JPWO2020188963A1 - 樹脂組成物、成形品、フィルムおよび樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1では、ポリスチレン系樹脂A10〜98重量%、および、ポリアミド系樹脂B2〜90重量%からなる熱可塑性樹脂組成物延伸体であって、該ポリアミド系脂の脱偏光強度法により測定した半結晶化時間を特定の範囲に規定したものが提案されている。
特に、本発明者は、ポリスチレン樹脂に、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂をブレンドすることを検討した。しかしながら、得られる成形品において十分な透明性を確保することは容易ではなかった。
本発明は、かかる課題を解決することを目的とするものであって、ポリスチレン樹脂にキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂をブレンドした樹脂組成物であって、優れた透明性を維持することができる樹脂組成物、成形品、フィルムおよび樹脂組成物の製造方法の提供を目的とする。
具体的には、下記の手段<1>〜<10>により、上記課題は解決された。
<2>前記ポリアミド樹脂(B)におけるジアミン由来の構成単位の70モル%以上がメタキシリレンジアミンに由来する、<1>に記載の樹脂組成物。
<3>前記ポリアミド樹脂(C)におけるジアミン由来の構成単位の70モル%以上がメタキシリレンジアミンに由来する、<1>または<2>に記載の樹脂組成物。
<4>前記ポリアミド樹脂(C)におけるジカルボン酸由来の構成単位の60〜40モル%がアジピン酸に由来する、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
<5>前記ポリアミド樹脂(B)は結晶性ポリアミド樹脂であり、前記ポリアミド樹脂(C)は非晶性ポリアミド樹脂であり、かつ、前記ポリアミド樹脂(B)を構成する構成単位と、前記ポリアミド樹脂(C)を構成する構成単位の60モル%以上が共通する、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
<6>前記ポリアミド樹脂(B)におけるジアミン由来の構成単位の70モル%以上がメタキシリレンジアミンに由来し、前記ポリアミド樹脂(C)におけるジアミン由来の構成単位の70モル%以上がメタキシリレンジアミンに由来し、前記ポリアミド樹脂(C)におけるジカルボン酸由来の構成単位の60〜40モル%がアジピン酸に由来し、前記ポリアミド樹脂(B)は結晶性ポリアミド樹脂であり、前記ポリアミド樹脂(C)は非晶性ポリアミド樹脂であり、かつ、前記ポリアミド樹脂(B)を構成する構成単位と、前記ポリアミド樹脂(C)を構成する構成単位の60モル%以上が共通する、<1>に記載の樹脂組成物。
<7>前記ポリアミド樹脂(B)と前記ポリアミド樹脂(C)の質量比率((B):(C))が90:10〜70:30である、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
<8><1>〜<7>のいずれか1つに記載の樹脂組成物から形成された成形品。
<9><1>〜<7>のいずれか1つに記載の樹脂組成物から形成されたフィルム。
<10><1>〜<7>のいずれか1つに記載の樹脂組成物の製造方法であって、前記ポリアミド樹脂(B)と前記ポリアミド樹脂(C)を溶融混練した後、さらに、前記ポリスチレン樹脂(A)を添加して溶融混練することを含む、樹脂組成物の製造方法。
さらに、透明性に優れ、かつ高い耐薬品性、鉛筆硬度および酸素バリア性を有する樹脂組成物等を提供可能になった。
なお、本明細書におけるキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂とは、ジアミン由来の構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来するポリアミド樹脂をいう。
これにより、ポリスチレン樹脂がもつ優れた透明性を維持しつつ、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂とブレンドすることが可能になる。さらには、耐薬品性、硬度および酸素バリア性を向上させることも可能になる。
熱可塑性樹脂は屈折率が異なると、ブレンドしても、透明になりにくい。そのため、ポリスチレン樹脂とポリアミド樹脂、特に、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂とのブレンドは難しかった。本発明では、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂をイソフタル酸変性した高屈折率のキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を用いることにより、ポリスチレン樹脂とキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂のブレンドに成功した。イソフタル酸変性していないキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂とポリスチレン樹脂の界面があっても、イソフタル酸変性しているキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の存在により、その界面で光が乱反射しにくくなったため、透明性を向上させることが可能になった。さらに、良好な耐薬品性、硬度および酸素バリア性が得られることを見出した。
なお、本明細書において透明とは特に断らない限り無色透明を意味するが、各種用途に適合する範囲で有色の半透明の状態であってもよい意味である。
本発明の樹脂組成物に用いられるポリスチレン樹脂(A)は、この種の樹脂として一般に用いられるものを広く採用することができる。
ポリスチレン樹脂は、通常、非晶性樹脂である。
具体的にポリスチレン樹脂としては、スチレン系モノマーの重合体もしくはスチレン系モノマーとそれらと共重合可能な他のモノマーとの共重合体を挙げることができる。スチレン系モノマーとしては、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−エチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン等のアルキル置換スチレン、α−メチルスチレン、α−メチル−4−メチルスチレン等のα−アルキル置換スチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン等のハロゲン化スチレン、ハロゲン置換アルキルスチレン、ポリアルコキシスチレン、ポリカルボキシアルキルスチレン、ポリアルキルエーテルスチレン、ポリアルキルシリルスチレンを挙げることができる。
また、ポリスチレン樹脂(A)には、耐衝撃性ポリスチレン、スチレン−共役ジエンブロック共重合体、スチレン−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物、ABS(ゴムグラフトスチレン−アクリロニトリル共重合体)、MBS(ゴムグラフトスチレン−メタクリル酸メチル共重合体)、ゴムグラフトスチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体などを用いることもできる。しかしながら、本発明で用いるポリスチレン樹脂(A)はいわゆるエラストマー(耐衝撃改良剤)ではないことが好ましい。
なかでも、本発明の樹脂組成物は、発明の効果を損なわない範囲で、スチレンと共重合可能な他の単量体又はその誘導体とスチレンとの共重合体であってもよい。本発明におけるスチレンのホモポリマーとは、ポリマーを構成するモノマーの80質量%以上がスチレン系モノマーであることをいう。
ポリスチレン樹脂の合成方法は特に限定されず、一般的な方法を採用することができる。例えば、過酸化ベンゾイルをイニシエーター(ラジカル開始剤)としてスチレンをラジカル重合して得ることができる。このときに得られるポリスチレンは、通常アタクチック構造を持つ。アタクチックポリスチレンは熱可塑性樹脂で安価であり、射出成形が容易などの利点から好適に採用することができる。あるいは、環境面に配慮し、ポリスチレン樹脂のリサイクル材を用いてもよい。
本発明で用いるポリアミド樹脂(B)は、ジアミン由来の構成単位と、ジカルボン酸由来の構成単位から構成され、ジアミン由来の構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、ジカルボン酸由来の構成単位の90モル%超がアジピン酸に由来する。
ジアミン成分として、キシリレンジアミン以外のジアミンを用いる場合は、ジアミン由来の構成単位の30モル%以下であり、より好ましくは1〜25モル%、特に好ましくは5〜20モル%の割合で用いる。
ポリアミド樹脂(B)の原料ジカルボン酸成分として用いるのに好ましいアジピン酸以外のジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、オルソフタル酸等のフタル酸化合物、1,2−ナフタレンジカルボン酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、1,7−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸等のナフタレンジカルボン酸を例示することができ、1種または2種以上を混合して使用できる。
ジカルボン酸成分として、アジピン酸以外のジカルボン酸を用いる場合は、ジカルボン酸由来の構成単位の10モル%未満であり、5モル%以下が好ましい。
他のジカルボン酸は、用いる場合、脂肪族ジカルボン酸が好ましい。
ポリアミド樹脂(B)は、通常、結晶性ポリアミド樹脂であり、その融点は、190〜300℃であることが好ましく、200〜270℃であることがより好ましく、210〜250℃であることがさらに好ましい。本発明における融点は、特開2016−216661号公報の段落0017の記載に従って測定され、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
本発明の樹脂組成物に用いられるポリアミド樹脂(C)は、ジアミン由来の構成単位と、ジカルボン酸由来の構成単位から構成され、前記ジアミン由来の構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、前記ジカルボン酸由来の構成単位の、40〜60モル%が炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来し、60〜40モル%がイソフタル酸に由来する(但し、合計が100モル%を超えることはない)。
なお、本明細書において非晶性樹脂とは、結晶融解エンタルピーΔHmが10J/g未満である樹脂をいう。
本発明の樹脂組成物においては、ポリスチレン樹脂(A)15〜85質量部に対し、ポリアミド樹脂(B)とポリアミド樹脂(C)を合計で85〜15質量部含む。好ましくはポリスチレン樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)とポリアミド樹脂(C)の合計は、100質量部を超えてもよいが、100質量部が好ましい。
本発明の樹脂組成物は、また、ポリスチレン樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)とポリアミド樹脂(C)の合計を100質量部としたとき、ポリスチレン樹脂(A)の割合の下限値は、18質量部以上であることが好ましく、20質量部以上であることがより好ましく、さらには、用途等に応じて、30質量部以上、40質量部以上、55質量部以上であってもよい。また、ポリスチレン樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)とポリアミド樹脂(C)の合計を100質量部としたとき、ポリスチレン樹脂(A)の割合の上限値は、82質量部以下であることが好ましく、80質量部以下であることがより好ましく、さらには、用途等に応じて、70質量部以下、65質量部以下、55質量部以下であってもよい。
また、本発明の樹脂組成物においては、ポリアミド樹脂(B)とポリアミド樹脂(C)の質量比率((B):(C))が95:5〜65:35であり、好ましくは90:10〜70:30であり、より好ましくは85:15〜75:25である。
本発明においてはポリアミド樹脂(B)およびポリアミド樹脂(C)の合計とポリスチレン樹脂(A)との比率、およびポリアミド樹脂(B)とポリアミド樹脂(C)との比率を上記の範囲とすることが重要であり、これにより成形品の高い透明性を維持することができ、さらに、優れた耐薬品性、硬度および酸素バリア性を付与することができる。
滑剤としては、高級脂肪酸金属塩が例示され、ステアリン酸カルシウムが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、また、ポリスチレン樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)とポリアミド樹脂(C)の合計含有量を、樹脂組成物の90質量%以上(好ましくは95質量%以上、より好ましくは99質量%以上)とすることができる。
酸素バリア性の測定方法の詳細は、後述する実施例に記載の方法に従う。
本発明の成形品は、本発明の樹脂組成物から形成される。
本発明の樹脂組成物を用いた成形品の具体的な製造方法は、特に制限されず、熱可塑性樹脂について一般に使用されている成形方法を採用することができる。具体的には、射出成形、中空成形、押出成形、プレス成形などの成形方法を適用することができる。
撹拌機、分縮器、冷却器、温度計、滴下槽および窒素ガス導入管を備えたジャケット付きの50L反応缶に、アジピン酸9000g(61.0mol)、次亜リン酸ナトリウム一水和物2.6g(ポリアミド樹脂中のリン原子濃度換算で100質量ppm)および酢酸ナトリウム1.0gを仕込み、十分窒素置換し、さらに少量の窒素気流下にて180℃に昇温し、アジピン酸を均一に溶融させた後、系内を撹拌しつつ、これにメタキシリレンジアミン8480g(62.2mol)を滴下した。この間、内温は連続的に245℃まで上昇させた。なお重縮合により生成する水は、分縮器および冷却器を通して系外に除いた。メタキシリレンジアミンの滴下終了後、内温をさらに260℃まで昇温し、1時間反応を継続した後、ポリマーを反応缶下部のノズルからストランドとして取り出し、水冷後ペレット化してポリマー(MXD6)を得た。
撹拌機、分縮器、全縮器、温度計、滴下ロートおよび窒素導入管、ストランドダイを備えた反応容器に、精秤したアジピン酸6,000g(41.1mol)、イソフタル酸6,820g(41.1mol)、次亜リン酸ナトリウム一水和物3.6g(NaH2PO2・H2O)(ポリアミド樹脂中のリン原子濃度換算で100質量ppm)および酢酸ナトリウム1.1gを配合し、十分に窒素置換した後、窒素を内圧0.4MPaまで充填し、さらに少量の窒素気流下で系内を撹拌しながら190℃まで加熱した。
これにメタキシリレンジアミン11,184g(82.11mol)を撹拌下に滴下し、生成する縮合水を系外へ除きながら系内を連続的に昇温した。メタキシリレンジアミンの滴下終了後、内温を上昇させ、255℃に達した時点で反応容器内を減圧にし、さらに内温を上昇させて260℃で10分間、溶融重縮合反応を継続した。その後、系内を窒素で加圧し、得られた重合物をストランドダイから取り出して、これをペレット化し、約21kgのポリアミド樹脂(MXD6I−1)を得た。この樹脂は、昇温過程における結晶融解エンタルピーΔHmがほぼ0J/gであり、非晶性であることが分かった。
合成例2において、アジピン酸6,000g(41.06mol)、イソフタル酸6,821g(41.06mol)を、アジピン酸11,280g(77.19mol)とし、イソフタル酸819g(4.93mol)を添加した以外同様にしてイソフタル酸変性ポリアミド樹脂(MXD6I−2)を得た。ここでのイソフタル酸変性率は6モル%である。
ポリアミド樹脂(B)およびポリアミド樹脂(C)を下記実施例(表1)に示す量(質量部)となるように秤量してドライブレンドした。二軸押出機(東芝機械社製、TEM26SX)の根元から投入し、270℃にて溶融して押し出し、ストランドを水槽で水冷した後にペレタイジングし、ペレットを作製した。得られたペレットは、110℃(露点−40℃)で24時間真空乾燥したのち、ポリスチレン樹脂ペレットと表1に示す質量比率となるようにドライブレンドし、射出成形機(住友重機械工業(株)製、SE130DU−HP)に導入し、4mm×10mm×80mmの試験片を作製した。成形に際し、シリンダー温度は280℃、金型表面温度は90℃にて実施した。
以下の評価を行い、表1に示した。
上記試験片を印刷物上に置いた。その際に背景に見える印刷画像の視認性を目視にて評価した。結果は以下のように区分して対比した。評価は5人の専門家で行い、多数決で判断した。結果を表1に示す。
(評価)
A:印刷画像を容易に視認できた。
B:白濁が見られるものの印刷画像は視認可能であった。
C:白濁が著しく印刷画像が視認できなかった。
上記試験片を23℃の条件でトルエンに浸漬し、5日間静置し、その外観を評価した。印刷物上に上記で浸漬後の試験片を置いた。その際に背景に見える印刷画像の視認性を目視にて評価した。結果は以下のように区分して対比した。評価は5人の専門家で行い、多数決で判断した。結果を表1に示す。
(評価)
A:試験片形状に変化はなく、その透明性への影響はなかった。
B:試験片形状に変化はなかったが、透明性は悪化した(視認は可能)。
C:試験片形状に変化はなかったが、透明性は悪化した(視認は不可能)。
D:試験片形状は変化し、透明性も悪化した。
また視認の可否については、浸漬前の時点で白濁しており、視認性のないものについては、試験片形状に変化のない場合は、「C」、試験片の形状に変化があった場合は、「D」とした。
上記試験片について、ISO 15184に従って鉛筆硬度を測定した。
ポリアミド樹脂(B)およびポリアミド樹脂(C)を下記実施例(表1)に示す量(質量部)となるように秤量してドライブレンドした。二軸押出機(東芝機械社製、TEM26SX)の根元から投入し、270℃にて溶融して押し出し、ストランドを水槽で水冷した後にペレタイジングし、ペレットを作製した。得られたペレットは、110℃(露点−40℃)で24時間真空乾燥したのち、ポリスチレン樹脂ペレットと表1に示す質量比率となるようにドライブレンドし、二軸押出機(プラスチック工学研究所製、PTM−30)の根元から投入し、溶融して押し出し、厚さ100μmのフィルムを作製した。押出機の温度設定は、270℃に設定した。
酸素透過係数は、上記で得られた厚さ100μmのフィルムについて、面積50cm2の部分を切り出し、測定温度25℃、相対湿度60%、条件下で測定した。
測定に際し、OX−TRAN−2/21(MOCON社製)を用い、値が安定した際の酸素バリア性を評価した。
単位は、cc・mm/day・m2・atmで示した。
これに対し、ポリスチレン樹脂とポリアミド樹脂とのブレンドであっても、イソフタル酸変性ポリアミド樹脂(C)を含まないもの(比較例2)、イソフタル酸変性ポリアミド樹脂(C)が多いもの(比較例3)、イソフタル酸変性率の低いポリアミド樹脂を用いた場合(比較例4〜6)のいずれにおいても、ポリスチレン樹脂のみのものと比較して、シートの透明性が低く外観に劣っていた(比較例1)。
Claims (10)
- ポリスチレン樹脂(A)15〜85質量部に対し、ポリアミド樹脂(B)とポリアミド樹脂(C)を合計で85〜15質量部含み、
前記ポリアミド樹脂(B)は、ジアミン由来の構成単位と、ジカルボン酸由来の構成単位から構成され、前記ジアミン由来の構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、前記ジカルボン酸由来の構成単位の90モル%超がアジピン酸に由来し、
前記ポリアミド樹脂(C)は、ジアミン由来の構成単位と、ジカルボン酸由来の構成単位から構成され、前記ジアミン由来の構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、前記ジカルボン酸由来の構成単位の、40〜60モル%が炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来し、60〜40モル%がイソフタル酸に由来し(但し、合計が100モル%を超えることはない)、
前記ポリアミド樹脂(B)と前記ポリアミド樹脂(C)の質量比率((B):(C))が95:5〜65:35である、樹脂組成物。 - 前記ポリアミド樹脂(B)におけるジアミン由来の構成単位の70モル%以上がメタキシリレンジアミンに由来する、請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記ポリアミド樹脂(C)におけるジアミン由来の構成単位の70モル%以上がメタキシリレンジアミンに由来する、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
- 前記ポリアミド樹脂(C)におけるジカルボン酸由来の構成単位の60〜40モル%がアジピン酸に由来する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記ポリアミド樹脂(B)は結晶性ポリアミド樹脂であり、前記ポリアミド樹脂(C)は非晶性ポリアミド樹脂であり、かつ、前記ポリアミド樹脂(B)を構成する構成単位と、前記ポリアミド樹脂(C)を構成する構成単位の60モル%以上が共通する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記ポリアミド樹脂(B)におけるジアミン由来の構成単位の70モル%以上がメタキシリレンジアミンに由来し、
前記ポリアミド樹脂(C)におけるジアミン由来の構成単位の70モル%以上がメタキシリレンジアミンに由来し、
前記ポリアミド樹脂(C)におけるジカルボン酸由来の構成単位の60〜40モル%がアジピン酸に由来し、
前記ポリアミド樹脂(B)は結晶性ポリアミド樹脂であり、前記ポリアミド樹脂(C)は非晶性ポリアミド樹脂であり、かつ、前記ポリアミド樹脂(B)を構成する構成単位と、前記ポリアミド樹脂(C)を構成する構成単位の60モル%以上が共通する、請求項1に記載の樹脂組成物。 - 前記ポリアミド樹脂(B)と前記ポリアミド樹脂(C)の質量比率((B):(C))が90:10〜70:30である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂組成物から形成された成形品。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂組成物から形成されたフィルム。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂組成物の製造方法であって、
前記ポリアミド樹脂(B)と前記ポリアミド樹脂(C)を溶融混練した後、さらに、前記ポリスチレン樹脂(A)を添加して溶融混練することを含む、樹脂組成物の製造方法。
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