明 細 書 発明の名称
抗ァレルギ一作用を有する三環系化合物 技術分野
本発明は、 免疫グロブリン E抗体 (以下、 I g E抗体という) に起因するある 種の気管支喘息、 結膜炎、 鼻炎、 皮廣炎、 過敏症等のアレルギー性疾患の予防お よび Zまたは治療剤に関する。 背景技術
種々のアレルギー性疾患、 例えば、 ある種の気管支喘息、 結膜炎、 鼻炎、 皮廣 炎、 過敏症等にみられるアレルギー反応は、 ある種の抗原と I g E抗体が肥満細 胞あるいは好塩基球の細胞表面で結合し、 これらの細胞から種々のケミカル メディエー夕一、 例えば、 ヒスタミン、 プロスタグランジン、 ロイコ トリェン、 トロンボキサン、 血小板活性化因子等が放出される結果として起こる反応で ある。 ァレルギ一反応の結果としてみられる種々の症状に対する治療法とし ては対症療法が最も一般的であるが、 一連のアレルギー反応の中でケミカル メディ.エーターの遊離を抑制する化合物、 例えば、 クロモグリク酸ナトリウム、 トラニラスト、 ケトチフェン、 ァゼラスチンなどを用いた原因療法的な治療も広 く行われている。 しかしながら、 ケミカルメディエーターの遊離より以前の反応 段階を遮断する化合物は殆 なく、 その医薬品化が強く望まれている。 従って、
上記ァレルギ一性疾患の原因となる I g E抗体の産生を抑制する化合物はより原 因療法的な治療剤として極めて有用であると考えられる。
本発明のィ匕合物に関連する先行技術には以下のようなものがある。
本発明の化合物のような含窒素三環系化合物として、 US特許 3200123 号には抗炎症作用を有する 2位置換一 5, 6 ジヒドロイミダゾ [i j] キノリ ン誘導体が開示されている力^ 薬理データの開示は全くないため個々の化合物の 作用強度や、 その作用メカニズムの詳細については不明である。 またこの特許の 発明者らはジャーナル ォブ オーガ二ック ケ'ミストリー ( J o u r n a I - o f Organi c Chemi s t ry) 25卷、 1138頁〜 1147 頁 (1960年) において、 デキストラン硫酸をもちいた動物の浮腫モデルに於 いては、 先のジヒドロイミダゾ [i j] キノリン誘導体のうち一部の化合物のみ 力有効であることを報告している。 そしていずれの先行技術に於いても抗ァレル ギー作用とりわけ Γ g E抗体産生抑制作用については記述がない。
また、 ブレタン ォブ ザ ケミカル ソサイエティ ォブ ジャパン (Bul l. Ch em. Soc. Jpn. ) 61巻、 423頁〜 429 頁 (1988年) には 1位置換一 8, 9—ジヒドロー 7 H—ピロ口 [ 3, 2, 1 一 i j] キノリン誘導体が幾つか報告されている力 これらのィ匕合物は、 電子の 挙動上工学的に興味がもたれる 3—フヱニルー 4 H—べンゾ [ h i ] ピロ口
[2, - 1, 5 - C d] インドリジン一 4一オン類の合成中間体であり、 その薬理 作用については全く開示されていない。
ざらに、 ケミカル アンド ファ一マシューティカル ブレタン (Chem. Pha rm. Bu l l: ) 34卷、 2435頁〜 2442頁 ( 1 98
6年) には抗ァレルギ一作用を持つ三環系もしくは四環系のィンドリジン化合物 が開示されている。 しかし本願ィヒ合物とは置換基の種類および置換位置力大きく ことなる上、 具体的な生理活性についての開示はない。
また、 ジャーナル ォブ メディシナル ケミストリー (J . M e d . C h e m. ) 2 8卷、 2 9 8頁〜 3 0 2頁 ( 1 9 8 5年) には 6—ォキ ソ一 6 H—イミダゾ [ 4 , 5, 1 一 i j ] キノリン一 4一力ルボン酸誘導体 力《ラット P C A反応を抑制する事が開示されている力 同時に腎毒性等をも発現 する事が記載されている。 この文献の化合物も本願ィ匕合物と構造力《異なる上に、 · I g E抗体産生抑制効果についての開示はない。
その他にも本願化合物と同じ含窒素三環系骨格を持つ多くの化合物が知られて いるが、 これまでに抗ァレルギ一作用に関する報告はなされていない。
また、 これまでに開発が手がけられたさまざまなァレルギ一性疾患治療剤の中 で、 I g E抗体産生抑制作用に着目した例として、 特開昭 5 9 - 1 6 7 5 6 4号、 特開平 1 1 4 9 7 8 4号、 特開平 2 - 2 5 9 0 6号等に開示された化合 物が知られている。 これらの化合物の中には、 明細書中に、 動物モデルにおいて I g E抗体産生を抑制することが示されているものもあるカ^ その作用強度は必 ずしも十分ではなく、 現段階では医薬品として製品化されたものはない。 発明の開示
I g E抗体は、 ある種の抗原の感作によってその産生が誘導され、 その産生は 長期にわたつて持続する例が多いことが動物実験および臨床で認められている。 従って、 I g E抗体産生を抑制するアレルギー性疾患治療剤は免疫応答誘導期の
I g E抗体産生のみならず、 その後の持続的な I g E抗体産生をも抑制する必要 力、め 43。
以上のような状況下で、 ビトにおいて有効でかつ安全性が高く、 I g E抗体産 生を強力にかつ持続的に抑制するアレルギー性疾患治療剤が望まれていた。
本発明者らは、 上記の事情に鑑みて、 アレルギー性疾患の原因になる I g E抗 体の持続的な産生を強力に抑制する化合物の探索を多年にわたり行ってきた。 そ の結果、 本発明の含窒素三璟系化合物およびその塩は、 I g E抗体産生に対 して強力にかつ持続的に抑制するという事実を見いだし、 本発明を完成する に至った。
すなわち本発明は、 下記一般式(I )
(式中、 Rはハロゲン原子' 1つ以上のハロゲン原子で置換されていても良い炭 素原子数 1ないし 1 0の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基' シァノ基.カルボキシ ル基 ·炭素原子数 1ないし 4のアルコキシカルボ二ル基'水酸基 · 1つ以上のノヽ ロゲン原子で置換されていても良い炭素原子数 1ないし 4の直鎖もしくは分枝鎮 アルコキシル基 'フエノキシ基 'テトラゾリル基 ·炭素原子数 1ないし 4の直鎖 または分技鎮アルキル基で 1つ以上置換されていても良いアミノ基もしくは二ト 口基から任意に選ばれる基で 1ないし 5個置換されていてもよい、 フヱ二ル基ま
たはナフチル基を表し、 Yは水素原子を表し、 Zは水素原子、 水酸基、 ァセトキ シ基、 メチルチオプロパノィノレ基 ·炭素原子数 1ないし 4のアルキル基 ·炭素原 子数 1ないし 4のァミノアルキル基 · ヒドロキシェチルァミノェチル基 ·炭素原 子数 1ないし 4のアルコキシォキサリル基もしくは炭素原子数 2ないし 6のアル キリデン基で置換されていても良いアミノ基、 ニトロ基もしくはァミノ基で置換 された炭素原子数 1ないし 4のアルキル基、 または、 Y, Ζが一緒になって、 1 つ以上の炭素原子数 1ないし 4のアルキル基 ·炭素原子数 2ないし 6のアルキリ デン基'炭素原子数 1ないし 4のアルコキシカルボ二ノレ基'フヱニル基' トシル 基 ·ホルミル基'力ルバモイル基 'アミジノ基'イミダゾリジニル基 · ピリジル 基もしくはメ トキシフヱ二ルェチルビペリジニルカルボニル基で置換されていて もよいヒドラゾノ基、 炭素原子数 1ないし 4のアルコキシカルボニル基もしくは カルボキシル基で置換されていてもよい炭素原子数 1ないし 4.のアルキル基 · ト シル基もしくはテトラゾリルメチル基で置換されていても良いヒドロキシィミノ 基、 置換されていても良い単環式複素環基で置換されたィミノ基、 シァノ基もし くは炭素原子数 1ないし 4のァミノアルキル基で置換されていても良いメチレン 基、 あるいは、 酸素原子を表し、 X ' - X 2 〜C〜X 3 は、 C H— N— C = Cも しくは N— C = C— Nを表す。 但し、 X 1 - X 2 〜C〜X 3 が N— C = C— Nで あるとき、 Υ, Ζはヒドロキシィミノ基あるいは酸素原子ではない。 ) で表され る含窒素三環系化合物、 その塩、 溶媒和物または塩の溶媒和物、 その製造法なら びに該化合物を含有することを特徴とするアレルギー性疾患治療剤に関するもの 一般式 (I ) の化合物において、 Υ, Ζが一緒になつて、 1つ以上の炭素原子
数 1ないし 4のアルキル基'炭素原子数 2ないし 6のアルキリデン基 ·炭素原子 数 1ないし 4のアルコキシカルボニル基 ·フェニル基 · トシル基 ·ホルミゾレ基 · 力ルバモイル基 ·ァミジソ基 'ィミダゾリジニル基 ·ピリジル基もしくはアルコ キシフヱニルアルキルピペリジニルカルボニル基で置換されていてもよいヒドラ ゾノ基、 アルコキシ力ルポ二ル基ないしカルボキシル基で置換されていてもよい 炭素原子数 1ないし 4のアルキル基 · トシル基もしくはテ卜ラゾリルメチル基で 置換されていても良いヒドロキシィミノ基、 置換されていても良い単環式複素環 基で置換されたィミノ基、 あるいは、 シァノ萆もしくはアミノアルキル基で置換 されたメチレン基を表わす場合には、 ヒドラゾノ基における N— N結合、.ヒドロ キシィミノ基における N— 0結合、 単璟式複素環墓とイミノ基の窒素原子との間 の結合、 あるいは、 シァノ基もしくはアミノアルキル基とメチレン基との間の結 合に関し、 各々 s y n—異性体または a n t i一異性体あるいはそれらの混合物 が存在しうる。本発明は、 それらのいずれの異性体および混合物も対象に含むも のである。
また、 一般式(I ) の化合物において、 Y力水素原子を表し、 Z力水素原子以 外の基である場合には、 各々 2種の光学異性体が存在する。 本発明はそれらの光 学異性体および混合物をも対象に含むものである。
本発明の含窒素三璟系化合物は、 I g E抗体産生を強力かつ持続的に抑制し、 し力、も、 気管支平滑筋等の収縮の主な原因の 1つとして知られるヒスタミンの遊 離を直接的に抑制する作用も有する。 従って本発明のアレルギー性疾患治療 剤は I g E抗体に起因するアレルギー性疾患の予防、 軽減ないし治療に禾用され 得る
本発明化合物において、 一般式 (I ) の Rとしては、 ハロゲン原子' 1つ以上 のハロゲン原子で置換されていても良い炭素原子数 1ないし 1 0の直鎖もしくは 分枝鎖アルキル基 · 1つ以上のハロゲン原子で置換されていても良い炭素原子数 1ないし 4の直鎖もしくは分枝鎖アルコキシル基 ·フヱノキシ基もしくはニトロ 基から任意に選ばれる基で 1ないし 5個置換されていてもよい、 フユニル基また はナフチル基力《好ましく、 とりわけ、 ハロゲン原子 · 1つ以上のハロゲン原子で 置換された炭素原子数 1ないし 6の直鎖または分枝鎖アルキル基 · 1つ以上のハ ロゲン原子で置換された炭素原子数 1ないし 4の直鎖もしくは分枝鎖アルコキシ ノレ基から任意に選ばれる基で 1ないし 2個置換されたフ ニル基が好ましい。 置換基 Υ, Ζとしては、 Υが水素原子を表し、 Ζが水素原子、 水酸基、 ァセト キシ基、 アミノ基、 または、 Υ, Ζが一緒になって、 1つ以上の同一または 異なつた炭素原子数 1ないし 4のアルキル基 ·炭素原子数 2ないし 6のアルキリ デン基 ·アミジノ基で置換されていてもよいヒドラゾノ基、 アルコキシカルボ二 ル基で置換されていてもよい炭素原子数 1ないし 4のアルキル基もしくはトシル 基で置換されていても良いヒドロキシィミノ基、 シァノ基もしくはアミノアルキ ル基で置換されていても良いメチレン基、 あるいは、 酸素原子力く好ましい。 なお、 本発明の含窒素三環系化合物 ( I ) の合成中間体である、 一般式 ( I l b ' ) の化合物
(式中、 Rは、 ハロゲン原子' 1つ以上のハロゲン原子で置換されていても良い 炭素原子数 1ないし 1 0の直鎮もしくは分枝鎖アルキル基 'シァノ基'カルボキ シル墓 ·炭素原子数 1ないし 4のアルコキシカルボニル基 '水酸基 · 1つ以上の ハロゲン原子で置換されていても-良い炭素原子数 1ないし 4のアルコキシル基 · フエノキシ基 ·テトラゾリル.基 ·炭素原子数 1ないし 4の直鎮または分枝鎮アル キル基で 1つ以上置換されていても良いァミノ基もしくはニト口基から任意に選 ばれる基で 1ないし 5個置換されていてもよい、 フェニル基またはナフチル基を 表し、 X1 - 2〜C〜X3 は N—C = C— Nを表わす。 ) は、 また、 それ自体 で、一般式( I ) の化合物同様の強力な I g £抗体産生抑制作用を有しており、 先述したァレルギ一性疾患の予防または治療に甩いること力できる。
本発明の含窒素三璟系化合物は、 以下に述べる製造工程またはこれに準じて製 造する事ができる。 以下の各一般式において、 一般式(I ) の各置換墓は前記の 通り定義され、 他の一般式においては特に断わり力《無い限り、 Rは、 ハロゲン原 子 · 1つ以上のノ、ロゲン原子で置換ざれていても良い炭素原子数 1ないし I 0の 直鎮もしくは分技鎖アルキル基 ·シァノ基 ·カルボキシル基 ·炭素原子数 1ない し 4のアルコキシカルボニル基'水酸基 · 1つ以上のハロゲン原子で置換きれて
いても良い炭素原子数 1ないし 4の直鎖もしくは分枝鎖アルコキシル基 'フエノ キシ基'テトラゾリノレ基 ·炭素原子数 1ないし 4の直鎖または分枝鎖アルキル基 で 1つ以上置換されていても良いアミノ基もしくはニトロ基から任意に選ばれる 基で 1ないし 5個置換されていてもよい、 フヱニル基またはナフチル基を表し、 Yは水素原子を表し、 Zは水素原子、 水酸基、 ァセトキシ基、 メチルチオプロパ ノィル基 ·炭素原子数 1ないし 4のアルキル基 ·炭素原子数 1ないし 4のァミノ アルキル基 · ヒドロキシェチルアミノエチノレ基 '炭素原子数 1ないし 4のアルコ キシォキサリノレ基もしくは炭素原子数 2ないし 6のアルキリデン基で置換されて いても良いァミノ基、 ニトロ基もしくはアミノ基で置換された炭素原子数 1ない し 4のアルキル基、 または、 Y, Ζが一緒になって、 1つ以上の炭素原子数 1な いし 4のアルキル基 ·炭素原子数 2ないし 6のアルキリデン基 ·炭素原子数 1な いし 4のアルコキシカルボ二ル基'フエ二ル基' トシル基 ·ホルミノレ基 ·力ルバ モイノレ基'アミジノ基'イミダゾリジニル基 · ピリ .ジル基もしくはメ トキシフエ 二ルェチルビペリジニルカルボニル基で置換されていてもよいヒドラゾノ基、 炭 素原子数 1ないし 4のアルコキシカルボニル基もしくはカルボキシル基で置換さ れていてもよい炭素原子数 1ないし 4のアルキノレ基 · トシル基もしくはテトラゾ リルメチル基で置換されていても良いヒドロキシィミノ基、 置換されていても良 い単環式複素環基で置換されたィミノ基、 シァノ基もしくは炭素原子数 1ないし 4のァミノアルキル基で置換されていても良いメチレン基、 あるいは、 酸素原子 を表し、 X
1 —X
2 ~ C〜X
3 は、 C H— N— C - Cもしくは N— C = C— Nを 表し、 Xはハロゲン原子等の脱離基を表す。
次に、本発明の化合物の製造方法の模式図を示し、 各反応工程について説明す る。
—般式 ( I ) の化合物の製造方法 製法 A
製法 c
(I)
自体公知または後述する製法によって得られる一般式(I I) のケトン誘導体 を、 芳香族炭化水素系溶媒、 ジグロロメタン、
1, 2—ジクロロエタン等の不活性な含ノヽ口ゲン有機溶媒、 ジェチルエーテル、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン等のエーテノレ系溶媒もしくはエタノール、 メタ ノール等のアルコール系溶媒、 あるいはこれらの混合溶媒中で、 一70°Cから溶 媒の沸点までの温度、 好ましくは室温〜 130°Cで、 ヒドラジンあるいはその塩 と反応させて、一般式(I I a)
(式中、 N〜Nの結合は s y nまたは an t iの結合を表し、 R、 X1 -Xa〜 (:〜 X3 は先述の含窒素三環系化合物での定義を表す) で表されるヒドラゾンを 得る。 次いで、 必要に応じ、上述の不活性な溶媒中で、 -70°Cから溶媒の沸点 までの温度、好ましくは室温〜 130でで、 一般式(I I I)
Rl - (I I I)
(式中、 Xは脱離基を表し、 R1 はフエニル基またはトシル基を表す)で表され るィ匕合物、 あるいは、 炭素廪子数 2ないし 6のケトンまたはアルデヒドを反応さ
せることにより、 一般式 (I ) の化合物を得ることができる (製法 A) 。
一般式 (I I ) のケトン誘導体を、 先述した不活性な芳香族炭化水素系溶媒、 ジクロロメタン、 1, 2—ジクロロェタン等の不活性な含ハロゲン有機系溶媒、 ジェチルエーテル、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン等のエーテル系溶媒もしく は、 エタノール、 メタノール等のアルコール系溶媒、 あるいはこれらの混合溶媒 中で、 一 7 0 °Cから溶媒の沸点までの温度、 好ましくは室温〜 1 3 0 °Cで一般式 ( I V)
H2 N- R 2 ( I V) '
(式中、 R2 は、 1つ以上の炭素原子数 よいし 4のアルキル基 ·炭素原子数 2 ないし 6のアルキリデン基.フユ二ル基. トシル基.ホルミル基 ·力ルバモイル 基'アミジノ基'イミダゾリジニル基 · ピリジル基もしくはメ トキシフェニルェ チルピペリジニルカルボ二ノレ基で置換されていてもよいアミノ基、 アルコキシ力 ルポニル基もしくはカルボキシル基で置換されていてもょ 、炭素原子数 1ないし 4のアルキル基' トシノレ基もしくはテトラゾリルメチル基で置換されていてもよ ぃヒドロキシル基、 あるいは、 置換されていてもよい単環式複素環基を表す) で 表される化合物と反応させることにより一般式 (I ) の化合物を得ることができ る (製法 B) 。
—般式 ( I I ) のケトン誘導体を、 不活性な芳香族炭化水素系溶媒、 ジク口口 メタン、 1 , 2—ジクロロェタン等の不活性な含ハロゲン有機溶媒、 ジェチ ルェ一テル、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン等のエーテル系溶媒もしくはエタ ノール、 メタノール等のアルコール系溶媒、 あるいはこれらの混合溶媒中で
- 7 0。Cから溶媒の沸点までの温度、好ましくは室温〜 1 3 0 °Cでヒドロキシル アミンあるいはその塩と反応させることにより、 対応するするォキシム誘導 体(I I b)
1
(式中、 N〜0の結合は s y nまたは a n t iの結合を表し、 ' R、 X 1 -X2〜 C〜X3 は先述の定義を表す) を得ることができる。
得られたォキシム誘導体をパラジゥム等の金属 存在下に水素添加するか水 素化リチウムアルミニウム等で還元することにより対応するアミノ誘導体 (一般 式(I ) において Yが水素原子、 Z力アミノ基) を得、 必要に応じ上述したよう な不活性な芳番族炭化水素系溶媒、 ハ口ゲン炭化水素系溶媒あるレゝはエーテル系 溶媒中で、 トリェチルァミン、 ピリジン、 D a b c 0、 D B U等の三級ァミンに 代表される塩基性触媒存在下、 一7 0 °Cから溶媒の沸点までの温度、 好ましくは - 3 0 °C〜 1 0 0 °Cで、 メチルチオプロバノィルハライド、 炭素原子数 1ないし 4のアルキルハラィド、 もしくは炭素原子数 1ないし 4のアルコキシォキサリル ハラィドと反応させることにより一般式 (I ) のィヒ合物を得ることができる。 ここで、 一般式 ( I I b) の化合物にカルボキシル基で置換されていてもよい 炭素原子数 1ないし 4のハロゲン化アルキルもしくはハロゲン化トシルと反応さ
せ、 ォキシム基を修飾することもできる。
あるいは一般式 (I I) の化合物を、 上述した不活性な溶媒もしくはアルコー ル系溶媒、 あるいは不活性な溶媒とアルコール系溶媒との混合溶媒中で酢酸ァン モニゥムと反応させ、 次いでシァノ水素化ホウ素ナトリウム等の還元試薬にて処 理した後、 必要に応じアルカリ加水分解を行うことによりァミノ誘導体とする事 ちで る。
あるいは一般式 (I I) の化合物を、 上述した不活性な溶媒中で、 一般式 (IV )
H2 N-R2' (IV ) (式中、 R2'は、 炭素原子数 1ないし 4のアルキル基 ·炭素原子数 1ないし 4の ァミノアルキル基 · ヒドロキシェチルァミノェチル基) のァミン誘導体と反応さ せ、 次いで水素化ほう素ナトリウム等の還元試薬で還元するか、. あるいはパラジ ゥム、 酸化白金等の金属触媒下に水素添加することにより、 置換アミノ誘導体で ある一般式 (I)で表される化合物を得ることもできる。
さらに、 一般式 (I I) の化合物を、 水素化ホウ素ナトリウム還元やミャーバ イン—ボンドルフ (Me e rwe i n— Ponndo r f)還元等の適当な還元 反応を行うことによりヒドロキシ体を得ることができる。 また得られたヒドロキ シ体を、. ジクロロメタン等の含ハロゲン有機溶媒あるいはジェチルエーテル、 テ トラヒドロフラン、 ジォキサン等のエーテル系溶媒中で、 — 70°Cから溶媒の沸 点までの温度、 好ましくは— 30〜 100 °Cで塩化水素、 三塩化リン、 五塩ィ匕リ ン、 ォキシ塩化リンあるいはそれらに対応する臭化物等のハロゲン化試薬により
ハロゲノ誘導体とする力、、 あるいはメシルクロリ ド、 トシルクロリ ド等の適当な スルホニル化試薬により対応するスルホニルォキシ体とした後、 上述したような 不活性な芳香族炭化水素系溶媒、 ハロゲン炭化水素系溶媒あるいはエーテル系溶 媒中で、 トリェチルァミン、 ピリジン、 D a b c 0、 D B ϋ等の三級ァミンに代 表される塩基性触媒存在下、 一 7 0 °Cから溶媒の沸点までの温度、 好ましく は一 3 0 °C〜: L 0 0 °Cでァンモニァまたは炭素原子数 1ないし 4のアルコキシォ キサリルァミンと反応させることにより一般式(I ) の化合物を得ることができ る
さらには、一般式(I I ) の化合物に、 シァノ基またはァミノ基で置換されて いてもよい炭素原子数 1ないし 5のアルキルホスホニゥム塩もしくは相当するァ ルキルリン酸エステルを、 エーテル、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン等のエー テル系溶媒中で、 - 7 0 °Cから溶媒の沸点までの温度で、 水酸化力リウム、 力リ ゥム t一ブトキシドまたはプチルリチウム等の塩基の存在下に反応させることに より一般式(I )·の化合物を得ること力できる。
ここで製法 Aまたは製法 Bで得られたヒドラゾン誘導体をさらに水素ィ匕ホウ素 ナトリウムで処理するかアル力リ条件下で加熱することにより、 あるいはまた一 般式(I I ) においての化合物に対してクレメンゼン (C 1 e mm e n s e n) 還元ゃチオケタール還元を行なう力、、 あるいは、 先述の、 一般式(I I ) のィ匕合 物のケ.トン基をヒドロキシル基に還元し次いでハロゲン化もしくはスルホン化す ることにより得られる、 ハロゲン誘導体もはくはスルホニルォキシ体を、 パラジ ゥム等の金属触媒存在下に水素添加する力、水素ィ匕リチウムアルミニゥム等で還元 することにより、 一般式(I ) において Y、 Zがともに水素原子のィヒ合物を得る
こともできる (製法 C)。
—般式 (I) において X! —X2 〜C〜X3 が CH— N_C = Cである場 合には、 一般式 (I) はまた一般式 (V I I I) としても表される。 一般式
(VI I I) の化合物は上述の一般式 (I) の製法の他、 以下の製造方法によ ても得ることができる (
製法 D
自体公知または後述する方法により合成される一般式 (V) の化合物に、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン等の不活性なベンゼン系溶媒中、 一般式 (VI) で表される芳香族ケトン誘導体を反応させ、 一般式 (V I I) で表される 5, 6, 7, 8—テトラビドロキノリニゥム塩を得る。 アカデミ ック プレ
ス (A c a d em i c P r e s s ) のァドバンシズ ィン ヘテロサイクリッ ク ケミストリー (Advanc e s i n He t e r o cyc l i c Chemi s t r y) 23卷、 103頁〜 170頁 (1978年) 等にみられる 従来の技術では、 これに水などを溶媒として炭酸水素ナトリウム、 炭酸カリウム などの無機塩基と反応させ一般式(VI I I) の化合物を得ている。 今回我々は ジメチルホルムァミ ド、 ジメチルスルホキシドなどを溶媒としてモレキユラシー ブスなどの存在下にトリェチルアミンなどの有機塩基を作用ざせることにより、 高収率に一般式 (VI I I) の化合物を得ることを見い出した。 何れの工程も室 温ないし溶媒の沸点までの温度で反応は進行する力 100 °C程度に加熱するこ とが好ましい (製法 D)。 - 一般式 (V)の化合物に上述の不活性なベンゼン系溶媒中、 一般式(I X) の 酢酸誘導体を作用させ、 5, &, 7 , &—テトラヒドロキノリ二ゥム塩 (X) を 得る。 このィ匕合物に、不活性なベンゼン系の溶媒中で安息香酸ナトリウムのよう な有機塩基の存在下に、 一般式 (X I ) の置換安息香酸無水物を作用させて閉環 し、 生じたピロ口 [3, 2, 1— I j ] キノリンの 2位のエステル残基を加水分 解および脱炭酸させて化合物 (V I I I) を得る。 何れの工程も室温から溶媒の 沸点までの温度で反応は進行するが 100°C程度に加熱すること力好ましい (製 法 E)。
製 i Dまたは製法 Eにおける一般式 (VI)ないし一般式(IX) の脱離基 X とし は塩素原子、 臭素原子などのハロゲン原子、 P-トルエンスルホニルォキ シ基、 メタンスルホニルォキシ基などの硫酸エステル、 リン酸エステルなど力く挙 げられる力操作性、 反応性などの点からハロゲン原子が好ましい。
—般式 (I)の化合物において X' -X2 〜C〜X3 が N— C = C一 Nである 場合には、 一般式 (I) はまた一般式 (X I I I) としても表される。 一般 式 (X I I I) の化合物は上述の一般式 (I) の製法の他、 以下の製造方法 によっても得ることができる。
製法 F
自体公知あるいは後述する方法により得られる一般式 (XI I) の化合物を出 発物質として、 上記反応式に従い、 一般式 (X I V) のアルデヒドゃ一般式 (XV) のオルト酸エステルあるいは一般式(XV I) の芳香族カルボン酸等と
反応させる事により一般式 (XI I I) の化合物を得る事ができる。 これらの反 応は、 特開平 3— 27382号に開示されている方法に準じて実施する事ができ る。
製法 Aないし製法 Hにおいて、 置換基 Y, Ζあるいは R上の置換基として水酸 基、 アミノ基、 カルボキシル基あるいはヒドラゾノ基等の反応性の基がある場合 には、 反応過程においてはこれらの基を適宜保護し、 最終段階で当該保護基を除 去することもできる。 こうした保護基の導入 ·除去の方法は、 保護される基ある いは保護基のタイプによって適宜行われるが、 例えば、 ティ一 ダブリュー グ 'リーン (T. W. G r e e n e) 著、 1 9 8 1年、 ウィリー 力ンパニー (Wi l e y C o m p a n y ) 出版 「プロテクティブ グループス. イン' ォ一ガニック シンセシス (P r o t e c t i v e G r oup s i n Organ i c Syn the s i s) 」 に記載されている方法により行う事 ができる。
水酸基あるいはカルボキシル基の保護基としてはメチル基、 ェチル基、 tーブ チル基などの低級アルキル基、 ベンジル基、 4—ニトロべンジル基などのァラル キル基などを初めとする種々の保護基が挙げられる力 操作性、 反応性の点から 低級アルキル基力《好ましい。 アミノ基あるいはヒドラゾノ基の保護基としては、 トリチル基、 トシル基、 メシル基、 ホルミル基、 ク口ロアセチル基、 tーブトキ シ力ルボニル基等が挙げられる。
一般式 (I I) の化合物の製造方法
一般式 (I) の合成中間体である一般式 (I I) の化合物は以下の方法により 合成することができる。 '
製法 I
一般式 (I I) において X' —X
2〜C~X
3 が CH— N— C = Cである場合 には、 自体公知の化合物である 5, &, 7, 8—テトラヒドロキノリン一 5—才 ンを原料として前述した製法 Dおよび製法 Eに準じて反 を行うことにより、 一
般式 (I I) の化合物を得ることができる (製法 製法 J) 。
一般式 (I I) において X' -X2〜C〜X3 が N— C = C— Nである場合に は、 自体公知の化合物である 8—ァミノ一 2, 3—ジヒドロー 4 (1 H) —キノ リノンを原料として、 製法 Fないし製法 Hに準じて反応を行うことにより一般式 (I I) の化合物を得る.ことができる (製法 K)。
—般式 (V)および一般式 (XI I)の化合物は、 各々自体公知の化合物 5, 6, 7, 8—テトラヒドロキノリン一 5—オンおよび 8—ァミノ一 2, 3—ジヒ ドロ一 4 (1 H) ーキノリノンについて、 上述した製法 Aないし製法 Cに準じて それらのケトン基を化学修飾すること (こより得ることができる。 8—ァミノ 一 2, 3—ジヒドロー 4 (1 H) —キノリノンのアミノ基は、 予め製法 Dないし 製法 Hにて先述したアミノ保護基で保護しておくことも可能である。
一般式 (I)の化合物の光学異性体は、 公知の方法で不斉合成することができ る。 Yが水素原子、 Zが水酸基である場合には、 一般式 (I I) のケトン体を光 学活性な有機ホゥ素試薬ゃノ、°ン酵母などの作用により容易に光学活性なアルコー ル体に導くことができる。 また当該ケトン体を先述したようにォキシム体に導い た後、 例えばロジウム触媒存在化に不斉還元を行うことにより、 光学活性なアミ ノ体へ導くことができる。 あるいはこれらの光学活性体は、 公知の方法にし たがって光学分割により得ることもできる。 こうした光学異性体を取得する方法 は、 例えば 「不斉合成と光学分割の進歩」 (大塚♦向山共編、 1982年、 化学 増刊 97、 ィヒ学同人出版) 、 「高選択的反応」 (野崎 ·向山 ·野依共編、 198 1年、 化学増刊 91、 化学同人出版) 等のテキストに記載されており、 これらを 参照して行うことができる。 '
本発明のァレルギ一性疾患治療剤は、 I g E抗体産生を抑制することから、 了 レルギ一性疾患の予防、 発症 PI 、 症状の悪化防止、 症状の改善ならびに治療を 含むこれらの処置に原因療法的に使用しうるものである。 ここで、 本発明の治療 剤が対象とするアレルギー性疾患とは、 気管支喘息、 枯草熱、 血管神経性浮腫、 蓴麻疹、 漿液性中耳炎、 アトピー性皮膚炎、 花粉症、 アレルギー性鼻炎、 アレル ギー性胃腸炎、 食物ァレルギ一、薬物ァレルギ一等の I g E抗体に起因するァレ ルギ一性疾患をいう。
本 明に含まれる代表的化合物の薬理効果、.毒性、 用法および用量などを実験 例によって以下に説明する。 - 実験例 1. マウスでの I g E抗体産生に対する作用
1群 5匹の B A L B / c系雄性マウス (体重 2 0〜2 5 g ) に卵白アルブ ミン 1 ひ^ gを吸着した水酸ィヒアルミニゥム 4 m gを腹腔内に投与して感作 を行った。被検化合物をアラビアゴムを用いて水に懸濁し、 試験動物に対して、 種々の投与濃度で感作直後から 1日 1回、 計 7回、 経口的に投与した。 またコン トロールには被検化合物無添加のアラビアゴムを用いた。
感作 1 0日後に採血し、 E L I S A法によって I g E抗体の産生量を以下の方 法に従って測定した。すなわち、 固相化した抗マウス I g E抗体に血漿検体を添 加しホースラディシュペルォキシダーゼを結合させた抗マウス I g E抗体を反応 させ、 ^一スラデイシュペルォキシダーゼ活性を指標として産生量を求めた (免 疫と疾患 1 5巻 2 1 1〜2 1 6頁 1 9 8 &年参照) 。 '
被検化合物
実施例 3 : 1 - (4一クロ口フエニル) 一 8, 9—ジヒ ドロ一 7 H—ピロ口
[3, 2, 1一 i j] キノ リン
実施例 4 : 1 - (4—ブロモフエニル) 一 8, 9—ジヒ ドロ一 7 H—ピロ口
[3, 2, 1— i j ] キノ リン一 7—オン ヒ ドラゾン
実施例 7 : 7—ァミ ノ一 1 — (4—クロ口フエニル) 一 8, 9ージヒ ドロ — 7 H—ピロ口 [3, 2, l— i j] キノリン
実施例 9 : 1一 (4一クロ口フエニル) 一 8, 9—ジヒ ドロー 7—メチレン — 7 H—ピロ口 [3, 2, 1— i j ] キノ リン
実施例 1 5 : 2— (4一クロ口フエ二ル) 一 4, 5—ジヒ ドロ一 6 H—イミダゾ
[4, 5, 1一 i j] キノリン一 6—オン ヒ ドラゾン
実施例 1 6 : 2— (4—クロ口フエニル) 一4, 5—ジヒ ドロー 6—メ トキシィ ミノ一 6 H—イミダゾ [4, 5, 1一 i j] キノ リン
実施例 7 1 : 6—ァミ ノ一 4, 5—ジヒ ドロ一 2— (4— ト リフルォロメチ ルフエニル) 一イミダゾ [4, 5, l— i j] キノ リン
実施例 8 1 : 8, 9—ジヒ ドロー 1— ( 4一 ト リ フルォロメチルフエニル) — 7 H—ピロ口 [3, 2, 1一 i j ] キノ リン一 7—オン
実施例 92 : 8, 9—ジヒ ドロ一 1— (4一 ト リフルォロメチルフヱニル) — 7H—ピロ口 [3, 2, 1一 i j] キノ リン一 7—オン ォキシ 、 実施例 9' 9 : 8, 9ージヒ ドロ一 1— (4—フルオロフェニル) 一 7 H—ピロ口
[3, 2, 1一 i j] キノ リン
実施例 1 00 : 1 - (4—ブロモフエニル) 一 8, 9ージヒ ドロ一 7 H—ピロ口
[3, 2, 1— i j] キノリン
実施例 108 : 8, 9—ジヒ ドロー 1— ( 2—ナフチル) 一 7 H—ピ口口
[3, 2, 1- i j] キノリン
実施例 109 : 8, 9—ジヒドロ一 1— (4—メチルフエニル) 一 7 H—ピロ口
[3, 2, 1一 i j] キノリン
実施例 117 : 1 - (4—クロ口フエニル) 一8, 9—ジヒドロ一 7 H—ピロ口
[3, 2, 1- i j ] キノリン一 7—ォン ヒドラゾン
実施例 124: 1— (4—クロ口フエニル) 一8, 9—ジヒドロ一 7H—ピロ口
[3 , 2, 1 - i j ] キノリン一 7—オン ィソプロピリデンヒドラゾン 実施例 130 : 8, 9—ジヒドロ一 1 - (4一トリフルォロメチルフエニル) — 7H—ピロ口 [3, 2, 1— ί ]·] キノリン
実施例 132 : 7—アミノー &, 9—ジヒドロ一 1— (4一トリフルォロメチル フェニル) 一 7 Η—ピロ口 [3, 2 , 1— i j ] キノリン
参考例 30 : 2 -フェニル一4, 5—ジヒドロ一 6 H—ィミダゾ [4, 5, 1一 i j] キノリン一 6—オン ォキシ厶
参考例 33 : 2 - (4—ブロモフエニル) ー4, 5—ジヒドロー 6 H—^ Γミダゾ
[4, 5, 1一 i j] キノリン一 6—オン ォキシム
参考例 34 : 2— (4—トリフルォロメチルフエニル) 一 4, 5—ジヒ ドロ — 6 H—イミダゾ [4, 5, 1— i j] キノリン一 6—オン ォキシム 参考例 6 : 2 - (2—ナフチル) 一 4, 5—ジヒドロ一 6 H—イミダゾ
[4, 5, 1一 i j] キノリン一 6—オン ォキシ厶
各被検化合物の投与量及び式 1によつて求められる I g E抗体産生抑制率を表
1に示す。 式 1
I g E抗体 被検化合物の I g E抗体産生量
産生抑制率 (%) = ( 1 ) 1 0 0 コ ン ト ロールの ! g E抗体産生量
被検化合物 用 量 I gE抗体産生抑制率
(mg/kg/day; (%)
(実施例 No,
3 3 6 4
4 3 0 4 7
7 1 0 4 9
9 1 0 6 5
(参考例 No. )
3 0 3 0 3 2
3 3 3 0 4 1
3 4 3 0 3 2
3 6 3 0 5 0
いずれの本発明化合物にも、 卵白アルブミンにより感作を受けた B ALBZc 系マウスにおいて、 著明な I gE抗体産生抑制作用力く認められた。 実験例 2, ヒスタミン遊離に及ぼす作用
放血死させた W i s t a r系雄性ラット (9週齢) から J¾内細胞を採取し遠 心藤した後、 ラット抗卵白アルブミン血清で受動感作した。 感作腹腔内細胞 2 X 104 c e l l s (但し、 実施例 12の化合物のみ、 感作腹腔内細胞 1 X 104 ee l I s) を、 被検化合物液 ( 0. 1 %— DMS 0を含む 0. 1 —牛血清アルブミンの HBSS (ハンクス平行塩類溶液) に溶解) と反応させ た後、 さらに、惹起抗原として卵白アルブミンを添加して 10分間反応させた。 - 反応停止後、 遊離ヒスタミン量を高速液体クロマトグラフィーを用いたポスト力 ラム蛍先分析法により測定した。
各被検化合物の用量及び式 2によつて求められるヒスタミン遊離抑制率を表 2 に示す。
被検化合物
実施例 4 : 1— (4—ブロモフェニル) 一 8, 9—ジヒ ドロ一 7 H—ピロ口
[3, 2, 1一 i j] キノリン一 7—オン ヒドラゾン
実施例 12 : 2— ( 4—クロロフェニル) - , 5—ジヒドロー 6—ヒドロキシ — 6 H—イミダゾ [4, -5, l— i j] キノリン
実施例 1 : 2— ( 4—クロロフェニル) .-4, 5—ジヒドロ一 6 H—イミダゾ
[4, 5, l— i j] キノリンー&—オン イソプロピリデンヒドラゾン 実施例 15 : 2— ( 4—ク σロフェニル) -4, 5—ジヒドロー 6Η—イミダゾ
[4, 5, 1一 i j ] キノリン一 6—オン ヒ ドラゾン
実施例 1 7 : 2— (4—クロ口フエニル) 一 4, 5—ジヒ ドロ一 6H—イミダゾ
[4; 5, 1— i j ] キノ リン一 6—オン フエニルヒ ドラゾン
実施例 1 1 7 : 1— (4—クロロフェニル) 一 8, 9—ジヒ ドロー 7 H—ピロ口
[3, 2, 1— i j] キノ リン一 7—オン ヒ ドラゾン
実施例 1 1 9 : 1— (4一クロロフェニル) 一 8, 9—ジヒ ドロ一 7 H—ピロ口
[3, 2, 1一 i j ] キノリン一 7—オン フエニルヒ ドラゾン
実施例 1 22 : 1 - (4一クロ口フエニル) 一8, 9—ジヒ ドロ一 7—エトキシ ォキサリルァミノ一 7 H—ピロ口 [ 3 , 2, 1一 i j ] キノ リン
実施例 1 23 : 1— (4—クロ口-フエニル) 一 8, 9ージヒ ドロ一 7 H—ピロ口
[3, 2, 1— i j] キノ リン一 7—オン トシルヒ ドラゾン 式 2 ヒスタ ミ ン 被検化合物のヒスタ ミ ン遊雜量
遊雜抑制率 (%) = ( 1 ) X 1 0 0 コ ン ト ロールのヒ ス夕 ミ ン遊雜量
表 2 被検化合物 用 量 ヒスタミン遊離抑制率
(実施例 No. ) ( g/ml)
いずれの化合物も、 受動感作ラット腹腔内細胞からのヒスダミン遊離に対し、 その遊離を抑制すること力認められた。 ' 実験例 3: 急性毒性実験
体重 20〜30 gのマウスを 1群 3匹とし、 本発明の実施例 15及び 117の 化合物を 100 OmgZkg経口投与し、 投与後 7日後まで生死を観察したとこ ろ、 死亡例はなかった。
上の結果から明かなように、 本発明の化合物は、 卵白アルブミン感作による 動物実験モデルに於いて I g E抗体産生を強力にしかも持続的に抑制する。 なお、 その抗体産生抑制作用は I gEに選択性が高く、 他の免疫グロブリン の抗体産生には殆ど影響をあたえない。 また、 本発明の化合物は試験管内 (in
v i t r o ) において抗原刺激による感作肥満細胞からのヒスタミンの遊離を 強力に抑制する。 さらに、 卵白アルブミンによる能動感作動物の気道収縮モデル に於いて、 収縮抑制作用を有する。 また、 本発明化合物の毒性は極めて低く安全 性に優れている。 これらのことから本発明化合物は、 I g E抗体に起因するある 種の気管支喘息、 結膜炎、 鼻炎、 皮膚炎、 過敏症等のアレルギー性疾患に対する 原因療法的な予防剤並びに治療剤として極めて有用であり、 とりわけ気管支喘息 治療剤として期待されるところが大きい。 また、 上記アレルギー性疾患の治療ま たは予防において、 本発明化合物を従来のァレルギ一性疾患治療薬と併用するこ ' とも可能である。
本発明化合物は、 また、 製薬上許容される塩の形にすることができる。 そのよ うな塩の形としては、 例えば、 塩酸、 臭化水素酸、 リン酸、 硫酸などの鉱酸との 塩、 シユウ酸、 クェン酸、 酒石酸、 マレイン酸、 アルギン酸、 . p—トルエンスル ホン酸、 サリチル酸等の有機酸との塩、 ナトリウム、 カリウム、 カルシウム等の アル力リ金属およびアル力リ土類金属等との無機塩基あるいはトリエチルァ ミン、 ピリジン等の有機塩基との塩のほかグルタミン酸、 ァスパラギン酸等のァ ミノ酸との塩があげられる。
本発明の化合物およびその塩は、 単独で投与するか、 或いは一般的に用いられ る適当な担体または媒体の類、 例えば、 賦形剤、 結合剤、 滑沢剤、 着色剤、 香味 剤、 必要に応じて滅菌水や植物油や、 生理学的に許容し得る溶媒や溶解補助剤、 例えばェタノール、 グリセリン、 プロピレングリコ一ル、 ソルビット等の多価ァ ルコール、 さらには、 乳化剤または懸濁化剤 (例えばツイーン 8 0、 アラビアゴ ム等) 等と適宜選択組み合わ'せて適当な医薬用製剤に調製することができる。
本発明の治療剤の投与は通常経口的になされる力 非経口 (例えば静脈内 投与、 筋肉内投与、 皮下投与、 直腸内投与、 経皮吸収または経粘膜吸収など) 的 に投与される事も可能である。
本発明の洽療剤の投与量は、 対象となるアレルギー性疾患を治療するのに十分 な量とされるが、 治療剤の剤形、 投与方法、 1 日当たりの投与回数、 症状 の程度、体重、 年齢等によってその量は異なる。 一般的には、 0 . 1〜5 0 0 0 mgZ日である力、 好ましくは 1〜 5 ひ 0 m gノ日で投与するのが望ましい。 なお、 剤形としては、 カプセル剤、丸剤、 錠剤、 顆粒剤、 細粒剤、散剤の他、 懸濁剤、 乳剤、 リモナ一デ剤、 エリキシル剤、 シロップ剤等の内容液剤、 吸 入剤、 噴霧剤、 塗布剤等の外用液剤、 点眼.点鼻用液剤、 貼付剤、 軟膏剤、 ロー ション剤、 リニメント剤、 パップ剤、 座剤、 水性もしくは非水性の注射剤、 乳蔺 性もしくは懸濁性の注射剤、 あるいは用時溶解、乳濁または懸濁して用いる固形 注射剤等が挙げられる。
次に、 実施例および参考例を挙げて、 本発明を更に詳しく説明する力 本発明 はこれらの実施例に限定されるべきものではない。 なお、 I R (赤外線吸収) は 臭化カリウムによる錠剤あるいは薄膜 (n e a tと記した) により測定し、 c m— -'で表示した。 NMRは 9 0 MH zまたは 2 7 0 MH z ( *を付記した もの) 核磁気共鳴吸収であり、室温で測定し TMS (テトラメチルシラン) を内 部標準として!) p mで表示した。また使用溶媒は CD C 1 3は重ク口口ホルムま たは DM S O - d 6 は重ジヌチルズルホキシドである。 各吸収線の多重度は次の
ようにした。 sは一重線、 dは二重線、 tは三重線、 Qは四重線、 d dは二重線 の二重線、 d d dは二重線の二重線の二重線、 t tは三重線の三重線、 mは多重 線、 b r sは幅広い一重線、 および b rは幅広い吸収である。 また積分強度は括 弧内に記した。 参考例 1
2— (4—クロ口フエニル) 一 4, 5—ジヒドロ一 6 H—イミダゾ [4, 5, 1 - i j] 一キノリン一 6—オンの合成
8—ァミノ一 2, 3—ジヒ ドロー 4 .( 1 H) キノ リノン 4 0 g、 4一クロ ロフヱニルトリメチルオルトエステル 58. 8 gをトルエン 400 mlに懸濁し トシル酸 4. 7 gを加え 1時間加熱還流した。 室温まで放令後の茶色溶液を減圧 濃縮し得られた茶色残渣をカラムクロマトで精製し標記化合物を無色針状晶とし て得た。 (45 g)
融点: 1 8 1. '9— 1 84. 6°C
1 R: 1 685 , 1 606、 1 465、 1 406、 1 3 1 0、 1 28 1、 1 2 6 2、 1 2 1 8、 1 093、 1 0 1 1、 842
NMR (DMSO- d e ) : 8. 0— 7. 3 m (7 H) 、 4. 8 ddd (2H) 、 3. 1 d dd (2H) 参考例' 2
2— (4—クロ口フエ二ル) 一 4, 5—ジヒドロ一 6 H—イミダゾ [4, 5, 1 — i j ] キノリン一 6—ォ ォキシムの合成
参考例 1で得られた化合物 10 g、 七ドロキシルァミン塩酸塩 5. 6 gをェ タノール 100 m 1に懸濁しピリジン 6. 5 m Iを加え室温で 2時間撹拌した。 無色結晶を濾集しエタノール(200 ml)で洗浄した。 標記化合物を無色結晶 として得た。 (10 g)
融点: 203. 2 -204. 6 °C
I R: 3 I 8 . 3161. 1600、 1479 1 48, 1099、 101 2、 835、 747
NMR (DMSO-d6 ) : 12. 0 b r s ( 1 H) . 8. 5-7; 4 m (7H)、 4. 6 t (2H)、 3. 2 t (2H) .
参考例 1の方法 (製法 K) に従い、 表 3に示す参考例 3〜参考例 28のケトン 体を合成した。 また参考例 2の方法 (製法 B)に従い、表 4に示す参考例 29〜 参考例 38のォキシム体を合成した。
6fS00/£6df/JOd ειε / £6 O
6fS00/€6df/JDd £I£ir/£6 OAV
表 3 (続き
S00/£6di7OJd ειε∑ζ/ε6 OAV
翁
表 3 (続き
Οί7
¾
6frS00/£6df/IOd εΐ£ΖΖ/£6 O
ΐ V
¾裟) ¾
6 S00/£6df/JDd[
実施例 1 -
1— (4—ブロモフエ二ル) 一 8, 9ージヒドロ一 7 H—ピロ口 [3, 2, 1 一 i ;Π キノリン一 7—オンの合成
5, 6, 7, 8—テトラヒ ドロキノ リン一 5—オン 2 0 gをトルエン 5ひ Omlに溶解した。 この溶液に 4—ブロモフエナシルブロミ ド 37. 8 gを 徐々に加え 18時間還流した。室温まで放冷後、 折出した結晶を濾取した (33 g) これをジメチルホルムアミ ド 300 mlに溶解した。 これにモレキュラー シ一ブス 3A (15 g) 、 トリェチルァミン (13 ml) を加え、 1時間 100 °Cで反応させた。反応溶液は褐色であった。 不溶物を瀘去し得られた褐色溶液を 減圧濃縮した。 これに氷 30 O m.1を加え塩化メチレン 2ひ(j m 1で 3回抽出し た。 これを飽和食塩水 100mlで洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。 乾燥 剤濾去後の褐色溶液を減圧濃縮し得られた褐色残渣をアルミナのカラムクロマト で精製した。 標記化合物を褐色結晶として得た。 ( 12 g ) - 融点: 167. -8〜: I 7·0. 4°C
I R: 1654、 1509、 13 & 2、 1273、 1226、 1101、 100 8、 834、 727
NMR CCDC I a ) : 8. 0 d d (1H) 、 7. 6— 7. 4 m
(5H) 、 7. 1 d (1H) 、 6. 5 t (1H) 、 3. 4 ddd (2H)、 3. 0 ddd (2H)
実施例 2
1— (4一クロ口フエ二ル) 一 8, 9—ジヒドロ一 7 H—ピロ口 [3, 2, 1
- i j] キノリン一 7—オンの合成
5, 6, 7, 8—テトラヒドロキノリン一 5—オン 3 5 gをトルエン 80 m 1 に溶解した。 この溶液に' 4一クロ口フエナシルブロミ ド 55. 6 gを徐々に加え
1 8時間還流した。 室温まで放冷後、 折出した結晶を濾取した (78 g) 。 これ をジメチルホルムアミ ド 70 Omlに溶解した。 これにモレキュラーシーブス 3 A (30 g) , トリェチルァミン (34ml) を加え、 1時間 1 00。(:で反応さ せた。 反応溶液は褐色であった。 不溶物を濾去し得られた褐色溶液を減圧濃縮し た。 これに水 300 mlを加え塩化メチレン 2 00mlで 3回抽出した。 これを 飽和食塩水 1 00mlで洗浄し無水硫酸ナトリゥムで乾燥した。 乾燥剤濾去後の 褐色溶液を減圧濃縮し得られた褐色残渣をァルミナのカラムクロマトで精製 した。 標記化合物を赤色結晶として得た。 (29 g)
融点: 1 53. 4 - 1 57. 2
I R: 2360, 1 683, 1 535, 1 5 1 4, 1 4 7 1, 1 448,
1 400, 1 384, 1 27 1, 1 264, 1 2 29, 1 089, 836 5
NMR (CDC 13 ) : 8. 0 d ( 1 H) 、 7. 6— 7. 4 m
(5 H) 、 7. 1 d (1 H)、 6. 6 ( 1 H)、 3. 3 t
(2H) 、 3. 0 t (2H)
実施例 3
1一 (4一クロ口フエニル)——8, 9—ジヒドロー 7 H—ピロ口 [3, 2, 1 一 i j] キノリンの合成
5, 6, 7, 8—テトラヒドロキノリン 35 gをトルエン 50 Omlに溶解し た。 この溶液に 4—クロ口フエナシルプロミ ド 6 1. 4 gを徐々に加え 1時 間還流した。室温まで放冷後、 折出した結晶を濾取した (86 g) 。 これをジメ チルホルムアミ ド 5 0 Omlに溶解した。 これにモレキュラーシーブス 3 A ( 50 g) . トリェチルァミン (44ml) を加え、 1時間 1 00°Cで反応させ た。 反応溶液は褐色であった。 不溶物を濾去し得られた褐色残渣を減圧濃縮 した。 褐色結晶が得られ、 これをエタノール( 300 m 1 ) で再結晶し標記化合 物を無色燐ペン状晶として得た。 (50 g)
融点: 130. 8〜131. 1
IR: 2947、 293.1、 29 17 2900、ノ2893、 1 5 15、 1452、 1091、 837、 736
NMR (CDC 13 ) : 7. 7-7. 2 m (6H) 、 6. 4 dd
(IH)、 6. 3 d (1H)、 3. 0 t (2H)、 2. 8 t
(2H)、 2. 0 t t (2H) 実施例 4
1— (4—ブロモフエニル) 一8, 9—ジヒドロー 7 H—ピロ口 [3, 2, 1 一 i ί] キノリン一 7—オン ヒドラゾンの合成
実施例 1で得られた 1一 —ブロモフエ二ル) 一 8, 9ージ ドロ一 7Η—
ピロ口 [3, 2, 1一 i j ] キノ リン一 7—オン 1 2 gをエタノール 1 0 0 m 1 に懸濁した。 これにヒドラジン一水和物 3. 6m lを加え室温で 20時間撹拌し た。 析出した結晶を濾取しエタノール 3 Omlで 2回洗浄した。 標記化合物を黄 色結晶として得た。 (1 2 g)
融点: 1 86. 5〜 1 89. 7 °C
I R: 3 1 94 , 3 1 88、 1 654、 1 637、 1 625、 1 59 6、
1 533、 1 509、 1 448、 1 440、 1 39 8、 1 386、 1 29 0、 1 226、 1 006、 83 1、 767、 737、 726
NMR (DMSO-de ) : 7. 8 d ( 1 H) s 7. 6 -7. 3 .m (5H) 、 6. 9 d (1 H) 、 6. 5 (1 H) 、 59 b r s
(2 H) 、 3. 2 (2H) 、 2. 8 (2H) 実施例 5 +
2— (4—クロ口フエニル) 一 4, 5—ジヒドロ一 6 H—イミダゾ [4, 5,
1一 i j ] キノリン一 6—オン トシルヒ ドラゾンの合成
参考例 1で得られた 2— (4—クロロフヱニル) 一 4, 5—ジヒドロ一 6H— イミダゾ [4, 5, 1— i j ] キノ リ ン一 6—オン 0. 5 g、 p— トルエンス ルホニルヒドラジド 0. 66 gをエタノール 3 m 1に溶解し室温で 4 8時間撹拌 した。 析出した結晶を濾取し、 エタノールで洗浄した。 無色結晶として標記化合 物を椿た。 (0. 7 g)
融点: 236. 8— 237. 8 °C '
I R: 1 464. 1 452'、 1409、 1 3 74、 1 347、 1 3 20、
1183 1069 83 751
' NMR (DMSO-ds ) : 10. 8 brs (1H) 、 8. 0— 7. 1 m (I'lH) 4. 8 ΐ (2H) 3. 1 t (2H) 2. 4 s (3H) - 諭例 6
6—アミノー 2— (4—クロ口フエニル) ー4 5—ジヒドロー 6 H—イミダ ゾ [4, 5 1 - i j ] キノリンの合成
例 2で得られた化合物 6 gを酢酸 50ml, メタノール 100 m 1の溶液に 懸濁し 10 %PdZC 0. 6 gを加え室温で 8時間水素添加反応を行った。 不 溶物をセライトで濾去し得られた溶液を減圧濃縮した。 得られた茶色残渣に 水 1 00 m 1を加え N a H C 03 で p H 8とした。 これを塩化メチレンで抽 出 (10 Oml X 3) した。飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸マグネシウムで乾 燥した。 乾燥剤濾去後の溶液を減圧濃縮し茶色残渣を得た。 これをカラムクロマ トで精製した。 ·
標記化合物を茶色結晶として得た。 (4. 6 g)
融点: 141. 8— 144. 4°C
I R: 3358 3ひ 30 2923 1463 1365 1342
794 751 711 701
NMR.(DMSO-ds ) 8. 0-7. 0 m (7H) 4. 5 t (2H)\ 4. 2 d d (1 H) . 2. 4-2. 0 m ( H)
実施例 Ί
7—アミノー 1— (4—クロ口フエニル) 一 8, 9—ジヒドロー 7 Η—ピロ口 [3/ 2, 1一 i j] キノリンの合成
実施例 2で作られた 1 — ( 4 —クロロフヱニル) 一 8 , 9 —ジヒ ドロ —7H—ピロ口 [3, 2, 1— i j ] キノリン一 7—オン 1 0 gを塩ィヒメチレン 1 00ml, メタノール 1 00 m 1に室温で溶解した。 この赤色溶液に室温で酢 酸アンモニゥム 27. 4 gを徐々に加えた。 室温で 3時間撹拌し N a BH3 CN 2. 3 gを加え室温で 1 2時間撹拌した。 この黄土色の溶液に酢酸ェチル 5 0 0 mlを加え 3 N, H2 S〇4 a q. で抽出した。 (20m l x 4) この希硫酸層 を 3N, NaOHa q. でアルカリ性とする。 黄土色の結晶が析出する。 これを 塩化メチレンで抽出する。 (5 0m l X 4) この有機層を飽和食塩水で洗浄 した。 ( 30 m 1 X 1 ) 無水硫酸ナトリゥムで乾燥した。 乾燥剤濾去後の黄色溶 液を減圧濃縮し得られた黄色残渣をアルミナカラムクロマ卜で精製した。 標記化 合物を黄色結晶として得た。 ( 6 g )
融点: 1 32. 0 - 1 3 5. 0 °C
I R: 342 K 1 560、 1 5 1 7、 1 509、 1 5 0 0、 1 092、
NMR (CDC 1 a ) : 7. 7-7. 3 m (8H) 、 6. 5— 6. 4 m
(2H) 、 4. 1 d d (2H) 、 3. 1 t (2 H) , 2. 2— 1. 8 m (2 H)
実施例 8
1— (4—クロ口フエニル) 一 8, 9—ジヒドロー 7 H—ピロ口 [3, 2, 1 — i i] キノリン一 7—すン ォキシムの合成
ェタノール 40mlに実施例 2で得られた 1— ( 4—クロロフェニル) - 8, 9ージヒドロー 7H—ピロ口 [3, 2, 1一 i j] キノリン一 7—オン 1. 93 gを加え、 塩酸ヒドロキシルアミン 0 , .97 gおよびピリジン 1. 1 m 1を加え て室温で 3時間撹拌した。 反応液を濃縮後、 酢酸ェチル 100mlを加え、 水、 飽和:^水の順に洗净し、 有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。 乾燥剤を濾' 去した後、 溶媒を減圧留去した残渣に酢酸ェチルとエーテルを加えて結晶を濾取 して標記化合物を得た (1. 07 g)
融点: 203. 2 - 204. 6°C
I R: 3228、 292マ、 2899、 1445、 1012、 .935、 869、 765. 732
匿 R (DMSO-d6 ) : 11. 4 s (1 H) 、 8. 1 d ( 1 H)、 7. 8 s (1 H) . 7. 7-7. 4 m (4H)、 6. 9 . d
(1H) 、 6. 6 dd (1 H) 3; 2-2. 9 m (4H) 実施例 9
1— (4—クロ口フエニル) 一 8, 9ージヒドロ一 7—メチレン一 7 H—ピロ 口 [3,· 2 , 1- i j ] キノリンの合成
無水テトラヒドロフラン 25 m 1に臭化メチルトリフェニルホスホニゥム 3. 8 gを加え、 室温でカリ'ゥム t一ブトキシド 1. 2 gのテトラヒドロフラ
ン溶液 (25ml) を加え 3時間撹拌した後、 実施例 2で得られた 1一 ( 4—ク ロロフエニル) 一 8, 9—ジヒドロ一 7 H—ピロ口 [3, 2, 1一 i j] キノリ ン一 7—オン 1. 5 gのテトラヒドロフラン溶液 (15ml) を加えた。 30分 間撹拌した後、 水を加え酢酸ェチルで抽出し、 有機層を飽和食塩水で洗浄後無水 流酸ナトリウムで乾燥した。 乾燥剤を濾去した後、 溶媒を減圧留去した残渣をァ ルミナカラムクロマトで精製し、 標記化合物を黄色結晶として得た (1. 1 g) 融点: 125. 3 - 127. 2 °C
I R: 3103. 1513、 1446、 1400、 1093、 833、 741 '匪 R (CDC 13 ) : 7. 9-7. 2 m (6H) 、 6. 7 d
(1H) 、 6. 4 t (1H) 、 5. 6 s (1H) 、 5. 2 s . (1 H)、 3. 1 t (2H) 、 2. 8 t (2H)
実施例 1から実施例 148までの化合物の合成法を表 5に、 .また実施例 10か ら実施例 148までの構造式、 融点、 I Rおよび NMRデータを表 6ないし表 9 にまとめた。
合成法 実施例番号 製法 A 4, 10, 14 - 1 5, 19— 20, 29— 32,
34 - 47, 50, 1 17, 120-1 2 1, 1 24 製法 B 5, 8, 13, 1 6 - 17, 21 -2-4, 26, 28,
33, 48, 5 1 - 53, 59, 64— 66, 68, 70, 74, 76 & 9— 97, 11 8-1 19, 123, 125 - 1 26, 128 - 129, 1 3 8, 140, 142, 1 4-1.47 製法 C 6, 7, 9, 1 1, 12, 18, 25, 27, 49,
54 - 58 , 60— 63, & 7, 69, 7 1— 73, 75, 77, 1 16, 122, 127, 13 1 - 137, 139, 1 1, 1 3, 148 製法 D 3 , 98-1 15, 1 30 製法 I 1, 2, 78-88
9¾
6 S00/£6df/IOd
(続き
6½00/£6df/JDd £I£Zr/£6 OAV
6t¾00/£6dr/IDd ειε / £6 θΛν
表 6 (続き
6fS00/£6df/JDd
表 6 (続き
6½00/£6df/IDd ειε / ε6θΛ\
6Q
6frS00/€6df/J3d
09
6½00/£6dr/lDd £ΐείί/£60Λ\
19
6l^S00/£6df/lOd
表 6 (続き
£ 9
裟) 9¾
6½00/€6df/JDd SIS / £6 OAV
表 6 (続き
6PSQQ/£6df/JDd £I£ZZ/£6 O
6½00/£6df/JDd
02
6PS00/£6dV/IDd £I£K/£60AV
表 8 (続き
6½00/£6df/J3d
表 9
6½00/£6df/IOd £ΐε / £6 OAV
i¾) 6拏
6fS00/£6df/JDd £l£Zr/£6 O
6fS00/£6df/JOd ειε / ε6 OAV
表 9 (続き
6t?S00/£6dr/IDd ειε / £6 ΟΛ\
6½00/e6df/IOd ειεζζ/εόθΛν
I 9
6^S00/£6df/JDd ειεζζ/£6 O
6frS00/£6dr/IDd ειε / £6 θΛν
29
6¾
6^S00/€6dr/IOd ειεζι/ε6 OAV
表 9 (続き
6fS00/£6df/JOd
98
¾) 6峯
6frS00/£6df/JDd
次に、 本発明の化合物を含有する製剤の実施例を示すが、 本発明は以下の実施 例に限定されるものではない。 実施例 A カプセル剤
実施例 3の化合物 5 0 g
乳糖 9 3 5 g
ステアリン酸マグネシゥム 1 5 g
上記成分をそれぞれ秤量したのち均一に混合す'る。 混合粉体を N o . 1のハー' ドカプセルに 2 0 O m gずつ充塡し、 カプセル剤とする。 実施例 B カプセル剤
· 実施例 7 1の化合物 5 0 gを用い、 実施例 Aと同様にして 2. 0 O m gずつの力 プセル剤とする。 実施例 C 錠剤
実施例 1 2の化合物 5 0 g
乳糖 7 5 5 g
ポテト殿粉 1 6 5 g
ポリビニルアルコール 1 5 g
ステアリン酸マグネシゥム 1 5 g
上記成分を秤量したのち、 標記化合物, 乳糖、 ポテト澱粉を均一に混合する。 -の混合物にポリビニルアルコールの水溶液を加え、 湿式顆粒造粒法により顆粒
を調整する。 この顆粒を乾燥し、 ステアリン酸マグネシウムを混合したのち圧縮 打錠して重量 2 0 O m gの錠剤とする。 実施例 D 錠剤 - 実施例 1 3 0の化合物 5 0 gを用 、て実施例 Cと同様にして、 重量 2 0 0 m g の錠剤となす。 産業上の利用可能性
本発明の化合物は、 I g E抗体産生を強力にしかも持続的に抑制し、 かつ I g E抗体以外の免疫グロプリンの産生にはあまり影響を与えない。 また毒性も 低く I g E抗体に起因するある種の気管支喘息、 結膜炎、 鼻炎、 皮膚炎、過敏症 等のアレルギー性疾患の予防、発症阻止、症状の悪化防止、 症状の改善ならびに 治療を含むこれらの処置に有用である。