JPWO2023079672A5 - - Google Patents
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Description
本開示のモータ駆動装置は、直流電源から直流電圧が入力され、モータに電圧を出力するインバータと、前記インバータの故障を検知し、検知された前記故障に基づいて前記インバータを制御する制御部と、を有し、前記インバータは、前記直流電源のプラス側と前記モータとの間に接続された、上アームの複数の第1のスイッチング素子と、前記複数の第1のスイッチング素子にそれぞれ並列に接続された複数の第1の還流ダイオードと、前記直流電源のマイナス側と前記モータとの間に接続された、下アームの複数の第2のスイッチング素子と、前記複数の第2のスイッチング素子にそれぞれ並列に接続された複数の第2の還流ダイオードと、を有し、前記制御部は、前記モータの駆動停止のために前記複数の第1のスイッチング素子のすべて及び前記複数の第2のスイッチング素子のすべてをオフ状態に制御している期間中に、前記インバータの前記上アームのいずれかの第1のスイッチング素子の開放故障を検出した場合には、前記下アームの前記複数の第2のスイッチング素子のすべてをオン状態にする制御信号を出力し、前記インバータの前記下アームのいずれかの第2のスイッチング素子の開放故障を検出した場合には、前記上アームの前記複数の第1のスイッチング素子のすべてをオン状態にする制御信号を出力する、制御動作を実行する。
本開示の他のモータ駆動装置は、直流電源から直流電圧が入力され、モータに出力される電圧を生成するインバータと、前記インバータの故障を検知し、検知された前記故障に基づいて前記インバータを制御する制御部と、を有し、前記インバータは、前記直流電源のプラス側と前記モータとの間に接続された、上アームの複数の第1のスイッチング素子と、前記複数の第1のスイッチング素子にそれぞれ並列に接続された複数の第1の還流ダイオードと、前記直流電源のマイナス側と前記モータとの間に接続された、下アームの複数の第2のスイッチング素子と、前記複数の第2のスイッチング素子にそれぞれ並列に接続された複数の第2の還流ダイオードと、を有し、前記制御部は、前記モータの駆動停止のために前記複数の第1のスイッチング素子のすべて及び前記複数の第2のスイッチング素子のすべてをオフ状態に制御している期間中に、前記インバータの前記上アームのいずれかの第1のスイッチング素子の短絡故障を検出した場合には、前記上アームの前記複数の第1のスイッチング素子のすべてをオン状態にする制御信号を出力し、前記インバータの前記下アームのいずれかの第2のスイッチング素子の短絡故障を検出した場合には、前記下アームの前記複数の第2のスイッチング素子のすべてをオン状態にする制御信号を出力する、制御動作を実行する。
図4(A)は、図1のインバータ50の下アーム50bのスイッチング素子54、55、56のすべてをオン状態にし、上アーム50aのスイッチング素子51、52、53のすべてをオフ状態にしたときにおける回生電流の経路を太線で示す図である。図4(B)は、図1のインバータ50の上アーム50aのスイッチング素子51、52、53のすべてをオン状態にし、下アーム50bのスイッチング素子54、55、56のすべてをオン状態にしたときにおける回生電流の経路を太線で示す図である。図4(A)又は図4(B)に示される状態では、モータ30で発生した回生電圧をモータ30内で減衰させることができる。このため、図4(A)又は図4(B)に示される状態では、図4(A)又は図4(B)に太線で示される経路で回生電流が流れるので、回生電圧が直流電源10及び直流電源10の端子間に接続された平滑コンデンサ21に印加されない。
図7は、図1のインバータ50の下アーム50bのスイッチング素子54及び還流ダイオード54aに開放故障が発生したときにおける回生電流の経路の例を太線で示す図である。図8は、図7の開放故障が発生したときにおける直流電圧Vdc[V]、d軸・q軸電流IdR及びIqR[A]、相電流Iu、Iv、Iw[A]、及びモータ30の回転速度[rpm]の例を示す波形図である。この場合に、下アーム50bのスイッチング素子54、55、56のすべてをオン状態としようとすると、図7に太線で示される電流経路が形成される。下アーム50bのスイッチング素子54及び還流ダイオード54aの開放状態により、本来、下アーム50b内に閉じ込められるはずの回生電流は、上アーム50aの還流ダイオード51aを通って直流電源10側へと流れ込む。これにより、直流電圧が直流電源10に印加され回生電圧を抑制することができなくなる。また、開放故障したスイッチング素子54及び還流ダイオード54aの両端には負電圧が発生し、この電圧が絶対最大定格を超えると、インバータ50の誤動作を引き起こす可能性がある。ここで述べている負電圧は、開放故障に起因して発生するスイッチング素子間の電圧のことを指し示し、スイッチング素子のON電圧など素子の特性により生じる電圧降下と比較して、非常に大きい電圧である。図8に示されるように、直流電源10に印加される直流電圧Idcは、時間の経過に伴って徐々に上昇する。
次のステップS2において、制御部70は、インバータ50を構成するスイッチング素子51~56及び還流ダイオード51a~56aの故障の有無を検知する。ステップS2で故障が検知されず、母線電圧が予め定められた閾値Vthよりも大きい場合(ステップS8)、上アーム50aのスイッチング素子51、52、53を短絡(オン)にする(ステップS9)。なお、故障がなく、母線電圧が閾値より大きい場合には、上アーム又は下アームのいずれを短絡(オン)動作させてもよい。
次のステップS2において、制御部70は、インバータ50を構成するスイッチング素子51~56及び還流ダイオード51a~56aの故障が検知されたが、ステップS3において、上アーム50aに開放故障が検知されず(すなわち、下アーム50bに故障があると推定され)、母線電圧が閾値Vthよりも大きい場合(ステップS6)、上アーム50aのスイッチング素子51、52、53を短絡(オン)にする(ステップS7)。
次のステップS3において、制御部70は、上アーム50aに開放故障が検知され、母線電圧が閾値Vthよりも大きい場合(ステップS4)、下アーム50bのスイッチング素子54、55、56を短絡(オン)にする(ステップS5)。
次に、図11(B)に示されるように、スイッチング素子52及び56(又は、スイッチング素子52及び54)を同時にオン状態とする。スイッチング素子52が正常な場合には、直流電源10からモータ30の巻線を介して電流が流れ、開放故障している場合には電流は、流れない。
なお、この故障検知動作は、モータ30による回生電圧が低い、つまり回転数(回転速度)が低い状態で実施することが望ましい。モータ30による回生電圧が高く、かつスイッチング素子が開放故障している場合には、過大な負電圧が開放故障したスイッチング素子間に発生する。例えば、スイッチング素子を駆動するための周辺回路などが存在すると、負電圧による影響により不具合が発生するおそれがある。そのため、負電圧が低い回生電圧が低い状態で故障検知を行うことが望ましい。ただし、直流電源10から直流電力が供給されていない状態においては、モータ30の回生電圧により直流電力が生成される。故障検知部を動作させるためには、直流電源10により生成された制御電力が必要となるため、一定量の回生電圧の供給が必要となる。そのため、負電圧が許容できる範囲で回生電圧により直流電力を生成し、それにより得た制御電力を用いて故障検知部を動作させる。その後、スイッチング素子の開放故障が検出された際には、故障がない側のアームの三相スイッチング素子をオン状態とすることで負電圧による故障を防止することが可能となる。
次のステップS2において、制御部70は、インバータ50を構成するスイッチング素子51~56及び還流ダイオード51a~56aの故障の有無を検知する。ステップS2で故障が検知されず、母線電圧が予め定められた閾値Vthよりも大きい場合(ステップS26)、下アーム50bのスイッチング素子54、55、56を短絡(オン)にする(ステップS27)。なお、故障がなく、母線電圧が閾値より大きい場合には、上アーム又は下アームのいずれを短絡(オン)動作させてもよい。
次のステップS2において、制御部70は、インバータ50を構成するスイッチング素子51~56及び還流ダイオード51a~56aの故障が検知されたが、ステップS21において、上アーム50aに短絡故障が検知されず(すなわち、下アーム50bに故障があると推定され)、母線電圧が閾値Vthよりも大きい場合(ステップS24)、下アーム50bのスイッチング素子54、55、56を短絡(オン)にする(ステップS25)。
次のステップS21において、制御部70は、上アーム50aに短絡故障が検知され、母線電圧が閾値Vthよりも大きい場合(ステップS22)、上アーム50aのスイッチング素子51、52、53を短絡(オン)にする(ステップS23)。
さらに、制御部70は、直流電源10により電力が供給されない場合、動作できない問題がある。しかし、モータ30が強制的に回転させられた場合に生じる回生電圧が予め定められた値以上になると直流電源10により電源が供給されたものと同じ効果が得られるため、動作することが可能となる。
《変形例》
上記実施の形態1~3における制御部70~72は、CPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)、マイクロコンピュータ(マイコン)などで構成可能である。例えば、制御部70、71、72は、アナログ回路又はデジタル回路などの電気回路などで構成された制御回路であってもよい。
上記実施の形態1~3における制御部70~72は、CPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)、マイクロコンピュータ(マイコン)などで構成可能である。例えば、制御部70、71、72は、アナログ回路又はデジタル回路などの電気回路などで構成された制御回路であってもよい。
Claims (8)
- 直流電源から直流電圧が入力され、モータに電圧を出力するインバータと、
前記インバータの故障を検知し、検知された前記故障に基づいて前記インバータを制御する制御部と、
を有し、
前記インバータは、
前記直流電源のプラス側と前記モータとの間に接続された、上アームの複数の第1のスイッチング素子と、前記複数の第1のスイッチング素子にそれぞれ並列に接続された複数の第1の還流ダイオードと、
前記直流電源のマイナス側と前記モータとの間に接続された、下アームの複数の第2のスイッチング素子と、前記複数の第2のスイッチング素子にそれぞれ並列に接続された複数の第2の還流ダイオードと、
を有し、
前記制御部は、前記モータの駆動停止のために前記複数の第1のスイッチング素子のすべて及び前記複数の第2のスイッチング素子のすべてをオフ状態に制御している期間中に、
前記インバータの前記上アームのいずれかの第1のスイッチング素子の開放故障を検出した場合には、前記下アームの前記複数の第2のスイッチング素子のすべてをオン状態にする制御信号を出力し、前記インバータの前記下アームのいずれかの第2のスイッチング素子の開放故障を検出した場合には、前記上アームの前記複数の第1のスイッチング素子のすべてをオン状態にする制御信号を出力する、制御動作を実行する
モータ駆動装置。 - 直流電源から直流電圧が入力され、モータに出力される電圧を生成するインバータと、
前記インバータの故障を検知し、検知された前記故障に基づいて前記インバータを制御する制御部と、
を有し、
前記インバータは、
前記直流電源のプラス側と前記モータとの間に接続された、上アームの複数の第1のスイッチング素子と、前記複数の第1のスイッチング素子にそれぞれ並列に接続された複数の第1の還流ダイオードと、
前記直流電源のマイナス側と前記モータとの間に接続された、下アームの複数の第2のスイッチング素子と、前記複数の第2のスイッチング素子にそれぞれ並列に接続された複数の第2の還流ダイオードと、
を有し、
前記制御部は、前記モータの駆動停止のために前記複数の第1のスイッチング素子のすべて及び前記複数の第2のスイッチング素子のすべてをオフ状態に制御している期間中に、
前記インバータの前記上アームのいずれかの第1のスイッチング素子の短絡故障を検出した場合には、前記上アームの前記複数の第1のスイッチング素子のすべてをオン状態にする制御信号を出力し、前記インバータの前記下アームのいずれかの第2のスイッチング素子の短絡故障を検出した場合には、前記下アームの前記複数の第2のスイッチング素子のすべてをオン状態にする制御信号を出力する、制御動作を実行する
モータ駆動装置。 - 前記制御部は、前記モータの駆動停止のために前記複数の第1のスイッチング素子のすべて及び前記複数の第2のスイッチング素子のすべてをオフ状態に制御している期間中に、
前記インバータの前記上アームのいずれかの第1のスイッチング素子の短絡故障を検出した場合には、前記上アームの前記複数の第1のスイッチング素子のすべてをオン状態にする制御信号を出力し、前記インバータの前記下アームのいずれかの第2のスイッチング素子の短絡故障を検出した場合には、前記下アームの前記複数の第2のスイッチング素子のすべてをオン状態にする制御信号を出力する、制御動作を実行する
請求項1に記載のモータ駆動装置。 - 前記制御部には、前記モータによって生成される回生電圧が入力され、
前記制御部は、前記回生電圧によって、前記制御動作を実行する、
請求項1から3のいずれか1項に記載のモータ駆動装置。 - 前記インバータの入力側の電圧を検出して、電圧検出信号を出力する直流電圧検出部をさらに有し、
前記制御部は、前記電圧検出信号に基づいて前記インバータを制御する、
請求項1から4のいずれか1項に記載のモータ駆動装置。 - 前記インバータの出力側の電圧を検出して、電圧検出信号を出力する交流電圧検出部をさらに有し、
前記制御部は、前記電圧検出信号に基づいて前記インバータを制御する、
請求項1から4のいずれか1項に記載のモータ駆動装置。 - 前記モータの回転速度を検出して、回転速度信号を出力する回転速度検出部をさらに有し、
前記制御部は、前記回転速度信号に基づいて前記インバータを制御する、
請求項1から4のいずれか1項に記載のモータ駆動装置。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載のモータ駆動装置と、
前記モータ駆動装置によって駆動されるモータを有する、冷凍サイクル装置と、
を有する冷凍サイクル適用機器。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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PCT/JP2021/040708 WO2023079672A1 (ja) | 2021-11-05 | 2021-11-05 | モータ駆動装置及び冷凍サイクル適用機器 |
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JPWO2023079672A1 JPWO2023079672A1 (ja) | 2023-05-11 |
JPWO2023079672A5 true JPWO2023079672A5 (ja) | 2024-05-24 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023557532A Pending JPWO2023079672A1 (ja) | 2021-11-05 | 2021-11-05 |
Country Status (3)
Country | Link |
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JP (1) | JPWO2023079672A1 (ja) |
CN (1) | CN118160215A (ja) |
WO (1) | WO2023079672A1 (ja) |
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CN104040873B (zh) * | 2012-01-25 | 2017-03-22 | 松下电器产业株式会社 | 电机驱动装置和使用其的冷藏库 |
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