WO2000055018A1 - Dispositif d'enroulement pour une ceinture de securite de voiture - Google Patents

Description

明 細 書

自動車用シートベルトの巻取り装置 技術分野

本発明は自動車用シ一トベルトの巻取り装置に関し、 詳しくはシートベルト装 着時の巻取り力軽減手段に関するものである。

背景技術

自動車用シートベルトは乗員を衝突事故から保護すベく身体を座席に拘束する ものである。 上記シートベルトの卷取りはぜんまいばね力で行われ、 ばね力に抗 してシートベルトを引き出してタングをバックルに挿入し、 乗員に装着する。 そ の際、 ぜんまいばね力により卷き取られる方向に力が働いて身体胸部を締め付け、 乗員はシートベルトによる圧迫感を覚える。 そのため、 シートベルト装着時、 シ —トベルト卷取り力を軽減して胸部の締め付けを緩和し、 乗員の圧迫感を減少し て装着フィーリ ングを改善する必要がある。

そこで、 シートベルト巻取り力を軽減するため、 従来、 出力の異なる強弱 2個 のぜんまいばねを組み合わせ、 シートベルト引き出し及び収納時に強弱 2個のば ねを作用させる一方、 シートベルト装着時には弱いばねのみ作用させて卷取り力 を軽減するようにしたものが知られている （特公昭 6 0 - 3 0 5 7 6号公報等） 。 上述の自動車用シートベルトの卷取り装置によれば、 強弱 2個のぜんまいばね を組み合わせてシートベルト引き出し、 収納時と装着時とで 2個のぜんまいばね を使い分けているが、 ぜんまいばねは高価なため、 2個使用したものは高級車仕 様に限られ、 しかも切換機構等の構造が複雑になってコス トが高くなる。 又、 出 力の弱いぜんまいばねは形状が複雑で、 必要な寿命を達成するために多くの加工 時間と管理を必要とし、 高価になるという不具合がある。

本発明の目的は、 高価な弱いぜんまいばねを使用せず、 コス トを低減した自動 車用シートベルトの卷取り装置を提供することである。

差替え用紙 （規則 26) 発明の開示

本発明は、 自動車用シートベルト卷軸に連動するシャフ トと、 上記シャフ トに 圧嵌された有端の弾性卷部材と、 上記卷部材の一端部が固定され、 シートベルト 装着時にシャフ トが卷取り方向に回転した時、 卷部材を停止させる位置規制手段 と、 卷心部が上記シャフ トに固定されたぜんまいばねとを具備し、 シートベルト 引き出し及び収納時、 ぜんまいばね出力を作用させ、 シートベルト装着時にシャ フ トが卷取り方向に回転した時、 巻部材とシャフ ト との摩擦力をぜんまいばね出 力に対するブレーキ力として作用させ、 シートベルト装着時の卷取り力を軽減す ることを特徴とする。 図面の簡単な説明

第 1図 （a) は、 本発明に係る自動車用シートベルトの巻取り装置の実施の形 態を示す分解斜視図である。

第 1図 （b) は、 本発明に係る巻部材の他の実施の形態を示す斜視図である。 第 2図 （a) (b ) は、 本発明に係る自動車用シートベルトの卷取り装置の組 立時の正面図と側面図である。

第 2図 （c ) は、 第 2図 （b) の要部拡大側面図である。

第 3図 （a) ( b ) は、 本発明に係るシャフ トの正面図と側面図である。 第 3図 （c) は、 本発明に係る第 2シャフ トの正面図である。

第 3図 （d) ( e ) は、 本発明に係るラチェッ トホイールの正面図と側面図で ある。

第 4図は、 本発明に係るぜんまいばね出力のグラフである。 発明を実施するための最良の形態

本発明に係る自動車用シートベルトの卷取り装置の実施の形態を第 1図 （a)

(b ) 〜第 4図を参照して以下に説明する。 まず第 1図 （a) において （ 1 ) は ケース、 （2 ) はシャフ ト、 （ 3) は巻部材、 （ 4 ) はラチェッ トホイール、

( 5 ) はラチェッ ト爪、 （ 6 ) はぜんまいばねで、 ラチエツ 卜ホイール （ 4 ) と ラチヱッ ト爪 （ 5) とで本発明に係る位置規制手段を構成する。

え用紙 （規則 26) 上記ケース （ 1 ) は、 第 2図 （b) ( c ) に示すように、 側方開口の収納部 ( l a) を側蓋 （ l b) で閉蓋したもので、 リール （7 ) に始端を固定して巻き 取られた自動車用シートベルト （8) を収容したハウジング （ 9) の外側面 （ 9 a) に接続される。 シートベルト巻軸 （ 1 0 ) はリール （ 7 ) の筒孔に揷通され る。

シャフ ト （2) は、 第 2図 （a) (b) (c) 及び第 3図 （b) (c) に示す ように、 2層回転ディスク （ 1 1 ) の両面に中心軸に沿って垂直に一体に取り付 けられた同軸の第 1、 第 2シャフ ト （2 a) (2 b) からなり、 ハウジング側の 第 1シャフ ト （2 a) の段差シャフ ト （2 c) にシートベルト卷軸 （ 1 0) の方 形凸端 （ 1 0 a) に合わせた方形孔 （2 d) が穿設される。 又、 第 3図 （c) に 示すように、 反対側の第 2シャフ ト （2 b) に後述するぜんまいばね （ 6 ) の卷 心部 （6 b) に合わせた 「の」 字形の縦長溝 （ 2 e ) が穿設される。 そして、 シ ートベルト巻軸 （ 1 0 ) の凸端 （ 1 0 a) が方形孔 （2 d) に挿入されてシャフ ト （ 2 ) に着脱自在に連結され、 シャフ ト （ 2 ) がケース （ 1 ) 内でシートベル ト巻軸 （ 1 0 ) に同軸に軸支される。

卷部材 （3 ) はシャフ ト （2 ) のハウジング側の第 1シャフ ト （ 2 a) の外周 に卷回された有端の弾性部材、 例えばトーシヨンばねで、 その内径はシャフ ト径 よりもやや小さ く、 第 1シャフ ト （ 2 a) にきつく圧嵌される。 トーシヨンばね ( 3 ) の線断面形状は丸形、 角形で、 その他の異形断面もある。 後述するように、 トーシヨンばね （3 ) の一端部 （3 a) を固定して他端部 （3 b) を自由端にす ると、 ト一シヨンばね （ 3 ) の位置が固定している場合、 シャフ ト （2 ) の回転 方向に応じて ト一シヨンばね （ 3 ) が選択的に半径方向に広がり （空転トルク） 又は締まり （起動トルク） 、 広がり と締まりによりシャフ ト （ 2 ) に対しクラッ チとして機能する。

例えばトーシヨンばね （ 3 ) の位置が固定していてシャフ ト （2 ) がシートべ ルト卷取り方向 （図示の反時計方向） に回転した時、 ト一シヨンばね （3 ) が締 まるため、 シャフ ト （2 ) との間に大きな摩擦力が生じ、 トーシヨンばね （3 ) はシートベルト巻取り力に対しブレーキ力として作用する。 上記巻部材 （ 3) と してはト一シヨンばねの他、 第 1図 （b) に示すように、 有端の円筒状板ばね 差替え用紙 （規則 26) (3， ) でも良く、 一端部 （3 ' a) を固定端とし、 他端部 （ 3， b) を自由端 とする。

ラチヱッ トホイール （4) は、 第 1図 （a) 及び第 3図 （d) (e) に示すよ うに、 外周にラチヱッ ト歯部 （4 a) を形成した円環体で、 第 2図 （c) に示す ように、 環孔内周面に卷部材 （3) の収納溝 （4 b) 及び係合溝 （4 c) が設け られる。 上記収納溝 （4 b) は図示右側が開口しており、 その開口側からラチェ ッ トホイール （4) を卷部材 （ 3 ) に極僅かの隙間をもって嵌挿し、 収納溝 （4 b ) の左方係止壁 （4 d) と第 2シャフ ト （2 a) のフランジ （2 f ) {第 2図 ( c ) を参照 } とで卷部材 （ 3 ) を位置決めする。 又、 係合溝 （4 c) に卷部材 ( 3 ) の一端部 （ 3 a) が係合して固定され、 その他端部 （3 b) は上述のよう に自由端となる。

ラチェッ ト爪 （ 5 ) は、 第 1図 （a) に示すように、 爪部 （ 5 a) と連結部

( 5 b) とを鈎型に一体成形し、 ケース （ 1 ) 内で軸 （ 5 c) により回動自在に 軸支される。 そして、 ケース （ 1 ) の内底部に収容されたソレノイ ド （ 1 2 ) の 可動軸 （ 1 2 a) に連結部 （ 5 b) が連結され、 連結部 （ 5 b) とソレノイ ド

( 1 2) との間で可動軸 （ 1 2 a) にリターンスプリング （ 1 3 ) が卷装される。 又、 爪部 （5 a) はラチヱッ ト歯部 （4 a) に嚙合可能に向き合い、 ソレノィ ド

( 1 2) の ON、 O F Fにより可動軸 （ 1 2 a) が突出退入して爪部 （ 5 a) が ラチエツ ト歯部 （4 a) に喃合又は脱離する。 ここで、 爪部 （ 5 a) の嚙合時、 第 2図 （a) に示すように、 ラチェッ トホイール （4) を反時計方向回転に対し て停止させ、 時計方向回転に対して空転させる。

ぜんまいばね （6 ) はケース （ 1 ) 内に収容され、 卷心部 （ 6 a) が第 2シャ フ ト （2 b) の縦長溝 （2 e) に挿し込まれて固定され、 外端部 （ 6 b) がケー ス （ 1 ) 内の固定ボス部 （ l c) に合わされて固定される。

上記構成に基づき本発明の動作を次に説明する。 まず第 4図のぜんまいばね出 力グラフに示すように、 ぜんまいばね （ 6 ) は収納時等に出力を必要とするので、 予卷して出力を蓄えておく。 シートベルト （ 8) を引き出す際、 ソレノイ ド （ 1

2 ) が O F Fになってリターンスプリング （ 1 3) により可動軸 （ 1 2 a) を突 出させ、 ラチェッ ト爪 （ 5 ) をラチェヅ ト歯部 （4 a) から脱離させる。 そこで、

替え用紙 （規則 26) ぜんまいばね出力に杭してシートベルト （8) を引き出すと、 シートベルト巻軸 ( 1 0 ) 及びシャフ ト （ 2 ) が時計方向に回転して順次、 繰り出される。 この時、 ぜんまいばね出力に対してラチエツ トホイール （4) は空転し、 且つ、 シャフ ト (2 ) の時計方向回転により卷部材 （3 ) は半径方向に広がるため、 ぜんまいば ね （ 6) の出力が直接、 シートベルト引き出しに作用する。

次に、 シートベルト （8) の夕ングをバックルに挿入し、 乗員が身体をシート ベルト （8) で拘束して装着すると、 電気的スィツチにより自動的にソレノィ ド ( 1 2) が〇 Nになって可動軸 （ 1 2 a) が退入する。 そして、 ラチェッ ト爪 (5) がラチヱッ ト歯部 （4 a) に嚙合してラチヱッ トホイール （4) は反時計 方向回転に対して停止し、 卷部材 （ 3) の位置も固定される。

一方、 シートベルト （8) が装着されると、 身体に適合するためにシートベル ト （ 8) はぜんまいばね出力によりわずかに巻き取られ、 シャフ ト （2) は反時 計方向に回転する。 これによりラチェッ トホイール （4) は停止し、 且つ、 シャ フ ト （2 ) の反時計方向回転により卷部材 （ 3 ) は固定位置で締まるため、 卷部 材 （ 3) はシャフ ト （2 ) に対して大きな摩擦力を生じさせる。 そこで、 第 4図 に示すように、 上記摩擦力がぜんまいばね出力に対してブレーキ力として作用し、 ぜんまいばね出力によるシートベルト （8) の巻取り力を制御 .軽減させる。 上 記摩擦力はトーシヨンばねの場合、 卷数、 圧入度及び面粗度により、 又、 円筒状 板ばねの場合、 板面積、 圧入度及び面粗度によりそれそれ決まる。

又、 シートベルト装着時において乗員の前かがみ等によりシートベルト （8) が引き出された場合、 シャフ ト （8) の回転方向 （時計方向） がラチェッ ト爪 ( 5 ) によってラチェヅ トホイール （4) を停止させない方向であるため、 ラチ エツ トホイール （4) が空転し、 シートベルト （8) が引き出される。

更に、 シ一トベルト収納時、 ソレノイ ド （ 1 2) は 0 F Fになってラチェヅ ト ホイール （4) は空転するため、 シートベルト （8) はぜんまいばね出力によつ て巻き取られる。

本発明によれば、 ぜんまいばねによってシートベルトを巻き取る自動車用シ一 トベルトの巻取り装置において、 シートベルト装着時、 シャフ トに卷回した巻部 材の摩擦力によってぜんまいばね出力による巻取り力を軽減したから、 出力の弱 え （規則 26) い高価なぜんまいばねが不要になって構造が簡単になり、 且つ、 コス トが低減さ れる。

差替え用紙 （規則 26)

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 自動車用シートベルト巻軸に連動するシャフ トと、 上記シャフ トに圧嵌され た有端の弾性巻部材と、 上記巻部材の一端部が固定され、 シートベルト装着時に シャフ トが巻取り方向に回転した時、 卷部材を停止させる位置規制手段と、 卷心 部が上記シャフ トに固定されたぜんまいばねとを具備し、 シートベルト引き出し 及び収納時、 ぜんまいばね出力を作用させ、 シートベルト装着時にシャフ トが卷 取り方向に回転した時、 卷部材とシャフ トとの摩擦力をぜんまいばね出力に対す るブレーキ力として作用させ、 シートベルト装着時の卷取り力を軽減することを 特徴とする自動車用シートベルトの卷取り装置。

2 . 自動車用シートベルト巻軸に連動するシャフ トと、 上記シャフ トに圧嵌され た有端の弾性卷部材と、 上記卷部材に嵌挿されて卷部材の一端部が固定され、 ラ チエツ ト爪の嚙合又は脱離により所定方向に停止又は空転する円環状ラチエツ ト ホイールと、 卷心部がシャフ トに固定されたぜんまいばねとを具備し、 シートべ ルト引き出し及び収納時、 ラチエツ トホイールを空転させてぜんまいばね出力を 作用させ、 シートベルト装着時にシャフ トが卷取り方向に回転した時、 ラチエツ トホイールを停止させて卷部材とシャフ トとの摩擦力をぜんまいばね出力に対す るブレーキ力として作用させ、 シートベルト装着時の卷取り力を軽減することを 特徴とする自動車用シ一トベルトの卷取り装置。

差替え用紙 （規則 26)