細書 局部洗浄槽付べ ッ ド 産業上の利用分野
本発明は、 べ ッ ド に寝ている人の局部を洗浄する ための局部洗 浄槽を有するべ ッ ド に関する。 特には、 洗浄が容易で介護者が楽 に世話のでき る よ う 改良を加えた局部洗浄槽付べ ッ ド に関する。 従来の技術
寝た き り 老人等の身体の不自 由な人用のべ ッ ド (介護べ ッ ド ) の中には、 べ ッ ドの下に簡易式浴槽を備えた ものや、 ポータ ブル ト イ レを備えた ものがある。 ト イ レゃ浴室ま で歩いて行けないた め自分で用便や入浴ので き ない人を、 介護者にで き る だけ労力を かけさせないで、 介護で き る よ う にするためである。 発明が解決 し ょ う と する課題
し力 し 、 その よ う な介護べ ヅ ド を使用 し た と して も 、 依然 と し て介護者の労力は大変な ものであっ た。 介護者は、 一般の家庭に おいては、 女性 (かつ高齢) である場合が多 く 、 非力なため、 介 護作業中の筋肉労働に対する負担がはなはだ し い もの と な っ てい た。 例えば、 介護者が腰痛を起こ す よ う な こ と がよ く あつ た。
ま た、 十分な洗浄機能を有 しない局部洗浄装置を用 いる場合に は、 被介護者の局部の広い範囲に亘る洗浄がで き なかっ た。
上述の よ う な事情から、 結局寝た き り 老人等の介護においては 、 おむつを付けさせて、 排便 , 排尿後に局部及びその周辺を濡れ ナブキ ン , タ オル等で拭 く 程度がほ と ん ど精一杯 と い う のが現状
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で あ る 。 そ の 程 度 で は 、 大 腸 菌等 の 病 原 菌 が 、 被 介護者 の 局 部周 辺 で 繁 殖 し 、 合 併 症 の 原 因 に な る 、 と の 指 摘 も な さ れ て い た , 本 発 明 は 、 介 護者 の 労 力 を で き る だ け 軽 減 で き 、 被 介 護者 も で き る だ け 楽 な 状 態 で 局 部 洗 浄 で き る 局 部 洗 浄 槽 付 ベ ッ ド を 提 供 す る こ と を 目 的 と す る 。 課 題 を 解 決 す る た め の 手 段及 び作 用
上 記 課 題 を 解 決 す る た め 、 本発 明 の 局 部 洗 浄槽 付 べ ッ ド は 、 足 付 き の 本 体 フ レ ー ム と 、 こ の 本 体 フ レ ー ム の 中 央部 に 設 け ら れ た 局 部 洗 浄 槽 と 、 本 体 フ レ ー ム 上 に 載置 さ れ た マ ツ ト と 、 を 具 備 す る 局 部 洗 浄 槽 付 ベ ッ ド で あ っ て ; 局 部 洗 浄槽 が 、 槽本体 と 、 こ の 槽 本 体 の 一 部 に 設 け ら れ た 左右一対 の ヒ ッ プ サ ポ ー ト と 、 両 ヒ ッ ブ サ ポ ー ト 間 の 鞍部 に 温 水流 を 供給 す る 温 水流供給 手 段 と 、 排 水 手 段 と 、 を 有 す る こ と を 特徴 と す る . こ こ で 、 ヒ ッ プ サ ポ ー ト 間 の 鞍 部 と は 、 左右 の ヒ ッ プ サ ポ ー ト の 間 の 窪 ん だ 所 と い う 意 味 で あ る ,
本 発 明 の 局 部 洗 浄槽 付 べ .ッ ド に あ っ て は 、 局 部 洗 浄槽 上 の マ ツ 卜 を は ず せ ば 、 寝 て い る 人 の お 尻 の す ぐ 下 に 局 部 洗 浄槽 が 位 置 す る こ と と な り 、 被 介 護者 を ほ と ん ど 動 か す こ と な く 洗 浄 を 行 う こ と が で き る , さ ら に 、 お 尻 を 載 せ る よ う に 対応 し た 、 左右一対 の ヒ ッ ブ サ ボ一 ト の 上 に 被 介護者 の お 尻 を 載せ 、 ヒ ッ プ サ ポ ー ト 間 の 鞍 部 に 向 け て 温 水 シ ャ ヮ ー を か け れ ば 、 被介護者 の 局 部 を う ま く 洗 浄 で き る . 図 面 の 簡 単 な 説明
図 1 本 発 明 の一実 施 例 に 係 る 局 部 洗 浄槽付 べ ヅ ド の 使 用 状 態 を 示 す 一 部 断 面 側 面 図 で あ る 。
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図 2 図 1 の 局 部 洗 浄 槽 付 べ ッ ド の 非 使 用 状 態 を 示 す 側 面 図 で あ る 。
図 3 図 1 の 局 部洗 浄槽 付 べ ッ ド の 局 部 洗 浄槽 2 3 を 示 す 斜 視 図 で あ る 。 実 施 例
以 下 、 本 発 明 の 実施例 を 説 明 す る ,
図 1 は 、 本 発 明 の 一 実施 例 に 係 る局 部 洗 浄 槽 付 べ ッ ド の 使 用 状 態 を 示 す 一 部 断 面 側 面 図 で あ る , こ の 局 部 洗 浄 槽 付 べ ヅ ド 3 は 、 足 7 付 き の 本 体 フ レ ー ム 5 と 、 局 部洗浄槽 2 1 と 、 マ ッ ト 1 1 、 1 5 と か ら 構 成 さ れ て い る ,
局 部 洗 浄 槽 2 1 は 、 本 体 フ レ ー ム 5 の 長手方 向 ( 寝 る 人 の 身 長 方 向 ) の ほ ぽ 中 央 部 の 本 体 フ レ ー ム 5 内 ( や や 下部 で も よ い ) に 置 か れ て い る , 局 部 洗 浄 槽 2 1 は 、 槽本体 2 3 、 ヒ ッ プ サ ポ ー ト 2 5 、 局 部 洗 浄 ノ ズ ル 2 7 、 2 7 ' 、 排水 ト ラ ッ プ 3 1 、 排 水 管 3 3 等 か ら 構 成 さ れ て い る , 槽本 体 2 3 は 、 深 さ 1 0 ~ 2 0 cm程 度 の 浅 い 槽 で あ り 、 プ ラ ス チ ッ ク や 陶 器 、 ス テ ン レ ス 鋼 等 か ら 形 成 さ れ て い る , ヒ ッ プ サ ポ ー ト 2 5 は 、 被介 護者 1 の ヒ ッ プ 2 を 載 せ る 台 で あ る . 局 部 洗 浄 ノ ズ ル 2 7 、 2 7 ' は 、 被 介 護者 1 の 局 部 に 温 水 流 を 当 て る も の で あ る . 排水 ト ラ ッ プ 3 1 は 、 排水 中 の 大 型 固 形 物 を と ら え る た め の も の で あ る 。 排 水 管 3 3 は 、 排水 を 下 水 等 に ま で 送 る 管 で あ る . な お 、 被 介 護者 1 の ヒ ッ プ 2 の 上 部 の テ ン ト 1 9 は 、 シ ャ ワ ー の 飛 び散 り を 防 ぐ た め の も の で あ る 図 2 は 、 図 1 の 局 部 洗 浄槽 付 べ ッ ド の 非 使 用 状態 を 示 す 側 面 図 で あ る 。 局 部 洗 浄 槽 2 1 の 上 に は 、 腰部 マ ツ ト 1 3 が 置 か れ て お り 、 被 介 護 者 1 は 、 お む つ を し て 、 ベ ッ ド 3 上 に 寝 て い る . 腰 部
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マ ツ ト 1 3 は 、 局 部洗 浄槽 2 1 の フ タ を 兼 ね て お り 、 強 度 部材 兼 フ タ で あ る 板 材 と 、 マ ツ ト 部 '材 と か ら 形 成 さ れ て い る · ま た 、 腰 部 マ ツ 卜 1 3 は 、 左右方 向 ( 寝 る 人 の 幅方 向 ) に 分 割 さ れ て お り 、 取 り 外 し 取 付 け が 容 易 に 行 え る よ う に な っ て い る 。
図 3 は 、 図 1 の 局 部洗 浄 槽 付 べ ッ ド の 局 部 洗 浄槽 2 1 を 示 す 斜 視 図 で あ る 。 図 3 に 示 さ れ て い る よ う に 、 ヒ ッ プ サ ポ ー ト 2 5 、 2 5 ' は 、 左右一 対 の 島状 に 、 槽本休 2 3 の 底部 3 8 か ら 立 ち 上 が る よ う に 設 け ら れ て い る . ま た 、 局 .部 洗浄 ノ ズ ル 2 7 、 2 7 ' は 、 槽 本 体 2 3 の 側 壁 4 1 、 4 1 ' か ら 突 き 出 す よ う に 設 け ら れ て お り 、 左右 の ヒ ッ プ サ ポ ー ト 2 5 、 2 5 ' の 間 の 鞍部 3 7 の 上 方 ( ち ょ う ど被 介 護者 の 局 部 あ た り ) を 目 指 し て 、 前 後 か ら 水流 を 吹 き 付 け る . そ の た め 、 被 介護者 の 局 部 を う ま く 洗 浄 で き る · 局 部 洗 浄 ノ ズ ル 2 7 、 2 7 ' に は 、 湯沸 か し 器 か ら 温水配管 2 9 、 2 9 ' を 通 じ て 温水 が 供給 さ れ る ,
図 3 の 局 部 洗 浄 槽 に お い て は 、 さ ら に 、 温水流 供給 手段 が 、 フ レ キ シ ブ ル シ ャ ワ ー 3 5 で あ り 、 こ の フ レ キ シ ブ ル シ ャ ワ ー 3 5 は 、 使 用 時 に は 鞍部 3 7 周 辺 に 向 け て 温水 流 シ ャ ワ ー を か け う る よ う 方 向 付 け が可 能 で あ り 、 不 使 用 時 に は 、 槽本体 2 3 内 に 収容 可 能 で あ る 。 こ の シ ャ ワ ー 3 5 の 根元 は 、 回 転継手 3 9 と な っ て い る 。 こ の 回 転 継手 3 9 を 回 す こ と に よ り 、 ま た シ ャ ワ ー ホ ー ス を 曲 げ る こ と に よ り 、 シ ャ ワ ー 3 5 を 槽本 体 2 3 内 に 収容 す る こ と が で き る , シ ャ ワ ー 3 5 は 、 使 用 時 に は 、 被介護 者 の 局 部 に 向 け て 位置 決 め す れ ば 、 手 を 離 し て も 曲 が ら な い 程度 の 自 立性 の あ る も の が 好 ま し い , 介護 者 が 両 手 を 使 っ て 洗 浄作業 を 行 う こ と が で き る か ら で あ る . さ ら に 、 任意 の 部位 に シ ャ ワ ー を か け て 、 局 部 周 辺 を 十 分 に 洗 浄 す る こ と も で き る .
排 水 ト ラ ッ プ 3 1 は 、 槽 本体 2 3 の 底部 3 8 の 最 低 部 に 取 り 付
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け ら れ て い る 。 排 水 ト ラ ッ プ 3 1 に 排 水 が 集 ま り 、 大 形 固 形 物 が ト ラ ッ プ さ れ る 。 こ の ト ラ ッ プ に 、 使 い 捨 て 式 の 袋 フ ィ ル タ ー を 取 り 付 け る こ と も で き る 。 排 水 卜 ラ ッ プ 3 1 を 通 っ た 排 水 は 、 排 水 管 3 3 か ら 、 下 水 ( あ る い は 排 水 溜 ) に 送 ら れ る 。 排 水 管 途 中 に 送 水 ポ ン プ ( 吸 弓 I ポ ン プ ) を 設 け る こ と も で き る 。
以 下 、 こ の べ ッ ド の 使 用 方法 を 説 明 す る 。 患者 の 合 図 ( 仕草 ) が あ っ た ら 、 直 ち に 掛 け 布 団 等 を 外 す 。 そ の 際 、 腰 部左右 マ ッ ト を 片 方 ず つ 外 す 。 こ れ で 、 患者 の 臂 部 が 槽 本 体 2 3 の 部 の ヒ ッ ブ サ ボ 一 卜 2 5 に 載 っ た 状態 と な る 。 寝巻 き ( 下半 身 ) 及 び お む つ を 外 し 、 腰 部 に 飛 び散 り 防止用 テ ン ト 1 9 を 装着 す る 。 湯沸 か し 器 か ら の 水 流 ( 微 温 水 ) の 温度 を 調 節 し バ ル ブ ハ ン ド ル を ひ ね り 、 シ ャ ワ ー か ら の 噴水 で 局 部 、 臂 部 及 び肛 門 部 の 洗 浄 を 行 う 。
な お 、 お む つ を 外 す 際 に は 、 ヒ ッ プ サ ポ ー ト "2 5 の 間 の 鞍部 3 7 を 禾 IJ 用 し て 汚 れ た お む つ を 引 き 抜 く こ と が で き る 。 そ の た め 、 お む つ 交 換 時 の 介 護 人 の 肉 体 的 負 担 を 和 ら げ る こ と が で き る 。
シ ャ ワ ー の 洗 浄 が マ ッ サ ー ジ 効 果 の 役 目 を 担 い 、 排便 · 排 尿行 為 を 促 す 。 自 動 洗 浄 終 了 後 、 フ レ キ シ ブ ル ハ ン ド シ ャ ワ ー で 洗 い 残 し を 取 り 去 り な が ら 、 水 浴 槽 の 洗 浄 も 行 う 。 さ ら に 、 飛 び 散 り 防 止 用 テ ン ト も 外 す 。 洗 浄終 了 後 、 患者 の 身 体 及 び 水 浴 槽 内 の 水 滴 を 拭 き 取 る 。 患 者 に お む つ を つ け て 、 腰 部左右 マ ツ ト ( 水 浴 槽 の フ タ に も な つ て い る ) を 装着 し 、 寝卷 き を 着せ て 、 掛 け 布 団 を か け て 一 連 の 作 業 を 終 了 す る 。 発 明 の 効 果
以 上 の 説 明 か ら 明 ら か な よ う に 本 発 明 は 以下 の 効 果 を 発 揮 す る
① 既 存 の 市 販 品 に は 見 ら れ な い よ う な Γ 寝 た き り 患者 の 局 部 洗
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S替え '招紙 («26)
浄 を 、 べ ッ ド に 寝 か し た 状態 で 行 う こ と の で き る べ ッ ド を 提 供 で き る 。
② 介 護 者 の 労 力 を 極 力 軽 減 で き 、 被看護者 も で き る だ け 楽 な 状 態 で 局 部 洗 浄 で き る 局 部 洗 浄槽 付 べ ッ ド を 提 供 で き る 。
寝 た き り 患 者 の 介 護 は 高 齢 女 性 が 大 半 を 占 め て い る 現 状 に お い て 、 介 護者 は 肉 体 的 に も 精 神 的 に も か な り の 重労 働 で あ る 。 来 る べ き 高 齢 化 社 会 に 向 け て の ソ フ ト 、 ノヽ ー ド 両面 の 準 備 は ま だ ま だ 不 十 分 で あ る 。 本 発 明 に よ り 、 介 護者 の 重労 働 を 大 き く 軽 減 す る こ と が で き 、 清 潔 感 の あ る 介 護 が可能 と な る 。
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