κに、 H鎖 V領域については HE F発現べクタ HE F 一 γにそれぞれクローユングした。 DN A配列決定の後、 正しい DN A配列を有 する DN A断片を含むプラスミ ドをそれぞれ HE F— Ml L、 tiEF—MlH^ 命名した。
4」 2 キメラ MA B L— 2抗体発現べクタ一の作製 c DNAの修飾及びクローニングは、 p GEM— Ml L及び p GEM— Ml H の代わりに p GEM— M2 L及び p GEM— M 2 Hを铸型 DNAに増幅した点を 除いて、 前記 4. 1において記載したのと同じ方法により增幅及びクロ一ユング を行い、 DNA配列決定の後、 正しい DNA配列を有する DNA断片を含むプラ スミ ドをそれぞれ HEF— M2 L、 HE F— M 2 Hと命名した。
4. 3 COS 7細胞への遺伝子導入
キメラ MAB L— 1抗体及びキメラ MAB L— 2抗体の一過性発現を観察する ため、 前記発現ベクターを COS 7細胞において試験した。
(1) キメラ MAB L— 1抗体の遺伝子導入
HE F— M 1 Lと HE F— Ml Hベクタ を、 Gene Pulser装置 (BioRad社 製) を用いてエレク トロポレーシヨンにより COS 7細胞に同時形質転換した。 各 DNA (10μ§) と、 PB S中 lxl 07細胞ノ m 1の 0.8m 1をキュベット に加え、 1. 5 kV、 25pFの容量にてパルスを与えた。
室温にて 10分間の回復期間の後、 エレク トロポレ^ "シヨン処理された細胞を、 10 %の γ—グロブリンフリーゥシ胎児血清を含有する DMEM培養液 (GIBC0 BRL社製) に加えた。 72時間培養の後、 培養上清を集め、 遠心分離により細胞 破片を除去して回収培養上清を得た。
(2) キメラ MAB L— 2抗体の遺伝子導入
キメラ MAB L— 2抗体遺伝子の導入は、 HEF— Ml Lと HEF— Ml Hベ クタ一の代わりに HEF— M2 Lと HEF— M2Hベクタ"を用いた点を除いて、 前記 4. 3 (1) に記載したのと同じ方法により COS 7細胞に同時形質転換し、 回収培養上清を得た。
4. 4 フローサイ トメ トリ一
抗原への結合を測定するため、 前記 COS 7細胞培養上清を用いてフローサイ トメ トリーを行った。 ヒ ト I APを発現するマウス白血病細胞株 L 1210細胞 4x105個に、 キメラ MAB L— 1抗体を発現させた COS 7細胞の培養上清あ るいはキメラ MAB L— 2抗体を発現させた CO S 7細胞の培養上清あるいはコ ントロールとしてヒ ト I gG l抗体 (SIGMA社製) を加え、 氷上にてインキュべ ーシヨン及び洗浄の後、 F I TC標識した抗ヒ ト I gG抗体 (Cappel社製) を加 えた。 インキュベーション及び洗浄の後、 FACS c a n装置 (BECT0N
DICKINSON社製) にて蛍光強度を測定した。
その結果、 キメラ MAB L— 1抗体及びキメラ MAB L— 2抗体は、 ヒ ト IA Pを発現する L 1210細胞に特異的に結合したことにより、 これらのキメラ抗 体がマウスモノクローナル抗体 MAB L— 1及び MAB L— 2のそれぞれの V領 域の正しい構造を有することが明らかとなった (図 1〜3)。
実施例 5 (再構成 M A B L— 1抗体及び再構成 MA B L— 2抗体一本鎖 F v ( s c F v) 領域の作製)
5. 1 再構成 MA B L- 1抗体一本鎖 F vの作製
再構成 MA BL- 1抗体一本鎖 F Vを次の様にして作製した。 再構成 MAB L 一 1抗体 H鎖 V領域、 リンカー領域、 及び再構成 MAB L— 1抗体 L鎖 V領域を それぞれ PC R法を用いて増幅し、 連結することにより、 再構成 MABL— 1抗 体一本鎖 F Vを作製した。 この方法を図 4に模式的に示す。 再構成 MA BL- 1 抗体一本鎖 F Vの作製のために 6個の PC Rプライマー (A〜F) を使用した。 プライマー A、 C及び Eはセンス配列を有し、 プライマ^" B、 D及び Fはアンチ センス配列を有する。
H鎖 V領域のための前方プライマ一 VHS (プライマー A、 配列番号: 13) は、 H鎖 V領域の N末端をコードする DN Aにハイブリダィズし且つ N c o I制 限酵素認識部位を有するように設計した。 H鎖 V領域のための後方プライマー V HAS (プライマ B、 配列番号: 14) は、 H鎖 V領域の C末端をコ ドする DNAにハイブリダイズし且つリンカーとオーバーラップするように設訐した。 リンカ一のための前方プライマ一 L S (プライマ一 C、 配列番号: 1 5) は、 リンカーの N末端をコ ドする DN Aにハイブリダィズし且つ H鎖 V領域の C未 端をコードする DNAとオーバ一ラップするように設計した。 リンカ^"のための 後方プライマー LAS (プライマ一 D、 配列番号: 16) は、 リンカ一の C末端 をコードする DN Aにハイブリダィズし且つ L鎖 V領域の N末端をコードする D NAとオーバーラップするように設計した。 L鎖 V領域のための前方プライマー VL S (プライマー E、 配列番号: 17) は、 リン力 の C末端をコードする DN Aにハイブリダイズし且つ L鎖 V領域の N末端をコードする DNAにオーバーラップするように設計した。 L鎖 V領域の ための後方プライマ^ VLAS— F LAG (プライマー F、 配列番号: 18) は、 L鎖 V領域の C末端をコ ドする DNAにハイブリダイズし且つ F LAGぺプチ ドをコ^ ~ドする配列 (Hopp, T. P.ら、 Bio/Technology, 6, 1204—1210, 1988)、 2個の転写停止コドン及び E G o R I制限酵素認識部位を有するように設計した c 第一 PCR段階において 3つの反応 A— B、 C一 D及び E— Fを行い、 そして 各 PC R生成物を精製した。 第一 PC Rから得られた 3つの PC R生成物をそれ ら自体の相補性によりアッセンブルさせた。 次に、 プライマー A及び Fを加えて、 再構成 M A BL-1抗体一本鎖 F vをコ ドする全長 DNAを増幅した (第二 P CR)。 なお、 第一 PC Rにおいては、 再構成 MABL— 1抗体 H鎖 V領域をコ ドするプラスミ ド p GEM— Ml H (実施例 2を参照)、 G 1 y G l y G 1 y < r 1 y ΰ e r G l y Lr 1 y 1 y G l y S e r - 1 y l y G l y G l y S e r (配列番号: 1 9 ) からなるリンカ一領域をコードする DNA配列 (Huston, J. S.ら、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 85, 5879 - 5883, 1988) を含んで成るプラスミ ド p S C_D P 1、 及び再構成 MAB L— 1抗体 L 鎖 V領域をコ ドするプラスミ ド p GEM— Ml L (実施例 2を参照) をそれぞ れ铸型として用いた。
第一 P CR段階の溶液 5 Ομ 1は、 5μ 1の 10 xP C R Buffer II、 2 mM
Mg C l2、 0. 16mM dNTP s、 2. 5ユニッ トの DNAポリメラーゼ AmpliTaq Gold (以上 PERKIN ELMER社製)、 0.4μΜずつの各プライマー及び 5 η gの各铸型 DNAを含有し、 94。Cの初期温度にて 9分間そして次に 94°Cにて 1分間、 6 5 °Cにて 1分間及び 72 °Cにて 1分 20秒間、 この順序で加熱した。 この温度サイクルを 35回反復した後、 反応混合物を更に 72 °Cで 7分間加熱し た。
じ1 生成物 ー;6 (371 b p)、 C-D (63 b p)、 及び E— F (384 b p) を QIAquick PGR Purification Kit (QIAGEN社製) を用いて精製し、 第二 PCRでアッセンブノレした。 第二 PC Rにおいて、 铸型として 120 n gの第一 ? 尺生成物八一:6、 20 n gの PCR生成物 C—D及び 1 20 n gの PCR生 成物 E— F、 1 Ομΐの 1 OxPCR Buffer II、 2 mM Mg C l2、 0. 16m M dNTP s、 5ユニットの DNAポリメラーゼ AmpliTaq Gold (以上 PERKIN ELMER 社製) を含有する 98μ 1の P C R混合液を、 94 °Cの初期温度にて 8分間 そして次に 94°Cにて 2分間、 65 °Cにて 2分間及び 72 °Cにて 2分間、 この順 序で加熱した。 この温度サイクルを 2回反復した後、 それぞれ 0.4μΜのプライ マー Α及び Fを加えた。 そして 94°Cの初期温度にて 1分間そして次に 94°Cに て 1分間、 65 °Cにて 1分間及び 72 °Cにて 1分 20秒間、 この順序で加熱し、 この温度サイクルを 35回反復した後、 反応混合物を 72 °Cにて 7分間加熱した c 第二 PCRにより生じた 843 b pの DNA断片を精製し、 Nc o I及び E c o R Iで消化し、 得られた DNA断片を p SCFVT 7ベクターにクローユング した。 なお、 本発現べクタ p SCFVT 7は、 大腸菌ペリブラズム分泌発現系 に適する p e I Bシグナル配列 (Lei, S. P.ら、 J. Bacteriology, 169, 4379- 4383, 1987) を含んでいる。 DNA配列決定の後、 再構成 MA B L— 1抗体一本 鎖 F Vの正しいアミノ酸配列をコ^"ドする DN A断片を含むプラスミドを p s c Mlと命名した (図 5を参照)。 本プラスミ ド p s cMlに含まれる再構成 MAB L一 1抗体一本鎖 F Vの塩 ¾配列及びァミノ酸配列を配列番号: 20に示す。
次に、 哺乳動物細胞にて再構成 MAB L— 1抗体一本鎖 F Vを発現するべクタ 一を作製するため、 p s cMlベクターを PCR法により修飾した。 そして得ら れた DNA断片を p CHO 1発現ベクターに導入した。 なお、 本発現ベクター p CHO Iは、 DHFR— 0E— r vH—PMl— f (W〇 92ノ 19759参 照) から、 E c oR I及び Sma I消化により抗体遺伝子を削除し、 E c oR I -No t I -B amHI Ad a p t o r (宝酒造社製) を連結することにより 構築したベクターである。
PCRに使用するプライマーは、 前方プライマーとして H鎖 V領域の N末端を コードする DNAにハイブリダィズし且つ S a 1 I制限酵素認識部位を有する配 列番号: 21に示す3 & 1— VHSプライマー及び後方プライマーとして第一フ レ^ "ムワーク配列の最後をコードする D N Aにハイブリダイズする配列番号: 2 2に示す FRH1 a n t iプライマ^を用いた。
〇11溶液100 1は、 1 Ομ 1の 1 OxPCR Buffer II、 2mM Mg C 12、 0. 16mM dNTP s、 5ユニットの D NAポリメラーゼ AmpliTaq Gold、 0.4μΜずつの各プライマー、 及び 8 n gの铸型 DNA (p s cMl) を含有し、 95 °Cの初期温度にて 9分間そして次に 95°Cにて 1分間、 60°Cにて 1分間及 び 72 °Cにて 1分 20秒間、 この順序で加熱した。 この温度サイクルを 35回反 復した後、 反応混合物を更に 72 °Cで 7分間加熱した。
PCR生成物を QIAquick PGR Purification Kit (QIAGEN社製) を用いて精製 し、 S a 1 I及び Mb o IIで消化し、 N未端側再構成 MAB L— 1抗体一本鎖 F Vをコ^ドする DNA断片を得た。 また、 p s cMlベクターを Mb o II及 び E c o R Iで消化し、 C末端側再構成 M A B L— 1抗体一本鎖 F vをコ^ "ドす る DNA断片を得た。 そして、 S a 1 I— Mb o II DNA断片及びMb o II— E c oR I DNA断片を p CHO 1— I g sベクタ"にクローユングした。 D NA配列決定の後、 正しい DNA配列を有する DNA断片を含むプラスミ ドを p CHOM1と命名した (図 6を参照)。 なお、 本発現ベクター p CHO 1— I g s は、 哺 し動物細胞分泌発現系に適するマウス I g G 1シグナル配列 (Nature, 332, 323-327, 1988) を含んでいる。 本プラスミ ド p C HOM 1に含まれる再構成 MA BL-1抗体一本鎖 F Vの塩基配列及びァミノ酸配列を配列番号: 23に示す。 5. 2 再構成 MAB L— 2抗体一本鎖 F Vの作製
再構成 MAB L— 2抗体一本鎮 F Vを前記 5. 1に従って作製した。 第一 PC Rにおいては、 p GEM— Ml Hの代わりに再構成 MAB L— 2抗体 H鎖 V領域 をコードするプラスミ ド pGEM— M2H (実施例 2を参照)、 及び p GEM— M 1 Lの代わりに再構成 MAB L— 2抗体 L鎖 V領域をコードするプラスミ ド p G EM-M2 L (実施例 2を参照) を使用し、 再構成 MA B L— 2抗体一本鎖 F v の正しいアミノ酸配列をコ^ "ドする DNA断片を含むプラスミ ド p s cM2を得 た。 本プラスミ ド p s cM2に含まれる再構成 MAB L— 2抗体一本鎖 F Vの塩 基配列及びァミノ酸配列を配列番号: 24に示す。 また、 p s cM2ベクターの修飾により再構成 MABL— 2抗体一本鎖 Fvの 正しいアミノ酸配列をコードする DN A断片を含む哺乳動物細胞発現用 p CHO M2ベクターを得た。 本プラスミ ド: p CHOM2に含まれる再構成 MAB L— 2 抗体一本鎖 F Vの塩基配列及びァミノ酸配列を配列番号: 25に示す。
5. 3 COS 7細胞への遺伝子導入
再構成 MAB L— 2抗体一本鎖 F Vの一過性発現を観察するため、 p CHOM 2ベクターを COS 7細胞において試験した。
PCHOM2ベクターを、 Gene Pulser装置 (BioRad社製) を用いてエレク ト ロボレ シヨンにより CO S 7細胞に形質転換した。 DNA (10pg) と、 PB S中 lxl 07細胞/ m 1の 0. 8m 1をキュベットに加え、 1. 5 kV、 25pF の容量にてパルスを与えた。
室温にて 10分間の回復期間の後、 エレク トロポレーシヨン処理された細胞を、 10%のゥシ胎児血清を含有する IMDM培養液 (GIBC0 BRL社製) に加えた。 72時間培養の後、 培養上清を集め、 遠心分離により細胞破片を除去して回収培 養上清を得た。
5. 4 COS 7細胞培養上清中の再構成 MAB L— 2抗体一本鎖 F Vの検出
p CHOM 2ベクターを遺伝子導入した COS 7細胞培養上清中における再構 成 MAB L— 2抗体一本鎖 F Vをウェスタンブロッティング法により確認した。
P CHOM2ベクターを遺伝子導入した COS 7細胞培養上清及びコントロー ノレとして p CHO 1ベクターを遺伝子導入した COS 7細胞培養上清について S DS電気泳動を行い、 RE I NFORCED NC膜 (Schleicher & Schuell 社製) に転写した。 5%スキムミルク (森永乳業社製) にてブロッキングを行い、 0.05%Twe e n 20-PB Sにて洗浄後、 抗 F LAG抗体 (SIGMA社製) を 加えた。 室温にてインキュベーション及び洗浄の後、 アルカリフォスファタ^"ゼ 結合抗マウス I gG抗体 (Zymed社製) を加え、 室温にてインキュベーション及 び洗浄後、 基質溶液 (Kirkegaard Perry Laboratories社製) を添加し、 発色さ せた (図 7)。
その結果、 p CHOM2ベタター導入 CO S 7細胞培養上清中にのみ F LAG ぺプチド特異的なタンパク質が検出され、 この培養上清中に再構成 MAB L— 2 抗体一本鎖 F Vが分泌されていることが明らかとなった。
5. 5 フローサイ トメ トリー
抗原への結合を測定するため、 前記 COS 7細胞培養上清を用いてフロ サイ トメ トリーを行った。 ヒト Integrin Associated Protein ( 1 AP) を発現する マウス白血病細胞株 L 1 2 10細胞、 あるいはコントローノレとして p COS 1ベ クターを形質転換した L 1 2 10細胞 2 X 1 05個に、 再構成 MA B L— 2抗体一 本鎮 F Vを発現させた COS 7細胞の培養上清あるいはコントロールとして p C HO 1ベクターを形質転換した COS 7細胞の培養上清を加え、 氷上にてインキ ュべ ^"シヨン及び洗浄の後、 マウス抗 F LAG抗体 (SIGMA社製) を加えた。 ィ ンキュベーシヨン及び洗浄の後、 F I TC標識した抗マウス I g G抗体 (BECT0N DICKINSON社製) を加えた。 再度インキュベーション及び洗浄の後、 FAC S c a n装置 (BECTON DICKINSON社製) にて蛍光強度を測定した。
その結果、 再構成 MAB L— 2抗体一本鎖 F Vは、 ヒ ト I APを発現する L 1 2 1 0細胞に特異的に結合したことにより、 この再構成 MAB L— 2抗体一本鎖 F Vがヒ ト Integrin Associated Proteinに対するァフィユティーを有すること が明らかとなった (図 8〜1 1)。
5. 6 C om ¾_e t i t i v e E L I S A
マウスモノクローナル抗体の抗原結合に対する阻害活性を指標に、 再構成 MA B L— 2抗体一本鎖 F Vの抗原結合活性を測定した。
l g m 1に調整した抗 F LAG抗体を 9 6ゥエルプレ^"卜の各ゥエルに加え、 3 7 °Cにて 2時間インキュべ ^"トした。 洗浄後、 1_%B SA— PB Sにてブロッ キングを行った。 室温にてインキュベート及び洗浄後、 分泌型ヒ ト IAP抗原遺 伝子 (配列番号: 26) を導入した C O S 7細胞培養上清を P B Sにて 2倍希釈 したものを各ゥエルに加えた。 室温にてインキュベート及び冼浄後、 1 00 n g /m 1に調整したビォチン化 MAB L— 2抗体 5 Ομ 1及び順次希釈した再構成 Μ AB L— 2抗体一本鎖 F V発現 COS 7細胞培養上清 5 Ομ】を混和したものを各 ゥエルに加えた。 室温にてインキュベート及び洗浄後、 アルカリフォスファタ一 ゼ結合ス トレプトアビジン (Zymed社製) を加えた。 室温にてインキュベート及 び洗浄後、 基質溶液 (SIGMA社製) を加え、 次に 405 nmでの吸光度を測定し た。
その結果、 再構成 MAB L— 2抗体一本鎖 F V (MAB L 2 - s c F v) は、 コントロールの p C HO 1導入 COS 7細胞培養上清に比較して明らかに濃度依 存的にマウス MAB L— 2抗体のヒ ト I A P抗原への結合を阻害した (図 12)。 このことから、 再構成 MAB L— 2抗体一本鎖 F Vは、 マウスモノクローナル抗 体 MAB L— 2のそれぞれの V領域の正しい構造を有することが示唆された。 5. 7 in vitro でのアポトーシス誘起効果
ヒ ト I APを遺伝子導入した L 1210細胞、 及びコントローノレとして p CO S 1ベクターを遺伝子導入した L 1210細胞、 及び GCRF— CEM細胞を用 レヽ、 再構成 MAB L— 2抗体一本鎖 F Vのアポトーシス誘起作用を An n e X i n-V (BOEHRINGER MANNHEIM社製) 染色により検討した。
各細胞 lxl 05個に、 再構成 MAB L— 2抗体一本鎖 F v発現 COS 7細胞培 養上清あるいはコントローノレとして!) CHO 1ベクター導入 COS 7細胞培養上 清を終濃度 50%で添加し、 24時間培養した。 その後、 An n e x i n— V染 色を行い、 FACS c a n装置 (BECTON DICKINSON社製) にて蛍光強度を測定し た。
An n e x i n— V染色による解析の結果を図 13〜 18にそれぞれ示した。 ここで、 図の左下の領域にあるドットは生細胞を、 右下の領域はアポト^"シス初 期の細胞を、 右上の領域はアポトーシス後期の細胞を示す。 その結果、 再構成 M ABL— 2抗体一本鎖 F v (MAB L 2 - s c F v) は L I 210細胞において ヒ ト I AP抗原特異的に著しい細胞死を誘導した (図 13〜16)。 また、 CCR F一 C EM細胞においてもコント口ールに比較して著しい細胞死を誘導した (図 1 7〜18)。
5. 8 CHO細胞における MAB L— 2抗体由来の一本鎖 F Vポリペプチドの 発現
MAB L— 2抗体由来の一本鎖 F V (ポリペプチド) の恒常的発現 CHO細胞 株を樹立するため、 p CHOM2ベクターを CHO細胞に遺伝子導入した。
p CHOM2ベクタ^"を、 Gene Pulser装置 (BioRad社製) を用いてエレク ト 口ポレーシヨンにより CHO細胞に形質転換した。 DNA ( 1 O g) と PB Sに 懸濁した CHO細胞 (lxl 07細胞/ m 1 ) の 0. 7m 1を混合したものをキュべ ットに加え、 1. 5 kV、 25pFの容量にてパルスを与えた。 室温にて 10分間 の回復期間の後、 エレク ト口ポレーシヨン処理された細胞を、 10°/0のゥシ胎児 血清を含有する核酸不含 α— MEM培地 (GIBC0 BRL社製) に加え培養した。 得ら れたクロ」ンについて、 SD S— PAGEにて目的とするタンパク質の発現を碓 認し、 発現量の高いクロ ンを MAB L— 2抗体由来の一本鎖 F Vの産生細胞株 として選択した。 10 nM methotrexate (SIGMA社製) を含む無血清培地 CH O-S-SFM II (GIBCO BRL社製) にて培養後、 培養上清を集め、 遠心分離に より細胞破片を除去して回収培養上清を得た。
5. 9 CHO細胞産生の MAB L— 2抗体由来の一本鎖 F Vの精製
5. 8で得た一本鎖 F V発現 CHO産生株の培養上清を人工透析用カートリツ ジ (PAN 130 SF、 旭メディカル) を用いて約 20倍まで濃縮した。 濃縮液 は一 20 °Cで保存し、 精製時解凍して用いた。
CHO細胞培養上清から一本鎖 F Vの精製は、 Blue- s印 harose、 ハイ ドロキシ ァパタイト及びゲル濾過の三種のクロマトグラフィ により行った。
( 1 ) Blue- sepharoseカラムクロマ卜グラフィ"
培養上清の濃縮液を 20 nxM酢酸緩衝液 (pH6.0) にて 10倍希釈し、 遠 心分離 (10000 r pmx30分) により不溶物を除去した。 上清を同緩衝液で 平衡化した Blue- sepharoseカラム (20ml ) に添力 Pし、 同緩衝液で力ラムを冼 浄後、 同緩衝液中 N a C 1濃度を 0. 1、 0. 2、 0. 3、 0. 5及び 1.0Mまで段 階的に上げ、 カラムに吸着した蛋白質を溶出した。 SDS— PAGEで素通り及 び各溶出画分を分析し、 一本鎖 F Vが確認された画分 (0. 1〜0. 3M N a C
1溶出画分) をブーノレし、 Centriprep 10 (アミコン) を用いて約 20倍濃縮した c
(2) ハイ ドロキシァパタイ ト
( 1 ) の濃縮液を 10 mM リン酸緩衝液 ( p H 7. 0 ) にて 10倍希釈し、 ノヽ イドロキシアパタイ トカラム ( 20 m 1、 BioRad) に添加した。 6 Om lの 10 mM リン酸緩衝液 ( p H 7.0 ) でカラムを洗浄後、 リン酸緩衝液濃度を 200 mMまで直線的に上げ、 カラムに吸着した蛋白質を溶出した (図 19)。 SDS— PAGEにより各画分を分析した結果、 画分 A及び画分 Bに一本鎖 F Vが確認さ れた。
(3) ゲル濾過
(2) の画分 A及び Bをそれぞれ Centriprep-10を用いて濃縮し、 0. 15M N a C 1を含む 20 mM 酢酸緩衝液 ( p H 6. 0 ) で平衡化した T S K g e 1 G 3000 SWGカラム (21. 5x6◦ 0mm) に添加した。 クロマトグラムを図 20に示す。 得られた画分を SDS— PAGEで分析した結果、 いずれも主要ピ ク (A I、 B I ) が目的の一本鎖 F Vであり、 ゲル濾過で分析した結果、 画分 Aでは見かけ上の分子量約 36 kD、 画分 Bでは同 76 kDに溶出された。 精製 した一本鎖 F v (A I、 B I ) を 1 50/o— SDS—ポリアクリルアミ ドゲルを用 いて分析した。 サンプルを還元剤添加、 非添加で処理し、 L a emm l iの方法 に準じて電気泳動を行い、 泳動後蛋白質をクマシ一ブリ リアントブル 染色した c 図 21に示すように、 A I、 B Iいずれも還元剤の添加の有無に関わらず、 見か け上の分子量約 35 kDに単一バンドを与えた。 以上の結果から、 AIは一本鎖 F vのモノマーで、 B Iは一本鎖 F Vの非共有結合性ダイマーと考えられる。 画 分 A I及び B Iを T S K g e 1 G 3000 SWカラム (7. 5x60mm) を用い たゲル濾過により分析した結果、 画分 A Iはモノマーのピークのみ、 画分 B Iは ダイマ のピ クのみ検出された (図 22を参照)。 また、 ダイマー画分 (画分 B I) は、 全一本鎖 F Vの約 4%であった。 該ダイマ一画分中のダイマ は、 その 90%以上が 4°Cで 1ヶ月以上安定的に維持された。
5. 10 大腸菌細胞での MABL— 2抗体由来の一本鎖 F Vポリペプチド発現 ベクタ一の構築
MAB L- 2抗体由来の一本鎖 F Vを大腸菌菌体内にて効率的に発現するべク ターを作製するため、 p s cM2ベクタ一を P CR法により修飾した。 得られた DNA断片を p S C F VT 7発現べクタ一に導入した。 PCRに使用するプライマーは、 前方プライマーとして H鎖 V領域の N末端を コードする DNAにハイブリダィズし且つ開始コドン及び Nd e I制限酵素認識 部位を有する配列番号: 27に示す N d e -VHSmO 2プライマ一及び後方プ ライマーとして L鎖 V領域の C末端をコードする DNAにハイブリダィズし且つ 2個の停止コドン及び E c o R I制限酵素認識部位を有する配列番号: 28に示 す VLASプライマーを用いた。 なお、 前方プライマ^ "の N d e— VHSmO 2 は大腸菌菌体内にて効率的に発現するため、 H鎖 V領域の N末端をコ ドする D NAにハイブリダイズする部分に 5力所の点変異を含んでいる。
?〇1¾溶液100 1は、 1 Ομΐの 1 OxPCR Buffer # 1、 1 mM Mg C l2、 0. 2mM dNTP s、 5ユニッ トの KOD DNAポリメラーゼ (以 上東洋紡社製)、 ΙμΜずつの各プライマー、 及び 1 O O n gの铸型 DNA (p s GM2) を含有し、 9 8 °Cにて 1 5秒間、 6 5 °Cにて 2秒間及び 74 °Cにて 3 0 秒間、 この順序で加熱した。 この温度サイクルを 25回反復した。
PCR生成物を QIAquick PCR Purification Kit (QIAGEN社製) を用いて精製 し、 N d e I及び E c o R Iで消化し、 得られた DNA断片を p S CF VT 7ベ クタ にクローニングした。 なお、 本発現べクタ p SCFVT 7は Nd e I及 び E c o R Iで消化したことにより p e 1 Bシグナノレ配列が削除されている。 D N A配列決定の後、 正しい DN A配列を有する DN A断片を含むプラスミ ドを p s cM2DEmO 2と命名した (図 23を参照のこと)。 本プラスミ ド p s cM2 DEmO 2に含まれる MAB L— 2抗体由来の一本鎖 F vの塩基配列及びアミノ 酸配列を配列番号: 29に示す。
5. 1 1 大腸菌細胞における MABL— 2抗体由来の一本鎖 F vポリペプチド の発現
MAB L— 2抗体由来の一本鎖 F Vポリぺプチドを発現する大腸菌株を得るた め、 p s cM2DEmO 2ベクタ を大腸菌 B L 21 (DE 3) p Ly s S
(STRATAGENE社製) に形質転換した。 得られたクローンについて、 SD S— PA G Eにて目的とするタンパク質の発現を検討し、 発現量の高いクローンを MAB L一 2抗体由来の一本鎖 F Vポリぺプチドの産生株として選択した。 5. 1 2 大腸菌細胞産生の MA B L— 2抗体由来の一本鎖 F vポリべプチト:^ 形質転換して得られた大腸菌のシングルコロニーを LB培地 3 m 1にて 28 °C で 7時間培養し、 これを 7 Om 1の LB培地に植え継ぎ、 2 8°Cにて一夜培養を 行った。 この p r e— c u l t u r eを 7 Lの LB培地に植え継ぎ、 ジャーファ ーメンターを用いて 28°C、 攪拌速度 300 r pmにて培養した。 O. D. = 1. 5 のときに ImM I PTGで誘導をかけ、 その後 3時間培養を行った。
培養液を遠心分離 (1 000 Oxg、 10分) し、 沈殿として回収した菌体に 5 raM EDTA, 0. 1M Na C l%T r i t o n X— 1 00を含む 50 mM トリス塩酸緩衝液 (pH8. 0) を加え、 超音波 (out put: 4、 duty cycle: 70%, 1分 x 10回) により菌体を破砕した。 この懸濁液を遠心分離 ( 1 2000xg、 1 0分) にかけ、 沈殿として回収した封入体に 5 mM EDTA、 0. 1M Na C 1、 4%T r i t o n X— 100を含む 5 OmM トリス塩酸 緩衝液 (pH8. 0) を加え、 再度超音波処理 (out put : 4、 duty cycle: 50%, 30秒 x2) を行い、 遠心分離 (1 2000xg、 1 0分) により目的蛋白質を沈殿 として回収し、 上清にくる夾雑蛋白質を除去した。
目的蛋白質を含んだ封入体を 6 M Ur e a , 5 mM EDTA、 0. 1M N &じ 1を含む50111 トリス塩酸緩衝液 (pH 8. 0) に溶解し、 4M U r e a、 5mM EDTA、 0. 1M Na C l、 1 OmM メノレカプトエタノールを 含む 50 mM トリス塩酸緩衝液 ( p H 8. 0 ) で平衡化した S e p h a c r y l S— 300 (5x90 cm、 AMERSHAM PHARMAGIA社製) ゲル濾過カラムに、 流速 5m l/分で添加し、 会合している高分子量の一本鎖 F Vを除去した。 各画分を SD S— PAGEで分析し、 純度の高い画分について、 O. D28。= 0. 2 5になる ようにゲル濾過で用いた溶媒で希釈後、 5mM EDTA、 0. 1M N a C 】 、 0. 5M Ar g、 2 mM還元型グルタチオン、 0. 2 mM酸化型ダルタチオン を含む 5 OmM トリス塩酸緩衝液 (p H8. 0) に対して透析を 3回行うことに より、 巻き戻し操作を行った。 さらに 0. 1 5M N a C 1を含む 2 OmM酢酸 緩衝液 ( p H 6. 0 ) に対して 3回透析し、 溶媒交換を行った。 わずかに含まれる分子間で S—S結合で架橋された高分子を分離除去するため. 0. 1 5 M N a C】を含む 20 mM酢酸緩衝液 (pH6.0) で平衡化した S u p e r d e x 200 p g (2.6x6 O cm, AMERSHAM PHARMACIA社製) ゲル濾 過カラムに添加した。 図 24に示すように、 高分子量の会合体と考えられるプロ ードなピークのあと、 主要ピークとサブピークの 2つのピ クが検出された。 S DS— PAGEによる分析 (図 21参照) 及びゲル濾過の溶出位置から、 主要ピ "クは一本鎖 F Vポリべプチドのモノマ^"であり、 サブピ クは非共有結合性の ダイマ と考えられる。 なお、 形成された非共有結合性のダイマ は、 全一本鎖 F Vポリぺプチドの約 4%であった。
5. 13 MAB L— 2抗体由来の精製一本鎖 F Vポリペプチドの in vitro で のアポ卜 シス誘起効果
ヒ ト I APを遺伝子導入した L 12 10細胞 (h IAPZL 1210) を用い、 CHO細胞及び大腸菌細胞産生の MAB L— 2抗体由来の一本鎖 F Vポリぺプチ ド (MABL 2— s c F v) のアポト シス誘起作用を、 次の 2つのプロ トコ ルにて An n e x i n— V (BOEHRINGER MANNHEIM社製) 染色により検討した。 第一のプロ トコ ルは、 h I AP/L 1210細胞 5x104個に、 抗体試料を 終濃度 3 μ g /m 1で添加し、 24時間培養した。 抗体試料として、 実施例 5. 9 で得た CHO細胞由来 MAB L 2—本鎖 F Vのモノマー及びダイマー、 さらに実 施例 5. 12で得た大腸菌細胞由来の同モノマー及びダイマ 、 そしてコント口 ールとしてマウス I g G抗体について検討した。 培養後、 Ann e x i n— V染 色を行い、 FACS c a n装置 (BECTON DICKINSON社製) にて蛍光強度を測定し た。
また、 第二のプロ トコールは、 h I AP/L 1210細胞 5x104個に、 抗体 試料を終濃度 Spg/m】で添加し、 2時間培養後に抗 F LAG抗体 (SIGMA社 製) を終濃度 1 5μ g Zm 1で添カ卩し、 更に 22時間培養した。 抗体試料として、 5. 9で得た CHO細胞由来 MAB L 2—本鎖 F vのモノマー及びコントロール としてマウス I g G抗体について検討した。 培養後、 An n e x i n— V染色を 行い、 FACS c a n装置にて蛍光強度を測定した。 An n e x i n— V染色による解析の結果を図 2 5〜3 1にそれぞれ示した。 その結果、 CHO細胞及び大腸菌細胞産生の MAB L— 2抗体由来一本鎖 F Vポ リペプチドのダイマ^はコントロ^ル (図 2 5) と比較して著しい細胞死を誘導 した (図 26、 2 7) 力 CHO細胞及び大腸菌細胞産生の一本鎖 F Vポリぺプ チドのモノマ のアポ シス誘導作用は認められなかった (図 28、 2 9)。 ま た、 抗 F LAG抗体の添加により、 CHO細胞産生の MAB L— 2抗体由来一本 鎖 F Vポリペプチドのモノマ はコント口 ル (図 30) と比較して著しい細胞 死を誘導した (図 3 1)。
5. 14 s c F vZCHOポリペプチドのモノマ^"及びダイマーのヒ ト骨髄腫 マウスモデルに対する抗腫瘍効果
(1) マウス血清ヒ ト I g G定量法
マウス血清中における、 ヒ ト骨髄腫細胞が産生するヒ ト I g G (Mタンパク 質) の定量は、 以下の E L I S Aで行った。 0. 1 %重炭酸緩衝液 ( p H 9. 6 ) で lpgZm 1に希釈したャギ抗ヒ ト I g G抗体 (BIOSOURCE社製、 L o t # 7 9 0 2) 1 0 Ομ 1を 96ゥエルプレ"ト (Nunc社製) に加え、 4 °Cで一晚インキ ュべ ^"シヨンし、 抗体を固相化した。 ブロッキングの後、 段階希釈したマウス血 清あるいは標品としてヒ ト I g G (Cappel社製、 L o t # 00 9 1 5) 100μ 1を添加し、 室温にて 2時間インキュベーションした。 洗浄後、 5000倍希釈 したアルカリフォスファタ ゼ標識抗ヒ ト I g G抗体 (BIOSOURCE社製、 L o t # 6 202) Ι Ο Ομ Ιを加え、 室温にて 1時間インキュベーションした。 洗浄後、 基質溶液を加え、 インキュベーションの後、 MICR0PLATE READER Model 3550
(BioRad社製) を用いて 40 5 nmの吸光度を測定し、 標品のヒ ト I g Gの吸光 度より得られた検量線から、 マウス血清中のヒ ト I gG (Mタンパク質) 濃度を -wした。
(2) 投与抗体の調製
s c F vZCHOポリペプチドのモノマ 及びダイマ^"は、 投与当日、 濾過滅 菌した PB S (―) を用いて、 それぞれ 0. 4m g/m 1、 0. 25mgZm lに なるように調製し、 投与試料とした。 (3) ヒ ト骨髄腫マウスモデルの作製
ヒ ト骨髄腫マウスモデルは以下のように作製した。 SC I Dマウス (日本タレ ァ) を用いて in vivo継代した KP MM 2細胞 (特開平 7— 236475号公 報) を 10%ゥシ胎児血清 (GIBCO BRL社製) を含む RPMI 1640培地
(GIBC0 BRL社製) で 3x 107個/ m 1になるように調製した。 あらかじめ前日 抗ァシァ口 GM 1抗体 (和光純薬社製、 1バイアルを 5 m 1で溶解) 10 Ομ】を 皮下投与した S C I Dマウス (ォス、 6週齢) (日本クレア) に上記 ΚΡΜΜ2細 胞懸濁液 200μ1 (6xl 06個 Ζマウス) を尾静脈より注入した。
(4) 抗体投与
(3) で作製したヒ ト骨髄腫マゥスモデルに対し、 K P MM 2細胞移植後 3日 目より、 1日 2回、 3 間、 上記 (2) で調製した投与試料、 モノ は 25 Ομ 1、 ダイマーは 400μ1を、 尾静脈より投与した。 対照として、 濾過滅菌した Ρ B S (—) を同様に 1日 2回、 3日間、 200μ 1、 尾静脈より投与した。 両群と も、 1群 7匹で行った。
(5) s c F vZCHOポリペプチドのモノマ^"及びダイマ^のヒ ト骨髄腫移植 マウスモデルに対する抗腫瘍効果の評価
s c F vZCHOポリペプチドのモノマー及びダイマーのヒ ト骨髄腫マウスモ デルの抗腫瘍効果については、 当該骨髄腫細胞が産生するヒ ト I gG (Mタンパ ク質) のマウス血清中の量の変化、 及び生存期間で評価した。 マウス血清中のヒ ト I gG量の変化については、 KPMM2細胞移植後 24日目に血清を採取し、 上記 (1) で述べた EL I S Aを用いてヒ ト I gG量を測定した。 その結果、 P B S (—) 投与群では、 血清ヒ ト I gG (Mタンパク質) 量が約8500 §/:01 1まで上昇しているのに対し、 s c F vZCHOダイマー投与群では対照群の 1 Zl 0以下と顕著に低値であり、 s c F vZCHOダイマーが KPMM2細胞の 増殖を非常に強く抑制していることが示された (図 32)。 一方、 生存期間につい ても図 33に示すとおり、 s c F vZCHOダイマー投与群では PB S (—) 投 与群と比較して顕著な生存期間の延長が認められた。
以上より、 s c F v/CHOダイマーがヒ ト骨髄腫マウスモデルに対して、 抗 腫瘍効果を有することが示された。 本発明の改変抗体である s c F vZCHOダ イマ一の抗腫瘍効果は、 当該改変抗体が有するアポトーシス誘起作用に基づくと 考えられる。
5. 15 赤血球凝集試験
赤血球凝集試験及び赤血球凝集の判定法は、 続生化学実験講座の免疫生化学研 究法 (日本生化学会編、 東京化学同人) に準じて実施した。
健常人の血液をへパリン処理した注射筒により採血し、 PB S (—) により 3 回洗净した後、 PB S (—) にて最終濃度が 2%の赤血球浮遊液を作製した。 検 查サンプルは、 対照としてマウス I gG (Zymed 社製) を用い、 MA B L— 2抗 体、 CHO細胞産生の一本鎖 F Vポリペプチドモノマー、 ダイマ 、 大腸菌産生 の一本鎖 F Vポリペプチドのモノマ とダイマーを使用した。 赤血球の凝集作用 を検討するために、 ファルコン社製の U底の 96ゥエルプレートを使用し、 上記 の抗体サンプルを 5 Ομ 1 Ζゥエル添加した中に、 2 %赤血球浮遊液をさらに 50 μ 1添加、 混和し、 37 °Cで 2時間ィンキュベーション後、 4 °Cで一昼夜保存し、 凝集を判定した。 また、 対照として、 PBS (—) を 5 Ομΐ Zゥェル添加し、 抗 体サンプルと同様にして凝集試験を行った。 抗体の最終濃度は、 マウス I gG、 MAB L— 2抗体は、 0.01、 0. 1、 1、 10、 100μ g Zm 1、 一本鎖 F v は、 0.004、 0.04、 0.4、 4、 40、 80μ g Zm 1で大腸菌産生の一本 鎖 F Vポリぺプチドのダイマーのみさらに 16 Opg/m 1の用量を設定した。 そ の結果は、 下記の表 2に示す通り、 MABL— 2抗体では、 O. lpg/m l以上 で赤血球凝集が見られたのに対し、 一本鎖 F Vポリペプチドではモノマー、 ダイ マー共に赤血球凝集は認められなかった。 表 2 赤血球凝集試験 対照 0.01 0.1 1 10 100 ( g/mL)
mlgG ― 一 ― 一 - -
MABL-2 (intact) + +++ +++ ++
対照 0.004 0.04 0.4 4 40 80 ( g/mL) scFv/CHOモノマ
scFv/CHOタ"イマ一
対照 0.004 0.04 0.4 4 40 80 160 ( g/mL) scFv/E. coli モノマ一
SCFV/E. coli タ、'イマ一 実施例 6 2つの H鎖 V領域及び 2つの L鎖 V領域を含む改変抗体 s c (F v)2及 び種々の長さのぺプチドリンカーを有する MAB L— 2抗体 s c F V
6. 1 MAB L— 2抗体 s c (F V )。発現プラスミ ドの構築
MAB L-2抗体由来の 2つの H鎖 V領域及び 2つの L鎖 V領域を含む改変抗 体 [S C (F v)2] を発現するプラスミ ドを作製するため、 前述 p CHOM2 (M AB L— 2抗体由来の s c F Vをコ ドする DNAを含む) を以下に示す通り P CR法により修飾し、 得られた DNA断片を p CHOM2に導入した。
PCRに使用するプライマ は、 センスプライマーとして EF 1αをコードす る DNAにハイブリダィズする EF 1プライマー (配列番号: 30) を使用し、 アンチセンスプライマ として L鎖 V領域の C末端をコ^"ドする DN Αにハイブ リダイズし且つリンカ ^"領域をコ一ドする D N A配列 (配列番号: 19) 及び S a 1 I制限酵素認識部位を有する VL LASプライマー (配列番号: 3 1 ) を使 用した。
〇! 溶液100 1は、 1 Ομ 1の 1 OxP C R Bu er # 1、 1 mM Mg C 12、 0. 2mM d NT P s (dATP、 dGTP、 d CTP、 dTTP)、 5 ユニッ トの KOD DNAポリメラ ゼ (以上東洋紡社製)、 ΙμΜの各プライマ 一、 及び 100 n gの铸型 DNA (p CHOM2) を含有する。 PCR溶液を 9 4 °Cにて 30秒間、 50 °Cにて 30秒間及び Ί 4 °Cにて 1分間、 この順序で加熱 した。 この温度サイクルを 30回反復した。
P CR生成物を QIAquick PCR Purification Kit (QIAGEN社製) を用いて精製 し、 S a 1 Iで消化し、 得られた DNA断片を pB 1 u e s c r i p t KS+ベ クタ一 (東洋紡社製) にクローユングした。 DNA配列決定の後、 正しい DNA 配列を有する DNA断片を含むプラスミ ドを S a 1 Iで消化し、 得られた DNA 断片を S a 1 Iで消化した p CHOM2に Rapid DNA Ligation Kit (BOEHRINGER MANNHEIM社製) を用いて連結した。 DNA配列決定の後、 正しい DNA配列を有 する DNA断片を含むプラスミ ドを p CHOM2 (F v)2と命名した (図 34を参 照)。 本プラスミ ド p CHOM2 (F v)2に含まれる MAB L— 2抗体 s c (F v)2 領域の塩基配列及びァミノ酸配列を配列番号: 32に示す。
6. 2 種々の長さのペプチドリンカ^-を有する MAB L— 2抗体 s c F V発現 プラスミ ドの作製
種々の長さのペプチドリンカ を有し、 そして [H鎖] ― [L鎖] (以下 HL)、 [L鎖] ― [H鎖] (以下 LH) となるように V領域を連結した s c F vを、 MA B L— 2由来の H鎖及び L鎖 cDNAを錄型として以下の通りに作製した。
HLタイプの s G F Vを作製するために、 まず p CHOM2 (F v)2を铸型とし て CFHL— F 1 (配列番号: 33) 及び CFHL— R 2 (配列番号: 34) プ ライマ^、 CFHL-F 2 (配列番号: 35) 及び C F H L— R 1プライマー (配列番号: 036) により KODポリメラーゼにて 94°C30秒、 60°C30 秒、 72 °C 1分間の反応を 30回繰り返す P C R反応を行い、 5 '側にリ一ダ^ "配 列を含む H鎖、 及び 3 '側に F L A G配列を含む L鎖の c D N A遺伝子を作製した c 得られた H鎖及び L鎖 c DNAを铸型として混合し、 KODポリメラ一ゼにて 9 4°C30秒、 60°C30秒、 72 °C 1分間の反応を 5回繰り返す P C R反応を行 い、 C FHL-F 1及び CFHL— R 1プライマ"を加えてさらに 30サイクル 反応することによりリンカーを含まない I- IL一 0タイプの cDNAを作製した。
LHタイプの s c F Vを作製するために、 まず MAB L— 2の L鎖及び H鎮 V 領域の c DNAを含むプラスミ ド p GEM— M2 L及び p GEM— M2 H (特願 平 1 1一 6 3 5 5 7参照) を鎵型として、 それぞれ T 7 (配列番号: 3 7) 及び C F LH-R 2 (配列番号: 3 8) プライマー、 CF LH— F 2 (配列番号: 3 9) 及び CF LH— R 1 (配列番号: 40) プライマーを用いて KODポリメラ ーゼ (東洋紡) にて 94 °C 3 0秒、 6 0 °C 3 0秒、 7 2 °C 1分間の反応を 3 0回 繰り返す P CR反応を行い、 5'側にリ"ダ 配列を含む L鎖、 及び 3'側に F L AG配列を含む H鎖の c DN A遺伝子を作製した。 得られた L鎖及び H鎖 c DN Aを铸型として混合し、 KODポリメラ ^"ゼにて 94°C3 0秒、 6 0°C 3 0秒、 7 2 °C 1分間の反応を 5回繰り返す P CR反応を行い、 T 7及び CF LH— R 1 プライマ を加えてさらに 3 0サイクノレ反応した。 この反応産物を鎵型とし、 C F LH- F 4 (配列番号: 4 1) 及び C F LH— R 1プライマーを用いて 9 4°C 3 0秒、 6 0°C3 0秒、 7 2°C 1分間の反応を 3 0回繰り返す P CR反応を行う ことによりリンカ^"を含まない LH— 0タイプの c DNAを作製した。
こうして作製した LH— 0、 HL— 0タイプの c DNAを制限酵素 E c o R I B a mH I (宝酒造) 処理し、 X h o I制限酵素切断部位を含まない哺乳動物発 現プラスミ ド I NP E P 4に Ligation High (東洋紡) を用いて導入し、
Competent E. coli JM1 0 9 (二ツボンジーン) を形質転換した。 形質転換し た大腸菌より QIAGEN Plasmid Maxi Kit (QIAGEN) にてプラスミ ドを精製した。 こうしてプラスミ ド: p C F 2 LH— 0及びp CF 2 HL— 0を作製した。
次に、 リンカ一サイズの異なる発現プラスミ ドを作製するために HLタイプで は p C F 2HL— 0を铸型として CFHL— X 3 (配列番号: 4 2)、 C FHL- X (配列番号: 4 3)、 C FHL-X 5 (配列番号: 44)、 C FHL-X 6
(配列番号: 4 5)、 又は C FHL— X 7 (配列番号: 46) のセンスプライマー 及びアンチセンスプライマ^ "としてベクター配列に相補的な BGH— 1 (配列番 号: 4 7) プライマ を用いて KODポリメラーゼにて 94°C 3 0秒、 6 0 °C 3 0秒、 7 2 °C 1分間の反応を 3 0回繰り返す P C R反応を行い、 得られた反応産 物を制限酵素 X h o I、 B a mH I (宝酒造) にて処理した。 得られた断片を p C F 2 HL— 0の Xh o i、 B a mH Iサイ トに Ligation High (東洋紡) を用 いて導入し、 Competent E. coli J M 10 9を形質転換した。 形質転換した大腸 菌より QIAGEN Plasmid Maxi Kitにてプラスミ ドを精製した。 こうして、 発現プ ラスミ ド P C F 2HL— 3、 p CF 2HL-4, p C F 2HL— 5、 p C F 2 H L一 6及び p C F 2 HL— 7を作製した。 更に COS 7細胞での一過的発現に用 いる発現プラスミ ドを作製するために、 p CF 2HL— 0、 p CF 2HL— 3、 P CF 2HL— 4、 p CF 2HL— 5、 p C F 2 H L— 6及び p C F 2 H L— 7 を制限酵素 E c o R I及び B amH I (宝酒造) にて処理し、 約 800 b pの断 片をァガロースゲル電気泳動によるゲルからの回収により精製した。 得られた断 片を哺乳動物細胞発現プラスミド p COS lの E c 0 R I及びB amH Iサィ ト に Ligation Highを用いて導入し、 Competent E. coli DH 5α (東洋紡) を形質 転換した。 形質転換した大腸菌より QIAGEN Plasmid Maxi Kitにてプラスミ ドを 精製した。 こうして、 発現プラスミ ド CF 2HL— 0Zp COS l、 CF 2HL — 3/p COS l、 C F 2 HL— 4/p CO S 1、 C F 2HL- 5/p CO S 1. CF 2HL- 6/p COS 1及び。 F 2HL- 7/p COS 1を作製した。 代表 的な例として、 プラスミ ド CF 2HL— 0/p COS 1の構造を図 35に示し、 これに含まれる M A B L 2- S c F v<HL-0 >の塩基配列及びァミノ酸配列 を配列番号: 48に示す。 また各プラスミ ドのリンカ一部分の塩基配列及びァミ ノ酸配列を図 3 6に示す。
また、 リンカ一サイズの異なる LHタイプの発現プラスミ ドを作製するため、 p CF 2 LH— 0を铸型として CF LH—X 3 (配列番号: 49 )、 CF LH— X 4 (配列番号: 50)、 CF LH-X5 (配列番号: 5 1)、 CFLH-X6 (配 列番号: 5 2) 又は CF LH— X 7 (配列番号: 5 3) のセンスプライマ 及び アンチセンスプライマ^ "としてベクター配列に相補的な BGH— 1プライマーを 用いて KODポリメラーゼにて 94°C30秒、 60°C3 0秒、 7 2°C1分間の反 応を 30回繰り返す PC R反応を行い、 得られた反応産物を制限酵素 Xh o I、 B amH Iにて処理した。 得られた断片を p CF 2 LH—0の Xh o I、 B a m H Iサイ トに Ligation Highを用いて導入し、 Competent E. coli DH5a (東洋 紡) を形質転換した。 形質転換した大腸菌より QIAGEN Plasmid Maxi Kitにてプ ラスミ ドを精製した。 こうして、 発現プラスミ ド p CF 2 LH— 3、 p CF 2 L H— 4、 p CF 2 LH— 5、 p C F 2 L H— 6及び p C F 2 L H— 7を作製した c 更に COS 7細胞での一過的発現に用いる発現プラスミ ドを作製するために、 p CF 2 LH— 0、 p CF 2 LH— 3、 p CF 2 LH— 4、 p CF 2 LH- 5, p CF 2 LH— 6及び p CF 2 LH— 7を制限酵素 E c o R I及び B amH I (宝 酒造) にて処理し、 約 800 b pの断片をァガロースゲル電気泳動によるゲルか らの回収により精製した。 得られた断片を哺乳動物細胞発現プラスミ ド p C〇S 1の E c oR I及び B amH Iサイ トに Ligation Highを用いて導入し、
Competent E. coli DH5a (東洋紡) を形質転換した。 形質転換した大腸菌より QIAGEN Plasmid Maxi Kitにてプラスミ ドを精製した。 こうして、 発現プラスミ ド CF 2 LH—O/p COS 1、 CF 2 LH- 3/p COS 1, CF 2 LH— 4 /p C〇S l、 CF 2 LH— 5Zp COS l、 C F 2 L H— 6 Z p C O S 1及び CF 2 LH—7/pCOS 1を作製した。 代表的な例として、 プラスミ ド CF 2 LH- 0/p CO S 1の構造を図 37に示し、 これに含まれる MA B L 2 - s c F v <LH-0 >の塩基配列及びァミノ酸配列を配列番号: 54に示す。 また各 プラスミ ドのリンカ 部分の塩基配列及びァミノ酸配列を図 38に示す。
6. 3 COS 7細胞における s c F V及び s c (F V ),の発現
(1) 有血清培地での培養上清の調製
HLタイプ、 LHタイプ s c F V及び s c (F v)2の発現のために、 COS 7細 胞 (J CRB 9127、 ヒューマンサイエンス捩興財団) での一過的発現を行つ た。 CO S 7細胞は 10%牛胎児血清 (HyGlone) を含む DMEM培地 (GIBC0 BRL社製) にて、 37 °Cの炭酸ガス恒温槽中で経代培養した。
6. 2で構築した C F 2HL— 0, 3〜 7 / p C O S 1、 もしくは C F 2 L H— 0, 3〜7Zp COS 1又は p CHOM2 (F v)2ベクターを、 Gene Pulser装置 (BioRad社製) を用いてエレク ト口ポレーシヨンにより C〇 S 7細胞にトランス フエクシヨンした。
DNA (1 Opg) と DMEM ( 10 % F B S , 5 mM B E S (S I GMA 社)) 培地中 2xl 07細胞 Zm 1の 0. 25m 1をキュべットに加え、 10分間静 置の後に 0. 17 k V、 95 OpFの容量にてパルスを与えた。 10分間静置の後、 エレク トロボレ シヨンされた細胞を DMEM ( 10 % F B S ) 培地に混合し、 75 cm3フラスコに加えた。 72時間培養後、 培養上清を集め、 遠心分離により 細胞破片を除去し、 更に 0.22μΐΏボトルトップフィルタ^ (FALCON) に て滤過し、 これを培養上清 (CM) とした。
(2) 無血清培地での培養上清の調製
上記 (1) と同様の方法でトランスフエクシヨンした細胞を DMEM (10% FB S) 培地に加え 75 cm3フラスコにて一夜培養した後、 培養上清を捨て、 P B Sにて洗浄後、 CHO— S— SFM II培地 (GIBCO BRL社製) を添加した。 7 2時間培養後、 培養上清を集め、 遠心分離により細胞破片を除去し、 更に 0. 22 μπαボトルトップフィルタ一にて濾過し、 CMを得た。
6. 4 CO S 7 CM中の s c F V及び s c (F v)9の検出
前記 6. 3 (2) で調製した COS 7の CM中における種々の MAB L 2— s c F V及び s c (F v)2のポリぺプチドを下記の通りにウェスタンブロッティング 法により検出した。
各 COS 7 CMについてについて SD S— PAGEを行い、 RE INFOR CED NC膜 (Schleicher & Schuell社製) に転写した。 5%スキムミルク (森永乳業社製) にてブロッキングを行い、 TB Sにて洗浄後、 抗 FLAG抗体 (SIGMA社製) を加えた。 室温にてインキュベーション及び冼浄の後、 ペルォキ シダーゼ標識抗マウス I gG抗体 (Jackson Immuno Research社製) を加え、 室 温にてインキュベーション及び冼浄後、 基質溶液を添加し、 発色させた (図 39)c 6. 5 フローサイ トメ トリー
M A BL 2— s c F V及び s c ( F v ) 2のヒ ト Integrin Assosiated Protein (I AP) 抗原への結合を測定するため、 前記 6. 3 (1) にて調製した COS 7細胞培養上清を用いてフローサイ トメ トリ を行った。 ヒ ト IAPを発現する マウス白血病細胞株 L 1210細胞 2x105個に、 実施例 6. 3 (1) で得られ た培養上清あるいは対照として COS 7細胞の培養上清を加え、 氷上にてインキ ュベーシヨン及び洗浄の後、 1 OugZm 1のマウス抗 Fし AG抗体 (SIGMA社 製) を加えた。 インキュベーション及び冼浄の後、 F I TC標識抗マウス I g G 抗体 (BECTON DICKINSON社製) を加えた。 再度インキュベーション及び洗浄の後、 FACS c a n装置 (BECTON DICKINSON社製) にて蛍光強度を測定した。 その結 果、 各 CO S 7培養上清中の種々の長さのぺプチドリンカ^"を有する MAB L 2 一 s c F V及び s c (F v)2は、 ヒ ト I APに対して高い親和性を有することが示 された (図 40 a及び b)。
6. 6 in vitroでのアポトーシス誘起効果
前記 1. 3 (1) にて調製した COS 7細胞培養上清について、 ヒ ト IAPを 遺伝子導入した L 1210細胞 (h IAP/L 1210) に対するアポトーシス 誘導作用を An n e x i n-V (BOEHRINGER MANNHEIM社製) 染色により検討し た。
h I AP/L 1210細胞 5x104個に、 各べクタ を形質転換した C O S 7 細胞培養上清あるいはコントロ^^レとして COS 7細胞培養上清を終濃度 10% で添加し、 24時間培養した。 その後、 An n e x i n— V/P I染色を行い、 FACS c a n装置 (BECTON DICKINSON社製) にて蛍光強度を測定した。 その結 果、 COS 7 CM中の s c F Vく HL 3, 4, 6, 7、 LH 3 , 4, 6, 7 > 及び s c (F v)2は h I AP/L 1210細胞に対して顕著な細胞死を誘導した。 得られた結果を図 41にそれぞれ示す。
6. 7 MAB L 2— s c F V及び s c (F V ) の CHO細胞用発現べクタ の構 鎏
前記 MABL 2— s c F v及び s c (F v )2を培養上清から精製することを目的 として、 これらを CHO細胞にて発現させるための発現べクタ一を以下のように 構築した。
前記 1. 2にて調製した p CF 2HL— 0, 3〜 7及び p C F 2 L H— 0, 3 〜7の E c o R I— B amH I断片を、 C HO細胞用発現ベクター p C HO 1の E c o R I及び B amH I部位に Ligation Highを用いて導入し、 Competent E. coli DH 5 αを形質転換した。 形質転換した大腸菌より QIAGEN Plasmid Midi Kit (QIAGEN) にてプラスミ ドを精製した。 このようにして発現プラスミ ド p CH OM2HL-0, 3~7及びp CHOM2 LH—0, 3〜 7を作製した。
6. 8 MA B L 2- s c F v<HL-Q, 3 ~ 7〉、 MAB L 2— s c F v <
LH-0, 3〜7〉及び s c (F v)。発現 C HO細胞の作製並びにその培養上清の 調製
前記 1. 7にて構築した発現プラスミ ド p CHOM2HL— 0, 3~7及び p
CHOM2 LH-0, 3〜7並びにpCH〇M2 (F v )2ベクターを以下の通りに CH〇細胞に形質転換し、 各改変抗体を恒常的に発現する CHO細胞を作製した c その代表的な例として MAB L 2 - s c F v <HL- 5〉、 s c (F v)2を恒常的 に発現する C HO細胞の作製を下記に示す。
発現プラスミ ド p CHOM2HL— 5及び p CHOM2 (F v )2を制限酵素 P V u Iにて消化して直鎖状にし、 これらを Gene Pulser装置 (BioRad社製) を用い てエレク トロポレーションにより CHO細胞にトランスフエクションした。 DN A (10pg) と、 PB S中 lxl 07細胞 Zm 1の 0. 75m 1をキュベットに加 え、 1. 5 kV、 25pFの容量にてパルスを与えた。 室温にて 10分間の回復期 間の後、 エレク トロボレ シヨン処理された細胞を、 10%のゥシ胎児血清を含 有する核酸含有 α— MEM培地 (GIBC0 BRL社製) に加え培養した。 一夜培養後、 培養上清を除去し、 P B Sにてリンスした後、 10 %のゥシ胎児血清を含有する 核酸不含 α— MEM培地 (GIBC0 BRL社製) を加え培養した。 約 2週間培養後、 methotrexate (SIGMA社製) を終濃度 10 n Mで含有する培地で更に培養し、 そ の後 50 nM、 そして 100 nMと濃度を順次上げて培養を続けた。 こうして得 られた細胞を口一ラ^"ボトル中で無血清培地 CHO— S— SFM II (GIBC0 BRL 社製) にて培養後、 培養上清を集め、 遠心分離により細胞破片を除去し、 更に 0. 2 Ομπαフィルタ一にて濾過し、 それぞれの CMを得た。
同様にして、 MABL 2— s c F Vく HL— 0, 3, 4, 6, 7〉及びく LH —0, 3, 4, 5, 6, 7〉を恒常的に発現する CHO細胞及びそれらの CMを 得た。
6. 9 MAB L 2— s c F Vく HL— 5 >のダイマー及び s c (F V),の精製 下記の 2種類の精製法により前記 6. 8で得られた CMから MABL 2— s c F v <HL- 5〉及び s c (F v )2の精製を行った。
く精製法 1〉 HL— 5及び s c (F v)2を、 そのポリぺプチドの C未端の F 1 a g配列を利用した抗 F 1 a g抗体アブイ二ティカラムクロマトグラフィー及びゲ ノレ濾過を用いて精製した。 1 5 0mM N a C lを含む5 0mM T r i s塩酸 緩衝液、 p H 7. 5 (TB S) で平衡化した抗 Flag 2 Affinity gel (SIGMA) で 作成したカラム (7. 9m l ) に前記 6. 8で得られた CM ( l L) を添加し、 T B Sでカラムを洗浄後、 0. 1 Mグリシン塩酸緩衝液、 p H 3. 5で s c F vを力 ラムから溶出させた。 得られた画分を SD SZPAGEで分析し、 s c F vの溶 出を確認した。 s c F V画分を終濃度が 0. 0 1%となるように Tw e e n 20を 加え、 Centricon- 10 (MILLIP0RE) で濃縮した。 濃縮液を 1 5 0mM N a C l及 び 0. 0 1 %Tw e e n 2 0を含む 2 0 mM 酢酸緩衝液、 p H 6. 0で平衡化した T SK g e 1 G 3 0 0 0 SWカラム (7. 5x6 0 0 mm) にかけた。 流速 4m 1 /m i nで s c F vは 2 8 0 nmの吸収で検出した。 HL— 5は主要ピ^ "クと してダイマーの位置に、 s c (F v)2はモノマーの位置にそれぞれ溶出された。 く精製法 2〉 HL— 5及び s c (F v)2をイオン交換クロマトグラフィー、 ハイ ドロキシァパタイ ト及びゲル濾過の三工程で精製した。 イオン交換クロマトダラ フィ では、 HL— 5では Q S印 harose fast flowカラム (ファノレマシア) を s c (F v)2では SP- sepharose fast flowカラムを用い、 第二工程以降は HL— 5 と s c (F v)2で同じ条件を用いた。
(第一工程) HL— 5
HL— 5の CMは、 0. 0 2%Tw e e n 2 0を含む 2 OmM Τ ι: i s塩酸緩 衡液、 p H 9. 0で 2倍希釈した後に、 1M T r i sで p Hを 9. 0に調整した c この後、 0. 0 20/0Tw e e n 2 0を含む 2 0 mM T r i s塩酸緩衝液、 p H 8. 5で平衡化した Q Sepharose fast flow力ラムにかけ、 同緩衝液中 0. 1 Mから 0. 5 5Mまでの N a C 1の直線濃度勾配でカラムに吸着したポリペプチドを溶出し た。 得られた画分を S D S/ PAGEで分析し、 HL— 5を含む画分を集め、 第 二工程のハイ ドロキシァパタイ 卜にかけた。
(第一工程) s c (F v), s c (F v)2の CMは、 0.02%Tw e e n 20を含む 20 mM 酢酸緩衝液、 pH5. 5で 2倍希釈した後に、 1 M酢酸で p Hを 5. 5に調整した。 0.02 °/0丁 w e e n 20を含む 20 mM 酢酸緩衝液、 p H 5. 5で平衡化した SP-Sepahrose fast flowカラムにかけ、 同緩衝液中、 Na C 1濃度を 0から 0. 5Mまで直線的 に上げ、 カラムに吸着したポリペプチドを溶出した。 得られた画分を SDS/P AGEで分析し、 s c (F v)2を含む画分を集め、 第二工程のハイドロキシァバタ ィ トにかけた。
(第二工程) HL— 5及び s c (F v)2のハイドロキシァパタイ トク口マトグラフ ィー
第一工程で得られた H L— 5画分及び s c ( F V ) 2画分をそれぞれ 0.02% 丁 w e e n 20を含む 10 mM リン酸緩衝液、 p H 7. 0で平衡化したハイドロ キシアパタイ トカラム (BioRad、 タイプ I) に添加し、 同緩衝液でカラムを洗浄 後、 リン酸緩衝液濃度を 0. 5 Mまで直線的に上げ、 カラムに吸着したポリぺプチ ドを溶出した。 各画分を SDS/PAGEで分析し、 所望のポリペプチドが含ま れる画分を集めた。
(第三工程) HL— 5及び s c (F v)2のゲル濾過
第二工程で得られた各画分をそれぞれ Centriprep- 10 (MILLIP0RE) で濃縮し、 0.02%Tw e e n 20及び 0. 15M N a C 1を含む 20 mM酢酸緩衝液、 p H6.0で平衡化した S u p e r d e x 200カラム (2. 6x60 cm、 ファノレ マシア) にかけた。 HL— 5はダイマーに位置に、 s c (F v)HL— 5及び s c (F v)2はモノマ の位置にそれぞれ主要ピークとして溶出された。
いずれの精製法においても、 H L— 5モノマーは殆ど検出されなかったこと力 ら、 一本鎖 F Vのリンカ ^"のアミノ酸残基数が 5個程度であれば、 効率的に一本 鎖 F Vのダイマ が形成できることが判明した。 HL—5ダイマーおよび s c (F v)2はいずれも精製された後も 4 °Cで 1ヶ月間安定的に維持された。
6. 10 精製 s c F v<HL— 5>のダイマ"及び s c (F V )。の抗原結合活性 評価
精製された MAB L 2- s c F v<HL 5〉のダイマー及び s c (F v)2のヒ ト Integrin Assosiated Protein ( I A P) 抗原への結合を測定するため、 フローサ ィ トメ トリ一を行った。 ヒ ト I A Pを発現するマウス白血病細胞株 L 1210細 胞 (h IAPZL 1210) 又は対照として p COS 1ベクターをトランスフエ クシヨンした L 1210細胞 (p CO S 1/L 1210) 2xl 05個に、 1 Ομ g/m 1の精製 MA B L 2 - s c F v <HL 5 >のダイマ一、 MAB L 2— s c ( F v ) 2、 陽性対照としてモノクロ ナル抗体 MA B L— 2、 陰性対照としてマウ ス I gG (Zymed社製) を加え、 氷上にてインキュベーション及び洗浄の後、 1 OpgZm 1のマウス抗 F L AG抗体 (SIGMA社製) を加えた。 インキュベ ショ ン及び洗浄の後、 F I TC標識抗マウス I gG抗体 (BECTON DICKINSON社製) を 力 [Iえた。 再度インキュベーション及び洗浄の後、 FACS c a n装置 (BECTON DICKINSON社製) にて蛍光強度を測定した。
その結果、 精製 MAB L 2 - s c F V <HL 5 >のダイマー及び MAB L 2 - s c (F v)2は h IAPZL 1210細胞に特異的に結合したことにより、 s c F v <HL 5〉のダイマー及び s c (F v)2がヒ ト I A Pに対して高い親和性を有す ることが示された (図 42)。
6. 11 精製 s c F Vく HL— 5〉のダイマ」及び s c (F V)。の in vitroァ ポト シス誘起効果
精製した MABL 2 - s c F Vく HL 5 >のダイマー及び s c (F v)2について、 ヒ ト I APを遺伝子導入した L 1210細胞 (h I AP/L 1210) 及びヒ ト 白血病細胞株 CCRF— CEMに対するアポトーシス誘導作用を An n e X i n -V (B0EHRINGER MANNHEIM社製) 染色により検討した。
h 1 AP/L 1210細胞 5x104個あるいは C C R F— C EM細胞 1 x 106 個に、 精製 MAB L 2- s c F v <HL 5〉のダイマ 、 MAB L 2 - s c (F v )2、 陽性対照としてモノク口しナル抗体 MA B L— 2、 陰性対照としてマウス I g Gを様々な濃度で添カ卩し、 24時間培養した。 その後、 An n e x i n— V 染色を行い、 FACS c a n装置 (BECTON DICKINSON社製) にて蛍光強度を測定 した。 その結果、 MAB L 2— s c F V <HL 5 >のダイマ一及び MAB L 2 - s c (F v)2は b IAP/L 1 2 l O、 C C R F— C EMの両細胞に対して濃度依 存的に細胞死を誘導した (図 43)。 この結果、 MAB L 2- s c F v<HL 5> のダイ 及び MAB L 2— s c (F v)2は、 もとのモノクローナル抗体 MA B L 一 2と比較して改善されたアポト一シス誘導作用を有することが示された。
6. 12 精製 s c F Vく HL— 5 >のダイマー及び s c (F v)9の赤血球凝集試 実施例 5. 15に従って、 種々の濃度の精製した s c F v<HL— 5〉のダイ 及び s c ( F V ) 2の血液凝集試験を実施した。
モノクロ ナル抗体 MA B L— 2 (陽性対照) では血液凝集が起こるのに対し て、 一本鎖抗体の MAB L 2— s c (F v)2及び MAB L 2— s c (F v)<HL 5 〉は凝集しなかった。 また、 MAB L— 2抗体を用いた緩衝液の差もほとんどみ られなかった。 その結果を下記の表 3に示す。
¾ _ 3 ヒト赤血球凝集試験
賴夜: FBS ) _ cont 28.9 1445 Ί.225 3.6125 1.8063 0.9031 0.4516 0.2258 0.1129 0.0564- 0.0282 0.0141 0.0071 0.0035 0.0018
M¾BL2-sc(Fv)2 一 — — 一 — — 一 — 一 — — _ — — — 一 cont 28.0 L40 7.0 3.5 1.75 0.875 0.4375 0.2188 0. 0.0547 0.0273 0.0137 0.0068 0.0034 0.0017— c(Fv)^L5> - - - - - - - - - - - - - - - - cont 80 40 20 10 5 2.5 1.25 0.625 0.3125 0.1563 0.0781 0.039L 0.0195 0.0098 0.画
MABL2 (intact) 一 + + + + + + + + + 土 一 一 一 一 一 itiig — — ― — — ― — — ― — — ― — ― — ― 囊夜: Acetate Buffer (^g/ml) _ cont 80 40 20 10 5 2.5 125 0.625 0.3125 0.1563 0.0781 0.0391 0.0195 0.0098 0.翻— (intact) 一 + + + + + + + + + + + — 一 一 一
6. 13 精製 s c Fvく HL— 5〉のダイマー及び s c (F v)ヮのヒ ト骨髄腫マ ウスモデルに対する抗腫瘍効果 実施例 6· 8及び 6. 9にて作製、 精製した s c F Vく HL— 5〉のダイマー 及び s c (F v)2について、 その抗腫瘍効果を試験した。 具体的には実施例 5. 1 4 (3) で作製したヒ ト骨髄腫マウスモデルを用いて、 マウス血清中における、 ヒ ト骨髄腫細胞が産生する Mタンパク質を EL I S Aにより定量し、 併せてマウ スの生存日数を記録した。 そして、 血清中の Mタンパク質量の変化および生存日 数により、 s c Fvく HL— 5〉のダイマ 及び s c (F v)2の抗腫瘍効果を評価 した。
なお、 本試験において HL— 5及び s c (F v)2は、 v e h i c l e (1 50m M N a C 1 , 0.02%Tw e e n及び 2 OmM 酢酸緩衝液, pH6.0) 中の 0. 01、 0. 1又は lmg/m 1の溶液として、 投与量が 0. 1、 1または 10m g/k gになるようにマウスに投与した。 また、 対照は V e h i c l eのみを投 与した。
ヒ ト骨髄腫細胞移植後 26日目に血清を採取し、 血清中の Mタンパク質量を E L I SAにより実施例 5. 14に従って測定した。 その結果、 HL— 5投与群及 びダイマ 及び s c (Fv)2投与群共に、 血清中の Mタンパク質量が投与量依存的 に減少していた (図 44を参照)。 また、 その生存期間については、 HL— 5投与 群 (図 45) 及び s c (F v)2投与群 (図 46) 共に対照 ( v e h i c 1 e投与 群) と比較して有意な生存期間の延長が観察された。 これらの結果は、 本発明の H L— 5及び s c ( F V )2がインビボにおいても優れた抗腫瘍作用を有することを 示している。
実施例 7 ヒ ト MP Lに対するヒ ト抗体 12B 5の H鎖 V領域及び L鎖 V領域を 含む一本鎖 F V
ヒ ト MP Lに対するヒ トモノクローナル抗体 12B 5の V領域をコ ドする D N Aを次のようにして構築した。
7. 1 12 B 5 H鎖 V領域をコ一ドする遺伝子の構築 ヒ ト MP Lに結合するヒ ト抗体 12 B 5 H鎖 V領域をコードする遺伝子は、 該 遺伝子の塩基配列 (配列番号 55) を用いて、 その 5'未端にヒ ト抗体遺伝子由来 のリーダー配列 (配列番号 56) (Eur. J. Immunol. 1996; 26: 63-69) を連結さ せることで設計した。 設計した塩基配列はそれぞれ 1 5 b pのオーバーラップ配 列を持つように 4本のオリゴヌクレオチド ( 12 B 5 VH— 1、 12 B 5VH— 2、 12B 5VH— 3、 12B 5VH— 4) に分割し、 12B 5VH—1 (配列 番号 57) 及び 12 B 5 VH— 3 (配列番号: 59 ) はセンス方向で、 1 2B 5 VH— 2 (配列番号: 58) 及び 12B 5VH— 4 (配列番号: 60) はアンチ センス方向でそれぞれ合成した。 各合成オリゴヌクレオチドはそれぞれの相補性 によりアッセンブリさせた後、 外側プライマー (12B 5 VH— S及び 1 2B 5 VH-A) を加え、 全長の遺伝子を増幅した。 なお、 12B 5VH—S (配列番 号: 6 1) は前方プライマーでリーダー配列の 5'末端にハイブリダィズし、 且つ H i n d III制限酵素認識配列ならびにコザック配列を持つように、 また 12 B 5 VH-A (配列番号: 62) は後方プライマーで H鎖 V領域の C末端をコード する塩基配列にハイブリダィズし、 且つスプライスドナー配列ならびに B amH I制限酵素認、識配列を持つようにそれぞれ設計した。
P C R溶液 Ι Ο ΟμΙは、 Ι ΟμΙの l OxPCR Gold Buffer II、 1. 5 mM Mg C l2、 0.08 mM dNTP s (dATP、 dGTP、 dCTP、 d TT p)、 5ユニットの DNAポリメラーゼ AmpliTaq Gold (以上 PERKIN ELMER社製)、 2. 5ピコモノレ [p mole] ずつの合成オリゴヌクレオチド 12 B 5 VH—:!〜 4を 含有し、 94°Cの初期温度にて 9分間そして次に 94°Cにて 2分間、 55°Cにて 2分間及び 72 °Cにて 2分間のサイクルを 2回反復した後、 100 p m o 1 eず つの外側プライマ一 12B 5 VH— S及び 1 2B 5 VH— Aを加え、 さらに 9 4°Cにて 30秒間、 55°Cにて 30秒間及び 72 °Cにて 1分間のサイクルを 35 回反復した後、 反応混合物を更に 72 °Cで 5分間加熱した。
PCR生成物は 1. 5%低融点ァガロースゲル (Sigma 社製) を用い精製した後、 制限酵素 B amHI及び H i n d IIIで消化し、 ヒ ト H鎖発現ベクター HE F— gYlにクローニングした。 DNA配列決定の後、 正しい DNA配列を有する DN A断片を含むプラスミ ドを HEF— 12B 5 H- gylと命名した。
さらに、 HE F— 1 2 B 5 H- gylを制限酵素 E c o R Iならびに B a mH I で消化し、 12 B 5 VHをコードする遺伝子を調製した後、 ヒ ト F a bH鎖発現 ベクター p COS— F dに揷入し pF d— 12B 5Hを得た。 なお、 ヒ ト F a b H鎖発現べクタ"はヒ ト抗体 H鎖 V領域と定常領域をコードする遺伝子間に存在 するイントロン領域ならびにヒ ト H鎖定常領域の一部をコードする遺伝子を含む DNA (配列番号 63) を PCR法を用い增幅した後、 動物細胞発現べクタ^ ·ρ COS 1に揷入することで構築したベクターである。 ヒ ト H鎖定常領域は HEF 一 gylを铸型とし、 上記と同様の条件下にて遺伝子の増幅を行い、 前方プライマ ^"としてイントロン 1の 5'端の配列とハイブリダィズし、 且つ E c oR I及び B a mHI制限酵素認識配列を有するように設計した G1 CH1— S (配列番号 6 4)を、 後方プライマーとしてヒ ト H鎖定常領域 CH1 ドメインの 3'端の DNA にハイブリダィズし、 且つヒンジ領域の一部をコ ドする配列、 二個の停止コド ンおよび B g 1 II制限酵素認識部位を有するように設計した G 1 CH 1— A (配 列番号 65)を用いた。
プラスミ ド HEF— 1 2 B 5 H— gyl及び p F d - 1 2 B 5 Hに含まれる再構 成 1 2 B 5 H鎖可変領域の塩基配列及びァミノ酸配列を配列番号: 66に示す。 7. 2 1 2 B 5 L鎖 V領域をコードする遺伝子の構築
ヒ ト MP Lに結合するヒ ト抗体 12 B 5 L鎖 V領域をコードする遺伝子は、 該 遺伝子の塩基配列 (配列番号 67) を用い、 その 5'未端にヒ ト抗体遺伝子 3D 6 (Nuc. Acid Res. 1990: 18; 4927) 由来のリ^"ダー配列 (配列番号 68) を連結 させることで設計した。 設計した塩基配列は上記と同様にそれぞれ 15 b pのォ 一バーラップ配列を持つように 4本のオリゴヌクレオチド (12B 5VL— 1、 12B 5VL— 2、 12B 5VL— 3、 12B 5VL— 4) に分割し、 それぞれ 合成した。 1 2B 5VL— 1 (配列番号: 69 ) 及び 1 2 B 5 V L _ 3 (配列番 号: 71) はセンス配列、 12B 5Vし一 2 (配列番号: 70) 及び 1 2 B 5 V L一 4 (配列番号: 72) はアンチセンス配列を有し、 各合成オリゴヌクレオチ ドはそれぞれの相補性により了ッセンプリさせた後、 外側プライマ (12 B 5 VL— S及び 12 B 5 VL— A) を加え、 全長の遺伝子を増幅した。 なお、 12 B 5 VL-S (配列番号: 73) は前方プライマーでリ ^"ダ一配列の 5 '未端にハ イブリダィズし、 且つ H i n d III制限酵素認識配列ならびにコザック配列を持 つように、 また 12B 5VL— A (配列番号: 74) は後方プライマーでし鎖 V 領域の C未端をコ ドする塩基配列にハイブリダィズし、 且つスプライスドナ 配列ならびに B a mH I制限酵素認識配列を持つようにそれぞれ設計した。
P C R反応は上記と同様に行い、 P C R生成物は 1. 5 %低融点ァガロ^"スゲル (Sigma社製) を用い精製した後、 制限酵素 B amH I及び H i n d IIIで消化 し、 ヒ ト L鎖発現べクタ HEF— g Kにクロ ニングした。 DNA配列決定の 後、 正しい DNA配列を有する DNA断片を含むプラスミ ドを HEF— 12 B 5 L— gKと命名した。 本プラスミ ド HE F— 12 B 5 L— g Kに含まれる再構成 12B 5 L鎖 V領域の塩基配列及びァミノ酸配列を配列番号: 75に示す。
7. 3 再構成 12 B 5—本鎖 F V ( s c F v )の作製
再構成 12 B 5抗体一本鎖 F Vは 12 B 5 VH—リンカ' ~— 12 B 5 VLの順 とし、 その C末端には検出及び精製を容易にするために FLAG配列 (配列番 号: 76) を付加することで設計した。 さらに、 リンカ一配列は(G 1 y4S e r)3 の 1 5アミノ酸からなるリン力 配列を用い、 再構成 1 2 B 5—本鎖 F V ( s c 12B 5) を構築した。
(1) 15アミノ酸からなるリンカー配列を用いた再構成 12 B 5—本鎖 F Vの 作製
15アミノ酸からなるリンカ を用いた再構成 12B 5抗体一本鎖 F Vをコ ドする遺伝子は 1 2 B 5 H鎖 V領域、 リンカー領域、 及び 1 2 B 5 L鎖 V領域を それぞれ PC R法を用いて增幅し、 連結することにより構築した。 この方法を図 47に模式的に示す。 再構成 12 B 5—本鎖 F Vの作製のために 6個の PC Rプ ライマ (A〜F) を使用した。 プライマー A、 C及び Eはセンス配列を有し、 プライマー B、 D及び Fはアンチセンス配列を有する。
H鎖 V領域のための前方プライマ 12 B 5— S (プライマー A、 配列番号: 77) は、 H鎖リ一ダー配列の 5 '末端にハイブリダイズし且つ E c o R I制限酵 素認、識部位を有するように設計した。 H鎖 V領域のための後方プライマー Hu V HJ 3 (プライマー B、 配列番号: 78) は、 H鎖 V領域の C耒端をコードする DNAにハイブリダイズするように設計した。
リンカ のための前方プライマ" RHu J H3 (プライマー C、 配列番号: 7 9) は、 リンカ一の N末端をコ^"ドする DNAにハイブリダィズし且つ H鎖 V領 域の C末端をコ"ドする DNAとオーバーラップするように設計した。 リンカ のための後方プライマー RHu VK1 (プライマー D、 配列番号: 80) は、 リ ンカ の C末端をコードする DNAにハイブリダイズし且つ L鎖 V領域の N末端 をコードする DNAとオーバーラップするように設計した。
L鎖 V領域のための前方プライマー Hu VK1. 2 (プライマ一 E、 配列番号:
81) は L鎖 V領域の N末端をコ^^ドする DN Aにハイブリダィズするように設 計した。 L鎖 V領域のための後方プライマー 12B 5F— A (プライマー F、 配 列番号: 82) は、 L鎖 V領域の C末端をコードする DNAにハイブリダィズし 且つ F LAGペプチドをコードする配列 (Hopp, T. P.ら、 Bio/Technology, 6, 1204-1210, 1988)、 2個の転写停止コドン及び N o t I制限酵素認識部位を有す るように設計した。
第一 PCR段階において 3つの反応 A— B、 C一 D及び E— Fを行い、 そして 第一 P C Rから得られた 3つの P C R生成物をそれら自体の相補性によりアツセ ンブリさせた。 次に、 プライマ A及び Fを加えて、 1 5アミノ酸からなるリン カーを用いた再構成 12 B 5—本鎖 F Vをコードする全長 DNAを増幅した (第 二 PCR)。 なお、 第一 PCRにおいては、 再構成 12 B 5H鎖 V領域をコ ドす るプラスミ ド HEF— 12 B 5 H— gYl (実施例 7. 1を参照)、 G 1 y G 1 y G 1 y G 1 y S e r G 1 y G 1 y G 1 y G 1 y S e r G 1 y G l y G】 y G l y S e rからなるリンカ ^~領域をコ一ドする D N A 配列 (配列番号: 83) (Huston, J. S.ら、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 85,
5879 - 5883, 1988) を含んで成るプラスミ ド p S C F V T 7— h M 21 (ヒ ト型化 ONS— M21抗体) (Ohtomo, T. ら、 Anticancer Res. 18 (1998), 4311-4316), 及び再構成 12B 5 L鎖 V領域をコードするプラスミ ド HEF— 12B 5し一 gK (実施例 7. 2を参照) をそれぞれ铸型として用いた。
第一 PCR段階の溶液 5 Ομΐは、 5μ 1の 1 OxPCR Gold Bu er II、 1. 5mM MgC l2、 0.08 mM dNTP s、 5ユニットの D N Aポリメラー ゼ AmpliTaq Gold (以上 PERKIN ELMER社製)、 100 pmo 1 eずつの各プライ マ^"及び 100 n gの各鍀型 DNAを含有し、 94 °Cの初期温度にて 9分間そし て次に 94°Cにて 30秒間、 55°Cにて 30秒間及び 72 °Cにて 1分間のサイク ルを 35回反復した後、 反応混合物を更に 72 °Cで 5分間加熱した。
PCR生成物 A— B、 C_D、 及び E— Fは第二 PCRでアッセンプリした。 第二 PGRにおいて、 铸型として Ιμΐの第一 PCR反応物 A— B、 0.5μ1の PCR反応物 C— D及び 1μ 1の PCR反応物 E— F、 Ι ΟμΙの l OxPCR
Gold Buffer II, 1. 5 mM M g C 12、 0.08 mM dNTP s、 5ユニット の DNAポリメラ ゼ AmpliTaq Gold (以上 PERKIN ELMER社製) を含有する 98 μ 1の PCR混合液を、 94°Cの初期温度にて 9分間そして次に 94 °Cにて 2分間、 65 °Cにて 2分間及び 72 °Cにて 2分間のサイクルを 2回反復した後、 それぞれ 100 pmo 1 eずつのプライマ" A及び Fを加えた。 そして 94°Cにて 30秒 間、 55°Cにて 30秒間及び 72 °Cにて 1分間のサイクルを 35回反復した後、 反応混合物を 72 °Cにて 5分間加熱した。
第二 PCRにより生じた DNA断片を 1. 5。/。低融点ァガ口 スゲルを用いて精 製し、 E c o R I及び No t Iで消化し、 得られた DNA断片を p CHO 1ベタ タ および p CO S 1ベクター (特願平 8— 25 5 196) にクロ一ユングした c なお、 本発現ベクター p CHO 1は、 DHFR— ΔΕ— r v H—PMl— f (WO 92Z19759参照) から、 E c o R I及び Sma I消化により抗体遺伝子を 削除し、 E c o R I— No t I— B a mH I Ad a p t o r (宝酒造社製) を 連結することにより構築したベクターである。 DNA配列決定の後、 再構成 12 B 5—本鎖 F Vの正しいアミノ酸配列をコードする DN A断片を含むプラスミ ド を p CHO— s c l 2B 5及び p COS— s c 1 2B 5と命名した。 本プラスミ ド p CHO— s c l 2B 5及び p COS- s c l 2B 5に含まれる再構成 12 B 5—本鎖 F Vの塩基配列及びァミノ酸配列を配列番号: 84に示す。 7. 4 動物細胞を用いた各 12 B 5抗体 (I gG、 F a b) 及び一本鎖 F vポ リベプチドの発現
12 B 5抗体 ( I g G、 F a b) 及び 12 B 5抗体由来の一本鎖 F v (ポリぺ プチド) は COS— 7細胞又は CHO細胞を用い発現させた。
COS— 7細胞を用いた一過的な発現は次のようにして行った。 すなわち、
Gene Pulser装置 (BioRad社製) を用いたエレク トロポレ^シヨン法により遺伝 子導入した。 12B 5抗体 (I gG) の発現には前述の発現ベクター HE F— 1 2B 5H- gYl及び HEF— 12B 5 L— gK各; L Opgずつを、 12 B 5 F a b断片の発現には p F d— 12B 5Hと HEF— 12B 5 L— gK各 1 Opgずつ を、 一本鎖 F Vの発現には p COS— s c 12B 5 ( 1 Ομ g ) を P B Sに懸濁し た COS— 7細胞 (lxl 07細胞/ m l ) 0. 8mlに混合し、 キュベットに加え、 1. 5 kV、 25 pFDの容量にてパルスを与えた。 室温にて 10分間の回復期間 の後、 エレク トロポレーション処理された細胞を、 10 %のゥシ胎児血清を含有 する DMEM培地 (GIBCO BRし社製) に加え培養した。 終夜培養後、 細胞を PB Sで一回洗浄し、 さらに無血清培地 CHO- S- S FM II培地を加え、 さらに 2 日間培養した。 培養上清を遠心し細胞破砕物を除去した後、 0. 22μπιのフィノレ ターを通すことで調製した。
また、 1 2Β 5抗体由来の一本鎖 F V (ポリペプチド) の恒常的発現 CHO細 胞株を樹立するため、 p CHO- s c 12Β 5発現ベクターを下記のように CH Ο細胞に遺伝子導入した。
すなわち、 Gene Pulser装置 (BioRad社製) を用いたエレク トロポレ^ >シヨン 法により発現ベクターを CHO細胞に導入した。 制限酵素 P V u Iで消化し直鎖 状にした DNA (100μδ) と P B Sに懸濁した C HO細胞 (lxl O7細胞 Z m l ) の 0. 8m 1を混合したものをキュべットに加え氷中で 10分間静置した後、 1. 5 kV、 25pFDの容量にてパルスを与えた。 室温にて 10分間の回復期間 の後、 エレク ト口ポレーシヨン処理された細胞を、 10%のゥシ胎児血清を含有 する CH〇一S— S FM Π (GIBC0 BRL社製) に加え培養した。 培養 2日後に 5 nM メ ト トレキサ^"ト (SIGMA社製) ならびに 10 %ゥシ胎児血清を含む C H O— S— SFM II (GIBCO BRL社製) にて培養した。 得られたクローンについて 発現量の高いクローンを 12 B 5—本鎖 F Vの産生細胞株として選択した。 5 n Mメ ト トレキサ一ト (SIGMA社製) を含む無血清培地 CHO— S— S FM II (GIBCO BRL社製) にて培養後、 培養上清を集め、 遠心分離により細胞破片を除 去して培養上清を得た。
7. 5 CHO細胞産生の 1 2 B 5由来の一本鎖 F Vの精製
7. 4で得られた 1 2 B 5—本鎖 F V発現 CHO産生株の培養上清からの精 製は、 抗 F LAG抗体カラム及びゲル濾過カラムにより行った。
(1) 抗 FLAG抗体カラム
培養上清は、 PB Sで平衡化した抗 FLAG M 2ァフィ二ティ ゲル (SIGMA 社製) に添カ卩した。 同緩衝液でカラムを洗浄後、 緩衝液を 0. 1Mグリシン塩酸緩 衝液 (pH3. 5) でカラムに吸着した蛋白質を溶出した。 溶出画分は、 溶出後直 ちに 1Mトリス塩酸緩衝液 (pH8.0) を加えて中和した。 SDS— PAGEで 溶出画分を分析し、 一本鎖 F Vが確認された画分を GentriGon- 10 (MILLIP0RE社 製) を用いて濃縮した。
(2) ゲル濾過
( 1 ) の濃縮液は、 0.01%Twe e n 20を含む P B Sで平衡化した S u p e r d e x 200カラム (10x300 mm、 AMERSHAM PHARMACIA社製) に添カロ した。
s c 12 B 5は 2つのピ ク (A、 B) に分かれて溶出した (図 48を参照)。 画分 A、 Bを 14%— SD S—ポリアクリルアミドゲルを用いて分析した。 サン プルを還元剤添加、 非添加で処理し、 L a emm l iの方法に準じて電気泳動を 行い、 泳動後蛋白質をクマシ一ブリリアントブルー染色した。 図 49に示すよう に、 画分 A、 Bいずれも還元剤の添加の有無に関わらず、 見かけ上の分子量約 3 1 kDに単一バンドを与えた。 画分 A及び Bを S u p e r d e X 200 PC 3. 2/30 (3. 2x300mm、 AMERSHAM PHARMACIA社製) を用いたゲル濾過によ り分析した結果、 画分 Aでは見かけ上の分子量約 44 kD、 画分 Bでは同 22 k Dに溶出された (図 50 a及び bを参照)。 以上の結果から、 画分 Aは s c l 2 B 5—本鎖 F vの非共有結合性ダイマーで、 Bはモノマーである。
7. 6 各種一本鎖 F Vの TP O様ァゴニス 卜活性の測定
ヒ ト TPO受容体 (MPL) を発現する B a/F 3細胞 (BaF/mpl) に対する增 殖活性を測定することによって、 抗 MP L—本鎖抗体の T P O様活性を評価した。 B a F/Mp 1細胞を、 1 %ゥシ胎児血清 (GIBC0社製) を含む RPMI 164 0培地 (GIBC0社製) で 2回洗浄したのち、 5x105細胞/ ra 1の細胞密度にな るように培地に懸濁した。 抗 MP L—本鎖抗体またはヒ ト TPO (R&D Systems 社製) を培地で適当に希釈し、 細胞懸濁液 5 Ομΐに抗体またはヒ ト TPO希釈液 5 Ομ 1を加えて 96穴マイクロウェル平底プレート (Falcon社製) に分注し、 C02インキュベーター (C〇2濃度: 5%) で 24時間培養した。 培養後、 WS T一 8試薬 (生細胞数測定試薬 SF :ナカライテスタ社製) を Ι ΟμΙ加え、 直後 に蛍光吸光光度計 SPECTRA Fluor (TECAN社製) を用いて測定波長 450 n m、 対 照波長 620 nmの吸光度を測定した。 C02インキュベ タ^" (C02濃度: 5 %) で 2時間ィンキュベ トした後、 SPECTRA Fluorを用いて再度測定波長 4 50 nm、 対照波長 620 nmの吸光度を測定した。 WST— 8試薬は生細胞数 に応じて波長 450 nmの発色反応を呈することから、 2時間の吸光度変化を指 標に B a F/Mp 1増殖活性を次のように算出した ED 50値により評価した。 先ず、 縦軸を吸光度、 横軸を抗体濃度とし、 その增殖反応曲線がプラトーに達し た吸光度を反応率 100 %とした。 反応率 50 %付近の数値に基づく直線近似に より近似式を得て、 これから反応率 50%となる抗体濃度を算出し、 これを ED 50値とした。
各種 12B 5抗体分子を発現させた COS— 7細胞の培養上清を用い、 MPL に対するァゴニスト活性を測定した結果、 図 51に示すように抗原結合部位が二 価である 1 2B 5 T gGでは濃度依存的に吸光度の上昇が認められ TP O様のァ ゴニスト活性を示したのに対し (ED 50 ; 29 nM)、 抗原結合部位が一価であ る 12 B 5 F a bのァゴニスト活性は非常に弱いものであった (ED 50 ; 34, 724 nM)0 それに対し、 F a bと同様に抗原結合部位が一価である一本鎖 F v ( s c 12 B 5) においては ED 50値が 75 nMと強いァゴニス ト活性が認め られた。 しかしながら、 一本鎖 F vでは H鎖、 L鎖各可変領域は非共有結合で介 合しているために、 溶液中で各可変領域が解離し他の分子の可変領域と介合し二 量体等の多量体を形成することが知られている。 そこで、 ゲル濾過を用い精製 s c 12B 5の分子量を測定した結果、 確かに単量体 (モノマー) と二量体 (ダイ マー) と考えられる分子が認められた (図 48を参照)。 続いて、 モノマーとダイ マ の s c 12 B 5をそれぞれ単離し (図 50を参照)、 それらの MP Lに対する ァゴニスト活性を測定した結果、 図 51及び 52に示すように s C 12B 5モノ マーでは ED 50値が 4438. 7 nMと C O S— 7細胞の培養上清を用いた結果 に比べ、 ァゴニス ト活性の減弱が確認された。 それに対し、 二価の抗原結合部位 を持つ一本鎖 F V ( s c 1 2 B 5ダイマ ) では一価の s c 12 B 5に対し約 4 00倍強いァゴニス ト活性を示した (ED 50 ; 10. 1 nM)0 さらに、 二価の —本鎖 F Vではヒ ト TP〇ならびに 12Β 5 I gGのァゴニスト活性と同等もし くはそれ以上のァゴニスト活性を示した。
実施例 8 (ヒ ト MP Lに対するヒト抗体 12 E 10可変領域をコードする遺伝 子の構築)
ヒ ト MP Lに対するヒ トモノクロ ル抗体 1 2E 10の可変領域をコードす る DN Aを次のようにして構築した。
8. 1 1 2E 10 H鎖可変領域を ドする遺伝子の構築
ヒ ト MP Lに結合するヒ ト抗体 12 E 10H鎖可変領域をコードする遺伝子は WO 99/10494に記載のァミノ酸配列 (配列番号 85 ) を基に配列番号 8 6に示す塩基配列を設計した。 さらに、 その 5 '端にヒ ト抗体遺伝子由来のリーダ 配列 (配列番号 87) (Ge nB a n k a c c e s s i o n No. AF 06 2252) を連結させることで全長の塩基配列を設計した。 設計した塩基配列は それぞれ 15 b pのオーバ ラップ配列を持つように 4本のオリゴヌクレオチド (12E 10VH1 12 E 10 VH2 12E 10VH3 12E 10VH
4 ) に分割し、 12E 10VH1 (配列番号: 88) 及び 12 E 10VH3 (配 列番号: 90) はセンス方向で、 12 E 10 VH2 (配列番号: 89) 及び 12 E 10 VH4 (配列番号: 91) はアンチセンス方向でそれぞれ合成した。 各合 成ォリゴヌクレオチドはそれぞれの相補性によりアッセンプリさせた後、 外側プ ライマ^" ( 12 E 10 VHS及び 12 E 10 VHA) を加え、 全長の遺伝子を増 幅した。 なお、 12E 10VHS (配列番号: 92) は前方プライマーでリーダ 一配列の 5'端にハイブリダィズし、 且つ H i n d I I I制限酵素認識配列ならび にコザック配列を持つように、 また 12 E 10VHA (配列番号: 93) は後方 プライマーで H鎖可変領域の C末端をコードする塩基配列にハイブリダィズし、 且つスプライスドナー配列ならびに B a mH I制限酵素認識配列を持つようにそ れぞれ設計した。
?〇1溶液100 1は、 Ι ΟμΙの l OxPCR Go l d Bu f f e r I I、 1. 5mM Mg C l2、 0.08 mM d NT P s (d ATP, d GT P, d CTP, dTTP)ゝ 5ユニッ トの DNAポリメラ ゼ Amp 1 i T a q
Go l d (以上 PERKIN ELMER 社製)、 2. 5ピコモルずつの合成オリゴヌクレ ォチド 12 B 5 VH— 1〜4を含有し、 94 °Cの初期温度にて 9分間そして次に 94 °Cにて 2分間、 55 °Cにて 2分間及び 72 °Cにて 2分間のサイクルを 2回反 復した後、 100 pmo 1 eずつの外側プライマー 12E 10 VHS及び 12E 10VHAを加え、 さらに 94°Cにて 30秒間、 55 °Cにて 30秒間及び 72 °C にて 1分間のサイクルを 35回反復した後、 反応混合物を更に 72 °Cで 5分間加 熱した。
?〇1 生成物は1. 5°/。低融点ァガ口 スゲル (Sigma社製) を用い精製した 後、 制限酵素 B aniH I及び H i n d I I Iで消化し、 ヒ ト H鎖発現ベクター H E F— gYlにクローユングした。 DNA配列決定の後、 正しい DNA配列を有す る DNA断片を含むプラスミ ドを HEF— 12 E 10H— gYlと命名した。 さらに、 HE F— 12 E 10 H- gylを制限酵素 E c o R Iならびに B amH Iで消化し、 12 E 10 VHをコードする遺伝子を調製した後、 ヒ ト F a bH鎖 発現ベクター p COS— F dに揷入し p F d— 12 E 10Hを得た。 なお、 ヒ ト F a bH鎖発現ベクターはヒ ト抗体 H鎖 V領域と定常領域をコ一ドする遺伝子間 に存在するィントロン領域ならびにヒ ト H鎖定常領域の一部をコ ドする遺伝子 を含む DNA (配列番号 63) について PCR法を用いて増幅した後、 動物細胞 発現用べクタ" p COS 1に挿入することで構築したベクターである。 ヒ ト H鎖 定常領域は HE F— gYlを鎵型とし、 上記と同様の条件下にて遺伝子の増幅を行 い、 前方プライマ一としてイントロン 1の 5'端の配列とハイブリダィズし、 且つ E c o R I及び B a mH I制限酵素認識配列を有するように設計した G 1 C H 1 — S (配列番号 64) を、 後方プライマーとしてヒ ト H鎖定常領域 CH1 ドメイ ンの 3'端の DN Aにハイプリダイズし、 且つヒンジ領域の一部をコードする配列、 二個の停止コドンおよび B g 1 II制限酵素認、識部位を有するように設計した G1 CH1-A (配列番号 65) を用いた。
プラスミ ド HEF— 12 E 10H— gYl及び p F d— 1 2E 10 Hに含まれる 再構成 12 E 10 H鎖可変領域の塩基配列及びァミノ酸配列を配列番号: 94に 示す。
8. 2 12E 10 L鎖可変領域をコ一ドする遺伝子の構築
ヒ ト MP Lに結合するヒ ト抗体 12 E 10 L鎖可変領域をコードする遺伝子は WO 99/10494に記載のァミノ酸配列 (配列番号 95 ) を基に配列番号 9 6に示す塩基配列を設計した。 さらに、 その 5'端にヒ ト抗体遺伝子由来のリ ダ 一配列 (配列番号 97) (Mo 1. I mm u n o 1. 1992 ; 29 : 1 51 5— 1 5 18) を連結させることで設計した。 設計した塩基配列は上記と同様にそれ ぞれ 15 b pのオーバ ラップ配列を持つように 4本のオリゴヌクレオチド (1 2 E 10VL 1、 12E 10VL 2、 1 2 E 10VL3, 12E 10VL ) に 分割し、 それぞれ合成した。 12E 10VL 1 (配列番号: 98) 及び 12 E 1 0 VL 3 (配列番号: 100) はセンス配列、 12E 10VL 2 (配列番号: 9 9) 及び 12 E 10 VL 4 (配列番号: 101) はアンチセンス配列を有し、 各 合成オリゴヌクレオチドはそれぞれの相補性によりアッセンブリさせた後、 外側 プライマー (12E 10 し3及び1 2E 10 V LA) を加え、 全長の遺伝子を 増幅した。 なお、 12E 10VL S (配列番号: 102) は前方プライマーでリ —ダ"配列の 5 '端にハイブリダイズし、 且つ E c o R I制限酵素認識配列ならび にコザック配列を持つように、 また 1 2 E 10VLA (配列番号: 103) は後 方プライマ で L鎖可変領域の C末端をコ^"ドする塩基配列にハイブリダイズし、 且つ B 】 n I制限酵素認識配列を持つようにそれぞれ設計した。
PCR反応は上記と同様に行い、 ?〇1 生成物は1. 5%低融点ァガロースゲノレ (Sigma社製) を用い精製した後、 制限酵素 E c o R I及び B 1 n Iで消化し、 ヒ トラムダ鎖定常領域遺伝子を含有する p UC 1 9ベクタ にクロ ユングした。 DNA配列決定の後、 正しい DNA配列を有する DNA断片を含むプラスミ ドを 制限酵素 E c o R Iで消化し、 12 E 10 L鎖可変領域及びヒ トラムダ鎖定常領 域をコ^"ドする遺伝子を調製し、 さらに発現ベクター: COS 1に挿入し、 12 E 10 L鎖遺伝子 (配列番号: 104) を持つプラスミ ドを p C〇S— 12E 1 0 Lと命名した。
8. 3 再構成 1 2 E 10—本鎖 F vの作製
再構成 12 E 10抗体一本鎖 F Vは 1 2 E 10 VH—リンカ'—— 12 E 10 V Lの順とし、 その C末端には検出及び精製を容易にするために F LAG配列 (配 列番号: 105) を付カ卩することで設計した。 リンカ 配列は (G 1 y4S e r) 3 の 1 5アミノ酸からなるリンカ一配列、 またはを (G 1 y4S e r) tの 5アミノ 酸からなるリンカ一配列用い、 再構成 12 E 10鎖 F V (s c l 2E 10および d b 12 E 10) を構築した。
(1) 5アミノ酸からなるリンカ一配列を用いた再構成 12E 10—本鎖 F V の作製
5ァミノ酸からなるリンカ一配列を用いた再構成 12 E 10—本鎖 F Vをコー ドする遺伝子は 12E 1 Oti鎖 V領域をコ ドする遺伝子の 3'端、 及び 12E 1 0 L鎖 V領域をコードする遺伝子の 5'端に (G l y4S e r) iからなるリンカ一 をコードする塩基配列を付加させた遺伝子についてそれぞれ PCR法を用いて増 幅し、 連結することにより構築した。 再構成 12 E 10—本鎖 F Vの作製のため に 4個の PC Rプライマー (A〜D) を使用した。 プライマー A及び Cはセンス 配列を有し、 プライマー Bおよび Dはアンチセンス配列を有する。
H鎖 V領域のための前方プライマーは 12 E 10 S (プライマ A、 配列番 号: 106) を用い、 H鎖 V領域のための後方プライマー DB 2 (プライマー B、 配列番号: 107) は、 H鎖 V領域の C末端をコードする DNAにハイブリダィ ズし、 且つ (G l y4S e r) 1からなるリンカ一をコードする塩基配列ならびに L鎖 V領域の N末端をコードする塩基配列を有するように設計した。
L鎖 V領域のための前方プライマー DB 1 (プライマー C、 配列番号: 10 8) は L鎖 V領域の N末端をコードする DNAにハイブリダィズし、 且つ (G 1 y4S e r) iからなるリンカ一をコードする塩基配列ならびに H鎖 V領域の C末 端をコードする塩基配列を有するように設計した。 L鎖 V領域のための後方ブラ イマ は 1 2 E 10 FA (プライマ D、 配列番号: 1 0 9) は L鎖可変領域 C 末端をコードする DN Aにハイブリダイズし、 且つ F LAGをコードする塩基配 列を有し、 さらに N o t I制限酵素認識部位を有するように設計した。
第一 PCR段階において 2つの反応 A— B及び C— Dを行い、 そして第一 PC
Rから得られた 2つの PCR生成物をそれら自体の相補性によりアッセンプリさ せた。 次に、 プライマ A及び Dを加えて、 5アミノ酸からなるリンカ一を用い た再構成 1 2 E 10—本鎖 F Vをコードする全長 DNAを増幅した (第二 PCR)。 なお、 第一 PC Rにおいては、 再構成 1 2E 10H鎖 V領域をコードするプラス ミ ド HEF— 1 2 E 1 0H— gYl (実施例 8. 1を参照) 及び再構成 1 2 E 1 0 L鎖 V領域をコードするプラスミ ド p COS— 1 2 E 1 0 L (実施例 8. 1を参 照) をそれぞれ鎵型として用いた。
第一 P CR段階の溶液 50μ 1は、 5μ 1の l OxPCR G o l d B u f f e r I I、 1. 5mM Mg C l 2、 0. 08 mM dNTP s、 5ユニッ トの D NAポリメラーゼ Amp i i T a q Go l d (以上 PERKIN ELMER社製)、 1 0 0ピコモルずつの各プライマー及び 1 00 n gの各铸型 DNAを含有し、 94°C の初期温度にて 9分間そして次に 94°Cにて 30秒間、 5 5°Cにて 30秒間及び 7 2 °Cにて 1分間のサイクルを 3 5回反復した後、 反応混合物を更に 72°Cで 5 分間加熱した。
。 生成物 ー8 (42 9 b p) 及び C一 D (3 9 5 b p) は第二 PC で アッセンプリ した。 第二 PCRにおいて、 铸型として lpLずつの第一 PCR反応 物 A— B及び PCR反応物 C一 D、 1 00ピコモルずつの各プライマー、 1 0μ 1 の l OxPCR G o l d B u f f e r I I、 1. 5 mM M g C し、 0. 0 8 mM dNTP s、 5ュニットの DNAポリメラ一ゼ Amp 1 i T a q
Go l d (以上 PERKIN ELMER社製) を含有する 98μ 1の P C R混合液を、 上 記と同様の条件下で反応させた。
第二 PC Rにより生じた 795 b pの DNA断片について 1. 5%低融点ァガ ロースゲルを用いて精製した後、 E c oR I及び No t Iで消化し、 得られた D NA断片を p CHO 1ベクタ または p C〇 S 1ベクターにクローユングした。 なお、 本発現ベクター p CH〇 1は、 DHFR— ΔΕ— RVH— PM1— f (WO 92/1 9759参照) から、 E c o R I及び S m a I消化により抗体遺伝子を 削除し、 E c oR I— No t I _B amH I Ad a p t o r (宝酒造社製) を 連結することにより構築したベクターである。 DNA配列決定の後、 再構成 12 B 5—本鎖 Fvの正しいアミノ酸配列をコ ドする DNA断片を含むプラスミ ド を p CHO— d b l 2E 10、 及び p COS— d b l 2E 10と命名した。 本プ ラスミ ド p CHO— d b 12 E 10及び p COS— d b l 2E 10に含まれる再 構成 12 E 10—本鎖 F Vの塩基配列及びァミノ酸配列を配列番号: 1 10に示 す。
(2) 1 5アミノ酸からなるリンカー配列を用いた再構成 12E 10—本鎖 F v の作製
1 5アミノ酸からなるリンカー酉己列を用いた再構成 12E 10—本鎖 F Vをコ 一ドする遺伝子は 12E 10 鎖 領域をコ^~ドする遺伝子の 3'端、 及び 12E 10 L鎖 V領域をコードする遺伝子の 5'端にそれぞれ (G 1 y4S e r) 3からな るリンカーをコードする塩基配列を付加させた遺伝子について、 それぞれ PC R 法を用いて増幅し、 連結することにより構築した。 再構成 1 2E 10—本鎖 F V の作製のために 4個の PC Rプライマ一 (A〜D) を使用した。 プライマー A及 び Cはセンス配列を有し、 プライマー Bおよび Dはアンチセンス配列を有する。
H鎖 V領域のための前方プライマーは 12E 10 S (プライマー A、 配列番 号: 106) を用い、 H鎖 V領域のための後方プライマ^ · s c 4. 3 (プライマー B、 配列番号: 11 1) は、 H鎮 V領域の C末端をコードする DNAにハイプリ ダイズし、 且つ (G l y4S e r) 3からなるリンカ一をコードする塩基配列なら びに L鎖 V領域の N末端をコードする塩基配列を有するように設計した。
L鎮 V領域のための前方プライマ" s c 1. 3 (プライマー C、 配列番号: 1 1 2) は L鎖 V領域の N末端をコ ドする DNAにハイブリダィズし、 且つ (G 1 y4S e r ) 3からなるリンカ一をコ ドする塩基配列ならびに H鎖 V領域の C末 端をコードする塩基配列を有するように設計した。 L鎖 V領域のための後方ブラ イマ一は 1 2E 10FA (プライマー D、 配列番号: 109) は L鎖可変領域 C 末端をコ^"ドする DN Aにハイブリダイズし、 且つ FLAGをコードする塩基配 列を有し、 さらに N o t I制限酵素認識部位を有するように設計した。
第一 PC R段階において 2つの反応 A— B及び C—Dを行い、 そして第一 P C Rから得られた 2つの PCR生成物をそれら自体の相補性によりアッセンブリさ せた。 次に、 プライ A及び Dを加えて、 15アミノ酸からなるリンカ を用 いた再構成 12E 10—本鎖 F Vをコードする全長 DNAを増幅した (第二 PC R)0 なお、 第一 PC Rにおいては、 再構成 1 2E 10—本鎖 F Vをコ^"ドするプ ラスミ ド p COS— d b l 2E 10 (実施例 8. 1 (1)を参照) を鎊型として用い た。
第一 PCR段階の溶液 5 Ομΐは、 5μ1の l OxExT a q B u f f e r, 0. mM d NT P s , 2. 5ユニットの DNAポリメラ T a K a R a
E x T a q (以上宝酒造社製)、 100ピコモルずつの各プライマ 及び 10 n gの各铸型 DN Aを含有し、 94 °Cの初期温度にて 30秒間そして次に 94°Cに て 15秒間及び 72 °Cにて 2分間のサイクルを 5回、 94°Cにて 15秒間及び 7 0°Cにて 2分間のサイクルを 5回、 94°Cにて 15秒間及び 68°Cにて 2分間の サイクルを 28回反復した後、 反応混合物を更に 72 °Cで 5分間加熱した。
? 生成物八—:6 (477 b p) 及び C—D (447 b p) は第二; PC で アッセンプリした。 第二 PC Rにおいて、 铸型として Ιμίずつの第一 PC R反応 物 A— B及び PCR反応物 C— D、 100ピコモルずつのプライマ一 A及び D、 5μ1の l OxExT a q B u f f e r. 0.4 mM dNTP s、 2. 5ュニッ トの DNAポリメラ ゼ T a Ka R a E x T a q (以上宝酒造社製) を混合し、 上記と同様の条件下で反応させた。 第二 PC Rにより生じた 825 b pの DN A断片について 1. 0%低融点ァガ ロースゲルを用いて精製し、 E c o R I及び No t Iで消化し、 得られた DNA 断片を p CH〇 1ベタタ^または p COS 1ベクターにクローニングした。 DN A配列决定の後、 再構成 12E 10—本鎖 F Vの正しいアミノ酸配列をコ^ドす る DN A断片を含むプラスミ ドを p CHO— s c 12 E 10及び p COS- s c 12 E 10と命名した。 本プラスミ ド p CHO— s c 1 2 E 10及び p CO S— s c 12E 1◦に含まれる再構成 1 2 E 10—本鎖 F vの塩基配列及びアミノ酸 配列を配列番号: 1 1 3に示す。
8. 4 動物細胞を用いた各 12 E 10抗体 (I gG、 F a b) 及び一本鎖 F v ポリぺプチドの発現
12 E 10抗体 ( I g G、 F a b) ならびに 12 E 10抗体由来の一本鎖 F v (リ ンカ 配列 5アミノ酸、 1 5アミノ酸) は COS— 7細胞もしくは CHO細 胞を用い発現させた。
COS- 7細胞を用いた一過的な発現は次のようにして行った。 すなわち、 Ge n e P u 1 s e r I I装置 (BioRad社製) を用いたエレク トロポレーシヨン法 により遺伝子導入した。 12E 10抗体 (I gG) の発現には前述の発現べクタ -HEF- 12 E 1 OH- gyl及び p COS— 12 E 10 L各 10μ§ずつを、 12 E 10 F a b断片の発現には p F d— 12E 10Hと p COS— 12E 10 L各 10μ§ずつを、 一本鎖 F Vの発現には!) COS— s c l 2E 10 (1 Ομ g) または p CO S— d b 12 E 10 (10μ§) を P B Sに懸濁した C O S— 7 細胞 (lxl 07細胞 Zm 1 ) 0. 8m 1に混合したものをキュベットに加え、 1. 5 kV、 25pFDの容量にてパルスを与えた。 室温にて 10分間の回復期間の後、 エレク ト口ポレーション処理された細胞を、 10 %のゥシ胎児血清を含有する D MEM培地 (GIBCO BRL社製) に加え培養した。 終夜培養後、 細胞を PB Sで一 回洗浄し、 さらに無血清培地 CHO- S- S FM I I培地 (GIBCO BRL社製) をカロ え、 さらに 3日間培養した。 培養上清を遠心し細胞破砕物を除去した後、 0. 22 μιηのフィルタ一を通すことで調製した。
また、 12 Ε 10抗体由来の一本鎖 F V (ポリぺプチド) の恒常的発現 CHO 細胞株を樹立するため、 p CHO— s G 12 E 10または p CHO— d b 12 E 10発現べクタ をそれぞれ C H〇細胞に遺伝子導入した。
各発現ベクターを、 Ge n e P u 1 s e r I I装置 (BioRad 社製) を用いた エレク トロポレ ション法により C HO細胞に遺伝子導入した。 P V u I消化に より直鎖状にした DNA (l O Opg) と PB Sに懸濁した GHO細胞 (lxl 07 細胞 Zm l) の 0.8 in 1を混合したものをキュベットに加え、 氷中で 10分間静 置した後、 1. 5 kV、 25pFDの容量にてパルスを与えた。 室温にて 10分間 の回復期間の後、 エレク ト口ポレーシヨン処理された細胞を、 10%の透析ゥシ 胎児血清ならびに核酸を含有する CHO- S- SFMI I培地 (GIBCO BRL 社製) に加え培養した。 培養 2日後に 10%の透析ゥシ脍児血清を含有する核酸不含 C HO-S-S FM I I培地 (GIBCO BRL社製) にて培養した。 得られたクロ ンに ついて発現量の高いクロ ^"ンを 12E 10—本鎖 F Vの産生細胞株として選択し た。 この細胞株を無血清培地 CHO— S— S FMI I培地 (GIBCO BRL社製) に て培養後、 培養上清を集め、 遠心分離により細胞破片を除去後に、 0. 22μπιの フィルタ一を通すことで培養上清を調製した。
8. 5 CHO細胞産生の 12 Ε 10由来の一本鎖 F Vの精製
実施例 8. 4で得た一本鎖 F V発現 CHO産生株 (s c l 2E 10, d b 1 2 E 10) それぞれの培養上清から抗 F LAG抗体カラム、 及びゲルろ過カラムを 用いて一本鎖 Fvを精製した
(1) 抗 FLAG抗体カラムを用いた精製
培養上清 (s c l 2E 10, d b 12 E 10) を、 それぞれ 1 50 mM N a C 1を含む 5 OmMトリス-塩酸緩衝液 (pH7.4) にて平衡化した抗 FLAG M2 ァフィ二ティゲル (S 1 GMA社製) カラムに添加し、 同緩衝液でカラムを 洗浄後、 100 mM ダリシン緩衝液 ( p H 3. 5 ) でカラムに吸着した蛋白質を 溶出した。 溶出画分は直ちに 1 M トリス-塩酸緩衝液 ( p H 8.0 ) を加えて中和 した。 SD S— PAGEで各溶出画分を分析し、 一本鎖 F Vが確認された画分を、 それぞれプ ルし、 C e n t r i c o n— 10 (アミコン社製) を用いて約 20 倍濃縮した。 (2) ゲル濾過
( 1 ) の画分を、 0.01% T w e e n 20含む PB Sで平後 H匕した S u p e r d e x 200HRカラム (10 x 30 Omm, Am e r s h am P h a r m a c i a社製 ) に添加した。 クロマトグラムを図 53および 54に示す。 その結果、 s c 12 E 10においては 2つのピーク (A, B) が検出された (図 53)。 また、 d b l 2E 10では、 2つのピーク (C, D) が検出された (図 54)。 それぞれ のピーク画分を分取し、 還元剤添加、 非添加で処理し、 L a emm 1 iの方法に 準じて電気泳動を行い、 泳動後蛋白質をクマシ一プリリアントブルー染色した。 図 55に示すように、 画分 A、 画分 B、 画分 C、 画分 Dいずれも還元剤の添カロの 有無に関わらず、 見かけ上の分子量約 31 kDに単一バンドを与えた。 これらの 画分を、 前述の S u p e r d e x 200 H Rカラムを用いたゲルろ過で分析した 結果、 画分 Aは見かけ上の分子量約 20 kD、 画分 Bは同 42 kDに溶出された (図 56を参照)。 一方、 画分 Cは見かけ上の分子量約 69 kD、 画分 Dは同 41 kDに溶出された (図 57を参照) 以上の結果から、 S C 1 2 E 1 0由来の画分 Aは一本鎖 F Vの非共有結合性ダイマ^"で、 画分 Bは一本鎖 F Vのモノマーであ り、 また、 d b 12 E 10由来の画分 Cは一本鎖 F Vの非共有結合性トリマー、 画分 Dは一本鎖 F Vの非共有結合性ダイマ一であることが示唆された。
8. 6 各種一本鎖 F Vの TP O様ァゴニス ト活性の測定
ヒ ト TPO受容体 (MPL) を発現する B a /F 3細胞 (BaF/mpl) に対する増 殖活性を測定することによって、 抗 m p 1—本鎖抗体の T P O様活性の評価を行 つた。
B a F/mp 1細胞を、 1%ゥシ胎児血清 (GIBC0社製) を含む RPMI 164 0培地 (GIBC0社製) で 2回洗浄したのち、 5x105細胞 ZmLの細胞密度にな るように培地に懸濁した。 抗 MP L—本鎖抗体またはヒ ト TPO (R&D Systems 社製) を培地で適当に希釈し、 細胞懸濁液 5 OpLに抗体またはヒ ト TPO希釈液 5 OpLを加えて 96穴マイクロウェル平底プレート (Corning社製) に分注し、 C〇2インキュベーター (C02濃度: 5%) で 24時間培養した。 培養後、 WS T一 8試薬 (生細胞数測定試薬 S F :ナカライテスク社製) を 10UL加え、 直後 に吸光光度計 Benchmark Plus (BioRad社製) を用いて測定波長 450 nm、 対照 波長 655 の吸光度を測定した。 C〇2インキュベータ一 (C〇2濃度: 5%) で 2時間インキュベートした後、 Benchmark Plusを用いて再度測定波長 4 50 nm、 対照波長 655 nmの吸光度を測定した。 WST—8試薬は生細胞数 に応じて波長 450 nmの発色反応を呈することから、 2時間の吸光度変化を指 檩に B a F/mp 1細胞増殖活性を評価した。
各種 12E 10抗体分子を発現させた COS— 7細胞の培養上清を用い、 MP Lに対するァゴニスト活性を測定した結果を図 58に示す。 リンカ ^"配列 5アミ ノ酸 (d b l 2E 10) および 15アミノ酸 (s c l 2E 10) の一本鎖 F vで は濃度依存的に吸光度の上昇が認められ、 TPO様のァゴニス ト活性を示したの に対し (ED 50 ;それぞれ 9 pMおよび 5 1 pM), 12 E 10 I g Gおよび 1 2 E 10 F a bでは全く活性が認められなかった。
—本鎖 F vはリンカ^"配列の長さによっては、 H鎖と L鎖が分子内だけでなく、 分子間でも介合することによって二量体等の多量体を形成することが知られてい る。 そこで、 1 2 E 10—本鎖 F Vを発現させた CHO細胞の培養上清をゲルろ 過分画して、 MPLに対するァゴニス ト活性を測定した。 その結果を図 59に示 す。 s c 1 2 E 10中にわずかに含まれる二量体 ( s c 1 2 E 1◦ダイマー、 E D 50 ; 1. 9 pM) は単量体 (s c 12 E 10モノマー、 ED 50 ; > 10 n M) に比べて、 5000倍以上強い TPO様ァゴニス ト活性を示し、 その活性は TP〇 (ED 50 ; 27 pM) よりも強かった。 また、 d b 1 2 E 10の二量体 ( d b 12 E 10ダイマー、 ED50 ; 2. 0 pM) は s c l 2 E 10ダイマーと ほぼ同等の強い活性を示した D ゲルろ過分子量から三量体と推定された d b 1 2 E 10 トリマー (ED 50 ; 7.4 pM) も d b l 2E l 0ダイマーには劣るが高 い活性を示した。 以上の結果から、 ァゴニスト抗体 12 E 10の活性には、 抗原 結合部位が二価 (ダイマー) であることが重要と考えられるが、 12E 10 I g Gには活性が見られなかったことから、 単に二価であるだけでなく、 抗原結合部 位間の距離や角度といった要素も重要と推測される。 図面の簡単な説明
図 1. ヒ ト I g G 1抗体が、 ヒ ト I A Pを発現する L 1 210細胞 ( h I A P 1 210) に結合しないことを示すフローサイ トメ トリーの結果を示す図で ある。
図 2. キメラ MAB L— 1抗体が、 ヒ ト I APを発現する L 1 210細胞 (h I AP/L 1 210) に特異的に結合することを示すフローサイ トメ トリ^ "の結 果を示す図である。
図 3. キメラ MAB L— 2抗体が、 ヒ ト I APを発現する L 1 210細胞 (h I AP/L 1 210) に特異的に結合することを示すフローサイ トメ トリ^ ·の結 果を示す図である。
図 4. 本発明にかかる一本鎖 F Vの作成方法を模式的に示す図である。
図 5. 本発明の一本鎖 F Vをコードする DNAを、 大腸菌にて発現させるため に使用可能な発現プラスミ ドの一例の構造を示す。
図 6. 本発明の一本鎖 F Vをコードする DNAを、 哺乳動物細胞にて発現させ るために使用する発現プラスミドの一例の構造を示す。
図 7. 実施例 5. 4で得られたウェスタンプロットの結果を示す図である。 左 側より、 分子量マーカ (上から 97.4、 66、 45、 31、 21.5、 14. 5 kD aを示す)、 p CHO 1導入 CO S 7細胞培養上清、 p CHOM2導入細胞培 養上清。 p CHOM2導入細胞培養上清に再構成 MAB L— 2抗体一本鎖 F v (矢印) が明らかに含まれていることを示す。
図 8. コント口 ルとしての p CHO 1ZCO S 7細胞培養上清の抗体は、 コ ントロールとしての p COS 1ZL 1210細胞には結合しないことを示すフロ —サイ トメ トリーの結果を示す図である。
図 9. MAB L 2— s c F vZCOS 7細胞培養上清の抗体は、 コント口ール としての p COS 1/L 1 210細胞には結合しないことを示すフローサイ トメ トリ "の結果を示す図である。
図 10. コン トロールとしての p CO S lZCO S 7細胞培養上清の抗体は、 h I AP/L 1 2 10細胞に結合しないことを示すフローサイ トメ トリーの結果を 示す図である。
図 1 1. MAB L 2— s c F vZCO S 7細胞培養上清の抗体は、 h I APZL 1 21 0細胞に特異的に結合することを示すフ口一サイ トメ トリ一の結果を示す 図である。
図 1 2. 実施例 5. 6で示す C omp e t i t i v e EL I S Aの結果を示す 図であり、 本発明の一本鎖 F v (MA B L 2 - s c F v ) の抗原結合活性を、 コ ントロールとしての p CHO 1/CO S 7細胞培養上清と比較して、 マウスモノ クローナル抗体 MABL— 2の抗原結合に対する阻害を指標として示す図である。 図 1 3. 実施例 5. 7のアポトーシス誘起効果の結果を示す図であり、 コント口 ールとしての p CO S lZL 12 10細胞には、 コント口 ルと しての p CHO 1/COS 7細胞培養上清抗体はアポト^"シスを誘起しないことを示す。
図 14. 実施例 5. 7のアポト シス誘導効果の結果を示す図であり、 コント口 ールとしての p COS 1/L 1210細胞には、 MAB L 2— s c F v/CO S 7細胞培養上清抗体はアポトーシスを誘起しないことを示す。
図 1 5. 実施例 5. 7のアポトーシス誘導効果の結果を示す図であり、 h l AP ZL 1 2 10細胞には、 コントロ^"ノレとしての p CHO 1/CO S 7細胞培養上 清抗体はアポトーシスを誘起しないことを示す。
図 16. 実施例 5. 7のアポト シス誘導効果の結果を示す図であり、 h l AP L 121 0細胞に対し、 MABL 2— s c F v/CO S 7細胞培養上清抗体が 特異的にアポトーシスを誘起することを示す。
図 1 7. 実施例 5. 7のアポトーシス誘導効果の結果を示す図であり、 CCRF 一 CEM細胞には、 コントロールとしての p CHO 1/COS 7細胞培養上清抗 体はアポトーシスを誘起しないことを示す (最終濃度 50%)。
図 18. 実施例 5. 7のアポトーシス誘導効果の結果を示す図であり、 CCRF 一 CEM細胞に対し、 MAB L 2— s c F vZCO S 7細胞培養上清抗体が特異 的にアポト一シスを誘起することを示す (最終濃度 50°/o)。
図 1 9. 実施例 5. 9の CHO細胞産生の MAB L— 2抗体由来の一本鎖 F Vの 精製過程において、 Blue- sepharose カラムで得られた画分をハイドロキシァパタ ィ トカラムを用いて精製した際のクロマトグラムを示す図であり、 主要なピーク として画分 A、 画分 Bが得られたことを示す。
図 2 0. 実施例 5. 9の (2) で得られた画分 A、 画分 Bについてゲル濾過によ り精製した結果を示す図であり、 画分 Aでは見かけ上の分子量約3 6 k D、 画分 Bでは同 7 6 kDの位置に主要ピークが (それぞれ A I及び B I ) が溶出したこ とを示す。
図 2 1. 実施例 5. 9の CHO細胞産生の MAB L— 2抗体由来の一本鎖 F Vの 精製過程において得られた画分を S D S— PAGEで分析した図であり、 何れも 分子量約 3 5 kDに単一のバンドのみであることを示す。
図 2 2. CHO細胞産生の MAB L— 2抗体由来の一本鎖 F Vの精製において得 られた画分 A I及び B Iをゲル濾過により分析した結果を示す図であり、 画分 A Iはモノマーからなり、 画分 B Iはダイマーからなることを示す。
図 2 3. 本発明の一本鎖 F Vをコードする DNAを、 大腸菌の菌体内にて発現さ せるために使用可能な発現プラスミ ドの一例の構造を示す。
図 2 4. 実施例 5. 1 2の大腸菌細胞産生の MAB L— 2抗体由来の一本鎖 F V ポリぺプチドの精製において、 得られた粗製物をゲル濾過カラムを用いて精製し た結果を示す図であり、 各ピークはそれぞれ大腸菌細胞産生の一本鎖 F Vのモノ ダイ を示す。
図 2 5. 実施例 5. 1 3のアポト一シス誘起効果の結果を示す図であり、 h I A PZL 1 2 1 0細胞には、 コントロールとしてのマウス I g G抗体はアポトーシ スを誘起しないことを示す (最終濃度 3 μ g/m 1 )。
図 2 6. 実施例 5. 1 3のアポトーシス誘起効果の結果を示す図であり、 h I A P/L 1 2 1 0細胞に対し、 CHO細胞産生の MAB L 2— s c F vダイマ一が 顕著にアポトーシスを誘起することを示す (最終濃度 3 g/m 1 )。
図 2 7. 実施例 5. 1 3のアポトーシス誘起効果の結果を示す図であり、 h I A P/L 1 2 1 0細胞に対し、 大腸菌細胞産生の MAB L 2— s c F vダイマーが 顕著にアポトーシスを誘起することを示す (最終濃度 3 g/m 1 )。
図 2 8. 実施例 5. 1 3のアポトーシス誘起効果の結果を示す図であり、 h I A P/L 1 210細胞には、 CH〇細胞産生の MAB L 2— s c F vモノマ一のァ ポト^ "シス誘起作用がコントロールと同程度であることを示す (最終濃度 3 μ g /m 1 )。
図 29. 実施例 5. 1 3のアポトーシス誘起効果の結果を示す図であり、 h I A P/L 1 210細胞には、 大腸菌細胞産生の MAB L 2— s c F Vモノマーのァ ポトーシス誘起作用がコント ルと同程度であることを示す (最終濃度 3 g Zm 1 )
図 30. 実施例 5. 13のアポ シス誘起効果の結果を示す図であり、 h I A P/L 12 10細胞には、 コントロ ノレとしてのマウス I g G抗体は抗 F LAG 抗体の添加によってもアポト^"シスを誘起しないことを示す (最終濃度 3 /i gZ m 1
図 3 実施例 5. 1 3のアポト^"シス誘起効果の結果を示す図であり、 h I A P/L 12 10細胞に対し、 CH〇細胞産生の MAB L 2 _ s c F vモノマーが 抗 F LAG抗体の添加によって顕著にアポト^"シスを誘起することを示す (最終 濃度 3 μ Ζιη 1 )。
図 32. ヒ ト骨髄腫細胞株 ΚΡΜΜ2を移植したマウスの血清中のヒ ト I gG量 を定量したものであり、 マウスにおけるヒ ト骨髄腫により産生されるヒ ト I gG の量を測定した結果を示す図であり、 s c F v/CHOダイマ^"が KPMM2細 胞の増殖を非常に強く抑制していることを示す。
図 33. 腫瘍移植後のマウスの生存日数を表しており、 s c F v/GHOダイマ 一投与群において生存期間が顕著に延長されていることを示している。
図 34. MAB L— 2抗体由来の 2つの H鎖 V領域及び 2つの L鎖 V領域を含む 改変抗体 [s c (F v)2] を発現するプラスミ ドの一例の構造を示す。
図 35. [H鎖] ― [L鎖] となるように V領域を連結し、 且つペプチドリンカ一 を含まない s c F v (HLタイプ) を発現するプラスミ ドの一例の構造を示す。 図 36. HLタイプのポリぺプチドの構造およびべプチドリンカーのアミノ酸配 列を示す。
図 37. [L鎖] 一 [H鎖] となるように V領域を連結し、 且つペプチドリンカ JP01/09259
77 を含まない s c F v (LHタイプ) を発現するプラスミ ドの一例の構造を示す。 図 38. LHタイプのポリペプチドの構造およびペプチドリンカーのアミノ酸配 列を示す。
図 39. 実施例 6. 4におけるウェスタンブロッテイングの結果を示す図であり、 2つの H鎖 V領域及び 2つの L鎖 V領域を含む改変抗体 s c (F v)2及び種々の長 さのペプチドリンカーを有する MAB L— 2抗体 s c F vが発現していることを 示す。
図 40 a及び b. 実施例 6. 3 (1) にて調製した COS 7細胞培養上清を用い たフローサイ トメ トリーの結果を示す図であり、 種々の長さのペプチドリンカー を有する MABL 2— s c F V及び s c (F v)2は、 ヒ ト I A Pに対して高い親和 性を有することを示す。
図 41. 実施例 6. 6のアポトーシス誘導効果の結果を示す図であり、 s c F v <HL 3, 4, 6, 7 LH3 4, 6 7〉及び s c (F v) 2は h I A P/L 1 210細胞に対して顕著な細胞死を誘導することを示す。
図 42. 実施例 6. 10の抗原結合評価の結果を示す図であり、 s c F V < H L 5 >のダイ 及び s c (F v)2がヒ ト I APに対して高い親和性を有すること示 す。
図 43. 実施例 6. 1 1の in vitroアポトーシス誘起効果の結果を示す図であり、 MAB L 2 - s c F v <HL 5 >のダイマー及び MAB L 2— s c (F v) 2は h I AP/L l 2 10 CCRF— CEMの両細胞に対して濃度依存的に細胞死を誘 導することを示す。
図 44. ヒ ト骨髄腫細胞株 KP MM 2を移植したマウスにおけるヒ ト骨髄腫によ り産生される血清中の Mタンパク質の量を測定した結果を示す図であり、 s G F Vく HL— 5 >及び s c (F v)2が KPMM2細胞の増殖を非常に強く抑制してい ることを示す。
図 45. 腫瘍移植後のマウスの生存日数を表しており、 s c F v<HL—5> 与群において生存期間が顕著に延長されていることを示している。
図 46. 腫瘍移植後のマウスの生存日数を表しており、 s c (F v)2投与群におい て生存期間が顕著に延長されていることを示している。
図 4 7. 1 5アミノ酸からなるリンカー配列を含む再構成 1 2 B 5—本鎖 F Vを コードする DN A断片の構築方法とその構造を概略的に示す。
図 4 8. 実施例 7. 5 ( 1 ) で得られた各 1 2 B 5—本鎖 F Vを、 ゲル濾過によ り精製した結果を示す図であり、 s c 1 2 B 5では 2つのピーク (画分 A, B) に分かれた結果を示す。
図 4 9. 実施例 7. 5 (2 ) において、 各画分 Aおよび Bを S D S— PAG Eに より分析した結果を示す。
図 5 0. 実施例 7. 5 ( 2) において、 各画分 Aおよび Bを S u p e r d e X 2 0 0カラムにより分析した結果を示し、 (a ) 画分 Aでは見かけ上の分子量約 4 4 k Dに、 (b) 画分 Bでは同 2 2 k Dの位置に主要ピークが溶出されたことを示す。 図 5 1 . s c 1 2 B 5及び 1 2 B 5抗体 (I g G, F a b ) の T P〇様ァゴニス ト活性の測定結果を示し、 1 2 B 5 I g G及び一価一本鎖 F V ( s c 1 2 B 5 )は、 濃度依存的に T P O様のァゴニスト活性を有することを示す。
図 5 2. s G 1 2 B 5モノマー及びダイマーの T P O様ァゴニスト活性の測定結 果を示し、 二価の抗原結合部位を持つ一本鎖 F V ( s c 1 2 B 5ダイマ ) は一 価の S c l 2 B 5より約 4 0 0倍以上強いァゴニスト活性を示し、 その強さはヒ ト T P Oと同等もしくはそれ以上であることを示す。
図 5 3. 得られた s c 1 2 E 1 0—本鎖抗体を S u p e r d e x 2 0 0 HRカラ ムを用いたゲルろ過クロマトグラフィーで精製した結果を示す図であり、 1 2 E 1 0 s c 3では、 2つのピーク (画分 A, B) に分かれた結果を示す。
図 5 4. 得られた d b 1 2 E 1 0—本鎖抗体を S u p e r d e x 2 0 0 HRカラ ムを用いたゲルろ過クロマトグラフィーで精製した結果を示す図であり、 1 2 E 1 0 s c 3では、 2つのピーク (画分 C, D) に分かれた結果を示す。
図 5 5. 画分 A, B ( s c 1 2 E 1 0 ) および画分 C、 D ( d b 1 2 E 1 0 ) を 還元、 非還元条件下における S D S— PAGE分析した結果を示す。
図 5 6. 画分 A, Bを、 S u p e r d e X 2 0 0 HRカラムを用いたゲルろ過ク 口マトグラフィ一で分析した結果を示す。 (1 ) 画分 Aでは、 見かけ上の分子量 4 2 kDに (2) 画分 Bでは、 同 20 kDの位置に、 主要ピークが溶出されたこと を示す。
図 5 7. 画分 C, Dを、 S u p e r d e x 200 HRカラムを用いたゲルろ過ク 口マトグラフィ一で分析した結果を示す。 (1) 画分 Cでは、 見かけ上の分子量 6 9 kDに (2) 画分 Bでは、 同 41 kDの位置に、 主要ピークが溶出されたこと を示す。
図 58. 各種 1 2E 10抗体分子の MP Lに対するァゴニス ト活性を示すグラフ であり、 一本鎖 F V ( s c 1 2 E 10, d b 12 E 10) では T PO様のァゴ- ス ト活性を示したのに対し、 1 2 E 1 0 1 0ぉょび1 2 £ 10 F a bでは全 く活性が認められなかったことを示す。
図 5 9. s c 12 E 10モノマ"およびダイマ^"、 並びに d b 1 2 E 10ダイマ 一およびトリマ の MP Lに対するァゴニスト活性を示すグラフであり、 s c 1 2 E 10ダイマー、 d b 1 2 E 10ダイマ およびトリマーの T P O様ァゴニス ト活性が TP〇よりも強力であることを示す。 産業上の利用可能性
本発明の改変抗体は、 細胞表面上の分子を架橋することにより該細胞内にシグ ナルを伝達しうるァゴェス ト作用を有しており、 また抗体分子 (wh o l e I gG) と比較して低分子化が達成されているため、 組織、 腫瘍への移行性に優れ ているという特徴を有している。 さらに本発明によれは、 TPOや親抗体 (wh o 1 e I gG) より顕著に高いァゴニス ト活性を有する改変抗体が提供される。 特に、 親抗体分子でァゴニスト活性が認められない場合においても TP〇より高 いァゴ-ス ト活性を有する改変抗体が提供できる。 従って、 当該改変抗体はシグ ナル伝達ァゴニストとして使用することができ、 そして抗体分子を本発明の改変 抗体にすることにより、 細胞間の架橋などによる副作用を軽減し、 且つ細胞表面 上の分子を架橋して所望の作用のみを誘起しうる新規な医薬品が提供される。 本 発明の改変抗体を有効成分とする医薬製剤は、 血小板減少が関与する血液疾患、 癌や白血病等の化学治療後の血小板減少症などの予防及び Ζ又は治療薬として有 用である。

Claims

請求の範囲
I. TP〇レセプターを架橋することにより TPOァゴニスト作用を示す、 抗 体の tf鎖 V領域を 2つ以上及び L鎖 V領域を 2つ以上含む改変抗体。
2. H鎖 V領域及び: L鎖 V領域がリンカ一を介して連結されている、 請求項 1 記載の改変抗体。
3. リンカ が、 少なくとも 1個以上のアミノ酸からなるペプチドリンカ で ある、 請求項 2または 3記載の改変抗体。
4. 改変抗体が、 1つの H鎖 V領域及び 1つの L鎖 V領域を含む一本鎖 F Vの マルチマ から構成される請求項 1〜 3のいずれか 1項に記載の改変抗体。
5. 改変抗体が、 一本鎖 F Vのテトラマ^"、 トリマ またはダイマ から構成 される請求項 4に記載の改変抗体。
6. 改変抗体が、 一本鎖 F Vのダイマーから構成される請求項 5に記載の改変 抗体。
7. 同じ鎖上の H鎖 V領域及び L鎖 V領域は互いに連合して 1つの抗原結合部 位を形成していない、 請求項 4〜 6のレ、ずれかに記載の改変抗体。
8. 改変抗体が、 2つ以上の H鎖 V領域及び 2つ以上の L鎖 V領域を含む一本 鎖ポリぺプチドである請求項 1〜 3のいずれか 1項に記載の改変抗体。
9. 改変抗体が、 2つの H鎖 V領域及び 2つの L鎖 V領域を含む一本鎖ポリぺ プチドである請求項 8に記載の改変抗体。
10. 改変抗体が、 さらにポリぺプチド精製のためのァミノ酸配列を含む請求項 1〜 9のいずれか 1項に記載の改変抗体。
I I. 改変抗体が精製されたものである、 請求項 1~10のいずれか 1項に記載 の改変抗体。
12. H鎖 V領域及び Z又は L鎖 V領域が、 ヒ ト抗体の H鎖 V領域及び Z又は L 鎖 V領域である請求項 1〜 1 1のいずれか 1項に記載の改変抗体。
13. H鎖 V領域及びノ又は L鎖 V領域が、 ヒ ト型化された H鎖 V領域及び/又 はし鎖 V領域である請求項 1〜 1 1のいずれか 1項に記載の改変抗体。
14. 改変抗体が、 単一特異性 (mono- specific) の改変抗体である請求項 1〜 13のいずれか 1項に記載の改変抗体。
15. 改変抗体が、 多価特異性 (multi- specific) の改変抗体である請求項 1〜 1 3のいずれか 1項に記載の改変抗体。
16. 改変抗体が、 二重特異性 (bi- spec ic) の改変抗体である請求項 15に 記載の改変抗体。
17. L鎖 V領域及び H鎖 V領域が、 同一のモノクローナル抗体由来である、 請 求項 14に記載の改変抗体。
18. 親抗体と比較して同等以上のァゴニス ト作用 (ED50値) を示す、 請求項 1 〜 17のいずれか 1項に記載の改変抗体。
1 9. 親抗体と比較して 2倍以上のァゴ-ス ト作用 (ED50値) を示す、 請求項 1 8に記載の改変抗体。
20. 親抗体と比較して 10倍以上のァゴニス ト作用 (ED50値) を示す、 請求項 19に記載の改変抗体。
21. 親抗体がァゴニス ト作用を実質的に有さない、 請求項 1〜1 7のいずれか 1項に記載の改変抗体。
22. トロンボポェチン (TPO) と比較して同等以上の TPOァゴニス ト作用 (ED50値) を示す、 抗体の H鎖 V領域を 2つ以上及び L鎖 V領域を 2つ以上含む 化合物。
23. TPOと比較して 2倍以上の TPOァゴニス ト作用 (ED50値) を示す、 請 求項 22に記載の化合物。
24. T POと比較して 10倍以上の TPOァゴ-ス ト作用 (ED50値) を示す、 請求項 23に記載の化合物。
25. TPOァゴニスト作用の ED50値が 20 p M以下である請求項 1〜 24.のい ずれか 1項に記載の改変抗体または化合物。
26. T POァゴニスト作用の ED50値が約 10 pM以下である請求項25に記載 の改変抗体または化合物。
27. TP〇ァゴニスト作用の ED50値が約 2 以下である請求項 26に記載の 改変抗体または化合物。
28. 親抗体と比較して、 1/10以下の細胞間接着作用 (ED50値) を示す請求項 1〜 27のいずれか 1項に記載の改変抗体または化合物。
29. 細胞間接着作用を実質的に有さない請求項 1~27のいずれか 1項に記載 の改変抗体または化合物。
30. 請求項 1〜29のいずれか 1項に記載の改変抗体または化合物をコードす る DNA。
31. 請求項 1〜 29のいずれか 1項に記載の改変抗体または化合物を産生する 動物細胞。
32. 請求項 1〜29のいずれか 1項に記載の改変抗体または化合物を産生する 微生物。
33. 請求項 1〜29のいずれか 1項に記載の改変抗体または化合物の TP Oァ ゴニス トとしての使用。
34. 請求項 1〜29のいずれか 1項に記載の改変抗体または化合物を用いて T POレセプターを架橋することにより細胞内にシグナル伝達を起し、 該細胞にァ ゴニスト作用を生じさせる方法。
35. TPOァゴニスト作用が、 巨核球の増殖、 分化誘導または成長の刺激、 血 小板の産生または TP Oレセプタ タンパク質のリン酸化である請求項 34記載 の方法。
36. 請求項 1〜29のいずれか 1項に記載の改変抗体または化合物を有効成分 として含む医薬。
37. 医薬が、 血小板減少症の治療剤である請求項 36記載の医薬。
38. 請求項 1〜29のいずれか 1項に記載の改変抗体または化合物の医薬とし ての使用。
39. TP〇レセプターを架橋することによりァゴニス ト作用を示す、 抗体の H 鎖 V領域を 2つ以上及び L鎖 V領域を 2つ以上含む改変抗体のスクリ一二ング方 法であって、
( 1 ) ΤΡΟレセプターに特異的に結合する抗体の Η鎖 V領域を 2つ以上及び L 鎖 V領域を 2つ以上含む改変抗体を作製し、
(2) TPOレセプターを発現している細胞と該改変抗体とを接触させ、 -
(3) 丁 POレセプタ を架橋することにより該細胞に生ずる TPOァゴニスト 作用を測定する、
工程を含むスクリ一二ング方法。
40. TPOレセプターを架橋することにより TPOァゴニス ト作用を示す、 抗 体の H鎖 V領域を 2つ以上及び L鎖 V領域を 2つ以上含む改変抗体の T P〇ァゴ ニスト活性の測定方法であって、
(1) TPOレセプタ に特異的に結合する抗体の H鎖 V領域を 2つ以上及び L 鎖 V領域を 2つ以上含む改変抗体を作製し、
(2) TPOレセプターを発現している細胞と該改変抗体とを接触させ、
(3) TPOレセプタ を架橋することにより該細胞に生ずる TP〇ァゴニスト 作用を測定する、
工程を含む T P Oァゴュス ト活性の測定方法。
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