JP7406142B1 - スラストフォイル軸受、圧縮機、冷凍装置、及びスラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法 - Google Patents

スラストフォイル軸受、圧縮機、冷凍装置、及びスラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7406142B1
JP7406142B1 JP2022142538A JP2022142538A JP7406142B1 JP 7406142 B1 JP7406142 B1 JP 7406142B1 JP 2022142538 A JP2022142538 A JP 2022142538A JP 2022142538 A JP2022142538 A JP 2022142538A JP 7406142 B1 JP7406142 B1 JP 7406142B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thrust
boundary line
foil
base plate
bearing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022142538A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2024037599A (ja
Inventor
直陸 大森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2022142538A priority Critical patent/JP7406142B1/ja
Priority to PCT/JP2023/031766 priority patent/WO2024053546A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7406142B1 publication Critical patent/JP7406142B1/ja
Publication of JP2024037599A publication Critical patent/JP2024037599A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21JFORGING; HAMMERING; PRESSING METAL; RIVETING; FORGE FURNACES
    • B21J5/00Methods for forging, hammering, or pressing; Special equipment or accessories therefor
    • B21J5/02Die forging; Trimming by making use of special dies ; Punching during forging
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C27/00Elastic or yielding bearings or bearing supports, for exclusively rotary movement
    • F16C27/02Sliding-contact bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B1/00Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle
    • F25B1/04Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle with compressor of rotary type
    • F25B1/053Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle with compressor of rotary type of turbine type

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Support Of The Bearing (AREA)
  • Forging (AREA)

Abstract

【課題】スラストフォイル軸受の負荷能力を向上させる。【解決手段】スラストフォイル軸受(27)のベースプレート(60)における支持領域(61)のそれぞれは、第1境界線(64b)と第2境界線(65)とによって区画されるとともに、第1境界線(64b)から第2境界線(65)に向かうに従ってスラストディスク(36)に近づくように傾斜する傾斜面(62)を含み、第2境界線(65)の内側端部を通り且つベースプレート(60)の径方向に延びる仮想直線を第1仮想直線(VL1)としたとき、第2境界線(65)は、径方向の外側に向かうに従って第1仮想直線(VL1)から離れるように形成される。【選択図】図8

Description

本開示は、スラストフォイル軸受、圧縮機、冷凍装置、及びスラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法に関する。
従来、高速回転体用の軸受として、スラストフォイル軸受が知られている。特許文献1には、回転軸に設けられたスラストカラー(スラストディスク)に対向して配置されるスラストフォイル軸受が開示されている。
特許文献1のスラストフォイル軸受は、振動や衝撃によって発生する回転軸の動き(スラストカラーの軸方向変位と傾き)を吸収できるように、軸受面が柔軟な金属製薄板(フォイル)によって形成される。スラストフォイル軸受は、軸受面の下に該軸受面を柔軟に支持するフォイル構造を有する。
特許文献1のスラストフォイル軸受には、複数のトップフォイル片と複数のバックフォイル片とが重なって周方向に配列される。トップフォイル片は、バックフォイル片に支持される。スラストカラーの回転によって、トップフォイル片とスラストカラーとの間に潤滑流体が導入される。この潤滑流体によってトップフォイル片とスラストカラーとの間に楔状の流体潤滑膜が形成され、スラストフォイル軸受の負荷能力が発揮される。
特許第6065917号公報
特許文献1に記載のスラストフォイル軸受では、バックフォイルを支持するベースプレートが設けられる。ベースプレートは、該ベースプレートの軸方向と直交する方向に広がる平坦面に対して傾斜した傾斜面を有する。
特許文献1のスラストフォイル軸受では、トップフォイルとスラストカラーとの間にくさび状の隙間(軸受隙間)を形成するため、一定の高さのバックフォイルをベースプレートの傾斜面に載置している。このような傾斜面では、ベースプレートの内周側と外周側とで深さの差が生じる。特に傾斜面の外周側では、トップフォイルとスラストカラーとの隙間が過大になる。このように過大な隙間が形成される部分は、軸受として機能しない。そのため、スラストフォイル軸受の負荷能力が十分に得られていない場合があった。
本開示の目的は、スラストフォイル軸受の負荷能力を向上させることである。
第1の態様は、回転軸(35)に設けられたスラストディスク(36)に対向して配置されるスラストフォイル軸受(27)を対象とする。スラストフォイル軸受(27)は、前記スラストディスク(36)に対向して配置されるトップフォイル(80)と、前記トップフォイル(80)における前記スラストディスク(36)の反対側に配置されるバックフォイル(70)と、前記バックフォイル(70)における前記トップフォイル(80)の反対側に配置され、前記バックフォイル(70)を支持する円環状のベースプレート(60)とを備える。
前記バックフォイル(70)は、前記ベースプレート(60)の周方向に沿って配置される複数のバックフォイル片(71)を有する。前記トップフォイル(80)は、前記複数のバックフォイル片(71)のそれぞれに重なって配置される複数のトップフォイル片(81)を有する。
前記ベースプレート(60)は、前記複数のバックフォイル片(71)のそれぞれを支持するとともに前記周方向に沿って配置される複数の支持領域(61)を有する。前記支持領域(61)のそれぞれは、第1境界線(64b)と該第1境界線(64b)よりも前記回転軸(35)の回転方向の前側に形成される第2境界線(65)とによって区画されるとともに、該第1境界線(64b)から該第2境界線(65)に向かうに従って前記スラストディスク(36)に近づくように傾斜する傾斜面(62)を含む。
前記第2境界線(65)の内側端部を通り且つ前記ベースプレート(60)の径方向に延びる仮想直線を第1仮想直線(VL1)としたとき、前記第2境界線(65)は、前記径方向の外側に向かうに従って前記第1仮想直線(VL1)から離れるように形成される。
第1の態様では、第2境界線(65)が径方向の外側に向かうに従って第1仮想直線(VL1)から離れるように形成される。そのため、ベースプレート(60)の傾斜面(62)における回転方向の後側部分において傾斜面(62)の深さが浅くなるので、トップフォイル片(81)とスラストディスク(36)との間の軸受隙間が過大になることを抑制できる。これにより、軸受として機能するための適切な大きさの軸受隙間を広い領域で形成でき、スラストフォイル軸受の負荷能力を向上できる。
第2の態様は、第1の態様において、前記複数の支持領域(61)における傾斜面(62)は、それぞれの傾斜角θが互いに同じ角度である。
第2の態様では、複数の支持領域(61)において、トップフォイル片(81)とスラストディスク(36)との間の軸受隙間が過大になることを抑制できる。その結果、スラストフォイル軸受(27)の負荷能力をより向上できる。
第3の態様は、第1又は第2の態様において、前記傾斜面(62)は、前記第2境界線(65)と直交する方向に傾斜する。
第4の態様は、第1~第3のいずれか1つの態様において、前記バックフォイル片(71)は、前記周方向に延びるスリット(78)によって前記径方向に分割される複数の分割支持部(79)を含む。
第4の態様では、バックフォイル片(71)に複数の分割支持部(79)が形成されることにより、スラストフォイル軸受が荷重を受けたときにバックフォイル片(71)を変形し易くできる。
第5の態様は、第1~第4のいずれか1つの態様において、前記第2境界線(65)は、前記第1境界線(64b)に対して平行に形成される。
第5の態様では、第2境界線(65)と第1境界線(64b)とが平行に形成されることにより、ベースプレート(60)の傾斜面(62)における内周側と外周側とで深さが均一になる。これにより、傾斜面(62)の全体を軸受として機能させることができるので、スラストフォイル軸受の負荷能力をより向上できる。
第6の態様は、第1の態様において、前記傾斜面(62)は、前記径方向に分割された複数の分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)を有し、前記第2境界線(65)は、前記複数の分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)のそれぞれに対応する分割境界線(67a,67b,67c,67d)を有し、前記分割境界線(67a,67b,67c,67d)は、前記径方向の外側に向かうに従って、互いに前記周方向に所定の間隔を空けて前記第1仮想直線(VL1)から離れるように形成され、前記複数の分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)は、それぞれの傾斜角θ1,θ2,θ3,θ4が互いに同じ角度である。
第6の態様では、分割境界線(67a,67b,67c,67d)が径方向の外側に向かうに従って互いに周方向に所定の間隔を空けて第1仮想直線(VL1)から離れるように形成され、複数の分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)がそれぞれの傾斜角θ1,θ2,θ3,θ4が互いに同じ角度である。これにより、各分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)の最深部の深さを同一にできる。
第7の態様は、第6の態様において、前記分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)は、対応する前記分割境界線(67a,67b,67c,67d)と直交する方向に傾斜する。
第8の態様は、第6又は第7の態様において、前記バックフォイル片(71)は、前記トップフォイル(80)を支持する支持部(72)を含み、前記支持部(72)は、前記周方向に延びるスリット(78)によって前記径方向に分割される複数の分割支持部(79)を有し、前記複数の分割支持部(79)のそれぞれは、前記複数の分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)のそれぞれに支持される。
第8の態様では、バックフォイル片(71)の支持部(72)が複数の分割支持部(79)を有することにより、傾斜面(62)に対するバックフォイル片(71)の追従性をより向上できる。
第9の態様は、第8の態様において、前記バックフォイル片(71)は、前記支持部(72)と連続して形成されるとともに該支持部(72)の前記回転方向の前側に形成されて前記ベースプレート(60)に固定される第1固定代(73)を含み、前記分割境界線(67a,67b,67c,67d)のそれぞれは、前記第1固定代(73)が延びる方向に対して平行に形成される。
第9の態様では、分割境界線(67a,67b,67c,67d)のそれぞれが、第1固定代(73)が延びる方向に対して平行に形成される。これにより、スラストフォイル軸受(27)が荷重を受けたときにバックフォイル片(71)に捩れの力が作用しにくくなる。そのため、バックフォイル片(71)が変形し易くなり、ベースプレート(60)に対するバックフォイル片(71)の追従性が向上する。
第10の態様は、第1~第9のいずれか1つの態様において、前記トップフォイル(80)は、前記複数のバックフォイル片(71)のそれぞれに重なって配置される複数のトップフォイル片(81)を有し、前記トップフォイル片(81)は、前記バックフォイル片(71)に支持される本体部(82)と、該本体部(82)の前記回転方向の後側に該本体部(82)と連続して形成されるとともに前記ベースプレート(60)に固定される第2固定代(85)とを含み、前記第2固定代(85)は、前記本体部(82)との境界に形成される固定代境界線(86)を有し、前記固定代境界線(86)の内側端部を通り且つ前記径方向に延びる仮想直線を第2仮想直線(VL2)としたとき、前記固定代境界線(86)は、前記径方向の外側に向かうに従って前記第2仮想直線(VL2)から離れるように傾斜する。
第10の態様では、固定代境界線(86)が径方向外側に向かうに従って第2仮想直線(VL2)から離れるように傾斜するので、スラストフォイル軸受における回転方向の後側部分の軸受面を拡大できる。これにより、スラストフォイル軸受の負荷能力をより向上できる。
第11の態様は、第10の態様において、前記本体部(82)は、前記第2固定代(85)に連続して形成され、前記トップフォイル片(81)と前記スラストディスク(36)との隙間を調整する立上げ部(84)を含み、前記立上げ部(84)は、該立上げ部(84)における前記回転方向の前側に形成されるとともに前記スラストディスク(36)側に屈曲する屈曲部(84b)を有し、前記屈曲部(84b)の外周側の高さは、該屈曲部(84b)の内周側の高さよりも高い。
固定代境界線(86)が径方向外側に向かうに従って第2仮想直線(VL2)から離れるように傾斜することに伴い、トップフォイル片(81)における回転方向の後側且つ径方向外側の部分では、トップフォイル片(81)とスラストディスク(36)との間の軸受隙間が拡大してしまう。そこで、第11の態様では、屈曲部(84b)の外周側の高さを内周側の高さよりも高くすることにより、トップフォイル片(81)とスラストディスク(36)との間の軸受隙間を適切な大きさにできる。
第12の態様は、第1~第11のいずれか1つの態様において、前記トップフォイル片(81)は、前記回転軸(35)の軸方向からみて、前記ベースプレート(60)の前記第2境界線(65)と重なる位置に、前記バックフォイル(70)側に屈曲する曲げ部(88)を有する。
第12の態様では、トップフォイル片(81)はバックフォイル(70)側に屈曲する曲げ部(88)を有するので、トップフォイル片(81)における曲げ部(88)よりも回転方向の前側部分を、ベースプレート(60)に沿わせることができる。これにより、トップフォイル片(81)とスラストディスク(36)との間の軸受隙間を適切な大きさにできる。
第13の態様は、第1~第12のいずれか1つの態様において、前記バックフォイル片(71)は、前記径方向からみて山部(76)と谷部(77)とが交互に形成される。
第13の態様では、バックフォイル片(71)は山部(76)と谷部(77)とが交互に形成されるので、トップフォイル片(81)を弾性的に支持できる。
第14の態様は、前記スラストディスク(36)を有する前記回転軸(35)と、第1~第13のいずれか1つの態様のスラストフォイル軸受(27)とを備える圧縮機である。
第14の態様では、負荷能力が向上したスラストフォイル軸受を備える圧縮機を提供できる。
第15の態様は、第14の態様の圧縮機(20)と、前記圧縮機(20)で圧縮された冷媒が流れる冷媒回路(1a)とを有する冷凍装置である。
第15の態様では、負荷能力が向上したスラストフォイル軸受を備える冷凍装置を提供できる。
第16の態様は、複数のバックフォイル片(71)のそれぞれを支持するとともに周方向に沿って配置される複数の支持領域(61)を有し、該支持領域(61)のそれぞれが第1境界線(64b)と該第1境界線(64b)よりも回転軸(35)の回転方向の前側に形成される第2境界線(65)とによって区画されるとともに該第1境界線(64b)から該第2境界線(65)に向かうに従ってスラストディスク(36)に近づくように傾斜する傾斜面(62)を含む、スラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法であって、前記第2境界線(65)の内側端部を通り且つ前記ベースプレート(60)の径方向に延びる仮想直線を第1仮想直線(VL1)としたとき、前記第2境界線(65)が前記ベースプレート(60)の径方向の外側に向かうに従って前記第1仮想直線(VL1)から離れるように、前記傾斜面(62)をプレス加工によって形成する工程を含む。
第16の態様では、第2境界線(65)がベースプレート(60)の径方向の外側に向かうに従って第1仮想直線(VL1)から離れるように形成された傾斜面(62)をプレス加工によって形成できるので、ベースプレート(60)の加工コストを低減できる。
図1は、実施形態1に係る冷凍装置の概略の構成図である。 図2は、ターボ圧縮機の全体構成を示す概略の縦断面図である。 図3は、スラストフォイル軸受の側面図である。 図4は、スラストフォイル軸受の平面図である。 図5は、図4のV-V線矢視断面図である。 図6は、実施形態1に係るベースプレートの支持領域を拡大した平面図である。 図7は、図6のVII-VII線矢視断面図である。 図8は、実施形態1に係るバックフォイル片を拡大した平面図である。 図9は、実施形態1に係るトップフォイル片及びバックフォイル片を拡大した平面図である。 図10は、実施形態2に係る図6に相当する図である。 図11は、図10のXI-XI線矢視断面図である。 図12は、実施形態2に係る図7に相当する図である。 図13は、実施形態3に係るスラストフォイル軸受の一部を拡大した平面図である。 図14は、実施形態4に係る図13に相当する図である。 図15は、図14のトップフォイル片のXV-XV線矢視断面図である。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本開示は、以下に示される実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。各図面は、本開示を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために必要に応じて寸法、比または数を誇張または簡略化して表す場合がある。
《実施形態1》
実施形態1のスラストフォイル軸受について図面を参照しながら説明する。本開示のスラストフォイル軸受(27)は、例えば冷凍装置(1)のターボ圧縮機(20)に適用される。
(1)冷凍装置の概要
図1に示す冷凍装置(1)は、ターボ圧縮機(以下、圧縮機ともいう)(20)と、該圧縮機(20)で圧縮された冷媒が流れる冷媒回路(1a)とを備える。冷媒回路(1a)には、冷媒が充填される。冷媒回路(1a)は、圧縮機(20)、放熱器(2)、減圧機構(3)、および蒸発器(4)を有する。減圧機構(3)は、膨張弁である。冷媒回路(1a)は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う。
冷凍サイクルでは、圧縮機(20)によって圧縮された冷媒が、放熱器(2)において空気に放熱する。放熱した冷媒は、減圧機構(3)によって減圧され、蒸発器(4)において蒸発する。蒸発した冷媒は、圧縮機(20)に吸入される。
冷凍装置(1)は、空気調和装置である。空気調和装置は、冷房専用機、暖房専用機、あるいは冷房と暖房とを切り換える空気調和装置であってもよい。この場合、空気調和装置は、冷媒の循環方向を切り換える切換機構(例えば四方切換弁)を有する。冷凍装置(1)は、給湯器、チラーユニット、庫内の空気を冷却する冷却装置などであってもよい。冷却装置は、冷蔵庫、冷凍庫、コンテナなどの内部の空気を冷却する。膨張機構は、電子膨張弁、感温式膨張弁、膨張機、またはキャピラリーチューブで構成される。
(2)圧縮機の概要
圧縮機(20)の概要について図2を参照しながら説明する。本実施形態の圧縮機(20)は、1つの圧縮機構(50)を有する単段式である。圧縮機(20)は、ケーシング(21)、モータ(30)、回転軸(35)、及び圧縮機構(50)を有する。ケーシング(21)は、モータ(30)、回転軸(35)、及び圧縮機構(50)を収容する。圧縮機(20)は、回転軸(35)を支える軸受を有する。軸受は、ラジアル軸受(26)及びスラストフォイル軸受(27)を含む。
(2-1)ケーシング
ケーシング(21)は、胴部(22)と、第1閉塞部(23)と、第2閉塞部(24)とを有する。胴部(22)は、軸方向の両端が開放する筒状に形成される。第1閉塞部(23)は、胴部(22)の軸方向の一端側の開放部を閉塞する。第1閉塞部(23)は、その中央に位置するハウジング(25)を含む。第2閉塞部(24)は、胴部(22)の軸方向の他端側の開放部を閉塞する
(2-2)モータ
モータ(30)は、固定子(31)と回転子(32)とを有する。固定子(31)は、筒状に形成される。固定子(31)は、ケーシング(21)の胴部(22)の内周面に固定される。回転子(32)は、固定子(31)の内部に設けられる。モータ(30)は、インバータ装置によって運転周波数(回転数)が調節される。言い換えると、圧縮機(20)は、回転数が可変なインバータ式である。このため、モータ(30)の回転数は、比較的低速の回転数から比較的高速の回転数までの間で変化する。
(2-3)回転軸
回転軸(35)は、回転子(32)の軸心に固定される。回転軸(35)は、モータ(30)によって回転駆動される。回転軸(35)は、ケーシング(21)の軸方向に沿って延びる。
回転軸(35)は、スラストディスク(36)を有する。スラストディスク(36)は、回転軸(35)における圧縮機構(50)の近くに形成される。スラストディスク(36)は、回転軸(35)において拡径された部分である。スラストディスク(36)は、後述する一対のスラストフォイル軸受(27)によって挟持される。
(2-4)ラジアル軸受
ラジアル軸受(26)は、回転軸(35)に作用する荷重のうち、回転軸(35)の径方向に作用する荷重(ラジアル荷重)を支持する。本実施形態の圧縮機(20)は、2つのラジアル軸受(26)を有する。ラジアル軸受(26)の数、および位置は単なる一例である。
一方のラジアル軸受(26)は、回転軸(35)の一端部寄りに配置される。他方のラジアル軸受(26)は、回転軸(35)の他端部寄りに配置される。各ラジアル軸受(26)は、軸受サポート(28)を介して、ケーシング(21)の胴部(22)に固定される。各ラジアル軸受(26)は、回転軸(35)を回転可能に支持する。
(2-5)スラストフォイル軸受
スラストフォイル軸受(27)は、回転軸(35)に作用する荷重のうち、回転軸(35)の軸方向に作用する荷重(スラスト荷重)を支持する。本実施形態の圧縮機(20)は、2つのスラストフォイル軸受(27)を有する。スラストフォイル軸受(27)の数、および位置は単なる一例である。
スラストフォイル軸受(27)は、回転軸(35)の一端部寄り(圧縮機構(50)寄り)に位置する。スラストフォイル軸受(27)は、回転軸(35)の一端部寄りに配置された軸受サポート(28)の中央部に固定される。スラストフォイル軸受(27)は、回転軸(35)の軸方向の移動を規制する。
(2-6)圧縮機構
圧縮機構(50)は、羽根車(51)の遠心力により流体に運動エネルギーを与え、この運動エネルギーを圧力に変換する遠心式の圧縮機構である。圧縮機構(50)は、ハウジング(25)および羽根車(51)を含む。羽根車(51)は、複数の羽根を有する。圧縮機構(50)では、ハウジング(25)と羽根車(51)との間に圧縮室(52)が形成される。ハウジング(25)には、流体(冷媒)を圧縮室(52)に送る吸入通路(53)が形成される。
(3)スラストフォイル軸受の詳細
スラストフォイル軸受(27)について、図3~図9を参照しながら詳細に説明する。
図3に示すように、2つのスラストフォイル軸受(27)は、スラストディスク(36)を挟んで両側に設けられている。言い換えると、圧縮機(20)は、一対のスラストフォイル軸受(27)を有する。スラストフォイル軸受(27)のそれぞれは、同じ構成である。各スラストフォイル軸受(27)は、スラストディスク(36)に対向して配置される。
スラストフォイル軸受(27)は、トップフォイル(80)と、バックフォイル(70)と、ベースプレート(60)とを有する。トップフォイル(80)は、スラストディスク(36)に対向して配置される。バックフォイル(70)は、トップフォイル(80)におけるスラストディスク(36)と反対側に配置される。ベースプレート(60)は、バックフォイル(70)におけるトップフォイル(80)の反対側に配置される。
図4に示すように、バックフォイル(70)は、複数のバックフォイル片(71)によって構成される。トップフォイル(80)は、複数のトップフォイル片(81)によって構成される。本実施形態のバックフォイル片(71)及びトップフォイル片(81)は、同じ枚数設けられる。1枚のトップフォイル片(81)には、1枚のバックフォイル片(71)が対応して設けられる。なお、トップフォイル片(81)及びバックフォイル片(71)は、同数設けられなくてもよい。
一対のスラストフォイル軸受(27)のそれぞれのベースプレート(60)の間には、図3における二点鎖線で示す円筒状の軸受スペーサ(40)が挟持される。これらのベースプレート(60)は、締結ボルト(41)によって軸受スペーサ(40)を介して連結される。
図4に示すように、ベースプレート(60)の外周部には、締結ボルト(41)を挿通するための複数(本実施形態では、3つ)の貫通孔(42)が形成される。なお、このように連結されたベースプレート(60)のうち一方は、締結ボルト(41)による締め付けによって、軸受サポート(28)に当接する。
なお、以下の説明において、特にことわらない限り、「軸方向」とは、回転軸(35)の軸心の方向のことであり、「径方向」とは、回転軸(35)の軸心に直交する方向のことであり、「周方向」とは、回転軸(35)の軸心を基準とした周方向である。「径方向内側」とは、回転軸(35)の軸心に近い側であり、「径方向外側」とは、回転軸(35)の軸心に遠い側である。「回転方向」とは、図4に矢印Qで示す回転軸(35)の回転方向である。
(3-1)ベースプレート
図3に示すように、ベースプレート(60)は、軸方向におけるスラストフォイル軸受(27)の最外部を構成する。言い換えると、ベースプレート(60)は、各スラストフォイル軸受(27)において、軸方向におけるスラストディスク(36)に最も遠い位置に配置されている。ベースプレート(60)は、金属で構成され、厚さ数mm程度の板状の部材である。図4に示すように、ベースプレート(60)は、円環状である。
ベースプレート(60)のスラストディスク(36)側の面には、複数の支持領域(61)が形成される。支持領域(61)は、バックフォイル片(71)及び該バックフォイル片(71)に対応するトップフォイル片(81)を支持するための部分である。詳細には、トップフォイル片(81)は、バックフォイル片(71)に支持され、バックフォイル片(71)は、ベースプレート(60)の支持領域(61)に支持される。言い換えると、トップフォイル片(81)は、バックフォイル片(71)を介して、ベースプレート(60)の支持領域(61)に支持される。本実施形態では、ベースプレート(60)には、周方向に等分割された9つの支持領域(61)が形成される。各支持領域(61)は、平面視で略台形状に形成される。
図5に示すように、隣り合う支持領域(61)の間には、軸方向に平行な境界面(64)が形成されている。言い換えると、隣り合う支持領域(61)は、境界面(64)を介して接続されている。なお、境界面(64)は、軸方向と所定の角度を形成するように配置されてもよい。
境界面(64)におけるスラストディスク(36)寄り(図5における上側)の縁部には、隣り合う支持領域(61)のうち一方の支持領域(61)と境界面(64)との境界線である第1支持領域境界線(64a)が形成される。境界面(64)における第1支持領域境界線(64a)に対向する縁部(図5における下側の縁部)には、隣り合う支持領域(61)のうち他方の支持領域(61)と境界面(64)との境界線である第2支持領域境界線(64b)が形成される。
言い換えると、各支持領域(61)は、第1支持領域境界線(64a)と第2支持領域境界線(64b)とによって区画されている。各支持領域(61)において、第1支持領域境界線(64a)は、第2支持領域境界線(64b)よりも回転軸(35)の回転方向Qの前側に配置される。第1支持領域境界線(64a)及び第2支持領域境界線(64b)は、ベースプレート(60)の径方向に沿って形成されている。第2支持領域境界線(64b)は、本開示の第1境界線に対応する。
本実施形態では、全ての第1支持領域境界線(64a)は、回転軸(35)の中心軸に垂直な平面内に位置する。言い換えると、全ての第1支持領域境界線(64a)の高さ(軸方向の高さ)は同一である。
図5及び図6に示すように、各支持領域(61)は、傾斜面(62)及び平坦面(63)を有する。傾斜面(62)と平坦面(63)とは、連続して形成される。傾斜面(62)は、支持領域(61)における回転方向Qの後側に形成される。平坦面(63)は、支持領域(61)における回転方向Qの前側に形成される。傾斜面(62)の高さ(回転軸(35)の軸方向での高さ)は、回転方向Qに沿って、回転方向Qの前側に向かうに従って増加する。
平坦面(63)は、傾斜面(62)の最も高い位置(回転方向Q前側の端部)から、第1支持領域境界線(64a)まで続く。平坦面(63)は、ベースプレート(60)の裏面と概ね平行な面である。平坦面(63)は、負荷のない状態において、スラストディスク(36)の外面(回転軸(35)の軸方向に垂直な面)に対して平行に配置される。
傾斜面(62)と平坦面(63)と間には、面境界線(65)が形成される。面境界線(65)は、本開示の第2境界線に対応する。言い換えると、傾斜面(62)は、第2支持領域境界線(64b)と面境界線(65)とによって区画される。面境界線(65)は、第2支持領域境界線(64b)よりも回転方向Qの前側に形成され、第1支持領域境界線(64a)よりも回転方向Qの後側に形成される。本実施形態では、全ての面境界線(65)は、回転軸(35)の中心軸に垂直な平面内に位置する。言い換えると、全ての面境界線(65)の高さ(軸方向の高さ)は同一である。
ここで、図6に示すように、面境界線(65)の内側端部(傾斜面(62)の内周側円弧における回転方向Q前側の端部)を通り且つベースプレート(60)の径方向に延びる仮想直線を第1仮想直線(VL1)とする。第1仮想直線(VL1)は、ベースプレート(60)の中心Cを通る。面境界線(65)は、第1仮想直線(VL1)に対し、回転方向Qの後側に向かって所定の後進角φが付与された位置に形成される。言い換えると、面境界線(65)は、径方向の外側に向かうに従って第1仮想直線(VL1)から離れるように傾斜する。
本実施形態では、面境界線(65)と第2支持領域境界線(64b)とは略平行に配置される。図6に示すように、傾斜面(62)は、平面視で、内周側円弧と外周側円弧とが一対の直線によって接続された略台形状に形成される。平坦面(63)は、平面視で、内周側円弧と該内周側円弧よりも長い外周側円弧とが、径方向に延びる一対の端辺によって接続された略台形状に形成される。
傾斜面(62)は、第2支持領域境界線(64b)から面境界線(65)に向かうに従ってスラストディスク(36)に近づくように傾斜する。傾斜面(62)は、面境界線(65)と直交する方向にその高さが漸次低くなるように傾斜する。したがって、第1支持領域境界線(64a)を挟んで隣り合う一方の支持領域(61)と他方の支持領域(61)との間には、段差が形成されている。
また、傾斜面(62)は、面境界線(65)と直交する方向(図6における矢印Pで示す方向)に傾斜している。このため、傾斜面(62)内のいずれかの位置において、面境界線(65)と平行な直線を想定した場合、この直線の高さは一定である。以下では、この直線を等高線という。
図7に示すように、傾斜面(62)は、第2支持領域境界線(64b)から面境界線(65)に向かうに従って、その高さが増加するように形成されている。傾斜面(62)は、平坦面(63)に対して所定の傾斜角θで傾斜する。本実施形態の傾斜面(62)は、第2支持領域境界線(64b)から面境界線(65)まで一定の傾斜角θを有するように形成される。また、本実施形態では、各支持領域(61)に形成される傾斜面(62)の傾斜角θは互いに同じ角度である。
図5に示すように、バックフォイル片(71)は、支持領域(61)の傾斜面(62)及び平坦面(63)に載置される。これにより、トップフォイル片(81)とスラストディスク(36)との間に軸受隙間(S)が形成される。
軸受隙間(S)は、平面視において、傾斜面(62)と重なる位置に形成される第1軸受隙間(S1)と、平坦面(63)と重なる位置に形成される第2軸受隙間(S2)とを有する。図5に示すように、第1軸受隙間(S1)は、断面がくさび形状に形成される。第1軸受隙間(S1)は、回転方向Qの前側に向かうに従って該隙間の高さが低くなる。第2軸受隙間(S2)は、該隙間の高さが一定に形成される。第2軸受隙間(S2)の高さは、軸受隙間(S)において最も高さが低い。このように、軸受隙間(S)は、支持領域(61)の傾斜面(62)及び平坦面(63)に沿った形状に形成される。
(3-2)バックフォイル
バックフォイル(70)は、トップフォイル(80)を弾性的に支持する。バックフォイル(70)は、ベースプレート(60)に支持される。本実施形態のバックフォイル(70)は、波板状に形成されたバンプフォイルである。
図4に示すように、バックフォイル(70)は、ベースプレート(60)の周方向に沿って配置される9枚のバックフォイル片(71)を有する。バックフォイル片(71)の数は、単なる一例である。各バックフォイル片(71)は、ベースプレート(60)の各支持領域(61)の上に配置される。
バックフォイル片(71)は、金属製の厚さ数十μm~数百μm程度の薄板(フォイル)である。図5及び図8に示すように、バックフォイル片(71)は、支持部(72)と第1固定代(73)とを有する。
支持部(72)は、トップフォイル片(81)を支持する部分である。図8に示すように、支持部(72)は、扇形の頂点側を切り欠いて、内周側の端辺及び外周側の端辺のそれぞれを円弧状とした、略台形状に形成される。支持部(72)は、互いに周方向に離隔するとともに内周側から外周側に延びる一対の端辺と、該一対の端辺を内周側で接続する内周側の端辺と、該一対の端辺を外周側で接続する外周側の端辺とを有する。
図5に示すように、支持部(72)は、複数の山部(76)と複数の谷部(77)とを有する。言い換えると、支持部(72)は、回転軸(35)の径方向からみて波板状に形成される。具体的には、支持部(72)では、該支持部(72)の周方向一方側(回転方向Qの前側)の端辺と直交する法線方向(以下、第1方向という)において、谷部(77)と山部(76)とが交互に連なって形成される。この第1方向は、山部(76)の稜線と直交する方向ともいう。ここで、第1方向一方側とは図8における右側を示し、第1方向他方側とは図8における左側を示す。なお、「第1方向」は、「周方向」と異なる方向である。
図5に示すように、谷部(77)は、平坦な面である。谷部(77)は、ベースプレート(60)に対向する。谷部(77)は、ベースプレート(60)に当接可能である。山部(76)は、隣接する谷部(77)同士を繋ぐアーチ状に形成される。
本実施形態では、谷部(77)及び山部(76)のそれぞれは、概ね等しいピッチで形成される。図5に示すように、山部(76)の高さ(谷部(77)と山部(76)との高さの差)は、一定の高さで形成されている。本実施形態の支持部(72)は、周方向一方側(回転方向Qの前側)は山部(76)で構成され、周方向他方側(回転方向Qの後側)は谷部(77)で構成される。
第1固定代(73)は、ベースプレート(60)に固定される部分である。図5に示すように、第1固定代(73)は、ベースプレート(60)における支持領域(61)の平坦面(63)に固定される。第1固定代(73)は、支持部(72)の周方向一方側(回転方向のQ前側)の端部に形成される。第1固定代(73)は、支持部(72)と連続して形成される。
第1固定代(73)は、径方向に延びる平坦な帯状に形成される。言い換えると、第1固定代(73)は、支持部(72)の周方向一方側の端辺から、更に周方向一方側に延長された部分である。第1固定代(73)は、谷部(77)と面一の平坦な面に構成される。
図8に示すように、第1固定代(73)は、ベースプレート(60)の面境界線(65)よりも回転方向Qの前側に配置される。第1固定代(73)は、第1仮想直線(VL1)と平行に配置される。第1固定代(73)の幅(周方向の長さ)は、径方向内端から外端に亘って概ね同じである。
本実施形態では、第1固定代(73)は、ベースプレート(60)に対してスポット溶接されている。支持部(72)の周方向他方側(回転方向Qの後側)の端辺は、ベースプレート(60)に固定されていない自由端である。したがって、バックフォイル片(71)に荷重が作用すると、支持部(72)の周方向他方側の端辺が第1方向一方側に向かって移動することが可能である。
なお、ベースプレート(60)に対するバックフォイル片(71)の固定は、スポット溶接以外の手段で行われてもよい。例えば、バックフォイル片(71)は、カシメ、リベット留め、ネジ留めなどの手段によって、ベースプレート(60)に固定されてもよい。
支持部(72)には、周方向他方側から一方側に向かって周方向に延びる複数(本実施形態では、3本)のスリット(78)が形成される。スリット(78)は、円弧状に形成される。スリット(78)は、第1固定代(73)に隣接する山部(76)まで延びている。
この複数のスリット(78)によって、支持部(72)は、径方向において複数(本実施形態では、4つ)の分割支持部(79)に分割される。4つの分割支持部(79)は、それぞれ第1方向に変位可能である。
ここで、本実施形態では、各山部(76)の稜線は、傾斜面(62)の等高線と平行に配置されていない。そのため、スラストフォイル軸受(27)が荷重を受けてバックフォイル片(71)が傾斜面(62)に押し付けられると、バックフォイル片(71)に捩れの力が作用する。これに対し、本実施形態のバックフォイル片(71)の支持部(72)には、スリット(78)によって複数の分割支持部(79)が形成されているので、傾斜面(62)に対するバックフォイル片(71)の追従性を向上でき、スラストフォイル軸受(27)が荷重を受けたときの捩れの力を吸収できる。
(3-3)トップフォイル
トップフォイル(80)は、スラストフォイル軸受(27)の作動中において、軸受面として作用する。トップフォイル(80)は、バックフォイル(70)に支持される。
図4に示すように、トップフォイル(80)は、周方向に沿って配置される9枚のトップフォイル片(81)を有する。トップフォイル片(81)の数は、単なる一例である。各トップフォイル片(81)は、対応するバックフォイル片(71)の上に重なって配置される。
トップフォイル片(81)は、金属製の厚さ数十μm~数百μm程度の薄板(フォイル)である。図5及び図9に示すように、トップフォイル片(81)は、本体部(82)と、第2固定代(85)と、固定代境界線(86)とを有する。
本体部(82)は、対応するバックフォイル片(71)に支持される部分である。図9に示すように、本体部(82)は、扇状の頂点側を切り欠いて、内周側の端辺及び外周側の端辺のそれぞれを円弧状とした、略台形状に形成される。本体部(82)は、互いに周方向に離隔するとともに内周側から外周側に延びる一対の端辺と、該一対の端辺を内周側で接続する内周側の端辺と、該一対の端辺を外周側で接続する外周側の端辺とを有する。
図9に示すように、本体部(82)における回転方向Qの前側に位置する前側端辺(87)は、第1仮想直線(VL1)に配置される。前側端辺(87)は、径方向に延びる。本体部(82)は、被支持部(83)と、立上げ部(84)とを有する。
図5に示すように、被支持部(83)は、対応するバックフォイル片(71)の支持部(72)に支持される。被支持部(83)は、支持部(72)における山部(76)の頂部に載るように配置される。被支持部(83)は、周方向一方側(回転方向Qの前側)に向かってスラストディスク(36)に近づくように(図5における上方)に初期傾斜角で傾斜する。ここで、初期傾斜角とは、スラストフォイル軸受(27)にかかる荷重がゼロのときのベースプレート(60)に対するトップフォイル片(81)の傾斜角のことである。被支持部(83)は、ベースプレート(60)の支持領域(61)に対して傾斜して設けられる。
立上げ部(84)は、被支持部(83)とスラストディスク(36)との間に形成される軸受隙間(S)の大きさを調整するための部分である。立上げ部(84)は、被支持部(83)と第2固定代(85)とを接続する。立上げ部(84)は、第2固定代(85)に連続して形成される。立上げ部(84)は、被支持部(83)の周方向他方側(回転方向Qの後側)の端辺に形成される。立上げ部(84)は、径方向に延びるとともに、帯状に形成される。立上げ部(84)は、階段状に形成されている。詳細には、立上げ部(84)は、第1屈曲部(84a)及び第2屈曲部(84b)を有する。
第1屈曲部(84a)は、立上げ部(84)の周方向他方側(回転方向Qの後側)に位置する部分である。第1屈曲部(84a)は、立上げ部(84)におけるベースプレート(60)に対向する面と反対側(スラストディスク(36)側)に屈曲している。第2屈曲部(84b)は、立上げ部(84)の周方向一方側(回転方向Q前側)に位置する屈曲した部分である。第2屈曲部(84b)は、立上げ部(84)におけるベースプレート(60)に対向する面側(バックフォイル(70)側)に屈曲している。なお、第1屈曲部(84a)及び第2屈曲部(84b)は、いずれもベースプレート(60)に対して鋭角に屈曲している。第2屈曲部(84b)は、本開示の屈曲部に対応する。
第2固定代(85)は、ベースプレート(60)に固定される部分である。図5に示すように、トップフォイル片(81)の第2固定代(85)は、ベースプレート(60)における、該トップフォイル片(81)を支持する支持領域(61)に隣接する他の支持領域(61)の平坦面(63)に固定される。
図9に示すように、第2固定代(85)は、本体部(82)の周方向他方側(回転方向Qの後側)の端辺に形成される。詳細には、第2固定代(85)は、立上げ部(84)の周方向他方側の端辺に形成される。第2固定代(85)は、本体部(82)と連続して形成される。
第2固定代(85)は、平坦な帯状に形成される。言い換えると、第2固定代(85)は、本体部(82)の周方向他方側の端辺から、更に周方向他方側に延長された部分である。第2固定代(85)における周方向の一方側の端辺と他方側の端辺とは平行に形成される。
本実施形態では、第2固定代(85)は、ベースプレート(60)に対してスポット溶接されている。本体部(82)の周方向一方側(本実施形態では、回転方向Qの前側)の端辺は、ベースプレート(60)に固定されていない自由端である。
なお、ベースプレート(60)に対するトップフォイル片(81)の固定は、スポット溶接以外の手段で行われてもよい。例えば、トップフォイル片(81)は、カシメ、リベット留め、ネジ留めなどの手段によって、ベースプレート(60)に固定されてもよい。
固定代境界線(86)は、本体部(82)と第2固定代(85)との境界に形成される。具体的には、固定代境界線(86)は、立上げ部(84)における周方向他方側の端辺であり、第2固定代(85)における周方向一方側の端辺である。固定代境界線(86)は、径方向に延びる。
第2固定代(85)における周方向他方側(回転方向Qの後側)の端辺は、固定代境界線(86)と概ね平行である。このため、第2固定代(85)の幅(周方向の長さ)は、径方向内端から外端に亘って概ね同じである。
(4)ベースプレートの製造方法
本開示のベースプレート(60)の傾斜面(62)は、プレス加工によって形成される。このプレス加工に用いられる金型は、先端面(プレス面)が傾斜角θで傾斜した凸部を有する。金型の凸部は、図6の平面視に示す傾斜面(62)と同様の略台形状に形成されている。金型の凸部は、面境界線(65)に対応する部分がベースプレート(60)の径方向の外側に向かうに従って第1仮想直線(VL1)から離れるように形成されている。
このような金型を用いて、ベースプレート(60)の平坦面(63)をプレスする。このプレス加工によって、ベースプレート(60)の平坦面(63)に、金型の凸部の形状が転写され、傾斜面(62)が形成される。これにより、ベースプレート(60)の平坦面(63)に、平坦面(63)に対して傾斜角θで傾斜するとともに、面境界線(65)がベースプレート(60)の径方向の外側に向かうに従って第1仮想直線(VL1)から離れる傾斜面(62)を形成できる。
(5)圧縮機の運転動作
次に、圧縮機(20)の運転動作について説明する。
モータ(30)に電力が供給されると、モータ(30)の回転子(32)が回転する。これにより、回転軸(35)及びインペラが回転する。羽根車(51)が回転することにより、吸入通路(53)から圧縮室(52)へ冷媒が吸入され、圧縮される。圧縮されて高圧となった冷媒は、吐出通路(図示省略)を経由して、圧縮室(52)から外部へ吐出される。
(6)スラストフォイル軸受の作用
次に、スラストフォイル軸受(27)の作用について説明する。
スラストフォイル軸受(27)は、図2に示すように、スラストディスク(36)を挟んだ両側に設けられている。これにより、回転軸(35)のスラスト方向両側の移動を抑制できる。
このような状態で回転軸(35)が回転し、スラストディスク(36)が回転を始めると、スラストディスク(36)とトップフォイル片(81)は擦れ合いつつ、両者の間に形成されたくさび形の空間に周囲流体が押し込まれる。そして、スラストディスク(36)が一定の回転速度に達すると、両者の間に流体潤滑膜が形成される。この流体潤滑膜の圧力によって、トップフォイル片(81)は、バックフォイル片(71)側へ押し付けられ、スラストディスク(36)は、トップフォイル片(81)との接触状態を脱し、非接触で回転するようになる。
(7)特徴
(7-1)
本実施形態のスラストフォイル軸受(27)では、面境界線(65)の内側端部を通り且つベースプレート(60)の径方向に延びる仮想直線を第1仮想直線(VL1)としたとき、面境界線(65)は、径方向の外側に向かうに従って第1仮想直線(VL1)から離れるように形成される。
そのため、ベースプレート(60)の傾斜面(62)における回転方向Qの後側部分において、面境界線(65)が第1仮想直線(VL1)に沿って形成される場合に比べて、傾斜面(62)の深さが浅くなる。言い換えると、傾斜面(62)における回転方向Qの後側部分が底上げされた状態になる。これにより、ベースプレート(60)の傾斜面(62)における回転方向Qの後側部分において、トップフォイル片(81)とスラストディスク(36)との間の軸受隙間(S)(第1軸受隙間(S1))が過大になることが抑制される。その結果、軸受として機能するための適切な大きさの軸受隙間(S)を広い領域で形成でき、スラストフォイル軸受の負荷能力を向上できる。
(7-2)
本実施形態のスラストフォイル軸受(27)では、複数の支持領域(61)における傾斜面(62)は、それぞれの傾斜角(θ)が互いに同じ角度である。これにより、複数の支持領域(61)において、トップフォイル片(81)とスラストディスク(36)との間の軸受隙間(S)が過大になることを抑制できる。その結果、スラストフォイル軸受(27)の負荷能力をより向上できる。
(7-3)
本実施形態のスラストフォイル軸受(27)では、傾斜面(62)は面境界線(65)と直交する方向に傾斜する。これにより、傾斜面(62)内のいずれかの位置において、面境界線(65)と平行な直線を想定した場合、この直線の高さが一定になる。
(7-4)
本実施形態のスラストフォイル軸受(27)では、バックフォイル片(71)は、周方向に延びるスリット(78)によって径方向に分割される複数の分割支持部(79)を含む。これにより、スラストフォイル軸受(27)が荷重を受けたときにバックフォイル片(71)を変形し易くできる。
(7-5)
本実施形態のスラストフォイル軸受(27)では、面境界線(65)は、第2支持領域境界線(64b)に対して平行に形成される。これにより、ベースプレート(60)の傾斜面(62)における内周側と外周側とで深さが均一になる。これにより、傾斜面(62)の全体を軸受として機能させることができるので、スラストフォイル軸受の負荷能力をより向上できる。
(7-6)
本実施形態のスラストフォイル軸受(27)では、バックフォイル片(71)は、径方向からみて、山部(76)と谷部(77)とが交互に形成される。これにより、トップフォイル片(81)を弾性的に支持できる。
(7-7)
本実施形態のスラストフォイル軸受(27)では、支持領域(61)は、傾斜面(62)と平坦面(63)とを有する。そのため、トップフォイル片(81)とスラストディスク(36)との間に形成される軸受隙間(S)は、くさび形状の第1軸受隙間(S1)と、隙間の高さが一定の第2軸受隙間(S2)とで構成される。第2軸受隙間(S2)は、軸受隙間(S)のうち最も隙間の高さが低く形成される。
これにより、回転方向Qの前側の領域では、軸受隙間(S)が最小となることによって発生する高圧の流体潤滑膜が軸受負荷を支えるので、スラストフォイル軸受(27)の限界負荷能力がより向上する。
(7-8)
本実施形態のスラストフォイル軸受(27)のベースプレート(60)の製造方法では、面境界線(65)がベースプレート(60)の径方向の外側に向かうに従って第1仮想直線(VL1)から離れるように、傾斜面(62)をプレス加工によって形成する工程を含む。これにより、ベースプレート(60)の加工コストを低減できる。
《実施形態2》
実施形態2のスラストフォイル軸受について図面を参照しながら説明する。本実施形態のスラストフォイル軸受(27)は、実施形態1のスラストフォイル軸受(27)において、ベースプレート(60)の構成を変更したものである。ここでは、本実施形態のスラストフォイル軸受(27)について、実施形態1と異なる点を説明する。
(1)ベースプレート
図10に示すように、本実施形態のベースプレート(60)の支持領域(61)は、実施形態1の支持領域(61)と構成が異なる。具体的には、本実施形態の傾斜面(62)は、径方向に分割された複数の分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)を有する。本実施形態では、傾斜面(62)は4つの分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)を有する。なお、分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)の数は、単なる一例である。複数の分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)は、最も外周側に位置する分割傾斜面(66a)から径方向内側に向かって順に分割傾斜面(66b)、分割傾斜面(66c)、分割傾斜面(66d)が配置される。
各分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)は、周方向に延びる円弧帯状に形成される。複数の分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)のうち、最も内周側に位置する分割傾斜面(66d)の周方向の長さが最も長く、最も外周側に位置する分割傾斜面(66a)の周方向の長さが最も短い。
本実施形態の面境界線(65)は、階段状に形成されている。面境界線(65)は、複数の分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)のそれぞれに対応する分割面境界線(67a,67b,67c,67d)を有する。本実施形態の面境界線(65)は、4つの分割面境界線(67a,67b,67c,67d)を有する。分割面境界線(67a,67b,67c,67d)は、本開示の分割境界線に対応する。
分割面境界線(67a,67b,67c,67d)は、径方向の外側に向かうに従って、に周方向に所定の間隔を空けて第1仮想直線(VL1)から離れるように形成される。言い換えると、分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)の傾斜開始位置が、径方向の外側に向かうに従って、第2支持領域境界線(64b)に近づく。なお、第2支持領域境界線(64b)は、実施形態1と同様に、径方向に延びる。
最も内周側に位置する分割面境界線(67d)は、回転方向Qにおける最も前側に位置する。最も外周側に位置する分割面境界線(67a)は、回転方向Qにおける最も後側に位置する。各分割面境界線(67a,67b,67c,67d)は、第1仮想直線(VL1)に平行に形成される。最も内周側に位置する分割面境界線(67d)は、第1仮想直線(VL1)上に形成され、径方向に延びる。
各分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)は、第2支持領域境界線(64b)から分割面境界線(67a,67b,67c,67d)に向かうに従ってスラストディスク(36)に近づくように傾斜する。各分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)は、分割面境界線(67a,67b,67c,67d)と直交する方向(図10における矢印P1~P4で示す方向)にその高さが漸次低くなるように、平坦面(63)に対して傾斜する。このため、分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)内のいずれかの位置において、対応する分割面境界線(67a,67b,67c,67d)と平行な直線を想定した場合、この直線の高さは一定である。
各分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)は、平坦面(63)に対して所定の傾斜角θ1,θ2,θ3,θ4で傾斜する。図11に示すように、各分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)は、第2支持領域境界線(64b)から分割面境界線(67a,67b,67c,67d)まで一定の傾斜角θ1,θ2,θ3,θ4を有するように形成される。また、各分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)の傾斜角θ1,θ2,θ3,θ4は、互いに同じ角度である。
外周側に位置する分割傾斜面(66a)は、内周側に位置する分割傾斜面(66d)に比べて、傾斜開始位置が回転方向Q後側に位置する。そして、各分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)の傾斜角θ1,θ2,θ3,θ4は、互いに同じ角度である。そのため、各分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)の最深部の深さLは、概ね同一である。
図10に示すように、径方向に隣り合う分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)の間には、段差(68)が形成されている。段差(68)は、ベースプレート(60)と同心円の一部を形成する円弧状に形成される。図12に示すように、バックフォイル片(71)は、実施形態1と同様に、支持部(72)が複数のスリット(78)によって分割された複数の分割支持部(79)を有する。
本実施形態では、バックフォイル片(71)の各スリット(78)は、軸方向においてベースプレート(60)の支持領域(61)の各段差(68)と対向する位置に形成される。言い換えると、バックフォイル片(71)の各スリット(78)とベースプレート(60)の支持領域(61)の各段差(68)は、平面視で重なっている。また、本実施形態では、ベースプレート(60)の各分割面境界線(67a,67b,67c,67d)は、平面視で、バックフォイル片(71)の谷部(77)と重ならないように配置される。
バックフォイル片(71)の各分割支持部(79)は、複数の分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)のそれぞれに対応して載置されて支持される。これにより、傾斜面(62)に対するバックフォイル片(71)の追従性が向上し、軸受面(トップフォイル片(81))が滑らかな曲面になる。その結果、トップフォイル片(81)とスラストディスク(36)との間に形成される軸受隙間(S)に局所的に狭い部分が生じにくくなり、スラストフォイル軸受(27)の焼き付き限界を向上できる。
各分割面境界線(67a,67b,67c,67d)は、バックフォイル片(71)の第1固定代(73)が延びる方向に対して平行に形成される。言い換えると、各分割面境界線(67a,67b,67c,67d)は、バックフォイル片(71)の山部(76)の稜線と平行に形成される。ここで、実施形態1では、スラストフォイル軸受(27)が荷重を受けたときにバックフォイル片(71)に捩れの力が作用していた。これに対し、本実施形態では、各分割面境界線(67a,67b,67c,67d)がバックフォイル片(71)の第1固定代(73)が延びる方向に対して平行に形成されるので、この捩れの力が作用しにくくなる。そのため、バックフォイル片(71)が変形し易くなり、ベースプレート(60)に対するバックフォイル片(71)の追従性が向上する。
(2)特徴
(2-1)
本実施形態のスラストフォイル軸受(27)では、分割境界線(67a,67b,67c,67d)は、径方向の外側に向かうに従って、互いに周方向に所定の間隔を空けて第1仮想直線(VL1)から離れるように形成される。複数の分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)は、それぞれの傾斜角(θ1,θ2,θ3,θ4)が互いに同じ角度である。これにより、各分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)の最深部の深さを同一にできる。
(2-2)
本実施形態のスラストフォイル軸受(27)では、分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)は、前記分割境界線(67a,67b,67c,67d)と直交する方向に傾斜する。これにより、分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)内のいずれかの位置において、分割面境界線(67a,67b,67c,67d)と平行な直線を想定した場合、この直線の高さが一定になる。
(2-3)
本実施形態のスラストフォイル軸受(27)では、複数の分割支持部(79)のそれぞれは、複数の分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)のそれぞれに支持される。これにより、傾斜面(62)に対するバックフォイル片(71)の追従性をより向上できる。
(2-4)
本実施形態のスラストフォイル軸受(27)では、分割境界線(67a,67b,67c,67d)のそれぞれは、前記第1固定代(73)が延びる方向に対して平行に形成される。これにより、スラストフォイル軸受(27)が荷重を受けたときにバックフォイル片(71)に捩れの力が作用しにくくなる。そのため、バックフォイル片(71)が変形し易くなり、ベースプレート(60)に対するバックフォイル片(71)の追従性が向上する。
《実施形態3》
実施形態3のスラストフォイル軸受について図面を参照しながら説明する。本実施形態のスラストフォイル軸受(27)は、実施形態2のスラストフォイル軸受(27)において、トップフォイル(80)の構成を変更したものである。ここでは、本実施形態のスラストフォイル軸受(27)について、実施形態2と異なる点を説明する。
図13に示すように、本実施形態のトップフォイル(80)のトップフォイル片(81)は、実施形態2のトップフォイル片(81)に対して、被支持部(83)の面積を回転方向Qの後側に拡大したものである。
なお、以下の説明では、互いに隣接するトップフォイル片(81,81)のうち、回転方向Qの前側に位置するトップフォイル(80)を第1トップフォイル片(81a)とし、回転方向Qの後側に位置するトップフォイル(80)を第2トップフォイル片(81b)とする。
ここで、図13に示すように、固定代境界線(86)の内側端部(第2固定代(85)の内周側端辺における回転方向Qの前側端部)を通り且つベースプレート(60)の径方向に延びる仮想直線を第2仮想直線(VL2)とする。第2仮想直線(VL2)は、ベースプレート(60)の中心Cを通る。
各トップフォイル片(81)の固定代境界線(86)は、第2仮想直線(VL2)に対し、回転方向Qの後側に向かって所定の後進角λが付与された位置に形成される。言い換えると、固定代境界線(86)は、径方向の外側に向かうに従って第2仮想直線(VL2)から離れるように傾斜する。
そして、第1トップフォイル片(81a)の固定代境界線(86)は、第2トップフォイル片(81b)の前側端辺(87)と平行に配置される。言い換えると、第1トップフォイル片(81a)の固定代境界線(86)は、第2トップフォイル片(81b)を支持するベースプレート(60)の第1仮想直線(VL1)と平行に配置される。本実施形態では、後進角λは、第1トップフォイル片(81a)の固定代境界線(86)が第2トップフォイル片(81b)の前側端辺(87)と平行になるように形成したときの、第2仮想直線(VL2)と固定代境界線(86)とのなす角である。
実施形態2では、固定代境界線(86)は径方向に延びていた。言い換えると、実施形態2では、固定代境界線(86)は、第2仮想直線(VL2)上に配置されていた。これに対し、本実施形態では、固定代境界線(86)は、径方向の外側に向かうに従って第2仮想直線(VL2)から離れるように傾斜する。そのため、本実施形態の被支持部(83)は、実施形態2の被支持部(83)に比べて、第2仮想直線(VL2)と固定代境界線(86)との間の面積だけ拡大されている。
本実施形態では、トップフォイル片(81)の被支持部(83)の拡大に合わせて、該トップフォイル片(81)に対応するバックフォイル片(71)の支持部(72)及びベースプレート(60)の支持領域(61)も回転方向Qの後側に拡大されている。
このように、本実施形態のスラストフォイル軸受(27)では、固定代境界線(86)は、径方向の外側に向かうに従って第2仮想直線(VL2)から離れるように傾斜する。そのため、スラストフォイル軸受(27)における回転方向Qの後側部分に軸受として機能する軸受面を拡大できる。これにより、スラストフォイル軸受(27)の負荷能力をより向上できる。
ここで、スラストフォイル軸受(27)が大きな衝撃荷重を受けた場合、流体潤滑膜が破断することがある。この衝撃力は一時的なものであるため、バックフォイル(70)がその衝撃荷重を受け止めることができれば、スラストフォイル軸受(27)はその機能を健全に保つことができる。本実施形態では、トップフォイル片(81)の被支持部(83)が拡大されることにより、該トップフォイル片(81)を支持するバックフォイル片(71)も拡大することができる。これにより、より大きな衝撃荷重に耐えられるスラストフォイル軸受(27)を提供できる。
なお、本実施形態のトップフォイル片(81)の構成は、実施形態2のバックフォイル片(71)及びベースプレート(60)に適用したが、実施形態1のバックフォイル片(71)及びベースプレート(60)に適用してもよい。この場合においても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
《実施形態4》
実施形態4のスラストフォイル軸受について図面を参照しながら説明する。本実施形態のスラストフォイル軸受(27)は、実施形態3のスラストフォイル軸受(27)において、トップフォイル(80)の構成を変更したものである。ここでは、本実施形態のスラストフォイル軸受(27)について、実施形態3と異なる点を説明する。
図14及び図15に示すように、トップフォイル片(81)の被支持部(83)は、曲げ部(88)を有する。曲げ部(88)は、被支持部(83)におけるベースプレート(60)に対向する面側(バックフォイル(70)側)に屈曲している。
曲げ部(88)は、回転軸(35)の軸方向からみて、ベースプレート(60)の面境界線(65)と重なる位置に形成される。曲げ部(88)は、支持領域(61)における全ての面境界線(65)を横断するように形成される。曲げ部(88)には、直線状の曲げ線が形成される。本実施形態では、この曲げ線は、各分割面境界線(67a,67b,67c,67d)の中点を通る。
被支持部(83)は、曲げ部(88)を挟んで、回転方向Qの後側に位置する第1被支持部(83a)と、回転方向Qの前側に位置する第2被支持部(83b)とに分けられる。第1被支持部(83a)は、平面視で、ベースプレート(60)の支持領域(61)における傾斜面(62)と重なる。第2被支持部(83b)は、平面視で、支持領域(61)における平坦面(63)と重なる。曲げ部(88)は、第2被支持部(83b)が平坦面(63)と平行になるように屈曲している。
このように、トップフォイル片(81)が上述のような曲げ部(88)を有することにより、ベースプレート(60)の支持領域(61)における傾斜面(62)から平坦面(63)への切り替わりに対応して、トップフォイル片(81)がベースプレート(60)の形状に倣うことができる。言い換えると、第2被支持部(83b)を平坦面(63)に沿わせることができる。これにより、トップフォイル片(81)とスラストディスク(36)との間に適切な大きさの軸受隙間(S)を形成することができる。
加えて、トップフォイル片(81)が上述のような曲げ部(88)を有することにより、スラストフォイル軸受(27)が荷重を受けたときに、軸受面(トップフォイル片(81))が滑らかな曲面になる。これにより、軸受隙間(S)が局所的に狭くなる部分が生じにくくなるため、スラストフォイル軸受(27)の焼き付き限界が向上する。
本実施形態では、立上げ部(84)の第2屈曲部(84b)の外周側端部(89a)の高さは、該第2屈曲部(84b)の内周側端部(89b)の高さよりも高い。第2屈曲部(84b)の高さは、内周側から外周側に向かうに従って次第に高くなる。第2屈曲部(84b)は、第1屈曲部(84a)と非平行に形成される。本実施形態では、立上げ部(84)は、曲面でなく、平面で構成される。
ところで、本実施形態では、実施形態3と同様に、固定代境界線(86)が径方向外側に向かうに従って第2仮想直線(VL2)から離れるように傾斜することにより軸受面の面積を拡大している。このため、実施形態3では、この軸受面を拡大した部分(トップフォイル片(81)における回転方向Qの後側且つ径方向の外側の部分)では、トップフォイル片(81)とスラストディスク(36)との間に形成される軸受隙間(S)が大きくなっていた。
これに対し、本実施形態では、第2屈曲部(84b)において、外周側端部(89a)の高さを内周側端部(89b)の高さよりも高く形成することにより、上記軸受面を拡大した部分において、軸受隙間(S)の高さが過大になることを抑制し、軸受隙間(S)を適切な大きさにすることができる。
加えて、第2屈曲部(84b)において、外周側端部(89a)の高さを内周側端部(89b)の高さよりも高く形成することによっても、スラストフォイル軸受(27)が荷重を受けたときに、軸受面(トップフォイル片(81))が滑らかな曲面になる。これにより、軸受隙間(S)が局所的に狭くなる部分が生じにくくなるため、スラストフォイル軸受(27)の焼き付き限界が向上する。
なお、本実施形態では、トップフォイル片(81)は、曲げ部(88)を有するとともに、立上げ部(84)の第2屈曲部(84b)において外周側端部(89a)の高さを内周側端部(89b)の高さよりも高く形成したが、必ずしもこの二つの特徴を有している必要はなく、いずれか一方の特徴を有していてもよい。
また、本実施形態のトップフォイル片(81)の構成は、実施形態3のバックフォイル片(71)及びベースプレート(60)に適用したが、実施形態1のバックフォイル片(71)及びベースプレート(60)に適用してもよい。この場合においても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記各実施形態のバックフォイル(70)は、波板状のバンプフォイル以外のものであってもよい。具体的には、特開2004-270904号公報などのようなスプリングフォイル、特開2009-299748号公報や特開2017-180685号公報などに記載のバックフォイルであってもよい。なお、上記公報に記載のバックフォイルは、ラジアル軸受に用いられるフォイルであるが、これらを平面状に展開して円環板状に形成することにより、スラストフォイル軸受に用いられるフォイルに適用可能である。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態、変形例、その他の実施形態に係る要素を適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上に述べた「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
以上説明したように、本開示は、スラストフォイル軸受、圧縮機、冷凍装置、及びスラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法について有用である。
1 冷凍装置
1a 冷媒回路
20 ターボ圧縮機(圧縮機)
27 スラストフォイル軸受
35 回転軸
36 スラストディスク
60 ベースプレート
61 支持領域
62 傾斜面
64b 第2支持領域境界線(第1境界線)
65 面境界線(第2境界線)
66a,66b,66c,66d 分割傾斜面
67a,67b,67c,67d 分割面境界線(分割境界線)
70 バックフォイル
71 バックフォイル片
72 支持部
73 第1固定代
76 山部
77 谷部
78 スリット
79 分割支持部
80 トップフォイル
81 トップフォイル片
82 本体部
84 立上げ部
84b 第2屈曲部(屈曲部)
85 第2固定代
86 固定代境界線
88 曲げ部
VL1 第1仮想直線
VL2 第2仮想直線

Claims (16)

  1. 回転軸(35)に設けられたスラストディスク(36)に対向して配置されるスラストフォイル軸受であって、
    前記スラストディスク(36)に対向して配置されるトップフォイル(80)と、
    前記トップフォイル(80)における前記スラストディスク(36)の反対側に配置されるバックフォイル(70)と、
    前記バックフォイル(70)における前記トップフォイル(80)の反対側に配置され、前記バックフォイル(70)を支持する円環状のベースプレート(60)とを備え、
    前記バックフォイル(70)は、前記ベースプレート(60)の周方向に沿って配置される複数のバックフォイル片(71)を有し、
    前記トップフォイル(80)は、前記複数のバックフォイル片(71)のそれぞれに重なって配置される複数のトップフォイル片(81)を有し、
    前記ベースプレート(60)は、前記複数のバックフォイル片(71)のそれぞれを支持するとともに前記周方向に沿って配置される複数の支持領域(61)を有し、
    前記支持領域(61)のそれぞれは、第1境界線(64b)と該第1境界線(64b)よりも前記回転軸(35)の回転方向の前側に形成される第2境界線(65)とによって区画されるとともに、該第1境界線(64b)から該第2境界線(65)に向かうに従って前記スラストディスク(36)に近づくように傾斜する傾斜面(62)を含み、
    前記第2境界線(65)の内側端部を通り且つ前記ベースプレート(60)の径方向に延びる仮想直線を第1仮想直線(VL1)としたとき、前記第2境界線(65)は、前記径方向の外側に向かうに従って前記第1仮想直線(VL1)から離れるように形成される
    スラストフォイル軸受。
  2. 前記複数の支持領域(61)における傾斜面(62)は、それぞれの傾斜角θが互いに同じ角度である
    請求項1に記載のスラストフォイル軸受。
  3. 前記傾斜面(62)は、前記第2境界線(65)と直交する方向に傾斜する
    請求項1又は2に記載のスラストフォイル軸受。
  4. 前記バックフォイル片(71)は、前記周方向に延びるスリット(78)によって前記径方向に分割される複数の分割支持部(79)を含む
    請求項1又は2に記載のスラストフォイル軸受。
  5. 前記第2境界線(65)は、前記第1境界線(64b)に対して平行に形成される
    請求項1又は2に記載のスラストフォイル軸受。
  6. 前記傾斜面(62)は、前記径方向に分割された複数の分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)を有し、
    前記第2境界線(65)は、前記複数の分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)のそれぞれに対応する分割境界線(67a,67b,67c,67d)を有し、
    前記分割境界線(67a,67b,67c,67d)は、前記径方向の外側に向かうに従って、互いに前記周方向に所定の間隔を空けて前記第1仮想直線(VL1)から離れるように形成され、
    前記複数の分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)は、それぞれの傾斜角θ1,θ2,θ3,θ4が互いに同じ角度である
    請求項1に記載のスラストフォイル軸受。
  7. 前記分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)は、対応する前記分割境界線(67a,67b,67c,67d)と直交する方向に傾斜する
    請求項6に記載のスラストフォイル軸受。
  8. 前記バックフォイル片(71)は、前記トップフォイル(80)を支持する支持部(72)を含み、
    前記支持部(72)は、前記周方向に延びるスリット(78)によって前記径方向に分割される複数の分割支持部(79)を有し、
    前記複数の分割支持部(79)のそれぞれは、前記複数の分割傾斜面(66a,66b,66c,66d)のそれぞれに支持される
    請求項6又は7に記載のスラストフォイル軸受。
  9. 前記バックフォイル片(71)は、前記支持部(72)と連続して形成されるとともに該支持部(72)の前記回転方向の前側に形成されて前記ベースプレート(60)に固定される第1固定代(73)を含み、
    前記分割境界線(67a,67b,67c,67d)のそれぞれは、前記第1固定代(73)が延びる方向に対して平行に形成される
    請求項8に記載のスラストフォイル軸受。
  10. 前記トップフォイル(80)は、前記複数のバックフォイル片(71)のそれぞれに重なって配置される複数のトップフォイル片(81)を有し、
    前記トップフォイル片(81)は、前記バックフォイル片(71)に支持される本体部(82)と、該本体部(82)の前記回転方向の後側に該本体部(82)と連続して形成されるとともに前記ベースプレート(60)に固定される第2固定代(85)とを含み、
    前記第2固定代(85)は、前記本体部(82)との境界に形成される固定代境界線(86)を有し、
    前記固定代境界線(86)の内側端部を通り且つ前記径方向に延びる仮想直線を第2仮想直線(VL2)としたとき、前記固定代境界線(86)は、前記径方向の外側に向かうに従って前記第2仮想直線(VL2)から離れるように傾斜する
    請求項1又は2に記載のスラストフォイル軸受。
  11. 前記本体部(82)は、前記第2固定代(85)に連続して形成され、前記トップフォイル片(81)と前記スラストディスク(36)との隙間を調整する立上げ部(84)を含み、
    前記立上げ部(84)は、該立上げ部(84)における前記回転方向の前側に形成されるとともに前記スラストディスク(36)側に屈曲する屈曲部(84b)を有し、
    前記屈曲部(84b)の外周側の高さは、該屈曲部(84b)の内周側の高さよりも高い
    請求項10に記載のスラストフォイル軸受。
  12. 前記トップフォイル片(81)は、前記回転軸(35)の軸方向からみて、前記ベースプレート(60)の前記第2境界線(65)と重なる位置に、前記バックフォイル(70)側に屈曲する曲げ部(88)を有する
    請求項1又は2に記載のスラストフォイル軸受。
  13. 前記バックフォイル片(71)は、前記径方向からみて山部(76)と谷部(77)とが交互に形成される
    請求項1又は2に記載のスラストフォイル軸受。
  14. 前記スラストディスク(36)を有する前記回転軸(35)と、
    請求項1又は2に記載のスラストフォイル軸受(27)とを備える
    圧縮機。
  15. 請求項14に記載の圧縮機(20)と、
    前記圧縮機(20)で圧縮された冷媒が流れる冷媒回路(1a)とを有する
    冷凍装置。
  16. 複数のバックフォイル片(71)のそれぞれを支持するとともに周方向に沿って配置される複数の支持領域(61)を有し、該支持領域(61)のそれぞれが第1境界線(64b)と該第1境界線(64b)よりも回転軸(35)の回転方向の前側に形成される第2境界線(65)とによって区画されるとともに該第1境界線(64b)から該第2境界線(65)に向かうに従ってスラストディスク(36)に近づくように傾斜する傾斜面(62)を含む、スラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法であって、
    前記第2境界線(65)の内側端部を通り且つ前記ベースプレート(60)の径方向に延びる仮想直線を第1仮想直線(VL1)としたとき、前記第2境界線(65)が前記ベースプレート(60)の径方向の外側に向かうに従って前記第1仮想直線(VL1)から離れるように、前記傾斜面(62)をプレス加工によって形成する工程を含む
    スラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法。
JP2022142538A 2022-09-07 2022-09-07 スラストフォイル軸受、圧縮機、冷凍装置、及びスラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法 Active JP7406142B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022142538A JP7406142B1 (ja) 2022-09-07 2022-09-07 スラストフォイル軸受、圧縮機、冷凍装置、及びスラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法
PCT/JP2023/031766 WO2024053546A1 (ja) 2022-09-07 2023-08-31 スラストフォイル軸受、圧縮機、冷凍装置、及びスラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022142538A JP7406142B1 (ja) 2022-09-07 2022-09-07 スラストフォイル軸受、圧縮機、冷凍装置、及びスラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7406142B1 true JP7406142B1 (ja) 2023-12-27
JP2024037599A JP2024037599A (ja) 2024-03-19

Family

ID=89307915

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022142538A Active JP7406142B1 (ja) 2022-09-07 2022-09-07 スラストフォイル軸受、圧縮機、冷凍装置、及びスラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7406142B1 (ja)
WO (1) WO2024053546A1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013061024A (ja) 2011-09-14 2013-04-04 Ntn Corp スラストフォイル軸受
JP6065917B2 (ja) 2012-10-16 2017-01-25 株式会社Ihi スラスト軸受
WO2020171021A1 (ja) 2019-02-22 2020-08-27 株式会社Ihi スラストフォイル軸受、スラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013061024A (ja) 2011-09-14 2013-04-04 Ntn Corp スラストフォイル軸受
JP6065917B2 (ja) 2012-10-16 2017-01-25 株式会社Ihi スラスト軸受
WO2020171021A1 (ja) 2019-02-22 2020-08-27 株式会社Ihi スラストフォイル軸受、スラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2024053546A1 (ja) 2024-03-14
JP2024037599A (ja) 2024-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1740839B1 (en) Radial foil bearing
US5466134A (en) Scroll compressor having idler cranks and strengthening and heat dissipating ribs
US20150267717A1 (en) Turbo type fluid machine
GB2099922A (en) Sliding-vane rotary compressor
CN113833654B (zh) 涡旋压缩机以及冷冻循环装置
JP2008524515A (ja) 容量可変型ロータリ圧縮機
JP7406142B1 (ja) スラストフォイル軸受、圧縮機、冷凍装置、及びスラストフォイル軸受のベースプレートの製造方法
CN115076221A (zh) 气浮轴承、转子总成、压缩机和暖通设备
EP3744947B1 (en) Rotary compressor
JP2010248994A (ja) スクロール圧縮機及びその組立方法
CN112639313B (zh) 推力箔片轴承
CN112912635B (zh) 推力箔轴承
JP6701469B1 (ja) スクロール圧縮機及びこれを用いた空気調和機
WO2024053547A1 (ja) スラストフォイル軸受、圧縮機、及び冷凍装置
JP2020084988A (ja) スクロール圧縮機
JPS6118002B2 (ja)
JP7244780B1 (ja) ラジアルフォイル軸受、圧縮機、および冷凍装置
JPH08319959A (ja) スクロール圧縮機
WO2023189092A1 (ja) フォイル軸受及び流体機械
CN220687653U (zh) 气体止推轴承、压缩机和空调系统
JP2010196608A (ja) スクロール流体機械
US20230064536A1 (en) Compressor and air conditioner
WO2023053881A1 (ja) ラジアルフォイル軸受、圧縮機、および冷凍装置
KR101986287B1 (ko) 가스 상태의 유체를 압축하기 위한 장치
JP6661589B2 (ja) 圧縮機、及び、これを備える冷凍サイクル装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231127

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7406142

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151