JPWO2020171021A1 - スラストフォイル軸受、スラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法 - Google Patents

スラストフォイル軸受、スラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法 Download PDF

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Abstract

スラストフォイル軸受(3)は、回転軸が挿通される挿通孔(30a)及び挿通孔(30a)の軸方向の一方側において挿通孔(30a)の周囲に配置された支持面(31)を有するベースプレート(30)と、支持面(31)に配置されたバックフォイル(20)と、を備え、支持面(31)は、ベースプレート(30)の軸方向の他方側に向かい傾斜する傾斜角が、挿通孔(30a)の径方向の外側に向かうに従って順に浅くなる複数の傾斜面(31a〜31d)を有し、バックフォイル(20)は、スリット(24)によって径方向において複数の分割領域(25)に分かれ、複数の分割領域(25)が複数の傾斜面(31a〜31d)に支持されている。

Description

本発明は、スラストフォイル軸受、スラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法に関する。
本願は、2019年2月22日に日本国に出願された特願2019−030418号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、高速回転体用の軸受として、回転軸に設けられたスラストカラーに対向して配置されるスラストフォイル軸受が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。スラストフォイル軸受は、振動や衝撃によって発生する回転軸の動き(スラストカラーの軸方向変位と傾き)を吸収できるように、軸受面が柔軟なフォイル(金属製薄板)によって形成されており、軸受面の下に軸受面を柔軟に支持するためのフォイル構造を有している。
スラストフォイル軸受には、周方向に複数のトップフォイル片とバックフォイル片が配列された形態がある。トップフォイル片は、バックフォイル片に支持されており、スラストカラーの回転により、トップフォイル片とスラストカラーとの間に潤滑流体が導入される。この潤滑流体がトップフォイル片とスラストカラーとの間に楔状の流体潤滑膜を形成し、スラストフォイル軸受の負荷能力が発揮される。
日本国特許第6065917号公報
上記従来技術では、トップフォイルとスラストカラーとの間に楔状の隙間を形成するために、一定の高さのバックフォイルを、ベースプレートの軸方向と直交する方向に広がる平坦面に対して傾斜した傾斜面に設置している。しかし、このような傾斜面は、ベースプレートの内外周で高さの差が生じ、外周側においてトップフォイルとスラストカラーとの隙間が大きくなり、スラストフォイル軸受の負荷能力に影響を与える場合がある。
本開示は、上記事情に鑑みてなされ、スラストフォイル軸受の負荷能力の向上を目的とする。
本開示の第1の態様に係るスラストフォイル軸受は、シャフトが挿通される挿通孔及び前記挿通孔の軸方向の一方側において前記挿通孔の周囲に配置された支持面を有するベースプレートと、前記支持面に支持されたバックフォイルと、を備え、前記支持面は、前記ベースプレートの前記軸方向の他方側に向かい傾斜する傾斜角が、前記挿通孔の径方向の外側に向かうに従って順に浅くなる複数の傾斜面を有し、前記バックフォイルは、スリットによって前記径方向において複数の分割領域に分かれ、前記複数の分割領域が前記複数の傾斜面に支持されている。
本開示の第2の態様に係るスラストフォイル軸受は、第1の態様において、前記複数の傾斜面のうち、前記径方向で隣り合う傾斜面の間には、段差が形成されている。
本開示の第3の態様に係るスラストフォイル軸受は、第2の態様において、前記スリットは、前記軸方向において前記段差と対向する径方向位置に形成されている。
本開示の第4の態様に係るスラストフォイル軸受は、第2または第3の態様において、前記複数の分割領域のうち、少なくとも一つの分割領域の前記径方向における内端縁が、該分割領域を支持する前記傾斜面の前記径方向の内端縁側の前記段差よりも、前記径方向の内側まで延伸している。
本開示の第5の態様に係るスラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法は、シャフトが挿通される挿通孔と、前記挿通孔の軸方向と直交する方向に広がる平坦面と、前記平坦面に対する傾斜角が、前記挿通孔の径方向の外側に向かうに従って順に浅くなる複数の傾斜面と、を有する、スラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法であって、前記複数の傾斜面をプレス加工により形成する。
本開示の第6の態様に係るスラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法は、第5の態様において、前記プレス加工は、前記複数の傾斜面に対応した傾斜角を備える複数の金型を用いて、前記複数の傾斜面を形成する。
本開示によれば、スラストフォイル軸受の負荷能力を向上できる。
スラストフォイル軸受が適用されるターボ機械の一例を示す側面図である。 本開示のスラストフォイル軸受を示す側面図である。 本開示の第1実施形態に係るスラストフォイル軸受を示す平面図である。 図3に示すスラストフォイル軸受の要部断面図である。 図3に示すトップフォイル片及びバックフォイル片の拡大平面図である。 図5に示すバックフォイル片を支持するベースプレートの支持面の拡大平面図である。 図6に示す矢視Aの模式図である。 本開示の第1実施形態に係るベースプレートに複数の傾斜面を形成する工程を示す説明図である。 本開示の第1実施形態に係るベースプレートに複数の傾斜面を形成する工程を示す説明図である。 (a)部は、本開示の第1実施形態に係る複数の傾斜面を有する支持面の作用を説明する説明図であり、(b)部は、比較例として複数の傾斜面を有さない従来の単一の支持面(傾斜面)の場合の例を説明する説明図である。 本開示の第2実施形態に係るベースプレートの支持面を示す拡大平面図である。 図11に示す矢視Cの模式図である。 本開示の第3実施形態に係るベースプレートの支持面を示す拡大平面図である。
以下、図面を参照して本開示のスラストフォイル軸受を詳しく説明する。
図1は、本開示のスラストフォイル軸受が適用されるターボ機械の一例を示す側面図である。
図1中、符号1は回転軸(シャフト)、符号2は回転軸の先端部に設けられたインペラ、符号3は本開示に係るスラストフォイル軸受である。
回転軸1には、円板状のスラストカラー4が取り付けられている。スラストカラー4は、一対のスラストフォイル軸受3に挟まれている。インペラ2は、静止側(回転するインペラ2に対して回転せずに静止している部材)となるハウジング5内に配置されており、ハウジング5との間にチップクリアランス6を有している。回転軸1は、ラジアルフォイル軸受7に支持されている。
図2は、本開示のスラストフォイル軸受3を示す側面図である。
スラストフォイル軸受3は、図2に示すように、スラストカラー4を挟んで両側に一対で設けられている。これら一対のスラストフォイル軸受3は、共に同じ構成である。スラストフォイル軸受3は、トップフォイル10と、バックフォイル20と、ベースプレート30と、を備える。
一対のスラストフォイル軸受3のそれぞれのベースプレート30の間には、二点鎖線で示す円筒状の軸受スペーサ40が挟持されている。そして、これらベースプレート30は、締結ボルト41によって軸受スペーサ40を介して連結されている。ベースプレート30の外周部には、締結ボルト41を挿通するための貫通孔42が形成されている。なお、このように連結されたベースプレート30のうちの一方は、締結ボルト41による締め付けによってハウジング5に当接している。
(第1実施形態)
図3は、本開示の第1実施形態に係るスラストフォイル軸受3を示す平面図である。図4は、図3に示すスラストフォイル軸受3の要部断面図である。
ベースプレート30は、図3に示すように、回転軸1が挿通される挿通孔30aを有する。
なお、以下の説明においては、挿通孔30aを基準に各部材の位置関係を説明することがある。具体的に、「軸方向」とは、挿通孔30aが延びる方向(回転軸1が挿通される方向)を言う。また、「径方向」とは、挿通孔30aの径方向を言う。また、「周方向」とは、挿通孔30aの内周面に沿った周方向を言う。あるいは、挿通孔30aに挿通された回転軸1の軸心を基準に、当該軸心から視た「径方向」及び「周方向」とも言える。
ベースプレート30は、軸方向におけるスラストフォイル軸受3の最外部(反スラストカラー側)を構成している。ベースプレート30には、挿通孔30aが形成されている。
すなわち、本開示のベースプレート30は、挿通孔30aが形成された円板状の部材である。しかし、挿通孔30aを有すれば、ベースプレート30は、円板状以外の部材(例えば矩形板状)であってもよい。また、挿通孔30aについても、必ずしも厳密な円筒形状である必要はない。
ベースプレート30は、例えば、厚さ数mm程度の金属板から形成されている。スラストカラー4と対向して配置されるベースプレート30の平坦面30bにおける挿通孔30a(開口)の周囲には、トップフォイル10、バックフォイル20が配置されている。具体的に、トップフォイル10は、バックフォイル20に支持され、バックフォイル20は、ベースプレート30に支持されている。つまり、トップフォイル10は、バックフォイル20を介し、ベースプレート30にも支持されている。
本開示では、トップフォイル10、バックフォイル20がいずれも複数枚(6枚)のトップフォイル片11、バックフォイル片21によって形成されている。ベースプレート30は、平坦面30bの周方向において等間隔に6枚のトップフォイル片11、バックフォイル片21を支持している。なお、トップフォイル片11、バックフォイル片21の枚数は、6枚に限定されない。
本開示のトップフォイル10は、周方向に配列された金属製の薄板(トップフォイル片11)によって形成されている。トップフォイル片11は、周方向一方側(回転軸1の回転方向上流側)から周方向他方側(回転軸1の回転方向下流側)に向かって上方(図3において紙面手前側、あるいは、ベースプレート30からトップフォイル片11に向かう方向の軸方向側)に傾斜する傾斜部12と、傾斜部12の周方向一方側に連設され、ベースプレート30に取り付けられる取付部13と、を有している。ここで、回転軸1の回転方向とは、図3の回転軸1に表示される矢印の向きをいう。
傾斜部12は、図3に示すように、扇形の頂点側を切り欠いて内周側、外周側をそれぞれ円弧状とした、略台形状に形成されている。すなわち、傾斜部12は、周方向に離隔し、内周側から外周側に延びる2つの端縁と、2つの端縁を内周側で接続する内周側の端縁と、2つの端縁を外周側で接続する外周側の端縁を備えている。傾斜部12の周方向他方側の内周側から外周側に延びる端縁(以下、周方向他方側の端部12aと言う)は、自由端である。
一方で、傾斜部12の周方向一方側の内周側から外周側に延びる端縁は、曲げ部14を介して取付部13に接続されている。曲げ部14は、図4に示すように、第1の屈曲と、第1の屈曲の周方向他方側に位置する第2の屈曲とで構成されている。第1の屈曲は、トップフォイル片11のベースプレート30に対向する面の背面側に屈曲している。第2の屈曲は、トップフォイル片11のベースプレート30に対向する面側に屈曲している。つまり、曲げ部14は、階段状である。なお、第1の屈曲、第2の屈曲は、いずれも鈍角である。
曲げ部14よりも周方向他方側に位置する傾斜部12は、バックフォイル片21の支持部22に支持されている。支持部22に支持された傾斜部12は、周方向一方側から周方向他方側に向かうに連れて、ベースプレート30から漸次遠ざかるように初期傾斜角で傾斜して配置されている。ここで、初期傾斜角とは、荷重がゼロのときのベースプレート30に対するトップフォイル片11の傾斜角を意味する。本開示のベースプレート30は、軸方向に直交する方向に広がる平坦面30bを有し、傾斜部12は、当該平坦面30bに対し傾斜している。
取付部13は、曲げ部14の周方向一方側(第1の屈曲側)に接続されている。本開示では、この取付部13は、径方向において曲げ部14と同じ長さで帯状に形成され、ベースプレート30に対してスポット溶接(点付溶接)されている。つまり、この溶接位置が、ベースプレート30に対するトップフォイル片11の取付位置である。なお、ベースプレート30に対するトップフォイル片11の取り付けについては、スポット溶接以外にも、例えばネジ止めなどによっても行うことができる。また、取付部13と曲げ部14は、必ずしも径方向において同じ長さである必要はない。
一方、バックフォイル20は、図3に示すように、周方向に配列された金属製の薄板(バックフォイル片21)によって形成されている。バックフォイル片21は、トップフォイル片11の傾斜部12を支持する支持部22を有している。支持部22は、図4に示すように、山部22aと谷部22bが交互に形成された波型のフォイル(バンプフォイル)である。支持部22は、トップフォイル片11の傾斜部12を弾性的に支持している。
なお、支持部22としては、例えば、バンプフォイル、日本国特開2006−57652号公報や日本国特開2004−270904号公報などに記載されているスプリングフォイル、日本国特開2009−299748号公報などに記載されているバックフォイルなどを用いることができる。なお、日本国特開2006−57652号公報や日本国特開2004−270904号公報に記載されているスプリングフォイル、日本国特開2009−299748号公報に記載されているバックフォイルは、ラジアル軸受に用いられるフォイルであるが、これらを平面状に展開して円環板状に形成すれば、スラストフォイル軸受3に用いられるフォイル(支持部22)となる。
本開示の支持部22は、バンプフォイルから形成されている。支持部22は、図3に示す平面視で、トップフォイル片11の傾斜部12よりも一回り小さく形成されている。したがって、支持部22は、傾斜部12に覆われている。支持部22は、傾斜部12と同様に、扇形の頂点側を切り欠いて内周側、外周側をそれぞれ円弧状とした、略台形状に形成されている。すなわち、支持部22は、周方向に離隔し、内周側から外周側に延びる2つの端縁と、2つの端縁を内周側で接続する内周側の端縁と、2つの端縁を外周側で接続する外周側の端縁を備えている。
支持部22には、支持部22の周方向他方側の内周側から外周側に延びる端縁(以下、バックフォイル第1端部21aと言う)と直交する法線方向(以下、第1方向と言う)において、谷部22bと山部22aが交互に連なっている。なお、第1方向は、山部22aの稜線と直交する方向とも言う。また、第1方向の一方側とは、後述する図5において紙面左側を示し、第1方向の他方側とは、後述する図5において紙面右側を示す。ちなみに、上述した「周方向」と「第1方向」は、異なる概念の方向である。
図4に示すように、谷部22bは、平坦面を備えベースプレート30に対向している。
また、山部22aは、隣接する谷部22bを繋ぐアーチ状の部位である。バックフォイル片21は、ベースプレート30に支持されている。そのため、谷部22bは、ベースプレート30と当接可能である。支持部22の両端部、すなわち、バックフォイル第1端部21aと、支持部22の周方向一方側の端部(以下、バックフォイル第2端部21b)は、それぞれ谷部22bによって形成されている。
本開示では、谷部22b及び山部22aは、それぞれほぼ等ピッチで形成されている。
また、山部22aの高さ(谷部22bと山部22aの高さの差)は、一定の高さで形成されている。ベースプレート30には、支持部22を支持する支持面31が形成されている。支持面31は、挿通孔30aの軸方向の一方側において挿通孔30aの周囲に配置されている。支持面31は、ベースプレート30の平坦面30bに対して、第1方向の他方側 (図4において紙面右側)に向かうに従って漸次高くなる(平坦面30bに近づく)傾斜面になっている。言い換えると、支持面31は、ベースプレート30の軸方向の他方側(背面側)に向かい傾斜している。このため、支持面31に支持されたバックフォイル片21上のトップフォイル片11の傾斜部12は、平坦面30bに対して傾斜する。なお、本開示において、第1方向の他方側と、周方向の他方側の向きは一致していないが、その間の角度は劣角である。
バックフォイル片21のバックフォイル第1端部21aは、ベースプレート30に対してスポット溶接(点付溶接)されている。つまり、この溶接位置が、ベースプレート30に対するバックフォイル片21の取付位置である。つまり、本開示において、バックフォイル片21の取付位置は、第1方向の他方側(図4において紙面右側)の端に位置する谷部22b(バックフォイル第1端部21a)である。
また、バックフォイル片21の第1方向の一方側(図4において紙面左側)の端に位置する谷部22b(バックフォイル第2端部21b)は、自由端である。すなわち、バックフォイル片21に荷重が作用すると、バックフォイル第2端部21bが、第1方向一方側に向かって移動することが可能である。なお、ベースプレート30に対するバックフォイル片21の取り付けについては、スポット溶接以外にも、例えばネジ止めなどによっても行うことができる。
図5は、図3に示すトップフォイル片11及びバックフォイル片21の拡大平面図である。
図5に示すように、本開示のバックフォイル片21のバックフォイル第2端部21b(自由端)は、内周側から外周側に分離した複数の端縁で形成される。すなわち、バックフォイル片21には、バックフォイル第2端部21bからバックフォイル第1端部21aに向かい周方向に延伸する複数のスリット24が形成されている。このため、バックフォイル片21は、複数のスリット24によって、径方向において複数の分割領域25に分かれている。具体的には、バックフォイル片21は、周方向における一方側(回転方向の上流側)が、径方向において複数(本開示では4つ)の分割領域25に分割されている。
4つの分割領域25は、それぞれ第1方向において変位可能である。4つの分割領域25の間には、スリット24が形成されている。本開示のスリット24は、挿通孔30aと同心円の一部を形成する円弧状に形成されている。また、本開示のスリット24は、ベースプレート30に対するバックフォイル片21の取付位置(バックフォイル第1端部21a)と隣接する山部22aまで延伸している。つまり、バックフォイル片21の取付位置と、当該取付位置の周方向一方側に隣接する谷部22bとの間の位置までスリット24が延伸している。
図6は、図5に示すバックフォイル片21を支持するベースプレート30の支持面31の拡大平面図である。図7は、図6に示す矢視Aの模式図である。
図6に示すように、ベースプレート30の支持面31は、バックフォイル片21よりも一回り大きく形成されている。支持面31は、バックフォイル片21と同様に、扇形の頂点側を切り欠いて内周側、外周側をそれぞれ円弧状とした、略台形状に形成されている。
すなわち、支持面31は、周方向に離隔し、内周側から外周側に延びる2つの端縁と、2つの端縁を内周側で接続する内周側の端縁と、2つの端縁を外周側で接続する外周側の端縁を備えている。なお、支持面31の境界は、段差などで明確にされていなくてもよい。
本開示の支持面31は、径方向において分離した複数(本開示では4つ)の傾斜面31a〜31dによって形成されている。複数の傾斜面31a〜31dは、傾斜面31aが最も外周側に配置され、傾斜面31aから径方向内側に向かって順に傾斜面31b、31c、31dが配置されている。複数の傾斜面31a〜31dは、支持面31の周方向他方側の内周側から外周側に延びる端縁(以下、支持面31の周方向他方側の端部31Aと言う)から、それぞれ上述した第1方向の一方側に向かって(図6において符号L1〜L4が示す方向に向かって)、平坦面30bに対し傾斜している。つまり、第1方向の一方側に向かうに従い、支持面31がベースプレート30の背面側に向かい傾斜していく。また、支持面31の周方向他方側の端部31Aに取り付けられたバックフォイル第1端部21aは、軸方向における高さが径方向に一定である。さらに、本開示では、複数の傾斜面31a〜31dは、バックフォイル第1端部21aに平行な位置で、それぞれの傾斜面31a〜31dにおいて個々に高さが一定である。
図7に示すように、複数の傾斜面31a〜31dは、平坦面30bに対する傾斜角θ1〜θ4が、挿通孔30aの径方向の外側に向かうに従って順に浅く(小さく)なっている。つまり、最も外周側に配置された傾斜面31aの傾斜角θ1が最も浅く(小さく)、傾斜面31bの傾斜角θ2、傾斜面31cの傾斜角θ3、傾斜面31dの傾斜角θ4の順に深く(大きく)なっている。傾斜角θ1〜θ4は、図4に示すトップフォイル片11の傾斜部12の初期傾斜角度θの範囲内で設定するとよく、例えば、当該初期傾斜角度θを4等分した値に設定してもよい。
図6に示すように、複数の傾斜面31a〜31dのうち、径方向で隣り合う傾斜面の間には、段差32が形成されている。本開示の段差32は、挿通孔30aと同心円の一部を形成する円弧状に形成されている。また、本開示の段差32は、支持面31の周方向他方側の端部31Aから、支持面31の周方向一方側の内周側から外周側に延びる端縁(以下、支持面31の周方向一方側の端部31Bと言う)まで延伸している。本開示では、段差32とスリット24の径方向位置が一致している。つまり、スリット24は、軸方向において段差32と対向する径方向位置に形成されている。
また、本開示では、複数のスリット24は、バックフォイル第1端部21aと平行となる位置まで延伸している。つまり、各スリット24の根元(溝端)には、アールがつけられており、そのアール同士を結ぶ径方向に延びる直線がバックフォイル第1端部21aと平行である。
また、本開示のベースプレート30の段差32は、複数のスリット24のアールがつけられている位置から周方向一方側(回転方向上流側)に向かい形成されている。また、本開示では、周方向一方側に向かい段差32が大きくなる。さらに、本開示のように、ベースプレート30の段差32は、複数のスリット24のアールがつけられている位置よりも周方向他方側(回転方向下流側)まで延伸していてもよい。但し、ベースプレート30の段差32は、バックフォイル第1端部21aを越えてまでは延伸しない。
また、本開示では、スリット24によって径方向に分割されたバックフォイル片21の4つの分割領域25が、段差32によって径方向に分割された4つの傾斜面31a〜31dに支持されている。つまり、4つの分割領域25が、4つの傾斜面31a〜31dに一対一で支持されている。1つの傾斜面と、その傾斜面に支持される1つの分割領域25の径方向における寸法は、例えば、傾斜面(例えば傾斜面31a)の寸法をW1、分割領域25の寸法をW2とすると、W1>W2の関係を有している。
上記構成の複数の傾斜面31a〜31dを有するベースプレート30は、例えば、図8及び図9に示すようなプレス加工によって形成することができる。
図8及び図9は、本開示の第1実施形態に係るベースプレート30に複数の傾斜面31a〜31dを形成する工程を示す説明図である。
この工程のプレス加工では、図8の(a)部に示すような、凸部101aをプレス面に備える金型100を用いてもよい。
金型100は、プレス面に、第1方向(図8において紙面左右方向)において先端面が傾斜角θ1で傾斜した凸部101aを備えている。つまり、凸部101aの先端面は、第1方向の一方側(図8において紙面右側)に向かうに従って、ベースプレート30の平坦面30bに向かって延びている。また、凸部101aの先端面は、上述した図6の平面視に示す傾斜面31aと同様の略台形状に形成されている。
この金型100によって、図8の(b)部に示すように、ベースプレート30の平坦面30bをプレスする。このプレス加工によって、ベースプレート30の平坦面30bに、金型100の凸部101aの形状が転写した傾斜面31aが形成される。
これにより、図8の(c)部に示すように、ベースプレート30の平坦面30bに、平坦面30bに対して傾斜角θ1で傾斜した傾斜面31aを形成することができる。
次の工程では、図9の(b)部に示すような、凸部101bをプレス面に備える金型100を用いてもよい。この金型100は、プレス面に、第1方向(図8において紙面左右方向)において先端面が傾斜角θ2で傾斜した凸部101bを備えている。凸部101bの先端面は、上述した図6に示す傾斜面31bと同様の略台形状に形成されている。
この金型100によって、図9の(b)部に示すように、ベースプレート30の平坦面30bの傾斜面31aよりも内周側をプレスする。このプレス加工によって、傾斜面31aの内周側に、金型100の凸部101bの形状が転写した傾斜面31bが形成される。このように、複数の傾斜面31a〜31dに対応した傾斜角θ1〜θ4を備える金型を用いて、順にスタンプ(プレス)していくことにより、図6に示すように、ベースプレート30の平坦面30bに、径方向の外側に向かうに従って順に傾斜角が浅くなる複数の傾斜面31a〜31dを形成することができる。
このような、ベースプレート30の製造方法によれば、複数の傾斜面31a〜31dの加工に掛かる時間が短縮され、コストが下がる。また、このように、切削加工より安価なプレス加工を適用することにより、ベースプレート30が量産し易くなる。
なお、複数の傾斜面31a〜31dのプレスの順番は、傾斜角が深い順(傾斜面31d、31c、31b、31aの順)に行ってもよいし、順不同でも構わない。また、金型100が、複数の傾斜角θ1〜θ4を有する複数の凸部を備える場合は、傾斜面31a〜31dを一回のプレスによって形成しても構わない。
さらに、支持面31の全面(傾斜角が0)を最も浅い傾斜面31aと同一の傾斜角θ1を有する金型でプレス加工した後、傾斜面31aを除く支持面31の全面(傾斜角θ1の面)を、次に浅い傾斜面31bと同一の傾斜角θ2を有する金型でプレス加工するなどし、これを繰り返すことで、径方向内側に向かって徐々に深い傾斜面を形成してもよい。
次に、このような構成を有するベースプレート30を備えるスラストフォイル軸受3の作用について説明する。
スラストフォイル軸受3は、図2に示すように、スラストカラー4を挟んだ両側に設けている。そのため、回転軸1のスラスト方向両側の移動を抑制できる。
このような状態で回転軸1が回転し、スラストカラー4が回転を始めると、スラストカラー4とトップフォイル片11は擦れ合いつつ、両者の間に形成されたくさび形の空間に周囲流体が押し込まれる。そして、スラストカラー4が一定の回転速度に達すると、両者の間に流体潤滑膜が形成される。この流体潤滑膜の圧力によってトップフォイル片11はバックフォイル片21側へ押し付けられ、スラストカラー4はトップフォイル片11との接触状態を脱し、非接触で回転するようになる。
ここで、図6に示すように、バックフォイル片21は、ベースプレート30の平坦面30bに対し傾斜した支持面31に支持されている。支持面31は、バックフォイル片21の径方向に延伸するバックフォイル第1端部21aと直交する第1方向の一方側(図6において紙面左側)に向かって傾斜している。支持面31を形成する複数の傾斜面31a〜31dは、バックフォイル第1端部21aを支持する周方向位置では高さが揃っているが、当該周方向位置よりも周方向一方側に移動すると(例えば図6において同一角度でB−B線を引くと)、ベースプレート30の内外周差によって、径方向内側に配置された傾斜面の傾斜ストローク(例えば符号L1で示される矢印の長さ)の方が、径方向外側に配置された傾斜面の傾斜ストローク(例えば符号L2で示される矢印の長さ)よりも短くなる。つまり、傾斜ストロークは、内周側から外周側に向かって、符号L1〜L4の順に長くなるとも言える。
図10は、(a)部は、本開示の第1実施形態に係る複数の傾斜面31a〜31dを有する支持面31の作用を説明する説明図であり、(b)部は、比較例として複数の傾斜面31a〜31dを有さない従来の単一の支持面31(傾斜面)の場合の例を説明する説明図である。なお、図10は、図6に示すB−B線に対応する周方向位置の断面模式図である。図6に示すB−B線は、径方向に延びる直線である。つまり、図10は、ベースプレート30を径方向に切断したときの断面図である。なお、図10では視認性の向上のため、図10の(a)部に示す複数の傾斜面31a〜31dを有する支持面31の傾き、図10の(b)部に示す単一の支持面31(傾斜面)の傾き、をそれぞれ誇張して表現している。実際の支持面31の傾斜角は例えば0.1°程度であり、支持面31は略平坦面のようにも見える。
先ず、従来の図10の(b)部に示す単一の支持面31(傾斜面)について説明すると、この傾斜面31は、上述したベースプレート30の内外周差により、内周側よりも外周側の傾斜ストロークが長くなる結果、同一の周方向位置において内周側よりも外周側が低くなり、外周側がスラストカラー4に対して軸方向に大きく離間することとなる。
つまり、ベースプレート30の内周側では、スラストカラー4とトップフォイル片11との隙間が寸法Dであるのに対し、ベースプレート30の外周側では、当該隙間が寸法Dよりも大きい寸法D2となる。スラストカラー4とトップフォイル片11との隙間が大きくなると、上述した流体潤滑膜を良好に形成することが困難になる。
一方、本開示の図10の(a)部に示す複数の傾斜面31a〜31dを有する支持面31は、上述したベースプレート30の内外周差はあるものの、傾斜面31a〜31dの平坦面30bに対する傾斜角が、挿通孔30aの径方向の外側に向かうに従って順に浅く(小さく)なっているため、バックフォイル片21を介して外周側のトップフォイル片11をスラストカラー4側に持ち上げて、外周側におけるスラストカラー4とトップフォイル片11との隙間を、内周側の寸法Dと同様の寸法D1まで近づけることができる。これにより、ベースプレート30の外周側においても、上述した流体潤滑膜を良好に形成することができる。
したがって、上述した第1実施形態によれば、回転軸1が挿通される挿通孔30a及び挿通孔30aの軸方向の一方側において挿通孔30aの周囲に配置された支持面31を有するベースプレート30と、支持面31に配置されたバックフォイル20と、を備え、支持面31は、ベースプレート30の軸方向の他方側に向かい傾斜する傾斜角が、挿通孔30aの径方向の外側に向かうに従って順に浅くなる複数の傾斜面31a〜31dを有し、バックフォイル20は、スリット24によって径方向において複数の分割領域25に分かれ、複数の分割領域25が複数の傾斜面31a〜31dに支持されている、という構成を採用することによって、スラストフォイル軸受3の負荷能力を向上できる。
また、本開示においては、図6に示すように、複数の傾斜面31a〜31dのうち、径方向で隣り合う傾斜面31a〜31dの間には、段差32が形成されており、スリット24は、軸方向において段差32と対向する径方向位置に形成されている。この構成によれば、段差32と同じ径方向位置において、複数の分割領域25がスリット24によって変形可能となるため、傾斜角の異なる複数の傾斜面31a〜31dに、バックフォイル片21の複数の分割領域25を良好に載置できる。
(第2実施形態)
次に、本開示の第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図11は、本開示の第2実施形態に係るベースプレート30の支持面31を示す拡大平面図である。図12は、図11に示す矢視Cの模式図である。
図11に示すように、第2実施形態では、支持面31の傾斜面31の分割数が、バックフォイル片21の分割領域25の分割数よりも少ない点で、上記実施形態と異なる。
第2実施形態の支持面31は、径方向において分離した複数(本開示では2つ)の傾斜面31f、31eによって形成されている。傾斜面31f、31eは、傾斜面31eが最も外周側に配置され、傾斜面31eよりも径方向内側に傾斜面31fが配置されている。
傾斜面31f、31eは、支持面31の周方向他方側の端部31Aから、それぞれ上述した第1方向の一方側に向かって(図11において符号L5、L6が示す方向に向かって)、平坦面30bに対し傾斜している。
図12に示すように、傾斜面31f、31eは、平坦面30bに対する傾斜角θ5、θ6が、挿通孔30aの径方向の外側に向かうに従って順に浅く(小さく)なっている。つまり、最も外周側に配置された傾斜面31eの傾斜角θ5が浅く(小さく)、傾斜面31eよりも内周側に配置された傾斜面31fの傾斜角θ6が深く(大きく)なっている。傾斜角θ5、θ6は、図4に示すトップフォイル片11の傾斜部12の初期傾斜角度θの範囲内で設定してもよく、例えば、当該初期傾斜角度θを2等分した値に設定してもよい。
図11に示すように、径方向で隣り合う傾斜面31f、31eの間には、一つの段差32が形成されている。段差32は、挿通孔30aと同心円の一部を形成する円弧状に形成されている。また、本開示の段差32は、支持面31の周方向他方側の端部31Aから、支持面31の周方向一方側の端部31Bまで延伸している。本開示では、段差32とスリット24の一つが、軸方向において対向している。つまり、3つのスリット24には、軸方向において段差32と対向しない2つのスリット24が存在する。
また、第2実施形態では、スリット24によって径方向に分割されたバックフォイル片21の4つの分割領域25が、段差32によって径方向に分割された2つの傾斜面31f、31eに支持されている。つまり、4つの分割領域25が、2つの傾斜面31f、31eに、2つずつ支持されている。
上記構成の第2実施形態によれば、上述した第1実施形態と同様に、スラストフォイル軸受3の負荷能力を向上できる。また、第2実施形態では、上述した第1実施形態と比べて、支持面31の傾斜加工が簡素化されるため、ベースプレート30の作成が容易になる。
(第3実施形態)
次に、本開示の第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図13は、本開示の第3実施形態に係るベースプレート30の支持面31を示す拡大平面図である。
図13に示すように、第3実施形態では、支持面31の段差32と、バックフォイル片21のスリット24の径方向位置が一致していない点で、上記実施形態と異なる。
第3実施形態では、スリット24によって径方向に分割されたバックフォイル片21の4つの分割領域25が、段差32によって径方向に分割された4つの傾斜面31a〜31dに支持されているが、分割領域25の内端縁25aが、該分割領域25を支持する傾斜面(例えば、傾斜面31a)の径方向の内端縁側の段差32よりも、径方向の内側まで延伸している。
つまり、傾斜角の浅い傾斜面(例えば、傾斜面31a)に支持された分割領域25の内端縁25aが、傾斜角の深い傾斜面(例えば、傾斜面31b)の上に、庇の様に張り出している。したがって、1つの傾斜面(例えば傾斜面31a)と、その傾斜面に支持される1つの分割領域25の径方向における寸法を、それぞれW1、W2としたとき、W1<W2の関係を有する場合がある。
上記構成によっても、傾斜角の異なる複数の傾斜面31a〜31dに、バックフォイル片21の複数の分割領域25を良好に載置可能であると共に、複数の分割領域25がそれぞれスリット24によって独立して変形可能となる。
以上、図面を参照しながら本開示の一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、後述の請求項で定義される本開示の権利範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
本開示のスラストフォイル軸受およびスラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法によれば、スラストフォイル軸受の負荷能力を向上できる。
1 回転軸(シャフト)
2 インペラ
3 スラストフォイル軸受
10 トップフォイル
11 トップフォイル片
12 傾斜部
12a 端部
13 取付部
14 曲げ部
20 バックフォイル
21 バックフォイル片
21a バックフォイル第1端部
21b バックフォイル第2端部
22 支持部
22a 山部
22b 谷部
24 スリット
25 分割領域
25a 内端縁
30 ベースプレート
30a 挿通孔
30b 平坦面
31 支持面
31A 端部
31B 端部
31a 傾斜面
31b 傾斜面
31c 傾斜面
31d 傾斜面
31e 傾斜面
31f 傾斜面
32 段差
100 金型
101a 凸部
101b 凸部
θ1 傾斜角
θ2 傾斜角
θ3 傾斜角
θ4 傾斜角
θ5 傾斜角
θ6 傾斜角

Claims (7)

  1. シャフトが挿通される挿通孔及び前記挿通孔の軸方向の一方側において前記挿通孔の周囲に配置された支持面を有するベースプレートと、
    前記支持面に支持されたバックフォイルと、を備え、
    前記支持面は、前記ベースプレートの前記軸方向の他方側に向かい傾斜する傾斜角が、前記挿通孔の径方向の外側に向かうに従って順に浅くなる複数の傾斜面を有し、
    前記バックフォイルは、スリットによって前記径方向において複数の分割領域に分かれ、前記複数の分割領域が前記複数の傾斜面に支持されている、スラストフォイル軸受。
  2. 前記複数の傾斜面のうち、前記径方向で隣り合う傾斜面の間には、段差が形成されている、請求項1に記載のスラストフォイル軸受。
  3. 前記スリットは、前記軸方向において前記段差と対向する径方向位置に形成されている、請求項2に記載のスラストフォイル軸受。
  4. 前記複数の分割領域のうち、少なくとも一つの分割領域の前記径方向における内端縁が、該分割領域を支持する前記傾斜面の前記径方向の内端縁側の前記段差よりも、前記径方向の内側まで延伸している、請求項2に記載のスラストフォイル軸受。
  5. 前記複数の分割領域のうち、少なくとも一つの分割領域の前記径方向における内端縁が、該分割領域を支持する前記傾斜面の前記径方向の内端縁側の前記段差よりも、前記径方向の内側まで延伸している、請求項3に記載のスラストフォイル軸受。
  6. シャフトが挿通される挿通孔と、前記挿通孔の軸方向と直交する方向に広がる平坦面と、前記平坦面に対する傾斜角が、前記挿通孔の径方向の外側に向かうに従って順に浅くなる複数の傾斜面と、を有する、スラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法であって、
    前記複数の傾斜面をプレス加工により形成する、スラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法。
  7. 前記プレス加工は、前記複数の傾斜面に対応した傾斜角を備える複数の金型を用いて、前記複数の傾斜面を形成する、請求項6に記載のスラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法。
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