WO2001011302A1

WO2001011302A1 - Echangeur de chaleur

Info

Publication number: WO2001011302A1
Application number: PCT/JP2000/005268
Authority: WO
Inventors: Shuji Komoda
Original assignee: Denso Corporation
Priority date: 1999-08-06
Filing date: 2000-08-04
Publication date: 2001-02-15
Also published as: US20010010262A1; JP4432229B2; EP1120622A1; EP1120622A4; DE60034017T2; EP1120622B1; JP2001116490A; US20070256822A1; DE60034017D1

Description

明細書熱交換器技術分野

.本発明は、熱交換器に関するもので、さらに、具体的には熱交換器の部品構成及びろう付け接合に関し、車両のエンジンオイルゃォ

— トマチックトランスミッシヨン用の作動オイル（ATF) 等（以下、単にオイルと呼ぶ。）を冷却するオイルクーラに有効に適用することができる。背景技術

従来、自動車等に用いられるアルミニゥム製の熱交換器として、ラジェ一タゃコンデンサなどがある。このような熱交換器は、アルミニゥムまたはアルミニウム合金から作られるブレージングシートからなるチューブエレメント（以下、チューブと略す）と、フィンとを交互に複数積層し、真空ろう付けなどのろう付けを行うことによつて製造される。

このような熱交換器において、耐食性を向上させるため、フィンの材質としてチューブ表面の材質よりも腐食電位の低い犠牲材を用いる。それによつてフィンをチューブより優先的に腐食させて、チユーブの腐食保護を行うことが知られている。

ところで、エンジンオイルなどとェンジン冷却水とを熱交換するオイルクーラは、一般的に、積層された複数枚のプレートがケ一シング内部に納められた構造となっている。これらの積層された複数のプレートによつて形成された空間は、ォィルが通過するォィル通路となっている。このオイル通路外の空間とケーシングによって形成される空間は、冷却水が通過する冷却水通路となっている。なお、オイル通路には、熱交換性能を向上させるためのィンナ一フィンが配されている。

このような構造を有するオイルクーラをアルミニウムで作る場合、耐圧強度上の観点から、補強構造として冷却水通路にもインナ一フィンを設けることが望ましい。しかしながら、上述したアルミ二ゥム製の熱交換器のようにフィンが優先的に腐食するような構成であると、冷却水通路に配されるフィンが先に腐食され、要求される耐圧強度を保つことができない。その結果、オイルクーラ自体の製品寿命が短くなつてしまうといつた問題点があつた。発明の開示

本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、腐食による製品寿命の短縮を抑制することを目的とする。

上記目的を達成するため、本願発明の熱交換器は、オイルと冷却水とを熱交換させる熱交換器であって、

アルミニウム、またはアルミニウム合金からなり、交互に積層され、ろう付け接合される複数の第 1 プレートと第 2 プレートと、前記第 1 プレートの一方の面と、この第 1 プレートの一方の面と対向して配される前記第 2 プレートの一方の面との間にオイルが流通するオイル通路と、

前記第 1 プレー卜の他方の面と、この第 1 プレートの他方の面と対向して配される前記第 2 プレー卜の他方の面との間に冷却水が流通する冷却水通路と、

この冷却水通路の内壁面とろう付けされる冷却水側フィンとを有し、

前記冷却水側フィンは、前記第 1 プレートおよび前記第 2 プレー卜の芯材ょりも腐食性電位の低いアルミニゥム、またはアルミニゥム合金からなり、

前記第 1 プレー卜の他方の面および前記第 2 プレー卜の他方の面には、前記第 1 プレートおよび前記第 2 プレー卜の芯材、前記冷却水側フィンよりも腐食電位の低い腐食犠牲層が形成されている。

すなわち本発明の熱交換器（オイルクーラ）は、第 1 、第 2 プレ一トおよび冷却水側フインよりも腐食電位の低い犠牲層が優先的に腐食されるため、第 1 、第 2 プレートのみならず、冷却水通路側フィンについても防食することができる。そのため熱交換器（オイルクーラ）の材質として、従来の材質に比べて強度の弱いアルミニゥムまたはアルミニウム合金を用いたとしても、熱交換器（ォイルク —ラ）の耐圧強度を維持することができる。また、冷却水通路側フィンのフィン材としてチューブの芯材よりも腐食電位の低い材質を用いるので、さらに腐食が進行しても、冷却水通路、オイル通路を区画構成する第 1 、第 2 プレートよりも冷却水側フィンが優先的に腐食されるため、腐食による第 1 、第 2 プレートの破損にいたるまでの期間を延ばすことができ、製品寿命を延ばすことができる。図面の簡単な説明

図 1 は、本発明の第 1 実施形態に係るオイルクーラの断面図であり、

図 2 は、本発明の要部を示す断面図であり、

図 3 は、本発明の他の実施形態に係るオイルクーラの断面図である発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図 1 は本発明の熱交換器の構成を適用した実施形態の 1 つであるオイルクーラ 100 の断面図である。

オイルクーラ 100 は、走行用エンジン（図示せず）のシリンダブロック又はクランクケースあるいはトランスミッション本体の壁面に装着される。このオイルクーラは、エンジン冷却水（以下、冷却水と略す。）と、エンジンオイルやオートマチックトランスミツション用の作動オイル（ATF) 等のオイルとのあいだで熱交換してオイルを冷却するものである。

参照記号 110 は、オイルと冷却水とのあいだで熱交換する熱交換コア（以下、コアと略す。）である。このコア 110 は、熱交換機能を向上させるために所定形状の凹凸を有するようにプレス成形された複数枚のプレー卜 111， 112 (それぞれ第 1 プレート及び第 2 プレ — 卜に相当する）をプレート 111， 112自体の厚み方向に積層することにより形成されたものである。なお、複数積層されたプレート 11 1， 112の内部には、後述するオイルを流通させる空間が形成されており、プレート 111， 112はチューブエレメントとして機能する。参照記号 120 は、コア 110 を収納する略円筒状のケ一シングである。このケーシング 120 の軸方向両端側（図 1 の上側及び下側）の開口部 120 a , 120b力く、円盤状の上面プレート 130 及び下面プレ — 卜 140 により閉塞されることによって、コア 110 を収納する閉じた空間がケーシング 120 内に形成される。また、ケ一シング 120 の円筒壁部には、冷却水側パイプ 121 a、及び冷却水出口側パイプ 1 22 aが設けられており、流入口 121 を介して冷却水が流入するとともに、流出口 122 を介してコア 110 において、オイルと熱交換し終えた冷却水が流出する。

このとき、プレート 111， 112によって形成された（仕切られた）空間 113 は、オイルが流通する通路（流体通路）を構成する。一方、ケ一シング 120 及び第 1 、 2 プレート 130， 140によって構成される空間のうち、空間 113(以下、オイル通路 113 と呼ぶ。）外の空間

(ケ一シング 120 内の空間） 123 は、冷却水が流通する通路（以下、冷却水通路 123 と呼ぶ。 ) を構成している。プレー卜 111, 112によつて構成され、積層される各チュ一ブェレメントの間は冷却水が流通する冷却水通路 123 の一部となっている。

なお、両通路 113， 123内には、オイルと冷却水との熱交換を促進するオフセット形状を有するインナーフィン 113 a， 123 aが設けられている。また、プレート 140 にはオイルが通過するオイル通路 143 が形成されている。

また、参照記号 150 は、第 2 プレート 140 にろう付け接合された座面プレートである。この座面プレート 150 の 2 つの側面うち第 2 プレート 140 と反対側の面（シリンダブロック又はクランクケースの壁面に接触する側の面） 151には、ァクリルゴム製の 0 リング 161 が装着される 0 リング溝 152 が形成されていて、この面 151(以下、シール面 151 と呼ぶ。）とシリンダブロック又はクランクケースの壁面との隙間を密閉（シール）する。

そして、 0 リング溝 152 及びシール面 151 は、所定の密閉性（シール性）を確保するために、機械加工にて所定の面粗さ（本実施形態では十点平均粗さ R _z を 12.5 z以下）に仕上げる。

なお、参照記号 153 は、コア 110 を迂回してオイルクーラ 100 のオイル流入側とオイル流出側とを連通させるバイパス孔である。このバイパス孔 153 は、過度にオイルがコア 110 を迂回してオイル流出側に向けて流出することがないような所定の穴径（圧力損失）を有するものである。参照記号 141 は、最下段のプレート 112 に接触して最下段のプレート 112 の強度を補強するためのアルミニウム製の第 3 プレートである。なお、プレート 111， 112はアルミニウム、またはアルミニウム合金（例えば、 Al— Mn— Cu系合金）で形成される。図 2 に示すように、プレート 111， 112の面うち冷却水通路 123 側となる面には、プレ ― ト 111， 112の材質よりも腐食電位の低い、アルミニウム合金（例えば、 A1— Zn系合金）で形成される犠牲材をクラッドして、犠牲層 301 を形成する。一方、インナーフィン 123 aの芯材 1230はアルミニゥムまたはアルミニウム合金で形成され、芯材の表面をろう材からなるクラッド材 1231でクラッドする。なお、インナ一フィン 123 aの芯材 1230はプレート 111, 112の材質よりも腐食電位が低く、かつ犠牲層 301 よりも腐食電位の高い材質（例えば、 Al— Mn系合金）が用いられる。

本実施形態のオイルクーラ 100 では、プレート 111， 112のうち冷却水通路 123 側となる面には、プレート 111， 112およびインナーフイン 123 aに対する犠牲層 301 が存在するため、プレート 111， 112 およびインナ一フィン 123 aよりも犠牲層 301 が優先的に腐食されることにより、プレート 111, 112およびインナ一フィン 123 aは防食される。そのため、インナーフィン 123 aの寿命を延ばすことができ、要求される耐圧強度を維持することができる。また、インナ一フィン 123 aが保護されるので、所定の熱交換性能を維持することができる。

さらに、インナーフィン 123 aはプレート 111， 112よりも腐食電位差の低い材質からなるので、さらに腐食が進んだとしても、プレート 111， 112よりもインナーフィン 123 aが優先的に腐食される。そのため、プレート 111， 112が腐食されるまでに要する期間を長くすることができ、製品寿命をのばすことができる。

なお、上述した実施形態では、オイルを浄化するフィルタを有さないオイルクーラについて述べたが、図 3 に示すように、フィルタ 200 とオイルクーラ 100 とが一体となったフィルター体型オイノレクーラに適用可能であることはいうまでもない。なお、図 3 において参照記号 1 60 は、フィルタ側座面プレートである。

また、上述の実施形態では、複数枚のプレート 1 1 1， 1 12を積層することによって構成されたコア 1 1 0 を有するオイルクーラであった力く、その他の形状を有するコアであってもよい。また、本発明を適用する上で、プレートゃフィンの形状についても特に限定されないさらに、上述の実施形態では、車両用のオイルクーラに本発明を適用したが、ォー卜バイ等その他のものにも適用することができるまた、上述した実施形態では、インナーフィン 123 a にろう材をクラッドした実施の形態について述べたが、インナーフィン 1 23 a をべァ材とし、かつチューブを構成するプレート 1 1 1， 1 12に犠牲材をクラッドし、さらにその上にろう材をクラッドする構成としても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。

上述した実施形態では、ケーシング 120 の軸方向一端側を第 1 プレート 1 40 にて閉塞してカツプ状のタンク Tを形成したが、深絞り加工（プレス加工）等にて一体的にタンクを形成してもよい。産業上の利用可能性

本発明の熱交換器は、熱交換器のそれぞれの部品を構成する材料の腐食電位を考慮したことによって、さらに優先的に腐食する犠牲層を設けたことによって、熱交換器の製品寿命を延ばすことができた。

また、本発明の熱交換器は、熱交換器のそれぞれの部品材料の強度を考慮したことによって、要求される耐圧強度を維持することができ、且つ所望の熱交換特性を維持することができた

Claims

請求の範囲

1. オイルと冷却水とを熱交換させる熱交換器であって、アルミニウム、またはアルミニウム合金からなり、交互に積層され、ろう付け接合される複数の第 1 、第 2 プレートと、

前記第 1 プレー卜の一方の面と、この第 1 プレー卜の一方の面と対向して配される前記第 2 プレートの一方の面との間にオイルが流通するォィル通路と、

前記冷却水側フィンは、前記第 1 プレートおよび前記第 2 プレー卜の芯材よりも腐食性電位の低いアルミニウム、またはアルミニゥム合金からなり、

前記第 1 プレー卜の他方の面および前記第 2 プレー卜の他方の面には、前記第 1 プレートおよび前記第 2 プレー卜の芯材、前記冷却水側フィンよりも腐食電位の低い腐食犠牲層が形成されていることを特徴とする熱交換器。

2. 前記熱交換器が、オイルクーラであることを特徴とする請求項 1 記載の熱交換器。