WO1999012759A1

WO1999012759A1 - Vehicule transporteur de marchandises

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Publication number: WO1999012759A1
Application number: PCT/JP1998/003500
Authority: WO
Inventors: Tadao Shinohara
Original assignee: Tadao Shinohara
Priority date: 1997-09-08
Filing date: 1998-08-06
Publication date: 1999-03-18
Also published as: EP0936093A1; US6312040B1

Description

明細書荷物運搬車両技術分野

本発明は、積載する荷物の種類に対応させて、荷台を種々の形態に変更して使用することのできるトラックやトレ一ラー等の荷物運搬車両に関する。背景技術

トラックゃトレーラー等の荷物運搬車両には種々のタイプがぁり、例えば平ボディ一タイプ、平-ボディ一に側壁を取り付けたァオリタイプ、側部、後部及び天井部を覆ったコンテナタイプ等がある。しかしながら、これらのタイプは 1 種類に固定されており、あるタイプの ΐ両を他のタイプの車両に変更して使用することはできない。

このため、積載する荷物の種類に適するタイプの車両を選択して使用しており例えば形鋼、丸棒等長尺物の鋼製品や木材等のように 1 個単位の大きさが大きく形状が確定している荷物は φボディ一タイプを使用している。スクラップゃ粉末状のものなど形状が不定形のものは上方からの出入れが可能でかつ荷物が脱落しないようァオリタイプを使用している。また、比較的小さな箱状のものを多数積載するには、フォークを使用して側方からの出入れも可能なようにコンテナタイプのものを使用している。

このように、従来は使用する車両のタイプが荷物の種類にあわせて決定されている。例えば Α地点と B地点との間で種々の形態の荷物の運搬が行われる場合で形状が確定している大きな荷物を A地点から B 地点へ運搬する場合は平ボディ一タイプの車両を使用する。また、形状が不安定な荷物を B地点から A地点へ運搬する場合はァオリタイプ又はコンテナタイプの車両を使用する。このため各種の車両を常時用意しておく必要があり、さらに、それぞれの車両は帰路は空車両となるため、車両の使用効率、輸送効率がよくなく、車両の運転手にとって帰路は無駄な走行となる。

その一例としては、長尺物の銅製品を荷台に何個か並べて平ボディ一タイプの車両で搬送した場合、これを降ろした後は大型の荷物がないと荷台は空のままで戻ってくることが多い。そして、このような輸送効率の悪さは荷物のあるときにはできる限り多量の荷物を積載するという、道路交通法違反の過積載を招く。また、規定の労働時間を超えて運送作業するというような事態を招くとともに、道路の混雑を悪化させる原因にもなつている。

本発明者らは、先にこのような不都合を解消し、積載する荷物の種類に対応して平ボディ一タイプにもァオリタイプにも、また、コンテナタイプにも現場で自在に形態を変更できる荷物運搬車両を発明し、特許出願をした。（特開平 9 一 2 8 6 3 5 7 ^公報）

本発明は先の発明をさらに改良したものであり、荷物収納室の組み立てや折畳みが容易で簡単に形態を変更することができるとともに、荷物収納室を組み立てたときに側面及び天井面に必要な強度を有する荷物運搬車両を提供することを目的とするものである。また、本発明は荷物の積み下ろし時に、必要によりクレーンゃレッカ --等を使用して、荷物の積み下ろし作業をきわめて容易に行うことができ、大型の荷物や重量物でも運搬時に風雨を完全に遮断することができる密封性のある荷物収納室を有する荷物運搬車両を提供することを目的とするものである。発明の開示

本発明の荷物運搬車両は、車両の荷台や台車等の荷物積載台上にガイド部材を設け、板状補強材をシート状の外装材で連結することにより両側面と天井面を一体に構成した折り畳み伸展可能な密封性を有する荷物収納室をガイド部材と移動可能に係合させたことを特徴とする。

本発明ではこのような構成を取ることによって、車両の荷物収納室を簡単に組み立て折り畳み自在とすることができるものであり、荷物運搬車両を種々の形態に変更して使用可能としたものである。

例えば、荷物収納室を折畳み荷台の前部に寄せるかもしくはこれらを荷台から完全に取りはずすことによって、本発明の荷物運搬車両を平ボディ一タイプの車両として使用することができる。また、荷物収納室を伸展させて荷物収納室を形成することによって、荷物運搬車両をコンテナタイプの車両として使用することができる。

本発明では、板状補強材をシ一ト状の外装材で連結して荷物収納室の両側面と天井面を一体に構成することによって、荷物収納室に密封性を付与し荷物運搬時に風雨を完全に遮断することができる。また、荷物収納室に必要な強度と剛性を付与し、荷物収納室の折り畳みや伸展を容易にすることができる。

本発明の他の荷物運搬車両は、上記の荷物収納室の内側にァオリを装着して荷物収納室を二重構造としたことを特徴とする。この荷物運搬車両では、例えば、荷物収納室及び内側のァォリを折畳み荷台の前部に寄せるかもしくはこれらを荷台から完全に取りはずすことによって、本発明の荷物運搬車两を平ボディータイプの車両として使用することができる。また、内側のァオリのみを組立てた場合には、本発明の荷物運搬萆両はァオリタイプの車両となる。一方、外側の荷物収納室のみを組立てた場合には、コンテナタイプの車两となる。さらに、内側のァオリと外側のコンテナの両方を組立てた場合には、本発明の荷物運搬車両をァォリタイプとコンテナタイプの複合タイプの車両として使用することができる。図面の簡単な説明

図 1 〜図 8 は、本発明を卜ラックに適用した 1 例を示す図である。図 1 は荷物収納室を折り畳み荷台の前方に寄せた状態を示す斜視図である。図 2 は荷物収納室を途中まで組み立てた状態を示す斜視図である。図 3 は荷物収納室を完成させた状態を示す斜視図である。図 4 は荷物収納室のトップュニッ卜の一部を上面から見た荷物収納室壁材の収納状態を示す部分拡大図である。図 5 は荷物収納室の中間ュニットの一部の斜視図である。図 6 は隣接するュニットを連結する直前の状態を示す模式断面図である。図 7 は隣接するュニットを連結した状態を示す模式断面図である。図 8 は荷物収納室壁材の部分拡大図であり、（ A ) 、 ( B ) はそれぞれ別のタイプの壁材である。

図 9 は荷物収納室壁材を折り目が内側方向に形成されるように折り畳む状態を示す模式図である。図 1 () は荷物収納室壁材を折り目が外側に形成されるように折り畳む状態を示す模式図である。

図 1 1 〜図 ] 9 は本発明をトラックに適用した他の例を示す図である。図 1 1 は荷物収納室を組み立てた状態を示す側面図である。図 1 2 は荷物収納室を組み立てた状態を示す面図である。図 1 3 は荷物収納室を折り畳み後方に移動させた状態を示す側面図である。図 1 4 は荷物収納室を折り畳み後方に移動させた状態を示す平面図である。図 1 5 は荷物収納室を折り畳み前方に移動させた状態を示す側面図である。図 1 6 は荷物収納室を折り畳み前方に移動させた状態を示す平面図である。図 1 7 は荷物収納室を折り畳む状況を示す模式図である。図 1 8 は荷物収納室を折り畳む状況を示す部分拡大斜視図である。図 1 9 は荷物収納室の側面の断面図である。図 2 0 は荷物収納室の側面及び天井面を構成する壁材の他の例を示す図である。

図 2 1 〜図 2 4 は荷物収納室の側面及び天井面を構成する壁材の他の例を示す図である。図 2 1 は側面と天井面の接続部を示す模式図である。図 2 2 は図 2 1 の部分拡大断面図である。図 2 3 は荷物収納室を折り畳む状況を示す斜視図である。図 2 4 は図 2 3 を矢印方向から見た部分拡大模式図である。図 2 5 は荷物収納室の他の例を示す図である。

図 2 6 〜図 3 1 は本発明をトレーラ一に適用した 1 例を示す図である。図 2 6 は荷物収納室を組み立てた状態を示す側面図である。図 2 7 は荷物収納室を組み立てた状態を示す平面図である。図 2 8 は荷物収納室を折り畳み後方に移動させた状態を示す側面図である。図 2 9 は荷物収納室を折り畳み後方に移動させた状態を示す平面図である。図 3 0 は荷物収納室を折り畳み前方に移動させた状態を示す側面図である。図 3 1 は荷物収納室を折り畳み前方に移動させた状態を示す平面図である。

図 3 2 〜図 3 6 はガイド部材及び荷物収納室壁材の 1 例を示す図である。図 3 2 は荷物収納室壁材を折り畳んで収納した状態を示すガイド部材の模式図である _c 図 3 3 は荷物収納 ¾を前方に折り畳む状況を示す部分拡大側面図である。図 3 4 は図 3 3 の横方向の断面図である。図 3 5 は荷物収鈉室壁材の一部を切り欠いた部分拡大斜視図である。図 3 6 は荷物収納室を構成する壁材の断面図である。図 3 7 〜図 4 () は運転台背部に固定した荷物収納室の前壁面と荷物収納室の前端部に設けた移動門柱を着脱 ^在に係合する 1 例を示す図である。図 3 7 は移動門柱を前壁面に係合する直前の状態を示す図である。図 3 8 及び図 3 9 は前壁面と移動門柱を係合する係止具を示す図である。図 4 () は前壁面と移動門柱の係合時の雨じまいの状態について説明する部分拡大図で、（ A ) は天井部、（ B ) は上から見て右側面部、（ C ) は！：から見て左側面部を示す。

図 4 1 〜図 4 3 は本発明をトラックに適用した他の例を示す図である。図 4 1 は荷物収納室を組み立てた状態を示す側面図である。図 4 2 は荷物収納室を組み立てた状態を示す平面図である。図 4 3 は図 4 1 の部分拡大図である。

図 4 4 〜図 4 6 は本発明をトラックに適用した他の例を示す図である。図 4 4 は荷物収納室を折り畳んで前方に移動させた状態を示す側面図である。図 4 5 は図 4 4 のトラックの補助ガイド部材を組み立てる状況を示す側面図である。図 4 6 は補助ガイド部材の使用状態を示す図である。

図 4 7 及び図 4 8 は本発明をトラックに適用した他の例を示す図である。図 4 7 は荷物収納室を組み立てた状態を示す側面図である。図 4 8 は荷物収納室を折り畳んで前方に移動した状態を示す側面図である。図 4 9 は本発明をトラックに適用した他の例を示す図であり、荷物収納室を折り畳んで後方に移動した状態を示す側面図である。

図 5 0 〜図 5 2 は本発明をトラックに適用した他の例を示す図である。図 5 0 は荷物収納室を折り畳み内側のァォリュニットを組み立てた状態を示す斜視図である。図 5 1 及び図 5 2 は荷物収納室の内側に装着する中間ュニットを展開する状況を示す図である。

図 5 3 は荷物収納室を構成するュニッ卜のフレーム部材とガイド部材の係合状態の 1 例を示す側面図である。図 5 4 は囡 5 3 の紙面に垂直な方向の断面図である。

図 5 5 は本発明をトラックに適用した他の例を示す側面図である。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。

本発明では、荷物運搬車両の荷台上にガイド部材を設け、このガイド部材と板状補強材をシ一ト状の外装材で連結することにより両側面と天井面を一体に構成した折り畳み可能な荷物収納室を、移動可能に係合させる。ガイド部材としてはレール、ラック、溝等が用いられ、これらは通常は荷台の両端部に設置されるが荷台の中央部に設置してもよい。荷物収納室には、これらのガイド部材と係合する車輪、ベアリング等の転動体や歯車等が設けられる。

本発明で荷物収納室を構成する板状補強材としては特に制限はなく、荷物収納室の壁材として必要な強度と剛性を付与することのできる材料はいずれも使用可能である。好ましい板状補強材としては、アルミ板、スチール板等の金属板、木製板、必要により繊維材料等により強化した合成樹脂板や、金属薄板間に発泡プラスチック材料、紙、アルミ等のロールコア又はハニカムコア等の軽量コア材を挿入したサンドイッチパネル等の複合材料等が挙げられる。本発明で板状補強材とは、完全な板状体のほか板状体の外周部を区画する枠体や枠体に格子状ゃル一バー状等の補強材を設けたもの等の一定の面積を区画する補強材料を意味する。板状補強材として枠体を使用する場合には枠体全体をシ一ト状の外装材で覆うことにより荷物収納室の密封性を確保できる。

本発明では、これらの板状補強材をシ一卜状の外装材料で連結して荷物収納室の両側面と天井面を一体に構成する。外装材料としては各種天然繊維からなる布地、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフイン、ポリ塩化ビュル等の合成樹脂シート、ゴムシート等通常のシート材料はいずれも使用することができる。板状補強材を外装材料で連結する方法としては、例えば（ 1 ) 二枚のシ一ト材料を接着縫製等により貼り合わせその間に板状補強材を挿入する、（ 2 ) 隣接する板状補強材をシ一ト状の外装材を介して接着剤や係止具により接合する等の方法が挙げられる。

本発明では図〗〜 3 にみられるように、荷物収納室をトップユニット、任意数 ( 0 を含む）の中間ュ - ット及びエンドユニットにより構成することができる。各ュニットは荷物運搬車両の荷台の両側部に配置される 2 本の支柱と該支柱を連結する梁からなろフレーム部材を有する。このフレーム部材は 2 本の支柱の上端部を 1 本の梁で連結して門型としてもよく、また支柱を上下 2 本の梁で連結してもよい。フレーム部材の支柱下部には、ガイド部材と係合する車輪、ベアリング歯車等を設けることができる。

トップュニッ卜には、荷物収納室の両側面と天井面を一体に構成した折り畳み伸展可能な密封性を有する荷物収納室壁材と荷物収納室の前壁面を構成する部材を収納する。トップユニットは荷台前方に固定したものとしてもよく、また移動可能として荷台から完全にとりはずすことができるようにしてもよい。中間ュニットはフレーム部材のみによって構成することができる。また、荷物収納室壁材を分割し、中間ユニットにも荷物収納室壁材を収納するようにしてもよい。（図 2参照）エンドュニットには荷物収納室の後壁面又は扉を構成する板状体を設ける。この板状体は荷物収納室の両側面及び天井面を構成する壁材と同様の材料により構成してもよい。

各ュニットの端部には隣接するュニッ卜に係合する係合手段を設けることができる。係合手段としては、通常の締具、マグネット等を使用することができる。各ュニッ卜の移動は手動により行うことができ、またモータ一等の動力源により自動的に行うようにしてもよい。設置する中間ユニットの数や、荷物収納室壁材の寸法は車両の大きさに合わせて選択することができる。また、小型トラックのように車両の荷台が小さい場合には、中間ュニットを省略してトップュニットとエンドュニッ卜により荷物収納室を構成してもよい。

また、本発明では図 1 1 〜 1 6 にみられるように、複数の板状補強材を荷物運搬車両の荷台の前後に連結することによつて、荷物収納室を折り畳み伸展可能とし、折り畳んだ際に折り目が荷物収納室の両側面及び/又は天井面で外側に拡がる方向に形成されるようにすることができる。

荷物収納室を折り畳んだ際に折り目が外側に拡がる方向に形成されるようにするには、（ 1 ) 荷物収納室の天井面を構成する部材と側面を構成する部材の接続部に伸縮性部材を使用する、（ 2 ) 荷物収納室の天井面を構成する部材と側面を構成する部材の接続部に寸法に余裕のある袋状部材を使用する、（ 3 ) 荷物収納室の天井面を構成する部分の - 部又は全面に板状補強材に代えてエラストマ一等の伸縮性材料を使用する等の方法があり、適宜選択することができる。

荷物収納室を折り畳んだ際に折り目が外側に拡がる方向に形成されることによつて、本発明の荷物運搬車両では図 1 4 、 1 6 にみられるように、荷物収納室のスペースを変えずに荷物収納室を荷台の前方又は後方に折り畳むことが可能となる。一般に、荷物運搬車両では荷物の積み下ろしを容易にするために、コンテナパレツト等の規格化された容器を使用することが多く、荷台の巾方向の寸法はコンテナ、パレツト等の寸法に合わせて決められている。したがって、荷物収納室を折り畳んだときにも荷物収納室の巾方向のスペースが変わらなければ、荷台の寸法を変える必要がないので従来の荷物運搬車両の規格や製造ラインをそのまま使用することが可能となる。また、荷物の積み下ろし作業のときにのみ荷物収納室を折り畳み、クレーンやレッカー等を使用して積み下し作業を効率よく行うことができ、しかも通常は荷物収納室を伸展させれば車両の走行や駐車時には余分のスペースを必要としない等本発明の実用的効果はきわめて大きい。

また本発明では図 2 6 〜 3 1 にみられるように、複数の板状補強材を荷物運搬車両の荷台の前後に連結することによって、荷物収納室を折り畳み伸展可能とし折り畳んだ際に折り目が荷物収納室の両側面及びノ又は天井面で内側方向に形成されるようにすることができる。

荷物収納室を折り畳んだ際に折り目が内側方向に形成されるようにするには、図 3 5 に見られるように、荷物収納室の天井面を構成する板状捕強材と側面を構成する板状補強材の接続部において、それぞれの板状補強材の端部に切り欠きを設け、折り畳み時に天井面を構成する板状補強材と側面を構成する板状補強材が重ならないようにすることが好ましい。

荷物収納室を折り畳んだ際に折り目が内側方向に形成されることによって、本発明の荷物運搬車两では図 2 9 、 3 1 にみられるように、荷物収納室の巾方向の、1'法を変えずに荷物収納室を荷台の前方又は後方に折り畳むことが可能となる。荷物収納室を前方に折り畳むことによって、本発明の荷物運搬車両を平ボディータイプの荷物運搬車両として使用することが可能となる。したがって、運搬する荷物の種類に対応させて車両の形態を変更し、空走行を减らして車両の使用効率輸送効率を上げることができる。また、コンテナタイプの荷物運搬車両として使用し、荷物の積み下ろし作業のときに荷物収納室を荷台の前方又は後方に折り畳んだ場合でも、車両側方に余分なスペースを必要とせず、クレーンやレッカー等を使用して積み下し作業を効率よく行うことができるものである。

荷物収納室壁材を構成する板状補強材の寸法は任意に選択することができる。例えば（ 1 ) 巾 3 O c m程度〜荷台の巾の略半分程度の巾広のもの（図 1 1 、 2 6 参照）、又は（ 2 ) 巾約 3 〜： I O c m程度の巾狭のもの（図 2、 4 7参照）とすることができる。板状補強材の長さは、運搬する荷物の種類や荷物運搬車両の荷台のサイズに合わせて適宜選択することができる。

図 3 2 は、荷物収納室を巾広の板状補強材により構成し折り畳んだ際に折り目が内側方向に形成されるようにする場合のガイド部材の好ましい例を示す。この例ではガイド部材を荷物積載台の両側端部に設けた外側規制部材と内側規制部材により構成し、荷物積載台の前端部及び/又は後端部に荷物収納室壁材を折り畳んで収納する収納部を有する。このようなガイド部材を使用すること，により、荷物収納室の折り畳みや伸展をスムースに行うことが可能となるとともに、外側規制部材によって荷物収納室の下端部から風雨が侵入するのを防止することが可能となる。

荷物収納室を巾狭の板状補強材により構成した場合には、荷物収納室を内側に折り畳んだときの、荷物収納室の巾方向のスペースの減少（板状補強材の巾の略 2 倍）を少なくすることができる。

本発明では、荷物収納室を強度のある板状補強材をシ一ト状の外装材で連結して両側面と天井面を一体に構成することによつて、荷物収納室を組み立てたときに側面及び天井面に必要な強度を付与する。また、荷物収納室の密封性を確保し雨天走行時にも風雨の侵入を防止することができる。さらに、荷物収納室の折り畳みや伸展にメリハリを持たせることも可能となる。

荷物収納室をュニット化しない場合には、荷物収納室の前端部及び後端部に荷台の両側部に配置される二本の支柱と該支柱を連結する梁から構成されるフレーム部材を設け、このフレーム部材に前壁面及び後壁面を構成する板状体等の部材を固定する。後壁面には、通常は全面又は部分的に扉を設ける。この扉は両開き又は片開きもしくは昇降式のシャッター等通常のものとすることができる。フレ —ム部材はニ本の支柱の上端部を一本の梁で連結して門型としてもよく、また支柱を上下二本の梁で連結してもよい。通常は支柱下部には、ガイド部材と係合する車輪、ベアリング、歯車等が設けられる。このフレーム部材は荷物収納室の中間部にも設けることができる。

荷物収納室の中間部にもフレーム部材を設ける場合には、図 4 1 にみられるように隣接する各フレ一ム部材を連結部材により連結し、荷物収納室が一体となつて折り畳み又は伸展可能となるように構成することができる。

荷物収納室の中間部にフレーム部材を設ける際には、巾広の板状補強材により荷物収納室を構成するときには、図 1 1 にみられるように荷物収納室を構成する板状補強材ニ枚おきに（折り畳んだ際の折り目 1 つ毎に）中間フレーム部材を設けることが好ましい。巾狭の板状補強材により荷物収納室を構成する場合には、隣接するフレーム部材間に複数の板状補強材を配置する。荷物収納室を構成する板状補強材の荷台の長さ方向の数は二枚（折り畳んだ際の折り目が 1 つ）以上であれば特に制限はなく、板状補強材の巾や運搬対象とする荷物の種類や荷物運搬車両のサイズに合わせて適宜選択することができる。 - 隣接する板状補強材間及び Z又は板状補強材とフレーム部材間には、折り目部を折り畳み方向に付勢するパネ付蝶番、板パネ、コイルバネ、ピン、ゴム等の弹性部材等からなる付勢部材を配設することができる。（図 2 5 参照）このような付勢部材を配設することにより、折り目の方向性にメリハリを持たせ荷物収納室の折り畳みが容易になるとともに、荷物収納室の強度も改善される。

荷物収納室の前端部は、運転台背部に固定されたものとすることができる。また前端部を運転台背部に設けた荷物収納室の前壁面を構成する板状体に着脱自在として前端部が荷台の後部に移動可能となるように構成してもよい。

荷物収納室の前端部が荷台の後部に移動可能となるように構成するには、例えば図 3 7 〜 4 0 にみられるように運転台背部に固定した荷物収納室の前壁面を構成する板状体の外周に、雨樋部となる門型のフレーム部材を設け、荷物収納室の前端部にはこの雨樋部に係合する門型の移動門柱を設けて着脱自在とすることが好ましい。また、雨樋部と移動門柱の係合部にはゴム等の弾性材料からなるパッキンを設けて密封性を確保することが好ましい。このような構成を採用した場合には、雨天走行時における係合部での雨じまいを完全なものとすることができる。この雨じまい構造は、ュニット化した荷物収納室のュニット接続部にも使用することができる。

荷物収納室には、さらに前端、中間及び後端の各フレーム部材及びその接続部周縁を、荷物収納室の両側面及び天井面の全体にわたってそれぞれ覆うカバーシ一トを設けることができる。このカバーシ一トにより荷物収納室の接続部からの雨水の浸入を一層効果的に防止することができる。カバ一シ一トを構成する材料としては各種天然繊維からなる布地、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフイン . ポリ塩化ビニル等の合成樹脂シート、ゴムシート等通常のシ一ト材料はいずれも使用することができるが、防水性のシート材料を使用することが好ましい。

また荷物収納室の両側面下端部には、プラスチック、ゴム等の防水性を有する弾性シ一トによる袴状の防水部材を設けることによって、雨天走行時に荷物収納室下端部から雨水が進入するのを防止するようにしてもよい。

荷物運搬車両の荷台の後端部には、図 4 5 にみられるようにガイド部材に連接する折り畳み可能な補助ガイド部材を設けることができる。荷物の積み下し作業の際には、この補助ガイド部材を伸展させてガイド部材と接続する。そして、荷物収納室を荷台の後方に向けて折り畳み、図 4 6 にみられるように補助ガイド部材上に移動することによって荷台のスペースをフルに使用し、荷物の積み下し作業を一層容易に行えるようにすることができる。

本発明のさらに別の形態としては、上記した荷物収納室の内側にァオリを装着し、荷物収納室を二重構造とすることもできる。このァオリは従来の荷台に固定されたものでもよい。また、前後水平方向に折畳み自在なァオリュニットを荷台上に移動可能に装着し、ァオリを構成してもよい。移動可能なァオリユニットを使用して荷物収納室を二重構造とした場合には、外側の荷物収納室及び内側のァオリュニットを共に折畳み荷台の前部に寄せることによって、荷物の積み下し作業を容易に行うことが可能となる。内側に設けるァオリは、荷物収納室の長さ方向の全長にわたって設けることができ、また荷物収納室の長さ方向に部分的に設けてもよい。

荷物収納室を二重構造とすることによって、大型の荷物や重量物、不定形の荷物等を運搬する際に、荷物収納室の側面に過度の荷重がかかるのを防止し、荷物を安全に運搬するのに好都合となる。

荷物収納室の内側にァオリュニットを移動可能に装着するには、荷物収納室を移動可能に係合するガイド部材の内側に別のガイド部材を設けてァオリュニットをこれに移動可能に係合すればよい。

ァオリュニットは、先に本発明者が特開平 9 — 2 8 6 3 5 7 号公報で提案したようにユニット化し、任意数（ 0 を含む）の中間ユニットとエンドユニットにより構成することができる。各ュニットには荷台の両側部に配置される二本の支柱と該支柱を下部で連結する梁を設けて、必要な強度を持たせることが好ましい。各中問ュニットの支柱には、ァオリ側壁部材のー側端を回動自在に取り付け、該側壁部材の他側端を隣接するュニットの支柱に設けた溝に嵌合する等の手段により係止して、ュニッ卜の支柱を介して側壁部材を順次連結してァオリを.形成するようにすることができる。また、エンドユニットには後壁部材をユニット下部で荷台の水平方向に回動自在に取り付けるようにすることができる。中間ュニットの数や隣接するュニットを連結する側壁部材の寸法は、車両の大きさに合わせて適宜設定することができる。

荷物収納室及びノ又は荷物収納室の内側に装着するァオリュニッ卜の移動は手動により行うこともできるが、モーター等の動力源により自動的に移動させるようにすることも可能である。荷物収納室及び/又はァオリュニットの移動を自動化する場合は、隣接するフレ一ム部材や支柱を連結し一体的に移動させて荷物収納室ゃァオリの折り畳み又は伸展を滑らかに行うようにすることが好ましい。つぎに、本発明の実施例について図面に基づいてさらに詳細に説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものではない。

(実施例 1 )

図 1 〜 8 は本発明をトラックに適用した 1 例を示す図である。これらの図において符号 1 はトラック、符号 2 は荷台、符号 3 0はトップユニット、符号 4 0 は中間ュニット、符号 5 () はェンドュニットを表す。

この例では、荷物収納室の両側面と天井面を一体に構成した折り畳み伸展可能な密封性を有する荷物収納室壁材 6 0 を収納したトップュニッ卜 3 0 、二本の支柱 5 8 を上部で梁 5 9 により門型に連結した 2個の中間ュニット 4 0 とエンドュニット 5 ⁽) により荷物収納室 4 を形成する。各中間ュニットにも荷物収納室壁材 6 0 を収納し、エンドュニッ卜には荷物収納室 4 の後壁面を構成する両開きの扉 1 0 を設ける。各ユニットの支柱下部に車輪又はコロ等の転動体（図示せず）を設けて、卜ラックの荷台の両側端に設けたレール（図示せず）と係合させて移動可能に装着してある。

ュニットを構成する支柱、梁等の材質に特に制限はないが、通常は支柱、梁には鉄鋼等の強度を有する金属を使用する。中間ユニット 4 0 の数は、荷台のサイズに合わせて適宜増減することができる。

中間ュニッ卜の梁 5 9 には図 5 〜 7 にみられるように荷物収納室壁材収納部 1 1 と横方向の雨樋 1 2 を設ける。また、荷物収納室壁材端部には隣接するュニットの梁に係合するュニットフレーム庇 1 3 と支柱に係合するゴム等の材料からなるパッキン 1 4 を設け、フレーム結合締め具 1 5 によりュニット間を密閉し雨水等の侵入を防止する。支柱には横方向の雨樋と連通する縦方向の雨樋 1 6 を設けてュニットフレーム庇と梁の隙間から浸透する雨水を排除する。ュニットの接続部には、接続部及びその周緣の両側面と天井面を全体にわたって覆うカバ一シ一ト（図示せず）を設けてもよい。

荷物収納室壁材 6 () は、 2 枚のナイロンキャンバスを貼り合わせ、折り目 1 7 間に厚さ 0 . 5 m m、巾 4 5 m mのアルミ薄板からなる板状補強材 1 8 を挿入した壁材により、両側面と天井面を一体に構成する。このようにして荷物収納室 4 の壁面に必要な強度を付与するとともに、荷物収納室壁材 6 0 を約 5 O m mの折り巾で折り畳むことを可能とする。

この例では、エンドユニット 5 0 の全面に両開きの扉 1 0 を装着し、扉により後壁面を形成している。この扉を片開きとしたり後壁面を板状体で構成しその一部に扉を設ける等別の構成とすることが可能であることは言うまでもない。

このトラックは、図 1 にみられるように中間ュニット 4 0 及びエンドュニット 5 0 を折畳み荷台の前部に寄せた状態では平ボディ一タイプの車両となる。図 3 のように、中問ュニット 4 0及びエンドュニット 5 0 を所定位置まで移動させ、荷物収納室壁材 6 0 を伸展させて荷物収納室 4 を形成した場合には、コンテナタイブの車両として使用することが可能となる。各ュニットの移動は手で行うことができ、また必要に応じてモーターなどにより駆動させる構成とすることもできる。

(実施例 2及び 3 )

図 9 及び図 1 0 は、本発明に使用する荷物収納室壁材の種々の例を示す模式図である。図 9 の荷物収納室壁材 6 0 は、荷物収納室壁材を折り畳む際に、折り目 1 7 が内側方向に向かって折り畳まれるものである。この荷物収納室壁材 6 0 は ( A ) ( D ) のように順次折り畳まれるにしたがて、折り目 1 7 は内側方向に形成される。したがって、荷物収納室壁材 6 0 が折り畳まれるにつれて内部のスペースはだんだん狭くなるが、本発明の荷物収納室壁材 6 0 では折り目 1 7 間に板状補強材が配置されているので、折り巾を狭くしてスペースの減少を小さくすることができる。

図 1 0 は、本発明の荷物収納室壁材の他の例を示す図である。この荷物収納室壁材 6 0 では、荷物収納室の天井面を形成する部分と側面を形成する部分の接続部に切れ目 2 () を設け、この切れ目 2 0 に伸縮性の材料を裏張り（図示せず）してある。荷物収納室壁材 6 0 が（ A ) から（ D ) のように順次折り畳まれるにしたがって、折り目 1 7 は外側方向に拡がるように形成される。この荷物収納室壁材 6 0 では、切れ目 2 0 に隣接する天井面と側面の接続部の折り目 1 7 に囲まれた三角形状の部分にもアルミ薄板から成る板状補強材 1 8 が配置されており、壁材の折り畳み時に天井部と側部の折り目 1 7 が外側方向に拡がるのを容易にする。 (実施例 4 )

図 1 1 〜 1 9 は本発明をトラックに適用した他の例を示す図である。これらの図において、符号 1 はトラック、符号 2 は荷台、符号 3 はガイド部材となるレール、そして符号 4 は荷物収納室を表す。

この例では、トラック 1 の荷台 2 の両側端部にガイド部材 3 を設け、折り畳み可能な荷物収納室 4 をガイド部材 3 に移動可能に係合させている。荷物収納室 4 は、板状補強材 1 8 をシート状の外装材（図示せず）で連結することによって側面及び天井面が一体に構成されており、さらに運転台背部に固定した前壁面 5 、前壁面 5 と着脱可能に係合する門型のフレーム部材からなる移動門柱 6 、荷物収納室の中間部に設けた門型の中間フレーム部材 7 、扉状の後壁面 1 0 を係合した門型の後端フレーム部材 9 からなる。

移動門柱 6 、中間フレーム部材 7 及び後端フレーム部材 9 を構成する材料に特に制限はないが、通常は鉄鋼、アルミニウム等の金属類を使用する。前壁面 5 及び後壁面 1 0 も通常は金属により構成されるが、木質材料や繊維材料等で強化したプラスチック等の複合材料を使用してもよい。

荷物収納室 4 の側面及び天井面を構成する板状補強材 1 8 の数は、荷台のサイズに合わせて適宜增減することができ、また中間フレーム部材 7 を省略してもよい _c

この荷物収納室を折り畳むと、図 1 7 にみられるように、折り目が側面及び天井面で外側に拡がる方向に形成される。

この例では荷物収納室 4 の側面を構成する板状補強材と天井面を構成する板状補強材との接続部に切れ目 2 0 を設け、この切れ目 2 0 に弾性樹脂、ゴム等からなる伸縮性部材 6 5 を配置してある。したがって、荷物収納室 4 を折り畳んだ際に折り目が側面及び天井面で外側に拡がる方向に形成される。また、荷物収納室の側面を構成する板状補強材 1 8 の下端部には、プラスチック、ゴム等の弾性材料からなる防水シ一ト 2 4 を袴状に取付けて、雨天走行時の雨水の浸入を防止するようにしてある。（図 1 8 参照）

荷物収納室の側面及び天井面を構成する板状補強材 1 8 としては、この例では図 1 9 にみられるようにアルミニウム等の金属薄板 2 1 、 2 1 間に発泡スチ口一ル等の発泡プラスチック材料からなる軽量コア材 2 2 を挿入したサンドィッチノネルを使用した。各サンドィツチパネルはナイロンキャンノくス等からなるシー卜状の外装材 2 3 によって接着剤及び錤により隣接するパネル又は中間フレーム部材 7 に接合されている。

(実施例 5 )

図 2 0 は荷物収納室 4 の側面及び天井面を構成する板状補強材 1 8 の他の例を示す図である。この例では外装材 2 3 として二枚のナイ口ンキャンバスを縫製又は接着剤で貼り合わせることによって袋状の収納部を設け、その内部にアルミ二ゥム板 1 8 を収納することにより、荷物収納室の壁材を構成している。

(実施例 6 )

図 2 1 〜 2 4 は荷物収納室 4 の側面及び天井面の構成の他の例を示す図である，この例では荷物収納室 4 の側面を構成する板状補強材と天井面を構成する板状補強材との接続部に切れ目 2 0 を設け、この切れ目 2 0 に通常のシ一ト材料からなり寸法に余裕のある袋状部材 1 9 を配置する。したがって、荷物収納室 4 を折り畳んだ際に折り目が側面及び天井面で外側に拡がる方向に形成される。また袋状部材 1 9 と荷物収納室 4 の側面を構成する板状補強材 1 8 との間には雨樋部 1 6 を取り付け、荷物収納室 4 の側面と天井面の切れ目 2 0 から雨水が侵入した場合であっても荷物収納室内部が濡れることがないようにしている。さらに袋伏部材 1 9 には、図 2 4 に示すように裏あて材 6 1 を設けて、板状補強材 1 8 、 1 8 と袋状部材 1 9 の接続強化を行い雨じまいを完全にしている。

(実施例 7 )

図 2 5 は荷物収納室 4 の他の例を示す図である。

この例では荷物収納室 4 の折り畳みが容易になるように側面や天井面を構成する板状補強材 1 8 と中間フレーム部材 7 の間に付勢部材 4 3 としてパネ付蝶番を配設してある。また、この付勢部材 4 3 は隣接する板状補強材間に設けることもできる。

(実施例 8 )

図 2 6 〜 3 6 は本発明をトレーラ一に適用した 1 例を示す図である。

この例では、荷物収納室 4 を折り畳んだ際に折り目が側面及び天井面で内側方向に形成されるように荷物収納室 4 を構成する。トレ一ラ一 5 1 の荷台の前後端部には折り畳んだ荷物収納室壁材を収納する収納部 1 1 を設けた。荷物収納室 4 を構成する前壁面 5 、移動門柱 6 、中間フレーム部材 7 、後端フレーム部材 9 等の基本的な構成は、実施例 4 のトラックと同様である。

この例では、金属等の板状体からなる外側規制部材 4 4及び內側規制部材 4 5 によってガイド部材 3 を構成する。ガイド部材 3 の前端部及び後端部には荷物収納室壁材を折り畳んで収納する収納部 1 1 が設けてある。このガイド部材 3 には荷物収納室 4 を構成する移動門柱 6 、板状補強材 1 8 、中間フレーム部材 7 及び後端フレーム部材 9 が摺動自在に係合されている。（図 3 2 参照）

この例では荷物収納室 4 の側面及び天井面を構成する板状補強材 1 8 としては図 3 6 に見られるような断面形状を有するアルミニウム等の金属薄板を使用している。この板状体は、断面中央部にリブ 4 1 を設けることによって、強度を大きくしてある。

荷物収納室 4は、ナイロンキャンバス等からなる二枚の外装材 2 3 、 2 3 を縫製又は接着剤で貼り合わせることによって袋状の収納部を設け、その内部にこの板状体を挿入することによって一体に構成してある。荷物収納室 4 の側面を構成する板状補強材と天井面を構成する板状補強材との接続部では、図 3 5 に見られるように各板状補強材 1 8 の端部に切り欠き 4 2 、 4 2 を設け、折り畳み時に天井面を構成する板状補強材 1 8 と側面を構成する板状補強材 1 8 が重ならないようにしてある。

(実施例 7 )

図 3 7 〜 4 0 は、本発明をトラックに適用した他の例を示す図である。この例では運転台背部に固定した荷物収納室の前壁面 5 と荷物収納室の前端部に設けた移動門柱 6 を着脱自在に係合する。

運転台背部に固定した荷物収納室の前壁面 5 は、前壁面となる板状体の外周に図 4 () に示す断面形状を有する金属製の門型のフレーム部材 2 5 を設けることによって構成する。このフレーム部材の開口部 2 8 には、荷物収納室前端部の両側面及び天井面の全面において図 4 0 に示す断面形状を有するフレーム部材からなる門型の移動門柱 6 が嵌合する。移動門柱 6 のフレーム部材 2 5 との接合部には . 弾性樹脂、ゴム等の弹性材料からなるパッキン 2 6 を移動門柱 6 の全面にわたつて設け、雨じまいとする。フレーム部材 2 5 の下部には雨樋部 2 7 が設けられ、パッキンから漏れた水滴は雨樋部 2 7 からフレーム部材 2 5 の側面部を通って下方に排除される。移動門柱 6 は、図 3 8 、 3 9 にみられるようにフレーム部材 2 5 に設けた係止具 2 9 によってフレーム部材 2 5 に着脱自在に固定される。

この例では、移動門柱 6 の断面形状を下向きのコの宇型とし、コの字型の前面及び上面にパッキン 2 6 を設けたが、パッキン 2 6 をコの字型の前面又は上面のみに設けてもよい。また移動門柱 6 の断面形状を上向きのコの宇型としたり、フレーム部材 2 5 の断面形状を変更する等、適宜設計変更してもよいことは言うまでもない。

(実施例 8 )

図 4 1 〜 4 3 は、本発明をトラックに適用した他の例を示す図である。

この例では、荷物収納室 4 を巾広の板状補強材 1 8 で構成する。また、隣接する移動門柱 6 、中間フレーム部材 7 及び後端フレーム部材 9 を連結部材 6 2 で連結し、荷物収納室 4 の折り畳み操作を一体に行えるようにしてある。各フレーム部材には縦長の摺動溝 6 4 を有する連結具 6 3 を設け、摺動溝 6 4 內に連結部材 6 2 の一端を摺動自在に連結した。この例では、連結部材 6 2 は荷物収納室 4 の側面及び天井面に設けたが、連結部材 6 2 を側面又は天井面のいずれかのみに設ける構成としてもよい。

(実施例 9 )

図 4 4 〜 4 6 は本発明をトラックに適用した他の例を示す図である。

この例では、トラックの荷台 2 の両側部に設けたレール 3 の後部に、レール 3 と連接する折り畳み可能な補助ガイド部材（レール） 5 6 を設けたほかは、実施例 4 のトラックと同様の構成を有する。この補助ガイド部材 5 6 は、通常は図 4 4 に示すようにレール 3 の下部に折り畳んだ状態で収納されている。補助レールの使用時には図 4 5 にみられるようにレール 3 の後端部で 1 8 0度回動させることによって、レール 3 と一体になるように構成されてレ、る。補助ガイド部材 5 6 の端部にはスタンド 5 7 が回動可能に設置されている。荷物の積み下し時には、図 4 6 にみられるように折畳んだ荷物収納室 4 を補助ガイド部材 5 6 上に移動することによって、荷台スペースをフルに活用して荷物の積み下しを行うことが可能となる。

レール 3 の後端部に設ける補助ガイド部材は、荷台と同じ平面で水平方向に折り畳む構成としてもよい。

(実施例 1 0 )

図 4 7 、 4 8 は本発明をトラックに適用した他の例を示す図である。この例では荷物収納室 4 は巾狭の板状補強材を多数連結することによって一体に構成したまた荷物収納室 4 の内側にはァオリ 5 3 を設けて荷物収納室を二重構造とした。この例では、ァオリ 5 3 を荷物収納室の後部よりに部分的に設けた。

(実施例 1 1 ) 図 4 9 は本発明をトラックに適用した他の例を示す図である。この例では、ァオリ 5 3 を荷物収納室の前部よりに部分的に設けた。トラックの他の構成は実施例 1 () のトラックと同様である。

(実施例 1 2 )

図 5 0 〜 5 2 は本発明をトラックに適用した他の例を示す図である。

この例では、実施例 1 のトラックと同様に荷物収納室をトップユニット、中間ュニット及びエンドュニットにより構成する。そして荷物収納室 4 の内側にさらに荷台上を移動可能としたァオリュニットを装着し、荷物収納室を二重構造とした。このような二重構造とするには、トラック 1 の荷台 2 の両側端部にレール等のガイド部材 3 3 を二重に設ける。外側ガイドに荷物収納室 4 を構成する中間ュニット 4 0 及びエンドユニット 5 0 を車輪、コロ、歯車等により移動可能に係合し、內側ガイドにァオリュニッ卜を同様に移動可能に係合する。

ァオリュニットは、荷物収納室 4 の移動ュ- ッ卜と同様に中間ュニット 5 4 及びェンドュニット 5 5 により構成する。中間ュニット 5 4 は荷台の両側部に配置される二本の支柱 3 4 の下部を梁 3 5 で連結し、支柱にはァオリの側壁を構成する板状体 3 2 の一側端を蝶番 4 6 等で回動自在に取り付け（図 5 1 ) 、他側端を隣接するユニットに設けた溝（図示せず）等の係止手段に係止するように構成する。その際、ァオリの側壁はある程度の強度を必要とするものであり、この板状体 3 2 は一枚のもので構成することが好ましい。

また、支柱 3 4 の下部に蝶番 4 6 等を設けることにより、図 5 2 にみられるように内側のァオリユニットを組立てた後にァオリ側壁を荷台外側へ回動自在とすることができ、荷物の出し入れが容易になる。

ェンドュニット 5 5 は中間ュニット 5 4 と同様に二本の支柱の下部を梁で連結し、ァオリの後壁を構成する板状体を荷台と水平方向に回動自在となるように装着する。また、該板状体の両側端部を係止具により支柱に係止する。後壁を構成する板状体の中央部は、必要に応じて補強材により補強する。このトラックは、外側の荷物収納室を構成する移動ュニット及び内側のァオリユニットをともに折畳み荷台の前部に寄せた状態では平ボディ一タイプの車両となる。内側のァオリュニットのみを組立てた状態ではァオリタイプの車两となる。また外側の荷物収納室のみを組立てた場合にはコンテナタイプの車両となる。そして、外側の荷物収納室と内側のァオリュニットの双方を組立てた場合には、コンテナタイプとァオリタイプの複合車両として使用することができる。

図 5 3 及び 5 4 は荷物収納室を構成する各フレーム部材と、荷物運搬車両の荷台 2 の両側部に設けたガイド部材 3 3 との係合状態の 1 例を示す側面図及び断面図である。これらの図において符号 3 6 は中間フレーム部材 7 等を荷台 2 に固定する係止具、符号 3 7 は車輪を表す。

ガイド部材 3 3 は、中間フレーム部材 7 等の基部 3 1 を車輪 3 7 を介して摺動自在に係合するレ一ル部材 3 8 と、荷物収納室の側壁を構成する板状補強材 1 8 を摺動自在に収納する断面 L字型のレール部材 3 9 からなる。レール部材 3 9 は . 荷物収納室の下端部から雨水が侵入するのを防止する役割をも果たす。

(実施例 1 3 )

図 5 5 は本発明の荷物運搬車両の他の例を示す図である。

この例では、荷物収納室を構成する各フレーム部材をチェーン 4 8 を介してモータ一 4 7 と接続することにより、荷物収納室 4 の移動を自動化した。その他の構成は基本的に実施例 4 の卜ラックと同様である。以上のとおり、本発明の荷物運搬車両は、荷物収納室を強度のある板状補強材をシート状の外装材で連結して両側面と天井面を一体に構成することによって、荷物収納室を組み立てたときに側面及び天井面に必要な強度を付与する。また荷物収納室の密封性を確保し雨天走行時にも風雨の侵入を防止することができる。また、荷物収納室の折り畳みや伸展にメリハリを持たせて容易に行うことが可能となる。したがって簡単に荷物運搬車両の形態を変更して異なるタイプの車両として使用し、車両の使用効率、輪送効率を上げることができる。さらに、本発明の荷物運搬車両は、荷物の積み下ろし時に、必要によりクレーンやレッカー等を使用して、荷物の積み下し作業をきわめて容易に行うことができる。

Claims

請求の範囲

1 . 車両の荷台や台車等の荷物積載台上にガイド部材を設け、板状補強材をシ一ト状の外装材で連結することにより両側面と天井面を一体に構成した折り畳み伸展可能な密封性を有する荷物収納室をガイド部材と移動可能に係合させたことを特徴とする荷物運搬車両。

2 . 荷物収納室を、荷物収納室の両側面と天井面を一体に構成した折り畳み伸展可能な密封性を有する荷物収納室壁材を収納するとともに荷物収納室の前壁面を構成する部材を固定したトップュニット、任意数の中間ュニット及び荷物収納室の後壁面を構成する部材を有するエンドュニットにより構成し、これら各ュニットをガイド部材と移動可能に係合させたことを特徴とする請求項 1 に記載の荷物運搬車両。

3 . 両側面と天井面を体に構成した折り畳み伸展可能な密封性を有する荷物収納室壁材を分割し、中間ュニットにも荷物収納室壁材を収納したことを特徴とする請求項 2 に記載の荷物運搬 |¾]"。

4 . 隣接するュニット端部を係合する係合手段を設けたことを特徴とする請求項 2 に記載の荷物運搬車両。

5 . 隣接するュニットの支柱を連結部材で連結したことを特徴とする請求項 2 に記載の荷物運搬車両。

6 . トップュニット、中間ュニット及びェンドュニットが荷物積載台の両側部に配置される二本の支柱と該支柱を連結する梁を有し、支柱の上端を連結する梁に横雨樋を、支柱にこの横雨樋と連通する縦雨樋を設けたことを特徴とする請求項

2 に記載の荷物運搬車両。

7 . 荷物収納室を折り畳んだ際に折り目が外側に拡がる方向に形成されるものであることを特徴とする請求項 1 に記載の荷物運搬車両。

8 . 荷物収納室の天井面を構成する部材と側面を構成する部材の接続部に伸縮性部材及び/又は袋状部材を有することを特徴とする請求項 7 に記載の荷物運搬舉 ^1。

9 . 荷物収納室を折り畳んだ際に折り目が内側方向に形成されるものであることを特徴とする請求項 1 に記載の荷物運搬車両。

1 0 . ガイド部材が荷物積載台の両側端部に設けられた外側規制部材と内側規制部材により構成され、荷物積載台の前端部及び Z又は後端部に荷物収納室壁材を折り畳んで収納する収納部を有するものであることを特徴とする請求項 9 に記載の荷物運搬車両。

1 1 . 板状補強材をニ枚のシート状の外装材間に挿入することによって荷物収納室を一体に構成したことを特徴とする請求項 1 に記載の荷物運搬車両。

1 2 . 隣接する板状補強材をシート状の外装材を介して接合することによって荷物収納室壁材を一体に構成したことを特徴とする請求項 1 に記載の荷物運搬車両

1 3 . 板状補強材が金属薄板間に軽量コア材を挿入したサンドイッチパネルであることを特徴とする請求項 1 に記載の荷物運搬車両。

1 4 . 隣接する板状補強材間及び/又は板状補強材とフレーム部材の間に付勢部材を配設したことを特徴とする請求項 1 に記載の荷物運搬車両。

1 5 . 荷物収納室の両側面下部に弾性シートにより構成された防水部材を設けたことを特徴とする請求項 1 に記載の荷物運搬車両。

1 6 . 車両の荷台や台車等の荷物積載台の後部に、ガイド部材に連接する折り畳み可能な補助ガイド部材を設けて、折り畳んだ荷物収納室を補助ガイド部材上に載置可能としたことを特徴とする請求項 1 に記載の荷物運搬 *両。

1 7 . 荷物収納室の内側に、さらにァオリを装着して荷物収納室を二重構造としたことを特徴とする請求項 1 に記載の荷物運搬車両。

1 8 . 荷物積載台の側端部に二重のレ一ル部材を設け内側レールにァオリュニットを移動可能に係合し、外側レ一ルに荷物収納室を移動可能に係合したことを特徴とする請求項 1 7 に記載の荷物運搬車両。

1 9 . 荷物収納室及び又はァオリユニットの移動を自動化したことを特徴とする請求項 1 に記載の荷物運搬車両。