WO1998043977A1 - Derives de quinolinomorphinane et leur usage medical - Google Patents

Derives de quinolinomorphinane et leur usage medical Download PDF

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Yoshifumi Imamura
Hiroshi Ohno
Masanobu Kaneeda
Susumu Matsuda
Yasushi Miyauchi
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Description

明細書 キノリノモルヒナン誘導体およびその医薬用途 技術分野
本発明は、 キノリノモルヒナン誘導体またはその薬理学的に許容される酸付加 塩、 およびそれらからなる脳障害治療 ·予防剤に関するものであり、 各種脳疾患 およびその後遺症の改善、 再発予防に有用な医薬品に関する。 背景技術
近年、 高齢化社会の到来に伴い、 諸種脳血管障害など脳領域における疾患が増 加している。 脳血管障害は、 加齢、 高血圧、 動脈硬化、 高脂血症などが原因とな つて発症するものと考えられており、 一般に脳卒中と呼ばれている。 広義には、 頭部外傷などによる脳の機能的損傷なども脳血管障害に含めて考えることができ る。
脳卒中は大きく虚血性 (梗塞性) 疾患と出血性疾患とに分類され、 具体的には 前者として脳梗塞 (脳血栓、 脳塞栓) 、 後者として脳出血、 クモ膜下出血などが 挙げられる。 これらの疾患では、 いずれも脳血管の障害によって血流が途絶え、 脳神経細胞の活動エネルギー源であるグルコースや酸素な の供給が不足し、 そ の結果様々な神経細胞障害が引き起こされるが、 これらは根本的に障害部位およ びその周辺の脳神経細胞が壊死することに起因している。 こうした脳血管障害の 結果、 脳血管性痴呆に代表される種々の後遺症が出現し、 現在医学的また社会的 に深刻な問題となっている。
これまで日本において、 こうした脳血管障害に対する治療剤として開発されて きた薬剤は、 主に精神神経症状改善などの後遺症改善を目的とするものであり、 脳への血流量を増加させて、 虚血部位へグルコースや酸素などの供給を促すと-い つたものがその中心的存在である。 これらは、 その作用機序の面から脳循環改善 薬、 脳代謝賦活薬、 脳機能改善薬といった曖昧な表現で呼ばれている。 しかし、 こうした薬剤のほとんどは、 意欲障害、 感情障害、 行動異常などの周辺症状の改 善には有効とされている一方、 記憶障害などの痴呆の中核症状に対してはその有 効性が疑問視されている。 また臨床的に、 一部の抗脳浮腫薬、 抗血栓薬、 血栓溶 解薬などが特に脳血管障害の急性期において使用されているが、 これらも脳神経 細胞に対して直接作用するものではなく、 対症療法的に使用されているに過ぎな い。 いずれにしても、 現存する上記薬剤は、 脳血管障害時における脳神経細胞が 受ける障害に対する効果がほとんどなく、 脳神経細胞の壊死を直接抑制しようと するものではない。
以上のように、 現在こうした脳血管障害の根本原因である脳神経細胞障害に対 して有効な薬剤は皆無に等しい。 この障害の程度は、 脳血流の途絶えた虚血時間 と相関し、 虚血時間が長くに及ぶと器質的な障害をもたらし、 もはや血流の回復 によってもこの脳神経細胞障害は改善されることはないことが知られている。 こ のように脳血管障害においては、 特に発症からの 2 4時間以内の急性期の治療が 重要と考えられており、 脳神経細胞障害に対する確実な保護効果があり、 安全か つ使用しやすい薬剤の開発が早急に望まれている現状である。
また、 こうした脳血管障害とならんで、 Al zhe imer 病に代表される脳神経変性 脳疾患の増加も問題となっており、 その原因解明と治療法開発に向けた多方面か らのアプローチが盛んに行われている。 その主流は、 特にアセチルコリン神経系 の賦活をターゲッ トとしたものであるが、 こうした脳神経変性疾患で生じる神経 細胞壊死に対して、 神経成長因子や神経栄養因子の関連物質などによる神経保護 的作用によるアプローチも行われており、 脳神経細胞保護作用を有する薬剤によ る効果も期待されている。
本発明は、 脳障害治療 ·予防剤に関するものであり、 各種脳疾患およびその後 遺症の改善、 再発予防に有用な医薬品を提供することを目的とする。 さらに詳し くは、 本発明は様々な虚血性、 出血性、 または外傷性の脳障害、 各種神経変性に よって起こる脳神経細胞障害を抑制することによって脳神経細胞を保護し、 脳卒 中、 外傷性脳疾患、 脳浮腫、 脳神経変性疾患を治療 ·予防するのに有用な薬剤を 提供することを目的とするものである。 発明の開示
前記の目的は以下の本発明により達成される,
すなわち、 本発明は一般式 ( I )
Figure imgf000005_0001
(I)
[式中、 R1 は、 水素、 炭素数 1〜 5のアルキル、 炭素数 4〜 7のシクロアルキ ルアルキル、 炭素数 5〜 7のシクロアルケニルアルキル、 炭素数 6〜 1 2のァリ —ル、 炭素数 7〜 1 3のァラルキル、 炭素数 2〜7のァルケニル、 炭素数 1〜5 のアルカノィル、 フラン— 2 _ィルアルキル (ただし、 アルキル部分の炭素数は 1〜5である) 、 またはチォフェン— 2—ィルアルキル (ただし、 アルキル部分 の炭素数は 1〜5である) を表し、
R2 および R3 は、 独立して水素、 ヒドロキシ、 炭素数 1〜 5のアルコキシ、 炭 素数 1〜 5のアルカノィルォキシ、 炭素数 7〜 13のァラルキルォキシ、 または 炭素数 7〜 13のァリールカルボニルォキシを表し、
mは 0〜4の整数を表し、
R5 はベンゼン環上の m個の置換基であり、 それぞれ別個に R18を表し、 または 隣接する炭素にそれぞれ置換する 2個の R5 が一緒になつて縮合環構造 Aを表し (ただし、 残る 0〜2個の R5 は別個に R18を表すかまたはもう 1組の縮合澴構 造 Aを表す) 、
縮合環構造 Aは、 0〜4個の置換基 R9 で置換されたべンゾ、 インデノ、 ナフト、 ピリ ド、 もしくは炭素数 5〜7のシクロアルケノ、 または無置換のジォキソレノ を表し、
R9 および R 18は、 ①それぞれ別個にフルォロ、 クロ口、 プロモ、 ョ一ド、 ニト 口、 ヒドロキシ、 炭素数 1〜5のアルキル、 炭素数 1〜 5のアルコキシ、 イソチ オシアナト、 トリフルォロメチル、 トリフルォロメトキシ、 シァノ、 フエニル、 炭素数 1〜 3のヒドロキシアルキル、 S R6 、 'S OR6 、 S 02 R6 、 (CH2 ) k C〇2 R7 、 S〇2 NR7 R8 、 CONR7 R8 、 (CH2 ) k NR7 R8 、 または (CH2 ) k N (R7 ) COR8 (ここで、 kは 0〜 5の整数を表し、 R 6 は炭素数 1〜 5のアルキルを表し、 R7 および R8 はそれぞれ別個に水素、 炭 素数 1〜 5のアルキル、 炭素数 4〜 6のシクロアルキルアルキルを表す) を表し、 および Zまたは②環縮合部をはさんで隣接する炭素にそれぞれ置換する R 9 と R 18とが一緒になつて R9 —R18となりェタノ、 プロパノ、 または o—ベンゼノの いずれかの架橋構造を表し、
R4 は、 水素、 炭素数 1〜 5のアルキル、 炭素数 1〜 5のヒドロキシアルキル、 炭素数 6〜 1 2のァリール (ただし、 1種以上の置換基 R17により置換されてい てもよい) 、 NR^R11, OR12、 COOR13、 または C〇 N R 14 R 15を表し、 またはペリ位に置換した R5 と一緒になつて R4 — R5 となり、 N (R16) C〇、 N (R16) C ( = NH) 、 N (R16) CH2 、 o—ベンゼノ、 ェタノ、 プロパノ、 またはブ夕ノのいずれかの架橋構造を表し、
R17は、 フルォロ、 クロ口、 ブロモ、 ョード、 ニトロ、 ァミノ、 ヒドロキシ、 炭 素数 1〜5のアルキル、 炭素数 1 ~ 5のアルコキシ、 炭素数 1〜5のアルカノィ ルォキシ、 トリフルォロメチル、 トリフルォロメ トキシ、 またはシァノを表し、 Rl°、 11、 R12、 および R 16は、 それぞれ別個に水素、 炭素数 1〜5のアルキ ル、 炭素数 4〜 7のシクロアルキルアルキル、 炭素数 7〜 1 3のァラルキル、 ま たは炭素数 1〜 5のアルカノィルを表し、 R13、 R 14および R 15は、 それぞれ別 個に水素、 炭素数 1〜 5のアルキル、 炭素数 6〜 1 2のァリール、 または炭素数 7〜 1 3のァラルキルを表し、
一般式 ( I ) は、 (+ ) 体、 (―) 体、 (土) 体を含む]
で示されるキノリノモルヒナン誘導体またはその薬理学的に許容される酸付加.塩 からなる脳障害治療 ·予防剤に関する。
また、 本発明は一般式 ( I I )
Figure imgf000007_0001
[式中、 R1 、 R2 、 R3 、 m、 R5 、 k、 R6 、 R7 、 R8 、 A、 R9 、 R18、 R4 、 Rl7、 R10、 R1 Rl2、 R13、 Rl4、 R15、 および R 16はそれぞれ請求 項 1記載の定義に同じ (ただし、 R4 が水素、 かつ
① mが 1の場合、 R5 は R 18となり、 R 18がヒドロキシを表す、
② mが 2〜 4の整数の場合、 R5 が R 18となり少なくとも一つの R 18がヒドロキ シを表す、 もしくは 2個の R 5 が一緒になつて縮合環構造 Aであり、 残る 0〜2 個の R5 が別個に R18 (ただし、 縮合環構造 Aがべンゾ、 ピリ ド、 または炭素数 5〜7のシクロアルケノの場合には、 少なくとも一つの R18がヒドロキシを表す、 または少なくとも 1個の R9 と 1個の R18とが環縮合部をはさんで隣接する炭素 にそれぞれ置換して一緒になつた架橋構造 R9 —R18となりェタノ、 プロパノ、 または o—ベンゼノのいずれかである) またはもう 1組の縮合環構造 Aでなくて はならない) であり、
一般式 ( I I) は (+ ) 体、 (―) 体、 (土) 体を含む]
で表されるキノリノモルヒナン誘導体またはその薬理学的に許容される酸付加塩 に関する。 発明を実施するための最良の形態
本発明の一般式 (I ) で示されるキノリノモルヒナン誘導体またはその薬理学 的に許容される酸付加塩からなる脳障害治療 ·予防剤のなかで、 好ましい実施形 態は以下の通りである。
R 1 としては水素、 炭素数 1から 5のアルキル、 炭素数 4から 7のシクロアル キルメチル、 炭素数 5から 7のシクロアルケニルメチル、 フエニル、 ナフチル、 炭素数 7から 1 3のフエニルアルキル、 炭素数 2から 7のァルケニル、 炭素数 1 から 5のアルカノィル、 炭素数 1から 5のフラン— 2—ィルアルキル (ただし、 ここで示す炭素数は、 フラン一 2—ィルアルキルのアルキル部分の炭素数を示す) 、 炭素数 1から 5のチォフェン— 2—ィルアルキル (ただし、 ここで示す炭素数 は、 チォフェン一 2—ィルアルキルのアルキル部分の炭素数を示す) が好ましく、 特に水素、 メチル、 ェチル、 プロピル、 ブチル、 シクロプロピルメチル、 シクロ ブチルメチル、 シクロペンチルメチル、 ベンジル、 フエネチル、 ァリル、 2—ブ テニル、 3—ブテニル、 2—メチル— 2—ブテニル、 3—メチルー 2—ブテニル、 3—メチルー 3—ブテニル、 ァセチル、 フラン一 2 _ィルメチル、 チォフェン— 2—ィルメチルが好ましい。 これらの中でも特に水素、 メチル、 シクロプロピル メチル、 シクロブチルメチル、 ベンジル、 フエネチル、 ァリル、 ァセチルが好ま しい。
R2 、 R3 としては水素、 ヒドロキシ、 メトキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 ァ セトキシ、 ベンジルォキシ、 ベンゾィルォキシが好ましい。 これらの中でも特に R2 としてはヒドロキシ、 メトキシ、 ァセトキシが、 また特に R3 としては水素、 ヒドロキシ、 メトキシが好ましい。
R5 は、 縮合環構造 Aを形成しない場合には R18を表し、 この場合の R18とし ては、 フルォロ、 クロ口、 ブロモ、 ョ一ド、 ニトロ、 ヒドロキシ、 メチル、 ェチ ル、 プロピル、 ブチル、 メトキシ、 エトキシ、 イソチオシアナト、 トリフルォロ メチル、 トリフルォロメトキシ、 シァノ、 フエニル、 ヒドロキシメチル、 SR6 、 SOR6 、 S〇2 R6 、 C〇2 R7 、 CH2 C〇2 R7 、 (CH2 ) 2 C〇2 R 7 、 S〇2 NR7 R8 、 CONR7 R8 、 NR7 R8 、 CH2 NR7 R8 、 (C H2 ) NR7 R8 、 N (R7 ) COR8 、 CH2 N (R7 ) COR8 、 または (CH2 ) N (R7 ) COR8 が好ましく、 これらの場合の R6 としてはメチ ル、 ェチル、 R7 としては水素、 メチル、 R8 としては水素、 メチル、 ェチル、 プロピル、 プチル、 シクロプロピルメチル、 シクロプロピルブチルがそれぞれ好 ましい。 また、 R5 のうち、 2個の R5 が一緒になつて縮合環構造 Aを形成する 場合には、 残る 0〜2個の R5 は前述の R18であるか、 さらに 2個の R5 が一緒 になって縮合環構造 Aを形成するかのいずれかである。 この縮合環構造 Aとして は、 0〜2個の R9 で置換されたべンゾ、 インデノ、 ナフ卜、 ピリ ド、 もしくは シクロへキセノ、 または無置換のジォキソレノが好ましく、 特に 0~ 1個の R9 で置換されたべンゾ、 インデノ、 シクロへキセノ、 無置換のシォキソレノが好ま しい。 例えば、 2個の R5 が一緒になつて 1個の縮合澴構造 Aを形成し、 この縮 合環構造 Aがべンゾである場合は、 一般式 ( I ) の化合物は、 具体的には下記の 一般式 ( I Va) 、 ( I V b) 、 ( I V c ) ( I Vd) で例示されるが、 これら は一般式 ( I を限定するものではない。
Figure imgf000009_0001
(IVd) R9 としては、 R 18と一緒になって R9 — R 18の架橋構造を形成しない場合に はフルォロ、 クロ口、 ブロモ、 ョード、 ニトロ、 ヒドロキシ、 メチル、 ェチル、 プロピル、 プチル、 メトキシ、 エトキシ、 イソチオシアナ卜、 トリフルォロメチ ル、 トリフルォロメトキシ、 シァノ、 フエニル、 ヒドロキシメチル、 S R6 、 S OR6 、 S〇2 R6 、 C〇2 R7 、 CH2 C 02 R7 、 (CH2 ) 2 C02 R7 、 S O2 NR7 R8 、 CONR7 Rs 、 NR7 R8 、 CH2 NR7 R8 、 (CH2 ) 2 NR7 R8 、 N (R 7 ) COR8 、 CH2 N (R7 ) COR8 、 または (CH 2 ) 2 N (R7 ) COR8 が好ましく、 これらの場合の R6 としてはメチル、 ェ チル、 R7 としては水素、 メチル、 R8 としては水素、 メチル、 ェチル、 プロピ ル、 プチル、 シクロプロピルメチル、 シクロプロピルブチルがそれぞれ好ましレ^ また、 R9 と R 18とが一緒になつて R9 — R 18となり架橋構造を形成しても良く この場合には、 この架橋構造としてはェタノ、 o—ベンゼノが好ましい。 例えば、 この架橋がェ夕ノであり、 かつ前記縮合環構造 Aがべンゾである場合は、 一般式 ( I ) の化合物は、 具体的には下記の一般式 (V a) 、 (Vb) 、 (V c) 、 (V d) で例示することができるが、 これらは一般式 ( I ) を限定するものでは ない。
Figure imgf000010_0001
(Vb)
Figure imgf000011_0001
R4 としては、 ペリ位に置換した R5 と一緒になつて R4 — R5 の架橋構造を 形成しない場合には、 水素、 メチル、 ェチル、 プロピル、 イソプロピル、 炭素数 1から 3のヒドロキシアルキル、 炭素数 6から 12のァリール (ただし、 1種以 上の置換基 R17により置換されていてもよい) 、 NR R11, 〇R12、 C〇〇R 13、 CONR14R15が好ましく、 この場合の R1Qとしては水素、 メチル、 R11と しては水素、 炭素数 1から 5のアルキル、 炭素数 4~ 7のシクロアルキルアルキ ル、 ベンジル、 フエネチル、 炭素数 1から 5のアルカノィル、 R12としては水素、 メチル、 ァセチル、 R13としては水素、 メチル、 ェチル、 フエニル、 ベンジル、 R 14としては水素、 メチル、 ェチル、 フエニル、 ベンジル、 R 15としては水素、 メチル、 ェチル、 フエニル、 ベンジル、 R17としてはフルォロ、 クロ口、 プロモ、 ァミノ、 メチル、 ェチルが好ましい。 これらの R4 の中でも、 水素、 メチル、 ェ チル、 イソプロピル、 ヒドロキシメチル、 ヒドロキシェチル、 フエニル、 ナフチ ル、 ァミノ、 メチルァミノ、 ジメチルァミノ、 (シクロへキシルメチル) ァミノ、 ベンジルァミノ、 フエネチルァミノ、 ホルミルァミノ、 ァセチルァミノ、 プロピ ォニルァミノ、 ヒドロキシ、 メ トキシ、 ァセトキシ、 カルボキシ、 メ卜キシカル ボニル、 エトキシカルボニル、 フエノキシカルボニル、 ベンジルォキシカルボ二 ル、 力ルバモイル、 メチルカルバモイル、 フエ二ルカルバモイル、 ベンジルカル バモイル、 ジメチルカルバモイルが好ましく、 これらの中でも特に、 水素、 メチ ル、 ェチル、 イソプロピル、 ヒドロキシメチル、 フエニル、 ァミノ、 メチルアミ ノ、 ジメチルァミノ、 (シクロへキシルメチル) ァミノ、 ベンジルァミノ、 ホル ミルァミノ、 ァセチルァミノ、 ヒドロキシ、 メトキシ、 カルボキシ、 メトキシカ ルポニル、 力ルバモイル、 メチルカルバモイル、 ジメチルカルバモイルが好まし い。 また R4 のうち、 ペリ位に置換した R5 と一緒になつて R4 — R5 の架橋構 造を形成する場合には、 この R4 — R5 の架橋構造は、 N (R 16) C〇、 N (R 16) C ( = NH) 、 N (R 16) CH2 、 o—ベンゼノ、 プロパノが好ましく、 こ れらの中でも特に、 N (R 16) C〇、 N (R 16) C ( = NH) 、 N (R 16) CH が好ましい。 この場合の R 16としては水素、 メチル、 ェチル、 ベンジル、 ァセ チルが好ましい。 例えば、 R4 がペリ位に置換した R5 と一緒になつて R4 — R 5 の架橋構造を形成し、 この R4 — R5 の架橋構造が N (R16) COである場 合には、 一般式 ( I ) の化合物は、 具体的には下記の一般式 (V I ) で例示され るが、 これらは一般式 ( I ) を限定するものではない。
Figure imgf000012_0001
(VI) 本発明の一般式 ( I I ) で示されるキノリノモルヒナン誘導体またはその薬理 学的に許容される酸付加塩のなかで、 好ましい実施形態は、 基本的には上記本発 明の一般式 ( I ) で示されるキノリノモルヒナン誘導体またはその薬理学的に許 容される酸付加塩からなる脳障害治療 ·予防剤のなかでの好ましい実施形態と同 じである力 ただし、 R4 が水素、 かつ① mが 1の場合 R5はヒドロキシであり、 また② mが 2〜 4の整数の場合は、 R5 がヒドロキシを表すか、 2(@の!^5 がー 緒になって縮合環構造 Aを形成し、 残る 0〜2個の R5 が別個に R 18となるか、 またはもう 1組の縮合環構造 Aを形成しなくてはならない。 この場合の縮合環構 造 Aとしては 1〜 2個の R9 で置換されたべンゾ、 ピリ ド、 もしくは炭素数 5〜 7のシクロアルケノ、 R9 で置換されていないインデノ、 もしくはナフト、 また は無置換のジォキソレノが好ましい。 このうち特に、 この縮合環構造 Aが 1〜2 個の R9 で置換されたべンゾ、 ピリ ド、 もしくは炭素数 5〜7のシクロアルケノ である場合には、 少なくとも一つの R 18がヒドロキシであるか、 少なくともこの 1個の R9 と 1個の R 18とが環縮合部をはさんで隣接する炭素にそれぞれ置換し て一緒になつた架橋構造 R 9 _R 18となりェタノ、 プロパノ、 または o—ベンゼ ノのいずれかを必ず形成する必要がある。 この場合の架橋構造 R9 — R18として はェタノ、 o—ベンゼノが好ましい。
薬理学的に好ましい酸付加塩としては、 塩酸塩、 硫酸塩、 硝酸塩、 臭化水素酸 塩、 ヨウ化水素酸塩、 リン酸塩等の無機酸塩、 酢酸塩、 乳酸塩、 クェン酸塩、 シ ユウ酸塩、 グルタル酸塩、 リンゴ酸塩、 酒石酸塩、 フマル酸塩、 マンデル酸塩、 マレイン酸塩、 安息香酸塩、 フタル酸塩等の有機カルボン酸塩、 メタンスルホン 酸塩、 エタンスルホン酸塩、 ベンゼンスルホン酸塩、 p—トルエンスルホン酸塩、 カンファースルホン酸塩等の有機スルホン酸塩等があげられ、 中でも塩酸塩、 リ ン酸塩、 酒石酸塩、 メタンスルホン酸塩等が好まれるが、 もちろんこれらに限ら れるものではない。
本発明の一般式 ( I ) の化合物のうち、 R1 がシクロプロピルメチル、 R2 、 R3 がヒドロキシ、 R4 が水素、 mが 0である化合物 1
Figure imgf000013_0001
を、 1 7—シクロプロピルメチル一 6 , 7—デヒドロー 4, 5ひ一エポキシ一 3, 14 /3—ジヒドロキシ一 6 , 7, 2 ' , 3 ' ―キノリノモルヒナンと命名する。 また、 本発明の一般式 ( I ) の化合物のうち、 R1 がシクロプロピルメチル、 R2 、 R3 がヒドロキシ、 R4 が水素、 mが 2で、 2個の R5 がキノリン環 7 ' , 8 * —位に置換して一緒になつて縮合環構造 Aを形成し、 この縮合環構造 Aがべ ンゾある化合物 3 6
Figure imgf000014_0001
36 を、 1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒドロ一 4, 5 «—エポキシ一 3, 140—ジヒドロキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' - ( 7 ' , 8 ' 一べンゾキノリノ) モルヒナンと命名する。
また、 本発明の一般式 ( I ) の化合物のうち、 R1 がシクロプロピルメチル、 R2 、 R3 がヒドロキシ、 R4 が水素、 mが 3で、 2個の R5 がキノリン環 7 ' , 8 ' 一位に置換して一緒になつて縮合環構造 Aを形成し、 この縮合環構造 Aが 1 個の R9 で置換されたべンゾであり、 残る 1個の R5 が R18となりキノリン環 6 , 一位に置換し、 R18と環縮合部をはさんで隣接するベンゼン環 6" —位に置換 する R9 とが一緒になって架橋構造 R9 — R18を形成し、 この架橋構造がェ夕ノ である化合物 44
Figure imgf000014_0002
44 を、 1 7—シクロプロピルメチル— 6, 7—デヒ ドロー 4, 5 α—エポキシ— 3 1 4 /3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' - ( 6 ' , 6" —ェタノ一 7 ' , 8 ' —ベンゾキノリノ) モルヒナンと命名する。
また、 本発明の一般式 ( I ) の化合物のうち、 R1 がシクロプロピルメチル、 R2 、 R3 がヒドロキシ、 R4 が水素、 mが 2で、 2個の R5 がキノリン環 7 ' , 8 * 一位に置換して一緒になつて縮合環構造 Aを形成し、 この縮合環構造 Aがシ クロへキセノである化合物 3 9
Figure imgf000015_0001
39 を、 1 7—シクロプロピルメチル一 6, 7—デヒドロ一 4, 5 α—エポキシー 3, 14 3—ジヒドロキシ一 6, 7 , 2 ' , 3 ' - ( 7 ' , 8 ' —シクロへキセノキ ノリノ) モルヒナンと命名する。
また、 本発明の一般式 ( I ) の化合物のうち、 R1 がシクロプロピルメチル、 R2 、 R3 がヒドロキシ、 R4 がメチル、 mが 2で、 2個の R5 がキノリン環 6 ' , 7 ' —位に置換して一緒になつて縮合環構造 Aを形成し、 この縮合環構造 A がジォキソレノである化合物 2 9
Figure imgf000015_0002
n を、 1 7—シクロプロピルメチル— 6, 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ— 3, 1 4 3—ジヒドロキシ一 6, 7 , 2 ' , 3 ' - (4 ' 一メチル一 6 ' , 7 ' —ジ ォキソレノキノリノ) モルヒナンと命名する。
また、 本発明の一般式 ( I ) の化合物のうち、 R1 がシクロプロピルメチル、 R2 、 R3 がヒドロキシ、 R4 がペリ位のキノリン環 5 ' 位に置換した R5 と一 緒になって R4 — R5 の架橋構造を形成し、 この架橋構造が N (R16) COであ り、 R16が水素である化合物 3 4
Figure imgf000016_0001
34 を、 1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ一 3, 14 i3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' 一 [4, , 5 ' - [ィミノ (ォキソ メタノ) ] キノリノ] モルヒナンと命名する。 本発明の一般式 ( I ) で示されるキノリノモルヒナン誘導体としては、 具体的 には以下の一覧表に示す化合物が挙げられるが、 これらは本発明を限定するもの ではない。
Figure imgf000017_0001
R1
H
Me cycio cycio benzy
2-phe ally! acetyl
H
Me cycio cycio benzy
2-phe allyl acetyl
H
Me cyciop cyciob benzyl
2-phe allyl acetyl
H
Me cyciop cyciob benzyl
2-phe allyl acetyl
H
Me cyciop cyciob benzyl
2-phe allyl acetyl
H
Me cyciop cyciob benzyl
2-phe allyl acetyl
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HPh
HPh HPh HPh HPh HPh HPh HPh HPh HPh HPh HPh HPh HPh HPh HPh HBn HBn HBn HBn HBn HBn HBn HBn HBn HBn HBn HBn HBn HBn HBn HBn Me2 Me2 Me2 Me2 Me2 Me2 Me2 Me2 Me2 Me2 Me2 Me2 Me2 Me2 e2
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Me2
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6i6o/86
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ト6£/まM O
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-si
〇 O O m m
m m O 〇
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£^flO/86df/X3d LL6 P/S6 OW
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6£ /86 o/〕d一
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Ω 0 0 Ο CD 5 !7 m m 036 O :
〇 o
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R R3 R" RT R R
H OH H H OH H
Me OH H Me OH H cyclopropylmethyl OH H cyclopropylmethyl OH H
H OCH3 H H 0CH3 H
Me OCH3 H Me OCH3 H cyclopropylmethyl OCH3 H cyclopropylmethyl OCH3 H
H OH Me H OH Me
Me OH Me Me On Me cyclopropylmethyl OH Me cyclopropylmethyl OH Me
OCH3 Me Uし M3 Μβ
Μβ OCH3 Me Me Uし H3 ΜΘ cyclopropylmethyl OCH3 Me cyclopropylmethyl リし M3 Μθ
OH NH2 Un NM2
Μβ OH Nri2 Me Uri
cyclopropylmethyl OH NH2 cyclopropylmethyl OH NH2
H OCH3 NH2 H OCH3 NH2
Me OCH3 NH2 Me OCH3 NH2 cyclopropylmethyl OCH3 NH2 cyclopropylmethyl OCH3
OH NHMe H Un NHMe
Me OH NHMe Me UH ΝπΜθ cyclopropylmethyl OH NHMe cyclopropylmethyl UM
OCH3 NHMe n し Π3
Me OCH3 NHMe ΜΘ リし 3 ΓΜπινΙΘ cyclopropylmethyl Jし H3 ΝΗΜβ cyclopropylmethyl Liし M3 ΐ ΠΐνΙΘ u UM JT1 1 Π リ tVie
ΜΘ OH Nn UMe Μβ Un
cyclopropylmethyl OH NHCOMe cyclopropylmethyl Un
OCH3 NHCOMe H Uし H3 ( nuUMe
Me UCH3 NHCUMe Me リし M3
cyclopropylmethyl リし H3 NHし (JMe cyclopropylmethyl (Jし Π3
UM UH Π L Π
ΜΘ UH Un (νιθ リ n リ M cyclopropylmethyl UM UH cyclopropylmethyl L/n UM u n リし Μ3 u
Me 0CH3 OH Me OCH3 OH cyclopropylmethyl 0CH3 OH cyclopropylmethyl 0CH3 OH
H OH CO2H H OH CO2H
Me OH CO2H Me OH C02H cyclopropylmethyl OH CO2H cyclopropylmethyl OH C02H
H OCH3 CO2H H OCH3 COaH
Me OCH3 CO2H Me OCHa CO2H cyclopropylmethyl 0CH3 CO2H cyclopropylmethyl OCH3 CO2H
H OH C02Me H OH C02Me
Me OH C02 e Me OH C02Me cyclopropylmethyl OH C02Me cyclopropylmethyl OH COiMe
H OCH3 C02 e H OCH3 COiMe
Me OCH3 C02Me Me OCHa C02Me cyclopropylmethyl OCH3 C02 e cyclopropylmethyl OCH3 CQ2Me 89
Figure imgf000055_0002
Figure imgf000055_0003
Figure imgf000055_0001
£ O/86d AL:)cI LL6£ 6 O/A
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本発明の一般式 ( I ) (R1 、 R2 、 R3 、 R- 、 R5 、 mは前記定義に同じ) で表される化合物は、 一般的にはスキーム 1に示すように、 一般式 (V I I )
(R1 、 R2 、 R3 は前記定義に同じ) で表されるケトン体を原料として用い、 一般式 (V I I I ) (R4 、 R5 、 mは前記定義に同じ) で表されるァミノカル ボニル誘導体、 または一般式 ( I X) (R5 、 mは前記定義に同じ) で表される ァミノべンゾニトリル誘導体を用いたキノリン合成反応を行うことにより製造す ることができる。 ここで、 一般式 ( I) で表される化合物のうち、 R4 が NR1Q R 11であり、 R 1 (1および R 11が共に水素である化合物の場合は、 一般式 ( I X) で表されるァミノべンゾニ卜リル誘導体を用いることで簡便に製造することがで さる。
Figure imgf000059_0001
スキーム 1
本発明で行うキノリン合成反応は、 一般に適当な溶媒中、 必要に応じて適当な 酸の存在下で反応させることで実施することができる。 溶媒としては、 メタノ一 ル、 エタノールなどのアルコール系溶媒、 ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸などの有機 カルボン酸系溶媒、 ベンゼン、 トルエンなどの炭化水素系溶媒、 ジェチルエーテ ル、 TH Fなどのエーテル系溶媒、 クロ口ホルム、 ジクロロメタン、 ジクロロェ タンなどのハロゲン系溶媒、 酢酸ェチルなどのエステル系溶媒、 DMF、 DMS 〇などの非プロトン性極性溶媒、 水、 またはこれらの混合溶媒などを挙げること ができる。 中でも、 アルコール系溶媒、 有機カルボン酸系溶媒、 炭化水素系溶媒 一非プロトン性極性溶媒の混合溶媒が好ましく用いられる。 反応条件としては、 通常加熱条件、 共沸条件、 加熱濃縮条件などが好ましく用いられる。 酸としては、 塩酸、 硫酸、 硝酸、 リン酸などの無機酸、 ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸などの有機 カルボン酸、 メタンスルホン酸、 p—トルエンスルホン酸、 カンファースルホン 酸などの有機スルホン酸、 塩化亜鉛、 三塩化リン、 スカンジウムトリフラートな どのルイス酸など、 一般的に用いられるあらゆる酸が挙げられるが、 中でも、 塩 酸、 硫酸、 リン酸、 ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸、 メタンスルホン酸、 p—トルェ ンスルホン酸、 スカンジウムトリフラー卜が通常好ましく用いられる。
キノリン合成反応の原料として用いられる一般式 (V I I ) で表されるケトン 体のうち、 R2 、 R3 がともにヒドロキシで、 R1 が水素、 メチル、 ァリル、 シ クロプロピルメチルの化合物は、 それぞれノルォキシモルホン、 ォキシモルホン、 ナロキソン、 ナルトレキソンとして、 また R2 がヒドロキシ、 R3 がメトキシで、 R1 が水素の化合物は、 ノルォキシコドンとして一般に知られており、 これらを そのまま用いることができる。 また、 R1 がこれら以外のケトン体 (V I I) は、 文献 [J. Med. Chem. , vol. 35, 4329 (1992). ] に記載の方法などを用いて、 R 1 が水素であるノルォキシモルホン、 ノルォキシコドンから調製することができ る。 具体的には、 スキーム 2の上—右式に示すように、 一般式 (V I I ) で表さ れるケトン体のうち、 R1 が水素である一般式 (V I I ' ) で表されるケトン体 (R2 、 R3 は前記定義に同じ) を原料として用い、 ①適当な塩基の存在化、 ハ ロゲン化アルキル R1 -X1 (ここで X1 はクロ口、 ブロモ、 ョ—ド、 または p 一トルエンスルホニルォキシを表す) などを用いるアルキル化反応、 ②常法に従 つて適当な酸塩化物 Rla— CO— C 1 (ここで Rlaは、 R1 より 1個の末端力.ル ボニルを除いたものを表す) などを用いるァシル化反応を行うことによって調製 することができる。 こうして得られる一般式 (V I I) で表されるケトン体を原 料としてキノリン合成反応を実施することによって一般式 ( I ) の化合物を製造 することができる。
あるいは、 本発明の化合物 ( I ) のうち、 R4 が水素、 炭素数 1〜 5のアルキ ル、 炭素数 6〜 1 2のァリール、 NRl° R 、 〇R12、 C〇〇R13、 CONR14 R15 (ただし、 R'°、 尺11、 R 12はそれぞれ別個に炭素数 1〜 5のアルキル、 炭 素数 7〜 1 3のァラルキル、 または炭素数 1〜 5のアルカノィルを表し、 R13、 Rl R 15はそれぞれ別個に炭素数 1〜 5のアルキル、 炭素数 6〜 1 2のァリー ル、 炭素数 7〜 1 3のァラルキルを表す) である化合物は、 スキーム 2の左—下 式に示すような方法によっても製造することができる。 すなわち上記ケトン体
(V I I ' ) (R2 、 R3 は前記定義に同じ) を原料としたキノリン合成により 製造した本発明の化合物 ( I ' ) (R2 、 R3 、 R4 、 R5 、 mは前記定義に同 じ) に対して、 一般的に行われるァミノ基のアルキル化またはァシル化反応を実 施することによって製造することができる。 このアミノ基のアルキル化またはァ シル化反応としては、 以下に示す①、 ②、 ③、 ④のいずれかの方法が挙げられる。 すなわち、 本発明の化合物 ( 1 ' ) に対して、 ①適当な塩基の存在化、 ハロゲン 化アルキル R1 -X1 (X1 は上記定義に同じ) などを用いるアルキル化反応、 ②適当なアルデヒド Rlb— CHO (ここで Rlbは、 R1 より 1個の末端メチレン を除いたものを表す) と水素化シァノホウ素ナトリウム、 水素化トリァセトキシ ホウ素ナトリゥムなどの還元剤あるいは水素添加反応を用いる還元的アミノ化反 応、 ③常法に従って適当な酸塩化物 Rla— CO— C 1 (Rlaは上記定義に同じ) などを用いるァシル化反応、 あるいは、 ④酸塩化物 Rlb— CO— C 1 (Rlbは上 記定義に同じ) などを用いるァシル化を行った後、 水素化アルミニウムリチウム、 ボランなどの還元剤を用いてアミドを還元する方法などが挙げられる。
Figure imgf000062_0001
スキーム 2 また、 上記ケトン体 (V I I ' ) (R2 、 R3 は前記定義に同じ) を原料とし たキノリン合成において反応溶媒として有機カルボン酸系溶媒を用いた場合には、 17位の窒素がァシル化された化合物が得られることもある。 例えば、 酢酸を用 いた場合には、 スキーム 2 aに示すように、 化合物 ( 1 ' ' ) が得られることも ある。 この場合には、 加水分解反応を行うことにより、 R' が水素である化合物 ( I ' ) に変換することができる。
Figure imgf000063_0001
スキーム 2 a
本発明の一般式 ( I) の化合物のうち R4 が水素である一般式 ( I a) (R1 、 R2 、 R3 、 R5 、 mは前記定義に同じ) で表される化合物は、 米国特許 4, 816, 586 号に記載の製造方法を適用して、 スキーム 3に示すように、 一般式 (V I I) で表されるケトン体とスキーム 1に示した一般式 (V I I I ) のァミノカルボ二 ル誘導体のうち R4 が水素である一般式 (V i l l a) (R5 は前記定義に同じ) で表されるァミノべンズアルデヒド誘導体とを反応させることにより製造するこ とができる。
溶媒としては、 メタノール、 エタノールなどのアルコール系溶媒、 ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸などの有機カルボン酸系溶媒, ベンゼン、 トルエンなどの炭化水素 系溶媒またはこれらの混合溶媒などを挙げることができ、 とりわけエタノール 酢酸、 トルエンが好ましい。 酸としては、 塩酸、 硫酸、 硝酸、 リン酸などの無機 酸、 ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸などの有機カルボン酸、 メタンスルホン酸、 P — トルエンスルホン酸、 カンファースルホン酸などの有機スルホン酸、 塩化亜鉛、 三塩化リン、 スカンジウムトリフラートなどのルイス酸などが挙げられる力 中 でも塩酸、 メタンスルホン酸が好ましい。
Figure imgf000064_0001
スキーム 3 この一般式 ( I a) で表される化合物は、 スキーム 4に示すように、 一般式 (X) (R1 、 R2 、 R3 は前記定義に同じ) で表される化合物と一般式 (X I) (R5 は前記定義に同じ) で表されるァニリン誘導体の酸付加塩もしくはフリー 体とを必要に応じて適当な酸の共存下で反応させることによつても製造すること ができる。
Figure imgf000064_0002
(R5)m ここで原料として用いる一般式 (X ) で表される化合物は、 スキーム 5に示す ように、 文献 [ J. Med. Chem. , 24, 1445 (1981 ) ] に記載の方法に準じて、 一般 式 (V I I ) で表されるケトン体とジメチルホルムアミ ドジメチルァセタールと をベンゼン、 トルエンなどの炭化水素系溶媒中で反応させることにより製造する ことができる。 ただし、 一般式 (V I I ) で表されるケトン体のうち、 R 3 がヒ ドロキシであるケトン体を用いた場合は、 この水酸基もメチル化されて、 R 3 が メトキシである一般式 (X ) が得られる場合がある。
Figure imgf000065_0001
スキーム 5 スキーム 4に示す一般式 (X) で表される化合物と一般式 (X I ) で表される ァニリン誘導体との反応で用いる溶媒としては、 メタノール、 エタノールなどの アルコール系溶媒、 ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸、 乳酸などの有機カルボン酸系溶 媒、 ベンゼン、 トルエンなどの炭化水素系溶媒またはこれらの混合溶媒などが挙 げられる力 中でも酢酸、 乳酸が好ましい。 酸としては、 塩酸、 硫酸、 硝酸、 リ ン酸などの無機酸、 ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸、 乳酸などの有機カルボン酸、 メ タンスルホン酸、 p—トルエンスルホン酸、 カンファースルホン酸などの有機ス ルホン酸、 塩化亜鉛、 三塩化リン、 スカンジウムトリフラートなどのルイス酸な どが挙げられるが、 通常は酢酸を溶媒と兼ねて用いることで十分満足する結果が 得られる。 この反応中に中間体が析出してくる場合があるが、 .その場合にはこの 中間体を濾取し、 適当な溶媒に溶解させることにより改めて反応を実施すること もできる。 また、 本発明の化合物 ( I a ) を精製する際に、 別途加水分解反応を 実施することにより、 残存した中間体の除去が容易に行えることもある。 本発明の一般式 ( I ) の化合物のうち R4 が NR'UR11であり、 R '。および R 11が共に水素である一般式 ( l b) (Rl 、 R2 、 R3 、 R5 、 mは前記定義に 同じ) で表される化合物は、 スキーム 6に示すように、 一般式 (V I I ) で表さ れるケトン体と一般式 ( I X) (R5 、 mは前記定義に同じ) で表されるァミノ ベンゾニトリル誘導体とを必要に応じて適当な酸の共存下で反応させることによ り製造することができる。
Figure imgf000066_0001
スキーム 6
溶媒としては、 メタノール、 エタノールなどのアルコール系溶媒、 ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸などの有機カルボン酸系溶媒、 ベンゼン、 トルエンなどの炭化水素 系溶媒、 水またはこれらの混合溶媒などを挙げることができるが、 中でもべンゼ ン、 トルエンなどの炭化水素系溶媒、 酢酸、 プロピオン酸などの有機カルボン酸 系溶媒、 水またはこれらの混合溶媒などが好ましく、 特にトルエン、,酢酸を用い ることにより良好な結果が得られる。 酸としては、 塩酸、 硫酸、 硝酸、 リン酸な どの無機酸、 ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸などの有機カルボン酸、 メタンスルホン 酸、 p—トルエンスルホン酸、 カンファースルホン酸などの有機スルホン酸、 塩 化亜鉛、 三塩化亜鉛、 塩化第一銅、 三塩化リン、 スカンジウムトリフラートなど のルイス酸などが挙げられる。 中でも、 塩酸、 硫酸、 酢酸、 プロピオン酸、 メタ ンスルホン酸、 塩化亜鉛、 塩化第一銅、 スカンジジゥムトリフラートが好ましく、 特に、 酢酸、 プロピオン酸、 スカンジウムトリフラー卜で良好な結果が得られる。 このスキーム 6に示す反応で用いるァミノべンゾニトリル誘導体 ( I X) は、 市販されているものをそのまま使用することができる力 スキーム 7に示すよう に、 対応するァニリン誘導体 (X I) (R5 , mは前記定義に同じ) から文献
[Synth. Comm. , 20 (1), 71 (1990)] に記載の方法などを用いて調製することも できる。 また、 スキーム 8に示すように、 対応するニトロべンゾニトリル誘導体
(X I I ) (R5 , mは前記定義に同じ) から文献 [J. Med. Chem. , 24, 742 (1981) ] に記載の方法などを適用してニトロ基を還元することによつても調製す ることができる。
(R5) m
Figure imgf000067_0001
Figure imgf000067_0002
スキーム 8 本発明の一般式 ( I ) の化合物のうち R4 がNR1<)R11でぁり、 R1Dが水素、 炭素数 1~5のアルキル、 炭素数?〜 1 3のァラルキル、 または炭素数 1〜5の アルカノィルであり、 R 11がそれぞれ別個に炭素数 1〜5のアルキル、 炭素数 7 〜 1 3のァラルキル、 または炭素数 1〜 5のアルカノィルである一般式 ( I d) (Rl 、 R2 、 R3 、 R5 、 mは前記定義に同じ) で表される化合物は、 スキー ム 9に示すように、 一般式 ( I c) (R 1 、 R2 、 R3 、 R5 、 m、 R l。は前記 定義に同じ) で表される化合物のアミノ基を一般的な方法によりアルキル化また はァシル化することにより製造することができる。
Figure imgf000068_0001
スキーム 9
このスキーム 9において、 原料として用いる一般式 ( I c) で表される化合物 のうち、 R1Qが R1Qa であり、 R1Qa が炭素数 1〜5のアルキル、 炭素数?〜 1 3のァラルキル、 または炭素数 1〜 5のアルカノィルである一般式 ( I c ' ) (R1 、 R2 、 R3 、 R5 、 mは前記定義に同じ) で表される化合物は、 スキー ム 1 0に示すように、 一般式 ( l b) で表される化合物を原料として用いて、 一 般的なアミノ基の変換方法を適用して、 このアミノ基をアルキル化またはァシル 化することにより製造することができる。 アルキル化
または
(R )m ァシル化
Figure imgf000069_0001
スキーム 1 0 このアミノ基の一般的な変換方法としは、 前述したように①適当な塩基の存在 化、 ハロゲン化物 R11— X1 (ここで X1 は上記定義に同じ) などを用いる方法、 ②適当なアルデヒド Rl la -CHO (Rl la は、 R11より 1個の末端メチレンを 除いたものを表す) と水素化シァノホウ素ナトリウム、 水素化トリァセトキシホ ゥ素ナトリゥム、 水素化ホウ素リチウムなどの還元剤あるいは水素添加反応を用 いる還元的ァミノ化反応、 ③常法に従って適当な酸塩化物 R llb -CO-C 1 (Rl lb は、 R11より 1個の末端カルボニルを除いたものを表す) などを用いる ァシル化反応、 あるいは、 ④酸塩化物 Rl lb -CO-C 1 (Rllb は上記定義に 同じ) などを用いるァシル化を行った後、 水素化アルミニウムリチウム、 ポラン などの還元剤を用いてアミドを還元し、 アルキル化する方法などが挙げられる。 ただし、 一般式 ( I d) で表される化合物のうち、 R2 およびノまたは R3 がヒ ドロキシである化合物 ( I d) を製造する場合には、 原料である化合物 ( I c) 中のこれら対応する水酸基をあらかじめ適当な保護基で保護した後に、 アミノ基 を上記の方法によりアルキル化またはァシル化し、 その後脱保護することにより 製造した方が好ましい場合もある。
スキーム 9に示した方法をさらに具体的に例示すれば、 本発明の一般式 ( I d) の化合物のうち、 Rluが水素、 炭素数 1〜 5のアルキルまたは炭素数 7〜 1 3の ァラルキルであり、 R 11が炭素数 1〜 5のアルキルまたは炭素数 7〜 1 3のァラ ルキルである化合物は、 一般式 ( I c) で表される本発明の化合物と R l la — C HO (R 113 は R 11より 1個の末端メチレンを除いたものを表す) で表されるァ ルデヒドとを酸性もしくは塩基性条件下で反応させ、 得られたイミン体またはィ ミニゥム体を還元することにより簡便に製造することができる。 ィミン体または イミニゥム体への変換反応は、 通常メタノール、 エタノールなどのアルコール系 溶媒、 THFなどのエーテル系溶媒、 ベンゼン、 トルエンなどの炭化水素系溶媒 などを溶媒として用いることで行われ、 酸として、 塩酸、 硫酸、 酢酸、 p—トル エンスルホン酸、 カンファースルホン酸、 四塩化チタン、 塩基としては、 ピペリ ジンなどが挙げられるが、 これらに限られるものではない。 還元反応では、 一般 にメタノール、 エタノールなどのアルコール系溶媒中、 還元剤として水素化ホウ 素ナトリウム、 水素化シァノホウ素ナトリウム、 水素化トリァセトキシホウ素ナ トリウム、 水素化ホウ素リチウムなどを用いる方法が挙げられるが、 これらに限 定されるものではない。
また、 例えば、 本発明の一般式 ( I d) の化合物のうち、 Rl°が水素、 炭素数 ;!〜 5のアルキル、 炭素数 7〜 13のァラルキルであり、 尺 が炭素数丄〜 の アルカノィルである化合物は、 一般式 ( I c) で表される本発明の化合物に、 力 ルボン酸塩化物 Rl la -CO-C カルボン酸無水物 (Rl la CO) 2 0、 力 ルボン酸 Rl la -COOH (Rl la は前記定義に同じ) を縮合させて製造するこ とができる。 カルボン酸塩化物 Rl la — CO— C l、 カルボン酸無水物 (Rl la CO) 2 〇との縮合は、 必要に応じて、 塩基としてトリェチルァミン、 ジイソプ 口ピルェチルァミン、 プロトンスポンジなどの 3級ァミンや、 ピリジン、 ジメチ ルァミノピリジン、 イミダゾ一ルなどの有機塩基、 炭酸カリウム、 炭酸ナトリウ ム、 炭酸水素ナトリウム、 水酸化ナトリウム、 水酸化カリウムなどの無機塩基な どを用い、 溶媒としてジクロロメタン、 クロ口ホルム、 四塩化炭素、 1, 2—ジ クオロロェ夕ンなどのハロゲン系溶媒、 ジェチルエーテル、 THF、 ジォキサン などのエーテル系溶媒、 ピリジン、 水またはこれらの混合溶媒などを用いること で実施することができる。 カルボン酸 Rl la — COOHとの縮合は、 一般に知ら れているあらゆる縮合剤を用いて実施することができる。 これらカルボン酸塩化 物、 カルボン酸無水物、 またはカルボン酸との縮合反応において、 一般式 ( I c) で表される化合物のうち、 R2 または R3 が特にヒドロキシである場合には、 こ れらの水酸基も同時に反応した生成物が得られることがあるが、 この場合は、 こ の縮合反応に引き続いて、 塩基性条件下で加水分解処理を行うことで、 R2 およ び R3 がヒドロキシである一般式 ( I d) で表される化合物を得ることができる。 この加水分解反応は、 塩基として、 炭酸カリウム、 炭酸ナトリウム、 炭酸水素ナ トリウム、 水酸化ナトリウム、 水酸化カリウムなどの無機塩基、 とりわけ炭酸力 リウム、 水酸化ナトリウムを用い、 水、 メタノール、 エタノールなどのアルコ一 ル系溶媒、 ジェチルエーテル、 DME、 ジォキサンなどのエーテル系溶媒、 また はそれらの混合溶媒、 また溶解度が十分でないときは、 ジクロロメタン、 クロ口 ホルムなどのハロゲン系溶媒を適宜加えた溶媒中で実施することができる。 ま た、 例えば、 本発明の一般式 ( I d) の化合物のうち、 特に Rl°、 R11が共にメ チルである化合物は、 一般式 ( l b) で表される化合物を原料として、 ホルムァ ルデヒドとギ酸を用いる一般的なメチル化反応を実施することにより簡便に製造 することができる。
本発明の一般式 ( I ) で表される化合物のうち、 R4 が OR12である一般式 ( I e) (R1 、 R2 、 R3 、 R5 、 m、 R12は前記定義に同じ) で表される化 合物は、 スキーム 1 1に示すように、 一般式 (l b) で表される本発明の化合物 をジァゾ化し、 R12〇H (R12は前記定義に同じ) で表される水またはアルコー ルと反応させて加溶媒分解することにより製造することができる。
このジァゾ化反応は、 通常水、 酢酸またはこれらの混合溶媒中、 塩酸、 硫酸、 リン酸などの酸の共存下、 亜硝酸ナトリウムを用いるか、 メタノール、 エタノー ルなどの溶媒中、 亜硝酸ィソァミルなどの亜硝酸アルキルを用いて行うことがで きる。 これに続く加溶媒分解は、 R12〇H (R12は前記定義に同じ) で表される 水、 またはアルコール溶媒で通常加熱することで行うことができる。 (R5)m ンァゾ化 R12OH
Figure imgf000072_0001
スキーム 1 1 本発明の一般式 ( I ) で表される化合物のうち、 R4 が炭素数 1〜 5のアルキ ル、 炭素数 1〜 5のヒドロキシアルキル、 または炭素数 6〜 1 2のァリール (た だし、 1種以上の置換基 R 17により置換されていてもよい) からなる置換基 R4a である一般式 ( I f ) (R 1 、 R2 、 R3 、 R5 、 m、 R17は前記定義に同じ) で表される化合物は、 スキーム 1 2に示すように、 一般式 (V I I ) で表される ケトン体とスキーム 1に示した一般式 (V I I I ) のァミノカルボニル誘導体の うち R4 が R4aである一般式 (V I I I b) (R5 、 m、 R4aは前記定義に同じ) で表される化合物とを酸性条件下で反応させることにより製造することができる。 溶媒としては、 メタノール、 エタノールなどのアルコール系溶媒、 ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸などの有機カルボン酸系溶媒、 DMF、 DMS Oなどの非プロトン 性極性溶媒、 ベンゼン、 トルエンなどの炭化水素系溶媒などを挙げることができ るが、 通常はエタノール、 酢酸を用いることで十分満足する結果が得られる。 酸 としては、 塩酸、 硫酸、 硝酸、 リン酸などの無機酸、 ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸 などの有機カルボン酸、 メタンスルホン酸、 p—トルエンスルホン酸、 カンファ ースルホン酸などの有機スルホン酸、 塩化亜鉛、 三塩化リン、 スカンジウムトリ フラートなどのルイス酸など、 広範な酸を挙げることができる。 中でも、 塩酸、 硫酸、 酢酸、 メタンスルホン酸、 スカンジウムトリフラートが好ましく、 特に, 酢酸、 メタンスルホン酸を用いると良好な結果が得られる。
Figure imgf000073_0001
スキーム 12 本発明の一般式 ( I ) で表される化合物のうち、 R4 が COOR13である一般 式 ( I g) (R1 、 R2 、 R3 、 R5 、 m、 R13は前記定義に同じ) で表される 化合物は、 スキーム 1 3に示すように、 一般式 (V I I) で表されるケトン体と スキーム 1に示した一般式 (V I I I) のァミノカルボニル誘導体のうち R4 が C〇〇R13である一般式 (V I I I c) (R5 、 m、 R13は前記定義に同じ) で 表されるアミノケト酸誘導体とを用いてキノリン合成反応を行うことにより製造 することができる。
これら一般式 ( I g) で表される化合物のうち、 特に R13が水素である一般式 (I h) (R1 、 R2 、 R3 、 R5 、 mは前記定義に同じ) で表される化合物は、 スキーム 14に示すように、 一般式 (V I I ) で表されるケトン体とアミノケト 酸誘導体 (V I I I c) の環状無水物である一般式 (V I I I d) (R5 、 mは 前記定義に同じ) で表されるィサチン誘導体とを用いてキノリン合成反応を行う ことよっても製造することができる。
Figure imgf000074_0001
スキーム 1 3
Figure imgf000074_0002
スキーム 1 4
このスキーム 1 4におけるキノリン合成反応は、 必要に応じて適当な酸または 塩基の存在下で行うことができる。 ここで用いる塩基としては、 水酸化ナトリウ ム、 水酸化カリウム、 ナトリウムアルコキシドなどが挙げられ、 この場合用いる 溶媒として、 メタノール、 エタノールなどのアルコール溶媒、 ジェチルェ一テル、
T H Fなどのエーテル系溶媒、 水またはこれらの混合溶媒などが好ましく用いら れる。 また、 酸としては、 塩酸、 硫酸、 硝酸、 リン酸などの無機酸、 ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸などの有機カルボン酸、 メタンスルホン酸、 p—トルエンスルホン 酸、 カンファースルホン酸などの有機スルホン酸、 塩化亜鉛、 三塩化リン、 スカ ンジゥムトリフラートなどのルイス酸が挙げられ、 中でも塩酸、 硫酸、 酢酸が好 ましく、 この場合に用いる溶媒としては、 メタノール、 エタノールなどのアルコ ール溶媒、 ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸などの有機カルボン酸、 DMEなどの非プ 口トン性溶媒、 水またはこれらの混合溶媒などを挙げることができる。
スキーム 12で示した本発明の一般式 ( I f ) で表される化合物のうち、 R4 が炭素数 1〜 5のヒドロキシアルキルである化合物は、 前記の通り製造すること ができるが、 このうち、 特に R4 がヒドロキシメチルである一般式 ( I i) (R 1 、 R2 、 R3 、 R5 、 mは前記定義に同じ) で表される化合物は、 スキーム 1 5に示すように一般式 (I g) で表される本発明の化合物を還元することにより 製造することもできる。
Figure imgf000075_0001
還元剤としては、 水素化アルミニウムリチウム、 水素化ジイソブチルアルミ二 ゥム、 水素化ホウ素リチウム、 ジボラン、 適当なルイス酸と水素化ホウ素ナトリ ゥムの組み合わせなどの強力な還元力を有する水素化金属化合物があげられ、 中 でも水素化アルミニウムリチウム、 水素化ホウ素リチウム、 ジボランが好ましく 用いられる。 溶媒としては、 水素化アルミニウムリチウム、 水素化ホウ素リチウ ム、 ジボランを用いる場合は、 THF、 ジェチルエーテル、 DME、 ジォキサン などのエーテル系溶媒が好ましく、 中でも THFが好ましく用いられる。 水素化 ジイソブチルアルミニウムを用いる場合には、 ベンゼン、' トルエンなどの炭化水 素系溶媒が好ましく用いられる。 水素化ホウ素ナトリウムを用いる場合は、 メタ ノール、 エタノールなどのアルコール系溶媒が好ましく用いられる。
スキーム 13で示した本発明の一般式 ( I g) で表される化合物のうち、 R13 が R13a であり、 Rl3a が炭素数 1〜5のアルキル、 または炭素数 7〜 1 3のァ ラルキルである一般式 ( I g' ) (R1 、 R2 、 R4 、 R5 、 mは前記定義に同 じ) で表される化合物は、 スキーム 13に記した方法で製造することができるが、 他の方法として、 スキーム 16に示すように一般式 ( I h) で表される本発明の 化合物をエステル化することによつても製造することができる。
エステル化の方法としては、 例えば、 一般式 ( I h) で表される本発明の化合 物を、 ①適当な酸の存在下、 R13a OH (R13a は前記定義に同じ) で表される アルコールと反応させる方法、 ②塩化チォニルや塩化ォキサリルなどと反応させ て一般式 (X I I I) (R1 、 R2 、 R3 、 R5 、 mは前記定義に同じ) で表さ れる酸塩化物に変換した後、 必要に応じて適当な塩基の存在下で、 R13a OH (RI3a は前記定義に同じ) で表されるアルコールと反応させる方法、 また特に R13a がメチルの場合は③ジァゾメタンゃトリメチルシリルジァゾメタンと反応 させてメチルエステルを得る方法など通常用いられる方法が挙げられるが、 これ らに限られるわけではない。
Figure imgf000077_0001
スキーム 1 6
本発明の一般式 ( I ) で表される化合物のうち、 R4 が C〇NR14R15である 一般式 ( I i) (R1 、 R2 、 R3 、 R5 、 m、 R"、 R15は前記定義に同じ) で表される化合物は、 例えばスキーム 1 7に示すように、 一般式 ( I h) で表さ れる本発明の化合物をアミド化することにより製造することができる。
アミド化の方法とじては、 例えば、 一般式 ( I h) で表される化合物を、 ① R 14R15NH (R14、 R15は前記定義に同じ) で表されるァミンと必要に応じて適 当な縮合剤を用いて縮合する方法、 ②塩化チォニルゃ塩化ォキサリルなどと反応 させて一般式 (X I I I ) で表される酸塩化物に変換した後、 必要に応じて適当 な塩基の存在下で、 R 14R 15NH (R l R 15は前記定義に同じ) で表されるァ ミンと縮合させる方法など通常用いられる方法が挙げられるが、 これらに限られ るわけではない。
Figure imgf000078_0001
スキーム 1 7
本発明の一般式 ( I ) で表される化合物のうち、 R4 がペリ位に置換した R5 と一緒になつて R- — R5 となり NR 16C〇であり、 Ri eが水素である一般式 ( I j ) (R l 、 R2 、 R3 、 R5 は前記定義に同じ) で表される化合物は、 ス キーム 1 8に示すように、 一般式 (V I I ) で表されるケトン体と一般式 ( I X a) (R5 は前記定義に同じ) で表されるアミノフ夕ロニトリル誘導体とを用い て、 必要に応じて適当な酸の存在下でキノリン合成反応を行うことにより製造す ることができる。
Figure imgf000079_0001
スキーム 18 溶媒としては、 メタノール、 エタノールなどのアルコール系溶媒、 ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸などの有機カルボン酸系溶媒、 ベンゼン、 トルエンなどの炭化水素 系溶媒、 DMF、 DMS〇などの非プロトン性極性溶媒、 またはこれらの混合溶 媒などが用いられる。 中でも、 エタノール、 酢酸、 トルエン、 DMF—ベンゼン 混合溶媒が好ましい。 反応条件としては、 通常加熱条件、 共沸条件、 加熱濃縮条 件などが好ましく用いられる。 酸としては、 塩酸、 硫酸、 硝酸、 リン酸などの無 機酸、 ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸などの有機カルボン酸、 メタンスルホン酸、' P 一トルエンスルホン酸、 カンファースルホン酸などの有機スルホン酸、 塩化亜鉛、 三塩化亜鉛、 三塩化リン、 スカンジウムトリフラ一トなどのルイス酸などが挙げ られる。 中でも、 溶媒と兼ねた酢酸、 メタンスルホン酸、 スカンジウムトリフラ ―卜が好ましい。
この際、 同時に下記に示した一般式 ( I o) で表される化合物が得られること もある。 特に、 溶媒として DMF—ベンゼン混合溶媒を用い、 酸としてメタンス ルホン酸を用いた場合には、 一般式 ( I 0) で表される化合物を高収率で製造す ることができる。
Figure imgf000080_0001
本発明の一般式 ( I ) で表される化合物のうち、 R4 がペリ位に置換した R5 と一緒になつて R4 — R 5 となり NR16COであり、 R 16が炭素数 1〜 5のアル キル、 炭素数 4〜 7のシクロアルキルアルキル、 炭素数 7〜 1 3のァラルキル、 または炭素数 1〜5のアルカノィルである一般式 ( I P) (R1 、 R2 、 R3 、 R5 は前記定義に同じ) で表される化合物は、 スキーム 18— 2に示すように、 一般式 ( I j ) で表される化合物を一般的な方法によりアルキル化またはァシル 化することにより製造することができる。
Figure imgf000080_0002
スキーム 1 8-2 このアミノ基の一般的な変換方法としは、 前述したように①適当な塩基の存在 化、 ハロゲン化物 R'6— X1 (ここで X1 は上記定義に同じ) などを用いてアル キル化する方法、 ②常法に従って適当な酸塩化物 R16b —CO— C 1 (R16b は、 R 16より 1個の末端カルボニルを除いたものを表す) などを用いてァシル化 する方法などが挙げられる。
本発明の一般式 ( I ) で表される化合物のうち、 R4 が NRl°R であり、 R 10および R11が共に水素であり、 R4 のペリ位に R5 が置換し、 その R5 が CO OR7 である一般式 ( I k) (Rl , R2 , R3 , R5 , R7 は前記定義に同じ) で表される化合物は、 スキーム 1 9に示すように、 本発明の一般式 ( I j ) で表 される化合物を R7 OH (R7 は前記定義に同じ) で表される水またはアルコ一 ル中、 酸性または塩基性条件など通常用いられる条件下で加溶媒分解することに よって製造することができる。
Figure imgf000081_0001
スキーム 1 9 酸としては、 塩酸、 硫酸、 硝酸、 リン酸などの無機酸が挙げられ、 通常、 塩酸 を用いることで良好な結果が得られる。 塩基としては、 炭酸カリウム、 炭酸ナト リウム、 炭酸水素ナトリウム、 水酸化ナトリウム、 水酸化カリウムなどの無機塩 基などが挙げられ、 通常、 水酸化ナトリウムを用いることで良好な結果が得られ る。 本発明の一般式 ( I ) で表される化合物のうち、 R3 がメトキシである一般式 ( I m) (R' 、 R2 、 R4 、 R5 、 mは前記定義に同じ) で表される化合物は、 スキーム 20に示すように、 フエノール性メチルエーテルの一般的な脱メチル化 反応によって、 R3 がヒドロキシである一般式 ( I n) (R1 、 R2 、 R4 、 R 5 、 mは前記定義に同じ) で表される化合物に変換することができる。
Figure imgf000082_0001
スキーム 20 この脱メチル化反応は、 一般的に知られているあらゆる条件を適用することが できるが、 とりわけ通常ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 または 1, 2—ジクロ 口ェ夕ンを溶媒として用い、 三臭化ホウ素 [文献: Tetrahedron vol.24, 2289 (1968). ] や三塩化ホウ素を用いる方法、 通常 DMF中でチォアルコキシド、 中で もナトリウムチォエトキシド [文献: Tetrahedron Lett. , 1327 (1970). ] を用 いる方法などによって実施することができる。 また、 この脱メチル化反応を行う ことによって、 本発明の一般式 ( I) で表される化合物のうち、 R3 以外にメト キシ基が存在する場合には、 このメトキシ基を脱メチル化することもできる。 逆に、 本発明の一般式 ( I) で表される化合物のうち、 R3 がメトキシである 一般式 ( Im) (R1 、 R2 、 R4 、 R5 、 mは前記定義に同じ) で表される化 合物は、 スキーム 2 1に示すように、 R3 がヒドロキシである一般式 ( I n) ( R 1 、 、 R 4 、 R 5 、 mは前記定義に同じ) で表される化合物のフエノ' ル性水酸基を一般的な方法でメチル化することによって製造することもできる,
Figure imgf000083_0001
スキーム 2 1 このメチル化反応は、 一般的に知られているあらゆる条件を適用することがで きるが、 中でも D M F、 アセトンなどの溶媒中、 炭酸ナトリウム、 炭酸カリウム、 炭酸リチウム、 水酸化ナトリウム、 水酸化カリウムなどの無機塩基の共存下、 あ るいは T H Fなどのエーテル系溶媒中、 水素化ナトリウムの存在下、 ヨウ化メチ ルを用いる方法、 ジェチルエーテルなどの溶媒中、 シリカゲルの共存下、 ジァゾ メタンを用いる方法などが好ましく用いられる。
一般式 ( I ) で表される本発明のキノリノモルヒナン誘導体は、 以下の実施例 に示すようにように、 in vivo における薬理評価の結果、 脳神経細胞障害に対し て優れた効果を示したことから、 本発明の化合物は、 脳障害治療 '予防剤、 すな わち各種脳疾患およびその後遺症の改善、 再発予防に有用な医薬品として用いら れる。 より具体的には、 本発明の化合物は、 脳卒中治療剤、 外傷性脳疾患治療 、 脳浮腫治療剤、 虚血障害疾患治療剤、 脳神経変性疾患治療剤、 脳疾患後遺症治療 剤として利用できることが明らかになった。 また、 本発明の化合物は、 脳神経細 胞への障害に対する優れた保護作用を示したことから、 虚血性または出血性脳血 管障害や外傷性脳障害、 各種脳神経変性障害において、 脳神経細胞に対する保護 作用によりその障害を抑制する脳神経細胞保護剤として有用であることが判明し た。
ここでいう脳卒中治療剤とは、 虚血性または出血性の脳卒中、 具体的には脳梗 塞 (脳塞栓、 脳血栓) 、 脳出血、 クモ膜下出血、 一過性脳虚血発作 (T I A) 、 高血圧性脳症などの治療あるいは改善、 またはこれらを予防するために用いる薬 剤である。 また、 外傷性脳疾患治療剤とは、 外傷に起因する脳障害やそれに伴う 脳機能障害の改善、 後遺症の軽減などのために使用される薬剤である。 また、 脳 浮腫治療剤とは、 脳内に発生した出血、 梗塞、 腫瘍、 外傷などの病変や頭蓋内圧 上昇などにより生成する脳浮腫を改善あるいは治療、 または予防し、 脳浮腫によ る脳神経細胞障害を軽減するために用いる薬剤である。 また、 虚血障害疾患治療 剤とは、 低酸素症、 低血糖症、 薬物中毒など、 虚血に基づく脳神経細胞への酸素、 糖の供給不足が原因となって起こる脳障害を治療,改善または予防するために用 いる薬剤である。 また、 脳神経変性疾患治療剤とは、 Alzheimer 病、 Parkinson 病、 Huntington舞踏病、 びまん性 Lewy小体病、 Creutz feldt- Jakob 病などの神経 細胞の変性を伴って神経細胞障害が起こる脳疾患を治療あるいは改善、 または予 防するために用いる薬剤である。 さらに、 脳疾患後遺症治療剤とは、 脳血管性痴 呆症、 健忘症、 意識障害、 運動麻痺、 言語障害、 感覚障害、 精神障害、 記憶障害 など、 上記脳障害が原因で現れる後遺症を治療あるいは改善、 または予防するた めに用いる薬剤である。
本発明の脳障害治療 ·予防剤を医薬品として臨床で使用する際には、 薬剤はフ リーの塩基またはその塩自体でもよく、 また賦形剤、 安定剤、 保存剤、 緩衝剤、 溶解補助剤、 乳化剤、 希釈剤、 等張化剤などの添加剤が適宜混合されていてもよ い。 投与形態としては非経口投与、 経口投与のいずれでも十分効果が得られる。 投与剤型としては注射剤、 錠剤、 液剤、 カプセル剤、 顆粒剤、 散剤などが挙げら れ、 これら剤型は公知の製剤技術によって製造することができる。 投与量は患-者 の症状や年齢、 体重、 投与方法等に応じて適宜選択されるが、 成人に対する有効 成分量は 1日 0. 000 lmg〜 10 g、 好ましくは 0. O O lmg〜: L gであ り、 それぞれ 1回または数回に分けて投与することができる。 TJP98/01
【実施例】
以下、 参考例および実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、 これらは本 発明を限定するものではない。
[参考例 1 ]
1 7—シクロプロピルメチル— 6, 7—デヒドロ _ 4, 5 α—エポキシ一 3, 1 4 /3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' —キノリノモルヒナン 1 · メタンス ルホン酸塩
米国特許 4, 816, 586号に記載されている方法に準じて合成した。 1 7—シクロ プロピルメチル— 6—ォキソ一 4, 5 α—エポキシ一 3, 1 4 /3—ジヒドロキシ モルヒナン ·塩酸塩 4.69g(12.4匪 ol) 、 o—ァミノべンズアルデヒド 3.0g、 を エタノール 100ml に加え、 メタンスルホン酸 0.81ml (12.4mmol)を加えて、 1. 5 時間加熱還流した。 反応溶液を減圧濃縮して得られた残渣に飽和炭酸水素ナト リウム水溶液を加え、 酢酸ェチルにて抽出した。 有機層を合わせて無水硫酸ナト リウムで乾燥後、 濃縮した。 メタノールを加えて結晶化し、 表題化合物のフリー 体 4. 12g (収率 78% ) が得られた。 これをメタノールに溶解して、 メタンスル ホン酸を加えて塩として単離した。
[参考例 2 ]
1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ— 1 4 —ヒドロキシ一 3—メトキシ一 6 , 7 , 2 ' , 3 ' — (7 ' , 8 ' —べンゾキ ノリノ) モルヒナン 2 ·メタンスルホン酸塩
文献 [J.Med. Chem. , 24, 1445 (1981)] に記載されている方法に準じて製造し た 1 7—シクロプロピルメチルー 6—ォキソ一 4, 5 α—エポキシ— 1 4 )3—ヒ ドロキシー 3—メトキシ一 7— [ (ジメチルァミノ) メチレン] モルヒナン 3. 18g(7.75mmol) をトリフルォロ酢酸 15mlに溶解し、 α—ナフチルァミン '塩 塩 5.57g(31. Ommol) を加えて、 120 度で加熱撹拌し、 留去してくるトリフルォ 口酢酸 3ml を留去した後、 120 度で 23時間加熱還流した。 反応溶液を濃縮した 後、 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、 クロ口ホルムにて抽出した。 有機層 を合わせて無水硫酸ナトリゥムで乾燥後、 濃縮して得た粗生成物を中圧シリカゲ ルカラムクロマトで精製し、 クロ口ホルム—メタノールから再結晶化を行い、 表 題化合物の塩フリー体 3.03g(80%)が得られた。 これをメタノール— THFに溶 解して、 メタンスルホン酸を加えて塩として単離した。
[参考例 3 - 7 ]
参考例 2に記載の方法に準じ、 ο;—ナフチルァミン ·塩酸塩の代わりに、 4ーメ トキシァニリン、 2—フエ二ルァニリン、 1—アミノー 5, 6, 7, 8—テトラ ヒドロナフ夕レン、 4ーメチルァニリン、 4— (ジメチルァミノ) ァニリン -塩 酸塩を用いることで、 1 7—シクロプロピルメチル _ 6, 7—デヒドロ一 4, 5 α—エポキシ一 14 ι3—ヒドロキシ一 3—メトキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' — (6 ' —メトキシキノリノ) モルヒナン 3、 1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7— デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ一 14 ;3—ヒドロキシ _ 3—メトキシ一 6 , 7, 2 ' , 3 ' — (8 ' —フエ二ルキノリノ) モルヒナン 4、 1 7ーシクロプロピル メチルー 6, 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ一 1 4 /3—ヒドロキシ— 3—メ トキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' 一 (7 ' , 8 ' —シクロへキセノキノリノ) モルヒ ナン 5、 1 7—シクロプロピルメチル— 6, 7—デヒドロ _ 4, 5 α—エポキシ _ 14 |3—ヒドロキシ— 3—メトキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' 一 (6 ' —メチルキ ノリノ) モルヒナン 6、 1 7—シクロプロピルメチル一 6, 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ一 14 /3—ヒドロキシ _ 3—メトキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' — [6 ' - (ジメチルァミノ) キノリノ] モルヒナン 7が、 それぞれ得られた。
[実施例 1一 2 ]
参考例 2に記載の方法に準じ、 α—ナフチルァミン,塩酸塩の代わりに、 5—ァ ミノァセナフテン '塩酸塩、 1—ァミノフルオレンを用いることで、 1 7—シク 口プロピルメチル— 6, 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ— 14 /3—ヒドロキ シ一 3—メトキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' — (6 ' , 6" —エタノー 7 ' , 8 ' ― ベンゾキノリノ) モルヒナン 8、 1 7—シクロプロピルメチル一6, 7—デヒド 口一 4, 5ひ一エポキシ一 14 ]3—ヒドロキシ一 3—メトキシ一 6, 7, 2 ' , 3, 一 (7, , 8, , 3" , 2" —インデノキノリノ) モルヒナン 9が、 それぞ れ得られた。
[実施例 3]
1 7—シクロプロピルメチル一 6 , 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ— 3, 1 4 /3—ジヒドロキシ一 6 , 7, 2 ' , 3 ' 一 (4 ' —ァミノキノリノ) モルヒ ナン 1 0 ·塩酸塩
1 7—シクロプロピルメチルー 6—ォキソ— 4, 5 α—エポキシ— 3, 1 4 3 —ジヒドロキシモルヒナン 1.25g(3.66mmol) 、 o—ァミノべンゾニトリル 0. 50g(4.39mmol) を酢酸 10mlに加え、 25時間加熱還流した。 反応溶液を減圧濃縮 して得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリゥム水溶液を加え、 酢酸ェチルにて抽出 した。 有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥後、 濃縮して得られた粗生成 物を中圧シリカゲルカラムクロマト (クロ口ホルム : メタノール = 100:1— 20:1) で精製し、 表題化合物のフリー体 0.59g(37%)が得られた。 これをメタノールに 懸濁して、 塩酸を加えて塩として単離した。
[実施例 4一 1 4]
実施例 3に記載の方法に準じ、 o—ァミノべンゾニトリルの代わりに、 2—アミ ノ一 4一クロ口べンゾニトリル、 2—アミノー 4一メチルベンゾニトリル、 2— ァミノ一 3—クロ口べンゾニトリル、 2—アミノー 4, 5—ジメトキシベンゾニ 卜リル、 2—ァミノ _ 3—フルォ口べンゾニトリル、 2—ァミノ— 5—ニトロべ ンゾニトリル、 2—ァミノ一 5—クロ口べンゾニトリル (2—ニトロ一 5—クロ 口べンゾニトリルより調製) 、 2—アミノー 4—トリフルォロメチルベンゾニト リル (2—ニトロ— 4 _トリフルォロメチルベンゾニトリルより調製) 、 1—ァ ミノ _ 2 _ナフトニトリル (α—ナフチルァミンより調製) 、 2—ァミノ— 5— メチルベンゾニトリル (4—メチルァニリンより調製) 、 2—ァミノ— 5—メト キシベンゾニトリル (4ーメトキシァニリンより調製) を用いることで、 1 7— シクロプロピルメチル一 6 , 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ一 3, 1 4 j3 - ジヒドロキシー 6 , 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' —ァミノ一 7 ' —クロ口キノリノ) モルヒナン 1 1、 1 7—シクロプロピルメチル— 6, 7—デヒドロー 4, 5 α - エポキシ一 3 , 1 4 /3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2、 , 3 ' ― (4, 一アミノー 7 ' ーメチルキノリノ) モルヒナン 1 2、 1 7—シクロプロピルメチル一 6, .7 —デヒドロ一 4, 5 α—エポキシ一 3, 1 4 /3—ジヒドロキシ _ 6 , 7, 2 ' , 3 ' - (4, 一アミノー 8 ' —クロ口キノリノ) モルヒナン 1 3、 1 7—シクロ プロピルメチル— 6, 7—デヒドロー 4, 5 «—エポキシ一 3, 1 4 /3—ジヒド 口キシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' 一 (4 ' 一了ミノー ら ' , 7 ' —ジメトキシキノリ ノ) モルヒナン 1 4、 1 7—シクロプロピルメチル一 6, 7—デヒドロ一 4, 5 α—エポキシ一 3, 1 4 i3—ジヒドロキシ一 6, 7 , 2 ' , 3 ' - (4 ' —アミ ノー 8 ' —フルォロキノリノ) モルヒナン 1 5、 1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ一 3, 14 /3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' —ァミノ一 6 ' —ニトロキノリノ) モルヒナン 1 6、 1 7— シクロプロピルメチル— 6, 7—デヒドロ— 4, 5 エポキシ一 3, 14 /3 - ジヒドロキシー 6, 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' —アミノー 6 ' —クロ口キノリノ) モルヒナン 1 7、 1 7—シクロプロピルメチル— 6, 7—デヒドロ _4, 5 α- エポキシ一 3, 1 4 /3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' —アミノー 7 ' —トリフルォロメチルキノリノ) モルヒナン 1 8、 1 7—シクロプロピルメ チル— 6, 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ— 3, 14 /3—ジヒドロキシ _ 6 , 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' —アミノー 7 ' , 8 ' —ベンゾキノリノ) モルヒナン 1 9、 1 7—シクロプロピルメチル— 6, 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ— 3, —ジヒドロキシ— 6, 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' —ァミノ一 6 ' —メチルキ ノリノ) モルヒナン 2 0、 1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ一 3, 14 i3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' - (4, 一ァ ミノ— 6 ' —メトキシキノリノ) モルヒナン 2 1が、 それぞれ得られた。
[実施例 1 5— 1 7]
実施例 3に記載の方法に準じ、 1 7—シクロプロピルメチルー 6—ォキソ—4, 5 α—エポキシ一 3, 14 i3—ジヒドロキシモルヒナンの代わりに、 1 7—シク 口プロピルメチルー 6—ォキソ—4, 5ひ —エポキシ一 14 ]3—ヒドロキシ— 3 ーメトキシモルヒナン、 1 7—メチル一 6—ォキソ— 4, 5 α—エポキシ一 14 ]3—ヒドロキシ一 3—メトキシモルヒナン、 6—ォキソ一4, 5 α—エポキシ一 14 j3—ヒドロキシ一 3—メトキシモルヒナンを用いることで、 1 7—シクロプ 口ピルメチル— 6, 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ— 14 ]3—ヒドロキシ一 3—メトキシー 6, 7, 2 ' , 3 ' — (4 ' —ァミノキノリノ) モルヒナン 22、 1 7—メチル一 6, 7—デヒドロー 4, 5ひ一エポキシ一 14 /3—ヒドロキシー 3—メトキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' — (4 ' ーァミノキノリノ) モルヒナン 23、 1 7—ァセチル— 6, 7—デヒドロー 4, 5 a—エポキシ一 1 4 —ヒドロキシ
— 3—メトキシ一 6, 7, 2, , 3 (4 ' ーァミノキノリノ) モルヒナン 2 4力 それぞれ得られた。
[実施例 1 8]
1 7—シクロプロピルメチルー 6 7—デヒドロ _ 4, 5 ひ 一エポキシ一 3, 1 4 i3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2 , 3 ' _ [4 ' — (ァセチルァミノ) キノ リノ] モルヒナン 2 5 ·塩酸塩
1 7—シクロプロピルメチル— 6 7—デヒドロー 4, 5 a—エポキシ一 3, 14 3—ジヒドロキシ _ 6, 7 , 2 , 3 ' - (4 ' —ァミノキノリノ) モルヒ ナン 1 0 232mg(0.53imnol) を無水酢酸 5ml に加えて 20時間加熱還流した。 反 応溶液を濃縮した後、 メタノール 5ml と 3N水酸化ナトリウム水溶液 2ml を加 えて 20時間撹拌した。 反応溶液を濃縮後、 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 50ml を加えて、 酢酸ェチル (50ml X 3) で抽出した。 有機層を合わせて無水硫酸ナトリ ゥムで乾燥後、 濃縮して得られた粗生成物を中圧シリカゲルカラムクロマト (ク ロロホルム→クロ口ホルム : メタノール = 20:1) で精製し、 表題化合物のフリー 体 136mg(5«)が得られた。 これを塩酸塩として単離した。
[実施例 1 9]
1 7—シクロプロピルメチル— 6, 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ— 3, 14 /3—ジヒドロキシ一 6 , 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' —メチルキノリノ) モルヒ ナン 26 · メタンスルホン酸
1 7—シクロプロピルメチル _ 6—ォキソ—4, 5 α_エポキシ— 3, 14 /3 ージヒドロキシモルヒナン 391mg(l.04minol) を酢酸 6ml に懸濁し、 2、 —ァ ミノァセトフエノン 0.138ml (1.14匪 ol) を加え、 加熱溶解した溶液を 4 時間加 熱還流した。 反応溶液を室温に放冷して濃縮した後、 2N水酸化ナトリウム水溶液
8ml を加えて塩基性にし、 クロ口ホルムで抽出した。 有機層を合わせて無水硫 酸ナトリゥムで乾燥後、 濃縮して得られた粗生成物をシリ力ゲル力ラムクロマ小 (クロ口ホルム: メタノール = 50:1—30:1 ) で精製し、 表題化合物のフリー体 470mg が得られた。 これをメタノールに溶解し、 メタンスルホン酸を加えて塩と して単離し、 表題化合物 499mg(90%)が得られた。 [実施例 2 0— 2 2 ]
実施例 1 9に記載の方法に準じ、 2 ' —アミノアセトフエノンの代わりに、 2— ァミノべンゾフエノン、 2 ' —ァミノ一 4' , 5 ' ージメトキシァセ卜フエノン、 6 ' —ァミノ一 3 ' , 4 ' —メチレンジォキシァセトフエノンを用いることで、 1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ— 3, 1 4 /3—ジヒドロキシ一 6, 7 , 2 ' , 3 ' 一 (4 ' —フエ二ルキノリノ) モルヒ ナン 2 7、 1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒドロー 4, 5 α—ェポキ シ一 3, 1 4 /3—ジヒドロキシー 6, 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' —メチル一 6 ' , 7 ' 一ジメトキシキノリノ) モルヒナン 28、 1 7—シクロプロピルメチル一 6 , 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ— 3, 1 4 3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2, , 3 ' 一 (4 ' ーメチルー 6 ' , 7 ' 一ジォキソレノキノリノ) モルヒナン 2 9力 それぞれ得られた。
[実施例 2 3 ]
1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ一 3, 14 i3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' —カルボキシキノリノ) モ ルヒナン 30 ·塩酸塩
1 7—シクロプロピルメチルー 6—ォキソ—4, 5 α—エポキシ一 3, 14 3 —ジヒドロキシモルヒナン 511mg(l.50mmol) 、 ィサチン 220mg(l.50mniol) を 酢酸 5ml に加え、 80度で 1.5 時間撹拌した後、 濃塩酸 1ml を加えて、 110 度 で 3 時間撹拌し、 さらに濃塩酸 1ml を加えて、 130 度で 24時間加熱還流した。 反応溶液を減圧濃縮して得られた残渣にクロ口ホルムを加え、 水にて抽出した。 水層を合わせて濃縮して得られた粗生成物をセフアデックスカラム (メタノール) で精製し、 表題化合物 494mg(65 )が得られた。
[実施例 24]
実施例 2 3に記載の方法に準じ、 1 7—シクロプロピルメチル— 6—ォキソ— 4, 5 α—エポキシ一 3, 14 )3—ジヒドロキシモルヒナンの代わりに、 1 7—シ.ク 口プロピルメチル一 6—ォキソ— 4, 5 α—エポキシ— 14 /3—ヒドロキシ— 3 ーメトキシモルヒナンを用いることで、 1 7—シクロプロピルメチル一 6, 7 - デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ一 14 3—ヒドロキシ一 3—メトキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' 一 (4 ' 一カルボキシキノリ I モルヒナン 3 1力 得られた。
[実施例 25]
1 7—シクロプロピルメチル一 6 7—デヒドロー 4, 5 ひ一エポキシ一 3, 14 3—ジヒドロキシー 6, 7, 2 3 ' 一 (4 ' —メトキシカルボ二ルキノ
U モルヒナン 3 2 · メタンスルホン酸塩
1 7—シクロプロピルメチル— 6 7—デヒドロ一 4, 5 α—エポキシ一 3, 1 4 i3—ジヒドロキシ _ 6, 7, 2 , 3 ' 一 (4 ' 一カルボキシキノリノ) モ ルヒナン 30 ·塩酸塩 203mg(0.43匪 oi) をメタノール 1ml とベンゼン 4ml の混合溶媒に溶解し、 トリメチルシリルジァゾメタン (10% へキサン溶液) 2. Oml (1.4mmol)を滴下し、 室温で 1 時間撹拌した。 反応溶液に、 水を加えて、 クロ 口ホルムにて抽出した。 有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥後、 濃縮し て得られた粗生成物を、 中圧シリカゲルカラムクロマト (クロ口ホルム→クロロ ホルム: メタノール =100:1 ) で精製し、 表題化合物のフリー体 169mg (81¾) が得られた。 これをメタノールに溶解して、 メタンスルホン酸を加えて塩として 単離した。
[実施例 26 ]
1 7—シクロプロピルメチルー 6 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ一 3, 1 4 ]3—ジヒドロキシ一 6, 7 , 2 , 3 ' — [4' 一 (ヒドロキシメチル) キ ノリノ] モルヒナン 3 3 · メタンスルホン酸塩
1 7ーシクロプロピルメチル— 6 7—デヒドロ一 4, 5 α—エポキシ— 3, 14 /3—ジヒドロキシ一 6 , 7, 2 , 3 ' - (4 ' —メトキシカルボ二ルキノ リノ) モルヒナン 32 100mg(0.21匪 ol) を THF 5ml に懸濁し、 水素化ホウ 素リチウム 28mg(l.29mmol)を加えて、 22時間加熱還流した。 反応溶液に 0.1N 塩酸水溶液 10mlを加えて 10分間撹拌した後、 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を 加えて、 クロ口ホルムにて抽出した。 有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾 燥後、 濃縮して得られた粗生成物を中圧シリカゲルカラムクロマト (クロ口ホル ム→クロ口ホルム : メタノール = 20:1) で精製し、 表題化合物のフリー体 45mg
(48¾) が得られた。 これをメタノールに溶解し、 メタンスルホン酸を加えて塩と して単離した。 [実施例 27 ]
1 7—シクロプロピルメチルー 6 , 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ一 3, 14 )3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' 一 [4 ' , 5 ' - [ィミノ (ォキソ メタノ) ] キノリノ] モルヒナン 34 ·塩酸塩
1 7—シクロプロピルメチルー 6—ォキソ一 4, 5 α—エポキシ一 3, 14 /3 ージヒドロキシモルヒナン 2.4gを酢酸に溶解し、 3—アミノフ夕ロニトリル
(3—二トロフタロニトリルより調製) 1.2gとスカンジウムトリフラート 35 Omg を加えて 90時間加熱還流した。 反応溶液を冷却した後、 溶媒を減圧留去し、 残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 150ml を加えて酢酸ェチルで抽出した。 有機層を合わせて無水硫酸ナトリゥムで乾燥後濃縮して得られた粗生成物を中圧 シリカゲルカラムクロマト (クロ口ホルム: メタノール = 50:1—20:1 ) で精製し. 表題化合物のフリー体 650mg(20%)が得られた。 これを塩酸塩として単離した。
[実施例 28 ]
1 7—シクロプロピルメチル一 6, 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ一 3, 14 )3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' - (4, 一ァミノ一 5 ' —カルボキ シキノリノ) モルヒナン 3 5 ·塩酸塩
1 7—シクロプロピルメチルー 6 , 7—デヒドロ一 4, 5 α—エポキシ— 3, 14 )3—ジヒドロキシー 6 , 7, 2 ' , 3 ' - [4 ' , 5 ' — [ィミノ (ォキソ メタノ) ] キノリノ] モルヒナン 34 ·塩酸塩 240mg(0.48mmol) を水 60mlに 溶解し、 アンプルに封入し、 60度の恒温槽の中に、 5 日間放置した。 アンプルを 冷却して反応溶液を取り出し、 飽和アンモニアクロ口ホルム 50mlで洗浄し、 続 いてクロ口ホルム 50ml X 2で洗浄した後、 凍結乾燥して 220mg の粗生成物を得た, 得られた粗生成物をセフアデックスカラム (メタノール) で精製し、 凍結乾燥し て表題化合物 53mg(21%) が得られた。
[参考例 8 ]
1 7—シクロプロピルメチル— 6 , 7—デヒドロ _ 4, 5 α—エポキシ— 3 14 3—ジヒドロキシ一 6 , 7, 2 ' , 3 ' — (7, , 8 ' —ベンゾキノリノ) モルヒナン 3 6 · メタンスルホン酸塩
1 7—シクロプロピルメチル一 6 , 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ— 14 3—ヒドロキシー 3—メトキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' - ( 7 ' , 8 ' —ベンゾキ ノリノ) モルヒナン 2 3.03g(6.18mmol) を無水塩化メチレン 60mlに溶解し、 0 度に冷却した後、 三臭化ホウ素の 1.0M塩化メチレン溶液 18.5ml (18.5匪 ol)を 滴下し、 0.5 時間 0 度で撹拌した。 反応溶液に水 60mlとアンモニア水 40ml を加えて室温で 1 時間撹拌した後、 クロ口ホルム(100ml X 2) にて抽出した。 有機 層を合わせて無水硫酸ナトリゥムで乾燥後、 濃縮して得た粗生成物を中圧シリカ ゲルクロマト (クロ口ホルム) で精製した後、 クロ口ホルム(2ml) —メタノール (lOral)から再結晶化したところ、 表題化合物のフリー体 2.04g(69¾)が得られた。 これをメタンスルホン酸塩として単離した。
[参考例 9一 1 3 ]
参考例 8に記載の方法に準じ、 1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒドロ —4, 5 α—エポキシ— 14 3—ヒドロキシ一 3—メトキシ一 6, 7, 2, , 3 ' - ( 7 ' , 8 ' ―ベンゾキノリノ) モルヒナン 2の代わりに、 1 7—シクロプ 口ピルメチルー 6, 7—デヒドロ— 4, 50:—エポキシ一 14 i3—ヒドロキシ一 3—メトキシー 6, 7, 2 ' , 3 ' — ( 6 ' —メトキシキノリノ) モルヒナン 3、 1 7—シクロプロピルメチル一 6, 7—デヒドロ _4, 5 α—エポキシ— 14 )3 —ヒドロキシ一 3—メトキシ一 6, 7, 2, , 3 ' ― ( 8 ' —フエ二ルキノリノ) モルヒナン 4、 1 7—シクロプロピルメチル— 6, 7—デヒドロ— 4, 5 α—ェ ポキシ一 14 3—ヒドロキシー 3—メトキシ一 6, 7, 2 ' , 3, 一 ( 7 ' , 8 ' —シクロへキセノキノリノ) モルヒナン 5、 1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ— 1 4 ]3—ヒドロキシ— 3—メトキシー 6, 7, 2 ' , 3 ' — (6 ' —メチルキノリノ) モルヒナン 6、 1 7—シクロプロピ ルメチル— 6, 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ— 14 )3—ヒドロキシ— 3— メトキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' — [6 ' - (ジメチルァミノ) キノリノ] モルヒ ナン 7を用いることで、 1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒドロ一 4, 5 α—エポキシ一 3, 14 /3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2 ' , 3, 一 ( 6 ' —メ トキシキノリノ) モルヒナン 37、 1 7—シクロプロピルメチル一 6, 7—デヒ ドロ一 4, 5 α—エポキシ— 3, 14 3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2 ' , 3, 一 (8 ' —フエ二ルキノリノ) モルヒナン 38、 1 7—シクロプロピルメチル一 6, 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ— 3, 1 4 ]3—ジヒドロキシ _ 6, 7, 2 ' , 3 ' ― ( 7 ' ' 8 ' —シクロへキセノキノリノ) モルヒナン 3 9、 1 7—シクロ プロピルメチル一 6, 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ一 3, 1 4 3—ジヒド ロキシー 6, 7, 2 ' , 3 ' - (6 ' —メチルキノリノ) モルヒナン 40、 1 7 —シクロプロピルメチル— 6 , 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ— 3, 14 β —ジヒドロキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' - [ 6 ' ― (ジメチルァミノ) キノリノ] モルヒナン 4 1が、 それぞれ得られた。
[実施例 2 9— 3 3 ]
参考例 8に記載の方法に準じ、 1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒドロ 一 4, 5 α—エポキシ一 1 4 3—ヒドロキシ一 3—メトキシ一 6 , 7, 2、 , 3 ' - (7 ' , 8 ' —ベンゾキノリノ) モルヒナン 2の代わりに、 1 7—ァセチル — 6, 7—デヒドロ一 4, 5ひ 一エポキシ一 14 3—ヒドロキシー 3—メトキシ — 6, 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' ーァミノキノリノ) モルヒナン 24、 1 7—メチ ル一 6, 7—デヒドロ— 4, 5ひ—エポキシ一 14 3—ヒドロキシー 3—メトキ シ一 6, 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' ーァミノキノリノ) モルヒナン 2 3、 1 7—シ クロプロピルメチル一 6, 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ一 1 4 )3—ヒドロ キシ一 3—メトキシー 6, 7, 2 ' , 3 ' — (6 ' , 6" —ェタノ一 7, , 8, —ベンゾキノリノ) モルヒナン 8、 1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒ ドロー 4, 5 α—エポキシ一 14 /3—ヒドロキシ一 3—メトキシ— 6, 7, 2, , 3 ' — (7 ' , 8 ' , 3" , 2 " —インデノキノリノ) モルヒナン 9、 1 7—シ クロプロピルメチル一 6, 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ— 14 /3—ヒドロ キシ一 3—メトキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' — (6 ' —メトキシキノリノ) モルヒ ナン 3を用いることで、 1 7—ァセチル— 6, 7—デヒドロー 4, 5 α—ェポキ シ一 3, 14 /3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' ― (4 ' —ァミノキノリノ) モルヒナン 42、 1 7—メチル一 6, 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ— 3, 14 ]3—ジヒドロキシー 6 , 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' —ァミノキノリノ) モルヒ ナン 43、 1 7—シクロプロピルメチル— 6 , 7—デヒドロー 4, 5 α—ェポキ シ一 3, 14 ]3—ジヒドロキシ一 6 , 7, 2 ' , 3 ' - (6 ' , 6" —'エタノー 7 ' , 8 ' —ベンゾキノリノ) モルヒナン 44、 1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒドロー 4, 5 ひ一エポキシ— 3, 1 4 3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2, , 3 ' - (7 ' , 8 ' , 3" , 2" 一インデノキノリノ) モルヒナン 45、 1 7—シクロプロピルメチル _ 6, 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ一 3, 1 4 i3—ジヒドロキシ一 6, 7 , 2 ' , 3 ' 一 (6 ' ーヒドロキシキノリノ) モル ヒナン 46力 それぞれ得られた。
[実施例 34]
1 7—シクロプロピルメチル一 6, 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ— 3, 14 3—ジヒドロキシー 6, 7, 2 ' , 3, 一 [4 ' , 5 ' - [Ν—メチルイミ ノ (ォキソメタノ) ] キノリノ] モルヒナン 47 · メタンスルホン酸塩
1 7—シクロプロピルメチル _ 6 , 7—デヒドロ一 4, 5 α—エポキシ一 3, 14 |3—ジヒドロキシ一 6 , 7, 2 ' , 3 ' - [4 ' , 5 ' — [ィミノ (ォキソ メタノ) ] キノリノ] モルヒナン 34 ·塩酸塩 400mgを DM F 10mlに溶かし、 イミ ダゾール 255mg (3.75mmol) 、 t一プチルトリメチルシリルクロリ ド 346mg (2.25 mmol) を加えて、 室温で 2時間反応させた。 溶媒を減圧留去し、 残渣に水を加え、 エーテルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥 後、 濃縮して 3— t—ブチルトリメチルシ口キシー 1 7—シクロプロピルメチル — 6, 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ一 14 3—ヒドロキシ一 6 , 7, 2 ' , 3 ' 一 [4, , 5 ' 一 [ィミノ (ォキソメタノ) ] キノリノ] モルヒナン 427m gを得た。
3一 t—ブチルトリメチルシロキシ— 1 7—シクロプロピルメチル— 6, 7— デヒドロ一 4, 5 α—エポキシ一 14 /3—ヒドロキシー 6 , 7, 2 ' , 3 ' — [4 ' , 5 ' - [ィミノ (ォキソメタノ) ] キノリノ] モルヒナン 427mgを DM F15mlに溶かし、 炭酸カリウム 400mg (2.9腿01) とヨウ化メチル 180 1 (2.9m mol) を加えて室温で 15時間反応させた。 炭酸カリウムを濾別し、 濾液を減圧濃縮 した。 残渣に水を加え、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥後、 濃縮した。 得られた粗生成物をシリカゲルカラ.ム クロマト (クロ口ホルム: メタノール =45:1— 30:1) で精製して 3— t—ブチル トリメチルシロキシ _ 1 7—シクロプロピルメチル— 6 , 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ— 1 4 ]3—ヒドロキシー 6, 7, 2 ' , 3 ' - [4, , 5 ' — [Ν —メチルイミノ (ォキソメタノ) ] キノリノ] モルヒナン 348mg (2工程合計収 率 80 が得られた。
3― t—プチルトリメチルシ口キシー 1 7—シクロプロピルメチルー 6 , 7 - デヒドロ一 4, 5 α—エポキシ一 14 /3—ヒドロキシ一 6 , 7, 2 ' , 3 ' —
[4 ' , 5 ' ― [Ν—メチルイミノ (ォキソメタノ) ] キノリノ] モルヒナン 34 8mg (0.57mmol) を TH F 10mlに溶かし、 テトラプチルアンモニゥムフロリ ド (1 M in THF) 0.7ml (0.7mmol) を加えて室温で 5分間反応させた。 反応溶液をシリ 力ゲルカラムクロマト (クロ口ホルム : メタノール = 200:1— 100:1) で精製し、 標題化合物 266mg (収率 96%) が得られた。 。 これをメタンスルホン酸塩として単 離した。
[実施例 3 5]
1 7 -シクロプロピルメチルー 6 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ— 14 /3—ヒドロキシ一 3—メトキシ一 6 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' ーヒドロキシキノ リノ) モルヒナン 48
1 7—シクロプロピルメチルー 6 7—デヒドロ一 4, 5 α—エポキシ— 3, 14 (S—ジヒドロキシ一 6 , 7 , 2 , 3 ' — (4 ' —ァミノキノリノ) モルヒ ナン 1 0 710.8 mg (1.56 mmol) をメタノールに溶解し、 塩化水素 Zメタノール 溶液を加えて酸性にし、 濃縮して一旦塩酸塩化した。 この塩酸塩を酢酸 1.5 mlと 20¾ 硫酸水溶液 10 ml の混合溶媒に溶解して 0 ^に冷却し、 亜硝酸ナトリウム 14 0.3 mg (2.03 匪 ol) の水溶液 1 mlを滴下し、 そのまま 0 °Cで 1.5時間撹拌し、 こ の後続いて 1.5時間加熱環流した。 反応溶液を放冷し、 約 2分の 1体積に濃縮後、 2N 水酸化ナトリウム水溶液約 42 mlを加えて塩基性にし、 クロ口ホルム-アンモニ ァ飽和クロ口ホルム-メタノール (2:2:1) (30 ml + 10 mlX2) で抽出し、 有機 層を合わせて無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、 濃縮した。 こうして得られた粗生 成物 611 mgをシリカゲルカラムクロマト (クロ口ホルム: メタノール =30:1→15 :1) で精製し、 標題化合物 359.8 mg (収率 5 ) が得られた。 . [実施例 36— 3 7 ]
参考例 8に記載の方法に準じ、 1 7—シクロプロピルメチル— 6, 7—デヒドロ 一 4, 5 α—エポキシ— 1 4 ]3—ヒドロキシー 3—メトキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' - ( 7 ' , 8 ' ―ベンゾキノリノ) モルヒナン 2の代わりに、 1 7—シクロプ 口ピルメチル一 6 , 7—デヒドロ一 4, 5 α—エポキシ— 1 4 3—ヒドロキシー 3—メトキシ一 6 , 7 , 2 ' , 3 ' - (4 ' —ヒドロキシキノリノ) モルヒナン 4 8、 1 7—シクロプロピルメチル— 6, 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ一 3, 1 4 /3—ジヒドロキシー 6, 7, 2 ' , 3 ' 一 (4, 一アミノー 6 ' —メト キシキノリノ) モルヒナン 2 1を用いることで、 1 7 —シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒドロ一 4, 5 α—エポキシ一 3, 1 4 /3—ジヒドロキシ _ 6, 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' ーヒドロキシキノリノ) モルヒナン 4 9、 1 7—シクロプロ ピルメチルー 6 , 7—デヒドロ一 4, 5 ひ一エポキシ— 3 , 1 4 3—ジヒドロキ シ一 6, 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' —アミノー 6 ' —ヒドロキシキノリノ) モルヒ ナン 5 0が、 それぞれ得られた。
[実施例 3 8— 4 0]
実施例 1 9に記載の方法に準じ、 2, —アミノアセトフエノンの代わりに、 2 ' 一アミノー 3 ' —ヒドロキシァセトフエノン、 1一 (2 ' —ァミノフエニル) 一 2 _メチル一 1—プロパノン、 1 _ (2 ' —ァミノフエニル) 一 1一プロパノ ンを用いることで、 1 7—シクロプロピルメチル一 6, 7—デヒドロ一 4, 5 —エポキシ一 3, 1 4 /3—ジヒドロキシ一 6, 7 , 2 ' , 3 ' - (4, 一メチル - 8 ' ーヒドロキシキノリノ) モルヒナン 5 1、 1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒドロ一 4, 5 α—エポキシ一 3 , 1 4 3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' 一イソプロピルキノリノ) モルヒナン 5 2 , 1 7—シクロプ 口ピルメチル一 6 , 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ— 3 , 1 4 i3—ジヒドロ キシー 6 , 7 , 2 ' , 3 ' - (4 ' ーェチルキノリノ) モルヒナン 5 3が、 それ ぞれ得られた。
[実施例 4 1 ]
1 7—シクロプロピルメチル— 6 , 7—デヒドロ— 4, 5 α—エポキシ— 3, 1 4 /3—ジヒドロキシ一 6, 7 , 2 ' , 3 ' - (4 ' ーァミノカルボ二ルキノリ ノ) モルヒナン 5 4 · メタンスルホン酸塩
塩化メチレン (10 ml) に塩化ォキサリル (0. 12 ml, 1.38 mmol) 、 DMF (2 滴)、 1 7—シクロプロピルメチルー 6 , 7—デヒドロー 4, 5 α—エポキシ— 3 1 4 /3—ジヒドロキシー 6, 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' —力ルバモイルキノリノ) モルヒナン 3 0 210 mg (0.45 mmol) を加え、 窒素雰囲気下室温で、 2 2時間撹 拌した。 濃縮した後、 水 (5 ml)、 2 8 %アンモニア水 (10 ml)、 クロ口ホルム (10 ml)を加えて、 1 6時間撹拌した。 水 (50 ml)を加えてクロ口ホルム (50 ml X2)で抽出した。 有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮した。 中圧 シリカゲルクロマト (クロ口ホルム : メタノール =40 : 1→20: 1) で精製し、 メ 夕ンスルホン酸とした後、 セフアデックスカラムで精製し表題化合物のメタンス ルホン酸塩 88 mg (42 が得られた。
[実施例 4 2 ]
1 7一シクロプロピルメチルー 6 7—デヒドロ一 4 5 —エポキシ— 3, 1 4 ;3—ジヒドロキシ一 6 , 7 , 2 3 ' 一 [4, 一 〔ノ) キノ リノ] モルヒナン 5 5 · メタンスル ン酸塩
1 7—シク口プロピルメチル一 6, 7ーデヒドロ 4, 5 —エポキシ一 3, 1 4 3—ジヒドロキシ一 6, 7 , 2 3 ' ― (4 ' —ァミノキノリノ) モルヒ ナン 1 0 203 mg (0.46 mmol)を THFに溶解し、 ベンズアルデヒド (94 1, 0. 92 mmol)、 ピぺリジン (91 1, 0.92 mmol), トルエン (10 ml)を加え、 水分離 装置を付けて 5時間加熱環流した。 反応溶液を冷却後、 濃縮し、 飽和炭酸水素ナ トリウム水溶液 (50 ml)を加えて、 クロ口ホルム (50 mlX2)で抽出した。 有機層 を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮した。 中圧シリカゲルクロマト (ク ロロホルム: メタノール =100: 1→20: 1) で精製し、 ィミン中間体 93 mgが得ら れた。 このイミン中間体 (93 mg, 0.18 mmol)を THFに溶解し、 水素化ホウ素リ チウム (19 mg, 0.88 mmol)を加えて、 窒素雰囲気下で 3時間加熱環流した。 さら に水素化ホウ素リチウム (20 mg, 0.91 mmol)を加えて、 5時間加熱環流した。 反 応溶液を冷却した後、 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (50 ml)を加えて、 クロ口 ホルム (50 mlX2)で抽出した。 有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃 縮した。 中圧シリカゲルクロマト (クロ口ホルム→クロロホルム: メタノール = 50 : 1) で精製し、 表題化合物 57 mg (23%)が得られた。 これをメタンスルホン酸 塩として単離した。
[実施例 4 3 ] 実施例 42に記載の方法に準じ、 ベンズアルデヒドの代わりに、 シクロへキサン カルボアルデヒドを用いることで、 1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒ ドロ— 4, 5 α—エポキシ一 3, 1 4 /3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' ―
[4 ' ― (シクロへキシルァミノ) キノリノ] モルヒナン 5 6が得られた。
[実施例 44]
6, 7—デヒドロ一 4, 5 α—エポキシ一 3, 1 4 /3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2 ' , 3 ' ― (4 ' —ァミノキノリノ) モルヒナン 5 7 ·塩酸塩
1 7—ァセチル _ 6, 7—デヒドロー 4, 5 «—エポキシ— 3, 14 /3—ジヒ ドロキシー 6, 7, 2 ' , 3 ' - (4 ' ーァミノキノリノ) モルヒナン 42 0. 93g (2.16 mmol) にアルゴン下 6 N塩酸 80mlを加え、 さらにメタノール 80mlを加 え溶解した後、 15.5時間加熱還流し、 放冷後濃縮した。 得られた粗生成物をセフ アデックスカラム (メタノール) で精製し、 標題化合物 529mg (53%) が得られ た。
[実施例 45]
実施例 2 7に記載の方法に準じ、 酢酸の代わりに、 DMF—ベンゼン混合溶媒を 用い、 スカンジウムトリフラ一トの代わりに、 メタンスルホン酸を用いることで、 1 7—シクロプロピルメチルー 6, 7—デヒドロ一 4, 5 α—エポキシ一 3, 1 4 /3—ジヒドロキシ一 6, 7, 2、 , 3 ' 一 [4, , 5 ' - [ィミノ (イミノメ タノ) ] キノリノ] モルヒナン 58が得られた。
以上の各参考例、 実施例で挙げた本発明の化合物の構造式、 酸付加塩、 製造収 率、 各種スペクトルデータを、 以下の一覧表に示す。
Figure imgf000100_0001
Figure imgf000101_0001
€^^I0/86df/XDd 7.95; C1, 12.74.
C1, 12.79.
1460, 1433. 1379, 1323,
Figure imgf000102_0001
Figure imgf000103_0001
化合物 if NMR (ppm) (300 MHz. DMSO-d6) 融点 >230'C (dec) fC).
0.46 (2H, m), 0.58-0.78 (2H, m), 1.09 (IH, m), 1.80-1.90 元素分析値
収率 22 (IH, m), 2.29 (IH, d, J=16.8 Hz), 2.54-3.42 (7H, m), 3.44-3.62 組成式 C29H31N305.1.9HO0.7H20
(IH, m), 3.89 (3H, s), 3.95 (3H, s), 4.14 (IH, m), 5.72 (IH, s), 計算値 C, 59.70; H, 5.93; N, 7.20; C1, 1 1.54.
6.70 (IH, s), 6.70 (IH, s), 7.02 (IH, br s), 7.33 (IH, s), 7.73 実測値 C, 59.82; H, 5.85; N, 7.16; C1, 1 1.39.
(IH, s), 8.05 (IH, br s), 8.84 (IH, br s), 9.24 (IH, br s), 9.59 IR (cm 1) (KBr)
(IH, br s), 14.21 (IH, br s). 3400, 3200. 1657. 1605. 1516, 1466, 1439, 1421 , 1290.
1247. 1218.
O H Mass (FAB) 502 ((M+H) +)
11.95; F, 3.56; N, 7.87.
11.85; F, 3.54; N, 7.90. 1466, 1417, 1377, 1325, 899, 808.
Figure imgf000104_0001
εοι
Figure imgf000105_0001
£PPW/S6dr/∑Dd
Figure imgf000106_0001
Figure imgf000107_0001
Figure imgf000108_0001
化合物 NMR (ppm) (300 MHz. D20)
0.41-0.55 (2H, m), 0.61-0.92 (2H, m), 1.13 (IH, m), 2.09-2.17
(IH, m), 2.71-2.84 (IH, m), 2.97 (IH, d, J=17.0 Hz), 3.02-3.19
(3H, m), 3.31-3.48 (3H, m), 3.58 (IH, d, J=20.9 Hz), 3.76 (3H
s), 4.42 (IH, d, J=6.0 Hz), 6.14 (IH, s), 6.95 (IH, s), 6.95 (IH
s), 7.85-7.90 (IH, m), 7.97 (IH, d, J=8.5 Hz), 8.05-8.1 1 (IH,
m), 8.19 (IH, d, J=8.5 Hz). Mass (FAB) 485 ((M+H)十)
Figure imgf000109_0001
Figure imgf000109_0002
化合物 NMR (ppm) (300 MHz. D SO-d6) 融点 >210°C (dec). (V).
メタンスルホン酸塩 0.42-0.57 (2H, m), 0.59-0.80 (2H, m), 1.1 1 (IH, m), 1.85-1.93 元素分析値
収率 48 (%) (IH, m), 2.31 (4.5H, s), 2.57-3.02 (3H, m), 2.71 (IH, d, J=16.5| 組成式 C28H28N2O4'1.5CH3SO3H*0.3H2O
O H Hz), 3.1 1-3.27 (2H, m), 3.33-3.53 (IH, m), 3.39 (IH, d, J=16.5 計算値 C, 58.46; H, 5.75; N, 4.62; S, 7.94.
Hz), 3.52 (IH, d, J=19.8 Hz), 4.15 (IH, d, J=6.3 Hz), 4.82 (IH, 実測値 C, 58.42; H, 5.86; N, 4.59; S, 7.86.
d, J=12.5 Hz), 4.98 (IH, d, J=12.5 Hz), 5.71 (IH, s), 6.30 (IH, IR (cm.') (KBr)
br s), 6.62 (IH, d, J=8.2 Hz), 6.66 (IH, d, J=8.2 Hz), 7.63-7.68 3400. 1638, 1508. 1462. 1328. 1201, 1044. 926, 903, (IH, m), 7.76-7.81 (IH, m), 8.05 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.26 (IH, 872, 837, 774. 555.
d, J=8.0 Hz), 8.99 (lH. br s), 9.30 (lH. br s). Mass (FAB) 457 ((M+H)+l
O H
Figure imgf000110_0001
化合物 NMR (ppm) (300 MHz. DMSO-d6) 融点 >250°C (dec). (V) .
メタンスルホン酸塩 0.41-0.56 (2H, m), 0.60-0.79 (2H, m), 1.12 (IH, m), 1.92 ( I H, 元素分析値
収率 77 (96) d, J=12.1 Hz), 2.30 (3.3H, s), 2.64-3.00 (3H, m), 2.88 (I H, d, 組成式 C31 Η28Ν203· 1.1 CH3S03H« 1.5H20
J=16.5 Hz), 3.07 (I H, d, J=17.0 Hz), 3.14-3.27 (2H, m), 計算値 C, 63.28; H, 5.86; N, 4.60; S, 5.79.
O H
3.39-3.51 (I H, m), 3.52 (I H, d, J=20.0 Hz), 4.12 (IH, d, J=6.3 実測値 C, 63.31 ; H, 5.57; N, 4.53; S, 5.98.
Hz), 5.83 (IH, s), 6.47 (IH, br s), 6.65 (2H, s), 7.75-7.85 (2H, IR (cm 1) (KBr)
m), 7.84 (IH, d, J=9.1 Hz), 7.96 (IH, d, J=8.8 Hz), 8.04-8.07 3400. 1638. 1622. 1508, 1466. 1404, 1328, 1205. 1 120. (IH, m), 8.16 (IH, s), 9.01 (IH, br s), 9.18-9.21 (I H, m), 9.34 104Ί, 818, 758. 553, 526.
(IH, br s). Mass (FAB) 477 ((M+H) +)
Figure imgf000111_0001
Figure imgf000112_0001
Figure imgf000113_0001
化合物 NMR (ppm) (300 MHz, CDC13) ,
Mass (EI) 456 (M+)
Figure imgf000114_0001
化合物 NMR (ppm) (500 MHz. DMSO-d6) 融点 255-285 C ).
(m, IH), 1.09 元素分析値
組成式 C27H26N204.1 ,2MeS03H- 1.1 H20 計算値 C, 58.63; H, 5.76; N, 4.85; S, 6.66.
実測値 C, 58.77; H, 5.67; N, 4.66; S, 6.78.
IR (cm 1) (KBr)
3350, 3252, 1636, 1613, 1555, 1512, 1479, 1421 , 1367, 1328, 1 195, 1 120, 1050, 926, 886, 812, 768.
Mass (FAB) 443 ((M+H) +)
Figure imgf000114_0002
化合物 ^2 NMR (ppm) (300 MHz, CD30D) 融点 >210°C (dec) CC).
メタンスルホン酸塩 0.50-0.62 (2H, m), 0.76-0.98 (2H, m), 1.15-1.24 (IH, m), 元素分析値
収率 69 (%) 2.02-2.10 (IH, m), 2.68 (6.2H, s), 2.82-2.95 (IH, m), 組成式 C27H27N3O4 '2.0MeSO3H- 1.2H20
ilHク 2.99-3.13 (3H, m), 3.30-3.50 (3H, m), 3.58 (IH, d, J=20.4 Hz) 計算値 C, 51.88; H, 5.62; S, 9.55; N, 6.26.
3.65 (3H, s), 3.78 (IH, d, J=17.1 Hz), 4.43 (IH, d, J=6.9 Hz), 実測値 C, 51.93; H, 5.59; S, 9.52; N, 6.14.
5.98 (IH, s), 6.74 (IH, d, J=8.4 Hz), 6.83 (IH, d, J=8.4 Hz), IR (cm ') (KBr)
8.16-8.30 (3H, m). 3400, 3250, 1651, 1622, 1597, 1506, 1642, 1408, 1330,
1 195, 1120.
Mass (FAB) 458 ((M+H)十)
Figure imgf000115_0001
i l
Figure imgf000116_0001
爾 86df/JL3<i 厶ム 6 /86 OAV
Figure imgf000117_0001
化合物 NMR (ppm) (300 MHz. CD30D) 融点 >190'C (dec) CC) .
マレイン酸塩 0.55-0.66 (2H, m), 0.80-0.99 (2H, m), 1.17-1.24 (IH, m),
収率 10 (96) 2.03-2.08 (IH, m), 2.80-2.92 (2H, m), 2.86 (IH, d, J=I7. I Hz),
3.03-3.15 (2H, m), 3.25-3.40 (2H, m), 3.36 (IH, d, J=17. i Hz).
3.47 (IH, dd, J=13.8, 7.5 Hz), 3.60 (IH, d, J=20.1 Hz), 4.31
(IH, d, J=6.3 Hz), 5.71 (IH, s), 6.74 (1H d, J-7.8 Hz), 6.80 IR (cm 1) (KBr)
(IH, d, J=7.8 Hz), 7.92 (IH, dd, J=8.4, 6.9 Hz), 8.20 (IH, d, 3300, 1470, 1357, 1280, 1251, 1 176 ! 16, 1067, 1033. J=8.4 Hz), 8.21 (IH, d, J=6.9 Hz). Mass (FAB) 467 ((M+H) +)
W
[実施例 46]
ラット中大脳動脈虚血モデルにおける梗塞抑制作用
ヒトの脳梗塞急性期には、 脳虚血が原因となって脳内血管の重篤な病変を伴う 著明な脳浮腫が見られ、 またこの脳梗塞急性期に血流が再開通すると、 脳浮腫が 著しく増悪することもよく知られた事実である。 このように、 脳梗塞急性期にお いては、 一般に梗塞中心部からその周辺組織へと病変が進展して、 数日の時間経 過と共に神経細胞壊死が拡大していくことが知られており、 これに伴って後遺症 を拡大 ·重篤化し、 運動および精神機能を喪失させるだけでなく、 最終的には生 命にも重大な影響を及ぼすと考えられている。 こうしたヒト脳梗塞患者の臨床病 態に即し、 薬物の臨床効果を的確に評価することができる in vivoの実験的脳梗 塞モデルとして、 Wistar 系ラットを用いた糸付き塞栓子による中大脳動脈閉塞
(MC A o; Middle Cerebral Artery occlusion) 一再開通モデルが知られてい る [文献: 〗 apan Journal of Stroke, vol.8, 1 (1986)] 。 このモデルにおいて 梗塞抑制作用を示す化合物は、 本発明の脳卒中、 外傷性脳疾患、 脳浮腫、 脳神経 変性疾患の治療 ·予防薬として有望であることは明白である。 この作用について、 この MC A oモデルを適用し、 以下に述べる方法によって評価を実施した。
10週齢ラットにおいて、 エーテル麻酔により導入した後、 1.0%ハロタン麻酔下 に類部正中切開を加え、 迷走神経の保存に留意しつつ、 右類動脈分岐部に達した。 右類動脈分岐部を中心に、 総類動脈および外類動脈を周囲結合組織より剥離し、 それぞれ 6-0 絹糸 (エト一糸 KK ) にて結紮、 さらに、 内類動脈起始部に糸を 掛け塞栓挿入後の結紮 '固定にそなえた。 次いで、 総頸動脈を切開し、 同部より 塞栓を内類動脈に向けて約 15 〜 16匪 挿入、 塞栓のナイロン糸近位端を前述の 絹糸で内類動脈に結紮 ·固定した。 以上の操作により、 塞栓の先端は中大脳動脈 分岐部を越えて、 前大脳動脈内に約 1 〜 2min 入り、 塞栓の体部 (樹脂部) で 中大脳動脈入口を 1時間閉塞した。 再開通は、 糸つき塞栓子を引き抜き中大脳動 脈へ血流を再開させた。 被験化合物は、 閉塞 10分前と再開通 1時間後にそれぞ.れ
0.3 mg/kg、 または 3 mg/kg、 腹腔内に投与した。 閉塞—再開通 1日後にて、 心 臓より全身性に生理食塩水を灌流し脳を摘出した。 摘出した脳は氷水で 5分間冷 却後、 2. Omm 間隔に 7枚の大脳冠状面の切片を作製した。 各切片において TTC (Triphenyltetrazolium Chloride) 染色を施した後、 5%中性緩衝ホルマリン溶液 にて固定され、 7枚それぞれ右脳半球における梗塞面積を画像解析装置 (ォリン パス) で測定し、 梗塞を体積 (ram3 ) で表し評価した。 この梗塞体積を対照群の 梗塞体積と比較して、 梗塞抑制率を算出した。 この結果を次の表に示した。
ラット中大動脈虚血モデルにおける梗塞抑制作用 化合物 梗塞抑制率 (%) 化合物 梗塞抑制率(%)
0.3 mg/kg 3 mgkg 0.3 mg/kg 3 mgkg
丄 19 60 22 60
2 17 25 32 50
10 56 66 26 41 55
12 25 34 58 65
13 16 36 62 89
\4 16 21 37 55
15 13 38 29
16 18 39 25
17 13 42 40 18
18 39 41 20
19 22 32 42 35
21 31 44 12
産業上の利用可能性
本発明のこれら化合物は、 脳虚血の発生に伴って発生する様々な障害から脳神 経細胞を保護して梗塞の進展を抑制し、 脳梗塞の病態の増悪を防ぐ作用を有する ことが明らかとなった。 従って、 脳卒中、 外傷性脳疾患、 脳浮腫、 脳神経変性疾 患の治療 ·予防薬として有望であることがわかった。

Claims

請求の範囲 一般式 ( I )
Figure imgf000120_0001
[式中、 R1 は、 水素、 炭素数 1〜 5のアルキル、 炭素数 4〜 7のシクロアルキ ルアルキル、 炭素数 5〜7のシクロアルケニルアルキル、 炭素数 6〜 1 2のァリ ール、 炭素数?〜 13のァラルキル、 炭素数 2〜 7のァルケニル、 炭素数 1〜5 のアルカノィル、 フラン一 2—ィルアルキル (ただし、 アルキル部分の炭素数は
1〜5である) 、 またはチォフェン— 2—ィルアルキル (ただし、 アルキル部分 の炭素数は 1〜5である) を表し、
R2 および R3 は、 独立して水素、 ヒドロキシ、 炭素数 1〜 5のアルコキシ、 炭 素数 1〜 5のアルカノィルォキシ、 炭素数 7〜 13のァラルキルォキシ、 または 炭素数 7〜1 3のァリールカルボニルォキシを表し、
mは 0〜4の整数を表し、
R5 はベンゼン環上の m個の置換基であり、 それぞれ別個に R 18を表し、 または 隣接する炭素にそれぞれ置換する 2個の R 5 が一緒になつて縮合環構造 Aを表し (ただし、 残る 0〜2個の R5 は別個に R18を表すかまたはもう 1組の縮合環構 造 Aを表す) 、
縮合環構造 Aは、 0〜4個の置換基 R9 で置換されたべンゾ、 インデノ、 ナフト、 ピリ ド、 もしくは炭素数 5〜7のシクロアルケノ、 または無置換のジォキソレノ を表し、
R9 および R 18は、 ①それぞれ別個にフルォロ、 クロ口、 プロモ、 ョード、 ニト 口、 ヒドロキシ、 炭素数 1〜 5のアルキル、 炭素数 1〜 5のアルコキシ、 イソチ オシアナト、 トリフルォロメチル、 トリフルォロメトキシ、 シァノ、 フエニル、 炭素数 1〜 3のヒドロキシアルキル、 S R6 、 S OR6 、 S〇2 R6 、 (CH2 ) k C〇2 R7 、 S 02 NR7 R8 、 CONR7 R8 、 (CH2 ) k NR 7 R8 、 または (CH2 ) k N (R7 ) COR8 (ここで、 kは 0〜 5の整数を表し、 R 6 は炭素数 1〜 5のアルキルを表し、 R7 および R8 はそれぞれ別個に水素、 炭 素数 1〜 5のアルキル、 炭素数 4〜 6のシクロアルキルアルキルを表す) を表し、 および Zまたは②環縮合部をはさんで隣接する炭素にそれぞれ置換する R9 と R 18とが一緒になつて R9 —R18となりェタノ、 プロパノ、 または o—ベンゼノの いずれかの架橋構造を表し、
R4 は、 水素、 炭素数 1〜 5のアルキル、 炭素数 1〜 5のヒドロキシアルキル、 炭素数 6〜 1 2のァリール (ただし、 1種以上の置換基 R 17により置換されてい てもよい) 、 NR 'OR 1 1, OR '% C〇OR l 3、 または CONR14R 15を表し、 またはペリ位に置換した R5 と一緒になつて R4 -R5 となり、 N (R 16) C〇、 N (R 16) C (=NH) 、 N (R 16) CH2 、 o—ベンゼノ、 ェタノ、 プロパノ、 またはブ夕ノのいずれかの架橋構造を表し、
R17は、 フルォロ、 クロ口、 ブロモ、 ョード、 ニトロ、 ァミノ、 ヒドロキシ、 炭 素数 1 ~ 5のアルキル、 炭素数 1〜 5のアルコキシ、 炭素数 1〜5のアルカノィ ルォキシ、 トリフルォロメチル、 トリフルォロメトキシ、 またはシァノを表し、 R1 D、 R l R12、 および R16は、 それぞれ別個に水素、 炭素数 1〜 5のアルキ ル、 炭素数 4〜7のシクロアルキルアルキル、 炭素数 7〜 1 3のァラルキル、 ま たは炭素数 1〜5のアルカノィルを表し、 R 13、 R14および R15は、 それぞれ別 個に水素、 炭素数 1 ~ 5のアルキル、 炭素数 6〜 1 2のァリール、 または炭素数 7〜 1 3のァラルキルを表し、
一般式 ( I ) は、 (+ ) 体、 (一) 体、 (土) 体を含む]
で示されるキノリノモルヒナン誘導体またはその薬理学的に許容される酸付加塩 の有効量を含んでなる脳障害治療 ·予防剤。
2. R4 が水素、 炭素数 1〜 5のアルキル、 NR 'UR 1 またはペリ位に置換し た R 5 と一緒になつて R4 — R5 となり、 N (R 1B) COまたは N (R 16) C ( = NH) の架橋構造である請求項 1記載の脳障害治療 ·予防剤。
3. R4 が炭素数 1〜 5のヒドロキシアルキル、 炭素数 6〜 1 2のァリール (た だし、 1種以上の置換基 R 17により置換されていてもよい) 、 〇R12、 COOR 13、 または CON R 14 R 15である請求項 1記載の脳障害治療 ·予防剤。
4. R5 がベンゼン環上の m個の置換基であり、 それぞれ別個に R 18である請求 項 2記載の脳障害治療 ·予防剤。
5. 隣接する炭素にそれぞれ置換する 2個の R 5 が一緒になつて縮合環構造 Aで ある (ただし、 残る 0〜2個の R5 は別個に R18を表すかまたはもう 1組の縮合 環構造 Aを表す) 請求項 2記載の脳障害治療 ·予防剤。
6. R5 がベンゼン環上の m個の置換基であり、 それぞれ別個に R 18である請求 項 3記載の脳障害治療 ·予防剤。
7. R4 が水素である、 請求項 4記載の脳障害治療 ·予防剤。
8. R4 が炭素数 1〜 5のアルキルである、 請求項 4記載の脳障害治療 ·予防剤。
9. R4 が NR1 QR である請求項 4記載の脳障害治療 ·予防剤。
10. R4 がペリ位に置換した R5 と一緒になつて R4 -R5 となり、 N (R16) COまたは N (R16) C ( = NH) の架橋構造である請求項 4記載の脳障害治療
.予防剤。 .
1 1. R4 が水素である請求項 5記載の脳障害治療 ·予防剤。
1 2. R4 が NR1QR 11である請求項 5記載の脳障害治療 '予防剤。
1 3. R1Qおよび R 11が水素である請求項 9記載の脳障害治療 ·予防剤。
14. R 16が水素である請求項 10記載の脳障害治療 ·予防剤 '
1 5. 一般式 ( I I)
Figure imgf000123_0001
[式中、 R1 、 R2 、 R3 、 m、 R5 、 k、 R6 、 R7 、 R8 、 A、 R9 、 R18、 R4 、 R17、 R1Q11、 R12、 R13、 R14、 R15、 および R 16はそれぞれ請求 項 1記載の定義に同じ (ただし、 R4 が水素、 かつ
① mが 1の場合、 R5 は R18となり、 R18がヒドロキシを表す、
② mが 2〜4の整数の場合、 R5 が R18となり少なくとも一つの R18がヒドロキ シを表す、 もしくは 2個の R5 が一緒になつて縮合環構造 Aであり、 残る 0〜2 個の R5 が別個に R18 (ただし、 縮合環構造 Aがべンゾ、 ピリ ド、 または炭素数 5〜 7のシクロアルケノの場合には、 少なくとも一つの R 18がヒドロキシを表す、 または少なくとも 1個の R9 と 1個の R18とが環縮合部をはさんで隣接する炭素 にそれぞれ置換して一緒になつた架橋構造 R9 —R18となりェタノ、 プロパノ、 または o—ベンゼノのいずれかである) またはもう 1組の縮合環構造 Aでなくて はならない) であり、
—般式 ( I I ) は (+ ) 体、 (―) 体、 (土) 体を含む]
で表されるキノリノモルヒナン誘導体またはその薬理学的に許容される酸付加塩。
16. R4 が水素、 炭素数 1〜5のアルキル、 NR'OR 1 1, またはペリ位に置換 した R5 と一緒になつて R4 - R5 となり、 N (R16) COまたは N (R 16) C
(=NH) の架橋構造である請求項 1 5記載のキノリノモルヒナン誘導体または その薬理学的に許容される酸付加塩。
1 7. R4 が炭素数 1〜 5のヒドロキシアルキル、 炭素数 6〜 12のァリール (ただし、 1種以上の置換基 R17により置換されていてもよい) 、 OR12、 CO
〇R13、 または C〇NR MR15である請求項 1 5記載のキノリノモルヒナン誘導 体またはその薬理学的に許容される酸付加塩。
18. R5 がベンゼン環上の m個の置換基であり、 それぞれ別個に R18である請 求項 1 6記載のキノリノモルヒナン誘導体またはその薬理学的に許容される酸付 加塩。
19. 隣接する炭素にそれぞれ置換する 2個の R5 が一緒になつて縮合環構造 A である (ただし、 残る 0〜2個の R5 は別個に R18を表すかまたはもう 1組の縮 合環構造 Aを表す) 請求項 16記載のキノリノモルヒナン誘導体またはその薬理 学的に許容される酸付加塩。
20. R5 がベンゼン環上の m個の置換基であり、 それぞれ別個に R18である請 求項 1 7記載のキノリノモルヒナン誘導体またはその薬理学的に許容される酸付 加塩。
21. R4 が水素である請求項 18記載のキノリノモルヒナン誘導体またはその 薬理学的に許容される酸付加塩。
22. R4 が炭素数 1〜5のアルキルである請求項 18記載のキノリノモルヒナ ン誘導体またはその薬理学的に許容される酸付加塩。
2 3. R4 が NR 1QR 11である請求項 1 8記載のキノリノモルヒナン誘導体また はその薬理学的に許容される酸付加塩。
24. R4 がペリ位に置換した R5 と一緒になつて R4 -R5 となり、 N (R16) COまたは N (R16) C ( = NH) の架橋構造である請求項 1 8記載のキノリノ モルヒナン誘導体またはその薬理学的に許容される酸付加塩。
25. R4 が水素である請求項 1 9記載のキノリノモルヒナン誘導体またはその 薬理学的に許容される酸付加塩。
26. R4 が NR^R11である請求項 1 9記載のキノリノモルヒナン誘導体また はその薬理学的に許容される酸付加塩。
27. R1Qおよび R11が水素である請求項 23記載のキノリノモルヒナン誘導体 またはその薬理学的に許容される酸付加塩。
28. R 16が水素である請求項 24記載のキノリノモルヒナン誘導体またはその 薬理学的に許容される酸付加塩。
29. 一般式 ( I I)
Figure imgf000125_0001
[式中、 R1 R R3 、 m、 R5 、 k、 Re 、 R7 、 R8 、 A、 R9 、 R R4 、 R'7、 Rl。、 R1 R'2、 R13、 R14、 R l5、 および R ' 6はそれぞれ請求 項 1記載の定義に同じ (ただし、 R4 が水素、 かつ
① mが 1の場合、 R5 は R 18となり、 R 18がヒドロキシを表す、
② mが 2〜4の整数の場合、 R5 が R18となり少なくとも一つの R18がヒドロキ シを表す、 もしくは 2個の R5 が一緒になつて縮合環構造 Aであり、 残る 0〜2 個の R5 が別個に R18 (ただし、 縮合環構造 Aがべンゾ、 ピリ ド、 または炭素数 5〜7のシクロアルケノの場合には、 少なくとも一つの R18がヒドロキシを表す、 または少なくとも 1個の R9 と 1個の R18とが環縮合部をはさんで隣接する炭素 にそれぞれ置換して一緒になつた架橋構造 R 9 —R18となりェタノ、 プロパノ、 または o—べンゼノのいずれかである) またはもう 1組の縮合環構造 Aでなくて はならない) であり、
一般式 ( I I ) は (+ ) 体、 (一) 体、 (土) 体を含む]
で表されるキノリノモルヒナン誘導体またはその薬理学的に許容される酸付加塩 の有効量を含んでなる医薬組成物。
30. 一般式 ( I )
Figure imgf000126_0001
[式中、 R1 は、 水素、 炭素数 1〜 5のアルキル、 炭素数 4〜 7のシクロアルキ ルアルキル、 炭素数 5〜7のシクロアルケニルアルキル、 炭素数 6~1 2のァリ ール、 炭素数 7〜 13のァラルキル、 炭素数 2〜 7のァルケニル、 炭素数 1〜5 のアルカノィル、 フラン一 2—ィルアルキル (ただし、 アルキル部分の炭素数は 1〜5である) 、 またはチォフェン一 2—^ Γルアルキル (ただし、 アルキル部分 の炭素数は 1〜5である) を表し、
R2 および R3 は、 独立して水素、 ヒドロキシ、 炭素数 1〜5のアルコキシ、 炭 素数 1〜 5のアルカノィルォキシ、 炭素数 7〜 1 3のァラルキルォキシ、 または 炭素数 7〜 1 3のァリ一ルカルボニルォキシを表し、
mは 0〜4の整数を表し、
R5 はベンゼン環上の m個の置換基であり、 それぞれ別個に R 18を表し、 または 隣接する炭素にそれぞれ置換する 2個の R5 が一緒になつて縮合環構造 Aを表し (ただし、 残る 0〜2個の R5 は別個に R 18を表すかまたはもう 1組の縮合環構 造 Aを表す) 、
縮合環構造 Aは、 0〜4個の置換基 R9 で置換されたべンゾ、 インデノ、 ナフ卜、 ピリ ド、 もしくは炭素数 5〜7のシクロアルケノ、 または無置換のジォキソレノ を表し、
R9 および R 18は、 ①それぞれ別個にフルォロ、 クロ口、 ブロモ、 ョ一ド、 ニト 口、 ヒドロキシ、 炭素数 1〜 5のアルキル、 炭素数 1〜 5のアルコキシ、 イソチ オシアナト、 トリフルォロメチル、 トリフルォロメトキシ、 シァノ、 フエニル、 炭素数 1〜3のヒドロキシアルキル、 S R6 、 S OR6 、 S 02 R6 、 (CH2 ) k CO2 R7 、 S O2 NR7 R8 、 CONR7 R8 、 (CH2 ) k NR7 R8 、 または (CH2 ) k N (R7 ) COR8 (ここで、 kは 0〜5の整数を表し、 R 6 は炭素数 1〜5のアルキルを表し、 R7 および R8 はそれぞれ別個に水素、 炭 素数 1〜 5のアルキル、 炭素数 4〜 6のシクロアルキルアルキルを表す) を表し、 および/または②環縮合部をはさんで隣接する炭素にそれぞれ置換する R 9 と R 18とが一緒になつて R9 —R18となりェタノ、 プロパノ、 または o—ベンゼノの いずれかの架橋構造を表し、
R4 は、 水素、 炭素数 1〜 5のアルキル、 炭素数 1〜 5のヒドロキシアルキル、 炭素数 6〜12のァリール (ただし、 1種以上の置換基 R17により置換されてい てもよい) 、 NR^R1 〇R12、 C〇〇R13、 または C〇NR14R15を表し.、 またはペリ位に置換した R5 と一緒になつて R4 — R5 となり、 N (R16) CO、 N (R16) C (=NH) 、 N (R16) CH2 、 o—ベンゼノ、 ェタノ、 プロパノ、 またはブタノのいずれかの架橋構造を表し、 R17は、 フルォロ、 クロ口、 ブロモ、 ョ一ド、 ニトロ、 ァミノ、 ヒドロキシ、 炭 素数 1〜 5のアルキル、 炭素数 1〜 5のアルコキシ、 炭素数 1〜5のアルカノィ ルォキシ、 トリフルォロメチル、 トリフルォロメトキシ、 またはシァノを表し、 Rlfl、 R"、 R12、 および R16は、 それぞれ別個に水素、 炭素数 1〜5のアルキ ル、 炭素数 4〜7のシクロアルキルアルキル、 炭素数 7〜 1 3のァラルキル、 ま たは炭素数 1〜 5のアルカノィルを表し、 Rl3、 R 14および R 15は、 それぞれ別 個に水素、 炭素数 1〜 5のアルキル、 炭素数 6〜 12のァリール、 または炭素数 7〜 1 3のァラルキルを表し、
一般式 ( I ) は、 (+ ) 体、 (一) 体、 (土) 体を含む]
で示されるキノリノモルヒナン誘導体またはその薬理学的に許容される酸付加塩 の有効量を投与することを特徴とする脳障害の治療または予防方法。
3 1. R4 が水素、 炭素数 1〜 5のアルキル、 NR R11, またはペリ位に置換 した R5 と一緒になつて R4 — R5 となり、 N (R16) COまたは N (R16) C (=NH) の架橋構造である請求項 30記載の脳障害の治療または予防方法。
32. R4 が炭素数 1〜5のヒドロキシアルキル、 炭素数 6〜 12のァリール (ただし、 1種以上の置換基 R17により置換されていてもよい) 、 〇R12、 CO 〇R13、 または C〇NR14R15である請求項 30記載の脳障害の治療または予防 方法。
33. R5 がベンゼン環上の m個の置換基であり、 それぞれ別個に R18である請 求項 3 1記載の脳障害治療 ·予防剤。
34. 隣接する炭素にそれぞれ置換する 2個の R5 が一緒になつて縮合環構造 A である (ただし、 残る 0~2個の R5 は別個に R18を表すかまたはもう 1組の縮 合環構造 Aを表す) 請求項 3 1記載の脳障害治療 ·予防剤。
35. R5 がベンゼン環上の m個の置換基であり、 それぞれ別個に R 18である請 求項 32記載の脳障害の治療または予防方法。
36. R4 が水素である、 請求項 33記載の脳障害の治療または予防方法。
37. R4 が炭素数 1〜5のアルキルである、 請求項 33記載の脳障害の治療ま たは予防方法。
38. R4 が NR R11である請求項 3 3記載の脳障害の治療または予防方法。
39. R4 がペリ位に置換した R5 と一緒になつて R4 — R5 となり、 N (R16) COまたは N (R16) C ( = NH) の架橋構造である請求項 3 3記載の脳障害の 治療または予防方法。
40. R4 が水素である請求項 34記載の脳障害の治療または予防方法。
41. R4 が NR1 QR Hである請求項 34記載の脳障害の治療または予防方法。
42. R 1Qおよび R 11が水素である請求項 38記載の脳障害の治療または予防方 法。
43. R16が水素である請求項 39記載の脳障害の治療または予防方法。
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