JPWO2020084825A1 - 光パルス試験装置及び光パルス試験方法 - Google Patents

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Abstract

本開示の光パルス試験装置は、被試験光ファイバに後方散乱光を発生させる光パルスを生成し、2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、誘導ブリルアン散乱を介してLP11モードの後方散乱光を増幅する光周波数の第1の光、及び2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、誘導ブリルアン散乱を介してLP01モードの後方散乱光を減衰する光周波数の第2の光を生成する光生成部と、前記光生成部の生成した光パルス、第1の光、及び第2の光をそれぞれLP01モードで前記被試験光ファイバに入射し、前記光パルスの発生させた後方散乱光のうちLP11モードを分離するモード分波部と、前記モード分波部の分離した後方散乱光をヘテロダイン検波する局部発振光を生成する局部発振光生成部と、前記モード分波部の分離したLP11モードの後方散乱光と前記局部発振光生成部の生成した局部発振光とを合波し、合波した光を電気信号に光電変換する受光部と、前記受光部のLP11モードの後方散乱光を光電変換した電気信号の時間−強度分布を演算する演算処理部と、を備える。

Description

本開示は、光ファイバの特性を測定するための光パルス試験装置及び光パルス試験方法に関する。
光パルス試験法(Optical Time Domain Reflectometry、以下「OTDR」と称する。)は、パルス光を被試験光ファイバに入射し、光ファイバ内を伝搬する光パルスに由来するレイリー散乱光の後方散乱光やフレネル反射光の強度とラウンドトリップ時間に基づき分布データ(OTDR波形)を取得する方法である。この技術は、光ファイバ損失分布の測定や故障箇所の特定、光ファイバの光学特性の測定が可能であるため、光ファイバの保守運用や光ファイバ特性評価に用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
非特許文献1及び非特許文献2では、光ファイバに生じる曲げや側圧を従来のOTDRよりも高感度に検出可能な技術が開示されている。即ち、汎用的なシングルモードファイバが2モード動作する波長の試験光とモード合分波器を用いて、後方散乱光中に含まれる基本モード(LP01モード)成分だけでなく、第一高次モード(LP11モード)成分を測定する手法である。当該技術においては、LP01モードよりも曲げや側圧に対する損失感受性が高いLP11モードが経験した損失情報を取得することにより、曲げや側圧の高感度検出を実現している。
特開2015−152399号公報
A. Nakamura et.al., "High−sensitivity detection of fiber bends: 1−μm−band mode−detection OTDR," J. Lightw. Technol., vol. 33, no. 23, pp. 4862−4869, 2015. A.Nakamura et.al.,"Highly sensitive detection of microbending in single−mode fibers and its applications," Opt. Express, vol. 25, no. 5, pp. 5742−5748, 2017.
非特許文献1及び非特許文献2で開示されている手法を、フィールドに構築されている光ファイバ網の測定に適用することを考える。これらの手法では、光ファイバの接続点等において生じるLP01モードとLP11モード間のクロストークにより、「損失感受性が高いLP11モードが経験した損失情報」と「損失感受性の低いLP01モードが経験した損失情報」が混合する。このため、曲げや側圧の検出感度が劣化するという問題が起こりうる。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、モード間クロストークが存在する光ファイバ網においても、LP11モードの損失情報を高感度に検出可能な光パルス試験装置及び光パルス試験方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の光パルス試験装置及び光パルス試験方法は、2つのLPモードの後方散乱光のうち、LP11モードの後方散乱光を増幅し、LP01モードの後方散乱光を減衰した上で、LP11モードの後方散乱光のOTDR波形を取得することを特徴とする。
具体的には、本開示に係る光パルス試験装置は、
被試験光ファイバに後方散乱光を発生させる光パルスを生成し、2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、誘導ブリルアン散乱を介してLP11モードの後方散乱光を増幅する光周波数の第1の光、及び2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、誘導ブリルアン散乱を介してLP01モードの後方散乱光を減衰する光周波数の第2の光を生成する光生成部と、
前記光生成部の生成した光パルス、第1の光、及び第2の光をそれぞれLP01モードで前記被試験光ファイバに入射し、前記光パルスの発生させた後方散乱光のうちLP11モードを分離するモード分波部と、
前記モード分波部の分離した後方散乱光をヘテロダイン検波する局部発振光を生成する局部発振光生成部と、
前記モード分波部の分離したLP11モードの後方散乱光と前記局部発振光生成部の生成した局部発振光とを合波し、合波した光を電気信号に光電変換する受光部と、
前記受光部のLP11モードの後方散乱光を光電変換した電気信号の時間−強度分布を演算する演算処理部と、を備える。
具体的には、本開示に係る光パルス試験方法は、
被試験光ファイバに後方散乱光を発生させる光パルスを生成し、2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、誘導ブリルアン散乱を介してLP11モードの後方散乱光を増幅する光周波数の第1の光、及び2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、誘導ブリルアン散乱を介してLP01モードの後方散乱光を減衰する光周波数の第2の光を生成し、
生成した前記光パルス、前記第1の光、及び前記第2の光をそれぞれLP01モードで前記被試験光ファイバに入射し、前記光パルスの発生させた後方散乱光のうちLP11モードを分離し、
分離した前記後方散乱光をヘテロダイン検波する局部発振光を生成し、
分離した前記LP11モードの後方散乱光と生成した前記局部発振光とを合波し、合波した光を電気信号に光電変換し、
LP11モードの後方散乱光を光電変換した前記電気信号の時間−強度分布を演算することを特徴とする。
本発明は、モード間クロストークが存在する光ファイバ網においても、曲げや側圧を高感度に検出可能な光パルス試験装置及び光パルス試験方法を提供することができる。
本開示の光パルス試験装置を説明する図である。 本開示の光パルス試験装置を説明する図である。 本開示の光パルス試験装置に係る光周波数の関係を示す図である。 ブリルアン周波数シフト帯域の関係を示す図である。 本開示の光パルス試験装置を説明する図である。 本開示の光パルス試験装置を説明する図である。 本開示の光パルス試験装置に係る光周波数の関係を示す図である。 ブリルアン周波数シフト帯域の関係を示す図である(図4の再掲)。 本開示の光パルス試験装置に係る周波数差の設定例を説明する図である。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本開示は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本開示は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
本実施形態において用いる光の周波数(波長)は、被試験光ファイバがLP01モード及びLP11モードの2つのLPモードで動作する光周波数(波長)であるとする。
本実施形態において、光パルスは、被試験ファイバに後方散乱光を発生させるプローブ光として作用する。第1の光は、2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、誘導ブリルアン散乱を介してLP11モードの後方散乱光を増幅する光周波数のポンプ光として作用する。第2の光は、2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、誘導ブリルアン散乱を介してLP01モードの後方散乱光を減衰する光周波数のポンプ光として作用する。
(実施形態1)
本開示に係る実施形態では、光パルス試験装置101は、光生成部、モード分波部、局部発振光生成部、受光部、及び演算処理部を備える。
光生成部は、被試験光ファイバに後方散乱光を発生させる光パルスを生成し、2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、誘導ブリルアン散乱を介してLP11モードの後方散乱光を増幅する光周波数の第1の光、及び2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、誘導ブリルアン散乱を介してLP01モードの後方散乱光を減衰する光周波数の第2の光を生成する。
モード分波部は、前記光生成部の生成した光パルス、第1の光、及び第2の光をそれぞれLP01モードで前記被試験光ファイバに入射し、前記光パルスの発生させた後方散乱光のうちLP11モードを分離する。
局部発振光生成部は、前記モード分波部の分離した後方散乱光をヘテロダイン検波する局部発振光を生成する。
受光部は、前記モード分波部の分離したLP11モードの後方散乱光と前記局部発振光生成部の生成した局部発振光とを合波し、合波した光を電気信号に光電変換する。
演算処理部は、前記受光部のLP11モードの後方散乱光を光電変換した電気信号の時間−強度分布を演算する。
本開示に係る実施形態の光パルス試験装置の構成例を図1に示す。
図1において、光生成部は、光源11、光スプリッタ12、第1の光周波数シフタ13、第1の光強度変調器14、光振幅変調器15、第2の光強度変調器17、及び光カプラ19を有する。光源11は光周波数νを有する連続光を出力する。出力された連続光は光スプリッタ12で分岐される。分岐された連続光の一つは、第1の光周波数シフタ13により光周波数がν+Δνに変換され、その後、第1の光強度変調器14でパルス化される。
また、分岐された連続光の別の一つを搬送波として、光周波数νを有する連続光が光振幅変調器15により周波数Δνの正弦波信号で搬送波抑圧両側波帯振幅変調され、光周波数ν+Δνを有する第1の光及び光周波数ν−Δνを有する第2の光の2つの連続光に変換される。光振幅変調器15は、例えばマッハツェンダ型のLN振幅変調器である。
光振幅変調器15の他の構成を示す。光スプリッタ12で分岐された連続光の別の一つを搬送波として、光周波数νを有する連続光が2つの光振幅変調器によりそれぞれ周波数Δνの正弦波信号で搬送波抑圧片側波帯振幅変調され、光周波数ν+Δνを有する第1の光及び光周波数ν−Δνを有する第2の光の2つの連続光に変換され、合波されることでもよい。
光周波数ν+Δνを有する光パルス、光周波数ν+Δν2を有する第1の光、及び光周波数ν−Δν2を有する第2の光は、光カプラ19にて合波される。
光振幅変調器15から出力される光周波数ν+Δν2を有する第1の光及び光周波数ν−Δν2を有する第2の光は、それぞれ連続光のまま、光周波数ν+Δν1を有する光パルスと光カプラ19で合波されてもよい。また、光振幅変調器15から出力される光周波数ν+Δν2を有する第1の光及び光周波数ν−Δν2を有する第2の光は、両方又は一方が第2の光強度変調器17でパルス状にされて、光周波数ν+Δνを有する光パルスと光カプラ19で合波されてもよい。図1においては、光振幅変調器15から出力される光周波数ν+Δν2を有する第1の光及び光周波数ν−Δν2を有する第2の光は、両方ともが第2の光強度変調器17で同時にパルス状にされて、光周波数ν+Δν1を有する光パルスと光カプラ19で合波されている。
第1の光及び/又は第2の光がパルス状のとき、パルス状の前縁が、光パルスの後縁よりも後であることが望ましい。後述する被試験光ファイバ内を光パルスが進行中に、ブリルアン増幅およびブリルアン減衰の影響を受けないようにするためである。
第1の光強度変調器14が繰り返し、光パルスを生成し、第1の光及び/又は第2の光がパルス状のとき、これらのパルス状の後縁が、その後に続く光パルスの前縁よりも前であることが望ましい。後述する被試験光ファイバ内を光パルスが進行中に、ブリルアン増幅およびブリルアン減衰の影響を受けないようにするためである。図1に示す光カプラ19の出力において、このときの光パルスとパルス状の第1の光及び第2の光との時間関係も併せて示している。
光パルスと第1の光及び第2の光との光周波数差は、誘導ブリルアン散乱を介してLP11モードの後方散乱光を増幅し、さらにLP01モードの後方散乱光に減衰を与えるように設定する。ここで、本実施形態の光パルス試験装置では、前記光生成部の生成する光パルスの光周波数をν0+Δν1とし、第1の光の光周波数をν0+Δν2、第2の光の光周波数をν0−Δν2としたときに、第1の光の光周波数と光パルスの光周波数との差であるΔν2−Δν1は、2つのLPモードの後方散乱光のうち、LP01モードよりもLP11モードの後方散乱光へ誘導ブリルアン散乱を介して第1の光から大きくパワーが移行する光周波数差であり、光パルスの光周波数と第2の光の光周波数との差であるΔν2+Δν1は、2つのLPモードの後方散乱光のうち、LP11モードよりもLP01モードの後方散乱光から誘導ブリルアン散乱を介して第2の光へ大きくパワーが移行する光周波数差である。
図1において、モード分波部は、モード分波器21を有する。光生成部で生成された光パルス、第1の光、及び第2の光は、モード分波器21に入射される。モード分波器21は、例えば非特許文献2に記載されるような平面光波回路で構成された方向性結合器を備えるモード分波器である。光パルス、第1の光、及び第2の光は、モード分波器21からLP01モードとして被試験光ファイバ10の一端に入射される。被試験光ファイバ10からの後方散乱光や反射光のうち、LP11モードはモード分波器21で分波される。
図1において、局部発振光生成部は、光スプリッタ12で分岐した光源11からの連続光を局部発振光として利用する。
図1において、受光部は、光カプラ24とバランス光検出器26を有する。モード分波器21でモード毎に分離された光周波数ν+Δνを有する後方散乱光や反射光のうち、LP11モードは光カプラ24に導かれ、光周波数νを有する局部発振光と合波される。その後、バランス光検出器26で光電変換される。
図1において、演算処理部は、A/D(アナログ/デジタル)変換器27、信号処理部28を有する。バランス光検出器26からの電気信号は、A/D変換器27でデジタルデータに変換される。デジタルデータは、信号処理部28に入力される。信号処理部28は、デジタルデータから高速フーリエ変換により周波数成分Δνの振幅を抽出し、得られた波形の時間応答をLP11モードの後方散乱光に対する時間‐強度分布(OTDR波形)として取得する。
以下、図1の構成の光パルス試験装置がLP11モードの後方散乱光を増幅し、さらにLP01モードの後方散乱光を減衰することができることについて説明する。
被試験光ファイバ10に、光周波数ν+Δνを有する光パルス、光周波数ν+Δνを有する第1の光、及び光周波数ν−Δνを有する第2の光を入射した場合について考える。これらの光周波数の関係を図3に示す。
入射された光パルスが被試験光ファイバ10を伝搬する際に、LP01モード及びLP11モードの後方散乱光を発生させる。後方散乱光の光周波数は光パルスと等しく、ν+Δνである。各モードの後方散乱光は、光パルスの入射端側に戻ってくる。この後方散乱光は、入射された第1の光及び第2の光と対向伝搬する。対向伝搬する光がすれ違う際に、それらの光周波数差がブリルアン周波数シフト帯域内となる場合は周波数の高い光から周波数の低い光にパワーが移行する。ここで、ブリルアン周波数シフト帯域は対向伝搬するモードの組み合わせに依存するため、LP01モードとLP11モードの後方散乱光のそれぞれに対するブリルアン周波数シフト帯域は異なる。
LP01モードとLP11モードの後方散乱光のそれぞれに対するブリルアン周波数シフト帯域の関係を図4示す。横軸が周波数差であり、縦軸がブリルアン散乱によって移行するパワーの大きさを表している。
ここでは、光周波数ν+Δνを有するLP01モードの後方散乱光と光周波数ν−Δνを有する第2の光との光周波数差Δν+Δνを、LP01モードの後方散乱光から第2の光へのパワーの移行が極力大きくなり、さらにLP11モードの後方散乱光から第2の光へのパワーの移行が極力小さくなる光周波数差とする。この光周波数差とすることで、LP01モードの後方散乱光を減衰することが可能となる。
また、光周波数ν+Δνを有するLP11モードの後方散乱光と光周波数ν+Δνを有する第1の光との光周波数差Δν−Δνを、第1の光からLP11モードの後方散乱光へのパワーの移行が極力大きくなり、さらに、第1の光からLP01モードの後方散乱光へのパワーの移行が極力小さくなる光周波数差とする。この光周波数差とすることで、LP11モードの後方散乱光を増幅することが可能となる。
本開示に係る光パルス試験装置及び光パルス試験方法は、モード間クロストークが存在する光ファイバ網においても、曲げや側圧を高感度に検出することができる。さらに、光周波数ν+Δνを有する第1の光及び光周波数ν−Δνを有する第2の光を1つの光振幅変調器で発生させることができる。
(実施形態2)
本開示に係る実施形態の光パルス試験装置102の構成例を図2に示す。本開示に係る実施形態では、光パルス試験装置は、図2に示すように、実施形態1の光パルス試験装置に対して、前記モード分波部が、さらに、前記光パルスの発生させた後方散乱光のうちLP01モードも分離し、前記受光部が、さらに、前記モード分波部の分離したLP01モードの後方散乱光と前記局部発振光生成部の生成した局部発振光とを合波し、合波した光を電気信号に光電変換し、前記演算処理部が、さらに、前記受光部のLP01モードの後方散乱光を光電変換した電気信号の時間−強度分布(OTDR波形)も演算することを特徴とする。
光パルスと第1の光及び第2の光との光周波数差は、誘導ブリルアン散乱を介してLP11モードの後方散乱光を増幅し、さらにLP01モードの後方散乱光に減衰を与えるように設定する。ここで、本実施形態の光パルス試験装置では、前記光生成部の生成する光パルスの光周波数をν0+Δν1とし、第1の光の光周波数をν0+Δν2、第2の光の光周波数をν0−Δν2としたときに、第1の光の光周波数と光パルスの光周波数との差であるΔν2−Δν1は、2つのLPモードの後方散乱光のうち、LP01モードよりもLP11モードの後方散乱光へ誘導ブリルアン散乱を介して第1の光から大きくパワーが移行する光周波数差であり、光パルスの光周波数と第2の光の光周波数との差であるΔν2+Δν1は、2つのLPモードの後方散乱光のうち、LP11モードよりもLP01モードの後方散乱光から誘導ブリルアン散乱を介して第2の光へ大きくパワーが移行する光周波数差である。
図2において、光生成部は、実施形態1と同様である。
図2において、モード分波部は、光カプラ19とモード分波器1との間に、光サーキュレータ20をさらに備える。光生成部で生成された光パルス、第1の光及び第2の光は、光サーキュレータ20を介してモード分波器21に入射される。モード分波器21は、例えば非特許文献2に記載されるような平面光波回路で構成された方向性結合器を備えるモード分波器である。光パルス、第1の光及び第2の光は、モード分波器21からLP01モードとして被試験光ファイバ10の一端に入射される。被試験光ファイバ10からの後方散乱光や反射光のうち、LP11モードはモード分波器21で分波される。LP01モードは光サーキュレータ20で分離される。
図2において、局部発振光生成部は、さらに、光スプリッタ22を有し、光スプリッタ12で分岐した光源11からの連続光を分岐し、2つの局部発振光として利用する。
図2において、受光部は、さらに、光カプラ23及びバランス光検出器25を有する。実施形態1に加え、モード分波器21でモード毎に分離された後方散乱光や反射光のうち、LP01モードは光サーキュレータ20を経由して光カプラ23で局部発振光と合波され、その後バランス光検出器25で光電変換される。
図2において、演算処理部は、A/D(アナログ/デジタル)変換器27、信号処理部28を有する。バランス光検出器25及び26からの電気信号は、A/D変換器27でデジタルデータに変換される。デジタルデータは信号処理部28に入力される。信号処理部28は、デジタルデータから高速フーリエ変換により光周波数成分ν+Δνの振幅を抽出し、得られた波形の時間応答をLP01モード又はLP11モードの後方散乱光に対する時間‐強度分布(OTDR波形)として取得する。
本開示に係る実施形態の光パルス試験装置及び光パルス試験方法は、モード間クロストークが存在する光ファイバ網においても、曲げや側圧を高感度に検出することができる。さらに、光周波数ν+Δνを有する第1の光及び光周波数ν−Δνを有する第2の光を1つの光振幅変調器で発生させることができる。さらに、2つのLPモードの後方散乱光のうち、LP11モードの後方散乱光のみならず、LP01モードの後方散乱光も観測することによって、モード間クロストークが存在する光ファイバ網においても、曲げや側圧をより詳細な情報を得ることができる。
(実施形態3)
本開示に係る実施形態では、光パルス試験装置103は、光生成部、モード分波部、局部発振光生成部、受光部、及び演算処理部を備える。
光生成部は、被試験光ファイバに後方散乱光を発生させる光パルスを生成し、2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、誘導ブリルアン散乱を介してLP11モードの後方散乱光を増幅する光周波数の第1の光、及び2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、誘導ブリルアン散乱を介してLP01モードの後方散乱光を減衰する光周波数の第2の光を生成する。
モード分波部は、前記光生成部の生成した光パルス、第1の光、及び第2の光をそれぞれLP01モードで前記被試験光ファイバに入射し、前記光パルスの発生させた後方散乱光のうちLP11モードを分離する。
局部発振光生成部は、前記モード分波部の分離した後方散乱光をヘテロダイン検波する局部発振光を生成する。
受光部は、前記モード分波部の分離したLP11モードの後方散乱光と前記局部発振光生成部の生成した局部発振光とを合波し、合波した光を電気信号に光電変換する。
演算処理部は、前記受光部のLP11モードの後方散乱光を光電変換した電気信号の時間−強度分布を演算する。
本開示に係る実施形態の光パルス試験装置の構成例を図5に示す。
図5において、光生成部は、光源11、光スプリッタ12、第1の光周波数シフタ13、第1の光強度変調器14、第2の光周波数シフタ31、第2の光強度変調器32、第3の光周波数シフタ33、第3の光強度変調器34、及び光カプラ19を有する。光源11は光周波数νを有する連続光を出力する。出力された連続光は光スプリッタ12で分岐される。分岐された連続光の一つは、第1の光周波数シフタ13により光周波数がν+Δνに変換され、その後、第1の光強度変調器14でパルス化される。
また、分岐された連続光の別の一つを搬送波として、光周波数νを有する連続光が第2の光周波数シフタ31により光周波数がν+Δνに変換され、その後、第2の光強度変調器32でパルス化される。
また、分岐された連続光のさらに別の一つを搬送波として、光周波数νを有する連続光が第3の光周波数シフタ33により光周波数がν−Δνに変換され、その後、第3の光強度変調器34でパルス化される。
光周波数ν+Δνを有する光パルス、光周波数ν+Δν2を有する第1の光、及び光周波数ν−Δνを有する第2の光は、光カプラ19にて合波される。
第2の光周波数シフタ31から出力される光周波数ν+Δνを有する第1の光、及び第3の光周波数シフタ33から出力される光周波数ν−Δνを有する第2の光は、それぞれ連続光のまま、光周波数ν+Δνを有する光パルスと光カプラ19で合波されてもよい。また、第2の光周波数シフタ31から出力される光周波数ν+Δνを有する第1の光及び第3の光周波数シフタ33から出力される光周波数ν−Δνを有する第2の光は、両方又は一方が第2の光強度変調器32または第3の光強度変調器34でパルス状にされて、光周波数ν+Δνを有する光パルスと光カプラ19で合波されてもよい。図5においては、第2の光周波数シフタ31から出力される光周波数ν+Δνを有する第1の光及び第3の光周波数シフタ33から出力される光周波数ν−Δνを有する第2の光は、両方ともが第2の光強度変調器32および第3の光強度変調器34でパルス状にされて、光周波数ν+Δνを有する光パルスと光カプラ19で合波されている。
第1の光及び/又は第2の光がパルス状のとき、パルス状の前縁が、光パルスの後縁よりも後であることが望ましい。後述する被試験光ファイバ内を光パルスが進行中に、ブリルアン増幅およびブリルアン減衰の影響を受けないようにするためである。
第1の光強度変調器14が繰り返し、光パルスを生成し、第1の光及び/又は第2の光がパルス状のとき、これらのパルス状の後縁が、その後に続く光パルスの前縁よりも前であることが望ましい。後述する被試験光ファイバ内を光パルスが進行中に、ブリルアン増幅およびブリルアン減衰の影響を受けないようにするためである。図5に示す光カプラ19の出力において、このときの光パルスとパルス状の第1の光及び第2の光との時間関係も併せて示している。
光パルスと第1の光及び第2の光との光周波数差は、誘導ブリルアン散乱によりLP11モードの後方散乱光を増幅し、さらにLP01モードの後方散乱光に減衰を与えるように設定する。ここで、本実施形態の光パルス試験装置では、前記光生成部の生成する光パルスの光周波数をν+Δνとし、第1の光の光周波数をν+Δν、第2の光の光周波数をν−Δνとしたときに、第1の光の光周波数と光パルスの光周波数との差であるΔν−Δνは、2つのLPモードの後方散乱光のうち、LP01モードよりもLP11モードの後方散乱光へ誘導ブリルアン散乱により第1の光から大きくパワーが移行する光周波数差であり、光パルスの光周波数と第2の光の光周波数との差であるΔν+Δνは、2つのLPモードの後方散乱光のうち、LP11モードよりもLP01モードの後方散乱光から誘導ブリルアン散乱により第2の光へ大きくパワーが移行する光周波数差である。
図5において、モード分波部は、モード分波器21を有する。光生成部で生成された光パルス、第1の光、及び第2の光は、モード分波器21に入射される。モード分波器21は、例えば非特許文献2に記載されるような平面光波回路で構成された方向性結合器を備えるモード分波器である。光パルス、第1の光、及び第2の光は、モード分波器21からLP01モードとして被試験光ファイバ10の一端に入射される。被試験光ファイバ10からの後方散乱光や反射光のうち、LP11モードはモード分波器21で分波される。
図5において、局部発振光生成部は、光スプリッタ12で分岐した光源11からの連続光を局部発振光として利用する。
図5において、受光部は、光カプラ24とバランス光検出器26を有する。モード分波器21でモード毎に分離された光周波数ν+Δνを有する後方散乱光や反射光のうち、LP11モード成分は光カプラ24に導かれ、光周波数νを有する局部発振光と合波される。その後、バランス光検出器26で光電変換される。
図5において、演算処理部は、A/D(アナログ/デジタル)変換器27、信号処理部28を有する。バランス光検出器26からの電気信号は、A/D変換器27でデジタルデータに変換される。デジタルデータは、信号処理部28に入力される。信号処理部28は、デジタルデータから高速フーリエ変換により周波数成分Δνの振幅を抽出し、得られた波形の時間応答をLP11モードの後方散乱光に対する時間−強度分布(OTDR波形)として取得する。
以下、図5の構成の光パルス試験装置がLP11モードの後方散乱光を増幅し、さらにLP01モードの後方散乱光を減衰することができることについて説明する。
被試験光ファイバ10に、光周波数ν+Δνを有する光パルス、光周波数ν+Δνを有する第1の光、及び光周波数ν−Δνを有する第2の光を入射した場合について考える。これらの光周波数の関係を図7に示す。
入射された光パルスが被試験光ファイバ10を伝搬する際に、LP01モード及びLP11モードの後方散乱光を発生させる。後方散乱光の光周波数は光パルスと等しく、ν+Δνである。各モードの後方散乱光は、光パルスの入射端側に戻ってくる。この後方散乱光は、入射された第1の光及び第2の光と対向伝搬する。対向伝搬する光がすれ違う際に、それらの光周波数差がブリルアン周波数シフト帯域内となる場合は周波数の高い光から周波数の低い光にパワーが移行する。ここで、ブリルアン周波数シフト帯域は対向伝搬するモードの組み合わせに依存するため、LP01モードとLP11モードの後方散乱光のそれぞれに対するブリルアン周波数シフト帯域は異なる。
LP01モードとLP11モードの後方散乱光のそれぞれに対するブリルアン周波数シフト帯域の関係を図8示す。横軸が周波数差であり、縦軸がブリルアン散乱によって移行するパワーの大きさを表している。
ここでは、光周波数ν+Δνを有するLP01モードの後方散乱光と光周波数ν−Δνを有する第2の光との光周波数差Δν+Δνを、LP01モードの後方散乱光から第2の光へのパワーの移行が極力大きくなり、さらにLP11モードの後方散乱光から第2の光へのパワーの移行が極力小さくなる光周波数差とする。この光周波数差とすることで、LP11モードの後方散乱光の減衰を抑えつつ、LP01モードの後方散乱光を減衰することが可能となる。
また、光周波数ν+Δνを有するLP11モードの後方散乱光と光周波数ν+Δνを有する第1の光との光周波数差Δν−Δνを、第1の光からLP11モードの後方散乱光へのパワーの移行が極力大きくなり、さらに、第1の光からLP01モードの後方散乱光へのパワーの移行が極力小さくなる光周波数差とする。この光周波数差とすることで、LP01モードの後方散乱光の増幅を抑えつつ、LP11モードの後方散乱光を増幅することが可能となる。
光周波数差Δν+Δνおよび光周波数差Δν−Δνの具体的な設定例を示すために、図8のLP11モード成分に対するブリルアン周波数シフト帯域の値からLP01モード成分に対するブリルアン周波数シフト帯域の値を減算した結果を図9に示す。ここで、光周波数差Δν+Δνは図9に示すブリルアン周波数シフト帯域の値が最も小さくなる光周波数差、光周波数差Δν−Δνは図9に示すブリルアン周波数シフト帯域の値が最も大きくなる光周波数差とすることが望ましい。
本開示に係る光パルス試験装置及び光パルス試験方法は、ΔνとΔνを独立に選定することができるため、モード間クロストークが存在する光ファイバ網においても、曲げや側圧をより高感度に検出することができる。
(実施形態4)
本開示に係る実施形態の光パルス試験装置104の構成例を図6に示す。本開示に係る実施形態では、光パルス試験装置は、図6に示すように、実施形態3の光パルス試験装置に対して、前記モード分波部が、さらに、前記光パルスの発生させた後方散乱光のうちLP01モードも分離し、前記受光部が、さらに、前記モード分波部の分離したLP01モードの後方散乱光と前記局部発振光生成部の生成した局部発振光とを合波し、合波した光を電気信号に光電変換し、前記演算処理部が、さらに、前記受光部のLP01モードの後方散乱光を光電変換した電気信号の時間−強度分布(OTDR波形)も演算することを特徴とする。
光パルスと第1の光及び第2の光との光周波数差は、誘導ブリルアン散乱によりLP11モードの後方散乱光を増幅し、さらにLP01モードの後方散乱光に減衰を与えるように設定する。ここで、本実施形態の光パルス試験装置では、前記光生成部の生成する光パルスの光周波数をν+Δνとし、第1の光の光周波数をν+Δν、第2の光の光周波数をν−Δνとしたときに、第1の光の光周波数と光パルスの光周波数との差であるΔν−Δνは、2つのLPモードの後方散乱光のうち、LP01モードよりもLP11モードの後方散乱光へ誘導ブリルアン散乱により第1の光から大きくパワーが移行する光周波数差であり、光パルスの光周波数と第2の光の光周波数との差であるΔν+Δνは、2つのLPモードの後方散乱光のうち、LP11モードよりもLP01モードの後方散乱光から誘導ブリルアン散乱を介して第2の光へ大きくパワーが移行する光周波数差である。
図6において、光生成部は、実施形態3と同様である。
図6において、モード分波部は、光カプラ19とモード分波器21との間に、光サーキュレータ20をさらに備える。光生成部で生成された光パルス、第1の光及び第2の光は、光サーキュレータ20を介してモード分波器21に入射される。モード分波器21は、例えば非特許文献2に記載されるような平面光波回路で構成された方向性結合器を備えるモード分波器である。光パルス、第1の光及び第2の光は、モード分波器21からLP01モードとして被試験光ファイバ10の一端に入射される。被試験光ファイバ10からの後方散乱光や反射光のうち、LP11モードはモード分波器21で分波される。LP01モードは光サーキュレータ20で分離される。
図6において、局部発振光生成部は、さらに、光スプリッタ22を有し、光スプリッタ12で分岐した光源11からの連続光を分岐し、2つの局部発振光として利用する。
図6において、受光部は、さらに、光カプラ23及びバランス光検出器25を有する。実施形態3に加え、モード分波器21でモード毎に分離された後方散乱光や反射光のうち、LP01モードは光サーキュレータ20を経由して光カプラ23で局部発振光と合波され、その後バランス光検出器25で光電変換される。
図6において、演算処理部は、A/D(アナログ/デジタル)変換器27、信号処理部28を有する。バランス光検出器25及び26からの電気信号は、A/D変換器27でデジタルデータに変換される。デジタルデータは信号処理部28に入力される。信号処理部28は、デジタルデータから高速フーリエ変換により周波数成分ν+Δνの振幅を抽出し、得られた波形の時間応答をLP01モード又はLP11モードの後方散乱光に対する時間−強度分布(OTDR波形)として取得する。
本開示に係る実施形態の光パルス試験装置及び光パルス試験方法は、ΔνとΔνを独立に選定することができるため、モード間クロストークが存在する光ファイバ網においても、曲げや側圧をより高感度に検出することができる。さらに、2つのLPモードの後方散乱光のうち、LP11モードの後方散乱光のみならず、LP01モードの後方散乱光も観測することによって、モード間クロストークが存在する光ファイバ網においても、曲げや側圧をより詳細な情報を得ることができる。
(他の実施形態)
本発明は、上記開示した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。例えば、信号処理部は、コンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本開示は情報通信産業に適用することができる。
10:被試験光ファイバ
11:光源
12:光スプリッタ
13:第1の光周波数シフタ
14:第1の光強度変調器
15:光振幅変調器
17:第2の光強度変調器
19:光カプラ
20:光サーキュレータ
21:モード分波器
22:光スプリッタ
23、24:光カプラ
25、26:バランス光検出器
27:A/D変換器
28:信号処理部
31:第2の光周波数シフタ
32:第2の光強度変調器
33:第3の光周波数シフタ
34:第3の光強度変調器
101、102、103、104:光パルス試験装置

Claims (10)

  1. 被試験光ファイバに後方散乱光を発生させる光パルスを生成し、2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、誘導ブリルアン散乱を介してLP11モードの後方散乱光を増幅する光周波数の第1の光、及び2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、誘導ブリルアン散乱を介してLP01モードの後方散乱光を減衰する光周波数の第2の光を生成する光生成部と、
    前記光生成部の生成した光パルス、第1の光、及び第2の光をそれぞれLP01モードで前記被試験光ファイバに入射し、前記光パルスの発生させた後方散乱光のうちLP11モードを分離するモード分波部と、
    前記モード分波部の分離した後方散乱光をヘテロダイン検波する局部発振光を生成する局部発振光生成部と、
    前記モード分波部の分離したLP11モードの後方散乱光と前記局部発振光生成部の生成した局部発振光とを合波し、合波した光を電気信号に光電変換する受光部と、
    前記受光部のLP11モードの後方散乱光を光電変換した電気信号の時間−強度分布を演算する演算処理部と、
    を備える光パルス試験装置。
  2. 前記モード分波部は、さらに、前記光パルスの発生させた後方散乱光のうちLP01モードも分離し、
    前記受光部は、さらに、前記モード分波部の分離したLP01モードの後方散乱光と前記局部発振光生成部の生成した局部発振光とを合波し、合波した光を電気信号に光電変換し、
    前記演算処理部は、さらに、前記受光部のLP01モードの後方散乱光を光電変換した電気信号の時間−強度分布も演算することを特徴とする請求項1に記載の光パルス試験装置。
  3. 前記光生成部の生成する光パルスの光周波数をν0+Δν1とし、第1の光の光周波数をν0+Δν2、第2の光の光周波数をν0−Δν2としたときに、
    第1の光の光周波数と光パルスの光周波数との差であるΔν2−Δν1は、2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、LP01モードよりもLP11モードの後方散乱光へ誘導ブリルアン散乱を介して第1の光から大きくパワーが移行する光周波数差であり、
    光パルスの光周波数と第2の光の光周波数との差であるΔν2+Δν1は、2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、LP11モードよりもLP01モードの後方散乱光から誘導ブリルアン散乱を介して第2の光へ大きくパワーが移行する光周波数差であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光パルス試験装置。
  4. 前記光生成部では、光周波数ν0の光源に対して、第1の光周波数シフタで周波数Δν1だけ周波数シフトさせ、第1の光強度変調器で前記光パルスを発生させ、
    光周波数ν0の前記光源に対して、搬送波抑圧両側波帯振幅変調器で光周波数ν0+Δν2の第1の光及び光周波数ν0−Δν2の第2の光を発生させることを特徴とする請求項3に記載の光パルス試験装置。
  5. 前記光生成部の生成する光パルスの光周波数をν+Δνとし、第1の光の光周波数をν+Δν、第2の光の光周波数をν−Δνとしたときに、
    第1の光の光周波数と光パルスの光周波数との差であるΔν−Δνは、2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、LP01モードよりもLP11モードの後方散乱光へ誘導ブリルアン散乱を介して第1の光から大きくパワーが移行する光周波数差であり、
    光パルスの光周波数と第2の光の光周波数との差であるΔν+Δνは、2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、LP11モードよりもLP01モードの後方散乱光から誘導ブリルアン散乱により第2の光へ大きくパワーが移行する光周波数差であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光パルス試験装置。
  6. 前記光生成部では、光周波数νの光源に対して、第1の光周波数シフタで光周波数Δνだけ周波数シフトさせ、第1の光強度変調器で前記光パルスを発生させ、
    光周波数νの前記光源に対して、第2の光周波数シフタで光周波数Δνだけ周波数シフトさせて前記第1の光を発生させ、
    光周波数νの前記光源に対して、第3の光周波数シフタで光周波数Δνだけ周波数シフトさせて前記第2の光を発生させることを特徴とする請求項5に記載の光パルス試験装置。
  7. 前記光生成部では、前記第1の光及び前記第2の光の少なくとも一方を第2の光強度変調器または第3の光強度変調器でパルス状にすることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光パルス試験装置。
  8. パルス状である前記第1の光又は前記第2の光は、パルス状の前縁が前記光パルスの後縁よりも後ろであることを特徴とする請求項7に記載の光パルス試験装置。
  9. 前記光パルスが繰り返し生成され、
    パルス状である前記第1の光又は前記第2の光は、パルス状の後縁がその後に続く前記光パルスの前縁よりも前であることを特徴とする請求項7又は8に記載の光パルス試験装置器。
  10. 被試験光ファイバに後方散乱光を発生させる光パルスを生成し、2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、誘導ブリルアン散乱を介してLP11モードの後方散乱光を増幅する光周波数の第1の光、及び2つのLPモードの前記後方散乱光のうち、誘導ブリルアン散乱を介してLP01モードの後方散乱光を減衰する光周波数の第2の光を生成し、
    生成した前記光パルス、前記第1の光、及び前記第2の光をそれぞれLP01モードで前記被試験光ファイバに入射し、前記光パルスの発生させた後方散乱光のうちLP11モードを分離し、
    分離した前記後方散乱光をヘテロダイン検波する局部発振光を生成し、
    分離した前記LP11モードの後方散乱光と生成した前記局部発振光とを合波し、合波した光を電気信号に光電変換し、
    LP11モードの後方散乱光を光電変換した前記電気信号の時間−強度分布を演算することを特徴とする光パルス試験方法。
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高橋 央 他: "ブリルアンストークス光を用いたクロストーク抑圧OTDRによる数モード光ファイバのモード損失評価", 2018年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会講演論文集, JPN7022000989, 11 September 2018 (2018-09-11), pages 234, ISSN: 0004722630 *

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