JPH08608U

JPH08608U - 介護用洗浄装置

Info

Publication number: JPH08608U
Application number: JP1729992U
Authority: JP
Inventors: 秀樹枝松
Original assignee: 秀樹枝松
Priority date: 1992-02-26
Filing date: 1992-02-26
Publication date: 1996-04-12

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】寝たきり老人などの陰部浴が失敗がなく極め
て簡単に、かつ、たっぷりとお湯が使用できて衛生的に
行なうことができる。【構成】被介護人の腰から股の部分全体を包覆可能な
防水性シ−ト本体３と、該防水性シ−ト３の腹部から股
部にかけての前面部分に設けられた開口部４と、腰部及
び股部にそれぞれ形成された締着自在なゴムバンドより
なる腰部固定帯５および股部固定帯６と、前記の両股部
固定帯６の間に形成され、排水パイプ７に連結自在な排
水口８を備える袋状股間部９よりなっている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えば、寝たきり老人などの陰部浴が極めて簡単に、かつ衛生的に行なうことができる簡易型の介護用洗浄装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従前から行なわれている寝たきり老人の陰部浴のさせ方は、まず、ベッドや布団の上に、ビニ−ル、そしてその上にバスタオルを順次に敷いた後、腰枕を入れて腰を浮かせ、便器を差し込み、次いで、洗い流し用の容器に入れたお湯を陰部にかけ、湿らせたガ−ゼに石鹸をつけて洗い、最後に、再びお湯をかけて洗い流し、乾いたタオルでふきとるようにしていたものである。しかしながら、上記の方法によると、ベッドや布団の上にビニ−ルを敷くために、老人を移動させたり、あるいは、腰枕を入れるために、老人の腰を浮かせたりする等の面倒な力仕事を必要とし、特に介護する者が女性の場合、その負担が非常に大きいといった問題がある上に、ベッドや布団の上にビニ−ルを敷いたのみでは、かけるお湯の量を間違えると、ビニ−ルからベッドや布団に汚水が溢れ出し、その後始末に大変であるといった欠点もあったものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような実状に鑑み、この考案は、寝たきり老人などの陰部浴が失敗がなく極めて簡単に、かつ、たっぷりとお湯が使用できて衛生的に行なうことができる介護用洗浄装置を提供することをその目的とするものである。

【０００４】

【問題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、この考案に係る介護用洗浄装置は、腹から股にかけての前面部分を除く腰から股の部分全体を包覆自在である防水性シ−ト本体に、腰部固定帯および股部固定帯が形成されるとともに、前記の両股部固定帯の間に、排水パイプに連結自在な排水口を備える袋状股間部を形成してなるものである。そして、前記介護用洗浄装置の使用時に、温風を送る温風送出装置、空気枕に圧縮空気を送る圧縮空気送出装置、シャワ−用の温水を送る温水送出装置または前記袋状股間部に連結したパイプを介して汚水をポンプにより回収タンクに回収する汚水回収装置を設けてもよく、また、前記温風送出装置、圧縮空気送出装置、温水送出装置、汚水回収装置が一つの移動自在な器体に収容可能としてもよく、さらに、前記温水送出装置の給水タンクおよび／または前記汚水回収装置の回収タンクを前記器体に着脱自在なユニットタンクとしてもよい。

【０００５】

【作用】

本案の構成は上記したものであるから、その使用に当たっては、まず、ベッドまたは布団に仰向きに寝ている被介護人の腰の下に、空気の入れてない状態の空気枕を差し込んだ後、この空気枕に圧縮空気送出装置により圧縮空気を送り、ふくらませる。これにより、被介護人の腰および臀部がベッドまたは布団の上に浮くから、その隙間を利用して防水性シ−ト本体を下に敷く。次いで、被介護人が紙おむつをしている場合には、それをはずし、必要に応じてティッシュペ−パ− などで汚物を拭きとってから、上記防水性シ−ト本体で、被介護人の腰から股の部分全体を包覆し、さらに、腰部固定帯および股部固定帯により、防水性シ−ト本体を被看護者の腰および両股に固定するとともに、袋状股間部の排水口に排水パイプを連結させる。しかる後、温風送出装置、圧縮空気送出装置、温水送出装置そして汚水回収装置が収容された器体の操作部の温水送出用のスイッチを入れ、上記防水性シ−ト本体の腹部から股部にかけての前面部分の開口部にシャワ−ヘッドを突っ込み、適温のお湯を陰部にかけて洗い始めると同時に、操作部の汚水回収用のスイッチを入れ、袋状股間部に流れ落ちた汚水を、排水パイプを介してポンプにより回収タンクに回収させる。また、洗浄が終わったら、上記防水性シ−ト本体の腰部固定帯および股部固定帯を解き、乾いたタオルで軽く濡れた個所を拭いた後、操作部の温風送出用のスイッチを入れ、温風で完全に体を乾燥させる。そして、乾燥後は、新しいおむつをつけ、最後に、空気枕の空気を抜き、腰から取りはずせば、陰部浴は終了する。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案に係る介護用洗浄装置の実施の一例について説明する。本発明に係る介護用洗浄装置１は、被介護人２の腰から股の部分全体を包覆可能な防水性シ−ト本体３と、該防水性シ−ト３の腹部から股部にかけての前面部分に設けられた開口部４と、腰部及び股部にそれぞれ形成された締着自在なゴムベルトよりなる腰部固定帯５および股部固定帯６と、前記の両股部固定帯６の間に形成され、排水パイプ７に連結自在な排水口８を備える袋状股間部９よりなっている。また、キャスタ−10を取り付けてなる器体11には、介護用洗浄装置１の使用時に、温風を送る温風送出装置12、空気枕13に圧縮空気を送る圧縮空気送出装置14 、シャワ−用の温水を給水タンク15より送る温水送出装置16、そして前記袋状股間部６に連結した排水パイプ７を介して汚水を回収タンク17に回収する汚水回収装置18が収容され、そして、上記給水タンク15および回収タンク17は、前記器体 11に着脱自在なユニットタンクとなしている。尚、図中、19はスイッチ20を配設してなる操作部、21はシャワ−用パイプ、22 はシャワ−ヘッド、23は電気コ−ド、24は圧縮空気用パイプ、25はノズルである。また、この実施例においては、腰部固定帯５および股部固定帯６としてゴムベルトを用いたが、使用する水がシ−ト本体３内から溢れないのであれば、どのような固定手段を採用してもよく、そして、前記袋状股間部９や排水口８などについても、汚水の回収が容易であればどのような構造でもよく、さらに、公知の技術構成が選択可能であるため図示しないが、例えば、上記温風送出装置12は、モ −タ−、フアン、ヒ−タ−などにより、上記圧縮空気送出装置14は、モ−タ−、フアンなどにより、上記温水送出装置12は、給水ポンプ、ヒ−タ−などにより、そして上記汚水回収装置17は、吸水ポンプなどにより構成すればよい。その他、上記温風送出装置12、圧縮空気送出装置14、温水送出装置16、そして汚水回収装置18を洗髪器などに適用してもよいことは勿論である。

【０００７】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案に係る介護用洗浄装置によれば、寝たきり老人や病人などの被介護人の陰部浴が、失敗がなく極めて簡単に行なうことができるから、介護人にかかる負担を著しく軽減させることができるとともに、陰部浴の回数も無理なく増やすことができるので、常に清潔さを保つことができ、したがって、陰部を不潔のままにしておくと起きやすかった不快な臭いの発生や、特に女性に多く見られた、細菌感染による尿道炎や膀胱炎などの病気を未然に防ぐことができるといった顕著な効果が得られるものである。また、防水性シ−トで腰から股を包覆するので、たっぷりとお湯が使用でき、汚れが確実に洗い流せて衛生的である上に、陰部浴が与える壮快感は、心身の疲れを癒し、ストレスの解消にもなるといった精神面での効果も得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の一例を示す概略斜視図である。

【図２】実際の使用状態を示す説明図である。

【図３】実際の使用状態を示す説明図である。

【図４】器体11の正面図である。

【図５】操作部20の平面図である。

【符号の説明】

１介護用洗浄装置２被介護人３防水性シ−ト本体４開口部５腰部固定帯６股部固定帯７排水パイプ８排水口９袋状股間部 10 キャスタ− 11 器体 12 温風送出装置 13 空気枕 14 圧縮空気送出装置 15 給水タンク 16 温水送出装置 17 回収タンク 18 汚水回収装置 19 操作部 20 スイッチ 21 シャワ−用パイプ 22 シャワ−ヘッド 23 電気コ−ド 24 圧縮空気用パイプ 25 ノズル

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】腹から股にかけての前面部分を除く腰か
ら股の部分全体を包覆自在である防水性シ−ト本体に、
腰部固定帯および股部固定帯が形成されるとともに、前
記の両股部固定帯の間に、排水パイプに連結自在な排水
口を備える袋状股間部を形成してなることを特徴とする
介護用洗浄装置。
【請求項２】前記介護用洗浄装置の使用時に、温風を
送る温風送出装置を設けてなる請求項１記載の介護用洗
浄装置。
【請求項３】前記介護用洗浄装置の使用時に、空気枕
に圧縮空気を送る圧縮空気送出装置を設けてなる請求項
１記載の介護用洗浄装置。
【請求項４】前記介護用洗浄装置の使用時に、シャワ
−用の温水を送る温水送出装置を設けてなる請求項１記
載の介護用洗浄装置。
【請求項５】前記介護用洗浄装置の使用時に、前記袋
状股間部に連結したパイプを介して汚水をポンプにより
回収タンクに回収する汚水回収装置を設けてなる請求項
１記載の介護用洗浄装置。
【請求項６】前記温風送出装置、圧縮空気送出装置、
温水送出装置、汚水回収装置が一つの移動自在な器体に
収容されてなる請求項２、３、４、５記載の介護用洗浄
装置。
【請求項７】前記温水送出装置の給水タンクが前記器
体に着脱自在なユニットタンクである請求項４および６
記載の介護用洗浄装置。
【請求項８】前記汚水回収装置の回収タンクが前記器
体に着脱自在なユニットタンクである請求項５および６
記載の介護用洗浄装置。