JPH10211117A - 簡易便器装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 寝たっきり老人や患者などが排泄行為の都度
憶えた恐怖心や不快感をなくし、排出行為終了後ベット
や布団で当該身体の排出部分を「所謂ジャブジュブ洗い
たい」という欲望を満たすことができたのでり、かつ排
出物が飛び散って他の病気を誘発したり、排出物や洗滌
の為の液体が便器本体外に洩れる虞れを未然に防止させ
得たもの。 【構成】正面が開放された垂直断面略「Ｌ」字形の便器
本体（１）と、この便器本体（１）を取付，取り外し可
能に嵌合させた受皿状台座（２）とからなり、上記便器
本体（１）の下部を該受皿状台座（２）に嵌合させ、便
器本体（１）の垂直部分を使用する者の股部に挟み、水
平部分は股部から尻の下方に当てがって使用するように
したこと。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【この発明の分野】本発明は寝たきりの老人などの患者
の為に発明された簡易便器装置であるが、これに限らず
所謂「ビデ」としての使用は勿論のこと、老若，男女及
び病状の有無を問わず、排尿あるいは排便後の当該部分
を水，若しくはぬるま湯，あるいは薬液の噴射によって
洗滌できる簡易便器装置に関する。

【０００２】

【この発明が解決しようとする課題】老人社会を迎えよ
うとしている今日特に寝たっきりの老人の排尿、排便は
老人は勿論のこと、その付添いの人の苦仂は今や大問題
となっている。即ち介添人の負担の主な原因は、従来臥
床状態で排尿便の行為をする老人や患者には、差込み便
器（所謂オマル）を使用するのが通常であるが、この場
合老人等の股部を付き添いの人が持ち上げその状態を保
持しつつ排尿または排便させる手段が用いられためであ
り、さらに排泄器官部分やその周囲を洗浄する作業に多
大な手間と労力が必要とされていたためである。

【０００３】また、上記従来の差込み便器は、使用者の
尻の下方に差込まれることになるから、老人等患者の背
柱は尾骨方向に上がった好ましくない傾斜状態となる。
即ちこの状態は、殊更排泄物が背中方向に廻ることを促
進させることとなり、この排泄物や洗滌液が身体は勿
論、衣類や寝具を汚す最大の原因となるばかりか、大腸
菌などが尿道口等に進入しこれにより尿道炎や膀胱炎を
誘発する虞があるという大問題があった。

【０００４】そこで本願発明者は、先にベットに寝たま
まの状態で自らあるいは他人の手を煩わせることなく排
尿，排便後の洗浄行為が容易に行え、しかも排尿排便後
の当該部分を洗滌することができる画期的発明をなし多
大な好評を博した。それは便器を適宜の電動手段のスイ
ッチを作動させるのみで、便器本体を上昇（あるいは必
要に応じては側動）させ臥床状態にある老人や患者の股
間部に自動的に位置させるようにしたものである。

【０００５】然乍らこの装置では、比較的大掛かりの機
構やベットが必要で、自宅の和室では不向きであるばか
りか、便器本体を洗滌するに当って、該便器本体の取り
付け取り外しが面倒でこの作業にも付添者の手間と労力
が嵩む結果となっていた。

【０００６】而して本発明は、老人等の使用者にあてが
い易くかつ上記便器本体の取り付け取り外しが容易であ
るから、洗滌易くこの結果便器本体は常に清潔に保つこ
とができ、使用者である（老人あるいは患者など）の不
快感をなくし、排出物が飛び散って他の病気を誘発した
り、排出物や洗滌の為の液体が便器本体外に洩れる虞れ
を未然に防止させ得たのである。総じて本発明は老人等
の排出行為終了後、ベットや布団で当該身体の排出部分
を「所謂ジャブジュブ洗いたい」という欲望を満たすこ
とができたのである。

【０００７】

【課題を解決する為の手段】即ち本発明の主たる特徴
は、正面が開放された垂直断面略「Ｌ」字形の便器本体
（１）と、この便器本体（１）を取付，取り外し可能に
嵌合させた受皿状台座（２）とからなる。この簡易便器
装置を使用するには、上記便器本体（１）の下部を該受
皿状台座（２）に嵌合させ、便器本体（１）の垂直部分
を使用する者の股部に挟み、水平部分は股部から尻の下
方に当てがうものであり、この場合便器本体（１）の上
部は、使用者の股部に密に装着されるので使用中に排泄
物が便器本体（１）外に洩れる虞はまずない。また万が
一洩れたとしても、上記受皿状台座（２）によってその
落下が阻止されるのであり、この受皿状台座（２）およ
び便器本体（１）は、その取り付け取り外しが簡単であ
るから、必要に応じて何時でも容易に洗滌することがで
きるのである。

【０００８】また、上記受皿状台座（２）の適宜箇所に
設けたバキューム装置と連なる吸い込み口（６）と、上
記便器本体（１）の下方に設けられた汚物の排出管
（３）を設け、該排出管（３）と吸い込み口（６）とを
接続可能になしたこともその特徴である。今排泄行為後
の使用者の股部を洗浄する場合、別途用意した給湯装置
などからの洗滌水をシャワー状に、または洗面器からの
水を直接使用者の股部にかけても、これら洗滌水は逐次
バキューム装置の作用で吸い込み口（６）から排出管
（３）方向に吸引されるので、洗浄水は便器本体（１）
外に洩れ出す虞がなくいつでも清潔に保てるようになっ
たのである。

【０００９】なお、上記受皿状台座（２）の表面に溝
（４）を設け、これと嵌合可能な溝或いは突条（５）
を、上記便器本体（１）設けたこともその特徴で、この
結果便器本体（１）の受皿状台座（２）への取り付け取
り外しが簡単であるから、掃除がし易くしかも、仮令そ
れぞれに振動があってもそれらは容易に外れる虞がない
のである。

【００１０】さらに、この簡易便器装置をマットあるい
はベットに取り付けるには、マット本体（１０）のほぼ
中央部に凹所（１１）を設け、上記凹所（１１）に受皿
状台座（２）を取り付け取り外し可能に嵌合させるもの
である。

【００１１】

【実施例】図で、（１）は正面が開放された垂直断面略
「Ｌ」字形の便器本体で、その垂直部分は使用者の股部
と密に嵌合出来るようくびれており、正面は使用者の身
体の排出機能部分を挿入できる開放面（７）となってい
る。また、この容器本体（１）の水平部分は使用者の殿
部が載置できるように平坦なものとなっており、容器本
体（１）の下方は漏斗状で、その末端には汚物の排出管
（３）が設けられている。

【００１２】（２）は、上記便器本体（１）の下部を取
付，取り外し可能に嵌合させることができる受皿状の台
座で、底面（１２）は背面側が低い傾斜状となってお
り、末端部に上記容器本体（１）の排出管（３）を嵌合
させ、かつ該排出管（３）が受皿状の台座（２）の後方
に突出できるようにした穴（１３）が設けられている。
なお、このさらに排出管（３）は図示していないバキュ
ーム装置と連なる吸い込み口（６）と接続可能になって
いる。

【００１３】さらに、上記便器本体（１）の裏面前方に
は後方に延びかつ下方に突出する突条（５）があって、
この突条（５）は上記受皿状台座（２）の底面の前方に
穿った溝（４）に嵌合可能なものである。

【００１４】而して、この便器本体（１）を使用するに
は、図６のようにマットあるいはベット本体（１０）の
凹所（１１）に、受皿状台座（２）を嵌合させる。次い
で上記便器本体（１）をこの受皿状台座（２）に嵌合さ
せるものであるが、この場合便器本体（１）の突条
（５）と、上記受皿状台座（２）の溝（４）とを嵌合さ
せることで便器本体（１）に仮令衝撃が与えられても、
便器本体（１）が揺動しないような配慮がなされてい
る。さらに、これと同時に受皿状の台座（２）の後方の
穴（１３）に、容器本体（１）の排出管（３）を嵌合さ
せ、バキューム装置と連なる排出管（３）を接続する。

【００１５】そこで、使用者は上記容器本体（１）をそ
の股部に挟み排便，或いは排尿行為をなすのであるが、
この場合便器本体（１）は上記のように使用者の股部と
密に接触できる構造となっており、かつ同時にバキュー
ム装置稼動させることで、これと連なる排出管（３）に
よって、排泄物は吸引されるので使用中に排泄物が便器
本体（１）外に洩れる虞はない。また万が一洩れたとし
ても、上記受皿状台座（２）によってその落下が阻止さ
れるのであり、この受皿状台座（２）および便器本体
（１）は、その取り付け取り外しが簡単であるから、必
要に応じて何時でも容易に洗滌することができるのであ
る。

【００１６】続いて、今排泄行為後の使用者の股部を洗
浄する場合、別途用意した給湯装置などからの洗滌水を
シャワー状に、または洗面器からの水を直接使用者の股
部にかけても、これら洗滌水は逐次バキューム装置の作
用で吸い込み口（６）から排出管（３）方向に吸引され
るので、洗浄水は便器本体（１）外に洩れ出す虞がなく
いつでも清潔に保つことができるのである。

【００１７】

【効果】総じて本発明は、寝たっきり老人や患者などが
排泄行為の都度憶えた恐怖心や不快感をなくし、排出行
為終了後、ベットや布団で当該身体の排出部分を「所謂
ジャブジュブ洗いたい」という欲望を満たすことができ
たのでり、かつ排出物が飛び散って他の病気を誘発した
り、排出物や洗滌の為の液体が便器本体外に洩れる虞れ
を未然に防止させ得たのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】容器本体の縦断図

【図２】容器本体を嵌めこんだ受皿状台座の斜視図

【図３】本発明簡易便器装置を取り付けるベット或いは
マットの一例を示す断面図

【図４】同斜視図

【図５】受皿状台座の斜視図

【図６】本発明簡易便器装置をベット或いはマットに取
り付けるの一例を示す斜視説明図

【符号の説明】

１， 便器本体 ２， 受皿状台座 ３， 排出管 ５， 突状 ６， 吸込み口 １０， マット本体 １１， 凹所

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 正面が開放された垂直断面略「Ｌ」字形
   の便器本体（１）と、この便器本体（１）を取付，取り
   外し可能に嵌合させた受皿状台座（２）とよりなり、 上記便器本体（１）の下部を該受皿状台座（２）に嵌合
   させ、便器本体（１）の垂直部分を使用する者の股部に
   挟み、水平部分は股部から尻の下方に当てがって使用す
   るようにしたことが特徴の簡易便器装置
2. 【請求項２】 上記受皿状台座（２）の適宜箇所に設け
   たバキューム装置と連なる吸い込み口（６）と、上記便
   器本体（１）の下方に設けられた汚物の排出管（３）を
   設け、該排出管（３）と吸い込み口（６）とを接続可能
   になしたことが特徴の請求項１に示す簡易便器装置
3. 【請求項３】 上記受皿状台座（２）の表面に溝（４）
   を設け、これと嵌合可能な溝或いは突条（５）を、上記
   便器本体（１）設けたことが特徴の上記請求項１及び２
   に示す簡易便器装置
4. 【請求項４】 ほぼ中央部に凹所（１１）を形成したマ
   ット本体（１０）を設け、上記凹所（１１）に受皿状台
   座（２）を取り付け取り外し可能に嵌合させたことを特
   徴とする上記請求項１及び３に示す簡易便器装置