WO1989012814A1 - Molecular weight distribution measurement method, spectro-detector and molecular weight distribution measurement apparatus of polymers - Google Patents

Description

明 細

分子量分布測定方法 と 分光検出器および

ポ リ マ一の分子量分布測定装置

技 術 分 野 本発明は、 高分子の分子量分布を高速液体 ク ロ マ ト グ ラ フ ィ 一分析に ょ リ 測定する方法 と 、 そ の方法を実施す る ための分光検出器、 特に、 1 5 0 でを超える高温下で なければ溶解 し ない物質の分析に好適な分子量分布測定 方法 と 、 分光検出器および、 ポ リ マー の分子量分布測定 装置に関する 。

背 景 技 術

液体ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー に よ る化学分析は 、 従来か ら 広 く 一般に知 られてい るが、 近年、 そ の分析所要時間を 短縮する ため に、 高流速で溶離液を流す こ と がで き る よ う に耐圧性を高めた装置、 すなわ ち 、 高速液体 ク α マ ト グ ラ フ （ H P L C ) が開発 され、 各種試料の分析に広 く 用い られる よ う に な つ て き た。 従来、 こ の高速液体 ク ロマ ト グ ラ フ の検出部に利用 さ れてい る分光検出器は、 試料測定室を形成する セル部を 有 し、 そ のセル部の側部近傍に、 光源および光検出器を 対向 して設置 した構成と な っ てお り 、 光源か ら の光線を 直接セル部に照射する と と も に、 セル部内の試料を透過 した光線を光検出器で受光 し、 分折処理のための情報信 号を得る よ う にな つ ていた。

と こ ろ で、 高速液体ク Dマ ト グ ラ フ ィ 一 におい ては、 試料を電離液に溶解 した状態でセル部に供給するが、 試 料に よ っ ては 1 5 0 °Gを超える高瘟下でなければ溶解 し ない も の も多 く 存在する。

上述 した従来の分光検出器では、 高瘟の試料がセ ル部 内に流入 した場合、 セル部近傍に設けた光源 ， 光検出器 等の光学系および電気系がセル部か らの熱に耐え きれな い。 そのため、 その よ う な融点の高い試料は測定する こ と がで き なか っ た。

また、 高速液体ク αマ ト グラ フ の検出部 と して、 示差 屈折計を用いたも の も あ る 。 しか し、 現在市販されてい る も のほ、 硫酸等の特殊な溶媒を除いて用いた場合であ つ て も 、 最高で 1 5 0 °Cの耐熱性 しか有してお らず、 融 点がそれ以上の試料 と な る と測定が不可能であ っ た。

こ の改善案と し て S t a c y ら は、 α - ク ロ D ナ フ タ リ ン を用いてカ ラ ム瘟度 2 1 0 °Cでポ リ フ エ 二 レ ン スル フ ィ ド （以下、 P P S と称する） を サ イ ズ分離 した後、 毛細管を直結 し て出入 口 の圧力差を連続的に測定する方 法 （ジャーナル アブライド ポリマーサイエンス， 3 2， 33 53 ( 1 38 6 ) ) を提案 し た。 しか し 、 ボ リ マ ー 溶液の粘度は分子量に比例する の で 、 高分子量部分は強い シ グ ナルを与えるが、 低分子量 部分ではシ グナルが小さ く な る ため、 こ の方法では正確 な分子量分布の測定は困難であ っ た。

また、 特開昭 S 3 - 1 3 58 57 号公報には F I D を設けた高 温測定用 G P C が開示 されている。 こ の方法は、 溶媒を 気化 し て残存ポ リ マ ー の量を検出する方法であ る が、 溶 媒の完全気化が困難であ る ため、 やは り 正確な分子量分 布の測定が困難であ り 、 しか も人体に有害な溶媒を気化 する ため環境悪化の問題があ っ た。

本発明は こ の よ う な問題点にかんがみて な された も の で、 例えば 1 5 0 ^eC を超え る高温下でなければ瑢解 し な い よ う な物質を も簡易かつ正確に分析する こ と ができ 、 し か も 環境悪化の問題 を生 じ な い分子量分布測定方法 と 、 こ の方法を実施する ため の分光検出器、 お よびボ リ マーの分子量分布測定装置の提供を 目 的 と する 。 発 明 の 開 示

*発明は、 セ ル部の液体試料を透過 し て き た光を光検 出部で受光 し、 こ の受光信号に も と づいて試料の分析を 行な う分子量分布測定方法において、 セル部を通過する 試料を、 試料が折出 しない程度まで加瘟 し、 かつセ ル部 およびノまたは試料か ら の瘟度影響を受けない状態で試 料を透過 してきた光を受光する方法 と してあ る。

また、 分光検出器の発明ほ、 液体試料が流入する セ ル 部 と 、 少な く と も上記セ ル都内の試科が発 した熱による 影響を受けない程度に上記セ ル部 と離 して設けた分光 検出部と 、 こ の分光検出部と上記セ ル部 と を光学的に接 続する光伝達手段 と 、 上記セ ル部内の試料瘟度を調節す る手段 と で構成 してあ る。

さ ら に、 ポ リ マーの分子量分布測定装置の発明は、 溶 離液を供給する手段と 、 供給された溶錐液中に試料 と し てのポ リ マ一 を注入する手段 と 、 内部に所定の充塡剤が 詰め られてお り 上記ポ リ マー を含む瑢離液を分離 して送 出する カ ラ ム と 、 こ の カ ラ ムか ら送 られて きたポ リ マ 一 を舍む溶離液が流入する セ ル部 と 、 少な く と も上記セ ル 都に流入 したポ リ マーを含む溶離液の発 した熱に よ る影 響を受けない程度に上記セ ル部 と離間 して設けた分光検 出部 と 、 こ の分光検出部 と上記セ ル部 と を光学的に接続 する光伝達手段と 、 上記セ ル都内の試料瘟度を調節する 手段 と で構成 し てあ る 。 図面の簡単な説明

第 1 図 は分光検出器 に係 る 発明 の実施例 を示す構成 図 ； 第 2 図はボ リ マ一の分子量分布測定装置に係る発明 の実施例を示す構成図 ； 第 3 図および第 4 図は P F S の 溶離曲線を示す図であ る。 発明 を実施するため の最良の形態

以下、 本発明の実施例について図面を参照 して説明す る 。

まず、 光検出器の発明 に係る実施例を 、 第 1 図に も と づいて説明する 。 第 1 図は太実施例の構成図であ る 。

第 1 図 に おい て 、 1 は測定容器 と し ての セ ル部で あ り 、 図示 し ない試料供給源か ら移送管を介 して液体試料 が連続的に流入する 。 第 1 図に示 したセ ル都 1 は、 Z型 フ ロ ー スルー セ ルの例を示す も の で、 中空部 2 a を有す る 本体 2 ， ス リ ツ ト 3 a を 有す る パ ッ ギ ン 3 ， 透明窓 4 ， 0 リ ン グ 5 ， お よ び固定板 6 か ら構成されて い る 。 試料 は 、 本体 2 に連結 し た移送管 7 a か ら導入 され、 一方のノ ッ キ ン 3 の ス リ ッ ト 3 a を介 し て本体 2 の中空 部 2 a に流入する 。 そ し て 、 他方のパ ッ ギ ン 3 の ス リ ツ ト 3 a カゝ ら移送管 7 b に抜けて排出 される。 と こ ろ で、 本実施例では、 1 5 0 °Cを超える高温状態 でのみ溶解する試料を測定対象とする 。 したが っ て、 セ ル部 1 はその よ う な高溫に も十分耐え得る材質でなけれ ばな らない。 そ こ で 、 セ ル部 1 の术体 2 および固定板 6 は、 ス テ ン レ ス等の耐熱性材料で形成 してあ る。 また、 透明窓 4 は石英等、 パ ッ ギ ン 3 および 0 リ ン グ 5 はポ リ ィ ミ ド等の耐熱性材料で形成 してあ る 。

上述 し た セ ル部 1 は 、 通 常、 光路長 L を 0 . 2 〜 5 ， 0 minに設定 してあ る 。

さ ら に 、 セ ル部 1 に は 、 流入 し て き た試料 を 一定 瘟度 に保っため の保温器が設けて あ り 、 温度制御器 8 の操作に よ リ セ ル部 1 内を所望の瘟度 （通常、 6 0 〜 2 6 0 °C ) に保持する こ とができ る 。 保瘟器 と しては、 例えば、 ニ ク ロ ム線 9 を本体 2 内に埋設するか、 あ る い は セ ル部 1 全体を収容する 保瘟容器等で構成すれば よ い o

なお、 セ ル部 1 にはフ ロ ー セ ル以外の も のを利用する こ と も可能であ る。

また、 図面において、 1 0 は光源であ り 、 紫外領域で の測定の場合ほ水素放電管等、 可視領域での測定の場合 は タ ングステ ン電球等を用いている。 一方、 1 1 ほ光検 出部で、 光電子増倍管等の装置 に よ り 構成 して あ る 。 なお、 上記光源 1 0 と 光検出部 1 1 は、 通常、 分光検 出部 と して一個の筐体内に収納されている。

1 2 ほ記録計であ り 、 光検出部 1 1 か ら の信号を増幅 し 、 そ の増幅 した信号強度を時間に対 して記録する こ と に よ リ ク 口マ ト グラ ム を出力する 。 1 3 ， 1 4 は光伝 達手段 と し て の一例 であ る光 フ ァ イ バ 一 で 、 セ ル部 1 の 透明窓 4 と光源 1 0 お よび光検出都 1 1 を それぞれ光学 的 に接続 し て レ、 る 。 こ の光 フ ァ イ バ一 1 3 ， 1 4 は 、 セル部 1 に流入する試料の熱が光源 1 0 および光検出部

1 1 に伝わ ら ない よ う に 、 十分な長さ を有 し てい る 。 ま た、 光 フ ァ イ バ一 1 3 ， 1 4 と セ ル部 1 の透明窓 4 の接 続部には、 集光用の レ ン ズ 1 5 ， 1 6 が設けて あ り 、 光 源 1 0 か ら の光線を セ ル部 1 の中空部 2 a 内に集光 させ る と と も に、 透過 した光を損失な く 光 フ ァ イ バ一 1 4 に 導出する よ う に な っ てい る 。

次に、 上記分子量分布測定装置を用いて行な う 、 本発 玥 に係る分子量分布測定方法の一実施例について説明す る 。

移送管 7 a か ら連続的に セ ル部 1 の中空部 2 a 内に流 入 して きた試料 （液体） に対 し、 試料が析出 し ない程度 ま で保温器に よ っ て加温を行な う 。 一方、 光源 1 0 か ら の光線を光フ ァ イ バ一 1 3 を通 し て照射する 。 そ し て、 試料に吸収されずに透過してき た光線を、 光フ ァ イバ一 1 4 を介して光検出部 1 1 で受光し、 こ の受光信号にも と づき記録計 1 2 がク ロマ トグラ フを出力する 。 こ の測 定は 、 光源 1 0 , 光検出部 1 1 が光フ ァ イ バ一 1 3 ， 1 4 を介して、 セル部 1 よ り 十分に離閬 しているので、 試料およびセル部 1 の発する熱に よ り 悪影響を受ける こ とな く 行なえる 。

次に、 ポリ マーの分子量分布測定方法を実施する ため の発明装置について説明する 。 本装置は、 上述の分光検 出器を用いてお り 、 その実施例を説明する 。 第 2 図は： 実施例の構成図である 。 なお、 先に示した第 1 図と 同一 都分には河一符号を付し、 その部分の詳細な説明は省略 する 。

第 2 図において、 2 1 は瑢離液供給タ ン ク 、 2 2 は送 液ポンプ、 2 3 はポリ マー注入器である 。 溶離液供紿タ ン ク 2 1 には試料と してのポリ マーに応じ た所定の溶離 液を所定の温度で貯留してある 。 送液ポンプ 2 2 は、 溶 離液を配管 2 4 を通して連続的に供紿する 。 ポリ マー注 入器 2 3 は、 配管 2 4 を流れる溶離液中に所定量の分析 すべきポリ マーを注入する 。 注入されたポ リ マーは、 溶 離液中に一定割合で瑢融する 。

また、 図面において、 2 5 はヒータであ り 、 ¾管 2 4 新たな 紙 を移送中 に降温 した溶離液 （ポ リ マ 一 を含む） を再び所 定の温度まで加熱する 。 2 6 ， 2 7 は カ ラ ム で 、 内部に は試料に応 じた充塡剤が詰め られてお り 、 ヒ ー タ 2 5 を 通過 した溶離液中のポ リ マ 一 を分離する 。 なお、 カ ラ ム 2 6 , 2 7 は恒温槽 2 8 内で一定瘟度 に保持 されて い る。

カ ラ ム 2 6 , 2 7 で分離 された溶融液中 の ポ リ マ ー は、 移送管 7 a を通 してセ ル部 1 に流入する。 なお、 必 要に応 じて、 移送管 7 a の周囲 に も温度を一定に保持す る ための保温手段を設けて も よ い。

第 2 図において、 3 0 は分光検出器でぁ リ 、 先に説明 し た 第 1 図 の 分光検 出器 を そ の ま ま 使用 し て い る 。 なお、 分光検出部 3 1 は、 同図に おけ る光源 1 0 お よび 光検出部 1 1 を一個の筐体内に収容 した も のであ る 。

上述 したポ リ マー の分子量分布測定装置に よれば、 溶 離液 中 に溶 け た ポ リ マ 一 は 、 ヒ ー タ 2 5 お よ び恒瘟槽 2 8 に よ リ ー定温度に保持 される ため、 移送途中で析出 する おそれは ない。 また、 分光検出器 3 0 は、 光 フ ア イ バ ー 1 3 , 1 4 を介 し てセ ル部 1 よ り 十分に離間 してい る ので、 セル部 1 内に流入 した溶離液の熱に よ り 悪影響 を受ける こ と な く 、 正確な測定を行な う こ と ができ る 。 これ に よ り 、 例えば、 P P S , ポ リ エ 一 テ ル エ 一 テ ル ケ ト ン ， ポ リ エーテルこ ト リ ル ， 液晶ポ リ エ ステル等の高 温下でなければ溶解 し ないポ リ マーの測定を も正確に行 な とができ る

なお、 *発明は上述した実施例に限定される も の では な い

例えば、 セル部 と しては、 第 1 図に示 した Z型フ α — ス ルー セ ル以外の各種フ 口一セ ルを用い る こ とができ る 。 ただ し この場合も 、 フ ロ ー セ ルの材質は、 耐熱性を有 する こ とが必要であ る。

また、 太発明の分光検出器およびポ リ マーの分子量分 布測定装置は、 1 5 0 °C以下で溶解する試料の分折に も 使用でき る こ とは勿論であ る。

第 2 図に示 した装置を使用 して、 ： P P S の分子量分布 測定を行な っ た。

実施例 1

試料の P P S と して フ ィ リ ッ プ ス社の ラ イ ト ン V — 1 を用い、 こ れを微粉末に した後、 そ の l O m g を 1 ー ク ロ ロ ナ フ タ レ ン 5 m il に添加 し て ^ 0 , 2 %の溶液 と し、 加熱溶解 し、 室瘟ま で冷却 して均一な ス ラ リ ー で使 用 した。 注入量は 5 0 0 /^ 殳 と した。

こ こ で 、 ポ ン プ は S P 8 8 1 0 (Spectra Phys-i cs 社 製） を使用 した。 イ ン ジ 1 ク タ は 7 1 2 5 ( レ オ ダ イ ン 製） を用いた。 U V / V I S 分光光度計は相馬光学社の S 3 7 2 5 を改造 した も のであ る 。 カ ラ ム は A T 8 0 M / S (昭和電工） で U V / V I S 分光光度計およびカ ラ ム な らびに、 カ ラ ム と分光光度計の接続部 も全て 2 1 0 °Cで加熱されている 。

溶媒は 1 一ク ロ ロ ナ フ タ レ ン 、 流速は l m il / ni i n で行な っ た。 U V吸収波長ほ 3 5 6 n mで行な っ た。

上記実験の結果、 第 3 図に示す瑢離曲線を得る こ と が で き た。

実施例 2

試料の P P S と し て、 呉羽化学社の W— 2 0 5 を用い た以外、 実施例 1 と 同様に し て実験を行な っ た。

上記実験の結果第 4 図に示す溶離曲線を得る こ と がで きた。

こ の よ う に本発明の分子量分布測定方法 と分光検出器 に よれば、 例えば、 1 5 0 °Cを超える高温下でなければ 溶解 し ない よ う な物質を も簡易かつ正確に分析する こ と ができ 、 しか も環境悪化の問題 も生 じ ない。

また、 本発明のポ リ マーの分子量分布測定装置に よれ ば、 高温の溶離液中 に溶解 させたポ リ マー を 、 一定温度 を保持 しつつ上記分光検出器を用いて正確に測定する こ と がで き る。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . セ ル部の液体試料を透過してきた光を光検出部で受 光 し、 こ の受光信号に も とづいて飫料の分折を行な う分 子量分布測定方法において、 セ ル部を通過する試料を、 試料が折出 し ない程度まで加温 し、 かつセ ル都および z または試料か らの瘟度影響を受けない状態で試料を透過 してきた光を受光する こ と を特徴 と した分子量分布測定 方法。

2 . 液体試料が流入する セル部 と 、 —少な く と も上記セ ル 部内の試料が発 した熱に よ る影響を受けない程度に上記 セ ル部 と離間 して設けた分光検出部 と 、 こ の分光検出部 と上記セ ル部 と を光学的に接繞する光伝達手段 と 、 上記 セ ル部内の試料瘟度を調節する手段 と を具備 したこ と を 特徴 とする分光検出器。

3 . 溶離液を供給する手段と 、 供給された溶離液中に試 料と してのポ リ マー を注入する手段 と 、 内部に所定の充 塡剤が詰め られてお リ 上記ポ リ マ一 を合む瑢離液を分離 して送出する カ ラ ム と 、 こ の カ ラ ムか ら送られて きたポ リ マ一 を合む溶離液が流入する セ ル部 と 、 少な く と も上 記セル部に流入 したポ リ マー を合む瑢離液の発 した熱に よる影響を受けない程度に上記セ ル部 と離間 して設けた 分光検出部 と 、 こ の分光検出部 と上記セル部とを光学的 に接続する光伝達手段 と 、 上記セ ル部内の試料瘟度を調 節する手段 と を具備 した こ と を特徵 と する ポ リ マーの分 子量分布測定装置。