明 細 書 空気調和機の室内機 技術分野
この発明は、 吸い込んだ空気を軸に対して半径方向外向に吹き出すタ一ボファ ンを用いた空気調和機の室内機に関する。
背景技術
従来より、 空気調和機の室内機としては、 壁面に取り付けられた略長方形状の ケーシング内にクロスフィン熱交換器とクロスフローファンとを配置して、 ケー シングの下側に設けられた吹出口から空調空気を吹き出すものがある。 しかしな がら、 上記空気調和機の室内機は、 壁面からの出っ張りが大きく、 奥行きを薄く することができないため、 室内のインテリアに合わないという欠点がある。 そこ で、 本出願人は、 薄型化により室内のインテリア性を向上できる空気調和機の室 内機を製作した。 この空気調和機の室内機は、 ケーシング内に軸が前後方向に配 置された熱交換器と、 上記ケーシング内の熱交換器の後面側に配置され、 前面側 力 吸い込んだ空気を軸に対して半径方向外向に吹き出すターボファンとを備え ている。 そして、 上記ケーシングに上下方向と左右方向の 4方に吹き出す吹出口 を設けている。 上記ターボファンを回転させると、 前面側の吸込口から吸い込ま れた空気を各吹出口から 4方に吹き出す。
ところで、 上記ターボファンを用いた空気調和機の室内機では、 上記ケーシン グの吹出口に取り付けられた平面羽根と複数の湾曲羽根によって、 ターボファン から吹き出す空気の流れを制御するが、 ターボファンから吹き出す空気は、 ター ボファンの回転方向の前側で、 かつ、 ターボファンの外周の接線に対して略 4 0 度外向に吹き出す。 このため、 ケーシングの吹出口の長手方向に対して略直角な 平面に沿った方向に吹き出さず、 所望の送風性能が得られないという問題がある。 すなわち、 上記複数の湾曲羽根が同一形状で、 かつ、 互いの間隔が略同じにして いるため、 ターボファンの回転方向の前方側で吹出口の長手方向に対して略直角 な平面に沿った方向に吹き出すように、 各湾曲羽根の湾曲面の形状を揃えると、
後方側の湾曲羽根の翼面に対して空気流の入射角が大きくなり、 剥離が発生する 一方、 ターボファンの回転方向の後方側で吹出口の長手方向に対して略直角な平 面に沿った方向に吹き出すように、 各湾曲羽根の湾曲面の形状を揃えると、 前方 側の湾曲羽根の翼面に対して空気流の入射角が大きくなり、 剥離が発生するため、 空気流が効率よく整流されないと共に、 剥離により騒音が発生するという問題が ある。 また、 上記ターボファンの回転方向の前方側で整流が最適になるように、 互いに隣接する湾曲羽根の間隔を揃えると、 後方側の湾曲羽根の整流効果が小さ くなる一方、 ターボファンの回転方向の後方側で整流が最適になるように、 互い に隣接する湾曲羽根の間隔を揃えると、 前方側の湾曲羽根の整流効果が小さくな るため、 空気流を効率よく整流できない。
発明の開示
この発明の目的は、 吹き出し空気を効率よく整流できると共に、 騒音を低減で きる空気調和機の室内機を提供することにある。
上記目的を達成するため、 この発明は、 ケーシング内に配置されたターボ ファンによって、 前面側から吸い込んだ空気を軸に対して半径方向外向に吹 き出す空気調和機の室内機であって、 上記ケ一シングに設けられた吹出口に 取り付けられた平面羽根と、 上記吹出口に上記平面羽根の長手方向に配列さ れ、 上記ターボファンからの吹き出し空気を上記平面羽根の長手方向に対し て略垂直方向外向に案内するように湾曲し、 上記ターボファンの回転方向の 後方側から前方側に向かって湾曲が大きくなる複数の湾曲羽根とを備えたこ とを特徴とする。
この発明によれば、 上記ターボファンによって前面側から吸い込まれた空気は、 ターボファンの外周の接線に対して回転方向に外向に例えば略 4 0度の角度で吹 き出す。 そして、 上記ケーシングの吹出口に取り付けられた平面羽根と複数の湾 曲羽根との翼面に沿って、 空気流を整流する。 このとき、 上記吹出口のターボフ アンの回転方向の後方側では、 吹出口の長手方向に対する空気流の角度が大きく なる一方、 吹出口のターボファンの回転方向の前方側では、 吹出口の長手方向に 対する空気流の角度が小さくなる。 そこで、 上記ターボファンの回転方向の後方 側から前方側に向かって湾曲羽根の湾曲を大きくして、 全ての湾曲羽根の空気流
の入射角度が小さくなるようにすることによって、 湾曲羽根に空気流の剥離が発 生することなく、 平面羽根と複数の湾曲羽根により整流された空気を吹出口から 所望の方向に吹き出す (例えば吹出口の長手方向に対して直角な平面に沿って吹 き出す)。 したがって、 上記ターボファンからの吹き出し空気を効率よく整流で きると共に、 騒音を低減できる。
また、 一実施例に係る空気調和機の室内機は、 上記複数の湾曲羽根が配列され た領域を複数の領域に分割し、 その分割された複数の領域毎に湾曲羽根の湾曲の 大きさが異なるようにする。
上記実施例によれば、 上記分割された夫々の領域で湾曲羽根の湾曲の大きさを 同じにすることによって、 上記吹出口の長手方向に対する空気流の角度変化に応 じて、 全ての湾曲羽根の湾曲面の形状を最適に設計するよりも設計を簡略化でき ると共に、 簡単な構成で効率的な整流と騒音の低減ができ、 コストを低減できる。 . また、 他の実施例に係る空気調和機の室内機は、 上記複数の湾曲羽根は、 上記 ターボファンの回転方向の後方側から前方側に向かって互いに隣接する間隔を狭 くする。
上記実施例の空気調和機の室内機によれば、 上記複数の湾曲羽根をターボファ ンの回転方向の後方側から前方側に向かって互いに隣接する間隔が狭くなるよう にすることによって、 上記吹出口の長手方向に対する空気流の角度変化に応じて、 ターボファンの回転方向の後方側の湾曲羽根では、 整流効果を小さくする一方、 吹出口のターボファンの回転方向の前方側の湾曲羽根では、 整流効果を大きくし て、 必要以上に整流効果を大きくすることなく、 ターボファンからの吹き出し空 気をさらに効率よく整流して、 騒音を低減できる。
また、 一実施例に係る空気調和機の室内機は、 上記複数の湾曲羽根が配列され た領域を複数の領域に分割し、 その分割された複数の領域毎に湾曲羽根の湾曲の 大きさが異なると共に、 上記複数の領域毎に互いに隣接する湾曲羽根の間隔が異 なるようにする。
上記実施例の空気調和機の室内機によれば、 上記分割された夫々の領域で湾曲 羽根の湾曲の大きさと互いに隣接する間隔を同じにすることによって、 上記吹出 口の長手方向に対する空気流の角度変化に応じて、 全ての湾曲羽根の湾曲面の形
状と互いに隣接する湾曲羽根の間隔とを最適に設計するよりも設計を簡略化でき ると共に、 簡単な構成で効率的な整流と騒音の低減ができ、 コストを低減できる。 また、 他の実施例に係る空気調和機の室内機は、 上記平面羽根と上記複数の湾 曲羽根とを一体に形成したことを特徴とする。
上記実施例の空気調和機の室内機によれば、 上記平面羽根が上記複数の湾曲羽 根を支持する支持部材を兼用して、 部品点数を減らすので、 吹出口構造を簡単に でき、 コストを低減できる。
また、 一実施例に係る空気調和機の室内機は、 上記複数の湾曲羽根の風上側の 前縁の全領域で上記ターボファンからの吹き出された空気の入射角度を略同じに する。
上記一実施例の空気調和機の室内機によれば、 上記複数の湾曲羽根の風上側の 前縁の全領域でターボファンからの吹き出された空気の入射角度を略同じにする ことによって、 空気流の乱れを低減でき、 騒音をより一層低減できる。
また、 この発明は、 ケーシング内に配置されたターボファンによって、 前面側 力 吸い込んだ空気を軸に対して半径方向外向に吹き出す空気調和機の室内機で あって、 上記ケ一シングに設けられた吹出口に取り付けられた平面羽根と、 上記 吹出口に上記平面羽根の長手方向に配列され、 上記ターボファンの回転方向の後 方側から前方側に向かって互いに隣接する間隔が狭くなる複数の湾曲羽根とを備 えたことを特徴とする。
この発明によれば、 上記ターボファンによつて前面側から吸い込まれた空気は、 ターボファンの外周の接線に対して回転方向に外向に例えば略 4 0度の角度で吹 き出す。 そして、 上記ケ一シングの吹出口に取り付けられた平面羽根と複数の湾 曲羽根との翼面に沿って、 空気流を整流する。 このとき、 上記吹出口のタ一ボフ ァンの回転方向の後方側では、 吹出口の長手方向に対する空気流の角度が大きく なる一方、 吹出口のターボファンの回転方向の前方側では、 吹出口の長手方向に 対する空気流の角度が小さくなる。 そこで、 上記複数の湾曲羽根をターボファン の回転方向の後方側から前方側に向かって互いに隣接する湾曲羽根の間隔が狭く なるようにして、 ターボファンの回転方向の後方側の湾曲羽根では、 整流効果を 小さくする一方、 吹出口のターボファンの回転方向の前方側の湾曲羽根では、 整
流効果を大きくすることによって、 タ一ボファンの回転方向の後方側の整流効果 を必要以上に大きくすることなく、 ターボファンの回転方向の前方側で吹出口の 長手方向に対する空気流の角度が小さい湾曲羽根側において整流を確実に行って、 整流された空気を吹出口から所望の方向に吹き出す (例えば吹出口の長手方向に 対して直角な平面に沿って吹き出す)。 したがって、 上記ターボファンからの吹 き出し空気を効率よく整流できると共に、 騒音を低減できる。
また、 一実施例に係る空気調和機の室内機は、 上記複数の湾曲羽根が配列され た領域を複数の領域に分割し、 その分割された複数の領域毎に互いに隣接する湾 曲羽根の間隔が異なるようにする。
上記実施例の空気調和機の室内機によれば、 上記分割された夫々の領域で互!/、 に隣接する湾曲羽根の間隔を同じにすることによって、 上記吹出口の長手方向に 対する空気流の角度変化に応じて、 互いに隣接する湾曲羽根の間隔を全て最適に 設計するよりも設計を簡略化できると共に、 簡単な構成で効率的な整流と騒音の 低減ができ、 コストを低減できる。
また、 他の実施例に係る空気調和機の室内機は、 上記平面羽根と上記複数の湾 曲羽根とを一体に形成する。
上記実施例の空気調和機の室内機によれば、 上記平面羽根が上記複数の湾曲羽 根を支持する支持部材を兼用して、 部品点数を減らすので、 吹出口構造を簡単に でき、 コストを低減できる。
また、 一実施例に係る空気調和機の室内機は、 上記複数の湾曲羽根の風上側の 前縁の全領域で上記ターボファンからの吹き出された空気の入射角度を略同じに する。
上記一実施例の空気調和機の室内機によれば、 上記複数の湾曲羽根の風上 側の前縁の全領域でターボファンからの吹き出された空気の入射角度を略同 じにすることによって、 空気流の乱れを低減でき、 騒音をより一層低減でき る。
図面の簡単な説明
図 1はこの発明の実施の一形態の空気調和機の室内機の正面図である。
図 2は上記室内機の II一 II線から見た断面の拡大図である。
図 3は上記室内機の平面羽根と湾曲羽根の斜視図である。
図 4は図 2の室内機の吹出口の要部の拡大図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、 この発明の空気調和機の室内機を図示の実施の形態により詳細に説明す る。
図 1はこの発明の実施の形態の空気調和機の室内機の正面図であり、 1は室内 の壁面に後面側が取り付けられる略正方形状のケーシング、 2は上記ケーシング 1内の略中央に軸が前後方向に配置され、 前面側から吸い込んだ空気を軸に対し て半径方向外向に吹き出すターボファンである。 上記ケ一シング 1の両側面と上 下面とに設けられた長方形状の吹出口 2 1〜 2 4に空気流制御部材 1 1を夫々取 り付けている。 なお、 図 1では、 説明を容易にするため、 前面パネルと熱交換器 とを取り外した状態を示している。 また、 上記ケーシング 1の 4つのコーナー部 近傍に、 ターボファン 2から吹き出す空気を案内するガイド部 3 1〜3 4を夫々 取り付けている。
また、 図 2は図 1の II— II線から見た断面の拡大図を示しており、 ケーシング 1の略中央にモータ 3を取り付け、 そのモータ 3の出力軸 3 aにターボファン 2 を取り付けている。 そして、 上記ケーシング 1にターボファン 2の前面側に、 略 中央に円穴 4 aを有する仕切板 4を取り付けている。 そして、 上記仕切板 4の前 面側に熱交換器 5を取り付けている。 上記ケーシング 1の前面側に熱交換器 5を 覆うように、 吸込口 6 aを有する前面パネル 6を取り付けている。 上記前面パネ ル 6の吸込口 6 aに前面グリル 7を取り付けている。
また、 図 3は上記空気流制御部材 1 1の斜視図を示し、 上記空気流制御部材 1 1は、 略長方形状の平面羽根 1 2と、 上記平面羽根 1 2に間隔をあけて夫々立設 され、 母線が平面羽根 1 2に略垂直な湾曲面を有する複数の湾曲羽根 1 3 , 1 4 , 1 5とを備えている。 上記平面羽根 1 2の両端にアーム 1 6, 1 8が立設されて いる。 上記アーム 1 6の先端側に平面羽根 1 2の長手方向に外側に向かって回転 軸 1 7を設けている。 一方、 上記アーム 1 8の先端側に平面羽根 1 2の長手方向 に外側に連結部 2 9を設けている。 また、 上記アーム 1 6の平面羽根 1 2側にリ ブ 2 5, 2 6を設けると共に、 アーム 1 8の平面羽根 1 2側にリブ 2 7 , 2 8を設
けている。 上記連結部 2 9に図示しないステッピングモータの出力軸を連結して、 その出力軸と回転軸 1 7とを軸中心に空気流制御部材 1 1を回動させる。
なお、 上記複数の湾曲羽根 1 3, 1 4 , 1 5が配列された領域は、 領域 A, B , C 毎に分割されており、 領域 Aでは 4つの湾曲羽根 1 3を略 1 8 · 5 mm間隔で配列 し、 領域 Bでは 4つの湾曲羽根 1 6を略 1 7 mm間隔で配列し、 領域 Cには 8つの 湾曲羽根 1 5を略 1 5 mm間隔で配列している。 また、 上記湾曲羽根 1 3 , 1 4 , 1 5は、 ターボファン 2の回転方向(図 1において矢印 R 1の方向)の後方側から前 方側に向かって領域 A, B , Cの順に湾曲が大きくなるようにすると共に、 ターボ ファン 2の回転方向の後方側から前方側に向かって領域 A, B , Cの順に互いに隣 接する湾曲羽根の間隔が狭くなるようにしている。 なお、 領域 Aと領域 Bの間と 領域 Bと領域 Cとの間は、 両側の領域のうちの一方と同じ間隔とするカ または、 両領域の夫々の間隔の平均値でもよい。
図 4は図 2の吹出口 2 1周辺の拡大図を示している。 図 4に示すように、 上記 ケーシング 1の吹出口 2 1近傍には、 ターボファン 2からの吹き出し空気を斜め 前方に吹き出すように、 ターボファン 2近傍から吹出口 2 1の向かって徐々に厚 肉になるガイド部 l aを形成している。 また、 上記ケ一シング 1のガイド部 l aに 対向する前面側の位置に、 ターボファン 2近傍から吹出口 2 1に向かって徐々に 薄肉になるガイド部材 2 0を配置している。 そして、 上記吹出口 2 1に空気流制 御部材 1 1を回転軸 1 7を中心に回動自在に取り付けている。 図 4では、 上記空 気流制御部材 1 1は、 全開のときの状態を示している。
上記構成の空気調和機の室内機において、 モータ 3を回転させて、 ターボファ ン 2を反時計方向(図 1の矢印 R 1の方向)に回転させると、 図 2に示すように、 前面側から矢印 R 2, R 4の方向に空気を吸い込んで、 ターボファン 2の半径方 向外向に矢印 R 3 , R 5の方向に吹き出し、 ターボファン 2から吹き出した空気 は、 図 3に示す空気流制御部材 1 1の平面羽根 1 2と湾曲羽根 1 3 , 1 4 , 1 5の 翼面に沿って案内されて、 吹出口 2 1〜2 4 (図 2では吹出口 2 1 , 2 2のみを示 す)から斜め前方に向けて吹き出す。 このとき、 図 1に示すように、 下側の吹出 口 2 4から吹き出す空気の風向は、 ターボファン 2の回転方向の後方側で吹出口 2 4の長手方向に対して角度が 0 1、 ターボファン 2の回転方向の前方側で吹出
口 24の長手方向に対して角度が 02 (< Θ1)となり、 湾曲が小さく間隔の広い湾 曲羽根 13と、 湾曲が大きく間隔の狭い湾曲羽根 15と、 その湾曲羽根 13, 1 5の間の湾曲の大きさと間隔が中ぐらいの湾曲羽根 14および平面羽根 1 2によ つて整流されて、 吹出口 24の長手方向に対して略垂直な平面に沿って吹き出す。 同様に、 他の吹出口 21, 22, 23から吹き出す空気も、 各吹出口の長手方向に 対して略垂直な平面に沿つて吹き出す。
このように、 上記ターボファン 2の回転方向の後方側から前方側に向かって複 数の湾曲羽根 1 3, 14, 1 5の湾曲を大きくして、 全ての湾曲羽根 13, 14, 1 5の空気流の入射角度が小さくなるようにすることによって、 吹出口 21〜24 の長手方向に対して直角な平面に沿って吹出口 21〜24から吹き出す。 したが つて、 上記ターボファンからの吹き出し空気を効率よく整流することができると 共に、 騒音を低減することができる。
また、 上記複数の湾曲羽根 13, 14, 1 5が配列された領域を領域 Α, Β, Cに 分割し、 その分割された領域 Α, Β, C毎に湾曲羽根の湾曲の大きさが異なるよう にすることによって、 吹出口 21〜24の長手方向に対する空気流の角度変化に 応じて、 全ての湾曲羽根の湾曲面の形状を最適に設計するよりも設計を簡略化で きると共に、 簡単な構成で効率的な整流と騒音の低減ができ、 コストを低減する ことができる。
また、 上記湾曲羽根 13, 14, 1 5をターボファンの回転方向の後方側から前 方側に向かつて互いに隣接する間隔が狭くなるようにすることによって、 吹出口 21〜 24のタ一ボファン 2の回転方向の後方側の整流効果を必要以上に大きく することなく、 吹出口 2:!〜 24のターボファン 2の回転方向の前方側の整流効 果を大きくするので、 ターボフアン 2からの吹き出し空気をより一層効率よく整 流できると共に、 騒音を低減することができる。
また、 上記平面羽根 1 2と湾曲羽根 13, 14, 15とを一体に形成して、 平面 羽根 1 2が湾曲羽根 13, 14, 1 5を支持する支持部材を兼用することによって、 部品点数が減るので、 吹出口構造を簡単にでき、 コストを低減することができる。 また、 図 4に示すように、 上記空気流制御部材 1 1の平面羽根 1 2が全開のと き、 湾曲羽根 1 3, 14, 1 5 (図 4では湾曲羽根 15の 1つのみを示す)の風上側
の前縁 1 5 aは、 ターボファン 2からの吹き出し空気の風向に対してどの領域に おいても、 空気流の入射角度(図 4に示す Θ 3)が略同じになるようにしているの で、 空気流の乱れが少なく、 さらに騒音を低減することができる。
上記実施の形態では、 上記ターボファン 2の回転方向の後方側から前方側に向 かって湾曲羽根 1 3 , 1 4 , 1 5の湾曲を大きくすると共に、 互いに隣接する湾曲 羽根の間隔を狭くしたが、 ターボファン 2の回転方向の後方側から前方側に向か つて湾曲羽根 1 3 , 1 4 , 1 5の湾曲を大きくして、 互いに隣接する湾曲羽根の間 隔を略同じにしてもよいし、 ターボフアン 2の回転方向の後方側から前方側に向 かって湾曲羽根 1 3 , 1 4 , 1 5の湾曲面の形状を同じにして、 互いに隣接する湾 曲羽根の間隔を狭くしてもよい。
また、 上記実施の形態では、 図 3に示すように、 湾曲羽根 1 3の領域 A,湾曲 羽根 1 4の領域 Bおよび湾曲羽根 1 5の領域 Cの 3つの領域に分割して、 領域 A, B , C毎に湾曲羽根 1 3 , 1 4 , 1 5の湾曲の大きさと互いに隣接する湾曲羽根の 間隔を設定したが、 湾曲羽根の湾曲の大きさを連続的に変えてもよいし、 湾曲羽 根の間隔を連続的に変えてもよい。
また、 上記実施の形態では、 平面羽根と湾曲羽根とを一体に形成したが、 平面 羽根と湾曲羽根とを別々に製作した後に組み合わせたものでもよレ、。
さらに、 上記実施の形態では、 上記空気流制御部材 1 1が全開のとき、 湾曲羽 根 1 3, 1 4, 1 5の風上側の前縁のどの領域においても、 空気流の入射角度が略 同じになるようにしたが、 ターボファンからの吹き出し空気の風向に応じて適宜 設定してよい。
産業上の利用可能性
以上のように、 この発明に係る空気調和機の室内機は、 上下方向と左右方向に 調和空気を吹き出す空気調和機に用いられる。