JPWO2020012740A1 - 基材加飾用熱収縮チューブ、加飾金属管及び加飾金属管の製造方法 - Google Patents

基材加飾用熱収縮チューブ、加飾金属管及び加飾金属管の製造方法 Download PDF

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Abstract

本開示の一態様に係る基材加飾用熱収縮チューブは、ベース樹脂と、フィラーとを含有し、外表面の算術平均粗さRaが0.5μm以上5.0μm以下である。

Description

本開示は、基材加飾用熱収縮チューブ、加飾金属管及び加飾金属管の製造方法に関する。
本出願は、2018年7月12日出願の日本出願第2018−132732号に基づく優先権を主張し、上記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
従来から、金属管、食缶等の金属材を加飾する手段として、塗装、印刷等が行われている。この塗装により形成された塗膜は剛体で靭性が低いため、衝撃により欠け、剥がれ等のおそれがある。また、塗装を施す技術は、焼き付け工程が複雑であるばかりでなく、多大な処理時間を必要とし、製造コストが高くなる不都合もある。
そこで、表面加飾用の塗装の代替として、3次元曲面に貼り付けることができるシート状の加飾フィルムに関する技術が提案されている(特開2017−205962号公報参照)。
特開2017−205962号公報
本開示の一態様に係る基材加飾用熱収縮チューブは、ベース樹脂と、フィラーとを含有し、外表面の算術平均粗さRaが0.5μm以上5.0μm以下である。
本開示の別の態様に係る加飾金属管は、金属管と、上記金属管の加飾対象部位の外表面に形成された被覆層とを備え、上記被覆層が当該基材加飾用熱収縮チューブの加熱による収縮体である。
本開示のさらに別の態様に係る加飾金属管の製造方法は、当該基材加飾用熱収縮チューブを金属管の加飾対象部位の外表面に被せ、これを加熱収縮させることにより被覆層を形成する工程を備える。
本開示の一実施形態に係る加飾金属管を示す模式的斜視図である。
[本開示が解決しようとする課題]
金属材にシート状の加飾フィルムを貼り付ける方法では、加飾フィルムをつなぎ合せる部分につなぎ目や不自然な厚みムラが生じたり、複雑な形状に追従できず触感及び意匠性を低下させることがある。また、加飾フィルムには実質的に接着力がないことから、接着層を設けることが必要とされるが、接着層を設けると、湿度の影響により剥離するおそれがあり、さらに、加飾フィルムの厚みが増大することによる触感及び意匠性の低下、コストの上昇等が生じるおそれがある。
一方、基材の被覆材料として熱収縮チューブがある。この熱収縮チューブは、基材を被覆する場合に接着層を必要としないが、基材の保護、結束用途等の機能面が重視されることから、触感及び意匠性が十分ではない。
本開示は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、触感及び意匠性に優れる基材加飾用熱収縮チューブ、触感及び意匠性に優れる加飾金属管並びに加飾金属管の製造方法の提供を目的とする。
[本開示の効果]
本開示の一態様に係る基材加飾用熱収縮チューブは、マット調の外観から得られる触感及び意匠性に優れる。また、本開示の一態様に係る加飾金属管は、マット調の外観から得られる触感及び意匠性に優れる。さらに、本開示の一態様に係る加飾金属管の製造方法は、優れた触感及び意匠性を有する加飾金属管を製造できる。
[本開示の実施形態の説明]
本開示の一態様に係る基材加飾用熱収縮チューブは、ベース樹脂と、フィラーとを含有し、外表面の算術平均粗さRaが0.5μm以上5.0μm以下である。なお、上記算術平均粗さRaは、JIS−B0601(2013)に準拠して測定した値である。
当該基材加飾用熱収縮チューブはベース樹脂と、フィラーとを含有し、外表面の算術平均粗さRaが0.5μm以上5.0μm以下であることで、マット調の外観から得られる触感及び意匠性に優れる。さらに、当該基材加飾用熱収縮チューブでは、加飾フィルムで生じやすい塗膜の剥離や、継ぎ目による意匠性の低下がない。また、当該基材加飾用熱収縮チューブは接着層を必要とせず、熱収縮層が単層である場合、製造コストを低減できる。さらに、当該基材加飾用熱収縮チューブが単層の熱収縮層からなることで、上記チューブの厚みを低減できるので、より触感及び意匠性を向上できる。ここで、マット調とは、表面の光沢が少ないいわゆる艶消しの表面状態をいう。
当該基材加飾用熱収縮チューブは、食品衛生法の規格基準の重金属試験法に基づく重金属の溶出量が1μg/ml以下であり、上記規格基準の過マンガン酸カリウム消費量試験法に基づく過マンガン酸カリウム消費量が10μg/ml以下であることが好ましい。このように、上記重金属の溶出量が1μg/ml以下であり、上記過マンガン酸カリウム消費量が10μg/ml以下であることで、当該基材加飾用熱収縮チューブは、例えば口腔内に含まれる用途である場合に安全性が高い。
上記フィラーが原子番号20以下の元素で構成される無機粒子であることが好ましい。上記フィラーが、原子番号20以下の元素で構成される無機粒子であることで、食品、飲料、医薬、おもちゃ等の用途として不純物の低減を図ることができる。
上記フィラーが金属酸化物、金属窒化物、金属炭酸化合物又は金属水酸化物であることが好ましい。上記フィラーとして金属酸化物、金属窒化物、金属炭酸化合物又は金属水酸化物を用いることで、清浄度及び安全性を向上できる。
上記フィラーの平均粒子径が0.5μm以上20.0μm以下であることが好ましい。このようにフィラーの平均粒子径を上記範囲とすることで、マット調の外観が得られる触感及び意匠性を向上できる。
上記ベース樹脂に対する上記フィラーの含有量が5体積%以上30体積%以下であることが好ましい。このように上記フィラーの含有量を上記範囲とすることで、マット調の外観が得られる触感及び意匠性を向上できる。
上記ベース樹脂が極性を有する樹脂を含むことが好ましい。このようにベース樹脂が極性を有する樹脂を含むことで、当該基材加飾用熱収縮チューブと被覆対象となる基材との親和性を向上できる。ここで、極性を有するとは、電荷の分極構造を有することをいう。極性を有する無機粒子とは、例えば電荷の分極を有する無機粒子をいう。
上記極性を有する樹脂がエチルアクリレート単位を有する樹脂であり、上記ベース樹脂に対する上記エチルアクリレート単位の含有量が3.0質量%以上20.0質量%以下であることが好ましい。このようにベース樹脂がエチルアクリレート単位を有する樹脂を含み、上記エチルアクリレート単位の含有量を上記範囲とすることで、基材との親和性を向上できるので、加熱により上記熱収縮チューブの収縮体を基材に被覆した後に衝撃を受けた場合の上記収縮体と基材との位置ずれに対する抑制効果を高めることができる。
上記ベース樹脂が酸変性樹脂を含み、上記ベース樹脂に対する上記酸変性樹脂に結合している酸成分の含有量が0.4質量%以上1.2質量%以下であることが好ましい。このようにベース樹脂が酸変性樹脂を含むことで、ベース樹脂が極性を有するので、フィラーとの親和性を向上してフィラーの保持性を向上できる。そのため筋状の模様の発生を抑制することができる。また、ベース樹脂が良好な極性を有することになり、イオン性結合が形成されやすくなるので、金属との親和性を向上できる。これにより、上記熱収縮チューブの収縮体を基材に被覆した後に衝撃を受けた場合の上記収縮体と基材との位置ずれに対する抑制効果が優れる。さらに、上記ベース樹脂に対する上記酸変性樹脂に結合している酸成分の含有量が上記範囲であることで、基材と上記チューブとの摩擦抵抗が増加して熱収縮チューブの長手方向の長さの変化を抑制できる結果、基材の加飾対象部位の端部を過不足なく被覆でき、良好な意匠性を得ることができる。ここで、酸変性樹脂に結合している酸成分(以下、酸成分ともいう。)とは、樹脂の酸変性に寄与している酸成分をいう。
上記ベース樹脂がエチレン系共重合体を含み、上記ベース樹脂におけるエチレン系共重合体の上記酸変性樹脂に対する質量比が40/60以上95/5以下であることが好ましい。上記ベース樹脂がエチレン系共重合体を含み、上記ベース樹脂におけるエチレン系共重合体と上記酸変性樹脂との質量比が上記範囲であることで、ベース樹脂とフィラーとの剥離による筋状の模様の発生を抑制できる。また、上記ベース樹脂におけるエチレン系共重合体と上記酸変性樹脂との質量比が上記範囲であることで、上記酸変性樹脂の微架橋度が適度な範囲となり、50℃以下の温度での収縮率が抑制されて保管時における形状保持性を向上できる。
本開示の別の態様に係る加飾金属管は、金属管と、上記金属管の加飾対象部位の外表面に形成された被覆層とを備え、上記被覆層が当該基材加飾用熱収縮チューブの加熱による収縮体である。
当該加飾金属管は、金属管と、上記金属管の加飾対象部位の外表面に形成された被覆層とを備え、上記被覆層が当該基材加飾用熱収縮チューブの加熱による収縮体であるので、良好な触感及び意匠性を有する。
本開示のさらに別の態様に係る加飾金属管の製造方法は、当該基材加飾用熱収縮チューブを金属管の加飾対象部位の外表面に被せ、これを加熱収縮させることにより被覆層を形成する工程を備える。
当該加飾金属管の製造方法は、当該基材加飾用熱収縮チューブを金属管の加飾対象部位の外表面に被せ、これを加熱収縮させることにより被覆層を形成する工程を備えることで、良好な触感及び意匠性を有する加飾金属管を製造できる。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の各実施形態について詳説する。
<基材加飾用熱収縮チューブ>
本開示の一実施形態に係る基材加飾用熱収縮チューブは、基材の触感及び意匠性付与のための加飾用の被覆材として使用される。より具体的には、基材が挿入された基材加飾用熱収縮チューブを基材上で加熱し、上記熱収縮チューブの収縮体で基材を被覆することで、基材が加飾される。加飾対象となる基材としては、特に限定されないが、例えば金属材、樹脂成型品、セラミック成形品、木材等の天然材などが挙げられる。当該基材加飾用熱収縮チューブは、円筒状の単層の熱収縮層からなることが好ましく、熱収縮層は、ベース樹脂と、フィラーとを含有する。当該基材加飾用熱収縮チューブでは、加飾フィルムで生じやすい塗膜の剥離や、継ぎ目による意匠性の低下がない。また、当該基材加飾用熱収縮チューブは接着層を必要とせず、製造コストを低減できる。さらに、当該基材加飾用熱収縮チューブは単層の熱収縮層からなるときは、上記チューブの厚みを低減できるので、触感及び意匠性を向上できる。
当該基材加飾用熱収縮チューブの外表面の算術平均粗さRaの下限としては、0.5μmであり、0.8μmが好ましく、1.2μmがより好ましい。当該基材加飾用熱収縮チューブの外表面の算術平均粗さRaが上記下限未満の場合、表面が平滑化して光沢が強くなり、触感及び意匠性が低下するおそれがある。一方、上記当該基材加飾用熱収縮チューブの外表面の算術平均粗さRaの上限としては、5.0μmであり、3.0μmが好ましく、2.2μmがより好ましい。当該基材加飾用熱収縮チューブの外表面の算術平均粗さRaが上記上限を超える場合、当該基材加飾用熱収縮チューブの外表面が荒れてしまい、触感及び意匠性が低下するおそれがある。
当該基材加飾用熱収縮チューブの内表面の算術平均粗さRaの下限としては、0.1μmが好ましく、0.3μmがより好ましく、0.9μmがさらに好ましい。当該基材加飾用熱収縮チューブの内表面の算術平均粗さRaが上記下限未満の場合、当該基材加飾用熱収縮チューブの内表面と基材との間の摩擦抵抗が小さくなり、加熱により上記熱収縮チューブの収縮体を基材に被覆した後に衝撃を受けた場合の上記収縮体と基材との位置ずれを抑制する効果が低下するおそれがある。一方、上記当該基材加飾用熱収縮チューブの内表面の算術平均粗さRaの上限としては、5.0μmが好ましく、3.0μmがより好ましく、2.0μmがさらに好ましい。当該基材加飾用熱収縮チューブの内表面の算術平均粗さRaが上記上限を超える場合、当該基材加飾用熱収縮チューブと基材との接触面積が減少し、上記熱収縮チューブの収縮体と基材との位置ずれを抑制する効果が低下するおそれがある。さらに、熱収縮チューブは、径方向に熱収縮する際に長手方向にも収縮してこの長手方向の長さが変化するが、当該基材加飾用熱収縮チューブの内表面の算術平均粗さRaを上記範囲とすることで、当該基材加飾用熱収縮チューブの内表面と基材との間で適度な摩擦抵抗が生じるので、基材上で上記チューブが熱収縮したときの上記チューブの長手方向の長さの変化を抑制できる。
当該基材加飾用熱収縮チューブは、食品衛生法の規定に基づく食品、添加物等の規格基準の重金属試験法における重金属の溶出量が1μg/ml以下であり、上記規格基準の過マンガン酸カリウム消費量試験法における過マンガン酸カリウム消費量が10μg/ml以下であることが好ましい。上記重金属試験及び過マンガン酸カリウム消費量試験は、食品衛生法の規定に基づく食品、添加物等の規格基準の厚生省告示第370号の器具又は容器包装一般の試験法に規定される方法であり、合成樹脂からの溶出物を確認するものであり、安全性に対する一つの指標としてとらえられる。このように、上記食品衛生法の規格基準の重金属試験法に基づく重金属の溶出量が1μg/ml以下であり、かつ上記規格基準の過マンガン酸カリウム消費量試験法に基づく過マンガン酸カリウム消費量が10μg/ml以下であることで、当該基材加飾用熱収縮チューブは、高い安全性が要求される食品用途、医療分野における容器、包装材料等の触感及び意匠性に優れる基材加飾用熱収縮チューブとして好適に使用できる。例えば、当該基材加飾用熱収縮チューブが、上記基準を満たす場合は、食品、飲料、たばこ、医薬、おもちゃなど、特に、使用時に基材加飾用熱収縮チューブが、口と直接接触する可能性を有する用途にも好適に用いることができる。
当該基材加飾用熱収縮チューブを基材上で熱収縮させたときの径方向の熱収縮率としては、30%以上75%以下が好ましい。上記径方向の熱収縮率が上記範囲であることで、当該基材加飾用熱収縮チューブの収縮による応力を良好な範囲に維持してチューブと基材の摩擦抵抗を良好な範囲に維持できるので、上記熱収縮チューブの収縮体と基材との位置ずれを抑制できる。また、上記径方向の熱収縮率が30%未満の場合、当該基材加飾用熱収縮チューブの基材に対する密着性が不十分となるおそれがある。一方、上記径方向の熱収縮率が75%を超えると熱収縮層の厚みのばらつきが生じたり、製造コストが増加するおそれがある。
なお、上記径方向の熱収縮率(%)は下記式で求められる。
径方向の熱収縮率(%)=(熱収縮前内径−熱収縮完了後内径)/熱収縮前内径×100
当該基材加飾用熱収縮チューブの平均厚さは、意匠性向上及び機械的強度維持の観点から例えば0.05mm以上0.8mm以下とできる。上記チューブの平均厚さが0.05mmよりも薄い場合には、チューブの強度が低下して裂けや破れが生じるおそれがある。上記チューブの平均厚さが0.8mmよりも厚い場合には、端面でのチューブ厚みが目立ち意匠性が低下するおそれがある。
当該基材加飾用熱収縮チューブの平均内径は、特に限定されず用途等に合わせて適宜変更可能である。当該基材加飾用熱収縮チューブの平均内径としては、例えば0.5mm以上110mm以下とできる。
当該基材加飾用熱収縮チューブの色は、着色剤を添加することにより所望の色に調整することができる。着色剤の種類、量により色味を調整できる。着色剤はカラーバッチとして添加することで混合ムラを抑制して均一な色味を発現できる。当該基材加飾用熱収縮チューブの色は、分光測色計等で評価することができ、マンセル表色系、L表色系、L表色系等で定量化される。例えばL表色系では、Lが10以上40以下、aが−2以上+2以下、及びbが−2以上+2以下の場合に意匠性の高い黒色かつマット調の外観を発現できる。
[熱収縮層]
熱収縮層は、加熱されることで縮径するチューブとして形成される。熱収縮層は、ベース樹脂と、フィラーとを含有する。
(ベース樹脂)
ベース樹脂の樹脂成分としては、基材との親和性及びフィラーとの親和性を向上する観点から極性を有する樹脂が好ましい。また、極性の小さい樹脂に極性の大きい樹脂を混合して用いることもできる。
極性を有する樹脂としては、ポリ塩化ビニル(PVC)等の塩素含有樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のフッ素含有樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−ブチルアクリレート共重合体(EBA)、エチレンとメチルメタクリレートの共重合体(EMMA)等のエチレン系共重合体などを用いることができる。
上記ベース樹脂の樹脂成分としては、これらの中でも柔軟性を有し、環境に与える負荷が小さく、比較的安価に入手できる観点からエチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)等のエチルアクリレート単位を有する樹脂を含むことが好ましい。
上記ベース樹脂が、エチルアクリレート単位を有する樹脂を含む場合、上記ベース樹脂に対する上記エチルアクリレート単位の含有量の下限としては、3.0質量%が好ましく、5.0質量%がより好ましい。上記エチルアクリレート単位の含有量が上記下限未満の場合、基材との親和性が低下し、上記熱収縮チューブの収縮体と基材との位置ずれに対する抑制の効果が小さくなるおそれがある。一方、上記エチルアクリレート単位の含有量の上限としては、20.0質量%が好ましく、10.0質量%がより好ましい。上記エチルアクリレート単位の含有量が上記上限を超える場合、熱収縮層の機械的強度が低下して変形しやすくなることにより、上記熱収縮チューブの収縮体と基材との位置ずれに対する抑制の効果が小さくなるおそれがある。
なお、エチルアクリレート単位の含有量の測定には、赤外分光法(IR)等の公知の方法を用いることができる。
ベース樹脂は、酸変性樹脂を含むことが好ましい。ベース樹脂が酸変性樹脂を含むことで、ベース樹脂が極性を有するので、フィラーとの親和性を高めてフィラーの保持性を向上できるとともに、金属との親和性を高めることができる。また、ベース樹脂が良好な極性を有することになり、イオン性の結合がされやすくなるので、金属との親和性を向上できる。これにより、上記熱収縮チューブの収縮体と基材との位置ずれに対する抑制効果が優れる。
ここで、酸変性樹脂とは、酸性官能基を側鎖に有する樹脂、主鎖中に酸性官能基が組み込まれた樹脂又は酸性官能基を側鎖に有するとともに、主鎖中に酸性官能基が組み込まれた樹脂をいう。
酸変性の対象となる樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、適切な熱収縮性を付与できるとともに、比較的安価に入手できる観点からオレフィン系樹脂が好ましい。
上記オレフィン系樹脂としては、例えば
ポリエチレン、エチレン−アクリレート共重合体、エチレン−メタクリレート共重合体、エチレン−アクリレートエステル共重合体、エチレン−メタクリレートエステル共重合体等のエチレン系樹脂、
ポリプロピレン、プロピレン−アクリレート共重合体、プロピレン−メタクリレート共重合体、プロピレン−アクリレートエステル共重合体、プロピレン−メタクリレートエステル共重合体等のプロピレン系樹脂などが挙げられる。
これらの中でも、エチレン系樹脂が好ましい。
上記エチレン系樹脂としては、例えば超低密度ポリエチレン(VLDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体等が挙げられる。これらの中でも、樹脂の柔軟性の観点から超低密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。
酸変性に用いる酸は、本開示の効果を損なわない限り特に限定されないが、例えば、不飽和カルボン酸又はその誘導体などを用いることができる。不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸の誘導体としては、例えばマレイン酸モノエステル、無水マレイン酸、イタコン酸モノエステル、無水イタコン酸、フマル酸モノエステル、無水フマル酸等が挙げられる。これらの中でも、フィラーとの親和性を高めることでフィラーの保持性を向上するとともに、基材との親和性を高めることで上記熱収縮チューブの収縮体と基材との位置ずれに対する抑制効果を向上できる観点から不飽和カルボン酸の誘導体が好ましく、無水マレイン酸がより好ましい。
酸変性樹脂としては、無水マレイン酸変性超低密度ポリエチレン、無水マレイン酸変性直鎖状低密度ポリエチレン、無水マレイン酸変性エチレン−ビニルアセテート共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−エチルアクリレート共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−メチルメタクリレート共重合体等が好ましい。これらの中でも、樹脂の柔軟性、フィラーの保持性及び当該基材加飾用熱収縮チューブと基材との位置ずれに対する抑制効果の観点から無水マレイン酸変性超低密度ポリエチレン及び無水マレイン酸変性直鎖状低密度ポリエチレンがより好ましい。
上記酸変性樹脂の酸成分の含有量としては、0.5質量%以上6質量%以下が好ましい。
ここで、酸成分の含有量とは、下記式で表される。
酸成分の含有量(質量%)=上記酸成分の官能基含有モノマー由来部分の質量/酸変性樹脂全体の質量×100
上記ベース樹脂に対する上記酸変性樹脂に結合している上記酸成分の含有量の下限としては、0.4質量%であり、0.6質量%が好ましい。上記酸成分の含有量が上記下限未満の場合、基材と上記チューブとの摩擦抵抗が十分得られず、熱収縮チューブの長手方向の長さの変化に対する抑制効果が小さくなるおそれがある。また、筋状の模様の発生を抑制する効果が小さくなるおそれがある。一方、上記ベース樹脂に対する上記酸変性樹脂に結合している酸成分の含有量の上限としては、1.2質量%であり、1.0%が好ましい。上記酸変性樹脂に結合している酸成分の含有量が上記上限を超える場合、熱収縮層の機械的強度が低下して変形しやすくなることにより、当該基材加飾用熱収縮チューブを基材上で熱収縮したときの上記チューブの長手方向の長さの変化率を低減する効果が小さくなるおそれがある。当該基材加飾用熱収縮チューブは、上記ベース樹脂に対する酸成分の含有量が上記範囲であることで、基材と上記チューブとの摩擦抵抗が増加して熱収縮チューブの長手方向の長さの変化を抑制できる結果、基材の加飾対象部位の端部を過不足なく被覆でき、良好な意匠性を得ることができる。
上記ベース樹脂に対する酸変性樹脂の含有量の下限としては、10質量%が好ましい。上記酸変性樹脂の含有量が上記下限未満の場合、基材と上記チューブとの摩擦抵抗が十分得られず、熱収縮チューブの長手方向の長さの変化に対する抑制効果が小さくなるおそれがある。一方、上記酸変性樹脂の含有量の上限としては、60質量%が好ましい。上記酸変性樹脂の含有量が上記上限を超える場合、フィラーとの親和性が高くなってチューブが変形し難くなり、拡径が困難となる。
さらに、上記ベース樹脂がエチレン系共重合体を含み、上記ベース樹脂におけるエチレン系共重合体の上記酸変性樹脂に対する質量比が40/60以上95/5以下であることが好ましい。上記ベース樹脂がエチレン系共重合体を含み、上記ベース樹脂におけるエチレン系共重合体と上記酸変性樹脂との質量比が上記範囲であることで、ベース樹脂とフィラーとの接着性を向上してベース樹脂とフィラーとの剥離による筋状の模様の発生を抑制できる。また、上記ベース樹脂の結晶度並びに上記酸変性オレフィン系樹脂のフィラーを介した疑似的な架橋度が適度な範囲となるので、50℃以下の温度での収縮率が抑制されて保管時における形状保持性を向上できる。
ベース樹脂には、必要に応じて添加剤を添加してもよい。そのような添加剤としては、例えば強度保持剤、酸化防止剤、難燃剤、銅害防止剤、滑材、着色剤、熱安定剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。ベース樹脂における添加剤の含有量は、20質量%未満とすることがより好ましく、10質量%未満とすることがさらに好ましい。添加剤の含有量が上記上限以上の場合、熱収縮層の特性にバラツキが生じ易くなるおそれがある。
(フィラー)
熱収縮層はフィラーを含有することで、当該基材加飾用熱収縮チューブの外表面の算術平均粗さRaを適正な範囲に調整できる。
フィラーの材質としては、食品、飲料、医薬、おもちゃ等の用途により食品衛生法の規格基準に適合するために、原子番号20以下の元素で構成される無機粒子であることが好ましい。
また、食品用途で要求される不純物の低減を図ることができる観点から、上記フィラーとしては、金属酸化物、金属窒化物、金属炭酸化合物又は金属水酸化物が好ましい。
フィラーの材質としては、例えばアルミナ、シリカ、カルシア、マグネシア等の金属酸化物、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の金属窒化物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の金属炭酸化合物、ムライト、タルク、マイカ等の複合化合物等が挙げられる。これらの中で原子番号20以下の元素で構成される無機粒子としては、例えばアルミナ、シリカ、カルシア、マグネシア、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ムライト、タルク、マイカ等が挙げられる。フィラーとしては、複数の材質を用いてもよい。
上記フィラーとしては、極性を有する無機粒子が好ましい。上記フィラーとして極性を有する無機粒子を用いることで、上記チューブ外表面での加飾性低下等を引き起こすおそれがあるブルームを抑制することができる。
フィラーの形状としては、外表面の表面粗さを制御できれば制限はなく、粒子状、扁平状、棒状であってもよい。なお、フィラーのアスペクト比が極端に大きな長繊維の場合は、ベース樹脂中にフィラーを均一に分散することが困難になるおそれがある。
フィラーの平均粒子径によっても当該基材加飾用熱収縮チューブの外表面の算術平均粗さRaを調整できる。フィラーの平均粒子径の下限としては、0.5μmが好ましく、1.0μmがより好ましい。上記フィラーの平均粒子径が上記下限未満の場合、当該基材加飾用熱収縮チューブの外表面の算術平均粗さRaが低下してマット調の外観が得られず、触感及び意匠性が低下するおそれがある。一方、上記フィラーの平均粒子径の上限としては、20.0μmが好ましく、10.0μmがより好ましい。上記フィラーの平均粒子径が上記上限を超える場合、当該基材加飾用熱収縮チューブと基材との密着性が低下するおそれがある。
上記ベース樹脂に対する上記フィラーの含有量の下限としては、5体積%が好ましく、10体積%がより好ましい。上記フィラーの含有量が上記下限未満の場合、当該基材加飾用熱収縮チューブの外表面の算術平均粗さRaが低下してマット調の外観から得られる触感及び意匠性が低下するおそれがある。一方、上記フィラーの含有量の上限としては、30体積%が好ましく、20体積%がより好ましい。上記フィラーの含有量が上記上限を超える場合、当該基材加飾用熱収縮チューブの機械的強度が低下するおそれがある。
(用途)
当該基材加飾用熱収縮チューブは、例えば各種工業用、食品、飲料、たばこ、医薬、おもちゃ等の用途の基材の加飾材として好適に使用できる。なお、清浄度が必要となる用途では、原料の不純物が少ないことが重要である。ベース樹脂、フィラー、着色剤等の清浄度により適切なものを選定することができる。清浄度により適切な樹脂としては、例えばポリオレフィン等衛生協議会の自主基準に適合した樹脂が挙げられる。
<加飾金属管>
当該加飾金属管は、金属管と、上記金属管の加飾対象部位の外表面に形成された被覆層とを備え、上記被覆層が当該基材加飾用熱収縮チューブの加熱による収縮体である。当該加飾金属管は、金属管の加飾対象部位の外表面に形成された被覆層が、当該基材加飾用熱収縮チューブの加熱による収縮体であるので、良好な触感及び意匠性を有する。図1は、本開示の一実施形態に係る加飾金属管を示す模式的斜視図である。図1に示すように、加飾金属管10は、金属管1と、金属管の加飾対象部位の外表面に形成された被覆層2とを備える。本実施形態では、金属管の外表面全体が加飾対象部位とされている。
(金属管)
当該基材加飾用熱収縮チューブの被覆対象となる金属管としては、例えばステンレス、アルミニウム、真鍮等からなる金属管を用いることができる。なお、金属管には、円筒形状の金属管以外にも、円柱形状の金属材、有底円筒状の金属管等が含まれる。また、複数の径を持つ段差のある円筒形状でもよい。
上記金属管の外表面の算術平均粗さRaの下限としては、0.05μmが好ましく、0.30μmがより好ましい。上記金属管の外表面の算術平均粗さRaが上記下限未満の場合、当該基材加飾用熱収縮チューブと上記金属管の表面との摩擦力が小さくなり、上記熱収縮チューブの収縮体と金属管との位置ずれが生じるおそれがある。一方、上記金属管の外表面の算術平均粗さRaの上限としては、3.00μmが好ましく、1.00μmがより好ましい。上記金属管の外表面の算術平均粗さRaが上記上限を超える場合、被覆後の当該基材加飾用熱収縮チューブの表面に影響して外観が粗くなり、触感及び意匠性が低下するおそれがある。
<加飾金属管の製造方法>
当該加飾金属管の製造方法は、当該基材加飾用熱収縮チューブを金属管の加飾対象部位の外表面に被せ、これを加熱収縮させることにより被覆層を形成する工程を備える。当該加飾金属管の製造方法は、良好な触感及び意匠性を有する加飾金属管を製造できる。なお、金属管の加飾対象部位とは、金属管の全外表面のみならず、金属管の外表面の所定の一部の範囲も含まれる。当該加飾金属管の製造方法はその他の工程も含め、例えば以下の工程を備える。
(1)当該基材加飾用熱収縮チューブを構成する熱収縮層を形成するための樹脂組成物(以下、熱収縮層樹脂組成物ともいう)を調製する工程(熱収縮層樹脂組成物調製工程)
(2)熱収縮層樹脂組成物を溶融押出成形機により押出成形する工程(押出成形工程)
(3)押出成形品を拡径して当該基材加飾用熱収縮チューブを得る工程(拡径工程)
(4)当該基材加飾用熱収縮チューブを金属管の加飾対象部位の外表面に被せ、この熱収縮チューブを加熱収縮させることにより被覆層を形成する工程(被覆層形成工程)
(1)熱収縮層樹脂組成物調製工程
熱収縮層樹脂組成物調製工程では、各樹脂成分、フィラー及び必要に応じて添加剤を溶融混合機等により混合することにより熱収縮層を形成するための熱収縮層樹脂組成物を調製する。溶融混合機としては、公知のもの、例えばオープンロール、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、単軸混合機、多軸混合機等を使用できる。
(2)押出成形工程
押出成形工程では、熱収縮層樹脂組成物を溶融押出成形機により押出成形する。具体的には、熱収縮層に対応する層を押出す円筒状の空間を有する押出ダイスを用いて熱収縮層樹脂組成物を押出成形する。これにより、熱収縮層に対応する押出成形品が得られる。
押出成形品の寸法は、用途等に応じて設計することができる。押出成形品の平均内径としては、例えば0.3mm以上100mm以下とされ、押出成形品の平均厚さとしては、例えば0.1mm以上1.5mm以下とされる。
上記押出成形品は、熱収縮層のベース樹脂を架橋することにより、熱収縮チューブとして形状記憶効果を発現させることができ、また耐熱性を向上することができる。ベース樹脂を架橋する方法としては、樹脂に放射線を照射する方法(ベース樹脂の照射架橋)が好ましい。放射線の照射によりベース樹脂を架橋した後は成形が困難になるので、放射線の照射(架橋工程)は押出成形工程後に行われる。押出成形後に放射線の照射を行うことにより、成形を確実に実施し、かつ放射線の照射による効果を充分に得ることができる。
ベース樹脂の照射架橋に使用される放射線としては、電子線(β線)、γ線等が挙げられる。電子加速器はランニングコストが低く、大出力の電子線が得られ、また、制御も容易であるので、放射線としては電子線が好ましい。
放射線照射量は、特に限定されないが、放射線照射量が多すぎるときは、チューブの強度が増加して拡径が困難になるおそれがある。一方、放射線照射量が少なすぎるときは、熱収縮チューブとしての収縮特性を発現させるために必要な架橋度が得られない場合がある。そこで、収縮特性が十分に発現する範囲で、なるべく小さい放射線照射量を選択することが好ましく、80kGy以上200kGy以下の範囲が好ましい。
ベース樹脂の架橋度の指標となるゲル分率の下限としては、40%が好ましく、50%がより好ましい。一方、上記ゲル分率の上限としては、80%が好ましく、70%がより好ましい。上記ゲル分率が上記範囲であることで、当該基材加飾用熱収縮チューブの収縮特性を良好な範囲に設定することができる。なお、ゲル分率とは、キシレンに上記熱収縮層を浸し120℃で24時間加熱溶解させた後の固形分質量をW1[g]とし、キシレンに浸す前の上記熱収縮層の質量をW2[g]としたとき、下記式より求められる値をいう。
ゲル分率[質量%]=[W1/W2]×100 ・・・(1)
(3)拡径工程
拡径工程では、押出成形品を拡径する。押出成形品の拡径の方法としては、従来の熱収縮チューブの作製に通常使用されている公知の拡径方法を用いることができる。例えば、押出成形品を融点以上の温度に加熱した状態で内部に圧縮空気を導入する方法や、外部から減圧する方法、金属棒を装入する方法等により所定の内径となるように拡径させた後、冷却して形状を固定させることで行われる。このような押出成形品の拡径は、例えば押出成形品の内径が例えば1.2倍以上4倍以下となるように行われる。拡径した押出成形品の形状を固定することで、当該基材加飾用熱収縮チューブが得られる。この固定方法としては、例えばベース樹脂成分の融点以下の温度に冷却する方法等が挙げられる。なお、拡径工程において、上記熱収縮チューブの内表面の表面粗さへの影響を小さくするために、金属棒の粗さを低減したり、コーティングや潤滑剤の塗布を行うことができる。また、拡径の速度を低減することによっても上記熱収縮チューブの内表面の表面粗さへの影響を小さくすることができる。
(4)被覆層形成工程
被覆層形成工程では、金属管を当該基材加飾用熱収縮チューブ内に挿入し、当該基材加飾用熱収縮チューブを上記金属管の加飾対象部位の外表面に被せ、これを加熱収縮させることにより被覆層を形成して加飾金属管を製造する。被覆層形成工程における熱収縮温度としては、80℃以上200℃以下が好ましい。なお、被覆層形成工程の際には、当該加飾用熱収縮チューブの熱収縮時に上記熱収縮チューブの長手方向の長さの変化率を考慮して、金属管に対する上記熱収縮チューブの長さを調整することができる。
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
次に、本開示を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。ただし、実施例は本開示の範囲を限定するものではない。
<基材加飾用熱収縮チューブNo.1〜No.10>
以下の手順により単層の熱収縮層からなるNo.1〜No.10の基材加飾用熱収縮チューブを形成した。
ベース樹脂としてエチルアクリレート単位の含有量が15質量%のエチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)を用い、フィラーとして炭酸カルシウムを用いて熱収縮層樹脂組成物を調製した。ベース樹脂の組成、フィラーの平均粒子径及び含有量を表1に示す。なお、表中のEA15%はエチルアクリレート単位の含有量が15質量%を示す。「−」は該当する成分を用いていないことを示す。また、着色剤としてポリオレフィン等衛生協議会の自主基準に対応する顔料濃度32質量%の黒色カラーバッチをベース樹脂に対して1質量%となるように添加した。
熱収縮層用樹脂組成物を調製後、金型をセットし、熱収縮層用樹脂組成物を加圧して金型から押出成形することで成形チューブを得た。次に、この成形チューブを120kGyの条件で放射線照射を行った。ベース樹脂の架橋度は、65%であった。成形チューブの外径は6.6mm、内径は6mmであった。次に、押出チューブを拡径装置により拡径させることで、外径12.3mm、内径が12mmの基材加飾用熱収縮チューブを得た。
次に、得られた基材加飾用熱収縮チューブに基材として金属管を通した後、その熱収縮チューブを150℃で5分間加熱することによって収縮させ、当該基材加飾用熱収縮チューブにより金属管の外表面の全面を被覆した。金属管としては、外径10mm厚み0.2mmのステンレスパイプを用いた。
(基材加飾用熱収縮チューブの外表面の算術平均粗さ)
上記拡径工程で得られた基材加飾用熱収縮チューブの外表面の算術平均粗さRaは、触針式の表面粗さ計を用い、JIS−B0601(2013)に準拠して基材加飾用熱収縮チューブの外表面の長さ15mmにわたって測定した。
(触感及び意匠性の外観評価)
上記基材加飾用熱収縮チューブのマット調の外観から得られる触感及び意匠性について、蛍光灯下において目視で判定した。触感及び意匠性は、以下のA〜Dの四段階の評価基準で評価した。
A:触感及び意匠性が特に優れる
B:触感及び意匠性が優れる
C:触感及び意匠性が付与されている
D:触感及び意匠性が劣る
(重金属試験及び過マンガン酸カリウム消費量試験)
上記食品衛生法の規定に基づく食品、添加物等の規格基準の重金属試験法に基づく重金属の溶出量及び過マンガン酸カリウム消費量試験法に基づく過マンガン酸カリウム消費量を測定した。人体に対する安全性の基準として、上記規格基準の重金属試験法に基づく重金属の溶出量が1μg/ml以下であり、かつ上記規格基準の過マンガン酸カリウム消費量試験法に基づく過マンガン酸カリウム消費量が10μg/ml以下に該当する場合を適合とし、該当しない場合を不適合とした。
上記基材加飾用熱収縮チューブの外表面の算術平均粗さRa、触感及び意匠性の外観評価、重金属試験及び過マンガン酸カリウム消費量試験の評価結果を表1に示す。
Figure 2020012740
表1に示すように、外表面の算術平均粗さRaが0.5μm以上5.0μm以下であるNo.1〜No.7の基材加飾用熱収縮チューブは、良好なマット調の外観が得られ、触感及び意匠性が良好であった。一方、外表面の算術平均粗さRaが0.5μm未満又は若しくは5.0μm超であるNo.8〜No.10の基材加飾用熱収縮チューブは、良好なマット調の外観が得られず、触感及び意匠性が劣っていた。No.1〜No.7の基材加飾用熱収縮チューブは、金属管に被覆した後も触感及び意匠性が良好であった。一方、No.8〜No.10の基材加飾用熱収縮チューブは、金属管に被覆した後も触感及び意匠性が劣っていた。
また、フィラーとして炭酸カルシウムを用いたNo.1〜No.7及びNo.9〜No.10の基材加飾用熱収縮チューブは、食品衛生法の規格基準の重金属試験法に基づく重金属の溶出量及び過マンガン酸カリウム消費量試験法に基づく過マンガン酸カリウム消費量のいずれにおいても食品衛生法の規格基準に適合していた。
<基材加飾用熱収縮チューブNo.11〜No.22>
ベース樹脂として、上述のエチルアクリレート単位の含有量が18質量%のエチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)に加えて酸成分の含有量が2質量%の無水マレイン酸変性直鎖状低密度ポリエチレン(無水マレイン酸変性LLDPE)を用い、フィラーとして表2に示す種類のフィラーを用いた以外は、No.1〜No.10の基材加飾用熱収縮チューブと同様にして基材加飾用熱収縮チューブを形成した。ベース樹脂の組成、ベース樹脂に対する上記酸変性樹脂に結合している酸成分の含有量(表中では、樹脂中の酸含有量と記す)、フィラーの平均粒子径及び含有量を表2に示す。なお、表2ではガラス繊維のみ平均粒子径として断面径を示す。上記酸変性樹脂に結合している酸成分の含有量は、ベース樹脂を構成する樹脂成分の混合比率で調整した。また、表中のEA18%はエチルアクリレート単位の含有量が18質量%を示す。
得られたNo.11〜No.22の基材加飾用熱収縮チューブについて、上記基材加飾用熱収縮チューブの外表面の算術平均粗さ、触感及び意匠性の外観評価、重金属試験及び過マンガン酸カリウム消費量試験の評価結果を表2に示す。
なお、試験No.18は、外表面の表面粗さに分布が生じて均一な表面粗さが得られなかったため、外表面の算術平均粗さを×にしている。
Figure 2020012740
表2に示すように、外表面の算術平均粗さRaが0.5μm以上5.0μm以下であるNo.11〜No.17及びNo.19〜No.22の基材加飾用熱収縮チューブは、マット調の外観から得られる触感及び意匠性が良好であった。一方、フィラーとして、断面径が11μm、長さ3mmのガラス繊維を添加したNo.18の基材加飾用熱収縮チューブは、ベース樹脂中に均一に分散されなかったために触感及び意匠性が劣っていた。
また、表2に示すように、フィラーとして原子番号20以下の元素で構成される無機粒子を用いたNo.11〜No.18の基材加飾用熱収縮チューブは、食品衛生法の規格基準の重金属試験法に基づく重金属の溶出量及び過マンガン酸カリウム消費量試験法に基づく過マンガン酸カリウム消費量のいずれにおいても食品衛生法の規格基準に適合していた。一方、フィラーとして原子番号20超の元素を含む無機粒子を用いたNo.19〜No.22の基材加飾用熱収縮チューブは、上記重金属試験法に基づく重金属の溶出量及び過マンガン酸カリウム消費量試験法に基づく過マンガン酸カリウム消費量が食品衛生法の規格基準に適合しなかった。
<基材加飾用熱収縮チューブNo.23〜No.28>
ベース樹脂として、上述のエチルアクリレート単位の含有量が10質量%のエチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)に加えて酸成分の含有量が2質量%の無水マレイン酸変性超低密度ポリエチレン(無水マレイン酸変性VLDPE)を用いた以外は、No.1〜No.10の基材加飾用熱収縮チューブと同様にして基材加飾用熱収縮チューブを形成した。ベース樹脂の組成、ベース樹脂に対する上記酸成分の含有量(表中では、樹脂中の酸含有量と記す)、フィラーの平均粒子径及び含有量を表3に示す。上記酸成分の含有量は、ベース樹脂を構成する樹脂成分の混合比率で調整した。また、表中のEA10%はエチルアクリレート単位の含有量が10質量%を示す。
得られたNo.23〜No.28の基材加飾用熱収縮チューブについて、上記基材加飾用熱収縮チューブの外表面の算術平均粗さ、触感及び意匠性の外観評価、重金属試験、過マンガン酸カリウム消費量試験及び下記に記載の筋状の模様の発生に対する抑制性の評価結果を表3に示す。
(筋状の模様の発生に対する抑制性)
上記基材加飾用熱収縮チューブの外表面の筋状の模様の発生については、蛍光灯下において目視で判定した。筋状の模様の発生に対する抑制性は、以下のA及びBの二段階の評価基準で評価した。
A:基材加飾用熱収縮チューブの外表面の筋状の模様が見られない
B:基材加飾用熱収縮チューブの外表面の筋状の模様が発生
Figure 2020012740
表3に示すように、外表面の算術平均粗さRaが0.5μm以上5.0μm以下であるNo.23〜No.28の基材加飾用熱収縮チューブは、マット調の外観から得られる触感及び意匠性が良好であった。また、フィラーとして原子番号20以下の元素で構成される炭酸カルシウムを用いたNo.23〜No.28の基材加飾用熱収縮チューブは、食品衛生法の規格基準の重金属試験法に基づく重金属の溶出量及び過マンガン酸カリウム消費量試験法に基づく過マンガン酸カリウム消費量のいずれにおいても食品衛生法の規格基準に適合していた。
さらに、表3に示すように、ベース樹脂がエチレン系共重合体を含み、ベース樹脂におけるエチレン系共重合体の上記酸変性樹脂に対する質量比が40/60以上95/5以下であるNo.24〜No.27の基材加飾用熱収縮チューブは、基材加飾用熱収縮チューブの外表面の筋状の模様が見られず、筋状の模様の発生が抑制されていた。
<基材加飾用熱収縮チューブNo.29〜No.36>
ベース樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)と無水マレイン酸成分の含有量が2質量%の無水マレイン酸変性超低密度ポリエチレン(無水マレイン酸変性VLDPE)を用いた以外は、No.1〜No.10の基材加飾用熱収縮チューブと同様にして基材加飾用熱収縮チューブを形成した。ベース樹脂の組成、ベース樹脂に対する上記酸成分の含有量(表中では、樹脂中の酸含有量と記す)、フィラーの平均粒子径及び含有量を表4に示す。上記酸成分の含有量は、ベース樹脂を構成する樹脂成分の混合比率で調整した。
得られたNo.29〜No.36の基材加飾用熱収縮チューブについて、上記基材加飾用熱収縮チューブの外表面の算術平均粗さ、触感及び意匠性の外観評価、重金属試験、過マンガン酸カリウム消費量試験及び下記に記載の上記熱収縮チューブの収縮体の位置ずれの評価結果を表4に示す。
(基材加飾用熱収縮チューブの収縮体の位置ずれ)
加飾金属管の被覆層である上記熱収縮チューブの収縮体において、長手方向に応力をかけることにより、上記熱収縮チューブの収縮体の位置がずれるかについて評価を行った。上記位置ずれはA〜Cの三段階で評価した。上記位置ずれの評価基準は以下の通りとした。
A:50Nの応力でずれることがなく、特に優れる
B:20Nの応力でずれることがなく、良好である
C:20Nの応力でずれてしまい、劣る
Figure 2020012740
表4に示すように、外表面の算術平均粗さRaが0.5μm以上5.0μm以下であるNo.29〜No.32の基材加飾用熱収縮チューブは、マット調の外観から得られる触感及び意匠性が良好であった。一方、表面の算術平均粗さRaが0.5μm未満のNo.33〜No.36の基材加飾用熱収縮チューブは、触感及び意匠性が劣っていた。
また、フィラーとして原子番号20以下の元素で構成される炭酸カルシウムを用いたNo.29〜No.36の基材加飾用熱収縮チューブは、食品衛生法の規格基準の重金属試験法に基づく重金属の溶出量及び過マンガン酸カリウム消費量試験法に基づく過マンガン酸カリウム消費量のいずれにおいても食品衛生法の規格基準に適合していた。
さらに、表4に示すように、一方、ベース樹脂に対する上記酸成分の含有量において、0.4質量%未満であるNo.33及び1.2質量%超であるNo.36の基材加飾用熱収縮チューブは、上記熱収縮チューブの収縮体の位置ずれに対する抑制効果が劣っていた。
以上の結果より、当該基材加飾用熱収縮チューブは、ベース樹脂と、フィラーとを含有し、外表面の算術平均粗さRaが0.5μm以上5.0μm以下であることで、マット調の外観から得られる触感及び意匠性に優れることが示された。
1 金属管
2 被覆層
10 加飾金属管

Claims (12)

  1. ベース樹脂と、
    フィラーと
    を含有し、
    外表面の算術平均粗さRaが0.5μm以上5.0μm以下である基材加飾用熱収縮チューブ。
  2. 食品衛生法の規格基準の重金属試験法に基づく重金属の溶出量が1μg/ml以下であり、上記規格基準の過マンガン酸カリウム消費量試験法に基づく過マンガン酸カリウム消費量が10μg/ml以下である請求項1に記載の基材加飾用熱収縮チューブ。
  3. 上記フィラーが原子番号20以下の元素で構成される無機粒子である請求項2に記載の基材加飾用熱収縮チューブ。
  4. 上記フィラーが金属酸化物、金属窒化物、金属炭酸化合物又は金属水酸化物である請求項3に記載の基材加飾用熱収縮チューブ。
  5. 上記フィラーの平均粒子径が0.5μm以上20.0μm以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の基材加飾用熱収縮チューブ。
  6. 上記ベース樹脂に対する上記フィラーの含有量が5体積%以上30体積%以下である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の基材加飾用熱収縮チューブ。
  7. 上記ベース樹脂が極性を有する樹脂を含む請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の基材加飾用熱収縮チューブ。
  8. 上記極性を有する樹脂がエチルアクリレート単位を有する樹脂であり、
    上記ベース樹脂に対する上記エチルアクリレート単位の含有量が3.0質量%以上20.0質量%以下である請求項7に記載の基材加飾用熱収縮チューブ。
  9. 上記ベース樹脂が酸変性樹脂を含み、
    上記ベース樹脂に対する上記酸変性樹脂に結合している酸成分の含有量が0.4質量%以上1.2質量%以下である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の基材加飾用熱収縮チューブ。
  10. 上記ベース樹脂がエチレン系共重合体を含み、
    上記ベース樹脂におけるエチレン系共重合体の上記酸変性樹脂に対する質量比が40/60以上95/5以下である請求項9に記載の基材加飾用熱収縮チューブ。
  11. 金属管と、
    上記金属管の加飾対象部位の外表面に形成された被覆層と
    を備え、
    上記被覆層が請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の基材加飾用熱収縮チューブの加熱による収縮体である加飾金属管。
  12. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の基材加飾用熱収縮チューブを金属管の加飾対象部位の外表面に被せ、これを加熱収縮させることにより被覆層を形成する工程を備える加飾金属管の製造方法。
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