JPWO2019216230A1 - 生型造型センサー、及び、生型造型性の評価方法 - Google Patents

生型造型センサー、及び、生型造型性の評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】造型された生型の品質(鋳型強度)を判断するために生型の見切り面に加わる圧力を測定することのできる生型造型センサーを提供すること。
【解決手段】鋳型造型機で造型される生型の造型性を評価する圧力センサーを備えた生型造型センサーであって、模型が取り付けられたプレートに前記圧力センサーが埋め込まれたこと、を特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋳型造型機で造型される生型の造型性を評価する生型造型センサーに関する。
鋳型造型装置により造型される生型(鋳型)に求められる品質の1つに、鋳型強度がある。通常、造型された生型が十分な鋳型強度を有しているか判断するために、造型された生型を一個ずつ鋳型強度計で測定する作業が行われており、このような作業をしなくても、造型された生型が十分な鋳型強度を有しているか確認する方法が要望されている。さらに、工程を止めることなく、造型された生型毎に鋳型品質を管理する方法が要望されている。
例えば、特許文献1には、鋳物砂の吹込み充填の異常を検知するために、圧力センサーにより内部圧力を測定する吹込み式鋳型造型機における鋳物砂吹込み充填異常検知方法が開示されている。
また、特許文献2には、枠セットシリンダ、盛枠シリンダ及びレベリングフレームの位置を測定する位置センサーを用いて、鋳型の見切り面の高さを監視することにより、不良鋳型を発見する造型装置モニタシステムが開示されている。
特許第3415497号公報 特許第3729197号公報
しかしながら、特許文献1の鋳物砂吹込み充填異常検知方法では、砂充填不良のみ検知することが可能であり、正確な鋳型強度を確認することは難しい。また、特許文献2の造型装置モニタシステムで、鋳型の見切り面の高さを監視しても、見切り面の高さから正確な鋳型強度を確認することは難しい。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、造型された生型の品質(鋳型強度)を判断するために生型の見切り面に加わる圧力を測定することのできる生型造型センサーを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明における生型造型センサーは、鋳型造型機で造型される生型の造型性を評価する圧力センサーを備えた生型造型センサーであって、模型が取り付けられたプレートに前記圧力センサーが埋め込まれたこと、を特徴とする。
また、本発明の一実施態様では、前記模型が取り付けられた前記プレートは、前記鋳型造型機での生型造型時に金枠とによって画成される造型空間の境界の一部を構成する部材であること、を特徴とする。
また、本発明の一実施態様では、前記圧力センサーの受圧面と前記プレートの表面は、面一状態にあること、を特徴とする。
また、本発明の一実施態様では、前記圧力センサーは、前記プレートの生型造型時の金枠壁と前記模型との間に埋め込まれること、を特徴とする。
また、本発明の一実施態様では、前記プレートが矩形状とされ、前記圧力センサーが複数設けられ、これら圧力センサーが前記プレートの4隅に埋め込まれていること、を特徴とする。
また、本発明の一実施態様では、前記模型が取り付けられた前記プレートは、前記模型が取り付けられた中央部と、前記圧力センサーが埋め込まれた外周部とが分割され、前記模型が取り付けられた中央部のプレートが脱着可能に構成されていること、を特徴とする。
また、本発明の一実施態様では、前記鋳型造型機が枠付造型機であり、前記プレートがキャリアに載置されること、を特徴とする。
また、本発明の一実施態様では、前記鋳型造型機が抜枠造型機であり、前記プレートの両面に前記模型が取り付けられたこと、を特徴とする。
また、本発明の一実施態様では、前記鋳型造型機が抜枠造型機であり、前記プレートがシャトル台車に載置されること、を特徴とする。
また、本発明の一実施態様では、前記圧力センサーが螺着手段により前記プレートに固定されていること、を特徴とする。
また、本発明の一実施態様では、前記圧力センサーが流体センサーであること、を特徴とする。
また、本発明の一実施態様では、前記圧力センサーの受圧面の大きさは、直径5〜30mmであること、を特徴とする。
また、本発明における生型造型性の評価方法は、模型が取り付けられたプレートに埋め込まれた圧力センサーを備えた生型造型センサーを用いて、鋳型造型機で造型される生型の造型性を評価すること、を特徴とする。
本発明によれば、造型された生型の品質(鋳型強度)を判断するために生型の見切り面に加わる圧力を測定することができるという効果を奏する。
第1の実施の形態に係る生型造型センサーを用いた鋳型造型装置の構造の概略を表す図である。 鋳型造型装置の中で、鋳型品質を評価する部分の構成を表す図である。 生型造型センサーが埋め込まれているプレートの部分の詳細を表す断面図である。 生型造型センサーが埋め込まれているプレートの部分の詳細を表す断面図である。 鋳型品質評価装置の機能構成の一例を表すブロック図である。 鋳型品質評価装置の機能構成の他の例を表すブロック図である。 今回実施した実験の構成を表す概略図である。 スクイズ工程における生型造型センサーの圧力の経時変化を増幅器一体型記録計に記録し、パソコンで解析した結果の一例を表すグラフである。 生型造型センサーのピーク圧力と鋳型強度の関係をまとめたグラフである。 表示部に表示された画面の一例を表示する図である。 表示部に表示された画面の一例を表示する図である。 表示部に表示された画面の一例を表示する図である。 第1の実施の形態に係る鋳型造型装置を用いた鋳型品質の評価方法(生型の造型方法)の工程を示す図である。 生型造型センサーが埋め込まれているプレートの他の例を示す図である。 生型造型センサーが埋め込まれているプレートの他の例を示す図である。 プレートの別の形態を示す図である。 第2の実施の形態に係る生型造型センサーを用いた鋳型造型装置の構造の概略を表す図である。 鋳型造型装置の中で、鋳型品質を評価する部分の構成を表す図である。 第2の実施の形態に係る鋳型造型装置を用いた鋳型品質の評価方法(生型の造型方法)の工程を示す図である。 生型造型センサーが埋め込まれているプレートの他の例を示す図である。 生型造型センサーが埋め込まれているプレートの他の例を示す図である。 第2の実施の形態に係るプレート構造の概略を表す図である。
以下、添付図を参照して、本発明による生型造型センサー、及び、生型造型性の評価方法を実施するための形態について、説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態について、添付図を参照して説明する。図1は、第1の実施の形態に係る生型造型センサーを用いた鋳型造型装置の構造の概略を表す図であり、図2は、鋳型造型装置の中で、鋳型品質を評価する部分の構成を表す図である。本実施の形態に係る鋳型造型装置は、生型(鋳型)を造型後も鋳枠(金枠)が生型を内蔵したまま次工程へ移送する枠付造型機である。
鋳型造型装置1は、模型3が上面に取り付けられたプレート2、キャリア4、金枠5、盛枠6、スクイズヘッド7、スクイズボード8、テーブル9、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、配線11、及び、鋳型品質評価装置12を備えている。なお、図2において、プレート2、模型3、キャリア4、及び、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dは、鋳型造型装置1の上側から見た様子を表している。
プレート2は、生型に鋳物の形状を造型するための上型(又は下型)模型3を板の上面に取り付けたものであり、矩形状をしている。プレート2は、例えば、アルミで形成されている。キャリア4は、枠形状をしており、プレート2をその枠の内側に載置している。そして、プレート2、金枠5、盛枠6、及び、スクイズボード8で囲まれた鋳型造型空間に、生型を造型するための生型砂が充填される。プレート2は、鋳型造型装置1での生型造型時に金枠5とによって画成される造型空間の境界の一部を構成する部材である。
鋳型造型装置1による生型砂の充填は、生型砂の重量を用いた重力落下方式、又は、空気流を用いたブローイング方式が用いられる。重力落下方式は、鋳型造型装置1の上部に配置されたルーバーホッパ(図示せず)に溜めておいた生型砂を、重力により落下させることにより、鋳型造型空間に生型砂を充填する方式である。また、ブローイング方式は、サンドタンク内(図示せず)の生型砂を鋳型造型空間に吹き込むことにより、生型砂を充填する方式である。
ここで、鋳型造型空間に生型砂を投入し、圧縮する手順について簡単に説明する。まず、キャリア4上に金枠5を載置し、続いて、金枠5上に盛枠6を重ね合わせて鋳型造型空間を画成する。次に、鋳型造型空間に生型砂を投入し、スクイズボード8が生型砂を圧縮(スクイズ)する。これにより、鋳型造型空間の生型砂は突き固められて生型が造型される。
(生型造型センサー)
生型造型センサー10A、10B、10C、10Dは、生型の造型時に、鋳型造型空間内に形成された生型砂からなる上型(又は下型)と、プレート2との接合部分である、見切り面に加わる圧力値(ピーク圧力)を測定する。生型造型センサー10A、10B、10C、10Dは、圧力センサーである。本実施の形態では、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dは、プレート2の4隅に埋め込まれている。後述するが、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dがこのように埋め込まれている理由は、プレート内に加わる圧力のばらつきを考慮した結果である。生型造型センサー10A、10B、10C、10Dをプレート2の4隅に埋め込むことにより、鋳型全体の強度分布を見ることができる。
そして、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dは、圧力を測定する受圧面がプレート2の上面に露出しており、生型との見切り面に加わる圧力値(ピーク圧力)を測定する。この時、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dの受圧面とプレート2の上面は、段差がなく面一状態にあることが望ましい。これにより、正確な圧力を測定することができる。一例では、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dは、流体圧式センサーである。生型造型センサー10A、10B、10C、10Dとして、土圧式センサーを用いることもできる。
また、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dは、埋め込むプレート2の大きさや模型3の大きさ、さらには、後述するように、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが圧力を測定した位置の生型の鋳型強度を鋳型強度計で測定し、圧力値(ピーク圧力)と鋳型強度との関係を利用することを考慮した場合、受圧面の大きさは小さい方が望ましい。その一方で、測定精度も要求されるため、受圧面の大きさは直径5〜30mm程度が望ましい。
図3及び図4は、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが埋め込まれているプレート2の部分の詳細を表す側断面図である。図3は、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dがねじ込み式である場合を表す。図3に示すように、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dのaに雄ねじが形成され、プレート2のbに雌ねじが形成され、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dがプレート2に螺着されている。
一方、図4は、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが円板状である場合を表す。図4に示すように、プレート2の穴に生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが置かれ、リング状のライナー13が生型造型センサー10A、10B、10C、10Dの外縁を囲んでいる。そして、ボルト14がライナー13を固定し、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dを保持している。
このように、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dには、ねじ込み式、又は、円板状のいずれの仕様の物を用いることが可能であるが、その選択に際しては、生型造型センサーの埋め込みスペース、取り付け性を考慮して行えばよい。
配線11は、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dと鋳型品質評価装置12を接続する。本実施の形態では、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dと鋳型品質評価装置12は、配線11を通じて有線(有線通信)で接続されているが、無線(無線通信)で接続されても良い。例えば、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが検出した圧力値(圧力値データ)を、例えばアンプで増幅し発信器から無線LANやBluetooth(登録商標)等の無線通信を使用して鋳型品質評価装置12に送信することが可能である。
(鋳型品質評価装置)
鋳型品質評価装置12は、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが測定した圧力値(圧力値データ)から鋳型造型装置1により造型された生型の品質を評価する。図5は、有線通信データに対する鋳型品質評価装置12の機能構成を表すブロック図である。鋳型品質評価装置12は、受信部15、増幅部16、入力部17、鋳型強度算出部18、鋳型品質判定部19、表示部20、送信部21、及び、記録部22を備えている。
受信部15は、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが測定した圧力値(圧力値データ)を受信する。本例では、配線11からの有線データを受信する。
増幅部16は、受信した圧力値(圧力値データ)の信号量を増幅する。増幅部16は、例えば、アンプである。
入力部17は、造型した生型に対して鋳型強度計で測定した鋳型強度、後述する式y=ax+bの傾き「a」、及び、切片「b」の値、及び、造型する生型の鋳型強度の閾値等を入力する。なお、入力は、作業者が行う。入力部17は、例えば、キーボードやタッチパネルである。なお、式y=ax+bの「y」は鋳型強度、「x」は生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが測定した圧力値であり、入力された傾き「a」、切片「b」と測定値「x」から鋳型強度「y」を求める関係式である。
鋳型強度算出部18は、入力部17に入力された傾き「a」、切片「b」と、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが測定した圧力値(ピーク圧力)から、前記測定値と鋳型強度の関係式により生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが測定した圧力値(ピーク圧力)毎に鋳型強度を算出する。なお、鋳型強度の算出方法については、後ほど詳細に説明する。鋳型強度算出部18は、例えば、コンピューター、又は、PLCである。
鋳型品質判定部19は、入力部17に入力された鋳型強度の閾値と、算出された鋳型強度から造型された生型の品質を判定する。なお、鋳型品質の判定方法については、後ほど詳細に説明する。鋳型品質判定部19は、例えば、コンピューター、又は、PLCである。
表示部20は、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが測定した圧力値(ピーク圧力)、入力部17で作業者により入力された鋳型強度と圧力値(ピーク圧力)との関係式y=ax+bの傾き「a」、及び、切片「b」の値、作業者により入力された造型する生型の鋳型強度の閾値、鋳型強度算出結果、及び、鋳型品質判定結果等を表示する。表示部20は、例えば、液晶等のディスプレイである。
送信部21は、パトライト(登録商標)23等へNG判定データを送信する。送信は、有線データ、又は、無線データのいずれでも良い。そして、点滅するパトライト23を確認する等して、生型の不良発生を認識した作業者は、該当する生型に×印を付ける等して、一見して不良品であるとわかるようにする。不良品と認識された生型は、以後の工程(注湯)を行わず、これらの工程をスルーして最終的に型ばらしされる。
記録部22は、圧力値データ、圧力値と関連付けられた鋳型強度データ、鋳型強度算出結果、及び、鋳型品質判定結果等を記録する。さらに、これらのデータはプレート2に取り付けられた模型毎に記録される。記録部22は、例えば、半導体メモリや磁気ディスク等の記録媒体である。そして、記録部22により記録されたデータは、USBメモリやSDカード等を用いて取り出し可能である。
前述した様に、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dと鋳型品質評価装置12は、無線(無線通信)で接続されても良い。図6は、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dで測定した圧力値(圧力値データ)が無線(無線通信)で鋳型品質評価装置12に接続されている場合の機能構成を表すブロック図である。生型造型センサー10A、10B、10C、10Dで測定された圧力値(圧力値データ)は、生型造型センサー近傍の増幅部16’で増幅され、圧力値送信部24から鋳型品質評価装置12の受信部15’に無線送信される。図6に示す無線データに対する鋳型品質評価装置12は、受信部15’、入力部17、鋳型強度算出部18、鋳型品質判定部19、表示部20、送信部21、及び、記録部22を備えている。
受信部15’は、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dで測定した圧力値(圧力値データ)が増幅部16’で増幅された後、圧力値送信部24から送信された無線データを受信する。なお、入力部17、鋳型強度算出部18、鋳型品質判定部19、表示部20、送信部21、及び、記録部22の機能は、前述した有線データに対する鋳型品質評価装置12の機能と同じである。
(生型造型センサーが測定した圧力と、造型された生型の鋳型強度との関係)
次に、生型造型センサーが測定した見切り面に加わる圧力値(ピーク圧力)と、造型された生型の鋳型強度との関係について説明する。これらの関係を調べるため、造型機を用いて実験を行った。図7は、今回実施した実験の構成を表す概略図である。なお、図7は、プレートとセンサーの位置関係と、圧力センサーからの信号を増幅し記録する増幅器一体型記録計25、増幅器一体型記録計25に接続してセンサー測定値のグラフ化などの解析を行うパソコン26も併せて表す。実験は次のように行った。
1.アルミ製のプレートに、生型造型センサーを設置した(埋め込んだ)。今回の実験では、生型造型センサーとして、流体圧センサーを用いた。設置する箇所は、プレートの中心部、及び、プレートの対角線上の3箇所とした。なお、今後の説明のため、図において、プレートの対角線上で、かつ互いの頂点に近い位置である2箇所をS1、S2、プレートの中心部をS3とする。流体圧センサーをS1、S2、S3の3箇所に設置したのは、生型の造型時にプレートに作用する力は、プレートの中央部が高く、金枠近傍は金枠と生型砂の摩擦抵抗により低くなることから、一度の造型で多くの圧力範囲のデータが取得できるためである。また、本実験は、プレートの中心部にも流体圧センサーを配置したことから、模型を取り付けずに行った。
2.造型機に生型造型センサーが設置されたプレートを取り付け、生型を造型した。そして、スクイズ工程時に、見切り面に加わる圧力を3箇所の生型造型センサーで測定した。圧力値はその経時変化を測定し増幅器一体型記録計25に記録した。なお、スクイズは設定圧力まで徐々に加え、設定圧力になった時点で圧力を解放した。
3.生型造型センサーが圧力を測定した位置の生型の鋳型強度を、鋳型強度計で測定し、圧力値と鋳型強度の関係を調べた。なお、鋳型強度を測定した強度計は、広く鋳造工場で生型の造型性の評価に使用されている先端直径3mmほどの針を10mmほど鋳型に侵入させて鋳型強度を測定する侵入型鋳型強度計を用いた。
そして、複数の生型に対して、上記2及び3を行い、データを収集した。表1は、今回の実験条件をまとめたものである。
Figure 2019216230
(実験結果)
図8は、スクイズ工程における生型造型センサーの圧力の経時変化を増幅器一体型記録計25に記録し、パソコン26で解析した結果の一例を表すグラフである。なお、本図は、スクイズ圧力を0.4MPaに設定した場合を表し、S1、S2、S3の3箇所で測定されたものである。図8に示すように、今回の造型機では、スクイズ工程において、スクイズを開始してから約2秒後にピーク圧力に達した。
また、プレートの位置とピーク圧力の関係を確認すると、プレートの中心部(S3)の圧力が一番高く、中心部から離れた場所(S1、S2)では、圧力が低くなることがわかった。これにより、前述の金枠近傍では生型砂と金枠との摩擦抵抗によりプレートに伝播する圧力が低下することが確認できた。また、この実験結果の一例では、プレートの中心部(S3)の圧力は、設定圧力(0.4MPa)とほぼ同じであった。
図9は、上記実験を繰り返し、設定スクイズ圧力、生型砂の充填状態で変化する生型造型センサーのピーク圧力と鋳型強度の関係をまとめたグラフである。このグラフから、生型造型センサーのピーク圧力と鋳型強度の関係に正の相関がみられ、直線で表すことが可能であることがわかる。そして、直線から式y=ax+bを求めることが可能である。ここで、yは鋳型強度、xはピーク圧力である。これらの結果から、生型造型センサーの圧力のピーク値(生型の見切り面へのスクイズ圧力)で、鋳型強度(鋳型充填性)を評価できることがわかった。
生型造型センサーは、充填された生型砂が突き固められて、その突き固め力(圧縮力)がプレート面に達した圧力を測定している。このプレート面に達する圧力は、突き固め力の大小、突き固め前の生型砂の充填の密度分布(高密度部は高圧力、低密度部は低圧力)、模型(パターン)の形状、生型砂の性状(高水分砂は低圧力、低水分砂は高圧力)によって変化する。
生型造型センサーによる造型性の評価は、
・生型造型センサーのピーク圧力高=生型砂充填密度高=鋳型強度高
・生型造型センサーのピーク圧力低=生型砂充填密度低=鋳型強度低
の関係から、生型造型センサーのピーク圧力が低い場合は、溶湯の差し込み、砂落ち・砂噛み、湯漏れ等の欠陥の恐れがある。生型造型センサーのピーク圧力が高い場合は、模型と鋳型間の摺動抵抗が増し抜型不良の恐れがある。よって、検出される生型造型センサーのピーク圧力を適正に保てば、不良の低減に繋がる。
プレートに埋め込まれた生型造型センサーに伝わる圧力は、前述の要因により変化するため、生型造型センサーの埋め込み位置は、これらの状況が把握できる場所でなければならない。従って、多数の生型造型センサーを設置すれば、より多くの状態の不具合を検出できるが、スペースの制約と経済面から実際的ではなく、より少ない個数での圧力検出と評価ができることが望ましい。
前述した様に、鋳型造型装置1による生型砂の充填は、重力落下方式、又は、空気流を用いたブローイング方式が用いられている。前述のルーバーホッパ等を用いた重力落下方式では、生型砂をルーバーホッパ内に投入した際の偏りが、鋳型造型空間への投入時の偏りとなることがある。また、ブローイング方式にあっては、砂吹込みノズルからの距離、ノズル口の砂詰まりなどの状況などによって鋳型造型空間への投入時の偏りを生じることがある。これらの偏りは、その後の生型砂の突き固めでプレート2に伝播する圧力の偏りとして現れる。このような初期充填量の偏りが生じることを考慮して、生型造型センサーを配置する必要がある。
そして、配置された生型造型センサーの計測値の差が、所定の閾値範囲以外の場合は初期充填の偏りが大きいと判断でき、ルーバーホッパ内への鋳型砂投入状態の改善、あるいは、砂吹込み空気圧、吹込み時間の調整、吹込みノズルの状態(詰まり、摩耗等)改善等の処置をとることができる。また、鋳型砂のルーバーホッパへの投入、ルーバーホッパから鋳型造型空間への投入、あるいは、ブローイングによる吹込み時等では生型砂の流動性が影響を及ぼす。この生型砂の流動性は生型砂の水分などの砂性状によって変化するので、鋳型造型装置1に供給される生型砂を混練する混練機など砂処理装置の調整を行うことができる。
また、生型砂の突き固め時は、突き固め力により生型砂が圧縮され、プレートに埋め込まれた生型造型センサーで圧力が検出される。プレートに伝播する力は、一般に鋳型の(平面状態の)中心部が高く、外周部は生型砂と鋳枠側面との摺動抵抗(又は摩擦抵抗)により低くなる。矩形形状の鋳型の場合には、鋳枠近傍のコーナー部が最も低くなる。
よって、突き固め力の大小により、プレートに伝播する力(圧力)を評価するためには、生型造型センサーを鋳枠側面近傍、特にコーナー部に設けるのが好ましい。この位置に設けた生型造型センサーの計測値が所定の下限閾値に達していなければ、十分な鋳型強度に達していないと判断でき、突き固め力の増加の処置をとることができ、上限閾値より高ければ、十分以上の鋳型強度になっていると判断でき、突き固め力の減少の処置をとることができる。
本実施の形態では、これら、生型砂の充填工程と生型砂の突き固め工程とを考慮して、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dをプレート2の4隅に埋め込んでいる。
なお、生型造型センサーの圧力のピーク値と鋳型強度の関係は、他の種類の枠付造型機や、抜枠造型機を使用した場合でも同じである。よって、これらの関係は、後ほど説明する第2の実施の形態に係る鋳型造型装置にも適用可能である。
(鋳型強度の算出方法)
次に、鋳型強度算出部18による鋳型強度の算出方法を説明する。上述したように、鋳型強度と生型造型センサーの圧力のピーク値との間に相関関係があることが判明している。鋳型強度算出部18は、この関係を利用して、入力部17に入力された鋳型強度と、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが測定した圧力値(ピーク圧力)から鋳型強度を算出する。
具体的には、鋳型強度算出部18による鋳型強度の算出は、2つのステップからなる。
−ステップ1
予め、所定の数の生型を造型し、スクイズ時に生型造型センサー10A、10B、10C、10Dで圧力値(ピーク圧力)を測定する。さらに、造型された各生型において生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが圧力を測定した位置の鋳型強度を作業者が測定し、入力部17に入力する。そして、鋳型強度と圧力値(ピーク圧力)の関係から作業者が式y=ax+bを決定する。
なお、本実施の形態では、上述した実験結果に基づいて、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dを、プレート2の4隅に埋め込んでいる。この4箇所の見切り面に加わる圧力を測定し、鋳型強度との関係を求めることにより、少ない数の生型造型センサーで、プレート上面の圧力のばらつきを考慮した鋳型品質の判定を行うことが可能となる。また、所定数の造型に際しては、スクイズ圧を変化させることにより、より広範囲の見切り面に加わる圧力と鋳型強度との関係を求めることができる。
図10は、表示部20に表示された画面の一例を表示する図である。本例では、最初に所定の生型を造型し、その際に、生型造型センサー10A、10Bが測定した圧力値(ピーク圧力)が7個画面に表示されている。なお、生型造型センサー10C、10Dが測定した圧力値(ピーク圧力)が7個表示されている画面に切り替えることもでき、さらに、一つの画面に、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが測定した圧力値(ピーク圧力)が7個画面に表示されるようにしても良い。
そして、造型された各生型の生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが配置されていた位置の鋳型強度を作業者が入力値として入力するようになっている。ここで、図の表中の「ピーク圧力A」、及び、「鋳型強度A」は、生型造型センサー10Aのピーク圧力値、及び、生型造型センサー10Aの位置における鋳型強度であり、図の表中の「ピーク圧力B」、及び、「鋳型強度B」は、生型造型センサー10Bのピーク圧力値、及び、生型造型センサー10Bの位置における鋳型強度であり、切り替えられた画面に表示される「ピーク圧力C」、及び、「鋳型強度C」は、生型造型センサー10Cのピーク圧力値、及び、生型造型センサー10Cの位置における鋳型強度であり、切り替えられた画面に表示される「ピーク圧力D」、及び、「鋳型強度D」は、生型造型センサー10Dのピーク圧力値、及び、生型造型センサー10Dの位置における鋳型強度である。
鋳型強度算出部18は、鋳型強度と生型造型センサーの圧力のピーク値(本例では、7×4=28箇所)をグラフにプロットする。そして、作業者が、式の傾き「a」、及び、切片「b」に所定の値を入力すると、y=ax+bの直線が表示される。作業者は、プロットを確認しながら、傾き「a」、及び、切片「b」の数値を適宜変更し、プロットと直線に相関があると判断すると、最終的な式y=ax+bを決定する。なお、作業者が鋳型強度を測定した生型は、鋳型強度に問題なければ、そのまま、以後の工程(中子セット工程、注湯工程等)を行い生産に供することもできる。なお、上記では、式の傾き「a」、及び、切片「b」を作業者が入力したが、コンピューター、又は、PLCを用いて最小二乗法等で直線回帰して求めてもよい。
−ステップ2
式y=ax+bの決定後、生型の造型を開始する。開始後は、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが測定した圧力値(ピーク圧力)から、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dの位置における鋳型強度を式y=ax+bを用いて自動的に算出する。そのため、別途、鋳型強度を作業者が測定する必要はない。
なお、本例では鋳型強度計で鋳型強度を測定し、画面に表示されたピーク圧力と鋳型強度の数はA、Bそれぞれ7個であるが、鋳型造型装置1の仕様、造型する生型の形状や大きさ等の仕様、又は、生型砂の仕様により、適宜変更することができる。
(鋳型品質の判定方法)
次に、鋳型品質判定部19による鋳型品質の判定方法を説明する。鋳型品質判定部19は、入力部17に入力された鋳型強度の閾値と、鋳型強度算出部18が算出した鋳型強度から生型の品質を判定する。
具体的には、鋳型品質判定部19による鋳型品質の判定には、2つのステップからなる。
−ステップ1
初めに、作業者が造型する生型の鋳型強度の閾値を入力する。図11は、表示部20に表示された画面の一例を表示する図である。本例では、作業者が入力した具体的な閾値が表示されている。ここで、図の表中の「センサーA強度正常範囲」は、生型造型センサー10Aの位置における鋳型強度の下限値と上限値であり、図の表中の「センサーB強度正常範囲」は、生型造型センサー10Bの位置における鋳型強度の下限値と上限値であり、図の表中の「センサーC強度正常範囲」は、生型造型センサー10Cの位置における鋳型強度の下限値と上限値であり、図の表中の「センサーD強度正常範囲」は、生型造型センサー10Dの位置における鋳型強度の下限値と上限値である。また、図の表中の「鋳型強度差(Max.−Min.)異常値」は、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dの圧力値から求めた鋳型強度の最大、最小値の差の異常値とする閾値である。本例では、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dの位置における鋳型強度の下限値は、10.0(N/cm)、上限値は、20.0(N/cm)、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dの位置における鋳型強度の最大値と最小値の差の異常値とする閾値は、5.0(N/cm)に設定されている。
−ステップ2
鋳型強度算出部18により式y=ax+bが決定され、鋳型強度の閾値が入力された後、生型の造型を開始する。開始後は、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが測定した圧力値(ピーク圧力)から、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dの位置における鋳型強度が自動的に算出される。そして、入力された鋳型強度の閾値と算出された鋳型強度から生型の品質を判定する。ここで、生型の品質の判定は、次のように行われる。
本例では、鋳型強度A、鋳型強度B、鋳型強度C、及び、鋳型強度Dの閾値を、それぞれ10.0(N/cm)以上、20.0(N/cm)以下、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dの位置における鋳型強度の最大値と最小値の差の異常閾値を、5.0(N/cm)以上に設定している。従って、生型造型センサー10Aの位置における鋳型強度が13.0(N/cm)、生型造型センサー10Bの位置における鋳型強度が12.0(N/cm)、生型造型センサー10Cの位置における鋳型強度が16.0(N/cm)、生型造型センサー10Dの位置における鋳型強度が14.0(N/cm)の場合、鋳型強度A、鋳型強度B、鋳型強度C、及び、鋳型強度Dは、全て閾値に入っており、さらに、鋳型強度A、B、C、Dの最大値は、16.0(N/cm)、最小値は12.0(N/cm)、最大最小の差は4.0(N/cm)と範囲内に入っているため、鋳型品質判定部19は鋳型品質をOKと判定する。
これに対して、生型造型センサー10Aの位置における鋳型強度が11.0(N/cm)、生型造型センサー10Bの位置における鋳型強度が17.0(N/cm)、生型造型センサー10Cの位置における鋳型強度が12.0(N/cm)、生型造型センサー10Dの位置における鋳型強度が16.0(N/cm)の場合、鋳型強度A、鋳型強度B、鋳型強度C、及び、鋳型強度Dは、全て閾値に入っているが、鋳型強度A、B、C、Dの最大値は、17.0(N/cm)、最小値は11.0(N/cm)、最大最小の差は6.0(N/cm)と範囲内に入っていないため、鋳型品質判定部19は鋳型品質をNGと判定する。
図12は、表示部20に表示された画面の一例を表示する図である。ここで、図の表中の「ピーク圧力A」、「ピーク圧力B」、「ピーク圧力C」、及び、「ピーク圧力D」は、生型造型センサー10Aのピーク圧力値、生型造型センサー10Bのピーク圧力値、生型造型センサー10Cのピーク圧力値、及び、生型造型センサー10Dのピーク圧力値である。また、「鋳型強度A」、「鋳型強度B」、「鋳型強度C」、及び、「鋳型強度D」は、鋳型強度算出部18が算出した生型造型センサー10Aの位置における鋳型強度、鋳型強度算出部18が算出した生型造型センサー10Bの位置における鋳型強度、鋳型強度算出部18が算出した生型造型センサー10Cの位置における鋳型強度、及び、鋳型強度算出部18が算出した生型造型センサー10Dの位置における鋳型強度である。
さらに、図の表中の「鋳型強度差(最大−最小)」は、鋳型強度A、B、C、Dの最大値と最小値の差であり、図の表中の「判定」は、鋳型品質判定部19による鋳型品質の判定結果である。
なお、図12の表示部20の画面において、数値が不良の場合は枠内部が網掛けあるいは着色されて表示され、OK(正常)とNG(不良)が一目でわかるようになっている。
なお、設定する鋳型強度A、鋳型強度B、鋳型強度C、及び、鋳型強度Dの閾値、及び、最大値と最小値の差は、鋳型造型装置1の仕様、造型する生型の形状や大きさ等の仕様、鋳型の部位、又は、生型砂の仕様等により、適宜決定される。そして、これらの値は、模型の型番と関連付けられている。
本実施の形態に係る鋳型造型装置1では、造型する生型の形状や大きさ等の仕様が変わっても、その都度、鋳型強度算出部18が鋳型強度を算出し、鋳型品質判定部19が算出された鋳型強度から造型された生型の品質を判定することが可能である。
(鋳型造型装置を用いた鋳型品質の評価方法)
次に、鋳型造型装置1を用いた鋳型品質の評価方法(生型の造型方法)について説明する。図13は、第1の実施の形態に係る鋳型造型装置1を用いた鋳型品質の評価方法(生型の造型方法)の工程を示す図である。なお、図13では、図1に示す鋳型造型装置1のスクイズヘッド7にルーバーホッパ27が連結されている。ルーバーホッパ27は、図示しない生型砂搬送装置から所定量の生砂が投入され、一旦貯留された後、ルーバーホッパ27の下部のルーバー28が開いて鋳型造型空間に生型砂が投入される構造となっている。
鋳型造型装置1による生型の造型は、次の手順で進む。
1.造型を開始すると、テーブル9の上昇により、図13(a)の状態になる。この時ルーバーホッパ27内には、図示しない生型砂搬送装置から所定量の生砂が投入されている。
2.続いて、図13(b)に示すように、ルーバーホッパ27下部のルーバー28が開いて、ルーバーホッパ27内の生型砂がプレート2、金枠5および盛枠6により画成された鋳型造型空間に生型砂が投入される。
3.続いて、図13(C)に示すように、連結されたスクイズヘッド7とルーバーホッパ27が移動して、スクイズボード8が鋳型造型空間の直上に配置され、次いで、テーブル9の上昇により、鋳型造型空間内の生型砂をスクイズ(圧縮)する。この時、見切り面の圧力値(ピーク圧力)を生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが測定する。なお、本工程で鋳型が造型される。この時、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dは、プレート2の金枠5の壁と模型3との間にある。
4.見切り面の圧力値(ピーク圧力)が鋳型品質評価装置12に送信され、造型されたばかりの生型の品質を評価する。
鋳型品質評価装置12による品質評価は、あらかじめ鋳型強度と生型造型センサーの圧力のピーク値の関係を表す式y=ax+bが決定された後に行われる。そして、鋳型品質評価装置12がOKと判定した生型は、そのまま、ラインを流れ、以後の工程(注湯等)を行う。一方、鋳型品質評価装置12がNGと判定した鋳型は、そのまま、ラインを流れていくが、以後の工程(注湯等)を行わず、これらの工程をスルーし、捨て鋳型として鋳型品質評価がOKと判断された生型と同様に型ばらしされる。このように、造型された鋳型品質の「良い」、「悪い」の判定を1枠ごとにできるので、1枠毎の鋳型品質保証に繋げることができる。また、生型の造型時点で不良を判断できるので、製造する鋳物の不良を削減することができる。さらに、不要な作業を省くことができるので、製造コストを削減することができる。
5.続いて、鋳型造型装置1は、テーブル9が下降し、盛枠6が金枠5上面から分離し、さらにテーブルが下降すると、生型を内蔵した金枠5が、中子セット、注湯等の以降の工程と連結されたローラコンベア上に載置され、生型から模型3が抜き出されテーブル9の下降が停止する。次いで、生型を内蔵した金枠5がローラコンベア上を以降の工程に搬送されるとともに次の造型に向けて金枠5が鋳型造型装置1内に搬入される。なお、テーブル9の下降が開始されるとルーバーホッパ27には、ルーバー28が閉じられた状態で所定量の生型砂が供給される。
6.次の造型に向けて金枠5が搬入され、ルーバーホッパ27への生型砂供給が完了すると、連結されたスクイズヘッド7とルーバーホッパ27が移動して、ルーバーホッパ27が鋳型造型空間の直上に配置された状態でテーブル9が上昇して次の生型の造型が開始される。
そして、造型工程中に発生した、圧力値データ、圧力値と関連付けられた鋳型強度データ、鋳型強度算出結果、及び、鋳型品質判定結果等は、鋳型品質評価装置12の記録部22に全て記録されるので、これらの数値を利用して鋳型造型装置1の稼働状態を監視することができ、鋳型造型装置1の品質管理、メンテナンス、トラブルシューティングに役立てることができる。さらには、これらの数値を利用して、充填不良によって発生する、砂こぼれ、鋳物の焼き付き、型落ち、鋳込み後の溶湯圧力による生型の張り、等の不良原因の早期発見につなげることができる。
さらに、記録部22に記録されたデータはプレート2に取り付けられた模型毎に記録されるので、生型の不良などの状態と圧力値データとの比較検討が可能になり、閾値のより正確な設定が可能となる。
また、本実施の形態では、作業者が、グラフにプロットされた鋳型強度と生型造型センサーの圧力のピーク値から、式の傾き「a」、及び、切片「b」を考えて、式y=ax+bを決定しているが、鋳型強度算出部18が、鋳型強度と生型造型センサーの圧力のピーク値の関係から、コンピューター、又は、PLCを用いて最小二乗法等で直線回帰して自動的に式y=ax+bを算出するように構成することも可能である。
また、本実施の形態では、造型された生型が不良と判定された場合、作業者が該当する生型が不良である旨を明確にしているが、判定結果が以後の工程(注湯等)の鋳造設備に自動的に伝わるように構成することも可能である。その場合、以後の工程では、該当する生型が不良であると鋳造設備が自動的に認識し工程を省略(スルー)し、最終的に該当する生型は型ばらしされる。
また、本実施の形態では、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dは、プレート2の4隅に埋め込まれているが、プレート2に埋め込まれる生型造型センサーの数が少なくても、鋳型強度と生型造型センサーの圧力のピーク値との関係を算出することが可能である。この場合、生型造型センサーを4箇所に埋め込む場合と比べて精度は多少落ちるが、コストを抑えることができる。
この場合、生型造型センサーを、図2に示す対角線上の2箇所10A、10B、又は、10C、10Dの位置に埋め込むこともできる。図14及び15は、生型造型センサー10A、10Bが埋め込まれているプレート2の他の例を示す図である。図14では、2つの生型造型センサー10A、10Bがプレート2の長辺側で、かつ、その中心部付近に埋め込まれており、図15では、2つの生型造型センサー10A、10Bがプレート2の短辺側で、かつ、その中心部付近に埋め込まれている。
(プレートの形態)
図16は、プレート2の別の形態を示す図である。図16(a)は、キャリア4に載置されたプレート2aとプレート2bを示している。すなわち、プレート2が中央部プレート2aと外周部プレート2bとに分割されている。中央部プレート2aと外周部プレート2bとは図示しないボルトによって固定されている。
中央部プレート2aには、模型3が上面に取り付けられている。また、外周部プレート2bには、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが埋め込まれている。中央部プレート2aと外周部プレート2bの形状は、鋳型造型装置1で造型される模型の形状と上述した生型造型センサーの位置が考慮されたものとなっており、中央部プレート2aと外周部プレート2bの合わせ部の形状が共通化され、鋳型造型装置1で造型する模型を変更する際も、模型3が取り付けられた中央部プレート2aを載せ替えればよい。
図16(b)は、中央部プレート2aの脱着の状態を示している。図示しないボルト締めを解除して模型3が取り付けられた中央部プレート2aのみを取り外し、別の模型が取り付けられた中央プレートを取り付ければ、生型造型センサーに影響されことなく容易に模型の交換ができる。
このように、第1の実施の形態に係る生型造型センサーによれば、造型された鋳物の品質(鋳型強度)を判断するために、生型の造型時に、鋳型造型空間内に形成された生型砂からなる上型(又は下型)と、プレート2との接合部分である、見切り面に加わる圧力値(ピーク圧力)を測定することが可能となる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明に係る生型造型センサー、及び、生型造型性の評価方法の第2の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する第2の実施の形態においては、第1の実施の形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。第2の実施の形態では、枠付造型機ではなく抜枠造型機を使用している。
第2の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図17は、第2の実施の形態に係る生型造型センサーを用いた鋳型造型装置の構造の概略を表す図であり、図18は、鋳型造型装置の中で、鋳型品質を評価する部分の構成を表す図である。本実施の形態に係る鋳型造型装置は、生型を造型後に生型を鋳枠から抜き取る抜枠造型機である。
鋳型造型装置29は、上下面に模型3が取り付けられたプレート2、シャトル台車30、上枠(金枠)31、下枠(金枠)32、上スクイズボード33、下スクイズボード34、プレート2の上面に埋め込まれた生型造型センサー10A、10B、10C、10D、プレート2の下面に埋め込まれた生型造型センサー10E、10F、10G、10H、配線11、及び、鋳型品質評価装置12を備えている。なお、図18において、プレート2、上面に取り付けられた模型3、シャトル台車30、及び、生型造型センサー10A、10B、10C、10Dは、鋳型造型装置29のプレート2の上側から見た様子を表している。なお、生型造型センサー10E、10F、10G、10Hは、プレート2の下面に埋め込まれているため、図18には示されていない。
プレート2は、生型に鋳物の形状を造型するための模型3を板の両側に取り付けたものであり、矩形状をしている。シャトル台車30には、プレート2が載置され、工程に応じて鋳型造型装置29の中と外を往復する。上枠31は、生型の上型を造型するため、その中に生型砂が充填される。すなわち、上枠31、上スクイズボード33、及び、プレート2で囲まれた鋳型造型空間に生型砂が充填される。下枠32は、生型の下型を造型するため、その中に生型砂が充填される。すなわち、下枠32、下スクイズボード34、及び、プレート2で囲まれた鋳型造型空間に生型砂が充填される。プレート2は、鋳型造型装置29での生型造型時に上枠31と又は下枠32とによって画成される造型空間の境界の一部を構成する部材である。
鋳型造型装置29による生型砂の充填は、空気流を用いたブローイング方式が用いられる。ブローイング方式は、上下枠31、32の生型砂吹込み口35、35からプレート2の上下面に対し、生型砂を吹き込むことにより、生型砂を充填する方式である。
上スクイズボード33と下スクイズボード34は、図示しないシリンダで動作し、上枠31に充填された生型砂と下枠32に充填された生型砂を突き固めて圧縮することにより、上下生型を同時に造型する。
(生型造型センサー)
生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hは、生型の造型時に、上枠31内に形成された生型砂からなる上型と、下枠32内に形成された生型砂からなる下型と、プレート2の接合部分である、見切り面に加わる圧力値(ピーク圧力)を測定する。生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hは、圧力センサーである。本実施の形態では、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hは、プレート2の上下面4隅に埋め込まれている。生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hがこのように埋め込まれている理由は、第1の実施の形態で説明した理由と同じである。
そして、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hは、圧力を測定する受圧面がプレート2の上面と下面に露出しており、プレート2の上下見切り面に加わる圧力値(ピーク圧力)を測定する。この時、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hの受圧面とプレート2の上下面は、段差がなく面一状態にあることが望ましい。これにより、正確な圧力を測定することができる。
配線11は、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hと鋳型品質評価装置12を接続する。本実施の形態では、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hと鋳型品質評価装置12は、配線11を通じて有線で接続されているが、無線で接続されても良い。例えば、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hが検出した圧力値(圧力値データ)を、無線LANやBluetooth等の無線通信を使用して鋳型品質評価装置12に送信することが可能である。
鋳型品質評価装置12は、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hが測定した圧力値(圧力値データ)から鋳型造型装置29により造型された生型の品質を評価する。鋳型品質評価装置12は、受信部15、増幅部16、入力部17、鋳型強度算出部18、鋳型品質判定部19、表示部20、送信部21、及び、記録部22を備えている。
受信部15は、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hが測定した圧力値(圧力値データ)を受信する。増幅部16は、受信した圧力値(圧力値データ)の信号量を増幅する。入力部17は、造型した生型に対して鋳型強度計で測定した鋳型強度、式y=ax+bの傾き「a」、及び、切片「b」の値、及び、造型する生型の鋳型強度の閾値等を入力する。
鋳型強度算出部18は、入力部17に入力された鋳型強度と、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hが測定した圧力値(ピーク圧力)から前記測定値と鋳型強度の関係式により生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hが測定した圧力値(ピーク圧力)毎に鋳型強度を算出する。
鋳型品質判定部19は、入力部17に入力された鋳型強度の閾値と、算出された鋳型強度から造型された生型の品質を判定する。表示部20は、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hが測定した圧力値(ピーク圧力)、入力部17で作業者により入力された鋳型強度と圧力値(ピーク圧力)との関係式y=ax+bの傾き「a」、及び、切片「b」の値、作業者により入力された造型する生型の鋳型強度の閾値、鋳型強度算出結果、及び、鋳型品質判定結果等を画面に表示する。
送信部21は、パトライト23等へNG判定データを送信する。記録部22は、圧力値データ、圧力値と関連付けられた鋳型強度データ、鋳型強度算出結果、及び、鋳型品質判定結果等を記録する。
(鋳型造型装置を用いた鋳型品質の評価方法)
次に、鋳型造型装置29を用いた鋳型品質の評価方法(生型の造型方法)について説明する。図19は、第2の実施の形態に係る鋳型造型装置29を用いた鋳型品質の評価方法(生型の造型方法)の工程を示す図である。なお、図19は、図17に示す鋳型造型装置29にサンドタンク36が隣接している。サンドタンク36は、図示しない生型砂搬送装置から所定量の生型砂が投入され、一旦貯留された後、投入孔が閉じられ、サンドタンク36内に圧縮空気が供給されると、上下鋳枠31、32の生型砂吹込み口35、35を介して上下鋳型造型空間に生型砂が吹き込まれて充填されるものとなっている。
鋳型造型装置29による生型の造型は、次の手順で進む。
1.造型を開始すると、図19(a)の状態から、模型3、3が取り付けられ、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hが埋め込まれたプレート2を載置したシャトル台車30が上枠31と下枠32の間に移動する。
2.次いで、下スクイズボード34と下枠32が上昇し、シャトル台車30からプレート2を持ち上げ、図19(b)の状態にセットされると、サンドタンク36に圧縮空気が供給され、上下鋳枠31、32の生型砂吹込み口35、35を介して上下鋳型造型空間に生型砂が吹き込まれて充填される。
3.次いで、上下スクイズボード33、34が図示しないシリンダの動作により、上下鋳枠31、32内の生型砂をスクイズ(圧縮)して、図19(c)の状態となる。この時、見切り面の圧力値(ピーク圧力)を生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hが測定する。なお、本工程で生型が造型される。この時、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hは、プレート2の上下鋳枠31、32の壁と模型3との間にある。この時、測定された圧力値(ピーク圧力)は、鋳型品質評価装置12に送信され造型されたばかりの生型の品質を評価する。
鋳型品質評価装置12による品質評価は、あらかじめ鋳型強度と生型造型センサーの圧力のピーク値の関係を表す式y=ax+bが決定された後に行われる。そして、鋳型品質評価装置12がOKと判定した生型は、そのまま、ラインを流れ、以後の工程(注湯等)を行う。一方、鋳型品質評価装置12がNGと判定した生型は、そのまま、ラインを流れていくが、以後の工程(注湯等)を行わず、これらの工程をスルーし、捨て鋳型として鋳型品質評価がOKと判断された生型と同様に型ばらしされる。
4.次いで、下スクイズボード34と下枠32が下降し、シャトル台車30上にプレート2が載置されると、上下生型から模型3、3が抜型された状態となる。続いて、シャトル台車30が図19(a)の位置まで移動し、再度下スクイズボード34と下枠32が上昇すると、上枠31と下枠32が合わせられて上下生型の型合わせが行われる。この時、上下生型は、上スクイズボード33と下スクイズボード34に挟まれた状態となっている。この状態から、上スクイズボード33と下スクイズボード34を下降すると、型合わせされた上下生型が、上枠31及び下枠32から抜き下げられ、図19(d)の状態になる。
5.型合わせされた上下生型は、鋳型造型装置29から次工程のラインに搬送される。
そして、造型工程中に発生した、圧力値データ、圧力値と関連付けられた鋳型強度データ、鋳型強度算出結果、及び、鋳型品質判定結果等は、鋳型品質評価装置12の記録部22に全て記録されるので、これらの数値を利用して鋳型造型装置29の稼働状態を監視することができ、鋳型造型装置29の品質管理、メンテナンス、トラブルシューティングに役立てることができる。さらには、これらの数値を利用して、充填不良によって発生する、砂こぼれ、鋳物の焼き付き、型落ち、鋳込み後の溶湯圧力による生型の張り等の不良原因の早期発見につなげることができる。
また、本実施の形態では、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、及び、10E、10F、10G、10Hは、プレート2の上下面の上枠31及び下枠32近傍の4隅に埋め込まれているが、プレート2に埋め込まれる生型造型センサーの数が少なくても、鋳型強度と生型造型センサーの圧力のピーク値との関係を算出することが可能である。この場合、生型造型センサーを4箇所に埋め込む場合と比べて精度は多少落ちるが、コストを抑えることができる。
この場合、図18に示すプレート2上面の対角線上の2箇所10A、10Bあるいは10C、10D、又は、プレート2下面の対角線上の2箇所10E、10Fあるいは10G、10Hとすることもできる。図20及び21は、プレート2上面に生型造型センサー10A、10Bが埋め込まれている他の例を示す図である。図20では、2つの生型造型センサー10A、10Bがプレート2の長辺側で、かつ、その中心部付近に埋め込まれており、図21では、2つの生型造型センサー10A、10Bがプレート2の短辺側で、かつ、その中心部付近に埋め込まれている。プレート2の下面にあっても造型センサー10E、10Fを同様の状態に配置することができる。これらの造型センサーの配置によって、生型砂吹込み口35、35の近傍と遠方、あるいは。生型砂吹込み口35、35の左右による充填量の偏り等を把握することができる。
(プレートの形態)
図22は、上下面に模型3が取り付けられたプレート2の別の形態を示す。図22(a)は、シャトル台車30に載置されたプレート2aとプレート2bを示している。すなわち、プレート2が中央部プレート2aと外周部プレート2bとに分割されている。中央部プレート2aと外周部プレート2bとは図示しないボルトによって固定されている。
中央部プレート2aには、模型3が上下面に取り付けられている。また、外周部プレート2bには、上面に生型造型センサー10A、10B、10C、10Dが、下面に生型造型センサー10E、10F、10G、10Hが埋め込まれている。中央部プレート2aと外周部プレート2bの形状は、鋳型造型装置29で造型される模型の形状と上述した生型造型センサーの位置が考慮されたものとなっており、中央部プレート2aと外周部プレート2bの合わせ部の形状が共通化され、鋳型造型装置29で造型する模型を変更する際も、模型3、3が取り付けられた中央部プレート2aを載せ替えればよい。
図22(b)は、中央部プレート2aの脱着の状態を示している。図示しないボルト締めを解除して模型が取り付けられた中央部プレート2aのみを取り外し、別の模型が取り付けられた中央プレートを取り付ければ、生型造型センサーに影響されことなく容易に模型の交換ができる。
このように、第2の実施の形態に係る生型造型センサーによれば、造型された鋳物の品質(鋳型強度)を判断するために、生型の造型時に、上枠4内に形成された生型砂からなる上型と、下枠5内に形成された生型砂からなる下型との接合部分である、見切り面に加わる圧力値(ピーク圧力)を測定することが可能となる。
(変形例)
第1及び第2の実施の形態では、鋳型品質評価装置12は、測定した鋳型強度と、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、(及び、10E、10F、10G、10H)が測定した圧力値(ピーク圧力)から鋳型強度と圧力値(ピーク圧力)の関係を求めた後、別途、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、(及び、10E、10F、10G、10H)が測定した圧力値(ピーク圧力)から鋳型強度を算出している。そして、あらかじめ設定した鋳型強度の閾値と、算出された鋳型強度から造型された生型の品質を判定している。
これに加えて、鋳型品質評価装置12が判定した結果を混練機にフィードバックすることにより、混練機内に注入する水の量を正確にコントロールすることも可能である。例えば、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、(及び、10E、10F、10G、10H)が測定した圧力値(ピーク圧力)が極端に低く、結果として、鋳型強度が極端に低い場合、鋳型品質評価装置12は、その理由は鋳枠内に砂が万遍なく充填されなかったためであり、その原因は、生型砂のCB値が高いためであると判断し、注入する水の量の減らすように混練機に指示をすることにより、生型砂の充填不良を解消させることができる。
さらに、鋳型品質評価装置12が判定した結果と、生型砂自動計測システム等が、生型砂の圧縮強度を測定して評価した結果を混練機にフィードバックすることにより、混練機内に投入する添加材、水分等の量、をコントロールすることも可能である。例えば、生型砂自動計測システムが測定した、生型砂の圧縮強度、通気度、コンパクタビルティ値、水分値等の生型砂の性状と、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、(及び、10E、10F、10G、10H)が測定した圧力値(ピーク圧力)とその分布と、から、生型砂の流動性などの評価を行うことができ、混練時に投入する添加材、水分等の量を変化させることにより、鋳型不良を解消させることができる。
さらに、第1及び第2の実施の形態では、鋳型品質評価装置12は、測定した鋳型強度と、生型造型センサー10A、10B、10C、10D、(及び、10E、10F、10G、10H)が測定した圧力値(ピーク圧力)を鋳型強度に換算し、その鋳型強度により造型された生型の品質を判定しているが、圧力値(ピーク圧力)と鋳型強度のとの間に相関関係があることが判明しているので、鋳型強度への換算を行わずに、圧力値(ピーク圧力)から直接生型の品質を判定することも可能である。上記の第1、第2の実施の形態は、プレートに圧力センサーを2以上設けた例であるが、この発明ではプレートに圧力センサーを1個設けた構成としてもよい。この場合、圧力センサーを取り付ける位置は、プレートの模型の近傍であることが望ましい。また、このように圧力センサーが1個である場合は、1個の圧力センサーの出力も鋳型の特定の位置の鋳型強度に関わる値を示すので、精度は低下するが、この値を持って鋳型品質の評価を行ってもよい。
以上、本発明の様々な実施形態を説明したが、上記の説明は本発明を限定するものではなく、本発明の技術的範囲において、構成要素の削除、追加、置換を含む様々な変形例が考えられる。
1 鋳型造型装置(枠付鋳型造型)
2 プレート
2a 中央部プレート
2b 外周部プレート
3 模型
4 キャリア
5 金枠
6 盛枠
7 スクイズヘッド
8 スクイズボード
9 テーブル
10A〜10H 生型造型センサー
11 配線
12 鋳型品質評価装置
13 ライナー
14 ボルト
15、15’ 受信部
16、16’ 増幅部
17 入力部
18 鋳型強度算出部
19 鋳型品質判定部
20 表示部
21 送信部
22 記録部
23 パトライト
24 圧力値送信部
25 増幅器一体型記録計
26 パソコン
27 ルーバーホッパ
28 ルーバー
29 鋳型造型機(抜枠造型機)
30 シャトル台車
31 上枠
32 下枠
33 上スクイズボード
34 下スクイズボード
35 生型砂吹込み口
36 サンドタンク

Claims (13)

  1. 鋳型造型機で造型される生型の造型性を評価する圧力センサーを備えた生型造型センサーであって、
    模型が取り付けられたプレートに前記圧力センサーが埋め込まれたこと、を特徴とする生型造型センサー。
  2. 前記模型が取り付けられた前記プレートは、前記鋳型造型機での生型造型時に金枠とによって画成される造型空間の境界の一部を構成する部材であること、を特徴とする請求項1に記載の生型造型センサー。
  3. 前記圧力センサーの受圧面と前記プレートの表面は、面一状態にあること、を特徴とする請求項1または2に記載の生型造型センサー。
  4. 前記圧力センサーは、前記プレートの生型造型時の金枠壁と前記模型との間に埋め込まれること、を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の生型造型センサー。
  5. 前記プレートが矩形状とされ、前記圧力センサーが複数設けられ、これら圧力センサーが前記プレートの4隅に埋め込まれていること、を特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の生型造型センサー。
  6. 前記模型が取り付けられた前記プレートは、前記模型が取り付けられた中央部と、前記圧力センサーが埋め込まれた外周部とが分割され、前記模型が取り付けられた中央部のプレートが脱着可能に構成されていること、を特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の生型造型センサー。
  7. 前記鋳型造型機が枠付造型機であり、前記プレートがキャリアに載置されること、を特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の生型造型センサー。
  8. 前記鋳型造型機が抜枠造型機であり、前記プレートの両面に前記模型が取り付けられたこと、を特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の生型造型センサー。
  9. 前記鋳型造型機が抜枠造型機であり、前記プレートがシャトル台車に載置されること、を特徴とする請求項8に記載の生型造型センサー。
  10. 前記圧力センサーが螺着手段により前記プレートに固定されていること、を特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の生型造型センサー。
  11. 前記圧力センサーが流体センサーであること、を特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の生型造型センサー。
  12. 前記圧力センサーの受圧面の大きさは、直径5〜30mmであること、を特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の生型造型センサー。
  13. 模型が取り付けられたプレートに埋め込まれた圧力センサーを備えた生型造型センサーを用いて、鋳型造型機で造型される生型の造型性を評価すること、を特徴とする生型造型性の評価方法。
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