JPWO2019176228A1 - 運動機能評価装置、運動機能評価システム、運動機能評価プログラムおよび運動機能評価方法 - Google Patents

運動機能評価装置、運動機能評価システム、運動機能評価プログラムおよび運動機能評価方法 Download PDF

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Abstract

運動機能評価装置は、立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する。運動機能評価装置は、被験者に装着された加速度センサにより測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データを取得するように構成された通信部と、通信部により取得された測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するように構成された制御部とを備える。

Description

本開示は、運動機能評価装置、運動機能評価システム、運動機能評価プログラムおよび運動機能評価方法に関する。本出願は、2018年3月13日に出願した日本特許出願である特願2018−045396号に基づく優先権を主張する。当該日本特許出願に記載された全ての記載内容は、参照によって本明細書に援用される。
特開2008−229266号公報(特許文献1)は、被験者の歩行運動を、被験者の腰部に装着された3次元加速度センサにより測定し、その測定データを解析することで被験者の運動能力を評価する技術を開示している。
特開2008−229266号公報
本開示の一態様に係る運動機能評価装置は、立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する運動機能評価装置であって、被験者に装着された加速度センサにより測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データを取得するように構成された通信部と、通信部により取得された測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するように構成された制御部とを備える。
本開示の一態様に係る運動機能評価システムは、立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する運動機能評価システムであって、被験者に装着された加速度センサと、加速度センサにより測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するように構成された運動機能評価装置とを備える。
本開示の一態様に係る運動機能評価プログラムは、コンピュータに、立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する処理を実行させるためのプログラムであって、被験者に装着された加速度センサにより測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データを取得するステップと、取得された測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するステップとをコンピュータに実行させる。
本開示の一態様に係る運動機能評価方法は、立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する運動機能評価方法であって、被験者に装着された加速度センサにより測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データを取得するステップと、取得された測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するステップとを備える。
図1は、実施の形態に係る運動機能評価システムの構成を概略的に示す図である。 図2は、実施の形態に係る運動機能評価システムのハードウェア構成を概略的に示す図である。 図3は、実施の形態に係る加速度センサの機能的構成を概略的に示す図である。 図4は、実施の形態に係る運動機能評価装置の機能的構成を概略的に示す図である。 図5は、実施の形態に係る運動機能評価システムにより実行される運動機能評価を説明するためのフローチャートである。 図6Aは、図5のステップS15に示す処理を説明するための図である。 図6Bは、図5のステップS15に示す処理を説明するための図である。 図7Aは、図5のステップS15に示す処理を説明するための図である。 図7Bは、図5のステップS15に示す処理を説明するための図である。 図8は、図5のステップS15に示す処理を説明するための図である。 図9は、実施の形態に係る運動機能評価システムの第1の変更例の構成を示す図である。 図10は、実施の形態に係る運動機能評価システムの第2の変更例の構成を示す図である。
[本開示が解決しようとする課題]
本開示の一態様の目的は、立位足踏み運動時における被験者の運動機能を定量的に評価することができる運動機能評価装置、運動機能評価方法および運動機能評価プログラム、ならびに、このような運動機能評価装置を備えた運動機能評価システムを提供することである。
[本開示の効果]
本開示によれば、簡便な構成で、立位足踏み運動時における被験者の運動能力を定量的に評価することができる。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の一態様に係る運動機能評価装置2(図1および図4参照)は、立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する運動機能評価装置であって、被験者に装着された加速度センサ1により測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データを取得するように構成された通信部40と、通信部40により取得された測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するように構成された制御部64とを備える。
上記(1)に記載の運動機能評価装置2によれば、立位足踏み運動を数値化することで、被験者の運動能力(下肢の平衡性)を定量的に測定することができる。これによれば、被験者の歩行動作を必要としないため、簡便な構成で、被験者の運動機能を定量的に評価することができる。なお、好ましくは、加速度センサ1は被験者の体幹正中に装着される。最も代表的には、加速度センサ1は被験者の体幹正中であって腰部に装着される。
(2)上記(1)に記載の運動機能評価装置2において好ましくは、制御部64は、立位足踏み運動時における被験者の運動能力を定量的に表わす指標を算出するように構成される。指標は、所定時間における歩数、重心移動、前後安定性および左右安定性のうち少なくとも1つを示す指標である。
このようにすると、立位足踏み運動時における被験者の下肢の平衡性を定量的に評価することができる。したがって、被験者の転倒リスクを簡便かつ精度良く判定することが可能となる。
(3)上記(2)に記載の運動機能評価装置2において好ましくは、制御部64は、前後加速度、左右加速度および上下加速度のうちいずれかの時間波形を周波数解析することにより周波数スペクトルを生成し、周波数スペクトルにおいてピーク値となる周波数成分に基づいて、所定時間における歩数を示す指標を算出する。
このようにすると、立位足踏み運動時における加速度センサ1の測定データから、被験者の下肢の平衡性を定量的に評価することができる。
(4)上記(2)に記載の運動機能評価装置2において好ましくは、制御部64は、所定時間における前後加速度の時間波形における前方加速度の振幅および後方加速度の振幅の分布状況に基づいて、前後方向の重心移動を示す指標を算出する。
このようにすると、立位足踏み運動時における加速度センサ1の測定データから、被験者の下肢の平衡性を定量的に評価することができる。
(5)上記(2)に記載の運動機能評価装置2において好ましくは、制御部64は、所定時間における左右加速度の時間波形における左方加速度の振幅および右方加速度の振幅の分布状況に基づいて、左右方向の重心移動を示す指標を算出する。
このようにすると、立位足踏み運動時における加速度センサ1の測定データから、被験者の下肢の平衡性を定量的に評価することができる。
(6)上記(2)に記載の運動機能評価装置2において好ましくは、制御部64は、所定時間における上下加速度の時間波形における上方加速度の振幅および下方加速度の振幅の分布状況に基づいて、上下方向の重心移動を示す指標を算出する。
このようにすると、立位足踏み運動時における加速度センサ1の測定データから、被験者の下肢の平衡性を定量的に評価することができる。
(7)上記(2)に記載の運動機能評価装置2において好ましくは、制御部64は、所定時間における前後加速度の時間波形に現われる複数の極大値の時刻を検出し、連続する2つの極大値の間の時間間隔のばらつきに基づいて、前後安定性を示す指標を算出する。
このようにすると、立位足踏み運動時における加速度センサ1の測定データから、被験者の下肢の平衡性を定量的に評価することができる。
(8)上記(2)に記載の運動機能評価装置2において好ましくは、制御部64は、所定時間における左右加速度の時間波形に現われる複数の極大値の時刻を検出し、連続する2つの極大値の間の時間間隔のばらつきに基づいて、左右安定性を示す指標を算出する。
このようにすると、立位足踏み運動時における加速度センサ1の測定データから、被験者の下肢の平衡性を定量的に評価することができる。
(9)本発明の一態様に係る運動機能評価装置2は、立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する運動機能評価装置であって、被験者の体幹正中に装着された加速度センサ1により測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データを取得するように構成された通信部40と、通信部40により取得された測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するように構成された制御部64とを備える。制御部64は、立位足踏み運動時における被験者の運動能力を定量的に表わす指標を算出するように構成される。指標は、所定時間における歩数、重心移動、前後安定性および左右安定性のうち少なくとも1つを示す指標である。制御部64は、以下の
(a)前後加速度、左右加速度および上下加速度のうちいずれかの時間波形を周波数解析することにより周波数スペクトルを生成し、周波数スペクトルにおいてピーク値となる周波数成分に基づいた、所定時間における歩数を示す指標の算出、
(b)所定時間における前後加速度の時間波形における前方加速度の振幅および後方加速度の振幅の分布状況に基づいた、前後方向の重心移動を示す指標の算出、
(c)所定時間における左右加速度の時間波形における左方加速度の振幅および右方加速度の振幅の分布状況に基づいた、左右方向の重心移動を示す指標の算出、
(d)所定時間における上下加速度の時間波形における上方加速度の振幅および下方加速度の振幅の分布状況に基づいた、上下方向の重心移動を示す指標の算出、
(e)所定時間における前後加速度の時間波形に現われる複数の極大値の時刻の検出、および、連続する2つの極大値の間の時間間隔のばらつきに基づいた、前後安定性を示す指標の算出、
(f)所定時間における左右加速度の時間波形に現われる複数の極大値の時刻の検出、および、連続する2つの極大値の間の時間間隔のばらつきに基づいた、左右安定性を示す指標の算出、
のうちの少なくとも1つを実行する。
上記(9)に係る運動機能評価装置2によれば、立位足踏み運動を数値化することで、被験者の運動能力(下肢の平衡性)を定量的に測定することができる。これによれば、被験者の歩行動作を必要としないため、簡便な構成で、被験者の運動機能を定量的に評価することができる。
(10)本開示の一態様に係る運動機能評価システム100(図1参照)は、立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する運動機能評価システムであって、被験者に装着された加速度センサ1と、加速度センサ1により測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するように構成された運動機能評価装置2とを備える。
上記(10)に係る運動機能評価システム100によれば、立位足踏み運動を数値化することで、被験者の運動能力(下肢の平衡性)を定量的に測定することができる。これによれば、被験者の歩行動作を必要としないため、簡便な構成で、被験者の運動機能を定量的に評価することができる。
(11)上記(10)に記載の運動機能評価システム100において好ましくは、運動機能評価装置2は、被験者の住宅内に設置され、汎用のネットワークと通信可能に接続された通信端末80に内蔵される(図10参照)。
このようにすると、家庭に普及しているテレビを通信インターフェースとして、各市区町村に拠点を持つケーブルテレビ網等の汎用のネットワークを経由して、ユーザと医療施設、介護施設または研究機関等の各種機関とを繋ぐことができる。これによると、ユーザは、在宅で立位足踏み運動を行ない、かつ、在宅で各種機関による診断を受けることができる。特に、テレビは高齢者も日常的に視聴するメディアであり、テレビ用のリモコンを操作することで、簡易に運動機能の評価することができ、かつ、運動機能の評価結果に基づいた診断を在宅で受けることができる。
(12)本開示の一態様に係る運動機能評価プログラムは、コンピュータに、立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する処理を実行させるためのプログラムであって、被験者に装着された加速度センサ1により測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データを取得するステップと、取得された測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するステップとをコンピュータに実行させる。
上記(12)に係る運動機能評価プログラムによれば、立位足踏み運動を数値化することで、被験者の運動能力(下肢の平衡性)を定量的に測定することができる。これによれば、被験者の歩行動作を必要としないため、簡便な構成で、被験者の運動機能を定量的に評価することができる。
(13)本開示の一態様に係る運動機能評価方法は、立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する運動機能評価方法であって、被験者に装着された加速度センサ1により測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データを取得するステップと、取得された測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するステップとを備える。
上記(13)に係る運動機能評価方法によれば、立位足踏み運動を数値化することで、被験者の運動能力(下肢の平衡性)を定量的に測定することができる。これによれば、被験者の歩行動作を必要としないため、簡便な構成で、被験者の運動機能を定量的に評価することができる。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の実施の形態について図面に基づいて説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照符号を付し、その説明は繰返さない。
(運動機能評価システムの構成)
図1は、実施の形態に係る運動機能評価システム100の構成を概略的に示す図である。本実施の形態に係る運動機能評価システム100は、被験者Mの運動機能を評価するためのシステムである。本願明細書において、被験者Mの「運動機能」とは、被験者Mの歩行時の運動能力であって、下肢の平衡性や俊敏性を含む。
図1に示すように、運動機能評価システム100は、加速度センサ1と、運動機能評価装置2とを備える。加速度センサ1および運動機能評価装置2は、互いに無線通信する。具体的には、加速度センサ1は、運動機能評価装置2と、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)規格等の近距離無線通信の規格に従って接続され、運動機能評価装置2との間でデータを送受信する。
加速度センサ1は、携行可能な小型の筐体を有しており、被験者Mに装着される。好ましくは、加速度センサ1は被験者Mの体幹正中に装着される。体幹正中とは、胴体としての体幹であって、体の左右の中心をいう。図1の例では、被験者Mの腰部に装着される。好ましくは、加速度センサ1は、被験者Mの体重心がある、正中線上の第3腰椎付近に装着される。例えば、加速度センサ1の筐体にはクリップ(図示せず)が設けられており、被験者Mが着用するベルトの腰背部中央付近に当該クリップを挟むことによって、加速度センサ1が装着される。
加速度センサ1は、MEMS(Micro Electro Mechancal Systems)センサ等の3軸加速度センサである。加速度センサ1は、被験者Mの移動中における左右方向、上下方向および前後方向の加速度を測定する。以下の説明では、左右方向の加速度を「左右加速度」と称し、上下方向の加速度を「上下加速度」と称し、前後方向の加速度を「前後加速度」とも称する。また、被験者Mにとって左右方向をX軸、上下方向をY軸、前後方向をZ軸とする。
加速度センサ1は、測定した3軸の加速度を測定データとして運動機能評価装置2へ出力する。なお、加速度センサ1は、被験者Mの運動中における3軸の加速度の変化を測定可能な装置であれば、どのような装置であってもよい。運動中における3軸の加速度の変化を正確に測定するため、被験者Mは裸足または靴を履いた状態で移動することが好ましい。
運動機能評価装置2は、無線通信機能を有する電子機器であって、専用に構成された装置の他、例えば、パソコン、タブレット端末、スマートフォンなどを適用することができる。運動機能評価装置2は、加速度センサ1が出力する測定データにより、被験者Mの移動中における前後加速度、左右加速度および上下加速度を取得する。運動機能評価装置2は、取得された前後加速度、左右加速度および上下加速度の時間的変化に基づいて、被験者Mの運動機能を評価する。
(運動機能評価システムのハードウェア構成)
図2は、実施の形態に係る運動機能評価システム100のハードウェア構成を概略的に示す図である。
図2に示すように、加速度センサ1は、センサ部10と、CPU(Central Processing Unit)12と、記憶部14と、通信部16と、回路基板18と、電源20とを含む。
センサ部10は、3軸加速度センサであり、被験者Mの腰部に生じる前後加速度、左右加速度および上下加速度を測定する。センサ部10は、測定した加速度を示す電気信号をCPU12へ出力する。
CPU12は、予め記憶されているプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、加速度センサ1の動作を制御する。CPU12は、センサ部10から出力された電気信号を処理することにより、センサ部10によって測定された加速度から測定データを生成する。
記憶部14は、たとえばRAM(Random Access Memory)等により構成され、加速度センサ1の各種機能を設定するための設定データ、および測定データなどを記憶する。
通信部16は、加速度センサ1が運動機能評価装置2と無線通信するため、図示しないアンテナ等を介して信号を送受信するための変復調処理などを行なう。具体的には、通信部16は、チューナ、受信強度算出回路、巡回冗長検査回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。通信部16は、加速度センサ1が送受信する無線信号の変復調および周波数変換を行ない、受信信号をCPU12へ与える。
回路基板18は、加速度センサ1の筐体内部に収容されており、センサ部10、CPU12、記憶部14および通信部16の各々を構成する回路部品を搭載する。
電源20は、リチウムイオン電池等を含む蓄電装置である。ユーザ等により図示しない電源スイッチがオンされると、回路基板18上に搭載される複数の回路部品に対する電力供給を開始する。
運動機能評価装置2は、通信部40と、CPU42と、回路基板44と、電源46と、表示部48と、操作受付部50とを含む。
通信部40は、運動機能評価装置2が加速度センサ1を含む他の無線機器と通信するため、アンテナ等を介して信号を送受信するための変復調処理などを行なう。通信部40は、チューナ、受信強度算出回路、巡回冗長検査回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。通信部40は、運動機能評価装置2が送受信する無線信号の変復調および周波数変換を行ない、受信信号をCPU42へ与える。
CPU42は、記憶装置68(図4参照)に記憶されているプログラムを読み込んで、該プログラムに含まれる命令を実行することにより、運動機能評価装置2の動作を制御する。プログラムは運動機能評価プログラムを含む。CPU42は、運動機能評価プログラムを実行することにより、通信部40から送信される測定データに基づいて、被験者Mの運動機能を評価する。CPU42は、さらに、運動機能の評価結果に基づいて、被験者Mに応じた運動アドバイスを判別することができる。CPU42の詳細については後述する。
操作受付部50は、ユーザの入力操作を受け付ける。操作受付部50は、ユーザの操作に応じて、操作内容を示す信号をCPU42へ出力する。操作受付部50は、表示部48上に設けられたタッチパネルであってもよいし、キーボード等その他の物理操作キーであってもよい。
表示部48は、CPU42の制御に応じて、画像、テキスト、音声など五感に作用するデータを表示する。表示部48は、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイによって構成される。CPU42は、運動機能評価プログラムの実行により、通信部40から送信される測定データ、運動機能の評価結果を示すデータ、および、運動アドバイスを示すデータを表示部48に表示させることができる。また、CPU42は、これらのデータを内部の記憶装置68に蓄積することができる。
(加速度センサ1の機能的構成)
図3は、実施の形態に係る加速度センサ1の機能的構成を概略的に示す図である。図3に示すように、加速度センサ1は、記憶部22および信号処理回路24を含む。記憶部22は、RAM等の記憶装置から構成されており、プログラムおよび測定データ等を記憶する。
信号処理回路24は、加速度センサ1の各部を制御する。信号処理回路24は、記憶部22に記憶されているプログラムに従って動作し、後述する運動機能評価を含む種々の動作を実行する。
具体的には、信号処理回路24は、ノイズ除去用のフィルタおよびA/D(Analog/Digital)コンバータを含み、センサ部10から出力された電気信号からノイズを除去することにより、図5に示すような加速度を示す加速度信号を生成する。また、信号処理回路24は、生成した加速度信号を所定周期でサンプリングすることにより、測定データを生成する。
信号処理回路24におけるサンプリング周期は、1ms以上200ms以下とすることが好ましい。サンプリング周期が1msより短くなると、信号処理回路24における演算の負荷が増大するとともに、測定データを記憶するために大容量の記憶部22が必要になるためである。また、サンプリング周期が200msより長くなると、移動に伴う被験者の体重心の位置の変化を正確に捉えることが難しくなるためである。より好ましくは、信号処理回路24におけるサンプリング周期は5ms程度である。信号処理回路24は、生成した測定データを通信部16に出力する。サンプリング周期の下限は2ms以上であることが好ましく、5ms以上であることがより好ましい。サンプリング周期の上限は100ms以下であることが好ましく、50ms以下であることがより好ましく、20ms以下であることがさらに好ましい。
通信部16は、無線信号受信部26と、無線信号送信部28と、ファイル出力部30とを含む。無線信号受信部26は、運動機能評価装置2から操作指示を受信し、受信した操作指示を信号処理回路24に与える。操作指示には、信号処理回路24により生成された測定データの保存先を指定するための指示が含まれている。
無線信号送信部28は、信号処理回路24により生成された測定データを運動機能評価装置2へ送信する。運動機能評価装置2は、無線信号送信部28から送信されてきた測定データを受信すると、測定データを装置内部の記憶装置68(図4参照)に記憶させる。
信号処理回路24は、また、生成した測定データを記憶部14に格納する。信号処理回路24は、運動機能評価装置2からの操作指示に応じて(あるいは、予め定められた設定に基づいて)、加速度センサ1内部の記憶部14および加速度センサ1外部の記憶装置(運動機能評価装置2内部の記憶装置68)のいずれか一方を選択して、測定データを保存するように構成されている。
このようにすると、加速度センサ1を用いて運動機能評価を行なう場合、信号処理回路24は、センサ部10による測定データを、無線信号送信部28を介してリアルタイムで運動機能評価装置2へ送信することができる。したがって、運動機能評価装置2は、受信した測定データに基づいて、リアルタイムで被験者Mの運動機能を評価することができる。
あるいは、信号処理回路24は、測定データを記憶部14に蓄積しておくことができる。ファイル出力部30は、記憶部14に蓄積されている測定データを外部の記憶媒体3に送信することができる。外部の記憶媒体3は、例えば、USBメモリおよびメモリースティック(登録商標)などを用いることができる。
これによると、加速度センサ1と運動機能評価装置2とが無線通信することが難しい状況であっても、加速度センサ1が測定データを記憶部14に蓄えておくことで、後日、記憶部14に蓄えられた測定データを、記憶媒体3を経由して読み出すことにより、被験者Mの運動機能を評価することができる。なお、加速度センサ1は、記憶媒体3を経由することに代えて、USB等の有線のデータ伝送手段を経由して測定データを読み出せるように構成されていてもよい。
(運動機能評価装置2の機能的構成)
図4は、実施の形態に係る運動機能評価装置2の機能的構成を概略的に示す図である。
図4に示すように、運動機能評価装置2において、通信部40は、無線信号受信部60および無線信号送信部62を含む。無線信号受信部60は、加速度センサ1から測定データを受信すると、受信した測定データをCPU42に送信する。
CPU42は、制御部64および記憶装置68を含む。記憶装置68は、例えば、ROM(Read Only Memory)およびRAMを含む。ROMは、運動機能評価装置2を制御するためのプログラムを記憶する。該プログラムは、運動機能評価プログラムを含む。RAMは、運動機能評価装置2の各種機能を設定するためのデータ、測定データ、運動機能の評価結果を示すデータ、および、運動アドバイスを示すデータなどを記憶する。
制御部64は、プロセッサから構成される。制御部64は、記憶装置68に記憶されるプログラムに従って動作することにより、運動機能評価装置2の動作を制御する。制御部64は、運動機能評価プログラムに従って動作することにより、評価部70および判別部72としての機能を発揮する。
評価部70は、無線信号受信部60により取得された測定データに基づいて、被験者Mの運動機能を評価する。または、評価部70は、記憶媒体3から読み出した測定データに基づいて、被験者Mの運動機能を評価する。
評価部70は、測定データに基づいて、被験者Mの運動機能を示す指標を算出する。評価部70は、算出した指標を、例えば理想値を10点(満点)としてスコア化する。このようにして、指標をスコア化することによって被験者Mの運動機能を定量的に評価する。これにより、ユーザは、運動機能がどの程度劣っているのかを定量的に把握することができる。
判別部72は、評価部70からの評価結果を取得するとともに、操作受付部50から、ユーザによって入力された外部データを受け付ける。外部データには、被験者Mを識別する情報である被験者識別情報、およびデータ閾値リストが含まれる。被験者識別情報は、被験者Mの氏名、性別、年齢、身長、体重などの情報を含む。データ閾値リストは、運動アドバイスを判別する際に用いられる閾値のデータである。判別部72は、データ閾値リストを参照することにより、被験者Mの運動能力の評価結果に基づいて、被験者Mに応じた運動アドバイスを判別する。
制御部64は、測定データ、評価部70による評価結果、および判別部72による運動アドバイスを示すデータを表示部48に表示させる。また制御部64は、これらのデータを記憶装置68に記憶する。
(運動機能評価システムの動作)
次に、本実施の形態に係る運動機能評価システム100の動作について説明する。
本実施の形態では、被験者Mの運動機能の評価の一例として、被験者Mに所定時間、立位足踏み運動を行なわせて、被験者Mの運動能力(下肢の平衡性)を測定するものとする。ここで、立位足踏み運動とは、立位の姿勢で単脚支持(片足立ち)を左右交互に繰り返す周期性のある運動である。所定時間は、例えば10秒間に設定されている。
立位足踏み運動時の被験者Mの下肢の平衡性を測定することで、被験者Mの下肢筋力、バランス能力および体重運動能力といった運動機能を評価することができる。また、被験者Mの歩行動作を必要としないため、診察室または被験者の住宅等の被験者の居室内などの狭いスペースで、被験者Mの運動機能を評価することができる。
本実施の形態に係る運動機能評価装置2は、立位足踏み運動時に加速度センサ1により測定されたデータを解析することにより、被験者Mの立位足踏み運動を数値化するように構成される。本実施の形態において、立位足踏み運動の数値化とは、立位足踏み運動時における被験者Mの運動能力(下肢の平衡性)を定量的に表す指標を算出することである。
下肢の平衡性や俊敏性を示す指標には、立位足踏み運動の「歩数」、「重心移動」、「前後安定性」および「左右安定性」の少なくとも1つを示す指標が含まれる。本願明細書において、「歩数」とは、所定時間内に単脚支持が繰り返された回数、すなわち所定時間内の足踏みの回数をいう。「重心移動」とは、単脚支持における支持脚を替えることに伴う体重心の移動をいう。「前後安定性」とは、体重心の前後方向の安定性をいう。「左右安定性」とは、体重心の左右方向の安定性をいう。立位足踏み運動を数値化することで、被験者Mの下肢の平衡性を定量的に測定することができるため、被験者Mの運動機能を定量的に評価することが可能となる。
運動機能評価システム100によって運動機能を評価する場合、最初に、被験者Mの体幹正中に加速度センサ1を装着した状態で加速度センサ1および運動機能評価装置2の各々の電源スイッチをオンすることにより、加速度センサ1および運動機能評価装置2を起動する。
運動機能評価装置2は、操作受付部50によって評価開始の指示を示す入力操作を受け付けると、通信部40を介して、加速度センサ1へ測定開始を指示する。加速度センサ1は、被験者Mが静止した状態であるときのセンサ部10の測定値を、前後加速度、左右加速度および上下加速度の零点に補正する。これにより、被験者Mの立位足踏み運動時に生じる前後加速度、左右加速度および上下加速度を精度良く測定することができる。
被験者Mは、裸足もしくは靴を履いた状態で、所定時間(例えば、10秒間)、立位の姿勢で足踏み運動を行なう。加速度センサ1は、被験者Mの立位足踏み運動中における前後加速度、左右加速度および上下加速度を測定し、測定データを通信部16を介して運動機能評価装置2へ出力する。運動機能評価装置2は、加速度センサ1が出力する信号により測定データを取得する。
図5は、本実施の形態に係る運動機能評価システム100により実行される運動機能評価を説明するためのフローチャートである。運動機能評価装置2は、運動機能評価プログラムを実行することにより、加速度センサ1と無線通信して図5に示す処理を実行する。図5に示すフローチャートの処理は、例えば一定の周期で実行される。
図2〜図5を参照して、加速度センサ1においては、ステップS01により、被験者Mの体幹正中に装着された状態で電源20が投入されて加速度センサ1が起動すると、ステップS02において、信号処理回路24は、センサ部10の出力信号に基づいて、被験者Mが静止状態であるか否かを判定する。具体的には、前後加速度、左右加速度および上下加速度の各々に有意な変化が見られない場合(例えば、各加速度の変動幅が閾値未満である場合)、信号処理回路24は、被験者Mが静止状態であると判定する。
被験者Mが静止状態であると判定されると(S02のYES判定時)、信号処理回路24は、ステップS03に進み、被験者Mが静止状態であるときのセンサ部10の測定値を、左右加速度、上下加速度および前後加速度の零点に補正する。零点補正が完了すると、ステップS04にて、センサ部10は、被験者Mの腰部に生じる前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定を開始する。信号処理回路24は、センサ部10が出力する加速度信号を測定データに変換する。一方、被験者Mが静止状態でない場合(S02のNO判定時)、すなわち被験者Mが移動している場合、処理は終了する。
ステップS05において、信号処理回路24は、センサ部10の出力信号に基づいて、被験者Mが足踏み運動を開始したか否かを判定する。前後加速度、左右加速度および上下加速度の少なくとも1つに変化が見られる場合(例えば、少なくとも1つの加速度の変動幅が閾値より大きい場合)、信号処理回路24は、被験者Mが足踏み運動を開始したと判定する。
被験者Mが足踏み運動を開始すると(S05のYES判定時)、ステップS06において、センサ部10は、運動中の被験者Mの体幹正中に生じる上下加速度、左右加速度および前後加速度を測定する。信号処理回路24は、センサ部10が出力する加速度信号を測定データに変換する。一方、被験者Mが足踏み運動を開始していない場合(S05のNO判定時)、処理は終了する。
信号処理回路24は、ステップS07において、測定データの保存先として、運動機能評価装置2の記憶装置68および加速度センサ1の記憶部14のいずれが指定されているかを判定する。測定データの保存先が記憶装置68である場合、信号処理回路24は、ステップS08に進み、通信部16(無線信号送信部28)を介して、測定データを運動機能評価装置2へ送信する。
一方、測定データの保存先が記憶部14である場合、信号処理回路24は、ステップS09に進み、測定データを記憶部14に記憶する。
運動機能評価装置2においては、ステップS11において電源46が投入されて起動すると、ステップS12において、制御部64は、操作受付部50によって測定開始の指示を示す入力操作を受け付けたか否かを判定する。測定開始の指示を示す入力操作を受け付けると(S12のYES判定時)、ステップS13に進み、通信部40は、加速度センサ1の測定データを受信する。受信された測定データは制御部64に送られる。
ステップS14において、通信部40は、さらに、外部データを受信する。外部データには、被験者Mを識別する情報である被験者識別情報、およびデータ閾値リストが含まれる。被験者識別情報は、被験者Mの氏名、性別、年齢、身長、体重などの情報を含む。データ閾値リストは、運動機能の評価結果に応じて被験者Mに応じた運動アドバイスを判別するときに用いられる。
ステップS15において、制御部64は、加速度センサ1から送信される測定データに基づいて、被験者Mの立位足踏み運動を数値化する。具体的には、制御部64は、立位足踏み運動時に測定された加速度の時間波形に基づいて、立位足踏み運動時における被験者Mの運動能力(下肢の平衡性)を定量的に表す指標を算出する。
ステップS16において、制御部64は、運動能力の評価結果を表示部48に表示する。ステップS17において、制御部64は、データ閾値リストを参照することにより、評価結果に基づいて、被験者Mに応じた運動アドバイスを判別する。データ閾値リストには、指標ごとに、年齢別、性別などで分類された複数の閾値が登録されている。制御部64は、データ閾値リストを参照して、被験者識別情報を基に、被験者Mにとって適当な閾値を設定する。
続いて、制御部64は、ステップS15にて算出した指標のスコアと、設定した閾値とを比較することにより、被験者Mの運動能力が低下しているか否かを判定する。制御部64は、さらに、指標と閾値との差に基づいて運動能力の低下の程度を判定する。そして、制御部64は、運動能力の低下の程度に応じて、被験者Mの運動能力を改善するための運動アドバイスを判別する。
ステップS18において、制御部64は、判別した運動アドバイスを表示部48に表示する。なお、ステップS15における評価結果、およびステップS17における運動アドバイスは、表示部48を通じてユーザに報知されるとともに、被験者Mの測定データと関連付けて、運動機能評価装置2の記憶装置68に記憶される。
(立位足踏み運動の数値化)
次に、図5のステップS15に示す立位足踏み運動を数値化する処理について詳しく説明する。
本実施の形態では、運動機能評価装置2は、加速度センサ1の測定データに基づいて、立位足踏み運動時の被験者Mの下肢の平衡性を定量的に表す指標として、立位足踏み運動の歩数、重心移動、前後安定性および左右安定性を算出する。
以下、歩数、重心移動、前後安定性および左右安定性の各々を示す指標を算出する方法について説明する。
(1)歩数
図6Aは、被験者Mの立位足踏み運動時に測定された前後加速度の時間波形の一例を示している。制御部64は、所定時間(例えば、10秒間)における前後加速度の時間波形に基づいて、当該所定時間における歩数を示す指標を算出する。
具体的には、制御部64は、前後加速度の時間波形に対してフーリエ変換を行ない、周波数スペクトルを生成する。図6Bは、図6Aに示す前後加速度の時間波形の周波数スペクトルである。周波数スペクトルは、周波数と周波数成分における強度との関係が、周波数に従って順に配列されたデータ配列によって示される。周波数スペクトルは、横軸を周波数とし、縦軸を強度とするグラフによって表される。
制御部64は、周波数スペクトルにおいてピーク値となる周波数成分(ピーク周波数)に基づいて、所定時間における歩数を示す指標を算出する。ピーク周波数をfpeak[Hz]とすると、1秒間あたりの歩数はfpeakで与えられる。図6Bの例では、fpeak=2Hzであるため、1秒間当たりの歩数は2歩となり、所定時間(10秒間)における歩数は20歩となる。制御部64は、所定時間における歩数の理想値を10点として、算出された歩数をスコア化することができる。
なお、図6Aおよび図6Bでは、前後加速度の時間波形から所定時間における歩数を算出する方法について説明したが、左右加速度の時間波形または上下加速度の時間波形を用いても、加速度の時間波形の周波数スペクトルを生成することにより、所定時間における歩数を求めることができる。
(2)重心移動
図7Aは、被験者Mの立位足踏み運動時に測定された前後加速度の時間波形の一例を示している。制御部64は、所定時間における前後加速度の時間波形における前方加速度の振幅および後方加速度の振幅の分布状況に基づいて、前後方向の重心移動を算出する。
図7Bには、前後加速度の時間波形に基づいて生成された、所定時間における前後加速度のヒストグラムが示される。このヒストグラムにおいて、横軸(図面垂直方向に延びる軸)は前方加速度および後方加速度の振幅を示し、縦軸(図面水平方向に延びる軸)は度数を示す。前方加速度の振幅は前後加速度の時間波形における極大値に対応し、後方加速度の振幅は前後加速度の時間波形における極小値に対応する。
制御部64は、図7Bに示す前後加速度のヒストグラムから、前後加速度の平均値およびその標準偏差を求める。そして、制御部64は、標準偏差を平均値で除算することにより、変動係数を算出する。変動係数は、前後加速度の平均値に対するデータのばらつきを示す無次元の数値であるため、平均値が互いに異なる複数の前後加速度の時間波形のばらつきを相対的に評価する際に有効な指標となる。
ここで、被験者の下肢筋力などが低下すると、足踏み運動において支持脚を交互に替えるときに、体重心が大きく振れるため、前後加速度の平均値に対するデータのばらつきが大きくなる。その結果、変動係数も大きくなる傾向がある。制御部64は、変動係数の理想値を10点として、算出された変動係数をスコア化することができる。
なお、図7Aおよび図7Bでは、前後加速度の時間波形から前後方向の重心移動を示す指標(変動係数)を算出する方法について説明したが、同様の方法を用いることにより、左右加速度の時間波形から左右方向の重心移動を示す指標を算出することができ、上下加速度の時間波形から上下方向の重心移動を示す指標を算出することができる。
(3)前後安定性
図8は、被験者Mの立位足踏み運動時に測定された前後加速度の時間波形の一例を示している。制御部64は、所定時間における前後加速度の時間波形に基づいて、前後安定性示す指標を算出する。
具体的には、制御部64は、所定時間における前後加速度の時間波形に現われる複数の極大値の時刻を検出する。前後加速度の時間波形において規則的に現れる極大値は、通常、単脚支持における支持脚の足裏が接地される時刻付近に現れる。これは、足裏の接地によって体重心が後方に減衰することによる。なお、図示しない左右加速度の時間波形と対比することで、各極大点について、支持脚が右脚であるか左脚であるかを判別することができる。図8の例では、測定開始時刻から数えて奇数番目の極大値の支持脚が左脚であり、偶数番目の極大値の支持脚が右脚である。
制御部64は、連続する2つの極大値の時間間隔のばらつきに基づいて、前後安定性を示す指標を算出する。図8において、時間間隔TLn,TLn+1は、支持脚が左脚であるときの単脚支持の時間に対応し、時間間隔TRn,TRn+1は、支持脚が右脚であるときの単脚支持の時間に対応する。
被験者Mの下肢筋力が正常であれば、隣接する2つの時間間隔TLn,TRnはほぼ同じ長さとなるが、被験者Mの下肢筋力が低下するに従い、時間間隔TLnおよびTRnの間に時間差が生じ得る。
制御部64は、隣接する2つの極大値の時間間隔の差(TLn−TRn)の絶対値を、当該2つの極大値の時間間隔の和(TLn+TRn)で除算する。そして、所定時間における複数の除算値を足し合わせることにより、前後安定性を示す指標を算出する。TLn−TRnの絶対値が大きくなるに従って、前後安定性を示す指標の値も大きくなる。制御部64は、前後安定性の理想値を10点として、算出した指標をスコア化することができる。
(4)左右安定性
制御部64は、(3)に示した方法を用いて、所定時間における左右加速度の時間波形に基づいて、左右安定性示す指標を算出する。具体的には、制御部64は、所定時間における左右加速度の時間波形に現われる複数の極大値の時刻を検出する。そして、制御部64は、連続する2つの極大値の時間間隔のばらつきに基づいて、左右安定性を示す指標を算出する。(3)前後安定性で説明したように、被験者Mの下肢筋力が低下するに従い、支持脚が左脚のときの時間間隔TLnおよび支持脚が右脚のときの時間間隔TRnの間に時間差が生じ得る。
制御部64は、左右加速度の時間波形において隣接する2つの極大値の時間間隔の差(TLn−TRn)の絶対値を、当該2つの時間間隔の和(TLn+TRn)で除算する。そして、所定時間における複数の除算値を足し合わせることにより、左右安定性を示す指標を算出する。制御部64は、左右安定性の理想値を10点として、算出した指標をスコア化することができる。
制御部64は、被験者Mの運動能力の評価結果として、算出した指標を表示部48に表示させる。表示部48には、各指標を、理想値を10点としたときのスコアで表示することができる。これにより、ユーザまたは被験者Mは、表示部48の画面を見ることで、どの運動機能がどの程度劣っているのかを定量的に知ることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、加速度センサ1の測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化することができるため、被験者Mの運動能力(下肢の平衡性)を的確に評価することができる。これにより、被験者Mの転倒リスクを精度良く判定することができる。
<運動機能評価システムの変更例>
上述した実施の形態に係る運動機能評価システム100は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いても実現可能である。例えば、上述した運動機能評価処理を実行するためのプログラム(運動機能評価プログラム)をコンピュータ読取可能な記録媒体に格納して配布し、該プログラムをコンピュータにインストールして、運動機能評価処理を実行することによって運動機能評価システム100を構成してもよい。または、インターネット等のネットワーク上のサーバ装置に該プログラムを格納しておき、コンピュータにダウンロードできるようにしてもよい。
図9は、本発明の一態様に係る運動機能評価システム100の第1の変更例の構成を示す図である。図9に示すように、第1の変更例に係る運動機能評価システム100は、加速度センサ1と、通信装置4と、サーバ8とを備える。サーバ8はネットワーク6に接続されている。
通信装置4は、被験者Mが使用する端末であり、例えば、スマートフォンである。加速度センサ1および通信装置4は、互いに無線通信する。加速度センサ1と通信装置4とは、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信の規格に従って接続される。
サーバ8は、通信装置4と通信することにより、加速度センサ1の測定データをデータベースとして保持する。サーバ8は、図示しない記憶部および制御部を含む。サーバ8の記憶部は、フラッシュメモリ、RAM等により構成され、サーバ8が使用するプログラムおよび各種データを蓄積する。プログラムには、運動機能評価プログラムが含まれる。各種データには、登録されている被験者を管理するためのデータ、各被験者について取得される測定データ、データ閾値リストなどが含まれる。
サーバ8の制御部は、記憶部に記憶される被験者の測定データに基づいて、被験者の運動機能を評価し、評価結果を通信装置4へ送信する。制御部は、さらに、評価結果に基づいて、被験者に応じた運動アドバイスを判別し、判別した運動アドバイスを通信装置4へ送信する。通信装置4は、サーバ8から送信される運動能力の評価結果および運動アドバイスを表示部に表示させる。
図10は、本発明の一態様に係る運動機能評価システム100の第2の変更例の構成を示す図である。第2の変更例においては、インターネット、ケーブルテレビ(CATV)網等の汎用のネットワークを介して複数の機器間で双方向に通信する通信システムを利用して、本実施の形態に係る運動機能評価システム100を実現する。本変更例では、ケーブルテレビシステムを利用して、運動機能評価システム100を実現する構成について説明する。
図10に示すように、ケーブルテレビシステムにおいて、ケーブルテレビを利用するユーザの居室等の室内には、通信端末としてのテレビ受信端末である受信機が設置されている。受信機は、例えば、ケーブルテレビ事業者がユーザに提供するセットトップボックス(STB)80である。
ユーザは、本実施の形態に係る運動機能評価システム100における被験者に相当する。STB80に、本実施の形態に係る運動機能評価装置2の機能を内蔵することで、後述するように、STB80および加速度センサ1により運動機能評価システム100を構成することができる。
STB80は、CATV網に接続されており、CATV網を介して、放送局またはケーブルテレビ事業者が放送する番組コンテンツを受信し、表示装置82に表示させる。STB80は、リモコン84から発信される操作信号によって制御される。表示装置82は、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイ等により構成され、STB80から出力された番組コンテンツを表示する。STB80は、また、ユーザの指示に応じて、番組コンテンツを録画し、内蔵する記憶部または外付けの記憶装置に記憶させることができる。なお、STB80および表示装置82はそれぞれ別体として構成されてもよく、STB80および表示装置82が一体として構成されてもよい。
STB80は、インターネット等の通信網を介してサーバ90と通信可能に接続されており、サーバ90との間で双方向にデータを送受信することができる。サーバには、VOD(Video On Demand)コンテンツ配信用のサーバ、STB50で使用するプログラムの保存用のサーバ、および、病院、研究機関または介護施設等の専門家による診断記録データの保存用のサーバが含まれる。
STB80は、ユーザが所有するタブレット等の携帯端末98と無線通信可能に接続される。例えば、STB80は、携帯端末98からの遠隔視聴リクエストに応答して、携帯端末98に番組コンテンツを送信する。なお、携帯端末98以外に、デスクトップ型のパーソナルコンピュータなどの固定端末をSTB80に接続してもよい。
STB80は、さらに、カメラ等の撮像装置92、通話時などにユーザの音声を受け付けるためのマイク94、加速度センサ1等と通信可能に接続される。
STB80は、加速度センサ1と互いに無線通信する。STB80と加速度センサ1とは、Wi−Fi(登録商標)またはBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信の規格に従って接続される。STB80は、立位足踏み運動時における加速度センサ1の測定データを受信する。
STB80は、図示しない記憶部および制御部を含む。STB80の記憶部は、フラッシュメモリ、RAM等により構成され、番組コンテンツおよび、STB80が使用するプログラムおよび各種データを蓄積する。プログラムには、運動機能評価プログラムが含まれる。
STB80は、運動機能評価プログラムを、サーバ90からダウンロードして、記憶部に記憶させることができる。サーバ90は、運動機能評価プログラムのバージョンアップを管理し、STB80に対して、バージョンアップされた運動機能評価プログラムを配信するようにしてもよい。各種データには、ユーザを管理するためのデータ、ユーザの立位足踏み運動時に取得される加速度センサ1の測定データ、データ閾値リストなどが含まれる。
STB80の制御部は、記憶部に記憶される加速度センサ1の測定データに基づいて、ユーザの立位足踏み運動を数値化する。制御部は、ユーザの運動能力(下肢の平衡性)を定量的に示す指標を算出し、算出した指標を表示装置82へ送信する。表示装置82は、ユーザの運動機能の評価結果を表示画面に表示する。
STB80の制御部は、さらに、リモコン84からの操作信号に応答して、ユーザの運動機能の評価結果を、CATV網を介して各種機関に送信することができる。また、立位足踏み運動を行なっている様子を撮像装置92で撮像しておくことで、その撮像データを評価結果とともに各種機関に送信することも可能である。
図10の例では、CATV網には、病院、介護施設、地域包括ケアサービス、銀行、および大学等の研究機関が接続されている。したがって、ユーザは、これらの機関に対して、自己の識別情報とともに自己の運動機能の評価結果を送信することができる。
これによると、例えば、病院または研究機関において、専門家である医師等が、受信した評価結果を参照して、ユーザの運動機能を診断し、診断結果をCATV網を介して、ユーザに送信することができる。ユーザの住宅等の被験者の居室内では、CATV網を介してSTB80が診断結果を受信すると、表示装置82に診断結果を表示することにより、ユーザに診断結果を知らせることができる。また、撮像装置92およびマイク94を用いて、医師等を対話することで、在宅で診断を受けることもできる。
このように、図10に示す構成例によれば、家庭に普及しているテレビを通信インターフェースとして、各市区町村に拠点を持つCATV網を例とする汎用のネットワークを経由して、ユーザと各種機関とを繋ぐことができる。これによると、ユーザは、在宅で立位足踏み運動を行ない、かつ、在宅で各種機関による診断を受けることができる。特に、テレビは高齢者も日常的に視聴するメディアであり、テレビ用のリモコン84を操作することで、簡易に運動機能の評価することができ、かつ、運動機能の評価結果に基づいた診断を在宅で受けることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
(付記1)
立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する運動機能評価装置であって、
上記被験者の体幹正中に装着された加速度センサにより測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データを取得するように構成された通信部と、
上記通信部により取得された上記測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するように構成された制御部とを備える、運動機能評価装置。
(付記2)
上記制御部は、上記立位足踏み運動時における上記被験者の運動能力を定量的に表わす指標を算出するように構成され、
上記指標は、所定時間における歩数、重心移動、前後安定性および左右安定性のうち少なくとも1つを示す指標である、付記1に記載の運動機能評価装置。
(付記3)
上記制御部は、
上記前後加速度、上記左右加速度および上記上下加速度のうちいずれかの時間波形を周波数解析することにより周波数スペクトルを生成し、
上記周波数スペクトルにおいてピーク値となる周波数成分に基づいて、上記所定時間における歩数を示す指標を算出する、付記2に記載の運動機能評価装置。
(付記4)
上記制御部は、上記所定時間における上記前後加速度の時間波形における前方加速度の振幅および後方加速度の振幅の分布状況に基づいて、前後方向の重心移動を示す指標を算出する、付記2または付記3に記載の運動機能評価装置。
(付記5)
上記制御部は、上記所定時間における上記左右加速度の時間波形における左方加速度の振幅および右方加速度の振幅の分布状況に基づいて、左右方向の重心移動を示す指標を算出する、付記2から付記4のいずれか1項に記載の運動機能評価装置。
(付記6)
上記制御部は、上記所定時間における上記上下加速度の時間波形における上方加速度の振幅および下方加速度の振幅の分布状況に基づいて、上下方向の重心移動を示す指標を算出する、付記2から付記5のいずれか1項に記載の運動機能評価装置。
(付記7)
上記制御部は、
上記所定時間における上記前後加速度の時間波形に現われる複数の極大値の時刻を検出し、
連続する2つの極大値の間の時間間隔のばらつきに基づいて、上記前後安定性を示す指標を算出する、付記2から付記6のいずれか1項に記載の運動機能評価装置。
(付記8)
上記制御部は、
上記所定時間における上記左右加速度の時間波形に現われる複数の極大値の時刻を検出し、
連続する2つの極大値の間の時間間隔のばらつきに基づいて、上記左右安定性を示す指標を算出する、付記2から付記7のいずれか1項に記載の運動機能評価装置。
(付記9)
立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する運動機能評価装置であって、
上記被験者の体幹正中に装着された加速度センサにより測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データを取得するように構成された通信部と、
上記通信部により取得された上記測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するように構成された制御部とを備え、
上記制御部は、上記立位足踏み運動時における上記被験者の運動能力を定量的に表わす指標を算出するように構成され、上記指標は、所定時間における歩数、重心移動、前後安定性および左右安定性のうち少なくとも1つを示す指標であり、
上記制御部は、以下の
(a)上記前後加速度、上記左右加速度および上記上下加速度のうちいずれかの時間波形を周波数解析することにより周波数スペクトルを生成し、上記周波数スペクトルにおいてピーク値となる周波数成分に基づいて、上記所定時間における歩数を示す指標の算出、
(b)上記所定時間における上記前後加速度の時間波形における前方加速度の振幅および後方加速度の振幅の分布状況に基づいた、前後方向の重心移動を示す指標の算出、
(c)上記所定時間における上記左右加速度の時間波形における左方加速度の振幅および右方加速度の振幅の分布状況に基づいた、左右方向の重心移動を示す指標の算出、
(d)上記所定時間における上記上下加速度の時間波形における上方加速度の振幅および下方加速度の振幅の分布状況に基づいた、上下方向の重心移動を示す指標の算出、
(e)上記所定時間における上記前後加速度の時間波形に現われる複数の極大値の時刻の検出、および、連続する2つの極大値の間の時間間隔のばらつきに基づいた、上記前後安定性を示す指標の算出、
(f)上記所定時間における上記左右加速度の時間波形に現われる複数の極大値の時刻の検出、および、連続する2つの極大値の間の時間間隔のばらつきに基づいた、上記左右安定性を示す指標の算出、
のうちの少なくとも1つを実行する、運動機能評価装置。
(付記10)
立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する運動機能評価システムであって、
上記被験者の体幹正中に装着された加速度センサと、
上記加速度センサにより測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データに基づいて、上記立位足踏み運動を数値化するように構成された運動機能評価装置とを備える、運動機能評価システム。
(付記11)
上記運動機能評価装置は、汎用のネットワークと通信可能に接続された通信端末に内蔵される、付記10に記載の運動機能評価システム。
(付記12)
コンピュータに、立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する処理を実行させるためのプログラムであって、
上記被験者の体幹正中に装着された加速度センサにより測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データを取得するステップと、
取得された上記測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するステップとを上記コンピュータに実行させる、運動機能評価プログラム。
(付記13)
立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する運動機能評価方法であって、
上記被験者の体幹正中に装着された加速度センサにより測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データを取得するステップと、
取得された上記測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するステップとを備える、運動機能評価方法。
1 加速度センサ、2 運動機能評価装置、3 記憶媒体、4 通信装置、6 ネットワーク、8,90 サーバ、10 センサ部、12,42 CPU、14,22 記憶部、16,40 通信部、18,44 回路基板、20,46 電源、24 信号処理回路、26,60 無線信号受信部、28,62 無線信号送信部、30 ファイル出力部、48 表示部、50 操作受付部、64 制御部、68 記憶装置、70 評価部、72 判別部、80 STB、82 表示装置、84 リモコン、92 撮像装置、94 マイク、98 携帯端末、100 運動機能評価システム、M 被験者。

Claims (13)

  1. 立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する運動機能評価装置であって、
    前記被験者に装着された加速度センサにより測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データを取得するように構成された通信部と、
    前記通信部により取得された前記測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するように構成された制御部とを備える、運動機能評価装置。
  2. 前記制御部は、前記立位足踏み運動時における前記被験者の運動能力を定量的に表わす指標を算出するように構成され、
    前記指標は、所定時間における歩数、重心移動、前後安定性および左右安定性のうち少なくとも1つを示す指標である、請求項1に記載の運動機能評価装置。
  3. 前記制御部は、
    前記前後加速度、前記左右加速度および前記上下加速度のうちいずれかの時間波形を周波数解析することにより周波数スペクトルを生成し、
    前記周波数スペクトルにおいてピーク値となる周波数成分に基づいて、前記所定時間における歩数を示す指標を算出する、請求項2に記載の運動機能評価装置。
  4. 前記制御部は、前記所定時間における前記前後加速度の時間波形における前方加速度の振幅および後方加速度の振幅の分布状況に基づいて、前後方向の重心移動を示す指標を算出する、請求項2または請求項3に記載の運動機能評価装置。
  5. 前記制御部は、前記所定時間における前記左右加速度の時間波形における左方加速度の振幅および右方加速度の振幅の分布状況に基づいて、左右方向の重心移動を示す指標を算出する、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の運動機能評価装置。
  6. 前記制御部は、前記所定時間における前記上下加速度の時間波形における上方加速度の振幅および下方加速度の振幅の分布状況に基づいて、上下方向の重心移動を示す指標を算出する、請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の運動機能評価装置。
  7. 前記制御部は、
    前記所定時間における前記前後加速度の時間波形に現われる複数の極大値の時刻を検出し、
    連続する2つの極大値の間の時間間隔のばらつきに基づいて、前記前後安定性を示す指標を算出する、請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の運動機能評価装置。
  8. 前記制御部は、
    前記所定時間における前記左右加速度の時間波形に現われる複数の極大値の時刻を検出し、
    連続する2つの極大値の間の時間間隔のばらつきに基づいて、前記左右安定性を示す指標を算出する、請求項2から請求項7のいずれか1項に記載の運動機能評価装置。
  9. 立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する運動機能評価装置であって、
    前記被験者の体幹正中に装着された加速度センサにより測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データを取得するように構成された通信部と、
    前記通信部により取得された前記測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するように構成された制御部とを備え、
    前記制御部は、前記立位足踏み運動時における前記被験者の運動能力を定量的に表わす指標を算出するように構成され、前記指標は、所定時間における歩数、重心移動、前後安定性および左右安定性のうち少なくとも1つを示す指標であり、
    前記制御部は、以下の
    (a)前記前後加速度、前記左右加速度および前記上下加速度のうちいずれかの時間波形を周波数解析することにより周波数スペクトルを生成し、前記周波数スペクトルにおいてピーク値となる周波数成分に基づいて、前記所定時間における歩数を示す指標の算出、
    (b)前記所定時間における前記前後加速度の時間波形における前方加速度の振幅および後方加速度の振幅の分布状況に基づいた、前後方向の重心移動を示す指標の算出、
    (c)前記所定時間における前記左右加速度の時間波形における左方加速度の振幅および右方加速度の振幅の分布状況に基づいた、左右方向の重心移動を示す指標の算出、
    (d)前記所定時間における前記上下加速度の時間波形における上方加速度の振幅および下方加速度の振幅の分布状況に基づいた、上下方向の重心移動を示す指標の算出、
    (e)前記所定時間における前記前後加速度の時間波形に現われる複数の極大値の時刻の検出、および、連続する2つの極大値の間の時間間隔のばらつきに基づいた、前記前後安定性を示す指標の算出、
    (f)前記所定時間における前記左右加速度の時間波形に現われる複数の極大値の時刻の検出、および、連続する2つの極大値の間の時間間隔のばらつきに基づいた、前記左右安定性を示す指標の算出、
    のうちの少なくとも1つを実行する、運動機能評価装置。
  10. 立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する運動機能評価システムであって、
    前記被験者に装着された加速度センサと、
    前記加速度センサにより測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データに基づいて、前記立位足踏み運動を数値化するように構成された運動機能評価装置とを備える、運動機能評価システム。
  11. 前記運動機能評価装置は、汎用のネットワークと通信可能に接続された通信端末に内蔵される、請求項10に記載の運動機能評価システム。
  12. コンピュータに、立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する処理を実行させるためのプログラムであって、
    前記被験者に装着された加速度センサにより測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データを取得するステップと、
    取得された前記測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するステップとを前記コンピュータに実行させる、運動機能評価プログラム。
  13. 立位足踏み運動時における被験者の運動機能を評価する運動機能評価方法であって、
    前記被験者に装着された加速度センサにより測定された、前後加速度、左右加速度および上下加速度の測定データを取得するステップと、
    取得された前記測定データに基づいて、立位足踏み運動を数値化するステップとを備える、運動機能評価方法。
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