JPWO2019239956A1 - 両面粘着テープ - Google Patents

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Abstract

発明が解決しようとする課題は、三次元曲面を持つ様々な部品、特に電子機器用部品に対して良好に追従し、細幅加工されても良好な耐衝撃性、防水性及びリワーク性を付与する両面粘着テープを提供することである。本発明は、基材の両面に直接又は他の層を介して、それぞれ1又は2以上の粘着剤層を有する両面粘着テープであり、前記粘着剤層のうち、最外層の粘着剤層(1)の25℃での貯蔵弾性率が50〜200kPaであり、最外層以外の粘着剤層(2)のガラス転移温度(Tg)が0℃以下であり、前記基材層の厚さが3〜30μmであることを特徴とする両面粘着テープである。

Description

本発明は、例えばカーナビ、パソコン、テレビ、スマートフォン等の電子機器等をはじめとする様々な物品の製造場面で使用可能な両面粘着テープに関する。
スマートフォン等の携帯用電子機器に用いられる両面粘着テープには、機器を落とした際等の衝撃によって剥がれが生じない、耐衝撃性が求められる。このため、本用途で利用される両面粘着テープには衝撃吸収層を有する必要がある。
また、携帯用電子機器には防水機能を付加することが求められており、部材固定に使用される両面粘着テープにも、浸水を防ぐために筐体接合部や回路基板等の段差部に対する高い追従性と高い接着強度が求められてきた。さらに、近年ではデザイン性の観点から曲面や複雑な形状のパネル等を使用することが多くなっており、両面粘着テープには凹凸や高い段差だけでなく、曲面や複雑な形状に追従する性能も望まれている(特許文献1)。
一方、通常両面に剥離紙を持つ両面粘着テープを用いた電子機器の組み立て工程では、両面粘着テープの片方の剥離紙を剥がした後、筐体に貼付し、貼付面と垂直方向にプレス加圧し、続いて、両面粘着テープのもう一方の剥離紙を剥がしディスプレイを貼付、同様に貼付面と垂直方向にプレス加圧を行なうが、筐体とディスプレイとの接合部分が三次元曲面である場合、プレス加圧の力はベクトル分解されるため、貼付面全ての位置に一様の力をかけることができず、完全な貼付の達成が困難となる。従って、三次元曲面に対しては、両面粘着テープの追従性は大きく低下する。両面粘着テープが筐体やディスプレイへ完全に追従しない場合、そこに僅かな隙間が生じることから、剥がれが発生し、その隙間が浸水経路となることで、防水性能が確保できないという問題があった。
また、従来の平面形状のディスプレイを有する携帯電子機器の防水用途に用いられてきた発泡体両面粘着テープは、その製法上ボイドと呼ばれる比較的大きな気泡が混入することが避けられない。近年、携帯電子機器の表示部拡大のため、ディスプレイと筐体の接合部が細幅化しており、テープ幅が気泡径よりも小さくなると、水の浸入経路となり防水性を失うという問題があった。
また、発泡体基材を用いずに、柔軟な樹脂層を用いて、これに追従性良好な粘着剤層を積層した両面粘着テープを作成することで、耐衝撃性・追従性に加え細幅での防水性も達成することも考えられる。しかし、粘着剤積層体は剥離時にちぎれやすく被着体上に残留しやすいため、携帯用電子機器の組み立て工程で貼り損じた際、残留物なく綺麗に剥離することのできるリワーク性に問題がある。
特開2015−98554
本発明が解決しようとする課題は、三次元曲面を持つ様々な部品、特に電子機器用部品に対して良好に追従し、細幅加工されても良好な耐衝撃性、防水性及びリワーク性を付与する両面粘着テープを提供することである。
本発明者等は、基材の片面または両面に衝撃吸収性の粘着剤層を、また表裏の最外層に追従性良好な粘着剤層を積層することで、細幅でも追従性、耐衝撃性、防水性及びリワーク性に優れる両面粘着テープを見出した。
すなわち本発明は、基材の両面に直接又は他の層を介して、それぞれ1又は2以上の粘着剤層を有する両面粘着テープであり、前記粘着剤層のうち、最外層の粘着剤層(1)の25℃での貯蔵弾性率が50〜200kPaであり、最外層以外の粘着剤層(2)のガラス転移温度(Tg)が0℃以下であり、前記基材層の厚さが3〜30μmであることを特徴とする両面粘着テープに関するものである。
本発明の両面粘着テープは、三次元曲面をもつ被着体との好適な密着性を示し、細幅でも密着間隙からの水の浸入を効果的に防止でき、優れた防水機能を有する。また、電子機器落下時の衝撃においても剥離が起きず、電子機器解体時にはテープが千切れることなく容易に解体できる。
このため、高意匠化が進み、三次元曲面部を筐体とディスプレイの接合部に有する電子機器等においても効果的に防水性能・耐衝撃性能を付与できる。
本発明の両面粘着テープの額縁状サンプルの平面図である。 被着体Aの平面図(格子部分は曲面形状)及び断面図である。 被着体Aの立体断面図である。 被着体Bの平面図(格子部分は曲面形状)及び断面図である。 本発明の両面粘着テープの耐衝撃性試験用サンプルの説明図である。 本発明の両面粘着テープの耐衝撃性試験用サンプル説明図である。 本発明の両面粘着テープの耐衝撃性試験用サンプル説明図である。
本発明の両面粘着テープは、基材の両面に直接又は他の層を介して、それぞれ1又は2以上の粘着剤層を有する両面粘着テープであり、前記粘着剤層のうち、最外層の粘着剤層(1)の25℃での貯蔵弾性率が50〜200kPaであり、最外層以外の粘着剤層(2)のガラス転移温度(Tg)が0℃以下であり、前記基材層の厚さが3〜30μmであることを特徴とする両面粘着テープである。
[粘着剤層]
本発明の両面粘着テープの最外層の粘着剤層(1)は、25℃での貯蔵弾性率が50〜200kPaであるが、52〜150kPaが好ましく、55〜100kPaがより好ましく、60〜90kPaが更に好ましい。25℃での貯蔵弾性率が上記範囲を選択することにより、三次元曲面に対する好適な追従性と、両面粘着テープを手剥がしする際に糊が被着体上に残らず、良好なリワーク性を実現できる。
最外面以外の粘着剤層(2)のガラス転移温度(Tg)は0℃以下であるが、−40〜0℃が好ましく、−30〜−5℃がより好ましく、−20〜−10℃が特に好ましい。最外面以外の粘着層のガラス転移温度(Tg)を上記範囲とすることで、両面粘着テープで接合した電子機器等を落下させた際、衝撃を好適に吸収し剥離が発生するのを防ぐ事ができる。
また、各粘着剤層の厚みは、1〜100μmであることが好ましく、5〜90μmがより好ましく、20〜80μmがさらに好ましい。粘着剤層の厚みをこの範囲とすることで、好適な粘着力を発揮するためである。
(粘着剤組成物)
本発明の両面粘着テープの粘着剤層を構成する粘着剤組成物は、上記特性を有する粘着剤層を形成できればよく、通常の両面粘着テープに使用される粘着剤組成物を用いることができる。当該粘着剤組成物としては、(メタ)アクリレート単独又は(メタ)アクリレートと他のモノマーとの共重合体からなるアクリル系共重合体をベースポリマーとし、これに必要に応じて粘着付与樹脂や架橋剤等の添加剤が配合されたアクリル系粘着剤組成物を好ましく使用できる。
前記アクリル系共重合体の製造に使用可能な(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等があげられ、これらの1種または2種以上が用いられる。なかでも、アルキル基の炭素数が1〜12の(メタ)アクリレートを使用することが好ましく、炭素原子数が4〜8であるアルキル基を有する(メタ)アクリレートを使用することがさらに好ましく、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートのいずれか一方または両方を使用することが、被着体との密着性を確保しやすく、凝集力に優れるため好ましい。
前記(メタ)アクリレートモノマーは、前記アクリル系共重合体の製造に使用するモノマーの全量に対し、60質量%以上使用することが好ましく、80質量%〜98.5質量%の範囲で使用することがより好ましく、90質量%〜98.5質量%の範囲で使用することが、被着体との密着性を確保しやすく、凝集力に優れるためより好ましい。
他のモノマーとしては、高極性ビニルモノマーを使用することが好ましく、水酸基を有するビニルモノマー、カルボキシル基を有するビニルモノマー、及びアミド基を有するビニルモノマーが特に好ましい。これら他のモノマーは、1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
水酸基を有するビニルモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等などの水酸基含有(メタ)アクリレートを使用できる。
カルボキシル基を有するビニルモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、(メタ)アクリル酸2量体、クロトン酸等を使用でき、なかでもアクリル酸を使用することが好ましい。
アミド基を有するビニルモノマーとしては、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、等を使用できる。
その他の高極性ビニルモノマーとしては、前述したものの他に、酢酸ビニル、エチレンオキサイド変性琥珀酸アクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸等のスルホン酸基含有モノマー等があげられる。
前記他のモノマーの含有量は、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分中の1〜20質量%であることが好ましく、2〜15質量%であることがより好ましく、2.5〜10質量%であることが更に好ましい。当該範囲で含有することにより、被着体との密着性を確保しやすく、凝集力に優れるためより好ましい。
前記粘着剤として後述する架橋剤を含有するものを使用する場合、前記アクリル系重合体としては、前記架橋剤が有する官能基と反応する官能基を有するアクリル系重合体を使用することが好ましい。前記アクリル系重合体が有していてもよい官能基としては、例えば水酸基が挙げられる。
前記水酸基は、例えば前記モノマーとして水酸基を有するビニル単量体を使用することによって、アクリル系重合体に導入することができる。なお、架橋剤としてイソシアネート系架橋剤を用いる場合は、これと反応する官能基を有するビニルモノマーとしては水酸基を有するビニルモノマーが好ましく、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレートが特に好ましい。イソシアネート系架橋剤と反応する水酸基を有するビニルモノマーの含有量は、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分の0.01〜1.0質量%であることが好ましく、0.03〜0.6質量%がより好ましく、0.05質量%〜0.3質量%が特に好ましい。
アクリル系共重合体は、溶液重合法、隗状重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の重合方法で共重合させることにより得ることができるが、粘着剤の耐水性の観点から溶液重合法や塊状重合法が好ましい。重合の開始方法も、過酸化ベンゾイルや過酸化ラウロイル等の過酸化物系、アゾビスイソブチルニトリル等のアゾ系の熱重合開始剤を用いた熱による開始方法や、アセトフェノン系、ベンゾインエーテル系、ベンジルケタール系、アシルフォスフィンオキシド系、ベンゾイン系、ベンゾフェノン系の光重合開始剤を用いた紫外線照射による開始方法や、電子線照射による方法を任意に選択できる。
上記アクリル系共重合体の分子量は、ゲルパーミエッションクロマトグラフ(GPC)で測定される標準ポリスチレン換算での重量平均分子量が40万〜300万を有するものが好ましく、60万〜200万の重量平均分子量を有するものを使用することがより好ましい。
なお、前記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ法(GPC法)により測定され、標準ポリスチレン換算して算出された値を指す。具体的には、前記重量平均分子量は、東ソー株式会社製GPC装置(HLC−8320GPC)を用い、以下の条件で測定することができる。
サンプル濃度:1.0質量%(テトラヒドロフラン溶液)
サンプル注入量:100μL
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:0.8mL/分
測定温度:40℃
本カラム:TSKgel GMHHR−H(S)2本
ガードカラム:TSKguradcolumn HHR(S)
検出器:示差屈折計
標準ポリスチレンの重量平均分子量:1万〜2000万(東ソー株式会社製)
本発明に使用するアクリル系粘着剤組成物中には、被着体との密着性を向上させるため、粘着付与樹脂を使用することが好ましい。粘着付与樹脂としては、ロジン系、重合ロジン系、重合ロジンエステル系、ロジンフェノール系、安定化ロジンエステル系、不均化ロジンエステル系、水添ロジンエステル系、テルペン系、テルペンフェノール系、石油樹脂系、(メタ)アクリレート系樹脂等が例示できる。エマルジョン型の粘着剤組成物に使用する場合には、エマルジョン型の粘着付与樹脂を使用することが好ましい。
なかでも、不均化ロジンエステル系粘着付与樹脂、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、ロジンフェノール系粘着付与樹脂、水添ロジンエステル系粘着付与樹脂、(メタ)アクリレート系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、石油系樹脂が好ましい。
前記粘着付与樹脂としては、軟化点30℃〜180℃の範囲のものを使用することが好ましく、70℃〜140℃の範囲のものを使用することが、被着体との密着性を確保しやすく、凝集力に優れるためより好ましい。前記(メタ)アクリレート粘着付与樹脂を使用する場合、(メタ)アクリレート粘着付与樹脂としては、ガラス転移温度30℃〜200℃のものを使用することが好ましく、50℃〜160℃のものを使用することがより好ましい。
アクリル系共重合体と粘着付与樹脂とを使用する際の配合比は、アクリル系共重合体100質量部に対する粘着付与樹脂の含有量が、5〜50質量部であることが好ましく、10〜40質量部であることがより好ましい。両者の比率を当該範囲とすることで、被着体との密着性を確保しやすくなる。
アクリル系粘着剤組成物中には、粘着剤層の凝集力を上げるために粘着剤を架橋することが好ましい。このような架橋剤としては、イシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート系架橋剤、アジリジン系架橋剤等が挙げられる。そのなかでも、重合終了後に添加し、架橋反応を進行させるタイプの架橋剤が好ましく、(メタ)アクリル系共重合体との反応性に富むイソシアネート系架橋剤及びエポキシ系架橋剤が好ましい。イソシアネート系架橋剤としては、トリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート等が挙げられる。特に好ましいのは、3官能のポリイソシアネート系化合物である。3官能のイソシアネート系化合物としては、トリレンジイソシアネート及びこれらのトリメチロールプロパン3付加体、トリフェニルメタンイソシアネート等が挙げられる。
架橋度合いの指標として、粘着剤層をトルエンに24時間浸漬した後の不溶分を測定するゲル分率の値が用いられる。ゲル分率は、25〜70質量%が好ましく、30〜60質量%がより好ましく、35〜55質量%が更に好ましい。上記範囲であれば、被着体との密着性を確保しやすく、凝集力に優れるため好ましい。
なお、ゲル分率の測定は下記による。剥離ライナーの離型処理面に、乾燥後の厚さが50μmになるように、前記粘着剤を塗工したものを、100℃の環境下で3分間乾燥した後、40℃の環境下で2日間エージングさせることによって粘着剤層を形成した。
前記粘着剤層を縦50mm及び横50mmの正方形に裁断したものを試験片とした。
上記試験片の質量(G1、剥離ライナー含まず)を測定した後、23℃の環境下で、上記試験片をトルエンに24時間浸漬させた。
前記浸漬後、前記試験片とトルエンとの混合物を、300メッシュ金網を用いて濾過することによって、トルエンへの不溶成分を抽出した。前記不溶成分を110℃の環境下で1時間乾燥させたものの質量(G2)を測定した。
前記質量(G1)と質量(G2)と下記式に基づいて、そのゲル分率を算出した。
ゲル分率(質量%)=(G2/G1)×100
前記アクリル系粘着剤組成物としては、添加剤として、必要に応じて、可塑剤、軟化剤、酸化防止剤、ガラスやプラスチック製の繊維・バルーン・ビーズ・金属粉末等の充填剤、顔料・染料等の着色剤、レベリング剤、増粘剤、撥水剤、消泡剤等の公知のものをアクリル系粘着剤組成物に任意で添加することができる。
本発明の両面粘着テープに使用する粘着剤層は、周波数1Hzにおける損失正接(tanδ)のピーク値を示す温度が−40℃〜15℃であることが好ましく、−20℃〜5℃がより好ましい。粘着剤層の損失正接のピーク値を当該範囲とすることで、常温下での被着体との良好な密着性を付与しやすくなる。
上記損失正接(tanδ)は、温度分散による動的粘弾性測定で得られた貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G’’)から、tanδ=G’’/G’の式より求められる。温度分散による動的粘弾性測定から、周波数1Hzにおける損失正接(tanδ)のピーク値を示す温度が得られる。
また、本発明の両面粘着テープの粘着剤層の25℃貯蔵弾性率は50〜200kPaであるが、52〜150kPaが好ましく、55〜100kPaがより好ましく、60〜90kPaが更に好ましい。これは、粘着剤層の貯蔵弾性率が極端に高い場合は、三次元曲面への貼付性が低下し、また粘着剤層の貯蔵弾性率が極端に低い場合は、凝集力低下により耐剥がれ性が低下するためである。
動的粘弾性特性は、粘着剤を構成する共重合体に用いるモノマーの種類やその比率、重合開始剤の種類やその使用量、架橋剤や粘着付与樹脂の種類や使用量、重合方法等を適宜選択することにより調整できる。
なお、前述の粘着剤層の動的粘弾性特性は、特定周波数、及び特定温度における、動的粘弾性スペクトルの損失正接、又は損失正接及び貯蔵弾性率により規定し、さらに、特定周波数における動的粘弾性スペクトルの損失正接のピークを示す温度、または損失正接のピーク値により規定する。動的粘弾性の測定においては、粘弾性試験機(ティ・エイ・インスツルメント・ジャパン社製、商品名:ARES G2)を用いて、同試験機の測定部である直径8mmのステンレス製平行円盤の間に試験片(直径8mm、厚さ約2mmに成形した粘着剤層)を挟み込み、周波数1Hzで−50℃から150℃までの貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G’’)を測定する。
本発明の両面粘着テープの粘着剤層の厚さは、薄型のテープとした場合にも被着体との密着性が確保し易いことから、片面の厚みで10〜100μmが好ましく、25〜80μmであることがより好ましい。
[基材]
本発明の両面粘着テープの基材は、厚みが3〜30μmであるが4〜20μmであることが好ましく、5〜15μmであることがより好ましい。厚みが当該範囲の基材を使用することにより、三次元曲面形状を有する剛体同士の接合においても、水などが入り込む隙間を生じさせない優れた密着性を実現できる。
前記基材の破断強度としては、4〜85N/10mmであることが好ましく、7〜80N/10mmであることがより好ましく、8〜35N/10mmであることがさらに好ましい。このとき、破断強度は10mm幅の基材を300m/minで引張試験を行うことで得られる引張り強度の最大値とする。破断強度が当該範囲の基材を選択するとき、両面粘着テープを手剥がしする際に基材が千切れることがない。さらに、ある程度の剛性を有することで基材の反発が少なく、三次元曲面形状や凹凸形状、粗面を有する被着体に対しても好適に追従して優れた密着性を有する。
また、前記基材の種類は特に制限されないが、例えばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、エチレンープロピレン共重合ポリマーフィルム、エチレンー酢酸ビニル共重合ポリマーフィルム等のポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂フィルム、アクリル系樹脂フィルム、エラストマー等からなるゴム系フィルム、ポリエチレン系発泡体シート、ポリプロピレン系発泡体シート、エチレンープロピレン共重合ポリマー系発泡体シート、エチレンー酢酸ビニル共重合ポリマー系発泡体シート等のポリオレフィン系発泡体シート、ポリウレタン系発泡体シート、アクリル系発泡体シート等を使用できる。これら基材のなかでも、両面粘着テープを細幅の窓枠形状に加工するときの寸法安定性や、耐衝撃性の観点からポリエステルフィルム、ポリウレタン系樹脂フィルム、アクリル系樹脂フィルム、ポリオレフィン系発泡体シート、ポリウレタン系発泡体シート、アクリル系発泡体シートが好ましい。また、これらの基材は1種類、または2種類以上を積層したものを使用できる。
[両面粘着テープ]
本発明の両面粘着テープは、上記粘着剤層と基材とを使用することにより、三次元曲面を持つ被着体との好適な密着性を示し、特に電気機器の部品固定に用いられた際は密着間隙からの水などの浸入を効果的に防止でき、優れた防水機能を有する。
本発明の両面粘着テープは、基材の両面に粘着剤層が設けられた構成を基本構成とする。基材と粘着剤層との間は直接積層されていても、他の層を介していても良い。具体的には、粘着剤層(1)−粘着剤層(2)−基材−粘着剤層(2)−粘着剤層(1)の5層構成でも良いし、粘着剤層(1)−粘着剤層(2)−基材−粘着剤層(1)の4層構成でも良い。また、25℃での貯蔵弾性率が50〜200kPaであり、かつガラス転移温度(Tg)が0℃以下であるような粘着剤は、粘着剤層(1)および粘着剤層(2)の両方に適用できる。すなわち、粘着剤層(1)と粘着剤層(2)は同一の粘着剤層を積層することが可能である。
これら態様は使用用途によって適宜選択すればよく、テープにさらに寸法安定性や引張強さを付与する場合には、ポリエステルフィルムなどのラミネート層を、テープに隠蔽性や遮光性を付与する場合には遮光層を、光反射性を確保する際には光反射層を設けても良い。これら他の層を設ける場合には、当該他の層として防水性の層を使用してもよい。
遮光層としては、顔料等の着色剤を含有するインキから形成されるものが簡便に用いられ、黒インキからなる層が、遮光性に優れるため好ましく用いられる。反射層としては、白色インキから形成される層を簡便に使用できる。これら層の厚みとしては2〜20μmが好ましく、3〜10μmがより好ましく、なかでも4〜6μmがより好ましい。厚みを当該範囲とすることで、インキの硬化収縮による基材のカールが発生しにくく、テープの加工性が良好となる。
本発明の両面粘着テープは、公知慣用の方法により製造できる。例えば、基材に直接、あるいは、基材上に積層された他の層の表面に、アクリル系粘着剤組成物を塗布して乾燥させる直写法や、剥離シートにアクリル系粘着剤組成物を塗布して乾燥させた後、基材や他の層表面に貼り合せる転写法が挙げられる。
本発明の両面粘着テープの厚さは使用する態様によって適宜調整すれば良いが、70〜1400μmである。電子機器の部品固定用、特に小型、薄型の携帯電子機器の場合には、薄いテープ厚さが求められるため、80〜1000μmであることが好ましく、100〜500μmであることがより好ましく、200μm〜400μmであることが特に好ましい。テープ厚さを当該厚さとすることで、薄型・小型の携帯電子機器に対しても被着体との密着性を確保しやすく、凝集力に優れるため好適に適用でき、また良好な防水機能を実現できる。
本発明の両面粘着テープは、被着体との好適な密着性を示し、密着間隙からの水の浸入を効果的に防止でき、優れた防水機能を有する。このため、薄型化が進み、筐体内での容積制限が厳しく、別途の水封止手段を設けることが困難な携帯電子機器等においても効果的に防水機能を付与できる。具体的な使用態様としては、例えば、電子手帳、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、PHS、カメラ、音楽プレーヤー等の携帯電子機器において、情報表示部の保護パネルと筐体との貼合わせ、筐体同士の貼合わせ、筐体とシート状テンキーやタッチパネル等の入力装置の貼合わせ、筐体と装飾用シートとの貼合わせ、その他各種部材やモジュールの固定等に好適に使用できる。
以下に実施例について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(粘着剤Aの調整)
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計を備えた反応容器に、n−ブチルアクリレート95.9質量部、アクリル酸4質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.1質量部、及び、酢酸エチル200質量部を仕込み、攪拌下、窒素を吹き込みながら72℃まで昇温させた。
前記混合物に、予め酢酸エチルに溶解した2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)溶液2質量部(固形分0.1質量%)を添加し、攪拌下、72℃で4時間ホールドした後、75℃で5時間ホールドした。200メッシュ金網でろ過することによって、重量平均分子量104万のアクリル重合体溶液A(不揮発分33.3質量%)を得た。
次に、前記アクリル重合体Aを重合ロジンエステル系粘着付与樹脂D−125(荒川化学工業株式会社製)10質量部と不均化ロジンエステル系粘着付与樹脂A−100(荒川化学工業株式会社製)10質量部とを混合攪拌したのち、酢酸エチルを加えることによって固形分38%の粘着剤溶液Aを得た。
前記粘着剤溶液A100質量部に対し、架橋剤としてバーノックD−40(DIC(株)製、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソシアネート基含有率7質量%、不揮発分40質量%)1.2質量部を添加し、均一になるよう攪拌混合した後、100メッシュ金網で濾過することによって粘着剤Aを得た。
(粘着剤Bの調整)
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計を備えた反応容器に、n−ブチルアクリレート60.94質量部、2−エチルヘキシルアクリレート35質量部、アクリル酸4質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.06質量部、及び、酢酸エチル200質量部を仕込み、攪拌下、窒素を吹き込みながら72℃まで昇温させた。
前記混合物に、予め酢酸エチルに溶解した2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)溶液2質量部(固形分0.1質量%)を添加し、攪拌下、72℃で4時間ホールドした後、75℃で5時間ホールドした。これを200メッシュ金網でろ過することによって、重量平均分子量90万のアクリル重合体溶液B(不揮発分33.3質量%)を得た。
前記アクリル重合体Bを重合ロジンエステル系粘着付与樹脂D−125(荒川化学工業株式会社製)5質量部と不均化ロジンエステル系粘着付与樹脂A−100(荒川化学工業株式会社製)10質量部とを混合攪拌したのち、酢酸エチルを加えることによって固形分31%の粘着剤溶液Bを得た。
前記粘着剤溶液B100質量部に対し、架橋剤としてバーノックD−40(DIC(株)製、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソシアネート基含有率7質量%、不揮発分40質量%)2.4質量部を添加し、均一になるよう攪拌混合した後、100メッシュ金網で濾過することによって粘着剤Bを得た。
(粘着剤Cの調整)
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計を備えた反応容器に、n−ブチルアクリレート80.94質量部、2−エチルヘキシルアクリレート5質量部、シクロヘキシルアクリレート10質量部、アクリル酸4質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.06質量部、及び、酢酸エチル200質量部を仕込み、攪拌下、窒素を吹き込みながら72℃まで昇温させた。
前記混合物に、予め酢酸エチルに溶解した2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)溶液2質量部(固形分0.1質量%)を添加し、攪拌下、72℃で4時間ホールドした後、75℃で5時間ホールドした。これを200メッシュ金網でろ過することによって、重量平均分子量120万のアクリル重合体溶液C(不揮発分33.3質量%)を得た。
次に、前記アクリル重合体Cを重合ロジンエステル系粘着付与樹脂D−125(荒川化学工業株式会社製)5質量部と不均化ロジンエステル系粘着付与樹脂A−100(荒川化学工業株式会社製)15質量部とを混合攪拌したのち、酢酸エチルを加えることによって固形分31%の粘着剤溶液Cを得た。
前記粘着剤溶液C100質量部に対し、架橋剤としてバーノックD−40(DIC(株)製、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソシアネート基含有率7質量%、不揮発分40質量%)1.0質量部を添加し、均一になるよう攪拌混合した後、100メッシュ金網で濾過することによって粘着剤Cを得た。
(粘着剤Dの調整)
SKダイン2094(綜研化学製)100質量部に対し、架橋剤としてバーノックD−40(DIC(株)製、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソシアネート基含有率7質量%、不揮発分40質量%)1.2質量部を添加し、均一になるよう攪拌混合した後、100メッシュ金網で濾過することによって粘着剤Dを得た。
(粘着剤Eの調整)
前記アクリル重合体溶液A(不揮発分33.3質量%)100質量部に対し、架橋剤としてバーノックD−40(DIC(株)製、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソシアネート基含有率7質量%、不揮発分40質量%)1.2質量部を添加し、均一になるよう攪拌混合した後、100メッシュ金網で濾過することによって粘着剤Eを得た。
(粘着剤Fの調整)
SKダイン1502C(綜研化学製)100質量部に対し、架橋剤としてバーノックD−40(DIC(株)製、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソシアネート基含有率7質量%、不揮発分40質量%)1.5質量部を添加し、均一になるよう攪拌混合した後、100メッシュ金網で濾過することによって粘着剤Fを得た。
(実施例1)
シリコーン処理された離型ライナー(住化加工紙(株)製)の表面に、乾燥後の粘着剤層の厚さが62μmとなるように、バーコーターを用いて前記粘着剤Aを塗工し、80℃で3分間乾燥させることによって粘着剤層(1)を作成した。
同様にして、シリコーン処理された離型ライナー(住化加工紙(株)製)の表面に、前記粘着剤Bを乾燥後の厚さが60μmとなるように粘着剤層(2)を作成した。
次に、前記粘着剤層(2)を、厚さ6μmのポリエステルフィルム基材の両面に貼付し、さらにその両面に前記粘着剤層(1)が最外層となるよう貼付し、40℃の環境下で48時間養生することによって厚さ250μmの両面粘着テープを作製した。
(実施例2)
厚さ6μmのポリエステルフィルム基材の代わりに、厚さ12μmのポリエステルフィルム基材を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを作成した。
(実施例3)
粘着剤層(2)に、粘着剤Bの代わりに粘着剤Cを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを作成した。
(実施例4)
粘着剤層(2)に、粘着剤Bの代わりに粘着剤Cを用いたこと以外は、実施例2と同様の方法で両面粘着テープを作成した。
(実施例5)
粘着剤層(1)に、粘着剤Aの代わりに粘着剤Bを用い、粘着剤層2に、粘着剤Bの代わりに粘着剤Aを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを作成した。
(実施例6)
粘着剤層(2)に、粘着剤Aの代わりに粘着剤Cを用いたこと以外は、実施例5と同様の方法で両面粘着テープを作成した。
(実施例7)
粘着剤層(1)に、粘着剤Bの代わりに粘着剤Cを用いたこと以外は、実施例5と同様の方法で両面粘着テープを作成した。
(実施例8)
粘着剤層(2)に、粘着剤Aの代わりに粘着剤Bを用いたこと以外は、実施例5と同様の方法で両面粘着テープを作成した。
(実施例9)
シリコーン処理された離型ライナー(住化加工紙(株)製)の表面に、乾燥後の粘着剤層の厚さが77μmとなるように、バーコーターを用いて前記粘着剤Aを塗工し、80℃で3分間乾燥させることによって粘着剤層(1)を作成した。
同様にして、シリコーン処理された離型ライナー(住化加工紙(株)製)の表面に、前記粘着剤Bを乾燥後の厚さが90μmとなるように粘着剤層(2)を作成した。
次に、前記粘着剤層(2)を、厚さ6μmのポリエステルフィルム基材の片面に貼付し、さらにその両面に前記粘着剤層(1)が最外層となるよう貼付し、40℃の環境下で48時間養生することによって厚さ250μmの両面粘着テープを作製した。
(比較例1)
厚さ6μmのポリエステルフィルム基材の代わりに、厚さ2μmのポリエステルフィルム基材を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを作成した。
(比較例2)
厚さ6μmのポリエステルフィルム基材の代わりに、厚さ38μmのポリエステルフィルム基材を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを作成した。
(比較例3)
粘着剤層(1)に、粘着剤Bの代わりに粘着剤Dを用いたこと以外は、実施例5と同様の方法で両面粘着テープを作成した。
(比較例4)
粘着剤層(1)に、粘着剤Bの代わりに粘着剤Eを用いたこと以外は、実施例5と同様の方法で両面粘着テープを作成した。
(比較例5)
粘着剤層(2)に、粘着剤Bの代わりに粘着剤Fを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを作成した。
(比較例6)
シリコーン処理された離型ライナー(住化加工紙(株)製)の表面に、乾燥後の粘着剤層の厚さが25μmとなるように、バーコーターを用いて前記粘着剤Aを塗工し、80℃で3分間乾燥させることによって粘着剤A層を作製した。
次に、前記粘着剤A層を、厚さ200μmのポリオレフィン系発泡体基材Aの両面に貼付し、40℃の環境下で48時間養生することによって厚さ250μmの両面粘着テープを作製した。
(追従・防水試験)
実施例及び比較例で作製した両面粘着テープを、外径136mm×66mm、幅0.5mm、四隅の外径の曲率4mmに裁断し、額縁状サンプルを図1のように作成した。図2及び図3に示すアクリル製被着体Aに貼付したのち、図4に示すアクリル製被着体Bに貼付し、20N/cmの圧力で10秒間加圧したのち、24時間静置したものを試験片とした。ただし、被着体Aおよび被着体Bの、額縁状サンプルを貼付部分は三次元曲面形状である。
試験片を水深1mに30分静置(JISC0920のIPX7準拠)した後に、額縁状両面粘着テープの額縁内への浸水の有無を評価した。
○:浸水がなく、三次元曲面への追従性良好
×:浸水があり、三次元曲面への追従性不良
(リワーク試験)
防水試験で用いたサンプルを解体し、両面粘着テープを手剥がしで剥離させる。その際、テープのちぎれや被着体への糊残りの有無を確認した。
○:ちぎれ、糊残りなし
×:ちぎれ、または糊残りあり
(耐衝撃試験)
実施例及び比較例で作製した両面粘着テープを裁断し、幅5mm×長さ400mmの粘着テープ2枚を作成した。
次に、温度23℃及び相対湿度50%RHの環境下、厚さ2mm、幅50mm及び長さ50mmの表面平滑なアクリル板(三菱レイヨン(株)アクリライトMR200「商標」、色相:透明)の片面に、前記2枚の粘着テープを、幅方向に45mmの間隔をとることができるよう貼付した(図5)。
次に、前記粘着テープの表面に、アクリロニトリルブタジエンスチレン板(ABS板、厚さ2mm、幅100mm及び長さ150mm)を載置し、その表面を5kgローラーで一往復させた後、23℃及び相対湿度50%RHの環境下で24時間静置することによって試験片を得た(図6)。
次にデュポン式衝撃試験機(テスター産業株式会社製)の台座の上に、長さ150mm、幅100mm、高さ45mmのコの字型測定台(厚さ5mmのアルミ製)を設置し、その上に、前記試験片を、それを構成するアクリル板が下向きになるよう設置した(図7)。
次に、前記ABS板側から、直径25mm及び質量300gのステンレス製の撃芯を、高さ10cmの位置から、5回落下させた。
上記試験を、落下高さを10cmずつ高くしながら繰り返し行い、粘着テープの剥がれやアクリル板等の分離等が確認された時の落下高さ(cm)に基づいて、粘着テープの耐衝撃性を評価した。
○:上記落下高さが70cm以上であった。
×:上記落下高さが70cm未満であった。
Figure 2019239956
Figure 2019239956
Figure 2019239956
Figure 2019239956
1 両面粘着テープ
2 アクリル板
3 ABS板
4 コの字型測定台
5 撃芯

Claims (6)

  1. 基材の両面に直接又は他の層を介して、それぞれ1又は2以上の粘着剤層を有する両面粘着テープであり、前記粘着剤層のうち、最外層の粘着剤層(1)の25℃での貯蔵弾性率が50〜200kPaであり、最外層以外の粘着剤層(2)のガラス転移温度(Tg)が0℃以下であり、前記基材層の厚さが3〜30μmであることを特徴とする両面粘着テープ。
  2. 前記粘着剤層を構成する粘着剤がアクリル系共重合体を含有するアクリル系粘着剤組成物である請求項1記載の両面粘着テープ。
  3. 前記アクリル重合体の重量平均分子量が40万〜300万である請求項1又は2に記載の両面粘着テープ。
  4. 前記粘着剤層を構成する粘着剤のゲル分率が25〜70質量%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の両面粘着テープ。
  5. 三次元曲面に貼付する請求項1〜4のいずれか1項に記載の両面粘着テープ。
  6. 電子機器の部品固定用に用いられ、固定部に電子機器に防水性能を付与する請求項1〜5のいずれか1項に記載の両面粘着テープ。
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