JPWO2019220990A1 - スクロールポンプ用の加圧機構部品及びスクロールポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性を向上させることができるスクロールポンプ用の加圧機構部品、及びスクロールポンプを提供する。【解決手段】スクロールポンプ1の加圧機構部品2は、固定スクロール4の渦巻状の固定羽根6と可動スクロール3の渦巻状の可動羽根5との間に流体収容室28を形成し、可動スクロール3を固定スクロール4に対して揺動させることにより、流体収容室28を移動させ、流体収容室28内の流体を加圧するようになっている。このようなスクロールポンプ1の加圧機構部品2において、固定羽根6と可動羽根5は、同一の捩れ角で形成され、互いに接触する側面が同一の傾斜角の傾斜面になっている。【選択図】図1

Description

この発明は、固定スクロールと可動スクロールで構成されるスクロールポンプ用の加圧機構部品、及びスクロールポンプに関するものである。
従来から、自動車用空調装置の圧縮機等として広く使用されているスクロールポンプは、加圧機構部品として、モータのハウジング等に固定される固定スクロールと、モータによって駆動されて揺動運動を行う可動スクロールと、を備えている。そして、スクロールポンプは、固定スクロールの渦巻状の固定羽根と可動スクロールの渦巻状の可動羽根との間で流体収容室を形成し、可動スクロールが固定スクロールに対して揺動運動させられることにより、流体収容室を移動・収縮させて、吸入ポートから流体収容室内に取り込んだ流体を流体収容室内で加圧した後、その加圧した流体を吐出ポートから吐出するようになっている(特許文献1、2、3、4参照)。
特開昭50−32512号公報 特開昭59−103981号公報 特開平8−247044号公報 特許第2977228号公報
このようなスクロールポンプは、ポンプ特性を上げるため、固定スクロールの固定羽根と可動スクロールの可動羽根とを接触させて、流体収容室内の流体が漏出するのを防止している。そのため、スクロールポンプは、固定羽根と可動羽根が摺接して摩耗し、耐久性が低下することが問題となっている。
そこで、本発明は、耐久性を向上させることができるスクロールポンプ用の加圧機構部品、及びスクロールポンプの提供を目的とする。
本発明は、固定スクロール4,104の渦巻状の固定羽根6,121と可動スクロール3,106の渦巻状の可動羽根5,120との間に流体収容室28,122を形成し、前記可動スクロール3,106を前記固定スクロール4,104に対して揺動させることにより、前記流体収容室28,122を移動させ、前記流体収容室28,122内の流体を加圧するスクロールポンプ1,101の加圧機構部品2,102に関するものである。このような本発明に係るスクロールポンプ1,101の加圧機構部品2,102において、前記固定羽根6,121と前記可動羽根5,120は、同一の捩れ角θで形成され、互いに接触する側面26,27,127,128が同一の傾斜角αの傾斜面である。
本発明に係るスクロールポンプの加圧機構部品は、固定羽根の側面と可動羽根の側面とが傾斜面になっているため、固定羽根及び可動羽根に捩り角を付けない場合と比較し、固定羽根の側面と可動羽根の側面の接触長さを大きくすることができ、固定羽根と可動羽根の接触部に発生する応力を低減することができる。したがって、本発明に係るスクロールポンプの加圧機構部品は、固定羽根と可動羽根の摺接部の摩耗を低減でき、耐久性を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係るスクロールポンプを示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るスクロールポンプの加圧機構部品を示す図であり、図2(a)が加圧機構部品の可動スクロールを斜め上方から見た斜視図、図2(b)が加圧機構部品の固定スクロールを表裏反転した状態で示す斜視図、図2(c)が可動スクロールの可動羽根と固定スクロールの固定羽根との係合状態を示す斜視図(図1のA1−A1線に沿って切断して示す加圧機構部品2の斜視図)である。 本発明の第1実施形態に係るスクロールポンプの可動羽根の形を模式的に示す図であり、図3(a)が可動羽根を模式的に示す平面図、図3(b)が図3(a)のA2−A2線に沿って切断して示す可動羽根の図である。 本発明の第2実施形態に係るスクロールポンプを示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るスクロールポンプの加圧機構部品を示す平面図であり、図4のA3−A3線に沿って切断して示す加圧機構部品の平面図である。 本発明の第2実施形態に係るスクロールポンプの可動羽根の形を模式的に示す図であり、図6(a)が可動羽根を模式的に示す平面図、図6(b)が図6(a)のA4−A4線に沿って切断して示す可動羽根の図である。
以下、本発明の実施形態に係るスクロールポンプ及びその加圧機構部品を図面に基づき詳述する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るスクロールポンプ1を示す断面図である。また、図2は、本発明の第1実施形態に係るスクロールポンプ1の加圧機構部品2を示す図である。なお、図2(a)は、加圧機構部品2の可動スクロール3を斜め上方から見た斜視図である。また、図2(b)は、加圧機構部品2の固定スクロール4を表裏反転した状態で示す斜視図(可動スクロール3との係合側である裏面4a側を示す斜視図)である。また、図2(c)は、可動スクロール3の可動羽根5と固定スクロール4の固定羽根6との係合状態を示す斜視図(図1のA1−A1線に沿って切断して示す加圧機構部品2の斜視図)である。
図1及び図2に示すように、スクロールポンプ1は、ハウジング7と、ハウジング7に固定される固定スクロール4と、ハウジング7にオルダムリング(自転防止機構)8を介して揺動可能に係合されている可動スクロール3と、可動スクロール3の駆動源としてのモータ10と、を有している。なお、ハウジング7は、モータ10が取り付けられるフレーム等の取付部材(図示せず)に固定される。
モータ10は、駆動軸11の先端に偏心カム12が固定され、偏心カム12が駆動軸11と一体に回動できるようになっている。偏心カム12は、ハウジング7の円筒状のボス13内に隙間をもって係合されている。この偏心カム12は、回転中心(駆動軸11の中心14と同心)から偏心した位置に偏心軸15が形成されており、この偏心軸15が可動スクロール3の裏面3a側(モータ10及びハウジング7に面する側)に形成された円筒状の軸受け部16に嵌合されている。そして、この偏心カム12は、モータ10の駆動軸11と一体となって回動し、偏心軸15を駆動軸11の中心14の回りに旋回させる。
可動スクロール3は、円板状の可動スクロール本体17の裏面3a側にオルダムリング8が係合されている。オルダムリング8は、一対の可動スクロール側突起18,18が可動スクロール3の裏面3a側に形成された一対の第1径方向溝20,20にスライド移動可能に係合されている。そして、一対の第1径方向溝20,20は、可動スクロール3の中心を通る径方向線上に形成され、可動スクロール3の中心に対して対称に位置している。また、オルダムリング8は、図示しない一対のハウジング側突起がハウジング7に形成された図示しない一対の第2径方向溝内にスライド移動可能に係合されている。そして、一対の第2径方向溝は、ハウジング7の中心を通る径方向線上に形成されると共に、一対の第1径方向溝20,20と直交する方向に沿って形成され、ハウジング7の中心に対して対称に位置している。このように、可動スクロール3は、オルダムリング8を介してハウジング7に係合されることにより、自転することなく、駆動軸11の中心14の回りに旋回(駆動軸11の中心14に対して公転)できるようになっており、固定スクロール4に対して相対的に揺動することになる。
また、可動スクロール3は、可動スクロール本体17の表面3b側(固定スクロール4に対向する面側)に渦巻状の可動羽根5が形成されている。この可動羽根5は、可動スクロール本体17の表面3bに所望の捩り角で立設されている。
図3は、可動羽根5の形を模式的に示す図である。なお、図3(a)は、可動羽根5を模式的に示す平面図である。また、図3(b)は、図3(a)のA2−A2線に沿って切断して示す可動羽根5の図である。
この図3に示すように、可動スクロール3の可動羽根5の上端縁5aは、可動羽根5をθの捩り角で形成すると、可動スクロール3の中心21から半径Raの位置にある径方向外方端P1が半径Raの円周上(2点鎖線で示す円周上)のP1’点に移動する。なお、可動羽根5の下端5bの位置(可動スクロール本体17上の位置)は、太い実線で示してある。また、図2及び図3に示す可動羽根5と固定羽根6は、捩り角θを60°として例示したが、これに何ら限定されず、スクロールポンプ1に要求される性能等を考慮し、捩り角θが決定される。
その結果、可動羽根5は、図3(b)に示すように、図3(a)のA2−A2線に沿って切断した断面において、可動スクロール本体17の表面3bに捩り角を設けることなく直角に立設された場合と比較し、上端位置(P1’)がδだけ外側にずれ、下端位置(P2点の垂線)に対して外側にαの傾斜角で開くように形成されることになる。
固定スクロール4は、可動スクロール本体17上に当接させられた状態でハウジング7に固定されるフランジ状の固定スクロール本体22と、この固定スクロール本体22と一体に形成された有底筒状部23とを有している。この固定スクロール4の有底筒状部23は、内部空間24に可動スクロール3の可動羽根5を収容するようになっている。
また、固定スクロール4の有底筒状部23の底面25には、渦巻状の固定羽根6が立設されている。この固定羽根6は、可動スクロール3の可動羽根5と同様に形成されることにより(可動羽根5と同じ捩れ角θで形成されることにより)、固定羽根6の側面27が可動羽根5の側面26と同一の傾斜角αの傾斜面になっている。そして、この固定羽根6は、可動羽根5に対して180°ずらした状態で可動羽根5に係合されることにより(かみ合わせられることにより)、可動羽根5との間で流体収容室28を形成する。そして、固定スクロール4と可動スクロール3は、可動スクロール3がモータ10によって揺動運動させられることにより、流体収容室28を移動・収縮させて、図示しない吸入ポートから流体収容室28内に取り込んだ流体を流体収容室28内で加圧した後、加圧した流体を有底筒状部23の底面25に形成された吐出ポート30から吐出する加圧機構部品2を構成する。なお、固定スクロール4の固定羽根6は、固定スクロール本体22のうちの可動スクロール3に当接させられる裏面4aと同一の仮想平面上に可動羽根5と同様に形成された形状になっている。
以上のような構造のスクロールポンプ1は、固定スクロール4の固定羽根6の側面27と可動スクロール3の可動羽根5の側面26が同一の傾斜角αの傾斜面であり、この固定羽根6の側面27と可動羽根5の側面26同士が線接触し、固定羽根6と可動羽根5との間に流体収容室28を形成するようになっているが、固定羽根6及び可動羽根5が捩り角θを付けた状態で形成されることにより、固定羽根6の側面27と可動羽根5の側面26とが傾斜面になっているため、固定羽根6及び可動羽根5に捩り角θを付けない場合と比較し、固定羽根6の側面27と可動羽根5の側面26の接触長さを大きく(長く)することができ、固定羽根6と可動羽根5の接触部に発生する応力を低減することができる。したがって、本実施形態に係るスクロールポンプ1の加圧機構部品2は、固定羽根6と可動羽根5の摺接部の摩耗を低減でき、耐久性を向上させることができる。
以上のような本実施形態に係るスクロールポンプ1は、ハウジング7、固定スクロール4、及び可動スクロール3を金属で形成してもよいが、ハウジング7、固定スクロール4、及び可動スクロール3をポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレン(PE)等のプラスチックで形成することにより、軽量化することが可能になる。なお、ハウジング7、固定スクロール4、及び可動スクロール3は、射出成形法、積層造形法、機械加工法等で形成される。
また、以上のような本実施形態に係る加圧機構部品2は、固定スクロール4及び可動スクロール3をプラスチックで形成し、可動スクロール3の可動羽根5の先端(上端縁5a)を固定スクロール4の有底筒状部23の底面25に摺接させる場合、可動羽根5の先端が可動羽根5の側面26に作用する斜面分力で固定スクロール4の底面25に確実に押し付けられ、流体収容室28の密封機能が向上し、スクロールポンプ1の加圧機能を向上させることが可能になる。
なお、本実施形態において、加圧機構部品2の自転防止機構は、オルダムリングを例示したが、これに限られず、可動スクロール6の自転を防止し且つ可動スクロール6を駆動軸8の中心12の回りに旋回させることができるものであればよい。
[第2実施形態]
図4は、本発明の第2実施形態に係るスクロールポンプ101を示す断面図である。また、図5は、本発明の第2実施形態に係るスクロールポンプ101の加圧機構部品102を示す平面図であり、図4のA3−A3線に沿って切断して示す加圧機構部品102の平面図である。
図4及び図5に示すように、スクロールポンプ101は、ハウジング103と、ハウジング103に固定される固定スクロール104と、ハウジング103にオルダムリング(自転防止機構)105を介して揺動可能に係合されている可動スクロール106と、可動スクロール106の駆動源としてのモータ107と、を有している。なお、ハウジング103は、モータ107が取り付けられるフレーム等の取付部材(図示せず)に固定される。
モータ107は、駆動軸108の先端に偏心カム110が固定され、偏心カム110が駆動軸108と一体に回動できるようになっている。偏心カム110は、ハウジング103の円筒状のボス111内に隙間をもって係合されている。この偏心カム110は、回転中心(駆動軸108の中心112と同心)から偏心した位置に偏心軸113が形成されており、この偏心軸113が可動スクロール106の裏面106a側(モータ107及びハウジング103に面する側)に形成された円筒状の軸受け部114に嵌合されている。そして、この偏心カム110は、モータ107の駆動軸108と一体となって回動し、偏心軸113を駆動軸108の中心112の回りに旋回させる。
可動スクロール106は、円板状の可動スクロール本体115の裏面106a側にオルダムリング105が係合されている。オルダムリング105は、一対の可動スクロール側突起116,116が可動スクロール106の裏面106a側に形成された一対の第1径方向溝117,117にスライド移動可能に係合されている。そして、一対の第1径方向溝117,117は、可動スクロール106の中心118を通る径方向線上に形成され、可動スクロール106の中心118に対して対称に位置している。また、オルダムリング105は、図示しない一対のハウジング側突起がハウジング103に形成された図示しない一対の第2径方向溝内にスライド移動可能に係合されている。そして、一対の第2径方向溝は、ハウジング103の中心(駆動軸108の中心112と同心)を通る径方向線上に形成されると共に、一対の第1径方向溝117,117と直交する方向に沿って形成され、ハウジング103の中心に対して対称に位置している。このように、可動スクロール106は、オルダムリング105を介してハウジング103に係合されることにより、自転することなく、駆動軸108の中心112の回りに旋回(駆動軸108の中心112に対して公転)できるようになっており、固定スクロール104に対して相対的に揺動することになる。
また、可動スクロール106は、可動スクロール本体115の表面106b側(固定スクロール104に対向する面側)に渦巻状の可動羽根120が形成されている。この可動羽根120は、可動スクロール本体115の表面106bで、且つ、可動スクロール106の中心118の回りに等間隔で4箇所形成(立設)されている。また、この可動羽根120は、固定スクロール104の固定羽根121との間で形成する流体収容室122の液体を過圧縮しないようにするため、羽根長さが調整される。なお、可動羽根120と固定羽根121との間に形成される流体収容室122内の液体を過圧縮しないようにするためには、可動羽根120の羽根長さを調整する他に、吐出ポート130の大きさ(吐出孔径)や位置が調整される。
図6は、可動羽根120の形を模式的に示す図である。なお、図6(a)は、可動羽根120を模式的に示す平面図である。また、図6(b)は、図6(a)のA4−A4線に沿って切断して示す可動羽根120の図である。
この図6に示すように、可動スクロール106の可動羽根120の上端120aは、可動羽根120をθの捩り角で形成すると、可動スクロール106の中心118から半径Raの位置にある径方向外方端P1が半径Raの円周上(2点鎖線で示す円周上)のP1’点に移動する。なお、可動羽根120の下端120bの位置(可動スクロール本体115上の位置)は、太い実線で示してある。また、図5及び図6に示す可動羽根120と固定羽根121は、捩り角θを60°として例示したが、これに何ら限定されず、スクロールポンプ1に要求される性能等を考慮し、捩り角θが決定される。
その結果、可動羽根120は、図6(b)に示すように、図6(a)のA4−A4線に沿って切断した断面において、可動スクロール本体115の表面106bに捩り角を設けることなく直角に立設された場合と比較し、上端位置(P1’)がδだけ外側にずれ、下端位置(P2点の垂線)に対して外側にαの傾斜角で開くように形成されることになる。
固定スクロール104は、可動スクロール本体115上に当接させられた状態でハウジング103に固定されるフランジ状の固定スクロール本体123と、この固定スクロール本体123と一体に形成された有底筒状部124とを有している。この固定スクロール104の有底筒状部124は、内部空間125に可動スクロール106の可動羽根120を収容するようになっている。
また、固定スクロール104の有底筒状部124の底面126には、渦巻状の固定羽根121が固定スクロール104の中心(駆動軸108の中心112と同心)の周りに等間隔で4箇所立設されている。この固定羽根121は、可動スクロール106の可動羽根120と同様に形成されることにより(可動羽根120と同じ捩れ角θで形成されることにより)、固定羽根121の側面127が可動羽根120の側面128と同一の傾斜角αの傾斜面になっている。そして、この固定羽根121は、可動羽根120に対して45°ずらした状態で可動羽根120に係合されることにより(かみ合わせられることにより)、可動羽根120との間で流体収容室122を形成する。そして、固定スクロール104と可動スクロール106は、可動スクロール106がモータ107によって揺動運動させられることにより、流体収容室122を渦巻状の固定羽根121の径方向外方側から径方向内方側(固定スクロール104の中心側)に移動させて、図示しない吸入ポートから流体収容室122内に取り込んだ液体を流体収容室122内で加圧した後、加圧した液体を有底筒状部124の底面126の中央に形成された吐出ポート130から吐出する加圧機構部品102を構成する。この加圧機構部品102の可動羽根120と固定羽根121は、流体収容室122内に収容する流体が気体の場合、流体収容室122を渦巻状の固定羽根121の径方向外方側から径方向内方側へ向かって移動させる際に、流体収容室122が収縮して気体を圧縮するが、流体収容室122内に収容する流体が液体の場合も、同じ捩れ角θにすれば、傾斜角αが同一になり、必ず線接触することによって液体を加圧する。なお、固定スクロール104の固定羽根121は、固定スクロール本体123のうちの可動スクロール106に当接させられる裏面104aと同一の仮想平面上に可動羽根120と同様に形成された形状になっている。
以上のような構造のスクロールポンプ101は、この固定羽根121の側面127と可動羽根120の側面128同士が線接触し、固定羽根121と可動羽根120との間に流体収容室122を形成するようになっているが、固定羽根121及び可動羽根120が捩り角θを付けた状態で形成されることにより、固定羽根121の側面127と可動羽根120の側面128とが傾斜面になっているため、固定羽根121及び可動羽根120に捩り角θを付けない場合と比較し、固定羽根121の側面127と可動羽根120の側面128の接触長さを大きく(長く)することができ、固定羽根121と可動羽根120の接触部に発生する応力を低減することができる。したがって、本実施形態に係るスクロールポンプ101の加圧機構部品102は、固定羽根121と可動羽根120の耐久性を向上させることができる。なお、一般にスクロールポンプは、加圧対象となる流体が非圧縮性の液体である場合、流体収容室内に収容した液体の体積が一定であるため、可動羽根及び固定羽根が液体によって弾性変形させられ、可動羽根及び固定羽根の弾性復元力で液体を加圧するようになっている。そのため、従来のスクロールポンプは、ポンプ作動中において、流体収容室内の液体圧力に起因する応力が固定羽根及び可動羽根に繰り返し作用して、耐久性が低下するという問題を有していた。このような従来のスクロールポンプの問題は、本実施形態に係るスクロールポンプ101によって解決される。
以上のような本実施形態に係るスクロールポンプ101は、ハウジング103、固定スクロール104、及び可動スクロール106を金属で形成してもよいが、ハウジング103、固定スクロール104、及び可動スクロール106をポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレン(PE)等のプラスチックで形成することにより、軽量化することが可能になる。なお、ハウジング103、固定スクロール104、及び可動スクロール106は、射出成形法、積層造形法、機械加工法等で形成される。
また、以上のような本実施形態に係る加圧機構部品102は、固定スクロール104及び可動スクロール106をプラスチックで形成し、可動スクロール106の可動羽根120の先端(上端120a)を固定スクロール104の有底筒状部124の底面126に摺接させる場合、可動羽根120の先端が可動羽根120の側面128に作用する斜面分力で固定スクロール104の底面126に確実に押し付けられ、流体収容室122の密封機能が向上し、スクロールポンプ101の加圧機能を向上させることが可能になる。
また、本実施形態において、加圧機構部品102の自転防止機構は、オルダムリングを例示したが、これに限られず、可動スクロール106の自転を防止し且つ可動スクロール106を駆動軸108の中心112の回りに旋回させることができるものであればよい。
また、本発明に係るスクロールポンプ101は、冷凍空調機の液冷媒等の液体圧送に限られず、液体を圧送するもの(例えば、ウォーターポンプ、オイルポンプ、各種薬液用のポンプ等)への適用が可能である。
1,101……スクロールポンプ、2,102……加圧機構部品、3,106……可動スクロール、4,104……固定スクロール、5,120……可動羽根、6,121……固定羽根、26,27,127,128……側面、28,122……流体収容室、θ……捩れ角、α……傾斜角

Claims (5)

  1. 固定スクロールの渦巻状の固定羽根と可動スクロールの渦巻状の可動羽根との間に流体収容室を形成し、前記可動スクロールを前記固定スクロールに対して揺動させることにより、前記流体収容室を移動させ、前記流体収容室内の流体を加圧するスクロールポンプの加圧機構部品において、
    前記固定羽根と前記可動羽根は、同一の捩れ角で形成され、互いに接触する側面が同一の傾斜角の傾斜面である、
    ことを特徴とするスクロールポンプの加圧機構部品。
  2. 前記可動スクロールを前記固定スクロールに対して揺動させることにより、前記流体収容室を移動させながら収縮させて、前記流体収容室内の流体を加圧する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のスクロールポンプの加圧機構部品。
  3. 前記可動スクロールを前記固定スクロールに対して揺動させることにより、前記流体収容室を前記渦巻状の固定羽根の径方向外方端側から前記渦巻状の固定羽根の径方向内方端側に移動させ、前記流体収容室内の液体を加圧するようになっており、
    前記固定羽根は、前記固定スクロールの中心の回りに等間隔で複数形成され、
    前記可動羽根は、前記可動スクロールの中心の回りに等間隔で前記固定羽根と同数形成された、
    ことを特徴とする請求項1に記載のスクロールポンプの加圧機構部品。
  4. 前記固定スクロール及び前記可動スクロールは、プラスチックで形成された、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のスクロールポンプの加圧機構部品。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のスクロールポンプの加圧機構部品と、
    前記加圧機構部品の前記固定スクロールを固定するハウジングと、
    前記加圧機構部品の前記可動スクロールを駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段の駆動軸に固定されて、前記駆動軸の中心から偏心した位置に形成された偏心軸が前記可動スクロールの軸受け部に嵌合される偏心カムと、
    前記可動スクロールと前記ハウジングとの間に配置され、前記可動スクロールが自転するのを抑え、前記可動スクロールを前記駆動軸の中心の回りに公転させる自転防止機構と、
    を備えたことを特徴とするスクロールポンプ。
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