JPWO2019208810A1 - コンポジットプリプレグ及びコンポジット積層体 - Google Patents
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Abstract
高い剛性を維持しつつ、耐衝撃性を高めた部材を得ることができるコンポジットプリプレグを提供する。
強化繊維と、マトリックス部と、を含むコンポジットプリプレグである。強化繊維は、連続繊維及び/又は不連続繊維を含む。強化繊維が不連続繊維を含む場合には、前記コンポジットプリプレグの総体積に対する前記強化繊維の体積の割合が、10%以上である。マトリックス部が、熱可塑性樹脂から選ばれる少なくとも1種と、前記熱可塑性樹脂に対し常温で非相溶の材料から選ばれる少なくとも1種とのブレンドであって、熱可塑性樹脂を海相とする海島構造を取り、該海島構造の島相の平均アスペクト比が1.3以上である。
強化繊維と、マトリックス部と、を含むコンポジットプリプレグである。強化繊維は、連続繊維及び/又は不連続繊維を含む。強化繊維が不連続繊維を含む場合には、前記コンポジットプリプレグの総体積に対する前記強化繊維の体積の割合が、10%以上である。マトリックス部が、熱可塑性樹脂から選ばれる少なくとも1種と、前記熱可塑性樹脂に対し常温で非相溶の材料から選ばれる少なくとも1種とのブレンドであって、熱可塑性樹脂を海相とする海島構造を取り、該海島構造の島相の平均アスペクト比が1.3以上である。
Description
本発明は、マトリックス部に熱可塑性樹脂を含むコンポジットプリプレグ及びコンポジット積層体に関する。
近年、軽量性と剛性とを兼ね備えた材料として、繊維強化プラスチック(FRP)をはじめとする繊維強化複合材料が広く普及している。市場に出回る繊維強化複合材料の多くは、強化繊維に樹脂が含浸されたシート状の材料であるコンポジットプリプレグを、複数積層させて製造されたものであるか、又は、コンポジットプリプレグそのものである。
繊維強化複合材料は、ポリプロピレン又はナイロン等からなるマトリックス樹脂を、ガラス繊維、炭素繊維又はアラミド繊維等の強化繊維で強化させてなる材料である。例えば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP;Carbon Fiber Reinforced Plastics)として、母材に熱硬化性樹脂を用いたものが航空機等をはじめとして様々な用途に使われている。近年は、母材に熱可塑性樹脂を用いたものについて研究開発が進められていて、炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(CFRTP;Carbon Fiber Reinforced Thermo Plastics)と呼ばれている。
CFRTPは、CFRPよりも製造時間が短く、生産性が高いので大量生産に向いている。したがって、CFRTPは、CFRPよりも幅広い用途での活用が期待されている。例えば、これまで金属材料が用いられてきた自動車のサスペンション、サスペンションアーム、ホイール等の機構材にCFRTPを使うことができれば、CFRTPの優れた比剛性により、自動車の大幅な軽量化が可能となる。しかしながら、上述したCFRTPは、金属材料に比べてエネルギー吸収能が小さく、機構材に用いるには耐衝撃性に改良の余地があった。
繊維強化複合材料は、ポリプロピレン又はナイロン等からなるマトリックス樹脂を、ガラス繊維、炭素繊維又はアラミド繊維等の強化繊維で強化させてなる材料である。例えば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP;Carbon Fiber Reinforced Plastics)として、母材に熱硬化性樹脂を用いたものが航空機等をはじめとして様々な用途に使われている。近年は、母材に熱可塑性樹脂を用いたものについて研究開発が進められていて、炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(CFRTP;Carbon Fiber Reinforced Thermo Plastics)と呼ばれている。
CFRTPは、CFRPよりも製造時間が短く、生産性が高いので大量生産に向いている。したがって、CFRTPは、CFRPよりも幅広い用途での活用が期待されている。例えば、これまで金属材料が用いられてきた自動車のサスペンション、サスペンションアーム、ホイール等の機構材にCFRTPを使うことができれば、CFRTPの優れた比剛性により、自動車の大幅な軽量化が可能となる。しかしながら、上述したCFRTPは、金属材料に比べてエネルギー吸収能が小さく、機構材に用いるには耐衝撃性に改良の余地があった。
繊維強化複合材料の品質を向上させる技術として、繊維の形態の適正化を図るとともに、複合材料の表面をしぼ加工することで、耐引っ掻き性を向上させることがある(特許文献1)。
特許文献1に記載の技術は、耐引っ掻き性を向上させるためのものであり、繊維強化複合材料の耐衝撃性を向上させるためのものではなかった。機構材としての用途ばかりでなく、防振部品、吸音・遮音材などの用途においては、コンポジットプリプレグには、剛性に加え、高いエネルギー吸収性(衝撃吸収性、振動吸収性を含む)が要求される。
そこで本発明の目的は、高い剛性を維持しつつ、耐衝撃性を高めた部材を得ることができるコンポジットプリプレグ、及びコンポジット積層体を提供することにある。
本発明者らは、コンポジットプリプレグのマトリックス部について、熱可塑性樹脂と、当該熱可塑性樹脂に対し常温で非相溶の材料とのブレンドであって、熱可塑性樹脂を海相とする海島構造をとり、かつ島相が異方性を持つことにより、コンポジットプリプレグの耐衝撃性を高めることができ、ひいては当該プリプレグを用いた積層体の耐衝撃性を高めることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のコンポジットプリプレグは、強化繊維と、マトリックス部と、を含むコンポジットプリプレグにおいて、
前記強化繊維は、連続繊維及び/又は不連続繊維を含み、
前記強化繊維が不連続繊維を含む場合には、前記コンポジットプリプレグの総体積に対する前記強化繊維の体積の割合が、10%以上であり、
前記マトリックス部が、熱可塑性樹脂から選ばれる少なくとも1種と、前記熱可塑性樹脂に対し常温で非相溶の材料から選ばれる少なくとも1種とのブレンドであって、前記熱可塑性樹脂を海相とする海島構造を取り、該海島構造の島相の平均アスペクト比が1.3以上であることを特徴とする。かかるコンポジットプリプレグは、高い耐衝撃性を有している。
前記強化繊維は、連続繊維及び/又は不連続繊維を含み、
前記強化繊維が不連続繊維を含む場合には、前記コンポジットプリプレグの総体積に対する前記強化繊維の体積の割合が、10%以上であり、
前記マトリックス部が、熱可塑性樹脂から選ばれる少なくとも1種と、前記熱可塑性樹脂に対し常温で非相溶の材料から選ばれる少なくとも1種とのブレンドであって、前記熱可塑性樹脂を海相とする海島構造を取り、該海島構造の島相の平均アスペクト比が1.3以上であることを特徴とする。かかるコンポジットプリプレグは、高い耐衝撃性を有している。
本発明のコンポジットプリプレグは、島相の平均アスペクト比が1.5以上であることが好ましく、また、熱可塑性樹脂に対し常温で非相溶の材料が、エラストマーであることが好ましい。さらに、島相の短径が10μm以下であることが好ましく、強化繊維が炭素繊維であることが好ましい。
本発明のコンポジット積層体は、上記のコンポジットプリプレグを積層してなることを特徴とする。
本発明によれば、高い剛性を維持しつつ、耐衝撃性を高めた部材を得ることができる。また、海島構造の島相の平均アスペクト比が1.3以上であることから、耐亀裂進展性に優れている。
以下、本発明のコンポジットプリプレグ及びコンポジット積層体について、より具体的に説明する。
[コンポジットプリプレグ]
本発明のコンポジットプリプレグは、強化繊維と、マトリックス部と、を含む。強化繊維は、連続繊維及び/又は不連続繊維を含み、強化繊維が不連続繊維を含む場合には、前記コンポジットプリプレグの総体積に対する前記強化繊維の体積の割合が、10%以上である。マトリックス部が、熱可塑性樹脂から選ばれる少なくとも1種と、前記熱可塑性樹脂に対し常温で非相溶の材料から選ばれる少なくとも1種とのブレンドであって、前記熱可塑性樹脂を海相とする海島構造を取り、該海島構造の島相の平均アスペクト比が1.3以上である。ここに、「海島構造」とは、一方の成分相(島相)が、もう一方の成分相(海相)中に分散した構造を指し、島相中には、少量の海相成分が分散されていてもよい。
本発明のコンポジットプリプレグは、強化繊維と、マトリックス部と、を含む。強化繊維は、連続繊維及び/又は不連続繊維を含み、強化繊維が不連続繊維を含む場合には、前記コンポジットプリプレグの総体積に対する前記強化繊維の体積の割合が、10%以上である。マトリックス部が、熱可塑性樹脂から選ばれる少なくとも1種と、前記熱可塑性樹脂に対し常温で非相溶の材料から選ばれる少なくとも1種とのブレンドであって、前記熱可塑性樹脂を海相とする海島構造を取り、該海島構造の島相の平均アスペクト比が1.3以上である。ここに、「海島構造」とは、一方の成分相(島相)が、もう一方の成分相(海相)中に分散した構造を指し、島相中には、少量の海相成分が分散されていてもよい。
(マトリックス部)
マトリックス部は、熱可塑性樹脂から選ばれる少なくとも1種を含む。マトリックス部の熱可塑性樹脂は、コンポジットプリプレグを製造する際に、フィルムのような形態の固体の材料を用いることができるので、後述するようなマトリックス部の海島構造や、その島相の異方性についての設計やコントロールを容易にできる。また、マトリックス部が熱可塑性樹脂を含むことにより、本発明のコンポジットプリプレグを用いて積層体を製造するときに、例えば従来から用いられているCFRTPの製造法、例えばフィルムスタック法を用いることができる。したがって、本発明のコンポジットプリプレグは、マトリックス部が熱硬化性樹脂からなる場合に比べて、積層体を製造するときの成形時間が短く、高い生産性で製造することができる。
マトリックス部は、熱可塑性樹脂から選ばれる少なくとも1種を含む。マトリックス部の熱可塑性樹脂は、コンポジットプリプレグを製造する際に、フィルムのような形態の固体の材料を用いることができるので、後述するようなマトリックス部の海島構造や、その島相の異方性についての設計やコントロールを容易にできる。また、マトリックス部が熱可塑性樹脂を含むことにより、本発明のコンポジットプリプレグを用いて積層体を製造するときに、例えば従来から用いられているCFRTPの製造法、例えばフィルムスタック法を用いることができる。したがって、本発明のコンポジットプリプレグは、マトリックス部が熱硬化性樹脂からなる場合に比べて、積層体を製造するときの成形時間が短く、高い生産性で製造することができる。
また、マトリックス部が熱可塑性樹脂を含むことにより、本発明のコンポジットプリプレグを用いた積層体は、熱融着することができる。したがって、積層体にリブを形成した部材や、積層体を用いた各種製品のように、二次成型品を、ホットプレス等を用いて高い生産性で製造することができる。
更に、マトリックス部が熱可塑性樹脂を含むことにより、コンポジットプリプレグ、そのプリプレグを用いた積層体及びその積層体を用いた各種製品、部材のリサイクルが可能である。
上述した熱可塑性樹脂に加えて、マトリックス部は、熱可塑性樹脂に対し常温で非相溶の材料(以下、「非相溶材料」ともいう。)を含む。マトリックス部が、非相溶材料を含むことにより、マトリックス部の熱可塑性樹脂による特性とは異なる特性、又は同様の特性を、付加的に有することができる。したがって、例えば非相溶材料が、エネルギー吸収能が高い材料、具体的にエラストマーであることにより、コンポジットプリプレグやそれを用いた積層体の耐衝撃性を向上させることができる。逆にいえば、本発明ではマトリックス部の熱可塑性樹脂の特性とは異なる特性又は同様の特性を付加的に有するようにするために、マトリックス部に含まれる熱可塑性樹脂以外の材料が、非相溶材料であることが重要である。
マトリックス部は、非相溶材料を含むことにより、熱可塑性樹脂が海相であり、非相溶材料が島相である海島構造を取る。そして、本発明のコンポジットプリプレグは、海島構造の島相が異方性を持つことが特徴の一つである。異方性を持つことにより、異方性を持たない場合に比べて、高い剛性を具備しつつ、非相溶材料に基づいた特性、例えば耐衝撃性を、格段に向上させることができる。
マトリックス部の海島構造の島相が異方性を持つとは、マトリックス部の所定の断面において、海島構造においては島相の長径と短径とに相違があることをいう。この長径と短径との長さの比をアスペクト比という。ここに、正円を含むいかなる形状をも楕円近似を適応する。島相の異方性は、AFM(原子間力顕微鏡)などによってマトリックス部を観察することで確認することができる。必要に応じて観察された画像を二値化処理してもよい。また、画像として選択されるプリプレグの断面の領域は、例えば島相が30個程度で観察されている任意の領域とすることができる。観察された画像から個々の島相の輪郭を楕円形に近似させて、長径と短径とを計測してアスペクト比を算出し、観察された領域における島相の平均アスペクト比を算出することができる。島相の輪郭の楕円形ヘの近似は、特に限定されず、例えば、最小二乗法を用いて行うことができる。
マトリックス部の材料が、例えば押出成形によるフィルムの形態である場合には、そのフィルムの押出方向と平行な方向で海島構造の島相の異方性が生じているので、かかるフィルムの押出方向と平行な方向の断面で観察することが好ましい。
マトリックス部の材料が、例えば押出成形によるフィルムの形態である場合には、そのフィルムの押出方向と平行な方向で海島構造の島相の異方性が生じているので、かかるフィルムの押出方向と平行な方向の断面で観察することが好ましい。
マトリックス部の海島構造の島相の異方性を示す平均アスペクト比は、1.3以上であることが好ましい。平均アスペクト比が1.3以上で異方性を有していると言え、異方性による効果が有利に表れ、高い剛性及びエネルギー吸収性をより確実に発現させることができる。上記平均アスペクト比は、1.5以上であることがより好ましく、2.0以上であることが更に好ましく、3.0以上であることが更に好ましい。
本発明のコンポジットプリプレグは、マトリックス部が上述した構造を有することより、例えばCFRTPにおいては、CFRTPの備える高い剛性を具備しつつ、耐衝撃性を高めることができる。従来は、CFRTPの耐衝撃性を高めるために、二枚の炭素繊維プリプレグの間に、エラストマーの層やエラストマーを含む樹脂の層を有するようにした積層構造(サンドイッチ構造)のCFRTPがあった。しかし、このようなエラストマーの層やエラストマーを含む樹脂の層を有するCFRTPは、エラストマーの層やエラストマーを含む樹脂の層の分だけ炭素繊維の配合割合が低いので剛性が相対的に低かった。
これに対し、本発明のコンポジットプリプレグは、マトリックス部に、非相溶材料としてエラストマーを含むことができる。したがって、耐衝撃性を高めるために従来のように二枚の炭素繊維プリプレグの間に、エラストマーの層やエラストマーを含む樹脂の層を有する積層構造(サンドイッチ構造)にする必要がなく、よってCFRTPの高い剛性を維持しつつ、耐衝撃性を高めることができる。
これに対し、本発明のコンポジットプリプレグは、マトリックス部に、非相溶材料としてエラストマーを含むことができる。したがって、耐衝撃性を高めるために従来のように二枚の炭素繊維プリプレグの間に、エラストマーの層やエラストマーを含む樹脂の層を有する積層構造(サンドイッチ構造)にする必要がなく、よってCFRTPの高い剛性を維持しつつ、耐衝撃性を高めることができる。
マトリックス部の島相の短径は、10μm以下であることが好ましい。マトリックス部の島相の短径は、上述した島相の平均アスペクト比を求めたときに観察された画像における楕円形に近似させた島相の輪郭の短径の平均値をいう。島相の短径が10μm以下であることにより、アスペクト比を持ち、かつある程度小さい島相が複数存在することで界面が増え、亀裂進展性抑制効果がある。好ましくは、7μm以下であり、より好ましくは、5μm以下である。下限については特に限定されないが、0.3μm程度が好ましい。
マトリックス部の熱可塑性樹脂は、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリカーボネート、ポリ乳酸、ポリアセタール、ポリスルホン、四フッ化ポリエチレン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリチオエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリウレタン、熱可塑性エラストマー、ポリアルキレンオキサイドなどが挙げられる。熱可塑性樹脂は、1種単独であってもよく、2種以上の組み合わせでもよい。2種以上の組み合わせの場合は、ブレンドでもよく、共重合体でもよい。
ポリアミドとしては、例えば、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリペンタメチレンアジパミド(ナイロン56)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリペンタメチレンセバカミド(ナイロン510)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンアジパミドコポリマー(ナイロン6/66)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6I)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ナイロン66/6I/6)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミドコポリマー(ナイロン6T/12)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T/6I)、ポリキシリレンアジパミド(ナイロンXD6)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリ−2−メチルペンタメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/M5T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリペンタメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/5T)、ポリノナメチレンテレフタルアミド(ナイロン9T)などが挙げられる。
ポリエステルとしては、例えば、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレフタレート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/5−ナトリウムスルホイソフタレート)、ポリブチレン(テレフタレート/5−ナトリウムスルホイソフタレート)、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートなどが挙げられる。
ポリフェニレンオキシドとしては、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンオキシド)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンオキシド)、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレンオキシド)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンオキシド)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンオキシド)などが挙げられる。また、2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例えば、2,3,6−トリメチルフェノール)との共重合体などの共重合体も用いることができる。
ポリプロピレンとしては、例えば、ポリプロピレン単独重合体、エチレン・プロピレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体などが挙げられる。
マトリックス部の非相溶材料は、コンポジットプリプレグ及び積層体の目的、用途に応じて公知の非相溶材料から適宜選択することができる。非相溶材料は、耐衝撃性を向上させるためには、エラストマーであることが好ましい。エラストマーはエネルギー吸収能が高いから、マトリックス部の非相溶材料であることより、本発明の連続炭素繊維コンポジットプリプレグの耐衝撃性を高めることができる。
非相溶材料は、例えば、熱可塑性樹脂から選択することができる。より具体的に、熱可塑性樹脂としては、マトリックス部の熱可塑性樹脂に関して先に挙げた熱可塑性樹脂が挙げられ、特に、オレフィン系(TPO)熱可塑性エラストマー;アミド系(TPA)熱可塑性エラストマー;エステル系(TPC)熱可塑性エラストマー;スチレン系(TPS)熱可塑性エラストマー;ウレタン系(TPU)熱可塑性エラストマー;熱可塑性ゴム架橋体(TPV)などの熱可塑性エラストマーから選択することができる。非相溶材料は、1種単独であってもよく、2種以上の組み合わせであってもよい。2種以上の組み合わせの場合は、ブレンドでもよく、共重合体でもよい。
非相溶材料は、例えば、熱可塑性樹脂から選択することができる。より具体的に、熱可塑性樹脂としては、マトリックス部の熱可塑性樹脂に関して先に挙げた熱可塑性樹脂が挙げられ、特に、オレフィン系(TPO)熱可塑性エラストマー;アミド系(TPA)熱可塑性エラストマー;エステル系(TPC)熱可塑性エラストマー;スチレン系(TPS)熱可塑性エラストマー;ウレタン系(TPU)熱可塑性エラストマー;熱可塑性ゴム架橋体(TPV)などの熱可塑性エラストマーから選択することができる。非相溶材料は、1種単独であってもよく、2種以上の組み合わせであってもよい。2種以上の組み合わせの場合は、ブレンドでもよく、共重合体でもよい。
オレフィン系(TPO)熱可塑性エラストマーとしては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−4−メチル−ペンテン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、1−ブテン−1−ヘキセン共重合体、1−ブテン−4−メチル−ペンテン、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体、プロピレン−メタクリル酸共重合体、プロピレン−メタクリル酸メチル共重合体、プロピレン−メタクリル酸エチル共重合体、プロピレン−メタクリル酸ブチル共重合体、プロピレン−メチルアクリレート共重合体、プロピレン−エチルアクリレート共重合体、プロピレン−ブチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、プロピレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体などが挙げられる。なお、オレフィン系(TPO)熱可塑性エラストマーは、水素添加されたものであってもよい。
アミド系(TPA)熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ハードセグメントがナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12などであり、ソフトセグメントがポリエーテル及び/又はポリエステルである熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
エステル系(TPC)熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ハードセグメントがポリブチレンテレフタレートなどであり、ソフトセグメントがポリエーテル及び/又はポリエステルである熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
スチレン系(TPS)熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)−ポリスチレン(SEBS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン−プロピレン)−ポリスチレン(SEPS)、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)などが挙げられる。なお、スチレン系(TPS)熱可塑性エラストマーは、水素添加されたものであってもよい。
ウレタン系(TPU)熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ハードセグメントが芳香族又は脂肪族などであり、ソフトセグメントがポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテル及びポリエステル、ポリカーボネート、ポリカプロラクトンなどである熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
熱可塑性ゴム架橋体(TPV)としては、例えば、相を高度に架橋してPPの連続相に細かく分散した、EPDMとPPとの複合体;アクリロニトリル−ブタジエンゴム相を高度に架橋してPPの連続相に細かく分散した、NBRとPPとの複合体などが挙げられる。
非相溶材料のエラストマーは、熱可塑性エラストマーに限られず、熱硬化性エラストマーでもよい。熱硬化性エラストマーは、天然ゴムや、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、フッ素ゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等の合成ゴムの一種又は二種以上が挙げられる。
マトリックス部における熱可塑性樹脂は、非相溶材料よりも引張弾性率が高いことが好ましい。また、マトリックス部における熱可塑性樹脂と、非相溶材料との比率は、海島構造を取り得る限り、特に限定されない。熱可塑性樹脂が海相となる海島構造になるように配合する。およそ容積割合で熱可塑性樹脂が約40Vol%以上の場合に熱可塑性樹脂が海相となる海島構造になる。
<相溶化剤>
プリプレグは、相溶化剤を更に含んでもよい。ここで、相溶化剤は、マトリックス部の樹脂と、強化繊維との親和性を高める働きを有する。相溶化剤としては、例えば、酸変性、エポキシ変性、又はウレタン変性を施した熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。相溶化剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
プリプレグは、相溶化剤を更に含んでもよい。ここで、相溶化剤は、マトリックス部の樹脂と、強化繊維との親和性を高める働きを有する。相溶化剤としては、例えば、酸変性、エポキシ変性、又はウレタン変性を施した熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。相溶化剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸変性に用いる酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、シトラコン酸、ソルビン酸、メサコン酸、アンゲリカ酸などの不飽和カルボン酸が挙げられる。また、これら不飽和カルボン酸の誘導体も用いることができ、その誘導体としては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物;アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、マレイン酸エチル等のエステル;アクリルアミド、マレイン酸アミド等のアミド;イミド;アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム等の金属塩などが挙げられる。これらの中でも、酸変性に用いる酸としては、マレイン酸又は無水マレイン酸を好適に用いることができる。
(その他の成分)
また、マトリックス部は、本発明の目的を逸脱しない範囲において、結晶核剤、離型剤、滑剤、酸化防止剤、難燃剤、耐光剤、耐候剤などを含んでもよい。その他の成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、マトリックス部は、本発明の目的を逸脱しない範囲において、結晶核剤、離型剤、滑剤、酸化防止剤、難燃剤、耐光剤、耐候剤などを含んでもよい。その他の成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<強化繊維>
強化繊維は、本発明のプリプレグにおいて、剛性を付与する働きを有する。強化繊維としては、公知のFRP等の繊維強化複合材料に用いられている繊維を用いることができ、例えば、ガラス繊維、ガラスミルドファイバー、炭素繊維、チタン酸カリウムウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、硼酸アルミニウムウィスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維などが挙げられる。強化繊維は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。特に、本発明のプリプレグにおける強化繊維は、軽量ながらも高い剛性を得る観点から、ガラス繊維又は炭素繊維であることが好ましく、炭素繊維がより好ましい。
なお、強化繊維は、中空状であってもよい。また、強化繊維としては、上述した繊維を、イソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物、エポキシ化合物などのカップリング剤等で予備処理したものを用いてもよい。
強化繊維は、本発明のプリプレグにおいて、剛性を付与する働きを有する。強化繊維としては、公知のFRP等の繊維強化複合材料に用いられている繊維を用いることができ、例えば、ガラス繊維、ガラスミルドファイバー、炭素繊維、チタン酸カリウムウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、硼酸アルミニウムウィスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維などが挙げられる。強化繊維は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。特に、本発明のプリプレグにおける強化繊維は、軽量ながらも高い剛性を得る観点から、ガラス繊維又は炭素繊維であることが好ましく、炭素繊維がより好ましい。
なお、強化繊維は、中空状であってもよい。また、強化繊維としては、上述した繊維を、イソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物、エポキシ化合物などのカップリング剤等で予備処理したものを用いてもよい。
強化繊維は、連続繊維及び/又は不連続繊維を含む。ここで、連続繊維とは、長さの平均が5cm以上の繊維を指し、シート状に縫合された繊維を含むものとする。また、本発明において、不連続繊維とは、連続繊維以外の繊維を指す。繊維長が0.5mm〜5cm未満の繊維については、スタンピング成形法等により、半球形状やリブ等の立体的な形状を成型する際により好ましい。繊維長が0.5mm未満の繊維については、特に射出成形による成形の際に好適に用いられる。耐衝撃強度の観点では連続繊維が最も好ましく、繊維長が短くなるほど耐衝撃強度の効果は小さくなるが、幅広い成形法に対応できるメリットがある。
そして、上記強化繊維が不連続繊維を含む場合には、本発明のプリプレグの総体積に対する上記強化繊維の体積の割合(Volume of fiber、以下、「Vf」と称することがある)が、10%以上であることを要する。より好ましくは10%以上60%以下、更に好ましくは10%以上53%以下である。また、上記強化繊維が不連続繊維を含む場合のVfは、剛性をより高める観点から、30%以上であることが好ましく、より好ましくは30%以上70%以下である。
その一方で、上記強化繊維が不連続繊維を含まない場合、上記Vfは特に限定されない。
そして、上記強化繊維が不連続繊維を含む場合には、本発明のプリプレグの総体積に対する上記強化繊維の体積の割合(Volume of fiber、以下、「Vf」と称することがある)が、10%以上であることを要する。より好ましくは10%以上60%以下、更に好ましくは10%以上53%以下である。また、上記強化繊維が不連続繊維を含む場合のVfは、剛性をより高める観点から、30%以上であることが好ましく、より好ましくは30%以上70%以下である。
その一方で、上記強化繊維が不連続繊維を含まない場合、上記Vfは特に限定されない。
なお、プリプレグのVfは、以下の方法により求めることができる。
まず、面積S、厚みtのプリプレグを準備する。次に、準備したプリプレグを、必要に応じて金属製メッシュで挟み、強化繊維以外の成分であるマトリックス部を焼失させるか、或いは、当該マトリックス部を溶媒に浸漬して溶解させて除去し、その残渣(強化繊維)を得る。次いで、得られた残渣(強化繊維)の重量Wを測定する。そして、強化繊維の密度ρfを用い、下記式により、プリプレグの総体積に対する強化繊維の体積の割合Vf(%)を算出することができる。
Vf(%)={(W/ρf)/(S×t)}×100
まず、面積S、厚みtのプリプレグを準備する。次に、準備したプリプレグを、必要に応じて金属製メッシュで挟み、強化繊維以外の成分であるマトリックス部を焼失させるか、或いは、当該マトリックス部を溶媒に浸漬して溶解させて除去し、その残渣(強化繊維)を得る。次いで、得られた残渣(強化繊維)の重量Wを測定する。そして、強化繊維の密度ρfを用い、下記式により、プリプレグの総体積に対する強化繊維の体積の割合Vf(%)を算出することができる。
Vf(%)={(W/ρf)/(S×t)}×100
強化繊維が長尺な連続繊維である場合には、プリプレグは、ロールに巻き取ることが可能な長尺なフィルム状のプリプレグとすることができる。このような長尺のプリプレグは、所定サイズの積層体を作製する際に、ロールから必要長さで巻き出して供給することができるので、一枚シートを個々に作製したプリプレグに比べて無駄が少ない。この場合の強化繊維は、一方向の繊維束であってもよいし、織物であってもよい。
強化繊維の単繊維の平均直径は、特に限定されず、例えば、0.1〜20μmであり、好ましくは5〜10μm、より好ましくは6〜8μmである。
[製造方法]
本発明のプリプレグの製造方法としては、特に限定されず、例えば、フィルムスタック法、押出成形法などの公知のプリプレグの製法により、プリプレグを製造することができる。より具体的に、プリプレグは、例えば、少なくとも熱可塑性樹脂及び非相溶材料、並びに任意のその他の成分等を配合・混練して樹脂組成物を調製する工程と、当該樹脂組成物をTダイ法やインフレーション法等によりシート状に押し出す工程と、そのシート状の樹脂組成物(マトリックス部の前駆体)を強化繊維に含浸させる工程とを含む方法により、製造することができる。なお、含浸させる工程では、任意に、温度及び/又は圧力をかける冷熱プレスを行ってもよい。
本発明のプリプレグの製造方法としては、特に限定されず、例えば、フィルムスタック法、押出成形法などの公知のプリプレグの製法により、プリプレグを製造することができる。より具体的に、プリプレグは、例えば、少なくとも熱可塑性樹脂及び非相溶材料、並びに任意のその他の成分等を配合・混練して樹脂組成物を調製する工程と、当該樹脂組成物をTダイ法やインフレーション法等によりシート状に押し出す工程と、そのシート状の樹脂組成物(マトリックス部の前駆体)を強化繊維に含浸させる工程とを含む方法により、製造することができる。なお、含浸させる工程では、任意に、温度及び/又は圧力をかける冷熱プレスを行ってもよい。
また、プリプレグの製造においては、マトリックス部に配向性(異方性)の発現及び向上をもたらすために、上述したTダイ等による樹脂組成物の押し出しの際に、せん断速度(せん断応力)を高めることができ、また、上述したシート状の樹脂組成物を任意の方向に延伸することができる。
Tダイを用いた樹脂組成物の押し出しによるマトリックス部への異方性の発現について詳述する。フィルムスタック法における熱プレスの過程では、マトリックス部の熱可塑性樹脂及び非相溶材料の海島構造の島相を、異方性を持つように変形させることは困難である。したがって、プリプレグの製造に供される材料である、マトリックス部用のフィルムが、上記の島相が異方性を持つことが好ましい。このような島相が異方性を持つフィルムは、Tダイ法で作製することができる。
Tダイ法の場合、スリット形状の口金から原料を押し出すことにより、押し出された直後のフィルムは、押出方向と平行な方向で、海島構造の島相の異方性が生じている。このような、フィルムの製造プロセスで生じた、海島構造の島相の異方性を持つフィルムを、本発明のプリプレグの原料に用いることができる。もっとも、Tダイ法に限られず、原料に、既に異方性を有している形状のエラストマーを、熱可塑性樹脂に混ぜて溶融押し出し成形することによっても、海島構造の島相の異方性を持つフィルムを得ることができる。更に、溶融押出成形後に、フィルムを一軸延伸又は二軸延伸で引き延ばすことによっても、海島構造の島相の異方性を生じさせることができる。
Tダイを用いた樹脂組成物の押し出しによるマトリックス部への異方性の発現について詳述する。フィルムスタック法における熱プレスの過程では、マトリックス部の熱可塑性樹脂及び非相溶材料の海島構造の島相を、異方性を持つように変形させることは困難である。したがって、プリプレグの製造に供される材料である、マトリックス部用のフィルムが、上記の島相が異方性を持つことが好ましい。このような島相が異方性を持つフィルムは、Tダイ法で作製することができる。
Tダイ法の場合、スリット形状の口金から原料を押し出すことにより、押し出された直後のフィルムは、押出方向と平行な方向で、海島構造の島相の異方性が生じている。このような、フィルムの製造プロセスで生じた、海島構造の島相の異方性を持つフィルムを、本発明のプリプレグの原料に用いることができる。もっとも、Tダイ法に限られず、原料に、既に異方性を有している形状のエラストマーを、熱可塑性樹脂に混ぜて溶融押し出し成形することによっても、海島構造の島相の異方性を持つフィルムを得ることができる。更に、溶融押出成形後に、フィルムを一軸延伸又は二軸延伸で引き延ばすことによっても、海島構造の島相の異方性を生じさせることができる。
マトリックス部のフィルムの厚さが薄いために厚さが薄いプリプレグは、上述したことから海島構造の島相の球状化が抑制されているので、プリプレグを用いた積層体や、積層体を用いた各種製品のような二次成型品においても、本発明の海島構造の島相の異方性を維持しており、所期した高い剛性を維持しつつ、高い耐衝撃性を確実に備えている。かかる観点から、プリプレグは、厚さが50μm〜300μmとすることができる。250μm以下であることが好ましく、より好ましくは120μm以下、更に好ましくは、80μm以下である。
[積層体]
本発明の積層体は、上述したプリプレグが複数積層されているものである。積層体は、上述したプリプレグを複数備えるため、高い剛性を有するとともに、エネルギー吸収性にも優れる。
本発明の積層体は、上述したプリプレグが複数積層されているものである。積層体は、上述したプリプレグを複数備えるため、高い剛性を有するとともに、エネルギー吸収性にも優れる。
本発明の積層体は、上述したプリプレグを2〜100層、特には16〜40層備えることができる。積層体の厚さは、例えば0.5〜10mmとすることができる。また、積層体は、上述したプリプレグが、最隣接するプリプレグ同士のマトリックス部の配向方向が互いに同一となるように積層されていてもよく、当該配向方向が互いに相違するように(例えば、互いに略垂直となるように)積層されていてもよい。
また、積層体は、上述したプリプレグ以外に、樹脂層等の任意の層を備えてもよい。より具体的に、上述したプリプレグと、樹脂層等の任意の層とが交互に積層されたサンドイッチ構造を有してもよい。但し、積層体は、上述したプリプレグ以外の樹脂層等の層を有しないことが好ましい。換言すると、積層体は、上述したプリプレグのみが複数積層されていることが好ましい。これにより、積層体における強化繊維の占める体積割合が高くなって、当該積層体の剛性をより向上させることができる。
なお、積層体の製造方法としては、特に限定されず、常法に従って製造することができる。より具体的に、例えば、上述のプリプレグ、及び任意の樹脂層等の層を、所望の順序となるように積層する工程と、任意に、温度及び/又は圧力をかける冷熱プレスを行う工程とを含む方法により、製造することができる。立体的な形状を作製する際には、前述のように不連続繊維も好適に用いられ、また、複雑な形状を作製する際には、連続繊維で作製する部位と不連続繊維で作製する部位とを有してもよい。不連続繊維を用いる場合は射出成形も好適に選択される。
本発明の積層体の用途としては、特に限定されず、繊維強化複合材料として、高い剛性とエネルギー吸収性とが要求される用途に好適に用いることができる。用途としては、例えば、自動車(例えば、ボディ)、電車などの車両用部品;航空機用部品;防振部品;吸音・遮音材;建築材料;風力発電などの発電における発電装置部品;家電部品、OA機器部品;圧力容器;水素タンクなどが挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、これらの実施例は、本発明の例示を目的とするものであり、本発明を何ら限定するものではない。
(プリプレグの調製)
まず、強化繊維として、連続繊維の炭素繊維(東レ株式会社製、「T700SC」)の開繊UDシート(50g/m2)を準備した。
一方、表1に示す配合処方(数値は質量%)にて、熱可塑性樹脂及び非相溶材料としてのエラストマーを相溶化剤と共に配合・混練し、樹脂組成物を調製した。次いで、調製した樹脂組成物を、Tダイによりシート状に押し出した。なお、押し出しの際には、せん断速度を調節し、最終的に得られるプリプレグにおけるマトリックス部の海島構造及び配向性等を適宜調整した。
まず、強化繊維として、連続繊維の炭素繊維(東レ株式会社製、「T700SC」)の開繊UDシート(50g/m2)を準備した。
一方、表1に示す配合処方(数値は質量%)にて、熱可塑性樹脂及び非相溶材料としてのエラストマーを相溶化剤と共に配合・混練し、樹脂組成物を調製した。次いで、調製した樹脂組成物を、Tダイによりシート状に押し出した。なお、押し出しの際には、せん断速度を調節し、最終的に得られるプリプレグにおけるマトリックス部の海島構造及び配向性等を適宜調整した。
そして、シート状の樹脂組成物を上述の強化繊維と接触させ、強化繊維に樹脂組成物を含浸させた。その際、常法に従って、温度280℃、圧力1MPaをかける熱プレスを行った。このようにして、各実施例・比較例のプリプレグを調製した。プリプレグは、炭素繊維の繊維方向と、マトリックス部のMD方向とを平行に配置したプリプレグ、及び、炭素繊維の繊維方向と、マトリックス部のMD方向とを直交させて配置したプリプレグ、の両方を調製した。MD方向とは、マトリックス部に用いられるシート状の樹脂組成物を、押し出しで得るときの押出方向(Machine Direction)のことである。
また、調製した各プリプレグについて、以下の手順に従い、各種測定を行った。
また、調製した各プリプレグについて、以下の手順に従い、各種測定を行った。
<モルフォロジー>
各プリプレグの表面を、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察することで、マトリックス部のモルフォロジーが海島構造であるか、それ以外のものであるかを判定した。
各プリプレグの表面を、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察することで、マトリックス部のモルフォロジーが海島構造であるか、それ以外のものであるかを判定した。
<島相の平均アスペクト比>
配向性の評価として、マトリックス部において海島構造が確認されたものについては、上記AFMを用い、倍率を適宜調節して、30個の島相が観察される領域の画像を任意に選択した。次いで、画像処理ソフトWinloof(三谷商事株式会社製)を用いて、観察される島相のそれぞれについて、既述した手順に従って長径及び短径を求め、アスペクト比を算出して平均値を求めた。
<エラストマーの量(体積分率)>
非相溶材料に相当するエラストマーの量は、樹脂組成物の配合から樹脂組成物中のエラストマーの体積分率及び相溶化剤の体積分率の合計量を算出した。
<繊維含有率Vf>
マトリックスに相当する樹脂組成物の各成分の体積と繊維の体積と合わせた体積中の繊維の体積の割合を算出した。
配向性の評価として、マトリックス部において海島構造が確認されたものについては、上記AFMを用い、倍率を適宜調節して、30個の島相が観察される領域の画像を任意に選択した。次いで、画像処理ソフトWinloof(三谷商事株式会社製)を用いて、観察される島相のそれぞれについて、既述した手順に従って長径及び短径を求め、アスペクト比を算出して平均値を求めた。
<エラストマーの量(体積分率)>
非相溶材料に相当するエラストマーの量は、樹脂組成物の配合から樹脂組成物中のエラストマーの体積分率及び相溶化剤の体積分率の合計量を算出した。
<繊維含有率Vf>
マトリックスに相当する樹脂組成物の各成分の体積と繊維の体積と合わせた体積中の繊維の体積の割合を算出した。
(積層体の調製)
実施例1〜5、比較例1〜2については、調製したプリプレグをマトリックス部の配向方向を揃えて16枚積層し、常法に従って温度280℃、圧力1MPaで熱プレスを行って、面積900cm2、厚さ1.8mmの積層体を調製した。この積層体の調製に当たっては、積層体としたときに下から奇数番目に位置するプリプレグは、炭素繊維の繊維方向と、マトリックス部のMD方向とを直交させたものを用い、積層体としたときに下から偶数番目に位置するプリプレグは、炭素繊維の繊維方向と、マトリックス部のMD方向とを平行に配置したものを用いた。
実施例6と比較例3については、炭素繊維の繊維方向とマトリックス部の配向方向を揃えたプリプレグを作製した後、多数の長方形の小片に裁断した。得られた小片、すなわちチョップのサイズは炭素繊維と平行方向が30mm、炭素繊維と直交方向が10mmとした。この小片を炭素繊維がランダムな方向に配向するように、平均16層の厚みとなるように金型に充填して、温度280℃、圧力1MPaをかける熱プレスを行って、積層体を調製した。
調製した各積層体について、以下の手順に従い、各種測定を行った。
実施例1〜5、比較例1〜2については、調製したプリプレグをマトリックス部の配向方向を揃えて16枚積層し、常法に従って温度280℃、圧力1MPaで熱プレスを行って、面積900cm2、厚さ1.8mmの積層体を調製した。この積層体の調製に当たっては、積層体としたときに下から奇数番目に位置するプリプレグは、炭素繊維の繊維方向と、マトリックス部のMD方向とを直交させたものを用い、積層体としたときに下から偶数番目に位置するプリプレグは、炭素繊維の繊維方向と、マトリックス部のMD方向とを平行に配置したものを用いた。
実施例6と比較例3については、炭素繊維の繊維方向とマトリックス部の配向方向を揃えたプリプレグを作製した後、多数の長方形の小片に裁断した。得られた小片、すなわちチョップのサイズは炭素繊維と平行方向が30mm、炭素繊維と直交方向が10mmとした。この小片を炭素繊維がランダムな方向に配向するように、平均16層の厚みとなるように金型に充填して、温度280℃、圧力1MPaをかける熱プレスを行って、積層体を調製した。
調製した各積層体について、以下の手順に従い、各種測定を行った。
<曲げ剛性の評価>
剛性として、実施例1〜5、比較例1〜2は、積層体のMD方向の曲げ剛性を評価した。具体的には、得られた積層体から、砥石カッターを用い、10mm×100mm×2mmのサイズに切り出し、曲げ剛性試験用の試験片を得た。この試験片をテンシロン(A&D社製)により、支点間距離64mm、速度2mm/minの条件にて曲げ剛性試験を行い、以下の基準で評価した。Aが最もよい評価である。実施例6、比較例3はMD方向を定義できないが、実施例1〜5、比較例1〜2と同様にして積層体から試験片を得て、曲げ剛性試験を行った。
A:曲げ弾性率が40GPa以上
B:曲げ弾性率が30GPa以上40GPa未満
C:曲げ弾性率が10GPa以上30GPa未満
D:曲げ弾性率が10GPa未満
剛性として、実施例1〜5、比較例1〜2は、積層体のMD方向の曲げ剛性を評価した。具体的には、得られた積層体から、砥石カッターを用い、10mm×100mm×2mmのサイズに切り出し、曲げ剛性試験用の試験片を得た。この試験片をテンシロン(A&D社製)により、支点間距離64mm、速度2mm/minの条件にて曲げ剛性試験を行い、以下の基準で評価した。Aが最もよい評価である。実施例6、比較例3はMD方向を定義できないが、実施例1〜5、比較例1〜2と同様にして積層体から試験片を得て、曲げ剛性試験を行った。
A:曲げ弾性率が40GPa以上
B:曲げ弾性率が30GPa以上40GPa未満
C:曲げ弾性率が10GPa以上30GPa未満
D:曲げ弾性率が10GPa未満
<落錘耐衝撃性の評価>
エネルギー吸収性として、落錘耐衝撃性を評価した。具体的には、得られた積層体から、砥石カッターを用い、80mm×80mm×2mmのサイズに切り出し、落錘耐衝撃試験用の試験片を得た。この試験片を計装化衝撃試験器(IMATEK社製)により、落錘質量19.67kg、衝撃速度4.4m/sの条件にて落錘耐衝撃性試験を行い、以下の基準で評価した。Aが最もよい評価である。
A:吸収エネルギーが150J以上
B:吸収エネルギーが100J以上150J未満
C:吸収エネルギーが65J以上100J未満
D:吸収エネルギーが65J未満
エネルギー吸収性として、落錘耐衝撃性を評価した。具体的には、得られた積層体から、砥石カッターを用い、80mm×80mm×2mmのサイズに切り出し、落錘耐衝撃試験用の試験片を得た。この試験片を計装化衝撃試験器(IMATEK社製)により、落錘質量19.67kg、衝撃速度4.4m/sの条件にて落錘耐衝撃性試験を行い、以下の基準で評価した。Aが最もよい評価である。
A:吸収エネルギーが150J以上
B:吸収エネルギーが100J以上150J未満
C:吸収エネルギーが65J以上100J未満
D:吸収エネルギーが65J未満
<総合評価>
積層体の総合評価として、上記2つの評価において、一つでもD評価があるものは「×」と評価し、A〜C評価のみであるものは「○」と評価した。
上記曲げ剛性、落錘耐衝撃性の評価及び総合評価を表1に併記する。
積層体の総合評価として、上記2つの評価において、一つでもD評価があるものは「×」と評価し、A〜C評価のみであるものは「○」と評価した。
上記曲げ剛性、落錘耐衝撃性の評価及び総合評価を表1に併記する。
*1 樹脂A:宇部興産株式会社製、「1022B」、ナイロン6
*2 樹脂B:株式会社クラレ製、「ハイブラー7125」、スチレン系熱可塑性エラストマー
*3 樹脂C:三井化学株式会社製、「タフマー640」、エチレン系熱可塑性エラストマー
相溶化剤:旭化成株式会社製、「タフテック(登録商標)M1913」、無水マレイン酸変性スチレン系熱可塑性エラストマー
*2 樹脂B:株式会社クラレ製、「ハイブラー7125」、スチレン系熱可塑性エラストマー
*3 樹脂C:三井化学株式会社製、「タフマー640」、エチレン系熱可塑性エラストマー
相溶化剤:旭化成株式会社製、「タフテック(登録商標)M1913」、無水マレイン酸変性スチレン系熱可塑性エラストマー
表1より、プリプレグにおけるマトリックス部が海島構造をとり、かつ、所定の態様で配向性を有する実施例1〜5では、剛性及びエネルギー吸収性の両方の評価結果が良好であることが分かる。また、実施例6から、強化繊維が小さなシート状の単位で揃っていれば、比較例3との対比で特に落錘耐衝撃性に対して効果があることが分かる。
以上、本発明のコンポジットプリプレグ及びコンポジット積層体を、実施形態により説明したが、本発明のコンポジットプリプレグ及びコンポジット積層体は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で幾多の変形が可能である。
Claims (6)
- 強化繊維と、マトリックス部と、を含むコンポジットプリプレグにおいて、
前記強化繊維は、連続繊維及び/又は不連続繊維を含み、
前記強化繊維が不連続繊維を含む場合には、前記コンポジットプリプレグの総体積に対する前記強化繊維の体積の割合が、10%以上であり、
前記マトリックス部が、熱可塑性樹脂から選ばれる少なくとも1種と、前記熱可塑性樹脂に対し常温で非相溶の材料から選ばれる少なくとも1種とのブレンドであって、前記熱可塑性樹脂を海相とする海島構造を取り、該海島構造の島相の平均アスペクト比が1.3以上であることを特徴とするコンポジットプリプレグ。 - 前記島相の平均アスペクト比が1.5以上である請求項1記載のコンポジットプリプレグ。
- 前記熱可塑性樹脂に対し常温で非相溶の材料が、エラストマーである請求項1又は2記載のコンポジットプリプレグ。
- 前記島相の短径が10μm以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載のコンポジットプリプレグ。
- 前記強化繊維が炭素繊維である請求項1〜4のいずれか一項に記載のコンポジットプリプレグ。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載のコンポジットプリプレグを積層してなることを特徴とするコンポジット積層体。
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