WO1996020104A1 - Dispositif de roulement pour vehicule a chenilles - Google Patents

Description

明細書 クローラ式車両の走行装置 技 術 分 野

本発明はクローラ式車両の走行装置に関し、 特に、 アイドラとこれに近接する 下転輪が摺動自在な同一部材に支持されたクローラ式車両の走行装置に関する。

背 景 技 術

クロ一ラ式車両の走行装置の従来技術としては、 第 1に 「特表平 4一 5 0 2 7 3 9」 に開示された構成がある。

この履帯型車両 5 0のトラック 5 6の張力調整機構は、 図 7 A, 図 7 Bに示す ように第 1および第 2端部部分 5 1， 5 2を有するフレーム構造 5 3と、 このフ レーム構造 5 3の第 1端部部分 5 1に回転自在に支持されている第 1車輪 5 4と 、 フレーム構造 5 3の第 2端部部分 5 2近傍に回転自在に支持されている第 2車 輪 5 5と、 これらの第 1、 第 2車輪 5 4 , 5 5を包囲するトラック 5 6を備えて いる。

また、 第 1および第 2端部壁 5 7， 5 8を有し、 第 1車輪 5 4に連結された第 1シリンダ 5 9と、 第 1シリンダ 5 9中に配置されたスプリング 6 0と、 スプリ ング 6 0に接触しているピストン 6 1と、 これと同軸に設けられた第 2シリンダ 6 2と、 ピストン 6 1に連結された第 1端部部分 6 3及び第 2シリンダ 6 2中に 配置された第 2端部部分 6 4を有するロッド部材 6 5と、 ロッド部材 6 5と第 2 シリンダ 6 2とで形成される油圧室 6 6に、 加圧流体を供給するための図示しな い加圧流体源を備えている。

トラック 5 6の接地側は、 フレーム構造 5 3に回転自在に支持された下転輪 6 7と、 第 1端部部分 5 1に回転自在に支持された下転輪 6 8によりガイドされて いる。

かかる構成において、 第 2シリンダ 6 2の油圧室 6 6に加圧流体を供耠すると 、 ロッド部材 6 5を介してピストン 6 1力《押し出され、 スプリング 6 0を押し縮 めながら第 1車輪 5 4を押し出してトラック 5 6を張り出す。 このようにして、 トラック 5 6の張力力、'所定値になるまで第 2シリンダ 6 2の油圧室 6 6に加圧流 体を供給する。

履帯型車両 5 0の走行中にトラック 5 6力、'岩石に乗り上げたり、 或いは銜突し てトラック 5 6に衝撃が作用すると、 スプリング 6 0が押し縮められる。 その結 果第 1車輪 5 4は引き込み、 トラック 5 6に作用する衝撃を緩衝している。 この 時、 第 1端部部分 5 1に支持された下転輪 6 8もこの第 1車輪 5 4と一緒に移動 するため、 第 1車輪 5 4と下転輪 6 8間の距離は常に一定に保持される。

従って、 第 1車輪 5 4力、'突き出た場合はそれに応じて接地長を長くし、 履帯型 車両 5 0の安定性を確保している。 また、 トラック 5 6の一方が岩石に乗り上げ てその捩じれが大きくなつても、 第 1車輪 5 4からトラック 5 6を外れ難くして いる。

従来技術の第 2として、 「実開昭 6 3— 1 4 8 5 9 0」 に開示された構成があ 。

このクローラ式車両の走行装置は、 図 8 A， 図 8 Bに示すようにトラックフレ ーム 7 1に対しクローラ 7 2を支持しているアイドルホイール 7 3のホイールョ ーク部 7 4を、 前後動および上方屈折が可能な軸受継手 7 5により連結する。 ま た、 トラックフレーム 7 1とホイールヨーク部 7 4間は、 アジヤスタシリンダ 7 6， 7 7， 7 8とスプリング 7 9を有する上方のテンション機構 8 0 a及び下方 のテンション機構 8 0 bによりそれぞれ連結する。

アジヤスタシリンダ 7 6， 7 7， 7 8には配管 7 7 aを介して図示しない油圧 作動機構を連設し、 ホイールヨーク部 7 4には前記スプリング 7 9内に挿入され たクローラ弛緩防止用のガイド 8 1を設けている。 クローラ 7 2の接地側は、 卜 ラックフレーム 7 1に回転自在に支持された下転輪 8 2と、 ホイールヨーク部 7 4に回転自在に支持された下転輪 8 3によりガイドされている。

力、かる構成において、 図示しない油圧作動機構から配管 7 7 aを介してアジャ スタシリンダ 7 6 , 7 7， 7 8に圧油を供給すると、 スプリング 7 9とガイド 8 1を介してホイールヨーク部 7 4を押し出し、 アイドルホイール 7 3によりクロ ーラ 7 2を緊張させる。

クローラ式車両の走行中にクローラ 7 2が岩石に乗り上げたり、 或いは衝突し てクローラ 7 2に衝撃が作用すると、 スプリング 7 9が押し縮められてアイドル ホイール 7 3が引き込み、 クローラ 7 2に作用する衝撃を緩衝している。

また、 クローラ 7 2が岩石に乗り上げると上方のテンション機構 8 0 aが縮ん で下方のテンション機構 8 0 bが伸び、 トラックフレーム 7 1に連結された軸受 継手 7 5を支点としてアイドルホイール 7 3を上方に屈折させる。 この時、 ホイ ールヨーク部 7 4に支持された下転輪 8 3もアイドルホイール 7 3と一緒に移動 するため、 アイドルホイール 7 3と下転輪 8 3間の距離は常に一定に保持される 従って、 前記従来技術の第 1と同様に、 クローラ式車両の安定性を確保すると 共に、 アイドルホイール 7 3からクローラ 7 2を外れ難くしている。 しかしながら、 前記従来技術の第 1では履帯型車両 5 0が前進して左右一対の トラック 5 6 , 5 6のうち、 いずれか一方のトラック 5 6力、'岩石に乗り上げると 、 フレーム構造 5 3に対して第 1端部部分 5 1は左右に自由に揺動する構成であ るため、 これに支持された第 1車輪 5 4および下転輪 6 8も左右に揺動する。 従 つて、 第 1車輪 5 4および下転輪 6 8力、'左右いずれかに倒れてトラック 5 6の捩 じれが大きくなると、 トラック 5 6力、'損傷するという問題点がある。

また、 前記従来技術の第 2ではクローラ式車両が前進して左右一対のクローラ 7 2 , 7 2のうち、 いずれか一方のクローラ 7 2力 <岩石にに乗り上げる場合には 、 トラックフレーム 7 1に連結された軸受継手 7 5を支点としてアイドルホイ一 ル 7 3を上方に屈折させるため、 クローラ 7 2の接地長が著しく減少して車体の 安定性に欠けるという問題点がある。 加えて、 アイドルホイール 7 3の倒れモー メントはホイールヨーク部 7 4の捩じりトルクとして軸受継手 7 5に伝達される ため、 軸受継手 7 5を損傷させるという問題点がある。 発 明 の 開 示

本発明は、 かかる従来技術の第 1および第 2の問題点を解決するためになされ たもので、 アイドラ近傍の履帯が岩石に乗り上げても履帯の接地長を減少するこ とがなく、 車体の安定性を向上させると共に、 アイドラ近傍の履帯の左右いずれ 力、一方が岩石に乗り上げても、 アイドラおよびアイドラ近傍の下転輪の倒れを確 実に止めて、 履帯が大きく捩じれることによる損傷を防止することを目的として いる。

本発明は、 車体を支持する左右のトラックフレームと、 各トラックフレームの —端に回転自在に支持された駆動輪と、 各トラックフレームの他端に支持された アイドラサポートと、 各アイドラサポートを押し出すためのリコイルスプリング に付勢されるピストンロッドと、 各アイドラサポートに回転自在に支持されたァ ィドラと、 各アイドラと各駆動輪とに捲装された履帯と、 各履帯をガイドする各 下転輪とからなるクローラ式車両の走行装置において、

前記各トラックフレームは逆 U字状に形成され、 その両脚部内側に固定された 各ガイド部材の間には長手方向に摺動自在に支持された各アイドラサポートを備 え、 各アイドラサポー卜には回転自在に支持された各アイドラと、 各アイドラに 近接して且つ各ブラケットを介して回転自在に支持された各第 1下転輪を備えて いる。

また、 各トラックフレームの両脚部内側の幅において、 各アイドラと各第 1下 転輪を支持する各アイドラサポートを備えた各前部フレームの内幅を、 所定間隔 だけその他の部分の内幅より広く形成している。

さらに、 各第 2下転輪を回転自在に支持する各中間フレームの内幅を、 各第 1 下転輪を支持する各ブラケッ卜の内幅と同一に形成している。 加えて、 各トラックフレーム 3 , 4の各前部フレームの前端は、 外部に開放さ れている。 また、 各ブラケットは各アイドラサポートの下面に固定されている。 かかる構成により、

前記各駆動輪と各アイドラとに捲装された各履帯は、 前記摺動自在な各アイド ラサポー卜に支持された各アイドラがピストンロッドを介してリコイルスプリン グにより押し出されるため、 所定の緊張力が保持される。 各履帯の接地部分は、 各アイドラサポートに各ブラケットを介して回転自在に支持された各第 1下転輪 と、 各中間フレームに回転自在に支持された各第 2下転輪によりガイドされる。

この状態において各駆動輪を回転駆動すると、 各履帯も回転駆動して車両が前 後に走行する。 車両走行中に各履帯が岩石に乗り上げても、 各トラックフレーム の長手方向に摺動自在な各アイドラサポー卜に支持された各第 1下転輪は各アイ ドラと一体で移動するため、 接地長 L 1 は減少せず、 且つ各第 1下転輪と各アイ ドラ間の距離は一定に保持されるので、 車両の安定性が向上する。

また、 各履帯の左右いずれ力、一方が大きな岩石に乗り上げても、 各アイドラと 各第 1下転輪は共に各トラックフレームの長手方向に摺動自在に支持された各ァ イドラサポートににより支持されているため、 大きく傾くことがない。 従って、 履帯に無理な捩じり力が作用せず、 履帯の耐久性が向上する。

また、 トラックフレームはその長手方向において、 各アイドラおよびこれに近 接する各第 1下転輪を装着するために、 これらの装着部分の幅をその他の部分の 幅より所定間隔だけ広く形成しているので、 これらの装着部分の断面係数が増加 し、 曲げ強度が向上する。

さらに、 各トラックフレームはその両脚部内側の幅において、 各第 2下転輪を 回転自在に支持する各中間フレームの内幅を、 各第 1下転輪を支持する各ブラケ ッ卜の内幅と同一に形成することにより、 各第 2下転輪と各第 1下転輪を共通化 している。

加えて、 各アイドラおよびこれに近接する各第 1下転輪を支持する各アイドラ サポートと各アイドラクッション関係部品等を一体に *ΕΛてた後に、 各前部フレ ームの前方より各ガイド部材の間に挿入できるので、 組立性が向上する。 また、 各ブラケットは各アイドラサポートの下面に固定することにより、 各ブラケット をコンパク卜に構成している。 図面の簡単な説明

図 1 Αは本発明を適用した油圧掘削機械の側面図、 図 1 Bはその正面図である。 図 2は図 1 Aの P部拡大図、 または図 3の A— A部分断面図である。

図 3は図 2の B— B部分断面図である。

図 4 Aは図 2の C一 C部分断面図、 図 4 Bは図 2の D— D部分断面図である。 図 5は図 2の E— E断面図である。

図 6 Aは本発明に係る走行装置と岩石の作用を説明する側面図、 図 6 Bはその正 面図である。

図 7 Aは従来技術の第 1の全体側面図、 図 7 Bはその部分拡大断面図である。 図 8 Aは従来技術の第 2の走行装匿側面図、 図 8 Bはその部分拡大断面図である

発明を実施するための最良の形態

本発明のクローラ式車両の走 ^置に関する好ましい実施例を図 1 A〜図 6 B により詳述する。

先ず、 本実施例の構成について説明する。

図 1 A, 図 1 Bにおいて、 クローラ式車両の車体 1はセンタフレーム 2を介し て左右のトラックフレーム 3， 4に支持されている。 この各トラックフレーム 3 ， 4の長手方向の一端には各駆動輪 5、 5力、'、 図示しない油圧モータにより回転 自在に支持されており、 各トラックフレーム 3， 4の長手方向の他端には詳細を 図 2以降に示すような各アイドラサポート 6 , 6がその長手方向に摺動自在に支 持されている。 各アイドラサポート 6、 6には各アイドラ 7、 7が回転自在に支持され、 各駆 勖輪 5、 5と各アイドラ 7、 7には各履帯 8 , 8力、'捲装されている。 また、 各履 帯 8 , 8は各トラックフレーム 3 , 4に回転自在に支持された各第 2下転輪 9 , 9および各上転輪 1 1， 1 1と、 各アイドラサポート 6 , 6に回転自在に支持さ れた各第 1下転輪 1 0 , 1 0とによりガイドされている。 各トラックフレーム 3， 4は同じ構造であるから、 以下の説明では一方のトラ ックフレーム 3についてのみ説明する。

図 2〜図 5において、 トラックフレーム 3は前部フレーム 3 a、 連結板 3 b、 中間フレーム 3 c、 および図示しない後部フレームとにより一体に構成されてい る。

前部フレーム 3 aは逆 U字状に形成されており、 その両脚部内側には図 4 A， 図 4 Bに示すように、 前部フレーム 3 aの長手方向に、 かつ上下に所定間隔をお いて各ガイド部材 1 2 a， 1 2 bが固定されている。 この各ガイド部材 1 2 a , 1 2 bの間にはアイドラサポート 6が長手方向に摺動自在に支持されている。 アイドラサポート 6の後面にはピストンロッド 1 3が固定されている。 このピ ストンロッド 1 3の後部は図 2に示すようにシリンダ 1 4に嵌合されており、 前 記ピストンロッド 1 3とシリンダ 1 4とで形成されるシリンダ室 1 5には、 図示 しないグリース供耠装置によりグリースが充填されている。 シリンダ 1 4のフラ ンジ 1 4 aと中間フレーム 3 cに固定されたフランジ 1 6との間には、 リコイル スプリング 1 7力、'装着されている。

アイドラ 7は図 4 Aに示すように、 アイドラサポート 6に支持された軸 7 aに 軸受 7 bを介して回転自在に支持されており、 アイドラサポート 6とアイドラ 7 の間は各シールリング 7 c 7 cによりシールされている。 また、 各スぺーサ 1 9， 1 9力、'、 アイドラサポート 6の左右外側と前部フレーム 3 aの内側との間に 配設され、 これによりアイドラサポート 6を左右方向に対してガタのないように 案内している。 前記逆 U字状の前部フレーム 3 aの両脚部内側に固定された各ガイド部材 1 2 a , 1 2 bの間では、 図 4 Bに示すようにアイドラサポート 6の下方に逆 U字状 ブラケット 1 8が破線で示す複数のボルトにより固定されている。 なお、 これら の部材は溶接で一体化するようにしても良い。

逆 U字状ブラケット 1 8の内幅 Lの中には、 支持軸 1 0 a、 軸受 1 0 b、 シー ル 1 0 c、 転輪 1 0 d、 側面リング 1 0 eからなる第 1下転輪 1 0力、'、 その支持 軸 1 0 aを両側から各ボルト 2 0 , 2 0で固定することにより回転自在に取り付 けられている。 前部フレーム 3 aの内幅は、 両側の各ボルト 2 0， 2 0との摺接 を避けるために、 これらより所定間隔だけ幅広く形成されている。

また、 中間フレーム 3 cの内幅 Lの中には、 図 5に示すように支持軸 9 a、 軸 受 9 b、 シール 9 c、 転輪 9 d、 側面リング 9 eからなる第 2下転輪 9力、'、 その 支持軸 9 aを両側から各ボルト 2 0， 2 0で固定することにより回転自在に取り 付けられている。 ここで、 中間フレーム 3 cの内幅 Lは、 逆 U字状ブラケット 1 8の内幅 Lと同一寸法に形成され、 第 2下転輪 9を前記第 1下転輪 1 0と共通化 できるようにしている。

次に、 かかる構成の作用について説明する。

シリンダ 1 4は、 そのフランジ 1 4 aにリコィルスプリング 1 7による所定の ばね力を受けて、 トラックフレーム 3からアイドラ 7の方向に押し出される。 そ のためピストンロッド 1 3力 シリンダ室 1 5に充填されているグリースを介し て押し出され、 次いでアイドラサポート 6に支持されているアイドラ 7が押し出 されて、 履帯 8に緊張力が付与される。 図示しないグリース供給装置からシリン ダ室 1 5に充塡するグリースを調整することにより、 履帯 8の緊張力を調整して いる。

履帯 8に所定の緊張力を付与した状態で、 図示しない油圧モータにより駆動輪 5を回転駆動すると、 履帯 8が回転駆動されて車両が前後方向に走行する。 履帯 8の接地部分は、 トラックフレーム 3に回転自在に支持された第 2下転輪 9と、 トラックフレーム 3内でアイドラサポート 6に固定されたブラケット 1 8に回転 自在に支持された第 1下転輪 1 0によりガイドされる。

車両の走行中に履帯 8力、'岩石に乗り上げても、 図 4 Aに示すようにアイドラサ ポート 6は各ガイド部材 1 2 a , 1 2 bにより長手方向に摺動自在に支持されて いるため、 このアイドラサポート 6に支持されているアイドラ 7は、 上方に持ち 上がることがない。 従って、 図 6 Aに示す接地長 L 1 は減少しない。

また、 左右履帯 8 , 8のいずれか一方が、 図 6 A, 図 6 Bに示すように岩石 2 1に乗り上げても、 アイドラサポート 6に対しアイドラ 7と近接して固定された 第 1下転輪 1 0は、 このアイドラ 7と一体で前後に移動するため、 第 1下転輪 1 0とアイドラ 7間の距離 L 2 は常に一定に保持される。

従って、 履帯 8が大きな岩石等に銜突して、 図 2に示すように前部フレーム 3 aに対してアイドラ 7力、'鎖線で示す位置まで距離 Sだけ移動すると、 それに応じ て第 1下転輪 1 0も鎖線で示す位置まで距離 Sだけ移動するが、 前部フレーム 3 aに対してアイドラ 7力、'突き出した場合には、 それに応じて第 1下転輪 1 0も突 き出て、 接地長 L 1 力、'増加する。 これにより車体の安定性を向上させることがで きる。 また、 第 1下転輪 1 0とアイドラ 7間の距離 L2が一定であり、 且つトラ ックフレーム 3に支持される第 2下転輪 9だけの構成に比べてこの距離 L 2が小 さくできるため、 履帯 8はアイドラ 7から外れ難くなる。

さらに、 アイドラ 7と第 1下転輪 1 0は共に、 トラックフレーム 3の長手方向 に摺動自在に支持されたアイドラサポート 6により支持されているので、 アイド ラ 7と第 1下転輪 1 0は大きく傾くことがない。 従って、 履帯 8には無理な捩じ り力が作用せず、 履帯の損傷を防止できる。

トラックフレーム 3はその長手方向において、 アイドラ 7およびこれに近接す る第 1下転輪 1 0を装着するために、 これらの装着部分の幅をその他の部分の幅 より、 第 1下転輪 1 0のブラケット 1 8への取付具とトラックフレーム 3との摺 接を避ける所定間隔だけ広く形成している。 従って、 これらの装着部分の断面係 数が増加し、 曲げ強度力、'向上する。 また、 ブラケット 1 8をアイドラサポート 6 の下面に固定したので、 アイドラサボ一ト 6にブラケッ卜 1 8をコンパク卜に固 定することができる。

さらに、 アイドラ 7を含むアイドラサポート 6、 ブラケット 1 8、 第 1下転輪 1 0、 およびアイドラクッション関係部品は、 トラックフレーム 3の前端があい ているため、 一体に組立てた後に、 ガイド部材 1 2 a、 1 2 bの間に前方より揷 入することもできる。

以上、 トラックフレーム 3について説明したが、 トラックフレーム 4の構成作 用もこれと全く同じであるため、 その説明は省略する。

なお、 本実施例においては、 第 1下転輪 1 0を逆 U字状ブラケット 1 8により アイドラサポート 6に支持した力、'、 これに代えて片持式ブラケットなど適宜別の 構成を適用してもよい。 また、 各トラックフレーム 3 , 4はその長手方向全長に わたって、 アイドラ 7および第 1下転輪 1 0を装着する前部フレーム 3 aの幅に 形成して、 第 2下転輪 9を装着する中間フレーム 3 c等に適宜スぺーサを使用し てもよい。 本発明の作用効果をまとめると次の通りである。

( 1 ) 逆 U字状のトラックフレーム 3の両脚部内側で、 その長手方向に摺動自在 に支持されるアイドラサポート 6により、 アイドラ 7の倒れや上下動を確実に防 止して、 アイドラ 7や第 1下転輪 1 0からの履帯 8の外れや捩じれによる履帯 8 の損傷を防止できると共に、 履帯 8の接地長 L 1 を確保して車体の安定性も向上 できる。

( 2 ) トラックフレーム 3はその長手方向において、 アイドラ 7およびこれに近 接する第 1下転輪 1 0を装着するために、 これらの装着部分の幅をその他の部分 の幅より所定間隔だけ広く形成している。 これにより、 これらの装着部分の断面 係数を増加し、 曲げ強度を向上できる。

( 3 ) トラックフレーム 3はその両脚部内側の幅において、 第 2下転輪 9を回転 自在に支持する中間フレーム 3 cの内幅を第 1下転輪 1 0を支持するブラケット 1 8の内幅と同一に形成することにより、 第 2下転輪 9と第 1下転輪 1 0を共通 化できる。

( 4 ) アイドラ 7およびこれに近接する第 1下転輪 1 0を支持するアイドラサボ ート 6とアイドラクッション関係部品等を一体に組立てた後に、 ガイド部材 1 2 a、 1 2 bの間に前方より挿入して、 ffii性を向上できる。

( 5 ) ブラケット 1 8はアイドラサポート 6の下面に固定することにより、 ブラ ケット 1 8をコンパク卜に構成できる。 産業上の利用可能性

本発明は、 アイドラ近傍の履帯が岩石に乗り上げても履帯の接地長を減少する ことがなく、 車体の安定性を向上させると共に、 アイドラ近傍の履帯の左右いず れか一方が岩石に乗り上げても、 アイドラおよびアイドラ近傍の下転輪の倒れを 確実に防いで、 履帯が大きく捩じれることによる履帯の損傷を防止できるクロー ラ式車両の走行装置として有用である。

Claims

請求の範囲

1 . 車体を支持する左右のトラックフレームと、 この各トラックフレームの一端 に回転自在に支持された駆動輪と、 この各トラックフレームの他端に支持された アイドラサポートと、 この各アイドラサポートを押し出すためのリコイルスプリ ングに付勢されるピストンロッドと、 この各アイドラサポートに回転自在に支持 されたアイドラと、 この各アイドラと前記各駆動輪とに捲装された履帯と、 この 各履帯をガイドするための各下転輪とからなるクローラ式車両の走行装置におい て、

前記各トラックフレーム 3， 4は逆 U字状に形成され、 その両脚部内側に固定 された各ガイド部材 1 2 a， 1 2 bの間には長手方向に摺動自在に支持された各 アイドラサポート 6， 6を備え、 この各アイドラサポート 6 , 6には回転自在に 支持された各アイドラ 7， 7と、 各アイドラ 7， 7に近接して且つ各ブラケット 1 8， 1 8を介して回転自在に支持された各第 1下転輪 1 0 , 1 0を備えたこと を特徴とするクローラ式車両の走行装置。

2 . 前記各トラックフレーム 3 , 4の両脚部内側の幅において、 前記各アイドラ 7 , 7と前記各第 1下転輪 1 0 , 1 0を支持する前記各アイドラサポート 6， 6 を備えた各前部フレーム 3 a、 3 aの内幅を、 所定間隔だけその他の部分の内幅 より広く形成したことことを特徴とする請求の範囲 1記載のクローラ式車両の走 行装置。

3 . 前記各トラックフレーム 3， 4の両脚部内側の幅において、 各第 2下転輪 9 ， 9を回転自在に支持する各中間フレーム 3 c， 3 cの内幅を、 前記各第 1下転 輪 1 0 , 1 0を支持する各ブラケット 1 8， 1 8の内幅と同一に形成したことこ とを特徴とする請求の範囲 1記載のクローラ式車両の走行装置。

4. 前記各トラックフレーム 3, 4の各前部フレーム 3 a、 3 aの前端は、 外部 に開放されていることことを特徴とする請求の範囲 2記載のクローラ式車両の走 行装置。

5. 前記各ブラケット 1 8, 1 8を前記各アイドラサポート 6, 6の下面に固定 したことことを特徴とする請求の範囲 3記載のクローラ式車両の走行装置。