JP2999457B2 - 荷物運搬車両 - Google Patents

荷物運搬車両

Info

Publication number
JP2999457B2
JP2999457B2 JP10229514A JP22951498A JP2999457B2 JP 2999457 B2 JP2999457 B2 JP 2999457B2 JP 10229514 A JP10229514 A JP 10229514A JP 22951498 A JP22951498 A JP 22951498A JP 2999457 B2 JP2999457 B2 JP 2999457B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
luggage
storage room
luggage storage
plate
luggage carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10229514A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11278060A (ja
Inventor
忠男 篠原
Original Assignee
バリボ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by バリボ株式会社 filed Critical バリボ株式会社
Priority to JP10229514A priority Critical patent/JP2999457B2/ja
Publication of JPH11278060A publication Critical patent/JPH11278060A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2999457B2 publication Critical patent/JP2999457B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Step Arrangements And Article Storage (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の荷台や台車
等の荷物積載台(以下、単に「荷台」という)上に折り
畳み可能で密封性を有する荷物収納室を設けたトラック
やトレーラー等の荷物運搬車両に関する。
【0002】
【従来の技術】トラックやトレーラー等の荷物運搬車両
には種々のタイプがあり、例えば平ボディータイプ、平
ボディーに側壁を取り付けたアオリタイプ、側部、後部
及び天井部を覆ったコンテナタイプ等があるが、これら
のタイプは1種類に固定されており、あるタイプの車両
を他のタイプの車両に変更して使用することはできな
い。
【0003】このため、積載する荷物の種類に適するタ
イプの車両を選択して使用しており、例えば形鋼、丸棒
等長尺物の鋼製品や木材等のように1個単位の大きさが
大きく、形状が確定している荷物は平ボディータイプを
使用し、スクラップや粉末状のものなど形状が不定形の
ものは上方からの出入れが可能でかつ荷物が脱落しない
ようなタイプとしてアオリタイプを使用し、また、比較
的小さな箱状のものを多数積載するには、コンテナタイ
プのものを使用している。従来のコンテナタイプの荷物
運搬車両としては、荷物収納室の側壁又は後壁に扉を設
けたバンタイプのものと、荷物収納室の両側壁が翼状に
開閉するウイングタイプのものが知られているが、荷物
収納室はいずれも荷台に固定されており、荷物の積み下
しは荷物収納室の側方又は後方から行われるものであ
り、クレーンやレッカー等を使用して積み下しをする必
要のある大型の荷物や重量物の運搬には不便であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来は使
用する車両のタイプが荷物の種類にあわせて決定されて
いるため、例えばA地点とB地点との間で種々の形態の
荷物の運搬が行われる場合で、形状が確定している大き
な荷物をA地点からB地点へ運搬する場合は平ボディー
タイプの車両を、また、形状が不定形な荷物をB地点か
らA地点へ運搬する場合はアオリタイプ又はコンテナタ
イプの車両をそれぞれ別個に使用することとなる。この
ため各種の車両を常時用意しておく必要があり、さら
に、それぞれの車両は帰路は空車両となるため、車両の
使用効率、輸送効率がよくなく、車両の運転手にとって
帰路は無駄な走行となる。
【0005】その一例としては、長尺物の鋼製品を荷台
に何個か並べて平ボディータイプの車両で搬送した場
合、これを降ろした後は大型の荷物がないと荷台は空の
ままで戻ってくることが多い。そして、このような輸送
効率の悪さは荷物のあるときにはできる限り多量の荷物
を積載するという、道路交通法違反の過積載を招いた
り、規定の労働時間を超えて運送作業するというような
事態を招くとともに、道路の混雑を悪化させる原因にも
なっている。
【0006】本発明者は、先にこのような不都合を解消
し、積載する荷物の種類に対応して平ボディータイプに
もアオリタイプにも、また、コンテナタイプにも現場で
自在に形態を変更でき、荷物の種類に対応させて各種の
車両を予め用意しておく必要がなく、また、空走行を極
力減らすことができて車両の使用効率、輸送効率を上げ
ることができ、さらに荷物の積み下ろしの作業性を向上
できる荷物運搬車両を発明し、特許出願をした。(特開
平9−286357号公報)本発明は先の発明をさらに
改良したものであり、荷物収納室の組立てや折畳みが容
易で簡単に形態を変更することができるとともに、荷物
収納室を組み立てたときに側壁面及び天井面に必要な強
度を有する荷物運搬車両を提供することを目的とするも
のである。また、本発明は荷物の積み下ろし時に、必要
によりクレーンやレッカー等を使用して、荷物の積み下
し作業をきわめて容易に行うことができ、大型の荷物や
重量物でも運搬時に風雨を完全に遮断することができる
密封性のある荷物収納室を有する荷物運搬車両を提供す
ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような実情
に鑑みてなされたもので、つぎのような構成をとるもの
である。 1.車両の荷台や台車等の荷物積載台上にガイド部材を
設け、板状補強材をシート状の外装材で連結することに
より両側面と天井面を一体に構成した折り畳み伸展可能
な密封性を有する荷物収納室をガイド部材と移動可能に
係合させたことを特徴とする荷物運搬車両。 2.荷物収納室を折り畳んだ際に折り目が外側に拡がる
方向に形成されるものであることを特徴とする1に記載
の荷物運搬車両。 3.荷物収納室の天井面を構成する部材と側壁面を構成
する部材の接続部に伸縮性部材及び/又は袋状部材を有
することを特徴とする1又は2に記載の荷物運搬車両。 4.荷物収納室を折り畳んだ際に折り目が内側方向に形
成されるものであることを特徴とする1に記載の荷物運
搬車両。 5.ガイド部材が荷物積載台の両側端部に設けられた外
側規制部材と内側規制部材により構成され、荷物積載台
の前端部及び/又は後端部に荷物収納室を折り畳んで収
納する収納部を有するものであることを特徴とする4に
記載の荷物運搬車両。 6.荷物収納室の前端部及び後端部に門型のフレーム部
材を設け、フレーム部材に前壁面及び後壁面を構成する
部材を固定したことを特徴とする1〜5のいずれか1項
に記載の荷物運搬車両。 7.荷物収納室の中間部にも門型のフレーム部材を設け
たことを特徴とする1〜6のいずれか1項に記載の荷物
運搬車両。 8.荷物収納室の前端部が運転台背部に固定されたもの
であることを特徴とする1〜7のいずれか1項に記載の
荷物運搬車両。 9.荷物収納室の前端部が移動可能に構成されたもので
あることを特徴とする1〜7のいずれか1項に記載の荷
物運搬車両。 10.運転台背部に固定した荷物収納室の前壁面を構成
する板状体の外周に雨樋部となる門型のフレーム部材を
設け、荷物収納室の前端部には雨樋部に係合する門型の
移動門柱を設けたことを特徴とする9に記載の荷物運搬
車両。 11.隣接するフレーム部材を連結部材により連結した
ことを特徴とする1〜10のいずれか1項に記載の荷物
運搬車両。 12.板状補強材を二枚のシート状の外装材間に挿入す
ることによって荷物収納室を一体に構成したことを特徴
とする1〜11のいずれか1項に記載の荷物運搬車両。 13.隣接する板状補強材をシート状の外装材を介して
接合することによって荷物収納室を一体に構成したこと
を特徴とする1〜11のいずれか1項に記載の荷物運搬
車両。 14.板状補強材が金属薄板間に軽量コア材を挿入した
サンドイッチパネルであることを特徴とする1〜13の
いずれか1項に記載の荷物運搬車両。 15.隣接する板状補強材間及び/又は板状補強材とフ
レーム部材の間に付勢部材を配設したことを特徴とする
1〜14のいずれか1項に記載の荷物運搬車両。 16.荷物収納室の両側面下部に弾性シートにより構成
された防水部材を設けたことを特徴とする1〜15のい
ずれか1項に記載の荷物運搬車両。 17.車両の荷台や台車等の荷物積載台の後部に、ガイ
ド部材に連接する折り畳み可能な補助ガイド部材を設け
て、折り畳んだ荷物収納室を補助ガイド部材上に載置可
能としたことを特徴とする1〜16のいずれか1項に記
載の荷物運搬車両。 18.荷物収納室の内側に、さらにアオリを装着して荷
物収納室を二重構造としたことを特徴とする1〜17の
いずれか1項に記載の荷物運搬車両。 19.アオリを荷物積載台上で前後水平方向に移動可能
であり、回動自在なアオリユニットにより構成したこと
を特徴とする18に記載の荷物運搬車両。 20.アオリユニットが三方向に回動自在なものである
ことを特徴とする18又は19に記載の荷物運搬車両。 21.アオリユニットをトップユニット、任意数の中間
ユニット、及びエンドユニットにより構成したものであ
ることを特徴とする18〜20のいずれか1項に記載の
荷物運搬車両。 22.各中間ユニットが荷物積載台の両側部に配置され
る二本の支柱と該支柱を連結する梁及び該支柱に一側端
を回動自在に取付け他側端を隣接するユニットの支柱に
係止可能とした側壁を有し、ユニットの支柱を介して側
壁を順次連結してアオリを形成することを特徴とする2
1に記載の荷物運搬車両。 23.荷物積載台の側端部に二重のレール部材を設け内
側レールにアオリユニットを移動可能に係合し、外側レ
ールに荷物収納室を移動可能に係合したことを特徴とす
る18〜22のいずれか1項に記載の荷物運搬車両。 24.荷物収納室及び/又はアオリユニットの移動を自
動化したことを特徴とする1〜23のいずれか1項に記
載の荷物運搬車両。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明では、荷物運搬車両の荷台上
にガイド部材を設け、このガイド部材と板状補強材をシ
ート状の外装材で連結することにより両側面と天井面を
一体に構成した折り畳み可能な荷物収納室を、移動可能
に係合させる。ガイド部材としては、レール、ラック、
溝等が用いられ、これらは通常は荷台の両端部に設置さ
れるが、荷台の中央部に設置してもよい。荷物収納室に
は、これらのガイド部材と係合する車輪、ベアリング等
の転動体や歯車等が設けられる。
【0009】本発明で荷物収納室を構成する板状補強材
としては特に制限はなく、荷物収納室の壁材として必要
な強度と剛性を付与することのできる材料はいずれも使
用可能である。好ましい板状補強材としては、アルミ
板、スチール板等の金属板、木製板、必要により繊維材
料等により強化した合成樹脂板や、金属薄板間に発泡プ
ラスチック材料、紙、アルミ等のロールコア又はハニカ
ムコア等の軽量コア材を挿入したサンドイッチパネル等
の複合材料等が挙げられる。本発明で板状補強材とは、
完全な板状体のほか板状体の外周部を区画する枠体や枠
体に格子状やルーバー状等の補強材を設けたもの等の一
定の面積を区画する補強材料を意味する。板状補強材と
して枠体を使用する場合には枠体全体をシート状の外装
材で覆うことにより荷物収納室の密封性を確保できる。
本発明では、これらの板状補強材をシート状の外装材料
で連結して荷物収納室の両側面と天井面を一体に構成す
るが、外装材料としては各種天然繊維からなる布地、ナ
イロン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニ
ル等の合成樹脂シート、ゴムシート等通常のシート材料
はいずれも使用することができる。板状補強材を外装材
料で連結する方法としては、例えば(1)二枚のシート
材料を接着、縫製等により貼り合わせその間に板状補強
材を挿入する、(2)隣接する板状補強材をシート状の
外装材を介して接着剤や係止具により接合する等の方法
が挙げられる。
【0010】本発明では図1〜6にみられるように、複
数の板状補強材を荷物運搬車両の荷台の前後に連結する
ことによって、荷物収納室を折り畳み伸展可能とし、折
り畳んだ際に折り目が荷物収納室の両側面及び/又は天
井面で外側に拡がる方向に形成されるようにすることが
できる。荷物収納室を折り畳んだ際に折り目が外側に拡
がる方向に形成されるようにするには、(1)荷物収納
室の天井面を構成する部材と側壁面を構成する部材の接
続部に伸縮性部材を使用する、(2)荷物収納室の天井
面を構成する部材と側壁面を構成する部材の接続部に寸
法に余裕のある袋状部材を使用する、(3)荷物収納室
の天井面を構成する部分の一部又は全面に板状補強材に
代えてエラストマー等の伸縮性材料を使用する等の方法
があり、適宜選択することができる。
【0011】荷物収納室を折り畳んだ際に折り目が外側
に拡がる方向に形成されることによって、本発明の荷物
運搬車両では図4、6にみられるように、荷物収納室の
スペースを変えずに荷物収納室を荷台の前方又は後方に
折り畳むことが可能となる。一般に、荷物運搬車両では
荷物の積み下ろしを容易にするために、コンテナ、パレ
ット等の規格化された容器を使用することが多く、荷台
の巾方向の寸法はコンテナ、パレット等の寸法に合わせ
て決められている。したがって、荷物収納室を折り畳ん
だときにも荷物収納室の巾方向のスペースが変わらなけ
れば、荷台の寸法を変える必要がないので従来の荷物運
搬車両の規格や製造ラインをそのまま使用することが可
能となる。また、荷物の積み下ろし作業のときにのみ荷
物収納室を折り畳み、クレーンやレッカー等を使用して
積み下し作業を効率よく行うことができ、しかも通常は
荷物収納室を伸展させれば車両の走行や駐車時には余分
のスペースを必要としない等本発明の実用的効果はきわ
めて大きい。
【0012】また本発明では図16〜21にみられるよ
うに、複数の板状補強材を荷物運搬車両の荷台の前後に
連結することによって、荷物収納室を折り畳み伸展可能
とし、折り畳んだ際に折り目が荷物収納室の両側面及び
/又は天井面で内側方向に形成されるようにすることが
できる。荷物収納室を折り畳んだ際に折り目が内側方向
に形成されるようにするには、図25に見られるよう
に、荷物収納室の天井面を構成する板状補強材と側壁面
を構成する板状補強材の接続部において、それぞれの板
状補強材の端部に切り欠きを設け、折り畳み時に天井面
を構成する板状補強材と側壁面を構成する板状補強材が
重ならないようにすることが好ましい。
【0013】荷物収納室を折り畳んだ際に折り目が内側
方向に形成されることによって、本発明の荷物運搬車両
では図19、21にみられるように、荷物収納室の巾方
向の寸法を変えずに荷物収納室を荷台の前方又は後方に
折り畳むことが可能となる。したがって、荷物収納室を
前方に折り畳むことによって、本発明の荷物運搬車両を
平ボディータイプの荷物運搬車両として使用することが
可能となり、運搬する荷物の種類に対応させて車両の形
態を変更し、空走行を減らして車両の使用効率、輸送効
率を上げることができる。また、コンテナタイプの荷物
運搬車両として使用した場合であって、荷物の積み下ろ
し作業のときに荷物収納室を荷台の前方又は後方に折り
畳んだ場合でも、車両側方に余分なスペースを必要とせ
ず、クレーンやレッカー等を使用して積み下し作業を効
率よく行うことができるものである。
【0014】板状補強材の寸法としては、例えば(1)
巾30cm程度〜荷台の巾の略半分程度の巾広のもの
(図1、16参照)、又は(2)巾約3〜10cm程度
の巾狭のもの(図36参照)とすることができる。板状
補強材の長さは、運搬する荷物の種類や荷物運搬車両の
荷台のサイズに合わせて適宜選択することができる。荷
物収納室を巾広の板状補強材により構成し折り畳んだ際
に折り目が内側方向に形成されるようにする場合には、
図22に見られるようにガイド部材を荷物積載台の両側
端部に設けた外側規制部材と内側規制部材により構成
し、荷物積載台の前端部及び/又は後端部に荷物収納室
を折り畳んで収納する収納部を有するものとすることが
好ましい。このようなガイド部材を使用することによ
り、荷物収納室の折り畳みや伸展をスムースに行うこと
が可能となるとともに、外側規制部材によって荷物収納
室の下端部から風雨が侵入するのを防止することが可能
となる。
【0015】荷物収納室を巾狭の板状補強材により構成
した場合には、荷物収納室を内側に折り畳んだときの、
荷物収納室の巾方向のスペースの減少(板状補強材の巾
の略2倍)を少なくすることができる。本発明では、荷
物収納室を強度のある板状補強材をシート状の外装材で
連結することにより両側面と天井面を一体に構成するこ
とによって、荷物収納室を組み立てたときに側壁面及び
天井面に必要な強度を付与するとともに、密封性を確保
し雨天走行時にも風雨の侵入を防止することができるも
のである。また、同時に荷物収納室の折り畳みや伸展に
メリハリを持たせることも可能となる。
【0016】荷物収納室の前端部及び後端部には、荷台
の両側部に配置される二本の支柱と該支柱を連結する梁
から構成されるフレーム部材を設け、このフレーム部材
に前壁面及び後壁面を構成する板状体等の部材を固定す
る。後壁面には、通常は全面又は部分的に扉を設ける
が、この扉は両開き又は片開きもしくは昇降式のシャッ
ター等通常のものとすることができる。フレーム部材は
二本の支柱の上端部を一本の梁で連結して門型としても
よく、また支柱を上下二本の梁で連結して口字型として
もよい。通常は支柱下部には、ガイド部材と係合する車
輪、ベアリング、歯車等が設けられる。このフレーム部
材は荷物収納室の中間部にも設けることができる。
【0017】荷物収納室の中間部にもフレーム部材を設
ける場合には、図44にみられるように隣接する各フレ
ーム部材を連結部材により連結し、荷物収納室が一体と
なって折り畳み又は伸展可能となるように構成すること
ができる。荷物収納室の中間部にフレーム部材を設ける
際には、巾広の板状補強材により荷物収納室を構成する
ときには、図1にみられるように荷物収納室を構成する
板状補強材二枚おきに(折り畳んだ際の折り目1つ毎
に)中間フレーム部材を設けることが好ましい。巾狭の
板状補強材により荷物収納室を構成する場合には、隣接
するフレーム部材間に複数の板状補強材を配置する。荷
物収納室を構成する板状補強材の荷台の長さ方向の数は
二枚(折り畳んだ際の折り目が1つ)以上であれば特に
制限はなく、板状補強材の巾や運搬対象とする荷物の種
類や荷物運搬車両のサイズに合わせて適宜選択すること
ができる。
【0018】隣接する板状補強材間及び/又は板状補強
材とフレーム部材間には、例えば図15に見られるよう
に折り目部を折り畳み方向に付勢するバネ付蝶番、板バ
ネ、コイルバネ、ピン、ゴム等の弾性部材等からなる付
勢部材を配設することができる。このような付勢部材を
配設することにより、折り目の方向性にメリハリを持た
せ荷物収納室の折り畳みが容易になるとともに、強度も
改善される。
【0019】荷物収納室の前端部は、運転台背部に固定
されたものとすることができ、また運転台背部に設けた
荷物収納室の前壁面を構成する板状体に着脱自在として
前端部が荷台の後部に移動可能となるように構成しても
よい。荷物収納室の前端部が荷台の後部に移動可能とな
るように構成するには、例えば図32〜35にみられる
ように運転台背部に固定した荷物収納室の前壁面を構成
する板状体の外周に、雨樋部となる門型のフレーム部材
を設け、荷物収納室の前端部にはこの雨樋部に係合する
門型の移動門柱を設けて着脱自在とすることが好まし
い。また、雨樋部と移動門柱の係合部にはゴム等の弾性
材料からなるパッキンを設けて密封性を確保することが
好ましい。このような構成を採用した場合には、雨天走
行時における係合部での雨じまいを完全なものとするこ
とができる。
【0020】荷物収納室には、さらに前端、中間及び後
端の各フレーム部材及びその接続部周縁を荷物収納室の
両側面及び天井面の全体にわたってそれぞれ覆うカバー
シートを設けることによって、荷物収納室の接続部から
の雨水の浸入を一層効果的に防止することができる。カ
バーシートを構成する材料としては各種天然繊維からな
る布地、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポ
リ塩化ビニル等の合成樹脂シート、ゴムシート等通常の
シート材料はいずれも使用することができるが、防水性
のシート材料を使用することが好ましい。また荷物収納
室の両側面下端部には、プラスチック、ゴム等の防水性
を有する弾性シートによる袴状の防水部材を設けること
によって、雨天走行時に荷物収納室下端部から雨水が進
入するのを防止するようにしてもよい。
【0021】荷物運搬車両の荷台の後端部には、図39
にみられるようにガイド部材に連接する折り畳み可能な
補助ガイド部材を設けることができる。そして、荷物の
積み下し作業の際には、この補助ガイド部材を伸展させ
てガイド部材と接続し、荷物収納室を荷台の後方に向け
て折り畳み、図40にみられるように補助ガイド部材上
に移動することによって荷台のスペースをフルに使用
し、荷物の積み下し作業を一層容易に行えるようにする
ことができる。
【0022】本発明のさらに別の形態としては、上記し
た荷物収納室の内側にアオリを装着し、荷物収納室を二
重構造とすることもできる。このアオリは従来の荷台に
固定されたものでもよく、また、前後水平方向に折畳み
自在なアオリユニットを荷台上に移動可能に装着し、ア
オリを構成してもよい。移動可能なアオリユニットを使
用して荷物収納室を二重構造とした場合には、外側の荷
物収納室及び内側のアオリユニットを共に折畳み荷台の
前部に寄せることによって、荷物の積み下し作業を容易
に行うことが可能となる。内側に設けるアオリは、荷物
収納室の長さ方向の全長にわたるものとすることがで
き、また荷物収納室に部分的に設けてもよい。荷物収納
室を二重構造とすることによって、大型の荷物や重量
物、不定形の荷物等を運搬する際に、荷物収納室の側壁
に過度の荷重がかかるのを防止し、荷物を安全に運搬す
るのに好都合となる。
【0023】荷物収納室の内側にアオリユニットを移動
可能に装着するには、荷物収納室を移動可能に係合する
ガイド部材の内側に別のガイド部材を設けてアオリユニ
ットをこれに移動可能に係合すればよい。アオリユニッ
トは、先に本発明者が特開平9−286357号公報で
提案したようにユニット化し、任意数(0を含む)の中
間ユニットとエンドユニットにより構成することができ
るが、各ユニットには荷台の両側部に配置される二本の
支柱と該支柱を下部で連結する梁を設けて、必要な強度
を持たせることが好ましい。
【0024】各中間ユニットの支柱には、アオリ側壁部
材の一側端を回動自在に取り付け、該側壁部材の他側端
を隣接するユニットの支柱に設けた溝に嵌合する等の手
段により係止して、ユニットの支柱を介して側壁部材を
順次連結してアオリを形成するようにすることができ
る。また、エンドユニットには後壁部材をユニット下部
で荷台の水平方向に回動自在に取り付けるようにするこ
とができる。中間ユニットの数や隣接するユニットを連
結する側壁部材の寸法は、車両の大きさに合わせて適宜
設定することができる。
【0025】荷物収納室及び/又は荷物収納室の内側に
装着するアオリユニットの移動は手動により行うことも
できるが、モーター等の動力源により自動的に移動させ
る構成とすることも可能である。荷物収納室及び/又は
アオリユニットの移動を自動化する場合は、隣接するフ
レーム部材や支柱を連結し一体的に移動させて荷物収納
室やアオリの折り畳み又は伸展を滑らかに行うようにす
ることが好ましい。
【0026】つぎに、本発明の具体例について図面に基
づいてさらに詳細に説明するが、これらの具体例は本発
明を限定するものではない。図1〜6は本発明をトラッ
クに適用した1例を示す図であり、図1及び図2は荷物
収納室を伸展させた状態を示す側面図及び平面図、図3
及び図4は荷物収納室を折り畳み荷台の後方に移動させ
た状態を示す側面図及び平面図、そして図5及び図6は
荷物収納室を折り畳み荷台の前方に移動させた状態を示
す側面図及び平面図である。
【0027】これらの図において、符号1はトラック、
符号2は荷台、符号3はガイド部材となるレール、そし
て符号4は荷物収納室を表す。この例では、トラック1
の荷台2の両側端部にガイド部材3を設け、折り畳み可
能な荷物収納室4をガイド部材3に移動可能に係合させ
ている。荷物収納室4は、板状補強材11、12をシー
ト状の外装材(図示せず)で連結することによって側壁
面及び天井面が一体に構成されており、さらに運転台背
部に固定した前壁面5、前壁面5と着脱可能に係合する
門型のフレーム部材からなる移動門柱6、荷物収納室の
中間部に設けた門型の中間フレーム部材7、扉状の後壁
面8を係合した門型の後端フレーム部材9からなる。
【0028】移動門柱6、中間フレーム部材7及び後端
フレーム部材を構成する材料に特に制限はないが、通常
は鉄鋼、アルミニウム等の金属類を使用する。前壁面5
及び後壁面8も通常は金属により構成されるが、木質材
料や繊維材料等で強化したプラスチック等の複合材料を
使用してもよい。荷物収納室4の側壁面を構成する板状
補強材11及び天井面を構成する板状補強材12の数
は、荷台のサイズに合わせて適宜増減することができ、
また中間フレーム部材7を省略してもよい。
【0029】図7〜図9は、荷物収納室4の側壁面及び
天井面の構成の1例を示す図であり、図7は荷物収納室
を折り畳む状況を示す模式図、図8は荷物収納室を折り
畳む状況を示す部分拡大斜視図、図9は側壁面の断面図
を表す。この例では荷物収納室4の側壁面を構成する板
状補強材11と天井面を構成する板状補強材12との接
続部に切れ目を設け、この切れ目に弾性樹脂、ゴム等か
らなる伸縮性部材13を配置することによって、荷物収
納室4を折り畳んだ際に折り目が側壁面及び天井面で外
側に拡がる方向に形成されるように構成してある。ま
た、側壁面を構成する板状補強材11の下端部には、プ
ラスチック、ゴム等の弾性材料からなる防水シート14
を袴状に取付けて、雨天走行時の雨水の浸入を防止する
ようにしてある。
【0030】荷物収納室の側壁面及び天井面を構成する
板状補強材11及び12としては、この例では図9にみ
られるようにアルミニウム等の金属薄板21、21間に
発泡スチロール等の発泡プラスチック材料からなる軽量
コア材22を挿入したサンドイッチパネルを使用した。
各サンドイッチパネルはナイロンキャンバス等からなる
シート状の外装材23によって接着剤及び鋲により隣接
するパネル又は中間フレーム部材7に接合されている。
【0031】図10は荷物収納室4の側壁面及び天井面
を構成する板状補強材11及び12の他の例を示す図で
あり、この例では外装材23として二枚のナイロンキャ
ンバスを縫製又は接着剤で貼り合わせることによって袋
状の収納部を設け、その内部にアルミニウム板11を収
納することにより、荷物収納室の壁面を構成している。
【0032】図11〜図14は荷物収納室4の側壁面及
び天井面の構成の他の例を示す図であり、図11は側壁
面と天井面の接続部を示す模式図、図12は図11の部
分拡大断面図、図13は荷物収納室を折り畳む状況を示
す斜視図、図14は図13を矢印方向から見た部分拡大
模式図である。この例では荷物収納室4の側壁面を構成
する板状補強材11と天井面を構成する板状補強材12
との接続部に切れ目を設け、この切れ目に通常のシート
材料からなり寸法に余裕のある袋状部材15を配置する
ことによって、荷物収納室4を折り畳んだ際に折り目が
側壁面及び天井面で外側に拡がる方向に形成されるよう
に構成してある。また袋状部材15と荷物収納室4の側
壁面を構成する板状補強材11との間には雨樋部16を
取り付け、荷物収納室4の側壁面と天井面の切れ目から
雨水が侵入した場合であっても荷物収納室内部が濡れる
ことがないようにしている。さらに袋状部材15には、
図14に示すように裏あて材17を設けて、板状補強材
11、12と袋状部材15の接続強化を行い雨じまいを
完全にしている。
【0033】図15は荷物収納室4の他の例を示す図で
ある。この例では荷物収納室4の折り畳みが容易になる
ように側壁面や天井面を構成する板状補強材11、12
と中間フレーム部材7の間に付勢部材18としてバネ付
蝶番を配設してある。また、この付勢部材18は隣接す
る板状補強材間に設けることもできる。
【0034】図16〜21は本発明をトレーラーに適用
した1例を示す図であり、図16及び図17は荷物収納
室を伸展させた状態を示す側面図及び平面図、図18及
び図19は荷物収納室を折り畳み荷台の後方に移動させ
た状態を示す側面図及び平面図、そして図20及び図2
1は荷物収納室を折り畳み荷台の前方に移動させた状態
を示す側面図及び平面図である。
【0035】この例では、荷物収納室4を折り畳んだ際
に折り目が側壁面及び天井面で内側方向に形成されるよ
うに荷物収納室4を構成し、トレーラー51の荷台の前
後端部には折り畳んだ荷物収納室4の側壁面を構成する
板状補強材11を収納する収納部10を設けた。荷物収
納室4を構成する前壁面5、移動門柱6、中間フレーム
部材7、後端フレーム部材9等の基本的な構成は、図1
〜図6のトラックと同様である。
【0036】図22〜図26は、ガイド部材3及び荷物
収納室4を構成する板状補強材の1例を示す図であり、
図22は荷物収納室を折り畳んで収納した状態を示すガ
イド部材3の模式図、図23は荷物収納室を前方に折り
畳む状況を示す部分拡大側面図、図24は同じくその断
面図を表す。また、図25は荷物収納室4の一部を切り
欠いた部分拡大斜視図であり、図26は荷物収納室4を
構成する板状補強材の断面図である。この例では、金属
等の板状体からなる外側規制部材19及び内側規制部材
20によってガイド部材3を構成し、ガイド部材3の前
端部及び後端部には荷物収納室の側壁面を構成する板状
補強材11を折り畳んで収納する収納部10が設けてあ
る。このガイド部材3には、荷物収納室4を構成する移
動門柱6、板状補強材11、中間フレーム部材7及び後
端フレーム部材9が摺動自在に係合されている。
【0037】この例では荷物収納室4の側壁面を構成す
る板状補強材11と天井面を構成する板状補強材12と
しては、図26に見られるような断面形状を有するアル
ミニウム等の金属薄板を使用している。この板状体は、
断面中央部にリブ41を設けることによって、強度を大
きくしてある。荷物収納室4は、ナイロンキャンバス等
からなる二枚の外装材23、23を縫製又は接着剤で貼
り合わせることによって袋状の収納部を設け、その内部
にこの板状体を挿入することによって一体に構成してあ
る。荷物収納室4の側壁面を構成する板状補強材11と
天井面を構成する板状補強材12との接続部では、図2
5に見られるように板状補強材11及び12の端部に切
り欠き42、42を設け、折り畳み時に天井面を構成す
る板状補強材12と側壁面を構成する板状補強材11が
重ならないようにしてある。
【0038】図27〜図31は、本発明をトレーラーに
適用した他の例を示す図であり、図27及び図28は荷
物収納室を折り畳んで荷台の前方に移動させた状態を示
す側面図及び平面図、図29及び図30は荷物収納室を
折り畳んで荷台の後方に移動させた状態を示す側面図及
び平面図、そして図31は荷物収納室を折り畳んだ状態
を示すガイド部材3の模式図である。この例では、荷物
収納室4を構成する板状補強材11及び12の巾を荷台
2の巾の略半分の寸法とし、荷物収納室4を折り畳んだ
ときに荷台に占めるスペースを小さくしてある。また、
荷台の後部には、ガイド部材3に連接する補助ガイド部
材30及びスタンド31を折り畳み自在に設けてある。
この補助ガイド部材30は、通常はガイド部材3の下部
に折り畳んだ状態で収納されているが、使用時には図2
9にみられるようにガイド部材3の後端部で回動させる
ことによって、ガイド部材3と一体になるように構成さ
れている。補助ガイド部材30の端部にはスタンド31
が回動可能に設置されている。荷物の積み下し時には、
図29にみられるように折畳んだ荷物収納室4を補助ガ
イド部材30上に移動することによって、荷台スペース
をフルに活用して荷物の積み下しを行うことが可能とな
る。
【0039】図32〜図35は、運転台背部に固定した
荷物収納室の前壁面5と荷物収納室の前端部に設けた移
動門柱6を着脱自在に係合する1例を示す図である。図
32は移動門柱6を前壁面5に係合する直前の状態を示
す図、図33及び図34は前壁面5と移動門柱6を係合
する係止具を示す図、そして図35は前壁面5と移動門
柱6の係合時の雨じまいの状態について説明する部分拡
大断面図で、(A)は天井部、(B)は上から見て右側
面部、(C)は上から見て左側面部を示す。
【0040】運転台背部に固定した荷物収納室の前壁面
5は、前壁面となる板状体の外周に図35に示す断面形
状を有する金属製の門型のフレーム部材25を設けるこ
とによって構成する。このフレーム部材の開口部28に
は、荷物収納室前端部の両側面及び天井面の全面におい
て図35に示す断面形状を有するフレーム部材からなる
門型の移動門柱6が嵌合する。移動門柱6のフレーム部
材25との接合部には、弾性樹脂、ゴム等の弾性材料か
らなるパッキン26を移動門柱6の全面にわたって設
け、雨じまいとする。フレーム部材25の下部には雨樋
部27が設けられ、パッキンから漏れた水滴は雨樋部2
7からフレーム部材25の側面部を通って下方に排除さ
れる。移動門柱6は、図33、34にみられるようにフ
レーム部材25に設けた係止具29によってフレーム部
材25に着脱自在に固定される。この例では、移動門柱
6の断面形状を下向きのコの字型とし、コの字型の前面
及び上面にパッキン26を設けたが、パッキン26をコ
の字型の前面又は上面のみに設けたり、移動門柱6の断
面形状を上向きのコの字型としたり、フレーム部材25
の断面形状を変更する等、適宜設計変更してもよいこと
は言うまでもない。
【0041】図36〜図40は、本発明をトラックに適
用した他の例を示す図であり、図36及び図37は荷物
収納室を伸展させた状態を示す側面図及び平面図、図3
8は荷物収納室を折り畳んで荷台の前方に移動させた状
態を示す側面図、図39は補助ガイド部材を組み立てる
状態を示す図、そして図40は荷物収納室を折り畳んで
荷台の後方に設けた補助ガイド部材上に移動させた状態
を示す側面図である。
【0042】この例では、荷物収納室4は巾狭の板状補
強材11及び12を、多数連結することによって一体に
構成してある。トラックの荷台の両側部に設けたガイド
部材3の後部に、ガイド部材3と連接する折り畳み可能
な補助ガイド部材30を設けてある。この補助ガイド部
材30は、通常は図38に示すようにガイド部材3の下
部に折り畳んだ状態で収納されているが、使用時には図
39にみられるようにガイド部材3の後端部で180度
回動させることによって、ガイド部材3と一体になるよ
うに構成されている。補助ガイド部材30の端部にはス
タンド31が回動可能に設置されている。荷物の積み下
し時には、図40にみられるように折畳んだ荷物収納室
4を補助ガイド部材30上に移動することによって、荷
台スペースをフルに活用して荷物の積み下しを行うこと
が可能となる。このトラックの他の構成は、基本的に図
16〜図21のトレーラーと同様である。このトラック
では、荷物収納室4を巾狭の板状補強材11及び12で
構成することによって、荷物収納室4をそのスペースを
殆ど犠牲にすることなくメリハリをつけて折り畳むこと
が可能となる。
【0043】図41〜図43は、本発明をトラックに適
用した他の例を示す図であり、図41及び図42は荷物
収納室を折り畳んで荷台の前方に移動させた状態を示す
側面図及び平面図、そして図43は荷物収納室を折り畳
んで荷台の後方に設けた補助ガイド部材上に移動させた
状態を示す側面図である。このトラックでは、荷台の後
方に設ける補助ガイド部材30を荷台と同じ平面で水平
方向に折り畳むように構成したほかは、図36〜図40
のトラックと同様の構成を有する。
【0044】図44〜図46は、本発明をトラックに適
用した他の例を示す図であり、図44は荷物収納室を伸
展した状態の側面図、図45は同平面図、そして図46
は図44の部分拡大図である。この例では、荷物収納室
4を巾広の板状補強材11及び12で構成するととも
に、隣接する移動門柱6、中間フレーム材7及び後端フ
レーム部材9を連結部材32で連結し、荷物収納室4の
折り畳み操作を一体に行えるようにしてある。各フレー
ム部材には縦長の摺動溝34を有する連結具33を設
け、摺動溝34内に連結部材32の一端を摺動自在に連
結した。この例では、連結部材32は荷物収納室4の側
面及び天井面に設けたが、連結部材32を側面又は天井
面のいずれかのみに設ける構成としてもよい。
【0045】図47、図48は、本発明をトラックに適
用したさらに他の例を示す図であり、図47は荷物収納
室を伸展した状態の側面図、そして図48荷物収納室を
折り畳んで前方に移動した状態の側面図である。この例
では、荷物収納室4の内側にアオリ35を設けて荷物収
納室を二重構造としたほかは図36〜図40のトラック
と同様の構成を有する。この例では、アオリ35は荷物
収納室の後部よりに部分的に設けたが、図49に見られ
るように荷物収納室の前部よりに設けてもよく、また荷
物収納室の全長にわたって設けてもよい。
【0046】図50及び図51は、荷物収納室を構成す
る移動門柱、中間フレーム部材又は後端フレーム部材
と、荷物運搬車両の荷台2の両側部に設けたガイド部材
3との係合状態の1例を示す側面図及び断面図である。
これらの図において符号36は中間フレーム部材7等を
荷台2に固定する係止具、符号37は車輪を表す。ガイ
ド部材3は、中間フレーム部材7等の基部40を車輪3
7を介して摺動自在に係合するレール部材38と、荷物
収納室の側壁を構成する板状補強材11を摺動自在に収
納する断面L字型のレール部材39からなる。レール部
材39は、荷物収納室の下端部から雨水が侵入するのを
防止する役割をも果たす。
【0047】図52は本発明の荷物運搬車両の他の例を
示す図である。この例では、移動門柱6、中間フレーム
部材7及び後端フレーム部材9をチェーン44を介して
モーター43と接続することにより、荷物収納室4の移
動を自動化した。その他の構成は基本的に図1〜図6の
トラックと同様である。
【0048】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の荷物運搬車両
は、荷物収納室を強度のある板状補強材をシート状の外
装材で連結して両側面と天井面を一体に構成することに
よって、荷物収納室を組み立てたときに側壁面及び天井
面に必要な強度を付与するとともに、密封性を確保し雨
天走行時にも風雨の侵入を防止することができるもので
ある。また、荷物収納室の折り畳みや伸展にメリハリを
持たせて容易に行うことが可能となり、簡単に荷物運搬
車両の形態を変更して異なるタイプの車両として使用
し、車両の使用効率、輸送効率を上げることができる。
さらに、本発明の荷物運搬車両は、荷物の積み下ろし時
に、必要によりクレーンやレッカー等を使用して、荷物
の積み下し作業をきわめて容易に行うことができるもの
であり、実用的価値がきわめて高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をトラックに適用した1例を示すもの
で、荷物収納室を伸展させた状態を示す側面図である。
【図2】図1のトラックの平面図である。
【図3】図1のトラックの荷物収納室を折り畳み荷台の
後方に移動させた状態を示す側面図である。
【図4】図1のトラックの荷物収納室を折り畳み荷台の
後方に移動させた状態を示す平面図である。
【図5】図1のトラックの荷物収納室を折り畳み荷台の
前方に移動させた状態を示す側面図である。
【図6】図1のトラックの荷物収納室を折り畳み荷台の
前方に移動させた状態を示す平面図である。
【図7】本発明の荷物収納室の側壁面及び天井面の構成
の1例を示すもので、荷物収納室を折り畳む状況を示す
模式図である。
【図8】図7の荷物収納室を折り畳む状況を示す部分拡
大斜視図である。
【図9】図7の荷物収納室の側壁面の断面図である。
【図10】荷物収納室の壁面を構成する板状補強材の他
の例を示す図である。
【図11】荷物収納室の側壁面及び天井面の構成の他の
例を示すもので、側壁面と天井面の接続部を示す模式図
である。
【図12】図11の接続部の部分拡大断面図である。
【図13】図11の荷物収納室を折り畳む状況を示す斜
視図である。
【図14】図13を矢印方向から見た部分拡大模式図で
ある。
【図15】荷物収納室の他の例を示すもので、荷物収納
室を折り畳む状況を示す斜視図である。
【図16】本発明をトレーラーに適用した1例を示すも
ので、荷物収納室を伸展させた状態を示す側面図であ
る。
【図17】図16のトレーラーの平面図である。
【図18】図16のトレーラーの荷物収納室を折り畳み
荷台の後方に移動させた状態を示す側面図である。
【図19】図16のトレーラーの荷物収納室を折り畳み
荷台の後方に移動させた状態を示す平面図である。
【図20】図16のトレーラーの荷物収納室を折り畳み
荷台の前方に移動させた状態を示す側面図である。
【図21】図16のトレーラーの荷物収納室を折り畳み
荷台の前方に移動させた状態を示す平面図である。
【図22】荷物収納室を折り畳んでガイド部材に収納し
た状態の1例を示す模式図である。
【図23】荷物収納室を折り畳む状況を示す模式図であ
る。
【図24】荷物収納室を折り畳む状況を示す模式図であ
る。
【図25】荷物収納室の一部を切り欠いた部分拡大斜視
図である。
【図26】荷物収納室の壁面を構成する板状補強材の他
の例を示す断面図である。
【図27】本発明をトレーラーに適用した他の例を示す
もので、荷物収納室を折り畳み荷台の前方に移動させた
状態を示す側面図である。
【図28】図27のトレーラーの平面図である。
【図29】図27のトレーラーの荷物収納室を折り畳み
荷台の後方に移動させた状態を示す側面図である。
【図30】図27のトレーラーの荷物収納室を折り畳み
荷台の後方に移動させた状態を示す平面図である。
【図31】図27のトレーラーの荷物収納室を折り畳ん
だ状態を示すガイド部材の模式図である。
【図32】荷物収納室の前壁面と荷物収納室の前端部に
設けた移動門柱を着脱自在に係合する1例を示す図であ
る。
【図33】図32の前壁面と移動門柱を係合する係止具
を示す図である。
【図34】図32の前壁面と移動門柱を係合する係止具
を示す図である。
【図35】図32の前壁面と移動門柱の係合時の雨じま
いの状態について説明する部分拡大断面図である。
【図36】本発明をトラックに適用した他の例を示すも
ので、荷物収納室を伸展させた状態を示す側面図であ
る。
【図37】図36のトラックの平面図である。
【図38】図36のトラックの荷物収納室を折り畳んで
荷台の前方に移動させた状態を示す側面図である。
【図39】図36のトラックの補助ガイド部材を組み立
てる状態を示す図である。
【図40】図36のトラックの荷物収納室を折り畳んで
荷台の後方に設けた補助ガイド部材上に移動させた状態
を示す側面図である。
【図41】本発明をトラックに適用した他の例を示すも
ので、荷物収納室を折り畳んで前方に移動させた状態を
示す側面図である。
【図42】図41のトラックの平面図である。
【図43】図41のトラックの荷物収納室を折り畳んで
補助ガイド部材上に移動させた状態を示す側面図であ
る。
【図44】本発明をトラックに適用した他の例を示すも
ので、荷物収納室を伸展した状態を示す側面図である。
【図45】図44のトラックの平面図である。
【図46】図44のトラックの部分拡大図である。
【図47】本発明をトラックに適用した他の例を示すも
ので、荷物収納室を伸展した状態を示す側面図である。
【図48】図47のトラックの荷物収納室を折り畳んで
前方に移動した状態を示す側面図である。
【図49】本発明をトラックに適用した他の例を示すも
ので、荷物収納室を折り畳んで後方に移動した状態を示
す側面図である。
【図50】荷物収納室を構成する中間フレーム部材とガ
イド部材との係合状態の1例を示す側面図である。
【図51】図50の中間フレーム部材とガイド部材との
係合状態の断面図である。
【図52】本発明をトラックに適用した他の例を示す側
面図である。
【符号の説明】
1 トラック 2 荷台 3 ガイド部材 4 荷物収納室 5 前壁面 6 移動門柱 7 中間フレーム部材 8 後壁面 9 後端フレーム部材 10 荷物収納室の収納部 11、12 板状補強材 13 伸縮性部材 14 防水シート 15 袋状部材 16、27 雨樋部 17 裏あて材 18 付勢部材 19 外側規制部材 20 内側規制部材 21 金属薄板 22 軽量コア材 23 外装材 25 フレーム部材 26 パッキン 28 開口部 29、36 係止具 30 補助ガイド部材 31 スタンド 32 連結部材 33 連結具 34 摺動溝 35 アオリ 37 車輪 38、39 レール部材 40 フレーム部材の基部 41 リブ 42 切り欠き 43 モーター 44 チェーン 51 トレーラー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−60349(JP,A) 特開 平9−123768(JP,A) 特開 平8−91054(JP,A) 特開 平7−277063(JP,A) 特開 平7−62932(JP,A) 特開 平5−270273(JP,A) 実開 平1−168321(JP,U) 実開 昭60−8150(JP,U) 実開 昭52−21619(JP,U) 実開 平4−89423(JP,U) 実開 昭62−170324(JP,U) 実開 昭62−3314(JP,U) 実開 平4−35921(JP,U) 実公 昭32−6528(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60J 7/12 B62D 33/027

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の荷台や台車等の荷物積載台上にガ
    イド部材を設け、板状補強材をシート状の外装材で連結
    することにより両側面と天井面を一体に構成した折り畳
    み伸展可能な密封性を有する荷物収納室をガイド部材と
    移動可能に係合させた荷物運搬車両において、荷物収納
    室の天井面を構成する部材と側壁面を構成する部材の接
    続部に伸縮性部材又は袋状部材を有することを特徴とす
    る荷物運搬車両。
  2. 【請求項2】 荷物収納室を折り畳んだ際に折り目が外
    側に拡がる方向に形成されるものであることを特徴とす
    る請求項1に記載の荷物運搬車両。
  3. 【請求項3】 荷物収納室を折り畳んだ際に折り目が内
    側方向に形成されるものであることを特徴とする請求項
    1に記載の荷物運搬車両。
  4. 【請求項4】 ガイド部材が荷物積載台の両側端部に設
    けられた外側規制部材と内側規制部材により構成され、
    荷物積載台の前端部及び/又は後端部に荷物収納室を折
    り畳んで収納する収納部を有するものであることを特徴
    とする請求項に記載の荷物運搬車両。
  5. 【請求項5】 荷物収納室の前端部及び後端部に門型の
    フレーム部材を設け、フレーム部材に前壁面及び後壁面
    を構成する部材を固定したことを特徴とする請求項1〜
    のいずれか1項に記載の荷物運搬車両。
  6. 【請求項6】 荷物収納室の中間部にも門型のフレーム
    部材を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    1項に記載の荷物運搬車両。
  7. 【請求項7】 荷物収納室の前端部が運転台背部に固定
    されたものであることを特徴とする請求項1〜6のいず
    れか1項に記載の荷物運搬車両。
  8. 【請求項8】 荷物収納室の前端部が移動可能に構成さ
    れたものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載の荷物運搬車両。
  9. 【請求項9】 運転台背部に固定した荷物収納室の前壁
    面を構成する板状体の外周に雨樋部となる門型のフレー
    ム部材を設け、荷物収納室の前端部には雨樋部に係合す
    る門型の移動門柱を設けたことを特徴とする請求項
    記載の荷物運搬車両。
  10. 【請求項10】 隣接するフレーム部材を連結部材によ
    り連結したことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1
    項に記載の荷物運搬車両。
  11. 【請求項11】 板状補強材を二枚のシート状の外装材
    間に挿入することによって荷物収納室を一体に構成した
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載
    の荷物運搬車両。
  12. 【請求項12】 隣接する板状補強材をシート状の外装
    材を介して接合することによって荷物収納室を一体に構
    成したことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項
    に記載の荷物運搬車両。
  13. 【請求項13】 板状補強材が金属薄板間に軽量コア材
    を挿入したサンドイッチパネルであることを特徴とする
    請求項1〜12のいずれか1項に記載の荷物運搬車両。
  14. 【請求項14】 隣接する板状補強材間及び/又は板状
    補強材とフレーム部材の間に付勢部材を配設したことを
    特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の荷物
    運搬車両。
  15. 【請求項15】 荷物収納室の両側面下部に弾性シート
    により構成された防水部材を設けたことを特徴とする請
    求項1〜14のいずれか1項に記載の荷物運搬車両。
  16. 【請求項16】 車両の荷台や台車等の荷物積載台の後
    部に、ガイド部材に連接する折り畳み可能な補助ガイド
    部材を設けて、折り畳んだ荷物収納室を補助ガイド部材
    上に載置可能としたことを特徴とする請求項1〜15
    いずれか1項に記載の荷物運搬車両。
  17. 【請求項17】 荷物収納室の内側に、さらにアオリを
    装着して荷物収納室を二重構造としたことを特徴とする
    請求項1〜16のいずれか1項に記載の荷物運搬車両。
  18. 【請求項18】 アオリを荷物積載台上で前後水平方向
    に移動可能であり、回動自在なアオリユニットにより構
    成したことを特徴とする請求項17に記載の荷物運搬車
    両。
  19. 【請求項19】 アオリユニットが三方向に回動自在な
    ものであることを特徴とする請求項17又は18に記載
    の荷物運搬車両。
  20. 【請求項20】 アオリユニットをトップユニット、任
    意数の中間ユニット、及びエンドユニットにより構成し
    たものであることを特徴とする請求項17〜19のいず
    れか1項に記載の荷物運搬車両。
  21. 【請求項21】 各中間ユニットが荷物積載台の両側部
    に配置される二本の支柱と該支柱を連結する梁及び該支
    柱に一側端を回動自在に取付け他側端を隣接するユニッ
    トの支柱に係止可能とした側壁を有し、ユニットの支柱
    を介して側壁を順次連結してアオリを形成することを特
    徴とする請求項20に記載の荷物運搬車両。
  22. 【請求項22】 荷物積載台の側端部に二重のレール部
    材を設け内側レールにアオリユニットを移動可能に係合
    し、外側レールに荷物収納室を移動可能に係合したこと
    を特徴とする請求項17〜21のいずれか1項に記載の
    荷物運搬車両。
  23. 【請求項23】 荷物収納室及び/又はアオリユニット
    の移動を自動化したことを特徴とする請求項1〜22
    いずれか1項に記載の荷物運搬車両。
JP10229514A 1998-01-19 1998-07-31 荷物運搬車両 Expired - Fee Related JP2999457B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10229514A JP2999457B2 (ja) 1998-01-19 1998-07-31 荷物運搬車両

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018898 1998-01-19
JP10-20188 1998-02-02
JP10-33531 1998-02-02
JP3353198 1998-02-02
JP10229514A JP2999457B2 (ja) 1998-01-19 1998-07-31 荷物運搬車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11278060A JPH11278060A (ja) 1999-10-12
JP2999457B2 true JP2999457B2 (ja) 2000-01-17

Family

ID=27282933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10229514A Expired - Fee Related JP2999457B2 (ja) 1998-01-19 1998-07-31 荷物運搬車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2999457B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11278060A (ja) 1999-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO1999012759A1 (fr) Vehicule transporteur de marchandises
US5366124A (en) Vehicle bed load container and stabilizer
US4681360A (en) Combination access box and bed liner for vehicles
US5598962A (en) Security trunk for sport utility vehicles
US20040169389A1 (en) Vehicle bed storage box
WO2009005708A1 (en) Reconfigurable travel trailer
US5772271A (en) Versatile, multipurpose truck body
US8371782B2 (en) Adjustable mid- gate
US20230234491A1 (en) Grain trailer
CZ331492A3 (en) Vehicle
US20090033121A1 (en) Disposable bed bag
US6827231B2 (en) Minivan box liner
WO1997039914A1 (fr) Vehicule de transport de fret
JP2999457B2 (ja) 荷物運搬車両
EP3165402B1 (en) Foldable superstructure for vehicles
US20030178869A1 (en) Collapsible, interior cargo compartment protective liner
JP3045972B2 (ja) 荷物運搬車両
US6729671B2 (en) Device for the conversion of the interior space of a vehicle
US7118158B2 (en) Truck trailer with movable sidewalls
JP3252106B2 (ja) 荷物運搬車両
US10744925B1 (en) Truck bed load organizer
JP3285758B2 (ja) 荷物運搬車両
JPH09123825A (ja) 後部伸張機能付き自動車
JPH10230774A (ja) 荷物運搬車両
US20060290196A1 (en) Integrated truck body backpack

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091105

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees