JPWO2020136738A1 - 梱包材 - Google Patents

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Abstract

梱包材は、被梱包物の一面に沿って配置される平面部と、平面部の被梱包物と対向する第1面において凸状に形成されている凸状部と、平面部の第1面と反対側の第2面において凹状に形成され、溝部を構成している凹状部とを有し、梱包材を固定するための結束部材が凹状部に配置される隆起部と、平面部に設けられた持ち手機構とを有する。持ち手機構は、平面部に形成されている切り込みと、第1面と接続している支持部と、切り込みと支持部とで外形が形成され、支持部に支持されながら回動可能な回動片とを有する。持ち手機構には、支持部が隆起部に沿って延び、回動片が隆起部の凸状部へ向かって回動可能な第1持ち手部が含まれている。

Description

本発明は、冷蔵庫等の被梱包物の梱包材に関するものである。
従来、例えば冷蔵庫等の重量を有する被梱包物を梱包するにあたり、被梱包物の外面を複数の梱包材で覆い、それらの梱包材をバンドで縛って固定することが行われていた。このような梱包材には、例えば段ボール等の厚紙で成形されているものがある。梱包材で覆われた被梱包物を運搬する際、運搬者は、梱包材の一部に持ち手穴を形成し、持ち手穴の縁部に手を掛けて被梱包物の上げ下げ、及び移動を行う。持ち手穴は、梱包材に形成されている切り込みの周囲を運搬者が手で内側へ、すなわち被梱包物の側へ押し込むことにより形成される開口部である。
持ち手穴が形成されると、内側へ押し込まれた部分は、持ち手穴の縁部の一部において厚紙一枚のみで梱包材に接続している状態となる。そのため、重量を有する被梱包物を運搬する際に、運搬者が持ち手穴の縁部に手を掛けて作業を行っているうちに持ち手穴の周囲が破損することがある。このような破損を防止するため、特許文献1に記載の包装用台板には、持ち手穴周囲を補強する部材が設けられている。特許文献1の包装用台板では、被梱包物に当接される緩衝部材の近傍に持ち手穴を開口するための切り込みが形成され、緩衝部材が持ち手穴周囲の補強部材として用いられている。また、梱包材である包装用台板の縁部の一部が補強枠体で構成され、補強枠体の近傍に持ち手穴を開口するための切り込みが形成され、補強枠体が持ち手穴周囲の補強部材として用いられている。
実開昭62−3461号公報
運搬の際の利便性を考慮すると、緩衝部材及び枠体の周辺以外にも、持ち手穴を形成可能とすることが望まれる。しかしながら、緩衝部材及び枠体の周辺以外に形成される持ち手穴の周囲の強度を高めるためには、新たに補強部材を設けなければならない。すなわち、持ち手穴の形成可能個所の自由度を高めると共に、持ち手穴の周囲の強度も担保することにより、梱包材の使い勝手をより向上させることが望まれていた。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、使い勝手を向上させた梱包材を提供することを目的とする。
本発明に係る梱包材は、被梱包物の一面を覆う梱包材であって、前記被梱包物の前記一面に沿って配置される平面部と、前記平面部の前記被梱包物と対向する第1面において凸状に形成されている凸状部と、前記平面部の前記第1面と反対側の第2面において凹状に形成され、溝部を構成している凹状部とを有し、前記梱包材を固定するための結束部材が前記凹状部に配置される隆起部と、前記平面部に設けられた持ち手機構とを有し、前記持ち手機構は、前記平面部に形成されている切り込みと、前記平面部の前記第1面と接続している支持部と、前記切り込みと前記支持部とで外形が形成され、前記支持部に支持されながら回動可能な回動片とを有し、前記持ち手機構には、前記支持部が前記隆起部に沿って延び、前記回動片が前記隆起部の前記凸状部へ向かって回動可能な第1持ち手部が含まれているものである。
本発明に係る梱包材によると、持ち手部の回動片が凹状部に結束部材が配置される隆起部に向かって回動するよう構成されており、特別な補強部材を設けることなく回動片の離脱及び回動片周辺の破損を抑えつつ、持ち手部の配置の自由度を高めることができる。従って、使い勝手の向上した梱包材が得られる。
本発明の実施の形態1に係る梱包材を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る梱包材の一部の部材を取り外した状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る床面ケースの斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る床面ケースの平面図である。 本発明の実施の形態1に係る床面ケースの裏面図である。 本発明の実施の形態1に係る床面ケースの一部の断面を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態1に係る第1持ち手部を拡大して示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る第1持ち手部を拡大して示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る第2持ち手部を拡大して示す平面図である。 本発明の実施の形態1に係る第2持ち手部を拡大して示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る第2持ち手部を拡大して示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る第2持ち手部を拡大して示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る第3持ち手部を拡大して示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る第3持ち手部を拡大して示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る床面ケースの展開図である。 本発明の実施の形態1に係る床面ケースを組み立てる途中の状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る床面ケースを組み立てる途中の状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る梱包材の床面ケースの斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る梱包材の床面ケースの平面図である。 本発明の実施の形態2に係る梱包材の床面ケースの一部拡大図である。 本発明の実施の形態2に係る床面ケースの展開図である。 本発明の実施の形態2に係る床面ケースを組み立てる途中の状態を示す斜視図である。
以下に、本発明における梱包材の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、以下の図面においては各構成部材の大きさ及び形状は実際の装置とは異なる場合がある。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る梱包材を示す斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る梱包材の一部の部材を取り外した状態を示す斜視図である。梱包材1は、被梱包物2を梱包するものであり、床面ケース10と、天面ケース20と、側面ケース30とを備えている。梱包材1は例えば段ボール等の厚紙で構成されている。被梱包物2は、例えば冷蔵庫である。図1は、被梱包物2の前側から梱包材1を示している。図2は、天面ケース20及び側面ケース30を取り外した状態を、被梱包物2の後側から示している。床面ケース10は、梱包材1の底面に配置される梱包材であり、全体として矩形の形状を有している。天面ケース20は、梱包材1の上面に配置される梱包材であり、全体として矩形の形状を有している。床面ケース10と天面ケース20は、略同一の形状及び略同一の大きさを有している。側面ケース30は、梱包材1の側面に配置される梱包材であり、床面ケース10と天面ケース20との間に配置される。被梱包物2は、床面ケース10に載置される。被梱包物2の上面は天面ケース20により覆われ、被梱包物2の側面は、全周に亘って側面ケース30により覆われている。バンド40は、床面ケース10、天面ケース20、及び側面ケース30をまとめて固定する結束部材である。本実施の形態1において、バンド40は3本設けられており、それぞれ、床面ケース10及び天面ケース20の短手方向に延び、かつ側面ケース30において上下方向に延びるよう、床面ケース10、側面ケース30、及び天面ケース20に掛け回されている。
図1及び図2において、X方向は床面ケース10及び天面ケース20の短手方向を示し、Y方向は床面ケース10及び天面ケース20の長手方向を示し、Z方向は梱包材1及び被梱包物2の上下方向を示している。尚、以降の説明で用いる他の図面においても、X方向、Y方向、Z方向の示す方向は、図1及び図2と同様である。
図2に示すように、被梱包物2は、透明のビニールフィルム50で覆われている。また、被梱包物2の上部の長手方向に延びる縁部には、天面緩衝材51、52が当接している。
図3は、本発明の実施の形態1に係る床面ケースの斜視図である。図4は、本発明の実施の形態1に係る床面ケースの平面図である。図5は、本発明の実施の形態1に係る床面ケースの裏面図である。図6は、本発明の実施の形態1に係る床面ケースの一部の断面を模式的に示す図である。図6は、床面ケース10を図5の線A−Aの位置で切断し、矢印の方から示している。床面ケース10は、平面部11と、側壁部12と、側壁部13と、側壁部14と、側壁部15とを有している。平面部11は矩形の形状を有している。平面部11は、被梱包物2を梱包する際、被梱包物2と対向する第1面11Aと、第1面11Aの反対側の面であり、外側を向く第2面11Bとを有している。尚、以降の説明において、単に短手方向と言う場合は平面部11及び床面ケース10の短手方向であり、単に長手方向と言う場合は平面部11及び床面ケース10の長手方向である。平面部11の第1面11Aの縁部のうち短手方向に延びる一対の縁部には、側壁部12と側壁部13が設けられている。側壁部12は図1に示す前側に位置し、側壁部13は図1に示す後側に位置している。側壁部12及び側壁部13は、上側に突起している。平面部11の第1面11Aの縁部のうち長手方向に延びる一対の縁部には、側壁部14と側壁部15が設けられている。側壁部14と側壁部15は、上側に突起している。
<隆起部>
平面部11には、第1隆起部60と、第2隆起部70と、第3隆起部80とが形成されている。第1隆起部60、第2隆起部70、及び第3隆起部80は、短手方向に平行に延びている。図3〜図5に示すように、第1隆起部60は、平面部11の長手方向における中央よりも側壁部13に近い位置に形成されている。第3隆起部80は、平面部11の長手方向における中央よりも側壁部12に近い位置に形成されている。第2隆起部70は、平面部11の長手方向において第1隆起部60と第3隆起部80との間に形成されている。
図6に示すように、第1隆起部60は、被梱包物2の一面である底面の側に、すなわち上方に隆起している。第1隆起部60は、平面部11の第1面11Aにおいて凸状に形成されている凸状部61と、平面部11の第2面11Bにおいて凹状に形成され、溝部を構成している凹状部62とを有している。凹状部62には、バンド40が配置されている。第2隆起部70及び第3隆起部80も第1隆起部60と同様の構成を有しており、それぞれ第2面11Bにおいて凹状に形成されている凹状部にバンド40が配置されている。
<床面緩衝材>
平面部11において、長手方向に延びる一対の縁部には、床面緩衝材90と床面緩衝材91が設けられている。床面緩衝材90は、側壁部14に沿って配置されている。床面緩衝材91は、側壁部15に沿って配置されている。被梱包物2は、縁部が床面緩衝材90及び床面緩衝材91に当接するよう、床面ケース10に載置される。このように、被梱包物2が載置された状態において、被梱包物2の底面と床面ケース10の平面部11の第1面11Aとの間には空間が形成される。
<持ち手機構>
平面部11には、持ち手機構として、第1持ち手部100及び第1持ち手部110と、第2持ち手部120及び第2持ち手部130と、第3持ち手部140及び第3持ち手部150が設けられている。第1持ち手部100及び第1持ち手部110は、第1隆起部60と第2隆起部70の間において、第2隆起部70に沿って設けられている。第2持ち手部120及び第2持ち手部130は、第2隆起部70と第3隆起部80との間において、第2隆起部70よりも第3隆起部80に近い位置に、設けられている。第2持ち手部120は、床面緩衝材90と第3隆起部80が交差する角部に設けられている。第2持ち手部130は、床面緩衝材91と第3隆起部80が交差する角部に設けられている。第3持ち手部140及び第2持ち手部150は、第1隆起部60と第2隆起部70の間において、第2隆起部70よりも第1隆起部60に近い位置に設けられている。第3持ち手部140は床面緩衝材90に沿って設けられている。第3持ち手部150は床面緩衝材91に沿って設けられている。
<第1持ち手部>
図7及び図8は、本発明の実施の形態1に係る第1持ち手部を拡大して示す斜視図である。図7に示すように、第1持ち手部110は、平面部11に形成された切り込み111と、平面部11と接続している支持部112とを有している。図7において、切り込み111は実線で示され、支持部112は破線で示されている。支持部112は第2隆起部70に沿って延びている。切り込み111は、支持部112と平行に延びる平行部111Aと、平行部111Aの両端部と支持部112との間に延びる延長部111B及び延長部111Cとを含んでいる。切り込み111と支持部112とで、全体として略長方形の形状を有する回動片113の外形が形成されている。回動片113は、切り込み111で平面部11と分離しており、支持部112に支持されながら回動可能である。図7は、回動片113が平面部11と同一平面に位置している状態を示している。換言すると、回動片113の長手方向に延びる一対の辺部のうち、第2隆起部70に近い側の辺部が支持部112として、平面部11と接続している。従って、図8に示すように、回動片113に対して梱包材1の内側、すなわち被梱包物2の側へ外力を加えると、回動片113は支持部112に支持されながら、第2隆起部70へ向かって回動し、押し込まれる。このとき、回動片113は第2隆起部70に接触可能となっている。
運搬者は、第1持ち手部110を使用する際、回動片113を上述の態様で回動させ、それにより形成される開口部に手若しくは指を挿入する。その際、回動片113は第2隆起部70により支持される。従って、開口部の周囲に外力が加えられても、回動片113の離脱、及び回動片113の周辺部分の破損の発生、上述の開口部の縁部の破損の発生が抑えられる。すなわち、第2隆起部70が第1持ち手部110の補強部材として機能する。
図3〜図5に示す第1持ち手部100も同様の構成を有している。すなわち、第1持ち手部100は、第1持ち手部110の支持部112に相当する支持部が第2隆起部70に沿うよう設けられており、第2隆起部70が第1持ち手部100の補強部材として機能する。
<第2持ち手部>
図9は、本発明の実施の形態1に係る第2持ち手部を拡大して示す平面図である。第2持ち手部130は、第1切り込み131と、第2切り込み132と、第3切り込み133と、第1支持部134と、第2支持部135とを有している。図9において、第1切り込み131、第2切り込み132、及び第3切り込み133は実線で示され、第1支持部134及び第2支持部135は破線で示されている。第1支持部134は、図3及び図4に示す床面緩衝材91に沿っている。第2支持部135は、図3及び図4に示す第3隆起部80に沿っている。第1切り込み131は、第1支持部134と平行に延びる平行部131Aと、平行部131Aの第2隆起部70の側の端部と第1支持部134との間に延びる延長部131Bとを含んでいる。第2切り込み132は、第2支持部135と平行に延びる平行部132Aと、平行部132Aの床面緩衝材90の側の端部と第2支持部135との間に延びる延長部132Bとを含んでいる。第1切り込み131の平行部131Aと第2切り込み132の平行部132Aは交差している。第3切り込み133は、延長部133Aと延長部133Bとを含んでいる。延長部133Aは、平行部131Aと平行部132Aの交差している部分と第1支持部134の第3隆起部80の側の端部との間に延びている。延長部133Bは、第1支持部134の第3隆起部80の側の端部と第2支持部135の床面緩衝材91の側の端部との間に延びている。
第1支持部134と、第1切り込み131と、第3切り込み133の延長部133Aとで、全体として略長方形の形状を有する第1回動片136の外形が形成されている。第2支持部135と、第2切り込み132と、第3切り込み133の延長部133Bとで、全体として略長方形の形状を有する第2回動片137の外形が形成されている。第1回動片136は、第1切り込み131と第3切り込み133の延長部133Aとで平面部11と分離しており、第1支持部134に支持されながら回動可能である。第2回動片137は、第2切り込み132と第3切り込み133の延長部133Bとで平面部11と分離しており、第2支持部135に支持されながら回動可能である。
図10〜図12は、本発明の実施の形態1に係る第2持ち手部を拡大して示す斜視図である。図10は、第1回動片136及び第2回動片137が平面部11と同一平面に位置している状態を示している。第1回動片136の長手方向に延びる一対の辺部のうち、床面緩衝材91に近い側の辺部が第1支持部134として、平面部11と接続している。また、第2回動片137の長手方向に延びる一対の辺部のうち、第3隆起部80に近い側の辺部が第2支持部135として、平面部11と接続している。第2回動片137に対し、梱包材1の内側、すなわち被梱包物2の側へ外力を加えると、第2回動片137は第2支持部135に支持されながら、第3隆起部80へ向かって回動する。そして、図11に示すように、第2回動片137は押し込まれる。このとき第2回動片137は第3隆起部80と接触可能となっている。さらに、第1回動片136に対し、梱包材1の内側、すなわち被梱包物2の側へ外力を加えると、第1回動片136は第1支持部134に支持されながら、床面緩衝材91へ向かって回動する。そして、図12に示すように、第1回動片136も押し込まれる。このとき第1回動片136は床面緩衝材91と接触可能となっている。
運搬者は、第2持ち手部130を使用する際、第1回動片136及び第2回動片137を上述の態様で回動させ、それにより形成される開口部に手若しくは指を挿入する。その際、第1回動片136は床面緩衝材91により支持され、第2回動片137は第3隆起部80により支持される。従って、開口部の周囲に外力が加えられても、第1回動片136及び第2回動片137の離脱、第1回動片136及び第2回動片137の周辺部分の破損、及び開口部の縁部の破損が抑えられる。すなわち、床面緩衝材91及び第3隆起部80が第2持ち手部130の補強部材として機能する。
第2持ち手部120も、第2持ち手部110と同様の構成を有している。すなわち、第2持ち手部120は、第2持ち手部130の第1支持部134に相当する支持部が床面緩衝材90に沿い、第2持ち手部130の第2支持部135に相当する支持部が第3溝部に沿うよう形成されている。従って、床面緩衝材90及び第3隆起部80が第2持ち手部120の補強部材として機能する。
<第3持ち手部>
図13及び図14は、本発明の実施の形態1に係る第3持ち手部を拡大して示す斜視図である。図13に示すように、第3持ち手部150は、平面部11に形成された切り込み151と、第1面11Aの側で平面部11と接続している支持部152とを有している。支持部152は床面緩衝材91に沿って延びている。切り込み151は、支持部152と平行に延びる平行部151Aと、平行部151Aの両端部と支持部152との間を延びる延長部152B及び延長部152Cとを含んでいる。切り込み151と支持部152とで、全体として略長方形の形状を有する回動片153の外形が形成されている。図13は、回動片153が平面部11と同一平面に位置している状態を示している。換言すると、回動片153の長手方向に延びる一対の辺部のうち、床面緩衝材91に近い側の辺部が支持部152として、平面部11と接続している。従って、図14に示すように、回動片153を梱包材1の内側、すなわち被梱包物2の側へ向かって外力を加えると、回動片153は支持部152に支持されながら、床面緩衝材91へ向かって回動し、押し込まれる。このとき、回動片153は、床面緩衝材91と接触可能となっている。
運搬者は、第3持ち手部150を使用する際、回動片153を上述の態様で回動させ、それにより形成される開口部に手若しくは指を挿入する。その際、回動片153は床面緩衝材91により支持される。従って、開口部の周囲に外力が加えられても、回動片153の離脱、回動片153の周辺部分の破損の発生、及び上述の開口部の縁部の破損の発生が抑えられる。すなわち、床面緩衝材91が第3持ち手部150の補強部材として機能する。
図4及び図5に示す第3持ち手部140も同様の構成を有している。すなわち、第3持ち手部140は、第3持ち手部150の支持部152に相当する支持部が床面緩衝材90に沿うよう設けられており、床面緩衝材90が第3持ち手部140の補強部材として機能する。
<組み立て手順>
図15は、本発明の実施の形態1に係る床面ケースの展開図である。図16及び図17は、本発明の実施の形態1に係る床面ケースを組み立てる途中の状態を示す斜視図である。ここで、図15〜図17を参照しながら、床面ケース10の組み立て手順の一部について説明する。尚、以降の説明において、谷線とは、谷部が形成されるように折られる線であり、山線とは山部が形成されるように折られる線である。
図15に示すように、組み立て後に側壁部12となる部分には、谷線12A、谷線12B、及び谷線12Cが形成されている。組み立て後に側壁部12の内面12Dとなる部分の縁部には、矩形の切欠部12Eが形成されている。組み立て後に側壁部15の一部となる部分には、谷線15A、谷線15B、及び谷線15Cが形成されている。組み立て後に第3隆起部80となる部分には、山線80A、山線80B、谷線80C、及び谷線80Dが形成されている。
谷線15A、谷線15B、及び谷線15Cを谷部が形成されるよう折ることにより、図16に示すように側壁部15の一部である第1壁要素161及び第2壁要素162が立ち上がる。それと共に、側壁部12と接続される接続部161Aが、短手方向と平行な位置に位置決めされる。
谷線12A及び谷線12Bを谷部が形成されるよう折り、かつ谷線12B及び谷線12Cを谷部が形成されるよう折ることにおり、側壁部12が形成される。図16は、側壁部12が形成される途中の状態を示している。尚、側壁部12の内面12Dは、接続部15Fよりも床面ケース10の内側に配置される。組み立て後に側壁部13となる部分においても、組み立て後に側壁部12となる部分と同様に谷線が形成されており、各谷線を折ることにより、側壁部13が形成される。
山線80A及び山線80Bを山部が形成されるよう折り、かつ谷線80C及び谷線80Dを谷部が形成されるよう折ることにより、図16に示すように、第3隆起部80が形成される。組み立て後に第1隆起部60となる部分及び第2隆起部70となる部分においても、組み立て後に第3隆起部80となる部分と同様に山線及び谷線が形成されている。各山線及び各谷線を折ることにより、第3隆起部80と同様に第1隆起部60及び第2隆起部70が形成される。
側壁部12が形成されると、図17に示すように、側壁部12の内面12Dに形成されている切欠部12Eに、床面緩衝材91の一方の端部に形成された凸部91Aが挿入され、取り付けられる。尚、床面緩衝材91の他方の端部も同様の態様で側壁部13に取り付けられる。また、床面緩衝材90の両端部も、同様の態様で、側壁部12及び側壁部13に取り付けられる。
本実施の形態1によれば、床面ケース10の側壁部に沿った位置のみならず、床面ケース10の平面部11の中央近傍においても、第1持ち手部100及び第1持ち手部110が設けられている。そして、上述のように、バンド40が配置される第2隆起部70が第1持ち手部100及び第1持ち手部110の補強部材として機能している。すなわち、第1持ち手部100及び第1持ち手部110のための新たな補強部材を用意する必要がない。このように、本実施の形態1によれば、専用の補強部材を追加することなく持ち手穴の周囲の強度を担保しつつ、持ち手穴の形成可能個所の自由度が高められている。従って、床面ケース10の使い勝手が向上している。また、新たな補強部材を必要としないため、部品点数の増加を抑えることができる。
実施の形態2.
図18は、本発明の実施の形態2に係る梱包材の床面ケースの斜視図である。図19は、本発明の実施の形態2に係る梱包材の床面ケースの平面図である。図18及び図19において、実施の形態1の構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。実施の形態1の構成要素と同一の構成要素について、詳細な説明は省略する。側壁部25は、第1壁要素251と、第2壁要素252と、第3壁要素253と、第4壁要素254とを有している。第1壁要素251は、第3隆起部80と側壁部12との間の領域において側壁部25を構成している。第2壁要素252は、第3隆起部80と第2隆起部70との間の領域において側壁部25を構成している。第3壁要素253は、第2隆起部70と第1隆起部60との間の領域において側壁部25を構成している。第4壁要素254は、第1隆起部60と側壁部13との間の領域において側壁部25を構成している。
第1壁要素251において、第2壁要素252の側の縁部には、第2壁要素252へ向かって延びる重複片251Aが設けられている。第3壁要素253において、第2壁要素252の側の縁部には、第2壁要素252へ向かって延びる重複片253Aが設けられ、第4壁要素254の側の縁部には、第4壁要素254へ向かって延びる重複片253Bが設けられている。
図20は、本発明の実施の形態2に係る梱包材の床面ケースの一部拡大図である。図20は、第3壁要素253の周辺を上方向から示している。第3壁要素253は第2壁要素252及び第4壁要素254の外側に位置している。第2壁要素252の第3壁要素253側の端部と、第3壁要素253の重複片253Aは重なり合っており、重複部255が形成されている。第4壁要素254の第3壁要素253側の端部と、第3壁要素253の重複片253Bは重なり合っており、重複部256が形成されている。同様に、第1壁要素251の重複片251Aと第2壁要素242の第1壁要素側の端部におり、図18及び図19に示すように、重複部257が形成されている。
図21は、本発明の実施の形態2に係る床面ケースの展開図である。図22は、本発明の実施の形態2に係る床面ケースを組み立てる途中の状態を示す斜視図である。図21において、実施の形態1の構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。実施の形態1の構成要素と同一の構成要素について、詳細な説明は省略する。組み立て後に側壁部15の一部となる部分には、谷線25A、谷線25B、谷線25C、谷線25D、及び谷線25Eが形成されている。
谷線25A及び谷線25Bを谷部が形成されるよう折ることにより、図22に示すように、第1壁要素251が立ち上がる。また、谷線25Cを谷部が形成されるよう折ることにより、図22に示すように第2壁要素252が立ち上がる。また、谷線25Dを谷部が形成されるよう折ることにより、図22に示すように第3壁要素253が立ち上がる。これにより、第1壁要素251の重複片251Aと第2壁要素252の第1壁要素251の側の端部が重なり合い、第3壁要素253の重複片253Aと第2壁要素252の第3壁要素253の側の端部が重なり合う。その結果、図19及び図20に示す重複部255、及び図19に示す重複部257が形成される。同様に、谷線25Eを谷部が形成されるよう折ることにより、第4壁要素254が立ち上がる。これにより、第3壁要素253の重複片253Bと第4壁要素254の第3壁要素253の側の端部が重なり合う。その結果、図19及び図20に示す重複部256が形成される。
尚、側壁部24も、側壁部25と同様の構成を有している。
本実施の形態2によれば、側壁部25の一部の壁要素において、隣接する壁要素へ向かってのびる片部を形成することにより、複数の壁要素が重なり合う重複部255、重複部256、及び重複部257が形成されている。従って、特別な補強部材を追加することなく、側壁部25の強度を向上させることができる。
実施の形態1及び実施の形態2では、梱包材1のうち床面ケース10について説明したが、これに限るものではない。天面ケース20及び側面ケース30を床面ケース10の上述の構成と同様に構成してもよい。また、床面ケース10、天面ケース20、及び側面ケース30のいずれか1若しくは2つを実施の形態1及び実施の形態2で説明した構成としてもよい。
1 梱包材、2 被梱包物、10 床面ケース、11 平面部、11A 第1面、11B 第2面、12 側壁部、12A 谷線、12B 谷線、12C 谷線、12D 内面、12E 切欠部、13 側壁部、14 側壁部、15 側壁部、15A 谷線、15B 谷線、15C 谷線、15F 接続部、20 天面ケース、24 側壁部、25 側壁部、25A 谷線、25B 谷線、25C 谷線、25D 谷線、25E 谷線、30 側面ケース、40 バンド、50 ビニールフィルム、51 天面緩衝材、52 天面緩衝材、60 第1隆起部、61 凸状部、62 凹状部、70 第2隆起部、80 第3隆起部、80A 山線、80B 山線、80C 谷線、80D 谷線、90 床面緩衝材、91 床面緩衝材、91A 凸部、100 第1持ち手部、110 第1持ち手部、111 切り込み、111A 平行部、111B 延長部、111C 延長部、112 支持部、113 回動片、120 第2持ち手部、130 第2持ち手部、131 第1切り込み、131A 平行部、131B 延長部、132 第2切り込み、132A 平行部、132B 延長部、133 第3切り込み、133A 延長部、133B 延長部、134 第1支持部、135 第2支持部、136 第1回動片、137 第2回動片、140 第3持ち手部、150 第3持ち手部、151 切り込み、151A 平行部、152 支持部、152B 延長部、152C 延長部、153 回動片、161 第1壁要素、161A 接続部、162 第2壁要素、242 第2壁要素、251 第1壁要素、251A 重複片、252 第2壁要素、253 第3壁要素、253A 重複片、253B 重複片、254 第4壁要素、255 重複部、256 重複部、257 重複部。

Claims (6)

  1. 被梱包物の一面を覆う梱包材であって、
    前記被梱包物の前記一面に沿って配置される平面部と、
    前記平面部の前記被梱包物と対向する第1面において凸状に形成されている凸状部と、前記平面部の前記第1面と反対側の第2面において凹状に形成され、溝部を構成している凹状部とを有し、前記梱包材を固定するための結束部材が前記凹状部に配置される隆起部と、
    前記平面部に設けられた持ち手機構とを有し、
    前記持ち手機構は、
    前記平面部に形成されている切り込みと、
    前記平面部の前記第1面と接続している支持部と、
    前記切り込みと前記支持部とで外形が形成され、前記支持部に支持されながら回動可能な回動片とを有し、
    前記持ち手機構には、
    前記支持部が前記隆起部に沿って延び、前記回動片が前記隆起部の前記凸状部へ向かって回動可能な第1持ち手部が含まれている梱包材。
  2. 前記平面部は矩形の形状を有し、
    前記隆起部の前記凸状部は、前記平面部の前記第1面において前記平面部の一対の辺部に設けられ、前記被梱包物に当接する緩衝材と交差する方向に延びるよう形成されており、
    前記持ち手機構には、前記緩衝材と前記凸状部が交差する角部に設けられた第2持ち手部が含まれており、
    前記第2持ち手部は、
    前記支持部として、前記緩衝材に沿って延びている第1支持部と、前記隆起部に沿って延びている第2支持部とを有し、
    前記回動片として、前記緩衝材へ向かって回動可能な第1回動片と、前記隆起部の前記凸状部へ向かって回動可能な第2回動片とを有している請求項1に記載の梱包材。
  3. 前記持ち手機構に、前記支持部が、前記平面部の前記第1面において前記平面部の一対の辺部に設けられ、前記被梱包物に当接する緩衝材に沿って延び、前記回動片が前記緩衝材へ向かって回動可能な第3持ち手部が含まれている請求項1に記載の梱包材。
  4. 前記第1持ち手部は、前記回動片が前記隆起部の前記凸状部へ向かって回動すると、前記回動片が前記凸状部に接触可能なよう構成されている請求項1に記載の梱包材。
  5. 前記第2持ち手部は、前記第1回動片が前記緩衝材へ向かって回動すると、前記第1回動片が前記緩衝材に接触可能であり、前記第2回動片が前記隆起部の前記凸状部へ向かって回動すると、前記第2回動片が前記凸状部に接触可能なよう構成されている請求項2に記載の梱包材。
  6. 前記第3持ち手部は、前記回動片が前記緩衝材へ向かって回動すると、前記回動片が前記緩衝材に接触可能なよう構成されている請求項3に記載の梱包材。
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