JPWO2019189284A1 - 複合材料及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
導電性に優れる、複合材料を提供する。薄片化黒鉛と樹脂とを含む、複合材料であって、複合材料の表面に占める樹脂の割合(A)%と、複合材料の全体に占める樹脂の割合(B)重量%との比(A/B)が、1.0以下である、複合材料。
Description
本発明は、薄片化黒鉛と樹脂とを含む、複合材料及び該複合材料の製造方法に関する。
従来、導電性材料や熱伝導性材料として、炭素材料が広く用いられている。近年では、リチウムイオン二次電池などの二次電池やキャパシタなどの電極材料としての利用が検討されている。このような炭素材料としては、黒鉛、カーボンナノチューブ、グラフェン、又は薄片化黒鉛などが用いられている。薄片化黒鉛とは、元の黒鉛を剥離処理して得られるものであり、元の黒鉛よりも薄いグラフェンシート積層体である。
下記の特許文献1には、薄片化黒鉛と樹脂とを含む複合材料が開示されている。特許文献1の複合材料の製造方法では、まず、黒鉛または一次薄片化黒鉛と、ポリマーとを含み、ポリマーが黒鉛または一次薄片化黒鉛に固定されている組成物を用意する。次に、用意した組成物中に含まれるポリマーを熱分解することにより、ポリマーの一部を残存させながら、黒鉛または一次薄片化黒鉛を剥離する。それによって、複合材料が製造されている。また、特許文献1においては、組成物を用意する工程において、熱分解性発泡剤を含む組成物を用意してもよい旨が記載されている。
近年、特にハイブリッド自動車や電気自動車などの車載用途において、二次電池の更なる高性能化が求められている。それに伴い、二次電池の電極においても、より一層の低抵抗化が求められている。そのため、高い導電性を有する(抵抗値の低い)特許文献1の複合材料を用いた場合においても、なお十分ではなかった。
本発明の目的は、導電性に優れる、複合材料及び該複合材料の製造方法を提供することにある。
本発明に係る複合材料は、薄片化黒鉛と樹脂とを含む、複合材料であって、前記複合材料の表面に占める樹脂の割合(A)%と、前記複合材料の全体に占める樹脂の割合(B)重量%との比(A/B)が、1.0以下である。
本発明に係る複合材料のある特定の局面では、前記複合材料の表面に占める樹脂の割合(A)%が、40.0%以下である。
本発明に係る複合材料の他の特定の局面では、前記複合材料の全体に占める樹脂の割合(B)重量%が、2.0重量%以上、80.0重量%以下である。
本発明に係る複合材料のさらに他の特定の局面では、前記薄片化黒鉛が、グラファイト構造を有し、部分的にグラファイトが剥離している構造を有する、部分剥離型薄片化黒鉛である。
本発明に係る複合材料の製造方法は、本発明に従って構成される複合材料の製造方法であって、黒鉛または一次薄片化黒鉛と、ポリマーとを含み、前記ポリマーが前記黒鉛または一次薄片化黒鉛に固定されている組成物を用意する工程と、前記組成物を、不活性ガス雰囲気下において、50℃以上、600℃以下の温度で加熱する、第1の加熱工程と、前記第1の加熱工程の後に、前記組成物を、不活性ガス濃度が85%以上、99%以下、かつ酸素濃度が1%以上、15%以下の雰囲気下において、300℃以上、600℃以下の温度で加熱する、第2の加熱工程と、を備え、前記第1の加熱工程及び第2の加熱工程において、前記組成物中のポリマーを熱分解することにより、前記ポリマーの一部を残存させながら、前記黒鉛または一次薄片化黒鉛を剥離する。
本発明によれば、導電性に優れる、複合材料及び該複合材料の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明に係る複合材料は、薄片化黒鉛と樹脂とを含む。上記複合材料においては、薄片化黒鉛と樹脂とが複合化されている。ここで、樹脂は、その少なくとも一部が炭化されていてもよい。
本発明においては、複合材料の表面に占める樹脂の割合(A)%と、複合材料の全体に占める樹脂の割合(B)重量%との比(A/B)が、0.0以上、1.0以下である。
複合材料の表面に占める樹脂の割合(A)%とは、複合材料の表面全体を100%としたとき、複合材料の表面に樹脂が存在している部分の割合のことをいう。
この複合材料の表面に占める樹脂の割合(A)%は、走査電子顕微鏡(SEM)により観察することにより求めることができる。走査電子顕微鏡としては、例えば、電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)を用いることができる。
FE−SEMによる観察においては、複合材料の試料の断面を観察する。この際、例えば、クロスセクションポリンシャー(日本電子社製、品番「IB−09010CP」)により複合材料を切削し、試料の断面とすることができる。
得られた試料の断面は、例えば、FE−SEM(日立製作所社製、品番「S−4800」)を用いて、加速電圧:3kV、信号:LA(Upper)、及び倍率:20,000倍の条件で測定することができる。
このようにして観察した画像において、上記の特殊信号で得られたコントラストから黒鉛部分と樹脂部分とを区別することにより、試料の最表面部の長さ及び最表面部において樹脂で覆われている部分の長さを測定することができる。そして、得られた最表面部の長さに対する最表面部において樹脂で覆われている部分の長さの比から、複合材料の表面に占める樹脂の割合(A)%を求めることができる。なお、表面に占める樹脂の割合(A)%を求めるに際しては、試料の任意の箇所を上記クロスセクションポリンシャーで試料断面を作製の上、上記FE−SEMの特定条件にて断面観察する。
以下、図1に示す模式図を用いて、複合材料の表面に占める樹脂の割合(A)%の求め方の一例について具体的に説明する。図1は、複合材料の表面に占める樹脂の割合(A)%の求め方を説明するための模式的断面図である。なお、図1のような断面図は、複合材料の試料の任意の箇所を上記クロスセクションポリンシャーで試料断面を作製の上、上記FE−SEMの特定条件にて観察することができる。また、図1のような断面図は、組成をみることができる特殊な上記信号を用いて観察することができる。具体的には、特殊な信号で得られたコントラストから薄片化黒鉛と樹脂とを区別することができる。
図1に示すように、複合材料1の外周縁1a(表面)において、薄片化黒鉛2が表面に露出している部分をXとする。なお、図1では、2か所にXと記載しているが、これらの合計を薄片化黒鉛2が表面に露出している部分Xとする。また、複合材料1の外周縁1a(表面)において、樹脂3が表面に露出している部分をYとする。従って、Yは、複合材料1の外周縁1a(表面)において、Xを除く部分である。このとき、複合材料1の表面に占める樹脂3の割合(A)%は、以下の式(1)から求めることができる。
A(%)=Y/(X+Y)×100…式(1)
また、複合材料の全体に占める樹脂の割合(B)重量%は、熱分析測定により求めることができる。熱分析測定は、例えば、示差熱熱重量同時測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、商品名「TG/DTA6300」)を用いて行うことができる。このような示差熱熱重量同時測定装置を用いて得られる示差熱分析結果から薄片化黒鉛と樹脂の燃焼温度を分離し、それに伴う熱重量変化から複合材料の全体に占める樹脂の割合(B)重量%を求めることができる。
本発明の複合材料では、薄片化黒鉛と樹脂が複合化されているので、例えば蓄電デバイスの電極形成用スラリーに用いたときに、電極形成用スラリー中での分散性を高めることができる。このように、本発明の複合材料では、薄片化黒鉛と樹脂が複合化されているので、凝集や再スタックを抑制することができ、それによって、導電性の低下を抑制することができる。
特に、本発明においては、複合材料の表面に占める樹脂の割合(A)%と、複合材料の全体に占める樹脂の割合(B)重量%との比(A/B)が、上記範囲内であり表面に占める樹脂の割合が低められているので、薄片化黒鉛の露出度が高くなり、導電性を効果的に高めることができる。
複合材料の導電性をより一層高める観点から、比(A/B)は、好ましくは0.8以下、より好ましくは0.6以下、さらに好ましくは0.4以下である。比(A/B)の下限値は、特に限定されないが、複合材料の導電性をより一層高める観点から、比(A/B)が、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.1以上である。
本発明においては、複合材料の表面に占める樹脂の割合(A)%が、好ましくは30.0%以下、より好ましくは21.0%以下である。表面に占める樹脂の割合(A)%が上記範囲内にある場合、導電性をより一層高めることができる。なお、複合材料の表面に樹脂が存在していなくてもよい。
本発明においては、複合材料の全体に占める樹脂の割合(B)重量%が、好ましくは30.0重量%以上、より好ましくは50.0重量%以上、好ましくは70.0重量%以下、より好ましくは60.0重量%以下である。全体に占める樹脂の割合(B)重量%が上記下限以上である場合、複合材料の比表面積をより一層高めることができる。また、複合材料の全体に占める樹脂の割合(B)重量%が上記上限以下である場合、導電性をより一層高めることができる。
以下、本発明の複合材料を構成する各材料の詳細について説明する。
(薄片化黒鉛)
薄片化黒鉛とは、元の黒鉛を剥離処理して得られるものであり、元の黒鉛よりも薄いグラフェンシート積層体をいう。薄片化黒鉛におけるグラフェンシートの積層数は、元の黒鉛より少なければよい。
薄片化黒鉛とは、元の黒鉛を剥離処理して得られるものであり、元の黒鉛よりも薄いグラフェンシート積層体をいう。薄片化黒鉛におけるグラフェンシートの積層数は、元の黒鉛より少なければよい。
薄片化黒鉛において、グラフェンシートの積層数は、好ましくは1000層以下であり、より好ましくは500層以下である。グラフェンシートの積層数が上記上限以下である場合、薄片化黒鉛の比表面積をより一層大きくすることができる。
薄片化黒鉛は、グラファイト構造を有し、部分的にグラファイトが剥離されている構造を有する部分剥離型薄片化黒鉛であることが好ましい。
より具体的に、「部分的にグラファイトが剥離されている」とは、グラフェンの積層体において、端縁からある程度内側までグラフェン層間が開いており、すなわち端縁にてグラファイトの一部が剥離しており、中央側の部分ではグラファイト層が元の黒鉛又は一次薄片化黒鉛と同様に積層していることをいうものとする。従って、端縁にてグラファイトの一部が剥離している部分は、中央側の部分に連なっている。さらに、上記部分剥離型薄片化黒鉛には、端縁のグラファイトが剥離され薄片化したものが含まれていてもよい。
このように、部分剥離型薄片化黒鉛は、中央側の部分において、グラファイト層が元の黒鉛又は一次薄片化黒鉛と同様に積層している。そのため、従来の酸化グラフェンやカーボンブラックより黒鉛化度が高く、より一層導電性を高めることができる。
このような部分剥離型薄片化黒鉛は、黒鉛又は一次薄片化黒鉛と、ポリマーとを含み、ポリマーが黒鉛又は一次薄片化黒鉛にグラフト又は吸着により固定されている組成物を用意し、熱分解することにより得ることができる。なお、上記組成物中に含まれているポリマー、すなわち樹脂の一部は残存していることが好ましい。すなわち、樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛であることが好ましい。もっとも、樹脂(ポリマー)が完全に除去された部分剥離型薄片化黒鉛であってもよい。
原料として用いられる黒鉛は、複数のグラフェンシートの積層体である。原料として用いられる黒鉛は、膨張黒鉛が好ましい。膨張黒鉛は、通常の黒鉛よりもグラフェン層の層間が大きいため、容易に剥離され得る。そのため、原料黒鉛として膨張黒鉛を用いることにより、樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛を容易に製造することができる。
上記黒鉛では、グラフェンの積層数が10万層〜100万層程度であり、BET比表面積は20m2/g以下の値を有する。
一方、樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛では、グラフェンの積層数が3000層以下であることが好ましい。樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛のBET比表面積は、50m2/g以上であることが好ましく、70m2/g以上であることがより好ましい。なお、樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛におけるBET比表面積の上限値は、通常、2500m2/g以下である。
なお、原料としては、黒鉛の代わりに一次薄片化黒鉛を用いてもよい。一次薄片化黒鉛とは、従来公知の方法によって黒鉛を剥離することにより得られた薄片化黒鉛や、部分剥離型薄片化黒鉛、樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛が挙げられる。一次薄片化黒鉛は、黒鉛を剥離することにより得られるものであるため、その比表面積は、黒鉛よりも大きいものであればよい。
樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛に含まれる樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリエーテル樹脂、ポリビニル樹脂、又はジエン系樹脂が挙げられる。ポリエーテル樹脂としては、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。ポリビニル樹脂としては、ポリグリシジルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、ポリスチレン、ポリαメチルスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン等が挙げられる。ジエン系樹脂としては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム等が挙げられる。
樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛に含まれる樹脂としては、好ましくは、ポリプロピレングリコールや、ポリエチレングリコール、ポリグリシジルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル等の加熱分解により遊離基の発生しやすい樹脂が挙げられる。より好ましくは、ポリプロピレングリコールや、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルである。さらに好ましくは、ポリエチレングリコールである。
また、樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛では、グラフェン層間の層間距離が拡げられており、その比表面積が大きい。さらに、樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛は、中心部分がグラファイト構造を有し、エッジ部分が薄片化している構造を有することから、従来の薄片化黒鉛よりも取り扱いが容易である。また、樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛は、樹脂を含むため、他の樹脂中への分散性が高い。特に、他の樹脂が、樹脂残存型の薄片化黒鉛に含まれる樹脂と親和性の高い樹脂である場合、樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛の他の樹脂への分散性は、より一層高められることとなる。樹脂は、部分剥離型薄片化黒鉛のグラフェン層間に配置されていることが望ましい。もっとも、樹脂は、部分剥離型薄片化黒鉛の表面や端部に付着していてもよい。また、樹脂は、部分剥離型薄片化黒鉛にグラフト又は吸着していることが望ましい。
樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛は、具体的には、後述の製造方法の一例の欄で説明する製造方法により得ることができ、そのまま本発明の複合材料の一例として用いることができる。もっとも、本発明においては、薄片化黒鉛と樹脂とを別々に用意し、複合化させることにより複合材料を得てもよい。
(樹脂)
樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリエーテル樹脂、ポリビニル樹脂、又はジエン系樹脂が挙げられる。ポリエーテル樹脂としては、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。ポリビニル樹脂としては、ポリグリシジルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、ポリスチレン、ポリαメチルスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン等が挙げられる。ジエン系樹脂としては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム等が挙げられる。
樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリエーテル樹脂、ポリビニル樹脂、又はジエン系樹脂が挙げられる。ポリエーテル樹脂としては、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。ポリビニル樹脂としては、ポリグリシジルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、ポリスチレン、ポリαメチルスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン等が挙げられる。ジエン系樹脂としては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム等が挙げられる。
樹脂としては、好ましくは、ポリプロピレングリコールや、ポリエチレングリコール、ポリグリシジルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル等の加熱分解により遊離基の発生しやすい樹脂が挙げられる。複合材料の導電性をより一層高める観点から、より好ましくは、ポリプロピレングリコールや、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルである。さらに好ましくは、ポリエチレングリコールである。
(他の成分)
本発明の複合材料には、本発明の効果を阻害しない範囲において、他の成分が含まれていてもよい。
本発明の複合材料には、本発明の効果を阻害しない範囲において、他の成分が含まれていてもよい。
他の成分としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属害防止剤、ハロゲン化難燃剤、難燃剤、充填剤、帯電防止剤、安定剤、顔料、染料等の添加剤が挙げられる。酸化防止剤としては、フェノール系、リン系、アミン系又はイオウ系等が挙げられる。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系又はヒドロキシフェニルトリアジン系等が挙げられる。ハロゲン化難燃剤としては、ヘキサブロモビフェニルエーテル又はデカブロモジフェニルエーテル等が挙げられる。また、難燃剤としては、ポリリン酸アンモニウム又はトリメチルフォスフェート等を用いてもよい。なお、これらの添加剤は、単独で用いてもよいし、複数を併用してもよい。
以下、本発明の複合材料の製造方法の一例について説明する。
[複合材料の製造方法]
複合材料の製造方法の一例として、上述の樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛の製造方法について説明する。なお、本発明においては、ポリマーの熱分解のための加熱工程を第1の加熱工程及び第2の加熱工程に分けて行うものとする。
複合材料の製造方法の一例として、上述の樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛の製造方法について説明する。なお、本発明においては、ポリマーの熱分解のための加熱工程を第1の加熱工程及び第2の加熱工程に分けて行うものとする。
(第1の加熱工程)
複合材料の一例としての製造方法では、黒鉛又は一次薄片化黒鉛と、ポリマーとを含み、ポリマーが黒鉛又は一次薄片化黒鉛に固定されている組成物をまず用意する。この組成物を用意する工程としては、例えば、ポリマーを黒鉛又は一次薄片化黒鉛にグラフト化することにより、ポリマーを黒鉛又は一次薄片化黒鉛に固定する以下の第1及び第2の方法が挙げられる。また、ポリマーを黒鉛又は一次薄片化黒鉛に吸着させることにより、ポリマーを黒鉛又は一次薄片化黒鉛に固定する第3の方法を用いてもよい。
複合材料の一例としての製造方法では、黒鉛又は一次薄片化黒鉛と、ポリマーとを含み、ポリマーが黒鉛又は一次薄片化黒鉛に固定されている組成物をまず用意する。この組成物を用意する工程としては、例えば、ポリマーを黒鉛又は一次薄片化黒鉛にグラフト化することにより、ポリマーを黒鉛又は一次薄片化黒鉛に固定する以下の第1及び第2の方法が挙げられる。また、ポリマーを黒鉛又は一次薄片化黒鉛に吸着させることにより、ポリマーを黒鉛又は一次薄片化黒鉛に固定する第3の方法を用いてもよい。
第1の方法;
第1の方法では、まず、原料として、黒鉛又は一次薄片化黒鉛と、ラジカル重合性モノマーとを含む混合物を用意する。次に、混合物に含まれているラジカル重合性モノマーを重合する。それによって、混合物中にラジカル重合性モノマーが重合しているポリマーを生成させるとともに、該ポリマーを黒鉛または一次薄片化黒鉛にグラフト化させる。
第1の方法では、まず、原料として、黒鉛又は一次薄片化黒鉛と、ラジカル重合性モノマーとを含む混合物を用意する。次に、混合物に含まれているラジカル重合性モノマーを重合する。それによって、混合物中にラジカル重合性モノマーが重合しているポリマーを生成させるとともに、該ポリマーを黒鉛または一次薄片化黒鉛にグラフト化させる。
第1の方法では、まず、黒鉛又は一次薄片化黒鉛と、ラジカル重合性モノマーとを含む組成物を用意する。
黒鉛とラジカル重合性モノマーとの配合割合は特に限定されないが、質量比で1:1〜1:100の割合とすることが望ましい。配合割合を上記範囲とすることで、黒鉛又は一次薄片化黒鉛を効果的に剥離し、複合材料をより一層効果的に得ることができる。
上記組成物を用意する方法は特に限定されないが、例えば、ラジカル重合性モノマーを分散媒として使用し、黒鉛又は一次薄片化黒鉛をラジカル重合性モノマー中に分散させる方法などが挙げられる。
次に、上記組成物に含まれるラジカル重合性モノマーを重合することにより、上記組成物中にラジカル重合性モノマーが重合しているポリマーを生成する工程を行う。
このとき、ラジカル重合性モノマーはフリーラジカルを生成する。それによってラジカル重合性モノマーがラジカル重合することにより、ラジカル重合性モノマーが重合しているポリマーが生成する。一方、上記組成物中に含まれる黒鉛又は一次薄片化黒鉛は、複数のグラフェン層の積層体であるため、ラジカルトラップ性を有する。そのため、上記組成物中においてラジカル重合性モノマーを共存重合させると、上記フリーラジカルが上記黒鉛又は一次薄片化黒鉛のグラフェン層の端部及び表面に吸着される。従って、重合時に生じたフリーラジカルを有するポリマー又はラジカル重合性モノマーが、黒鉛又は一次薄片化黒鉛のグラフェン層の端部及び表面にグラフト化する。
ラジカル重合性モノマーを重合する方法としては、例えば、ラジカル重合性モノマーが自発的に重合を開始する温度以上に上記組成物を加熱する方法が挙げられる。上記組成物を上記温度以上に加熱することによって、上記組成物に含まれるラジカル重合性モノマーにフリーラジカルを生成することができる。それによって、上述の重合及びグラフト化を行うことができる。
上記加熱方法としては、上記組成物を上記温度以上に加熱できる方法であれば特に限定されず、適宜の方法及び装置により上記組成物を加熱することができる。また、上記加熱の際には、密閉することなく、すなわち常圧下で加熱してもよい。もっとも、密閉して加熱してもよい。
また、ラジカル重合性モノマーを確実に重合させるために、ラジカル重合性モノマーが自発的に重合を開始する温度以上の温度まで加熱した後、上記温度をさらに一定時間維持してもよい。上記温度付近に維持する時間は、使用するラジカル重合性モノマーの種類及び量にもよるが、好ましくは0.5時間〜5時間の範囲である。
上記ポリマーを生成する工程の後に、上記組成物をポリマーの熱分解温度まで加熱することにより、ポリマーの一部を残存させながら、ポリマーを熱分解する工程を行う。それによって、上記組成物に含まれるポリマー、並びに黒鉛又は一次薄片化黒鉛のグラフェン層の端部及び表面にグラフト化している上記ポリマー等が熱分解する。なお、本発明において、ポリマーの熱分解温度とは、TGA測定依存の分解終点温度をいう。例えば、ポリマーがポリスチレンである場合には、ポリマーの熱分解温度は約350℃である。
このとき、黒鉛又は一次薄片化黒鉛のグラフェン層の端部及び表面にグラフト化しているポリマー等が熱分解する際に、グラフェン層間に剥離力が生じる。従って、ポリマー等を熱分解することによって、黒鉛又は一次薄片化黒鉛のグラフェン層間を剥離し、薄片化黒鉛を得ることができる。
また、この熱分解によっても、一部のポリマー、すなわち樹脂は組成物中に残存している。そして、熱分解によって得られる複合材料における樹脂の熱分解開始温度及び熱分解終了温度は、それぞれ、複合化前の樹脂の熱分解開始温度及び熱分解終了温度よりも高くなる。
上記加熱方法としては、ポリマーの熱分解温度まで加熱できる方法であれば特に限定されず、適宜の方法及び装置により上記組成物を加熱することができる。樹脂を残存させるように熱分解させるには、例えば加熱時間を調整することにより達成することができる。すなわち、加熱時間を短くすることにより残存樹脂量を多くすることができる。また、加熱温度を低めることにより残存樹脂量を多くすることもできる。
後述の第2の方法及び第3の方法においても、ポリマー(樹脂)の一部を残存させるように加熱する工程においては、加熱温度及び加熱時間を調整すればよい。
ポリマーの一部を上記組成物中に残存させつつ、ポリマーの一部が残存するようにしてポリマーを熱分解させることができれば、ポリマーの熱分解温度以上の温度まで加熱した後、上記温度をさらに一定時間維持してもよい。上記温度付近に維持する時間は、使用するラジカル重合性モノマーの種類及び量にもよるが、好ましくは0.5時間〜5時間の範囲である。
また、上記ポリマーを生成する工程において、加熱によりラジカル重合性モノマーを重合させる場合には、ポリマー生成する際の加熱処理と、ポリマーを熱分解する際の加熱処理とを、同一の方法及び装置により連続して行ってもよい。
第2の方法;
第2の方法では、まず、ポリマーを黒鉛又は一次薄片化黒鉛の存在下で、50℃以上、600℃以下の温度範囲の温度に加熱することにより、ポリマーを黒鉛又は一次薄片化黒鉛にグラフト化させる。このように、第2の方法では、予め得られたポリマーを黒鉛又は一次薄片化黒鉛の存在下で上記特定の温度範囲に加熱する。それによって、ポリマーを熱分解することにより生成したポリマーラジカルを直接黒鉛又は一次薄片化黒鉛にグラフトさせることができる。なお、第1の方法では、黒鉛又は一次薄片化黒鉛の存在下でラジカル重合性モノマーを重合してポリマーを生成するとともにポリマーの黒鉛又は一次薄片化黒鉛へのグラフト化が図られていた。
第2の方法では、まず、ポリマーを黒鉛又は一次薄片化黒鉛の存在下で、50℃以上、600℃以下の温度範囲の温度に加熱することにより、ポリマーを黒鉛又は一次薄片化黒鉛にグラフト化させる。このように、第2の方法では、予め得られたポリマーを黒鉛又は一次薄片化黒鉛の存在下で上記特定の温度範囲に加熱する。それによって、ポリマーを熱分解することにより生成したポリマーラジカルを直接黒鉛又は一次薄片化黒鉛にグラフトさせることができる。なお、第1の方法では、黒鉛又は一次薄片化黒鉛の存在下でラジカル重合性モノマーを重合してポリマーを生成するとともにポリマーの黒鉛又は一次薄片化黒鉛へのグラフト化が図られていた。
第2の方法のポリマーとしては、適宜の熱分解ラジカル生成ポリマーを用いることができる。
ほとんどの有機ポリマーが分解温度でラジカルを発生する。従って、上記分解温度付近でラジカルを形成するポリマーとしては多くの有機ポリマーを用いることができる。もっとも、好ましくは、ビニル系モノマーなどのラジカル重合性モノマーの重合体が好適に用いられる。このようなビニル系モノマー、すなわちビニル基含有モノマーとしては、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレートなどのモノマーが挙げられる。好ましくは、スチレンやグリシジルメタクリレートが挙げられる。また、上記ビニル基含有モノマーを重合してなるポリマーとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリプロピレン、ポリビニルフェノール、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンエーテルなどを挙げることができる。
また、ポリ塩化ビニル、塩素化塩化ビニル樹脂、フッ化エチレン樹脂やフッ化ビニリデン樹脂、塩化ビニリデン樹脂など、塩素などのハロゲン元素を含有するポリマーなども使用可能である。エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドンやそれらの共重合体も、使用可能である。ポリイソブチレンやポリアルキレンエーテルなどのカチオン重合によって得られたポリマーも使用可能である。
オリゴマーを架橋してなる、ポリウレタン、エポキシ樹脂、変性シリコーン樹脂やシリコーン樹脂なども使用可能である。
ポリアリルアミンを用いてもよく、その場合には黒鉛又は一次薄片化黒鉛にアミノ基をグラフトすることができる。ポリビニルフェノールやポリフェノール類を用いてもよく、その場合には、フェノール性OHを黒鉛又は一次薄片化黒鉛にグラフトすることができる。また、リン酸基を有するポリマーを用いると、リン酸基をグラフトすることができる。
また、ポリエステル、ポリアミドなどの縮合系ポリマーを用いてもよい。その場合には、分解温度で得られるラジカル濃度は低いけれども、分解物がグラフトされる。
上記予め用意したポリマーとして、グリシジルメタクリレートのホモポリマー、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリビニルブチラールなどが好適に用いられる。これらのポリマーを用いることにより、黒鉛又は一次薄片化黒鉛をより一層効果的に剥離することができる。得られる複合材料の導電性をより一層高める観点から、より好ましくは、ポリプロピレングリコールや、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルである。さらに好ましくは、ポリエチレングリコールである。
第2の方法において、黒鉛又は一次薄片化黒鉛とポリマーとの配合割合は特に限定されないが、重量比で1:1〜1:50の割合とすることが望ましい。配合割合をこの範囲内とすることにより、黒鉛又は一次薄片化黒鉛をより効果的に剥離し、複合材料を効果的に得ることができる。
第2の方法においても、第1の方法の場合と同様に、後述するポリマーの熱分解を引き起こす加熱により、黒鉛又は一次薄片化黒鉛をより一層効果的に剥離することができる。
第2の方法においても、組成物を用意する具体的な方法は限定されないが、例えば、ポリマーと黒鉛又は一次薄片化黒鉛とを適宜の溶媒もしくは分散媒中に投入し、加熱する方法が挙げられる。
上記加熱によりポリマーが黒鉛又は一次薄片化黒鉛にグラフトされる。この加熱温度については、50℃以上、600℃以下の範囲とすることが望ましい。温度をこの範囲内とすることにより、ポリマーを黒鉛に効果的にグラフトさせることができる。それによって、黒鉛又は一次薄片化黒鉛をより一層効果的に剥離することができる。この理由については、以下の通りと考えられる。
上記ラジカル重合性モノマーを重合して得られたポリマーを加熱することにより、ポリマーの一部が分解し、黒鉛又は一次薄片化黒鉛のグラフェン層にラジカルトラップされる。従って、ポリマーが黒鉛又は一次薄片化黒鉛にグラフトされることになる。そして、後述する加熱工程においてポリマーを分解し、焼成すると、ポリマーの黒鉛又は一次薄片化黒鉛にグラフトされているグラフト面に大きな応力が加わる。そのため、剥離力がグラフト点を起点として作用し、グラフェン層間が効果的に拡げられることになると考えられる。
第3の方法;
第3の方法としては、黒鉛と、ポリマーとを適宜の溶媒に溶解もしくは分散させる方法を挙げることができる。このような溶媒としては、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチル、エタノール、水などを用いることができる。
第3の方法としては、黒鉛と、ポリマーとを適宜の溶媒に溶解もしくは分散させる方法を挙げることができる。このような溶媒としては、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチル、エタノール、水などを用いることができる。
また、第3の方法では、上記組成物として、溶媒中において、ポリマーが黒鉛もしくは一次薄片化黒鉛に吸着されている組成物を用意する。ポリマーを黒鉛もしくは一次薄片化黒鉛に吸着させる方法は特に限定されない。ポリマーが黒鉛に対して吸着性を有するため、上述した溶媒中において、黒鉛もしくは一次薄片化黒鉛をポリマーと混合する方法を用いることができる。
ポリマーの吸着は、黒鉛の表面エネルギーとポリマーとの相互作用によると考えられる。
ポリマーの熱分解による黒鉛又は一次薄片化黒鉛の剥離工程;
上記第1の方法、第2の方法、及び第3の方法のいずれにおいても、上記のようにして組成物を用意したのち、組成物中に含まれるポリマーを熱分解する。それによって、ポリマーの一部を残存させながら、黒鉛又は一次薄片化黒鉛が剥離され、複合材料を得ることができる。この場合のポリマーの熱分解を果たすために、上記組成物をポリマーの熱分解温度以上に加熱すればよい。より具体的には、ポリマーの熱分解温度以上に加熱し、さらにポリマーを焼成する。このとき、組成物中にポリマーが残存する程度に焼成する。それによって、複合材料を得ることができる。例えば、ポリスチレンの熱分解温度は380℃〜450℃程度であり、ポリグリシジルメタクリレートの熱分解温度は400℃〜500℃程度である。
上記第1の方法、第2の方法、及び第3の方法のいずれにおいても、上記のようにして組成物を用意したのち、組成物中に含まれるポリマーを熱分解する。それによって、ポリマーの一部を残存させながら、黒鉛又は一次薄片化黒鉛が剥離され、複合材料を得ることができる。この場合のポリマーの熱分解を果たすために、上記組成物をポリマーの熱分解温度以上に加熱すればよい。より具体的には、ポリマーの熱分解温度以上に加熱し、さらにポリマーを焼成する。このとき、組成物中にポリマーが残存する程度に焼成する。それによって、複合材料を得ることができる。例えば、ポリスチレンの熱分解温度は380℃〜450℃程度であり、ポリグリシジルメタクリレートの熱分解温度は400℃〜500℃程度である。
上記ポリマーの熱分解により複合材料を得ることができるのは、前述した理由によると考えられる。すなわち、黒鉛にグラフトしているポリマーが焼成されると、グラフト点に大きな応力が作用し、それによってグラフェン間の距離が拡がるためと考えられる。
第1の加熱工程においては、上記第1の方法、第2の方法、及び第3の方法を、適宜選択して用いることができる。また、第1の加熱工程における加熱は、不活性ガス雰囲気下において行うものとする。
不活性ガスとしては、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン、炭酸ガスが挙げられる。なかでも、不活性ガスとしては、窒素であることが好ましい。また、酸素濃度は、好ましくは1%以下、より好ましくは0.1%以下である。この場合、得られる複合材料における薄片化黒鉛の欠陥をより一層少なくすることができる。そのため、複合材料の導電性をより一層高めることができる。
(第2の加熱工程)
第2の加熱工程においては、上記第1の加熱工程を経た組成物を、300℃以上、600℃以下の温度で加熱する。加熱時間としては、例えば、10分以上、180分以下とすることができる。また、第2の加熱工程における加熱は、不活性ガス濃度が85%以上、99%以下、かつ酸素濃度が1%以上、15%以下の雰囲気において行うものとする。
第2の加熱工程においては、上記第1の加熱工程を経た組成物を、300℃以上、600℃以下の温度で加熱する。加熱時間としては、例えば、10分以上、180分以下とすることができる。また、第2の加熱工程における加熱は、不活性ガス濃度が85%以上、99%以下、かつ酸素濃度が1%以上、15%以下の雰囲気において行うものとする。
不活性ガスとしては、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン、炭酸ガスが挙げられる。なかでも、不活性ガスとしては、窒素であることが好ましい。なお、不活性ガス濃度は、好ましくは90%以上、好ましくは97%以下である。
また、酸素濃度は、好ましくは3%以上、好ましくは10%以下である。酸素濃度が上記下限以上である場合、後述するように得られる複合材料の表面における樹脂を選択的により一層少なくすることができ、複合材料の導電性をより一層高めることができる。また、酸素濃度が上記上限以下である場合、得られる複合材料における薄片化黒鉛の欠陥をより一層少なくすることができ、複合材料の導電性をより一層高めることができる。
上記のように、本発明においては、第1の加熱工程(第1の方法、第2の方法、及び第3の方法から適宜選択して)で加熱することにより、組成物中に含まれるポリマーを熱分解して黒鉛に複合化することでポリマーの一部を残存させながら、黒鉛又は一次薄片化黒鉛が剥離され、複合材料を得ることができる。また、本発明では、第1の加熱工程において、不活性ガス雰囲気下で加熱するので、得られる複合材料における薄片化黒鉛の欠陥を少なくすることができる。そのため、複合材料の導電性を高めることができる。
さらに、本発明では、第2の加熱工程で、不活性ガス濃度及び酸素濃度が上記特定の範囲にある雰囲気下で加熱するので、複合材料の表面に占める樹脂の割合を選択的に小さくすることができる。従って、この点からも導電性を効果的に高めることができ、蓄電デバイスの出力特性などの電池特性を高めることができる。
また、得られる複合材料には、樹脂が残存しており、比表面積が高められている。そのため、蓄電デバイスの容量を大きくすることができ、この点からも電池特性を高めることができる。
このように、本発明の複合材料では、樹脂を残存させ比表面積を高めつつ、表面の樹脂量を少なくすることにより導電性が高められている。そのため、蓄電デバイスなどの電極材料に用いることにより、出力特性と容量の双方を大きくすることができる。
(他の変形例)
なお、本発明においては、上記のようにラジカル重合性モノマーが重合しているポリマーが黒鉛又は一次薄片化黒鉛にグラフト化している構造を有する組成物中のポリマーを熱分解することにより複合材料を得ている。本発明では、さらに、他の方法により黒鉛を薄片化する工程を施してもよい。例えば、上記のように、複合材料を原料として用い、従来知られているような他の黒鉛の薄片化方法をさらに実施してもよい。あるいは、他の黒鉛の薄片化方法で得られた一次薄片化黒鉛を原料として本発明の複合材料の製造方法を実施してもよい。その場合においても、より一層比表面積の大きい複合材料を得ることができる。このような他の黒鉛の薄片化方法としては、例えば、電気化学的処理による黒鉛の薄片化方法、あるいは吸着−熱分解法を用いることができる。
なお、本発明においては、上記のようにラジカル重合性モノマーが重合しているポリマーが黒鉛又は一次薄片化黒鉛にグラフト化している構造を有する組成物中のポリマーを熱分解することにより複合材料を得ている。本発明では、さらに、他の方法により黒鉛を薄片化する工程を施してもよい。例えば、上記のように、複合材料を原料として用い、従来知られているような他の黒鉛の薄片化方法をさらに実施してもよい。あるいは、他の黒鉛の薄片化方法で得られた一次薄片化黒鉛を原料として本発明の複合材料の製造方法を実施してもよい。その場合においても、より一層比表面積の大きい複合材料を得ることができる。このような他の黒鉛の薄片化方法としては、例えば、電気化学的処理による黒鉛の薄片化方法、あるいは吸着−熱分解法を用いることができる。
また、上記本発明の製造方法の一例では、加熱の際に熱分解性発泡剤が用いられていない。そのため、薄片化黒鉛の欠陥量を少なくすることができ、導電性をより一層高めることができる。もっとも、本発明においては、加熱の際に熱分解発泡剤が用いられていてもよい。
なお、上記本発明の製造方法の一例で得られた複合材料は、上述の樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛である。もっとも、本発明においては、薄片化黒鉛と樹脂とを別々に用意し、薄片化黒鉛と樹脂とを混練などの方法により複合化させることによって複合材料を得てもよい。
次に、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより本発明を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
膨張黒鉛(東洋炭素社製、商品名「PFパウダー8」)16gと、1%濃度のカルボキシメチルセルロース水溶液48gおよび純水480gとを混合し、超音波破砕機(エスエムテー社製、商品名「UH−600S」)を用いて、強度メモリ6で5時間の超音波処理を行った。これにより黒鉛が水に分散した黒鉛/水分散液を得た。
膨張黒鉛(東洋炭素社製、商品名「PFパウダー8」)16gと、1%濃度のカルボキシメチルセルロース水溶液48gおよび純水480gとを混合し、超音波破砕機(エスエムテー社製、商品名「UH−600S」)を用いて、強度メモリ6で5時間の超音波処理を行った。これにより黒鉛が水に分散した黒鉛/水分散液を得た。
このようにして得られた黒鉛/水分散液に対してポリエチレングリコール(三洋化成社製、商品名「PEG−1540」)320gを添加し、ホモジナイザー(プライミクス社製、商品名「MARKII Model2.5」)を用いて8000rpm、30分の攪拌処理により黒鉛と樹脂を複合化した。このようにして、ポリエチレングリコールが膨張黒鉛に吸着されている組成物を用意した。
次に、上記組成物を温度150℃で3時間加熱乾燥し、乾燥物を得た。その後、得られた乾燥物を、窒素雰囲気下(酸素濃度0.1%以下)で、370℃の温度となるまでさらに加熱し、370℃の温度で2時間維持し、第1の加熱工程を行った。続いて、第1の加熱工程を経た組成物を、窒素濃度95%及び酸素濃度5%の雰囲気下で、400℃の温度となるまでさらに加熱し、400℃の温度で0.5時間維持し、第2の加熱工程を行った。第1の加熱工程及び第2の加熱工程を経て、上記乾燥物中のポリエチレングリコールを熱分解し、上記膨張黒鉛を剥離した。以上のようにして、樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛である複合材料を得た。
(比較例1)
第2の加熱工程を実施しなかったこと以外は、実施例1と同様にして複合材料を得た。
第2の加熱工程を実施しなかったこと以外は、実施例1と同様にして複合材料を得た。
[評価]
図2は、実施例1で得られた複合材料の倍率20,000倍の電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)写真である。また、図3は、比較例1で得られた複合材料の倍率20,000倍の電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)写真である。
図2は、実施例1で得られた複合材料の倍率20,000倍の電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)写真である。また、図3は、比較例1で得られた複合材料の倍率20,000倍の電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)写真である。
なお、FE−SEMによる観察においては、クロスセクションポリンシャー(日本電子社製、品番「IB−09010CP」)を用いて、複合材料及び第1の加熱工程のみを経た組成物をそれぞれ切削し、試料の断面とした。
得られた試料の断面は、FE−SEM(日立製作所社製、品番「S−4800」)を用いて、加速電圧:3kV、信号:LA(Upper)、及び倍率:20,000倍の条件で測定した。図2及び図3では、このような条件で観察することにより、薄片化黒鉛(黒鉛)部分及び樹脂部分を判別した。具体的に、図2及び図3において、白色で見える部分が黒鉛部分であり、それ以外のグレー部分が樹脂部分である。
図2及び図3の比較より、第2の加熱工程を経た複合材料の図2では、第1の加熱工程のみを経た(第2の加熱工程を経ていない)組成物の図3と比較して、薄片化黒鉛(黒鉛)部分の表面における樹脂量が少なくなっていることがわかる。
また、このようにして観察した画像において、上記の特殊信号で得られたコントラストから黒鉛部分と樹脂部分とを区別することにより、試料の最表面部の長さ及び最表面部において樹脂で覆われている部分の長さを測定した。そして、得られた最表面部の長さに対する最表面部において樹脂で覆われている部分の長さの比から、複合材料の表面に占める樹脂の割合(A)%を求めた。なお、表面に占める樹脂の割合(A)%を求めるに際しては、試料の任意の箇所を上記クロスセクションポリンシャーで試料断面を作製の上、上記FE−SEMの特定条件にて断面観察し、粒子断面における粒子最表面部を目視で10μm以上観察し、黒鉛部分と樹脂部分を判別した。観察した表面長さに対する樹脂と判別した長さの割合から(A)%を求めた。なお、比較のため、第1の加熱工程のみを経た(第2の加熱工程を経ていない)比較例1についても同様にして表面に占める樹脂の割合(A)%を求めた。
また、熱分析測定により複合材料の全体に占める樹脂の割合(B)重量%を求めた。熱分析測定は、示差熱熱重量同時測定装置(TG−DTA、示差熱熱重量同時測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、商品名「TG/DTA6300」))を用いて行った。この示差熱熱重量同時測定装置を用いて得られる示差熱分析結果から薄片化黒鉛と樹脂の燃焼温度を分離し、それに伴う熱重量変化から複合材料の全体に占める樹脂の割合(B)重量%を求めた。なお、比較のため、第1の加熱工程のみを経た(第2の加熱工程を経ていない)比較例1についても同様にして組成物全体に占める樹脂の割合(B)重量%を求めた。
また、得られた表面に占める樹脂の割合(A)%及び全体に占める樹脂の割合(B)重量%から、比(A/B)を求めた。結果を下記の表1に示す。
(実施例2)
第1の加熱工程における加熱時間を、2時間から1時間に変更したこと以外は、実施例1と同様にして複合材料を得た。
第1の加熱工程における加熱時間を、2時間から1時間に変更したこと以外は、実施例1と同様にして複合材料を得た。
(実施例3)
第1の加熱工程における加熱時間を、2時間から4時間に変更したこと以外は、実施例1と同様にして複合材料を得た。
第1の加熱工程における加熱時間を、2時間から4時間に変更したこと以外は、実施例1と同様にして複合材料を得た。
(比較例2)
第2の加熱工程を実施しなかったこと以外は、実施例2と同様にして複合材料を得た。
第2の加熱工程を実施しなかったこと以外は、実施例2と同様にして複合材料を得た。
(実施例4)
膨張黒鉛(東洋炭素社製、商品名「PFパウダー8」)1gに、ポリエチレングリコール(三洋化成社製、商品名「PEG−600」)234gを添加し、ホモジナイザー(プライミクス社製、商品名「MARKII Model2.5」)を用いて8000rpm、30分の攪拌処理により黒鉛と樹脂を複合化した。このようにして、ポリエチレングリコールが膨張黒鉛に吸着されている組成物を用意した。
膨張黒鉛(東洋炭素社製、商品名「PFパウダー8」)1gに、ポリエチレングリコール(三洋化成社製、商品名「PEG−600」)234gを添加し、ホモジナイザー(プライミクス社製、商品名「MARKII Model2.5」)を用いて8000rpm、30分の攪拌処理により黒鉛と樹脂を複合化した。このようにして、ポリエチレングリコールが膨張黒鉛に吸着されている組成物を用意した。
次に、上記組成物に顆粒状の炭酸カリウム470gを添加し、よく攪拌して均一化した。その後、得られた乾燥物を、窒素雰囲気下(酸素濃度0.1%以下)で、370℃の温度となるまでさらに加熱し、370℃の温度で1時間維持し、第1の加熱工程を行った。続いて、第1の加熱工程を経た組成物を、窒素雰囲気下(酸素濃度0.1%以下)で、900℃の温度となるまでさらに加熱し、900℃の温度で0.5時間維持し、第2の加熱工程を行った。第1の加熱工程及び第2の加熱工程を経て、上記乾燥物中のポリエチレングリコールを熱分解し、上記膨張黒鉛を剥離した。その後、水洗にて炭酸カリウムを除去し、部分剥離型薄片化黒鉛である複合材料を得た。
[評価]
実施例2〜4及び比較例1〜2について、実施例1と同様にして、表面に占める樹脂の割合(A)%及び全体に占める樹脂の割合(B)重量%を得て、比(A/B)を求めた。結果を下記の表1に示す。なお、表1では、表面に露出している樹脂及び薄片化黒鉛それぞれの割合を表面(FE−SEM)と記載している。
実施例2〜4及び比較例1〜2について、実施例1と同様にして、表面に占める樹脂の割合(A)%及び全体に占める樹脂の割合(B)重量%を得て、比(A/B)を求めた。結果を下記の表1に示す。なお、表1では、表面に露出している樹脂及び薄片化黒鉛それぞれの割合を表面(FE−SEM)と記載している。
また、実施例3〜4及び比較例1〜2の複合材料について、導電率を測定した。結果を下記の表1に示す。以下、導電率の測定方法について、図4を参照して説明する。
まず、図4に示すように、電極6を備える容器4に試料5を1.0g充填した。次に、所定の圧力で試料5を圧縮したときの電気抵抗値を、電極6を介して4探針法により測定した。それによって、試料の導電率を測定した。導電率の測定は、粉体抵抗装置(三菱化学株式会社製、品番:PD−51)を用いて行った。
まず、図4に示すように、電極6を備える容器4に試料5を1.0g充填した。次に、所定の圧力で試料5を圧縮したときの電気抵抗値を、電極6を介して4探針法により測定した。それによって、試料の導電率を測定した。導電率の測定は、粉体抵抗装置(三菱化学株式会社製、品番:PD−51)を用いて行った。
1…複合材料
1a…外周縁
2…薄片化黒鉛
3…樹脂
4…容器
5…試料
6…電極
1a…外周縁
2…薄片化黒鉛
3…樹脂
4…容器
5…試料
6…電極
Claims (5)
- 薄片化黒鉛と樹脂とを含む、複合材料であって、
前記複合材料の表面に占める樹脂の割合(A)%と、前記複合材料の全体に占める樹脂の割合(B)重量%との比(A/B)が、1.0以下である、複合材料。 - 前記複合材料の表面に占める樹脂の割合(A)%が、40.0%以下である、請求項1に記載の複合材料。
- 前記複合材料の全体に占める樹脂の割合(B)重量%が、2.0重量%以上、80.0重量%以下である、請求項1または2に記載の複合材料。
- 前記薄片化黒鉛が、グラファイト構造を有し、部分的にグラファイトが剥離している構造を有する、部分剥離型薄片化黒鉛である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合材料。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法であって、
黒鉛または一次薄片化黒鉛と、ポリマーとを含み、前記ポリマーが前記黒鉛または一次薄片化黒鉛に固定されている組成物を用意する工程と、
前記組成物を、不活性ガス雰囲気下において、50℃以上、600℃以下の温度で加熱する、第1の加熱工程と、
前記第1の加熱工程の後に、前記組成物を、不活性ガス濃度が85%以上、99%以下、かつ酸素濃度が1%以上、15%以下の雰囲気下において、300℃以上、600℃以下の温度で加熱する、第2の加熱工程と、を備え、
前記第1の加熱工程及び第2の加熱工程において、前記組成物中のポリマーを熱分解することにより、前記ポリマーの一部を残存させながら、前記黒鉛または一次薄片化黒鉛を剥離する、複合材料の製造方法。
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