JP6319446B2 - モーションキャプチャ装置、モーションキャプチャ方法、運動性能診断方法およびモーションキャプチャ用身体装着具 - Google Patents
モーションキャプチャ装置、モーションキャプチャ方法、運動性能診断方法およびモーションキャプチャ用身体装着具 Download PDFInfo
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Description
さらに、先行技術として、特許文献1、2には、加速度センサを使用して、歩容などを解析する技術がある。
一方、特許文献1、2に開示されている先行技術では、カメラを使用せずに個人の練習などで利用可能であるが、以下の問題がある。
特許文献1に開示されている先行技術では、加速度センサから出力される加速度情報のみで処理を行っており、加速度センサ装着部の実際の動きが分からない。
また、特許文献2に開示されている先行技術では、周波数解析を行うものもあるが、動きを視覚化することができず、実際の動きとの関係性で評価を行っている。
このように、特許文献1、2に開示されている先行技術では、運動部位の実際の動きを導出することができない。
この発明にかかるモーションキャプチャ方法は、周期的な運動部位において計測する運動の基本動作の1回分を1周期として、運動部位における加速度を加速度センサで複数周期回計測し、演算処理部が、加速度センサから出力される加速度波形を2周期以上重ね合わせ平均化し、さらに、平均化した加速度波形を2回時間積分することによって運動部位の位置を算出する、モーションキャプチャ方法である。
この発明にかかるモーションキャプチャ装置およびモーションキャプチャ方法では、それぞれ、演算処理部は、加速度センサで計測された加速度波形から重力加速度成分を除去するために、平均化した加速度波形から直流成分を除去し、直流成分を除去した平均化した加速度波形を1回目の時間積分することによって運動部位の相対速度を表す速度波形に変換し、速度波形から定速成分を除去するために、速度波形から直流成分を除去し、さらに、直流成分を除去した速度波形を2回目の時間積分することによって運動部位の相対位置を表す位置波形に変換することが好ましい。
この発明にかかるモーションキャプチャ装置およびモーションキャプチャ方法では、それぞれ、演算処理部は、1周期の区間を明確にするために、加速度センサで計測された加速度波形の重ね合わせを行い、1周期以上の周期間で自己相関係数を取り、最も自己相関係数が高くなる位置で各周期の重ね合わせができたと判断することが好ましい。
この発明にかかるモーションキャプチャ装置およびモーションキャプチャ方法では、それぞれ、位置波形を、互いに直交するX−Y平面、Y−Z平面およびZ−X平面におけるグラフにディスプレイで表示することが好ましい。
この発明にかかる運動性能診断方法は、前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、被験者の足部から頭部に向かう方向をZ軸とし、被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、Y−Z平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、少なくとも1点の交点を有する被験者の軌跡を特定するステップと、交点のうちZ軸に最も近い交点のZ軸方向の位置を特定するステップとを含む、運動性能診断方法である。この運動性能診断方法では、位置座標を特定するステップは、被験者の腰部に装着された加速度センサから得られる情報により位置座標を特定することが好ましい。また、この運動性能診断方法では、軌跡を特定するステップを一定時間連続で行い、交点のうちZ軸に最も近い交点が経時変化に伴いZ軸方向における位置変化が見られるか否かを診断するステップを含むことが好ましい。
この発明にかかる運動性能診断方法は、前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、被験者の進行方向をX軸とし、被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、X−Y平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、少なくとも1点の交点を有する被験者の軌跡を特定するステップと、交点のうちX軸に最も近い交点のX軸方向の位置を特定するステップとを含む、運動性能診断方法である。この運動性能診断方法では、軌跡を特定するステップを一定時間連続で行い、交点のうちX軸に最も近い交点が経時変化に伴いX軸方向における位置変化が見られるか否かを診断するステップを含むことが好ましい。
この発明にかかる運動性能診断方法は、前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、被験者の足部から頭部に向かう方向をZ軸とし、被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、Y−Z平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、被験者の軌跡を特定するステップと、Y軸の正方向側における軌跡とY軸の負方向側における軌跡との対称性を比較するステップとを含む、運動性能診断方法である。この運動性能診断方法では、軌跡を特定するステップを一定時間連続で行い、Y軸の正方向側における軌跡とY軸の負方向側における軌跡との対称性が経時変化に伴い変化が見られるか否かを診断するステップを含むことが好ましい。
この発明にかかる運動性能診断方法は、前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、被験者の進行方向をX軸とし、被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、X−Y平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、被験者の軌跡を特定するステップと、Y軸の正方向側における軌跡とY軸の負方向側における軌跡との対称性を比較するステップとを含む、運動性能診断方法である。
この発明にかかる運動性能診断方法は、前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、被験者の進行方向をX軸とし、被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、X−Y平面、被験者の足部から頭部に向かう方向をZ軸とし、被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、Y−Z平面または被験者の足部から頭部に向かう方向をZ軸とし、被験者の進行方向をX軸とした、X−Z平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、被験者の軌跡を特定するステップと、軌跡のX軸、Y軸またはZ軸における座標の最大値と最小値との差を判定するステップとを含む、運動性能診断方法である。
この発明にかかる運動性能診断方法は、前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、被験者の足部から頭部に向かう方向をZ軸とし、被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、Y−Z平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、被験者の軌跡を特定するステップと、少なくとも異なる2周期以上の周期を比較するステップとを含む、運動性能診断方法である。
なお、上述の運動性能診断方法では、被験者の腰部に装着された加速度センサから得られる情報により位置座標を特定することが好ましいとされる運動性能診断方法を除いて、位置座標を特定するステップは、被験者の腰部、臀部または胸部に装着された加速度センサから得られる情報により位置座標を特定することが好ましい。
また、この発明にかかる運動性能診断方法は、たとえばこの発明にかかるモーションキャプチャ装置を用いた運動性能診断方法である。
さらに、この発明にかかる運動性能診断方法は、たとえばこの発明にかかるモーションキャプチャ方法を用いた運動性能診断方法である。
この発明にかかるモーションキャプチャ用身体装着具は、モーションチャプチャ装置を備えたモーションキャプチャ用身体装着具であって、腰部、臀部または胸部に対応する部分を有する身体装着具本体と、身体装着具本体の腰部、臀部または胸部に対応する部分に設けられた収納部と、収納部に収納されたこの発明にかかるモーションキャプチャ装置とを含む、モーションキャプチャ用身体装着具である。
また、この発明では、演算処理部が、1周期の区間を明確にするために、加速度センサで計測された加速度波形の重ね合わせを行い、1周期以上の周期間で自己相関係数を取り、最も自己相関係数が高くなる位置で各周期の重ね合わせができたと判断すると、1周期の区間が明確になる。そのため、運動部位の位置を算出する精度がよくなる。
さらに、この発明では、演算処理部が、加速度センサで計測された加速度波形から重力加速度成分を除去するために、平均化した加速度波形から直流成分を除去し、直流成分を除去した平均化した加速度波形を1回目の時間積分することによって相対速度を表す速度波形に変換し、速度波形から定速成分を除去するために、速度波形から直流成分を除去し、さらに、直流成分を除去した速度波形を2回目の時間積分することによって相対位置を表す位置波形に変換すると、重力加速度による影響を除去することができるとともに、運動部位の相対位置を視覚化することができる。
また、この発明では、位置波形を、互いに直交するX−Y平面、Y−Z平面およびZ−X平面におけるグラフにディスプレイで表示すると、視覚を通して相対位置を視覚化することができる。
この発明にかかる運動性能診断方法では、Y−Z平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、少なくとも1点の交点を有する被験者の軌跡を特定するステップと、交点のうちZ軸に最も近い交点のZ軸方向の位置を特定するステップとを含む場合、腰部と上半身との連動または腰部と下半身との連動を診断することができる。この場合、位置座標を特定するステップは、被験者の腰部に装着された加速度センサから得られる情報により位置座標を特定することが好ましい。また、この場合、軌跡を特定するステップを一定時間連続で行い、交点のうちZ軸に最も近い交点が経時変化に伴いZ軸方向における位置変化が見られるか否かを診断するステップを含む場合、フォームの乱れを診断することができる。
この発明にかかる運動性能診断方法では、X−Y平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、少なくとも1点の交点を有する被験者の軌跡を特定するステップと、交点のうちX軸に最も近い交点のX軸方向の位置を特定するステップとを含む場合、進行方向に対する運動の重心の位置を診断することができる。この場合、軌跡を特定するステップを一定時間連続で行い、交点のうちX軸に最も近い交点が経時変化に伴いX軸方向における位置変化が見られるか否かを診断するステップを含む場合、フォームの乱れを診断することができる。
この発明にかかる運動性能診断方法では、Y−Z平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、被験者の軌跡を特定するステップと、Y軸の正方向側における軌跡とY軸の負方向側における軌跡との対称性を比較するステップとを含む場合、左右のバランスを診断することができる。この場合、軌跡を特定するステップを一定時間連続で行い、Y軸の正方向側における軌跡とY軸の負方向側における軌跡との対称性が経時変化に伴い変化が見られるか否かを診断するステップを含む場合、フォームの乱れを診断することができる。
この発明にかかる運動性能診断方法では、X−Y平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、被験者の軌跡を特定するステップと、Y軸の正方向側における軌跡とY軸の負方向側における軌跡との対称性を比較するステップとを含む場合、左右のバランスを診断することができる。
この発明にかかる運動性能診断方法では、X−Y平面、Y−Z平面またはX−Z平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、被験者の軌跡を特定するステップと、軌跡のX軸、Y軸またはZ軸における座標の最大値と最小値との差を判定するステップとを含む場合、ランニングエコノミーを診断することができる。
この発明にかかる運動性能診断方法では、Y−Z平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、被験者の軌跡を特定するステップと、少なくとも異なる2周期以上の周期を比較するステップとを含む場合、運動再現性を診断することができる。
なお、上述の運動性能診断方法では、上述のように特定の運動性能診断方法を除いて、位置座標を特定するステップは、被験者の腰部、臀部または胸部に装着された加速度センサから得られる情報により位置座標を特定することが好ましい。
この発明にかかるモーションキャプチャ用身体装着具では、身体装着具本体の腰部、臀部または胸部に対応する部分に設けられた収納部に、この発明にかかるモーションキャプチャ装置が収納されているので、身体装着具本体を着用するだけでモーションキャプチャ装置を被験者の腰部、臀部または胸部に簡単に装着することができるとともに、被験者の運動性能を診断することができる。
たとえば、この発明によれば、加速度センサを人体の運動部位に取り付けた場合、加速度センサを取り付けた運動部位の動きを確認することが可能となる。そのため、この発明では、これまでカメラ撮影などでしか知ることができなかったランニングのフォームなどを競技者自身で確認することが可能となる。
また、この発明によれば、たとえばランニングにおける腰部と上半身との連動または腰部と下半身との連動、前後のバランス、左右のバランス、ランニングエコノミー、運動再現性、フォームの乱れなどの各種の運動性能を診断することができる。
また、この発明は、ランニングのフォームに限らず、周期性のある動きに対して相対位置を確認することができ、たとえば、テニス、ゴルフ、野球、剣道などの道具を使用する競技のフォームの確認に使用できる。
さらに、この発明は、加速度センサを人体以外に競走馬に取り付けることで、競走馬の走行状態の確認や体調の管理などにも使用可能である。
人間の歩行(遅い場合、速い場合)、走行(ジョギングの場合、ダッシュの場合)について計測した。
3次元加速度センサ20(スマートホンの3次元加速度センサ)を有する図1に示すモーションキャプチャ装置10を使用した。
加速度のサンプリング周波数を100Hzとした。(測定ポイントは、正確な時間とともに記録される。)
モーションキャプチャ装置10を、たとえば図4に示すように、周期的な運動部位としての被験者の腰部背骨の上に装着した。この場合、被験者の腰部背骨の上にウエストポーチに入れたモーションキャプチャ装置10を装着し、ベルトで固定した。また、ウエストポーチ内でモーションキャプチャ装置10が動かないようにするために、ウエストポーチ内に緩衝材を入れて、モーションキャプチャ装置10を固定した。
上述の対象の歩行、走行を被験者に2セット実施し、計測中は、モーションキャプチャ装置10の着脱は実施せず、すべてを連続して計測した。なお、それぞれの歩行走行モードの切り替えの際には、約5秒間静止し、この無動作をマーカーとした。
各モードとも、およそ30mの距離を歩行走行した。
診断に使用したデータは、特に断りが無ければ240秒間の走行データであり、周期間隔10秒の平均値から算出された。
3次元加速度センサ20からの情報を、たとえば各3軸(X軸、Y軸、Z軸)のデータおよび計測時間のCSVファイルとして記憶部24に保存する。ここでは、3次元加速度センサ20で、運動部位において計測する運動の基本動作の1回分を1周期として、運動部位における加速度を複数周期回計測する。なお、3次元加速度センサ20からの情報を、たとえば各3軸(X軸、Y軸、Z軸)のデータおよび計測時間のCSVファイルとして入出力端子から出力し、外部のコンピュータで取り込んでもよい。
記憶部24に保存した情報(データ)について、図3のフロー図に示すように、演算処理部22などで以下の処理を実施する。この場合、X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの情報(データ)について、以下の処理を実施する。なお、情報(データ)を外部のコンピュータで取り込んだ場合には、そのコンピュータで以下の処理を実施する。
によって補正(データ変換)する。ここでは、加速度の単位をSI単位系(m/s2)に変換しておくと、後段での処理後の数値を理解しやすい。
また、本発明における重心とは、体重や身長などの体型から一意に決まる静的な重心とは異なり、周期運動の動的な重心のことを指す。
Z軸の正の領域は、被験者の頭側を示し、Z軸の負の領域は、被験者の足側を示す。
Y軸の正の領域は、被験者の進行方向に対して右側を示し、Y軸の負の領域は、被験者の進行方向に対して左側を示す。
X軸の負の領域は、被験者の進行方向である前を示し、X軸の正の領域は、被験者の進行方向とは逆の方向である後を示す。
さらに、位置座標のグラフの横軸の単位および縦軸の単位は、それぞれ、mを示す。
また、各位置座標は、それぞれ、複数回特定される。
運動性能診断方法の実施の形態1では、腰部の周期軌跡解析により腰部と上下半身との連動を判定する。
運動性能診断方法の実施の形態1は、前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、Y−Z平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、少なくとも1点の交点を有する前記被験者の軌跡を特定するステップと、交点のうちZ軸に最も近い交点のZ軸方向の位置を特定するステップとを含む。
図21は、この発明にかかる運動性能診断方法の実施の形態1による被験者であるE氏の腰部のY−Z平面の位置座標を示すグラフである。
図22は、この発明にかかる運動性能診断方法の実施の形態1による被験者であるA氏の腰部のY−Z平面の位置座標を示すグラフである。
Y−Z平面における腰部の周期軌跡の交点の位置に着目すると、腰部が下半身と連動しているとZ軸方向の正領域に交点が存在し、腰部が上半身と連動しているとZ軸方向の負領域に交点が存在する。これは、地面接地時のモーションキャプチャ装置の相対位置と上半身のねじれの関係性から説明可能である。本モーションキャプチャ装置を下半身(例えば臀部)に装着すると、接地時にモーションキャプチャ装置は、最もY軸方向に振幅が大きくなる。そのため、Y−Z平面での周期運動軌跡は上に凸の形になり、交点はZ軸方向の正領域に存在しやすくなる。一方で上半身は下半身とねじれの関係にあるため、本モーションキャプチャ装置を上半身(例えば胸部)に装着すると、接地時にモーションキャプチャ装置は正中線上に位置するため、Y−Z平面での周期運動軌跡は下に凸の形になり、交点はZ軸方向の負領域に存在しやすくなる。たとえば、C氏は、図20に示すように、腰部が上半身と連動し、A氏は、図22に示すように、腰部が下半身と連動し、E氏は、図21に示すように、その中間という診断が可能になる。
この診断は、たとえば走行運動のスポーツ競技適正診断に用いることが可能である。
C氏は、腰部が上半身と連動しているため、走行運動の支点の高さが低いことを示している。このような走法は、急加速、急停止、方向転換を頻繁に行うスポーツ競技、たとえばバスケットボール、ラグビー、テニス、サッカーに適しているといえる。
一方、A氏は、腰部が下半身と連動しているため、走行運動の支点の高さが高いことを示している。このような走法は、直進運動を継続するスポーツ競技、たとえばマラソンに適しているといえる。
運動性能診断方法の実施の形態2では、腰部、臀部または胸部の周期軌跡解析により前後の重心位置を診断する。
運動性能診断方法の実施の形態2は、前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、X−Y平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、少なくとも1点の交点を有する被験者の軌跡を特定するステップと、交点のうちX軸に最も近い交点のX軸方向の位置を特定するステップとを含む。
図24は、この発明にかかる運動性能診断方法の実施の形態2による被験者であるE氏の胸部、腰部および臀部の各X−Y平面の位置座標を示すグラフである。
図25は、この発明にかかる運動性能診断方法の実施の形態2による被験者であるA氏の胸部、腰部および臀部の各X−Y平面の位置座標を示すグラフである。
X−Y平面における胸部、腰部または臀部の周期軌跡の交点のX軸方向の位置に着目すると、走行時の運動の重心の位置が測定できる。
一般的に効率的に走行できるかを示す指標であるランニングエコノミーを高めるためには、進行方向に対して前側に重心があると、ブレーキがかかりにくく推進力が生まれやすく効率的に走行できるようになる。
D氏は、図23に示すように、全部位の重心が後ろよりにあるため、ランニングエコノミーが低いといえる。
一方、A氏は、図25に示すように、全部位の重心が前よりにあるため、ランニングエコノミーが高いといえる。
運動性能診断方法の実施の形態3では、腰部、臀部または胸部の周期軌跡解析により左右のバランスを診断する。
運動性能診断方法の実施の形態3は、前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、Y−Z平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、被験者の軌跡を特定するステップと、Y軸の正方向側における軌跡とY軸の負方向側における軌跡との対称性を比較するステップとを含む。
図26は、この発明にかかる運動性能診断方法の実施の形態3による被験者の腰部および臀部の各Y−Z平面の位置座標を示すグラフとともに、被験者を背後から見た着地時の全身像を示す。図26の右足着地時および左足着地時の図において、垂直な線は、被験者のかかとから直線状に伸ばした線である。
ここで、周期運動のZ軸の負の領域の挙動に着目すると、右足着地時には、かかとから膝が比較的直線状に存在し、腰部および臀部のぶれが見られない。(図26の周期軌跡の左側の軌跡を参照)。
一方、左足着地時には、膝が体の外側に位置している。その結果、腰が右側に流れてしまっており、腰部および臀部が外側へぶれている(図26の周期軌跡の右側の軌跡を参照)。
運動性能診断方法の実施の形態4では、腰部、臀部または胸部の周期軌跡解析により左右のバランスを診断する。
運動性能診断方法の実施の形態4は、前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、X−Y平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、被験者の軌跡を特定するステップと、Y軸の正方向側における軌跡とY軸の負方向側における軌跡との対称性を比較するステップとを含む。
図27は、この発明にかかる運動性能診断方法の実施の形態4による被験者であるA氏の胸部のX−Y平面の位置座標を示すグラフとともに、被験者を左横から見た着地時の全身像を示す。図27の着地時の図において、垂直な線は、左右の腕振りバランスをわかりやすくするために直線状に伸ばした線である。周期軌跡の進行方向の振幅を左右で比較することにより、左右の腕振りバランスが診断可能である。
運動性能診断方法の実施の形態5では、腰部、臀部または胸部の周期軌跡解析によりランニングエコノミーを診断する。
運動性能診断方法の実施の形態5は、前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、X−Y平面、Y−Z平面またはX−Z平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、被験者の軌跡を特定するステップと、軌跡のX軸、Y軸またはZ軸における座標の最大値と最小値の差から振幅を測定するステップとを含む。
図28は、この発明にかかる運動性能診断方法の実施の形態5による被験者であるA氏の腰部のY−Z平面の位置座標を示すグラフおよび被験者であるD氏の腰部のY−Z平面の位置座標を示すグラフである。
A氏は、Y軸(横)方向の振幅が大きいため、ランニングエコノミーが低いといえる。
一方、D氏は、Y軸(横)方向の振幅が小さいため、ランニングエコノミーが高いといえる。
運動性能診断方法の実施の形態6では、腰部、臀部または胸部の周期軌跡のばらつき解析により運動再現性を診断する。
運動性能診断方法の実施の形態6は、Y−Z平面における被験者の位置座標を特定するステップと、位置座標を複数回特定し、被験者の軌跡を特定するステップと、少なくとも異なる2周期以上の周期を比較するステップとを含む。この比較するステップは、たとえば第1周期における軌跡と第2周期における軌跡とを比較するステップを含む。
そこで、一定間隔毎に周期軌跡を取得し、そのばらつきを測定することで、被験者の周期運動の再現性の高さが診断可能である。
なお、周期運動のばらつきは、X軸、Y軸、Z軸毎に取得が可能である。取得方法としては、規格化した取得データにおいて、各測定点の経時的データの標準偏差を個々に計算後、各測定点の標準偏差の算術二乗平均を計算することによって取得する。
図29は、この発明にかかる運動性能診断方法の実施の形態6による被験者であるA氏の腰部のY−Z平面の位置座標を示すグラフである。
図30は、この発明にかかる運動性能診断方法の実施の形態6による被験者であるE氏の腰部のY−Z平面の位置座標を示すグラフである。
図29および図30に示すグラフを得るために、測定時間200秒に対して、周期取得間隔を10秒とし、20回分の周期データから周期運動のばらつきを評価した。
A氏について、Y軸方向の標準偏差(二乗平均)は、0.0029であり、Z軸方向の標準偏差(二乗平均)は、0.0033であった。
一方、E氏について、Y軸方向の標準偏差(二乗平均)は、0.0041であり、Z軸方向の標準偏差(二乗平均)は、0.0033であった。
そのため、A氏は、Y軸方向において、E氏より運動再現性がよいことがわかる。
また、A氏およびE氏の運動再現性は、Z軸方向において変わらないこともわかる。
運動性能診断方法の実施の形態7では、腰部、臀部または胸部の周期軌跡の経時変化解析によりフォームの乱れを診断する。
運動性能診断方法の実施の形態7は、運動性能診断方法の実施の形態1または2において、軌跡を特定するステップを一定時間連続で行い、交点のうちZ軸またはX軸に最も近い交点が経時変化に伴いZ軸方向またはX軸方向における位置変化が見られるか否かを診断するステップを含む。
そこで、一定間隔毎に周期軌跡を取得し、その経時的変化をプロットすることで、経時的なフォームの乱れを診断することが可能である。
マラソン等の持続走行運動は、長距離走行時に疲労よって走行支点の位置が下がってくることが知られている。運動性能診断方法の実施の形態7では、交点位置の測定により走行支点位置の測定が可能であるため、経時的に交点位置をプロットすることにより、フォームの乱れや疲労度が測定可能である。
図31は、この発明にかかる運動性能診断方法の実施の形態7による被験者の腰部のY−Z平面の位置座標を示すグラフである。
図32は、この発明にかかる運動性能診断方法の実施の形態7による被験者の走行時間と交点位置(Z軸)との関係を示すグラフである。
図31に示すグラフより、周期軌跡があまり重ならず、フォームに乱れがあることがわかる。
さらに、図32の示すグラフより、走行時間の経過とともに、交点位置(Z軸)が下がり、疲労度が増していることがわかる。
また、たとえば被験者の腰部のX−Y平面の位置座標を示すグラフより、前後方向におけるフォームの乱れを診断することができる。
さらに、被験者の走行時間と交点位置(X軸)との関係を示すグラフより、疲労度を診断することができる。
運動性能診断方法の実施の形態8では、腰部、臀部または胸部の周期軌跡の経時変化解析によりフォームの乱れを診断する。
運動性能診断方法の実施の形態8は、運動性能診断方法の実施の形態3において、軌跡を特定するステップを一定時間連続で行い、Y軸の正方向側における軌跡とY軸の負方向側における軌跡との対称性が経時変化に伴い変化が見られるか否かを診断するステップを含む。
そこで、一定間隔毎に周期軌跡を取得し、その経時的変化をプロットすることで、経時的なフォームの乱れを診断することが可能である。
図33は、この発明にかかる運動性能診断方法の実施の形態8によるB氏の50分間走行における腰部のY−Z平面の位置座標を示すグラフである。図33に示すグラフでは、時間の経過とともに、周期軌跡が濃色から淡色へと変化させている。
B氏は、O脚であるため、Z軸の負領域が外側に広がった形になる。これは、着地時に腰部が左右にぶれていることを示している。
そこで、膝を正中線上に揃えることを意識してランニングした。
その結果、図33に示すグラフより、最初の10分間ほどは、左右のぶれがおさまっているが、その後に、疲労とともにぶれが大きくなる様子が見て取れる。
このように疲労によるフォームの経時的な乱れも診断可能である。
また、図34に示すモーションキャプチャ用スポーツウェア100では、書き込まれているプログラムによって、上述の運動性能診断方法の実施の形態1〜8のいずれかを実施することができる。
スポーツウェア本体は、図34に示すように、シャツ状のスポーツウェア本体であってもよいが、腰部および臀部に対応する部分を有するズボン状のスポーツウェア本体であってよく、あるいは、シャツ状のスポーツウェア本体とズボン状のスポーツウェア本体とをつないだような腰部、胸部および臀部に対応する部分を有するスポーツウェア本体であってもよい。
12 ケース
20 3次元加速度センサ
22 演算処理部
24 記憶部
26 スピーカ
30 タッチパネル
32 電源スイッチ
100 モーションキャプチャ用スポーツウェア
102 スポーツウェア本体
104 収納部
Claims (31)
- 周期的な運動部位における加速度を計測するための加速度センサ、および
前記加速度センサで計測された加速度波形を演算処理するための演算処理部を含む、モーションキャプチャ装置であって、
前記運動部位において計測する運動の基本動作の1回分を1周期として、前記運動部位における加速度を前記加速度センサで複数周期回計測し、
前記演算処理部は、
前記加速度センサから出力される加速度波形を2周期以上重ね合わせ平均化し、さらに
平均化した加速度波形を2回時間積分することによって前記運動部位の位置を算出する、モーションキャプチャ装置。 - 前記演算処理部は、
前記加速度センサで計測された加速度波形から重力加速度成分を除去するために、前記平均化した加速度波形から直流成分を除去し、
前記直流成分を除去した前記平均化した加速度波形を1回目の時間積分することによって前記運動部位の相対速度を表す速度波形に変換し、
前記速度波形から定速成分を除去するために、前記速度波形から直流成分を除去し、さらに
前記直流成分を除去した前記速度波形を2回目の時間積分することによって前記運動部位の相対位置を表す位置波形に変換する、請求項1に記載のモーションキャプチャ装置。 - 前記演算処理部は、前記1周期の区間を明確にするために、前記加速度センサで計測された加速度波形の重ね合わせを行い、1周期以上の周期間で自己相関係数を取り、最も自己相関係数が高くなる位置で各周期の重ね合わせができたと判断する、請求項1または請求項2に記載のモーションキャプチャ装置。
- 前記位置波形を、互いに直交するX−Y平面、Y−Z平面およびZ−X平面におけるグラフに表示するためのディスプレイをさらに含む、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のモーションキャプチャ装置。
- 周期的な運動部位において計測する運動の基本動作の1回分を1周期として、前記運動部位における加速度を加速度センサで複数周期回計測し、
演算処理部が、
前記加速度センサから出力される加速度波形を2周期以上重ね合わせ平均化し、さらに
平均化した加速度波形を2回時間積分することによって前記運動部位の位置を算出する、モーションキャプチャ方法。 - 前記演算処理部は、
前記加速度センサで計測された加速度波形から重力加速度成分を除去するために、前記平均化した加速度波形から直流成分を除去し、
前記直流成分を除去した前記平均化した加速度波形を1回目の時間積分することによって前記運動部位の相対速度を表す速度波形に変換し、
前記速度波形から定速成分を除去するために、前記速度波形から直流成分を除去し、さらに
前記直流成分を除去した前記速度波形を2回目の時間積分することによって前記運動部位の相対位置を表す位置波形に変換する、請求項5に記載のモーションキャプチャ方法。 - 前記演算処理部は、前記1周期の区間を明確にするために、前記加速度センサで計測された加速度波形の重ね合わせを行い、1周期以上の周期間で自己相関係数を取り、最も自己相関係数が高くなる位置で各周期の重ね合わせができたと判断する、請求項5または請求項6に記載のモーションキャプチャ方法。
- 前記位置波形を、互いに直交するX−Y平面、Y−Z平面およびZ−X平面におけるグラフにディスプレイで表示する、請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載のモーションキャプチャ方法。
- 前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載するモーションキャプチャ装置を用いて、
前記被験者の足部から頭部に向かう方向をZ軸とし、前記被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、Y−Z平面における前記被験者の位置座標を特定するステップと、
前記位置座標を複数回特定し、少なくとも1点の交点を有する前記被験者の軌跡を特定するステップと、
前記交点のうち前記Z軸に最も近い交点のZ軸方向の位置を特定するステップとを含む、運動性能診断方法。 - 前記位置座標を特定するステップは、前記被験者の腰部に装着された加速度センサから得られる情報により位置座標を特定する、請求項9に記載の運動性能診断方法。
- 前記軌跡を特定するステップを一定時間連続で行い、前記交点のうち前記Z軸に最も近い交点が経時変化に伴いZ軸方向における位置変化が見られるか否かを診断するステップを含む、請求項9または請求項10に記載の運動性能診断方法。
- 前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載するモーションキャプチャ装置を用いて、
前記被験者の進行方向をX軸とし、前記被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、X−Y平面における前記被験者の位置座標を特定するステップと、
前記位置座標を複数回特定し、少なくとも1点の交点を有する前記被験者の軌跡を特定するステップと、
前記交点のうち前記X軸に最も近い交点のX軸方向の位置を特定するステップとを含む、運動性能診断方法。 - 前記軌跡を特定するステップを一定時間連続で行い、前記交点のうち前記X軸に最も近い交点が経時変化に伴いX軸方向における位置変化が見られるか否かを診断するステップを含む、請求項12に記載の運動性能診断方法。
- 前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載するモーションキャプチャ装置を用いて、
前記被験者の足部から頭部に向かう方向をZ軸とし、前記被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、Y−Z平面における前記被験者の位置座標を特定するステップと、
前記位置座標を複数回特定し、前記被験者の軌跡を特定するステップと、
前記Y軸の正方向側における軌跡と前記Y軸の負方向側における軌跡との対称性を比較するステップとを含む、運動性能診断方法。 - 前記軌跡を特定するステップを一定時間連続で行い、前記Y軸の正方向側における軌跡と前記Y軸の負方向側における軌跡との対称性が経時変化に伴い変化が見られるか否かを診断するステップを含む、請求項14に記載の運動性能診断方法。
- 前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載するモーションキャプチャ装置を用いて、
前記被験者の進行方向をX軸とし、前記被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、X−Y平面における前記被験者の位置座標を特定するステップと、
前記位置座標を複数回特定し、前記被験者の軌跡を特定するステップと、
前記Y軸の正方向側における軌跡と前記Y軸の負方向側における軌跡との対称性を比較するステップとを含む、運動性能診断方法。 - 前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載するモーションキャプチャ装置を用いて、
前記被験者の進行方向をX軸とし、前記被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、X−Y平面、前記被験者の足部から頭部に向かう方向をZ軸とし、前記被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、Y−Z平面または前記被験者の足部から頭部に向かう方向をZ軸とし、前記被験者の進行方向をX軸とした、X−Z平面における前記被験者の位置座標を特定するステップと、
前記位置座標を複数回特定し、前記被験者の軌跡を特定するステップと、
前記軌跡のX軸、Y軸またはZ軸における座標の最大値と最小値との差を判定するステップとを含む、運動性能診断方法。 - 前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載するモーションキャプチャ装置を用いて、
前記被験者の足部から頭部に向かう方向をZ軸とし、前記被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、Y−Z平面における前記被験者の位置座標を特定するステップと、
前記位置座標を複数回特定し、前記被験者の軌跡を特定するステップと、
少なくとも異なる2周期以上の周期を比較するステップとを含む、運動性能診断方法。 - 前記位置座標を特定するステップは、前記被験者の腰部、臀部または胸部に装着された加速度センサから得られる情報により位置座標を特定する、請求項12ないし請求項18のいずれか1項に記載の運動性能診断方法。
- 前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、
請求項5ないし請求項8のいずれか1項に記載するモーションキャプチャ方法を用いて、
前記被験者の足部から頭部に向かう方向をZ軸とし、前記被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、Y−Z平面における前記被験者の位置座標を特定するステップと、
前記位置座標を複数回特定し、少なくとも1点の交点を有する前記被験者の軌跡を特定するステップと、
前記交点のうち前記Z軸に最も近い交点のZ軸方向の位置を特定するステップとを含む、運動性能診断方法。 - 前記位置座標を特定するステップは、前記被験者の腰部に装着された加速度センサから得られる情報により位置座標を特定する、請求項20に記載の運動性能診断方法。
- 前記軌跡を特定するステップを一定時間連続で行い、前記交点のうち前記Z軸に最も近い交点が経時変化に伴いZ軸方向における位置変化が見られるか否かを診断するステップを含む、請求項20または請求項21に記載の運動性能診断方法。
- 前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、
請求項5ないし8のいずれか1項に記載するモーションキャプチャ方法を用いて、
前記被験者の進行方向をX軸とし、前記被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、X−Y平面における前記被験者の位置座標を特定するステップと、
前記位置座標を複数回特定し、少なくとも1点の交点を有する前記被験者の軌跡を特定するステップと、
前記交点のうち前記X軸に最も近い交点のX軸方向の位置を特定するステップとを含む、運動性能診断方法。 - 前記軌跡を特定するステップを一定時間連続で行い、前記交点のうち前記X軸に最も近い交点が経時変化に伴いX軸方向における位置変化が見られるか否かを診断するステップを含む、請求項23に記載の運動性能診断方法。
- 前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、
請求項5ないし8のいずれか1項に記載するモーションキャプチャ方法を用いて、
前記被験者の足部から頭部に向かう方向をZ軸とし、前記被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、Y−Z平面における前記被験者の位置座標を特定するステップと、
前記位置座標を複数回特定し、前記被験者の軌跡を特定するステップと、
前記Y軸の正方向側における軌跡と前記Y軸の負方向側における軌跡との対称性を比較するステップとを含む、運動性能診断方法。 - 前記軌跡を特定するステップを一定時間連続で行い、前記Y軸の正方向側における軌跡と前記Y軸の負方向側における軌跡との対称性が経時変化に伴い変化が見られるか否かを診断するステップを含む、請求項25に記載の運動性能診断方法。
- 前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、
請求項5ないし8のいずれか1項に記載するモーションキャプチャ方法を用いて、
前記被験者の進行方向をX軸とし、前記被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、X−Y平面における前記被験者の位置座標を特定するステップと、
前記位置座標を複数回特定し、前記被験者の軌跡を特定するステップと、
前記Y軸の正方向側における軌跡と前記Y軸の負方向側における軌跡との対称性を比較するステップとを含む、運動性能診断方法。 - 前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、
請求項5ないし8のいずれか1項に記載するモーションキャプチャ方法を用いて、
前記被験者の進行方向をX軸とし、前記被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、X−Y平面、前記被験者の足部から頭部に向かう方向をZ軸とし、前記被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、Y−Z平面または前記被験者の足部から頭部に向かう方向をZ軸とし、前記被験者の進行方向をX軸とした、X−Z平面における前記被験者の位置座標を特定するステップと、
前記位置座標を複数回特定し、前記被験者の軌跡を特定するステップと、
前記軌跡のX軸、Y軸またはZ軸における座標の最大値と最小値との差を判定するステップとを含む、運動性能診断方法。 - 前方に進行する被験者の運動性能診断方法であって、
請求項5ないし8のいずれか1項に記載するモーションキャプチャ方法を用いて、
前記被験者の足部から頭部に向かう方向をZ軸とし、前記被験者の進行方向を基準に左右方向をY軸とした、Y−Z平面における前記被験者の位置座標を特定するステップと、
前記位置座標を複数回特定し、前記被験者の軌跡を特定するステップと、
少なくとも異なる2周期以上の周期を比較するステップとを含む、運動性能診断方法。 - 前記位置座標を特定するステップは、前記被験者の腰部、臀部または胸部に装着された加速度センサから得られる情報により位置座標を特定する、請求項23ないし請求項29のいずれか1項に記載の運動性能診断方法。
- モーションチャプチャ装置を備えたモーションキャプチャ用身体装着具であって、
腰部、臀部または胸部に対応する部分を有する身体装着具本体、
前記身体装着具本体の前記腰部、臀部または胸部に対応する部分に設けられた収納部、および
前記収納部に収納された請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のモーションキャプチャ装置を含む、モーションキャプチャ用身体装着具。
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