JPWO2020136980A1 - 鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

低床フロアにブレーキペダルを配設する際に、低床フロアの高さが増加することを抑制することができる鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置を提供する。操向ハンドル(2)にブレーキレバー(400)が配設されると共に操向ハンドル(2)とシート(23)との間に設けられる低床フロア(25)にブレーキペダル(26)が配設される鞍乗型車両(1)に適用される前後連動ブレーキ装置において、ブレーキペダル(26)に入力された操作力を後輪ブレーキ(BR)および前輪ブレーキ(BF)に分配して伝達するイコライザ(80)をブレーキペダル(26)のペダル揺動軸(42)より車体下方に配設する。イコライザ(80)にブレーキペダル(26)の操作力を後輪ブレーキ(BR)に伝達する後輪ブレーキケーブル(150)とブレーキペダル(26)の操作力を前輪ブレーキ(BF)に伝達する連動用ケーブル(100)とを連結する。

Description

本発明は、鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置に係り、特に、後輪ブレーキペダルの操作に応じて前輪ブレーキが連動して作動する構成を備えた鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置に関する。
従来から、主に後輪ブレーキを作動させるブレーキペダルの操作に応じて、主にブレーキレバーの操作で作動する前輪ブレーキを連動して作動させる前後連動ブレーキシステムを備えた鞍乗型車両が知られている。
特許文献1には、右側の操向ハンドルに取り付けられたブレーキレバーと、右側の足載せステップ近傍に取り付けられたブレーキペダルとを備えた自動二輪車において、ブレーキペダルへの操作力を前輪ブレーキに分配する部品であるイコライザを、ブレーキペダルの揺動軸より車体上方に配設した構成が開示されている。
特許2015−160547号公報
ここで、機械式の前後連動ブレーキシステムを構成するためのイコライザには、前輪ブレーキおよび後輪ブレーキを作動させるためのブレーキケーブルが両方とも接続されるため、イコライザの周囲には広めの配設スペースが必要となる。この点、操向ハンドルとシートとの間に運転者が足を乗せる低床フロアが設けられたスクータ型の自動二輪車では、低床フロアの床面からブレーキペダルを突出させることが考えられるが、特許文献1のように、ブレーキペダルの揺動軸より車体上方の位置にイコライザを配置すると、低床フロアの位置が高くなりやすいという課題が生じる。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、低床フロアにブレーキペダルを配設する際に、低床フロアの高さが増加することを抑制することができる鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、操向ハンドル(2)にブレーキレバー(400)が配設されると共に、前記操向ハンドル(2)とシート(23)との間に設けられる低床フロア(25)にブレーキペダル(26)が配設される鞍乗型車両(1)に適用される鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置において、前記ブレーキペダル(26)に入力された操作力を、後輪ブレーキ(BR)および前輪ブレーキ(BF)に分配して伝達するイコライザ(80)を具備し、前記イコライザ(80)が、前記ブレーキペダル(26)のペダル揺動軸(42)より車体下方に配設されている点に第1の特徴がある。
また、前記イコライザ(80)は、イコライザ揺動軸(82)によって前記ブレーキペダル(26)に揺動可能に軸支されており、前記イコライザ(80)に、前記ブレーキペダル(26)の操作力を前記後輪ブレーキ(BR)に伝達する後輪ブレーキケーブル(150)と、前記ブレーキペダル(26)の操作力を前記前輪ブレーキ(BF)に伝達する連動用ケーブル(100)とが連結されている点に第2の特徴がある。
また、前記イコライザ(80)の揺動動作を一方向に付勢するディレイスプリング(301)の一端部が車体側に係合されており、前記後輪ブレーキケーブル(150)の連結軸(83)に、前記ディレイスプリング(301)の他端部が係合する点に第3の特徴がある。
また、前記ブレーキペダル(26)を初期位置に戻す方向に付勢するリターンスプリング(300)を具備し、前記リターンスプリング(300)と前記ディレイスプリング(301)とが、車体側面視で重なるように配設されている点に第4の特徴がある。
また、前記イコライザ(80)が、車体上下方向に長手方向を指向させる板状部材であり、前記イコライザ(80)の一面側に前記後輪ブレーキケーブル(150)が連結されると共に、前記イコライザ(80)の他面側に前記連動用ケーブル(100)が連結される点に第5の特徴がある。
また、前記イコライザ(80)の初期角度を規定するストッパ部材(90)を備え、前記ストッパ部材(90)が、単独で車体に固定されている点に第6の特徴がある。
また、前記鞍乗型車両(1)は、前記低床フロア(25)を支持する左右一対のアンダフレーム(F3)を有し、前記ブレーキペダル(26)は、前記左右一対のアンダフレーム(F3)の内側で左右いずれかにオフセット配置されており、前記イコライザ(80)は、前記ブレーキペダル(26)より車幅方向内側に配設されている点に第7の特徴がある。
また、前記ディレイスプリング(301)および前記リターンスプリング(300)が、前記イコライザ(80)より車幅方向内側に配設されている点に第8の特徴がある。
また、前記ブレーキペダル(26)の車体前方に、車幅方向に延出して前記左右一対のアンダフレーム(F3)を連結するクロスフレーム(F7)が配設されている点に第9の特徴がある。
さらに、前記イコライザ(80)と前記アンダフレーム(F3)とが、車体側面視で重なる点に第10の特徴がある。
第1の特徴によれば、操向ハンドル(2)にブレーキレバー(400)が配設されると共に、前記操向ハンドル(2)とシート(23)との間に設けられる低床フロア(25)にブレーキペダル(26)が配設される鞍乗型車両(1)に適用される鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置において、前記ブレーキペダル(26)に入力された操作力を、後輪ブレーキ(BR)および前輪ブレーキ(BF)に分配して伝達するイコライザ(80)を具備し、前記イコライザ(80)が、前記ブレーキペダル(26)のペダル揺動軸(42)より車体下方に配設されているので、ブレーキペダルのペダル揺動軸より車体上方にイコライザを配置する構成に比して、低床フロアの裏面とブレーキペダルの揺動軸との間隔を短縮することが可能となる。これにより、低床フロアの床面を低く抑えられると共に、ブレーキペダルの小型化が可能となる。
第2,3の特徴によれば、前記イコライザ(80)は、イコライザ揺動軸(82)によって前記ブレーキペダル(26)に揺動可能に軸支されており、前記イコライザ(80)に、前記ブレーキペダル(26)の操作力を前記後輪ブレーキ(BR)に伝達する後輪ブレーキケーブル(150)と、前記ブレーキペダル(26)の操作力を前記前輪ブレーキ(BF)に伝達する連動用ケーブル(100)とが連結されており、前記イコライザ(80)の揺動動作を一方向に付勢するディレイスプリング(301)の一端部が車体側に係合されており、前記後輪ブレーキケーブル(150)の連結軸(83)に、前記ディレイスプリング(301)の他端部が係合するので、連結軸の車幅方向一端側に後輪ブレーキケーブルを連結すると共に、イコライザを挟んで連結軸の車幅方向他端側にディレイスプリングを係合することができる。これにより、後輪ブレーキケーブルの連結部とディレイスプリングの係合部とを上下にオフセットして配設する構成に比して、イコライザの高さ方向寸法を低減することが可能となる。
第4の特徴によれば、前記ブレーキペダル(26)を初期位置に戻す方向に付勢するリターンスプリング(300)を具備し、前記リターンスプリング(300)と前記ディレイスプリング(301)とが、車体側面視で重なるように配設されているので、ブレーキペダルまわりの高さ方向寸法を低減することができる。これにより、低床フロアの床面をより一層下げて乗降性を向上させることが可能となる。また、リターンスプリングの係合部とディレイスプリングの係合部とが近接配置されることで、ブレーキペダルをリリースする際に、リターンスプリングおよびディレイスプリングがほぼ同期して初期位置に戻ることとなり、2種類のスプリング付勢力がブレーキペダルの操作フィーリングに影響を与えることを防ぐことができる。
第5の特徴によれば、前記イコライザ(80)が、車体上下方向に長手方向を指向させる板状部材であり、前記イコライザ(80)の一面側に前記後輪ブレーキケーブル(150)が連結されると共に、前記イコライザ(80)の他面側に前記連動用ケーブル(100)が連結されるので、後輪ブレーキケーブルと連動用ケーブルとの干渉を防ぐことができる。具体的には、連動用ケーブルをイコライザから車体前方に延出させる一方、後輪ブレーキケーブルをイコライザから車体前方に延出させた後に車体後方に向けて湾曲する構成とする際に、両ケーブルを無理なく取り回すことが可能となる。
第6の特徴によれば、前記イコライザ(80)の初期角度を規定するストッパ部材(90)を備え、前記ストッパ部材(90)が、単独で車体に固定されているので、ストッパ部材の形状や取付角度を変更することで、イコライザの初期角度の調整を容易に行うことが可能となる。
第7,8の特徴によれば、前記鞍乗型車両(1)は、前記低床フロア(25)を支持する左右一対のアンダフレーム(F3)を有し、前記ブレーキペダル(26)は、前記左右一対のアンダフレーム(F3)の内側で左右いずれかにオフセット配置されており、前記イコライザ(80)は、前記ブレーキペダル(26)より車幅方向内側に配設されており、前記ディレイスプリング(301)および前記リターンスプリング(300)が、前記イコライザ(80)より車幅方向内側に配設されているので、低床フロアを支持する左右一対のアンダフレームの間の空間を有効利用して、連動ブレーキシステムの構成部品を配設することができる。また、アンダフレームによって連動ブレーキシステムの構成部品を保護することができる。
第9の特徴によれば、前記ブレーキペダル(26)の車体前方に、車幅方向に延出して前記左右一対のアンダフレーム(F3)を連結するクロスフレーム(F7)が配設されているので、連動ブレーキシステムの構成部品を、アンダフレームおよびクロスフレームで保護することができる。
第10の特徴によれば、前記イコライザ(80)と前記アンダフレーム(F3)とが、車体側面視で重なるので、ブレーキペダルの操作フィーリングに影響を与えるイコライザを、アンダフレームによって保護することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る前後連動ブレーキ装置を適用した電動二輪車の左側面図である。 主な外装部品を取り外した状態の電動二輪車の左側面図である。 図2の電動二輪車を左斜め上方から見た斜視図である。 ブレーキペダルおよびその周囲の構成を示す拡大斜視図である。 図2に示す電動二輪車の一部拡大左側面図である。 ブレーキペダルの斜視図である。 イコライザの左側面図である。 イコライザを車体左上方から見た斜視図である。 操作力分配機構の構成を示す左側面図である。 ブレーキペダルを取り外した状態の操作力分配機構の斜視図である。 ブレーキペダルおよびその周囲の構成を示す平面図である。 操作力分配機構の拡大斜視図である。 ブレーキレバーおよびその周囲の構成を示す平面図である。 ブレーキレバーを下面側から見た斜視図である。 ノッカーの平面図である。 ノッカーの背面図である。 ノッカーの左側面図である。 ノッカーの底面図である。 ノッカーおよびその周囲の構成を示す底面図である。 ノッカーおよびその周囲の構成を車体右斜め後方上方から見た斜視図である。 ナックルガードを取り付けた状態の操向ハンドルの斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る前後連動ブレーキ装置を適用した電動二輪車1の左側面図である。電動二輪車1は、操向ハンドル2とシート23との間に、乗員が足を乗せる低床フロア25が設けられた、いわゆるスクータ型の鞍乗型電動車両である。
前輪WFを回転自在に軸支する車幅方向に左右一対のフロントフォーク9は、車幅方向に延設される操向ハンドル2によって揺動可能とされる。操向ハンドル2の前後を覆うハンドルカバー33には、バックミラー3および防風スクリーン4が取り付けられている。ハンドルカバー33の下方には、車体前方側を覆うフロントカバー5および車体後方側を覆って乗員の脚部に対向するフロアパネル27が配設されている。フロントカバー5の前方には、ライトステー31に支持されるヘッドライト7および左右一対の前側ウインカ装置6が配設されている。前輪WFの上方を覆うフロントフェンダ8は、左右のフロントフォーク9の間に支持されている。フロントフォーク9の下端部に軸支される前輪WFのホイールハブには、機械ドラム式の前輪ブレーキBFが収納されている。また、後輪WRのホイールハブには、機械ドラム式の後輪ブレーキBRが収納されている。
低床フロア25の上面には、後輪WRのブレーキを作動させるブレーキペダル26が配設されており、低床フロア25の下部には、フロントカバー5の下端部に連なるアンダカバー10が配設されている。運転者が着座するシート23の下方は、車体前方側に凸の湾曲形状をなすシート下カウル24が配設されている。シート下カウル24には、車体前方からの走行風を積極的に取り入れるためのスリット22が左右一対で設けられている。
シート下カウル24の下方には、サイドスタンド11およびタンデムステップ13が配設されている。また、シート下カウル24の後方には、車幅方向に一対のリヤカウル21が配設されており、リヤカウル21の上部には、グリップパイプ36で囲まれた荷台37および荷台37の上面に取り付けられるリヤキャリア20が配設されている。リヤカウル21の後方には、テールライト19および後側ウインカ装置28が配設されている。
アンダカバー10の後方の位置には、車軸Sによって後輪WRを回転自在に軸支すると共に、後輪WRを駆動するモータMを内蔵するスイングユニット式のパワーユニットPが、リンク機構12を介して車体フレームに揺動可能に取り付けられている。パワーユニットPの後部は、リヤクッション18によって車体フレームに吊り下げられており、パワーユニットPの上部には、後輪WRの上方を覆うリヤフェンダ17が取り付けられている。
シート下カウル24とリヤフェンダ17との間の位置には、シート下カウル24のスリット22から導入された走行風およびアンダカバー10の内側を流れる走行風を受け止めるカバー部材38が配設されている。
図2は、主な外装部品を取り外した状態の電動二輪車1の左側面図である。電動二輪車1の車体フレームFは、ヘッドパイプF1から車体下方に延出する車幅方向中央のメインフレームF2と、メインフレームF2の下端部に連結されて車体後方に湾曲する左右一対のアンダフレームF3と、アンダフレームF3の後端部から車体上方に立ち上がる立ち上がり部F4と、立ち上がり部F4に連なって車体後方に延びる左右一対のリヤフレームF6とを有する。立ち上がり部F4の前部には、左右の立ち上がり部F4を連結する湾曲パイプF5が連結されている。
ヘッドパイプF1には、ステアリングステム34が回動自在に軸支されている。ステアリングステム34の上端部には操向ハンドル2が固定されており、一方の下端部には、フロントフォーク9の上端部を支持するボトムブリッジ32が固定されている。シート23は、シート台座29に対して車体前方側端部を軸に開閉可能に取り付けられている。シート台座29の下部には、モータMに電力を供給するメインバッテリ(高圧バッテリ)B1を車幅方向に2本並べて収納するバッテリケース40が配設されている。メインバッテリB1の定格電圧は、例えば、48Vとされる。
バッテリケース40は、湾曲パイプF5の後方で、左右一対の立ち上がり部F4の間のスペースに収められている。シート下カウル24(図1参照)は、バッテリケース40の前方および側方を覆うように、湾曲パイプF5の前方から左右の立ち上がり部F4の側方まで延びている。低床フロア25の下方には、ヘッドライト7等の補器類に電力を供給するサブバッテリ(低圧バッテリ)B2およびヒューズ等の電装部品を収納する収納ケース30が配設されている。サブバッテリB2の定格電圧は、例えば、12Vとされる。
リヤフェンダ17の前方で車体前方からの走行風を受け止めるカバー部材38は、バッテリケース40の後面側に配設されている。そして、バッテリケース40の後面側の上方寄りの位置に、モータMへの電力供給を制御するPCU(パワーコントロールユニット)39が配設されている。複数の冷却フィンを有するPCU39は、車体側面視で長方形をなす箱型に形成されており、車体上方側が車体下方側より車体後方に位置するように傾斜した状態で配設されている。後輪WRの車軸Sより車体前方の位置に配設されているPCU39の上方側は、車体側面視でリヤフレームF6の間に収まっており、一方の下方側は、カバー部材38の側壁に覆われている。図1に示すように、リヤカウル21は、カバー部材38の上端からリヤフレームF6の上端までを覆って、PCU39の車幅方向外側を保護する機能を有する。
図3は、図2に示す電動二輪車1を左斜め上方から見た斜視図である。防風スクリーン4は、操向ハンドル2に取り付けられた棒状のステー部材4bに対して、締結部材4aによって固定されている。シート下カウル24の内側に設けられるバッテリケース40には、車幅方向に並んで2本のメインバッテリB1が収納されている。メインバッテリB1は、把手41を上方に引き上げることで取り外し可能な状態となる。
左右のアンダフレームF3の間には、メインフレームF2の下端部に連結されると共に、左右のアンダフレームF3を互いに連結するクロスフレームF7が配設されている。クロスフレームF7の車幅方向中央には、車体後方に延びて収納ケース30の下面を支持する支持フレーム43が連結されている。左右のアンダフレームF3の上面には、低床フロア25を支持する支持プレートF8が取り付けられている。支持プレートF8の車体後方には、車体後方上方に向かって湾曲する立ち上がり部F4を補強するガセットF9が配設されている。
クロスフレームF7の後方で、車幅方向右側のアンダフレームF3寄りの位置には、低床フロア25に形成される開口から車体上方に踏部が突出するブレーキペダル26が配設されている。ブレーキペダル26は、車幅方向右側の支持プレートF8に固定されるペダル揺動軸42によって揺動自在に軸支されている。ペダル揺動軸42の車幅方向内側には、ブレーキペダル26を含む操作力分配機構60が配設されている。
本実施形態に係る電動二輪車1は、右側の操向ハンドル2に設けられるブレーキレバー(図13参照)を操作することで前輪ブレーキBFが作動する一方、ブレーキペダル26を操作した際には、後輪ブレーキBRおよび前輪ブレーキBFの両方が作動する前後連動ブレーキシステムを有している。前輪ブレーキBFには、1本の前輪ブレーキケーブル406のみが連結されている。
操作力分配機構60には、ブレーキペダル26の操作力を、後輪ブレーキBRに連結される後輪ブレーキケーブル150および前輪ブレーキBFを作動させるための連動用ケーブル100が連結されている。後輪ブレーキケーブル150は、操作力分配機構60から車体前方に延びて、メインフレームF2の車体前方で湾曲してから車幅方向左側のアンダフレームF3に沿って車体後方に導かれる。一方、連動用ケーブル100は、操作力分配機構60から車体前方に延びて、メインフレームF2の車体前方で湾曲してからアンダフレームF3の車体後方側を通ってメインフレームF2に沿って車体上方に導かれる。
図4は、ブレーキペダル26およびその周囲の構成を示す拡大斜視図である。また、図5は図2の電動二輪車1の一部拡大左側面図である。ブレーキペダル26のペダル揺動軸42は、支持プレートF8に固定される左右一対の固定部材50に固定されている。ブレーキペダル26は、車体側に固定されるペダル揺動軸42に対して揺動自在に軸支されており、車体前方上方に延びる本体部70の先端に設けられる踏部26aを足で踏み込むことで、車体前方側に揺動して前輪ブレーキBFおよび後輪ブレーキBRを作動させる。
ブレーキペダル26の本体部70の下方寄りの位置には、ブレーキペダル26に入力された操作力を後輪ブレーキケーブル150および連動用ケーブル100に分配するイコライザ80が揺動自在に軸支されている。イコライザ80は、車体上下方向に長尺の板状部材であり、イコライザ80の下端部に後輪ブレーキケーブル150が連結されると共に、イコライザ80の上端部に連動用ケーブル100が連結されている。
ブレーキペダル26の本体部70の下端部には、イコライザ80の下方を通って車幅方向中央側に延出してから車体上方に屈曲するスプリング支持部材71が固定されている。スプリング支持部材71の底面部に形成される貫通孔71aには、ブレーキペダル26を初期位置に戻す付勢力を与えるリターンスプリング300の他端部が係合している。リターンスプリング300の一端部は、クロスフレームF7に取り付けられるホルダ部材44に係合する。ブレーキペダル26の初期位置は、支持プレートF8に設けられるラバーホルダ51のストッパラバー52によって規定される。
また、ホルダ部材44には、イコライザ80の下端部に連結される連動用ケーブル100の連結軸を車体前方に牽引するディレイスプリング301の一端部も係合している。ディレイスプリング301は、イコライザ80を車体側面視で時計方向に揺動させてストッパ部材90に当接させる機能を有する。ストッパ部材90は、ブレーキペダル26と別個独立した単独の部材であり、ペダル揺動軸42にボルト46で同軸固定されることで車体側に揺動不能に取り付けられる。これにより、ストッパ部材90に当接する位置がイコライザ80の初期位置となる。この初期位置は、ストッパ部材90の形状や固定角度によって変更することができる。
本実施形態では、ブレーキペダル26が、左右一対のアンダフレームF3の内側で左右いずれかにオフセット配置されており、イコライザ80がブレーキペダル26より車幅方向内側に配設され、ディレイスプリング301およびリターンスプリング300が、イコライザ80より車幅方向内側に配設されている。これにより、低床フロア25を支持する左右一対のアンダフレームF3の間の空間を有効利用して操作力分配機構60を配設できると共に、アンダフレームF3によって操作力分配機構60を保護することを可能としている。また、ブレーキペダル26の車体前方に、車幅方向に延出して左右一対のアンダフレームF3を連結するクロスフレームF7が配設されることで、操作力分配機構60をアンダフレームF3およびクロスフレームF7で保護することができる。
さらに、図5に示すように、本実施形態では、イコライザ80とアンダフレームF3とが車体側面視で重なるように配設されている。これにより、ブレーキペダルの操作フィーリングに影響を与えるイコライザを、アンダフレームによって保護することが可能となる。
スプリング支持部材71の立設部に形成される貫通孔71bには、ストップランプスイッチ250の操作子を牽引するスイッチスプリング251が係合している。ストップランプスイッチ250の配線252は、車体前方上方に向けて配索される。
ブレーキペダル26の車体後方には、ブレーキペダル26を踏み込んだ位置で保持するパーキングブレーキ機構が設けられる。これは、ブレーキペダル26を踏み込んだ位置で操向ハンドル2の近傍に設けられるパーキングブレーキ操作子(不図示)を操作することで、回転軸48に軸支されたフック47が前方に揺動してブレーキペダル26と係合し、ブレーキペダル26がロックされる機構である。フック47には、パーキングブレーキケーブル200のインナワイヤ201の端部に固定されるタイコ202が係合しており、スプリング49の弾発力に抗してパーキングブレーキ操作子を操作することで、フック47を揺動させる構成とされる。
図6は、ブレーキペダル26の斜視図である。ブレーキペダル26は、プレス鋼板等からなる本体部70にゴム等の踏部26aが取り付けられるほか、上方延出部72にペダル揺動軸42に揺動自在に軸支されるパイプ部材75が固定され、下方延出部74にはイコライザ80のイコライザ揺動軸82が固定され、さらに、下方延出部74の下端部にスプリング支持部材71が固定されることで構成される。後方突出部73は、パーキングブレーキ機構のフック47が係合する係合部を構成する。イコライザ80の下方を通って車幅方向内側に延出するスプリング支持部材71は、イコライザ80の下部を保護する機能も有する。
図7は、イコライザ80の左側面図である。また、図8はイコライザ80を車体左上方から見た斜視図である。アルミ等の金属からなるイコライザ80は、車体上下方向に長尺形状とされる厚みのある板状の本体部84の略中央に、イコライザ揺動軸82が通る貫通孔82aを設けると共に、連動用ケーブル100を連結するための上側連結軸81と、後輪ブレーキケーブル150を連結するための下側連結軸83とを取り付けた構成とされる。本体部84の下方寄りの前端部には、ストッパ部材90に当接する当接面85が設けられている。
本実施形態では、連動用ケーブル100が連結される上側連結軸81が車幅方向内側に突出すると共に、後輪ブレーキケーブル150が連結される下側連結軸83の小径部83bが車幅方向外側に突出する。上側連結軸81および小径部83bには、それぞれ固定用の割ピンの挿入孔81a,83cが設けられる。イコライザ80の車幅方向内側に突出する下側連結軸83には、ディレイスプリング301の他端部が係合する係合溝83aが形成されている。
図9は、操作力分配機構60の構成を示す左側面図である。また、図10はブレーキペダル26を取り外した状態の操作力分配機構60の斜視図である。連動用ケーブル100の後端部は、車幅方向に指向する貫通孔が設けられた端部金具101を介して上側連結軸81に連結される。また、後輪ブレーキケーブル150は、端部金具151を介して下側連結軸83に連結される。
この操作力分配機構60では、ブレーキペダル26を踏み込むと、ペダル揺動軸42を中心にブレーキペダル26が反時計回りに揺動する。すると、これに伴って、イコライザ揺動軸82が車体後方側に移動する。このとき、イコライザ80は、ディレイスプリング301の弾発力によって時計回りに付勢されてストッパ部材90に押し付けられているため、下側連結軸83のみが車体後方に移動して後輪ブレーキケーブル150の牽引が開始される。
そして、さらにブレーキペダル26を踏み込んで後輪ブレーキBRが制動力を生じ始めると、後輪ブレーキケーブル150がそれ以上引きにくくなるため、イコライザ揺動軸82を中心にイコライザ80が時計方向に揺動を開始する。この揺動動作が開始されて初めて、上側連結軸81が車体後方に移動して、連動用ケーブル100の牽引が開始される。すなわち、ブレーキペダル26を浅く踏み込んだ状態では後輪ブレーキBRが先行して作動し、後輪ブレーキBRが制動力を生じる位置からさらに踏み込むと前輪ブレーキBFが作動し始めることとなる。これにより、自然なブレーキフィーリングを得ることができる。
本実施形態では、イコライザ80が、ブレーキペダル26のペダル揺動軸42より車体下方に配設されているので、ブレーキペダル26のペダル揺動軸42より車体上方にイコライザ80を配置する構成に比して、低床フロア25の裏面とブレーキペダル26のペダル揺動軸との間隔を短縮することが可能となる。これにより、低床フロア25の床面を低く抑えられると共に、ブレーキペダル26の小型化が可能となる。
また、イコライザ80の揺動動作を一方向に付勢するディレイスプリング301の一端部が車体側に係合されており、後輪ブレーキケーブル150の下側連結軸83に、ディレイスプリング301の他端部が係合する構成とすることで、下側連結軸83の車幅方向外側に後輪ブレーキケーブル150を連結すると共に、イコライザ80を挟んで下側連結軸83の車幅方向内側にディレイスプリング301を係合することができる。これにより、後輪ブレーキケーブルの連結部とディレイスプリングの係合部とを上下にオフセットして配設する構成に比して、イコライザ80の高さ方向寸法を低減することが可能となる。
さらに、リターンスプリング300とディレイスプリング301とが、車体側面視で重なるように配設されているので、ブレーキペダル26まわりの高さ方向寸法を低減することができる。これにより、低床フロア25の床面をより一層下げて乗降性を向上させることが可能となる。また、リターンスプリング300の係合部とディレイスプリング301の係合部とが近接配置されることで、ブレーキペダル26をリリースする際に、リターンスプリング300およびディレイスプリング301がほぼ同期して初期位置に戻ることとなり、2種類のスプリング付勢力がブレーキペダル26の操作フィーリングに影響を与えることを防ぐことができる。
図11は、ブレーキペダル26およびその周囲の構成を示す平面図である。また、図12は操作力分配機構60の拡大斜視図である。前記したように、イコライザ80は車体上下方向に長手方向を指向させる板状部材であり、イコライザ80の一面側に後輪ブレーキケーブル150が連結されると共に、イコライザ80の他面側に連動用ケーブル100が連結される。これにより、後輪ブレーキケーブル150と連動用ケーブル100との干渉を防ぐことができる。具体的には、連動用ケーブル100をイコライザ80から車体前方に延出させる一方、後輪ブレーキケーブル150をイコライザ80から車体前方に延出させた後に車体後方に向けて湾曲する構成とする際に、両ケーブル100,150を無理なく取り回すことが可能となる。
図13は、ブレーキレバー400およびその周囲の構成を示す平面図である。本実施形態に係る電動二輪車1は、右側の操向ハンドル2にブレーキレバー400が取り付けられている。操向ハンドル2を構成するハンドルパイプ2bには、ブレーキレバー400を揺動自在に軸支するレバーホルダ402が固定されている。レバーホルダ402の車幅方向外側には、各種のハンドルスイッチを備えるスイッチボックス413が固定され、スイッチボックス413の車幅方向外側には、ハーネス408から供給される電力で作動するヒータを備えたハンドルグリップ2aが取り付けられている。レバーホルダ402の車幅方向内側には、防風スクリーン4を支持するステー部材4bのステーホルダ407が取り付けられている。
レバーホルダ402に設けられるバックミラー3の取り付けボス409の車体前方には、ブレーキレバー400を揺動自在に軸支するレバー揺動軸401と、ブレーキレバー400を握り込んだ位置で保持するためのロック操作子403の操作子揺動軸405とが配設されている。ブレーキレバー400には、レバー揺動軸401と同軸に巻回されるリターンスプリング415によって初期位置に戻す方向の付勢力が与えられている。
また、ロック操作子403には、操作子揺動軸405と同軸に巻回されるリターンスプリング404によって初期位置に戻す方向の付勢力が与えられている。前輪ブレーキケーブル406は、レバーホルダ402の前端部に連結されている。そして、レバーホルダ402の裏面側には、連動用ケーブル100を介して入力される操作力を前輪ブレーキケーブル406に伝達するノッカー500(図示点描ハッチング部)が配設されている。
図14は、ブレーキレバー400を下面側から見た斜視図である。アルミ等の金属からなるブレーキレバー400の本体部450には、レバー揺動軸401が通る貫通孔453と、ブレーキレバー400の操作時にノッカー500の一部を押圧する押圧部452と、ブレーキレバー400のロック時にロック操作子403が係合する係合凹部454とが形成されている。
図15は、ノッカー500の平面図である。また、図16は同背面図、図17は同左側面図、図18は同底面図である。アルミ等の金属で形成されるノッカー500は、レバー揺動軸401が通る貫通孔502が形成されたノッカー本体部501と、ノッカー本体部501から車体後方に延びる長尺板状の延出部504とを有する。延出部504の後端部には、連動用ケーブル100を連結するための貫通孔505が形成されている。
ノッカー本体部501の車体前方側には、前輪ブレーキケーブル406のインナワイヤ(図19参照)を収める係合溝506が形成されており、ノッカー本体部501の裏面側にはインナワイヤの端部に設けられるタイコを収める円形凹部508が形成されている。ノッカー本体部501の車幅方向外側の前面部には、ブレーキレバー400の押圧部452と当接する当接部503が形成されている。延出部504は、ノッカー本体部501の下面から車体後方下方に延びる形状とされる。円形凹部508の近傍には、レバーホルダ402と当接してノッカー500の初期位置を規定する位置決め突起507が設けられている。
図19は、ノッカー500およびその周囲の構成を示す底面図である。また、図20はノッカー500およびその周囲の構成を車体右斜め後方上方から見た斜視図である。ノッカー500は、レバー揺動軸401によってレバーホルダ402およびブレーキレバー400の両者に対して揺動可能とされる。ノッカー500の円形凹部508には、前輪ブレーキワイヤ406のインナワイヤ420の一端部に固定されるタイコ421が収められている。この構成により、本実施形態では、ブレーキレバー400を操作すると、ブレーキレバー400の押圧部452がノッカー500の当接部503を押圧することでノッカー500を揺動させ、前輪ブレーキBFが作動することとなる。
一方、延出部504の車体前方側端部には、連動用ケーブル100によって牽引される牽引部材154に係合する牽引軸156が固定されている。これにより、ブレーキペダル26の操作に応じて連動用ケーブル100のインナワイヤが牽引された際も、ノッカー500を一方向に揺動させて前輪ブレーキBFが作動することとなる。連動用ケーブル100の端部は、コイルばね153を収納する筒部材152に連結されており、連動用ケーブル100に伝達された操作力は、コイルばね153を介して牽引部材154に伝達される。
1枚の板部材を折り曲げて形成される牽引部材154には、牽引軸156が摺動可能な長穴155が形成されており、これにより牽引軸156のスライド機構が構成される。すなわち、ブレーキレバー400の操作時には、牽引軸156が長穴155内を摺動するのみで、連動用ケーブル100に影響がないように構成されている。
一方、ブレーキペダル26の操作によってノッカー500が揺動する際には、ブレーキレバー400はリターンスプリング415の付勢力によって初期位置に保持されるため、操作していないブレーキレバー400が動いて違和感を感じることもない。
本実施形態では、前輪ブレーキケーブル406と連動用ケーブル100とを、レバー揺動軸401を挟んで互いに対向する位置でノッカー500に連結している。これにより、前輪ブレーキケーブル406の途中の位置に操作力を介入させる構成のようにアウタチューブが分割されるようなことがなく、部品点数の増加を抑えつつ前後連動ブレーキシステムを構成することが可能となる。また、連動用ケーブルの作動に伴って前輪ブレーキケーブル406が屈曲するようなことがないので、前輪ブレーキケーブル406の余分な逃げスペースを確保する必要がなく、車体の小型化を図ることができる。
また、ノッカー500に当接部503を設け、ブレーキレバー400を操作することでノッカー500が揺動して前輪ブレーキケーブル406のインナワイヤ420が牽引される構成としたことにより、ブレーキペダル26の操作に応じてノッカー500が揺動して前輪ブレーキBFが作動すると共に、ブレーキレバー400の操作の操作に応じてノッカー500が揺動して前輪ブレーキBFが作動するブレーキシステムを得ることができる。
さらに、ノッカー500が車体前後方向に長尺形状とされることで、ブレーキレバー400の基部を小型化し、通常のブレーキシステムにおけるブレーキレバーと同様の外観および操作フィーリングを得ることが容易となる。
また、連動用ケーブル100が、ノッカー500の車体前方側に連結される前輪ブレーキケーブル406の車体後方側でノッカー500に連結されているので、連動用ケーブル100および前輪ブレーキケーブル406が操向ハンドル2の近傍で交差することを防いで、両ケーブルの配索自由度を高めることができる。
また、ノッカー500と連動用ケーブル100との連結部を、前輪ブレーキケーブル406の連結部より車体下方にオフセットして配設することで、操向ハンドル2と同じ高さにブレーキレバー400を配設してブレーキレバー400の操作性を維持すると共に、連動用ケーブル100の連結部をブレーキレバー400より車体下方にオフセット配置して、ノッカー500および連動用ケーブル100を外方から視認しにくくすることができる。
さらに、ノッカー500に、レバーホルダ402に当接してノッカー500の初期位置を規定する位置決め突起507を設けることで、簡単な構成でノッカー500およびブレーキレバー400の初期位置を規定することが可能となる。
図21は、ナックルガード600を取り付けた状態の操向ハンドル2の斜視図である。操向ハンドル2の車幅方向中央部分を覆うハンドルカバー33は、スイッチボックス413より車幅方向外側の部分を覆っておらず、ノッカー500は外方に露出するように構成されている。これにより、ノッカー500を車体前後方向に長尺形状とした場合でもハンドルカバー33の大型化を抑えることができ、かつブレーキレバー400まわりのメンテナンスが容易となる。前記したように、ノッカー500はブレーキレバー400の裏面側に配設されるため、外方からノッカー500を視認できる範囲は少ないものの、この図に示すように、ハンドルカバー33に覆われない部分の操向ハンドル2を車体前方から覆うナックルガード600を取り付けることで利便性および外観性の向上を図ることができる。
なお、鞍乗型車両の形態、前後ブレーキの形態、ブレーキレバーやブレーキペダルの形状や構造、ノッカーやイコライザの形状や構造、各ケーブルの取り回し等は、上記実施形態に限られず、種々の変更が可能である。本発明に係る前後連動ブレーキ装置は、電動二輪車に限られず、内燃機関を動力源とする自動二輪車、鞍乗型の三輪車や四輪車等に適用することが可能である。
1…電動二輪車(鞍乗型車両)、2…操向ハンドル、42…ペダル揺動軸、23…シート、25…低床フロア、26…ブレーキペダル、33…ハンドルカバー、80…イコライザ、82…イコライザ揺動軸、83…後輪ブレーキケーブルの連結軸、90…ストッパ部材、100…連動用ケーブル、150…後輪ブレーキケーブル、300…リターンスプリング、301…ディレイスプリング、400…ブレーキレバー、401…レバー揺動軸、406…前輪ブレーキケーブル、420…インナワイヤ、402…レバーホルダ、500…ノッカー、503…当接部、507…位置決め突起、BF…前輪ブレーキ、BR…後輪ブレーキ、F3…アンダフレーム、F7…クロスフレーム
操作力分配機構60には、後輪ブレーキBRに連結される後輪ブレーキケーブル150および前輪ブレーキBFを作動させるための連動用ケーブル100が連結されている。後輪ブレーキケーブル150は、操作力分配機構60から車体前方に延びて、メインフレームF2の車体前方で湾曲してから車幅方向左側のアンダフレームF3に沿って車体後方に導かれる。一方、連動用ケーブル100は、操作力分配機構60から車体前方に延びて、メインフレームF2の車体前方で湾曲してからアンダフレームF3の車体後方側を通ってメインフレームF2に沿って車体上方に導かれる。
図19は、ノッカー500およびその周囲の構成を示す底面図である。また、図20はノッカー500およびその周囲の構成を車体右斜め後方上方から見た斜視図である。ノッカー500は、レバー揺動軸401によってレバーホルダ402およびブレーキレバー400の両者に対して揺動可能とされる。ノッカー500の円形凹部508には、前輪ブレーキケーブル406のインナワイヤ420の一端部に固定されるタイコ421が収められている。この構成により、本実施形態では、ブレーキレバー400を操作すると、ブレーキレバー400の押圧部452がノッカー500の当接部503を押圧することでノッカー500を揺動させ、前輪ブレーキBFが作動することとなる。

Claims (10)

  1. 操向ハンドル(2)にブレーキレバー(400)が配設されると共に、前記操向ハンドル(2)とシート(23)との間に設けられる低床フロア(25)にブレーキペダル(26)が配設される鞍乗型車両(1)に適用される鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置において、
    前記ブレーキペダル(26)に入力された操作力を、後輪ブレーキ(BR)および前輪ブレーキ(BF)に分配して伝達するイコライザ(80)を具備し、
    前記イコライザ(80)が、前記ブレーキペダル(26)のペダル揺動軸(42)より車体下方に配設されていることを特徴とする鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置。
  2. 前記イコライザ(80)は、イコライザ揺動軸(82)によって前記ブレーキペダル(26)に揺動可能に軸支されており、
    前記イコライザ(80)に、前記ブレーキペダル(26)の操作力を前記後輪ブレーキ(BR)に伝達する後輪ブレーキケーブル(150)と、前記ブレーキペダル(26)の操作力を前記前輪ブレーキ(BF)に伝達する連動用ケーブル(100)とが連結されていることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置。
  3. 前記イコライザ(80)の揺動動作を一方向に付勢するディレイスプリング(301)の一端部が車体側に係合されており、
    前記後輪ブレーキケーブル(150)の連結軸(83)に、前記ディレイスプリング(301)の他端部が係合することを特徴とする請求項2に記載の鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置。
  4. 前記ブレーキペダル(26)を初期位置に戻す方向に付勢するリターンスプリング(300)を具備し、
    前記リターンスプリング(300)と前記ディレイスプリング(301)とが、車体側面視で重なるように配設されていることを特徴とする請求項3に記載の鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置。
  5. 前記イコライザ(80)が、車体上下方向に長手方向を指向させる板状部材であり、
    前記イコライザ(80)の一面側に前記後輪ブレーキケーブル(150)が連結されると共に、前記イコライザ(80)の他面側に前記連動用ケーブル(100)が連結されることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置。
  6. 前記イコライザ(80)の初期角度を規定するストッパ部材(90)を備え、
    前記ストッパ部材(90)が、単独で車体に固定されていることを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置。
  7. 前記鞍乗型車両(1)は、前記低床フロア(25)を支持する左右一対のアンダフレーム(F3)を有し、
    前記ブレーキペダル(26)は、前記左右一対のアンダフレーム(F3)の内側で左右いずれかにオフセット配置されており、
    前記イコライザ(80)は、前記ブレーキペダル(26)より車幅方向内側に配設されていることを特徴とする請求項2ないし6のいずれかに記載の鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置。
  8. 前記ディレイスプリング(301)および前記リターンスプリング(300)が、前記イコライザ(80)より車幅方向内側に配設されていることを特徴とする請求項7に記載の鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置。
  9. 前記ブレーキペダル(26)の車体前方に、車幅方向に延出して前記左右一対のアンダフレーム(F3)を連結するクロスフレーム(F7)が配設されていることを特徴とする請求項7または8に記載の鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置。
  10. 前記イコライザ(80)と前記アンダフレーム(F3)とが、車体側面視で重なることを特徴とする請求項9に記載の鞍乗型車両の前後連動ブレーキ装置。
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